説明

飲用水供給装置

【課題】装置全体の構成を簡素化しつつ、安全に適温の冷水や湯等の飲用水を提供可能とする飲用水供給装置を提供する。
【解決手段】本発明の飲用水供給装置は、機械室32と、この上側に飲用水容器11を保管する保管室33と、この上側前部に保冷室6内の飲用水容器11の注出口栓20からカップCに飲用水を供給する飲用水供給部40と、この後方に設けられ、保冷室6内の飲用水容器11から供給される飲用水から湯を生成する湯タンク45が設置される湯タンク室34と、飲用水供給部40に設けられ、湯タンク45内で生成された湯をカップCに供給するための湯ノズル55とを備え、保冷室6を飲用水供給部40及び湯タンク室34の上側に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲用水を収容する注出口栓付きの複数の飲用水容器を冷却する保冷室を備えた飲用水供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、家庭や、オフィス、公共機関などにおいて、飲用水を冷却して提供する冷水器が用いられている。一般に、冷水器には、市水から供給された水道水を冷水器本体内に設けられる冷却槽内にて所定温度に冷却し、冷水注出動作に基づいて冷水をカップ等に取り出すものや、専用の液体収容コンテナ内に収容されたミネラルウォーターを当該コンテナごと冷水器内に形成される冷却室内において冷却し、当該コンテナに設けられる注出口栓を冷水器本体に設けられる注出機構部において開閉することで、冷水をカップ等に取り出すものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−226047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に示す如き液体冷却システムでは、冷却装置にて冷却可能な液体収容コンテナは、一つであったため、当該液体収容コンテナ内の水が全て無くなるまで新しい液体収容コンテナを冷却することができない問題がある。そのため、交換作業が行われた直後は、冷水を提供することができない問題があり、これを回避するためには、予備の液体収容コンテナを別途冷却庫などにおいて冷却する必要があった。
【0004】
そこで、当該予備の液体収容コンテナを冷却するための冷却装置を当該液体冷却システムに設けることが考えられる。例えば、装置全体の高さ寸法と、冷水の取出高さを考慮して、冷却装置を構成する圧縮機等を装置最下部に形成される機械室内に配置し、冷水が取り出される高さよりも高い位置に冷水の供給を行う液体収容コンテナを配置して、当該冷水が取り出される高さと機械室との間に、予備の液体収容コンテナを冷却するための予備冷却室を設ける。
【0005】
また、当該液体冷却システムにおいて、湯の提供を可能とするため、液体収容コンテナから水を湯タンク内に供給し、当該湯タンク内にて生成された湯を供給可能とする。この場合、液体収容コンテナに収容された水は、開封後は、雑菌の繁殖を抑制するため、所定の冷蔵温度にて冷却する必要がある。そのため、湯タンク内に水を供給する液体収容コンテナは、上記冷水の供給に用いられる液体収容コンテナと共に、装置上部に形成される保冷室内に配置される。
【0006】
係る場合には、冷却装置を構成する冷却器を保冷室内と、予備冷却室の両者に設ける必要があり、冷媒配管構成が煩雑となる問題がある。
【0007】
また、上記構成では、保冷室内に冷水供給用の液体収容コンテナと湯供給用(湯タンクへの水供給用)の液体収容コンテナとを収容し、これらが均一の温度となるように冷気循環が行われるため、保冷室全体の温度を所定の冷却温度とするためには、ランニングコストの高騰を招くと共に、冷水供給用の液体収容コンテナから供給される冷水温度の上昇を招くこととなる。そのため、より早期に適切な温度にて冷水を提供することが困難となる。
【0008】
更にまた、上記構成では、湯タンク内において湯を生成し、湯の供給を可能としているが、停電等により湯タンク内の温度が一旦、所定の下限値より低下しても、停電から復帰すると、再度同様の水を用いて湯の生成が行われて、当該湯が飲用として供給される構成とされていた。
【0009】
しかしながら、湯タンク内の湯が所定の下限値以下となると、雑菌繁殖を招く問題があった。そのため、当該水を用いて湯が生成されて飲用水として提供されると、中毒などを招来する懸念があった。
【0010】
本発明は、従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、装置全体の構成を簡素化しつつ、安全に適温の冷水や湯等の飲用水を提供可能とする飲用水供給装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の飲用水供給装置は、飲用水を収容する注出口栓付きの複数の飲用水容器を冷却する保冷室を備えたものであって、保冷室内を冷却するための冷却ユニットが設置される機械室と、該機械室の上側に構成され、飲用水容器を保管する保管室と、該保管室の上側前部に構成され、保冷室内の飲用水容器の注出口栓からカップに飲用水を供給する飲用水供給部と、該飲用水供給部の後方に設けられ、保冷室内の飲用水容器から供給される飲用水から湯を生成する湯タンクが設置される湯タンク室と、飲用水供給部に設けられ、湯タンク内で生成された湯をカップに供給するための湯ノズルとを備え、保冷室を飲用水供給部及び湯タンク室の上側に構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明の飲用水供給装置は、飲用水を収容する注出口栓付きの飲用水容器を上下方向に複数段収納する保冷室を備え、最下段の飲用水容器の注出口栓を、保冷室外に臨ませて成るものであって、保冷室内下部に構成され、当該保冷室内を冷却するための冷却器及び送風機が設置される冷却室と、該冷却室の後部に連通し、上方に延在する吐出ダクトと、該吐出ダクトの上部に形成された上部冷気吐出口と、吐出ダクトの前面であって、最下段の飲用水容器に対応する位置に形成された前部冷気吐出口と、冷却室の前部に連通する冷気吸込口とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明の飲用水供給装置は、飲用水を収容する注出口栓付きの飲用水容器を冷却する保冷室と、該保冷室内の飲用水容器から供給される飲用水から湯を生成する湯タンクとを備えたものであって、湯タンク内の湯の温度に基づいて当該湯タンクにおける湯の生成と当該湯タンクからの湯の供給を制御する制御装置と、湯タンク内の湯を廃棄するための排水管とを備え、制御装置は、停電から復旧した際の湯タンク内の湯の温度が所定の下限値に低下している場合、所定の警告動作を実行すると共に、所定のリセット操作が成されるまで、湯タンクにおける湯の生成及び当該湯タンクからの湯の供給を禁止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、飲用水を収容する注出口栓付きの複数の飲用水容器を冷却する保冷室を備えた飲用水供給装置において、保冷室内を冷却するための冷却ユニットが設置される機械室と、該機械室の上側に構成され、飲用水容器を保管する保管室と、該保管室の上側前部に構成され、保冷室内の飲用水容器の注出口栓からカップに飲用水を供給する飲用水供給部と、該飲用水供給部の後方に設けられ、保冷室内の飲用水容器から供給される飲用水から湯を生成する湯タンクが設置される湯タンク室と、飲用水供給部に設けられ、湯タンク内で生成された湯をカップに供給するための湯ノズルとを備え、保冷室を飲用水供給部及び湯タンク室の上側に構成したので、保冷室とは別に保管室内において予備としての飲用水容器を保管することが可能となる。
【0015】
このとき、保管室内は、冷却ユニットによる冷却を行わない構成とされているため、冷媒配管構成等を簡素化することができ、飲用水供給装置全体の構造を簡素化することができる。また、装置全体の下部に位置する保管室内に飲用水容器を収納することで、その重量によって装置全体の安定度を向上させることができる。
【0016】
また、飲用水供給部及び湯タンク室の上側に、それぞれに飲用水を供給する飲用水容器を収容する保冷室が形成されているため、重力により飲用水容器の注出口栓からの飲用水の注出、及び湯タンクへの飲用水の供給を支障なく行うことが可能となる。
【0017】
請求項2の発明によれば、飲用水を収容する注出口栓付きの飲用水容器を上下方向に複数段収納する保冷室を備え、最下段の飲用水容器の注出口栓を、保冷室外に臨ませて成る飲用水供給装置において、保冷室内下部に構成され、当該保冷室内を冷却するための冷却器及び送風機が設置される冷却室と、該冷却室の後部に連通し、上方に延在する吐出ダクトと、該吐出ダクトの上部に形成された上部冷気吐出口と、吐出ダクトの前面であって、最下段の飲用水容器に対応する位置に形成された前部冷気吐出口と、冷却室の前部に連通する冷気吸込口とを備えたので、飲用水を注ぎ出す最下段の飲用水容器を冷却室から前部冷気吐出口より供給される冷気によって積極的に冷却することが可能となる。
【0018】
これにより、保冷室内の飲用水容器のうち、飲用水が注ぎ出される飲用水容器を積極的に冷却することで、注出される飲用水を効率的に冷却した状態で提供することが可能となると共に、保冷室内に収納される他の飲用水容器を保冷することが可能となる。従って、装置全体の冷却効率の向上を図ることができ、ランニングコストの低減を図ることが可能となる。
【0019】
請求項3の発明によれば、飲用水を収容する注出口栓付きの飲用水容器を冷却する保冷室と、該保冷室内の飲用水容器から供給される飲用水から湯を生成する湯タンクとを備えた飲用水供給装置において、湯タンク内の湯の温度に基づいて当該湯タンクにおける湯の生成と当該湯タンクからの湯の供給を制御する制御装置と、湯タンク内の湯を廃棄するための排水管とを備え、制御装置は、停電から復旧した際の湯タンク内の湯の温度が所定の下限値に低下している場合、所定の警告動作を実行すると共に、所定のリセット操作が成されるまで、湯タンクにおける湯の生成及び当該湯タンクからの湯の供給を禁止するので、停電後、湯タンク内の湯の温度が所定の下限値に低下したとき、湯タンク内の湯の廃棄を使用者に促すことができる。
【0020】
そして、湯の廃棄後、所定のリセット操作が行われることで、湯タンクにおける湯の生成と湯タンクからの湯の供給動作を復帰させることが可能となり、停電時の温度低下に伴う湯の雑菌繁殖による中毒などの発生を未然に回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の飲用水供給装置1の実施形態を説明する。図1は本発明を適用した飲用水供給装置1の斜視図、図2は図1の飲用水供給装置1の縦断側面図、図3は図1の飲用水供給装置1の各扉8、固定パネル41、供給部パネル50を取り外した状態の正面図、図4は図1の飲用水供給装置1の各扉8を開放した状態の斜視図、図5は更に固定パネル41を開放した状態の図4の部分透視斜視図、図6は飲用水容器11を収納した状態の保冷室6内上部の斜視図、図7はカップ支持台51の高さを高位置とした飲用水供給装置1の斜視図をそれぞれ示している。
【0022】
本実施例の飲用水供給装置1は、所定の冷却温度、例えば+10℃以下の冷水及び所定の加温温度、例えば+80℃以上の湯を供給する装置である。飲用水供給装置1は、前面に開口する矩形状の断熱箱体2と、当該断熱箱体2の両側面又は背面から下方にまで延在する化粧パネル3、3により本体が構成されている。この断熱箱体2は、前面に開口を有した鋼板製の外箱4と、前面に開口を有する内箱5と、これら内外両箱4、5間に発泡充填された図示しない断熱材とから構成されている。
【0023】
そして、断熱箱体2内には、前面が開口する保冷室6が形成されている。この保冷室6の前面開口は、断熱扉8により開閉自在に閉塞されている。断熱扉8は一側端が断熱箱体2の側部に回動自在に枢支された開き扉とされている。この断熱扉8の前面には、詳細は後述する如きコントロールパネル9が設けられている。
【0024】
また、この断熱扉8の下端中央部には、下方に開放したコ字状に切り欠かれた開口8Aが形成されている。そして、この後方に対応する位置の断熱箱体2には、断熱扉8の後面と当接して保冷室6内を閉塞する固定パネル41が設けられている。尚、当該固定パネル41の詳細は後述する。
【0025】
保冷室6内には、断熱箱体2の底壁2Aと所定間隔を存してデックパン18が設けられており、当該デックパン18の下方には、保冷室6内下部に位置して、圧縮機35等から成る冷却ユニットRと共に冷却装置を構成する冷却器14及び冷気循環用の送風機17が配設される冷却室16が形成されている。
【0026】
このデックパン18は、保冷室6内に収納される複数の飲用水容器11のうち、最下段の飲用水容器11が載置されるものであり、後部から前部に向けて所定角度にて低く傾斜して形成されている。当該前部は、後方の傾斜角度よりも更に前方に向けて低く傾斜した冷気吸込面22Aが形成されている。係る冷気吸込面22Aには、冷却室16の前部に連通する複数の冷気吸込口22が形成されている。
【0027】
そのため、詳細は後述する飲用水容器11が当該デックパン18上面に載置された状態で、当該飲用水容器11の前部は、冷気吸込面22Aと所定間隔を存して設けられることとなり、冷気吸込口22からの冷気吸込が阻害されない。
【0028】
また、この冷気吸込面22Aの略中央部には、保冷室6内から冷却室16内に帰還される冷気の温度、又は、当該デックパン18上面に載置された後述する飲用水容器11内から引き出された袋状の内容器11B内の飲用水温度を検出する庫内温度センサ26が設けられている。
【0029】
断熱箱体2の背壁の内側には冷却室16の後部に連通し、上方に延在する吐出ダクト部材19が設けられている。当該吐出ダクト部材19内には、上下に連通する吐出ダクト19Aが形成されており、当該上部には、保冷室6内上部にて開口する上部冷気吐出口21が形成されている。また、この吐出ダクト部材19の前面には、デックパン18上に載置される前記最下段の飲用水容器11に対応する位置に複数前部冷気吐出口15が形成されている。
【0030】
一方、保冷室6には複数の飲用水容器11を載置するための複数段の棚12・・が架設されている。本実施例では、保冷室6内に3つの飲用水容器11(飲用水(冷水)供給用の飲用水容器、湯供給用の飲用水容器、保冷用の飲用水容器)を収納可能とするため、所定の間隔を存して、棚12、12が架設されている。各棚12は、保冷室6内壁を構成する両側面の前部から後部に渡って設けられる棚保持レール13に着脱自在に支持される。本実施例では、詳細は後述する如く飲用水容器11の前部に設けられる注出口栓20から自重によって収容された飲用水を注出するため、当該飲用水容器11が載置される棚12は、デックパン18と同様に、後部から前部に向けて所定角度にて低く傾斜して架設される。
【0031】
上記飲用水容器11は、段ボールから成る比較的剛性の高い外箱本体11Aと、柔軟な素材から成り飲用水が収容される袋状の内容器11Bと、当該内容器11Bに設けられて内部の飲用水を任意に操作することで取出可能とされる注出口栓20とから構成される(図6参照)。
【0032】
内容器11Bの注出口栓20に相当する位置の外箱本体11Aの側面下部には、容易に切断して部分的に除去可能とする切取線11Cが形成されている。そのため、当該切取線11Cに沿って注出口栓20に対応する部分を除去することで、当該外箱本体11Aに内包される内容器11Bが露出され、注出口栓20を外部に露出させることができる。
【0033】
この注出口栓20は、封止部20Aと、取出ノズル20Bと、封止部20A内に形成される図示しない導出通路を開閉自在に操作して取出ノズル20Bから内容器11B内に収容される飲用水を任意に注出可能とする操作コック20Cとから構成されている。
【0034】
そのため、保冷室6内のデックパン18上に収納される飲用水(冷水)供給用の飲用水容器11及び下側の棚12に載置される湯供給用の飲用水容器11は、上述したように注出口栓20が外部に露出された状態として収容される。
【0035】
ここで、デックパン18上に収納される飲用水容器11(最下段の飲用水容器11)の前方には、断熱扉8の後方に位置して上述した如き固定パネル41が設けられている。この固定パネル41は、下端が断熱箱体2の下部に回動自在に枢支されて設けられており、当該固定パネル41の上部両側部には、当該固定パネル41を保冷室6下部前面開口に対応して着脱自在に固定するための固定具41Aが設けられている。
【0036】
また、この固定パネル41の上中央部には、上方に開口したコ字状の切欠が形成されており、当該切欠には、当該切欠上部に回動自在に蓋42が設けられている。これら切欠下縁及び蓋42の下端部には、飲用水容器11の注出口栓20(封止部20A)を保持する注出口栓保持部43が形成されている。
【0037】
係る構成により、断熱扉8を開放し、蓋42が上方に回動されて開放された状態の固定パネル41を前方に回動させて倒した状態で、デックパン19上に注出口栓20が外部に露出された飲用水容器11を収容する。そして、固定パネル41を起立させて固定具41Aにより断熱箱体2の開口縁に固定すると、固定パネル41の切欠より飲用水容器11の注出口栓20が前方に臨む。係る状態で、蓋42を閉塞することにより、飲用水容器11の注出口栓20は、注出口栓保持部43に保持される。また、この注出口栓20は、断熱扉8に形成された開口8Aを介して保冷室6外に臨む。
【0038】
下側の棚12に対応する断熱箱体2の側壁には、詳細は後述する湯タンク45に湯供給用の飲用水容器11から湯生成用の飲用水を供給するための飲用水供給配管46が配設されている。この飲用水供給配管46の一端は、湯タンク45に接続されると共に、他端には、飲用水容器11の注出口栓20の取出ノズル20Bに接続するための湯水接続部47が設けられている。
【0039】
他方、断熱箱体2の底面には、所定の高さを有する台脚アングル28が取り付けられており、当該台脚アングル28の両側面は、断熱箱体2の両側面と共に化粧パネル3にて被覆されている。そして、台脚アングル28及び化粧パネル3にて区画される領域には、当該領域を上下に区画する区画壁29、30によって、下から順に機械室32と、保管室33と、湯タンク室34とが形成されている。
【0040】
機械室32及び保管室33は、それぞれ前面に開口して形成されており、機械室32内には、前記冷却器14と共に冷却装置を構成する圧縮機35と、凝縮器36等の冷却ユニットRが設けられている。凝縮器36の後方には、凝縮器用送風機37が取り付けられている。この機械室32前部には、前面に詳細は後述する復帰スイッチ39が設けられた電装箱38が配設されている。
【0041】
機械室32の上側に構成される保管室33は、前記飲用水容器11を少なくとも一つ収容可能とする寸法に形成されている。機械室32及び保管室33の前面開口は、一側端が台脚アングル28に回動自在に枢支された開き扉とされる扉パネル7により開閉自在に閉塞されている。
【0042】
前記湯タンク室34は、断熱箱体2に形成される保冷室6の下側であって、保管室33の上側後部に形成されており、当該湯タンク室34の前方には、保冷室6内の飲用水容器11の注出口栓20からカップCに飲用水を供給する飲用水供給部40が設けられている。
【0043】
飲用水供給部40は、上記保冷室6内に収容される最下段の飲用水容器11の注出口栓20の下方に対応して設けられており、本実施例では、前方に開口する断面略コ字状に形成された供給部パネル50の内方に形成される。飲用水供給部40の下部には、注出された飲用水を受容するカップCを載置するカップ支持台51が着脱自在に設けられている。
【0044】
このカップ支持台51は、上方に開口する所定の容量を収容可能とする容器により構成されており、当該上面には、カップCを載置する簀の子51Aが設けられている。これにより、カップCから漏出された飲用水などを当該カップ支持台51にて受容することができる。
【0045】
そして、飲用水供給部40を構成する供給部パネル50の内壁には、飲用水供給部40底面から所定の高さ位置に、支持台保持部52が設けられている。これにより、飲用水供給部40底面に設けられるカップ支持台51を取り外し、当該支持台保持部52に係止させることで、当該カップ支持台51の取付高さを上げることができる。
【0046】
従って、当該カップ支持台51に載置するカップCの高さに応じて、当該カップ支持台51の取付高さを任意に変更することができ、例えば、カップC自体の高さ寸法が大きい場合には、図1に示すようにカップ支持台51を低い高さに取付、カップC自体の高さ寸法が小さい場合には、図7に示すようにカップ支持台51を高い高さに取り付けることができる。従って、飲用水を受容するカップCの大きさに応じてカップ支持台51の高さを変更することで、取出ノズル20Bや、後述する湯ノズル55の端部と、カップCとの上端部位置を近づけることができ、注出により周囲に飛び散る飲用水を著しく減少させることができる。これにより、周囲が濡れてしまう不都合や、高温の湯が利用者に係る不都合を回避でき、安全な使用を実現することが可能となる。
【0047】
一方、湯タンク室34内には、湯タンク45が設けられている。ここで、この湯タンク45について図8の斜視図及び図9の分解斜視図を参照して説明する。湯タンク45は、上面に開口した数リットルの飲用水を貯水可能とするタンクであり、外周には保温用カバー56が設けられると共に、上面開口は、蓋57により閉塞される。湯タンク45内には、貯水された飲用水を例えば+80℃以上に加熱し保温するヒータ59が設けられている。
【0048】
湯タンク45の底部には、ポンプ(ギヤポンプ)58が取り付けられていると共に、当該ポンプ58の近傍には、当該ポンプ58により搬送される湯水の温度を検出する湯温度センサ69が設けられている。このポンプ58の導出側には、前記飲用水供給部40の上部に設けられた湯ノズル55に接続される湯供給配管62が接続されている。
【0049】
蓋57には、上述した如き飲用水容器11から湯生成用の飲用水を湯タンク45に供給するため電磁開閉弁61が介設された前記飲用水供給配管46が接続されており、当該飲用水供給配管46の端部に相当する湯タンク45内には、上下に延在する供給水案内パイプ60が立設されている。この供給水案内パイプ60は、前記ポンプ58とは離間した位置に設けられており、当該下端は、湯タンク45の底面と少許隙間を存して設けられている。そのため、供給水によって、湯タンク45内の湯温度、特に、ポンプ58より搬送される湯温度が急激に低下する不都合を抑制することができる。
【0050】
また、この湯タンク45内には、当該湯タンク45内の飲用水の水位を検出するための水位センサ68が設けられている。本実施例において、当該水位センサ68は、フロートスイッチにより構成されており、満水位と、所定の低水位(補給水位)を検出する。
【0051】
尚、図中63は、湯タンク45内の湯を全て排水するための排水口であり、当該排水口63には排水管64が接続されている。この排水管64は、前記保管室33内側部に引き出されており(図3参照)、当該端部開口は、止水栓65により閉塞されている。この止水栓65の近傍には、保管室33側から操作可能とするクランプ66が設けられており、クランプ66を操作することによって、排水管64の流路を任意に変更可能とする。
【0052】
また、湯タンク45の上部には、オーバーフローパイプ67が設けられている。このオーバーフローパイプ67の他端は、機械室32内に配設される図示しない蒸発皿にて開口されている。
【0053】
本実施例の飲用水供給装置1は、図11に示す如き汎用のマイクロコンピュータにより構成される制御装置70を備えている。この制御装置70には、前記コントロールパネル9が接続されている。このコントロールパネル9は、図10に示すように、ロック解除ボタン71と、給湯ボタン72と、ロック解除表示ランプ73と、電源表示ランプ74と、冷水適温ランプ75、湯適温ランプ76と、湯給水ランプ77とが設けられている。
【0054】
また、制御装置70の入力側には、庫内温度センサ26、復帰スイッチ39、湯温度センサ69、水位センサ68等が接続されており、当該出力側には、冷却ユニットRを構成する圧縮機35、冷気循環用の送風機17、凝縮器用送風機37、湯タンク45のヒータ59、ポンプ58、電磁開閉弁61等が接続され、当該制御装置70に基づき制御されるものとする。
【0055】
次に、当該飲用水供給装置1の動作について説明する。まずはじめに、上述したように、飲用水(冷水)供給用の飲用水容器11を最下段の棚(実際にはデックパン18)上に収容し、湯供給用の飲用水容器11を下側の棚12上に収容する。なお、空いている上側の棚12上には、保冷用の飲用水容器11を収納する。
【0056】
飲用水供給用及び湯供給用の飲用水容器11は、いずれも、注出口栓29を外部に露出させた状態とする。飲用水供給用の飲用水容器11については、上述した如く固定パネル41等に設けられる注出口栓保持部43に当該注出口栓20を保持させる。
【0057】
湯供給用の飲用水容器11は、注出口栓20の取出ノズル20Bに湯水接続部47を接続し、当該注出口栓20の操作コック20Cを開放する。これにより、湯供給用の飲用水は、湯水接続部47に接続される飲用水供給配管46を介して湯タンク45内に貯留される。
【0058】
係る構成により、冷気循環用の送風機17が運転されると冷却器14と熱交換した冷気は吐出ダクト19A内を上昇せられ、その一部は、前部冷気吐出口15より保冷室6前方に向けて吐出されると共に、その残りの冷気は、上部冷気吐出口21より保冷室6上方に向けて吐出される。そして、保冷室6内を循環した冷気は、再び保冷室6下部に形成される冷気吸込口22から冷却室16内に帰還され、再び送風機17によって加速される。
【0059】
係る冷気循環によって、保冷室6内に収容される各飲用水容器11は、所定の冷却温度に冷却される。本実施例では、吐出ダクト部材19の前部には、デックパン18上の飲用水(冷水)供給用の飲用水容器11に対応する位置に、前部冷気吐出口15が形成されていると共に、保冷室6内を循環した冷気は、当該飲用水容器11の前部下方に位置する冷気吸込口22より冷却室16内に帰還する。
【0060】
そのため、デックパン18上の飲用水容器11は、他の棚12上に載置される飲用水容器11よりも積極的に冷却されることとなり、より早期に冷水としての提供に適した+10℃以下に到達する。
【0061】
このとき、デックパン18上に載置される飲用水容器11は、注出口栓20が固定パネル41等の注出口栓保持部43に保持されることで、飲用水が貯留される内容器11Bが冷気吸込口22が形成される冷気吸込面22Aに当接される。そのため、当該飲用水容器の操作コック20Cの操作により注出される直前の飲用水を積極的に冷却することができる。係る状態で、カップ支持台51にカップCを載置し、断熱扉8の外方に臨んで設けられる操作コック20Cを操作することにより、冷却された飲用水をカップCに注出することができる。
【0062】
特に、本実施例では、飲用水供給部40の上側に形成された保冷室6内に収納される飲用水容器11から重力によって飲用水の注出を行うため、簡素な構成により、飲用水の供給を支障なく行うことが可能となる。
【0063】
また、制御装置70は、当該冷気吸込面22Aに設けられる庫内温度センサ26の検出温度に基づき、冷却ユニットRの圧縮機35の運転を制御する。そのため、保冷室6内は、冷水として供給される飲用水をより積極的に冷却しつつ、その上方に収納される湯供給用の飲用水や、保冷用の飲用水容器11を冷却することができる。
【0064】
このとき、上記冷気循環によって、下側の棚12上の飲用水容器11は、デックパン18上の飲用水容器11よりも高い温度範囲、例えば、+10℃〜20℃の温度範囲にて冷却することができると共に、最上段の棚12上の飲用水容器11は、それよりも高い温度範囲にて冷却されることとなる。
【0065】
そのため、密封状態が開放された状態の湯供給用の飲用水は、冷水としては適温ではないが、雑菌の繁殖を抑制することができる冷却温度範囲にて冷却することができ、衛生面を考慮した保管が可能となる。また、最上段の棚12に載置された飲用水は、開封されていないため、係る事情を考慮する必要がない。そのため、上記冷却温度範囲よりも高いが、予備としての冷却が可能となり、継続した冷水の提供が可能となる。
【0066】
従って、保冷室6内に収容される飲用水容器11をそれぞれの目的に応じた冷却を実現することが可能となり、飲用水供給装置1全体としての冷却効率の向上、更には、ランニングコストの低減を図ることが可能となる。
【0067】
尚、制御装置70は、庫内温度センサ26により検出される温度が所定の冷却温度、例えば、+10℃以下となると、冷水が適温となったとして、コントロールパネル9の冷水適温ランプ75を点灯する。これにより、利用者に当該飲用水供給装置1により供給される冷水温度が適温であることを報知することができる。
【0068】
一方、制御装置70は、湯タンク45内に配設される水位センサ68の検出に基づき、飲用水供給配管46の電磁開閉弁61の開閉制御を行う。即ち、水位センサ68が所定の低水位(補給水位)を検出すると、制御装置70は、電磁開閉弁61を開放して、湯生成用の飲用水を飲用水容器11から湯タンク45内に供給する。そして、水位センサ68が満水位を検出すると、制御装置70は、電磁開閉弁61を閉鎖する。
【0069】
なお、この場合も、湯タンク45の上側に形成された保冷室6内に収納される飲用水容器11から重力によって飲用水の供給を行うため、簡素な構成により、飲用水の供給を支障なく行うことが可能となる。
【0070】
制御装置70は、湯温度センサ69の検出温度に基づき、当該湯タンク45内の湯温度が所定温度以下、例えば+97℃以下である場合には、ヒータ59に通電し、湯タンク45内の飲用水を加熱する。
【0071】
この場合、制御装置70は、湯温度センサ69が検出する温度が所定の加熱温度以下、例えば+80℃未満である場合には、コントロールパネル9の湯適温ランプ76を消灯し、ポンプ58の運転を禁止すると共に、ロック解除ボタン71、給湯ボタン72の操作を無効とする。
【0072】
そして、湯温度センサ69により検出される温度が上記所定の加熱温度以上となると、制御装置70は、コントロールパネル9の湯適温ランプ76を点灯し、ポンプ58の運転禁止を解除すると共に、ロック解除ボタン71の操作を有効とする。
【0073】
これにより、湯適温ランプ76が点灯された状態で、ロック解除ボタン71が操作されると、所定時間、給湯ボタン72に設けられるロック解除表示ランプ73が点灯されて、給湯ボタン72の操作が有効とされる。
【0074】
カップ支持台51にカップCを載置し、当該ロック解除表示ランプ73が点灯されている状態で、給湯ボタン72が操作されると、当該給湯ボタン72が操作されている間だけポンプ58が運転されて、湯タンク45内の湯が湯供給配管62を介して飲用水供給部40の湯ノズル55からカップC内に注出することができる。
【0075】
湯タンク45からの湯の注出が行われることで、湯タンク45内の湯の水位が低下し、水位センサ68が所定の下限値を検出すると、上述したように電磁開閉弁61が開放されて、保冷室6内の湯供給用の飲用水容器11から飲用水が補充される。
【0076】
係る動作が複数回実行されることにより、当該飲用水容器11内の飲用水が無くなると、電磁開閉弁61を開放しても水位センサ68が満水位を検出しなくなる。そのため、制御装置70は、電磁開閉弁61を開放してから所定時間、例えば、空の状態の湯タンク45に飲用水容器11から飲用水を供給し、満水位に達するまでに必要とされるのに十分とされる時間、本実施例では10分以上経過すると、保冷室6内の湯生成用の飲用水容器11内が空になったものと判断し、コントロールパネル9の湯給水ランプ77を点灯する。これにより、当該装置の管理者に飲用水容器11の交換を促すことができる。
【0077】
一方、上述した如き制御が実行されている間に、停電等により当該飲用水供給装置1への給電が停止した場合、当該給電停止時間が長い場合には、湯タンク45内の温度が所定の下限値(例えば食品衛生法における+65℃)以下に低下する。
【0078】
この場合、制御装置70は、給電が復旧した際に湯温度センサ69により検出された温度が上記下限値以下である場合には、所定の警告動作として、コントロールパネル9のロック解除表示ランプ73を点滅させる。そして、制御装置70は、ヒータ59に通電することによる湯の生成を禁止すると共に、ポンプ58の運転の運転の禁止、ロック解除ボタン71、給湯ボタン72の操作を無効として湯の供給を禁止する。
【0079】
係る場合には、管理者は当該警告動作に従い、湯タンク45内の湯の廃棄作業を行う。即ち、管理者は、扉パネル7を開放し、保管室33内に配設される排水管64のクランプ66を操作して排水管64の流路を狭め、この状態で、止水栓65を開放し、クランプ66を操作して徐々に排水管64の流路を広げ、当該湯タンク45内の湯を廃棄する。
【0080】
湯タンク45内の湯を全て廃棄した後、止水栓65を閉鎖し、例えば、電装箱38の前面に設けられる復帰スイッチ39を所定時間(例えば1秒)継続して押すによるリセット操作を行う。これに基づき、制御装置70は、コントロールパネル9のロック解除表示ランプ73を消灯し、ヒータ59への通電禁止を解除すると共に、湯の供給動作禁止を解除し、湯タンク45における湯の生成と湯タンク45からの湯の供給動作を復帰させる。
【0081】
これにより、停電等により湯タンク45内の湯の温度が所定の下限値に低下した場合には、湯タンク45内の湯の廃棄を促すことが可能となる。そのため、一旦加熱された湯が温度低下し、雑菌の繁殖が懸念される湯(水)が以後、飲用水として供給される不都合を未然に回避することが可能となり、中毒などの発生を回避することができる。従って、安全な飲用水の提供を実現することができる。
【0082】
本実施例では、各飲用水容器11が収容される保冷室6の下方であって、機械室32の上方には、保冷室6とは別に予備の飲用水容器11を保管する保管室33が設けられている。そのため、保冷室6の最上段の棚12のみならず、飲用水供給装置1において更に予備の飲用水容器11を保管することが可能となり、利便性の向上を図ることができる。
【0083】
特に、当該保管室33は、冷却ユニットを構成する冷却器14による冷却を行わない構成とされているため、装置全体としての冷媒配管構成等を簡略することができ、飲用水供給装置1全体の構造を簡素化することができる。また、装置1全体の下部に位置する保管室33内に飲用水容器11を収納することで、その重量によって装置1全体の安定度を向上させることができる。従って、装置1の安定性を向上でき、傾倒しにくい安全な使用が可能となる。
【0084】
また、本実施例では、予備の飲用水容器11を常温の保管室33にて保管可能とするため、従来のような直接冷却器によって保管室の内壁を冷却し、保管室内の飲用水容器を冷却する場合と異なり、段ボールにより形成される外箱本体11Aが当該冷却に伴う結露によってふやけ、脆弱してしまう不都合を回避することが可能となる。
【0085】
尚、本実施例において、保冷室6下部と当該保管室33とを連通するダクトを構成し、送風機14により保冷室6内を循環する冷気の一部を余剰冷気として当該保管室33内に供給する構成としてもよい。これにより、当該保管室33内に収容される予備の飲用水容器11を予冷することができ、飲用水容器11を交換した後早期に冷水としての供給を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明を適用した飲用水供給装置の斜視図である。
【図2】図1の飲用水供給装置の縦断側面図である。
【図3】図1の飲用水供給装置の各扉、固定パネルを取り外した状態の正面図である。
【図4】図1の飲用水供給装置の各扉を開放した状態の斜視図である。
【図5】更に固定パネルを開放した状態の図4の部分透視斜視図である。
【図6】飲用水容器を収納した状態の保冷室内上部の斜視図である。
【図7】カップ支持台の高さを高位置とした飲用水供給装置の斜視図である。
【図8】湯タンクの斜視図である。
【図9】湯タンクの分解斜視図である。
【図10】前面パネルの正面図である。
【図11】制御装置の電気ブロック図である。
【符号の説明】
【0087】
1 飲用水供給装置
2 断熱箱体
6 保冷室
7 扉パネル
8 断熱扉
9 コントロールパネル
11 飲用水容器
11A 外箱本体
11B 内容器
12 棚
14 冷却器
15 前部冷気吐出口
16 冷却室
18 デックパン
19 吐出ダクト部材
19A 吐出ダクト
20 注出口栓
20A 封止部
20B 取出ノズル
20C 操作コック
21 上部冷気吐出口
22 冷気吸込口
26 庫内温度センサ
32 機械室
33 保管室
34 湯タンク室
35 圧縮機
39 復帰スイッチ
40 飲用水供給部
41 固定パネル
45 湯タンク
46 飲用水供給配管
47 湯水接続部
51 カップ支持台
52 支持台保持部
55 湯ノズル
58 ポンプ
59 ヒータ
61 電磁開閉弁
62 湯供給配管
68 水位センサ
69 湯温度センサ
70 制御装置
71 ロック解除ボタン
72 給湯ボタン
73 ロック解除表示ランプ
74 電源表示ランプ
75 冷水適温ランプ
76 湯適温ランプ
77 湯給水ランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用水を収容する注出口栓付きの複数の飲用水容器を冷却する保冷室を備えた飲用水供給装置であって、
前記保冷室内を冷却するための冷却ユニットが設置される機械室と、
該機械室の上側に構成され、前記飲用水容器を保管する保管室と、
該保管室の上側前部に構成され、前記保冷室内の飲用水容器の前記注出口栓からカップに飲用水を供給する飲用水供給部と、
該飲用水供給部の後方に設けられ、前記保冷室内の飲用水容器から供給される飲用水から湯を生成する湯タンクが設置される湯タンク室と、
前記飲用水供給部に設けられ、前記湯タンク内で生成された湯をカップに供給するための湯ノズルとを備え、
前記保冷室を前記飲用水供給部及び湯タンク室の上側に構成したことを特徴とする飲用水供給装置。
【請求項2】
飲用水を収容する注出口栓付きの飲用水容器を上下方向に複数段収納する保冷室を備え、最下段の前記飲用水容器の注出口栓を、前記保冷室外に臨ませて成る飲用水供給装置であって、
前記保冷室内下部に構成され、当該保冷室内を冷却するための冷却器及び送風機が設置される冷却室と、
該冷却室の後部に連通し、上方に延在する吐出ダクトと、
該吐出ダクトの上部に形成された上部冷気吐出口と、
前記吐出ダクトの前面であって、前記最下段の飲用水容器に対応する位置に形成された前部冷気吐出口と、
前記冷却室の前部に連通する冷気吸込口とを備えたことを特徴とする飲用水供給装置。
【請求項3】
飲用水を収容する注出口栓付きの飲用水容器を冷却する保冷室と、該保冷室内の飲用水容器から供給される飲用水から湯を生成する湯タンクとを備えた飲用水供給装置であって、
前記湯タンク内の湯の温度に基づいて当該湯タンクにおける湯の生成と当該湯タンクからの湯の供給を制御する制御装置と、前記湯タンク内の湯を廃棄するための排水管とを備え、
前記制御装置は、停電から復旧した際の前記湯タンク内の湯の温度が所定の下限値に低下している場合、所定の警告動作を実行すると共に、所定のリセット操作が成されるまで、前記湯タンクにおける湯の生成及び当該湯タンクからの湯の供給を禁止することを特徴とする飲用水供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−269646(P2009−269646A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−121072(P2008−121072)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】