説明

飲食物のセルフオーダ装置、飲食物のセルフオーダシステム

【課題】本発明の目的は、安価に作成できるドット印刷を施したメニューを用いつつ、注文ミスの防止、人員削減等を達成可能なセルフオーダ装置、セルフオーダシステムを提供することにある。
【解決手段】本発明に係る飲食物のセルフオーダ装置1は、少なくとも提供する飲食物の各飲食物表示に対応してコードがドット印刷されたドット印刷メニュー103と、前記コードからドットを抽出・解析し数値としてシリアル信号で出力するペンデバイス102と、該ペンデバイスから出力されたシリアル信号が入力され、注文情報を作成可能なモニター端末101とを備えることを特徴とする。
【選択図面】 図1

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレストラン、食堂等の飲食物を提供する場所(飲食店)で使用される飲食物のセルフオーダ装置、飲食物のセルフオーダシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来飲食店においてなされる飲食物の注文は、客が印刷物のメニューを見て、口頭で店員に行うのが一般的であった。しかし、注文ミスの防止、人員削減等の観点から、飲食店においてなされる飲食物の注文を自動化する発明がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、商品のイメージデータ及び付属データ等からなるメニューデータを予め記憶したメニューデータ記憶部と、このメニューデータ記憶部に格納されたメニュー情報を表示するメニュー表示部と、このメニュー表示部に設置され顧客が注文を指定するタッチパネルとを備えると共に、このタッチパネルによって指定された前記イメージデータに基づいて注文データを生成するメニュー制御部と、このメニュー制御部によって生成された注文データを外部出力する注文データ出力部とを備えたことを特徴とする電子メニュー装置が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献2には、店舗に来店した客が、ネットワークを介して所望の商品の提供を依頼するオーダを該店舗の店員に向けて送信するためのシステムであって、提供可能な商品をメニュー表示し、該メニューのなかから所望する商品の種類、及びその数を前記オーダとして客に入力させるとともに、前記ネットワーク上で決済を行うための個人情報を入力させることができる第1の端末装置と、前記ネットワークを介して、前記第1の端末装置から客が入力したオーダ、及び個人情報を受信し、該受信したオーダを所定の表示装置に表示させるとともに、該オーダによって提供する商品の代金の支払いを該個人情報で指定された客の契約先に要求して精算を行う第2の端末装置と、を具備したことを特徴とする電子オーダシステムが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平10−74218
【特許文献2】特開2001−297378
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記2つの発明のようにメニュー情報を表示する表示装置を用いたものには以下のような不都合な点がある。
【0007】
第一に、メニュー表示を表示装置に頼ってしまうため、表示装置の操作が複雑化してしまう。印刷物のメニューの場合、メニュー自体に、提供する飲食物の一覧や飲食物のイメージ等が記載されるため、メニュー内容が一目瞭然であったが、表示装置の場合、提供する飲食物の一覧や飲食物のイメージ等を一度に表示するのが困難であるため、表示画面の切り替え等の操作が必然的に必要になってしまうからである。
【0008】
第二に、上記のように表示装置に切り替え等の操作機能を持たせることにより表示装置が高額となり、さらに、電子メニュー、電子オーダ装置が高額となってしまう。
【0009】
第三に、客が複数人のグループである場合、従来印刷物のメニューの場合には客の数に応じてメニューを渡していたが、前記表示装置の場合、前記グループの人数に応じて表示装置の数を用意していたのではコストが莫大となってしまう。さらに、表示装置をテーブルごとに一台として、表示装置をテーブルに固定すると、表示装置に遠い席に座った客が表示装置に表示されるメニューを見ずらくなってしまう。また、表示装置を移動可能としても、表示装置は印刷物のメニューに比べて重量があり、さらに、故障の恐れも免れない。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、安価に作成できるドット印刷を施したメニューを用いつつ、注文ミスの防止、人員削減等を達成可能なセルフオーダ装置、セルフオーダシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1記載の飲食物のセルフオーダ装置は、少なくとも提供する飲食物の各飲食物表示に対応してコードがドット印刷されたドット印刷メニューと、前記コードからドットを抽出・解析し数値としてシリアル信号で出力するペンデバイスと、該ペンデバイスから出力されたシリアル信号が入力され、注文情報を作成可能なモニター端末とを備え、前記モニター端末は、前記数値に関連付けて飲食物データが記録された記憶装置及び又は前記数値に関連付けて飲食物データが記録された記憶媒体から前記シリアル信号の数値に対応する飲食物データを読み出す手段と、該読み出した飲食物データに基づいて飲食物情報を表示する手段と、該表示された飲食物情報に対応する飲食物について注文情報を作成する手段と、該注文情報を外部に送信する手段とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2記載のセルフオーダ装置は、飲食物の請求項1記載のセルフオーダ装置であって、前記飲食物情報を表示する手段は、さらに前記注文情報を作成するためのタッチパネルを備えることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3記載のセルフオーダ装置は、飲食物の請求項1又は2記載のセルフオーダ装置であって、前記モニター端末は、さらに、前記数値に関連付けて音源データが記録された記憶装置及び又は前記数値に関連付けて音源データが記録された記憶媒体から前記シリアル信号の数値に対応する音源データを読み出して飲食物情報を音声として出力する手段と、案内等の音声データが記録された記憶装置及び又は前記案内等の音声データが記録された記憶媒体から前記シリアル信号の数値に対応する音声データを読み出し、操作の案内を音声で促す手段とのうち、少なくとも一方の手段を備えることを特徴とするものである。
【0014】
請求項4記載のセルフオーダシステムは、請求項1、2又は3記載の飲食物のセルフオーダ装置と、
該セルフオーダ装置から送信された注文情報を受信する手段及び該注文情報をキッチンプリンタ、POS等に送信する手段を備えるサーバと
を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明により、セルフオーダが実現され、注文ミスの防止、人員削減等を達成できる。さらに、メニュー(本発明においてメニューブック等を含む)についてドット印刷メニューを用いるため、印刷物のメニューと同様、安価にメニューを作成できる。このため、このドット印刷メニューを客の人数分配ることも可能であり、従来の印刷物のメニューと同様の取り扱いができる。さらにモニター端末により、注文した飲食物情報が表示されるため、注文内容を確実に確認できる。また、モニター端末は、注文情報の作成に用いるため、電子メニュー等のように提供する飲食物についてのイメージ等の表示を必ずしも必要とせず(提供する飲食物についてのイメージ等の表示はドット印刷メニューですればよい。)、該モニター端末を安価に作成可能である。
【0016】
請求項2記載の発明により、タッチパネルにより注文情報の作成が可能となり、注文情報の作成をモニター端末でできるため、操作が容易となる。また、ドット印刷メニューに多くの飲食物を表示できる。
【0017】
請求項3記載の発明により、音声を導入するため、注文情報及び又は操作について用意に確認できる。
【0018】
請求項4記載の発明により、セルフオーダが実現され、注文ミスの防止、人員削減等を達成できる。サーバ及びセルフオーダ装置を設けることで、既存の飲食店に設けられたPOS等の設備をそのまま利用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1に基づき、本発明に係るセルフオーダシステムのシステム構成を説明する。図1は本発明に係るセルフオーダシステムのシステム構成図である。
【0021】
本発明に係るセルフオーダシステムは、セルフオーダ装置1、アクセスポイント105、サーバ104、管理端末106、レジに設けられたキッチンプリンタ107、レジに設けられたPOS108、ハンディターミナル109、キッチンに設けられたキッチンプリンタ110を備える。なお、レジに設けられたキッチンプリンタ107、レジに設けられたPOS108、ハンディターミナル109、キッチンに設けられたキッチンプリンタ110については既存のものを使用可能である。
【0022】
さらに、セルフオーダ装置1は、ドット印刷メニュー103、ペンデバイス102、モニター端末101を備える。なお、モニター端末101に対し、ペンデバイス102及びドット印刷メニュー103を一だけでなく複数用意しても良い。また、セルフオーダ装置1は、例えば飲食店の客室毎やテーブル毎に置かれる。
【0023】
モニター端末101は、アクセスポイント105を介してサーバ104と通信可能となっている。すなわち、セルフオーダ装置1は、サーバ104と通信可能となっている。なお、図1では、アクセスポイント105とセルフオーダ装置1(モニター端末101)は無線LANを用いて通信可能となっているが有線によるLANでもよく、その他の通信手段でも良い。
【0024】
ドット印刷メニュー103に記載されている提供する飲食物についてのイメージにペンデバイス102の先端を接触させること及びサーバ104との通信により、モニター端末101は、その飲食物に対応する飲食物名等の飲食物情報を表示し、さらに、必要に応じて飲食物情報等の音声を出力する。客が飲食物イメージにペンデバイス102の先端を接触させることを繰り返し、また、飲食物イメージ以外の部分(例えば、ドット印刷メニュー103に設けられた「はい」、「いいえ」部分)にペンデバイス102の先端を接触させることにより前記表示された飲食物情報に対応する飲食物について注文情報が作成される。作成された該注文情報は、アクセスポイント105を介してサーバ104に送信される。
【0025】
POS108には、飲食物データがテーブルとして記録されている。ここで、飲食物データは、提供する飲食物についての飲食物名、提供する飲食物についての価格、提供する飲食物についての在庫等のデータが該当する。なお、どの飲食物データがテーブルとして記録されるかは適宜変わり得る。また、飲食物データの更新についてはPOS108によって行われる。
【0026】
POS108は、サーバ104と通信可能に設けられており、両者は連携してセルフオーダシステムに関しての提供する飲食物についての管理を行う。例えば、サーバ104はPOS108から前記飲食物データを受け取る。
【0027】
サーバ104には記憶装置(図示せず)が設けられており、該記憶装置にはPOS108から受け取った飲食物データが記録される。
【0028】
さらに、サーバ104は、例えばコンピュータにより実現される管理端末106と通信可能に設けられ、両者は連携してセルフオーダシステムに関しての管理、モニター端末101のコンテンツの管理等を行う。そして、サーバ104の記憶装置に記録される飲食物データには、前記POS108から受け取る飲食物データ以外の飲食物データも含まれる。該飲食物データ(例えば、提供する飲食物についての紹介文のデータ等)は、管理端末106により登録・更新される。また、これら飲食物データは、テーブルとして、後述するドットを抽出・解析したときの数値と関連付けてサーバ104の記憶装置に記録される。
【0029】
さらに、サーバ104はアクセスポイント105を介して前記飲食物データをセルフオーダ装置1(モニター端末101)に配信する、さらに、サーバ104はアクセスポイント105を介してセルフオーダ装置1(モニター端末101)から上記注文情報を受信する。サーバ104は受信した前記注文情報を必要に応じて記憶部に記録する。
【0030】
サーバ104はキッチンプリンタ110と通信可能である。サーバ104は、セルフオーダ装置1から受信した注文情報について、どのセルフオーダ装置1から該注文情報が送られてきたかを認識し、必要に応じ、セルフオーダ装置1に割り当てられている番号等の識別番号(あらかじめ前記記憶装置に記録されている。)を前記注文情報に付して、キッチンプリンタ110に送信し、キッチンプリンタ110は受信した該注文情報をプリントする。キッチンの料理人は、このプリントされた注文情報により料理を作ることになる。さらに、前記識別番号によって、どのセルフオーダ装置1からの注文であるか分かる。
【0031】
また、サーバ104は前記注文情報をPOS108にも送信する。そして、POS108はキッチンプリンタ107に該注文情報を送信する。さらに必要に応じて、該注文情報は店員の持つハンディターミナル109にも送信される。これにより、店員は注文情報を確認することが出来る。さらに、前記識別番号によって、どのセルフオーダ装置1からの注文であるか分かる。また、前記POS108は前記注文情報から清算金額を計算可能である。
【0032】
次にドット印刷メニュー103について図2を用いて説明する。図2はドット印刷メニュー103の一例である。なお、ペンデバイス102及びドット印刷メニュー103についての技術は株式会社タカラ社の「D−touch」(登録商標)を用いる。
【0033】
図2にあるようにドット印刷メニュー103には「注文」203や「イメージ」207、「詳細」208等が印刷されており、さらに肉眼では見えないコードが前記「注文」203や「イメージ」207等の部分に埋め込まれる(ドット印刷される)。該コードは前記「注文」203や「イメージ」207等の部分により異なったものである。そして、該コードは微細なドットによって表現されており、文字や画像、イラストなどに干渉されることなく、それらと重ね合わせて印刷することが可能である。
【0034】
なお、「イメージ」207等の「イメージ」部分には提供する飲食物の実際のイメージが記載される。「使用方法」202の部分には、本セルフオーダ装置1の操作方法が記載される。「フリースペース」201の部分には、店舗の宣伝等が記載される。なお、ドット印刷メニュー103には、提供する飲食物についての飲食物表示が記載(印刷)されるが、飲食物表示は、前記飲食物の実際のイメージの他、提供する飲食物名等、適宜変わり得る。また、ドット印刷メニュー103は、少なくとも提供する飲食物の各飲食物表示に対応してコードがドット印刷される。
【0035】
次にペンデバイス102について説明する。
【0036】
ペンデバイス102は上記コードの解析スキャナーであり、ペンデバイス102に内蔵されたLEDから赤外線を照射し、その反射光をペンデバイス102内蔵のC-MOSカメラで撮像する。そして撮像画像から、ペンデバイス102内蔵の解析エンジンによって前記コードを表現しているドットを抽出・解析し、読み取ったドット1単位と対応する結果を、〈0〜4096〉のいずれかの数値として、シリアル信号でUSBまたはRS-232C等の汎用インターフェイスを経由して(図1参照)、モニター端末101に出力する。
【0037】
例えば、図2の「イメージ」207等の部分にペンデバイス102の先端を接触させると、ペンデバイス102は「イメージ」207の部分に埋め込まれたコードを表現しているドットを抽出・解析し、数値(例えば、「イメージ」207にあっては10。コードは上述のようにドット印刷メニューの「注文」203や「イメージ」207等の部分によって代わるため、該数値も当然変化する。)として、シリアル信号でモニター端末101に出力する。上述のように、サーバ104の記憶装置には飲食物データが前記数値に関連付けられて記録される。
【0038】
次に、モニター端末101について図3に基づいて説明する。図3はモニター端末101のブロック構成図の一例である。
【0039】
モニター端末101はCN(コネクターの略語、本明細書において同じ。)により外部入力電源と接続され、モニター端末101内には内部電源回路部を介し、電力が供給される。
【0040】
FlashROM303(例えば32MBのものを用いる。)には、OS(例えばWindows CE(図1参照))及びプログラムが格納されている。FlashROM303はその他の適したROMに代用可能である。
【0041】
前記OS及びプログラムはSDRAM302(例えば64MBのものを用いる。)に展開される。さらにSDRAM302には、CPU301(例えばPXA270(412MHz)を用いる。)の作業領域が設けられる。SDRAM302は、その他の適したRAMに代用可能である。
【0042】
ペンデバイス102は、USB1.1またはRS−232Cの規格のケーブルによりCNと接続され、ペンデバイス102から出力されたシリアル信号は、モニター端末101に入力される。なお、図2ではUSB1.1及びRS−232CのためのCNを二つ設けているが、どちらか一方でよい。また、通信規格についても前記USB1.1またはRS−232C以外の適したものを使用できる。さらに、前記CNから入力されたシリアル信号は、RS−232Cを用いる場合は、RS−232Cトランシーバを介してCPU301に送られ、USB1.1を用いる場合は、直接CPU301に送られる。
【0043】
CPLDは、CNに差し込まれた、記憶媒体であるSDカード及びCFカード(無線LANカード)に制御信号を送信する。
【0044】
SDカードには、画像データ(提供する飲食物についての飲食物イメージ、モニターに表示される背景、モニターに表示される案内等の画面データ)や音源データ(提供する飲食物についての飲食物名、提供する飲食物についての飲食物の価格、提供する飲食物についての飲食物紹介文、案内等の音声データ)が記録されている。なお、飲食物イメージ等の画面データ及び飲食物名、飲食物の価格、飲食物紹介文等の音声データ(提供する飲食物が更新等されると更新が必要なデータ)については、上記ドットを抽出・解析したときの数値に対応付けられ記録されている。 また、前記飲食物イメージ等の画面データは、上述の飲食物データにも該当する。
【0045】
LANController及びE2PROMは、モニター端末101とサーバ104との通信に有線LANを用いる場合に、必要なものであり、有線LANケーブルはCNに接続されている。なお、E2PROMにはマックアドレス等が記録される。
【0046】
モニター端末101とサーバ104との通信に無線LANを用いる場合には、CNにCFカード(無線LANカード)が差し込まれる。
【0047】
なお、図3においては、有線LAN及び無線LAN両者を用いることが出来るが、どちらか択一的に用いることが出来る構造としても良い。
【0048】
CPU301は、前記OS及びプログラムの指令に基づき、画像データ(モニターに表示される背景、モニターに表示される案内等の画面データ)や音源データ(案内等の音声データ)をSDカードから適宜読み出す。また、CPU301は、ペンデバイス102から送られ、CPU301に入力された数値を元に、該数値に対応する画像データ(飲食物イメージ等の画面データ)や音源データ(飲食物名、飲食物の価格、飲食物の紹介文等の音声データ)をSDカードから適宜読み出す。さらに、CPU301は、ペンデバイス102から送られ、CPU301に入力された数値を元に、上記サーバ104の記憶装置に記録された数値に対応する飲食物データを該サーバ104の記憶装置から適宜読み出す。
【0049】
また、モニター端末101は、LCDすなわち液晶ディスプレイ(図示せず)を備えるが、これはCNに接続される。上記CPU301により読み出された、飲食物データ、画像データ等は液晶ディスプレイに出力され、液晶ディスプレイは、飲食物名、飲食物イメージ、飲食物の価格等の飲食物情報を表示する。
【0050】
前記液晶ディスプレイは、上記CNとは別のCNとも接続され、インバータ回路を介して電力が該液晶ディスプレイに供給される。なお、液晶ディスプレイは他のディスプレイに代用可能である。
【0051】
モニター端末101は、スピーカーを備え、これはCNにより接続されている。上記CPU301により読み出された音源データは、AudioCODECによりアナログ変換等され、PowerAMPによって増幅されスピーカーに出力される。スピーカーはこれを音声として出力する(操作の案内を音声で促す及び又は前記シリアル信号に対応するデータから飲食物情報を音声出力する)。
【0052】
さらに、前記液晶ディスプレイが注文情報を作成するためのタッチパネルを採用する場合、前記AudioCODECはCNと接続され、CNからタッチパネルが接続される。タッチパネルから送られる信号は前記AudioCODECによりデジタル変換等されCPU301に送られる。
【0053】
CPU301は注文情報を作成するが、作成した注文情報は上記無線LAN又は有線LANによりアクセスポイント105を介してサーバ104に送信する。
【0054】
また、RTCはBATTERYにより電力が供給され、RTCは時計情報をCPU301に提供する。必要に応じてCPU301は、画面に時刻を表示する及び又は該時計情報を注文情報に含ませる。
【0055】
なお、画像データや音源データ、飲食物データの保存場所は、適宜変更し得る。たとえば、すべてSDカード等の記憶媒体に記録しても良いし、前記データの一部又は全部を前記FlashROM又は新たに別に設ける記憶装置にあらかじめ記録しても良い。また、サーバ104の記憶装置に画像データや音源データ等を記録し、前記無線LANによりモニター端末101に配信しても良い。
【0056】
次にCPU301がSDRAM302に展開されるOS及びプログラムの指令に基づいて行う処理の一例について図4ないし図9を参照して説明する。ここで、図4は、前記注文情報を作成する際のフローチャートである。図5は、前記モニター端末101の備える液晶ディスプレイが表示する、前記注文情報を作成する際の画面である。図6は注文を取り消す際のフローチャートである。図7は、前記モニター端末101の備える液晶ディスプレイが表示する、注文を取り消す際の画面である。図8は、飲食物の詳細説明を行う際のフローチャートである。図9は、前記モニター端末101の備える液晶ディスプレイが表示する、飲食物の詳細説明を行う際の画面である。
【0057】
注文情報を作成する場合について図4及び図5を参照して説明する。
【0058】
ペンデバイス102から飲食物選択の信号を受信すると(ステップS401)、注文リストに選択した飲食物を表示する(ステップS402)。
【0059】
飲食物選択の信号とは、例えば図2において「イメージ」207等の「イメージ」部分をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。そして、ステップS402において、CPU301は、該シリアル信号の数値から、該数値に対応する飲食物データ(ここでは、飲食物名のデータ)をサーバ104から読み出し、さらにCPU301は、予め画像データ(ここでは、モニターに表示される背景の画面データ)をSDカードから読み出して表示している図7(a)の背景画面に、飲食物情報として飲食物名を組み込んで図7(a)のような画面を表示する(最初にペンデバイス102が接触した(客が選択した)「イメージ」部分に対応する飲食物の飲食物名は「飲食物1」部分に、二番目に客が選択した「イメージ」部分に対応する飲食物の飲食物名は「飲食物2」部分に表示といったように順次表示する)。また、同じ飲食物が選択された場合は、飲食物名の横に数量を表示する。さらに、前記飲食物データ(在庫のデータ)により、飲食物が品切れだった場合は、品切れの旨を表示する。なお、CPU301は上記において飲食物名のデータの他に飲食物の価格のデータを読み出し、価格についても飲食物情報として表示しても良い。
【0060】
なお、ステップS401及びステップS402は、注文の信号を受信するまで繰り返される。すなわち、図2の「イメージ」207等の「イメージ」部分にペンデバイス102を順次接触させていくと、該イメージ部分に対応した飲食物名が「飲食物1」等の部分に飲食物情報として順次表示されていくことになる。また、図5(a)のような画面の替わりに図5(b)のような画面としてもよい。この場合、CPU301は、SDカードから上記シリアル信号の数値に対応する画像データ(ここでは、飲食物イメージの画面データ)を読み出して「飲食物イメージ」部分に飲食物のイメージを表示する。飲食物情報として飲食物のイメージを表示することにより、客はより飲食物を確認しやすくなる。
【0061】
ペンデバイス102から注文の信号を受信する(ステップS403)と、注文リストを一覧表示し、注文の最終確認をする(ステップS404)。
【0062】
注文の信号とは、例えば図2において「注文」203をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。さらに、ステップS404においてCPU301は、図5(c)における背景画面の画像データ(ここでは、モニターに表示される案内の画面データ)をSDカードから読み出して、上記表示されている飲食物名を注文リストの一覧として前記画像データに組み込んで図5(c)のような画面を表示する。なお、CPU301は上記において飲食物名のデータの他に飲食物の価格のデータを読み出した場合、選択した飲食物の合計価格についても表示しても良い。
【0063】
ペンデバイス102により最終確認の信号を受信したかを確認する(ステップS405)。
【0064】
最終確認の信号とは、例えば図2において「はい」205及び「いいえ」206のどちらか一方をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。「はい」205にペンデバイス102が接触した場合、ステップS406に進み(ステップS405の「はい」)、「いいえ」206にペンデバイス102が接触した場合、ステップS403に戻り(ステップS405の「いいえ」)ペンデバイス102からの注文の信号を受信待ちする。
【0065】
なお、ステップS403において、例えば図2において「取消」204をペンデバイス102が接触した場合、後述する注文を取り消す際の処理に移り、該注文が取り消されるとステップS403に戻り、ペンデバイス102からの注文の信号を受信待ちしてもよい。また、例えば図2において「イメージ」207等の「イメージ」部分をペンデバイス102が接触した場合、ステップS401に戻ってもよい。
【0066】
ステップS406において、図5(d)のように「ご注文ありがとうございました。」を画面表示し、注文情報を送信する(ステップS407)。
【0067】
なお、注文情報はステップS406で作成される。また、注文情報は、飲食物の飲食物名、飲食物の数量等からなり、前記注文リストに飲食物情報として一覧表示される飲食物の飲食物名、飲食物の数量等と対応して作成され(必要に応じて、合計価格等も含ませる。)、サーバ104に送信される(ステップS407)。また、ステップS406において、CPU301は、図5(c)のような画面の画像データ(ここでは、モニターに表示される案内の画面データ)をSDカードから読み出して、画面表示する。
【0068】
ステップS402において、CPU301はSDカードから画像データだけでなく上記シリアル信号の数値に対応する音源データ(ここでは、飲食物名の音声データ)も読み出し、飲食物名等の飲食物情報を音声により出力してもよい。また、ステップS405及びステップS406において、CPU301はSDカードから音源データ(ここでは、案内の音声データ)を読み出し、案内についても音声により出力しても良い。また、ステップS402において、飲食物名に加えて、飲食物の価格等も画面表示や音声として出力してもよい。
【0069】
注文を取り消す場合について、図6及び図7を参照して説明する。
【0070】
ペンデバイス102より取消の信号を受信すると(ステップS601)、注文リストを一覧表示し、取り消す飲食物の選択を促す(ステップS602)。
【0071】
取消の信号とは、例えば図2において「取消」204をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。また、ステップS602において、CPU301は、図7(a)又は図7(b)における背景画面の画像データ(ここでは、モニターに表示される背景の画面データ)をSDカードから読み出して、既に選択されている(飲食物情報が表示されている)飲食物名を注文リストの一覧として前記画像データに組み込んで図7(a)又は図7(b)のような画面を表示する。
【0072】
ペンデバイス102より飲食物選択の信号を受信すると(ステップS603)、選択された飲食物名をキャンセルするための最終確認を表示する(ステップS604)。
【0073】
飲食物選択の信号とは、例えば図2において「イメージ」207等の「イメージ」部分をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。そして、飲食物選択の信号(シリアル信号)を受信すると該信号に対応する飲食物を注文リストから選択する(ステップS603)。そして、ステップS604において、CPU301は、図7(c)における画面の画像データ(ここでは、モニターに表示される案内の画面データ)をSDカードから読み出して、上記選択されている飲食物名を図7(c)における「飲食物名」の部分に組み込んで表示し、選択された飲食物名をキャンセルするための最終確認をする。なお、タッチパネルを採用する場合、ステップS603に代えて画面に表示された飲食物名を直接、触れることによりステップS604に進んでも良い。
【0074】
ペンデバイス102より最終確認の信号を受信したか確認する(ステップS605)。
【0075】
最終確認の信号とは、例えば図2において「はい」205及び「いいえ」206のどちらか一方をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。「はい」205にペンデバイス102が接触した場合、ステップS606に進み(ステップS605の「はい」)、「いいえ」206にペンデバイス102が接触した場合、ステップS601に戻り(ステップS605の「いいえ」)ペンデバイス102からの取消の信号を受信待ちする。
【0076】
なお、ステップS601において、例えば図2において「注文」203をペンデバイス102が接触した場合、上述のステップS403に進んでも良い。また、ステップS601において、例えば図2において「イメージ」207等の「イメージ」部分をペンデバイス102が接触した場合、ステップS401に進んでもよい。
【0077】
さらに、ステップS603において、上記注文リストに表示されている飲食物名以外の飲食物等が選択された場合(注文リストに表示されている飲食物に対応するシリアル信号以外のシリアル信号をCPU301が受信した場合)、CPU301は前記注文リストに表示されている飲食物名以外の飲食物等が選択された旨を表示して警告する。
【0078】
ステップS606において、図7(d)のように「「飲食物名」をキャンセルいたしました」を画面表示する。
【0079】
ステップS606において、CPU301は、上記注文リストから上記ステップS603において選択された飲食物(飲食物表示)を削除する。図7(d)の画面の画像データ(ここでは、案内の画面データ)をSDカードから読み出して表示する。
【0080】
ステップS602、S604、S606において、CPU301は、音源データ(ここでは、該当する案内の音声データ)をSDカードから読み出して、画面表示に加え、音声を出力し、音声によって操作を案内しても良い。

【0081】
飲食物の詳細説明を行う場合について、図8及び図9を参照し説明する。なお、飲食物の詳細説明を行うことにより客の注文意欲を高めることが出来る。
【0082】
ペンデバイス102より詳細の信号を受信すると(ステップS801)、飲食物イメージ、紹介文、価格などを表示する(ステップS802)。
【0083】

詳細の信号とは、例えば図2において「詳細」208等の「詳細」部分をペンデバイス102が接触した場合のシリアル信号をいう。そして、CPU301は、画像データ(ここでは、モニターに表示される背景のデータ)をSDカードから読み出し、また、前記シリアル信号の数値から、該数値に対応する画像データ(ここでは、飲食物イメージの画面データ)をSDカードから読み出し、さらに、前記シリアル信号の数値に対応する飲食物データ(ここでは、飲食物紹介文や価格のデータ)をサーバ104から読み出し、図9のように飲食物情報として飲食物イメージ、飲食物紹介文、価格を背景に組み込んで画面表示する。当然「詳細」と「イメージ」部分の飲食物は対応する。また、画像データに加え、音源データ(ここでは、飲食物紹介文、価格の音声データ)を読み出し、前記画面表示に加え、飲食物情報として飲食物紹介文や価格を音声により案内しても良い。これにより、「詳細」部分に対応した飲食物(「詳細」208を選択した場合は、「イメージ」207に対応する飲食物)の詳細説明を確認できる。
【0084】
なお、注文情報を作成する場合及び注文を取り消す場合の処理中であってもペンデバイス102より詳細の信号を受信すると、飲食物イメージ、紹介文、価格などを表示する。すなわち、飲食物の詳細説明を行う場合の処理に移る。
【0085】
なお、本発明についての実施形態は上述した説明の形態に限らない。「注文」203、「取消」204、「はい」205、「いいえ」206については、モニター端末101により適宜表示し、前記注文情報を作成するためのタッチパネルにより該当部分を選択させても良い。
【0086】
客がドット印刷メニュー103の飲食物表示をペンデバイス102で順次接触させると、対応する飲食物名等の飲食物情報が順次モニター端末101に表示され、客は、モニター端末101に表示された飲食物情報を確認し、確認されるとモニター端末101では表示された飲食物情報に対応する注文情報が作成され、該注文情報はサーバ104に送信される。さらに、サーバ104はPOS108及びキッチンプリンタ110に前記注文情報を送信する。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明に係るセルフオーダシステムのシステム構成図である。
【図2】ドット印刷メニューの一例である。
【図3】モニター端末のブロック構成図の一例である。
【図4】注文情報を作成する際のフローチャートである。
【図5】モニター端末の備える液晶ディスプレイが表示する、前記注文情報を作成する際の画面である。
【図6】注文を取り消す際のフローチャートである。
【図7】モニター端末の備える液晶ディスプレイが表示する、注文を取り消す際の画面である。
【図8】飲食物の詳細説明を行う際のフローチャートである。
【図9】モニター端末の備える液晶ディスプレイが表示する、飲食物の詳細説明を行う際の画面である。
【符号の説明】
【0088】
1 セルフオーダ装置
101 モニター端末
102 ペンデバイス
103 ドット印刷メニュー
104 サーバ
105 アクセスポイント
106 管理端末
107 レジに設けられたキッチンプリンタ
108 レジに設けられたPOS
109 ハンディターミナル
110 キッチンに設けられたキッチンプリンタ
301 CPU
302 SDRAM
303 FlashROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも提供する飲食物の各飲食物表示に対応してコードがドット印刷されたドット印刷メニューと、
前記コードからドットを抽出・解析し数値としてシリアル信号で出力するペンデバイスと、
該ペンデバイスから出力されたシリアル信号が入力され、注文情報を作成可能なモニター端末とを備え、
前記モニター端末は、
前記数値に関連付けて飲食物データが記録された記憶装置及び又は前記数値に関連付けて飲食物データが記録された記憶媒体から前記シリアル信号の数値に対応する飲食物データを読み出す手段と、
該読み出した飲食物データに基づいて飲食物情報を表示する手段と、
該表示された飲食物情報に対応する飲食物について注文情報を作成する手段と、
該注文情報を外部に送信する手段と
を備えることを特徴とする飲食物のセルフオーダ装置。
【請求項2】
前記飲食物情報を表示する手段は、さらに前記注文情報を作成するためのタッチパネルを備えることを特徴とする請求項1記載の飲食物のセルフオーダ装置。
【請求項3】
前記モニター端末は、さらに、
前記数値に関連付けて音源データが記録された記憶装置及び又は前記数値に関連付けて音源データが記録された記憶媒体から前記シリアル信号の数値に対応する音源データを読み出して飲食物情報を音声として出力する手段と、
案内等の音声データが記録された記憶装置及び又は前記案内等の音声データが記録された記憶媒体から前記シリアル信号の数値に対応する音声データを読み出し、操作の案内を音声で促す手段と
のうち、少なくとも一方の手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の飲食物のセルフオーダ装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載のセルフオーダ装置と、
該セルフオーダ装置から送信された注文情報を受信する手段及び該注文情報をキッチンプリンタ、POS等に送信する手段を備えるサーバと
を備えることを特徴とする飲食物のセルフオーダシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−244183(P2006−244183A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−59674(P2005−59674)
【出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(504077582)株式会社フーマトレーディング (1)
【Fターム(参考)】