説明

駐車料金管理支援システム、駐車料金管理支援方法

【課題】所定の店舗における購入額に応じて、所定の駐車場にて無料で駐車することのできる期間が付与されるシステムにおいて、ユーザが自己の無料駐車可能期間があとどれだけ残っているのかを容易に確認することのできる技術を提供する。
【解決手段】所定の店舗における購入額に応じて無料駐車可能期間が付与される駐車場に関する駐車料金管理を支援する駐車料金管理支援システムにおいて、無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行ったユーザに対応して、該ユーザの駐車開始時刻および購入情報に基づいて、駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出して通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車料金の管理を支援する駐車料金管理支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の店舗における購入額に応じて、所定の駐車場にて無料で駐車することのできる期間が付与される駐車料金管理システムが知られる(例えば、特許文献1および2を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術では、上記所定の駐車場に駐車したユーザは、ある程度の無料駐車期間があることは把握していたとしても、具体的に、あとどれくらいの時間無料で駐車していられるのかを知るためには、駐車票等に印字されている駐車開始時刻と現在時刻等に基づいて計算しなければならなかった。
【0004】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、所定の店舗における購入額に応じて、所定の駐車場にて無料で駐車することのできる期間が付与されるシステムにおいて、ユーザが自己の無料駐車可能期間があとどれだけ残っているのかを容易に確認することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、所定の店舗における購入額に応じて無料駐車可能期間が付与される駐車場に関する駐車料金管理を支援する駐車料金管理支援システムであって、前記駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得する識別情報取得部と、前記識別情報取得部にて識別情報が取得されるユーザによる前記駐車場への駐車開始時刻を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させる駐車時刻記憶制御部と、前記識別情報取得部にて識別情報が取得されるユーザによる前記所定の店舗における購入額に関する購入情報を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させる購入情報記憶制御部と、前記駐車場についての前記無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行うユーザの識別情報を取得する問合せユーザ識別部と、前記問合せユーザ識別部にて識別情報を取得されたユーザに対応付けて、前記駐車時刻記憶制御部により記憶させている駐車開始時刻および前記購入情報記憶制御部により記憶させている購入情報に基づいて、前記駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出する残時間算出部と、前記残時間算出部にて算出される無料駐車可能な残り時間を、前記問合せユーザ識別部にて識別情報を取得されたユーザに通知させる通知制御部と、を備える駐車料金管理支援システムに関する。
【0006】
また、本発明の一態様は、所定の店舗における購入額に応じて無料駐車可能期間が付与される駐車場に関する駐車料金管理システムにおける駐車料金管理支援方法であって、前記駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得し、識別情報が取得されるユーザによる前記駐車場への駐車開始時刻を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させ、識別情報が取得されるユーザによる前記所定の店舗における購入額に関する購入情報を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させ、前記駐車場についての前記無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行う問合せユーザの識別情報を取得し、識別情報を取得された問合せユーザに対応付けて、前記所定の記憶領域に記憶させている駐車開始時刻および前記所定の記憶領域に記憶させている購入情報に基づいて、前記駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出し、算出される無料駐車可能な残り時間を、識別情報を取得された問合せユーザに通知させる駐車料金管理支援方法に関する。
【発明の効果】
【0007】
以上に詳述したように、本発明によれば、所定の店舗における購入額に応じて、所定の駐車場にて無料で駐車することのできる期間が付与されるシステムにおいて、ユーザが自己の無料駐車可能期間があとどれだけ残っているのかを容易に確認することのできる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態による駐車料金管理支援システムの概略構成について説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による駐車料金管理支援システムについて説明するための機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態による駐車料金管理支援システムにおける処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【図4】1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33の内のいずれかにおける画面表示例である。
【図5】セルフオーダ端末4におけるタッチパネルディスプレイ405に表示されている操作画面例である。
【図6】ユーザの車両の駐車位置を示す画像領域a2とともに、当該ユーザがあとどれくらいの時間、無料で駐車していられるかを表示する画面例を示す図である。
【図7】セルフオーダ端末4におけるタッチパネルディスプレイ405に表示されている注文画面例である。
【図8】店舗における商品購入の結果、無料駐車可能期間が付与される旨を示す画面例を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態による駐車料金管理支援システムの概略構成について説明するための図である。
【0011】
本発明の実施の形態による駐車料金管理支援システムは、例えば、所定の店舗(例えば、ここでは飲食や衣料品等の店舗を例に挙げる。)における商品購入額に応じて、当該店舗に隣接配置されている駐車施設の駐車料が所定期間だけ無料になるサービスを採用している複合施設に適用されているものとする。また、上記駐車施設に無料で駐車することができる期間である「無料駐車可能期間」は、該無料駐車可能期間中における所定の店舗における購入額が所定条件を満たす場合に、さらに「所定の追加無料期間」だけ延長されるものとする。なお、本実施の形態では、店舗に隣接配置されている駐車施設は、3つのフロア(1F、2F、3F)からなるものとする。また、本実施の形態では、駐車施設に駐車したユーザは、駐車施設の出口付近にある駐車料金精算機(不図示)にて駐車料金の精算を行う。
【0012】
同図に示すように、本発明の実施の形態による駐車料金管理支援システムは、例えば、サーバ1、施設内情報端末2、1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32、3F駐車フロア端末33、セルフオーダ端末4および支払端末5を備えている。これらサーバ1、施設内情報端末2、1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32、3F駐車フロア端末33、セルフオーダ端末4および支払端末5は、LAN等の電気通信回線を介して相互通信可能となっている。この電気通信回線を介した各機器の通信は、有線通信および無線通信のいずれによって実現されていてもよい。
【0013】
また、サーバ1については、施設内情報端末2、1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32、3F駐車フロア端末33、セルフオーダ端末4および支払端末5と結果的に通信可能であればその所在は問わない。
【0014】
サーバ1は、例えば、CPU101、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)102、MEMORY103、HDD(Hard Disk Drive)104を備えているものとする。サーバ1は、例えば、本実施の形態による駐車料金管理支援システム上で扱われる各種データの管理や、駐車料金管理支援システムへのユーザのログイン時の認証等の管理などを行う。
【0015】
施設内情報端末2(通知装置、第2の識別情報取得装置に相当)は、本発明が適用される上記複合施設内(あるいは所定の店舗内)や複合施設の周辺(あるいは所定の店舗近傍)に配置され、駐車場についての無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行うユーザの識別情報を取得して問合せユーザ識別部105に受け渡す。
【0016】
施設内情報端末2は、CPU201、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)202、MEMORY203、HDD(Hard Disk Drive)204、 タッチパネルディスプレイ205、カードリーダ206およびスピーカ207を備えている。
【0017】
1F駐車フロア端末31は駐車施設の1F出入り口付近に設置され、2F駐車フロア端末32は駐車施設の2F出入り口付近に設置され、3F駐車フロア端末33は駐車施設の3F出入り口付近に設置される。これら1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33は、通知装置および第1の識別情報取得装置に相当する。1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33は、駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得して識別情報取得部101に受け渡す。
【0018】
1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33は、それぞれが、CPU301、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)302、MEMORY303、HDD(Hard Disk Drive)304、 タッチパネルディスプレイ305、カードリーダ306およびスピーカ307を備えている。
【0019】
セルフオーダ端末4(通知装置に相当)は、複合施設における飲食店で購入した飲食物を飲食するために、複合施設内に配置されるテーブルや所定の注文スペースに個別に配置されている。ここでは説明の便宜上、セルフオーダ端末4の設置数が1つである場合の構成を例示しているが、通常は複数台配置されているものとする。
【0020】
セルフオーダ端末4は、CPU401、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)402、MEMORY403、HDD(Hard Disk Drive)404、タッチパネルディスプレイ405、カードリーダ406およびスピーカ407を備えている。
【0021】
支払端末5(通知装置に相当)は、複合施設における複数の店舗それぞれに配置されており、各店舗における料金支払いを処理する。
【0022】
支払端末5は、CPU501、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)502、MEMORY503、HDD(Hard Disk Drive)504、タッチパネルディスプレイ505およびカードリーダ506を備えている。
【0023】
本実施の形態による駐車料金管理支援システムにおいて、CPU101、CPU201、CPU301、CPU401およびCPU501は、駐車料金管理支援システムにおける各種処理を行う役割を有しており、またMEMORY103、MEMORY203、MEMORY303、MEMORY403、MEMORY503、HDD104、HDD204、HDD304、HDD404、HDD504等に格納されているプログラムを実行することにより種々の機能を実現する役割も有している。なお、CPU101、CPU201、CPU301、CPU401およびCPU501は、同等の演算処理を実行可能なMPU(Micro Processing Unit)により代替することも可能であることは言うまでもない。また、HDD104、HDD204、HDD304、HDD404およびHDD504についても同様に、例えばフラッシュメモリ等の記憶装置により代替可能である。
【0024】
MEMORY103、MEMORY203、MEMORY303、MEMORY403およびMEMORY503は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、VRAM(Video RAM)、フラッシュメモリ等から構成されることができ、駐車料金管理支援システムにおいて利用される種々の情報やプログラムを格納する役割を有している。
【0025】
もちろん、タッチパネルディスプレイ105、205、305、405および505の内のいずれかの機能を、例えば、電子ペーパ、LCD(Liquid crystal display)、EL(Electronic Luminescence)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode Ray Tube)等から構成されるディスプレイと、例えば、キーボード(Keyboard)、マウス(Mouse)、タッチパネル(touch panel)、タッチパッド(touchpad)、ペンタブレット(graphics tablet)、専用ボタン等から構成される操作入力部と、によって代替することも可能であることは言うまでもない。
【0026】
図2は、本発明の第1の実施の形態による駐車料金管理支援システムについて説明するための機能ブロック図である。
【0027】
同図に示すように、本発明の第1の実施の形態による駐車料金管理支援システムは、例えば、識別情報取得部101、駐車時刻記憶制御部102、駐車位置記憶制御部103、購入情報記憶制御部104、問合せユーザ識別部105、残時間算出部106、無料期間追加可能額算出部107、所要時間算出部108および通知制御部109等を備えている。
【0028】
識別情報取得部101は、駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得する。
【0029】
ここでの識別情報の取得は、ユーザが保持している無線通信タグを内蔵したカード等を、リーダによって電気的に読取ることにより実現したり、カードに記載されているバーコード等をCCDカメラなどによって光学的に読み取ることにより実現することができる。
【0030】
駐車時刻記憶制御部102は、識別情報取得部101にて識別情報が取得されるユーザによる駐車場への駐車開始時刻を、該ユーザの識別情報と対応付けて例えばHDD104(所定の記憶領域)に記憶させる。
【0031】
駐車位置記憶制御部103は、識別情報取得部101にて識別情報が取得されるユーザが駐車場に駐車した駐車位置を該ユーザの識別情報と対応付けてHDD104(所定の記憶領域)に記憶させる。
【0032】
購入情報記憶制御部104は、識別情報取得部101にて識別情報が取得されるユーザによる所定の店舗における購入額に関する購入情報を、該ユーザの識別情報と対応付けてHDD104(所定の記憶領域)に記憶させる。
【0033】
問合せユーザ識別部105は、駐車場についての無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行うユーザの識別情報を取得する。
【0034】
残時間算出部106は、問合せユーザ識別部105にて識別情報を取得されたユーザに対応付けて、駐車時刻記憶制御部102によりHDD104に記憶させている駐車開始時刻および購入情報記憶制御部104によりHDD104に記憶させている購入情報に基づいて、駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出する。
【0035】
無料期間追加可能額算出部107は、少なくとも購入情報記憶制御部104によりHDD104に記憶させている購入情報(購入額の履歴等)に基づいて、所定の追加無料期間を得るために必要な追加購入金額を算出する。
【0036】
所要時間算出部108は、問い合わせを行うユーザの識別情報を取得した施設内情報端末2から、施設内情報端末2にて識別情報を取得されたユーザが駐車時に識別情報を取得された1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33の内のいずれか(第1の識別情報取得装置)に対応する駐車料金精算機(不図示)までの移動に要する時間を算出する。ここでの移動時間の算出には、例えば、端末と駐車料金清算機との組み合わせに応じて、所定値が格納されているデータテーブルを用いるようにしてもよい。このデータテーブルは、例えばHDD104等に格納しておくことができる。
【0037】
通知制御部109は、通知装置としての施設内情報端末2、セルフオーダ端末4および支払端末5のいずれかにおいて、

(1)残時間算出部106にて算出される無料駐車可能な残り時間、
(2)無料期間追加可能額算出部107にて算出される追加購入金額、
(3)所要時間算出部109にて算出される所要時間
(4)駐車位置記憶制御部103にて記憶させる駐車位置

などを、問合せユーザ識別部105にて識別情報を取得されたユーザに通知させる。なお、通知制御部109により通知を行わせる際は、必ずしも画面表示による必要はなく、例えば端末に備わっているスピーカを用いて音声により通知を行うようにすることもできることは言うまでも無い。
【0038】
なお、識別情報取得部101、駐車時刻記憶制御部102および駐車位置記憶制御部103は、例えば、1F駐車フロア用端末31〜3F駐車フロア用端末33のいずれかに備わっていることが好ましい。また、購入情報記憶制御部104は、例えば、支払端末5に備わっていることが好ましい。また、問合せユーザ識別部105は、例えば、施設内情報端末2に備わっていることが好ましい。さらに、残時間算出部106、無料期間追加可能額算出部107、所要時間算出部108および通知制御部109は、例えば、サーバ1に備わっていることが望ましい。
【0039】
もちろん、上述した各機能の配置は例示であり、必ずしもこれに限られるものではない。すなわち、システム全体として結果として求められる機能を発揮する状態で協働できれば、1F駐車フロア用端末31〜3F駐車フロア用端末33、施設内情報端末2および支払端末5のいずれに配置されていてもよい。
【0040】
図3は、本発明の実施の形態による駐車料金管理支援システムにおける処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0041】
識別情報取得部101は、駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得する(ACT101)。
【0042】
駐車時刻記憶制御部102は、識別情報取得部101にて識別情報が取得されるユーザによる駐車場への駐車開始時刻を、該ユーザの識別情報と対応付けて例えばHDD104に記憶させる(ACT102)。
【0043】
駐車位置記憶制御部103は、識別情報取得部101にて識別情報が取得されるユーザが駐車場に駐車した駐車位置を該ユーザの識別情報と対応付けて例えばHDD104に記憶させる(ACT103)。図4は、1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33の内のいずれかにおける画面表示例である。図4に示すように、ユーザは、本実施の形態による駐車施設での駐車を開始した際に、自己の車両の駐車位置を登録することができる。図4において、領域a4は駐車位置を特定するための選択画面であり、ボタンb2は選択した駐車位置での登録を行うためのボタンであり、ボタンb3は駐車位置を登録することなく図4に示す画面を終了させるためのボタンである。
【0044】
購入情報記憶制御部104は、識別情報取得部101にて識別情報が取得されるユーザによる所定の店舗における購入額に関する購入情報を、該ユーザの識別情報と対応付けて例えばHDD104に記憶させる(ACT104)。
【0045】
問合せユーザ識別部105は、駐車場についての無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行うユーザの識別情報を取得する(ACT105)。
【0046】
残時間算出部106は、問合せユーザ識別部105にて識別情報を取得されたユーザに対応付けて、駐車時刻記憶制御部102によりHDD104に記憶させている駐車開始時刻および購入情報記憶制御部104によりHDD104に記憶させている購入情報に基づいて、駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出する(ACT106)。
【0047】
無料期間追加可能額算出部107は、少なくとも購入情報記憶制御部104によりHDD104に記憶させている購入情報に基づいて、所定の追加無料期間を得るために必要な追加購入金額を算出する(ACT107)。
【0048】
所要時間算出部108は、問い合わせを行うユーザの識別情報を取得した施設内情報端末2から、施設内情報端末2にて識別情報を取得されたユーザが駐車時に識別情報を取得された1F駐車フロア端末31、2F駐車フロア端末32および3F駐車フロア端末33の内のいずれか(第1の識別情報取得装置)に対応する駐車料金精算機(不図示)までの移動に要する時間を算出する(ACT108)。
【0049】
通知制御部109は、通知装置としての施設内情報端末2、セルフオーダ端末4および支払端末5のいずれかにおいて、(1)残時間算出部106にて算出される無料駐車可能な残り時間、(2)無料期間追加可能額算出部107にて算出される追加購入金額、(3)所要時間算出部109にて算出される所要時間、(4)駐車位置記憶制御部103にて記憶させる駐車位置、などを、問合せユーザ識別部105にて識別情報を取得されたユーザに通知させる(ACT109)。
【0050】
図5は、セルフオーダ端末4におけるタッチパネルディスプレイ405に表示されている操作画面例である。当該画面は、ユーザがログインした状態において表示される。
【0051】
例えば、ユーザが、複合施設内のテーブルにて飲食をしている際に、自分があとどれくらいの時間、無料で駐車することができるのか知りたくなった場合、当該画面におけるボタンb1を押下すると、画面表示が図6に示す内容に遷移する。図6では、ACT103にて登録した自分の車両の駐車位置を示す画像領域a2とともに、当該ユーザがあとどれくらいの時間、無料で駐車していられるかが表示される(領域a1)。
【0052】
もちろん、このような無料駐車可能残期間の確認は、テーブルに設置されているセルフオーダ端末4に限らず、施設内情報端末2や支払端末5においてもログインを前提として、同様に行うことが可能となっている。
【0053】
また、図7は、セルフオーダ端末4におけるタッチパネルディスプレイ405に表示されている注文画面例である。本実施の形態における駐車料金管理システムのように、店舗での購入金額に応じて無料駐車期間が付与される場合、あとわずかな金額分だけ購入すれば無料駐車期間が増えるのであれば、その不足分を払ってでも無料駐車期間を取得したい、という場合がある。
【0054】
そこで、図7に示すように、その時点での注文内容の総額に対して幾らプラスすれば、追加の無料駐車期間が付与されるのかを視覚的に分かりやすく注文画面上に表示させることで(領域a3)、ユーザの利便性の向上を図っている。
【0055】
さらに、店舗における商品購入の結果、無料駐車可能期間が付与される場合には、図8に示すように、その旨を画面上に明示することで、購入行為にともなって駐車料割引サービスが適用されていることを確認することができ、また自己の無料駐車可能期間の残りを判断する目安を提供することができる。
【0056】
上述の駐車料金管理支援システムでの処理における各動作は、MEMORY103、MEMORY203、MEMORY303、MEMORY403、MEMORY503、HDD104、HDD204、HDD304、HDD404およびHDD504の内の少なくともいずれかに格納されている注文支援プログラムを、CPU101、CPU201、CPU301、CPU401およびCPU501の少なくともいずれかにより実行させることにより実現されるものである。
【0057】
更に、駐車料金管理支援システムを構成するCPU801(もしくはこれに代替可能なMPUなど)等のプロセッサにおいて上述した各動作を実行させるプログラムを、制御パラメータ補正方法プログラムとして提供することができる。本実施の形態では、発明を実施する機能を実現するための当該プログラムが、装置内部に設けられた記憶領域に予め記録されている場合を例示したが、これに限らず同様のプログラムをネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様のプログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。具体的に、記録媒体としては、例えば、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体、コンピュータプログラムを保持するデータベース、或いは、他のコンピュータ並びにそのデータベースや、回線上の伝送媒体などが挙げられる。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0058】
なお、プログラムは、その一部または全部が、動的に生成される実行モジュールであってもよい。
【0059】
また、上述の各実施の形態にてプログラムをCPUやMPUに実行させることにより実現される各種処理は、その少なくとも一部を、ASIC802にて回路的に実行させることも可能であることは言うまでもない。
【0060】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0061】
101 識別情報取得部、102 駐車時刻記憶制御部、103 駐車位置記憶制御部、104 購入情報記憶制御部、105 問合せユーザ識別部、106 残時間算出部、107 無料期間追加可能額算出部、108 所要時間算出部、109 通知制御部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0062】
【特許文献1】特開平7−296207号公報
【0063】
【特許文献2】特開2004−326673号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の店舗における購入額に応じて無料駐車可能期間が付与される駐車場に関する駐車料金管理を支援する駐車料金管理支援システムであって、
前記駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部にて識別情報が取得されるユーザによる前記駐車場への駐車開始時刻を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させる駐車時刻記憶制御部と、
前記識別情報取得部にて識別情報が取得されるユーザによる前記所定の店舗における購入額に関する購入情報を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させる購入情報記憶制御部と、
前記駐車場についての前記無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行うユーザの識別情報を取得する問合せユーザ識別部と、
前記問合せユーザ識別部にて識別情報を取得されたユーザに対応付けて、前記駐車時刻記憶制御部により記憶させている駐車開始時刻および前記購入情報記憶制御部により記憶させている購入情報に基づいて、前記駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出する残時間算出部と、
前記残時間算出部にて算出される無料駐車可能な残り時間を、前記問合せユーザ識別部にて識別情報を取得されたユーザに通知させる通知制御部と、
を備える駐車料金管理支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の駐車料金管理支援システムにおいて、
前記無料駐車可能期間は、該無料駐車可能期間中における前記所定の店舗における購入額が所定条件を満たす場合に、さらに所定の追加無料期間だけ延長されるものであり、
少なくとも前記購入情報記憶制御部により記憶させている購入情報に基づいて、前記所定の追加無料期間を得るために必要な追加購入金額を算出する無料期間追加可能額算出部をさらに備え、
前記通知制御部は、前記無料期間追加可能額算出部にて算出される追加購入金額を、前記問合せユーザ識別部にて識別情報を取得されたユーザに通知させる駐車料金管理支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の駐車料金管理支援システムにおいて、
前記所定の店舗内もしくは該所定の店舗近傍に配置される通知装置をさらに備え、
前記通知制御部は、前記通知装置にて、前記無料駐車可能な残り時間の通知を行わせる駐車料金管理支援システム。
【請求項4】
請求項2に記載の駐車料金管理支援システムにおいて、
前記所定の店舗内もしくは該所定の店舗近傍に配置される通知装置をさらに備え、
前記通知制御部は、前記通知装置にて、前記無料期間追加可能額算出部にて算出される追加購入金額の通知を行わせる駐車料金管理支援システム。
【請求項5】
請求項1に記載の駐車料金管理支援システムにおいて、
前記駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得して前記識別情報取得部に受け渡す第1の識別情報取得装置と、
前記所定の店舗内もしくは該所定の店舗近傍に配置され、前記駐車場についての前記無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行うユーザの識別情報を取得して前記問合せユーザ識別部に受け渡す第2の識別情報取得装置と、
前記問い合わせを行うユーザの識別情報を取得した第2の識別情報取得装置から、前記第2の識別情報取得装置にて識別情報を取得されたユーザが駐車時に識別情報を取得された第1の識別情報取得装置に対応付けられている駐車料金精算機までの移動に要する時間を算出する所要時間算出部をさらに備え、
前記通知制御部は、前記所要時間算出部にて算出される前記所要時間を、前記第2の識別情報取得装置にて通知させる駐車料金管理支援システム。
【請求項6】
請求項5に記載の駐車料金管理支援システムにおいて、
前記識別情報取得部にて識別情報が取得されるユーザが前記駐車場に駐車した駐車位置を該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶装置に記憶させる駐車位置記憶制御部をさらに備え、
前記通知制御部は、前記駐車位置記憶制御部にて記憶させる前記駐車位置を、前記第2の識別情報取得装置にて通知させる駐車料金管理支援システム。
【請求項7】
所定の店舗における購入額に応じて無料駐車可能期間が付与される駐車場に関する駐車料金管理システムにおける駐車料金管理支援方法であって、
前記駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得し、
識別情報が取得されるユーザによる前記駐車場への駐車開始時刻を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させ、
識別情報が取得されるユーザによる前記所定の店舗における購入額に関する購入情報を、該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶領域に記憶させ、
前記駐車場についての前記無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行う問合せユーザの識別情報を取得し、
識別情報を取得された問合せユーザに対応付けて、前記所定の記憶領域に記憶させている駐車開始時刻および前記所定の記憶領域に記憶させている購入情報に基づいて、前記駐車場に無料で駐車可能な残り時間を算出し、
算出される無料駐車可能な残り時間を、識別情報を取得された問合せユーザに通知させる駐車料金管理支援方法。
【請求項8】
請求項7に記載の駐車料金管理支援方法において、
前記無料駐車可能期間は、該無料駐車可能期間中における前記所定の店舗における購入額が所定条件を満たす場合に、さらに所定の追加無料期間だけ延長されるものであり、
少なくとも前記所定の記憶領域に記憶させている購入情報に基づいて、前記所定の追加無料期間を得るために必要な追加購入金額を算出し、
算出される追加購入金額を、識別情報を取得された問合せユーザに通知させる駐車料金管理支援方法。
【請求項9】
請求項7に記載の駐車料金管理支援方法において、
前記所定の店舗内もしくは該所定の店舗近傍に配置される通知装置にて、前記無料駐車可能な残り時間の通知を行わせる駐車料金管理支援方法。
【請求項10】
請求項8に記載の駐車料金管理支援方法において、
前記所定の店舗内もしくは該所定の店舗近傍に配置される通知装置にて、算出される追加購入金額の通知を行わせる駐車料金管理支援方法。
【請求項11】
請求項7に記載の駐車料金管理支援方法において、
前記駐車料金管理システムは、前記駐車場に駐車を行うユーザの識別情報を取得する第1の識別情報取得装置と、前記所定の店舗内もしくは該所定の店舗近傍に配置され、前記駐車場についての前記無料駐車可能期間の残り時間に関する問い合わせを行う問合せユーザの識別情報を取得する第2の識別情報取得装置と、を有し、
前記問い合わせを行うユーザの識別情報を取得した第2の識別情報取得装置から、前記第2の識別情報取得装置にて識別情報を取得されたユーザが駐車時に識別情報を取得された第1の識別情報取得装置に対応付けられている駐車料金精算機までの移動に要する時間を算出し、
算出される前記所要時間を、前記第2の識別情報取得装置にて通知させる駐車料金管理支援方法。
【請求項12】
請求項11に記載の駐車料金管理支援方法において、
識別情報が取得されるユーザが前記駐車場に駐車した駐車位置を該ユーザの識別情報と対応付けて所定の記憶装置に記憶させ、
前記所定の記憶領域に記憶させる前記駐車位置を、前記第2の識別情報取得装置にて通知させる駐車料金管理支援方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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