髄内釘固定装置
【課題】ターゲットモジュールのガイド穴に対するガイド筒体の位置ずれや脱落を簡単に防止できる髄内釘固定装置を提供する。
【解決手段】ターゲットモジュール7の表面にロックプレート21を摺動自在に設ける。ロックプレート21は、ターゲットモジュール7の各ガイド穴8と対応する位置に、各ガイド穴8よりも大径の複数のロック穴23を穿設する。ターゲットモジュール7およびロックプレート21に、ロックプレート21を摺動してターゲットモジュール7に固定する固定手段26を設ける。固定手段26は、ターゲットモジュール7のガイド穴8に対するロックプレート21のロック穴23のずれにより、ロック穴23およびガイド穴8の穴縁エッジによりガイド筒体を径方向に挟圧して、ガイド筒体の位置ずれや脱落を防止する。
【解決手段】ターゲットモジュール7の表面にロックプレート21を摺動自在に設ける。ロックプレート21は、ターゲットモジュール7の各ガイド穴8と対応する位置に、各ガイド穴8よりも大径の複数のロック穴23を穿設する。ターゲットモジュール7およびロックプレート21に、ロックプレート21を摺動してターゲットモジュール7に固定する固定手段26を設ける。固定手段26は、ターゲットモジュール7のガイド穴8に対するロックプレート21のロック穴23のずれにより、ロック穴23およびガイド穴8の穴縁エッジによりガイド筒体を径方向に挟圧して、ガイド筒体の位置ずれや脱落を防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨折部位の髄内に挿入された髄内釘を固定するための髄内釘固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図8に示されるように、上腕骨などの骨1の骨折を治療する際に、骨折部位2を貫通するように骨1の髄内に髄内釘3を挿入して、ネジ4により骨1と髄内釘3とを固定するようにしている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
この骨折部位2の髄内に挿入された髄内釘3を固定するためのネジ4は、図9および図10に示されるような髄内釘固定装置5により装着される。
【0004】
この髄内釘固定装置5は、髄内釘3に介在体6を介して体外に位置する十字形のターゲットモジュール7を取り付け、図9に示されるように、このターゲットモジュール7に設けられたガイド穴8にガイド筒体9を嵌合して、このガイド筒体9の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入されたドリル10により骨1にも合致する穴を開け、さらに、図10に示されるように、ターゲットモジュール7のガイド穴8にガイド筒体11を嵌合して、このガイド筒体11の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入されたネジ4をドライバ12により骨1の穴にねじ込み、さらに髄内釘3のネジ穴3hに螺入するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−253566号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開2004−223260号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
髄内釘固定装置5のドリル用のガイド筒体9やネジ用のガイド筒体11は、ターゲットモジュール7のガイド穴8に摺動自在に嵌合しているので、骨1に接触するまで挿入したガイド筒体9,11が、手術中に軟部組織によって押し戻されて骨1から離反するように位置ずれしたり、これが顕著な場合はガイド筒体9,11がガイド穴8から脱落することがあり、その場合は、手術をいったん中止して、ガイド筒体9,11を挿入し直したり消毒する必要がある。
【0007】
一方、これらのガイド筒体9,11は、ターゲットモジュール7の数箇所に用いる必要があるため、個々に固定する手段を設けると、その固定に要する手間が円滑な手術を妨げるおそれがある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ターゲットモジュールのガイド穴に対するガイド筒体の位置ずれや脱落を簡単に防止できる髄内釘固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された発明は、骨折部位を介してその両側にまたがるように骨の髄内に挿入され両端部近傍にそれぞれネジ穴が形成された髄内釘を、この髄内釘のネジ穴に挿入されたネジにより骨に固定する髄内釘固定装置において、上記髄内釘に連結されて体外に引出された介在体と、この介在体に取り付けられて上記髄内釘に対し固定され、体外から上記ネジを上記髄内釘のネジ穴に向かって挿入するためのガイド筒体を嵌入する複数のガイド穴が設けられたターゲットモジュールと、このターゲットモジュールの表面に摺動自在に設けられたプレート本体を有し上記ターゲットモジュールの上記各ガイド穴と対応する位置に上記各ガイド穴よりも大径の複数のロック穴が穿設されたロックプレートと、このロックプレートを摺動してターゲットモジュールに固定する固定手段とを具備した髄内釘固定装置である。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の髄内釘固定装置における固定手段が、ターゲットモジュールに軸方向変位可能にねじ込まれた螺合部およびこの螺合部から外方へ漸次径大に形成されたテーパ部を備えた固定ねじと、この固定ねじの軸心に対し偏心する位置でロックプレートに穿設されて、上記固定ねじのテーパ部に係合してこのテーパ部の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動する偏心穴とを具備したものである。
【0011】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の髄内釘固定装置において、ターゲットモジュールに嵌着された弾力性を有する弾力性体と、ロックプレートから上記ターゲットモジュール側に突出されて上記弾力性体に係合された係合体とを具備したものである。
【0012】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3いずれか記載の髄内釘固定装置におけるターゲットモジュールが、放射線・透過性の樹脂により成型され、ロックプレートは、放射線・半透過性の材料により形成されたものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、体外からネジを髄内釘のネジ穴に向かって挿入するためのガイド筒体を嵌入する複数のガイド穴が設けられたターゲットモジュールの表面に、ロックプレートのプレート本体を摺動自在に設け、そのプレート本体に、上記ターゲットモジュールの各ガイド穴よりも大径の複数のロック穴を穿設し、固定手段によりロックプレートを摺動して固定するようにしたので、固定手段によりロックプレートを固定するのみで、このロックプレートのロック穴とターゲットモジュールのガイド穴とのずれによりガイド筒体を径方向に挟圧して、このガイド筒体が軟部組織によって押し戻されて骨から離反するように位置ずれしたりターゲットモジュールから脱落するおそれを簡単に防止できる髄内釘固定装置を提供できる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、固定ねじの軸心に対し偏心する位置でロックプレートに穿設された偏心穴が、上記固定ねじのテーパ部に係合してこのテーパ部の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動するので、固定ねじのねじ込み操作のみで、ロックプレートを摺動してターゲットモジュールに固定する一連の操作を簡単に行なうことができる、シンプルで分解および消毒も容易な固定構造を提供できる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、ロックプレートからターゲットモジュール側に突出された係合体を、ターゲットモジュールに嵌着された弾力性体に係合したので、この弾力性体をスプリングとして機能させて、係合体を介しロックプレートを摺動可能に弾力的に保持でき、固定手段によるロック前はロックプレートのロック穴をターゲットモジュールのガイド穴に対してセンタリングできるとともに、固定手段によるロック時はロックプレートの摺動に対応でき、そして、スプリングを用いることなくコンパクトで分解および消毒も容易に行える付勢構造を提供できる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、放射線・透過性の樹脂により成型されたターゲットモジュールに対し、ロックプレートは、放射線・半透過性の材料により形成されたので、放射線により半透過性のロックプレートの存在を確認できるとともに、ターゲットモジュールおよびロックプレートを透して骨、髄内釘、ガイド筒体およびネジの状態を確認しながら髄内釘固定作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る髄内釘固定装置の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同上固定装置の分解斜視図である。
【図3】同上固定装置のロックプレートの裏面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面図である。
【図7】同上固定装置の固定手段の拡大断面図である。
【図8】髄内釘の固定状態を示す斜視図である。
【図9】従来の髄内釘固定装置を示す穴開け時の斜視図である。
【図10】従来の髄内釘固定装置を示すネジ螺入時の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を、図1乃至図7に示された一実施の形態に基いて詳細に説明する。なお、図8乃至図10に示されるように、上腕骨などの骨折部位2を介してその両側にまたがるように骨1の髄内に挿入された髄内釘3を、この髄内釘3の両端部近傍にそれぞれ形成されたネジ穴3hに挿入された複数のネジ4により骨1に固定する髄内釘固定装置5が前提となる。髄内釘3およびネジ4は、ステンレス鋼またはチタン合金などの金属を用いる。
【0019】
図9および図10に示されるように、上記髄内釘固定装置5は、上記髄内釘3に着脱可能な介在体6が連結されて体外に引出され、この介在体6に体外のターゲットモジュール7が一体的に取り付けられ、介在体6を介して上記髄内釘3と体外のターゲットモジュール7とが固定されている。
【0020】
図4に示されるように、介在体6とターゲットモジュール7は、1対のピン15により位置決めされるとともに、介在体6内に嵌着されたボルト16とこのボルト16に螺合されたダイアル17とによる締着力により分解可能に固定されている。
【0021】
図1および図2に示されるようにターゲットモジュール7は、十字形に形成され、その頭部には上記ダイアル17が設けられ、左右腕状部には斜面部18がそれぞれ形成され、これらの斜面部18と中央脚部の上下部には、前記複数のガイド穴8が設けられている。これらのガイド穴8に、上記ネジ4を上記髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入するための前記ガイド筒体9または11を嵌入する。
【0022】
このターゲットモジュール7の表面にロックプレート21が摺動自在に設けられている。ターゲットモジュール7は、X線などの放射線が透過する放射線・透過性の樹脂により成型され、ロックプレート21は、X線などの放射線の透過率が樹脂より劣るが透過可能である放射線・半透過性の材料、例えば2mm程度の厚みを有するアルミニューム板などにより形成されている。
【0023】
上記ロックプレート21は、図1乃至図3に示されるようにT字形に形成されたプレート本体22の、上記ターゲットモジュール7の各ガイド穴8と対応する位置に、各ガイド穴8よりも大径の複数のロック穴23が穿設されている。
【0024】
さらに、図5に示されるように、ロックプレート21の上部には、ターゲットモジュール7の斜面部18と密着するように折曲された部分24が設けられ、また、図6に示されるように、ロックプレート21の下部には、ターゲットモジュール7の中央脚部と嵌合してロックプレート21の上下方向の摺動を案内する1対の案内板部25が折曲形成されている。
【0025】
ターゲットモジュール7およびロックプレート21には、ロックプレート21を摺動してターゲットモジュール7に固定する固定手段26が設けられている。
【0026】
図4および図7に示されるように、この固定手段26は、ターゲットモジュール7の中央部に設けられたねじ穴27に固定ねじ28の螺合部29が軸方向変位可能にねじ込まれ、この固定ねじ28の螺合部29からテーパ部30が外方へ漸次径大に形成され、この固定ねじ28の軸心に対し偏心する位置でロックプレート21に偏心穴31が穿設されて、この偏心穴31が、上記固定ねじ28のテーパ部30に係合してこのテーパ部30の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向すなわち下方へ移動するように設けられている。
【0027】
この固定手段26の上側にて、図2に示されるようにターゲットモジュール7にほぼ円形の溝34が設けられ、この溝34内に弾力性を有する弾力性体としてのシリコンゴムリング35が、図4および図7に示されるように嵌着され、一方、ロックプレート21に係合体としてのビス36が螺着され、このビス36の先端部がロックプレート21から上記ターゲットモジュール7側に突出され、上記シリコンゴムリング35の上部に係合されている。上記円形の溝34の上側には、上記ビス36が上下動できるように形成された溝37が連続的に形成されている。
【0028】
弾力性体としては、シリコンゴムリング35に限定されるものではなく、ゴム板、円環状の金属部材などを用いても良い。
【0029】
次に、この実施の形態の作用効果を説明する。
【0030】
図1および図2に示されるように、ターゲットモジュール7の溝34にシリコンゴムリング35を嵌合した上で、ターゲットモジュール7にロックプレート21を被嵌して、図4に示されるようにターゲットモジュール7の中央部のねじ穴27に固定ねじ28の螺合部29を螺入するのみで、ターゲットモジュール7にロックプレート21を取り付けることができる。
【0031】
このとき、ロックプレート21からターゲットモジュール7側に突出されたビス36を、ターゲットモジュール7に嵌着されたシリコンゴムリング35の上部で係止することにより、ビス36を介してロックプレート21は、上下方向摺動可能に弾力的に保持されている。
【0032】
このシリコンゴムリング35の上部で係止されたロックプレート21を固定ねじ28によりロックする前は、ターゲットモジュール7のガイド穴8よりも大径のロックプレート21のロック穴23が、ガイド穴8に対して自然にセンタリングされるので、このロック穴23よりガイド穴8にガイド筒体9または11をスムーズに挿入できる。
【0033】
この状態から固定ねじ28をねじ込み操作すると、図4に示されるように固定ねじ28の軸心に対し偏心する位置でロックプレート21に穿設された偏心穴31が、ねじ込まれた固定ねじ28のテーパ部30に係合してこのテーパ部30の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より、図7に示されるように同心となる方向に移動するので、ロックプレート21のロック穴23とターゲットモジュール7のガイド穴8とのずれにより、図7に示されるようにロック穴23およびガイド穴8の穴縁エッジによりガイド筒体9または11を径方向に挟圧して、このガイド筒体9または11が軟部組織によって押し戻されて骨から離反するように位置ずれしたりターゲットモジュール7から脱落するおそれを防止することができる。
【0034】
このようにしてロックプレート21によりターゲットモジュール7にガイド筒体9または11が固定された後は、図9に示されるようにガイド筒体9の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かってドリル10を挿入し、また、図10に示されるようにガイド筒体11の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かってネジ4を挿入することは、従来例と同様である。
【0035】
以上のように、体外からネジ4を髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入するためのガイド筒体9または11を嵌入する複数のガイド穴8が設けられたターゲットモジュール7の表面に、ロックプレート21のプレート本体22を摺動自在に設け、そのプレート本体22に、上記ターゲットモジュール7の各ガイド穴8よりも大径の複数のロック穴23を穿設し、固定手段26によりロックプレート21を摺動して固定するようにしたので、この固定手段26によりロックプレート21を固定するのみで、このロックプレート21のロック穴23とターゲットモジュール7のガイド穴8とのずれによりガイド筒体9または11を径方向に挟圧して、このガイド筒体9または11が軟部組織によって押し戻されて骨から離反するように位置ずれしたりターゲットモジュール7から脱落するおそれを簡単に防止できる。
【0036】
固定ねじ28の軸心に対し偏心する位置でロックプレート21に穿設された偏心穴31が、上記固定ねじ28のテーパ部30に係合してこのテーパ部30の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動するので、固定ねじ28のねじ込み操作のみで、ロックプレート21を摺動してターゲットモジュール7に固定する一連の操作を簡単に行なうことができる。そして、この固定構造は、シンプルで分解および消毒も容易に行なうことができる。
【0037】
ロックプレート21からターゲットモジュール7側に突出されたビス36を、ターゲットモジュール7に嵌着されたシリコンゴムリング35上に係合したので、このシリコンゴムリング35をスプリングとして機能させて、ビス36を介しロックプレート21を摺動可能に弾力的に保持でき、固定手段26によるロック前はロックプレート21のロック穴23をターゲットモジュール7のガイド穴8に対してセンタリングできるとともに、固定手段26によるロック時はロックプレート21の摺動に対応できる。そして、この付勢構造は、スプリングを用いることなくコンパクトで分解および消毒も容易に行なうことができる。
【0038】
放射線・透過性の樹脂により成型されたターゲットモジュール7に対し、ロックプレート21は、放射線・半透過性の材料により形成されたので、放射線により半透過性のロックプレート21の存在を確認できるとともに、透過性のターゲットモジュール7および半透過性のロックプレート21を透して骨、髄内釘、ガイド筒体9または11およびネジの状態を確認しながら髄内釘固定作業を行なうことができる。
【0039】
なお、本発明の髄内釘固定装置により固定される髄内釘の適用部位は、例示された上腕骨に限定されるものではなく、大腿骨、脛骨などに代表される他の骨の骨折部位にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、髄内釘固定装置の製造、販売などに係る産業において利用できる。
【符号の説明】
【0041】
1 骨
2 骨折部位
3 髄内釘
3h ネジ穴
4 ネジ
5 髄内釘固定装置
6 介在体
7 ターゲットモジュール
8 ガイド穴
9,11 ガイド筒体
21 ロックプレート
22 プレート本体
23 ロック穴
26 固定手段
28 固定ねじ
29 螺合部
30 テーパ部
31 偏心穴
35 弾力性体としてのシリコンゴムリング
36 係合体としてのビス
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨折部位の髄内に挿入された髄内釘を固定するための髄内釘固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図8に示されるように、上腕骨などの骨1の骨折を治療する際に、骨折部位2を貫通するように骨1の髄内に髄内釘3を挿入して、ネジ4により骨1と髄内釘3とを固定するようにしている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
この骨折部位2の髄内に挿入された髄内釘3を固定するためのネジ4は、図9および図10に示されるような髄内釘固定装置5により装着される。
【0004】
この髄内釘固定装置5は、髄内釘3に介在体6を介して体外に位置する十字形のターゲットモジュール7を取り付け、図9に示されるように、このターゲットモジュール7に設けられたガイド穴8にガイド筒体9を嵌合して、このガイド筒体9の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入されたドリル10により骨1にも合致する穴を開け、さらに、図10に示されるように、ターゲットモジュール7のガイド穴8にガイド筒体11を嵌合して、このガイド筒体11の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入されたネジ4をドライバ12により骨1の穴にねじ込み、さらに髄内釘3のネジ穴3hに螺入するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−253566号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開2004−223260号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
髄内釘固定装置5のドリル用のガイド筒体9やネジ用のガイド筒体11は、ターゲットモジュール7のガイド穴8に摺動自在に嵌合しているので、骨1に接触するまで挿入したガイド筒体9,11が、手術中に軟部組織によって押し戻されて骨1から離反するように位置ずれしたり、これが顕著な場合はガイド筒体9,11がガイド穴8から脱落することがあり、その場合は、手術をいったん中止して、ガイド筒体9,11を挿入し直したり消毒する必要がある。
【0007】
一方、これらのガイド筒体9,11は、ターゲットモジュール7の数箇所に用いる必要があるため、個々に固定する手段を設けると、その固定に要する手間が円滑な手術を妨げるおそれがある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ターゲットモジュールのガイド穴に対するガイド筒体の位置ずれや脱落を簡単に防止できる髄内釘固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された発明は、骨折部位を介してその両側にまたがるように骨の髄内に挿入され両端部近傍にそれぞれネジ穴が形成された髄内釘を、この髄内釘のネジ穴に挿入されたネジにより骨に固定する髄内釘固定装置において、上記髄内釘に連結されて体外に引出された介在体と、この介在体に取り付けられて上記髄内釘に対し固定され、体外から上記ネジを上記髄内釘のネジ穴に向かって挿入するためのガイド筒体を嵌入する複数のガイド穴が設けられたターゲットモジュールと、このターゲットモジュールの表面に摺動自在に設けられたプレート本体を有し上記ターゲットモジュールの上記各ガイド穴と対応する位置に上記各ガイド穴よりも大径の複数のロック穴が穿設されたロックプレートと、このロックプレートを摺動してターゲットモジュールに固定する固定手段とを具備した髄内釘固定装置である。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の髄内釘固定装置における固定手段が、ターゲットモジュールに軸方向変位可能にねじ込まれた螺合部およびこの螺合部から外方へ漸次径大に形成されたテーパ部を備えた固定ねじと、この固定ねじの軸心に対し偏心する位置でロックプレートに穿設されて、上記固定ねじのテーパ部に係合してこのテーパ部の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動する偏心穴とを具備したものである。
【0011】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の髄内釘固定装置において、ターゲットモジュールに嵌着された弾力性を有する弾力性体と、ロックプレートから上記ターゲットモジュール側に突出されて上記弾力性体に係合された係合体とを具備したものである。
【0012】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3いずれか記載の髄内釘固定装置におけるターゲットモジュールが、放射線・透過性の樹脂により成型され、ロックプレートは、放射線・半透過性の材料により形成されたものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、体外からネジを髄内釘のネジ穴に向かって挿入するためのガイド筒体を嵌入する複数のガイド穴が設けられたターゲットモジュールの表面に、ロックプレートのプレート本体を摺動自在に設け、そのプレート本体に、上記ターゲットモジュールの各ガイド穴よりも大径の複数のロック穴を穿設し、固定手段によりロックプレートを摺動して固定するようにしたので、固定手段によりロックプレートを固定するのみで、このロックプレートのロック穴とターゲットモジュールのガイド穴とのずれによりガイド筒体を径方向に挟圧して、このガイド筒体が軟部組織によって押し戻されて骨から離反するように位置ずれしたりターゲットモジュールから脱落するおそれを簡単に防止できる髄内釘固定装置を提供できる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、固定ねじの軸心に対し偏心する位置でロックプレートに穿設された偏心穴が、上記固定ねじのテーパ部に係合してこのテーパ部の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動するので、固定ねじのねじ込み操作のみで、ロックプレートを摺動してターゲットモジュールに固定する一連の操作を簡単に行なうことができる、シンプルで分解および消毒も容易な固定構造を提供できる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、ロックプレートからターゲットモジュール側に突出された係合体を、ターゲットモジュールに嵌着された弾力性体に係合したので、この弾力性体をスプリングとして機能させて、係合体を介しロックプレートを摺動可能に弾力的に保持でき、固定手段によるロック前はロックプレートのロック穴をターゲットモジュールのガイド穴に対してセンタリングできるとともに、固定手段によるロック時はロックプレートの摺動に対応でき、そして、スプリングを用いることなくコンパクトで分解および消毒も容易に行える付勢構造を提供できる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、放射線・透過性の樹脂により成型されたターゲットモジュールに対し、ロックプレートは、放射線・半透過性の材料により形成されたので、放射線により半透過性のロックプレートの存在を確認できるとともに、ターゲットモジュールおよびロックプレートを透して骨、髄内釘、ガイド筒体およびネジの状態を確認しながら髄内釘固定作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る髄内釘固定装置の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同上固定装置の分解斜視図である。
【図3】同上固定装置のロックプレートの裏面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面図である。
【図7】同上固定装置の固定手段の拡大断面図である。
【図8】髄内釘の固定状態を示す斜視図である。
【図9】従来の髄内釘固定装置を示す穴開け時の斜視図である。
【図10】従来の髄内釘固定装置を示すネジ螺入時の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を、図1乃至図7に示された一実施の形態に基いて詳細に説明する。なお、図8乃至図10に示されるように、上腕骨などの骨折部位2を介してその両側にまたがるように骨1の髄内に挿入された髄内釘3を、この髄内釘3の両端部近傍にそれぞれ形成されたネジ穴3hに挿入された複数のネジ4により骨1に固定する髄内釘固定装置5が前提となる。髄内釘3およびネジ4は、ステンレス鋼またはチタン合金などの金属を用いる。
【0019】
図9および図10に示されるように、上記髄内釘固定装置5は、上記髄内釘3に着脱可能な介在体6が連結されて体外に引出され、この介在体6に体外のターゲットモジュール7が一体的に取り付けられ、介在体6を介して上記髄内釘3と体外のターゲットモジュール7とが固定されている。
【0020】
図4に示されるように、介在体6とターゲットモジュール7は、1対のピン15により位置決めされるとともに、介在体6内に嵌着されたボルト16とこのボルト16に螺合されたダイアル17とによる締着力により分解可能に固定されている。
【0021】
図1および図2に示されるようにターゲットモジュール7は、十字形に形成され、その頭部には上記ダイアル17が設けられ、左右腕状部には斜面部18がそれぞれ形成され、これらの斜面部18と中央脚部の上下部には、前記複数のガイド穴8が設けられている。これらのガイド穴8に、上記ネジ4を上記髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入するための前記ガイド筒体9または11を嵌入する。
【0022】
このターゲットモジュール7の表面にロックプレート21が摺動自在に設けられている。ターゲットモジュール7は、X線などの放射線が透過する放射線・透過性の樹脂により成型され、ロックプレート21は、X線などの放射線の透過率が樹脂より劣るが透過可能である放射線・半透過性の材料、例えば2mm程度の厚みを有するアルミニューム板などにより形成されている。
【0023】
上記ロックプレート21は、図1乃至図3に示されるようにT字形に形成されたプレート本体22の、上記ターゲットモジュール7の各ガイド穴8と対応する位置に、各ガイド穴8よりも大径の複数のロック穴23が穿設されている。
【0024】
さらに、図5に示されるように、ロックプレート21の上部には、ターゲットモジュール7の斜面部18と密着するように折曲された部分24が設けられ、また、図6に示されるように、ロックプレート21の下部には、ターゲットモジュール7の中央脚部と嵌合してロックプレート21の上下方向の摺動を案内する1対の案内板部25が折曲形成されている。
【0025】
ターゲットモジュール7およびロックプレート21には、ロックプレート21を摺動してターゲットモジュール7に固定する固定手段26が設けられている。
【0026】
図4および図7に示されるように、この固定手段26は、ターゲットモジュール7の中央部に設けられたねじ穴27に固定ねじ28の螺合部29が軸方向変位可能にねじ込まれ、この固定ねじ28の螺合部29からテーパ部30が外方へ漸次径大に形成され、この固定ねじ28の軸心に対し偏心する位置でロックプレート21に偏心穴31が穿設されて、この偏心穴31が、上記固定ねじ28のテーパ部30に係合してこのテーパ部30の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向すなわち下方へ移動するように設けられている。
【0027】
この固定手段26の上側にて、図2に示されるようにターゲットモジュール7にほぼ円形の溝34が設けられ、この溝34内に弾力性を有する弾力性体としてのシリコンゴムリング35が、図4および図7に示されるように嵌着され、一方、ロックプレート21に係合体としてのビス36が螺着され、このビス36の先端部がロックプレート21から上記ターゲットモジュール7側に突出され、上記シリコンゴムリング35の上部に係合されている。上記円形の溝34の上側には、上記ビス36が上下動できるように形成された溝37が連続的に形成されている。
【0028】
弾力性体としては、シリコンゴムリング35に限定されるものではなく、ゴム板、円環状の金属部材などを用いても良い。
【0029】
次に、この実施の形態の作用効果を説明する。
【0030】
図1および図2に示されるように、ターゲットモジュール7の溝34にシリコンゴムリング35を嵌合した上で、ターゲットモジュール7にロックプレート21を被嵌して、図4に示されるようにターゲットモジュール7の中央部のねじ穴27に固定ねじ28の螺合部29を螺入するのみで、ターゲットモジュール7にロックプレート21を取り付けることができる。
【0031】
このとき、ロックプレート21からターゲットモジュール7側に突出されたビス36を、ターゲットモジュール7に嵌着されたシリコンゴムリング35の上部で係止することにより、ビス36を介してロックプレート21は、上下方向摺動可能に弾力的に保持されている。
【0032】
このシリコンゴムリング35の上部で係止されたロックプレート21を固定ねじ28によりロックする前は、ターゲットモジュール7のガイド穴8よりも大径のロックプレート21のロック穴23が、ガイド穴8に対して自然にセンタリングされるので、このロック穴23よりガイド穴8にガイド筒体9または11をスムーズに挿入できる。
【0033】
この状態から固定ねじ28をねじ込み操作すると、図4に示されるように固定ねじ28の軸心に対し偏心する位置でロックプレート21に穿設された偏心穴31が、ねじ込まれた固定ねじ28のテーパ部30に係合してこのテーパ部30の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より、図7に示されるように同心となる方向に移動するので、ロックプレート21のロック穴23とターゲットモジュール7のガイド穴8とのずれにより、図7に示されるようにロック穴23およびガイド穴8の穴縁エッジによりガイド筒体9または11を径方向に挟圧して、このガイド筒体9または11が軟部組織によって押し戻されて骨から離反するように位置ずれしたりターゲットモジュール7から脱落するおそれを防止することができる。
【0034】
このようにしてロックプレート21によりターゲットモジュール7にガイド筒体9または11が固定された後は、図9に示されるようにガイド筒体9の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かってドリル10を挿入し、また、図10に示されるようにガイド筒体11の案内で髄内釘3のネジ穴3hに向かってネジ4を挿入することは、従来例と同様である。
【0035】
以上のように、体外からネジ4を髄内釘3のネジ穴3hに向かって挿入するためのガイド筒体9または11を嵌入する複数のガイド穴8が設けられたターゲットモジュール7の表面に、ロックプレート21のプレート本体22を摺動自在に設け、そのプレート本体22に、上記ターゲットモジュール7の各ガイド穴8よりも大径の複数のロック穴23を穿設し、固定手段26によりロックプレート21を摺動して固定するようにしたので、この固定手段26によりロックプレート21を固定するのみで、このロックプレート21のロック穴23とターゲットモジュール7のガイド穴8とのずれによりガイド筒体9または11を径方向に挟圧して、このガイド筒体9または11が軟部組織によって押し戻されて骨から離反するように位置ずれしたりターゲットモジュール7から脱落するおそれを簡単に防止できる。
【0036】
固定ねじ28の軸心に対し偏心する位置でロックプレート21に穿設された偏心穴31が、上記固定ねじ28のテーパ部30に係合してこのテーパ部30の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動するので、固定ねじ28のねじ込み操作のみで、ロックプレート21を摺動してターゲットモジュール7に固定する一連の操作を簡単に行なうことができる。そして、この固定構造は、シンプルで分解および消毒も容易に行なうことができる。
【0037】
ロックプレート21からターゲットモジュール7側に突出されたビス36を、ターゲットモジュール7に嵌着されたシリコンゴムリング35上に係合したので、このシリコンゴムリング35をスプリングとして機能させて、ビス36を介しロックプレート21を摺動可能に弾力的に保持でき、固定手段26によるロック前はロックプレート21のロック穴23をターゲットモジュール7のガイド穴8に対してセンタリングできるとともに、固定手段26によるロック時はロックプレート21の摺動に対応できる。そして、この付勢構造は、スプリングを用いることなくコンパクトで分解および消毒も容易に行なうことができる。
【0038】
放射線・透過性の樹脂により成型されたターゲットモジュール7に対し、ロックプレート21は、放射線・半透過性の材料により形成されたので、放射線により半透過性のロックプレート21の存在を確認できるとともに、透過性のターゲットモジュール7および半透過性のロックプレート21を透して骨、髄内釘、ガイド筒体9または11およびネジの状態を確認しながら髄内釘固定作業を行なうことができる。
【0039】
なお、本発明の髄内釘固定装置により固定される髄内釘の適用部位は、例示された上腕骨に限定されるものではなく、大腿骨、脛骨などに代表される他の骨の骨折部位にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、髄内釘固定装置の製造、販売などに係る産業において利用できる。
【符号の説明】
【0041】
1 骨
2 骨折部位
3 髄内釘
3h ネジ穴
4 ネジ
5 髄内釘固定装置
6 介在体
7 ターゲットモジュール
8 ガイド穴
9,11 ガイド筒体
21 ロックプレート
22 プレート本体
23 ロック穴
26 固定手段
28 固定ねじ
29 螺合部
30 テーパ部
31 偏心穴
35 弾力性体としてのシリコンゴムリング
36 係合体としてのビス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨折部位を介してその両側にまたがるように骨の髄内に挿入され両端部近傍にそれぞれネジ穴が形成された髄内釘を、この髄内釘のネジ穴に挿入されたネジにより骨に固定する髄内釘固定装置において、
上記髄内釘に連結されて体外に引出された介在体と、
この介在体に取り付けられて上記髄内釘に対し固定され、体外から上記ネジを上記髄内釘のネジ穴に向かって挿入するためのガイド筒体を嵌入する複数のガイド穴が設けられたターゲットモジュールと、
このターゲットモジュールの表面に摺動自在に設けられたプレート本体を有し上記ターゲットモジュールの上記各ガイド穴と対応する位置に上記各ガイド穴よりも大径の複数のロック穴が穿設されたロックプレートと、
このロックプレートを摺動してターゲットモジュールに固定する固定手段と
を具備したことを特徴とする髄内釘固定装置。
【請求項2】
固定手段は、
ターゲットモジュールに軸方向変位可能にねじ込まれた螺合部およびこの螺合部から外方へ漸次径大に形成されたテーパ部を備えた固定ねじと、
この固定ねじの軸心に対し偏心する位置でロックプレートに穿設されて、上記固定ねじのテーパ部に係合してこのテーパ部の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動する偏心穴と
を具備したことを特徴とする請求項1記載の髄内釘固定装置。
【請求項3】
ターゲットモジュールに嵌着された弾力性を有する弾力性体と、
ロックプレートから上記ターゲットモジュール側に突出されて上記弾力性体に係合された係合体と
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載の髄内釘固定装置。
【請求項4】
ターゲットモジュールは、放射線・透過性の樹脂により成型され、
ロックプレートは、放射線・半透過性の材料により形成された
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の髄内釘固定装置。
【請求項1】
骨折部位を介してその両側にまたがるように骨の髄内に挿入され両端部近傍にそれぞれネジ穴が形成された髄内釘を、この髄内釘のネジ穴に挿入されたネジにより骨に固定する髄内釘固定装置において、
上記髄内釘に連結されて体外に引出された介在体と、
この介在体に取り付けられて上記髄内釘に対し固定され、体外から上記ネジを上記髄内釘のネジ穴に向かって挿入するためのガイド筒体を嵌入する複数のガイド穴が設けられたターゲットモジュールと、
このターゲットモジュールの表面に摺動自在に設けられたプレート本体を有し上記ターゲットモジュールの上記各ガイド穴と対応する位置に上記各ガイド穴よりも大径の複数のロック穴が穿設されたロックプレートと、
このロックプレートを摺動してターゲットモジュールに固定する固定手段と
を具備したことを特徴とする髄内釘固定装置。
【請求項2】
固定手段は、
ターゲットモジュールに軸方向変位可能にねじ込まれた螺合部およびこの螺合部から外方へ漸次径大に形成されたテーパ部を備えた固定ねじと、
この固定ねじの軸心に対し偏心する位置でロックプレートに穿設されて、上記固定ねじのテーパ部に係合してこのテーパ部の軸方向変位に応じて上記偏心する位置より同心となる方向に移動する偏心穴と
を具備したことを特徴とする請求項1記載の髄内釘固定装置。
【請求項3】
ターゲットモジュールに嵌着された弾力性を有する弾力性体と、
ロックプレートから上記ターゲットモジュール側に突出されて上記弾力性体に係合された係合体と
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載の髄内釘固定装置。
【請求項4】
ターゲットモジュールは、放射線・透過性の樹脂により成型され、
ロックプレートは、放射線・半透過性の材料により形成された
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の髄内釘固定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−24293(P2012−24293A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165142(P2010−165142)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(595120806)株式会社エム・イー・システム (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(595120806)株式会社エム・イー・システム (6)
【Fターム(参考)】
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