説明

高分子試料分析装置

【課題】定量性に優れた高分子試料分析装置を提供する。
【解決手段】高分子試料から複数の気相成分を生成する気相成分生成手段と、キャリヤガスを該気相成分生成手段に導入するキャリヤガス導入手段と、該キャリヤガスにより該気相成分生成手段から導入された該複数の気相成分を個々の気相成分に分離する分離手段と、該分離手段により分離された個々の気相成分を検出する検出手段とを備える高分子試料分析装置であって、該気相成分生成手段が加熱装置及びハウジング、該分離手段が分離カラム、該検出手段が硫黄検出器を備え、かつ該分離カラムの試料入口端が該ハウジング内に挿入されていることを特徴とする高分子試料分析装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子試料分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴム工業、化学、薬品など、幅広い分野で使用されている天然ゴム、合成ゴム、ポリエステル、ポリウレタンなどの高分子材料は、ガスクロマトグラフィーなどの分析装置を用いて分析され、検出器を備えた熱分解ガスクロマトグラフィーなどによる分析が実施されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、汎用のゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いたゴムの分析が行われているが、このような方法では、定性分析は可能であるが、定量分析についての信頼性は充分とはいえない。そのため、ゴムなどの高分子材料について、定量性の高い分析が可能な方法を提供することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−80023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記課題を解決し、定量性に優れた高分子試料分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、高分子試料から複数の気相成分を生成する気相成分生成手段と、キャリヤガスを該気相成分生成手段に導入するキャリヤガス導入手段と、該キャリヤガスにより該気相成分生成手段から導入された該複数の気相成分を個々の気相成分に分離する分離手段と、該分離手段により分離された個々の気相成分を検出する検出手段とを備える高分子試料分析装置であって、該気相成分生成手段が加熱装置及びハウジング、該分離手段が分離カラム、該検出手段が硫黄検出器を備え、かつ該分離カラムの試料入口端が該ハウジング内に挿入されていることを特徴とする高分子試料分析装置に関する。
【0007】
前記高分子試料分析装置は、分離カラムの試料入口端が加熱装置の分離手段側端部から
2.5cm以内に挿入されていることが好ましい。
前記硫黄検出器は、炎光光度検出器、硫黄化学発光検出器、原子発光検出器、光イオン化検出器又は放電イオン化検出器であることが好ましい。
前記高分子試料分析装置では、高分子試料として加硫ゴムを適用することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加熱装置及びハウジングを備えた気相成分生成手段、分離カラムを備えた分離手段、硫黄検出器を備えた検出手段を有し、該分離カラムの試料入口端が該ハウジング内に挿入されている高分子試料分析装置であるので、高分子試料を定量性良く分析できる。従って、本発明で加硫ゴムを分析すると、ゴム鎖を架橋している硫黄なども直接的に、定量性良く分析できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の高分子試料分析装置の一構成例を示す断面模式図。
【図2】図1の高分子試料分析装置の部分的に拡大したもので、従来装置と比較した断面模式図。
【図3】硫黄化学発光検出器(SCD)の概略図。
【図4】加硫ゴムを分析して得られたクロマトグラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の高分子試料分析装置は、高分子試料から複数の気相成分を生成する気相成分生成手段と、キャリヤガスを該気相成分生成手段に導入するキャリヤガス導入手段と、該キャリヤガスにより該気相成分生成手段から導入された該複数の気相成分を個々の気相成分に分離する分離手段と、該分離手段により分離された個々の気相成分を検出する検出手段とを備えている。そして、上記高分子試料分析装置において、上記気相成分生成手段が加熱装置及びハウジングを、上記分離手段が分離カラムを、上記検出手段が硫黄検出器を備えているとともに、上記分離カラムの試料入口端が上記ハウジング内に挿入されている。
【0011】
サンプルのガス化装置(試料導入装置)、キャリアガスの導入装置、カラムで分離された個々の気相成分の検出器などを備えた熱分解ガスクロマトグラフィー(熱分解GC)が市販され、一般的にガス化装置中のサンプル熱分解炉とカラム先端(サンプル導入部)が石英管などを介して離れた構造になっている。質量分析装置による定量分析では、この構造で問題ないが、硫黄検出器で定量分析すると、通常正確な定量性が得られない。これに対し、本発明は、サンプルガスを個々の気相成分に分離する分離カラムの試料導入部(試料入口端)がガス化装置(気相成分生成手段)を格納するハウジング内に挿入されているため、硫黄検出器を備えた熱分解GCを用いてサンプル中の硫黄量を正確に定量分析できる。これは、分離カラムの試料入口端がハウジング内に挿入され、試料導入時のデッドボリュームが無くなるため、サンプルガス中の硫黄が石英管の内面などに吸着することが防止されるためであると推察される。
【0012】
また、従来から加硫ゴムの架橋点について、SWELLなどで間接的に評価していたが、本発明を用いることで、ゴムの架橋点を分子レベルで直接的に定量できる。よって、加硫ゴムの架橋状態を、より直接的かつ正確に分析できる。
【0013】
図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の高分子試料分析装置の一構成例を示す断面模式図で、図2は図1の高分子試料分析装置の部分拡大図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の高分子試料分析装置1は、ゴムなどの高分子材料からなる試料(以下、高分子試料ともいう)から複数の気相成分を生成する気相成分生成手段2と、キャリヤガス又は所定の雰囲気ガスを気相成分生成手段2に導入するガス導入手段3と、該気相成分を導入して個々の気相成分に分離する分離手段4と、分離手段4により分離された個々の気相成分を検出する検出手段5とを備えている。気相成分生成手段2は、試料導入部6を介して分離手段4に接続されている。
【0015】
気相成分生成手段2は、ハウジング7内に配設された石英管8と、石英管8の外周側に配設された加熱用ヒーター9とを備えている。石英管8は、上端部から試料容器10が挿入可能であって、下端部は試料導入部6に接続されている。また、石英管8の前記下端部の内径は、前記上端部の内径よりも小径となっており、該上端部側と該下端部側との間に形成された縮径部(図示せず)に試料容器10が載置可能とされている。このような気相成分生成手段2として、例えば、フロンティア・ラボ株式会社製縦型マイクロ電気炉型パイロライザー(商品名:PY−2020iD)を用いることができる。
【0016】
ガス導入手段3は、ヘリウムなどのキャリヤガス源21と、ヘリウム、窒素、酸素、空気、加湿空気等の雰囲気ガス源22とを備えている。キャリヤガス源21と雰囲気ガス源22とは、それぞれキャリヤガス導管21aと雰囲気ガス導管22aとを介してガス切替装置23に接続されており、ガス切替装置23は、ガス導管24を介して気相成分生成手段2に接続されている。ガス導管24は、気相成分生成手段2のハウジング7内で、石英管8の上方に開口している。
【0017】
分離手段4は、温度調整可能なオーブン31と、オーブン31内に配設されたキャピラリーカラムなどの分離カラム32とを備えている。分離カラム32の端部のうち、気相成分生成手段2側に配される試料入口端32aは、ハウジング7内に挿入されている。また、検出手段5は、硫黄検出器33を備え、炎光光度検出器(FPD)、硫黄化学発光検出器(SCD)、原子発光検出器(AED)、光イオン化検出器(PID)、放電イオン化検出器(DID)など、公知の硫黄検出器が使用可能である。なかでも、定量性の観点から、硫黄化学発光検出器が好ましい。
【0018】
試料導入部6は、上端部に石英管8の下端部が接続され、下端部から分離カラム32が挿入されている。分離カラム32の試料入口端32aは、試料導入部6の下端部から上端部方向に挿通され、ハウジング7内の石英管8の管内の試料容器10の下流側に配設されている。また、図示していないが、石英管8から導入される気相成分の一部を排出して、分析の必要感度に応じて適切な量の前記気相成分を分離カラム32に導入する流量調整手段(スプリットベント管など)を配設してもよい。
【0019】
図1に示す高分子試料分析装置1では、キャリヤガス源21の他に、雰囲気ガス源22も配設され、必要に応じて使用される。なお、雰囲気ガス源22は、1つだけ示されているが、ヘリウム、窒素、酸素、空気等の雰囲気ガスのそれぞれに対応して複数設けられていてもよい。この場合、ガス切替装置23は、キャリヤガスと、前記複数の雰囲気ガスとを切り替え、あるいは1つの雰囲気ガスと、他の雰囲気ガスとを切り替えて使用される。
【0020】
図2は、図1の高分子試料分析装置における本発明の特徴部分を拡大した断面模式図の一例で、気相成分生成手段に分離カラムの試料入口端を挿入した形態を、従来のものと比較して示されている。
【0021】
図2の左図(a)は、従来装置における分離カラムの配設状態を示す断面模式図の一例である。
ハウジング201内に配設された石英管202と、石英管202の外周側に配設された熱分解炉203とを備えた気相成分生成手段において、石英管202の上端部から試料容器210が挿入されている。石英管202の下端部の内径は、前記上端部の内径よりも小径となっている。石英管202の下端部は、インターフェースニードル204の上端部に接続する一方、インターフェースニードル204の下端部は、ハウジング201の下端部に接続する石英管205の上端部から管内部に挿入され、管の略中央部に配設されている。分離カラム206の試料入口端206aは、石英管205の下端部から挿入され、該下端部近傍に配設されている。
【0022】
一方、右図(b)は、本発明における分離カラムの配設状態を示す断面模式図の一例である。
右図(b)では、ガードカラム207の試料入口端207aが、石英管205の下端部から挿入され、インターフェースニードル204を挿通し、石英管202内の試料容器210下流部まで挿入され、熱分解炉203の下端部近傍に配設されている。また、ガードカラム207を支持するガイドチューブ208が配設されている。ガードカラム207は分離カラムとしても機能可能なものであって、該ガードカラム(分離カラム)207の試料入口端207aを、温度調整された熱分解炉203の内周側に設けられた石英管205内における試料容器210の下流側に配設することにより、サンプルガスが石英管205の内表面に吸着することなくガードカラム207内に導入されるため、正確な定量分析が可能になる。
【0023】
右図(b)には、ガードカラム207をメインカラム(図示せず、分離カラム)の上流側に配設した形態が示されているが、メインカラム1つのみを分離カラムとして配設し、その試料入口端を石英管202の管内に挿入した形態でもよい。試料を測定するにつれて感度が徐々に低下して測定品質が低下することでカラムの交換が必要になるが、ガードカラム207の使用により交換が容易になり、品質が維持しやすくなる点から、ガードカラムの使用が望ましい。
【0024】
右図(b)において、石英管202の管内に配設されているガードカラム(分離カラム)207の試料入口端207aは、熱分解炉(加熱装置)203の下端部203a(分離手段4側端部)から2.5cm以内に挿入されていることが好ましく、より好ましくは2cm以内である(図中の211)。これにより、サンプルガスの石英管内への吸着が抑制され、正確な定量分析が可能になる。
【0025】
本発明に適用可能な高分子材料としては、ゴム、樹脂などが挙げられるが、なかでも、加硫ゴムに好適に適用できる。この場合、架橋に関与している硫黄量を直接的に測定することが可能となる。
【0026】
加硫ゴムのゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)など、従来公知のジエン系ゴムなどが挙げられる。
【0027】
また、加硫ゴムの他の配合成分として、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカ等の充填剤、シランカップリング剤、オイル又は可塑剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤、酸化亜鉛、過酸化物、硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤などが挙げられる。加硫ゴムは、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
【0028】
次に、加硫ゴムを高分子試料として分析した場合を例に、本実施形態の高分子試料分析装置1の作動について説明する。
【0029】
高分子試料として、例えば、400μgの加硫ゴムを使用でき、カップ状の試料容器10に加硫ゴム試料を載置して分析できる。試料容器10としては、不活性化処理済みのステンレスからなるものなどを使用できる。
【0030】
高分子試料分析装置1では、先ず、加硫ゴムを載置した試料容器10を、気相成分生成手段2に配設された石英管8の上端部から内部の所定位置に挿入する。次いで、加熱用ヒーター9により該加硫ゴムを加熱する。加熱用ヒーター9は、室温から徐々に昇温して、例えば、350〜750℃(好ましくは500〜600℃)の温度で加硫ゴムの加熱を行う。
【0031】
前記加硫ゴムは、加熱されることにより熱分解し、複数の気相成分が生成する。
併せて、ガス切替装置23により、気相成分生成手段2に導入されるガスを設定し、キャリヤガス源21からキャリヤガス導管21a、ガス導管24を介して、気相成分生成手段2にキャリヤガスとしてヘリウムなどを導入する。
【0032】
熱分解により生成した複数の気相成分は、分離カラム32の試料入口端32aからカラム内に導入され、個々の気相成分に分離される。試料入口端32aの温度は、200〜500℃(好ましくは300〜400℃)に調整される。また、分離カラム32を格納するオーブン31の温度については、分離可能な昇温プログラムなどを適宜設定すればよい。そして、前記個々の気相成分が硫黄検出器33を備えた検出手段5で検出される。検出手段5における検出結果は、クロマトグラム、マススペクトルとして出力される。分析において、内部標準物質を使用することで、定量性を向上できる。
【0033】
硫黄検出器33の一例として、図3に概略図を示した硫黄化学発光検出器(SCD)が使用される。SCDでは、硫黄を含む加硫ゴムを高温で燃焼して一酸化硫黄(SO)を生成させ、SOとオゾンの化学発光反応から生じる光を光電子倍増管が検出して分析される。
【0034】
高分子試料分析装置1の分析では、必要に応じて、ガス切替装置23により、気相成分生成手段2に導入されるガスを切り替え、雰囲気ガス源22から雰囲気ガス導管22a、ガス導管24を介して、気相成分生成手段2に雰囲気ガスとして、空気などを導入してもよい。なお、雰囲気ガス源22から供給される空気などが分離カラム32に流入すると、分離カラム32が劣化するおそれがあるため、雰囲気ガスをキャリヤガスで十分に置換する。
【0035】
また、分離カラム32は内径が小さく、流体抵抗が生じるおそれがあるため、分離カラム32に導入される前記気相成分の流量を調整して、分析の必要感度に応じて適切な量に調整するため、必要に応じて、スプリットベント管を配設し、開閉弁を開弁することで調整してもよい。
【0036】
本発明において、加硫ゴムを熱分解して生成した個々の気相成分は、その組成を維持しながら、分離カラムに導入されるので、各気相成分量を精度良く定量できる。
【実施例】
【0037】
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0038】
(実施例及び比較例)
図2右図(b)のカラム接続法を適用した図1の構成の高分子試料分析装置を使用して、加硫ゴムの分析を行った(ガードカラムの試料入口端から熱分解炉の下流側端までの距離:2cm)。また、図2左図(a)のカラム接続法を適用した従来装置でも、同様の分析を行った。なお、図3に示す内部標準物質を添加して分析を行った。
【0039】
使用装置の構成は以下のとおりである。
パイロライザー:フロンティア・ラボ製縦型マイクロ電気炉型パイロライザー「PY−2
020iD」
ガスクロマトグラフ:アジレント・テクノロジー製ガスクロマトグラフ「6890」
熱分解温度は550℃に設定し、インターフェイスヒーターの温度及び試料注入口(試料入口端)の温度は340℃に設定し、オーブン温度を40℃で3分保持し、40℃から300℃まで毎分8℃で昇温し、300℃で15分保持する昇温プログラムで測定を行った。なお、定圧モードでヘッド圧83kPaとし、スプリット比は50:1とした。
【0040】
検出器:アジレント・テクノロジー製化学発光硫黄検出器「Agilent 355化学発光硫黄検出器」
測定条件は、バーナー温度800℃、水素流量40mL/分、エアー流量60mL/分で測定を行った。
【0041】
ガードカラム:フロンティア・ラボ製金属キャピラリーカラム「Ultra Alloy+−1」(100%ジメチルポリシロキサン、30m×0.25mm i.d.×1.0μm フィルム)を1.2mに切断して使用した。
メインカラム:フロンティア・ラボ製キャピラリーカラム「Ultra Alloy−5(MS/HT)」(5%ジフェニル95%ジメチルポリシロキサン、30m×0.25mm i.d.×1.0μm フィルム)
を使用した。なお、ジーエルサイエンス製キャピラリーミニユニオンMVSU/008を用いて、キャピラリーカラムとガードカラムを接続して分析を行った。
【0042】
それぞれの手法で測定したクロマトグラム、内部標準の平均値と変動係数を図4、表1に示した。なお、内部標準のピーク面積を試料重量で割り、規格化した。
【0043】
【表1】

【0044】
分析により、図3の(1)〜(3)の硫黄化合物が検出された。(1)、(2)は加硫ゴムの架橋している硫黄が環化して検出されたものであり、加硫ゴム中の架橋に関与する硫黄を直接的に検出できることが明らかとなった。また、表1の結果から、ガードカラムの試料入口端を熱分解炉の下流側端部近傍に配設した装置で分析すると、従来装置による分析に比べて、定量性が大幅に改善することが明らかになった。
【符号の説明】
【0045】
1 高分子試料分析装置
2 気相成分生成手段
3 ガス導入手段
4 分離手段
5 検出手段
6 試料導入部
7、201 ハウジング
8、202、205 石英管
9 加熱用ヒーター
10、210 試料容器
21 キャリヤガス源
21a キャリヤガス導管
22 雰囲気ガス源
22a 雰囲気ガス導管
23 ガス切替装置
24 ガス導管
31 オーブン
32、206 分離カラム
32a、206a、207a 試料入口端
33 硫黄検出器
203 熱分解炉
203a 熱分解炉の下端部
204 インターフェースニードル
207 ガードカラム
208 ガイドチューブ
211 試料入口端から加熱装置の分離手段側端部までの距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子試料から複数の気相成分を生成する気相成分生成手段と、
キャリヤガスを該気相成分生成手段に導入するキャリヤガス導入手段と、
該キャリヤガスにより該気相成分生成手段から導入された該複数の気相成分を個々の気相成分に分離する分離手段と、
該分離手段により分離された個々の気相成分を検出する検出手段とを備える高分子試料分析装置であって、
該気相成分生成手段が加熱装置及びハウジング、該分離手段が分離カラム、該検出手段が硫黄検出器を備え、かつ
該分離カラムの試料入口端が該ハウジング内に挿入されている
ことを特徴とする高分子試料分析装置。
【請求項2】
分離カラムの試料入口端が加熱装置の分離手段側端部から2.5cm以内に挿入されている請求項1記載の高分子試料分析装置。
【請求項3】
硫黄検出器が炎光光度検出器、硫黄化学発光検出器、原子発光検出器、光イオン化検出器又は放電イオン化検出器である請求項1又は2記載の高分子試料分析装置。
【請求項4】
高分子試料が加硫ゴムである請求項1〜3のいずれかに記載の高分子試料分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−57641(P2013−57641A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197526(P2011−197526)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【出願人】(392013224)フロンティア・ラボ株式会社 (7)
【出願人】(304021277)国立大学法人 名古屋工業大学 (784)