説明

高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナート、その製造方法および使用方法

【課題】高官能性である高分岐型または超分岐型のポリカルボナートを経済的に製造する。
【解決手段】本発明は、ジアルキルまたはジアリールカルボナートと脂肪族ジオールまたはポリオールに基づく高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナート、その製造方法、および印刷インキを製造するために上記ポリカルボナートを使用する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジアルキルまたはジアリールカルボナートと脂肪族ジオールまたはポリオールに基づく、要求通りに製造された高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナート、該ポリカルボナートの製造方法、および印刷インキを製造するために上記ポリカルボナートを使用する方法に関する。
【0002】
本発明の高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートは、例えば、定着剤またはチキソトロープ剤としての、または重付加ポリマーまたは重縮合ポリマー形成用の構成単位としての、またペイント、塗料、接着剤、シーラント、注型用エラストマーまたはフォームの製造用としての産業的用途に好適に応用することができる。
【背景技術】
【0003】
ポリカルボナートは、一般にアルコールとホスゲンとの反応またはアルコールまたはフェノールのジアルキルまたはジアリールカルボナートによるエステル交換反応から得られる。例えばビスフェノールから製造された芳香族ポリカルボナートは産業上重要であり、脂肪族ポリカルボナートの市場における役割は今日ではさほど重要ではない。この点については、Becker/Braunの“Kunststoff−Handbuch Vol3/1,Polycarbonates,Polyacetals,Polyesters,Cellulose esters,Carl−Hanser−Verlag,Munich 1992,pp118−119”に記載されている。
【0004】
示されている脂肪族ポリカルボナートは、一般に構造が直鎖状であるかまたは分岐度が小さい状態に合成されてきた。例えば、US3305605号公報は、モル質量が15000Da以上である固体の直鎖状ポリカルボナートをポリビニルポリマーのための可塑剤として使用する方法を開示している。
【0005】
US4255301号公報は、ポリエステルの光安定化剤としての直鎖状脂環式ポリカルボナートを開示している。
【0006】
直鎖状の脂肪族ポリカルボナートは、熱可塑性プラスチック、例えばポリエステルまたはポリウレタンエラストマーまたはポリウレア−ウレタンエラストマーを製造するためにも好ましく使用される。この点は、EP364052号公報、EP292772号公報、EP1018504号公報、またはDE10130882号公報にも記載されている。これらの直鎖状ポリカルボナートの一般的な特徴は、これらが高い固有粘度示す点である。
【0007】
最近、限定された構造を有する高官能性ポリカルボナートが知られている。
【0008】
S.P.RannardとN.J.Davisは、“J.Am.Chem.Soc.2000,122,11729”において、ホスゲン類似体としてのカルボニルビスイミダゾールとビスヒドロキシエチルアミノ−2−プロパノールとの反応による完全に分岐したデンドリマー状ポリカルボナートの製造方法を開示している。完全なデンドリマーへと導く合成は多段階の合成であり、従って高価であり、工業的にスケールアップするのに適していない。
【0009】
D.H.BoltonとK.L.Wooleyは、“Macromolecules 1997,30,1890”において、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンとカルボニルビスイミダゾールとの反応による高モル質量を有しており剛性の高い超分岐型の芳香族ポリカルボナートの製造方法を開示している。
【0010】
超分岐型のポリカルボナートはまた、WO98/50453号パンフレットの記載に従って製造することができる。このパンフレットも、カルボニルビスイミダゾールとトリオールとを反応させる方法を開示している。初期生成物はイミダゾリドであり、イミダゾリドが次いでさらに分子間反応によりポリカルボナートを形成する。この方法により、ポリカルボナートが無色または淡黄色のゴム状生成物として得られる。
【0011】
高分岐型のまたは超分岐型のポリカルボナートへと導く上述の合成は、以下の欠点を有している。
【0012】
a)得られる超分岐型の生成物が高融点を有するかまたはゴム状であり、そのため後続の用途が極めて限定される、
b)反応の間に放出されたイミダゾールを、複雑な操作で反応混合物から除去しなければならない、
c)どの場合にも反応生成物は末端にイミダゾリド基を有しているが、この基が不安定であるため、後続の工程で例えばヒドロキシル基に転化しなければならない、
d)カルボニルジイミダゾールは比較的高価な化学製品であり、一般的に原料価格を上げる。
【0013】
【特許文献1】US3305605号公報
【特許文献2】US4255301号公報
【特許文献3】EP364052号公報
【特許文献4】EP292772号公報
【特許文献5】EP1018504号公報
【特許文献6】DE10130882号公報
【特許文献7】WO98/50453号パンフレット
【非特許文献1】Kunststoff−Handbuch Vol3/1,Polucarbonates,Polyacetals,Polyesters,Cellulose esters,Carl−Hanser−Verlag,Minich 1992,pp118−119
【非特許文献2】J.Am.Chem.Soc.2000,122,11729
【非特許文献3】Macromolecules 1997,30,1890
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明の目的は、高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを製造する方法を提供することであり、また、技術的に簡単でコスト面で有利であり、構造を用途に応じて要求される要件に適合させるのが容易であり、かつその限定された構造により高官能性、高反応性、低粘度、および易溶解性のような有利な特性の組み合わせを獲得することができる高分岐型の高官能性ポリカルボナートの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
発明者らは、上述の課題がジアルキルまたはジアリールカルボナートと2価または多価アルコールとの反応により達成されることを発見した。
【0016】
従って、本発明は、高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートの製造方法であって、
(a)式RO(CO)ORで表わされる少なくとも1種の有機カルボナート(A)と少なくとも1種の少なくとも3価の脂肪族アルコール(B)とを反応させ、アルコールROHを脱離させて1種以上の縮合生成物(K)を形成する(ただし、各式において、Rは互いに独立して炭素原子数1〜20個の直鎖状または分枝状の脂肪族、芳香族脂肪族または芳香族の炭化水素基を表わす。)段階、および、
(b)上記縮合生成物(K)の分子間反応により高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを形成する段階、
を少なくとも含み、
反応混合物におけるカルボナートに対するOH基の割合が、上記縮合生成物(K)が平均して1個のカルボナート基と1個より多いOH基とを有するかまたは1個のOH基と1個より多いカルボナート基とを有するように選択されていることを特徴とする方法を提供する。
【0017】
本発明はさらに、この方法によって製造された高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを提供する。
【0018】
本発明における超分岐型のポリカルボナートは、ヒドロキシル基とカルボナート基を有する架橋していない高分子であって、構造上の不均一性と分子における不均一性の両方を有する高分子である。一方では、中心分子からスタートするとこれらはデンドリマーの構造と類似した構造を有することができるが、枝鎖の鎖長は不均一である。他方では、これらは官能側鎖を有する直線状の構造のものであってもよく、これらの両極端の組み合わせとして直線的な成分と分岐状の成分の両方を有していてもよい。デンドリマー状ポリマーおよび超分岐型のポリマーの定義に関しては、P.J.Floryによる“J.Am.Chem.Soc.1952,74,2718”およびH.Freyらによる“Chem.Eur.J.2000,6,No.14,2499”も参照される。
【0019】
本発明において、“超分岐”の語は、分岐度(DB)、すなわち、1分子あたりの末端基の平均数と樹枝状連鎖の平均数との合計が10〜99.9%、好ましくは20〜99%、特に好ましくは20〜95%であることを意味する。本発明において、“デンドリマー状”の語は、分岐度が99.9〜100%であることを意味する。分岐度の定義に関しては、H.Freyらの“Acta Polym.1997,48,30”が参照される。
【0020】
本発明はさらに、本発明の高分岐型の高官能性ポリカルボナートを、定着剤またはチキソトロープ剤として、または重付加ポリマーまたは重縮合ポリマー形成用の構成単位として、およびペイント、塗料、接着剤、シーラント、注型用エラストマーまたはフォームを製造するために使用する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】
出発材料として使用される式RO(CO)ORで表わされる有機カルボナート(A)における基Rは、互いに独立して、炭素原子数1〜20個の直鎖状または分枝状の脂肪族、芳香族脂肪族または芳香族炭化水素基を表わす。2個の基Rが互いに結合して環を形成してもよい。Rは、脂肪族炭化水素基であるのが好ましく、炭素原子数1〜5個の直鎖状または分子状のアルキル基であるのが特に好ましい。
【0023】
ジアルキルまたはジアリールカルボナートは、例えば脂肪族、芳香族脂肪族または芳香族アルコール、好ましくは1価アルコールとホスゲンとの反応によって製造することができる。これらはまた、貴金属、酸素またはNOxの存在下でのCOによるアルコールまたはフェノールの酸化的カルボニル化によっても製造することができる。ジアルキルまたはジアリールカルボナートの製造法に関しては、“Ullmann´s Encyclopedia of Industrial Chemistry,6th Edition,2000 Electronic Release,Wiley−VCH”も参照される。
【0024】
好適なカルボナートの例には、エチレンカルボナート、1,2−または1,3−プロピレンカルボナート、ジフェニルカルボナート、ジトリルカルボナート、ジキシリルカルボナート、ジナフチルカルボナート、エチルフェニルカルボナート、ジベンジルカルボナート、ジメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、ジプロピルカルボナート、ジブチルカルボナート、ジイソブチルカルボナート、ジペンチルカルボナート、ジヘキシルカルボナート、ジシクロヘキシルカルボナート、ジヘプチルカルボナート、ジオクチルカルボナート、ジデシルカルボナート、およびジドデシルカルボナートのような脂肪族または芳香族のカルボナートが含まれる。
【0025】
脂肪族カルボナート、特に上述の基が1〜5個の炭素原子を含む脂肪族カルボナート、例えばジメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、ジプロピルカルボナート、ジブチルカルボナート、またはジイソブチルカルボナートを使用するのが好ましい。
【0026】
有機カルボナートは、少なくとも1種の少なくとも3価の脂肪族アルコール(B)または2種以上の異なるアルコールとの混合物と反応させられる。
【0027】
少なくとも3価の化合物、すなわち、少なくとも3個のOH基を有する化合物の例には、グリセロール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリトリトール、ビス(トリメチロールプロパン)、および糖類、例えばグルコース、3価以上のアルコールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、またはブチレンオキシドを基礎とした3価以上のポリエーテルオール、またはポリエステルオールが含まれる。中でも、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、およびペンタエリトリトール、およびこれらのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを基礎としたポリエーテルオールが特に好ましい。
【0028】
多価アルコールはまた、2価のアルコール(B´)との混合物の形態で使用することもできる。ただし、この場合に使用されるアルコール全体の平均ヒドロキシル官能価は2より大きくなければならない。好適な2価化合物の例には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,2−、1,3−および1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロペンタンジオール、ジクロヘキサンジオール、ジクロヘキサンジメタノール、および2価のポリエーテルオールおよびポリエステルオールが含まれる。
【0029】
本発明の高分岐型の高官能性ポリカルボナートを形成するためのカルボナートとアルコールまたはアルコールの混合物との反応は、一般にカルボナート分子から1価のアルコールまたはフェノールの脱離を伴って生じる。
【0030】
この反応の後では、すなわち、さらに変性させない場合には、本発明の方法によって形成された高分岐型の高官能性ポリカルボナートの末端は、ヒドロキシル基および/またはカルボナート基である。これらはさまざまな溶媒、例えば水、アルコール、例えばメタノール、エタノール、およびブタノール、アルコール/水混合物、アセトン、2−ブタノン、エチルアセタート、ブチルアセタート、メトキシプロピルアセタート、メトキシエチルアセタート、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、およびエチレンカルボナートまたはプロピレンカルボナートに容易に溶解する。
【0031】
本発明において“高官能性ポリカルボナート”とは、ポリマー骨格を形成するカルボナート基に加えて、末端または側鎖に、少なくとも3個、好ましくは少なくとも6個、特に好ましくは少なくとも10個の官能基をさらに有する生成物である。この官能基は、カルボナート基および/またはOH基である。原則的に、末端または側鎖の官能基の数に上限はないが、官能基の数があまり多い生成物は、高粘度、低溶解性のような望ましくない特性を示す可能性がある。本発明の高官能性ポリカルボナートにおける末端または側鎖の官能基の数は、一般に500以下、好ましくは100以下である。
【0032】
高官能性ポリカルボナートを製造する際には、カルボナートに対するOH含有化合物の割合は、最も単純に生成する縮合生成物(以下、縮合生成物(K)という)が、平均して、1個のカルボナート基と1個より多いOH基とを有するか、または1個のOHと1個より多いカルボナート基とを有するように設定されなければならない。
【0033】
カルボナート(A)とジオールまたはポリオール(B)とから形成される縮合生成物(K)の最も単純な構造は、XYnまたはYnX型の配列を示す。ここで、Xはカルボナート基であり、Yはヒドロキシル基であり、nは一般に1〜6の間の数、好ましくは1〜4の間の数、特に好ましくは1〜3の間の数である。この場合に得られる唯一の反応基は、一般に以下で“局所基”といわれる。
【0034】
例えば、反応比が1:1でのカルボナートと2価のアルコールからの最も単純な縮合生成物(K)の製造の場合は、平均すると以下の式1で表わされるXY型の分子が得られる。
【0035】
【化1】

【0036】
反応比が1:1でのカルボナートと3価アルコールからの縮合生成物(K)の製造の場合は、平均すると以下の式2で表わされるXY2型の分子が得られる。この場合の局所基はカルボナート基である。
【0037】
【化2】

【0038】
反応比が1:1でのカルボナートと4価アルコールからの縮合生成物(K)の製造の場合は、平均すると以下の式3で表わされるXY3型の分子が得られる。この場合の局所基はカルボナート基である。
【0039】
【化3】

【0040】
尚、式1〜3において、Rは上述の意味を表わし、R1は脂肪族基を表わす。
【0041】
従って、例えば、反応モル比が2:1でカルボナートと3価のアルコールとから縮合生成物(K)を式4で表わされるように製造することができる。この場合には、平均してX2Y型の分子が得られ、局所基はOH基である。式4において、RとR1とは式1〜3で示した意味を表わす。
【0042】
【化4】

【0043】
2官能性化合物、例えばジカルボナートまたはジオールをこの成分にさらに添加すると、例えば式5に示したような鎖伸長が生じる。この場合も平均してXY2型の分子が得られ、局所基はカルボナート基である。
【0044】
【化5】

【0045】
式5において、R2は有機基、好ましくは脂肪族基であり、RとR1とは上述の意味を表わす。
【0046】
式1〜5に例示した単純な縮合生成物(K)は、本発明において好適に分子間反応を経験し、高官能性の重縮合生成物(以下、重縮合生成物(P)と表わす。)を形成する。縮合生成物(K)および重縮合生成物(P)を形成する反応は、通常0〜250℃、好ましくは60〜160℃で、溶媒を使用せずにまたは溶液中で行われる。この場合には一般的に、上述の特別な反応物に対して不活性である溶媒であれば、いずれの溶媒も使用することができるが、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、または溶媒ナフサのような有機溶媒を使用するのが好ましい。
【0047】
好ましい一形態では、縮合反応は溶媒の不存在下で行われる。反応の間に放出された一価のアルコールROHまたはフェノールは、反応を加速化するために、必要に応じて減圧下で、蒸留によって反応平衡物から除去することができる。
【0048】
蒸留除去を行う場合には、一般的には140℃未満の沸点を有するアルコールROHを放出するカルボナートを反応において使用するのが推奨される。
【0049】
反応を加速化するために、触媒または触媒混合物を添加することもできる。好適な触媒は、エステル化反応またはエステル交換反応を触媒する化合物であり、例としては、アルカリ金属、好ましくはナトリウム、カリウムまたはセシウムの水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、第三アミン、グアニジン、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、有機アルミニウ化合物、有機スズ化合物、有機亜鉛化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物または有機ビスマス化合物、また例えばDE10138216号公報またはDE10147712号公報に記載されているようないわゆる二金属シアン化物(DMC)が挙げられる。
【0050】
水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノナン(DBN)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、イミダゾール類、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウラート、スズジオクトアート、およびジルコニウムアセチルアセトナート、またはこれらの混合物を使用するのが好ましい。
【0051】
触媒は、使用されるアルコールまたはアルコール混合物の量に対して一般には50〜1000ppm、好ましくは100〜5000ppmの量で添加される。
【0052】
適当な触媒を添加するだけでなく、適当な温度を選択することによっても、分子間の重縮合反応をさらに制御することができる。出発成分の組成および残留時間も、ポリマー(P)の平均分子量を調節するための別の手段である。
【0053】
高温で製造された縮合生成物(K)および重縮合生成物(P)は、通常室温では比較的長期間安定である。
【0054】
縮合生成物(K)の性質により、縮合反応を、異なる構造を有する重縮合生成物、分岐しているが架橋していない重縮合生成物が得られるように導くことができる。その上、理想的には、重縮合生成物(P)はカルボナート局所基と2個より多いOH基、またはOH局所基と2個より多いカルボナート基を含む。反応基の数は、使用される縮合生成物(K)の性質および重縮合度の関数である。
【0055】
例として、式2の縮合生成物(K)の3個を分子間縮合により反応させて、式6および7に示す2つの異なる重縮合生成物(P)を形成することができる。
【0056】
【化6】

【0057】
式6および7において、R1は上述の意味を表わす。
【0058】
分子間重縮合反応を停止させるさまざまな方法が存在する。例えば、温度を、反応が停止するかまたは縮合生成物(K)または重縮合生成物(P)が貯蔵の間も安定であるような範囲に低下させることができる。
【0059】
更なる一形態として、縮合生成物(K)の分子間反応により所望の重縮合度の重縮合生成物(P)が生じたらすぐ、重縮合生成物(P)の局所基と反応する基を含有する化合物を重縮合生成物(P)に添加して反応を停止させることができる。例えば、カルボナート局所基に対しては、モノアミン、ジアミン、またはポリアミンを添加することができる。ヒドロキシル局所基に対しては、モノ−、ジ−、またはポリイソシアナート、エポキシ官能基化合物、またはOH基と反応する酸誘導体を重縮合生成物(P)に添加することができる。
【0060】
本発明の高官能性ポリカルボナートの製造は、一般には0.1mbar〜20bar、好ましくは1mbar〜5barで、回分法、半回分法、または連続法により操作される反応器または反応器カスケード中で行われる。
【0061】
上述の反応条件を設定し、また必要に応じて適当な溶媒を選択すると、本発明の方法で得られた生成物を追加的な精製を施さずに次の処理に適用することができる。
【0062】
他の好ましい形態では、本発明のポリカルボナートが、反応を通じて既にもたらされた官能基に加えて別の官能基を有することができる。この官能化は、分子量の増加の途中で、または分子量の増加に続いて、すなわち実際の重縮合の終了後に行うことができる。
【0063】
分子量の増加の前または途中で、ヒドロキシル基またはカルボナート基以外の官能基または官能要素を有する化合物を添加すると、カルボナート基または水酸基の他に不規則に分布した官能基を有するポリカルボナートポリマーが得られる。
【0064】
この種の効果は、例えば、重縮合の過程で、ヒドロキシル基またはカルボナート基に加えて別の官能基または官能要素、例えばメルカプト基、第一、第二、または第三アミノ基、エーテル基、カルボン酸誘導体、スルホン酸誘導体、リン酸誘導体、シラン基、シロキサン基、アリール基または長鎖アルキル基を有する化合物を添加することによって得ることができる。例えばカルバマート基による変性は、エタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、2−(ブチルアミノ)エタノール、2−(シクロヘキシルアミノ)エタノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−(2´−アミノエトキシ)エタノール、またはさらに高アルコキシル化したアンモニアの生成物、4−ヒドロキシピペリジン、1−ヒドロキシエチルピペラジン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシエチル)アミノメタン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、またはイソホロンジアミンを使用して行うことができる。
【0065】
メルカプト基による変性のために、例えばメルカプトエタノールを使用することができる。例えば、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、またはN,N−ジメチルエタノールアミンの組み込みにより、第三アミノ基を形成させることができる。例えば縮合により2価以上のポリエーテルオールを組み込むことにより、エーテル基を生成させることができる。長鎖アルカンジオールとの反応により、長鎖アルキル基を導入することができ、アルキルまたはアリールジイソシアナートとの反応により、アルキル、アリール、およびウレタン基を含むポリカルボナートを形成する。
【0066】
重縮合終了後の官能化は、得られた高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを、追加の処理段階((c)段階)で、ポリカルボナートのOH基および/またはカルボナート基と反応可能な適当な官能化剤と反応させることにより行うことができる。
【0067】
ヒドロキシル基を有する高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートは、例えば、酸基またはイソシアネート基を含む分子を添加することにより、変性させることができる。酸基を有するポリカルボナートは、例えば、無水物基を有する化合物との反応により得ることができる。その上、ヒドロキシル基を有する高官能性ポリカルボナートは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、またはブチレンオキシドのようなアルキレンオキシドとの反応により、高官能性のポリカルボナートポリエーテルポリオールに転化することもできる。
【0068】
本発明の方法の大きな利点のひとつは、経済性である。縮合生成物(K)または重縮合生成物(P)を形成する反応だけでなく縮合生成物(K)または重縮合生成物(P)の反応により他の官能基または官能要素を有するポリカルボナートの製造が1個の反応装置で行うことができるため、経済的にも技術的に利点がある。
【0069】
本発明の方法によって得られた高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートは、例えば、定着剤またはチキソトロープ剤として、または重付加ポリマーまたは重縮合ポリマー形成用の構成単位として、またペイント、塗料、接着剤、シーラント、注型用エラストマーまたはフォームを製造するための成分として、使用することができる。
【0070】
これらは、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、またはスクリーン印刷用インキのような印刷インキを製造するために、または印刷ワニスを製造するために特に適している。本発明のポリカルボナートは、例えばパッケージインキ用のフレキソ印刷インキまたはグラビア印刷インキのような低粘度の印刷インキを製造するために特に適している。これらは、印刷インキにおいて異なる目的のために使用することもできるが、特にバインダーとして、単独でまたは他のバインダーとの混合物の形態で使用することができる。
【0071】
この目的のために、本発明のポリカルボナートは、適当な溶媒、着色剤、必要に応じて他のバインダー、および典型的な印刷インキ用添加物と合わせて調合される。超分岐型ポリマーによる印刷インキの調整と製造に関するさらなる詳細は、WO02/36695号パンフレット、WO02/36697号パンフレット、特にWO02/36695号パンフレットの10頁19行〜15頁14行の記載、および、WO02/36697号パンフレットの7頁14行〜10頁18行の記載、およびこれらの文献の実施例が参照される。
【0072】
本発明のポリカルボナートを含む印刷インキは、基体、特に金属箔および/またはポリマーフィルムに対して、特に効果的で従ってこれまで知られていないような接着力を示す。
【0073】
その結果、印刷インキは、2枚以上のポリマーフィルムおよび/または金属箔のラミネートであって、1枚のフィルムまたは箔が印刷インキの1層以上の層により印刷されており、二枚目のフィルムまたは箔がこの印刷層上に重ねられているラミネートを製造するために特に好適である。この種の複合材料は、例えば、パッケージを製造するために使用される。
【実施例】
【0074】
本発明を、以下の実施例を用いて説明する。
【0075】
一般的手順
多官能化アルコール、ジアルキルカルボナート、および必要に応じて触媒(アルコールに対して250ppm)を、表1に示す量で、攪拌器、還流冷却器、および内部温度計が取り付けられた三口フラスコに導入し、混合物を100℃または表中*が付された実験に関しては140℃に加熱し、この温度で2時間攪拌した。反応が進むにつれ、放出されたモノアルコールの蒸発冷却の開始により、反応混合物の温度が低下した。次いで、還流冷却器を下降冷却器に取替え、モノアルコールを蒸留除去した。反応温度は160℃にゆっくりと上昇した。
【0076】
表中**が付された実験の場合には、さらに圧力を8mbarまで低下させた。
【0077】
蒸留除去されたアルコールは、冷却された丸底フラスコ中に集められ、計量された。計量値により、理論的に可能な完全転化に対する割合としての転化率を決定した(表1参照)。
【0078】
次いで、反応生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、貴相としてジメチルアセトアミドを、標準としてポリメチルメタクリラート(PMMA)を使用して分析した。
【0079】
【表1】

【0080】
【表2】

【0081】
【表3】

【0082】
なお、表1における各記号は以下の意味を表す。
Glyc=グリセロール EO=エチレンオキシド
TMP=トリメチロールプロパン PO=プロピレンオキシド
CHD=1,4−シクロヘキサンジオール THEA=トリス(ヒドロキシエチル)アミン
CHDM=1,4−シクロヘキサンジメタノール
DMC=ジメチルカルボナート
DEC=ジエチルカルボナート
a=ブチルアセタート中生成物90%液に関して測定した粘度
【0083】
本発明の高分岐型または超分岐型のポリカルボナートによる印刷インキ
本発明の印刷インキの品質は、種々の印刷基体に対する接着強度に基づいて決定した。
【0084】
テサ−強度の測定法
“テサ−強度”試験法が、印刷基体に対する印刷インキフィルムの接着性を測定するために使用される。
【0085】
サンプルの製造
印刷粘度まで希釈された印刷インキを、所定の印刷基体上に押し付け、または6μmのドクターブレードを使用して掻き取る。
【0086】
試験法
テサテープ(幅19mmの接着テープ(Beiersdorf AG製 製品コードBDF4104))の一片を印刷インキのフィルム上に貼り付け、均一に押し付け、10秒後に剥がす。この操作を試験サンプルの同じ側面に対して4回それぞれ新しいテープ片を使用して行う。各テープ片を1枚の白紙上に、または白色インキの場合には黒紙上に、連続して貼り付ける。試験は、印刷インキを適用した直後に行う。
【0087】
評価
試験サンプルの表面の損傷を視覚的に評価し、1(極めて弱い)から5(大変良好)までスコア付けする。
【0088】
実験のため、以下の調合物(質量部)が選択された。
標準調合物A(比較例)
70.0 顔料調合剤(BASF Drucksysteme製)
8.0 ニトロセルロース(Wolf製)
1.0 オレアミド(Croda製)
0.5 PEワックス(BASF AG製)
2.0 ジブチルフタラート(Brenntag製)
12.5 エタノール
6.0 慣用ポリウレタン PUR7317(BASF製)。
調合物1(実施例)
70.0 顔料調合剤(BASF Drucksysteme製)
8.0 ニトロセルロース(Wolf製)
1.0 オレアミド(Croda製)
0.5 PEワックス(BASF AG製)
2.0 ジブチルフタラート(Brenntag製)
12.5 エタノール
6.0 実施例6(表1)のポリマー エタノール中75%濃度溶液。
【0089】
【表4】

【0090】
ラミネートの複合強度の測定
ラミネートのパッケージを製造するために、印刷を施したポリマーフィルム、例えばポリアミド、ポリエチレンまたはポリプロピレンフィルム、を他の種類のフィルムまたは箔、例えば金属箔または他のポリマーフィルムにラミネートする。ラミネートのパッケージとして使用するためのこのようなラミネートの重要な特性には、通常の貯蔵条件での複合強度ばかりでなく、例えば加熱処理または殺菌処理のような厳しい条件下での複合強度も含まれる。
【0091】
本発明の印刷インキの品質は、複合強度を測定することによって評価された。“複合強度”によって、ラミネート化または押出によって接合された2枚のフィルムまたは金属箔の間の結合接着力が評価される。
【0092】
測定および試験装置
Zwick製引張強度試験機
パンチ(幅:15mm)。
【0093】
サンプルの製造
それぞれのフィルムウェブから少なくとも2片(幅:15mm)の試験用材料を縦方向および横方向にパンチで切断しなければならない。複合材料を分離するために、切断された片の端部を適当な溶媒(例えば、2−ブタノン)中に材料が互いに分離するまで浸漬することができる。その後、試験片を注意深く乾燥しなければならない。
【0094】
試験手順
試験片の各フィルムに分離した端部の両方を、引張強度試験機のクランプに固定する。伸びにくい方のフィルムを、上方のクランプに配置すべきである。装置の動作開始時に、試験片の一方の端部を引張方向に対して直角の方向に保持して、一定の張力を確保しなければならない。引取速度は100mm/minであり、分離していない複合材料に対する分離したフィルムの引取角は90°である。
【0095】
評価
複合強度値を、N/15mmの単位で、平均値で読み取る。
【0096】
サンプルの製造
印刷粘度に希釈した後に、インキを所定のポリアミド(Emblem 1500)印刷基体上に押し付け、または6μmのドクターブレードで掻き取る。これに平行して、ポリエチレンのラミネートフィルムをMorfree A415(接着剤)とC90(硬化剤、Rohm&Haas製)とを重量比100:40で混合した接着剤/硬化剤混合物で被覆し、約6μm(約2.5g/m2に相当)の厚さの被覆フィルムを形成する。次いで、2枚のフィルムを、印刷インキと接着剤が接着するように押し付ける。このように押し付けた後に、複合フィルムを60℃で5日間保存する。
【0097】
実験のために、以下の調合物が選択された。
標準調合物B(比較例)
13.0 顔料 Heliogen Blue D7080(BASF AG製)
15.0 バインダー(ポリビニルブチラール)
3.0 添加物(ポリエチレンイミン、BASF AG製)
69.0 エタノール。
調合物1(実施例)
70.0 顔料調合剤(BASF Drucksysteme製)
8.0 ニトロセルロース(Wolf製)
1.0 オレアミド(Croda製)
0.5 PEワックス(BASF AG製)
2.0 ジブチルフタラート(Brenntag製)
12.5 エタノール
6.0 実施例6(表1)のポリマー エタノール中75%濃度溶液。
【0098】
実施例19:ポリアミド/ポリエチレンラミネートの複合強度
複合強度(N/15mm)
標準調合物B(比較例) 4.19
調合物1(実施例) 8.90

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートの製造方法であって、
(a)式RO(CO)ORで表わされる少なくとも1種の有機カルボナート(A)と少なくとも1種の少なくとも3価の脂肪族アルコール(B)とを反応させ、アルコールROHを脱離させて1種以上の縮合生成物(K)を形成する(ただし、各式において、Rは互いに独立して炭素原子数1〜20個の直鎖状または分枝状の脂肪族、芳香族脂肪族または芳香族の炭化水素基を表わす。)段階、および、
(b)前記縮合生成物(K)の分子間反応により高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを形成する段階、
を少なくとも含み、
反応混合物におけるカルボナートに対するOH基の割合が、前記縮合生成物(K)が平均して1個のカルボナート基と1個より多いOH基とを有するかまたは1個のOH基と1個より多いカルボナート基とを有するように選択されていることを特徴とする方法。
【請求項2】
反応混合物がさらに少なくとも1種の2価アルコール(B´)を含み、使用されるアルコール全体の平均ヒドロキシル官能価が2より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Rが炭素原子数1〜5個の直鎖状または分枝状のアルキル基であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記有機カルボナート(A)が、ジメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、ジプロピルカルボナート、ジブチルカルボナート、およびジイソブチルカルボナートからなる群から選択される少なくとも1種のカルボナートであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも3価のアルコール(B)が、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリトリトール、および、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドに基づくこれらのポリエーテルオールからなる群から選択された少なくとも1種のアルコールであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
得られたアルコールROHを反応混合物から蒸留除去することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
反応を減圧下で行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
反応を少なくとも1種の適当な触媒の存在下で行うことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
得られた高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを、追加の段階((c)段階)において、ポリカルボナートのOH基および/またはカルボナート基と反応可能な適当な官能化剤と反応させることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナートを、OH基またはカルボナート基に加えて別の官能基または官能要素を有する追加の化合物の存在下で(b)段階を行うことによって変性させることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項の方法によって得ることができる、少なくとも3個の官能基を有する高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナート。
【請求項12】
少なくとも10個の官能基を有することを特徴とする、請求項11に記載のポリカルボナート。
【請求項13】
請求項11または12に記載のポリカルボナートを、定着剤またはチキソトロープ剤として、または重付加ポリマーまたは重縮合ポリマー形成用の構成単位として使用する方法。
【請求項14】
請求項11または12に記載のポリカルボナートを、ペイント、塗料、接着剤、シーラント、注型用エラストマーまたはフォームを製造するために使用する方法。
【請求項15】
請求項11または12に記載のポリカルボナートを、印刷インキまたは印刷ワニスを製造するために使用する方法。
【請求項16】
前記印刷インキがパッケージインキであることを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【公表番号】特表2007−505178(P2007−505178A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525725(P2006−525725)
【出願日】平成16年9月4日(2004.9.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/009874
【国際公開番号】WO2005/026234
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】