説明

高周波伝送線路

【課題】 計測対象物などが相対的に移動する場合にも大がかりな設備を必要とせず、構成部材を無理に折り曲げる必要がなく、三次元的に任意の方向ないし部位に高周波を伝送可能な高周波伝送線路を提供すること。
【解決手段】 リジッド同軸ケーブル21、23と回転ジョイント22とを任意の数だけ組み合わせて三次元的な移動を可能とすることに着目し、第1の内部導体2、第1の誘電体3および第1の外部導体7を有する第1のリジッド同軸ケーブル21と、第2の内部導体2、第2の誘電体3および第2の外部導体7を有する第2のリジッド同軸ケーブル23と、第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23を接続する回転ジョイント22と、を有し、回転ジョイント22において第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23が互いに回転可能であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波伝送線路にかかるもので、とくに相対的に移動する機器に対して、良好な特性で高周波信号を送受することができる高周波伝送線路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から高周波信号を伝送するときには、その伝送線路として同軸ケーブルが使用される。同軸ケーブルには、可撓性がある可撓性同軸ケーブルと、可撓性がない(あるいは可撓性が小さい)リジッド同軸ケーブルと、がある。同軸ケーブルは、接続する機器(図示せず)との間で高周波電力の反射を防ぎ、最大電力を伝送する必要があることから、インピーダンスマッチングを行って、特性インピーダンスが50オームあるいは75オームとなるように作成されている。たとえば50オームの同軸ケーブルが一般に使用され、75オームの同軸ケーブルは、テレビなどの映像信号の伝送に多用されている。伝送する高周波信号が比較的小さく(小パワー)、信号伝送対象物が移動する場合や、敷設が容易である必要性がある場合などでは、可撓性がある同軸ケーブルが採用される。
【0003】図4は、可撓性同軸ケーブル1の構造を示す一部破断斜視図であって、可撓性同軸ケーブル1は、内部導体2と、誘電体3と、外部導体4と、ケーブル保護被覆5と、を有する。
【0004】内部導体2は、中心導体となるもので、たとえば銅材あるいは銅材に銀メッキをしたものを採用する。誘電体3は、内部導体2のまわりを囲むように内部導体2と外部導体4との間にこれを配置し、高周波に対して損失の小さな絶縁体となるもので、たとえばポリエチレンやPTFEなどを採用する。外部導体4は、内部導体2と同様のたとえば銅材などを採用し、可撓性を得るために袋網線としてこれを構成する。ケーブル保護被覆5は、外部導体4の外側を保護するために必要に応じてこれを設けるもので、たとえばビニールなどのプラスチック材料を採用する。
【0005】しかしながら、この可撓性同軸ケーブル1は、可撓性がある反面、外部導体4が袋網線で作成されているため、信号減衰率が大きく、ノイズを拾いやすく、また、外部に対して高周波信号の漏洩を起こし、寸法変化のため特性インピーダンスも変化しやすい。したがって、微少信号を取り扱う場合、あるいは大電力や精密な高周波信号処理を行う場合などには、この可撓性同軸ケーブル1を使用することが困難であるという問題がある。
【0006】このような場合には、リジッド同軸ケーブル、あるいはセミリジッド同軸ケーブルが使われる。図5は、可撓性がない(あるいは小さい)リジッド同軸ケーブル6(あるいはセミリジッド同軸ケーブル)の構造を示す一部破断斜視図であって、リジッド同軸ケーブル6は、前記内部導体2および誘電体3と、袋網線で作成した外部導体4(図4)に代わって銅管により構成した外部導体7と、を有する。
【0007】外部導体7は、銅管によりこれを構成することにより、高周波信号に対する特性を良好としている反面、その製作後には折り曲げることができず、固定した状態で使用されることになる。すなわち一度その配置が決定すると、あとは固定ケーブルと同様であって、ほとんど動かすことができない。また、無理に繰り返し動かすと、リジッド同軸ケーブル6は曲げ応力あるいはねじり応力により、疲労破壊するという問題がある。
【0008】しかして、たとえば高周波デバイスの特性について精密な測定を行う必要があるときなど、高周波計測装置と計測対象物とを高周波伝送特性が良好なリジッド同軸ケーブル6により接続する必要がある。図6は、高周波デバイス8およびその高周波計測装置9の概略斜視図であって、高周波デバイス8は、複数枚のシリコンウェハーなどからなり、たとえば低温におけるそのフィルター特性を高周波計測装置9により計測する。高周波デバイス8の載置台10をGM冷凍機11などにより極低温まで冷却可能としてある。なお、高周波デバイス8および載置台10部分を断熱容器12に収容してある。高周波計測装置9は、計測装置本体13と、前記リジッド同軸ケーブル6(高周波伝送線路)と、プローブ14と、を有し、プローブ14を高周波デバイス8のそれぞれのシリコンウェハーに当てることにより所定電力の高周波信号を高周波デバイス8に供給し、高周波デバイス8の低温時における高周波特性を計測可能としている。
【0009】こうした構成の高周波デバイス8および高周波計測装置9において、各機器間がリジッドあるいはセミリジッドのリジッド同軸ケーブル6により接続されているため、互いに固定され、相対的にほとんど動かすことができない。相対的な移動が必要な場合には、計測装置本体13側は動かすことができないので、プローブ14などで測定ポイントを次々と切り替え移動するか、あるいは、その対象物である高周波デバイス8自体を動かすことになる。しかしながら、測定対象である高周波デバイス8が単独で小さい場合はよいが、他の大きな基板に取り付けられていて移動範囲が大きい場合、あるいは計測対象物が大きな装置である場合、また高周波デバイス8の温度特性を計測する際に加熱や冷却が必要である場合などには、これらの装置ごと可動構造にするためには大がかりな設備が必要になり、現実的には実施不可能であるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、計測対象物が相対的に移動する場合にも、大がかりな設備を必要とせずに高周波を伝送することができる高周波伝送線路を提供することを課題とする。
【0011】また本発明は、従来の可撓性同軸ケーブル、あるいはリジッドなないしセミリジッドなリジッド同軸ケーブルに代わって、二次元的あるいは三次元的に任意の方向ないし部位に高周波を伝送可能な高周波伝送線路を提供することを課題とする。
【0012】また本発明は、構成部材を無理に折り曲げる必要がなく二次元的あるいは三次元的に任意の方向ないし部位に高周波を伝送可能な高周波伝送線路を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、リジッドな同軸ケーブルと回転ジョイントとの組み合わせによるリンク機構を採用すること、これらの同軸ケーブルおよび回転ジョイントを任意の数だけ組み合わせることにより二次元的あるいは三次元的な操作ないし移動を可能とすることに着目したもので、内部導体および外部導体と、これら内部導体および外部導体の間に配置する誘電体と、を有し、高周波信号を伝送するための高周波伝送線路であって、第1の内部導体、第1の誘電体および第1の外部導体を有する第1のリジッド同軸ケーブルと、第2の内部導体、第2の誘電体および第2の外部導体を有する第2のリジッド同軸ケーブルと、これら第1のリジッド同軸ケーブルおよび第2のリジッド同軸ケーブルを接続する回転ジョイントと、を有するとともに、この回転ジョイントの部分において上記第1のリジッド同軸ケーブルおよび上記第2のリジッド同軸ケーブルが互いに回転可能であることを特徴とする高周波伝送線路である。
【0014】上記第1のリジッド同軸ケーブルおよび上記第2のリジッド同軸ケーブルは、少なくとも一ヶ所の折れ曲がり部を有することができる。
【0015】上記回転ジョイントは、上記第1の内部導体および上記第2の内部導体を電気的に接続する内部導体ジョイントと、上記第1の外部導体および上記第2の外部導体を電気的に接続する外部導体ジョイントと、上記第1の誘電体および上記第2の誘電体を接続する誘電体接続部と、上記第1のリジッド同軸ケーブルおよび上記第2のリジッド同軸ケーブルを互いに回転可能に支持するベアリングと、を有することができる。
【0016】上記第1のリジッド同軸ケーブルおよび上記第2のリジッド同軸ケーブルの特性インピーダンスが、50オームあるいは75オームであることができる。
【0017】本発明による高周波伝送線路においては、リジッドな同軸ケーブルと回転ジョイントとの組み合わせによるリンク機構を採用し、これらの同軸ケーブルおよび回転ジョイントを任意の数だけ組み合わせることにより三次元的な移動を可能にしたので、従来の同軸ケーブルのように可撓性に限界がある場合とは異なり、任意の三次元位置に相対的に移動する高周波デバイスなどに高周波信号を伝送可能である。また、リジッド同軸ケーブルのように固定的でほとんど撓ませることができないような構成とは異なり、任意の三次元位置に相対的に移動する高周波デバイスなどに高周波信号を伝送可能である。したがって、従来の特性の良好な高周波信号伝送線路が固定的で非常に大がかりな装置となりやすいのに代わって、高周波特性の良好なリジッド同軸ケーブルを採用するとともに可動とすることができるので、たとえば固定的に設置されている高周波装置から、相対的に移動するデバイスあるいは装置への可動的な伝送線路による連結が可能となり、小型で自由度の高い、かつ良好な効率で高周波伝送を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による高周波伝送線路20を図1ないし図3にもとづき説明する。ただし、図4ないし図6と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。図1は、高周波伝送線路20の斜視図であり、高周波伝送線路20は、固定端側に位置する第1のリジッド同軸ケーブル21と、第1の回転ジョイント22と、第2のリジッド同軸ケーブル23と、第2の回転ジョイント24と、第3のリジッド同軸ケーブル25と、第3の回転ジョイント26と、可動端側に位置する第4のリジッド同軸ケーブル27と、を有する。第1のリジッド同軸ケーブル21は、これを前記計測装置本体13(図6)側(あるいは前記断熱容器12の壁面)に固定するとともに、第4のリジッド同軸ケーブル27には前記プローブ14(図6)を接続する。
【0019】すなわち、高周波伝送線路20の基本型としては、3個所の回転ジョイント(第1の回転ジョイント22、第2の回転ジョイント24、第3の回転ジョイント26)と、2本の可動直線部(第2のリジッド同軸ケーブル23、第3のリジッド同軸ケーブル25)と、固定端線路(第1のリジッド同軸ケーブル21)と、可動端線路(第4のリジッド同軸ケーブル27)と、を有するリンク機構により同軸ケーブルユニットを形成している。ただし本発明における必要最小限の構成としては、第1のリジッド同軸ケーブル21、第1の回転ジョイント22、および第2のリジッド同軸ケーブル23の構成でよい。
【0020】第1のリジッド同軸ケーブル21、第2のリジッド同軸ケーブル23、第3のリジッド同軸ケーブル25および第4のリジッド同軸ケーブル27は、事実上同一の構成とすることができるため、また、第1の回転ジョイント22、第2の回転ジョイント24および第3の回転ジョイント26は、事実上同一の構成とすることができるため、第1のリジッド同軸ケーブル21、第1の回転ジョイント22および第2のリジッド同軸ケーブル23の構成について図2にもとづき説明する。
【0021】図2は、第1のリジッド同軸ケーブル21、第1の回転ジョイント22および第2のリジッド同軸ケーブル23における要部の断面図であって、第1のリジッド同軸ケーブル21は、前記リジッド同軸ケーブル6(図5)と同様に、内部導体2と、誘電体3と、外部導体7と、を有し、第1の回転ジョイント22との接続部近傍において折れ曲がり部21Aを形成している。第2のリジッド同軸ケーブル23も同様に、内部導体2と、誘電体3と、外部導体7と、を有し、第1の回転ジョイント22との接続部近傍において折れ曲がり部23Aを形成している。
【0022】第1の回転ジョイント22は、第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23を接続するとともに、第1の回転ジョイント22の部分において、その軸線のまわりに第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23が互いに全方向(360度)に回転可能となるものである。すなわち第1の回転ジョイント22は、内部導体ジョイント28と、誘電体接続部29と、外部導体ジョイント30と、ベアリング31と、を有する。
【0023】内部導体ジョイント28は、誘電体接続部29にまたがってこれを設け、第1のリジッド同軸ケーブル21の内部導体2および第2のリジッド同軸ケーブル23の内部導体2のそれぞれの表面を流れる高周波電流が途切れることなく相手側に流れるように、これらを互いに電気的に接続し、リジッド同軸ケーブルが有する良好な高周波特性を損なうことがないようにする。
【0024】誘電体接続部29において、第1のリジッド同軸ケーブル21の誘電体3および第2のリジッド同軸ケーブル23の誘電体3を接続する。
【0025】外部導体ジョイント30は、第1のリジッド同軸ケーブル21の外部導体7および第2のリジッド同軸ケーブル23の外部導体7のそれぞれの表面を流れる高周波電流が途切れることなく相手側に流れるように、これらを互いに電気的に接続するもので、第1のリジッド同軸ケーブル21の外部導体7を内側端部32とし、第2のリジッド同軸ケーブル23の外部導体7を外側端部33として両部分を電気的に接続し、リジッド同軸ケーブルが有する良好な高周波特性を損なうことがないようにする。
【0026】ベアリング31は、内側端部32と外側端部33との間にこれを設けることにより、第1のリジッド同軸ケーブル21と第2のリジッド同軸ケーブル23とを互いに第1の回転ジョイント22の軸線を中心に回転可能に支持する。このベアリング31としては任意の構成を採用可能であるが、第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23の各位置を保持して、高周波特性が変化ないし劣化しないようにする。なお、内側端部32に係合用段部32Aを形成し、外側端部33に係合用段部33Aを形成するとともに、誘電体接続部29における誘電体3に係合用段部3Aをそれぞれ形成して、これらを互いに係合することにより、第1の回転ジョイント22の軸方向には第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23は移動しないように制限し、第1の回転ジョイント22の軸線のまわりの回転が可能であるようにしている。
【0027】第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23は、リジッドな同軸線路であるため高周波信号特性は良好である。なお、第1のリジッド同軸ケーブル21および第2のリジッド同軸ケーブル23の特性インピーダンスは、50オームあるいは75オームにこれを設定してある。すなわち、それぞれの長い主要直線部、さらに折れ曲がり部21Aおよび折れ曲がり部23Aから第1の回転ジョイント22までの間のそれぞれの短い直線部も高周波特性が良好な寸法に決定し、たとえば特性インピーダンスが50オームあるいは75オームとなるようにその寸法を決定してある。第1の回転ジョイント22の構造および寸法も同様に、その特性インピーダンスを50オームあるいは75オームとし、高周波特性が良好な値にこれを決定する。
【0028】こうした構成の高周波伝送線路20において、図1に示すように、固定端側の第1のリジッド同軸ケーブル21に対して可動端側の第4のリジッド同軸ケーブル27は、リンク機構としての高周波伝送線路20に制限された範囲内ではあるが、図示の矢印のように平面的な範囲を任意の位置に移動可能であり、第4のリジッド同軸ケーブル27の先端部に取り付けたプローブ14を高周波伝送線路20の寸法範囲内の任意の平面部位に移動することができる。図3は、この移動可能範囲を示した平面図である。図中、ハッチングを施した部分が移動可能範囲である。第1のリジッド同軸ケーブル21、第2のリジッド同軸ケーブル23、第3のリジッド同軸ケーブル25および第4のリジッド同軸ケーブル27の長さ、ならびに組み合わせ状態、さらには第1の回転ジョイント22、第2の回転ジョイント24、第3の回転ジョイント26の数などを変更することにより、それぞれの部分に大きな歪みをもたらすことなく、任意の二次元的範囲の位置に第4のリジッド同軸ケーブル27を移動可能である。もちろん、リジッド同軸ケーブルおよび回転ジョイントの数や組み合わせ構成を変えて、高周波伝送線路20のユニットとしての構成を変更することにより、所望の範囲に高周波電力ないし信号を伝送可能である。
【0029】さらに、高周波伝送線路20のリンク機構として、上述の回転ジョイントの軸線に任意の角度で交差する軸線を有する他の回転ジョイント、あるいは直交する軸線を有する他の回転ジョイントを組み込むことにより、すなわち、可動な平面の方向を変更可能な回転ジョイントを組み込むことにより、あるいは可動な平面の方向を変更可能なリジッド同軸ケーブルと二組以上のユニット(高周波伝送線路20)を組み合わせることにより、三次元空間内の任意の位置(可動位置)に高周波電力を供給可能である。なお本発明は、比較的小さな電力の信号を扱う場合はもちろん、大電力の装置、たとえば、高周波空洞、高周波素子試験装置、あるいは高周波信号処理装置などその他の装置にも適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1のリジッド同軸ケーブル、回転ジョイントおよび第2のリジッド同軸ケーブルの組み合わせにより、任意の平面ないし空間位置に相対的に移動する高周波デバイスなどに高周波電力ないし信号を供給可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による高周波伝送線路20の斜視図である。
【図2】同、第1のリジッド同軸ケーブル21、第1の回転ジョイント22および第2のリジッド同軸ケーブル23における要部の断面図である。
【図3】同、第4のリジッド同軸ケーブル27の先端部に取り付けたプローブ14が移動可能な範囲を示した平面図である。
【図4】従来の可撓性同軸ケーブル1の構造を示す一部破断斜視図である。
【図5】従来の可撓性がない(あるいは小さい)リジッド同軸ケーブル6(あるいはセミリジッド同軸ケーブル)の構造を示す一部破断斜視図である。
【図6】従来の高周波デバイス8およびその高周波計測装置9の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 可撓性同軸ケーブル(図4)
2 内部導体
3 誘電体
3A 誘電体接続部29における誘電体3の係合用段部(図2)
4 外部導体
5 ケーブル保護被覆
6 可撓性がない(あるいは小さい)リジッド同軸ケーブル(図5)
7 外部導体
8 高周波デバイス(図6)
9 高周波計測装置(図6)
10 高周波デバイス8の載置台
11 GM冷凍機
12 断熱容器
13 計測装置本体
14 プローブ
20 高周波伝送線路(実施の形態、図1)
21 第1のリジッド同軸ケーブル
21A 第1のリジッド同軸ケーブル21の折れ曲がり部(図2)
22 第1の回転ジョイント(回転ジョイント)
23 第2のリジッド同軸ケーブル
23A 第2のリジッド同軸ケーブル23の折れ曲がり部(図2)
24 第2の回転ジョイント
25 第3のリジッド同軸ケーブル
26 第3の回転ジョイント
27 第4のリジッド同軸ケーブル
28 内部導体ジョイント
29 誘電体接続部
30 外部導体ジョイント
31 ベアリング
32 第1のリジッド同軸ケーブル21の外部導体7における内側端部
32A 内側端部32の係合用段部
33 第2のリジッド同軸ケーブル23の外部導体7における外側端部
33A 外側端部33の係合用段部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部導体および外部導体と、これら内部導体および外部導体の間に配置する誘電体と、を有し、高周波信号を伝送するための高周波伝送線路であって、第1の内部導体、第1の誘電体および第1の外部導体を有する第1のリジッド同軸ケーブルと、第2の内部導体、第2の誘電体および第2の外部導体を有する第2のリジッド同軸ケーブルと、これら第1のリジッド同軸ケーブルおよび第2のリジッド同軸ケーブルを接続する回転ジョイントと、を有するとともに、この回転ジョイントの部分において前記第1のリジッド同軸ケーブルおよび前記第2のリジッド同軸ケーブルが互いに回転可能であることを特徴とする高周波伝送線路。
【請求項2】 前記第1のリジッド同軸ケーブルおよび前記第2のリジッド同軸ケーブルは、少なくとも一ヶ所の折れ曲がり部を有することを特徴とする請求項1記載の高周波伝送線路。
【請求項3】 前記回転ジョイントは、前記第1の内部導体および前記第2の内部導体を電気的に接続する内部導体ジョイントと、前記第1の外部導体および前記第2の外部導体を電気的に接続する外部導体ジョイントと、前記第1の誘電体および前記第2の誘電体を接続する誘電体接続部と、前記第1のリジッド同軸ケーブルおよび前記第2のリジッド同軸ケーブルを互いに回転可能に支持するベアリングと、を有することを特徴とする請求項1記載の高周波伝送線路。
【請求項4】 前記第1のリジッド同軸ケーブルおよび前記第2のリジッド同軸ケーブルの特性インピーダンスが、50オームあるいは75オームであることを特徴とする請求項1記載の高周波伝送線路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2001−77607(P2001−77607A)
【公開日】平成13年3月23日(2001.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−251190
【出願日】平成11年9月6日(1999.9.6)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】