説明

高帯域光源を用いる光ファイバセンサ

光ファイバセンサは、光ファイバスーパーコンティニウム源、多重スーパールミネッセント発光ダイオード、または広帯域チューナブルレーザーダイオードのような高輝度光源を採用する。光ファイバおよびセンサ光学系を介して測定位置に伝達される光は、赤外放射を監視される、湿気環境に配置される材料上に導く。波長を分離し、スペクトル解析を実行するために、分散要素が検出ビーム経路内に位置決めされる。シートから出る放射のスペクトル分析は、材料の複数のパラメータに関する情報を与える。製紙用途の場合、紙の水分レベル、温度、セルロース含有量が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、概ね、連続シート製造システムを制御するシステムに関し、より具体的には、湿気レベル、温度、および紙のセルロース含有量、プラスチック内の特定のポリマーの濃度のような複数のパラメータを同時に測定するためのセンサおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術は、光ファイバスーパーコンティニウム光源、複合スーパールミネッセント発光ダイオード(multiplexed superluminescent light emitting diodes, SLEDs)、または高帯域チューナブルレーザーダイオードのような、監視される材料の上をスキャンする光学センサに連結される高輝度光源を採用する。
【0003】
[0002]連続製紙機での紙の製造において、紙のウェブは、移動するメッシュ製紙ファブリック上のファイバの水性懸濁液(ストック)から形成され、水が重力およびファブリックに吸い込みにより排出される。ウェブは、その後、圧縮セクションに移動され、ここでより多くの水が圧力および真空により除去される。ウェブは、次に、ドライヤセクションに入り、ここで、蒸気がドライヤにより加熱され、熱空気が乾燥プロセスを完了させる。製紙機は、本質的に水除去システムである。典型的な製紙機形成セクションは、終端のない移動する製紙ファブリックまたはワイヤを含み、これは、テーブルロール、フォイル、真空フォイル、および吸引ボックスのような水除去要素の系列上を移動する。ストックは、製紙ファブリックの頂部表面上に保持され、ストックが連続する脱水要素を移動するときに脱水されて、紙のシートを形成する。最後に、濡れたシートは、製紙機の圧縮セクションに移動され、ここで十分な水が除去されて紙のシートを形成する。多くのファクタが水の除去の速度に影響を与え、これは最終的に製造される紙の品質に影響を与える。
【0004】
[0003]最終製品の品質を監視するために、紙材料の特定の特性を連続的に測定することは知られている。これらのオンライン測定は、連量、水分含有量、シートカリパス、すなわち厚さを含む。測定は、出力品質を維持し、製造プロセス内で外乱により拒絶されるべき製品の品質を最小化する目的のために、プロセス変数を制御するのに用いることができる。オンラインシート特性測定は、しばしば、端から端までシート材料を周期的に移動するスキャニングセンサにより行うことができる。
【0005】
[0004]メインドライヤセクションを出るときに、または巻き上げリールのところで、シート材料の水分含有力を測定するのは慣習的であり、スキャニングセンサを採用する。そのような測定は、望まれるパラメータを達成するために機械動作を調整するのに用いることができる。水分含有量を測定する1つの技術は、赤外(IR)領域における水の吸収スペクトルを用いることである。この目的の監視装置または測定装置が一般に採用される。そのような装置は、個別の装置の要求により、従来、固定ゲージまたはスキャニングヘッドに取り付けられるゲージを用い、スキャニングヘッドは、個別の機械により必要に応じてドライヤセクションの出口および/または巻き上げリールの入り口で、ウェブを横断して繰り返しスキャンする。ゲージは典型的には、クオーツタングステンハロゲンランプのような広帯域赤外光源、および、たとえば干渉タイプフィルタのような狭いバンドフィルタにより選択される関心波長を備える1つ以上の検出器を用いる。使用されるゲージは主に2つのタイプに分けられる。1つは透過タイプであり、光源および検出器はウェブの反対側に位置し、スキャニングゲージの場合、ウェブ上を同期してスキャンする。もう1つは、散乱タイプ(典型的には「反射」タイプと呼ばれる)であり、光源および検出器はウェブの一方の側部に単一のヘッド内にあり、検出器は、ウェブから散乱された光源放射の量に応答する。より良好なドライエンド環境にIR水分ゲージを位置決めすることが最も一般的であり、また、類似のゲージは、反対の製紙機のウェットエンドに採用される。ウェットエンド水分ゲージは、典型的には、圧縮セクションの終わりに配置され、またはドライヤセクションの始めに配置される。これらの位置のゲージは、製紙機の圧縮セクションおよび形成セクションの診断に有効であり、または、ドライヤセクションへの導入のための「セッティングアップ」に有効である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0005] Haranらの米国特許7291856号明細書は、不良環境および空間に制限された環境において、小さくコンパクトな水分測定を達成するために、光ファイバ送達とともに、高輝度スーパールミネッセント発光ダイオード(SLEDs)を使用する水分センサを開示している。具体的には、紙内の水の非分散分光測定を生成する水分センサは、感度のある光電子機器および光機械コンポーネントが、不良環境から離れて位置決めされる。同時に、センサは、測定位置に十分なレベルの光パワーを伝達することができ、これによりセンサが測定スピードおよび再現性を維持できるようにする。この技術の1つの欠点は、粗いスペクトル分解能、および制限された波長範囲であり、これは最終的に水分測定の用途を制限する。さらに、紙内の水分監視の場合、光源の制限されたスペクトルは、品質に特定のデータを生じさせる。この品質依存の結果として、広範囲の重量品質であり、また紙の添加剤のような異なる要素を備える紙を製造する製紙機に対応するために、精巧な較正手順が必要になる。
【0007】
[0006]当業界は、製紙プロセスの初期に、水分、温度、およびセルロースファイバ含有量などを含む多数の異なるパラメータを測定することができる、用途の広いセンサを必要としている。そのようなセンサは、プロセスのよりより制御を可能にし、規格外製品を最小化し、紙の破損を最小化することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0007]本発明は、湿気製紙環境における材料の複数のパラメータを同時に測定する技術に関する。本発明は、小型の光学センサは、高輝度光源を採用することによりロバスト性のある同時測定を達成するように構成できる、という認識に部分的に基づいており、高いスペクトル強度の光を、光ファイバを通じてシート位置に伝達でき、また、そこから光を受け取ることができる。
【0009】
[0008]一側面によれば、本発明は、構成物中の複数のパラメータを測定するために、検出ビーム経路に沿って検出放射を生成するように、照射光を構成物上に導くように構成されるセンサシステムに関し、センサシステムは、
[0009]高輝度光源と、
[0010]高輝度光源からの検出放射を生成する手段と、を備え、検出放射は、構成物内の複数のパラメータを検出するための予め決定される波長範囲を備える。
[0011]このセンサシステムはさらに、検出放射を光学ヘッドに伝達する光ファイバ放射伝達システムを有し、光学ヘッドは、検出放射を構成物に導くように機能する第1光学系と、構成物から出る光を光ファイバ放射回収システムに導くように機能する第2光学系とを有する。
[0012]このセンサシステムはさらに、第2光ファイバ放射伝達システムからの光を受け取り且つ測定するように動作する検出器と、
[0013]検出ビーム経路内に配置される分散要素と、
[0014]構成物の複数のパラメータを計算するための、光ファイバ放射回収システムからの光を分析する手段と、を有する。
【0010】
[0015]他の側面において、本発明は、構成物内の複数のパラメータを検出するセンサで測定を実行する方法に関し、本法は、
[0016]組成物から離れて配置される高輝度光源を提供するステップと、
[0017]構成物へ放射を導く第1光学系および構成物から出る放射を集める第2光学系を有する光学ヘッドを提供するステップと、
[0018]高輝度光源から放射を第1光学系に導くための光ファイバ放射伝達システムを提供するステップと、
[0019]第2光学系から導かれる放射を受けとるための、また、放射検出器へ放射を伝達するための光ファイバ放射収集システムを提供するステップと、を有し、高輝度光源は、検出ビーム経路から放射検出器に沿って検出放射を生成するのに十分な光学パワー密度の照射光を生成し、
[0020]この方法はさらに、検出ビーム経路内に分散要素を位置決めするステップと、
[0021]光ファイバ収集システムからの光を分析し、構成物の複数のパラメータを計算するステップと、を有する。
【0011】
[0022]好ましい高輝度光源は広いスペクトルバンド幅を示し、またこれらは、たとえば、光ファイバスーパーコンティニウム光源、複合SLEDs、および広帯域チューナブルレーザーダイオードを含む。紙の特性を測定するために、高輝度光源は、典型的には近赤外光を発生させる。本発明の特徴は、分散要素が波長を分離し、スペクトル解析を実行するために、検出ビーム経路に沿って位置決めされるということである。たとえば、単一の検出器上で全てのソース波長を通して迅速に調整するチューナブルバンドパスフィルタ、または検出器のアレイ上にソース波長を空間的に分散させる回折格子を採用することができる。分散要素により、たとえば紙またはプラスチックのサンプルと相互作用した後に出てくる光の全スペクトルが得られ、これを参照スペクトルと比較することができる。さらに、紙の場合、赤外スペクトルの多変量キャリブレーション解析から、サンプル内の水成分の温度、および水分量およびセルロース含有量が得られる。紙の複数のパラメータの情報をもたらす革新的な技術により、データから引き出される水分キャリブレーションがより強力になり、紙の異なる品質にキャリブレーションを容易に適用できる。同じ技術は、プラスチックシートのような他の多成分材料の特性を測定するのに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】光ファイバセンサシステムの概略図である。
【図2】光パワー密度と異なる広帯域光源の波長との関係を示すグラフである。
【図3】出力パワーとチューナブル光源の波長との関係を示すグラフである。
【図4】複合SLEDsからなる広帯域放射源の概略図である。
【図5】単一要素のフォトダイオードを備えるチューナブル放射検出器を示す図である。
【図6】フォトダイオードアレイ分光器からなる検出器の図である。
【図7】光学ヘッドの図である。
【図8A】反射構成で動作するスキャニング光ファイバセンサシステムを示す図である。
【図8B】反射構成で動作するスキャニング光ファイバセンサシステムを示す図である。
【図8C】透過構成で動作するスキャニング光ファイバセンサシステムを示す図である。
【図9A】光ファイバケーブル巻き上げ機構の概略側面図である。
【図9B】光ファイバケーブル巻き上げ機構の概略側面図である。
【図10】光ファイバケーブル巻き上げ機構の頂部平面図である。
【図11】光ファイバセンサシステムを含む製紙システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0035]本発明は、構成物、特にフィルム、ウェブ、またはシート形状の材料の特性を検出するための光ファイバセンサシステムに関する。センサシステムは紙の特性を測定するものとして説明されるが、多数の異なる材料の、様々な分光測定可能な成分の存在または量を測定するのに採用することができ、たとえば、コートされた材料、プラスチック、ファブリック等を含む。
【0014】
[0036]図1は、本発明のセンサシステムを示し、これは、特に紙のような材料10のシートのパラメータを測定するのに好適である。このセンサシステムは、高輝度放射源12、センサまたは光学ヘッド14、放射検出器16、たとえばコンピュータ15である信号処理装置、を含む。高輝度放射源12からの検出光は、センサヘッド14へ伝達され、これは好ましくは可動式であり、光ファイバ放射伝達システム18を通る。センサヘッド14は、放射22をシート10に集光し、シート10から反射されまたそこを通って出る放射24を収集するように構成される。センサヘッド14からの放射は、放射検出器16に伝達され、光ファイバ放射回収システム20を通って放射検出器16に伝達される。分散要素13は、光源12と光ファイバ伝達システム18との間に位置決めされて示されているが、分散要素は、高輝度放射源12と放射検出器16との間で検出ビーム経路に沿う任意の場所に位置決めすることができる。放射検出器16からの電気信号は、プロセッサ15へ伝達され、ここで電気信号は、数学モデルにより処理され、シート10の複数のパラメータの有効な測定値を提供する。高輝度放射源12、放射検出器16、信号プロセッサ15、およびそれらの関連するコンポーネントは、好ましくは、センサヘッド14が動作する不良環境から離れて配置される。これらの配置は、センサヘッド14から1メートルから100メートルあるいはそれ以上とすることができる。好適な高輝度放射源は、非常に小さな放射領域発散製品を備え、すなわち高輝度であり、これは、効果的に、光ファイバ内に放射することを可能にする。好ましい高輝度放射源は、広帯域光源であり、(i)ファイバースーパーコンティニウム光源、または(ii)比較的に高いパワーで動作し、相対的に広いスペクトル幅を備える、スーパルミネッセント発光ダイオード(SLEDs)として知られる発光ダイオードであり、これは、たとえばDenseLight Semiconductors Pte. Ltd.(シンガポール)から入手できる。ファイバースーパーコンティニウム光源は、たとえば、Kuksenkovらの米国特許第7130512号明細書、Brownらの米国特許第7116874号明細書、Nicholsonらの米国特許第6775447号明細書に説明されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。スーパーコンティニウム生成は、相対的に高いパワーの光パルスを光ファイバまたは微細構造に発射することで達成され、ここで、パルス光は、ファイバ内の非線形相互作用により優位にスペクトルが広がる。高輝度光源は、連続波(CW)光源、または変調光源とすることができ、後者は、ロックイン検出(lockin detection)のような従来の技術による信号対ノイズ比を改良するのに用いることができる。
【0015】
[0037]図2は、3つの異なる広帯域光源の光学スペクトル特性を示しており、白熱ランプ、KOHERAS A/S (Birkerod, Denmark)からのモデルSuperK(商標)であるファイバースーパーコンティニウム光源からの白色光、および複合SLEDsである。(これらの光源からの光学スペクトルは、1750nmの波長を超えて広がるが、グラフを作成するのに用いた分光器の制限により切られている。)この比較において、ファイバーコンティニウム光源は、広帯域の放射を生成し、非常に大きな光学パワー密度を備え、一方、白熱ランプは広帯域の放射を生成し、光ファイバセンサシステムに用いるには不十分なパワー密度である。DenseLightからのもののようなSLEDsは利用可能であることは注目すべきで、これは、この例において採用されたSuperK(商標)により生成されるよりも大きなスペクトルパワー密度を備える。
【0016】
[0038]代替的に、高輝度放射源は、チューナブル放射源を有し、たとえば、微小電気機械システム(micro-electro-mechanical-system, MEMS)スキャニングレーザーダイオード源であり、これは、たとえば、New Focus, Inc. (San Jose, CA.)から入手できる。図3は、例示的なスキャニングレーザーダイオード光源からの1520nmから1820nmのチューニング範囲にわたる波長との関係におけるパワー出力を示している。光ファイバセンサシステムに用いられる高輝度光源に関係なく、生成される検出放射は、シート10(図1)における複数のパラメータを測定するのに必要な波長を備える放射を含むように選択される。紙の特性を測定する場合、検出放射は、1ミクロンから2.6ミクロンの範囲の波長の近赤外放射を含む。明らかなように、3つの波長の全てが含まれなければならないわけではなく、すなわち、この窓内のサブ範囲を採用することができる。
【0017】
[0039]SLEDsが採用される場合、それぞれ異なるバンド幅で放射を生成する複数のSLEDsからの検出光は、好ましくは、多重伝達することで光ファイバ放射伝達システム18(図1)を通して管理および伝達される。図4は、広帯域放射源の構成を示し、これは、2(1)から2(n)の複数のSLEDsを含み、これらは単一モード光ファイバ指向性カプラ4によりマルチプレクサ6に連結され、マルチプレクサ6は、対応する1からmの出力を備え、これらは個別に単一モード光ファイバに連結される。代替的に、マルチプレクサからの出力は、多モード光ファイバに連結することができる。
【0018】
[0040]高輝度光源12(図1)が広帯域光源である場合、放射検出器16(図1)は、好ましくはチューナブル検出器を有し、これは(i)MEMSチューナブルバンドパスフィルタを備える単一エレメントのフォトダイオード、または、(ii)検出器アレイなどである。代替的に、高輝度光源12がチューナブル光源である場合、放射検出器16は、好ましくは、単一エレメントフォトダイオードのような広帯域検出器である。
【0019】
[0041]図5は、チューナブル放射検出器8を示し、これは、光ファイバ放射回収システム20(図1)の光ファイバ30の遠位端から出る広帯域光32から選択される光を測定する。チューナブル放射検出器は、光32をチューナブルバンドパスフィルタ9内に集光して導くレンズ26を含み、選択される周波数の光34が、レンズ28により単一エレメントフォトダイオード36に導かれる。好適なチューナブルバンドパスフィルタは、MEMSチューナブルバンドパスフィルタを含む。明らかなように、チューナブルバンドパスフィルタ9は、高輝度光源12とシート10と(図1)の間のように、任意の位置に位置決めすることができる。
【0020】
[0042]図6は、チューナブル放射検出器を示し、これは回折格子46、48およびミラー50を含む。光ファイバ放射回収システム20(図1)の光ファイバの遠位端部から出る広帯域光40は、レンズ42により回折格子46に向けて平行化される。分散素子46、48の動作は、広帯域放射を周波数スペクトルに分離し、これは、フォトダイオードのアレイ52により測定される。検出器アレイが採用される場合、分散素子は好ましくは、線形可変フィルタまたは回折格子を有する。
【0021】
[0043]分散エレメントがチューナブルフィルタである場合、高輝度光源12と放射検出器16(図1)との間の検出ビーム経路に沿って任意の場所に位置決めすることができる。好ましくは、チューナブルは、高輝度光源12と光ファイバ放射伝達システム18との間、または光ファイバ放射伝達システムと材料10のシートとの間に位置決めされる。
【0022】
[0044]図7は、センサまたは光学ヘッド128を示し、これはカプラ134、132を備える本体146を有し、検出放射を伝達する光ファイバ138と反射放射を伝達する光ファイバ140とをそれぞれ接続するための好適なレンズを含む。光学ヘッドは、随意選択で、光学ヘッドを環境から保護するハウジングを備えることができる。光ファイバ138から伝達される光144は、ミラー136からスキャンされる材料10のシート上に反射される。カプラ132、134内に組み込まれる適切なレンズを採用することができる。シートからの散乱光142は、ミラー130から反射放射光ファイバ140に反射される。ミラー136、130の形状は、光がスキャンされる移動シートに対して適切に入射し、適切な向きから捕獲されるように構成することができる。この場合、集光レンズ(図示せず)は省略できる。ミラーの反射表面は、金、銀、アルミニウム、誘電体、または他の好適な反射材料の層を有することができる。光学ヘッド128の構成は、反射モードで動作する光ファイバセンサのためのものである。光ファイバセンサが透過モードで動作する場合に、以下でさらに説明されるデュアル光学ヘッドを採用することができる。
【0023】
[0045]図1を参照すると、光ファイバ伝達システム18は、随意選択で、静止高輝度放射源12を可動センサヘッド14に接続する。光ファイバ伝達システム18は、1つ以上の光ファイバを含む光ファイバケーブルを含む。光ファイバは、必要なカップリング効率を備え、高輝度放射源からの大きな光学パワー出力は有意には減少しない。さらに、光ファイバ伝達システム18は、光ファイバケーブル巻き上げ機構を含み、これは、光ファイバケーブルを、画定された経路を通って配分し、可動センサヘッド14がシート10上を往復スキャンするときのケーブルの曲げを制御する。同様に、光ファイバ回収システム20は、センサヘッド14を放射検出器16に光学的に接続し、巻き上げ機構を通して配分される光ファイバケーブルを採用する。図1を参照すると、光ファイバ放射伝達システム18は、随意選択で静止高輝度放射源12を可動センサヘッド14に接続し、1つ以上の光ファイバを含む光ファイバケーブルを含む。光ファイバは、必要なカップリング効率を備え、高輝度放射源からなお大きな光学パワー出力を有意には減衰させない。さらに、本明細書で説明されるように、光ファイバ伝達システム18は、光ファイバケーブル巻き上げ機構を含み、これは光ファイバケーブルを画定された経路を通って配分し、可動センサヘッド14がシート10上を往復にスキャンするときに、ケーブルの曲がりを制御する。同様に、光ファイバ放射回収システム20は、センサヘッド14を光学的に放射検出器16に接続し、巻き上げ機構を通して配分される1つ以上の光ファイバを含む光ファイバ−ブルを採用する。
【0024】
[0046]図8A、8Bは、反射構成で動作するスキャニング光ファイバセンサの要素に対する、取り上げ機構186を示し、センサヘッド170は、製紙機内の紙のような移動シート132に主スキャン方向に沿うように横断方向に沿って往復移動するように設計される。この幅は、1メートルから12メートルあるいはそれ以上とすることができる。図8Aにおける実施形態において、高輝度放射源12、放射検出器16、および信号処理装置15(図1)は、静止区画160内に収容され、これは、スキャニングセンサヘッド170から離れて配置されている。光ファイバケーブル106、116は、単一ケーブル内に束ねることができ、巻き上げ機構186を通じて配分し、区画160内の要素とセンサヘッド170との間の光学連絡を提供することができる。好適な巻き上げ機構は、Beseltらの米国特許出願第2006/0109519号明細書に説明されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。センサヘッド170がシート132の一方の縁から他方の縁へ移動するとき、巻き上げ機構は、光ファイバケーブルの曲がりを制御する。
【0025】
[0047]同一のケーブル構造内に伝達光ファイバケーブル6、16を備えることの利点は、両方のケーブルが同一の温度環境にさらされることであり、これは、スキャニングセンサシステム内に温度変動が存在する場合に重要となり得る。代替的に、2つのケーブルを1つの構造内に備えるようにする代わりに、2つのケーブルは隣り合わせに配置することができ、この場合、巻き上げ機構のプーリーは、本明細書でさらに説明するように二重溝を備える。
【0026】
[0048]図8Bは、代替実施形態を示し、単一のセンサヘッド170を備える光ファイバセンサシステムは反射モードで動作するように構成されている。高輝度放射源12、放射検出器16、および信号処理装置15(図1)は、区画160内に収容され、光ファイバケーブル106、116は、本明細書でさらに説明する同一の巻き上げ機構186を通して別個に配分される。この構成は、光ファイバケーブルが有意な温度変化にさらされない場合に特に好適である。区画160とセンサヘッド170との間の光学連絡は維持される。
【0027】
[0049]透過モードで動作する場合、光ファイバセンサシステムは、デュアルセンサヘッドを備え、これは、監視される材料の反対側の側部上に位置決めされる。一方のセンサヘッドは、高輝度光源と連絡し、検出放射を材料上に導くように機能し、第2のセンサヘッドは、検出器に連絡し、材料を透過した放射を受け取るように機能する。図8Cは、透過構成で動作するスキャニング光ファイバセンサシステムの要素に関する、巻き上げ機構162、164を示し、ここで、デュアルセンサヘッド182、184は、移動シート132の主スキャニング方向に沿うように横断方向に沿って往復移動するように設計されている。高輝度放射源12、放射検出器16、および信号処理装置15(図1)は、静止区画160内に収容される。センサヘッド182がシート132の一方の縁から他方へ移動するとき、巻き上げ機構は、光ファイバケーブルの曲がりを制御する。同様に、センサヘッド182に関し、これは、移動シート132の横断方向に沿って移動するように設計され、センサヘッド182は光ファイバケーブル116と光学的に連絡し、光ファイバケーブル116は巻き上げ機構162を通じて配分される。
【0028】
[0050]動作において、デュアルスキャナセンサ182、184の運動は、互いに整合するようにスピードおよび方向に関して同期する。スキャニングシステムは、分析されるシートの両側にセンサ要素を備えるスキャニングシステムは、たとえば、Sheadの米国特許第5773714号明細書およびDahlquistの米国特許第5116748号明細書に説明されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
[0051]図9A、9Bケーブル巻き上げ機構210の実施形態を示し、これは、移動シートまたはウェブ240の横断方向に沿うスキャナヘッド230の運動を容易にする。フレーム212の一方の側部上に配置されるのは第1固定回転プーリー214であり、これは、ピン216によりフレームに固定される。フレームの他方の側部に位置決めされるのは、第2固定回転プーリー218であり、これはピン220により固定される。ピン216、220間の距離は、好ましくは1メートルから12メートルの範囲である。2つの固定回転プーリー214、218の直径は、好ましくは同一である。各プーリーは、好ましくは、外側周辺に溝を備え、これは、可撓性ケーブルを収容できる寸法である。
【0030】
[0052]フレーム212内に位置し、2つの固定プーリー214、218の間に位置決めされているのは、可動または並進プーリー221、224のペアであり、これらは剛体部材228により互いに連結される。可動プーリー221、224のペアは、それぞれピン22、226によりレール242固定され、これは、可動プーリー221、224が固定回転プーリー214、218の間の直線経路に沿って前後に移動することを可能にする。好ましくは、可動プーリー221、224の直径は同一であるが、好ましくは、固定回転プーリー214、218の直径よりも小さい。4つのプーリー214、218、221、224は、好ましくは水平軸に沿って整列される。
【0031】
[0053]光ファイバセンサシステムが反射モードで動作する場合、単一の巻き上げ機構だけが必要とされ、光ファイバケーブル106(図8A)を表す光ファイバケーブル236は、部分的にプーリー221、218の周りに巻かれる。ケーブル236は、センサヘッド230のところで終端し、位置232におけるケーブルは、フレーム212または他の静止構造に固定される。光ファイバケーブル116(図8A)を表す他の光ファイバケーブル237は、部分的にプーリー224、214の周りで巻かれる。また、ケーブル237はセンサヘッド230のところで終端し、位置234におけるケーブルは、フレーム212または他の静止構造に固定される。ケーブル236、237の両方は、過度な緩みを避けるために十分な張力を備えるように固定されるべきである。2つの端部を固定するのにバネまたは他の張力装置は必要ではない。
【0032】
[0054]スキャナヘッド230は、ケーブル236、237に作動的に接続され、移動シート240の側部の間で横断方向に沿って前後にスキャンする。リンクされた並進プーリー221、224は、スキャナヘッド230の移動方向の反対方向に移動し、半分のスピードで移動する。このようにして、ケーブル236、237は、スキャナヘッド230が移動中であっても、一方の端部232から他方の端部234を通じて緊張した状態を維持する。他の実施形態において、巻き上げ機構が長時間動作すると、ケーブルの多少の変形(creep)が形成されうることが考えられる。したがって、巻き上げ機構が、端部232、234の一方または両方にバネまたは他の張力装置を備えるようにすることができる。これは、ケーブルの過度の緩みを防止し得る。代替的に、バネを、可動プーリー221、224のペアの間のような巻き上げ機構の他の部分に位置決めすることができる。この場合、剛体部材228により接続される代わりに、バネ装置を備える部材を2つの可動プーリー221、224を接続するのに採用することができる。
【0033】
[0055]明らかなように、図9A、9Bに示されるケーブル巻き上げ機構において、光ファイバケーブルは、プーリーの列に周りに案内され、プーリーは各光ファイバケーブルの曲げ直径を決定する。ケーブルは画定されたルートを通して操作される。並進プーリー221、224のセットは、バネまたは負荷装置を必要とせずにケーブルが張力状態に維持されることを可能にする。同期して移動する並進プーリーは、各ケーブルの長さにわたってケーブルの張力が実質的に一定に維持されることを確保するスキャニングヘッド230と逆方向の並進プーリーの運動は、各ケーブルを所定方向に配分するように機能し、これは、スキャナヘッド230を移動させる力に応じて必要とされる。図9A、9Bに示されるように、スキャナヘッド230が一方の側部からケーブル巻き上げ機構の中間に向かって移動するとき、固定回転プーリー214および並進プーリー224の間の1つのケーブルの長さの減少は、固定回転プーリー218と並進プーリー221との間の他のケーブルの対応する長さの増加により相殺または埋め合わされる。
【0034】
[0056]スキャナヘッド230は、多数の機構により横断方向に往復移動することができる。一実施形態において、図10に示されるように、ケーブル巻き上げ機構260は、レール262、264、固定回転プーリー266、268、およびロッド294によりリンクされる可動プーリー280、282のペアを含む。キャリッジ272は、レール262、264の頂部上に静置され、これは、前後に移動するときにキャリッジ272のための低摩擦ガイドとして機能する。キャリッジ272は、ローラー付きの台とすることができ、スキャナヘッド274を支持する。本構成において、スキャナヘッド274は、分析されるウェブの下に位置決めされる。しかし、ウェブの頂部表面の特性を測定するためにスキャナヘッド274がウェブの真上になるように、またはウェブに対して傾斜するスキャナヘッド274となるケーブル巻き上げ機構260を採用することができる。
【0035】
[0057]反射モードにおいて、スキャナヘッド274は、図7に示される構成を備えることができる。したがって、検出信号は、スキャナヘッド274からケーブル270を通って区画278まで伝達される。キャリッジ272は、ベルト284に接続され、ベルト284は、モーター290に作動的に接続される駆動プーリー276および駆動プーリー288の周りに巻かれる。動作において、モーター290の制御は、キャリッジ272の運動のスピードおよび方向を調整する。代替的に、ベルト284は、可動プーリー280、282のペアをリンクするロッド294に直接的に固定される。この様式において、モーター290の駆動は、ケーブル270も移動させる。他の代替形態として、モーター290は、スキャナヘッド274を駆動するために固定回転プーリー266に作動的に接続することができる。
【0036】
[0058]光ファイバスキャナセンサが、図8Cに示されるような、測定される物の両側上の別個の巻き上げ機構を備える透過モードで動作する場合、図9A、9Bに示されるようなケーブル巻き上げ機構210は、実質的に前述したのと同じように動作し、ただし、ケーブル236、237の一方だけが、伝達光ファイバケーブル106または116(図8C)である。他のケーブルは、対称性を維持する非駆動ケーブルを有する。
【0037】
[0059]光ファイバスキャニングセンサが、単一の巻き上げ機構とともに図8Aに示されるような反射モードで動作する場合、図9A、9Bに示されるようにケーブル巻き上げ機構210、ケーブル236またはケーブル237は、ファイバケーブル106、116(図8C)の両方の伝達を含む単一のケーブル構造を構成する。この様式において、2つの光ファイバケーブルは、巻き上げ機構を通して同一の広がりを持つ経路に沿って配分される。他のケーブルは、対称性を維持するための非活動のケーブルを備えることができる。代替的に、2つの伝達光ファイバケーブルは、別々に、しかし隣り合わせに配備され、巻き上げ機構のプーリーは、これらに適合するために二重溝を備える。非活動のケーブルのペアは、対称性を維持するために隣り合って配備される。
【0038】
[0060]ケーブル巻き上げ機構により、光学ヘッドがスキャニング中に前後に移動するときの全体の曲げ損失は実質的に保護される。これは、2つ以上の異なる波長幅における相対的なパワーを測定する分光センサを使用するスキャナーに重要である。光ファイバ内の曲げ損失は、曲げ半径および全曲げ長に依存する。可動光学ヘッドがスキャンするときに曲げ長または曲げ半径が変化する場合、測定誤差が導入されるであろう。ケーブル巻き上げ機構は、光学ヘッドが移動するときでも角度のついた曲げ長および曲げ半径を一定に維持し、これは、センサ誤差を最小化する。(しかし曲げ位置は変化することに注意されたい。)光ファイバの曲げ長さは、円の一部であるアークの長さに類似している。アークの曲げ長さは、直径とラジアンで測定する2つの半径の間の角度との積に等しい。90°にわたるアークは、45°にわたる同じ半径のアークの2倍の曲げ長さを備える。ケーブル巻き上げ機構は、スキャニング中に、実質的に同一の全曲げ長さを維持する。曲げ長さおよび2つの伝達光ファイバ106、116の間の張力を制御することは、電源と検出光ファイバケーブルの間の光学経路差を保護するのを助ける。
【0039】
[0061]光ファイバセンサは、製紙システム内の水性混合物の物理的特性を測定するのに用いることができ、また、ウェットエンドのセルロース、温度、および水分の測定を得るのに特に好適である。光ファイバセンサは、本明細書においては、スキャニングシステムの一部として示されるが、光ファイバセンサは、標準的な複合技術を用いて複数の固定位置において採用することができる。図11は、紙材料74を含む連続シートを製造するための典型的な製紙システムを示し、これは、ヘッドボックス60、スチームボックス62、カレンダリングスタック70、巻き上げリール72、および発明的な光ファイバセンサシステムを含むスキャナシステム80を備える。ヘッドボックス60において、アクチュエータは、横断方向(cross direction,CD)に沿って支持ワイヤまたはウェブ66上へのウェブストックの放出を制御するために構成される。ワイヤ66の頂部を形成する繊維材料のシートは、ローラ64、68の間で機械方向(machine direction, MD)に移動するように導かれ、カレンダリングスタック60を通り、カレンダリングスタック60は紙のウェブに付与される圧縮圧力を制御するアクチュエータを含む。製紙システムは、スチームボックス62に先行する圧縮区域を含み、ここでシートから水が機械的に除去され、ウェブが固められる。その後、水はドライヤセクションにおいて蒸発により除去される。仕上げられたシート製品74は、リール72上に集められる。
【0040】
[0062]スキャナシステム80は、全体として、水平に延びるガイドトラック84のペアを含み、これは、紙製品74の幅に及ぶ。ガイドトラックは、直立する柱82により対向する端部において支持され、紙製品74がトラックの間を移動することができるようにするための十分な垂直距離が空けられる。センサは、測定が行われるときに紙製品74上を往復移動するキャリッジ86に固定される。紙製造におけるオンラインスキャニングセンサシステムは、Dahlquistの米国特許4879471号明細書、Dahlquistらの米国特許台5094535号明細書、Dahlquistの米国特許台5166748号明細書に開示されており、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0041】
[0063]光ファイバセンサシステムで、ワイヤ66から形成セクションを紙が出た直後に製紙プロセスの早い段階で測定できることが期待できる。さらに、広帯域光源を使用することで、センサは全スペクトル解析を行うことができ、制限された環境の不良空間において測定スピードおよび再現性を維持することができる。監視される製品の複数のパラメータを含む測定値はよりロバスト性があると期待できる。紙の場合、水分含有量の他に、セルロースの量、シート温度を確認することができる。これらの追加的な測定は、スペクトル分解能およびセンサの範囲を増加させ、赤外スペクトル付近の迅速で正確な分解能を生成することで可能になる。小さな、ロバスト性のあるセンサにおけるこれらの追加の測定の存在により、製紙機におけるより厳しい制御ループのために、温度およびファイバ(セルロース)重量のパラメータを制御することが可能になる。
【0042】
[0064]紙の望ましい特性は、標準的な化学測定技術により決定される。たとえば、赤外スペクトル(独立変数)のような多変量解析測定を成分の濃度および物理的特性(従属変数)に関連付けるために多変量モデルが用いられる。これらのモデルの較正において、データ(スペクトルおよび濃度/特性)は、較正サンプルのセットのために測定され、従属変数を独立変数に関連付けるために回帰モデルが展開される。多変量の数学技術は、典型的には、市販のソフトウェアプログラムを実行するのに好適な汎用目的のコンピュータにおいて実行される。現在、多数のソフトウェアパッケージが利用可能である。利用可能なソフトウェアパッケージは、限定するわけではないが、カリフォルニアのOrbital Sciences of Pomonaからの「AnaGrams」、マサチューセッツ、ネーティックのThe Math Works, IncからのMATLAB(登録商標)、ワシントン、WoodinvilleのInformetrix, Incから入手できるPirouette(商標)、およびニューハンプシャー州、セーレムのThermo Galacticから入手できるSpectral ID(商標)を含む。
【0043】
[0065]上記のように、本発明の原理、実施形態、および動作モードが説明された。しかし、本発明は、議論された具体的な実施形態に限定されるべきものではない。上述の説明された実施形態は、限定的なものではなく例示的なものであると解釈されるべきであり、当業者により、添付の特許請求の範囲により画定される本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態の様々な変更が可能であることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成物(10)における複数のパラメータを測定するために、検出ビーム経路に沿う検出放射を生成するように、構成物上に照射光を導くように構成されるセンサシステムであって、前記センサシステムは、
高輝度光源(12)と、
前記高輝度光源(12)から検出放射(4、6)を生成する手段と、を有し、前記検出放射は、前記構成物(10)における複数のパラメータを検出するために予め決定される波長範囲を備え、
前記センサシステムはさらに、前記検出放射を光学ヘッド(14、128)へ伝達する光ファイバ放射伝達システム(18)を有し、前記光学ヘッドは、検出放射を前記構成物(10)に導くように機能する第1光学系(136)と、前記構成物(10)から出る検出光を光ファイバ放射回収システム(20)へ導くように機能する第2光学系(130)とを有し、
前記センサシステムはさらに、前記光ファイバ放射回収システム(20)からの光を受け取り且つ測定するように作動する検出器(16)と、
前記検出ビーム経路内に配置される分散要素(13)と、
前記構成物(10)の前記複数のパラメータを計算するために、前記光ファイバ放射回収システム(20)からの光(15)を分析する手段と、を有する、センサシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサシステムであって、高輝度光源(12)は、ファイバースーパーコンティニウム源を有する、センサシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のセンサシステムであって、前記分散要素(13)は、チューナブルバンドパスフィルタまたは回折分光器である、センサシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のセンサシステムであって、前記検出器(16)は、検出器アレイ(52)を有し、前記分散要素(13)は、回折分光器または線形可変フィルタを有する、センサシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のセンサシステムであって、前記高輝度光源(12)は、複数のスーパールミネッセント発光ダイオード(2)および光学マルチプレクサを有し、前記マルチプレクサは、(i)前記複数のスーパールミネッセント発光ダイオード(2)からの光を受け取るように構成される入力部と、(ii)前記光ファイバ放射伝達システム(18)へ光を伝達するように構成される複数の出力部と、を有する、センサシステム。
【請求項6】
構成物(10)の複数のパラメータを検出するセンサで測定を実行する方法であって、前記方法は、
前記構成物(10)から離間して配置される高輝度光源(12)を提供するステップと、
前記構成物(10)へ放射を導く第1光学系(136)および前記構成物(10)から出る放射を集める第2光学系(130)を備える光学ヘッド(14、128)を提供するステップと、
前記高輝度光源(12)からの放射を前記第1光学系(136)へ導くための光ファイバ放射伝達システム(18)を提供するステップと、
前記第2光学系(130)から導かれる放射を受け取り、放射検出器(16)へ放射を伝達する、光ファイバ放射回収システム(20)を提供するステップと、を有し、前記高輝度光源(12)は、前記放射検出器(16)への検出ビーム経路に沿う検出放射を生成するのに十分な光学パワー密度の照射放射を生成し、
前記方法はさらに、分散要素(13)を前記検出ビーム経路内に位置決めするステップと、
前記構成物(10)の前記複数のパラメータを計算するために、前記光ファイバ放射回収システム(20)からの光を分析するステップと、を有する、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記高輝度光源(12)は、ファイバースーパーコンティニウム源を有する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記分散要素(13)は、チューナブルバンドパスフィルタまたは回折分光器を有する、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、前記検出器(16)は検出器アレイ(52)を有し、前記分散要素(13)は、回折分光器または線形可変フィルタを有する、方法。
【請求項10】
請求項6に記載の方法であって、前記高輝度光源(12)は、複数のスーパールミネッセント発光ダイオード(2)および光学マルチプレクサ(6)を有し、前記光学マルチプレクサは、(i)前記複数のスーパールミネッセント発光ダイオード(2)からの光を受け取るように構成される入力部と、(ii)前記光ファイバ放射伝達システム(18)に光を伝達するように構成される複数の出力部とを有する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−532324(P2012−532324A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518711(P2012−518711)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【国際出願番号】PCT/CA2010/001055
【国際公開番号】WO2011/003190
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(508322831)ハネウェル・アスカ・インコーポレーテッド (11)
【Fターム(参考)】