説明

高度分枝多糖類を含むポリオール組成物を含有するポリウレタン、それらを製造するための混合物及び方法。

【課題】高度分枝多糖類を含むポリオール組成物を含有するポリウレタン、それらを製造するための混合物及び方法。
【解決手段】本発明はポリイソシアネート及びランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類又はそれらのアルコキシル化誘導体を含むポリオール組成物を反応させて得られるポリウレタンに関する。該多糖類は平均10乃至100個のグルコース残基をを有し、前記多糖類及び誘導体の何れも30以上の平均官能価を有する。本発明はまた前記ポリウレタンの製造方法、並びにポリオール組成物、2乃至100%の高度分枝多糖類、少なくとも一種以上の触媒及び少なくとも一種以上の界面活性剤を含むポリウレタンの製造のための混合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高度分枝多糖類又はそれらのアルコキシル化誘導体を含むポオリオール組成物をポリイソシアネートと反応させることによって得られるポリウレタン、並びに、該ポリウレタンを製造する方法に関する。本発明はまた、該ポリウレタンを製造するために必要な他の成分を含む混合物に関する。本発明において使用される高度分枝多糖類は、平均10乃至100個のグルコース残基を有する、ランダム結合したグルコピラノース単位を含む。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンは、有機ポリイソシアネートをポリオールと、触媒や界面活性剤などのさらなる成分の存在下で反応させることにより製造される。ポリウレタンフォームを製造する場合には、発泡剤が通常使用される。
【0003】
糖質はポリエーテルポリオールの製造における開始剤として、或いは、ポリウレタン配合物の一部としてポリオール又はポリオール混合物への直接添加剤として知られている。スクロース、ソルビトール、フルクトース及びグルコースなどの単純糖質は、米国特許第5,690,855号明細書に記載されるように、単独で水発泡硬質フォームを促進するように設計されたポリエーテルポリオールの開始に使用されていた。米国特許第5,185,383号明細書はポリオール開始剤としてヘキソースが使用され、米国特許第4,943,597号明細書は、デキストロース、ソルビトール、スクロース、α−メチルグルコシド及びα−ヒドロキシエチルグルコシドなどの単純糖質が、水発泡硬質フォームを実質的に作るために使用され得る、高分子量、高機能性ポリオールのための適当な開始剤であるところのポリオール組成物が示されている。
【0004】
セルロースやデンプンといったより複雑な糖質単位もまた、米国特許第4,520,139号明細書に記されているように、ポリウレタンの製造において使用されている。ペクチン、デンプン又は他のデンプン様物質などの複合糖質単位は、補助発泡剤使用又は不使用の発泡系において使用される。デンプンは使用に先立ち変性させ得る。このように、米国特許第4,401,772号明細書において、メチルグルコシドはデンプンとの酸触媒反応により形成される。これは、そして、適当なアミン及びアルキレンオキサイドと反応させ、ポリエーテルポリオールが形成する。より最近では、R.L.カニンガムら、J Appl Polym Sci.69:957,1998に示されるように、変化した特性を有するポリウレタンフォームを形成するために、噴霧加熱したデンプンオイル複合材料が、低分子量グリコールポリオールと合わせて使用されていた。変性されていないセルロース及びデンプン並びに多糖類もまた、アルコキシル化、より具体的にはプロポキシル化によって、ポリウレタン前駆物質に変換される。ポリエーテルポリオールの形成は、米国特許第5,273,772号明細書における脂肪模倣剤の前駆物質として有用な化合物、並びに、米国特許第4,585,858号明細書における硬質及び軟質なポリウレタンフォームをもたらす。より複雑で高度分枝しランダムグルコシド結合を有し得る糖質に関する、米国特許第5,273,772号明細書の方法において、水はアルコキシル化の前に厳格に除去せねばならない。米国特許第4,585,858号明細書の組成物は、粗製デンプンが開始剤の一種であるとき、15乃至23%を水を許容し得、一方、該明細書にはデンプンを化学的変性を伴う及び伴わない任意の植物原料に由来する1,4−グルコシド連鎖を有する化合物を意味するものであると言及している。
【特許文献1】米国特許第5,185,383号明細書
【特許文献2】米国特許第4,943,597号明細書
【特許文献3】米国特許第4,520,139号明細書
【特許文献4】米国特許第4,401,772号明細書
【特許文献5】米国特許第5,273,772号明細書
【特許文献6】米国特許第4,585,858号明細書
【非特許文献1】R.L.カニンガムら、J Appl Polym Sci.69:957,1998
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明によって特定される新規アルコキシル化ポリオール組成物は、高度分枝ランダム結合した糖質に由来し、比較的多い含水量の存在下でアルコキシル化し得る点で従来技術と異なるものである。
【0006】
直接添加剤として未処理の糖質は、2つの方法、すなわち1)ポリオール成分の部分又は完全交換物として、並びに2)非反応性添加剤又は充填剤として、ポリウレタンフォームに組み込まれてきた。糖質は、溶液又は微細固体のいずれかとして、フォーム出発物質に組み込まれてきた。溶液として加えられる場合、糖質上のヒドロキシ基はイソシアネート成分と反応し、ポリウレタン構造中に化学的に組み込まれる。糖質の例としては、米国特許第4,520,139号明細書に記載の特定のデンプン、コーンシロップ、セルロース、ペクチン、米国再発行特許発明第31,757号明細書、米国特許第4,400,475号明細書、米国特許第4,404,294号明細書、米国特許第4,417,998号明細書に記載の単糖類及び二糖類、米国特許第4,404,295号明細書に記載のオリゴ糖、米国特許第4,197,372号明細書に記載のアルファ化デンプンが挙げられる。固体分散液として、糖質は高分子化反応において不活性であり得るが、フォーム中に物理的に組み込まれる。有利点は低コストであり、米国特許第3,956,202号明細書、米国特許第4,237,182号明細書、米国特許第4,458,034号明細書、米国特許第4,520,139号明細書、米国特許第4,654,375号明細書に記されているように、さらなる燃焼及び/又はフォームのドリップを防ぎ、煙の発生を減少させる、燃焼で炭化物になる糖質の能力である。デンプン及びセルロースは一般にこの目的のために使用される。デンプン又はセルロースはまた、米国特許第3,956,202号明細書及び米国特許第4,458,034号明細書に記載されているように、フォーム形成の前に化学的に変性せられ得る。
【0007】
米国特許出願公開第2004/0014829号明細書において、フォーム用途のポリエーテルポリオールは、8以上の(ただし18未満が有利である)平均官能価を有する、少なくとも第一開始剤に基づく。該第一開始剤は、8以上の単一官能価の分子から構成され、あるいは、互いに異なる官能価を有する複数種を含み得る。前記ブレンドで言及される名目上最多の官能価は33である。例えば、デンプン分子をグルコース環の間のエーテル結合でより小さなオリゴマーに切断することによって形成される、水素化デンプン加水分解物などが、本発明の第一開始剤であり得る。第一開始剤における官能価数の範囲より少ない官能価を有する、第二開始剤が使用され得る。前記出願はどんな高度分枝種にも言及しない。
【0008】
ポリウレタンフォーム工業が立ち向かう主要課題は、フルオロカーボン系発泡剤に依存し続けてきたことである。国際協定によって、初代のフレオン型クロロフルオロカーボン(CFCs)は禁止され、最初の交換製品、HCFC 141bが2003に廃止され始めた。オゾン層を激減させない、ペンタフルオロプロパン異性体(HFC245)が現在生産されている。最終的には、全てのHCFC及ぶHFC製品が廃止されることとなる。これら発泡剤を用いた生産の廃止に伴い、多くの考案者が代替物としてペンタンなどの低沸点炭化水素を研究してきた。加えて、フッ素化発泡剤の価格が劇的に高騰し、そのため
フォーム配合物において発泡剤が他の主要な原料に比べて非常に高価となった。このため、作成価格を最小限にするため水を用いたフォーム配合物が開発されてきた。
【0009】
水とイソシアネートの反応によって発生する二酸化炭素は、水発泡ポリウレタンフォームにおける発泡メカニズムとして認識されてきた。水がイソシアネートと迅速且つ発熱的に反応するので、水発泡フォームにおける反応のコントロールは重大である。米国特許第5,162,286号明細書及び米国特許第6,232,356号明細書に記載のように、触媒の選択による水使用の改善方法は、アミンに集中している。しかしながら、多くの他の水発泡フォームにおいて、水は単に、水とイソシアネート反応から発生する熱によって蒸発する物理的発泡剤による発泡を開始するに過ぎない。他の例において、米国特許第5,690,855号明細書及び米国特許第5,686,500号明細書に代表されるように、アミンと非アミン開始ポリエーテルポリオールのブレンドが、次のポリウレタン反応の予測可能性を改善するために使用されている。補助発泡剤の存在なしに増加した水の使用量を促進させる材料が、本工業に対して大きなメリットとなっている。
【0010】
本書において言及された製品について、本書において挙げられた全ての文書(“ここに記載された文書”)同様に、ここに記載された文書のぞれぞれに記載された各文書又は文献、そしてあらゆる製造業者の文献、仕様書、指示書、製品データシート、材料データシートなどが、参照することによりここに明確に本書に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、イソシアネート反応性水素原子を有するポリオール組成物と、容易に入手できるイソシアナート芳香族化合物の種類から選択されるイソシアネートの反応によって形成されるポリウレタンに関する。
【0012】
本発明は、イソシアネートと、平均10乃至100個のグルコース残基を有する、ランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類或いはそれらのアルコキシル化誘導体を含むポリオール組成物との反応によるポリウレタンを提供する。該多糖類及び誘導体はいずれも30以上、好ましくは30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有する。
【0013】
前記ポリオール組成物は、本件の多糖類に対応する単糖類単位をも含み得、好ましくは2乃至100%の高度分枝多糖類からなる。グリコシド結合はアルファ又はベータであり得、1,2乃至1,6;2,1乃至2.6などのいずれの可能な組合せからもなり得る。
【0014】
好ましい実施態様において、2乃至100%の高度分枝多糖類を含む糖質は、例えばプロピレンオキサイドなどを用いてアルコキシル化される。要求されるポリウレタン特性によって、ポリエステル及びポリエーテルから選択される一種以上のさらなるポリオールがまた存在し得る。
【0015】
本発明はまた、ポリウレタン製造のためのの混合物にも関する。該混合物はポリオール組成物、少なくとも一種の触媒及び少なくとも一種の界面活性剤を含む。該ポリオール組成物は、平均10乃至100個のグルコース残基を有し、ランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類又はそのアルコキシル化誘導体を2乃至100%含む。多糖類及び誘導体のいずれも30以上、好ましくは30乃至60、より好ましくは30乃至50、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有する。
【0016】
本発明はまた、ポリウレタンの製造方法を提供する。該方法は、平均10乃至100個のグルコース残基を有するランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類又はそのアルコキシル化誘導体を含むポリオール組成物を少なくとも一種の界面活性剤及び少
なくとも一種の触媒と混合し、有機ポリイソシアネートを添加し、そして混合物を反応させることを含む。該多糖類及び誘導体はいずれも30以上の、好ましくは30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有する。更なる成分が、有機ポリイソシアネート又はポリオール組成物を組合せる前にそれらに加えられ得る。
【発明の効果】
【0017】
本発明者らは驚くべきことに、高度分枝の水溶性多糖類がポリウレタンの製造に好適であることを見出した。高度分枝多糖類の多量のイソシアネート反応性水素原子によって、本発明のポリウレタンは低イソシアネートインデックスにて製造され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上述したように、ポリウレタンの製造過程において使用される好ましいポリオール組成物は、平均10乃至100個のグルコース残基を有するランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類を含む。該ポリオール組成物はまた、高度分枝多糖類とアルキレンオキサイドの反応生成物であるアルコキシル化誘導体をも含み得る。該多糖類またはそのアルコキシル化誘導体は30以上の、好ましくは30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有する。該多糖類は「ポリオールA」として言及され、その誘導体は「ポリオールB」として言及される。
【0019】
特に定めのない限り、本明細書及び請求の範囲に使用される用語は以下の意味を有する。
【0020】
用語「ポリウレタン」は、ウレタンとイソシアヌレートが含まれるとき、両者に用いられる。本発明の目的のために、ポリウレタンとポリイソシアヌレートの間に特別な違いはない。
【0021】
本発明の前記多糖類の説明に使用される場合、用語「高度分枝」は、少なくとも幾つかの二重又は三重に分枝した単位を有する多糖類を表す。3つの連鎖を有するグルコピラノース単位は二重の分枝単位であり、4つの連鎖を有する単位は三重の分枝単位である。多糖類の連鎖分析における二重及び/又は三重分枝の範囲(%)は、好ましくは0.5乃至10%、より好ましくは1乃至7%、最も好ましくは2乃至5%である。前記高度分枝多糖類の具体例は、ポリデキストロース、並びに、熱変換として知られる熱処理工程でデンプンから製造される多糖類を含む。
【0022】
用語「低インデックス」とは、ポリイソシアネートのイソシアネート基とポリオール組成物のヒドロキシ基の割合[NCO/OH]を表す。
【0023】
本明細書及び請求の範囲において、用語「有機ポリイソシアネートをポリオール組成物に添加する」とは、本発明の方法に関して、どちらをどちらに加えるかに関係なく、2つの成分を混合することを含む。
【0024】
高度分枝多糖類およびその誘導体の用語「官能価」は、グルコース残基の平均数に依存し、分子あたりの活性ヒドロキシ基の数を表す。「官能価」の目的で、多糖類分子は低モノマー多糖類として定義される。通常、厳密に言うと、官能価は配合物のポリオール側の分子におけるイソシアネート反応性水素原子の数を表す。
【0025】
本明細書において使用される用語「ポリデキストロース」は、高度分枝多糖類の一例を表す。以下の米国特許第2,436,967号明細書、米国特許第2,719,179号明細書、米国特許第4,965,354号明細書、米国特許第3,766,165号明細
書、米国特許第5,051,500号明細書、米国特許第5,424,418号明細書、米国特許第5,378,491号明細書、米国特許第5,645,647号明細書、米国特許第5,773,604号明細書または米国特許第6,475,552号明細書(これらすべての内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載された方法によって製造される製造物などを含むがこれに限定されない、たとえばルイス酸、無機またはモノカルボン酸、ジカルボン酸およびポリカルボン酸などの有機酸などの酸の存在下の重縮合反応で熱処理によって重合される、グルコース、マルトース、グルコースのオリゴマーまたは加水分解デンプンから製造されるグルコースの高分子生成物を含む。
【0026】
用語「ポリデキストロース」はまた、例えば米国特許第3,766,165号明細書に記載の反応で、たとえばポリオールなどの糖アルコールの存在下で、上記に記載されたグルコース、マルトース、グルコースのオリゴマーまたは加水分解デンプンの重縮合によって、製造されるグルコースの高分子生成物をも含む。さらに、用語「ポリデキストロース」は、以下の、(a)米国特許第5,677,593号明細書及び米国特許第5,645,647号明細書(これらの内容が参照することによって組み込まれる)に記載されたような、塩基の添加、或いは、ポリデキストロースの高濃縮水溶液を吸着樹脂、弱塩基性イオン交換樹脂、II型強塩基性イオン交換樹脂、塩基性イオン交換樹脂を含む混床樹脂又は陽イオン交換樹脂の間を通過させることによる、結合した酸の中和、又は、(b)活性炭又は木炭とのポリデキストロースの接触による、スラリーにすることによる、又は固体吸着床中の溶液の通過による、又は亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素などでの漂白などによる脱色、(c)UF,RO(逆浸透)、サイズ排除などの分子ふるい法、(d)酵素的に処理されたポリデキストロース、又は(e)他の当技術分野における既知として認識される手法、のいずれか又はすべての方法を含むがこれらに限定されない、当技術分野に示される方法によって精製された、グルコースポリマーも含む。当技術分野で使用される精製過程のうち、以下が特に言及される:例えば米国特許第4,622,233号明細書に記載の過酸化水素を用いる漂白;米国特許第4,956,458号明細書に記載のメンブレン技術;イオン交換、例えば米国特許第5,645,647号明細書に記載のクエン酸除去、又は米国特許第5,091,015号明細書に記載の色/苦味の除去、国際公開第92/12179号パンフレットに記載の強陽イオン交換樹脂を用いたクロマトグラフィー分離;米国特許第5,601,863号明細書、米国特許第5,573,794号明細書に記載のイオン交換との組合せにおける水素化、又は米国特許第5,424,418号明細書に記載のイオン交換及びクロマトグラフィー分離と組合せた水素化;又は米国特許第4,948,596号明細書、欧州特許題289,461号明細書に記載の溶媒抽出:前記特許の内容は参照することにより組み込まれる。
【0027】
さらに、ポリデキストロースは、本明細書において使用される限り、当業者に既知の方法で製造される水素化又は還元された多糖類生成物を含む水素化ポリデキルトロースを含む。いくつかの方法が、米国特許第5,601,863号明細書、米国特許第5,620,871号明細書および米国特許第5,424,418号明細書に記載され、その内容は参照されることにより組み込まれる。用語ポリデキストロースはまた、従来既知の物質であり、たとえば米国特許第5,424,418号明細書、および米国特許第4,948,596号明細書に開示される方法(その内容は参照されることにより組み込まれる)を用いて製造され得る、分画されたポリデキストロースを包含する。
【0028】
ポリデキストロースはダニスコスウィートナー、ステーリーアンドシンドンバンなどの会社から市販されている。精製形態のポリデキストロースは、リテッセ(登録商標:Litesse)またリテッセ(登録商標:Litesse) IIの名前でダニスコスウィートナーより、ステライトIIIの名前でステーリーより、販売されている。リテッセ(登録商標:Litesse)の還元形態はリテッセ(登録商標:Litesse) ウルトラと呼ばれる。リテッセ(登録商標:Litesse)ポリデキストロース製品の仕様
書はダニスコスウィートナーより入手可能である。
【0029】
さらに高度分枝多糖類は熱変換によってデンプンから誘導される。デンプンは、α−(1,6)結合によるいくつかの分枝とともに、α−(1,4)結合によって結合したグルコース分子でできている。分枝の度合いはデンプンの原料による。
【0030】
多糖類は熱変換として知られる熱処理工程でデンプンから製造される。ピロデキストリンは、デンプンのみ又は微量の酸触媒とともに、ドライロースト方法で得られる、デンプン加水分解生成物である。この反応で形成される最初の生成物は溶解性デンプンであり、次に該デンプンは加水分解してさらにデキストリンを形成する。最終生成物の分子量は加熱温度と加熱期間に依存する。グルコシド変換はデキストリン化工程中に起こり得、α−(1,4)グルコシド結合の断裂に続いて、直ちに、生じた破片と隣り合うヒドロキシ基が結合し、新たな連鎖および分枝構造が生成する。よって、グリコシド結合の比率はさまざまである。市販の熱変換デンプンは、ファイバーソール−2(登録商標:Fibersol−2)とよばれ、ミツタニアメリカインコーポレーテッドより入手可能である。
【0031】
図1はファイバーソール−2(登録商標:Fibersol−2)およびポリデキストロースの連鎖及び分枝の概要を示す図である。ポリデキストロースと比べてファイバーソール−2(登録商標:Fibersol−2)はより多量の非分枝および単一分枝残基、より少量のフラノース、及びより多量の4−及び4,x−連鎖残基を有する。6−連鎖が優勢であるポリデキストロースはファイバーソール−2(登録商標:Fibersol−2)より多く分枝しており、ファイバーソール−2(登録商標:Fibersol−2)はデンプン源に合わせてはるかに多くの4−連鎖を含む。「4−連鎖」は2,4−、4,6−、2,4,6−及び2,3,4,6−連鎖などの4−連鎖を有する残基の総画分を意味する。図2は図1のファイバーソール−2(登録商標:Fibersol−2)及びポリデキストロースの、個々の連鎖分布の概要を示す。
【0032】
本発明のポリウレタンは、構造成分がランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類又は該多糖類のアルコキシル化誘導体に由来する分子を含むとして記載される。グルコピラノース単位は平均10乃至100個のグルコース残基を有し、多糖類及びその誘導体はいずれも30以上の、好ましくは30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有する。
【0033】
さらに、本発明は、ポリオール組成物、少なくとも一種の触媒及び少なくとも一種の界面活性剤を含み、該ポリオール組成物は高度分枝多糖類又は該多糖類のアルコキシル化誘導体を2乃至100%含む、ポリウレタン製造のための混合物に関する。多糖類は、平均10乃至100個のグルコース残基を有するランダム結合したグルコピラノース単位を有する。多糖類及びその誘導体はいずれも30以上の、好ましくは30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有する。
【0034】
好適な混合物は、ポリオール組成物中に一種以上のポリオール、発泡剤(類)、触媒(類)、界面活性剤(類)及び添加剤、例えば顔料又は充填剤、又は、難燃性や耐久性向上等の目的とする性能を得るのに必要な成分等を含み得る。ポリオール100部当りの部で記載された、以下の構成要素が混合物に加えられる:水(1−30)、触媒(1−10)、界面活性剤(1−25)、架橋剤(0−30)および、所望により、補助発泡剤(0−100)。
【0035】
さらに、ポリウレタンの製造方法も提供する。該方法は、平均10乃至100個のグルコース残基を有するランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類、又はそれらのアルコキシル化誘導体を含み、該多糖類及び誘導体は何れも30以上の、好ましくは
30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有するポリオール組成物を、少なくとも一種の界面活性剤及び少なくとも一種の触媒と混合することを含む。その後、有機ポリイソシアネートを加えて、混合物を反応させる。
【0036】
好ましい実施態様において、形成されたポリウレタンは硬質、半硬質、又は軟質ポリウレタンフォームであり、前記ポリウレタンの製造はさらに水又は非水発泡剤から選択される発泡剤を前記ポリオール組成物と混合することを含む。本発明の混合物は、水又は非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤を含み得る。
【0037】
当技術分野で周知のいずれの適当な触媒及び界面活性剤も目的とする性質を得るために使用され得る。触媒は第三級アミン及び金属塩又はそれらの混合物からなる群から選択され得る。アミン触媒はメチルモルホリン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチレンジアミン及びペンタメチレンジエチレントリアミンなどが挙げられるが、これに限定されない。金属塩は、スズ又はカリウムオクテート及びカリウムアセテートなどのカリウム塩が挙げられるが、これに限定されない。触媒混合物が好ましい(例えば、ポリキャット(登録商標:Polycat)5,8,46K:ダブコ(登録商標:Dabco)K15,33LV、TMR−すべてエアープロダクツ製;ジェフキャット(登録商標:Jeffcat)ZF10−ハンツマン製)。界面活性剤は寸法安定性を助長し、セル形成を均一にするために使用され得、シリコン及びノニルフェノール界面活性剤からなる群から選択され得る。適当なシリコン界面活性剤の例は、ダブコ(登録商標:Dabco)シリーズ DC5890、DC5598、DC5043、DC3537及びDC193−すべてエアープロダクツ製、がある。幾つかのフォームでは、ノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物の使用が好都合である。この好適例は、ターギトール(登録商標:Tergitol)(ダウ製)及びポリステップ(登録商標:Polystep)(ステパン製)系の界面活性剤がある。混合物はさらに、トリエタノールアミン、グリセリン及びトリメチロールプロパンからなる群から選択される架橋剤を含み得る。さらに、顔料又は充填剤及び他の付加成分といった添加剤が加えられ得る。
【0038】
本発明の一つの実施態様において、ポリオール組成物は2乃至100%の多糖類からなり、さらにポリエステル及びポリエーテルから選択される、一種以上のさらなるポリオール0乃至98%を含み得る。好ましい実施態様において、ポリオール組成物は最大75%のポリエステルポリオールを含み得、該ポリエステルポリオールは好ましくは、飽和脂肪族又は芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合反応の容易に入手可能な生成物である。ジカルボン酸の例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、及び、好ましくはフタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸が挙げられるが、これに限定されない。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3プロパンジオール、グリセロール、1,4ブタンジオールが挙げられるが、これに限定されない。最も好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレートと過剰のジエチレングリコール(所望により一部又は全てのエチエレングリコールの副生成物を除去して)のアルコール分解生成物を含み得る(例えば、225−275mg−KOH/gm範囲のヒドロキシ価、2.0の官能価、0.4−2.0mg−KOH/gmの酸性価及び平均238等量を有するコサ製のテラート(登録商標:Terate)2541)。
【0039】
本発明の他の好ましい実施態様において、ポリオール組成物は最大75%のポリエーテルポリオールを含む。ポリエーテルポリオールは好ましくは、アルキレンオキサイドと脂肪族又は芳香族多価アルコール、又はアミンと糖質又は糖質の混合物および/又は多価アルコール及び/又はアルコール含有アミンおよび/又は多価アルコールの混合物及び水及び/又はプロポキシル化マンニッヒ塩基との反応の容易に入手可能な生成物であるか、或
いは、エチレン性不飽和脂肪族又は芳香族置換又は非置換炭化水素のグラフトコポリマーとして変性され得る。糖質の例としては、グルコース、マルトース、フルクトース、ソルビトール、スクロース、アラビノース、キシリトール及びキシロース、及び無水グルコースが挙げられるが、これに限定されない。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブタンジオール、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンが挙げられるが、これに限定されない。アルキレンオキサイドの例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド及び2,3−ブチレンオキサイドが挙げられるが、これに限定されない。ポリエーテルポリオールは、エチレンオキサイドとのさらなる縮合によって変性され得、キャップ化されたジオール又はトリオールが製造される。それゆえ、第一級ヒドロキシ基のパーセンテージは、50%以上、好ましくは80%以上に増加され得る。これらポリエーテル類はエチレン性不飽和炭化水素とのグラフト重合によってさらに変性され得る。これらの例としては、短鎖脂肪族アルキルジエン類;スチレンおよび置換スチレンモノマー類;アクリル及び置換アクリルモノマー類;及びビニルエステル類、ビニルエーテル類及びビニルケトン類が挙げられるが、これに限定されない。
【0040】
一旦形成されたポリエーテルポリオールは、単独であるいは混合物として使用され得る。要求されるポリウレタン特性に応じて、この群からの幾つかの好ましい例は:430−450mg−KOH/gm範囲のヒドロキシ価を有する、プロポキシル化スクロース(45−65%)及びプロポキシル化グリセロール(30−60%)の混合物(例えば、アーチ製ポリG(登録商標:PolyG)74−444);スクロース及び/又はプロポキシル化スクロース及び/又はプロポキシル化ジエタノールアミン及びジエタノールアミンの混合物に由来するポリオール類、例えばアーチ製ポリG(登録商標:PolyG)71−357及び71−470など;80%以上の第一級ヒドロキシ基及び15−20%のエトキシル化グリセロールを有し、平均分子量4500−6500、ヒドロキシ価25−35mg−KOHを有するグリセロールで開始された、エチレンオキサイドでカップされたトリオール(例えば、アーチ製VHP(登録商標)トリオールズ85−29及び85−34);平均分子量6200及び平均ヒドロキシ価27mgKOHを有し、>20%の分散固体を有する、エチレンオキサイド末端カップ化アルコキシル化グリセロールのスチレン−アクリロニトリルグラフトコポリマー類(例えば、バイエル製アルコル(登録商標:Alcol)34−28)。
【0041】
前記ポリオール組成物のさらなるポリオールはポリエステル及び/又はポリエーテルポリオールの混合物を含み得る。
【0042】
本発明のポリウレタンは好ましくは低イソシアネートインデックスにて製造され、一方硬質フォームは一般に高いインデックス値で製造される。本発明のポリイソシアネートのイソシアネート基とポリオール組成物のヒドロキシ基の割合は、好ましくは1.2:1乃至1:10であり、ポリオールAについてはより好ましくは1:2乃至1:7であり、ポリオールBについてはより好ましくは1.1:1乃至1:4、最も好ましくは1:1乃至1:3である。
【0043】
本発明のイソシアネートは容易に入手できるイソシアネート芳香族化合物の分類に由来し得る。要求される特性に応じて、好ましい芳香族イソシアネートの例としては、トルエンのニトロ化及び続いて水素化によって製造されるトルエンジアミンのホスゲン化によって製造されるもののような、2,4及び2,6トルエンジ−イソシアネート(TDI)が挙げられる。TDIは、80:20又は65:35割合、より好ましくは80:20(例えば、リオンデル製TDI80)の2,4及び2,6異性体混合物であり得る。他の好ま
しいイソシアネートは、アニリンとホルムアルデヒドとの縮合、その後のホスゲン化によって製造されるようなメチレンジフェニルイソシアネート(MDI)がある。MDIは2,4’及び4,4’メチレンジフェニルジイソシアネートの混合物であり得、並びに2以上の芳香環を有する化合物−すなわち、ポリマーMDI又はPMDI(例えば、BASF製ルプラネート(登録商標:Lupranate)M20S、ダウ製パピ(登録商標:PAPI)27、及びバイエル製モンドゥール(登録商標:Mondur)MR)、であり得る
【0044】
上述のように、上記ポリオール組成物はまた、アルコキシル化誘導体、すなわち、高度分枝多糖類及びアルキレンオキサイドの反応生成物であるポリオールBを含み得る。
【0045】
他の実施態様において、補助開始剤をさらに加えても良い。補助開始剤は、水、多価アルコール エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、グルコース、フルクトース、スクロース、ソルビトール及びそれらの可能な高分子量類似体;モノ−、ジ−及びトリエタノールアミンなどのアルキル化及び非アルキル化脂肪族及び芳香族アミン並びにそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0046】
アルキレンオキサイドはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、及び2,3−ブチレンオキサイドからなる群から単体で、連続して、又はそれらの混合物で選択され得る。最も好ましい実施態様において、多糖類はポリデキストロースであり、アルキレンオキサイドはプロピレンオキサイドである。
【0047】
一つの好ましい実施態様は、200乃至1000cpsの粘度と200乃至600mg−KOH/gmのOH数を有するポリオールAとプロピレンオキサイドの水素化又は低酸性形態の付加物である。
【0048】
本発明の一つの実施態様において、ポリオール組成物の多糖類は、あらゆるグリコシド結合型を有するランダム交差結合のグルコース単位からなり、少量の結合糖アルコールと酸を含み、約1500乃至18,000の平均分子量を有する。多糖類は、主に1,6グリコシド結合を有し、酸の存在下での、グルコース、マルトース又はその他の単糖類、あるいは、加水分解デンプンなどのグルコース含有物質と、糖アルコールとの重縮合生成物である。
【0049】
好ましい酸の例としては、約0.001−3%で、ギ酸、酢酸、安息香酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、イタコン酸、クエン酸などのモノ、ジ又はトリカルボン酸又はそれらの潜在性無水物、及び/又は、塩酸、硫酸、亜硫酸、チオ硫酸、ジチオン酸、ピロ硫酸、セレン酸、亜セレン酸、リン酸、次亜リン酸、ピロ亜リン酸、ポリリン酸、次リン酸、ホウ酸、過塩素酸、次亜塩素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、およびケイ酸などの鉱酸;重硫酸ナトリウム及び次亜硫酸ナトリウムなどの上記酸の酸性アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩;又はこれら酸(及び/又は酸性アルカリ又はアルカリ土類金属塩)のリン酸との混合物などが挙げられるが、これに限定されない。こうして製造された多糖類は、微量の未反応糖アルコール及び/又は酸及び無水グルコース(反応中間体)の混合物を含む。
【0050】
好ましい実施態様において、糖アルコールはソルビトール、グリセロール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール又はそれらの混合物から選択され、概して5乃至20質量%で、好ましくは5乃至15質量%、より好ましくは8乃至12質量%の水準である。
【0051】
形成された多糖類は、さまざまな化学的及び物理的手法の単独使用又は併用によって、さらに精製又は変性される。これらは、化学的分別法、有機溶媒を用いた抽出法、適当な塩基による中和法、クロマトグラフィー(イオン交換又はサイズ排除など)、メンブレン又は分子ろ過、さらなる触媒処理、炭素処理及び水素化による精製法などが挙げられるが、これに限定されない。
【0052】
本発明の最も好ましい実施態様において、多糖類はグルコース、ソルビトール及びクエン酸の重縮合生成物である。水溶性多糖類、即ちポリオールAは、クエン酸(0.01−1質量%)の存在下、無水溶融条件下及び減圧下で、グルコースとソルビトール(8−12質量%)との反応によって製造される。多糖類は、イオン交換によって精製され得、0.004meq/gm未満の酸性度の形態が製造され、低酸性ポリオールAと言及される。或いは、イオン交換及び水素化の組合せによって精製され、水素化ポリオールAと言及される。水素化後、還元糖類は該して総糖質含量の0.3%未満である。或いは、酸性度及びモノマー反応の副生成物の濃度を減少させるためにアニオン交換及び分子ろ過によってさらに精製され得、低モノマーポリオールAと言及される。処理で用いられる水の一部は、目的とする水分含有量を得るために除去され得る。低酸性度及び水素化形態において、多糖類は総糖質含量の約90%を構成する:残りはグルコース、ソルビトール及び無水グルコースから構成される。低分子形態において、多糖類は総糖質含量の99+%を構成する。全ての場合において水の含有量も粗大な又は微細なパウダーの何れかとして粉砕できるように調節され得る。この多糖類は好ましくはポリデキストロースである。
【0053】
本発明の他の実施態様において、多糖類は主にβ−1,4連鎖と、デンプンからデキストリンに加水分解され続いて連結された分枝構造を形成する種々の数のグルコース残基を有する。この実施態様において、多糖類は好ましくは熱変換デンプンである。
【0054】
本発明の他の実施態様において、ポリウレタンは、少なくとも一種の触媒の存在下、及び/又は少なくとも一種の界面活性剤の存在下で、ポリイソシアネート及びポリオール組成物を反応させることによって得られ得る。架橋剤、顔料又は充填剤および他の付加成分などの添加剤が加えられ得る。高度分枝多糖類は主としてイソシアネートと反応するとはいえ、本発明の幾つかの実施態様においては充填剤としての役目もまた果たす。
【0055】
本発明のポリウレタンは、フォーム類、粘着剤類、塗料類であり、水が除去されると硬質プラスチックでさえある。より具体的には、前記ポリオールは、高弾性(HR)の成形軟質フォーム用途におけるポリマーポリオールに対する部分代替品として使用され得る。高弾性フォームは例えば家庭用品及び自動車におけるクッション素材として使用される。
【0056】
好ましい実施態様において、ポリウレタンは、硬質、半硬質又は軟質ポリウレタンフォームである。この実施態様において、ポリウレタンフォームは、前記ポリイソシアネートと前記ポリオール組成物を、水及び非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤の存在下で反応させることによって得られ得る。非水補助発泡剤は、アセトン、メチル、ホルメート(ギ酸メチル)、ペンタン、イソペンタン、n−ペンタン又はシクロペンタン、HCFC141、HFC245、HFC365、HFC134、HFC227又はそれらの混合物であるような低沸点有機液体であり得る。
【0057】
さらに別の実施態様において、多糖類はポリデキストロースであり、ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネート、2−100%のポリデキストロースを含むポリオール組成物、少なくとも一種の触媒、少なくとも一種の界面活性剤及び、水および非水剤から選択される少なくとも一種の発泡剤を反応させることにより得られる。
【0058】
ポリウレタンフォームの好ましい製造方法は、2−100%のポリデキストロースを含
むポリオール組成物を少なくとも一種の界面活性剤、少なくとも一種の触媒、及び、水および非水剤から選択される少なくとも一種の発泡剤を混合すること、有機ポリイソシアネートを加えること、そして混合物を発泡させることを含む。本発明の全てのポリウレタン実施態様において、充填剤、難燃剤、架橋剤および耐久性向上剤などの特別添加剤を含み得る。これら添加剤は、好ましくは、当業界で一般的であり従って当業者に周知の量で添加される。一方、本発明の特別な充填剤は、本発明のポリオール組成物に含まれる分枝多糖類を含む。
【0059】
以下の実施例はさらなる説明を本発明に与えるものであるが、その権利範囲を限定することを意図するものではない。上記詳細な説明に基づき、当業者であれば本発明をさまざまな方法で改変し、幅広い明確な特性を有するポリウレタンを提供することが可能である。
【実施例】
【0060】
実施例1
本発明のポリウレタンフォームを製造するために、表1に示された割合でサイドAに挙げられた試薬を適当な大きさの反応槽に一緒に加え、高速オーバーヘッド撹拌にて撹拌した。低沸点1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含むブレンドが使用された場合、該ブレンドを混合後に冷却し、混合中の揮発減量を埋め合わせるために付加発泡剤を必要に応じて加えた。次にイソシアネート成分を得られた混合物に加え10−15秒高速で撹拌し得た。混合物をフォームが発生し固まる間の0−30秒間放置した。3−5分後、フォームは硬化し、試験片に切断した。密度を円筒型又は長方形の試験片で測定した。圧縮特性をMTSユニバーサルテスターを用いて、圧縮速度0.5in/min、ASTM D−575を用いて、フォーム形成方向に沿って測定した。ポリオールAの含水率を屈折率又は乾燥減量によって測定した。
【0061】
ポリオールAとして低分子ポリデキストロースは、HCFC発泡剤の不在下で水分量の増加に対して、硬質フォーム形成を安定化した。ポリオールAは、水分量の増加したポリエーテル及びポリエステルブレンドに添加された。本発明のフォーム(処方4−6)は、低密度で、収縮なく適度な膨張で製造され、微細なセル構造を有していた。水のみの処方(処方1−3)は、不十分なフォーム形成後、崩壊した。
【0062】
【表1】

【0063】
ポリオールAとして低分子ポリデキストロースはまた、HCFC 141bなどの助剤を用いた共発泡系において、硬質フォーム形成を安定化した。本発明において、水は適度な量でポリオールA中に存在しているため、外部の水は存在しなくてもよい(処方9及び10)。処方7及び8と比較して、本発明のフォームは改善された密度特性、さらに微細なセル構造を有し、そして同体積のフォームを製造するのにより少ない量のイソシアネートを要求した。水はHCFC 141などの補助発泡剤と共に系に加えられ得る。
【0064】
【表2】

【0065】
実施例2
低濃度のHCFC 141bの存在下又は不在下で、低分子ポリデキストロースとしてポリオールAを添加したとき、改善されたフォームが形成された(本発明の処方12−14;比較として処方11、表2参照)
【0066】
ポリオールAとして低分子ポリデキストロースを、一部又は全てのスクロースベースポリオールに変えて用いた。芳香族ポリエステルポリオールのみが存在する系において、水又はHCFC 141bの一方が単独発泡剤であるとき、粗大なセルを有する硬質フォームが形成された(処方15,16)。ポリオールAの単独水発泡系への添加は、発泡剤として水又はHCFC 141bを用いたものと類似の密度及びモジュラスを有するフォームをもたらしたが、セル構造はより微細となり、イソシアネート要求量も少なくなった(処方17)。
【0067】
【表3】

【0068】
実施例3
ポリデキストロースを、補助発泡剤なし、高水分含量の系で、半硬質及び硬質フォームの作成に用いた(表3参照)。これらの系において、ポリデキストロースは慣用のポリエステル及びポリエーテルポリオールを代替するものである。処方20乃至22において、ポリオールAとして水素化ポリデキストロースを名目上30%水分含量で使用した。処方23乃至26において、ポリオールAとして低酸性ポリデキストロースを名目上30%水分含量で使用した。対照フォーム処方18及び19と比較して、本発明のフォームは、中程度からとても微細な範囲でゲル化したセル構造を有し、収縮又は崩壊を示さなかった。密度は、イソシアネートインデックスに応じて0.8乃至1.9pcfの範囲であった。
【0069】
【表4】

【0070】
この方法で製造された物質は半硬質であり、輸送又は貯蔵の間の損傷から壊れやすい物を保護するのに好適な性質を有した。
【0071】
実施例4
処方27,28及び28aにおいて、ポリオールAは水素化ポリデキストロース、減少した酸性のポリデキストロース及び熱変換デンプンをそれぞれ含んだ。ポリオールAは単一ポリオールであり、補助発泡剤の不在下で使用された(表4参照)。得られたフォームは低密度、微細なセル構造を有し、変形なく容易に水を吸収した。
【0072】
ポリオールAは、処方30乃至32に示すような、高弾性軟質フォームを製造するためにも用いられた。ポリオールAとして低酸性ポリデキストロースの水溶液をサイドAに添加し、TDI80/20と反応させた。僅かに環状に収縮した対照フォーム処方29と比較して、本発明のフォーム(30乃至32)は収縮を示さず、微細なセル構造と<2pcfの密度を有した。
【0073】
【表5】

【0074】
実施例5
ポリオールAとして低酸性及び水素化形態のポリデキストロースを、プロピレンオキサイドとの、補助開始剤としての水を用いた反応によって変性し、新規ポリオールBを形成した:以下の通り製造した。
【0075】
2リットルパー(Parr)圧力リアクターをポリデキストロースと固体KOHを表6に示す量で満たした。リアクターは10分間50psiのN2でリークを点検し、25p
siのN2で3回パージした。次にプロピレンオキサイド70gを充填し、リアクターを
120℃に加熱した。温度を120℃−130℃に維持するため冷却を施した。所望の計画ヒドロキシ数が得られるまで、リモートシリンダーからプロピレンオキサイドを断続的に加えた。次にリアクターを、N2で3回パージし、60psiの圧力を加え、新たなポ
リオールを試験管を通じてリアクターから除去した。触媒を等量のH3PO4を用いて失活させ、ロータリーエバポレーターで30分間加熱及び撹拌し、セリット及びマグネソール(30/40)を加え、フィルター中20psiの圧力でスラリーを濾過した。単離収率が記録され、ポリオールの色が記録された。処方39乃至42は、充填質量と単離ポリオールの基本性質を挙げた(表6参照)。ヒドロキシ価をASTM 4274−Cで算出した。
【0076】
新規のポリオールを、新世代の補助発泡剤、すなわち1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC245fa)との親和性に関して試験した。組み込まれたポリプロピレンオキサイドのレベルに係わらず、HFC245faをポリオールBシリーズ10%及び50%w/wで加えたいずれにおいても、完全な均質性が観察された。処方39のポリオールBをPMDI及びHFC245faと一緒に用いて処方35及び37の硬質フォームを製造した。処方41のポリオールBをPMDI及びHFC245faと一緒に用いて、処方33及び34の硬質フォームを製造した。少量の水の存在及び非存在の各々の場合で、微細なセル構造及び低密度が得られた。処方40のポリオールBを三量化触媒の存在下でPMDIと反応させ、優れた、中程度から微細なセル構造の硬質フォームを製造した(処方37)。ポリオールなしの対照処方38は粗大なセルを有する砕けやすいフォー
ムを製造した。
【0077】
【表6】

【0078】
【表7】

【0079】
上記説明に基づいて、本発明において使用される高度分枝多糖類はポリウレタンの特性を改善することは明白である。
【0080】
本発明のフォームは、改善された密度特性、より微細なセル構造を有し、同体積のフォームを製造するためにより少ないイソシアネート量を要求する。さらに、微細なセル構造及び少ないイソシアネート要件は、より少ない非水発泡剤又は該発泡剤なしで獲得できる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】図1は本発明において有用な2種の多糖類の連鎖及び分枝の概要を示す図である。
【図2】図2は本発明において有用な2種の多糖類の連鎖分布の概要を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリイソシアネートと、平均10乃至100個のグルコース残基を有する、ランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類、又はそれらのアルコキシル化誘導体を含み、該多糖類及び誘導体は何れも30以上の平均官能価を有するポリオール組成物とを反応させることによって得られるポリウレタン。
【請求項2】
前記多糖類及び誘導体が30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有することを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項3】
前記ポリオール組成物が2乃至100%の前記多糖類からなることを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項4】
前記多糖類が水溶性であることを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項5】
前記ポリイソシアネートのイソシアネート基と前記ポリオール組成物のヒドロキシ基との割合が1.2:1乃至1:10、好ましくは1:2乃至1:7であることを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項6】
前記多糖類が、あらゆるグリコシド結合型を有するランダム交叉結合グルコース単位からなり、微量の結合糖アルコール及び酸を含み、約1500乃至18,000の平均分子量を有することを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項7】
前記多糖類が主に1,6−グリコシド結合を有することを特徴とする、請求項6記載のポリウレタン。
【請求項8】
前記多糖類が、カルボン酸の存在下における、グルコース、マルトース又は他の単糖類又は加水分解デンプンなどのグルコース含有物質と糖アルコールとの重縮合生成物であることを特徴とする、請求項6記載のポリウレタン。
【請求項9】
前記糖アルコールが、ソルビトール、グリセロール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、又はそれらの混合物からなる群から選択され、概して5乃至20質量%、好ましくは5乃至15質量%、より好ましくは8乃至12質量%の水準であることを特徴とする、請求項6記載のポリウレタン。
【請求項10】
前記多糖類がグルコース、ソルビトール及びクエン酸の重縮合生成物であることを特徴とする、請求項6記載のポリウレタン。
【請求項11】
前記多糖類がポリデキストロースであることを特徴とする、請求項6記載のポリウレタン。
【請求項12】
前記多糖類が分別法、抽出法、中和法並びに、クロマトグラフィー、ろ過、酵素処理、炭素処理及び水素化による精製法から選択される方法によって精製されることを特徴とする、請求項6記載のポリウレタン。
【請求項13】
前記多糖類が主にβ−1,4−連鎖を有し、デンプンからデキストリンに加水分解され、続いて連結して分枝構造を形成する種々の数のグルコース残基を有することを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項14】
前記多糖類が熱変換デンプンであることを特徴とする、請求項13記載のポリウレタン。
【請求項15】
前記ポリウレタンがさらに触媒、界面活性剤、架橋剤及び添加剤から選択される付加成分を含むことを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項16】
前記多糖類が充填剤としての役割を果たすことを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項17】
前記ポリウレタンが硬質、半硬質又は軟質ポリウレタンフォームであることを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項18】
前記ポリウレタンフォームが、水及び非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤の存在下で、前記ポリイソシアネートと前記ポリオール組成物を反応させることによって得られることを特徴とする、請求項17記載のポリウレタン。
【請求項19】
前記非水発泡剤が低沸点有機液体であることを特徴とする、請求項18記載のポリウレタン。
【請求項20】
前記非水発泡剤がアセトン、メチル、ホルメート(蟻酸メチル)、ペンタン、イソペンタン、n−ペンタン又はシクロペンタン、HCFC141、HFC245、HFC365、HFC134、HFC227又はそれらの混合物であることを特徴とする、請求項18記載のポリウレタン。
【請求項21】
前記ポリオール組成物がさらにポリエステル及びポリエーテルから選択される一種以上のさらなるポリオールを0乃至98%含有することを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項22】
前記ポリオール組成物が、75%以下のポリエステルポリオールを含むことを特徴とする、請求項21記載のポリウレタン。
【請求項23】
前記ポリエステルポリオールが飽和脂肪族又は芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合反応の生成物であることを特徴とする、請求項22記載のポリウレタン。
【請求項24】
前記ポリオール組成物が、75%以下のポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする、請求項21記載のポリウレタン。
【請求項25】
前記ポリエーテルポリオールが、アルキレンオキサイドと脂肪族又は芳香族多価アルコール、又はアミンと糖質又は糖質の混合物および/又は多価アルコール及び/又はアルコール含有アミンおよび/又は多価アルコールの混合物及び水及び/又はプロポキシル化マンニッヒ塩基との反応生成物であるか、或いは、エチレン性不飽和脂肪族又は芳香族置換又は非置換炭化水素のグラフトコポリマーとして変性され得ることを特徴とする、請求項24記載のポリウレタン。
【請求項26】
前記アルコキシル化誘導体が前記高度分枝多糖類およびアルキレンオキサイドの反応生成物であることを特徴とする、請求項1記載のポリウレタン。
【請求項27】
前記アルコキシル化誘導体がさらに補助開始剤を反応させることによって得られることを特徴とする、請求項26記載のポリウレタン。
【請求項28】
前記補助開始剤が水、多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール グリセロール、グルコース、フルクトース、スクロース、ソルビトール及びそれらの可能な高分子量類似体;モノ−、ジ−及びトリエタノールアミンなどのアルキル化及び非アルキル化脂肪族及び芳香族アミン並びにそれらの混合物であることを特徴とする、請求項27記載のポリウレタン。
【請求項29】
前記アルキレンオキサイドはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイドおよび2,3−ブチレンオキサイドからなる群から単体で、連続して、又はそれらの混合物で選択されることを特徴とする、請求項26記載のポリウレタン。
【請求項30】
前記多糖類がポリデキストロースであり、前記アルキレンオキサイドがプロピレンオキサイドであることを特徴とする、請求項26記載のポリウレタン。
【請求項31】
ポリオール組成物、少なくとも一種の触媒及び少なくとも一種の界面活性剤を含むポリウレタン製造のための混合物であって、該ポリオール組成物は、平均10乃至100個のグルコース残基を有し、ランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類、又はそれらのアルコキシル化誘導体を2乃至100%含み、該多糖類及び誘導体は何れも30以上の平均官能価を有することを特徴とする、混合物。
【請求項32】
前記多糖類及び誘導体が30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有することを特徴とする、請求項31記載の混合物。
【請求項33】
前記ポリウレタンが硬質、半硬質又は軟質ポリウレタンフォームであることを特徴とする、請求項31記載の混合物。
【請求項34】
前記混合物が、水及び非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤をさらに含むことを特徴とする、請求項33記載の混合物。
【請求項35】
前記非水発泡剤が低沸点有機液体であることを特徴とする、請求項34記載の混合物。
【請求項36】
前記触媒が第三級アミン及び金属塩及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項31記載の混合物。
【請求項37】
前記界面活性剤がシリコン及びノニルフェノール界面活性剤からなる群から選択されることを特徴とする、請求項31記載の混合物。
【請求項38】
前記ポリオール組成物がさらにポリエステル及び/又はポリエーテルからなる一種以上のさらなるポリオールを0乃至98%含有することを特徴とする、請求項31記載の混合物。
【請求項39】
前記アルコキシル化誘導体が前記高度分枝多糖類およびアルキレンオキサイドの反応生成物であることを特徴とする、請求項31記載の混合物。
【請求項40】
前記アルコキシル化誘導体がさらに補助開始剤を反応させることによって得られることを特徴とする、請求項39記載の混合物。
【請求項41】
前記補助開始剤が水、多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール グリセロール、グルコース、フルクトース、スクロース、ソルビトール及びそれらの可能な高分子量類似体;モノ−、ジ−及びトリエタノールアミンなどのアルキル化及び非アルキル化脂肪族及び芳香族アミン並
びにそれらの混合物であることを特徴とする、請求項40記載の混合物。
【請求項42】
前記混合物が、トリエタノールアミン グリセリン及びトリメチロールプロパン及び同様のものからなる群から選択される架橋剤をさらに含むことを特徴とする、請求項39記載の混合物。
【請求項43】
前記アルキレンオキサイドがエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイドおよび2,3−ブチレンオキサイドからなる群から単体で、連続して、又はそれらの混合物で選択されることを特徴とする、請求項39記載の混合物。
【請求項44】
a.平均10乃至100個のグルコース残基を有し、ランダム結合したグルコピラノース単位の高度分枝多糖類、又はそれらのアルコキシル化誘導体を含み、該多糖類及び誘導体は何れも30以上の平均官能価を有するポリオール組成物を、少なくとも一種の界面活性剤及び少なくとも一種の触媒と混合すること、
b.有機ポリイソシアネートを添加すること、
c.混合物を反応させること、
を含むポリウレタンの製造方法。
【請求項45】
前記多糖類及び誘導体が30乃至60の、より好ましくは30乃至50の、最も好ましくは30乃至40の平均官能価を有することを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項46】
前記ポリオール組成物が2乃至100%の前記多糖類からなることを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項47】
前記ポリウレタンが硬質、半硬質又は軟質ポリウレタンフォームであり、前記ポリウレタンの製造はさらに水及び非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤を前記オリオール組成物と混合することを含むことを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項48】
前記非水発泡剤が低沸点有機液体であることを特徴とする、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記ポリイソシアネートのイソシアネート基と前記ポリオール組成物のヒドロキシ基との割合が1.2:1乃至1:10、好ましくは1:2乃至1:7であることを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項50】
前記触媒が第三級アミン及び金属塩及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項51】
前記界面活性剤がシリコン及びノニルフェノール界面活性剤からなる群から選択されることを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項52】
前記ポリウレタンが架橋剤及び添加剤をさらに含むことを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項53】
前記ポリオール組成物がさらにポリエステル及び/又はポリエーテルからなる一種以上のさらなるポリオールを0乃至98%含有することを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項54】
前記アルコキシル化誘導体が前記高度分枝多糖類とアルキレンオキサイドとの反応生成物であることを特徴とする、請求項44記載の方法。
【請求項55】
前記アルコキシル化誘導体がさらに補助開始剤を反応させることによって得られることを特徴とする、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記補助開始剤が水、多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール グリセロール、グルコース、フルクトース、スクロース、ソルビトール及びそれらの可能な高分子量類似体;モノ−、ジ−及びトリエタノールアミンなどのアルキル化及び非アルキル化脂肪族及び芳香族アミン並びにそれらの混合物であることを特徴とする、請求項55記載の方法。
【請求項57】
ポリイソシアネート、任意にアルコキシル化されたポリデキストロース2乃至100%を含むポリオール組成物、少なくとも一種の触媒、少なくとも一種の界面活性剤、並びに、水および非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤を反応させることによって得られるポリウレタンフォーム。
【請求項58】
a.任意にアルコキシル化されたポリデキストロース2乃至100%を含むポリオール組成物と、少なくとも一種の界面活性剤、少なくとも一種の触媒、並びに、水および非水発泡剤から選択される少なくとも一種の発泡剤を混合すること、
b.有機ポリイソシアネートを添加すること、
c.混合物を発泡させること、
を含むポリウレタンフォームの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−500417(P2008−500417A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513920(P2007−513920)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052367
【国際公開番号】WO2005/118669
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(504273748)
【Fターム(参考)】