説明

高強度光から保護するための方法および装置

【課題】高強度光源からの出力は、十分露出された画像/ビデオを生成し、内視鏡などの医療装置内で安全でない問題点が検出されるとき、強度を自動的に低減するように制御される、方法および装置を提供する。
【解決手段】本方法および装置は、高周波ノイズ、低速応答時間、非線形性、および非単調応答時間を有する光源を制御し、患者の組織を潜在的な過熱/熱傷から保護し、作業者および患者の目を、内視鏡などの医療装置に使用する高強度光に対する潜在的な直接露出から保護する問題を克服する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的には、内視鏡撮像システムなどの医療装置に使用される高強度光源の出力に対する直接的な露出(曝露:exposure)から作業者および患者を自動的に保護するための方法および装置に関する。さらに、本発明は、全体的には、キセノンまたはキセノン様ベース光源などの、高周波ノイズ、低速応答時間、非線形性、および非単調応答時間を有する高強度光源を制御する問題を克服するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡による身体表面の撮像は、医療および獣医療の分野でよく知られている。通常、撮像は、内視鏡を身体空洞に挿入するステップと、身体組織を照明するために内視鏡を通して高強度光源出力を向けるステップとを含む。次に、身体組織で反射された光は、光路に沿ってイメージセンサに導かれ、組織のビデオおよび静止画像のどちらも生成する。そうした1つの方法は、Chateneverらへの米国特許第5,162,913号に記載され、CCD(電荷結合素子)イメージセンサにより検出されるビデオ画像の露出の自動調整の技法を提供する。
【0003】
高強度光源の使用は、医療作業者および患者に対する潜在的な危険を含む。例えば、高強度光源出力を送るのに使用される導光ケーブルが、瞬間的に内視鏡から分離し、患者を保護するのに使用される滅菌ドレープ上に置かれるとき、高強度の光出力は、ドレープを発火させ、火炎災害をもたらすには十分である可能性があり、または、使用者は、偶発的に、分離した導光ケーブルを保持し、部屋内の別の人の目を一時的に眩ます可能性がある。いくつかの場合には、内視鏡が患者から取り外される(すなわち、引き抜かれる)とき、これら同じ災害の危険性が存在する可能性がある。光源が、自動露出システムを有する内視鏡ビデオカメラと共に使用されるとき、光源出力強度は、十分露出された画像を生成するために、カメラに必要な強度レベルよりも高い強度レベルまで増大する可能性がある。この増大した光強度レベルは、身体組織を乾燥させ、患者に重傷を負わせる可能性がある。通常、内視鏡ビデオカメラ自動露出システムは、約1/125〜1/500秒の電子シャッタ設定により十分露出された画像を生成することができる。内視鏡の遠位端部が、撮像される組織の近くに配置されるとき、通常、比較的弱い光強度レベルでも、内視鏡ビデオカメラは、十分露出された画像を生成することができる。光源出力が高強度レベルに設定され、内視鏡遠位端部が撮像される組織の近くに配置されるとき、望ましくない危険性の高いシナリオが起こる可能性がある。そうした場合には、通常、自動カメラ露出システムは、組織からの高輝度反射を補償するために、電子シャッタを約1/10,000秒(またはそれより速い)に設定するように調整する。そうした場合には、繊細な組織を乾燥させる危険性が大幅に増大する。
【0004】
したがって、これらの問題を解決し、特に、光源出力が表面に向けられず、および/または、カメラ/イメージャ(imager、撮像素子、撮像装置)または導光路が互いに分離するとき、光源強度が自動的に安全レベルまで低減するように、高強度光源からの出力を制御するのが望ましい。さらに、光源強度が十分露出された画像を生成するのに必要な強度よりも高く設定されることにより、外科手術中に手術される組織を過熱または熱傷させることを防ぐのが望ましい。さらに、内視鏡の操作者または手術領域内の人の目を、内視鏡などの医療装置に使用される高強度光に対する直接的な露出から保護するのが望ましい。
【0005】
光源からの出力強度を制御する技法が、当技術分野で知られている。例えば、内視鏡に関する撮像ユニットからの画像信号に基づいて光源からの光強度を自動的に制御する技法は、A.Mochidaへの米国特許第5,957,834号の第2段の行1〜21に述べられる特開昭62-155689に記載されている。Mochida特許でわかるように、画像から取り出された信号に応じて光強度制御が行われるとき、内視鏡を身体から取り外すと直ちに、制御装置は、光源からの出力強度レベルを増大させる可能性があり、そのとき、その代わりに、操作者の目を偶発的な高強度光露出から保護し、可燃材料の発火を防ぐために、出力を減少させるべきである。Mochida特許では、内視鏡が身体から取り外されるとき、光源の出力を手動で調整および制御するために、スイッチが付加される。
【0006】
さらにMochida特許に記載されているように、光源の出力強度レベルは、光源に対するダイアフラムの位置を調整することにより制御される。そうするための制御信号は、内視鏡のイメージセンサから取り出される。
【0007】
米国特許第4,527,552号では、光電素子は、光源出力レベルを制御するために内視鏡に関連する光源により照明される対象物から反射された光の強度を示す信号を生成する。米国特許第5,131,381号では、内視鏡に関連する光源は、内視鏡を通して取り出されるカメラビデオ画像の各ラインの密度値を表す信号により制御される。内視鏡の光強度レベル制御に関する他の特許は、米国特許第3,670,722号、第4,963,960号、第4,561,429号、第5,091,779号、第5,134,469号、第5,159,380号、第6,767,320号、第7,070,560号、第7,585,276号、第7,798,959号、第7,847,817号、および第7,828,726号である。
【0008】
これらの技法は、高強度光源に関する危険性を低減するために提供されてきた。1つの技法は、導光ケーブルが内視鏡に取り付けられるとき、互いに短絡するワイヤを有する特別な導光ケーブルを含む。短絡は、光源において検出され、光出力強度は、ケーブルが分離し、続いて短絡が外れたときに低減される。内視鏡に接続されていないとき、導光ケーブル端部を保護する格納式の機械的シュラウドも示される。
【0009】
導光ケーブルが取り付けられたままの内視鏡が患者から引き出され、偶発的に人もしくは外科用ドレープに向けられたとき、または、導光路もしくは光源が、どこからでも接近可能な組織を処置するために最初に向けられ、手術中もしくは手術後に偶発的に向ける方向を間違えたとき、または、内視鏡導光ケーブル結合体に取り付けられたビデオカメラヘッドが、その対応する制御ユニットから分離するときなどに起こる可能性がある、すべての潜在的な危険な状況に対して、これらの安全策は、必ずしも効果的でない。
【0010】
この問題を解決する、そうした1つの方法は、Chateneverへの米国特許第6,511,422号(これ以降Chatenever'422)に記載されている。参照により本明細書に組み込まれているChatenever'422は、出力が組織に向けられていない(現時点で、内視鏡/ビデオカメラ/光源結合体が身体組織を撮像するために使用されていないことを意味する)ときはいつでも、光源出力強度がより安全なレベルまで自動的に低減されるように高強度光源からの出力が制御される、方法および装置を記載している。この方法は、組織から反射された光を監視することにより行われ、そのとき、この反射は、光源が組織に向けられておらず、光強度がより安全なレベルまで低減されることを示す。この方法は、変調信号を生成するステップと、光源出力の強度を変調信号により変調するステップとを含む。
【0011】
Chatenever'422は、表面で反射された光を監視するステップと、監視される光中の変調信号を検出するステップと、検出された変調信号が基準レベル未満のとき、光源出力の強度を低減するステップとを含む。しかし、Chatenever'422は、安全策として効果的であるが、Chatenever'422に記載されている振幅変調法または周波数変調法が、これらの問題を有する光源と共には十分機能しないので、キセノン光および他の光源を制御する問題を有する。特に、Chatenever'422は、キセノン光などの、低速応答、高周波ノイズ、非線形性、および非単調応答時間を有する光源と共には十分機能しない。したがって、低速応答、高周波ノイズ、非線形性、および非単調応答時間を有する光源と共に機能する、改善された方法および装置を提供するのが望ましい。
【0012】
さらに、内視鏡技術では、キセノン光源の適用性が増してきているので、キセノン光源を制御する問題を克服するために、Chatenever'422特許に記載されている方法および装置を改善するのが望ましい。先行技術に記載されている既存の他の方法および装置のいずれも、低速応答、高周波ノイズ、非線形性、および非単調応答時間を有する光源と共には効果的に機能しない。
【0013】
さらに、キセノン光などの光源に関する問題を解決する光源制御(「LSC」)特性を有する、既存および将来の内視鏡撮像システムを改善する方法および装置を提供するのが望ましい。さらに、コスト的に有効な方法で、光源および内視鏡撮像システムの生産ラインにおいて、どんなハードウェアにも交換することなく、そうすることが望ましい。
【0014】
さらに、光源、カメラヘッド、カメラ制御ユニット(「CCU」)、ビデオ内視鏡、および内視鏡の、様々な既存の生産ラインおよびまだ発展しなければならない生産ラインに適した方法に基づいて、コスト的に有効な単一のLSC実装形態を設計するのが望ましい。さらに、ハードウェア上で実行するソフトウェアを提供するのが望ましい。
【0015】
さらに、新規の内視鏡撮像システムおよび光源に対するLSC特性の調整を簡単にし、手動調整を最小化するように、適応正規化および自己較正を可能にする、LSC用の方法および装置を提供するのが望ましい。
【0016】
さらに、光源、ならびに/または手術中カメラに取り付けられる内視鏡のタイプ、ならびに/または使用中および/もしくは手術中のCCUのカメラタイプの可能な新調または交換に対するLSC特性を回復および/または最適化するように、適応正規化および自己較正技法を含む自己回復法を提供するのが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第5,162,913号
【特許文献2】特開昭62-155689
【特許文献3】米国特許第5,957,834号
【特許文献4】米国特許第4,527,552号
【特許文献5】米国特許第5,131,381号
【特許文献6】米国特許第3,670,722号
【特許文献7】米国特許第4,963,960号
【特許文献8】米国特許第4,561,429号
【特許文献9】米国特許第5,091,779号
【特許文献10】米国特許第5,134,469号
【特許文献11】米国特許第5,159,380号
【特許文献12】米国特許第6,767,320号
【特許文献13】米国特許第7,070,560号
【特許文献14】米国特許第7,585,276号
【特許文献15】米国特許第7,798,959号
【特許文献16】米国特許第7,847,817号
【特許文献17】米国特許第7,828,726号
【特許文献18】米国特許第6,511,422号
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】Joy Lin、「Developing next-gen signal processing and communications systems:Engineering tools and design flow advancements」、http://www.mil-embedded.com/articles/id/?4881
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、低速応答、高周波ノイズ、非線形性、および非単調応答時間を有する光源を制御するように機能するとき、既知の問題を克服する方法および装置を提供するのが本発明の目的である。
【0020】
光源出力の強度を制御する光源制御(「LSC」)特性を有する、既存および新規設計の内視鏡撮像システムを改善する方法を提供するのが本発明の目的である。光源、カメラヘッド/撮像素子、CCU、ビデオ内視鏡、および内視鏡の生産ラインにおいて、どんなハードウェアにも交換することなく、LSC特性を有する、既存および新規設計の内視鏡撮像システムの改善に関するコストを低減および/または削減するのが本発明の目的である。
【0021】
光源、カメラヘッド/撮像素子、CCU、ビデオ内視鏡、および内視鏡の既存および新規設計または開発中の生産ラインに適したコスト的に有効な単一のLSC実装形態を提供するのが本発明の目的である。
【0022】
新規のカメラヘッド/撮像素子、CCU、内視鏡、ビデオ内視鏡、および光源に対する光制御特性の調整を簡単にするように、適応正規化および自己較正を可能にする方法および装置を提供するのが本発明の目的である。
【0023】
LSCシステムに新規または交換用の要素を追加することにより、LSC特性を回復および/または最適化するように、適応正規化および自己較正を含む、自己回復法を提供するのが本発明の目的である。そうした新規または交換用の要素の追加は、使用中および/または手術中に行うことができる。
【0024】
十分露出された画像を生成しながら、出力強度を適切で安全なレベルに自動的に設定するように、高強度光源からの出力を制御するのが本発明の目的である。
【0025】
安全異常が検出されるとき、光源出力強度を安全レベルまで自動的に低減することにより、作業者および患者を、内視鏡およびビデオ内視鏡などの医療装置に使用される高強度光に対する直接的な露出から保護するのが本発明の目的である。光源出力が表面に向けられていないとき、カメラ/撮像素子および/または導光路が分離するとき、ならびにビデオ画像の無移動が検出されるときを検出する異常検出法を提供するのが本発明の目的である。
【0026】
内視鏡の遠位端部が組織の近くに配置されるとき、十分露出された画像を依然として生成しながら、光源出力を安全レベルまで自動的に低減することにより、組織を過熱/熱傷から保護するのが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明のこれらおよび他の目的は、表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、表面を照明する光源と、表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、少なくとも2つのステップを介して光源出力の強度を減少または増加させる、撮像素子およびCCUに関連するコントローラとを備える、表面を観測するための装置を提供することにより達成される。
【0028】
本装置のコントローラは、複数のステップを介して光源出力の強度を減少または増加させることができる。少なくとも2つのステップおよび/または複数のステップの強度は、光源強度出力全体の1%程度の間隔で増加または減少させることができる。増加または減少する出力間隔は、光源、カメラヘッド/撮像素子、CCU、および使用される他の装置の動作特性に応じて、光源出力強度全体の1%よりも大きい(すなわち、3%、5%、15%)ステップまたは1%よりも小さい(すなわち、0.25%、0.5%)のステップとすることができる。少なくとも2つのステップの大きさは、最大光源出力強度の所定のパーセンテージだけ増加または減少させることができる。
【0029】
本装置は、光源、CCU、およびカメラ間の通信のための複数のバスインターフェースに結合する通信バスをさらに含むことができる。
【0030】
本装置の光源は、キセノンまたはキセノン様ベース光源とすることができる。光源は、高周波ノイズ、低速応答時間、非線形性、および非単調応答時間の少なくとも1つを有することができる。
【0031】
本装置の検査機器は、内視鏡、喉頭鏡、気管鏡、ファイバースコープ、十二指腸鏡、胃カメラ、軟性内視鏡、関節鏡、膀胱鏡、腹腔鏡、直腸鏡、およびS字結腸鏡からなる群から選択することができる。
【0032】
本装置のコントローラは、撮像素子により検出される組織/光景から反射された光を表す画像信号を処理することができる。
【0033】
撮像素子(またはイメージセンサ)は、検査機器内遠位、検査機器内近位、または検査機器外部に配置することができる。撮像素子は、CCD、CMOS、またはこれから開発されるタイプの撮像素子とすることができる。
【0034】
本装置は、コントローラ上で実行するソフトウェアをさらに含むことができる。ソフトウェアは、それが装置を動作させるように、コントローラを動作させるステップを含む。ソフトウェアは、装置およびコントローラを動作させる様々な特定のパラメータを含むことができる。
【0035】
1つの例では、ソフトウェアは、光源の出力強度を制御するのに使用される露出値EVi(すなわち、シャッタ速度(秒))を含むことにより動作させることができる。測定されるEViは、EVmeasと呼ばれ、EVmeasが閾値EVtr未満であるとき、光源出力強度は低減される。EViは、シャッタ速度と呼ばれる。EViは、シャッタ速度を測定するために秒または他のそうした単位の時間で決定することができる。
【0036】
EViの最適値は、EVoptと呼ばれ、EVopt,minとEVopt,maxとの間であり、EVoptはEVmeas、光源出力の単調特性および線形特性に依存する。
【0037】
EVmeasがEVopt,minよりも小さいとき、光源の出力強度を増加させ、EVmeasがEVopt,maxよりも大きいとき、光源の出力強度を減少させ、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、光源の出力強度を変化させない。
【0038】
十分露出された画像を生成する基準は、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であることを要求する。コントローラ上で実行するソフトウェアは、十分露出された画像を撮るためにEVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるように動作する。
【0039】
本発明の様々な実施形態の装置は、光出力強度の増加数または減少数を最小化する。光出力強度の増加数または減少数を最小化し、段階的にそうすることは、有利である。
【0040】
本装置のコントローラは、光源出力強度(「P」)が安全でない可能性があるとき、潜在的な安全上の問題点を検出するためのスキャン要求法を含むことができる。スキャン要求法を介して潜在的な安全上の問題点が検出されると、本装置は、出力スキャンおよび相関法を有効にし、EV法を無効にすることができる。出力スキャン法は、Pscan,minからPmaxまで、またはその逆に、指定のステップΔPscanずつ光源の出力強度を増加または減少させることができ、Pscan,minはPmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度である。出力強度は、Pscan,minからPmaxまでステップ状に増加させることができる。あるいは、出力強度は、PmaxからPscan,minまでステップ状に減少させることができる。
【0041】
出力スキャン法は、スキャン要求法により有効にすることができ、スキャン要求法は、潜在的な安全上の問題点を検出することができる。
【0042】
さらに、コントローラは、光源出力が表面に向けられていないときの検出を可能にし、安全出力レベルに達するまで指定のステップΔPscanずつ出力強度を減少させる相関法を含むスキャン要求法を使用することにより、高周波ノイズ、低速、非線形、および非単調応答による、キセノンまたはキセノン様ベース光源の出力内で変調を検出する先行技術の弱点および欠点を補償することができる。スキャン要求法が潜在的な安全上の問題点を検出するとき、相関法は有効になり、EV法は無効になるが、潜在的な安全上の問題点が検出されないとき、相関法は無効になり、EV法は有効になる。
【0043】
本装置は、光源出力が表面に向けられていないとき、光源の出力強度を安全レベルまで自動的に低減するステップを含むことができる。光源の強度は、カメラヘッド、イメージセンサ、ならびに光源および/または導光路の少なくとも1つが分離するとき、安全レベルまで自動的に低減することができる。
【0044】
コントローラは、適応正規化および自己較正を含むことができる。適応正規化は、EVを正規化するステップと、光源およびイメージセンサのタイプに基づいて較正曲線を再計算するステップとを含むことができる。適応正規化および自己較正は、イメージセンサ積算時間Tint、ならびにさらにEVminおよびEVmaxの値に依存することができる。
【0045】
コントローラは、LSC異常を回復および/または最適化するように、適応正規化および自己較正を含む自己回復法を含むこともできる。コントローラは、使用中および/または手術中にシステム内の要素が交換または置換されるとき、適応正規化および自己較正を含む。置換および/または交換される要素は、カメラに取り付けられる内視鏡のタイプ、光源、カメラ、任意のビデオ内視鏡、内視鏡、および/またはCCUデバイスである。システム内の他の要素も置換することができる。
【0046】
自己回復法は、手術中に新規および/または交換用の要素により生じるLSCの潜在的な異常から保護することができる。
【0047】
コントローラは、出力強度を安全レベルまで減少させるように、ビデオ画像の無移動または移動不足が検出されるときを検出することができる。コントローラは、光源の制御前および/または制御後、最適な遅延時間(delay)を挿入することにより、キセノンまたはキセノン様光源の低速応答を補償することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、画像のちらつきを最小化するために、連続的に有効にすることはできない。
【0048】
本発明の他の目的は、表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、表面を照明する光源と、表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、少なくとも2つのステップを介して光源出力の強度を減少させる、撮像素子およびCCUに関連するコントローラとを備える、表面を観測するための装置を提供することにより達成される。コントローラは、いくつかの実施形態では、光源出力強度を増加させる能力を有することもできる。
【0049】
検査機器は、内視鏡、喉頭鏡、気管鏡、ファイバースコープ、十二指腸鏡、胃カメラ、軟性内視鏡、関節鏡、膀胱鏡、腹腔鏡、直腸鏡、およびS字結腸鏡からなる群から選択することができる。
【0050】
本発明の他の目的は、光源の出力強度を制御するのに使用される露出値EViを測定するステップと、露出値EViに基づいて光源の出力強度を増加または減少させるステップとを含む、光源の光出力強度を制御するための方法を提供することにより達成される。
【0051】
本方法は、ハードウェア上で実行することができるソフトウェアを実行させることができる。
【0052】
本方法は、測定されたEViをEVmeasとし、EVmeasが閾値EVtr未満であるとき、光源出力強度を安全レベルに迅速に設定することができる。
【0053】
本方法は、測定されたEViの最適な値を、EVopt,minとEVopt,maxとの間であるEVoptとし、EVoptは、EVmeasならびに光源の単調特性および線形特性に依存することができる。
【0054】
EViがEVopt,minよりも小さいとき、光源の出力強度を増加させ、EViがEVopt,maxよりも大きいとき、光源の出力強度を減少させ、EViがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、光源の出力強度を変化させない。十分露出された画像を生成する基準は、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であることを要求する。
【0055】
本方法は、Pscan,minからPmaxまで指定のステップΔPscanずつ光源の出力強度を数回増加させることができる、出力スキャンステップを介して光源の出力強度を増加させるステップをさらに含むことができるが、ΔPscan,minは、Pmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度である。本方法は、Pscan,maxからPminまで指定のステップΔPscanずつ光源の出力強度を数回減少させることができる、出力スキャンステップを介して光源の出力強度を減少させるステップをさらに含むことができるが、Pscan,maxはPminよりも大きく、Pminは最小許容光源出力強度である。
【0056】
本発明の他の目的は、表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、表面を照明する光源と、表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、撮像素子およびCCUに関連するコントローラとを備える、表面を観測するための装置を提供することにより達成される。
【0057】
本装置のコントローラは、複数のステップを介して光源出力の強度を減少または増加させることができる。少なくとも2つのステップおよび/または複数のステップの強度は、光源強度出力全体の1%程度の間隔で増加または減少させることができる。増加または減少する出力間隔は、光源、カメラヘッド/撮像素子、CCU、および使用される他の装置の動作特性に応じて、光源出力強度全体の1%よりも大きい(すなわち、3%、5%、15%)ステップまたは1%よりも小さい(すなわち、0.25%、0.5%)のステップとすることができる。少なくとも2つのステップの大きさは、最大光源出力強度の所定のパーセンテージだけ増加または減少させることができる。
【0058】
本発明の他の目的は、表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、表面を照明する光源と、表面から反射された光を検出し、画像信号を生成するCMOS撮像素子と、画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、所定のステップを介して光源出力の強度を減少または増加させる、CMOS撮像素子およびCCUに関連するコントローラとを備える、表面を観測するための装置を提供することにより達成される。
【0059】
本発明の他の目的は、光源出力の強度を制御するのに使用される露出値EVmeasを測定するステップと、露出値EVmeasに基づいて光源の出力強度Pscanを増加または減少させるステップと、EVopt,minとEVopt,maxとの間であり、光源の単調特性および線形特性に依存する、EVmeasの最適値EVoptを決定するステップとを含む、高強度光源出力から保護するための方法を提供することにより達成されるが、EVmeasがEVopt,minよりも小さいとき、出力強度を増加させ、EVmeasがEVopt,maxよりも大きいとき、出力強度を減少させ、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、出力強度を変化させない。
【0060】
本発明の他の目的は、遠位端部の表面を観測することができる撮像経路を有する内視鏡と、表面を照明するためのキセノン光源と、表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、撮像素子から受け取った画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)であって、潜在的な安全上の問題点を検出するとき、キセノン光源出力強度は、PminからPmaxまで少なくとも1つの離散的なステップΔPscanを介して調整されるように、キセノン光源の出力強度を増加または減少させることができるコントローラを含み、Pscan,minは、Pmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度である、カメラ制御ユニットと、キセノン光源とカメラ制御ユニットとの間の通信のために複数のバスインターフェースに結合する通信バスとを備える、高強度内視鏡光源出力から保護するための装置を提供することにより達成される。
【0061】
本発明の他の目的は、遠位端部の表面を観測することができる撮像経路を有する内視鏡と、表面を照明するための光源と、表面から反射された光を検出するように調整され、画像信号を生成するイメージセンサを含むカメラヘッドと、カメラヘッドから受け取った画像信号を処理するカメラ制御ユニットであって、イメージセンサにより検出される画像を表す画像信号を処理するためにカメラヘッドに関連し、光源出力の強度を増加または減少させることができるコントローラを含む、カメラ制御ユニットと、光源とカメラ制御ユニットとの間の通信のために複数のバスインターフェースに結合する通信バスとを備える、高強度内視鏡光源出力から保護するための装置を提供することにより達成される。
【0062】
本装置は、光源の出力強度を制御するのに使用される露出値EVi(すなわち、シャッタ速度)をそのコントローラに含ませることができる。本装置は、EVmeasと呼ばれる値EViを測定することができる。EVmeasが閾値EVtr未満であるとき、光源出力強度Prec,iを減少させることができる。これは、内視鏡またはビデオ内視鏡装置の遠位端部と、観測される組織との間の短い距離による、組織の過熱または熱傷を防ぐことである。
【0063】
本装置は、EVopt,minとEVopt,maxとの間とすることができるEViの最適値EVoptを有することができ、EVoptは、EVmeas、光源出力の単調特性および線形特性に依存する。十分露出された画像を生成する基準は、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であることを要求する。したがって、十分露出された画像が生成されるように、EVmeasをこの範囲内に保持することは有利である。
【0064】
EViまたはEVmeasがEVopt,minよりも小さいとき、光源出力Prec,iを増加させ、EViまたはEVmeasがEVopt,maxよりも大きいとき、光源出力Prec,iを減少させ、EViがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、光源出力を変化させない。これは、増加/減少を介して光源出力を制御し、出力強度の変化数を最小化しながら、光源出力強度を安全レベルに維持するのを助ける。
【0065】
本装置は、光源出力強度を安全レベルに維持するようにPrec,iの増加数または減少数を最小化する。Prec,iの増加数または減少数を最小化することにより、本装置は、より効率的および正確に動作することができる。
【0066】
本装置は、スキャン要求法を有することができる。スキャン要求法は、潜在的な安全上の問題点を検出することができる。潜在的な安全上の問題点は、光源出力強度がPmaxを超えるようにすることを含むことができる。潜在的な安全上の問題点がスキャン要求法により検出されると、出力スキャン法および相関法は有効になり、EV法は無効になる。
【0067】
出力スキャン法は、Pscan,minからPmaxまで指定のステップΔPscanずつ出力強度を数回増加させることができるが、Pscan,minはPmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度である。出力スキャン法は、Pscan,maxからPscan,minまで指定のステップΔPscanずつ出力強度を数回減少させることができる。
【0068】
スキャン要求法は、前記スキャン法と同時に動作し、増加する出力強度と、組織または観測表面から反射された光強度との間の相関(すなわち、依存性)の計算を可能にする相関法をさらに含むことができる。そうした依存性の欠如、すなわち計算済相関の欠如は、光源出力が表面に向けられていないときを検出し、光源の出力強度を安全レベルまで低下させるのに使用することができる。
【0069】
本装置は、光源出力が表面に向けられていないとき、その光源出力の強度を安全レベルまで自動的に低減することができる。
【0070】
本装置は、カメラヘッド、イメージセンサ、および光源の分離を検出する方法をそのコントローラに含ませることができる。本装置は、カメラヘッド、イメージセンサ、および光源出力の少なくとも1つが分離するとき、その光源の強度を安全レベルまで自動的に低減することができる。
【0071】
本装置は、そのコントローラに適応正規化および自己較正を含ませることができる。適応正規化は、露出値EVの正規化を含むことができる。自己較正は、使用される光源および/またはカメラヘッド/撮像素子のタイプに基づいて、較正曲線を再計算する能力を有することができる。適応正規化および自己較正は、撮像素子積算時間Tint、EVmin、およびEVmaxに依存することができる。さらに、本装置は、導光路/光源が分離するとき、カメラが分離するとき、およびビデオ画像の無移動が検出されるときを検出する方法を、そのコントローラ内に含むことができる。そうした方法(異常検出法)は、白黒画像輝度(achromatic image brightness)(Luma)、周囲黒色(Perimeter Black)(PB)、および画像移動指標(Image Motion Metrics)(IMM)を、それらの対応する閾値、すなわちLumatr、PBtr、およびIMMtrとそれぞれ比較することに基づくことができる。
【0072】
本装置は、そのコントローラに自己回復法を含ませることができる。自己回復法は、使用中および/または手術中に、システム内の要素が交換されるとき、適応正規化および自己較正を含む。置換および/または交換される要素は、カメラに取り付けられる内視鏡のタイプ、光源、カメラ、ビデオ内視鏡、内視鏡、および/またはCCUである。システム内の他の要素も置換することができる。
【0073】
自己回復法は、手術中に新規および/または交換用の要素により生じるLSCの潜在的な異常から保護することができる。
【0074】
本装置のコントローラは、ビデオ画像の潜在的なちらつきを最小化するために、連続的に有効または無効にすることができる。本装置は、ハードウェアを交換することなく、単一コード実装形態を含む、制御特性を含むことができる。本装置は、既存の内視鏡を使用することができるとき、この単一コード実装形態と共に再構成することができる。
【0075】
本発明の他の目的は、光源の出力強度を制御するのに使用される露出値EViを測定するステップと、EViに基づいて光源の出力強度を調整するステップとを含む、高強度光源の出力から保護するための方法を提供することにより達成される。
【0076】
測定されたEViをEVmeasとし、EVmeasが閾値EVtr未満であるとき、光源出力強度を低減することができる。これは、内視鏡のホット(高温)遠位端部の検出ステップとして知られており、EVmeasがEVtrよりも小さいとき、組織は内視鏡の遠位端部に近づきすぎており、組織を熱傷させる可能性がある、遠位端部での高温を避けるために、光源出力強度を低下させる。
【0077】
さらに、本方法は、異常検出法を有することができ、または異常検出ステップを有することができる。これは、光源が分離するとき、カメラおよび/または導光路が内視鏡から分離するとき、およびビデオ画像の無移動が検出されるとき、光源出力強度を安全レベルまで減少させるステップを含むことができる。異常検出法は、白黒画像輝度(Luma)、周囲黒色(PB)、および画像移動指標(IMM)を、それらの対応する閾値、すなわちLumatr、PBtr、およびIMMtrとそれぞれ比較することに基づくことができる。LumameasがLumatrよりも小さいとき、弱光または無光が撮像素子により検出され、したがって、導光路/光源が内視鏡または内視鏡/カメラ結合体から分離している可能性があり、内視鏡の遠位端部は、十分露出された画像を生成するには、撮像される対象物にあまり近づいておらず(すなわち、反射光レベルは、Luma閾値未満であり、内視鏡が、「使用中」とするには撮像される対象物から離れすぎていることを示す)、出力を安全レベルまで減少させる。PBmeasがPBtrよりも小さいとき、カメラは内視鏡から分離している可能性があり、出力を安全レベルまで減少させる。IMMmeasがIMMtrよりも小さいとき、ビデオ画像の移動は検出されず、内視鏡または内視鏡/カメラ結合体は静止している(すなわち、外科手術で現在使用されていない)ことを示し、したがって、光源出力を安全レベルまで減少させる。
【0078】
本方法は、露出値ステップおよび/または方法を有することもできる。露出値ステップおよび/または方法の目標は、キセノン光源に関する既知の問題点を考慮して、出力変化(増加または減少)の数を最小化することである。
【0079】
露出値ステップは、EVopt,minとEVopt,maxとの間であるEViの最適値EVoptを有するステップを含むことができるが、EVoptは、光源の単調特性および線形特性に依存する。EViがEVopt,minよりも小さいとき、光源の出力強度を増加させ、EViがEVopt,maxよりも大きいとき、光源の出力強度を減少させ、EViがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、光源の出力強度を変化させない。十分露出された画像を生成する基準は、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であることを要求することができる。EVmeasは、連続的に測定される露出値EViとすることができる。
【0080】
キセノンまたはキセノン様光源と共に出力変調法を使用する非有効性を補償するために、コントローラは、EVmeasが高くなりすぎ、すなわち、PiがほぼPmax(Pmaxは光源の最大出力強度である)またはそれより高くなるように要求されるときだけ、照射光と反射光との間の相関指標を計算することができる。相関指標を計算している間、光変調ではなく、1つまたは数組の増加している出力強度レベルが要求され、各組は、増加する光出力レベルの傾きを生成する。これにより、本方法は、キセノンベースの光源などの、低速応答、高周波ノイズ、非線形性、非単調応答時間を有する光源に有効となる。
【0081】
露出値法の1つの目標は、出力強度レベル変化数を最小化し、出力レベル要求のループを避ける(すなわち、コントローラが出力強度の周期的な増加/減少を不適切に要求するとき、出力制御ループの不安定性を避ける)ことである。
【0082】
露出値法の別の目標は、計算相関の精度を向上させ、そうした計算の数を最小化し、その結果、光源出力強度の変化数を最小化することである。
【0083】
本方法は、適応正規化および自己較正法ステップを含むこともできる。適応正規化および自己較正法ステップは、CCUに接続する撮像素子のタイプ(すなわち、ビデオ内視鏡またはカメラヘッド)、および光源のタイプを考慮する。本方法は、光源出力を制御する前および/または制御後、最適な遅延時間を使用することにより、キセノンまたはキセノン様光源の低速応答を補償する、遅延時間ブロックを含むこともできる。
【0084】
適応正規化および自己較正法ステップは、同じ制御方程式を再使用するために、使用する撮像素子に対するEVを正規化し、使用する撮像素子および光源のタイプに基づいて較正曲線を再計算する。適応正規化および自己較正法ステップは、撮像素子積算時間Tint、EVの最小露出値EVmin、および最大露出値EVmaxを監視する。
【0085】
本方法は、自己回復法のステップを含むこともできる。自己回復法は、装置が交換されるとき、以前使用した処理用係数、方程式、および/または較正曲線がもはや有効でないように機能することができる。
【0086】
自己回復法は、使用中および/または手術中に、システム内の要素が交換されるとき、適応正規化および自己較正を含むことができる。置換および/または交換される要素は、カメラに取り付けられる内視鏡のタイプ、光源、カメラ、ビデオ内視鏡、内視鏡、および/またはCCUである。システム内の他の要素も置換することができる。
【0087】
自己回復法は、手術中に新規および/または交換用の要素により生じるLSCの潜在的な異常から保護することができる。
【0088】
本発明の他の目的は、キセノン光源に関する既知の問題点を考慮して、光強度出力の増加数または減少数を最小化するために、露出値(曝露値)(EV:exposure value)を使用する方法および装置を提供することにより達成される。露出値は、カメラのシャッタ速度と、同じ露出になる光学開口比(relative optical aperture)とのすべての組合せを示す。
【0089】
本発明の他の目的は、コントローラを無線で制御することを可能にすることである。本発明の他の目的は、コントローラが光源の強度を段階的に変化させるようにすることである。本発明の他の目的は、光源出力強度を安全レベルに確実に維持しながら、画像品質を最適化するように、光源の強度を変化させることである。
【0090】
本発明の他の目的、ならびにその特定の特徴および利点は、以下の図面および添付の詳細な説明を考慮すれば、より明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、例示のためだけのものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明による、光源を制御するための装置の概略ブロック図である。
【図1A】図1のコントローラの概略ブロック図である。
【図1B】図1のコントローラを制御するための方法の概略ブロック図である。
【図2】光源の要求される出力強度を、出力の増加および減少を示す時間と段階的に比較するグラフである。
【図3】図1のコントローラを制御するステップの概略図である。
【図3A】図3のステップのいくつかの概略ブロック図である。
【図3B】図3のステップのいくつかの概略ブロック図である。
【図4】キセノンまたはキセノン様光源の高周波ノイズ、低速応答、および非線形性を示し、キセノンまたは光源の出力強度を、時間と比較するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0092】
図1を参照して、例えば、上述のChateneverらへの米国特許第5,162,913号に記載されるように、ビデオ画像を生成するために近位端部にそれに取り付けられるカメラヘッド12を有する、内視鏡10を示す。内視鏡10の遠位端部は、導光ケーブル18を通して高強度光源16から遠位端部まで通過する光により組織14を検査するために、組織に向けられる。通常、導光ケーブル18は、コネクタ20において内視鏡10から分離し、したがって、上述の安全上の問題をもたらす可能性がある。
【0093】
導光ケーブル18からの光は、経路22に示すように、組織14を照明するように向けられ、組織14で反射された光は、光路24に沿ってカメラヘッド12内の撮像素子26まで通過する。撮像素子26は、光路24を介して組織14で反射された光を検出する。撮像素子26は、限定されないが、CCD、CID、またはCMOS撮像素子などの、当技術分野で一般に使用する任意のタイプとすることができる。カメラヘッド12は、カメラ制御ユニット(CCU)32内の自動露出回路30で受け取られる画像信号28を生成する。自動露出回路30は、撮像素子26の電子シャッタを制御し、撮像素子26で受け取られた照明レベルに応答して増幅利得を調整する、様々なタイプの方法から構成することができる。通常、ビデオ内視鏡の分野では、自動露出回路は、高速度および広いダイナミックレンジの機能を有する。当技術分野でよく知られている様々な方法を使用することができる。ビデオディスプレイ36は、CCU32から信号を受け取り、組織14の画像を提供する。
【0094】
図1に示すように、光源16は、CCUバスインターフェース54、デジタル通信バス50、および光源バスインターフェース52を介して、CCU32およびコントローラ234により制御される。コントローラ234は、ソフトウェアプログラムを受け取り、それを実行するように設計された、任意のタイプのデバイスとすることができ、または、コントローラ234は、ソフトウェアプログラムにより機能が変更されるように設計され、好ましくは、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、およびマイクロプロセッサからなる群、または、フィールドプログラマブルゲートアレイおよびコンピュータプログラマブル論理デバイスからなる群からのものである。
【0095】
通常、高強度光源は、光源16の光出力強度レベルを設定するために、次に出力制御回路42により制御される増幅器40により駆動される白熱電球38(キセノン電球またはその他のタイプである)を使用する。当技術分野では、機械的なダイアフラムまたは絞り、液晶シャッタ、回転リードまたはスロットデバイスなどの、他のタイプの光源強度出力制御装置が知られている。これらの様々なタイプの光源出力強度制御装置は、本発明の範囲内で使用することができる。本実施形態では、出力制御回路42は、コントローラ234により電球38の強度を変化させる。
【0096】
コントローラ234は、本発明の様々な目的を達成するのに使用される改良型コントローラである。図1に示すように、コントローラ234は、装置が、低速応答、高周波ノイズ、非線形性、非単調応答時間を有する光源を制御することを可能にする様々なステップA〜Fを含む。コントローラ234は、A)EVの適応正規化および自己較正205、B)高温遠位端部検出法210、C)異常検出法215、D)露出値法220、E)出力スキャンおよび相関法225、ならびにF)遅延セット法(遅延時間設定法:Set Delays Method)のステップを有することができる。そうしたステップを図1Aに示す。図1Bは、スキャン要求230、出力スキャン235、および相関240のステップを示す。スキャン要求230、出力スキャン235、および相関240は、出力スキャンおよび相関法225の一部分である。
【0097】
図3は、コントローラ234のステップの全体概略図を示す。図3A、3Bは、図3のステップを示す。
【0098】
ステップ210は、高温遠位端部検出法である。ここで、ステップ210は、EVを測定(402)し、EVmeasが閾値EVtrよりも小さいかどうか(404)を確認する。そうであれば(408)、組織は、高温遠位端部に近づきすぎており、遠位端部での高温を避けるために、出力強度を低下させることにより、光源強度を低減する。EVmeasが閾値EVtrよりも小さいとき、組織は、内視鏡の遠位端部に近づきすぎており、組織を熱傷させる可能性がある、遠位端部での高温を避けるために出力強度を低下させるので、出力強度を安全値まで減少させる。
【0099】
次に、異常検出法ステップ215を提供する。ここで、この方法は、LumameasがLumatrよりも小さいかどうか(414)を確認する。そうであれば(418)、これは、カメラにより弱光または無光が検出されることを示し、したがって、導光路/光源が、内視鏡または内視鏡/カメラ結合体から分離している可能性があり、内視鏡の遠位先端部は、十分露出された画像を生成するほど撮像される対象物の十分近くにない(すなわち、反射光レベルは、Luma閾値未満であり、内視鏡が、「使用中」とするには撮像される対象物から離れすぎていることを示す)。したがって、出力強度は、安全レベルまで減少する。そうでなければ(416)、この方法は、PBmeasがPBtrよりも小さいかどうか(424)を確認する。周囲黒色(PB)は、内視鏡画像では一般的である。内視鏡は、通常、画像全体の正方形または長方形の縁部に延びる黒色の境界線により取り囲まれる、画像全体の中央部で検査される組織の円形の画像を提供する。画像が存在しない周囲黒色(PB)(すなわち、PBmeasがPBtrよりも小さい)は、カメラが内視鏡から分離していることを示す。したがって、そうであれば(428)、カメラは分離しており、出力強度は、安全レベルまで減少する。そうでなければ(426)、システムは、IMMmeasがIMMtrよりも小さいかどうか(434)を確認する。そうであれば(438)、ビデオ画像内の移動が検出されず、出力は安全レベルまで減少する。そうでなければ、コントローラは、出力レベル変化がもたらされるかどうかを確認する。出力変化がもたらされなければ(no)、光源出力レベルを変化させない。出力変化がもたらされれば(yes)、コントローラは、出力(光出力強度)のスキャンが完了したかどうかを確認する。出力スキャンが完了すれば、露出法EVが可能/有効になる。出力スキャンが完了していなければ、出力スキャンおよび相関法が有効であるが、EV法は無効である。次のステップは、EV法が有効であるとき、露出値法220を含む。露出値法は、EVopt,minとEVopt,maxとの間であるEViの最適値EVoptを有するステップを有し、EVoptは、光源の単調特性および線形特性に依存する。
【0100】
露出値法220は、第一に、EViがEVopt,minよりも小さいかどうか(444)を確認する。そうであれば(448)、EVは、最適な範囲未満であり、光源の出力レベルを減少させる。そうでなければ(446)、次に、この方法は、EViがEVopt,maxよりも大きいかどうか(454)を確認する。そうであれば(458)、EVは、最適な範囲を超え、光源の出力レベルを増加させる。そうでなければ(456)、EVは、最適な範囲内であり(EViはEVopt,minとEVopt,maxとの間であり)、光源の出力レベルを変化させない。十分露出された画像を生成する基準は、通常、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であることを要求する。EVmeasは、連続的に測定される露出値EVである。EVoptは、EVmeas、光源出力の単調特性および線形特性に依存する。
【0101】
強度の不足は、LSC用に測定される、CCU/撮像素子内のEV(EVmeas)を増加させることにより補償される。画像が露出不足になるので、EVmeasが大きくなるほど、画像の質は悪くなる。画像の質を改善するために、強度は、増加する。したがって、EVmeasがEVopt,max(EVopt,maxはEVmeasの最適なウィンドウの範囲上限である)よりも大きいとき、LSCは、光強度を増加させるように要求する。
【0102】
内視鏡の端部が、患者組織/表面に接触するとき、EVは、過度露出(画像が1つの輝点であるとき)を防ぐためにCCUにより低減される。図3、3A、および3Bに示すように、LSCは、CCUがEVを低減するとき、光強度を減少させることにより、CCU/撮像素子を助ける。
【0103】
言い換えれば、LSCは、CCU/撮像素子がEVmeasを最適な範囲に維持するのを助け、すなわち、EVは、(強度を増加させることにより)大きくしすぎず、EVは、(強度を減少させることにより)小さくしすぎるべきでない。
【0104】
露出値ステップおよび/または方法の目標は、キセノン光源に関する、よく知られた問題点を考慮して、光源出力レベル変化数(増加または減少)を最小化することである。
【0105】
露出値法220の目標は、出力強度レベル変化数を最小化し、出力強度要求ループを避ける(すなわち、コントローラが出力の周期的な増加/減少を不適切に要求するとき、出力強度制御ループの不安定性を避ける)ことである。露出値法220の別の目標は、計算相関の精度を向上させ、そうした計算の数を最小化し、その結果、光源出力強度の変化数を最小化することである。
【0106】
次のステップは、スキャン要求ステップ230、出力スキャンステップ235、および必要に応じて相関ステップ240を含む、出力スキャンステップ225である。これらのステップは、光源の出力強度の増加を可能にする。ここで、光源の出力強度は、出力スキャンステップ225を介して増加させることができ、出力スキャンステップ225は、Pscan,minからPmaxまで指定のΔPscanずつ出力強度を数回増加させることができ、ΔPscanは、Pmaxよりも小さく、Pmaxは、最大許容光源出力強度である。上述のステップは、通常、ビデオ画像の想定されるちらつきを連続的には最小化することができない。次のステップは、光源の制御の前および/または制御後に最適化遅延時間を使用することにより、キセノンまたはキセノン様光源の低速応答を補償するための遅延時間設定法226である。
【0107】
相関法は、EVmeasが小さすぎるとき、すなわち、PiがほぼPmaxまたはそれを超えるように要求されるとき(ここでPmaxは動作光源の最大出力レベルである)、相関指標を計算することができる。相関指標を計算する間、光変調ではなく、1つまたは数組の増加する強度出力レベルが要求され、各組は、増加する光出力強度の傾きを生成する。
【0108】
図2は、出力スキャンステップ225のグラフである。ここで、このグラフは、相関法が有効または無効であり、安全な強度出力レベルが存在する領域を示す。
【0109】
グラフに示すように、相関法が有効で、EV法が無効である場合、出力強度は、増加することができる。出力強度は、Pscan,minからPmaxまでステップ状に増加することができ、逆も同様である。任意選択で、出力強度は、PmaxからPscan,minまでステップ状に減少することができる。安全でない可能性がある状態が検出されるとき、相関法は有効になり、EV法は無効になる。グラフの右手側で、1つまたは複数回、相関法を完了するとき、Lumameasと増加する出力レベルとの間の相関が検出されなければ、出力強度は、安全レベルに設定することができる。
【0110】
この方法は、適応正規化および自己較正法ステップを含むこともできる。適応正規化および自己較正法ステップは、CCUに接続する撮像素子のタイプ(すなわち、ビデオ内視鏡またはカメラヘッド)、および光源のタイプを考慮する。
【0111】
適応正規化および自己較正法ステップは、単一のLSCソフトウェア実装形態を使用し、同じ制御方程式を再使用し、撮像素子および光源のタイプに基づいて較正曲線を再計算するために、使用する撮像素子に対するEVを正規化することができる。適応正規化および自己較正法ステップは、撮像素子の積算時間と、EViの最小値および最大値とを監視することができる。
【0112】
適応正規化および露出値法は、撮像素子形式(すなわち、PAL、NTSC、SECAMなど)、解像度(すなわち、インタレース式撮像素子のフレームサイズまたはフィールドサイズ)を含む、CCUに接続する撮像素子のタイプ(すなわち、カメラおよびカメラヘッド)、および光源のタイプを考慮することができる。この方法は、同じ制御方程式、同じ制御閾値、ならびにすべての撮像素子用の単一のLSCソフトウェア実装形態および/またはパッケージを再使用するために、使用する撮像素子に対するEViを適応的に正規化することができ、撮像素子および光源のタイプに基づいて較正曲線を再計算する。
【0113】
適応正規化および自己較正法は、自己回復法のステップを含むこともできる。自己回復法は、システムの要素が交換されるとき、以前の要素に関する、以前使用した処理用係数、方程式、および/または較正曲線を更新するステップを含む。以前の要素に関する、これらの処理用係数、方程式、および/または較正曲線は、システムの要素が交換されるとき、もはや有効または正確ではない。これらの古い値を維持することは、新規の安全レベルの間違った計算につながる可能性がある。
【0114】
システム内の要素が交換されるとき、自己回復法は、安全な出力レベルを正しく計算するために、新しく正しい方程式および/または参照テーブルを考慮して、係数、方程式、および較正曲線を再計算することにより、上述の問題点を自動的に修正する。言い換えれば、自己回復法は、システム内の要素および/または装置の交換中に、安全な出力レベルまたは出力強度レベル高精度の計算を可能にする自動適応法として機能する。
【0115】
置換および/または交換される要素は、カメラに取り付けられる内視鏡のタイプ、光源、カメラ、任意の内視鏡、ビデオ内視鏡、および/またはCCUである。
【0116】
例えば、自己回復法を使用すれば、GI-CUUおよびImage-1 HDD CCUから実装されるLSCは、内視鏡/光源のタイプが変更されるとき(例えば、10mm内視鏡が5mm内視鏡に置換されるとき、または、手術中にキセノン-300がパワーLED光源に置換されるとき)、自己回復することができる。
【0117】
さらに、自己回復法は、システムの他の動作法および/または本発明の方法に組み込むことができる。
【0118】
本発明の方法および装置は、既存のシステムよりも有利である。図4に示すように、この方法は、キセノン光源、およびキセノン光源と同様の光源の低速応答、高周波ノイズ、非線形性、および非単調応答特性を克服する。
【0119】
図4は、高周波ノイズおよび低速応答(光源出力強度を5%から100%に変化させるのに1秒を超える)を示す、時間対光源出力のグラフを示す。図4は、右に、キセノンベースの光源の非線形性および非単調応答を示す、片対数スケールの露出値EV対出力強度のグラフを示す。これらの特性(すなわち、キセノン光源の低速応答、高周波ノイズ、非線形性、および非単調応答特性)により、(Chateneverへの米国特許第6,511,422号などに記載されている)任意のタイプの変調を含む制御方法は、キセノン光源出力を十分制御することができない。
【0120】
本発明は、導光路の分離により火炎災害を防ぎ、組織熱傷を最小化するために生体内の光源強度出力を最小化するように動作することもできる。本発明は、目の安全、ならびにカメラおよび/または光源の分離の検出を提供することもできる。本発明は、既存のハードウェアに影響を及ぼさない、単一のソフトウェアパッケージを実現する。
【0121】
本装置のコントローラは、露出値(すなわち、シャッタ速度(秒))を考慮する。本発明は、コントローラの一部分である相関器を提供することもできる。
【0122】
本発明は、出力制御用の既存のアルゴリズムに影響を及ぼさないソフトウェアパッケージを提供するステップを含むこともできる。さらに、本発明は、様々な撮像素子形式(すなわち、NTSC、PAL、SECAMなど)、ならびに様々な解像度、インタレース式撮像素子のフレームサイズおよびフィールドサイズに対応する。高温遠位端部法ステップは、測定露出値EVmeasが閾値EVtr未満であるかどうかを確認するステップを含むことができ、そうであれば、内視鏡の遠位端部と観測される組織との間の小さい距離による組織の過熱/熱傷を防ぐために、光源強度は直ちに低減される。
【0123】
異常検出法は、以下の異常、すなわち、導光路/光源の分離、カメラの分離、およびビデオ画像の無移動を検出し、光源強度を安全レベルまで低減する方法を含むことができる。この方法は、測定されるLuma、周囲黒色(PB)、および画像移動指標(IMM)と、対応する閾値、すなわち、Lumatr、PBtr、およびIMMtrとの比較に基づくことができる。
【0124】
LSC用の方法の設計スタイル/ワークフローは、参照により本明細書に組み込まれている、http://www.mil-embedded.com/articles/id/?4881のJoy Linによる「Developing next-gen signal processing and communications systems:Engineering tools and design flow advancements」という名称の記事に提供されているスタイルなどの効果的で迅速な市場投入スタイルを含むことができる。例えば、モデルベースの設計ワークフローは、LSCの設計、テスト、および検証のため、ならびに確認されたMatlab LSCコードを、ハードウェア/ファームウェア実装用の対応するC/C++/VHDL/Verilogコードにボタン1つ押すだけで変換するための様々なMatlabツールを含むことができる。この設計ワークフローは、再使用可能なLSC設計の迅速な市場投入および将来の性能向上、LSCの交換または変更を可能にする。
【0125】
本発明は、そのある特定の実施形態に関して具体的に説明してきたが、これは、例示的なもので、限定するものではなく、それに対して形態および細部の様々な変更および修正を行うことができ、添付の特許請求の範囲の範囲は、先行技術がもたらすものと同様に広く解釈すべきであることを理解されたい。
【0126】
本発明の説明は、元来、単に例示的なものであり、したがって、本発明の要点から逸脱しない変形形態は、本発明の範囲内にあるものとする。そうした変形形態は、本発明の技術的思想および範囲から逸脱していないものとみなすべきである。
【符号の説明】
【0127】
10 内視鏡
12 カメラヘッド
14 組織
16 光源
18 導光ケーブル
26 撮像素子
30 自動露出回路
32 カメラ制御ユニット(CCU)
36 ビデオディスプレイ
40 増幅器
42 出力制御回路
50 通信バス
52 光源バスインターフェース
54 CCUバスインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を観測するための装置であって、
前記表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、
前記表面を照明する光源と、
前記表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、
前記画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、
少なくとも2つのステップを介して前記光源出力の強度を減少または増加させる、前記撮像素子およびCCUに関連するコントローラと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記コントローラは、複数のステップを介して前記光源出力の前記強度を減少または増加させることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも2つのステップの前記強度を、最大光源出力強度の所定のパーセンテージだけ増加または減少させることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記光源と前記CCUとの間の通信のために複数のバスインターフェースに結合する通信バスをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記光源は、キセノン光であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記光源は、高周波ノイズ、低速応答時間、非線形性、および非単調応答時間の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記検査機器は、内視鏡、喉頭鏡、気管鏡、ファイバースコープ、十二指腸鏡、胃カメラ、軟性内視鏡、関節鏡、膀胱鏡、腹腔鏡、直腸鏡、およびS字結腸鏡からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記表面から反射された光を表す前記画像信号を処理することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記撮像素子は、前記検査機器内遠位、前記検査機器内近位、または前記検査機器外部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記撮像素子は、CCDまたはCMOS撮像素子であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記コントローラ上で実行するソフトウェアをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記コントローラは、前記光源の前記出力強度を制御するのに使用される露出値EViを含むことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
測定されたEViをEVmeasとし、EVmeasが閾値EVtr未満であるとき、前記光源出力強度を低減することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
EViの最適値EVoptは、EVopt,minとEVopt,maxとの間であり、EVoptはEVmeas、前記光源出力の単調特性および線形特性に依存することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
EVmeasがEVopt,minよりも小さいとき、前記光源の前記出力強度を減少させ、EVmeasがEVopt,maxよりも大きいとき、前記光源の前記出力強度を増加させ、EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、前記光源の前記出力強度を変化させないことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
EVmeasは、EVopt,minとEVopt,maxとの間であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、光出力強度の増加数または減少数を最小化することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記コントローラは、Pscan,minからPmaxまで指定のステップΔPscanずつ前記光源の前記出力強度を増加または減少させることができる出力スキャン法を介して前記光源の前記出力強度を増加または減少させるが、ΔPscan,minは、Pmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記コントローラは、前記画像のちらつきを最小化するために、連続的には有効にならないことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記出力スキャン法は、潜在的な安全上の問題点を検出することができるスキャン要求法により有効にされることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記コントローラは、前記出力強度を指定のステップΔPscanずつ減少させることを可能にする相関法を含む前記スキャン要求法を使用することにより、キセノンまたはキセノン様光源出力の高周波ノイズおよび低速応答の欠点を補償することを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
スキャン要求法が潜在的な安全上の問題点を検出するとき、前記相関法は有効になり、前記EV法は無効になるが、前記潜在的な安全上の問題点が検出されないとき、前記相関法は無効になり、前記EV法は有効になることを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
出力および相関法の前記増加は、前記潜在的な安全上の問題点の検出に基づいて有効および/または無効になることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記光源出力が表面に向けられていないとき、前記光源の前記出力強度を安全レベルまで自動的に低減することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記カメラヘッド、イメージセンサ、ならびに光源および/または導光路の少なくとも1つが分離するときことを特徴とする前記光源の前記強度を安全レベルまで自動的に低減する、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記コントローラは、適応正規化および自己較正を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項27】
適応正規化は、EVを正規化するステップと、光源のタイプおよびイメージセンサのタイプに基づいて較正曲線を再計算するステップとを含むことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記適応正規化および自己較正は、積算時間Tint、EVminおよびEVmaxに依存することを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記コントローラは、出力強度を安全レベルまで減少させるように、前記ビデオ画像の移動がないときを検出することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記コントローラは、前記光源の制御前および/または制御後、最適な遅延時間を挿入することにより、キセノン光源の低速応答を補償することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項31】
表面を観測するための装置であって、
前記表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、
前記表面を照明する光源と、
前記表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、
前記画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、
少なくとも2つのステップを介して前記光源出力の強度を減少させる、前記撮像素子およびCCUに関連するコントローラと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項32】
前記コントローラは、Pscan,minからPmaxまで指定のステップΔPscanずつ前記出力強度を減少させることができる出力スキャン法を介して前記光源の出力強度を減少させるが、Pscan,minはPmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度であることを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記光源は、キセノン光源であることを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記光源は、高周波ノイズ、低速応答時間、非線形性、および非単調応答時間の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記検査機器は、内視鏡、喉頭鏡、気管鏡、ファイバースコープ、十二指腸鏡、胃カメラ、軟性内視鏡、関節鏡、膀胱鏡、腹腔鏡、直腸鏡、およびS字結腸鏡からなる群から選択されることを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項36】
光源の出力強度を制御するのに使用される露出値EViを測定するステップと、
前記露出値EViに基づいて前記光源の前記出力強度を増加または減少させるステップと、
を含むことを特徴とする光源の光出力強度を制御するための方法。
【請求項37】
測定されたEViをEVmeasとし、EVmeasが閾値EVtr未満であるとき、前記光源強度を迅速に低減することを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
EViの最適値EVoptは、EVopt,minとEVopt,maxとの間であり、EVoptはEVmeas、前記光源の単調特性および線形特性に依存することを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項39】
EViがEVopt,minよりも小さいとき、前記光源の前記出力強度を減少させ、EViがEVopt,maxよりも大きいとき、前記光源の前記出力強度を増加させ、EViがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、前記光源の前記出力強度を変化させないことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項40】
EVmeasは、EVopt,minとEVopt,maxとの間であることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項41】
Pscan,minからPmaxまで指定のステップΔPscanずつ前記光源の前記出力強度を数回増加させることができる出力スキャンステップを介して前記光源の前記出力強度を増加させるステップをさらに含むが、ΔPscan,minは、Pmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度であることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項42】
表面を観測するための装置であって、
前記表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、
前記表面を照明する光源と、
前記表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、
前記画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、
前記最大光源出力強度の所定のパーセンテージとなる増加ステップを介して前記光源出力の前記強度を減少させる、前記撮像素子およびCCUに関連するコントローラと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項43】
表面を観測するための装置であって、
前記表面が観測される撮像経路を有する検査機器と、
前記表面を照明する光源と、
前記表面から反射された光を検出し、画像信号を生成するCMOS撮像素子と、
前記画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)と、
増加ステップを介して前記光源出力の強度を減少させる、前記CMOS撮像素子およびCCUに関連するコントローラと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項44】
光源の高強度出力から保護するための方法であって、
前記光源の出力強度を制御するのに使用される露出値EVmeasを測定するステップと、
前記露出値EVmeasに基づいて前記光源の前記出力強度をPscanを増加または減少させるステップと、
EVopt,minとEVopt,maxとの間であり、前記光源の単調特性および線形特性に依存する、EVmeasの最適値EVoptを決定するステップと
を含み、
EVmeasがEVopt,minよりも小さいとき、前記出力強度を減少させ、
EVmeasがEVopt,maxよりも大きいとき、前記出力強度を増加させ、
EVmeasがEVopt,minとEVopt,maxとの間であるとき、前記出力強度を変化させないことを特徴とする方法。
【請求項45】
遠位端部の表面を観測することができる撮像経路を有する内視鏡と、
前記表面を照明するためのキセノン光源と、
前記表面から反射された光を検出し、画像信号を生成する撮像素子と、
前記撮像素子から受け取った前記画像信号を処理するカメラ制御ユニット(CCU)であって、潜在的な安全上の問題点を検出するとき、前記キセノン光源出力強度Pscanは、PminからPmaxまで少なくとも1つの離散的なステップΔPscanを介して調整されるように、前記キセノン光源の前記出力強度を増加または減少させることができるコントローラを含み、Pscanは、Pmaxよりも小さく、Pmaxは最大許容光源出力強度である、カメラ制御ユニットと、
前記キセノン光源と前記カメラ制御ユニットとの間の通信のために複数のバスインターフェースに結合する通信バスと、
を備えることを特徴とする高強度内視鏡光源出力から保護するための装置。
【請求項46】
前記適応正規化および自己較正は、自己回復法を含む、請求項26に記載の装置。
【請求項47】
EVoptを計算するのに使用する処理用係数、方程式、および/または較正曲線の少なくとも1つを再計算する自己回復ステップをさらに含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−17819(P2013−17819A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−155319(P2012−155319)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【出願人】(506010792)カール・ストーツ・イメージング・インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】