説明

高速指標を用いたアップリンクスケジューリングおよびリソース割り当て

【課題】高速指標を用いたアップリンクスケジューリングおよびリソース割り当ての提供。
【解決手段】半持続的に割り当てられたアップリンクリソースを有するワイヤレス端末のための有音状態と無音状態との間の移行をシグナリングするためのシステムおよび方法が採用される。状態移行の第1/2層の指標は、その目的で特異的に割り当てられるリソースを使用して伝送されてもよい。代替として、ACK/NACKシグナリングが採用されてもよい。第1層の指標は、両方の状態移行タイプに採用されてもよい。代替として、有音状態から無音への状態移行をシグナリングするように、帯域内MAC層のシグナリングが使用されてもよく、または、ネットワークが、この状態移行を独自で推定してもよい。有音状態と無音状態とでは、異なるアップリンクワイヤレス移行リソースが割り当てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(出願の分野)
本出願は、スケジューリングとリソース割り当てのためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
半持続的なスケジューリングは、3GPPロングタームエボリューションにおけるボイスオーバーIPに対して検討されてきた。半持続的なスケジューリングによって、初期のリソース割り当て後、同一リソースは指定のワイヤレス端末で継続的に使用される。いわゆる有音状態である有音期間と有音期間との間には、無音期間が存在する。半持続的なスケジューリングを使用しながら、音声有音と音声有音との間の無音期間をどのように効率的に処理するかについての関心が高まっている。持続的なスケジューリングでは、リソースはワイヤレス端末に予め割り当てられる。リソースが必要であるという想定が行われなければならないため、無音期間中、リソースがワイヤレス端末により使用されないという指標がシグナリングされないと、リソースは、別のワイヤレス端末による使用に再割り当てられるために利用可能にならない。強化が全くない非常に簡単な持続的なスケジューリングの場合、これは、相当のアップリンク容量が失われることを意味する。
【0003】
半持続的なスケジューリングの場合、無音状態の期間中にリソースを解放するために、リソースは、活動期間(有音状態の期間)と無音状態の期間(無音状態期間)の間、およびこの逆の間に再構成される必要がある。無音期間中、無音記述子(SID)フレームは、例えば、アプリケーション層の制約を満たすように、伝送されてもよい。
【0004】
状態移行は、有音状態から無音状態へと、無音状態から有音状態への2つの場合を含む。状態移行は、時間領域において非周期的であることに留意されたい。これらの移行を実装する1つの簡単な方式においては、ワイヤレス端末により無音状態期間が検出される時に必ず、ワイヤレス端末は、ランダムアクセスチャネル(RACH)を介してリソース解放信号をネットワークに送信して予め割り当てられたリソースを解放し、有音が出現する時に必ず、ユーザは、有音状態の伝送のための半持続的なリソースを再確立するために、既存のRACHリソース要求機構を介して明示的な要求を送信する。さらに、無音状態中のSID伝送の場合、ここでも、既存のRACHリソース要求機構を介して、リソースを求める明示的な要求が使用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
広範な側面として、ワイヤレス端末に半永続的に割り当てられた第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末からの伝送を受信するステップであって、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、ワイヤレス端末が活動状態にある期間にワイヤレス端末に割り当てられるような、ステップと、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末が非活動状態にある間に、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にするステップと、を含み、第1層の指標を受信するステップは、状態移行情報を有する応答/否定応答「ACK/NACK」シグナリングを受信するステップと、を含む、方法を提供する。
【0006】
別の広範な側面として、ワイヤレス端末に半永続的に割り当てられた第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末からの伝送を受信するステップであって、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、ワイヤレス端末が活動状態にある期間にワイヤレス端末に割り当てられるような、ステップと、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末が非活動状態にある間に、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にするステップと、活動状態の終了時にワイヤレス端末から媒体アクセス制御「MAC」層シグナリングを受信することにより、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示すシグナリングをワイヤレス端末から受信することにより、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定するステップと、を含む、方法を提供する。
【0007】
別の広範な側面として、ワイヤレス端末に半永続的に割り当てられた第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末からの伝送を受信するステップであって、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、ワイヤレス端末が活動状態にある期間にワイヤレス端末に割り当てられるような、ステップと、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末が非活動状態にある間に、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にするステップと、ワイヤレス端末から非活動期間について監視することにより、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを決定するステップと、を含む、方法を提供する。
【0008】
別の広範な側面として、ワイヤレス端末に半永続的に割り当てられた第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末からの伝送を受信するステップであって、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、ワイヤレス端末が活動状態にある期間にワイヤレス端末に割り当てられるような、ステップと、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定するステップと、ワイヤレス端末が非活動状態にある間に、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にするステップと、アプリケーション層から無音期間の開始に関する指標を受信することにより、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定するステップと、を含む、方法を提供する。
【0009】
別の広範な側面として、活動状態にある間、ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送するワイヤレス端末であって、すなわち、第1のワイヤレス伝送リソースは、前記活動状態にある間に前記ワイヤレス端末に割り当てられ、活動状態にある間に伝送を完了した後、ワイヤレス端末は、活動状態から非活動状態に移行し、非活動状態にある間に能動的に伝送を開始するために、ワイヤレス端末は、非活動状態から活動状態に移行し、非活動状態から活動状態への移行を示す第1層の指標を伝送し、第1層の指標は、移行情報を有する応答/拒否応答「ACK/NACK」シグナリングを含む、ワイヤレス端末を含む、方法を提供する。
【0010】
別の広範な側面として、活動状態にある間、ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送するワイヤレス端末であって、すなわち、第1のワイヤレス伝送リソースは、前記活動状態にある間に前記ワイヤレス端末に割り当てられ、活動状態にある間に伝送を完了した後、ワイヤレス端末は、活動状態から非活動状態に移行し、非活動状態にある間に能動的に伝送を開始するために、ワイヤレス端末は、非活動状態から活動状態に移行して、非活動状態から活動状態への移行を示す第1層の指標を伝送し、活動状態の終了時に媒体アクセス制御「MAC」層のシグナリング(84、86、104)を伝送することにより、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示すシグナリング情報を伝送する、ワイヤレス端末を含む、方法を提供する。
【0011】
別の広範な側面として、ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末から伝送を受信するように構成され、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、ワイヤレス端末が非活動状態にある期間にワイヤレス端末に割り当てられるような、アクセスネットワーク要素であって、また、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を示す、第1層の指標をワイヤレス端末から受信するようにも構成される、アクセスネットワーク要素と、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定し、ワイヤレス端末が前記非活動状態から活動状態に移行した時を示す、ワイヤレス端末から受信される第1層の指標を処理することにより、ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定し、および、ワイヤレス端末が非活動状態にある間、第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にするように構成される、第1層の状態フィードバック処理機能を伴うスケジューラと、を備える、装置を提供する。
【0012】
別の広範な側面として、活動状態にある間、前記ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送するように構成されるワイヤレスアクセス無線16−1であって、すなわち、第1のワイヤレス伝送リソースは、活動状態にある間にワイヤレス端末に割り当てられ、活動状態にある間に伝送を完了した後、ワイヤレス端末は、活動状態から非活動状態に移行するように構成される、ワイヤレスアクセス無線16−1と、非活動状態にある間に能動的に伝送を開始するために、ワイヤレスアクセス無線による伝送のために、非活動状態から活動状態への移行を示す第1層の指標を生成するように構成される、第1層の状態フィードバックジェネレータであって、ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行したことを示す第1層の指標は、状態移行情報を有する応答/否定応答「ACK/NACK」シグナリングを備える、第1層の状態フィードバックジェネレータと、を備える、ワイヤレス端末10−1を提供する。
【0013】
別の広範な側面として、活動状態にある間、ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送するように構成されるワイヤレスアクセス無線16−1であって、すなわち、第1のワイヤレス伝送リソースは、活動状態にある間にワイヤレス端末に割り当てられ、活動状態にある間に伝送を完了した後、ワイヤレス端末は、活動状態から非活動状態に移行するように構成される、ワイヤレスアクセス無線16−1と、非活動状態にある間に能動的に伝送を開始するために、ワイヤレスアクセス無線による伝送のために、非活動状態から活動状態への移行を示す第1層の指標を生成するように構成される、第1層の状態フィードバックジェネレータであって、ワイヤレス端末は、活動状態の終了時に媒体アクセス制御「MAC」層のシグナリングを伝送することにより、ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示すシグナリング情報を送信するようにさらに構成される、第1層の状態フィードバックジェネレータを備える、ワイヤレス端末10−1を提供する。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末から伝送を受信して、その結果、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、該ワイヤレス端末が活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられることと、
該ワイヤレス端末が該活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、該ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末が該非活動状態にある間に、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にすることと
を含み、第1層の指標を受信することは、状態移行情報を有する、応答/否定応答「ACK/NACK」シグナリングを受信することと、
を含む、方法。
(項目2)
前記活動状態は、ボイスオーバーインターネットプロトコル「VoIP」セッションの有音状態であり、前記非活動状態は、該VoIPセッションの無音状態である、項目1に記載の方法。
(項目3)
セッション開始時に前記第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースの前記半持続的割り当てをシグナリングすることをさらに含む、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、該ワイヤレス端末からのシグナリングを受信することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定することをさらに含む、項目1〜3のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目5)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、第1層の指標を受信することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、該ワイヤレス端末からのシグナリングを受信することを含む、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、該ワイヤレス端末からの第1層の指標を受信することは、
状態移行情報を有する前記ACK/NACKシグナリング、状態移行情報を有するCQIシグナリング、またはその目的で具体的に割り当てられたアップリンク伝送リソースに関するインジケータのうちのいずれかを受信することを含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末から伝送を受信することであって、その結果、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、該ワイヤレス端末が活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことと、
該ワイヤレス端末が該活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、該ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末が該非活動状態にある間に、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にすることと、
活動状態の終了時に該ワイヤレス端末から媒体アクセス制御「MAC」層シグナリングを受信することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、該ワイヤレス端末からのシグナリングを受信することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと
を含む、方法。
(項目8)
ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末から伝送を受信することであって、その結果、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、該ワイヤレス端末が活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことと、
該ワイヤレス端末が該活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末から第1層の指標を受信することにより、該ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末が該非活動状態にある間に、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にすることと、
該ワイヤレス端末から非活動期間について監視することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを決定することと
を含む、方法。
(項目9)
ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末から伝送を受信することであって、その結果、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、該ワイヤレス端末が活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことと、
該ワイヤレス端末が該活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末からの第1層の指標を受信することにより、該ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定することと、
該ワイヤレス端末が該非活動状態にある間に、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的で再割り当てするために利用可能にすることと、
アプリケーション層から無音期間の開始に関する指標を受信することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと
を含む、方法。
(項目10)
第1層のシグナリングを伝送する際に、前記ワイヤレス端末による使用のために第1層リソースを割り当てることをさらに含む、項目1〜9のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
第1層のシグナリングを伝送する際に、前記ワイヤレス端末による使用のために第1層リソースを割り当てることは、
該ワイヤレス端末が前記活動状態にある間、該ワイヤレス端末のために該リソースを保存することと、
該活動状態中に、他の目的のために該第1層リソースを利用可能にすることと
を含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースを前記ワイヤレス端末に半持続的に割り当てることであって、その結果、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、無音記述子「SID」フレームを伝送する目的のために該ワイヤレス端末が前記非活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことをさらに含み、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、前記第1のリソースよりも小さい容量を有する、項目1〜11のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
ワイヤレス端末が、活動状態にある間に、該ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送することであって、すなわち、該第1のワイヤレス伝送リソースは、該活動状態にある間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことと、
該活動状態にある間に伝送を完了した後、該ワイヤレス端末が、該活動状態から非活動状態に移行することと、
該非活動状態にある間に該活動状態で伝送を開始するために、該ワイヤレス端末は、該非活動状態から該活動状態に移行し、該非活動状態から該活動状態への該移行を示す第1層の指標を伝送することであって、該第1層の指標は、移行情報を有する応答/拒否応答「ACK/NACK」シグナリングを備えている、ことと
を含む、方法。
(項目14)
前記活動状態は、ボイスオーバーインターネットプロトコル「VoIP」セッションの有音状態であり、前記非活動状態は、該VoIPセッションの無音状態である、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を示すシグナリング情報を伝送することをさらに含む、項目13から14のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を示すシグナリング情報を伝送することは、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を示す第1層の指標を伝送することを含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す第1層の指標を伝送することは、
状態移行情報を有するACK/NACK信号、状態移行情報を有するCQIシグナリング、または、その目的で具体的に割り当てられるアップリンク伝送リソースに関するインジケータを伝送することを含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
ワイヤレス端末が、活動状態にある間、該ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送することであって、すなわち、該第1のワイヤレス伝送リソースは、該活動状態にある間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことと、
該活動状態にある間に伝送を完了した後、該ワイヤレス端末が、該活動状態から非活動状態に移行することと、
該非活動状態にある間に、該活動状態において伝送を開始するために、該ワイヤレス端末は、該非活動状態から該活動状態に移行し、該非活動状態から該活動状態への該移行を示す第1層の指標を伝送することと、
活動状態の終了時に媒体アクセス制御「MAC」層のシグナリング(84、86、104)を伝送することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示すシグナリング情報を伝送することと
を含む、方法。
(項目19)
前記非活動状態にある間に、VoIP伝送のために、第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースを使用して、半持続的にワイヤレス端末に無音記述子「SID」フレームを伝送することであって、その結果、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、SIDフレームを伝送する目的で、該ワイヤレス端末が該非活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられる、ことをさらに含み、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、前記第1のリソースよりも小さい容量を有する、項目13から18のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目20)
アクセスネットワーク要素であって、該アクセスネットワーク要素は、ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のアップリンクワイヤレス伝送リソース上でワイヤレス端末から伝送を受信し、その結果、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、該ワイヤレス端末が活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられ、また、該ワイヤレス端末が該活動状態から非活動状態に移行した時を示す、該ワイヤレス端末からの第1層の指標を受信するようにも構成されている、アクセスネットワーク要素と、
該ワイヤレス端末が該活動状態から非活動状態に移行した時を決定することと、該ワイヤレス端末が該非活動状態から活動状態に移行した時を示す、該ワイヤレス端末から受信される該第1層の指標を処理することにより、該ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行した時を決定することとを行うように構成され、該ワイヤレス端末が該非活動状態にある間に、該第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースを他の目的のために再割り当てするために利用可能にするように構成されている、第1層の状態フィードバック処理機能を伴うスケジューラと
を備えている、装置。
(項目21)
前記活動状態は、ボイスオーバーインターネットプロトコル「VoIP」セッションの有音状態を含み、前記非活動状態は、該VoIPセッションの無音状態を含む、項目20に記載の装置。
(項目22)
前記スケジューラは、セッションの開始時に前記第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースの前記半持続的割り当てを決定するように、そして、セッションの開始時に前記第1のアップリンクワイヤレス伝送リソースの該半持続的割り当てをシグナリングするように構成される、項目20または21に記載の装置。
(項目23)
前記ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行したことを示すための該ワイヤレス端末からの前記第1層の指標は、
状態移行情報を有する応答/否定応答「ACK/NACK」シグナリング、状態移行情報を有するチャネル品質インジケータ「CQI」シグナリング、またはその目的で具体的に割り当てられるアップリンク伝送リソースに関するインジケータのうちのいずれかを備えている、項目20から22のうちのいずれか1項に記載の装置。
(項目24)
前記アクセスネットワーク要素は、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す該ワイヤレス端末からのシグナリングを受信するようにさらに構成され、前記スケジューラは、該シグナリングに基づいて、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを決定するように構成されている、項目20から23のうちのいずれか1項に記載の装置。
(項目25)
前記アクセスネットワーク要素は、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す第1層の指標を受信することにより、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、前記ワイヤレス端末からのシグナリングを受信するように構成される、項目24に記載の装置。
(項目26)
前記アクセスネットワーク要素は、活動状態の終了時に前記ワイヤレス端末から媒体アクセス制御「MAC」層のシグナリングを受信することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す、該ワイヤレス端末からのシグナリングを受信し、処理するように構成される、項目24に記載の装置。
(項目27)
前記装置は、前記ワイヤレス端末から非活動期間の間監視することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを決定するように構成される、項目24から26のうちのいずれか1項に記載の装置。
(項目28)
前記装置は、アプリケーション層から無音期間の開始に関する指標を受信することにより、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを決定するように構成される、項目24から27のうちのいずれか1項に記載の装置。
(項目29)
前記スケジューラは、前記第1層のシグナリングを伝送する際に、前記ワイヤレス端末による使用のために第1層のリソースを割り当てるように構成される、項目24から28のうちのいずれか1項に記載の装置。
(項目30)
前記スケジューラは、前記ワイヤレス端末が前記活動状態にある間に該ワイヤレス端末のためにリソースを保存すること、および非活動状態中に他の目的のために前記第1層のリソースを利用可能にすることにより、該第1層のシグナリングを伝送する際に、該ワイヤレス端末による使用のために第1層のリソースを割り当てるように構成される、項目29に記載の装置。
(項目31)
前記スケジューラは、第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースを、前記ワイヤレス端末に半持続的に割り当てるように構成され、その結果、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、無音記述子「SID」フレームを伝送する目的で、該ワイヤレス端末が非活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられ、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、前記第1のリソースよりも小さい容量を有する、項目24から30のうちのいずれか1項に記載の装置。
(項目32)
ワイヤレス端末10−1であって、
活動状態にある間に、該ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送するように構成される、ワイヤレスアクセス無線16−1であって、すなわち、該第1のワイヤレス伝送リソースは、該活動状態にある間に該ワイヤレス端末に割り当てられ、該活動状態にある間に伝送を完了した後、該ワイヤレス端末は、該活動状態から非活動状態に移行するように構成される、ワイヤレスアクセス無線16−1と、
該非活動状態にある間に該活動状態で伝送を開始するために、該ワイヤレスアクセス無線による伝送のために、該非活動状態から該活動状態へ移行することを示す第1層の指標を生成するように構成される、第1層の状態フィードバックジェネレータであって、該ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行したことを示す該第1層の指標は、状態移行情報を有する応答/否定応答「ACK/NACK」シグナリングを備える、第1層の状態フィードバックジェネレータと
を備える、ワイヤレス端末10−1。
(項目33)
前記活動状態は、ボイスオーバーインターネットプロトコル「VoIP」セッションの有音状態を含み、前記非活動状態は、該VoIPセッションの無音状態を含む、項目32に記載のワイヤレス端末。
(項目34)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を示すシグナリング情報を伝送するように構成される、項目32から33のうちのいずれか1項に記載のワイヤレス端末。
(項目35)
前記第1層の状態フィードバックジェネレータは、前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示すシグナリング情報を生成するように構成され、該シグナリング情報は、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行した時を示す、第1層の指標を備える、項目34に記載のワイヤレス端末。
(項目36)
前記ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示す前記第1層の指標は、状態移行情報を有するACK/NACKシグナリング、状態移行情報を有するCQIシグナリング、またはその目的で具体的に割り当てられるアップリンク伝送リソースに関するインジケータのうちのいずれかを含む、項目35に記載のワイヤレス端末。
(項目37)
ワイヤレス端末10−1であって、
活動状態にある間、該ワイヤレス端末に半持続的に割り当てられる第1のワイヤレス伝送リソースを使用してアップリンク通信を伝送するように構成されるワイヤレスアクセス無線16−1であって、すなわち、該第1のワイヤレス伝送リソースは、該活動状態にある間に該ワイヤレス端末に割り当てられ、該活動状態にある間に伝送を完了した後、該ワイヤレス端末は、該活動状態から非活動状態に移行するように構成される、ワイヤレスアクセス無線16−1と、
該非活動状態にある間に該活動状態で伝送を開始するために、該ワイヤレスアクセス無線による伝送のために、該非活動状態から該活動状態へ移行したことを示す第1層の指標を生成するように構成される、第1層の状態フィードバックジェネレータと
を備え、該ワイヤレス端末は、活動状態の終了時に媒体アクセス制御「MAC」層のシグナリングを伝送することにより、該ワイヤレス端末が活動状態から非活動状態に移行したことを示すシグナリング情報を伝送するようにさらに構成される、ワイヤレス端末10−1。
(項目38)
前記非活動状態にある間に、VoIP伝送のために、第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースを使用して、半持続的にワイヤレス端末に無音記述子「SID」フレームを伝送するように構成され、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは、SIDフレームを伝送する目的で、該ワイヤレス端末が該非活動状態にある期間に該ワイヤレス端末に割り当てられ、該第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースは前記第1のリソースよりも小さい容量を有する、項目32から37のうちのいずれか1項に記載のワイヤレス端末。
(項目39)
コンピュータデバイスのプロセッサにより実行可能なコンピュータ読み取り可能な命令を格納するコンピュータ読み取り可能媒体であって、該デバイスに項目1から12のうちのいずれか1つに記載の方法、または項目13から19のうちのいずれか1つに記載の方法のステップを実装させる、コンピュータ読み取り可能媒体。
【0014】
実施形態は、以下の添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、第1層の状態フィードバックシグナリングを実装するネットワークの模式的略図である。
【図2】図2は、第1層の状態フィードバックシグナリングを実装するネットワークの別の模式的略図である。
【図3】図3は、第1層の状態フィードバックシグナリングを実装するネットワークの詳細ブロック図である。
【図4】図4は、ワイヤレス端末から基地局までのVoIP伝送および状態移行を示す第1層のシグナリングを示すシグナリング略図である。
【図5】図5は、図4の実施例に対応する状態移行略図である。
【図6】図6は、ワイヤレス端末から基地局までのVoIP伝送、および無音状態から有音状態への状態移行を示す第1層シグナリング、および有音状態から無音状態への状態移行の帯域内媒体アクセス制御(MAC)層を示すシグナリング略図である。
【図7】図7は、図6の実施例に対応する状態移行略図である。
【図8】図8は、ワイヤレス端末から基地局までのVoIP伝送および状態移行を示すNACK/ACKシグナリングの形式の第1層のシグナリングを示すシグナリング略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(詳細な説明)
背景技術において、有音状態と無音状態との間の状態移行をシグナリングするためのRACHベースの機構が参照される。音声状態移行は、ユーザにとっては頻繁に発生する場合があり、サポートされるかもしれないVoIPユーザの数が非常に大きいことを考慮すると、この手法により生じる諸経費は非常に大きくなる可能性がある。さらに、RACHは競合ベースのアクセス機構を採用するため、有音状態が出現する場合、特に高頻度の移行および多数のVoIPユーザを考慮すると、RACHの重負荷から、長いアクセス遅延を招く恐れがある。これは、音声の品質に悪影響をもたらす可能性がある。
【0017】
ここで図1を参照すると、リソーススケジューリングおよび割り当て目的のために、第1層の高速状態フィードバックを採用する実施例の通信システム40−1のブロック図が図示される。通信システム40−1は、ワイヤレスネットワーク20−1、ワイヤレス端末10−1(UE(ユーザ要素)とも称される)、および他のワイヤレス端末を有する。通信システム40−1は、他のコンポーネントを有することができるが、便宜上図示されない。例えば、ワイヤレス端末およびネットワークは、各々伝送器と受信器を有し、各々1つ以上のアンテナを有する。ワイヤレス端末10−1は、ワイヤレスアクセス無線16−1、プロセッサ17−1、および第1層の状態フィードバックジェネレータ15を有する。ワイヤレス端末10−1は、他のコンポーネントを有することができるが、便宜上図示されない。他のワイヤレス端末30−1は、各々ワイヤレス端末10−1のコンポーネントに類似のコンポーネントを有することができる。代替として、他のワイヤレス端末30−1のうちの一部または全部はワイヤレス端末10−1のコンポーネントとは異なるコンポーネントを有することができる。ワイヤレスネットワーク20−1は、第1層の状態フィードバック処理機能24を含むスケジューラ22を有する。
【0018】
動作時、ワイヤレス端末10−1は、そのワイヤレスアクセス無線16−1を使用してワイヤレス端末20−1と通信する。ワイヤレス通信は、ワイヤレス端末10−1とワイヤレスネットワーク20−1との間のワイヤレス接続19−1である。他のワイヤレス端末30−1も、それぞれのワイヤレス接続でワイヤレス端末ネットワーク20−1と同様に通信する(図示せず)。ワイヤレスネットワーク20−1との通信は、例えば、電話、または電子メール等の他の形態の通信の場合がある。第1層の状態フィードバックジェネレータ15は、ワイヤレス端末が無音状態から有音状態に移行する時にネットワークに信号を送信する第1層のフィードバックを生成する。有音状態にある間、ワイヤレス端末は、第1の半持続的割り当てを使用して伝送する。いくつかの実施形態では、ワイヤレス端末10−1は、有音状態から無音状態への移行が存在する時を示すシグナリングも生成する。これは、第1層の状態フィードバックジェネレータ15を使用して実施されてもよいが、他の機構も考慮され、例えば、いくつかの実施形態では、MAC層のシグナリングが採用される。さらに、いくつかの実施形態では、ネットワークは、ワイヤレス端末10−1からのシグナリングが全くない場合もこの移行を自立的に検出する。いくつかの実施形態では、第1層のリソースは、状態移行シグナリングの目的のために特異的に割り当てられる。
【0019】
ワイヤレスネットワーク20−1において、スケジューラ22は、アップリンクワイヤレス伝送リソースのスケジューリングおよび割り当てを分担する。これは、有音状態にある間にワイヤレス端末により使用されることが予定されるリソースを割り当てすることにより実行する。第1層の状態フィードバック処理機能24は、ワイヤレス端末から受信される第1層のフィードバックを処理して、無音状態から有音状態への移行がある時を決定する。スケジューラ22は、ワイヤレス端末が無音状態にある時も決定する。これは、第1層のフィードバック、帯域内のMAC層の指標の機能として実行、またはこれを自立的に決定できる。スケジューラ22が、ワイヤレス端末は無音状態にあると結論する期間、ワイヤレス局に割り当てられたリソースは他の使用のために利用可能である。例えば、シグナリングまたはデータ通信のために、同一または異なるワイヤレス局に割り当てするように使用される場合がある。しかしながら、スケジューラ22が、ワイヤレス端末が有音状態に戻ったと結論するとすぐに、リソースは再びワイヤレス端末に割り当てられる。リソースは、持続的に割り当て、すなわち、割り当てられるのは同一のリソースである。リソースの明細は、開始時を除き必要ではない。
【0020】
図示した実施例においては、第1層の状態フィードバックジェネレータ15は、ソフトウェアとして実装され、プロセッサ17−1上で実行される。しかしながら、より一般的には、第1層の状態フィードバックジェネレータ15は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらのいずれかの適切な組み合わせにしてもよい。同様に、スケジューラ22は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらのいずれかの適切な組み合わせにしてもよい。
【0021】
図2は、一部の実施形態に従うワイヤレス通信システム400が実施される場合がある、例示的環境である。例示的なネットワーク要素の間の通信は、上記に要約した第1層の状態フィードバック機構を使用して実装され得る。例示的なワイヤレス通信システム400は、複数のホストサービス(402、404および406の3つを図示)を含み、各々は、電子メール、カレンダ、インターネットウェブブラウザ、および他のアプリケーション等、しかしこれらに限定されない、加入者が利用可能な複数のサービスを有してもよい。この特定の実施例においては、ホストサービス402、404および406は、典型的には、サーバとして構成され、各々少なくとも1つのプロセッサ、格納手段を含み、各々ネットワークインターフェースを使用し、これを介して、インターネット等の通信ネットワーク408と通信が達成され得る。ホストサービス402、404および406は、通信ネットワーク408を介してルータシステム410とワイヤレスメッセージを送信および受信し、ホストサービス402、404および406とワイヤレスルータシステム410との通信を可能にする。
【0022】
ワイヤレスルータシステム410は、複数のワイヤレスネットワーク(414、416、および418の3つを図示)に接続され、各々は、複数のワイヤレス端末(各ワイヤレスネットワークに1つを図示、420、422、および424)をサポートしてもよい。ワイヤレスネットワーク414、416、および418は、モバイル通信のグローバルシステム(GSM)ネットワーク、または符号分割多重アクセス(CDMA)ネットワーク等の携帯電話網、双方向ページングネットワーク、Bluetooth(登録商標)等の短距離ワイヤレスネットワーク、IEEE802.11準拠ネットワーク等であってもよい。ワイヤレス端末420、422および424は、対応するワイヤレスネットワークと互換性のあるデバイスである。
【0023】
ワイヤレス端末420、422、および424は、ルータ410および通信ネットワーク408を含む、トランシーバ局のネットワークを介して、他の端末またはホストサービス402、404、406等のコンピュータシステムとの通信機能を有する高度なデータ通信機能を備えた双方向通信デバイスである。モバイル通信デバイス420、422、および424は、音声通信を可能にする機能も有してもよい。提供される機能に応じて、データメッセージングデバイス、双方向ポケットベル、データメッセージング機能を備えた携帯電話、ワイヤレスインターネット機器、またはデータ通信デバイス(電話機能を備えた場合または備えていない場合)として称される場合がある。前述のリストは、包括することを意味するものではなく、本明細書において説明される実施形態は、上記にリストされている、されていないに関わらず、いかなる種類のワイヤレス端末を使用しても実施され得る。図1に図示した実施例においては、ワイヤレス端末420、422、および424は各々、プロセッサ、無線、情報格納手段およびタスクを実施するように適合された少なくとも1つのソフトウェアモジュールを含む。いくつかの実施形態では、ワイヤレス端末420、422、および424は、無線を使用してメッセージの送信および受信ができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのソフトウェアモジュールは、イベントを生成するように適合された、イベント生成モジュール、およびワイヤレス端末の無線を使用してメッセージを送信および受信するように適合された、通信モジュールも含む。
【0024】
ワイヤレス端末は、概して、複数の通信チャネルを介して通信できる。例えば、ショートメッセージサービス(SMS)は、音声通信チャネルを介して受信するが、電子メールメッセージは、データ通信チャネルを介して受信する。上記のように、ワイヤレス端末420は、例えば、ワイヤレス端末420のプロセッサで実行されると種々のタスクを実行するように適合されたソフトウェアである、モジュールを含む。一実施形態では、ワイヤレス端末420は、通信モジュールとイベント生成モジュールの両方を含む。通信モジュールは、ワイヤレス端末420のプロセッサで実行するように適合され、ワイヤレス端末420の無線との連携で、メッセージを送信および受信できる。イベント生成モジュールも、ワイヤレス端末420のプロセッサで実行するように適合され、ユーザ生成イベントとデバイス生成イベントの2つの方式のうちの1つでイベントを生成できる。ユーザ生成イベントは、ワイヤレス端末420のユーザがワイヤレス端末420に存在する電子メールアプリケーション等のメッセージングアプリケーションを開く、ワイヤレス端末420のユーザがサムホイール等のホイール式入力デバイスを操作する、ワイヤレス端末420のユーザがワイヤレス端末420のキーボード上のキーを押す、ワイヤレス端末420のユーザがワイヤレス端末420にログインする、またはワイヤレス端末420のユーザがワイヤレス端末420からのプロンプトに応答することによって有効なセッションを維持する等を含む。デバイス生成イベントは、タイマの期限切れ、ワイヤレス端末420が、PDPコンテキスト等、ネットワークとのデータセッションを実行しているネットワークまたはワイヤレス端末420とのセッションを有効に維持するためにネットワーク接続確認メッセージを生成する等を含む。
【0025】
ホストサービス402、404、および406の主要な目的のうちの1つは、メールサーバ(図示せず)やワイヤレス端末420、422、424等の他のソースから受信した情報を処理し、情報を適切な受信者、典型的には異なるホストサービス404、404、406、メールサーバまたはワイヤレス端末420、422、または424に送信することである。ホストサービス402、404、および406は、電子メールメッセージを送信および受信するように構成され、このように典型的には電子メールサーバと通信する。メールサーバは、例えば、Microsoft(登録商標)Exchange(登録商標)、Lotus(登録商標)Domino(登録商標)サーバ、Novell(登録商標)GroupWise(登録商標)サーバ、IMAPサーバ、POPサーバ、またはウェブメールサーバ、または当業者により理解される他のいずれかのメールサーバを含む可能性がある。ホストサービス402、404、および406も、メッセージの所望の送信および受信ならびに情報の適切な処理を達成するようにプロセッサで実行する、ソフトウェアモジュールを含む。いくつかの実施形態では、各ホストサービス402、404、406のソフトウェアモジュールはメッセージングモジュールで、メッセージングモジュールは、少なくとも1つの外部のメールサーバからメッセージを受信、ワイヤレス端末420、422、424にメッセージを送信、同一のワイヤレス端末からメッセージを受信、および少なくとも1つの外部のメールサーバにメッセージを送信するように適合される。少なくとも1つの外部のメールサーバは、例えば、少なくとも1つのモバイルデータサーバでもある可能性がある。ワイヤレスルータシステム410は、通信ネットワーク408を使用せず、ローカルサービス412等のホストサービスに直接接続されてもよい。別の実施形態では、ホストサービス402、404、および406は、ワイヤレス端末420、422、および424と直接通信することが可能である。本実施形態においては、ホストサービス402、404、および406は、ワイヤレスルータシステム410の支援を得ずに、ワイヤレス端末420、422、および424への通信に対応することができることが必要である。
【0026】
図2に説明した環境においては、メッセージングは、ワイヤレス端末420、422、および424とホストサービス402、404、および406との間で発生する。ワイヤレス端末420、422、および424は、ホストサービス402、404、および406にメッセージを送信およびメッセージを受信することが可能である。実施例として、メッセージがホストサービス404、404、406のうちのいずれか1つにより受信されると、意図された受信者、ワイヤレス端末420、422、および424は、ホストサービス402、404、および406によりメッセージが到着したことが伝えられるが、これは有効メッセージを経由して検索されることが必要である。ホストサービス402、404、および406は、複数の有効メッセージをワイヤレス端末420、422、および424に送信してもよく、またはホストサービス404、404、および406は、ワイヤレス端末420、422、および424が保留中のメッセージをフェッチするまで、1つの有効メッセージを送信するように選択してもよい。フェッチコマンドは、有効メッセージが受信された後にイベントジェネレータによりイベントが生成されるとワイヤレス端末420、422、および424により発行され、ホストサービス402、404、および406に送信される。生成されたイベントと有効メッセージは独立しており、一方が他方の発生または発生の可能性に影響を与えることはない。ホストサービス404、404、および406がフェッチコマンドを受信すると、ホストサービス402、404、および406は、保留中のメッセージ(単数または複数)を、フェッチコマンドを発行したワイヤレス端末420、422、および424に送信する。有効メッセージとフェッチメッセージのどちらもメッセージ識別子を含む場合も含まない場合もある。メッセージ識別子は、ワイヤレス端末420、422、および424のメッセージを特定し、ワイヤレス端末420、422、および424に特定のメッセージの検索を可能にする。フェッチコマンドを発行したワイヤレス端末420、422、および424に複数の保留中のメッセージがある場合、ホストサービス402、404、406は、全部の保留中のメッセージを送信してもよい。
【0027】
ここで図3を参照すると、本明細書に説明されるワイヤレス端末に関連する方法を実装することができるモバイル通信デバイス700のブロック図が示される。例示的な目的に限定して、ワイヤレス端末700の非常に特定詳細が図示されていることを理解されたい。
【0028】
処理デバイス(マイクロプロセッサ728)は、キーボード714とディスプレイ726との間に結合されると図式的に示される。マイクロプロセッサ728は、ユーザによるキーボード714のキーの作動に応じて、ディスプレイ726の動作、ならびにワイヤレス端末700の全体的な動作を制御する。
【0029】
ワイヤレス端末700は、縦方向に細長くてもよく、またはその他のサイズおよび形状でもよい筐体を有する(クラムシェル筐体構造を含む)。キーボード714は、モード選択キー、またはテキストエントリと電話エントリとの間を切り替えるための他のハードウェアまたはソフトウェアを含むことができる。
【0030】
マイクロプロセッサ728に加え、ワイヤレス端末700の他の部分が図式的に示される。これらは、通信サブシステム770と、短距離通信サブシステム702と、キーボード714およびディスプレイ726に加えて、LEDS704のセット、補助I/Oデバイス706のセット、シリアルポート708、スピーカ711、およびマイク712を含む他の入力/出力デバイスと、フラッシュメモリ716およびランダムアクセスメモリ(RAM)718を含むメモリデバイスと、他の種々のデバイスのサブシステム720とを含む。ワイヤレス端末700は、ワイヤレス端末700の活動要素に電力を供給するバッテリ721を有してもよい。ワイヤレス端末700は、いくつかの実施形態では、音声およびデータ通信機能を有する双方向無線周波数(RF)通信デバイスである。加えて、ワイヤレス端末700は、いくつかの実施形態では、インターネットを経由して他のコンピュータシステムと通信する機能を有する。
【0031】
マイクロプロセッサ728により実行されるオペレーティングシステムソフトウェアは、いくつかの実施形態ではフラッシュメモリ716等の持続的ストアに格納されるが、読み取り専用メモリ(ROM)または類似の格納要素等の他のタイプのメモリデバイスに格納されてもよい。加えて、システムソフトウェア、特定のデバイスアプリケーション、またはその一部は、一時的にRAM718等の揮発性ストアにロードされてもよい。ワイヤレス端末700により受信された通信信号もRAM718に格納されてもよい。
【0032】
マイクロプロセッサ728は、ワイヤレス端末700上で、そのオペレーティングシステム機能に加え、ソフトウェアアプリケーションの実行を可能にする。音声通信モジュール730Aおよびデータ通信モジュール730B等、基本的なデバイス操作を制御する所定のセットのソフトウェアアプリケーションは、製造中にワイヤレス端末700にインストールされてもよい。加えて、個人情報管理(PIM)アプリケーションモジュール730Cも、製造中にワイヤレス端末700にインストールされてもよい。PIMアプリケーションは、いくつかの実施形態では、電子メール、カレンダイベント、音声メール、予約、およびタスク項目等、データ項目の整理や管理ができる。PIMアプリケーションは、一部の実施形態においては、ワイヤレスネットワーク710を経由して、データ項目の送信および受信もできる。いくつかの実施形態では、PIMアプリケーションにより管理されるデータ項目は、ワイヤレスネットワーク710を経由して、ユーザの対応するデータ項目が格納されている、またはホストコンピュータシステムと関連するデバイスと完全に統合、同期化および更新される。さらに、追加のソフトウェアモジュールは、他のソフトウェアモジュール730Nとして示され、製造中にインストールされてもよい。
【0033】
データおよび音声通信を含む通信機能は、通信サブシステム770、および可能な場合には短距離通信サブシステム702を介して実施される。通信サブシステム770は、受信器750、伝送器752、ならびに受信アンテナ754および伝送アンテナ756として示される1つ以上のアンテナを含む。加えて、通信サブシステム770は、デジタル信号プロセッサ(DSP)758等の処理モジュール、および局部発振器(LO)760も含む。通信サブシステム770の特定の設計および実装は、ワイヤレス端末700が作動しようとする通信ネットワークに依存する。例えば、ワイヤレス端末700の通信サブシステム770は、Mobitex(登録商標)、DataTAC(登録商標)または汎用パケット無線サービス(GPRS)のモバイルデータ通信ネットワークと作動するように設計され、また、アンプス(AMPS:Advanced Mobile Phone Service)、時分割多元接続(TDMA)、符号分割多重接続(CDMA)OFDM(直交波周波数分割多重)、パーソナル通信サービス(PCS)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)等の種々の音声通信ネットワークのうちのいずれとも作動するように設計される場合がある。他のタイプのデータおよび音声ネットワークも、個別および統合型の両方でワイヤレス端末700で利用されてもよい。
【0034】
ネットワークのアクセスは、通信システムのタイプに依存して変化してもよい。例えば、Mobitex(登録商標)およびDataTAC(登録商標)のネットワークにおいては、ワイヤレス端末は、各デバイスに関連する固有の個人認識番号(PIN)を使用してネットワーク上に登録される。しかしながら、GPRSネットワークにおいては、ネットワークアクセスは、典型的には、加入者またはデバイスのユーザに関連付けられる。したがって、典型的には、GPRSデバイスは、GPRSネットワーク上で作動するために、一般的には加入者識別モジュール(SIM)カードと称される、加入者識別モジュールを有する。
【0035】
ネットワーク登録または有効化手順が完了すると、ワイヤレス端末700は、通信ネットワーク710を介して、通信信号を送信および受信することができる。受信アンテナ754により通信ネットワーク710から受信された信号は、受信器750に送信され、受信器750は、信号増幅、周波数ダウン変換、フィルタリング、チャネル選択等を提供し、さらにアナログからデジタルへの変換も提供することができる。受信した信号をアナログからデジタルに変換することによって、DSP758は、変調や復号等の一層複雑な通信機能を実施することが可能になる。同様の方式において、ネットワーク710に伝送される信号は、DSP758により処理(例えば、変調および復号)され、次いで、デジタルからアナログへの変換、周波数アップ変換、フィルタリング、増幅および伝送アンテナ756を経由して通信ネットワーク710(単数または複数)への伝送のために、伝送器752に提供される。
【0036】
通信信号の処理に加え、DSP758は、受信器750と伝送器752の制御も提供する。例えば、受信器750と伝送器752の通信信号に適用される増幅率は、DSP758に実装された自動増幅率制御アルゴリズムを介して順応的に制御されてもよい。
【0037】
データ通信モードにおいては、テキストメッセージまたはウェブページのダウンロード等の受信した信号は、通信サブシステム770により処理され、マイクロプロセッサ728に入力される。受信した信号は、次いで、ディスプレイ726、または代替として、他の何らかの補助I/Oデバイス706に出力するために、マイクロプロセッサ728によりさらに処理される。デバイスのユーザは、キーボード714および/またはタッチパッド、ロッカースイッチ、サムホイール、または他の何らかのタイプの入力デバイス等の他の何らかの補助I/Oデバイス706を使用して、電子メールメッセージ等のデータ項目を作成することもできる。作成されたデータ項目は、次いで、通信サブシステム770を経由して、通信ネットワーク710を介して伝送されてもよい。
【0038】
音声通信モードにおいては、デバイスの全体的な動作は、受信した信号がスピーカ711に出力され、伝送される信号がマイク712により生成される点を除いては、実質的にデータ通信モードに類似する。音声メッセージ録音サブシステム等の代替の音声またはオーディオI/Oサブシステムも、ワイヤレス端末700上に実装することができる。加えて、ディスプレイ726も、例えば、音声通話の間、呼び出し側の身元を表示する、またはその他の音声通話に関連する情報を表示するために、音声通話モードにおいて利用されてもよい。
【0039】
短距離通信サブシステム702は、ワイヤレス端末700と、必ずしも同様のデバイスである必要がない、他の近接のシステムまたはデバイスとの間の通信を可能にする。例えば、短距離通信サブシステムは、同様に有効なシステムおよびデバイスとの通信を提供するように、赤外線デバイスと関連する回路およびコンポーネント、またはBluetooth(登録商標)通信モジュールを含む場合がある。
【0040】
図2においては、ワイヤレス端末と基地局は、本明細書において説明される方法のうちの1つ以上を実装するように連携し得る。さらに一般的には、ネットワーク側は、数例を挙げると、基地局、基地局コントローラ、ワイヤレスルータ、またはモバイルスイッチセンタを含むことができる1つ以上のネットワークコンポーネントにより実装されてもよい。実装の詳細は、指定のネットワーク構成に依存する。図3においては、マイクロプロセッサ728、RAM718、通信サブシステム770、ディスプレイ726、フラッシュメモリ716、音声モジュール、およびデータモジュールは、本明細書に説明される方法のうちの1つ以上を実装するように連携し得る。さらに一般的には、実装の詳細は、指定のワイヤレス端末構成に依存する。
【0041】
説明される実施形態は、特に、VoIP等のリアルタイム低速パケット伝送に適用可能であるが、リアルタイム低速アプリケーションで実現される効率は必ずしも実現されない場合があるので、必ずしもリアルタイムまたは低速であることが必要のない、その他のパケット伝送に適用され得ることを理解されたい。
【0042】
本明細書で説明されるVoIP実装の場合、ワイヤレス端末の2つの状態は、有音と無音の状態である。より一般的に、いくつかの実施形態では、第1層のシグナリングが採用されて、活動および非活動と称される2つの状態の間の移行をシグナリングする。これらの状態は、実装特有ベースで定義され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ワイヤレス端末が送信するものが何もない期間が短い場合には、ワイヤレス端末は活動状態のままである。VoIP実装の場合、活動状態は有音状態に対応し、非活動状態は無音状態に対応する。
【0043】
本明細書に説明される実施形態は、ワイヤレス端末から基地局へのアップリンク伝送の状況であるが、より一般的に、一部の実施形態は、伝送器から受信器への伝送に適用されてもよい。実施形態がダウンリンク伝送に適用される場合には、伝送器と受信器は、それぞれ基地局とワイヤレス端末であってもよく、または、実施形態がアップリンク伝送に適用される場合には、それぞれワイヤレス端末と基地局であってもよい。
【0044】
本出願の実施形態に従い、高速第1層の有音状態のフィードバックチャネルが提供され、無音状態から有音状態への移行をシグナリングするために使用される。いくつかの実施形態では、このようなチャネルは、無音状態から有音状態への移行をシグナリングするためにも使用される。
【0045】
状態移行をシグナリングする第1層の指標のユーザの動作の第1の実施例は、図4を参照して説明される。図4においては、概して、10でワイヤレス端末から基地局への伝送の順序が示される。この図および以下で説明する他の図では、時間は左から右へと進む。図は、VoIPセッションの部分として伝送される場合がある内容の無作為サンプルを表すが、他のセッションタイプも考慮される。図に示された内容は、図示された特定の伝送の前および/または後に続く伝送を含む場合がある、さらに大きいセッションの部分と想定される。伝送は、SIDフレーム22、有音状態24、SIDフレーム26、28、有音状態30、およびSIDフレーム32を含む。有音状態24、30の間、ワイヤレス端末は、有音状態にあり、有音状態と有音状態との間、モバイル端末は無音状態にある。有音状態は、連続、または有音状態の維持を保証するに十分な程度に密集、のいずれかである1つ以上の伝送フレームを含むことができる。ワイヤレス端末側の音声アクティビティの状態をネットワークに報告するために使用される高速第1層のシグナリングの実施例は、概して、20で示される。いくつかの実施形態では、この高速指標のためのアップリンク伝送リソースは、ワイヤレス端末に予め割り当てられる。他の実施例は以下に説明される。示された実施例においては、1つの情報ビットは、2つの異なる状態移行を示すために使用される。示された特定の実施例においては、「1」は、有音状態から無音状態への状態移行を意味し、「0」は、無音状態から有音状態への状態移行を意味する。したがって、第1層のシグナリング20は、有音状態から無音状態への移行を示すシグナリング36を含み、これは有音状態24の後に続く。次の移行は、40でシグナリングされて、有音状態30の開始時に有音状態に移行を戻す信号を送信する。別の移行は、44でシグナリングされて、有音状態から無音状態への別の移行を示す。前述のように、いくつかの実施形態では、このシグナリングのために予め割り当てられるリソースが存在する。この実施例の場合には、シグナリングすることが何も存在しない場合、すなわち、移行シグナリングと移行シグナリングとの間の期間は、DTX(不連続伝送)34、38、42、46の期間により示されるように何も伝送されない。
【0046】
ワイヤレス端末が有音状態にある間、第1の予め割り当てられたリソースを使用して伝送する。このリソースは、ワイヤレス端末が有音状態にある度に同一のリソースが使用されるという意味で、半持続的に割り当てられる。すなわち、リソースが最初に割り当てられる開始時を除き、ワイヤレス端末に新しいリソース割り当てを示す信号を送信する必要がない。これは、例えば、呼び出しの開始時に実行される場合がある。VoIP伝送の場合、有音状態期間では、音声パケットの伝達に十分なリソースがアップリンク上でユーザに割り当てられる。
【0047】
ワイヤレス端末が無音状態にある間、ワイヤレス端末は、第2の予め割り当てられたリソースを使用してSIDフレームを伝送する。この第2のリソースも、ワイヤレス端末が無音状態にある度に同一のリソースが使用されるという意味で、半持続的に割り当てられる。すなわち、第2のリソースが最初に割り当てられる開始時を除き、ワイヤレス端末に新しいリソース割り当てを示す信号を送信する必要がない。これは、例えば、呼び出しの開始時に実行される場合がある。第2のリソースは、第1のリソースよりも小さい伝送容量を有する。いくつかの実施形態では、第2のリソースは、第1のリソースから完全に区別される。他の実施形態では、第2のリソースは第1のリソースのサブセットである。無音状態に予め割り当てられたリソースは、SIDフレーム伝送に十分な非常に小さいリソースであってもよい。
【0048】
いずれの割り当てられたリソースも、呼び出しのセットアップ段階中に予め構成される。この実施例のリソース留保状態移行の略図は、図5に示される。有音状態50は、伝送のために第1の予め構成されたリソースを使用することにより特徴付けられる。無音状態52は、SIDフレーム伝送のために第2の予め構成されたリソースを使用することにより特徴付けられる。ワイヤレス端末が変化しない場合(すなわち、無音状態または有音状態の1つの状態を維持している場合)、ワイヤレス端末は、第1層の指標をDTXする。状態が変化すると、ワイヤレス端末は、第1層の指標をネットワークに伝送する。「1」の伝送は、有音状態50から無音状態52への移行の信号を送信する。「0」の伝送は、無音状態52から有音状態50への移行の信号を送信する。信頼性を向上させるために、高速指標は何回か繰り返されてもよいことに留意されたい。リソースは予め構成されているので、追加のシグナリングは不要である。
【0049】
有音状態から無音状態期間への移行
ワイヤレス端末は、そのバッファステータスにより、出現する無音状態期間を検出することができる。例えば、いくつかの実施形態では、現在の音声フレームが、キューの間の最後のフレームである場合、無音状態期間が出現するという結論に達する。ワイヤレス端末は、ネットワークが他の目的のためにリソースを解放できるように、有音状態から無音状態への移行の信号を送信する。ワイヤレス端末は、この状態で予め構成されたリソース割り当てに基づいて、SIDフレームを伝送する。
【0050】
いくつかの実施形態では、有音状態から無音状態への移行は、明示的にシグナリングされない。そうではなく、ネットワークは、独自に無音状態期間を検出する。これは、例えば、データ伝送のない期間を検索することにより、またはアプリケーション層からの何らかの指標を検索することにより実行される場合がある。このような事例においては、基地局は、ワイヤレス端末からの明示的なリクエストが全くなくてもリソースを解放し得る。
【0051】
無音状態期間から有音状態への移行
新しい音声パケットが出現すると、ワイヤレス端末は、ネットワークが予め構成されたリソースをワイヤレス端末に再割り当てするように、無音状態から有音状態への移行をシグナリングする。ワイヤレス端末は、この状態で予め構成されたリソース割り当てに基づいて、音声フレームを伝送する。
【0052】
MAC層シグナリングを含む適応第1層の指標
ほとんどの場合シグナリングする状態移行がないために、ほとんどの場合、ワイヤレス端末は高速指標を単にDTXすると考えることが可能である。これは、アップリンクリソースを無駄にしている可能性がある。別の実施形態では、有音状態から無音状態への移行をシグナリングする第1層の指標を使用するのではなく、ワイヤレス端末からのMAC層のシグナリングが採用されて、無音状態期間の開始を示す。ワイヤレス端末が、例えば、現在の音声フレームがキューの最後のフレームである等、バッファステータスにより出現する無音状態期間を検出できると想定すると、ワイヤレス端末は、出現する無音状態期間を示すMAC層のシグナリングを使用してもよい。特定の実施例においては、最後の音声パケットデータユニット(PDU)伝送内の帯域内シグナリングは、MACヘッダのオプションフィールド内で実施される可能性がある。シグナリングを受信後、ネットワークは、リソース留保モードに切替できる。
【0053】
このような実施形態においては、高速指標リソースは、有音状態期間の間必要ではない。これは、有音状態から無音状態期間への状態移行は、帯域内MAC層シグナリングにより発生するからである。いくつかの実施形態では、第1層のシグナリングに割り当てられるリソースは、ワイヤレス端末が有音状態にある間に再割り当てするために利用可能である。
【0054】
このように実装されたシグナリングの特定の実施例が、ここで図6を参照して、一例として説明される。図6においては、概して、60でワイヤレス端末から基地局への伝送の順序が示される。伝送は、SIDフレーム72、有音状態74、SIDフレーム76、78、有音状態80、およびSIDフレーム82を含む。有音状態74、80の間、ワイヤレス端末は、有音状態にあり、有音状態と有音状態との間、モバイル端末は無音状態にある。有音状態74の終了時には、有音状態から無音状態への移行を示す帯域内MAC層指標84が図示される。同様に、有音状態80の終了時には、有音状態から無音状態への移行を示す帯域内MAC層指標86が図示される。
【0055】
ワイヤレス端末側の音声アクティビティの状態をネットワークに報告するために使用される第1高速層のシグナリングの実施例は、概して、70で示される。示された実施例においては、1つの情報ビットは、無音状態から有音状態への状態移行を示すために使用される。有音状態から無音状態への移行は、帯域内MAC層指標で行われるため、移行をシグナリングする必要はない。したがって、第1層のシグナリング70は、有音状態80に先行する、無音状態から有音状態への移行を示すシグナリング90を含む。このようなシグナリングを伝送するためのリソースは、ワイヤレス端末が無音状態にある間は利用可能であるが、DTX期間88、94により示されるように、シグナリングする状態移行がない場合は何も伝送されない。ワイヤレス端末が有音状態にある期間、この期間には無音状態から有音状態への移行がないため、状態移行の信号を送信する目的のためにモバイル端末に割り当てする必要はない。したがって、このような期間、リソースは他の目的で割り当てするために利用可能である。
【0056】
この実施例のリソース留保状態移行の略図が、図7に示される。有音状態100は、伝送するために第1の予め構成されたリソースを使用することにより特徴付けられる。無音状態102は、SIDフレーム伝送のために第2の予め構成されたリソースを使用することにより特徴付けられる。無音状態にある間、ワイヤレス端末は、層1の指標をDTXする。状態が無音状態102から有音状態100に変化すると、ワイヤレス端末は、高速第1層指標106をネットワークに伝送する。有音状態から無音状態への移行を示すために、帯域内MAC層指標104が採用される。
【0057】
アップリンクNACK/ACK送信を含む高速第1層の指標
いくつかの実施形態では、特に音声通信ではそうであるが、通信全体は、ダウンリンク送信並びにアップリンク送信があるという点で、対称的である。ワイヤレス端末は、ダウンリンク伝送に関して、NACK/ACK伝送のような第1層のシグナリングを伝送する。いくつかの実施形態では、音声アクティビティ状態を示すNACK/ACK状態に加えて、2つの追加の状態移行信号を伝送するためにさらに採用されるNACK/ACK伝送のために、アップリンク第1層伝送のために予め割り当てられたリソースがある。特定の実施例として、一部のシステムにおいては、1ビットのNACK/ACK指標は、第1層の伝送に10回繰り返され、「1」は、「1111111111」および「0」は「0000000000」となる。最後の2つのチャネルビットを使用して無音期間「XXXXXXXX00」および有音期間「XXXXXXXX11」を表現することにより、状態移行は、NACK/ACK伝送と一体化され得る。有音から無音までがMAC層シグナリングまたは暗示的なシグナリングにより処置される場合、1つの状態だけが必要である。
【0058】
このようなチャネルの動作の実施例は、ここで一例として、図8を参照して説明される。図4においては、概して、ワイヤレス端末から基地局への移行の順序が10で示される。これは、図8の実施例と全く同一であるので、繰り返さない。ワイヤレス端末側の音声アクティビティの状態をネットワークに報告するために使用される第1高速層のシグナリングの実施例は、概して、120で示される。これは、有音状態から無音状態への移行を示すACK/NACKシグナリング124、無音状態から有音状態への移行を示すACK/NACKシグナリング126、およびACK/NACKシグナリング132から構成される。また、状態移行情報を含む必要がないACK/NACKシグナリング122、128、130、134も図示される。
【0059】
また別の実施形態においては、状態移行情報は、CQI(チャネル品質情報)報告に含められる。例えば、CQIフィードバックの追加の状態は、一方または他方の移行に関係するように定義され得る。例えば、現在の5ビットのCQIは、32の状態を表現できる。しかしながら、1つまたは複数の状態は今後の使用のために留保される。有音から無音への移行または無音から有音への移行を表現する2つの状態を使用することによって、状態移行は、CQI伝送と容易に一体化され得る。さらに、有音から無音がMAC層シグナリングまたは暗示的なシグナリングにより処置される場合、1つの状態だけが必要である。伝送を最適化する一定の符号化技術が使用され得る。この方式では、追加のアップリンクリソースを必要としなくてもよい。
【0060】
本明細書で説明された方法に先立ち、有音状態にある間に使用するためのアップリンクワイヤレス伝送リソースがワイヤレス端末に割り当てられる。同様に、いくつかの実施形態では、無音状態にある間に使用するための第2のアップリンクワイヤレス伝送リソースが、ワイヤレス端末に割り当てられる。伝送リソースの詳細は、当然ながら、実装特有である。これらは、数例を挙げると、OFDMベースまたはCDMAベースまたはTDMAベースの場合がある。これらの初期リソース割り当ての詳細は、本明細書の範囲外である。ネットワークは、ワイヤレス端末により使用されている間に、割り当てられたリソースを他の目的に再割り当て可能であってもよい。これには、ネットワークが各ワイヤレス端末に割り当てられたリソースの追跡を維持して、各ワイヤレス端末の状態の追跡を維持することが関与する。
【0061】
本明細書で説明された方法に先立ち、状態移行情報のシグナリングに使用するためのアップリンク第1層ワイヤレス伝送リソースがワイヤレス端末に割り当てられる。伝送リソースの詳細は、当然ながら、実装特有である。これらは、数例を挙げると、OFDMベースまたはCDMAベースの場合がある。これらの初期リソース割り当ての詳細は、本明細書の範囲外である。ネットワークは、ワイヤレス端末により使用されている間に、割り当てられたリソースを他の目的に再割り当て可能であってもよい。これには、ネットワークが各ワイヤレス端末に割り当てられたリソースの追跡を維持して、各ワイヤレス端末の状態の追跡を維持することが関与する。
【0062】
上記の実施形態全ては、無音から有音への(より一般的には非活動から活動)状態フィードバックを想定していた。別の実施形態では、随意的に無音から有音に関するフィードバックは全くなく、有音から無音に関する状態移行指標の形式であるフィードバックは、受信器から伝送器へ伝送される(一般的には活動から非活動)。これは、例えば、前述のようにMAC層のフィードバック、例えば、前述のように第1層のフィードバック、第1層のフィードバックの特定の実施例であるACK/NACKフィードバックまたはアプリケーション層のフィードバックの形式で出現してもよい。ここでも、このような移行に関連して、いくつかの実施形態では、活動状態にある間に使用するために半持続的に割り当てられる第1の割り当てリソースを使用することから、非活動状態にある間に使用するために半持続的に割り当てられる第2の割り当てリソースを使用することに移行する。
【0063】
上記の教示を考慮すると、本明細書の多数の変更および変形が可能である。したがって、添付の請求項の範囲内で、本明細書で具体的に説明された以外の別様においても本明細書の実施形態が実施されてもよいことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Long Term Evolution(LTE)システム内のワイヤレス端末における方法であって、前記方法は、
アップリンク伝送リソースを用いて第1層の指標を送信することであって、前記アップリンク伝送リソースは、ワイヤレス端末に対して予め割り当てられている、ことと、
前記予め割り当てられているアップリンク伝送リソースを用いて、少なくとも1回、第1層の指標を繰り返すことと
を含み、
伝送は、前記ワイヤレス端末が前記アップリンク伝送リソース上で第1層の指標を送信しているときにのみ、前記予め割り当てられている前記アップリンク伝送リソース上で起こる、方法。
【請求項2】
前記第1層の指標は、前記ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行したことを示す指標である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記活動状態は、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)セッションに対する有音状態であり、前記非活動状態は、前記VoIPセッションに対する無音状態である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項の方法が実装されるように構成されたワイヤレス端末。
【請求項5】
ワイヤレス基地局における方法であって、前記方法は、
アップリンク伝送リソースを介してワイヤレス端末から第1層の指標を繰り返して受信することを含み、
前記アップリンク伝送リソースは、前記ワイヤレス端末に対して予め割り当てられており、伝送は、前記ワイヤレス端末が前記アップリンク伝送リソース上で第1層の指標を送信しているときにのみ、前記予め割り当てられている前記アップリンク伝送リソース上で起こる、方法。
【請求項6】
前記繰り返された第1層の指標は、前記ワイヤレス端末が非活動状態から活動状態に移行したことを示す、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記活動状態は、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)セッションに対する有音状態であり、前記非活動状態は、前記VoIPセッションに対する無音状態である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか一項の方法が実装されるように構成された基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−93892(P2013−93892A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2013−926(P2013−926)
【出願日】平成25年1月8日(2013.1.8)
【分割の表示】特願2010−504401(P2010−504401)の分割
【原出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】