説明

高防湿即時放出フィルムコーティングシステム、及びこれによってコーティングされた基材

本発明は、圧縮錠及び他の経口摂取可能な基材などの経口剤形に使用する、防湿性が向上した即時放出フィルムコーティングシステムを対象とする。このフィルムコーティングシステムは、基材に直接塗布することもできるし、或いは、基材をサブコートでコーティングした後に塗布することもできる。好ましい態様では、この防湿フィルムコーティングは、ポリビニルアルコール、pH依存性溶解度を有するポリマー、可塑剤、滑剤、並びに、任意選択で、粘着性除去剤、アルカリ化剤及び顔料を含む、乾燥粉体混合物として調製される。この粉体混合物の水性懸濁液を含むフィルムコーティング組成物、このコーティングを基材に塗布する方法、及びコーティングされた基材も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年5月12日に出願された米国特許出願第61/177,380号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権の利益を主張するものであり、その内容は、参照により本明細書に組み込まれた参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、防湿性が向上した即時放出(immediate release)フィルムコーティングに関する。本発明はまた、こうしたフィルムコーティングを有する薬学的基材、及びこれを調製する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
長年にわたって、剤形の保存期間を長くするために相当な努力が費やされてきた。製品のコア処方を調節して、有効成分が確実に安定しており他の成分と確実に適合するようにもでき、或いは、コーティングを施して、局所的環境からの湿気又は酸素の侵入に伴う分解から有効成分を保護するようにもできる。コア処方が明確になれば、通常の問題解決手法は、バリアとしての役割を果たすフィルムコーティングを使用して剤形をそれに隣接した環境から保護するようにして、剤形の安定性を高め製品保存期間を長くすることである。
【0004】
米国特許第5,885,617号は、優れた防湿性をもたらす、ポリビニルアルコール(PVA)とソーヤレシチンをベースとしたフィルムコーティングを記載している。
【0005】
米国特許第6,448,323号は、ポリビニルアルコール、タルク及び可塑剤(ポリエチレングリコール又はグリセリン)を含むフィルムコーティングを開示している。これは、非常に優れているが'617号の組成物より高い水蒸気透過速度を有する。しかし、好都合には、一定の用途では最大流体送達速度(fluid delivery rate)が著しく高い。
【0006】
米国特許第6,420,473号は、アクリル樹脂、アルカリ化剤及びフィルムコーティング粘着性除去剤(detackifier)を含む腸溶性フィルムコーティングを記載している。これらの組成物は、1時間にわたるストレスをかけた条件下でさえ、模擬胃液(0.1NのHCl)で分解しない。
【0007】
韓国特許第10-0758592号は、ポリビニルアルコール15〜60重量%及び腸溶性ポリマー20〜50重量%を有する乾燥フィルムコーティング組成物を開示している。この開示は、腸溶性ポリマーの量が20重量%未満の場合、組成物は防湿性能が低下することを述べている。
【0008】
優れた防湿性と最高の流体送達速度の両方を同時に有する即時放出フィルムコーティングを開発することが依然として必要とされている。こうした組成物は、最良の機能性と最も経済的な塗布速度の両方を提供するからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,885,617号
【特許文献2】米国特許第6,448,323号
【特許文献3】米国特許第6,420,473号
【特許文献4】韓国特許第10-0758592号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一つの目的は、最大流体送達速度を'617号組成物に対して著しく向上させながら'617号組成物と少なくとも同水準、すなわち実質的にこれと同等の防湿性を有する即時放出フィルムコーティング配合物を提供することである。本発明の別の目的は、様々なpH(すなわち、pH1.2〜6.8の間)の媒体において約30分未満で完全に崩壊する本発明の組成物でコーティングされた経口摂取可能な剤形を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様では、医薬及び関連技術用の即時放出フィルムコーティング組成物を調製するのに有用な乾燥粉体混合物が提供される。粉体混合物又はブレンドは、ポリマー、可塑剤、粘着性除去剤、滑剤及び顔料の組合せを含む。本発明の好ましい態様では、ポリマーの組合せを想定する。この想定では、ポリマーの一方はポリビニルアルコールであり、他方はpH依存性の溶解度挙動を有するポリマーである。
【0012】
本発明の別の態様では、一種又は複数の上記粉体混合物の懸濁液を含むフィルムコーティング組成物が提供される。この懸濁液は、好ましくは約10〜約25%の固体(非水)分を含有している。さらに別の態様は、経口摂取可能な基材をコーティング懸濁液でコーティングする方法、並びにこれらの方法によって調製された被覆基材を含む。
【0013】
本発明の結果、先行技術と比べていくつかの利点及び改良が達成される。例えば、当業者はいまや、即時放出特性と優れた防湿性を有し、水蒸気透過速度が最も低い先行技術配合物(すなわち、'617号組成物)より著しく高い最大流体送達速度を有する、フィルムコーティングされた摂取可能製品を提供することができる。したがって、優れた防湿性と高い最大流体送達速度を有する即時放出フィルムコーティングを提供することができる。
【0014】
配合物中へポリビニルアルコールとともにpH依存性溶解度を有するポリマーを添加すると、意外にも、様々なpHからなる媒体中で即時放出特性を失うことなくフィルムコーティングの防湿性を高めることができることが分かった。本発明の一実施形態では、pH依存性溶解度を有するポリマーを、好ましくは1〜15%の間、より好ましくは2〜10%の間、さらに好ましくは4〜8%の間の比較的低レベルで組み込むと、経口摂取可能な可食基材に対する高い防湿性を有する即時放出コーティング性能が得られることが分かった。防湿性は、湿気の存在下で不安定な、多くの種類の経口摂取可能な可食基材に重要である。腸溶性ポリマーのレベルが20%未満であると防湿性が低いことを示した前述の韓国特許第10-0758592号に照らして、フィルムコーティング組成物に少量の、すなわち約1〜15%の腸溶性ポリマーを添加すると、前述の'323号特許に記載された製品に付随した防湿性と比べて、防湿性が劇的に改良されることは予期しなかったし驚くべきことであった。
【0015】
本発明の好ましい態様では、水蒸気透過速度(WVTR、湿分蒸気透過速度-MVTRとしても知られている)が約9g H2O/日/100平方インチ未満、好ましくは約6g H2O/日/100平方インチ未満で、且つ、全体に穴が開いた15"のパンにおいて少なくとも約20g/分の最大流体送達速度を有する即時放出フィルムコーティングが提供される。即時放出フィルムコーティングシステムの特性のこの組合せは、既存の市販の製品と比べて明らかに有利である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明において、「経口摂取可能な基材」とは、任意の薬学的に許容される剤形、例えば、錠剤、カプセル、カプレットなど、或いは経口投与経路で服用することができる任意の他の家畜又は製菓用の製品を意味することを理解されたい。この基材は、一種又は複数の医薬活性成分(API)、栄養剤などを含むことができる。
【0017】
本発明において、「乾燥粉体」とは、実質的に含水率ゼロの粉体というよりも、触ると比較的乾燥している粉体を含むことを理解されたい。
【0018】
本発明において、「周囲温度」とは、一般に約20℃(68°F)〜約30℃(86°F)+/-3℃の範囲の温度を意味することを理解されたい。
【0019】
本発明の第1態様は、即時放出フィルムコーティングを調製するのに有用な粉体混合物を含む。このフィルムコーティングは、優れた防湿性を有しており、通常は、当業者によく知られているパンコーティング又はスプレー技術を使用して、圧縮錠などの経口摂取可能な基材に水性懸濁液として施される。本発明の粉体混合物には、好ましくは、ポリビニルアルコール、pH依存性溶解度を有するポリマー、可塑剤、滑剤、並びに任意選択で、アルカリ化剤、粘着性除去剤及び顔料を含む追加の添加剤が含まれている。
【0020】
ほとんどの実施形態では、本発明の粉体混合物に含まれるポリマー(PVA + pH依存性溶解度を有するポリマー)の合計量は約30〜約70重量%である。いくつかの好ましい実施形態では、この合計量は、約30〜約60%の範囲であり、より好ましくは約32〜約55%の範囲である。
【0021】
本発明に有用であることが分かっているポリビニルアルコールのグレードは、加水分解率が約86.5モル%より高く、好ましくは約86.5〜89モル%の範囲にある部分加水分解ポリ酢酸ビニルを含むポリビニルアルコールである。好ましくは、水性コーティング溶液を形成するときの水への溶解を容易にするために、ポリビニルアルコールは約200ミクロン以下の平均サイズに微粉化されている。好ましくは、ポリビニルアルコールは周囲温度で水に溶解することができる。本発明の組成物中のPVAの好ましい範囲は、乾燥フィルムコーティング組成物の約28〜55重量%である。別の好ましい実施形態では、本発明の組成物中のPVA量は、乾燥フィルムコーティング組成物の約30〜40重量%である。pH依存性溶解度を有するポリマーは、一つの生体関連pH(例えばpH=6.8)で溶解することができるが別の生体関連pH(例えばpH=1.2)では溶解しないポリマーである。pH依存性溶解度を有する好適なポリマーの非限定的なリストの例としては、約4〜7という一般に認められている腸のpH範囲内で可溶のもの、例えば以下ものを含むメタクリル酸コポリマーが挙げられる:例えば、Eudragit L100の商品名で販売されているポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)1:1;例えば、Eudragit L30D、Kollicoat MAE 30 DP及びEudragit L100-55の商品名で販売されているポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1;例えば、Kollicoat MAE-100Pの商品名で販売されている部分中和ポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1;並びに、例えば、Eudragit Sの商品名で販売されているポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)1:2。低いpH(例えば約1.2)では実質的に不溶性であり、より高いpH(例えば約5超)では可溶性であり、且つ、有用であることが分かっているその他のポリマーは、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、二酸化チタンと共処理されたPVAP(PVAP-T)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMC-AS)及びヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMC-P)である。
【0022】
別のカテゴリーの有用なポリマーは、pH約5超で実質的に不溶性であるが、より低いpHで可溶性のものである。これらのポリマーは一般に逆腸溶性ポリマー(reverse enteric polymer)と呼ばれる。一つの特に好適な逆腸溶性ポリマーは、例えば、Eudragit Eの商品名で販売されているポリ(メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-ジメチルアミノエチル、メタクリル酸メチル)1:2:1である。
【0023】
上記のpH依存性ポリマーの組合せ並びに一種又は複数のポリマーを含む完全配合(fully-formulated)システムを利用することができる。pH依存性溶解度を有するポリマーを含む完全配合フィルムコーティングとしては、Acryl-EZE(Eudragit L100-55を含む)、Sureteric(PVAPを含む)及びChromateric(Kollicoat MAE-100Pを含む)などの商品名が挙げられる。pH依存性溶解度を有するポリマー又はこれを含む配合コーティングは、pH依存性ポリマーが、最終乾燥フィルムコーティング組成物の1〜15%の範囲、好ましくは2〜10%の間、及びより好ましくは4〜8%の間になるように使用することができる。
【0024】
可塑剤は、好ましくは、ポリエチレングリコール(PEG)又はクエン酸トリエチル(TEC)である。好ましい種類のPEGは、周囲温度において固体状態で存在するものであり、約3000〜8000グラム/モルの分子量を有するものが含まれる。
【0025】
滑剤は、好ましくはタルクである。滑剤は、主として、錠剤が相互の上を流れるのを促進し、平滑な表面仕上げを生成するために使用される。滑剤の存在量は必要性によるが、約9〜約50重量%の広い範囲とすることができ、この範囲は、好ましくは約12〜約40%、且つ、より好ましくは約15〜約30%である。
【0026】
アルカリ化剤は、重炭酸ナトリウム若しくは他の公知の重炭酸塩などの他の成分、ナトリウム若しくはカリウムの炭酸塩、リン酸塩、若しくは水酸化物、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、水酸化カルシウム、又はこれらの混合物とすることができる。これらのアルカリ化剤は、pH依存性溶解度を有するポリマーの骨格上の酸性部分を中和することができる。本発明のいくつかの態様では、ナトリウム又はカリウム塩が好ましい。重炭酸ナトリウムは好ましいアルカリ化剤である。アルカリ化剤は、主として、完全可溶性配合物を維持するため、且つ、フィルムコーティング溶液/懸濁液を使用する前にふるい分けする必要がないように使用される。アルカリ化剤を使用する場合、その量は必要性で左右され、且つ、配合物で必要とされる中和の程度をベースとして決める。広い範囲としては、この量は、配合物中のpH依存性溶解度を有するアクリルポリマーのレベルの約1〜約6重量%の間に相当する。この範囲は、好ましくは、配合物中のpH依存性溶解度を有するアクリルポリマーのレベルの約2〜約4重量%であり、より好ましくは、配合物中のpH依存性溶解度を有するアクリルポリマーのレベルの約2〜約3重量%である。ポリマーがPVAP又はPVAP-Tである場合、アルカリ化剤の量は、約8〜約20%、好ましくは約10〜約14%である。別の代替実施形態では、部分中和された種類のpH依存性ポリマーを使用することによって別のアルカリ化剤を使用しない。Kollicoat MAE-100Pの商品名で販売されている部分中和ポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1は、こうした種類の一つである。しかし、本発明の他のいくつかの態様では、アルカリ化剤を全て除去しても悪影響はない。
【0027】
粘着性除去剤は、レシチン、ステアリン酸、ポリソルベート、モノステアリン酸グリセリン、ポロキサマー、ヒュームドシリカ、ベントナイト、食用水素化植物油、モノグリセリド、ジグリセリド、ワックス及びこれらの混合物の中から選択することができる。粘着性除去剤は、主として、本発明の組成物に基づく水性懸濁液/分散液を使用して医薬錠剤などをフィルムコーティングする際に発生する恐れがある、錠剤と錠剤のくっつきの発生を低下させるために使用される。存在する粘着性除去剤の総量は必要性によるが、約4〜約25重量%の広い範囲とすることができる。その範囲は、好ましくは約6〜約14%、より好ましくは約8〜約12%である。
【0028】
顔料は、食用又は医薬用に認可された任意の着色料、乳白剤又は染料とすることができる。例えば、顔料は、アルミニウムレーキ、酸化鉄、二酸化チタン、天然色素又は真珠光沢顔料(例えば、Candurinの商品名で販売されている雲母系顔料)とすることができる。こうした顔料の実施例は米国特許第4,543,570号にリストアップされており、この特許を参照により本明細書に組み込む。顔料は、粉体混合物中、約1〜約40%、好ましくは約4〜約32%、より好ましくは約7〜約30%の範囲(重量)で使用することができる。しかし、本発明の粉体混合物に使用される顔料の量は、コーティングされる基材の表面に、外面コーティングとして必要とされる外観を付与するのに十分な量又は有効な量であることを理解されたい。
【0029】
さらに、粉体混合物は、フィルムコーティングに通常用いられる補助又は副成分を含んでもよい。こうしたアジュバントの非限定的なリストとしては、界面活性剤、懸濁助剤、甘味料、風味料など、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。
【0030】
本発明のキーの一つは、摂取可能な物品の表面に改良された防湿性を付与することができることである。この点では、粉体混合物の成分は、ヒトが摂取するための政府認可の必要条件を全て満たさなければならない。
【0031】
粉体混合物は、当業者に公知の標準の乾式ブレンド又は混合技術を用いて調製される。例えば、複数の成分は、個々に計量され、適切な装置に加えられ、これらの成分の実質的に均一な混合物が得られるまで十分な時間ブレンドされる。もちろん、こうした実質的均一性を達成するのに必要な時間は、バッチサイズ及び使用する装置に左右される。粉体配合成分のうちのどれかが液体である場合、液体は乾燥成分の全てを十分にブレンドしてから初めて加える。そして、湿成分及び乾燥成分を合わせたものは、液体が全て導入された後、所定の追加時間ブレンドして均質性を確保する。
【0032】
上記のように、バッチサイズは必要性に応じて変える。好適なブレンド装置の非限定的なリストとしては、Patterson-Kellyから市販されているクロスフロー、V-ブレンダー又はハブブレンダーなどの拡散ブレンダーが挙げられる。或いは、それぞれAzo及びReadcoから市販されているRuberg又はCVMブレンダーなどの対流ブレンダーを使用することができる。上記の配合物のブレンドは、湿式塊化(wet massing)、流動床顆粒化(fluid bed granulation)、噴霧造粒(spray granulation)及び乾式圧縮(dry compaction)、ローラー圧縮(roller compaction)又はスラッギングを含み、これらに限定されない方法によって成分を粒状に加工して埃の立たない粒状コーティング組成物を生成することによって達成することもできる。他のブレンド方法は当業者には明らかであろう。
【0033】
例証するためであって限定するものではないが、上記のブレンドされた粉体混合物80.0グラムを周囲温度の水320.0グラム中へ分散させることにより、固形分約20%を有する水性懸濁液を形成することができる。この水は、適切な容器、すなわち、最終懸濁液の深さとほぼ等しい直径を有する容器中に計量する。低せん断ミキサー、好ましくは、混合容器の直径の約1/3の直径を有する撹拌翼を有するものを下げて水中へ入れ回転させて、容器の縁から撹拌翼のほぼ真上までボルテックスを作り空気がトラップされるのを防止する。乾燥粉体が過剰に蓄積されない速度で、80グラムの乾燥フィルムコーティング組成物をボルテックスに加える。撹拌翼の速度及び深さは、泡立ちを避けるために、空気が懸濁液中に引き込まれないように調節する。懸濁液は、低速で、好ましくは350rpm以下で、均質混合物が確実に形成されるのに十分な時間撹拌する。上記のバッチサイズを規準として使用すると、約45分が必要である。こうして、この懸濁液は、医薬基材などの上にスプレーする準備ができた。当業者はまた、実質的に均質な水中固体混合物を調製する多くの方法があること、並びに、本発明の範囲は使用する装置に全く依存しないことを理解するであろう。
【0034】
本発明のさらに別の実施形態では、高防湿及び高最大流体送達速度の即時放出フィルムコーティングを有する経口摂取可能な基材、並びに本明細書に記載された懸濁液を使用して摂取可能な基材をコーティングする方法が提供される。以下の実施例に記載するように、この方法は、経口摂取可能な基材の表面に、高防湿及び高最大流体送達速度の即時放出フィルムコーティング組成物(懸濁液)を塗布するステップを含む。フィルムコーティングは、こうした物をコーティングするために一般に使用されるパンコーティング又はスプレーコーティング法の一部として施すことができる。施されるコーティング量は、コーティングされる基材、コーティングを施すために使用される装置などを含むいくつかの要因に左右される。しかし、本発明のほとんどの態様では、基材は、約0.25〜約5.0%の理論的重量増加までコーティングされる。この理論的重量増加は、好ましくは、前記基材の重量の約0.5〜約4.0%であり、この理論的重量増加は、より好ましくは、前記基材の重量の約1.0〜約3.0%である。
【0035】
上記のように、本発明のコーティング溶液は、粉体混合物と水に加えて副成分も含むことができる。
【0036】
上記のコーティングされた経口摂取可能な基材は、経口摂取可能な基材と高防湿フィルムコーティングの間にサブコートフィルムコーティングを含めるように作ることもできる。選択されるサブコートは、経口摂取可能な基材と高防湿コーティングの両方に相溶性があり接着する可食フィルムコーティング組成物をベースとするものであることが好ましい。したがって、当業者なら、本発明でサブコートとして使用される多種多様な医薬又は食物として許容できるコーティング剤、例えば、Colorcon社から市販されているOpadry(登録商標)ブランドの製品、或いは溶けやすいセルロース又はPVAポリマーを含むその他のコーティング剤から選ぶことができる。サブコートはまた、経口摂取可能な基材に施されて、基材に約0.25〜約5.0%の重量増加をもたらす。
【0037】
使用される方法又はフィルムコーティング組成物に含まれた特定の材料にかかわらず、本発明の経口摂取可能な基材の水蒸気透過速度は、約9g/水/日/100平方インチ未満、好ましくは約6g/水/日/100平方インチ未満であることが好ましく、これにより湿気の影響を受けやすいAPIの加水分解劣化が最小限になる。
【0038】
本発明のコーティングシステムでコーティングすることができる適切な基材の非限定的なリストとしては、圧縮錠、カプレット、医薬品、機能性食品及び栄養補助食品を含むコア、並びにその他の当該技術分野において承認されている経口摂取可能な任意のコアが挙げられる。
【実施例】
【0039】
以下の実施例は、本発明をさらに理解するのに役立つものであるが、決して本発明の有効な範囲を限定するものではない。全ての成分は重量%で表されている。
【0040】
実施例1
本発明の乾燥コーティング組成物のための好ましい配合物は以下の通りである:
【表1】

【0041】
配合物の調製:
適切なサイズのフードプロセッサー/ブレンダー中へ全ての成分を計量し、均質な混合物が作られるまで5分間ブレンドすることにより、フィルムコーティング懸濁液を調製した。この配合物の成分は全て乾燥粉体であったが、以下の実施例において任意の配合成分が液体であった場合、初めの5分間ブレンドした後にこの液体を乾燥混合物に加えた。そして、全ての液体が導入された後さらに5分間混合物全体をブレンドした。
【0042】
配合物の水和:
ブレンドされた混合物80グラムを、周囲温度の水320.0グラム中に分散させ、固形分が20%の水性コーティング懸濁液を作った。この水は、最終懸濁液の深さとほぼ等しい直径を有する容器中に計量した。低せん断ミキサーを下げて水中へ入れ回転させて、容器の縁から撹拌翼の真上までボルテックスを作り空気がトラップされるのを防止した。乾燥粉体が過剰に蓄積されない速度で、80グラムの乾燥フィルムコーティング組成物をこのボルテックスに加えた。撹拌翼の速度及び深さは、泡立ちを避けるために、空気が懸濁液中に引き込まれないように調節した。懸濁液は、低速で、好ましくは350rpm以下で、45分間撹拌され、こうして、この懸濁液は、医薬錠剤などの基材上にスプレーする準備ができた。
【0043】
配合物のコーティング:
バッチサイズ1.5キログラムの10mm標準凸型プラセボを、15"のインサートと1-Spraying SystemsのSchlickガン(1.2mmのノズルが取り付けられた931型)を装備した、全体に穴が開いたサイドベント式のコーティングパンであるO'Hara LabCoat IIにおいて上記懸濁液でスプレーコーティングした。平均的なコーティングパラメーターは以下の通りであった:入口温度(IT)65℃、排気温度(ET)48℃、コーティングベッド温度(BT)45℃、空気流量250立方メートル/時間、空気圧-0.1インチ水柱、流体送達速度(FDR)15g/分、噴霧空気圧(AP)1.5バール、パン速度(PS)22rpm。3.0%の理論的なコーティング重量増加を錠剤に施した。コーティングされた錠剤は平滑で、べとつかず、光沢があった。
【0044】
最大流体送達速度(MFDR)の測定:
バッチサイズ1.5キログラムの10mm標準凸型プラセボを使用して最大流体送達速度を測定した。プラセボは、15"のインサートと1-Spraying SystemsのSchlickガン(1.2mmのノズルが取り付けられた931型)を装備した、全体に穴が開いたサイドベント式のコーティングパンであるO'Hara LabCoat IIにおいて本開示の発明でスプレーコーティングした。平均的なコーティングパラメーターは以下の通りであった: 入口温度(IT)65℃、排気温度(ET)48℃、コーティングベッド温度(BT)45℃、空気流量250立方メートル/時間、空気圧-0.1インチ水柱、噴霧空気圧(AP)1.5バール、パン速度(PS)22rpm。流体送達速度(FDR)は、パンの表面に錠剤がくっついて完全に一回転するのが観察される点まで上昇させた。この点で、スプレー速度を下げて錠剤がパンにくっつかない速度を得た。このスプレー速度を最大流体送達速度として記録した。この実施例1の配合物の最大流体送達速度は21g/分と測定された。
【0045】
水蒸気透過速度(WVTR):
湿分蒸気透過速度(MVTR)としても知られている水蒸気透過速度(WVTR)の速度データは、分散液からのキャストフィルム試料を平面上に調製した後、40℃で実験用オーブン中で乾燥することにより求めた。この目的は、以下の試験用に100ミクロンの厚膜(0.1mm)を生成することであった。乾燥時間は、分散液の処方組成及び固形分に応じて変えた。明白な欠陥が存在しなかった場合、ディジタルマイクロメーターを使用して、平均塗膜厚が90〜110ミクロンであることを確かめた。VTI WPA-100装置を初期乾燥相にセットし、25℃及び100cc/分(乾燥N2)で15分間試料をパージした後、試料の片面に、25℃/80%RHの窒素ガスを200cc/分の速度で、試料を通して安定した水透過速度が測定されるまでフラッシングした。実施例1の水蒸気透過速度は、4.8g水/日/100平方インチであると確認された。
【0046】
崩壊試験:
崩壊試験は、USP崩壊法に従って行われた。上記のようにして6個の錠剤を調製し、バスケットアセンブリに入れ、精製水又は模擬胃液(0.1N HCl)のいずれかに1時間浸漬した。バスケットは、約28〜32サイクル/分の速度で上下に移動させた。試験期間中錠剤の完全性を評価し、最初の錠剤と最後の錠剤が崩壊する時間を記録した。次いで、これらの値を使用してそれぞれの媒体中の試料の平均崩壊時間を求めた。実施例1の重量増加3%のプラセボコーティングコアの精製水中の平均崩壊時間は9分31秒であることが分かり、一方0.1N HClでは、これが9分9秒と測定された。これにより、本発明のフィルムコーティングが即時放出コーティングとしての使用に適していることが確認された。
【0047】
実施例2〜23
追加の配合物を調製し、水に分散し、実施例1に記載したように錠剤上にコーティングした。次いで、相当するコーティング錠を実施例1に記載したのと同様の方法で試験した。
【表2】

【0048】

【0049】

【0050】

【0051】

【0052】

【0053】
実施例25
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMC-AS)を使用してポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1を置き換えること以外は実施例1の製品及び手順を繰り返す。
【0054】
実施例26
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMC-P)を使用してポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1を置き換えること以外は実施例1の製品及び手順を繰り返す。
【0055】
実施例27
ポリ(メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-ジメチルアミノエチル、メタクリル酸メチル)1:2:1(Eudragit E PO)を使用してポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1を置き換えること以外は実施例1の製品及び手順を繰り返す。
【0056】
pH依存性溶解度を有するポリマーを少量添加することによって、意外にも、水又は酸媒体中の崩壊挙動が失われることなく、優れた防湿性能及び高い最大流体送達速度を得ることができることが認められた。さらに、pH依存性溶解度を有するポリマーを4〜8重量%の間のレベルで使用することが、優れた吸湿性及び崩壊挙動又は配合物のコストへの影響が最も少ないという点で特に有利であるあることが分かった。これは驚くべき結果である。何故ならば、フィルムコーティングの高い防湿性を達成するには、pH依存性溶解度を有するポリマーがより多く必要であろうと予想されるからである。また、この高いレベルでは、低pH媒体中において錠剤の崩壊時間の上昇をもたらす可能性があろうと予想されるからである。
【0057】
pH依存性溶解度を有するポリマーの混合レベルを38%より高くして、3%の重量増加で錠剤にコーティングして評価した、実施例9及び16などの配合物は、1時間後でも酸媒体中で崩壊せず、また、pH依存性溶解度を有するポリマーを4〜8重量%混合することによって得られるフィルムコーティングの防湿性能より高い性能が得られなかったことは注目に値する。
【0058】
さらに意外な結果としては、配合物に使用するアルカリ化剤のレベルは、水性又は酸性環境下のプラセボ錠剤の最大流体送達速度又は崩壊に影響を及ぼさない一方、フィルムコーティングの防湿性には著しい影響を及ぼすことが認められた。この場合、アルカリ化剤のレベルが低いほど、フィルムコーティングの防湿性が向上する。しかし、アルカリ化剤の量が本明細書に記載した量、すなわち約6%以下、を外れると、pH依存性ポリマーを含めることによって得られる任意の利点が次第に失われることが分かる。
【0059】
さらに、様々なレベルの可塑剤(ポリエチレングリコール又はクエン酸トリエチル)と滑剤(タルク)及び粘着性除去剤(モノステアリン酸グリセリン)を同時に使用すると、防湿性又は崩壊速度への影響が最小の状態で最大流体送達速度が高くなることが分かった。
【0060】
さらに、実施例24を参照すると、pH依存性溶解度を有するポリマーとしてポリビニルアセテートフタレートを使用することによって、配合物のWVTR特性は、米国特許第6,448,323号に相当する製品に随伴するものより低く、酸崩壊への影響はないことが認められた。得られたシステムの最大流体送達速度は優れており、この'323特許に開示された配合物のものと同等であることが認められる。
【0061】
従来技術との比較
本開示の発明配合物の高防湿性及び最大流体送達速度が、先行技術と比べて優れており好ましいという証拠を提供するために、先行技術及び本フィルムコーティング配合物の両方で一連の評価を行った。これらの評価及びその方法を以下に詳細に記載する。
【0062】
比較例
本開示の処方についての上記の表中の性能値を当技術分野でよく知られた他のフィルムコーティングシステムと比較するために、以下の比較例を調製し、フィルムコーティングし、試験した。最大流体送達速度及び防湿性の評価を以下に示す。
【0063】
比較例: 米国特許第5,885,617号のOpadry(登録商標)AMBシステム
Colorconの製品であるOpadry(登録商標)AMBをベースとしたシステムを水和し、実施例1に記載されたものと同様の基材及び条件を使用して、15"のインサートを装備したO'Hara LabCoat II中でフィルムコーティングした。この配合物の最大流体送達速度は11g/分、フィルムの水蒸気透過速度は6.4g H2O/日/100平方インチであることが分かった。この'617特許には、Opadry AMBシステムの最大流体送達速度が24"のパンで25〜30g/分であり、その防湿性が6g H2O/日/100平方インチのオーダーであると記載されている。これらの結果は、その差がコーティングプロセスの規模であるとすれば、本開示の知見と同等である。以下の総括表から分かるように、本発明の配合物は、'617特許に記載の製品と実質的に同等の防湿性及び崩壊特性を提供するが、著しく向上した流体送達速度という望ましい改良を提供する。
【0064】
比較例: 米国特許第6,448,323号のOpadry(登録商標)IIシステム
やはりColorconの製品であるOpadry(登録商標)IIをベースとしたシステムを水和し、実施例1に記載されたものと同様の基材及び条件を使用して、15"のインサートを装備したO'Hara LabCoat II中でフィルムコーティングした。この配合物の最大流体送達速度は29g/分、フィルムの水蒸気透過速度は13.5g H2O/日/100平方インチであることが分かった。この'323特許には、Opadry IIシステムの最大流体送達速度が24"のパンで60g/分であり、その湿分蒸気透過速度が約10g H2O/日/100平方インチであると記載されている。やはり、これらの結果は、その差がコーティングプロセスの規模であるとすれば、本開示の知見と同等である。
【0065】
比較例: 米国特許第6,420,473号のAcryl-EZE(登録商標)システム
Colorconから市販されているAcryl-EZE(登録商標)をベースとしたシステムを水和し、ベッド温度を下げて35℃を維持しなければならなかったこと、及び空気容積を350立方メートル/時間に上昇したこと以外は、実施例1に記載されたものと同様の基材及び条件を使用して、15"のインサートを装備したO'Hara LabCoat II中でフィルムコーティングした。この配合物の最大流体送達速度は25g/分、フィルムの水蒸気透過速度は1.5g H2O/日/100平方インチであることが分かった。このコーティング配合物は、標準崩壊試験条件下で0.1N酸溶液に溶解しないことが分かった。
【表3】

【0066】
目下のところ本発明の好ましい実施形態であると考えられているものを記載したが、当業者なら、本発明の精神から逸脱することなく、これらに変更及び修正を加えることができることを理解するであろう。本発明の真の範囲内にあるこうした変更及び修正の権利を全て主張するつもりである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルアルコール、pH依存性溶解度を有するポリマー、並びに任意の可塑剤及び/又は滑剤を含む、高防湿性を有する即時放出フィルムコーティング組成物。
【請求項2】
アルカリ化剤、粘着性除去剤及び顔料のうちの一種又は複数をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
pH依存性溶解度を有する前記ポリマーが、メタクリル酸コポリマー、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、二酸化チタンと共処理されたPVAP(PVAP-T)、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリ(メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-ジメチルアミノエチル、メタクリル酸メチル)1:2:1及びこれらの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記可塑剤が、ポリエチレングリコール又はクエン酸トリエチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記滑剤がタルクである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリビニルアルコールが、前記組成物の28〜55重量%を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記ポリビニルアルコールが、前記組成物の30〜40重量%を含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
pH依存性溶解度を有する前記ポリマーが、前記組成物の1〜15重量%を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
pH依存性溶解度を有する前記ポリマーが、前記組成物の2〜10重量%を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
pH依存性溶解度を有する前記ポリマーが、前記組成物の4〜8重量%を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記滑剤が、前記組成物の9〜50重量%を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
pH依存性溶解度を有するポリマーの量に基づいて計算された、約6重量%以下のアルカリ化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
pH依存性溶解度を有するポリマーの量に基づいて計算された、約2〜約4重量%のアルカリ化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
pH依存性溶解度を有するポリマーの量に基づいて計算された、約2〜約3重量%のアルカリ化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の組成物を水中で混合することにより調製された水性懸濁液。
【請求項16】
請求項15に記載の懸濁液でコーティングされた経口摂取可能な基材。
【請求項17】
前記コーティングされた基材が、pH1.2の水性媒体中で30分未満で崩壊する、請求項16に記載のコーティングされた経口摂取可能な基材。
【請求項18】
防湿フィルムコーティングでコーティングされた経口摂取可能な基材を含む薬学的に許容される経口剤形であって、前記フィルムコーティングが、ポリビニルアルコール、pH依存性溶解度を有するポリマー、並びに任意の可塑剤及び/又は滑剤を含む、薬学的に許容される経口剤形。
【請求項19】
前記フィルムコーティングの水蒸気透過速度が約9g H2O/日/100平方インチ未満である、請求項18に記載の薬学的に許容される経口剤形。
【請求項20】
薬学的に許容される経口固体剤形を調製する方法であって、15"の全体に穴が開いたパンにおいて少なくとも約20g/分の最大流体送達速度で、請求項15に記載のフィルムコーティング懸濁液を経口摂取可能な基材にコーティングするステップを含み、前記基材が十分量の前記フィルムコーティング懸濁液でコーティングされ、前記基材上に形成されるフィルムコーティングが約9g H2O/日/100平方インチ未満の水蒸気透過速度を有する方法。

【公表番号】特表2012−526815(P2012−526815A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510840(P2012−510840)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/032748
【国際公開番号】WO2010/132204
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(308021682)ビーピーエスアイ ホールディングス, エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】