説明

(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物のケラチンから得られる個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド、およびその製造方法

本発明は、多くの生き物の外胚葉に見出されるケラチン由来の炭素を用いて様々な色の大型ダイヤモンド単結晶を製造する方法に関する。炭素は、ヒトから毛髪の房を切り取り、この毛髪を炭化した後、高圧高温工程に暴露することによって抽出することができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の目的
本発明は、主成分がケラチンタンパク質である外胚葉の組織または部分に見出される炭素から大型のIb、IIaまたはIIb合成ダイヤモンド単結晶を取得すること、並びに高圧および高温(HP HT)を伴う炭化工程および手法によって、上記単結晶を得る方法からなる。
【0002】
背景技術
立方晶系の炭素であるダイヤモンドは、1950年代に無機炭素から最初に合成された。それ以来、ダイヤモンドの単結晶合成の分野では、多くの進歩が見られてきた。これらの進歩により、その驚くべき物理的および化学的特性に基づくダイヤモンドの工業上の使用は沈静化してきた。
【0003】
ダイヤモンドは人類に知られている最も硬い物質であり、その特性により、熱伝導度が高くかつ化学的に不活性であることと相俟って、特に精密工作用途、熱放散、手術器具、放射線検出器、およびレーザー光学機器に適している。
【0004】
しかしながら、宝石類および一般的には奢侈品におけるその利用は、歴史的に限定されてきた。宝石としてのその使用の主な制限は、黄色でありかつ人工的なものという由来のために疑念を持ってみられた最初の合成ダイヤモンドに加えられ、従って、それらは天然ダイヤモンドなど多くの天然および合成宝石と直接競合するようになるので、一定の市場に進出させることは困難である。
【0005】
他方では、ダイヤモンドは、それが他に類を見ないものでありかつ高価であるため、市場では、疑いのない大きな魅力を持っている。
【0006】
総ての生き物、特に人間は、複雑なシステムの生化学反応によって炭素をその環境からその組織へ固定する。この炭素は、多くの有機化合物(炭水化物、脂肪、アミノ酸など)から形成される。
【0007】
しかしながら、一般に、生き物を傷付けることなくまたは炭素を抽出するための複雑で極めて煩わしい工程に関与することなく、生き物によって既に固定されている上記炭素を十分な量で抽出することができる組織は非常に少ない。
【0008】
今までのところ、これは、死体の灰分のグラファイトを精製することにより、その灰分から得られる炭素によって取得されただけである。しかしながら、遺品が結晶の形で望まれる、生き物の死亡とその後の灰化を待つ必要があるので、これは限られた商業的利用範囲でのみ実施可能である。また、あるグループはその工程を不道徳であると見ており、例えば、そのグループは灰化後の生成物の売買について不賛成である。
【発明の概要】
【0009】
多くの生き物、特にとりわけヒトおよび哺乳類の部分であるケラチンと呼ばれる天然タンパク質がある。構造上の機能を有するこのタンパク質は、生き物から何ら害を引き起こすことなく容易に分離することができる。ケラチンは、ヒト、とりわけ毛髪、ツメおよび皮膚において得られる。このタンパク質に含まれる炭素の量は45〜51重量%であり、かつその抽出が容易であることと相俟って、容易に入手可能な炭素源となっている。
【0010】
動物では、ケラチンは毛髪、ひづめ、角および他の部分に見出され、その意味では、毛髪の房を切り取った後、それを炭化することによって、ヒトから炭素を抽出することが可能である。炭素が得られたならば、それを高圧高温工程に暴露して、ヒトの炭素から合成ダイヤモンドを得ることができる。
【0011】
従って、本発明は、とりわけヒトまたは動物の毛髪などに見出されるケラチンから合成されることに基づいて個別化(personanize)され、特性Ia、IIa、IIbを有する生成物の取得の可能性のある、合成ダイヤモンド結晶を得ることをその目的とする。
【0012】
その取得手順は、様々な方法によるケラチンの炭化に基づいており、乾燥したならば、これを、同一特許権者による特許第200500387号明細書に記載の高圧高温(HT HP)装置並びに同一特許権者による特許第200500386号明細書によって保護されている反応室に置き、未加工のカットされていない合成ダイヤモンド結晶を得る。
【0013】
様々なケラチン炭化法は、下記の3つの方法にまとめることができる。
・方法1: 強酸による方法、
・方法2: ブンゼンバーナー(Bunsen burner)、トーチランプ(blowtorch)または類似物による方法、
・方法3: マッフル炉(Mufla oven)による方法。
【0014】
本発明の好ましい態様を得る方法
合成ダイヤモンドを得る方法は、本発明による様々な方法を用いてケラチンを炭化することによって炭素を得、高圧高温装置および対応する反応室であって、それらの総ては上記のように、同一著者による特許によって保護されているものに上記炭素を適用することに基づいている。この方法により、個別化された(personalized)合成ダイヤモンドを得ることができる。
【0015】
用いることができる炭化法は、下記の通りである。
強酸法:
この方法の各ステージ(stage)は、下記の通りである。
1. 毛髪またはケラチンを含む試料(圧縮されているまたはいないもの)を、過剰量の熱強酸で浸軟する(通常は5〜20分間、一般的には60分間のみ)。強酸は、H2SO4、HClまたはこの工程中に炭素を酸化しない任意の他の酸または強酸の混合物でよい。
2.
2.1. 酸を中和または希釈して、弱酸性の溶液を得る。
2.2. 酸は、中和せずに用い、濃酸とする(concentrated)。
3. 中和または弱酸性の溶液からの炭素を、
3.1. 傾瀉
3.2. 濾過
3.3. 遠心分離
によって分離する。
4. 洗浄する。
5. 乾燥する。
【0016】
総てのステージは、図1に示される完全な工程の総ての機能を略述している工程図に示されている。
【実施例】
【0017】
試料の完全な炭化のための96%濃度の硫酸の収率を(経時的に)計算することにより、60分間以下の時間で試料または目的物を完全に炭化するのに要する96%H2SO4の最少量が決定される。
【0018】
このようにして得られる結果は、下記の通りである。
A: H2SO4 (96%)の100%希釈
H2SO4 24mlを25mlメスピペット(graduated pipette)で採取し、蒸留水1mlを10mlメスピペットで採取する。
【0019】
直径が14mmの圧縮した人毛のディスク5個(総量が約1.2g)を用意して、100ml沈澱フラスコの希釈液に加えた後、500〜1000W電気プレートで15分間加熱する。最後の工程では、ガラス棒を導入して、未溶解試料の残渣がなくなるようにする。
【0020】
この工程を、ほぼ同量の試料および同一加熱時間を用い、H2SO4(96%)の80、70および60%希釈液を用いて繰り返す。第五工程は、上記と同じ条件でHCl (16%)を用いて行う。
【0021】
最初の4つの工程の結果を、下表に示す。
【0022】
【表1】

【0023】
このようにして得た乾燥残量は10〜25重量%であり、クロム酸混合物で処理した後には平均してその重量の39.85%が遊離炭素である。
【0024】
マッフル炉法
この方法は、下記の工程を有する。
1. 毛髪またはケラチンを含む試料(圧縮されているまたはいないもの)を、ムライト坩堝(mullite crucible)またはガス出口を備えた任意の他の耐火材料の坩堝に入れる。この出口は、炭化する試料を坩堝に入れるときに更に酸素が入るのを防止しまたは少なくとも遮り、炭素の酸化を回避しなければならない。
2. 温度を上げて、試料の炭化を行う(500℃〜1500℃)。還元性雰囲気および黒鉛(または他の種類の)坩堝を備えたオーブンにおいて、加熱工程を継続し、炭素または黒鉛形態の転換を行うことができる(1800℃〜3000℃)。黒鉛は、
3.1. 乾式掻取りの機械的工程
3.2. 湿式掻取りに続く乾式掻取り
によって回収される。
4. 乾燥。
この手法の総ての工程は、図2に示される工程図に表されている。
【0025】
例:加熱により標的試料を炭化するために行った実験のデーターを、下記に示す。
第一の実験、試料 H1: 試料(人毛)を、カバーのない100ml沈澱フラスコに入れ、温度が500℃に達するまで炭化を行う。この第一の実験のデーターは、下記の通りである。
試料H1の初期重量: 0.986g
試料H1の最終重量: 0.186g
減量: 0.800g
減量率(%): 81.13%
乾燥残分(%): 18.87%
クロム酸混合物で処理した後、下記の割合の遊離炭素を得た: 43.99%。
【0026】
第二の実験、試料 H2: この場合には、沈澱フラスコを一定の直径の時計皿(そのまま;sic)で覆い、同様に500℃の温度にて、下記の結果を得る。
試料H2の初期重量: 0.978g
試料H2の最終重量: 0.225g
減量: 0.753g
減量率(%): 77%
乾燥残分(%): 23%
クロム酸混合物で処理した後、下記の割合の遊離炭素を得た: 39.38%。
【0027】
第三の実験、試料 H3: 直径60mmの13.9mmの鋳型(moid)を用いて人毛のディスク4個を試料として用意し、25バールの圧力を加える。次に、ディスクを10x65mmのムライトカプセルに入れる。炭化温度は500℃であり、ディスクの重量は下記の通りである。
1. 0.241g
2. 0.234g
3. 0.256g
4. 0.334g
試料H3の初期重量: 1.065g
試料H3の最終重量: 0.183g
減量: 0.882g
減量率(%): 82.82%
乾燥残分: 17.18%
クロム酸混合物で処理した後、下記の割合の遊離炭素を得た: 34.36%。
【0028】
第四の実験、試料H4: 人毛のディスク4個を、実験3に記載したのと同じ手順に従って試料として用意する。炭化温度は600℃であり、ディスクの重量は下記の通りである。
1. 0.206g
2. 0.282g
3. 0.298g
4. 0.215g
試料H4の初期重量: 1.001g
試料H4の最終重量: 0.158g
減量: 0.843g
減量率(%): 82.82%
乾燥残分(%): 15.78%
クロム酸混合物で処理した後、下記の割合の遊離炭素を得た: 37.11%。
【0029】
第五の実験、試料H5: 第四の実験で用いたのと同じ手順に従って1個のウマ毛髪試料のディスクを用意する。炭化温度は650℃であり、ディスク重量は1.100gである。
試料の最終重量: 0.153g
乾燥残分: 13.9%
クロム酸混合物で処理した後、下記の割合の遊離炭素を得た: 35.5%。
【0030】
一覧表
【表2】

【0031】
ブンゼンバーナー、トーチランプなどによる方法
この方法における各工程を、以下に説明する。
1. 毛髪またはケラチンを含む試料(圧縮されているまたはいないもの)を、蒸留フラスコ(または任意の他の蒸留容器)に入れる。ガスおよび蒸気出口には、蒸気トラップを備えていてもまたはいなくともよい。この配置は、炭化する試料を導入するとき、更に酸素が入るのを防止しまたは少なくとも遮り、炭素の酸化を防止しなければならない。
2. 加熱は、ブンゼンバーナーまたは類似物(similar)により、好ましくは試料が完全に炭化されるまで還元炎で行う。酸素アセチレントーチランプ(oxyacetylene blowtorch)が供給され、フラスコはより高温を得ることができる耐火容器に代えられる。
3. 炭素は、
乾式掻取りの機械的工程
湿式掻取りに続く乾式掻取り
によって回収される。
【0032】
例: 実験で行ったブンゼンバーナーによる標的試料の炭化では、下記の結果を得た。
【0033】
3つの平行実験を行った。実験Aは、トラップに水を導入するアダプターを備えた丸底フラスコを用いて人毛で行う。実験Bは、テフロン栓を備えた蒸留フラスコ中で人毛を用いて行う。実験Cは、人毛の代わりに動物(イヌ)の毛髪を用いて実験Bと同様の方法で行う。乾燥残分を、クロム酸混合物で処理して、未反応の有機物残渣を除去する。
【0034】
炭素をクロム酸混合物で処理し、その後これを洗浄した後、炭素の重量比が得られる。
【0035】
【表3】

【0036】
【表4】

【0037】
【表5】

【0038】
次の工程では、幾つかの高圧高温反応カプセルであって、炭素源が上記の手順によって得られる炭素であるものを用意する。次に、上記カプセルを、特許第200500386号明細書および第200500387号明細書に記載の高温高圧カプセルに暴露する。このようにして得られた結果は、下記の通りである。
Ib型の黄色結晶の成長には、下記のパラメーターを用いる。すなわち、温度勾配を10〜50℃に調整し、総ての結晶は、黄色でありかつ正八面体または正八面立方形(octahedral or octahedral cube shape)を有することを特徴とする。窒素濃度は50〜150ppmであり、金属介在物(metal inclusions)は初期シードエリア(initial seed area)で濃縮される。下表1に結果を示す。
【0039】
【表6】

【0040】
下記のパラメーターを用いて、IIa型の白色または若干着色した結晶を成長させる。
温度勾配を10〜40℃に調整する。ダイヤモンド結晶の色を、膜の厚みHおよび混合物に含まれるスカベンジャーの量によって調整する。重量が4.5カラットの様々な色をした結晶が得られた。シードエリア附近の総ての結晶には、金属介在物がある。上記介在物は、それらの商業上の用途を妨げない。下表2に結果を示す。
【0041】
【表7】

【0042】
IIb型青色結晶を成長させるため、温度勾配を10〜30℃に調整し、ダイヤモンド結晶の色を膜の厚みHと混合物に含まれるスカベンジャーの量によって調節する。チタンとアルミニウムを、スカベンジャーとして用いた。ホウ素約1〜60ppmを、溶媒金属に導入する。様々な青色の結晶が得られる。下表3に結果を示す。
【0043】
【表8】

【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】強酸による炭化の完全工程の機能の工程図。
【図2】マッフル炉による炭化の完全工程の機能の工程図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物のケラチンから個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。該合成ダイヤモンドを形成する炭素源は、ヒトまたは動物のケラチンの炭化、または主要な有機成分がケラチンである組織およびその部分の炭化であることを特徴とする、その製造方法。
【請求項2】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。必要とされる前記炭素が、強酸炭化、ブンゼンバーナー、トーチランプまたは類似物、およびマッフル炉によって得られたことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。強酸法が下記の工程を有することを特徴とする、請求項1に記載のその製造方法:
1. 毛髪またはケラチンを含む試料(圧縮されているまたはされていないもの)を、過剰量の熱強酸(通常は沸騰している)で5〜20分間浸軟する;
2.
2.1. 酸を中和または希釈して、弱酸性の溶液を得る;
2.2. 酸を、中和せずに用い、濃酸とする;
3. 中性または弱酸性の溶液からの炭素を、傾瀉、濾過または遠心分離によって分離する;
4. 洗浄する;
5. 乾燥する。
【請求項4】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。マッフル炉法を下記の順序で用いたことを特徴とする、請求項2に記載のその製造方法:
毛髪またはケラチンを含む試料(圧縮されているまたはされていないもの)を、ムライト坩堝またはガス出口を備えた任意の他の耐火材料の坩堝に入れる。この出口は、炭化する試料を坩堝に入れるとき、更に酸素が入るのを防止しまたは少なくとも遮断して、炭素の酸化を回避しなければならない。
温度を上げて、試料の炭化を行う(500℃〜1500℃)。還元性雰囲気および黒鉛(または他の種類の)坩堝を備えたオーブンにおいて、加熱工程を継続し、炭素または黒鉛形態の転換を行うことができる(1800℃〜3000℃)。黒鉛は、
乾式掻取りの機械的工程、
湿式掻取りに続く乾式掻取り
によって回収される。
【請求項5】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。ブンゼンバーナー法を、下記の順序で用いたことを特徴とする、請求項2に記載のその製造方法:
毛髪またはケラチンを含む試料(圧縮されているまたはされていないもの)を、蒸留フラスコ(または容器)に入れる。ガスおよび蒸気出口には、蒸気トラップを備えていてもまたはいなくともよい。この配置は、炭化する試料を導入するとき、存在する酸素に、更に酸素が入るのを防止しまたは少なくとも遮らなければならない。このようにして、炭素の酸化を防止される。
加熱は、ブンゼンバーナーまたは類似物により、好ましくは還元炎で、試料が完全に炭化されるまで行う。フラスコをより高温を得ることができる耐火容器に代える場合、酸素アセチレンまたは水素トーチ(torch)を用いることができる。
炭素は、
i. 乾式掻取りの機械的工程
ii. 湿式掻取りに続く乾式掻取り
によって回収される。
【請求項6】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。得られた炭素源に、同じ著者による特許登録20050038号明細書および第200500387号明細書に記載のように反応カプセルおよびマルチアンビル(multi-anvil)装置を用いて、高圧高温工程を施し、このようにしてダイヤモンド成長の温度勾配法によって合成ダイヤモンド結晶Ib、IIaおよびIIbを得ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のその製造方法。
【請求項7】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。Ib型の黄色結晶の成長において、下記のパラメーターを用いることを特徴とする、請求項6に記載のその製造方法:
温度勾配を10°〜50°に調整し、総ての結晶は、黄色でありかつ正八面体結晶構造または立方正八面体であり、窒素濃度は50〜150ppmであり、金属介在物は初期シードエリアで濃縮され、ダイヤモンド結晶重量(カラット)は2.5〜4であることを特徴とする。
【請求項8】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。若干着色したまたは白色のIIa型ダイヤモンド結晶の成長において、下記のパラメーターを用いることを特徴とする、請求項6に記載のその製造方法:
温度勾配を10°〜40°に調整する。ダイヤモンド結晶の色を、膜の厚みHおよび混合物に含まれるスカベンジャーの量によって調整する。重量が4.5カラットまでの様々な色をした結晶が得られた。シードエリアにおける総ての結晶には、金属介在物がある。該介在物は、それらの商業上の利用を妨げない(重量が1.00〜4.5カラットのダイヤモンド結晶が得られた)。
【請求項9】
(生きているまたは死亡した)ヒトまたは動物から個別化された、様々な色の合成ダイヤモンド。IIb型の青色結晶を成長させるため、温度勾配を10°〜30°に調整することを特徴とする、請求項6に記載のその製造方法。ダイヤモンド結晶の色を膜の厚みHおよび混合物に含まれるスカベンジャーの量によって調整する。チタンおよびアルミニウムをスカベンジャーとして用いた。ホウ素1〜60ppmを溶媒金属に導入し、様々な青色の結晶が得られ、ダイヤモンド結晶の重量が2.2カラットである。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−529951(P2008−529951A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555646(P2007−555646)
【出願日】平成17年8月16日(2005.8.16)
【国際出願番号】PCT/ES2005/000464
【国際公開番号】WO2006/082259
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(507281889)インスティトゥト、デ、モノクリスタレス、ソシエダ、リミターダ (1)
【氏名又は名称原語表記】INSTITUTO DE MONOCRISTALES, S.L.
【Fターム(参考)】