説明

2−(p−トリフェニル)−3−フェニルピラジン誘導体を含むエレクトロルミネセンス装置

ピラジン化合物を含有する有機層を含むエレクトロルミネセンス装置を開示している。ピラジン化合物は、青色発光性で耐久性のある有機エレクトロルミネセンス層の適した成分である。エレクトロルミネセンス装置は、たとえば、携帯電話機、テレビジョン受像機、及びパーソナルコンピューターの画像面におけるフルカラー表示パネル用に使用することができる。したがって、本発明は、式(I)のピラジン化合物(式中、X1は、式(II)の基、又はC16〜C30アリール基(場合によりEによって置換されることができる)であり、X2は、アリール基又はヘテロアリール基(場合により置換されることができる)であり、Y1及びY2は、互いに独立に、水素原子、C1〜C18アルキル(場合によりOによって中断されている)、アリール基又はヘテロアリール基(場合により置換されることができる)である)に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネセンス(EL)装置、特に耐久性のよい青色発光有機エレクトロルミネセンス層を含むEL装置に関するものである。有機エレクトロルミネセンス層は、ある種のピラジン化合物を含む。
【0002】
本発明は、少なくとも1種類の青色発光性ピラジン化合物を含有する有機発光層を含むエレクトロルミネセンス装置を指向している。
【0003】
JP09188875A(特開平09−188875)は、陽極と陰極との間に、正孔輸送層/電子輸送層、発光層/電子輸送層、又は発光材料と電子輸送材料及び/又は正孔輸送材料の混合物からなる単層構造体を含む発光素子に関する。分子中に少なくとも1個の6員環構造及び少なくとも3個の窒素原子を有する、式:
【0004】
【化30】

【0005】
(式中、少なくとも1個のRは、芳香族置換基であり、そして置換基Rの窒素原子数は、少なくとも1である)
によって表わされる芳香族化合物は、陽極と陰極との間に挟まれる電子輸送層上に蒸着される。
【0006】
US−A−5077142には、式:
【0007】
【化31】

【0008】
を含む有機EL装置が記述されている(JP06088072(特開平06−088072)も併せて参照されたい)。
【0009】
JP08022040(特開平08−022040)は、式:
【0010】
【化32】

【0011】
(式中、Rは、H、場合により置換されたアルキル、アルコキシ、場合により置換されたアリール又はアリロキシ、場合により置換されたアルキルチオ、アルキルカルボニルオキシ、OH、又はハロゲンである)
の、有機非線形光学材料を開示している。
【0012】
JP2003086381A(特開2003−086381)、JP09188875A(特開平9−188875)、JP2003040873A(特開2003−040873A)、JP1997188875A(特開平9−188875)は、キノキサリン化合物、たとえば
【0013】
【化33】

【0014】
を、電子輸送層及び/又は電子注入層に用いたEL装置を開示している。
【0015】
JP2003109763A(特開2003−109763)は、以下のピラジン化合物:
【0016】
【化34】

【0017】
を含むEL装置に関するものである。
【0018】
EP−A−763965は、式:
【0019】
【化35】

【0020】
の青色発光材料、及びこれらの材料を収容するEL装置に関するものである。
【0021】
EP−A−1148109は、特に、キノキサリン化合物をホスト化合物として用いるEL装置に関する。
【0022】
WO02/088274は、たとえば、化合物209:
【0023】
【化36】

【0024】
のような、二重スピロ有機化合物を含むEL装置に関するものである。
【0025】
本発明の目的は、優れた発光特性及び耐久性を有する発光素子を提供することである。
【0026】
したがって、本発明は、式(I)のピラジン化合物を含むエレクトロルミネセンス装置に関する。
【0027】
好ましい態様において、本エレクトロルミネセンス装置は、
(a)陽極、
(b)正孔注入層及び/又は正孔輸送層、
(c)発光層、
(d)場合により、電子輸送層、及び
(e)陰極
を、この順序で含み、ここで、式(I)のピラジン化合物を、好ましくは発光層中に含有するものである。
【0028】
加えて、本発明はまた、式(I)のピラジン化合物の、電子写真装置の光レセプター、光電変換器、太陽電池、イメージセンサー、染料レーザー、及びエレクトロルミネセンス装置のための使用をも指向している。
【0029】
式(I)のピラジン化合物は、新規なものであり、そして本発明のさらなる目的を形成している。
【0030】
したがって、本発明は、また、次式(I)のピラジン化合物にも関する:
【0031】
【化37】

【0032】
(式中、
1は、式:
【0033】
【化38】

【0034】
の基、又はC16〜C30アリール基であって、場合によりEによって置換されることができ;
2は、アリール基又はヘテロアリール基であって、場合により置換されることができる);特に式:
【0035】
【化39】

【0036】
の基、又はC16〜C30アリール基であって、場合によりEによって置換されることができ;
1及びY2は、互いに独立に、水素原子、C1〜C18アルキル(場合によりOによって中断されている)、アリール基又はヘテロアリール基(場合により置換されることができる);特にC16〜C30アリール基(場合によりEによって置換されることができる);又は式:
【0037】
【化40】

【0038】
の基であるか、
あるいは、
1及びY2は、一緒になってC5〜C8シクロアルキル基を形成しており;
ここで上記式中の、R11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17、R17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、及びR47’は、互いに独立に、H、E、C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;又はEにより置換されているC7〜C18アラルキルであるか;
あるいは、
11’及びR12、R12’及びR13、R15’及びR16、R16’及びR17、R44’及びR46、及び/又はR45’及びR47は、それぞれ、酸素原子、硫黄原子、>CR1819、>SiR1819、又は
【0039】
【化41】

【0040】
から選択される二価のL1基であるか(ここでR18及びR19は、互いに独立に、C1〜C18アルキル;C1〜C18アルコキシ、C6〜C18アリール、Eにより置換されているC6〜C18アリール、C7〜C18アラルキル;又はEにより置換されているC7〜C18アラルキルである);
あるいは、
11及びR11’、R12及びR12’、R13及びR13’、R13’及びR14、R14及びR15、R15及びR15’、R16及びR16’、R17’及びR17、R41及びR41’、R42及びR42’、R42’及びR43、R41’及びR43、R44及びR44’、R45及びR45’、R46及びR46’、R47及びR47’、R46’及びR48、及び/又はR47’及びR48は、それぞれ二価の基:
【0041】
【化42】

【0042】
であり;
ここで上記式中の、R30、R31、R32、R33、R49、及びR50は、互いに独立に、H、C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;E;C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリールであり;
14は、H、C2〜C30ヘテロアリール、−NR7071、C6〜C30アリール、もしくはEにより置換されているC6〜C30アリール、C1〜C18アルキル;又はE’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;特に
【0043】
【化43】

【0044】
であり;
ここで上記式中の、R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27は、互いに独立に、H、E、C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;E;C7〜C18アラルキル;Eにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;
43及びR48は、互いに独立に、H、E;特にC1〜C24アルキル、C1〜C24アルコキシ、又は−NR7071であり;
ここで、R70及びR71は、互いに独立に、H、C6〜C18アリール、C1〜C24アルキルもしくはC1〜C24アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール、C1〜C24アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C24アルキルであるか;
あるいは、
70及びR71は、一緒になって5又は6員環、特に
【0045】
【化44】

【0046】
1〜C18アルキル;Eにより置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C2〜C30ヘテロアリール、C7〜C18アラルキル;Eにより置換されているC7〜C18アラルキルを形成しており;
Dは、−CO−;−COO−;−OCOO−;−S−;−SO−;−SO2−;−O−;−NR5−;−SiR6162−;−POR5−;−CR63=CR64−;又は−C≡C−であり;
Eは、C1〜C18アルキル、−OR5;−SR5−;−NR56;−COR8;−COOR7;−CONR56;−CN;又はハロゲンであり;
E’は、C1〜C18アルキルを除いたEであり、
ここで、R5及びR6は、互いに独立して、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキルもしくはC1〜C18アルコキシにより置換されたC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであるか;
あるいは、
5及びR6は、一緒になって5又は6員環、特に
【0047】
【化45】

【0048】
を形成しており;
7は、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキルもしくはC1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであり;
8は、C7〜C12アルキルアリール;C1〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであり;
61及びR62は、互いに独立に、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキルもしくはC1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであり、そして
63及びR64が、互いに独立に、H、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキルもしくはC1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルである)。
【0049】
11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17、R17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、及びR47’、ならびにR14、R43、及びR48が、好ましくは、互いに独立に、H、E;又はC1〜C18アルキル、特にH、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、又はフェニルであるか(ここで、Eは、−OR5;−SR5−;−NR56;−COR8;−COOR7;−CONR55;−CN;−OCOOR7、又はハロゲン、特にFであり;ここでR5及びR6は、互いに独立に、C6〜C12アリール、又はC1〜C8アルキルであり;
7は、C7〜C12アルキルアリール、又はC1〜C8アルキルであり;そして
8は、C6〜C12アリール、又はC1〜C8アルキルである);
あるいは、
11及びR11’、R12及びR12’、R13及びR13’、R13’及びR14、R41及びR41’、R41’及びR43、R44及びR44’、R46及びR46’、R46’及びR48、及び/又はR47’及びR48は、それぞれ、二価の基:
【0050】
【化46】

【0051】
である。
【0052】
本発明によると、少なくともX1、好ましくはX1及びX2は、式:
【0053】
【化47】

【0054】
の基である。X1及びX2は、異なることができるが、好ましくは同一である。
【0055】
好ましくは、X1及びX2は、互いに独立に、式:
【0056】
【化48】

【0057】
又は−X11−X12−X13の基であり、
ここで上記式中、
11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17、及びR17’は、互いに独立に、H、C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリール;E、C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;Eにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;そして
14、R18、及びR19は、前記で定義されたとおりであり;
11及びX12は、互いに独立に、式:
【0058】
【化49】

【0059】
の基であり;そして
13は、式:
【0060】
【化50】

【0061】
の基であり;ここで、R14は、
【0062】
【化51】

【0063】
であり、式中のR21、R22、R23、R24及びR25は、前記で定義されたとおりであり、そして
1及びY2は、水素原子、場合によりOによって中断されているC1〜C18アルキルであるか、
あるいは、
1及びY2は、一緒になってC5〜C8シクロアルキル基を形成し、そして特には水素原子である。
【0064】
好ましい態様において、X1及びX2は、式:
【0065】
【化52】

【0066】
の基であり、
ここで上記式中、
13、R13’、R15、及びR15’は、Hであり、そして
14は、H、又は
【0067】
【化53】

【0068】
であり、そして
12、R12’、R16、及びR16’は、Hであるか;
あるいは、
13及びR15は、Hであり;
13’及びR15’は、互いに独立に、H、C1〜C8アルキル、又は、C1〜C8アルコキシであり、そして
14は、H、C1〜C8アルキル、又は、C1〜C8アルコキシであり、そして
12、R12’、R16、及びR16’は、Hであり、
ここで、
13、R15、R13’、R15、及びR14の内の少なくとも一つは、C1〜C8アルキル、又は、C1〜C8アルコキシであり;あるいは
12及びR12’、R13及びR13’、R13’及びR14、R14及びR15、R15及びR15’、及び/又はR16及びR16’は、二価の基:
【0069】
【化54】

【0070】
であるか;あるいは、
12’、R16、R16’は、Hであり、そして
13及びR13’、及び/又はR13’及びR14は、二価の基:
【0071】
【化55】

【0072】
であるか;あるいは、
13、R13’、R14、R15、R15’は、Hであり;そして
12及びR12’、及び/又はR16及びR16’は、二価の基:
【0073】
【化56】

【0074】
であり、ここでR30、R31、R32、及びR33は、H、C1〜C8アルキル、又はC1〜C8アルコキシであり;そして
1及びY2は、水素原子である。
【0075】
好ましい態様において、X1及びX2は、互いに独立に、式:
【0076】
【化57】

【0077】
(式中、R18及びR19は、互いに独立に、C1〜C8アルキルである)
の基である。
【0078】
好ましい態様において、X1は、式:
【0079】
【化58】

【0080】
の基であり、そして
2は、
【0081】
【化59】

【0082】
の基、特に、式:
【0083】
【化60】

【0084】
(式中、R11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R14、R15、R15’、R16、R16’、R17、R17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、R47’、R43、及びR48は、前記で定義されたとおりであり、そして特に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、又はフェニルであるか;
あるいは、
13及びR13’、R13’及びR14、R14及びR15、又はR15及びR15’は、二価の基:
【0085】
【化61】

【0086】
であることができる)
の基であり;そして
1及びY2は、水素原子である。
【0087】
11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17及びR17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、及びR47’、ならびにR14、R43、及びR48は、好ましくは、互いに独立に、H、E;又はC1〜C18アルキルである;ここで、Eは、−OR5、−SR5−、−NR56、−COR8、−COOR7、−CONR56、−CN;−OCOOR7;又はハロゲンであり;R5及びR6は、互いに独立に、C6〜C12アリール、又はC1〜C8アルキルであり;R7は、C7〜C12アルキルアリール、又はC1〜C8アルキルであり;そしてR8は、C6〜C12アリール;又はC1〜C8アルキルである。
【0088】
1及び/又はX2、ならびにY1及び/又はY2が、C16〜C30アリール基である場合、それらは特にフルオランテニル、トリフェンレニル、クリセニル、ナフタセン、ピセニル、ペリレニル、たとえば、
【0089】
【化62】

【0090】
ペンタフェニル、ヘキサセニル、又はピレニル基であり、Eにより置換されることができ;極めて特に、フルオランテニル基であり、Eにより置換されることができる。
【0091】
したがって、さらなる好ましい態様において、本発明は、式(I)であって、
式中、
1及びY2は、水素であり;そして
1及びX2は、互いに独立に、基Ar1−Ar2であり;ここで
Ar1は、式:
【0092】
【化63】

【0093】
の基であり;
Ar2は、式:
【0094】
【化64】

【0095】
の基であり、ここで、R80、R81、R82、R83、R84、R85、R86、R87及びR88は、互いに独立に、H、E’、C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;又はEにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;
eは、整数1又は2であり、そして
11、R11’、R17、及びR17’は、前記の通りに定義される
ものを指向する。
【0096】
上記の態様において、式(I)の化合物は、以下のものが特に好ましい:
式中、
1及びX2は、基Ar1−Ar2であり、ここで
Ar1は、式:
【0097】
【化65】

【0098】
の基であり、
Ar2は、式:
【0099】
【化66】

【0100】
の基であり、そして
eは、整数1又は2である。
【0101】
さらなる好ましい態様において、本発明は、式(I)であって、
式中、Y1及びY2は、互いに独立に、式:−W1−(W2b−W3(ここで、bは0又は1である)の基、特には水素であり;そしてX1及びX2は、互いに独立に、基:−W1−(W2b−W3であり;ここで
1及びW2は、互いに独立に、式:
【0102】
【化67】

【0103】
の基であり;
3は、式:
【0104】
【化68】

【0105】
又は−NR7071の基であり、ここでR70及びR71は、互いに独立に、式:
【0106】
【化69】

【0107】
の基であり、式中のR72、R73、及びR74は、互いに独立に、水素、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、シアノ基、カルバモイル基、アミノ基、シリル基又はシロキサニル基であり、
75、R76、R77及びR78は、互いに独立に、H、E、C6〜C18アリール;C1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール、C1〜C18アルキル、−O−により中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;又はC1〜C18アルコキシにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;
ここで、E、R11、R11’、R12’、R16、R16’、R17、R17’、R18、R19、R30、R31、R32、及びR33は、前記で定義されたとおりである。
【0108】
上記の態様において、式(I)の化合物は、以下のものが特に好ましい:
式中、
1及びY2は、水素であり、
1及びX2は、式:−W1−(W2b−W3の基であり(bは0又は1である);
ここで、
1は、式:
【0109】
【化70】

【0110】
の基であり、
2は、式:
【0111】
【化71】

【0112】
の基であり、
3は、式:
【0113】
【化72】

【0114】
又は−NR7071の基であり、ここでR70及びR71は、互いに独立に、式:
【0115】
【化73】

【0116】
の基であり、そして
18及びR19は、互いに独立に、C1〜C18アルキルである。
【0117】
本発明の特に好ましい態様において、ピラジンは、式(I)の化合物であって、式中、X1は次式の基である:
【0118】
【化74】

【0119】
(式中、R13、R13’、R14、R15、及びR15’は、互いに独立に、H、C1〜C8アルキル、特にメチル、エチル、n−ブチル、t−ブチル、C1〜C8アルコキシ、特にメトキシ、エトキシ、ブトキシ、フェニル、フェノキシであるか、あるいはR13及びR13’、又はR13’及びR14は、二価の基:
【0120】
【化75】

【0121】
である)
ものである。
【0122】
本発明の好ましい態様において、ピラジンは、式(I)の化合物であって、
式中、Y1及びY2が水素であるものである。X1及びX2は、異なることはできるが、好ましくは同一である。
【0123】
【化76】

【0124】
本発明の好ましい態様において、ピラジンは、式(I)の化合物であって、
式中、
1は、式:
【0125】
【化77】

【0126】
(ここで、Ar1は、式:
【0127】
【化78】

【0128】
の基である)
の基であり;
2は、式:
【0129】
【化79】

【0130】
の基であり;
1及びY2は、互いに独立に、H、C1〜C8アルキル、又はAr2であり、
ここで、
11、R12、R13、R15、R16、R17、R31、R41、R42、R44、R45、R46、及びR47は、互いに独立に、H、−OR5、−NR66’、C1〜C8アルキル、又はフェニルであり、
14は、H、−OR5、−NR66’、又はC1〜C8アルキルであり、
43及びR48は、互いに独立に、H、−OR5、−NR66’、C1〜C8アルキル、又はフェニルであり、
5は、C1〜C8アルキル、又はフェニルであり、そして
6、及びR6’は、互いに独立に、C1〜C8アルキルである
ものである。
【0131】
好ましいピラジン化合物の具体例を以下に挙げる:
【0132】
【化80】





【0133】
本発明のピラジン化合物は、公知の方法によるか、又は類似した方法に従って合成することができる。式:
【0134】
【化81】

【0135】
の本発明のピラジン化合物は、たとえば、N.Miyauka及びA.Suzuki: Chemical Reviews, Vol.95,pp.457-2483(1995)記載の方法によって調製することができ、そしてこの方法は、式:
【0136】
【化82】

【0137】
(式中、R100は、ハロゲン、たとえばクロロ又はブロモ、好ましくはブロモ、又は
【0138】
【化83】

【0139】
(式中、aは、2又は3である)
の意味を有するE1を表わす)
の誘導体と、ボロン酸誘導体E1−Ar4、又はR100がハロゲンでない場合、Hal−Ar4(Halは、ハロゲン、好ましくはブロモを表わす)とを、パラジウム触媒、特にμ−ハロ(トリイソプロピルホスフィン)(η3−アリル)パラジウム(II)タイプのアリルパラジウム触媒(たとえばWO99/47474を参照されたい)の存在下で反応させることを含む(ここでAr3は、式:
【0140】
【化84】

【0141】
の基であり、そしてAr4は、式:
【0142】
【化85】

【0143】
の基である)。反応は、典型的には、トルエンのような芳香族炭化水素溶媒中において、約70〜120℃で実施する。他の溶媒、たとえばジメチルホルムアミド及びテトラヒドロフランも、単独で、又は芳香族炭化水素との混合物の形で用いることができる。水性塩基、好ましくは炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウムを、HBr捕捉剤として使用する。重合反応は、反応物の反応性に応じて、2〜100時間かかり得る。たとえば水酸化テトラアルキルアンモニウムのような有機塩基、及び、たとえばTBABのような相間移動触媒は、ホウ素の活性を促すことができる(たとえば、Leadbeater及びMarco; Angew. Chemie. Int.Ed.,2003,42,1407及び、そこの引用文献を参照されたい)。反応条件の他の変更は、T.I.Wallow及びB.M.NovakによりJournal of Organic Chemistry, Vol.59, pp.5034- 5037(1994); そしてM.Remmers,M.Schulze及びG.WegnerによりMacromolecular Rapid Communications,Vol.17,pp.239-252(1996)に挙げられている。
【0144】
式(II)の化合物は、たとえば、式(V)の化合物とエチレンジアミンとを反応させ、そして得られた式(IV)の化合物をDDQで酸化することによって得ることができる。
【0145】
【化86】


(Akihikro Ohta等,J.Heterocyclic Chem. 21(1984)103-106)
【0146】
したがって、式:
【0147】
【化87】

【0148】
の、本発明のテトラ置換ピラジン化合物は、たとえば、式:
【0149】
【化88】

【0150】
の化合物と、ボロン酸誘導体E1−Ar4、又はR100がハロゲンでない場合、Hal−Ar4とを、μ−ハロ(トリイソプロピルホスフィン)(η3−アリル)パラジウム(II)タイプのアリルパラジウム触媒の存在下で反応させることによって調製することができる。
【0151】
式(II)及び(III)の中間体、たとえば
【0152】
【化89】

【0153】
は、新規のものであり、そして本出願のさらなる目的を形成する。
【0154】
1〜C18アルキルは、分枝状又は非分枝状の基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、2−エチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1−メチルペンチル、1,3−ジメチルブチル、n−ヘキシル、1−メチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、n−オクチル、2−エチルへキシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1−メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、又はオクタデシルである。
【0155】
1〜C18アルコキシ基は、直鎖又は分枝状アルコキシ基、たとえば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ又はt−アミルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ及びオクタデシルオキシである。
【0156】
2〜C18アルケニル基は、直鎖又は分枝状アルケニル基、たとえば、ビニル、アリル、メタリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−オクタ−2−エニル、n−ドデカ−2−エニル、イソドデセニル、n−ドデカ−2−エニル又はn−オクタデカ−4−エニルである。
【0157】
2〜C24アルキニルは、直鎖又は分枝状の、そして好ましくは、非置換であっても、又は置換されていてもよいC2〜C8アルキニル、たとえば、エチニル、1−プロピン−3−イル、1−ブチン−4−イル、1−ペンチン−5−イル、2−メチル−3−ブチン−2−イル、1,4−ペンタジイン−3−イル、1,3,−ペンタジイン−5−イル、1−ヘキシン−6−イル、シス−3−メチル−2−ペンテン−4−イン−1−イル、トランス−3−メチル−2−ペンテン−4−イン−1−イル、1,3−ヘキサジイン−5−イル、1−オクチン−8−イル、1−ノニン−9−イル、1−デシン−10−イル、又は1−テトラコシン−24−イルである。
【0158】
4〜C18シクロアルキルは、好ましくはC5〜C12シクロアルキル、たとえば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロドデシルである。シクロヘキシル及びシクロドデシルが、もっとも好ましい。
【0159】
用語「アリール基」は、典型的にはC6〜C30アリール、たとえば、フェニル、インデニル、アズレニル、ナフチル、ビフェニル、テルフェニリル又はクァドフェニリル、as−インダセニル、s−インダセニル、アセナフチレニル、フェナントリル、フルオランテニル、トリフェンレニル、クリセニル、ナフタセン、ピセニル、ペリレニル、ペンタフェニル、ヘキサセニル、ピレニル、又はアントラセニル、好ましくは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、9−フェナントリル、2−又は9−フルオレニル、3−又は4−ビフェニルであって、非置換であっても、又は置換されていてもよい。C6〜C18アリールの例は、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、3−又は4−ビフェニル、9−フェナントリル、2−又は9−フルオレニルであって、非置換であっても又は置換されていてもよい。
【0160】
7〜C24アラルキル基は、好ましくはC7〜C18アラルキル基であり、これらは置換されていてもよく、たとえば、ベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニル−エチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニル−ブチル、ω,ω−ジメチル−ω−フェニル−ブチル、ω−フェニル−ドデシル、ω−フェニル−オクタデシル、ω−フェニル−エイコシル又はω−フェニル−ドコシル、好ましくはC7〜C18アラルキル、たとえば、ベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニル−エチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニル−ブチル、ω,ω−ジメチル−ω−フェニル−ブチル、ω−フェニル−ドデシル、又はω−フェニル−オクタデシル、及び特に好ましいのはC7〜C12アラルキル、たとえば、ベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニル−エチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニル−ブチル、又はω,ω−ジメチル−ω−フェニル−ブチルであり、この中の脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基は両方とも、非置換であっても又は置換されていてもよい。
【0161】
7〜C12アルキルアリールは、例えば、1、2又は3個のC1〜C6アルキル基で置換されたフェニル基、たとえば、2−,3−,もしくは4−メチルフェニル、2−,3−,もしくは4−エチルフェニル、3−、もしくは4−イソプロピルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、又は3,4,5−トリメチルフェニルである。
【0162】
用語「ヘテロアリール基」、特にC2〜C30ヘテロアリールは、環であって、環中、窒素、酸素又は硫黄が可能なヘテロ原子であり、そして典型的には、少なくとも6個の共役π電子を有する5〜18原子を有する不飽和ヘテロ環式基、たとえば、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ジベンゾ[b,d]チエニル、チアントレニル、フリル、フルフリル、2H−ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、2H−クロメニル、キサンテニル、ジベンゾフラニル、フェノキシチエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ビピリジル、トリアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1H−ピロリジニル、イソインドリル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、3H−インドリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペルイミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソキサゾリル、フラザニル、又はフェノキサジニル、好ましくは上記の単環又は二環ヘテロ環式基であり、これらは非置換であっても又は置換されていてもよい。
【0163】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素である。
【0164】
5及びR6により形成される5又は6員環の例は、3〜5個の炭素原子を有するヘテロシクロアルカン又はヘテロシクロアルケンであり、これらは、追加的に、窒素、酸素、及び硫黄から選択されるヘテロ原子を1個有することができるものであり、たとえば、
【0165】
【化90】

【0166】
であり、これは二環系、たとえば
【0167】
【化91】

【0168】
の部分になることができる。
【0169】
上述の基の可能な置換基は、C1〜C8アルキル、水酸基、メルカプト基、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、ハロゲン、ハロ−C1〜C8アルキル、シアノ基、アルデヒド基、ケトン基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基又はシリル基である。
【0170】
上記した通り、上述した基は、Eにより置換されても及び/又は、所望なら、Dにより中断されてもよい。中断は、もちろん、単結合によって互いに連結した炭素原子を少なくとも2個含有する基の場合にのみ可能である;C6〜C18アリールは中断されていない;中断されたアリールアルキル又はアルキルアリールは、D単位をアルキル部分に含有する。1個以上のEにより置換され、及び/又は1個以上のD単位によって中断されているC1〜C18アルキルは、たとえば、(CH2CH2O)1〜9−Rx(ここでRxは、H又はC1〜C10アルキルもしくはC2〜C10アルカノイル(例:CO−CH(C25)C49)である)、CH2−CH(ORy1)−CH2−O−Ry(ここでRyは、C1〜C18アルキル、C5〜C12シクロアルキル、フェニル、C7〜C15フェニルアルキルであり、そしてRy1は、Ryと同じ定義を包含するか、又はHである);C1〜C8アルキレン−COORz、例えばCH2COORz、CH(CH3)COORz、C(CH32COORz(ここでRzは、H、C1〜C18アルキル、(CH2CH2O)1〜9−Rx、そしてRxは、上に示した定義を包含する);CH2CH2−O−CO−CH=CH2、CH2CH(OH)CH2−O−CO−C(CH3)=CH2である。
【0171】
エレクトロルミネセンス装置は、たとえば、携帯電話機、テレビ受像機、及びパーソナルコンピューターの表示画面において、フルカラーディスプレイパネル用に使用することができる。
【0172】
一般に、ピラジン化合物類は、約520nmよりも低い所、特に約380〜約520nmの間で発光する。
【0173】
ピラジン化合物類は、NTSC座標として、約(0.12、0.05)〜約(0.16、0.10)、好ましくは約(0.14、0.08)のNTSC座標を有する。
【0174】
ピラジン化合物類は、融点が、約150℃を超え、好ましくは約200℃を超え、そしてもっとも好ましくは250℃を超える。
【0175】
本発明の有機層で、適切なTg、すなわちガラス転移温度を有するものを得るために、本発明の有機化合物は、融点が約150℃を超える、たとえば約200℃を超える、たとえば約250℃を超える、たとえば約300℃を超えることが有利である。
【0176】
本発明のエレクトロルミネセンス装置は、当分野で知られている通りに、たとえば米国特許第5,518,824号、第6,225,467号、第6,280,859号、第5,629,389号、第5,846,406号、第5,104,740号、第5,116,708号及び第6,057,048号に記載されている通りに、その他の方法で設計され、これら特許の関連する開示を本明細書中に援用する。
【0177】
例えば、有機EL装置は、以下のような、1以上の層を含有している:
基板;ベース電極;正孔注入層;正孔輸送層;発光体層;電子輸送層;電子注入層;トップ電極、接触及び封入材。
【0178】
この構造は一般的な事例であって、追加の層を有してもよく、又は層を省略し、一つの層に複数の仕事を遂行させるようにして、単純化してもよい。たとえば、もっとも単純な有機EL装置は、発光機能を含めた全機能を遂行する有機層を間に挟んだ、2個の電極からなっている。
【0179】
好ましいEL装置は、以下のものをこの順序で含む:
(a)陽極、
(b)正孔注入層及び/又は正孔輸送層、
(c)発光層、
(d)場合により、電子輸送層、及び
(e)陰極。
【0180】
特に、本発明の有機化合物は、発光体として機能し、そして発光層の中に含有されるか又は発光層を形成する。
【0181】
本発明の発光性化合物は、固体素子状態で強い蛍光を示し、そして優れた電界印加発光特性を有する。さらに、本発明の発光性化合物は、金属電極からの正孔注入、及び正孔輸送において優れており;同様に金属電極からの電子注入及び電子輸送においても優れている。それらは、発光材料として有効に使用され、そして他の正孔輸送材料、他の電子輸送材料又は他のドーピング材と組み合わせて使用してもよい。
【0182】
本発明の有機化合物は、均一な薄膜を形成する。したがって、発光層は、本発明の有機化合物単独で形成させることができる。
【0183】
代わりに、発光層は、必要に応じ、公知の発光材料、公知のドーピング材、公知の正孔輸送材料、又は公知の電子輸送材料を含有してよい。有機EL装置において、急冷によって引き起こされる輝度及び寿命の低下は、多層構造体として形成させることによって予防することができる。発光材料、ドーピング材、正孔注入材料及び電子注入材料は、必要に応じて組み合わせて使用してよい。さらに、ドーピング材は、発光輝度及び発光効率を改善することができ、そして赤色又は青色発光を達成することができる。さらには、正孔輸送帯、発光層、及び電子輸送帯は、それぞれが少なくとも2層の層構造を有していてよい。この場合の正孔輸送帯においては、電極から正孔が注入される層は「正孔注入層」と呼ばれ、そして正孔注入層から正孔を受け取り、そしてその正孔を発光層へ輸送する層は「正孔輸送層」と呼ばれる。電子輸送帯においては、電極から電子が注入される層は「電子注入層」と呼ばれ、そして電子注入層から電子を受け取り、そしてその電子を発光層へ輸送する層は「電子輸送層」と呼ばれる。これらの層は、材料のエネルギー水準及び熱抵抗、及び有機層又は金属電極への接着性のような因子に応じて、選択されて用いられる。
【0184】
発光層中で、本発明の有機化合物と一緒に使用してよい発光材料又はドーピング材は、たとえば、以下を包含する:アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンズオキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン、及び染料レーザー又は増白用の蛍光染料。
【0185】
本発明のピラジン化合物及び発光層中で使用できる前記化合物は、発光層形成のために任意の混合比で使用してよい。ということは、前記化合物と本発明の有機化合物との組み合わせに応じて、本発明の有機化合物が、発光層形成のための主成分を提供してもよく、又は別の主材料中のドーピング材料であってもよい。
【0186】
正孔注入材料は、正孔を輸送でき、陽極から正孔を受け取ることができ、正孔を発光層又は発光材料に注入することの優れた効果を有し、発光層中に発生する励起子が電子注入帯又は電子注入材料へ移動するのを防ぎ、そして薄膜を形成する優れた能力を有する化合物から選択される。適した正孔注入材料は、たとえば、以下を包含する:フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾルチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン、これらの誘導体、及びポリマー材料、たとえばポリビニルカルバゾール、ポリシラン、及び導電性ポリマー。
【0187】
本発明の有機EL装置において、より有効な正孔注入材料は、芳香族第三アミン誘導体又はフタロシアニン誘導体である。特に限定するものではないが、第三アミン誘導体の具体例は、以下を包含する:トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(メチルフェニル)−N,N’−ジ(4−n−ブチルフェニル)フェナントレン−9,10−ジアミン、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、及びこれらの芳香族第三アミン構造を有するオリゴマー又はポリマー。
【0188】
特に限定するものではないが、フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例は、以下を包含する:フタロシアニン誘導体又はナフタロシアニン誘導体、たとえば、H2Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、及びGaPc−O−GaPc。
【0189】
正孔輸送層は、装置の駆動電圧を低くし、そしてピラジン発光層内部における注入された電荷再結合の制限を向上させることができる。正孔注入層用として記載されている通常の適した芳香族アミン正孔輸送材料の任意のものを、この層形成のために選択してよい。
【0190】
好ましい種類の正孔輸送材料は、式:
【0191】
【化92】

【0192】
(式中、R61及びR62は、水素原子又はC1〜C3アルキル基であり;R63〜R66は、水素、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、C6〜C30アリール基、などからなる群より、独立に選択される置換基である)
の4,4’−ビス(9−カルバゾイル)−1,1’−ビフェニル化合物で構成される。4,4’−ビス(9−カルバゾイル)−1,1’−ビフェニル化合物の例示例は、4,4’−ビス(9−カルバゾイル)−1,1’−ビフェニル及び4,4’−ビス(3−メチル−9−カルバゾイル)−1,1’−ビフェニル、などを包含する。
【0193】
電子輸送層は、本発明の装置には必ずしも必要としないが、場合によりそして好ましくは、EL装置の電子注入特性及び発光均一性を改良することを主目的にして用いられる。この層に使用することができる電子輸送性化合物の例示例は、米国特許第4,539,507号、同第5,151,629号及び同第5,150,006号に開示されている通りの8−ヒドロキシキノリンの金属キレートを包含し、これらの特許の開示全体を本明細書中に援用する。
【0194】
特に限定するものではないが、金属錯化合物の具体例は、以下を包含する:リチウム8−ヒドロキシキノリナート、亜鉛ビス(8−ヒドロキシキノリナート)、銅ビス(8−ヒドロキシキノリナート)、マンガンビス(8−ヒドロキシキノリナート)、アルミニウムトリス(8−ヒドロキシキノリナート)、アルミニウムトリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)、ガリウムトリス(8−ヒドロキシキノリナート)、ベリリウムビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)、亜鉛ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)、クロロガリウムビス(2−メチル−8−キノリナート)、ガリウムビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)、アルミニウムビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)、ガリウムビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)、ガリウムビス(2−メチル−8−キノリナート)フェノラート、亜鉛ビス(o−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラート)、亜鉛ビス(o−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラート)及び亜鉛ビス(o−(2−ベンゾトリゾリル)フェノラート)。窒素含有5員誘導体は、好ましくは、オキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、又はトリアゾール誘導体である。特に限定するものではないが、上記の窒素含有5員誘導体の具体例は、以下を包含する:2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、1,4−ビス(2−(4−メチル−5−フェニルオキサゾリル)ベンゼン、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−t−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−t−ブチルベンゼン]、2−(4’−t−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアゾリル)]ベンゼン、2−(4’−t−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール及び1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン。別の種類の電子輸送材料は、オキサジアゾール金属キレート、たとえば以下である:ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム;ビス[5−ビフェニル−2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[5−ビフェニル−2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム;ビス(2−ヒドロキシフェニル)−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾラト]リチウム;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−p−トリル−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−p−トリル−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム;ビス[5−(p−t−ブチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[5−(p−t−ブチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(3−フルオロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム;ビス[−5−(4−クロロフェニル)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−アルファ−(2−ヒドロキシナフチル)−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−p−ピリジル−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−p−ピリジル−1,3,4−オキサジアゾラト]ベリリウム;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(2−チオフェニル)−1,3,4−オキサジアゾラト]亜鉛;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾラト]亜鉛、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾラト]ベリリウム;ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾラト]亜鉛;及びビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−5−(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾラト]ベリリウム、など。
【0195】
本発明の有機EL装置において、発光層は、本発明の発光性有機材料に加えて、少なくとも1種類の他の発光材料、他のドーピング材、他の正孔注入材料、及び他の電子注入材料を含有してよい。本発明の有機EL装置を、温度、湿度、及び周囲環境に対する安定性について改良するために、保護層をその装置の表面上に形成させるか、又は装置を全体としてシリコーン油などで封入してもよい。有機EL装置の陽極用に用いられる導電性材料は、4eVより大きい仕事関数を有するそれらの材料から適切に選択される。導電性材料は、以下を包含する:炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム、これらの合金、ITO基材又はNESA基材用に用いられる酸化スズ及び酸化インジウム、及び有機導電性ポリマー、たとえばポリチオフェン及びポリピロール。
【0196】
陰極用に用いられる導電性材料は、4eVより小さい仕事関数を有するそれらの材料から適切に選択される。導電性材料は、マグネシウム、カルシウム、スズ、鉛、チタン、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム及びこれらの合金を包含するが、導電性材料は、これらには限定されない。合金の例は、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、及びリチウム/アルミニウムを包含するが、合金は、これらには限定されない。陽極及び陰極のそれぞれは、必要に応じて2層又はそれ以上から形成された層構造を有してよい。
【0197】
有機EL装置の有効な発光には、少なくとも一方の電極が、装置の発光波長域において十分に透明であることが望ましい。さらに、基材も同様に、透明であることが望ましい。透明な電極は、上記の導電性材料から、所定の光透過性が確保されるように、析出法又はスパッター法によって生成させる。発光表面側の電極は、たとえば少なくとも10%の光透過性を有する。基材は、適切な機械的及び熱的強度を有しそして透明性を有する限り、特に制限されない。たとえば、基材は、ガラス基材及び透明樹脂の基材、たとえばポリエチレン基材、ポリエチレンテレフタラート基材、ポリエーテルスルホン基材及びポリプロピレン基材から選択される。
【0198】
本発明の有機EL装置において、それぞれの層は、乾式薄膜形成方法の任意の一つ、たとえば真空蒸着法、スパッター法、プラズマ法、及びイオンプレーティング法、ならびに湿式薄膜形成法、たとえばスピンコーティング法、浸漬法、及びフローコーティング法によって形成させることができる。各層の厚みは特に制限されないが、一方では各層が適切な厚みを有するように要求される。層厚があまりに大きいと、効率が悪くて、所定の発光度を達成するためには高電圧が要求される。層厚があまりに小さいと、層は、ピンホールなどを有しやすく、このため、電界印加の際に、十分な発光輝度が得られにくい。各層の厚みは、たとえば約5nm〜約10μm、たとえば約10nm〜約0.2μmの範囲である。
【0199】
湿式薄膜形成法においては、意図する層を形成させるための材料を、適切な溶媒、たとえばメタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、及びジオキサンの中に溶解又は分散させ、そしてその溶液又は分散液から薄膜を形成させる。溶媒は、上記の溶媒には限定されない。製膜性を改善し、そしていかなる層においてもピンホールの発生を防ぐには、層形成用の上記溶液又は分散液は、適切な樹脂及び適切な添加剤を含有してよい。使用できる樹脂は、以下を包含する:絶縁性樹脂、たとえばポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリラート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリメチルメタクリラート、ポリメチルアクリラート及びセルロース、これらのコポリマー、光伝導性樹脂、たとえばポリ−N−ビニルカルバゾール及びポリシラン、そして導電性ポリマー、たとえばポリチオフェン及びポリピロール。上記の添加剤は、抗酸化剤、紫外線吸収剤及び可塑剤を包含する。
【0200】
本発明の発光性有機材料を有機EL装置の発光層に用いた場合、有機EL装置は、有機EL装置特性、たとえば発光効率及び最大発光輝度を改善することができる。さらに、本発明の有機EL装置は、熱及び電流に対して著しく安定でありそして低作動電圧において実用可能な発光輝度を与える。従来の装置で問題になっている劣化は、顕著に低減し得る。
【0201】
本発明の有機EL装置は、壁掛けテレビジョン受像機のフラットパネルディスプレイ、平面発光装置、複写機又は印刷機用の光源、液晶ディスプレイ又は計数器の光源、ディスプレイ表示板、及び信号光用に適応させることができるので、かなりの産業価値を有している。
【0202】
本発明の材料は、有機EL装置、電子写真装置の光レセプター、光電変換器、太陽電池、イメージセンサー、染料レーザーなどの分野で使用することができる。
【0203】
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなしに、それを例示している。実施例において、そしてこの出願明細書の全体を通して、用語「発光材料」は、本発明のピラジン化合物を意味している。
【実施例】
【0204】
実施例1
【化93】

【0205】
a)1,2−ジ(4−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシエタノン(0.50g、1.4mmol)を、2−エトキシエタノール20mL及びAcOH0.3mLに加えた。混合物を105℃に加熱し、この後、Bi23(0.19g、0.4mmol)を加えた。CH2Cl2を反応混合物に加え、そして水で抽出を実施した。有機相を、水相が中性になるまで洗浄した。生成物をトルエン中に再溶解し、シリカゲル上でろ過した。溶媒を蒸発させたところ、生成物が黄色結晶物質として残留した(収量:0.37g、72%;mp225〜227℃)。
【0206】
【表1】

【0207】
【化94】

【0208】
b)まず、工程a)で得た生成物(10.01g、27mmol)をエタノール100mLに加え、ついで、エチレンジアミン(1.99g、33mmol)を加え、そして反応混合物を2時間還流させた。冷却中に生成物が沈殿し、これをろ過して乾燥したところ、黄色結晶物質を得た(収量:9.80g、92%)。
【0209】
【表2】

【0210】
【化95】

【0211】
c)ジヒドロピラジン(9.02g、23mmol)をクロロホルム50mLに溶解し、この後、DDQ(10.44g、46mmol)を加えた。反応混合物を8時間還流させ、NaHCO3溶液に注ぎ入れ、水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を、水相がほぼ無色になるまでNaHCO3で洗浄した。生成物を、ジクロロメタンを溶離液とするカラムクロマトグラフィーによって精製した。蒸発後、白色固体が得られた(収量:7.81g、87%;mp153〜154℃)。
【0212】
【表3】

【0213】
【化96】

【0214】
工程c)で得た生成物(0.98g、2.5mmol)をジメトキシエタン50mLに加え、この後、ビフェニルボロン酸(1.24g、6.3mmol)を加え、そして反応混合物を、アルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。水5mLに溶解したCs2CO3(2.04g、6.3mmol)を加えた。この後、パラジウム触媒を添加した。反応混合物を18時間還流させた。生成物をろ別し、そしてDMF中で再結晶したところ、灰色結晶材料を得た(収量:0.92g、69%;mp298〜301℃)。
【0215】
【表4】

【0216】
実施例2
【化97】

【0217】
実施例1の工程c)で得た生成物(2.00g、5.1mmol)及び4−クロロフェニルボロン酸(2.41g、15.4mmol)を、トルエン100mLに加えた。混合物をアルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。水4mL中のCs2CO3(7.86g、24.1mmol)を、混合物中にゆっくり加えた。10分後、パラジウム触媒を添加した。反応混合物を7時間還流し、CH2Cl2を加えそして溶液を飽和酒石酸溶液で抽出した。生成物をエタノール中で再結晶したところ、白色結晶物質を得た(収量:1.94g、84%;mp184〜185℃)。
【0218】
【表5】

【0219】
実施例3
【化98】

【0220】
a)4−(4’−ブロモビフェニル)メタナール(4.18g、16mmol)を、エタノール10mLに加えた。この後、水5mL中のKCN(0.03g、0.5mmol)を加えた。反応混合物を還流させた。90分後、KCNを加えた。4時間後、反応が完了した。固体をろ過し、エタノール、H2O及びエタノールで洗浄したところ、淡黄色固体が得られた(収量:3.39g(81%);mp243〜246℃)。
【0221】
【表6】

【0222】
【化99】

【0223】
b)工程a)で得た生成物(0.80g、1.5mmol)を、2−エトキシエタノール40mL及びAcOHの0.5mLに加えた。この混合物を105℃に加熱し、ついで、Bi23(0.19g、0.4mmol)を加えた。3時間後、反応が完了した。灰緑色生成物をろ別した(収量:0.70g、88%;mp259.5〜260.5℃)。
【0224】
【表7】

【0225】
【化100】

【0226】
c)工程b)で得た生成物(1.80g、3.5mmol)を、トルエン50mLに加え、ついで、エチレンジアミン(0.42g、6.9mmol)を加え、そして反応混合物を4時間還流させた。冷却中に灰色結晶物質が沈殿し、これをろ別し、乾燥した(収量:1.43g(76%))。
【0227】
【表8】

【0228】
【化101】

【0229】
d)工程c)で得た生成物(0.33g、0.6mmol)を、クロロホルム10mLに加え、ついで、DDQ(0.27g、1.2mmol)を加えた。反応混合物を4時間還流させた。反応混合物をNaHCO3溶液中に注ぎ入れ、そして水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を、水相がほぼ無色になるまでNaHCO3で洗浄した。溶媒を減圧下で除去したところ、褐色がかったオレンジ色固体を得た(収量:0.3g、(92%);mp214〜214.5℃)。
【0230】
【表9】

【0231】
【化102】

【0232】
e)工程d)で得た生成物(0.80g、1.5mmol)及び4−メトキシフェニルボロン酸(0.56g、3.7mmol)を、トルエン40mLに加えた。混合物を、アルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。この後、水5mL中のCs2CO3(1.41g、4.3mmol)を、混合物にゆっくり加えた。10分後に、パラジウム触媒を添加した。この後、反応混合物を15分間還流させた。固相をろ別して洗浄した。生成物をDMF中で再結晶し、ついで、ハイフロ上でろ過した。溶媒蒸発後、淡黄色固体が残留した(収量:0.20g(23%);mp339.5〜341℃)。
【0233】
【表10】

【0234】
実施例4
【化103】

【0235】
実施例3b)で得た生成物(1.20g、2.7mmol)及び1−ナフチルボロン酸(1.14g、6.6mmol)を、トルエン50mLに加えた。混合物を、アルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。この後、水8mL中のCs2CO3(2.54g、7.8mmol)及びパラジウム触媒を加えた。反応混合物を18時間還流させた。ついで、溶液を10%酒石酸中に注ぎ入れ、そしてジクロロメタンで抽出を実施した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして溶媒を除去した。この後、粗生成物を、ジクロロメタンを用い、シリカ上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。蒸発後、白色粉末が回収された。収量:1.43g(2.25mmol)、85%。
【0236】
【表11】

【0237】
実施例5
【化104】

【0238】
実施例3b)で得た生成物(1.20g、2.7mmol)及び3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(1.20g、6.6mmol)を、トルエン50mLに加えた。混合物を、アルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。この後、水8mL中のCs2CO3(2.54g、7.8mmol)及びパラジウム触媒を加えた。反応混合物を還流させた。12時間後、それぞれの反応剤を1当量ずつ加えた。反応は、18時間後に完了した。この後、反応混合物を10%酒石酸中に注ぎ入れ、ジクロロメタンで抽出を実施した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして溶媒を除去した。この後、粗生成物をCH2Cl2に溶解し、ろ過したところ、黄金色結晶が得られた(収量:0.64g(37%))。
【0239】
【表12】

【0240】
実施例6
【化105】

【0241】
実施例4b)で得た生成物(1.40g、2.6mmol)及びビフェニルボロン酸(1.28g、6.5mmol)を、トルエン60mL中に入れた。混合物を、アルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。この後、水10mL中のCs2CO3を混合物にゆっくり加えた。10分後に、パラジウム触媒を添加した。ついで、反応混合物を72時間還流させた。固相をろ別した。生成物をイソプロパノールから再結晶して、褐色固体を得た(収量:0.20g(11%))。
【0242】
【表13】

【0243】
応用例(装置)
以下の装置構造体を作製した:ITO/CuPC/TCTA/実施例4の化合物/TPBI/LiF/Al(ここで、ITOは、インジウムスズ酸化物であり、CuPCは、銅フタロシアニンであり、TCTAは、4,4’,4”−トリ(N−カルバゾイル)トリフェニルアミンであり、そしてTPBIは、1,3,5−トリス−(N−フェニル−ベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼンである)。この装置構造体を用いたところ、輝度106cd/m2が観測され、その際の効率は0.39cd/A(11V)であり、発光λmaxは450nmであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


式中、
1は、式:
【化2】


の基、又はC16〜C30アリール基であって、場合によりEによって置換されることができ;
2は、アリール基又はヘテロアリール基であって、場合により置換されることができ;特に式:
【化3】


の基、又はC16〜C30アリール基であって、場合によりEによって置換されることができ;
1及びY2は、互いに独立に、水素原子、場合によりOによって中断されているC1〜C18アルキル、場合により置換されることができるアリール基又はヘテロアリール基;特にC16〜C30アリール基であって、場合によりEによって置換されることができ;又は式:
【化4】


の基であるか、
あるいは、
1及びY2は、一緒になってC5〜C8シクロアルキル基を形成しており;
ここで上記式中の、R11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17、R17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、及びR47’は、互いに独立に、H、E、C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;又はEにより置換されているC7〜C18アラルキルであるか;
あるいは、
11’及びR12、R12’及びR13、R15’及びR16、R16’及びR17、R44’及びR46、及び/又はR45’及びR47は、それぞれが、酸素原子、硫黄原子、>CR1819、>SiR1819、又は
【化5】


から選択される二価のL1基であるか(ここでR18及びR19は、互いに独立に、C1〜C18アルキル;C1〜C18アルコキシ、C6〜C18アリール、Eにより置換されているC6〜C18アリール;C7〜C18アラルキル、又はEにより置換されているC7〜C18アラルキルである);
あるいは、
11及びR11’、R12及びR12’、R13及びR13’、R13’及びR14、R14及びR15、R15及びR15’、R16及びR16’、R17’及びR17、R41及びR41’、R42及びR42’、R42’及びR43、R41’及びR43、R44及びR44’、R45及びR45’、R46及びR46’、R47及びR47’、R46’及びR48、及び/又はR47’及びR48は、それぞれが二価の基:
【化6】


であり;
ここで上記式中の、R30、R31、R32、R33、R49、及びR50は、互いに独立に、H、C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;E;C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリールであり;
14は、H、C2〜C30ヘテロアリール、−NR7071、C6〜C30アリール、Eにより置換されているC6〜C30アリール、C1〜C18アルキル;又はE’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;特に
【化7】


であり;
ここで上記式中の、R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27は、互いに独立に、H、E、C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;E;C7〜C18アラルキル;Eにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;
43及びR48は、互いに独立に、H、E;特にC1〜C24アルキル、C1〜C24アルコキシ、又は−NR7071であり;
ここで、R70及びR71は、互いに独立に、H、C6〜C18アリール、C1〜C24アルキル又はC1〜C24アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C24アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C24アルキルであるか;
あるいは、
70及びR71は、一緒になって5又は6員環、特に
【化8】


1〜C18アルキル;Eにより置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C2〜C30ヘテロアリール;C7〜C18アラルキル;Eにより置換されているC7〜C18アラルキルを形成しており;
Dは、−CO−;−COO−;−OCOO−;−S−;−SO−;−SO2−;−O−;−NR5−;−SiR6162−;−POR5−;−CR63=CR64−;又は−C≡C−であり;
Eは、C1〜C18アルキル;−OR5;−SR5−;−NR56;−COR8;−COOR7;−CONR56;−CN;又はハロゲンであり;
E’は、C1〜C18アルキルを除いたEであり;
ここで、R5及びR6は、互いに独立して、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシにより置換されたC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであるか;
あるいは、
5及びR6は、一緒になって5又は6員環、特に
【化9】


を形成しており;
7は、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであり;
8は、C7〜C12アルキルアリール;C1〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであり;
61及びR62は、互いに独立に、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルであり;そして
63及びR64は、互いに独立に、H、C6〜C18アリール;C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル、又は−O−により中断されているC1〜C18アルキルである、
のピラジン化合物。
【請求項2】
式(I)において、
1及びX2が、互いに独立に、式:
【化10】


又は−X11−X12−X13の基であり、
ここで上記式中、
11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17、及びR17’は、互いに独立に、H、C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリール;E、C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;Eにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;そして
14、R18、及びR19は、請求項1に定義されたとおりであり;
11及びX12は、互いに独立に、式:
【化11】


の基であり;そして
13は、式:
【化12】


の基であり;ここでR14は、
【化13】


であって、式中のR21、R22、R23、R24及びR25は、請求項1に定義されたとおり
であり;そして
1及びY2は、水素原子、場合によりOによって中断されているC1〜C18アルキルであるか;
あるいは、
1及びY2は、一緒になってC5〜C8シクロアルキル基を形成し、そして特には水素原子である、
請求項1記載のピラジン化合物。
【請求項3】
11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R15、R15’、R16、R16’、R17、R17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、及びR47’、ならびにR14、R43、及びR48が、互いに独立に、H、E;又はC1〜C18アルキルであるか(ここで、Eは、−OR5;−SR5−;−NR56;−COR8;−COOR7;−CONR56;−CN;−OCOOR7;又はハロゲンであり;ここで、R5及びR6は、互いに独立に、C6〜C12アリール、又はC1〜C8アルキルであり;R7は、C7〜C12アルキルアリール、又はC1〜C8アルキルであり;そしてR8は、C6〜C12アリール;又はC1〜C8アルキルである);
あるいは、
11及びR11’、R12及びR12’、R13及びR13’、R13’及びR14、R41及びR41’、R41’及びR43、R44及びR44’、R46及びR46’、R46’及びR48、及び/又はR47’及びR48は、それぞれ、二価の基:
【化14】


である、
請求項1又は2記載のピラジン化合物。
【請求項4】
1及びX2が、式:
【化15】


の基であり;
ここで上記式中、
13、R13’、R15、及びR15’は、Hであり;そして
14は、H又は
【化16】


であり;そして
12、R12’、R16、及びR16’は、Hであるか;
あるいは、
13及びR15は、Hであり;
13’及びR15’は、互いに独立に、H、C1〜C8アルキル、又は、C1〜C8アルコキシであり;そして
14は、H、C1〜C8アルキル、又は、C1〜C8アルコキシであり;そして
12、R12’、R16、及びR16’は、Hであり;
ここで、
13、R15、R13’、R15、及びR14の内の少なくとも一つは、C1〜C8アルキル、又はC1〜C8アルコキシであり;
12及びR12’、R13及びR13’、R13’及びR14、R14及びR15、R15及びR15’、及び/又はR16及びR16’は、二価の基:
【化17】


であることができ;
あるいは、
12’、R16、R16’は、Hであり;そして
13及びR13’、又はR13’及びR14、及び/又はR15及びR15’は、二価の基:
【化18】


であるか;
あるいは、
13、R13’、R14、R15、R15’は、Hであり;
14は、H、C1〜C8アルキルであり;そして
12及びR12’、及び/又はR16及びR16’は、二価の基:
【化19】


であり;
ここでR30、R31、R32、及びR33は、H、C1〜C8アルキル、又はC1〜C8アルコキシであり;そして
1及びY2が、水素原子である、
請求項1記載のピラジン化合物。
【請求項5】
1及びX2が、互いに独立に、式:
【化20】


(式中、R18及びR19は、互いに独立に、C1〜C8アルキルである)
の基である、請求項1〜3のいずれか一に記載のピラジン化合物。
【請求項6】
1が、式:
【化21】


の基であり;そして
2が、
【化22】


の基、特に、式:
【化23】


(式中、R11、R11’、R12、R12’、R13、R13’、R14、R15、R15’、R16、R16’、R17、R17’、R41、R41’、R42、R42’、R44、R44’、R45、R45’、R46、R46’、R47、R47’、R43、及びR48は、請求項1に定義される通りであり、そして特に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、又はフェニルであるか;
あるいは、
13及びR13’、R13’及びR14、R14及びR15、又はR15及びR15’は、二価の基:
【化24】


であることができる)
の基であり;そして
1及びY2が、水素原子であるか;
あるいは、
1及びY2が、水素であり;そして
1及びX2が、互いに独立に、基Ar1−Ar2であり;
ここでAr1は、式:
【化25】


の基であり;
Ar2は、式:
【化26】


の基であるか;
(ここで、R80、R81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、及びR88は、互いに独立に、H、E’、C6〜C18アリール;Eにより置換されているC6〜C18アリール;C1〜C18アルキル;E’により置換され、及び/又はDにより中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;又はEにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;
eは、整数1又は2であり、そして
11、R11’、R17、及びR17’は、請求項1に定義されたとおりである);
あるいは、
1及びY2は、互いに独立に、式:−W1−(W2b−W3(ここで、bは0又は1である)、特には水素であり;そして
1及びX2は、互いに独立に、基:−W1−(W2b−W3であり;
ここで、W1及びW2は、互いに独立に、式:
【化27】


の基であり、
3は、式:
【化28】


の基、又は−NR7071であり;ここでR70及びR71は、互いに独立に、式:
【化29】


(式中、R72、R73、及びR74は、互いに独立に、水素、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、シアノ基、カルバモイル基、アミノ基、シリル基又はシロキサニル基である)
の基であり;
75、R76、R77、及びR78は、互いに独立に、H、E、C6〜C18アリール;C1〜C18アルコキシにより置換されているC6〜C18アリール、C1〜C18アルキル、−O−により中断されているC1〜C18アルキル;C7〜C18アラルキル;又はC1〜C18アルコキシにより置換されているC7〜C18アラルキルであり;
ここで、D、E、E’、R11、R11’、R12’、R16、R16’、R17、R17’、R18、R19、R30、R31、R32、及びR33は、請求項1で定義されているとおりである、
請求項1記載のピラジン化合物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一に記載の式(I)のピラジン化合物を含む、エレクトロルミネセンス装置。
【請求項8】
エレクトロルミネセンス装置が、
(a)陽極、
(b)正孔注入層及び/又は正孔輸送層、
(c)発光層、
(d)場合により、電子輸送層、及び
(e)陰極、
を上記順序で含む、請求項7記載のエレクトロルミネセンス装置。
【請求項9】
式(I)のピラジン化合物が発光層を形成している、請求項8記載のエレクトロルミネセンス装置。
【請求項10】
電子写真装置の光レセプター、光電変換器、太陽電池、イメージセンサー、染料レーザー、及びエレクトロルミネセンス装置のための、請求項1〜6のいずれか一に記載の式(I)のピラジン化合物の使用。

【公表番号】特表2007−518703(P2007−518703A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540449(P2006−540449)
【出願日】平成16年11月17日(2004.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2004/052984
【国際公開番号】WO2005/053048
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】