説明

2つの部分からなるチャンババッグへのアクセス前のシール破壊

複数チャンバの医療流体バッグは、(i)柔軟性のある閉鎖容器と、(ii)閉鎖容器内に形成される第1の流体チャンバと、(iii)閉鎖容器内に形成される第2の流体チャンバと、(iv)壊れやすいシールによって分離されている第1の流体チャンバおよび第2の流体チャンバと、(v)閉鎖容器に接続されたアクセスポートであって、閉鎖容器は、アクセスポートを覆うように折り畳まれ、その結果、壊れやすいシールは破られ、アクセスポートの覆いを取る、アクセスポートとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
本開示は、医療流体溶液バッグに関し、より詳細には2つの部分からなるチャンバの溶液バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
腹膜透析などの様々な医学的処置は、2つの部分からなるバッグの溶液を用いる。腹膜透析溶液は、透析物質と呼ばれる。透析物質は、従来、単一チャンババッグに乳酸塩を含んでいた。より最近では、透析物質は、重炭酸塩を基剤として作られている。重炭酸塩は、マグネシウムおよびカルシウムが存在するときに不安定であり、一定時間後に沈殿物を形成する。従って、重炭酸塩基剤の透析物質は、2つの部分からなるチャンバ供給バッグに詰められる必要がある。
【0003】
2つの部分からなるチャンババッグの2つのチャンバは、バッグ全体を引き裂くことなく人が破るシール(seal)によって分離される。本開示の譲受人によって提供されるそのようなシールの1つは、ピールシール(peel seal)と称される。使用前に、患者または介護者は2つのチャンバ間のシールを破き、2つのチャンバからの溶液は、カルシウムまたはマグネシウム沈殿物が形成し得る前に、混合され、用いられる。
【0004】
ピールシールによって分離された2つの未混合の溶液は、危険を引き起こす。各溶液は、個々に摂取されると、患者にとって生理的に安全ではない。従って、溶液の任意のものを患者に注入する前に、または溶液の任意のものを患者の血液に接触させる前に、個々の溶液を正しく混合し、最終的な溶液を形成することが必要である。
【0005】
図1は、公知の2つの部分からなるチャンババッグ10を例示する。腹膜透析システムなどの医療流体システムは、アクセスシステム20を経由してバッグ10に接続される。アクセスシステム20は、チャンバ12に流体的に接続される。バッグ10内で組み合わされた溶液を用いることが所望されるとき、壊れやすいシール14が破られ、チャンバ16内にある溶液Aがチャンバ12内にある溶液Bに混合することを可能にする。
【0006】
上記に言及されるように、バッグ10は固有の危険を引き起こす。患者にバッグ10を接続した後、壊れやすいシール14が破られる前に、チャンバ12とアクセスシステム20との間のシールが破られた(溶液Aと溶液Bとが混合することが可能になる)場合、潜在的に生理的に安全でない溶液Bが患者に到達するかまたは患者の血液に接触することが可能になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、改良された2つの部分からなるチャンバの溶液のバッグが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(概要)
本明細書に説明される2つの部分からなるチャンババッグは、種々の医療流体療法のために用いられ得る。一実施形態において、2つの部分からなるチャンババッグは、腹膜透析バッグである。別の実施形態において、2つの部分からなるチャンババッグは、家庭での血液透析などの血液透析のために用いられる透析物質を保管する。ここで、家庭での血液透析に対する関心が高まっている。患者は、典型的にはセンターにおけるよりもむしろ家庭において血液透析を実行する。本国の特定の地域において、血液透析センターは、遠くに位置し、療法自体に要する時間に加えて長時間のドライブまたは他の交通手段を必要とする。さらに、患者がリラックスしているかまたは寝ている間に、治療を実行することは、患者の活動する日の妨害を減少させる。バッグに入った透析物質はまた、センター内での血液透析治療のために用いられる。本明細書に説明される2つの部分からなるチャンババッグはまた、例えば血液濾過または血液透析濾過などのための代用流体または代替流体のために有用であり、使用の前に複数の溶液が分離した状態を保つことがまた望ましい。
【0009】
本明細書に説明されることは、2つの部分からなるチャンババッグおよび同品を作製するプロセスであり、概して、患者とバッグのアクセスシステムとの間の接続をする前に、またはその接続のために、壊れやすいシールすなわちピールシールは破られる必要がある。下記に例示されることは、バッグ内にアクセスシステムまたはアクセスポートを埋め込む複数の実施形態である。例えば、アクセスポートまたはアクセスシステムは、チャンバのうちの1つまたは両方の内部に完全に埋め込まれ得る。
【0010】
各実施形態において、ハンドルが備えつけられ、ハンドルは、患者に接続され使用可能にするために、ユーザが2つの部分からなるチャンババッグ内からアクセスシステムを引くことを可能にする。ハンドルおよびアクセスポートは、中間デバイスまたは力転送デバイスに接続され、該デバイスは同様に、壊れやすいシールまたはピールシールあるいはその一部に接続される。例えば、中間デバイスは、ひも、糸、リボン、モノフィラメントまたはプラスチックのシートであり得る。プラスチックまたはフィルムは、例えば、2つの部分からなるチャンババッグを作製するために用いられるものと同じものであり得る。中間デバイスまたは力転送デバイスは、壊れやすいシールを破るために必要とされる力よりも大きな力に耐えるように構成される。中間デバイスはまた、ピールシールの一部であるかまたはそれに一体化されるように構成される。すなわち、中間デバイスは、2つの部分からなるチャンバが互いに分離するために用いられるシールによって形成される。
【0011】
本明細書において見られるように、2つの部分からなるチャンバは、1つ以上の壊れやすいシールを有し得る。シールは、アクセスポートの方向に垂直にまたは平行に位置を定められ得る。例えば、1つのシールは2つのチャンバを分離するために用いられ得、一方、第2のシールはバッグの残りからアクセスシステムを分離する。
【0012】
下記に見られるように、アクセスポートはバッグ内に埋め込まれ、主シールが破られるまでバッグを患者から隔離する。特定の実施形態におけるバッグは、複数回折り畳まれ、アクセスシステムに対する所望の構成を達成する。折り畳みプロセス中、ハンドルをシールに連結する力転送デバイスまたは中間デバイスがバッグに付けられ、例えば溶接される。
【0013】
さらに下記に見られるように、バッグの1つ以上の側部または継ぎ目は、溶接され、例えば音波を利用して熱シートによってかつ/または化学的に溶接される。折り畳みおよび溶接は、2つのチャンバを分離する主ピールシールが破られるまで、アクセスシステムを部分的または完全に埋め込む2つの部分からなるチャンバという結果になる。
【0014】
従って、安全性の増加した、2つの部分からなるチャンバの医療流体バッグを提供することが本開示の利点である。
【0015】
2つの部分からなるチャンババッグを提供することが本開示の別の利点であり、この開示において、2つの部分からなるチャンババッグにアクセスすることを可能にするアクセスシステムが患者に到達されかつ接続され得る前に、第1および第2の個々の溶液を分離する壊れやすいシールが破られる必要がある。
【0016】
形成するのが比較的に容易である2つの部分からなるチャンババッグを提供することが、本開示のさらなる利点である。
【0017】
比較的に安価な構成要素から作製される2つの部分からなるチャンババッグを提供することが、本開示のさらなる利点である。
【0018】
更なる特徴および利点は、本明細書において説明され、以下の詳細な説明および図面から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、先行技術の2つの部分からなるチャンババッグの立面図である。
【図2】図2〜図5Aは、本開示に従う、2つの部分からなるチャンババッグの1つおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図3】図2〜図5Aは、本開示に従う、2つの部分からなるチャンババッグの1つおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図4】図2〜図5Aは、本開示に従う、2つの部分からなるチャンババッグの1つおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図5A】図2〜図5Aは、本開示に従う、2つの部分からなるチャンババッグの1つおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに関連して示される2つの部分からなるチャンババッグの代替の2つの部分からなるチャンババッグである。
【図6】図6〜図9は、本開示に従う、別の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図7】図6〜図9は、本開示に従う、別の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図8】図6〜図9は、本開示に従う、別の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図9】図6〜図9は、本開示に従う、別の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する立面図である。
【図10】図10は、図9の2つの部分からなるチャンババッグの代替の実施形態の立面図である。
【図11A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図11B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図11C】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図12A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図12B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図13A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図13B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図14A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図14B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図15A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図15B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図16A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図16B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図17A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図17B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図18A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図18B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図19A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図19B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図20A】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図20B】図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cは、本開示に従う、さらなる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図21】図21〜図23は、本開示に従う、さらに別の代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図22】図21〜図23は、本開示に従う、さらに別の代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図23】図21〜図23は、本開示に従う、さらに別の代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図24】図24〜図26は、本開示に従う、なおも別の代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図25】図24〜図26は、本開示に従う、なおも別の代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【図26】図24〜図26は、本開示に従う、なおも別の代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(詳細な説明)
ここで図2〜図5Aを参照すると、本開示に従う、2つの部分からなるチャンババッグに関する第1の実施形態および2つの部分からなるチャンババッグを作製する方法が、バッグ30によって例示される(図5Aにおいて完成する)。図2は、2つの部分からなるチャンババッグ30に関する第1の製造図を例示する。ここで全体の閉鎖容器32は、折り線34に沿って閉鎖容器32のための一片の材料を折ることによって形成される。閉鎖容器32のための材料、および事実本明細書において論議される閉鎖容器の各々のための材料は、ポリ塩化ビニル(「PVC」)、日本製ポリオレフィン容器(「JPOC」)、プロピレン/エチレンコポリマー(「cPP」)、ポリプロピレン(「PP」)、ポリアミド(「PA」)およびそれらの組み合わせのうちの任意の1つ以上である。側部36aおよび36bならびに38aおよび38bは、Xすなわち溶接マークによって示されるように、一緒にして溶接される。溶接の継ぎ目36a、36b、38a、38bおよび事実本明細書において論議される溶接された継ぎ目の各々を形成する適切なプロセスは、化学ボンディング、熱シール、超音波シール、無線周波数シール、マイクロ波シールおよびそれらの組み合わせを含む。
【0021】
見られるように、糸またはプルハンドル40は、継ぎ目38aおよび38bの一部分の中に溶接され、その結果、糸40の第1の部分40aは、閉鎖容器32の外側にあり、一方、糸40の第2の部分40bは閉鎖容器32の内部でループにされる。糸40のための適切な材料は、上記に記載されている材料のうちの任意のものを含む。内側部分40bは、継ぎ目38aおよび38bが形成された後に、そのような継ぎ目に溶接され得る。あるいは、糸40の内側部分40bは、継ぎ目38aおよび38bによって溶接され、閉鎖容器32を形成する。
【0022】
アクセスシステム50は、溶接された継ぎ目42において閉鎖容器32に溶接され、溶接された継ぎ目42は、折り畳まれた継ぎ目34から遠位に位置を定められる。アクセスシステム50は、コネクタ52を含み、コネクタ52は、腹膜透析、血液透析、血液濾過もしくは他の種類または腎不全の療法デバイスなどの医療流体機械と共に用いられる使い捨てカセットに導く線に接続する。あるいは、線は、手動腹膜透析療法または持続性自己管理腹膜透析(「CAPD」)治療の溶液線である。アクセスシステム50はまた、シール54を含み、シール54は、コネクタ52との接続がなされるまで、存在するアクセスシステム50からの溶液を妨げる。
【0023】
図3において、閉鎖容器32内にアクセスシステム50を埋め込むプロセスが開始される。ここで、遠位の継ぎ目42は垂直に上方に折り畳まれた継ぎ目34の方に押され、溶接された継ぎ目38aおよび38bが曲がるようにさせ、その結果、連続した溝または環状の溝44を継ぎ目38aおよび38bの外側部分46とこれらの継ぎ目の内側部分48との間に形成し始める。
【0024】
図4は、閉鎖容器32内に完全に埋め込まれたアクセスシステム50を例示する。アクセスシステム50はこのとき、アクセスシステム50に接続された遠位の継ぎ目42を折り畳まれた線34の方に押すことによって作られる連続した溝または開口部44によって完全に囲まれる。アクセスシステム50が閉鎖容器32に対して埋め込まれているが、アクセスシステム50は依然として閉鎖容器の外部にあることに注意されるべきである。糸40の部分40bのみが、実際に閉鎖容器32の内部にある。
【0025】
ここで図5Aを参照すると、本開示の主要部に従う完成された2つの部分からなるチャンババッグの一実施形態がバッグ30によって例示される。ピールシール56aは、閉鎖容器32を第1の流体チャンバ58aと第2の流体チャンバ58bとに分離するように作製される。ピールシールすなわち壊れやすいシール56aを形成する1つの適切な装置および方法は、本出願の最終的な譲受人に譲渡された、名称が「Containers and Methods for Storing and Admixing Medical Solutions」である米国特許第6,319,243号に述べられており、該特許の内容の全体が本明細書に参考として明確に援用されかつ信頼が置かれる。重要なことであるが、糸またはハンドル40の内側部分40bは、ピールシール56a内に埋め込まれ、ピールシール56aを通って延びる。このようにして、患者または介護者が糸またはハンドル40を引くと、内側部分40bは、ピールシール56aを引き裂き、第1の流体チャンバ58a内にある第1の流体が第2の流体チャンバ58b内にある第2の流体と混合するように構成され、位置を決められる。
【0026】
アクセスシステム50は、患者または介護者が糸またはハンドル40を引いて壊れやすいシール56aを引き裂き、アクセスシステム50を露出する前は、その人にとって比較的にアクセスが困難である。しかしながら、誰かが非常に努力する場合、彼らは、折り畳み部分を作る開口部44内のアクセスシステム50を見つけ得、糸またはハンドル40を引く前にシール54に穴をあけ得ることが可能である。従って、そしてオプションで、第2の壊れやすいシール56bが、開口部44の開放端部に備えつけられ、ハンドル40が引かれ第2の壊れやすいシール56bを引き裂くまで、その開放端部を密閉する。ここで、第2のピールシール56bは、ハンドル40に固定されるかまたは留められ得、その結果、ハンドル40の露出された部分40aが引かれると、ハンドル40によって運ばれる。図5Bに見られるように、第2の壊れやすいシール56bは開口部44の開放端部を完全に閉じる必要はないが、単にアクセスシステム50に到達しないようにさせるかまたは少なくとも非常に起りそうもないようにかつ実行不可能にさせる。
【0027】
ここで図5Bを参照すると、2つの部分からなるチャンババッグ30の代替のバージョンが例示される。図5Bの2つの部分からなるチャンババッグ30は、図1〜図5Aの2つの部分からなるチャンババッグ30とすべての点において同様であるが、但し、ハンドル40の内側部分40bが、複数の糸ループを含むかまたは拡張され、その結果、ハンドルまたは糸40の露出された部分40aが引かれたとき、複数のループまたは内側部分40bの拡張されたバージョンがピールシール56aのより大きい部分を引き裂いて開き、第1および第2のチャンバ58aおよび58b内に位置を定められる第1および第2の流体が適切かつ効率的に混合する能力を増加させるという点を除く。
【0028】
ここで図6〜図9を参照すると、本開示に従う2つの部分からなるチャンバ溶液バッグの第2の主要な実施形態が、バッグ60によって例示される(図9)。図6〜図8は、バッグ60の様々な製作者の段階を示す。図9は、完成したバッグ60の一実施形態を示す。図10は、2つの部分からなるチャンババッグ60の別の実施形態を示す。
【0029】
バッグ60と図5Aおよび図5Bのバッグ30との間の1つの主要な相違は、バッグ30の引き糸がハンドル70によって置き換えられたことであり、ハンドル70は一片のプラスチックフィルムまたは閉鎖容器62を形成するために用いられるものと同じシーティングである。閉鎖容器62はまた、バッグ30の閉鎖容器32とは異なる形状を有し得る。2つの部分からなるチャンババッグ60の別の主要な相違は、閉鎖容器62が、ハンドル70の近くのバッグの底部において折り畳まれ、反対の上部継ぎ目64において溶接されることである。図6〜図9に見られるように、シートハンドル70は、外側引き部分70aを含み、外側引っぱり部分70aは、チャンバ62の外にあり、例えば、患者または介護者の指を受け入れるような大きさで作られた穴82を画定する。ハンドル70はまた、内側部分70bにおいて大きさが拡張し、閉鎖容器62内に維持される。より大きな部分70bは、患者または介護者がハンドル80を掴んで引くと、壊れやすいシールすなわちピールシールのすべてまたはほとんどすべてを開くような大きさで作られる。
【0030】
図7は、閉鎖容器62が折り畳み線72aにおいて閉鎖容器を折り畳むことによって形成され、その結果、上部継ぎ目64および側部継ぎ目66a、66b、68aおよび68bが本明細書において論議される任意の実施形態によって溶接され得ることを例示する。また、閉鎖容器62は、下記にさらに詳細に論議される継ぎ目72bおよび72cにおいて溶接される。図7はさらに、シーティングのハンドル70が閉鎖容器62に一体化される仕方、すなわち、それが閉鎖容器62の底部の近くに挿入され、その結果、ハンドル70の湾曲した縁84が閉鎖容器62の湾曲した継ぎ目68aに実質的に整列するようになることを例示する。
【0031】
図8は、アクセスシステム50のシール54の不慮の破壊に対して保護するために閉鎖容器がそれ自身の中に折り畳まれる前の密閉された閉鎖容器62を例示する。ここでハンドル70は、閉鎖容器62内に密閉され、その結果、部分70bは、閉鎖容器72内にあり、部分70aは、閉鎖容器72の外にあるままである。閉鎖容器62は、継ぎ目64、66a、66b、68a、68bおよび72bにおいて溶接される。ハンドル70の閉鎖された部分70bの上端は、図9に見られるように第1の壊れやすいシールすなわちピールシールが作製される領域において拡張する。
【0032】
シール68bは、ハンドル70の部分70bの側部を含まない。すなわち閉鎖容器62の側部は、一緒にして溶接され、68bを形成する。同様に、シール68aはハンドル70の縁84を含まない。しかしながらシール72bはハンドル70を正に含む。この方法で、シール72bにおける閉鎖容器62は、ハンドル70が掴まれ、そして引かれると、ハンドル70と共に動き、ハンドル70は同様に、シール68aおよび68bに対してハンドル70の内側部分70bを動かす。
【0033】
図9は、完成された2つの部分からなるチャンババッグ60を示す。ここで、閉鎖容器62は、それ自身内に折り畳まれ、内側開口部74を形成し、内側開口部74は、閉鎖容器62の内側開口壁78および外側開口壁76の周りに連続した開口部を含む。閉鎖容器62は、アクセスシステム50が閉鎖容器62内に隠れるまで、それ自身の中に折り畳まれる。
【0034】
第1および第2の壊れやすいシール56aおよび56bは次いで、閉鎖容器62に付けられる。壊れやすいシール56aは、閉鎖容器62のシートおよびハンドル70の上端80を密閉する。上端80は、閉鎖容器62の実質的に全幅に及び、その結果、シール56aは第1のチャンバ88aに収納される溶液Aのために大領域を開き、溶液Aはチャンバ88b内に維持されている溶液Bと適切かつ容易に混合する。例示されるように、壊れやすいシール56aはチャンバ88aをチャンバ88bから分離する。
【0035】
第2の壊れやすいシール56bは、チャンバ88bの溶液Bをアクセス領域から分離しかつアクセスシステム50に手が届かないように分離するために備えつけられる。患者または介護者が、例えば開口部82を経由してハンドル70を引くと、内側部分70bは壊れやすいシール56aおよび56bを実質的に同時に引き裂き、その結果、溶液AおよびBは混合し、またその結果、混合した溶液は、初めてアクセスシステム50のシール54に到達する。従って、患者がピールシール56aまたは56bを開く前にアクセスシステムシール54を破った場合でも、一滴の溶液も患者に到達し得ない。あるいは、部分70bは、継ぎ目68aおよび68bに溶接され、壊れやすいシール56aが破られた後に、閉鎖容器62の外側に圧力をかけることによって、シール56bは破られる。
【0036】
壊れやすいシール56aが破られる前に、壊れやすいシール56bが破られる得、溶液Bのみがアクセスアセンブリシール54に到達することを可能にすることがバッグ70によって可能である。患者または介護者が次いで壊れやすいシール54を破る場合、溶液Bのみが患者に到達する。上記を改善するために、図9は、2つの部分からなるチャンババッグ60の代替の実施形態を例示し、該実施形態において、アクセスシステム50は、図9のバッグ60におけるアクセスシステムの位置に対して90度回転させられる。図10の2つの部分からなるチャンババッグ60において、ハンドル70が引かれ、壊れやすいシール56aおよび56bの両方が破られるまで、アクセスシステム50の位置を定めかつアクセスシステム50を開くことは非常に難しい。図10におけるアクセスシステム50の構成は、2つの部分からなるチャンババッグ60に別の層の防護および安全を追加する。
【0037】
ここで、図11A〜図11C、図12A、図12B、図13A、図13B、図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16B、図17A、図17B、図18A、図18B、図19A、図19Bおよび図20A〜図20Cを参照すると、本開示のなおも更なる代替の2つの部分からなるチャンババッグおよび同チャンババッグを作製する方法が、バッグ90によって例示される(図20A〜図20C)。図11A〜図11Cは、2つの部分からなるチャンババッグ90の閉鎖容器92の3つの異なる構成を示す。図11Aは、階段形状の底部を有する閉鎖容器92を例示する。図11Bは、三角形状の底部を有する閉鎖容器92を例示する。図11Cは、円形の底部を有する閉鎖容器92を例示する。例示の目的のために、図11Aの階段形状の底部が残りの図において示される。しかしながら、残りの図において示される教示は、図11A〜図11Cの閉鎖容器92の任意の構成に適用可能であること、および当業者によって容易に形成され得る他の適切な形状に適用可能であることは理解されるべきである。
【0038】
図12Aおよび図12Bは、2つの部分からなるチャンババッグ90の製作者における第1のステップが、折り畳み線94において閉鎖容器92を折り畳むことを示す。図13Aおよび図13Bは、次のステップが、閉鎖容器92の側部の一部に沿って溶接された継ぎ目96aおよび96bの形成を含むことを例示する。また、アクセスシステム50は、折り畳み線94において閉鎖容器92に溶接される。さらに、ループまたはタブなどのハンドル100は、閉鎖容器92の外側に溶接される。
【0039】
図14Aおよび図14Bは、第1の壊れやすいシール56aの追加を例示し、第1の壊れやすいシール56aは、アクセスシステム50を閉鎖容器92の残りから分離する。壊れやすいシール56aとアクセスシステム50との間に空気が維持される。図15Aおよび図15Bは、第2の折り畳み動作を例示し、該折り畳み動作は、結果として、第2の折り畳み線98および閉鎖容器92のアクセスシステム50とハンドル100の領域および外側シートとの間にチャネル102を作る。
【0040】
ここで図16Aおよび図16Bを参照すると、2つの部分からなるチャンババッグ90の製作者における別のステップは溶接された継ぎ目104aおよび104bの追加であり、該継ぎ目はさらにチャンバ102を囲む。図16Bは、溶接104bが内側溶接96bの周りに作製される仕方を示す。図17Aおよび図17Bは、第3の折り畳み動作を例示し、該動作において、折り畳み線106は、溶接継ぎ目104aおよび104bの一部において閉鎖容器92を折り畳むことによって作られる。追加の折り畳みは外側チャンバ108を作り、外側チャンバ108は内側チャンバ102を囲む。
【0041】
図18Aおよび図18Bは、外側溶接110a、110bおよび112の追加を例示する。外側溶接は、外側チャンバ108を完全に密閉する。図19Aおよび図19Bは、第2のピールシールすなわち壊れやすいシール56bの追加を例示する。第2の壊れやすいシール56bは、図19Bに最も良く見られるように、外側チャンバ108を第1の流体保持チャンバ114aと第2の流体保持チャンバ114bとに分割するように作製される。壊れやすいシール56aは、図19Bに見られるように、チャンバ114aからアクセスシステム50を密閉する。
【0042】
図20Bおよび図20Cは、2つの部分からなるチャンババッグ90をさらに詳細に例示する。図20Bは、図19Aに示される線XX−XXに沿って切った図19Aの断面図である。図20Bは、第1のチャンバ114aおよび第2のチャンバ114bの一般的な形状を示す。図20Bはまた、壊れやすいシール56aおよび56bが、整列させられ、重なっていることを示す。第2のチャンバ114bは、第2の溶液が外側の円筒形の壁と内側の円筒形または連続した壁との間に閉じ込められている、環状のチャンバまたは連続したチャンバである。第2のチャンバ114bは、アクセスシステム50およびハンドル100が位置を定められる空の空間を囲む。
【0043】
ユーザがハンドル100を引くと、チャンバ114aと114bとの間のピールシール56bは、閉鎖容器92のフィルムの折り畳みにより、容器90の壁にほとんど垂直な力を受ける。対照的に、内側層の壊れやすいシール56aは、この動作中、どの応力も受けない。なぜなら2つの最内側層は同じ方向に一緒に動くからである。力の方向のこの相違の結果、チャンバ114aと114bとを分離する壊れやすいシール56aは内側の壊れやすいシール56aより前に破れ、任意の液体がアクセスシステム50のシール54に到達し得る前に、混合が行われることを保証する。例示された実施形態において、壊れやすいシール56bは、混合した開いたチャンバに圧力を加えることによって破られ、その結果、液体の増加した圧力は、壊れやすいシール56aが開くようにし、流体がアクセスシステム50に流れるようにする。
【0044】
図21〜図23は、なおも更なる代替の2つの部分からなるチャンババッグ120および同チャンババッグを作製する方法を例示し、アクセスシステム50が閉鎖容器122の中に入り得るまで押された後の垂直の壊れやすいシールの提供を含む。図22は、アクセスシステム50の閉鎖容器122が、その部分が閉鎖容器122の上部遠位壁124に接触するまでそれ自身の中に押し込まれることを示す。閉鎖容器120における糸40は、閉鎖容器122の全面的に外側に維持され、事実、閉鎖容器122の外側に溶接され得る。アクセスシステム50は、継ぎ目126において閉鎖容器122の上端124に溶接される。
【0045】
図23は、上部および下部の壊れやすいシール56aおよび56b(一方が他方の上に位置を定められている)が分離し、第1および第2のチャンバ128aおよび128bを形成することを例示する。ユーザがひも40を引くと、アクセスシステム50は、上部および下部の壊れやすいシール56aおよび56bの両方を介して引かれ、それぞれ、第1および第2のチャンバ128aおよび128b内の第1および第2の流体が混合するようにする。ユーザが、第1および第2の壊れやすいシール56aおよび56bを介してアクセスシステム50を引く前に、どういうわけかアクセスシステム50のシール54に穴をあけた場合でさえも、溶接126は、第1および第2のチャンバ128aおよび128bをアクセスシステム50から密閉し、その結果、どの流体も患者に転送されないことは理解されるべきである。
【0046】
図24〜図26は、別の垂直の壊れやすいシールの実施形態を例示する。この実施形態は、3つの壊れやすいシール56a、56bおよび56cを含む。2つの部分からなるチャンバ容器130は、上記に論議される容器90の閉鎖容器92とほとんど同じ方法で形成される閉鎖容器132を含む。ここで、第1のシール56aは、閉鎖容器132とアクセスシステム50との間の安全シールを形成する。従って、患者またはユーザが、垂直の壊れやすいシール56bおよび56cが破られる前にアクセスシステム50のシール54を破ったとしても、壊れやすいシール56aは、閉鎖容器132からアクセスシステム50を隔離する。図24および図26に見られるように、垂直のピールシール56bおよび56cは、第1および第2の流体を運ぶチャンバ134aおよび134bに閉鎖容器132を分離する。ユーザはハンドルまたはひも40を引き、ハンドルまたはひも40は、チャンバ132の完全に外にあり、壊れやすいシール56bおよび56cを介して閉鎖容器132の上部内側エッジ136を引き裂き、第1および第2のチャンバ134aおよび134bからの流体が混合するようにする。
【0047】
容器130などの、本明細書に説明される2つの部分からなるチャンバ容器の多くが、例えば、ドアハンドルの周りにひも40を吊るし、第1および第2の流体を保持する閉鎖容器132がハングマンスタイル(hangman style)を落とすようにすることによって容易に開かれ得、第1と第2の流体を自動的に混合させることは認識されるべきである。ここで、アクセスシステム50は、垂直に上方に向き(図25における容器130が逆さまになっていると想像されたい)、その結果、流体の重量は、安全な壊れやすいシール56aに対していかなる圧力も加えない。ユーザは次いで、2つの部分からなるチャンバ容器130を絞り、壊れやすいシール56aをはじけさせるかまたは開き得る。
【0048】
本明細書に説明される現在の好ましい実施形態に対する様々な変更および修正が当業者にとって明らかであることは理解されるべきである。そのような変更および修正は、本主題の精神および範囲から逸脱することなくかつその意図された利点を減少させることなく、行なわれ得る。従って、そのような変更および修正は添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性のある閉鎖容器と、
該閉鎖容器内に形成される第1の流体チャンバと、
該閉鎖容器内に形成される第2の流体チャンバであって、該第1の流体チャンバおよび該第2の流体チャンバは壊れやすいシールによって分離されている、第2の流体チャンバと、
該閉鎖容器に接続されたアクセス可能ポートであって、該閉鎖容器は、該アクセスポートを覆うように折り畳まれ、その結果、該壊れやすいシールは破られ、該アクセスポートの覆いを取る、アクセス可能ポートと
を備えている、複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項2】
前記第1の流体チャンバは第1の医療流体を収納し、前記第2の流体チャンバは第2の医療流体を収納する、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項3】
前記閉鎖容器に接続されたハンドルを含み、該ハンドルは、前記壊れやすいシールを破り、前記アクセスポートの覆いを取るために、握られ、そして動かされるように構成される、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項4】
前記ハンドルは、ひも、糸、リボン、プラスチックシーティングおよびプラスチックフィルムから成る群から選択されるタイプである、請求項3に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項5】
前記ハンドルの一部分は、前記壊れやすいシール内に延び、該シールを破ることを可能にする、請求項3に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項6】
前記ハンドルは、前記壊れやすいシールの少なくともほとんどを開くように、形作られかつ構成される、請求項3に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項7】
前記アクセスポートは、前記壊れやすいシールが破られる前に、アクセス可能性の低い位置にあるように前記閉鎖容器内に方向づけされる、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項8】
前記閉鎖容器は、それ自身の中に折り畳まれ、前記アクセスポートを覆う、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項9】
前記閉鎖容器は、複数回折り畳まれる、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項10】
前記第1および第2の医療流体チャンバのうちの1つは、前記アクセスポートが接続される前記閉鎖容器の領域を含む、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項11】
前記第1および第2の医療流体チャンバは、前記シールの破壊の前に、前記アクセスポートが接続される前記閉鎖容器の領域から隔離されている、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項12】
前記第1および第2の流体チャンバを分離する前記壊れやすいシールは、第1の壊れやすいシールであり、そして該壊れやすいシールは、該第1および第2の流体チャンバを前記閉鎖容器の前記アクセスポートから隔離する第2の壊れやすいシールを含む、請求項11に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項13】
前記閉鎖容器の少なくとも1つの継ぎ目を一緒にするように形成する少なくとも1つの溶接部を含む、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項14】
前記閉鎖容器を前記アクセスポートに密閉する溶接部を含む、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項15】
前記閉鎖容器は、前側、後側、左側および右側を画定し、前記壊れやすいシールは、該前側から該後側への方向かまたは該左側から該右側への方向に延びる、請求項1に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項16】
柔軟性のある閉鎖容器と、
該閉鎖容器内に形成される第1の流体チャンバと、
該閉鎖容器内に形成される第2の流体チャンバと、
該閉鎖容器の中に埋め込まれるディバイダと、
該第1および第2の流体チャンバを分離する壊れやすいシールと、
該閉鎖容器に接続されたアクセスポートであって、該ディバイダが、該壊れやすいシールを破き、該アクセスポートを露出するために動かされ得るように、該壊れやすいシールは該ディバイダと連絡をする、アクセスポートと
を備えている、複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項17】
前記壊れやすいシールが破られる前に前記アクセスポートを覆うように、前記閉鎖容器は折り畳まれる、請求項16に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項18】
前記ディバイダは、前記壊れやすいシールを破るために動かされるように構成されるハンドルを含む、請求項16に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項19】
前記壊れやすいシールは第1の壊れやすいシールであり、そして該壊れやすいシールは該第1および第2の流体チャンバを前記アクセスポートから隔離する第2の壊れやすいシールを含む、請求項16に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項20】
前記ディバイダは、前記第2の壊れやすいシールを破るようにさらに構成される、請求項19に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項21】
前記ディバイダは、プラスチックであることと、フィルムであることと、柔軟性があることと、半剛体であることとから成る群から選択される少なくとも1つの特性を含む、請求項16に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項22】
柔軟性のある閉鎖容器と、
該閉鎖容器内に形成される第1の流体チャンバと、
該閉鎖容器内に形成される第2の流体チャンバと、
該閉鎖容器に接続されたアクセスポートと、
該第1および第2の流体チャンバから該アクセスポートを分離する第1の壊れやすいシールと、
該第1および第2の流体チャンバを分離し、該第1の壊れやすいシールの破裂の前に破裂するように構成される第2の壊れやすいシールと
を備えている、複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項23】
前記閉鎖容器は、前記壊れやすいシールが破られる前に、前記アクセスポートを覆うように折り畳まれる、請求項22に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項24】
前記閉鎖容器は、複数回折り畳まれる、請求項23に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項25】
前記第1の壊れやすいシールは、前記第2の壊れやすいシールの下に位置を決められる、請求項22に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項26】
前記アクセスポートと共に動作可能なハンドルを含み、該ハンドルおよびアクセスポートは、前記第1の壊れやすいシールによって前記第1および第2の流体チャンバから分離される、請求項22に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。
【請求項27】
前記閉鎖容器の少なくとも1つの継ぎ目を一緒にするように形成する少なくとも1つの溶接部を含む、請求項22に記載の複数チャンバの医療流体バッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2010−516330(P2010−516330A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546378(P2009−546378)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/085701
【国際公開番号】WO2008/091438
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】