説明

2成分顔料トナー組成物

【課題】色の再現性および耐光性が改善される、トナーを製造するための改良された顔料組成物を提供する。
【解決手段】顔料組成物は、キサンテン染料を含む第1の顔料と、モノアゾ染料を含む第2の顔料とを含み、前記第1の顔料が、C.I.ピグメントレッド81:2、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド81:3、C.I.ピグメントレッド81:4、C.I.ピグメントレッド81:5、C.I.ピグメントレッド81:6およびこれらの組合せからなる群から選択され、前記第2の顔料が、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド57:3およびこれらの組合せからなる群から選択され、前記第1の顔料対前記第2の顔料の重量比は約30:70〜約80:20である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、トナーに利用される顔料に関し、より詳細には、優れた色再現性および耐光性を有する顔料の組合せに関する。
【背景技術】
【0002】
カラートナーもまた、当業者の範囲内にある。各々の開示全体が参照により本明細書中に組み込まれる米国特許第5556727号、第5591552号、第5554471号、第5607804号、第5620820号、第5688626号には、フルカラー域画像を可能にする静電潜像の現像用の4種類のトナーの組合せについて説明されており、4種類のトナーにはシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよびブラックトナーが含まれる。これらのトナーの各々は、樹脂および顔料を含む。
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,556,727号
【特許文献2】米国特許第5,591,552号
【特許文献3】米国特許第5,554,471号
【特許文献4】米国特許第5,607,804号
【特許文献5】米国特許第5,620,820号
【特許文献6】米国特許第5,688,626号
【特許文献7】米国特許第7,037,633号
【特許文献8】米国特許第3,674,736号
【特許文献9】米国特許第5,290,654号
【特許文献10】米国特許第6,190,815号
【特許文献11】米国特許第6,004,714号
【特許文献12】米国特許第4,937,166号
【特許文献13】米国特許第4,935,326号
【特許文献14】米国特許第2,874,063号
【特許文献15】米国特許第5,978,633号
【特許文献16】米国特許第4,375,673号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
色の再現性および耐光性が改善される、トナーを製造するための改良された方法が、依然として所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、キサンテン染料に基づく第1の顔料と、モノアゾ染料に基づく第2の顔料とを含む2成分顔料組成物を提供する。諸実施形態では、第1の顔料は、C.I.ピグメントレッド81:2、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド81:3、C.I.ピグメントレッド81:4、C.I.ピグメントレッド81:5、C.I.ピグメントレッド81:6およびこれらの組合せを含むことができる。他の諸実施形態では、第2の顔料は、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド57:3およびこれらの組合せを含むことができる。
【0006】
また本開示は、このような2成分顔料組成物を含むトナーも提供する。諸実施形態では、本開示のトナーは、少なくとも1種のバインダ樹脂と、キサンテン染料を含む第1の顔料およびモノアゾ染料を含む第2の顔料を含む2成分顔料組成物とを含むことができる。諸実施形態では、このようなトナーのバインダ樹脂は、アクリル酸スチレン、スチレンブタジエン、メタクリル酸スチレンおよびこれらの組合せを含むことができる。他の諸実施形態では、このようなトナーのバインダ樹脂は、線状プロポキシル化フマル酸ビスフェノールAと架橋プロポキシル化フマル酸ビスフェノールAとの組合せを含むことができる。
【0007】
他の諸実施形態では、本開示は、少なくとも1種のバインダ樹脂と、C.I.ピグメントレッド81:2およびC.I.ピグメントレッド57:1を含む2成分顔料組成物とを含むことができるトナーを提供する。C.I.ピグメントレッド81:2対C.I.ピグメントレッド57:1重量比は、約30:70〜約80:20である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本開示によれば、トナーでの使用に適している2成分顔料組成物が提供される。このようなトナーは、フルプロセスカラーコピーを生成するために使用される電子写真現像方式で有用であることがある。本開示の2成分顔料組成物は、トナーとして有用な任意の樹脂および/またはラテックスと共に利用することができる。適切なトナーには、例えば、従来のプロセスによって製造されたトナー、ならびにエマルション凝集法によって製造されたトナーが含まれる。
【0009】
本開示の2成分顔料組成物は、諸実施形態において、マゼンタトナーの作成に有用であることがある。このようなマゼンタトナーは、諸実施形態において、赤色を有する画像を含むカラー画像を形成するためのカラー電子写真機器で利用することができる。本開示の2成分顔料組成物を有するトナーは、色再現性および耐光性を共に含む優れた色特性を示す。
【0010】
本開示によれば、2成分顔料組成物中の第1の顔料は、キサンテン染料に基づく顔料を含むことができる。第1の顔料として使用することができる適切な顔料は、当業者の範囲内にあり、例えば、C.I.ピグメントレッド81:2(PR81:2)、C.I.ピグメントレッド81:1(PR81:1)、C.I.ピグメントレッド81:3(PR81:3)、C.I.ピグメントレッド81:4(PR81:4)、C.I.ピグメントレッド81:5(PR81:5)、C.I.ピグメントレッド81:6(PR81:6)およびこれらの組合せを含む。諸実施形態では、PR81:2、メチルエステル置換基(−COOCH3)を有するモリブドケイ酸塩を第1の顔料として使用することができる。PR81:2は、下記式のモリブドケイ酸塩である。
【化1】

【0011】
本開示によれば、本開示の2成分顔料組成物においてキサンテン染料に基づく顔料を使用することにより、このような顔料を有するトナーに、他の顔料を有するトナー、例えば、ローダミン染料に基づく顔料を有するトナーと比較して、より優れた耐光特性および色再現特性が与えられることが見出されている。
【0012】
本開示によれば、2成分顔料組成物の第2の顔料は、モノアゾ染料に基づく顔料を含むことができる。このような顔料は、当業者の範囲内にあり、例えば、C.I.ピグメントレッド57:1(PR57:1)、C.I.ピグメントレッド57(PR57)、C.I.ピグメントレッド57:2(PR57:2)、C.I.ピグメントレッド57:3(PR57:3)およびこれらの組合せを含む。諸実施形態では、PR57:1を第2の顔料として使用することができる。PR57:1は、下記構造を有する。
【化2】

【0013】
諸実施形態では、本開示の2成分顔料組成物が、第1の顔料としてPR81:2を、第2の顔料としてPR57:1を含むことができる。
【0014】
これら第1の顔料および第2の顔料は、本開示の2成分顔料組成物を形成するために、当業者の範囲内にある任意の方法を利用して組み合わせることができる。適切な方法には、例えば、トナー加工の前に、乾燥顔料を一緒に混ぜ合わせる方法、フラッシュ顔料を混ぜ合わせる方法、乾燥顔料とフラッシュ顔料とを混ぜ合わせる方法、フラッシュ顔料混合物を使用する方法およびこれらの組合せが含まれる。諸実施形態では、フラッシュ顔料を、最終的なトナーにおいて優れた顔料分散を実現するために使用することができる。フラッシュ顔料を作製するためには、湿潤顔料、すなわち、ウエットケークを選択し、その後加熱して樹脂を溶かして溶融させ、次いでせん断する。この顔料から水分を取り除きまたはほぼ取り除き、例えば、顔料の実質的で部分的なパッシベーションを可能にするポリマー相を顔料の周りに生成する。顔料と樹脂との質の高い分散が提供されるように、得られた生成物に溶媒を添加することができ、顔料は、全樹脂の約25〜約70重量パーセントの量で、諸実施形態では、樹脂成分の重量に対して約30〜約50重量パーセントの量で存在することができる。
【0015】
本開示の2成分顔料組成物中の第1の顔料および第2の顔料の量は、バインダ樹脂に応じて調整することができる。2成分顔料組成物は、トナーを形成するために、トナーを使用することを目的としている電子写真機器などと共に利用すべきである。諸実施形態では、本開示の2成分顔料組成物中における第1の顔料対第2の顔料重量比が、約30:70〜約80:20でよく、諸実施形態では約40:60〜約70:30でよい。
【0016】
現在、一部のカラー電子写真機器、例えば、ゼロックス製のiGEN3(登録商標)による赤色(色相角が約15〜約60度)は、得られる赤色が約30〜約60の範囲の明度(L*)を有することができるように(L*単位は現像画像に対する人間の目の反応差を示し、密度のばらつきの測定基準として使用される)マゼンタおよびイエローの多トナーを組み合わせることによって得ることができる。この明度は、SWOP(登録商標)標準規格またはGRACoL(登録商標)標準規格に見られる色よりも小さい(典型的なオフセット印刷機によって生成される色は、Graphics Arts Technical Foundation(GATF)によって提供されたSpecification for Web Offset Printing(SWOP(登録商標))標準規格、およびアメリカ印刷業協会(Printing Industries of America)によって提供されたGeneral Requirements for Applications in Commercial offset Lithography(GRACoL(登録商標))標準規格の定義に見ることができる)。
【0017】
本開示の2成分顔料組成物を利用して、他の単一マゼンタ顔料または2つのマゼンタ顔料の他の組合せで先に実現した色特性を有するトナーを生成することができる。本開示の2成分顔料組成物を有するトナーは、現在の電子写真機器によってもたらされる特性と同様の特性を有する色を生成することができ、諸実施形態では、SWOP(登録商標)標準規格および/またはGRACoL(登録商標)標準規格内の色を生成することができる。さらに、本開示の2成分顔料組成物を有するトナーは、業界標準であるPR57:1顔料の耐光性と同等または業界標準の耐光性よりも優れ、優れた耐光性を有する。
【0018】
本開示の2成分顔料組成物の耐光性挙動により、2成分顔料組成物を形成するために利用した2つの顔料が互いに相殺して色相を維持するように色相が反対方向に移動し、それにより耐光性のレベルが、ゼロックス製のiGEN現像剤において現在使用されているトナーを含む従来のトナーよりも高くなる。色域の他の部分をそれほど失うことなく彩度の高い赤色を実現することができ、このことはGRACoL業界標準を実現する上で重要である。
【0019】
本開示の2成分顔料組成物を任意の適切な樹脂と組み合わせて、マゼンタトナーを形成することができる。本開示の2成分顔料組成物は、トナーの約0.5〜約20重量パーセントの量で、諸実施形態ではトナーの約3〜約12重量パーセントの量でマゼンタトナー中に存在することができる。
【0020】
上で述べたように、任意の適切な樹脂を利用して本開示のトナーを形成することができる。適切なトナーには、従来の方法によって製造されるトナーも、エマルション凝集によってまたは他の任意の化学的なトナー作製方法によって製造されるトナーも含まれる。
【0021】
諸実施形態では、バインダ樹脂が少なくとも1種のポリマーを含むことができる。諸実施形態では、少なくとも1種は約1種〜約20種でよく、諸実施形態では約3種〜約10種でよい。このポリマーは、ブロックであっても、ランダムであっても、あるいは交互共重合体でもよい。
【0022】
諸実施形態では、バインダ樹脂は、スチレン類、ブタジエン類、イソプレン類、アクリレート類、メタクリレート類、アクリロニトリル類、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸型またはベータ型カルボキシエチルアクリレート(β−CEA)などを含むモノマー類の重合によって得ることができるが、これらのモノマー類に限定されない。
【0023】
諸実施形態では、このバインダ樹脂が線状ポリエステル類、架橋ポリエステル類またはこれらの混合物を含むことができる。バインダ樹脂として使用する線状不飽和ポリステル類は、飽和および不飽和両方の二塩基酸類または無水物類とグリコール類やジオール類などの二価アルコール類との段階反応によって形成することができる低分子量縮合ポリマーを含むことができる。得られる不飽和ポリエステル類は、2つの部分、(i)ポリエステル鎖に沿った不飽和部位(二重結合)、ならびに(ii)カルボキシルやヒドロキシなどの官能基および酸塩基反応を受けやすい同様の基について反応性、例えば架橋可能であってもよい。有用であることがある適切な不飽和ポリエステル樹脂は、溶融重縮合または二塩基酸類および/もしくは無水物類とジオール類とを用いる他の重合プロセスによって作製することができる。
【0024】
諸実施形態では、例えば、無水マレイン酸、フマル酸などやこれらの混合物などの二塩基酸類および/または無水物類と、例えば、プロポキシル化ビスフェノールA、プロピレングリコールなどやこれらの混合物などのジオール類とから不飽和ポリエステルバインダ樹脂を作製することができる。一部の実施形態では、適切なポリエステルがポリ(プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA)を含む。
【0025】
適切な線状ポリエステル類は、諸実施形態において、線状プロポキシル化フマル酸ビスフェノールAを含む。この線状ポリエステルは、バインダ樹脂の約70重量%〜約98重量%の量で、諸実施形態では、バインダ樹脂の約85重量%〜約95重量%の量で存在することができ、架橋ポリエステルは、バインダ樹脂の約2重量%〜約30重量%の量で、諸実施形態では、バインダ樹脂の約5重量%〜約15重量%の量で存在することができる。
【0026】
諸実施形態では、バッチ(batch)によって、または半連続的なエマルション凝集重合によってラテックスを作製することができ、界面活性剤を含有する水相中に懸濁した架橋していないサブミクロン樹脂粒子がもたらされる。ラテックス分散液中で利用することができる界面活性剤は、固形分の約0.01〜約15重量パーセントの量の、諸実施形態では固形分の約0.01〜約5重量パーセントの量のイオン性または非イオン性界面活性剤でよい。
【0027】
利用することができるアニオン性界面活性剤には、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ジアルキルベンゼンアルキル硫酸塩およびスルホン酸塩などの硫酸塩およびスルホン酸塩、アビエチン酸ならびにアニオン性界面活性剤のNEOGENブランドが含まれる。
【0028】
諸実施形態では、水溶性開始剤や有機可溶性開始剤などの開始剤によりラテックスの樹脂を作製することができる。開始剤は、モノマー類の約0.1〜約8重量パーセント、また諸実施形態ではモノマー類の約0.2〜約5重量パーセントの量など、適切な量で添加することができる。
【0029】
エマルション重合によって作製する場合に樹脂の分子量特性を制御するために、公知の連鎖移動剤を利用することもできる。
【0030】
本開示のトナーを製造するために、本開示の2成分顔料組成物を有する着色剤分散液にバインダ樹脂を添加することができる。着色剤粒子は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤またはこれらの混合物を含む水相に懸濁させることができる。諸実施形態では、界面活性剤はイオン性でよく、着色剤の約1〜約25重量パーセント、諸実施形態では着色剤の約4〜約15重量パーセントでよい。あるいは、従来の溶融混合押出技術によって、顔料をバインダ樹脂に混合することもできる。
【0031】
本開示のマゼンタトナーは、他のカラートナー、すなわち、異なる着色剤を用いて上述のようにバインダ樹脂から作製された他のトナーと組み合わせて利用することができる。
【0032】
着色剤が顔料である諸実施形態では、顔料は、例えば、カーボンブラック、フタロシアニン類、キナクリドン類、RHODAMINE B(登録商標)タイプのレッド、グリーン、オレンジ、ブラウン、バイオレット、イエロー蛍光着色剤などでよい。諸実施形態では、本開示の2成分顔料組成物により作製したマゼンタトナーに加えて、追加のマゼンタトナーを作製することができる。
【0033】
本開示のトナー組成物は、融点が約70℃〜約95℃、諸実施形態では約75℃〜約93℃であるワックスをさらに含むことができる。このワックスにより、トナー凝集が可能となるが、トナー凝集体の形成が回避される。諸実施形態では、このワックスが分散液中にあってよい。本開示のトナーを形成する際の使用に適しているワックス分散液には、例えば、寸法が体積平均粒径で約50〜約500ナノメートル、諸実施形態では約100〜約400ナノメートルであるサブミクロンワックス粒子が含まれる。これらのワックス粒子は、水とイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤またはこれらの混合物とからなる水相中に懸濁させることができる。イオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤は、ワックスの約0.5〜約10重量パーセントの量で、諸実施形態では約1〜約5重量パーセントの量で存在することができる。
【0034】
本開示の諸実施形態によるワックス分散液は、自然植物ワックス、自然動物ワックス、ミネラルワックスおよび/または合成ワックスなどの任意の適切なワックスを含むことができる。
【0035】
諸実施形態において、これらのワックスを官能基化することができる。
【0036】
ワックスは、トナーの約1〜約30重量パーセントの量で、諸実施形態ではトナーの約2〜約20重量パーセントの量で存在することができる。ポリエチレンワックスを使用する一部の実施形態では、ワックスは、トナーの約8〜約14重量パーセントの量で、諸実施形態ではトナーの約10〜約12重量パーセントの量で存在することができる。
【0037】
ラテックスと、着色剤分散液と、存在する場合にはワックス分散液とからなる得られたブレンドを撹拌し、約45℃〜約65℃の温度、諸実施形態では約48℃〜約63℃の温度まで加熱することができ、それにより体積平均粒径で約4ミクロン〜約8ミクロン、諸実施形態では体積平均粒径で約5ミクロン〜約7ミクロンのトナー凝集体がもたらされる。
【0038】
諸実施形態では、ラテックス、水性着色剤分散液およびワックス分散液の凝集中または凝集前に凝集剤(coagulant)を添加することができる。この凝集剤は、約1〜約5分、諸実施形態では約1.25〜約3分の時間にわたって添加することができる。この凝集剤は、トナーの約0.02〜約0.3重量パーセントの量、諸実施形態ではトナーの約0.05〜約0.2重量パーセントの量を添加することができる。
【0039】
約4ミクロン〜約9ミクロンの体積平均粒径、諸実施形態では約5.6ミクロン〜約8ミクロンの体積平均粒径で所望の最終粒径を実現すると、混合物のpHを塩基により約4〜約7の値に、諸実施形態では約6〜約6.8に調整することができる。
【0040】
pH調整後、諸実施形態では、この混合物に有機金属イオン封鎖剤を添加することができる。このような金属イオン封鎖剤、およびトナー形成時におけるそれらの使用については、例えば、米国特許第7037633号に記載されている。
【0041】
樹脂粒子を得るための他のプロセスには、米国特許第3674736号に開示されているようなポリマーマイクロサスペンションプロセス、米国特許第5290654号に開示されているようなポリマー溶液マイクロサスペンションプロセス、および機械的粉砕プロセス、あるいは当業者の範囲内にある他のプロセスによってもたらされるプロセスが含まれる。
【0042】
このトナーは、トナーの約0.1〜約10重量パーセントの量で、諸実施形態ではトナーの約0.5〜約7重量パーセントの量で任意の公知の電荷添加剤を含むこともできる。
【0043】
従来の溶融混合プロセスに分類される粉砕による、またはエマルション凝集プロセスにおける洗浄および乾燥による親トナーの作製後に、本開示のトナー組成物に表面添加剤を添加することができる。米国特許第6190815号および第6004714号のコーティングされたシリカも、トナーの約0.05〜約5パーセントの量で、諸実施形態ではトナーの約0.1〜約2パーセントの量で存在することができ、これらの添加剤は凝集中に添加するまたは形成されたトナー製品に混ぜ合わせることができる。
【0044】
諸実施形態では、本開示のトナー粒子に添加剤を添加し、従来の混合(blending)などによって混合することができる。トナーを表面添加剤と組み合わせることができる混合プロセスは、諸実施形態において、エネルギーも強度も低いプロセスでよい。この混合プロセスには、タンブル混合、ヘンシェルミキサによる混合(ヘンシェル混合と称されることもある)、ペイント型ミキサを用いる撹拌などを含めることができるが、これらに限定されない。手で振ることによってトナーカートリッジ/ボトル内で効果的な混合を実現することもできる。
【0045】
諸実施形態では、Henschel 600L、Henschel 75L、Henschel 10Lなどのブレンダの使用によって混合することができる。正確な混合パラメータは、利用するトナーの組成、すなわち、バインダ樹脂、顔料、添加剤パッケージなどによって異なることになる。
【0046】
本開示によるトナーは、プリンタ、コピー機などを含む様々な画像装置で使用することができる。本開示に従って生成されるトナーは、洗浄剤なしのコンパクトな機器設計によるプロセスや、優れた画像解像度、受け入れ可能な信号対雑音比および画像均一性を有する高画質のカラー画像を提供するように設計されているプロセスなど、約90パーセントを上回るトナー転写効率で機能することができる画像プロセス、特に電子写真プロセスに優れている。さらに本開示のトナーは、デジタルイメージングシステムおよびプロセスなどの電子写真イメージングおよび印刷プロセス用に選択することができる。
【0047】
イメージングプロセスは、電子印刷装置における画像の生成、およびその後本開示のトナー組成物により画像を現像することを含む。光導電材料表面上への静電的手段による画像の形成および現像は周知である。基本的な電子写真プロセスは、光導電絶縁層を均一に静電帯電させること、この層を光と影の画像にさらして、光にさらされた層の領域上の電荷を消散させること、および当技術分野では「トナー」と称されるエレクトロスコピックな(electroscopic)微粉材料を画像上に堆積させることによって得られた静電潜像を現像すること含む。トナーは通常、層の放電された領域に引き付けられ、それにより静電潜像に対応するトナー画像が形成される。次いでこの粉末画像を、紙などの支持表面に転写することができる。続いてこの転写された画像を、熱によって支持表面に永久的に貼り付けることができる。
【0048】
本開示の諸実施形態により得られたトナーを、鋼鉄、フェライトなどの芯材にコーティングした被覆キャリアを含む公知のキャリア粒子と混合することによって、現像剤組成物を調製することができる。例えば、米国特許第4937166号および第4935326号を参照のこと。このような現像剤のトナー対キャリア質量比は、現像剤組成物の約2〜約20パーセント、諸実施形態では約2.5〜約5パーセントでよい。
【0049】
放電領域の現像により現像を行うことができる。放電領域の現像においては、感光体を帯電させ、次いで現像しようとする領域を放電させる。現像電界およびトナー電荷は、トナーが感光体上の帯電領域によってはね返され、放電された領域に引き付けられるようにする。この現像プロセスは、レーザスキャナにおいて使用される。
【0050】
現像は、米国特許第2874063号に開示されているような磁気ブラシ現像プロセスによって実現することができる。この方法は、本開示のトナーと磁石による磁性キャリア粒子とを含有する現像剤材料の使用を伴う。この磁石の磁場により、磁性粒子がブラシ状の配置に配列され、この「磁気ブラシ」を、感光体表面の静電像に接触させる。トナー粒子は、感光体の放電された領域への静電気引力によってブラシから静電像に引き寄せられ、画像の現像が起こる。諸実施形態では、現像剤が導電性キャリア粒子を含み、バイアス磁石からキャリア粒子を通って感光体へと電流を伝えることができる導電性磁気ブラシプロセスが使用される。
【0051】
諸実施形態では、電子写真マーキングプロセスを利用してカラー画像を生成することができる。IOI(image−on−image)プロセスと呼ばれる1つのタイプのカラー電子写真マーキングプロセスでは、感光体上に異なる色のトナーのトナー粉末画像を重ね合わせてから、合成トナー粉末画像を基材に転写する。このIOIプロセスにより、コンパクトなアーキテクチャなど一定の利益がもたらされるが、その成功実現にはいくつかの課題がある。例えば、IOIプロセスなどの印刷方式概念を実行可能にするには、先に色調調整した画像と相互作用しない現像方式が必要とされる。従来の磁気ブラシ現像やジャンピング単一成分現像などいくつかの公知の現像方式は、受像体(receiver)上の画像と相互作用するため、相互作用する現像方式を使用した場合、先に色調調整した画像が後に続く現像によってスキャベンジされてしまうことがある。したがって、IOIプロセスでは、スキャベンジレスな(scavengeless)または非相互作用性の現像方式が必要となることがある。
【0052】
諸実施形態では、ハイブリッドスキャベンジレス現像(HSD)技法を利用することもできる。HSD技法では、従来の磁気ブラシを介してドナーロールの表面上にトナーを現像する。現像ゾーンには、色調調整したドナーロールから狭い間隔で複数の電極ワイヤを設けることができる。これらのワイヤに交流電圧を印加して、現像ゾーンにトナークラウドを発生させることができる。このドナーロールは一般に、薄い、例えば約50〜約200μmの部分的に導電性の層で覆われた導電性のコアを含む。磁気ブラシロールをドナーのコアに対してある電位差で保持して、トナー現像に必要な電界を生成することができる。そのとき、ドナーロール上のトナー層が、単一のワイヤまたはワイヤ一式からの電界によって妨害されて、トナー粒子の拡散クラウドを生成し維持することがある。諸実施形態においては、ドナーに対するワイヤの交流電圧は、約5〜約15kHzの周波数で約700〜約900Vppでよい。これらの交流信号は、純粋な正弦波ではなく、矩形波であることが多い。次いで、クラウドからのトナーを、潜像によって生成された電界によって、付近の感光体上に現像する。
【0053】
本開示によれば、任意の適切な静電像現像装置を使用することができるが、ハイブリッドスキャベンジレス現像方式を採用した装置を使用することが望ましいことがある。このような方式は、例えば、米国特許第5978633号に記載されている。
【実施例】
【0054】
実施例1.
プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂中約30重量パーセントのPR81:2の分散液からなる第1の成分と、プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂中約30重量パーセントのPR57:1の分散液からなる第2の成分と、プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂からなる第3の成分と、ゲル含有量が約30重量パーセントの架橋プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂からなる第4の成分とを一緒に溶融混合することによって、本開示の2成分マゼンタ顔料組成物を調製した。本開示の2成分顔料組成物を形成するために、溶融混合に先立って、すべての成分を表1に記載の量でタンブル混合によって混ぜ合わせた。これらの組成物は、第1の顔料対第2の顔料の比が様々で、トナー中の全顔料のレベルも様々であった。第4の成分の投入量は、一定に15.7重量%で維持した。得られたトナー(以下の表1においてA〜Kで示す)は次のとおりである。
【0055】
【表1】

【0056】
これらのトナーは、ヘキサメチルシラザン(15%)およびγ−アミノトリメトキシシラン(3%)のコーティングで処理された約3.5重量パーセントのシリカ、デシルトリメトキシシラン(DTMS)で処理した平均粒径が40ナノメートルの約1.55重量パーセントのチタニア(SMT−5103、テイカ株式会社から入手可能)、ならびにFerro Corporationから入手可能な約0.5パーセントのステアリン酸亜鉛も有していた。トナーは約8.3μmの体積平均粒径を有し、コールターカウンター(Coulter Counter)によって測定した数により約5μm未満の微粉はわずか約15パーセントにすぎなかった。
【0057】
上述のように作製したこれらのトナーを、約230℃で約1重量パーセントのPMMA(Sokenによって供給される)によりコーティングされた直径が80μmの鋼芯(North American Hoganasによって供給される)を有するキャリアと組み合わせることによって、現像剤を形成した。上記と同じフマル酸樹脂の組合せを利用するが着色剤として約7.9重量%のPR81:2を有する単一顔料トナーを、比較のために作製し使用した。
【0058】
その後、トナー粒子上の摩擦電気電荷を、公知のファラデーケージ(Faraday Cage)プロセスによって決定した。ペイントシェーカ(Red Devil 5400、約675〜約725RPMの間で作動するように改造されている)内で、現像剤を約20分間激しく混合した。このプロセスは、トナーの少ないスループットモードにおける電子写真ハウジング環境、すなわち、約100〜約10,000回のインプレッションの間にハウジングからの現像したトナーによって、約0〜約2パーセントが覆われたプリントを生成する電子写真ハウジング内で適用された力学的エネルギー投入量と同等のトナー粒子に対する力学的エネルギー投入量を、シミュレートしたと考えられる。約20分後、上で作製したトナーについての摩擦は、1グラム当たり約−32〜約−40マイクロクーロンであった。この値は、約7.9%のPR81:2を含有するマゼンタトナーの摩擦値と類似している。
【0059】
現像剤についての電荷分布のスペクトルを、米国特許第4375673号に開示されているように、公知の電荷分光器を用いて得た。この特許文献の開示は、参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる。1つ以上のピークで構成されるトナー径で割ったトナー電荷(x軸)に対してプロットした粒子数(y軸)として表した場合のこれらの現像剤によるトナーについての電荷スペクトル、および直径で割ったトナー電荷((複数の)粒子数最大値における(複数の)トナーQ/D値)は、これら現像剤を特徴付けるものであった。本実施例において作製した現像剤は、電荷分布の点で、約7.9%のPR81:2を含有するマゼンタトナーにより作製した現像剤と同等であった。名目上の単位面積現像質量(DMA)ターゲットにおける約7.9%のPR81:2を含有するマゼンタトナーとイエロートナーとの約100%固形のオーバーレイを用いて、ゼロックス製のiGEN電子写真機器により得られた赤色は、約49を超えるL*および約33度の色相角を有することができる。得られた色は、SWOP(登録商標)標準規格もしくはGRACoL(登録商標)標準規格、または競合するオフセット印刷技術およびノンインパクト印刷技術によって生成された赤色よりもかなり明るかった。
【0060】
2つのマゼンタ単位面積現像質量(DMA)ターゲットおよび2つのイエロー単位面積現像質量ターゲットにおける選択したトナー(上記表1のC、D、G、IおよびJ)を、機器により試験した。SWOP赤色プリントを評価した。色域の測定を、一般にCIE−Labと称されるCIE(Commission International de l’Eclairage)表示系によって特徴付けた。ここで、L*、a*およびb*は、3次元空間を形成する修正された反対色座標である。L*は色の明度を特徴付け、a*は赤色度を近似的に特徴付け、b*は、色の黄色度を近似的に特徴付ける。このCIE−Lab系は、色位置(color loci)の定量的記述のための3次元系として有用である。この系における一方の軸上には、緑色(負のa*値)および赤色(正のa*値)がプロットされ、この軸と直角な軸上には、青色(負のb*値)および黄色(正のb*値)がプロットされる。さらに彩度(color saturation)と定義される値C*は、次のとおりC*=(a*2+b*20.5とa*およびb*で構成され、バイオレットの色位置を記述するために使用される。これら2つの軸は、無彩色点で互いに交差する。縦軸(無彩色軸)は、白(L*=100)から黒(L*=0)までの明度に関係する。これらのパラメータはすべて、業界標準の分光光度計、例えば、X−Rite Corporation製のGretag Macbeth 7000A ColorEye分光光度計で測定することができる。したがって、このCIE−Lab系を用いると、3つの座標を示すことによって色位置だけでなく色空間も記述することが可能となる。
【0061】
*、色相(h0)および彩度(C*)についての分析した応答(限界平均)を、それぞれ図1〜図3に示す。3つの応答すべてについて、PR81:2/PR57:1顔料比、全顔料濃度およびマゼンタDMAが重要な要因(drivers)であった。L*値およびh0値についてのGRACoLレッド目標ターゲットは、図のY軸の隣の水平矢印によって示され、マトリックス内に広がる値の範囲内に含まれる。C*についてはターゲットが規定されていないが、この特定の用途にはより大きなC*値がより望ましい。
【0062】
これらの試験の結果は、PR81:2/PR57:1の組合せを用いることによって、L*およびh0がオフセット性能にはるかに近いGRACoLレッドが実現されたことを示している。これらのトナーについての具体的なh0値およびL*値を図4に示す。
【0063】
これらのトナーのGRACoLレッド標準規格との色差も決定した。色差ΔE00は、当業者の範囲内にある補正係数を利用して、以下の式から決定することができる。
色差ΔE=((95−L*2+(0−a*2+(0−b*21/2
【0064】
トナー中のPR81:2/PR57:1の組合せにより、約7.9%のPR81:2のみを含有するトナーと比較して、より小さいΔE00でGRACoLレッドにより厳密に適合させることが可能となった。
【0065】
比較例1.
また、PR122(キナクリドン顔料)とPR57:1との組合せにより、実施例1における上記の手順に従ってトナーを作製した。これらのトナーは、プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂中約30重量パーセントのPR122の分散液からなる第1の成分と、プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂中約30重量パーセントのPR57:1の分散液からなる第2の成分と、プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂からなる第3の成分と、ゲル含有量が約30重量パーセントの架橋プロポキシル化フマル酸ビスフェノールA樹脂からなる第4の成分とを一緒に溶融混合することによって作製した。溶融混合に先立って、これらの成分を、PR122対PR57:1の比が約60:40となるようにタンブル混合によって混ぜ合わせた。
【0066】
第1、第2および第3の成分の量は、全顔料レベルが約6、9および12重量パーセントであるそれぞれのトナーが形成されるように変化させた。第4の成分の投入量は、一定に約15.7重量%で維持した。
【0067】
この顔料の組合せの彩度を、Gretag Macbeth 7000A ColorEye分光光度計によって測定したところ、実施例1のPR81:2/57:1の組合せの彩度よりも約3〜約5単位低いことがわかった。彩度が低下すると、例えば、実現可能な動力域(engine gamut)がより小さくなり、再現することができるPANTONE(登録商標)色の数が低減することにより色再現が劣ることがある(PANTONE(登録商標)色とは、異なる色を説明する最も有名な色見本のうちの1つを指し、各色は着色剤の特定の配合に関係し、ニュージャージー州ムーナッシェのPANTONE,Inc.によって発行されている)。
【0068】
したがって、実施例1において生成した本開示の2成分顔料組成物は、色再現性が優れていた。
【0069】
実施例2.
加えて、実施例1において作製した2成分顔料トナーを、約24時間および約72時間のキセノンアーク露光を用いてマゼンタの耐光性について評価した。約0.45DMAに相当するトナー質量を湿式堆積によって紙基材上に均一に堆積させ、エンベロープヒューザ(envelope fuser)を用いて融着させた。退色試験器(fadeometer)、イリノイ州シカゴのAtlas Electric Devices Company製のmodel 25−FRを用いることによって、紙パッチをキセノンアークにさらした。露光前後のパッチの色差ΔE00を、Gretag Macbeth 7000A ColorEye分光光度計を用いて決定した。これらのトナーの湿式堆積についてのデータを図5に示す。得られたデータは、実施例1において得られたプリントからのデータと十分に一致している。
【0070】
すべての試料について、CIE−Lab系のL***値を、Gretag Macbeth 7000A ColorEye分光光度計によって決定した。図5に示すように、PR81:2/57:1トナーは、PR81:2のみを有するマゼンタトナーよりもはるかに優れた耐光性を示した。加えて、耐光性の応答は、PR81:2/57:1顔料比に対して線形ではなかった。60%PR81:2/40%57:1顔料比で、PR57:1の耐光性の利益のうち50%を超える利益を実現した。いかなる理論にも束縛されることを望むわけではないが、これは、PR81:2およびPR57:1についての色ずれが多少異なる方向にあるためであることがある。露光により、PR81:2はより低いL*へと、またより高いb*へとシフトし、PR57:1はより高いL*へと、またより低いb*へとシフトした。
【0071】
色差(ΔE00)を示すグラフを図6として示す。色ずれの競合する方向を、市販のマゼンタトナーに匹敵する耐光性レベルを提供するように組み合わせる。全顔料濃度が約8.5%であるトナーの約72時間キセノンアーク露光についての耐光性予測を以下の表2に示す。ΔE00が約1.59である50/50の組合せは、ΔE00が約1.40である100%PR57:1(オフセット市場を狙う競合電子写真機器用のマゼンタトナー顔料)と基本的に同等の性能を有していた。加えて、50/50の組合せは、PR81:2を60%有しわずかに劣っているだけ(ΔE00が2.17)の色応答全体について最適化されたトナーと同様の性能を有していた。データの概要は、以下の表2に示す。
【0072】
【表2】

【0073】
上に開示した、また他の様々な特徴および機能、あるいはこれらの代替物を、他の多くの異なる方式または用途に望ましく組み込むことができることが理解されよう。また、添付の特許請求の範囲がやはり包含するものである、本発明における現在予期せぬまたは予想外の様々な代替物、変形、変更または改良を、当業者が後に加えることができることも理解されよう。請求項に特に記載されていない限り、特許請求の範囲のステップまたは構成要素は、特定の順序、数、位置、寸法、形状、角度、色または材料について、本明細書または他のいずれの請求項からも示唆される、または意味されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本開示の2成分顔料組成物を有するマゼンタトナーについての明度(L*)の限界平均のプロットを示すグラフである。
【図2】本開示の2成分顔料組成物を有するマゼンタトナーについての色相(h0)の限界平均のプロットを示すグラフである。
【図3】本開示の2成分顔料組成物を有するマゼンタトナーについての彩度(C*)の限界平均のプロットを示すグラフである。
【図4】本開示の2成分顔料組成物により作製したマゼンタトナーについての具体的なh0値およびL*値を示すグラフである。
【図5】本開示の2成分顔料組成物により作製したマゼンタトナーの耐光特性を示すグラフである。
【図6】本開示の2成分顔料組成物の色差(ΔE00)を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キサンテン染料を含む第1の顔料と、
モノアゾ染料を含む第2の顔料と、
を含むことを特徴とする顔料組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の顔料組成物であって、
前記第1の顔料が、C.I.ピグメントレッド81:2、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド81:3、C.I.ピグメントレッド81:4、C.I.ピグメントレッド81:5、C.I.ピグメントレッド81:6およびこれらの組合せからなる群から選択され、
前記第2の顔料が、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド57:3およびこれらの組合せからなる群から選択され、
前記第1の顔料対前記第2の顔料の重量比は約30:70〜約80:20であることを特徴とする顔料組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の前記顔料組成物と、バインダ樹脂とを含むことを特徴とするトナー。
【請求項4】
少なくとも1種のバインダ樹脂と、
キサンテン染料を含む第1の顔料と、モノアゾ染料を含む第2の顔料とを含む2成分顔料組成物とを含むことを特徴とするトナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−127572(P2008−127572A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300047(P2007−300047)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】