説明

2端末間の接続設定

本発明は、発信端末と着信端末との間の接続の設定に関する。両端末は同一のアクセスネットワークを介して接続しうる。アクセスネットワークはアクセスゲートウェイを通じてコアネットワークにアクセスする。アクセスゲートウェイは少なくともコアネットワークを経るシグナリングパスに沿って送信される接続設定シグナリングの送信と受信の少なくともいずれかを行う。接続設定シグナリングにおける情報要素を使用して、シグナリングパスにおけるノードのメディアプレーン・アクセスのニーズに関する情報が収集され、メディアパスのローカルショートカットをアクセスネットワークにおいて確立できるかを判定するために提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発信端末と着信端末間の接続を設定する方法に関する。本発明はさらに、接続設定に関するアクセスゲートウェイおよびコアネットワークノードおよびこれらのネットワークノードにおいて実行する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
呼設定は移動通信ネットワークにおいて実行する標準手順である。設定手順は移動電話機または任意の他のタイプの移動通信デバイスのような一般に無線アクセスネットワークを介して接続する端末(発信端末To)の接続要求に際して開始する。UTRAN(UMTS地上無線アクセスネットワーク)の無線ネットワーク制御装置(RNC)または2G無線アクセスネットワーク(RAN)の基地局制御装置(BSC)のような無線アクセスネットワークのコントローラは、コアネットワークの移動交換センタ(MSC)のようなアクセスゲートウェイとシグナリングトラフィックを交換する。この、いわゆる発信アクセスゲートウェイ(O−AGW)は、コアネットワークを通じて、着信無線アクセスネットワークを通じて着信端末(Tt)と通信する着信アクセスゲートウェイ(T−AGW)に接続設定シグナリングを送信する。いわゆるシグナリングプレーンで動作するO−AGWからT−AGWへの(コール・ルーティング・パスとも呼ぶ)シグナリングパスはさらなるコアネットワークのノード、特に、更なるMSCまたは同様のもののようなメディアゲートウェイを制御する制御ノードを、通過することができる。シグナリングパスが通過するコアネットワークのノードはメディアゲートウェイを制御し、それにより、コアネットワークを通じて、ユーザプレーンとも呼ぶメディアプレーン上にメディアパスが確立される。メディアパスはさらに、O−AGWおよびT−AGWのMGWから、それぞれの無線アクセスネットワークを通じて、それぞれ発信端末および着信端末まで広がる。
【0003】
アクセスゲートウェイおよび制御ノードにより確立されるシグナリングプレーンはシグナリングトラフィックを伝送し、一方でメディアゲートウェイにより確立されるメディアプレーンは音声データ、ビデオデータまたはその他のタイプのユーザデータのようなメディアコンテンツを伝送する。端末から要求を受信して接続設定を行ういくつかの方法があり、その1つを図6に関して以下でさらに詳細に説明する。一般にO−AGWは、シグナリング(またはルーティング)パスにおいてその関連するメディアゲートウェイ(MGW)に少なくとも一部のメディアパスの確立を指令する制御ノードを伴うT−AGWに設定メッセージを送信する。
【0004】
設定メッセージを受信し、着信端末とのシグナリングトラフィックの交換後、T−AGWは、リングバックトーンが送信されてもよいメディアパスの設定を終了させるため応答メッセージをO−AGWに送信する。
【0005】
メディアパスは、一般に、発信AGWのMGWから着信AGWのMGWへ、ダウンストリームとも呼ばれる方向において、メディアコンテンツを伝送するフォワードチャネル(または「Aチャネル」)を含む。バックワードチャネル(「Bチャネル」とも呼ばれる)は着信AGWのMGWから発信AGWのMGWへ、アップストリームとも呼ばれる方向において、メディアコンテンツを伝送する。ダウンストリームは接続設定メッセージの送信方向として、アップストリームは応答メッセージの送信方向として規定されてもよい。技術的に、用語アップストリームおよびダウンストリームは、常に同じように使用されるわけではないことに注意されたい。具体的な意味は用語が使用される文脈から導出する必要があるかもしれない。例として、コンテンツがBチャネルでバックワード方向に伝送される場合、Bチャネルに関するダウンストリームは上記のアップストリーム方向に対応しうる。
【0006】
用語ダウンストリームおよびアップストリームは、また、シグナリングまたはメディアパスにおけるノードの相対位置を定義するのに使用されてもよい。パスにおいてノードからみると、特定メッセージまたはコンテンツの送信方向に関して、アップストリームのノードはそのパスにおけるノードに先行するノードでありうると共に、ダウンストリームのノードはそのパスにおけるノードに後続するノードでありうる。このようなコンテキストでは、AチャネルまたはBチャネルから見る場合、アップストリーム(またはダウンストリーム)ノードが異なってもよい。
【0007】
いくつかのネットワークでは、コアネットワークノードは設定メッセージを受信してフォワードチャネルを、そして応答メッセージを受信してバックワードチャネルを確立する。他のネットワークでは、コアネットワークのノードは、ノード間シグナリング方式(いわゆる「ファストトラック」)により、制御ノード間で交換されるメディアゲートウェイの受信機アドレスを伴う設定メッセージを受信して、両方のチャネルを確立する。
【0008】
ローミング端末のような他のシナリオでは、メディアおよびシグナリングパスはより複雑でありうる。例として、特定のオペレータのコアネットワークに達するには、更なるコアネットワーク、中継ネットワークおよび同様のものを横断する必要があるかもしれない。発信端末の無線アクセスネットワークは、例えば、発信コアネットワークに、そしてさらに、1つまたはいくつかの中継ネットワークを介してオペレータのコアネットワークに、接続してもよい。コアネットワークにアクセスするネットワークはアクセスネットワークと称してもよい。したがって、アクセスネットワークは、RAN、別のコアネットワークまたは同様のものであってもよい。
【0009】
従来のネットワーク構成では、メディアパスは、呼設定時に無線アクセスネットワーク、そして場合によっては更なるアクセスネットワークおよびコアネットワークを通じて確立され、呼継続中は保持される。メディアパスにおけるあらゆるノードは、メディアプレーンへのアクセスを有し、例えば、メディアプレーンから(例えば複数パーティ会議またはコールストレージのための)データを読むことができ、メディアプレーンの中に(例えば複数パーティ会議または通知のための)データを書くか、または挿入できる。そのような付加サービスは、一般に、コアネットワーク内に所在し、このような単純なメディアプレーンアクセスを活用することができる。
【0010】
いくつかの国およびネットワークでは、1つのエリア内で発信し、着信する音声呼(例えば市または地域、ローカル呼とも呼ばれる)の数は比較的多い可能性がある。2つの端末が1つの無線セル内に所在することさえあるかもしれない。接続コストに関して、そのようなセルに連結することはむしろ高価であり、それは例えばマイクロ波リンクによるか、または衛星を介してさえ起こるかもしれない。
【0011】
接続コストの削減のために、そのような呼を特定し、コアネットワークを通じる全メディアパスを使用することなく、無線セルまたは無線アクセスネットワーク内のメディアパスのショートカットを提供することが望ましい。そのようなメディアパスのショートカットは「ローカル・コール・ローカル・スイッチ(LCLS)」と称してもよい。メディアコンテンツのより直接的ルーティングは、より高い音声品質およびより少ない通話のパス遅延を提供するかもしれないため、ユーザはそのようなショートカットを提供することによって利益を得ることができるかもしれず、一方で、同時にネットワークのオペレータは運用経費の削減により利益を得ることができるかもしれない。メディアパスのショートカットはまた、「ローカルショートカット」と称されてもよい。
【0012】
ローカルショートカットに関して、いくつかのシグナリングパスにおけるノードがメディアプレーンへのアクセスを必要とするかもしれないという問題が生じる。そのようなショートカットが切り替えられると、コアネットワークノードは、それ以上、メディアコンテンツへのアクセス、すなわちメディアプレーンへの読み、書きができなくなるかもしれない。接続を設定する場合、シグナリングパスにおけるノードによりどの付加サービスが提供される必要があるかが明確でないことが多い。合法傍受、ホームネットワークにおける記録サービス、トーン挿入および通知のようなサービスは、一般に、メディアプレーン・アクセスを必要とし、ローカルショートカットを妨げる。したがって、ローカルショートカットのスイッチングの改良により、ひずみ遅延などのようなエンドユーザ体験を改良し、要求されるリソース容量およびリンク容量のようなオペレータの経費を削減することが望ましい。特に、ローカルショートカットに切り替えできる状況の数を増加させるべきである。ローカルショートカットを確立できる状況を判断することが望ましい。さらに、シグナリングパスにおけるノードの、メディアプレーンへのアクセスの必要性または要求を判断することが望ましい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】3GPP TS23.108
【非特許文献2】3GPP TS24.008
【非特許文献3】3GPP TS33.106
【非特許文献4】ITU−T Q.1902シリーズ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の目的は、上述の不利点の少なくともいくつかを取り除き、移動通信ネットワークにおける接続設定を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の態様によれば、移動通信ネットワークにおける発信端末と着信端末間の接続設定の方法が提供される。発信端末の発信アクセスゲートウェイを通じてコアネットワークにアクセスするアクセスネットワークを介して、発信および着信端末は接続する。着信端末については、発信アクセスゲートウェイと同じかまたは異なりうる着信アクセスゲートウェイを通じて、コアネットワークにアクセスしてもよい。発信アクセスゲートウェイでは、情報要素が、少なくともコアネットワークを通じて接続を設定するための設定メッセージに含まれる。その設定メッセージは、その後、コアネットワークにおける着信アクセスゲートウェイへ、少なくともコアネットワークを通じてシグナリングパスにおいて送信される。シグナリングパスに関係する更なるネットワークが存在してもよい。シグナリングパスが経て進行する少なくとも1つのノードは、設定される接続のメディアプレーンへアクセスするためのそのニーズに関する情報に情報要素に入力する。情報要素を含む設定メッセージは、着信アクセスゲートウェイにおいて受信される。収集されたメディアプレーン・アクセスのニーズを伴う情報要素を含む応答メッセージは、発信アクセスゲートウェイへのシグナリングパスに沿って逆方向に送信される。情報要素を用いて収集されるシグナリングパスにおけるノードのメディアプレーン・アクセスの必要性に関する情報は、その後、その接続のメディアパスのローカルショートカットをアクセスネットワークにおいて確立することができるかを判定するために供給される。
【0016】
したがって、メディアパスのローカルショートカットを確立する可能性が信頼性よく検出されてもよく、それによりユーザ体験の改良および要求されるリソースの削減を得ることができる。さらに、ショートカットがさらに多くの状況で提供されうるように、メディアプレーン・アクセスを要求する種々の付加サービスを伴う種々の状況間の識別を可能としてもよい。
【0017】
本発明の実施形態によれば、情報要素の処理可能なシグナリングパスにおけるノード、すなわち、対応ノード(enabled node)は、それら自身のメディアプレーン・アクセスのニーズと、さらにシグナリングパスにおける他のノードのメディアプレーン・アクセスのニーズとに基づいて、そのそれぞれのメディアゲートウェイを通じたメディアのルーティングを適合させる。対応ノードは設定メッセージと応答メッセージとの少なくともいずれかに含まれる情報要素を用いて、この情報を取得することができる。したがって、シグナリングパスにおけるあるノードのみがメディアプレーン・アクセスのニーズを有する場合、リソースが節約されるかもしれない。
【0018】
いくつかの実施形態では、ショートカットの提供を逸する可能性の数を削減するように、情報要素は、設定メッセージに常に含まれてもよい。他の実施形態では、情報要素は選択的に含まれる。発信ゲートウェイは、発信端末と着信端末とが同じアクセスネットワークを介して接続するかをチェックしてもよい。これは、アクセスネットワークを介して接続する端末の情報を格納する共通のビジタ・ロケーション・レジスタ(VLR)から情報を読み出すことにより、またはアクセスネットワークの制御ノードからアクセスネットワークを介して接続する端末の情報を受信することにより、発生しうる。同じアクセスネットワークを介して接続するタイプであるかに関する受信側の番号の分析による、番号に基づく選択を用いることでそれが生じるかもしれない。そして、発信および着信端末が同じアクセスネットワークを通じて接続した場合、情報要素は設定メッセージにのみ含まれてもよい。このように、シグナリングオーバヘッドが削減されてもよい。
【0019】
情報要素の構成の種々の可能性が存在する。例として、メディアパスはフォワードチャネルおよびバックワードチャネルを含んでもよい。そして、情報要素はメディアプレーン・アクセスのニーズを示す、フォワードチャネルを読み込むニーズを示す要素、フォワードチャネルに書き込むニーズを示す要素、バックワードチャネルを読み込むニーズを示す要素、およびバックワードチャネルに書き込むニーズを示す要素を、少なくとも含んでもよい。したがって、シグナリングパスにおける複数のノードのアクセスのニーズにわたる包括的な全体像を取得することが可能であってもよい。
【0020】
情報要素はメディアプレーン・アクセスのニーズを格納するフラグ形式の要素を含んでもよい。そして、対応するメディアプレーン・アクセスのニーズに対するフラグの設定により、ノードは情報を情報要素に入力してもよい。フラグは少しの格納スペースしか必要とせず、容易に読み出しが可能である。
【0021】
そのような情報を入力した各ノードのメディアプレーン・アクセスのニーズは、情報要素において、別々に、例えば各ノードのノード識別子と関連して、格納されてもよい。情報要素への情報の入力は、また、対応ノードがあらゆるアクセスのニーズを情報要素に書き込まず、そのことによりアクセスの必要性を持たないことを示すことによって、または、単にノード識別子を情報要素へ入力することによって、生じてもよい。情報を別々に格納することにより、パスにおける各ノードのアクセスのニーズが識別されてもよく、そしてさらに、情報要素の処理ができないノードもまた特定されてもよい。
【0022】
各メディアプレーン・アクセスのニーズへ同一のフラグを設定することにより、各ノードが情報を情報要素に入力することも可能である。1つのノードが特定フラグを設定した場合、後続のノードはフラグを再設定しなくてよい。このように、シグナリングパスに沿って送信される情報要素はシグナリングパスにおいて利用可能なノードのメディアプレーン・アクセスのニーズを累積してもよい。このように、情報要素をコンパクトに保持してもよい。
【0023】
本方法の実施形態では、メディアゲートウェイコンテキストと、そのそれぞれの関連するメディアゲートウェイ(MGW)のリンクを設定することにより、シグナリングパスにおけるノードが、設定メッセージと応答メッセージとの少なくともいずれかを受信すると、少なくともコアネットワークを通じてメディアパスを設定してもよい。したがって、メディアパスはフルに確立されてもよく、トラフィックの伝送の用意が整えられてもよい。その後、累積されたメディアプレーン・アクセスのニーズに基づいて、メディアコンテンツが、少なくともコアネットワークを通じて設定されるメディアパス上で送信されるべきかが判定される。例として情報要素がメディアパスの特定チャネルへの読み込みアクセスを示す場合、メディアコンテンツをこのチャネルに送信する。したがって、コアネットワークトラフィックが削減され、リソースは節約されうる。ローカルショートカットおよび読み込みアクセスの双方を提供するため、メディアコンテンツは、例えばアクセスネットワークまたはアクセスゲートウェイにおいて分岐されてもよい。
【0024】
別の実施形態では、設定メッセージと応答メッセージとの少なくともいずれかを受信すると、少なくともコアネットワークを通じて、メディアパスが同様に確立される。その後、シグナリングパスにおけるアップストリームまたはダウンストリームのノードのメディアプレーン・アクセスのニーズに基づいて、メディアパスのアップストリームまたはダウンストリームのリンクをパッシブに設定することを決定するように、対応ノードが設定されてもよい。リンクをパッシブに設定することは、そのリンクに対してリソースが割り当てられるにも関わらず、そのリンク上でコンテンツが送信されないことを意味する。したがって、メディアプレーン・アクセスのニーズを有するメディアパスにおけるノードに至るまでのみコンテンツが送信されてもよく、さらにコアネットワークにおけるトラフィックが削減される。
【0025】
メディアパスがフォワードチャネルおよびバックワードチャネルを含む場合、例えば、これは以下のように実行されてもよい。着信アクセスゲートウェイは応答メッセージへの追加情報要素を含めてもよい。シグナリングパスが通過する対応ノードは、メディアプレーンへのアクセスのニーズに関する情報を、応答メッセージの追加情報要素に入力する。その後、シグナリングパスにおける対応ノードは、設定メッセージと共に受信される情報要素から、バックワードチャネルにおけるダウンストリームの何れかのノードがバックワードチャネルに対するメディアプレーン・アクセスのニーズを有するかを判定してもよい。同様に、応答メッセージと共に受信される追加情報要素から、ノードは、フォワードチャネルにおけるダウンストリームの何れかのノードがフォワードチャネルに対するメディアプレーン・アクセスのニーズを有するかを判定してもよい。アクセスのニーズを有するそれぞれチャネルにおけるダウンストリームのノードがない場合、ノードは、その関連するメディアゲートウェイに、それぞれのチャネルにおけるダウンストリームのリンクをパッシブに設定するように指令することができる。このように、ノードはそれぞれのチャネルにおけるダウンストリームにメディアコンテンツをさらに送信しなくてもよく、したがってトラフィックを削減し、リソースを節約する。特に、書き込みアクセスを必要とするシグナリングパスにおけるノードがない場合に、この方法を実行できる。書き込みアクセスが要求される場合、バックワードチャネルにおけるアップストリームのノードがバックワードチャネルへ書き込む必要性を有さない場合は、バックワードチャネルのダウンストリームをパッシブに設定するのみであってもよく、フォワードチャネルにおけるアップストリームのノードがフォワードチャネルへ書き込む必要性を有さない場合、フォワードチャネルにおけるダウンストリームをパッシブに設定するのみであってもよい。したがって、最初の書き込みアクセスノードが最後の読み込みアクセスノードの前に来る場合、チャネルの全リンクをアクティブに設定してもよい。
【0026】
一定時間期間にわたってメディアパスの設定のために確立するリンクを介してコンテンツが送信されない場合、リンクに対して切断がトリガされてもよい。メディアパスのそのようなリンクを通じてハートビート信号を送信することにより、これを回避してもよい。それぞれのリンクを提供するメディアゲートウェイの、対応するメディアコンテキストマネージャにおけるこれらのリンクを通じてメディアコンテンツが送信されるかの検出を無効にすることもできる。このように、コアネットワークを通じてコンテンツが送信される必要がある場合、例えば自発的に要求される読み込みアクセスにおいて、メディアパスはスタンバイ状態に保持されてもよい。
【0027】
別の実施形態では、メディアプレーン・アクセスのニーズを有するアップストリームおよびダウンストリームのノードを判定するために、対応ノードは、類似の追加情報要素を使用してもよい。情報要素および追加情報要素に基づいて、シグナリングパスにおけるあらゆるノードが、それぞれのチャネル(例えばフォワードまたはバックワードチャネル)に対するメディアプレーン・アクセスのニーズを有さないと対応ノードが判定する場合、ノードはそれぞれのチャネルの次のダウンストリームのノードへのメディアパスのリンクを確立しないか、または、それぞれチャネルの次のダウンストリームのノードへの既に確立されたメディアパスのリンクを解除する。リンクが確立されないか、または解除されるかのいずれかであるので、メディアゲートウェイにより割り当てられるリンクおよびコンテキストマネージャの観点では、リソースの使用を削減しうる。さらに不使用リンクが設定されないか、または解除されるので、ハートビート信号に対する、またはコンテンツ伝送を検出することの無効化に対するニーズがなくなりうる。書き込みアクセスが要求される場合、それぞれのチャネルにおけるアップストリームのノードが、そのそれぞれのチャネルへ書き込む必要性を有さない場合、その場合にのみリンクが確立されないか、または解除されてもよい。
【0028】
情報要素を処理できないシグナリングパスにおけるレガシーネットワークノード、すなわち非対応ノードが、さらに検出されてもよい。一般に、例えば対応ノードの各々が識別子を入力する情報要素に情報を入力しなかったパスにおけるノードに対して、対応ノードが設定メッセージと応答メッセージの少なくともいずれかから受信される情報要素を分析することにより、検出が生じ得る。
【0029】
具体的な例では、情報要素は、各対応ノードがノード識別子を入力する、ノード識別フィールドを含んでもよい。そして、対応ノードは、設定メッセージと共に受信される情報要素のノード識別フィールドに格納されるノード識別子が、メッセージが受信されたノードのノード識別子と一致するかをチェックしてもよい。ノード識別子が一致しない場合、ノードはフル・メディアプレーン・アクセスのニーズを情報要素に設定してもよい。したがって、レガシーノードがメディアプレーンへのフルアクセスを有することを保証しうる。そして、対応ノードはそれ自身の識別子を情報要素のノード識別フィールドに書き込んでもよい。情報要素は要求される格納スペース、したがってシグナリングオーバヘッドを削減するように、随時上書きされてもよい。このように、簡単であるが、有効なレガシーノードの検出が実現されうる。
【0030】
また、応答メッセージの追加情報要素を使用するか、またはノード識別フィールドにノード識別子を上書きし、それぞれの対応ノードに対するそれぞれのメディアプレーン・アクセスのニーズおよびノード識別子を、別々に情報要素に格納することも確かに考えうる。
【0031】
さらなる実施形態では、情報要素は、シグナリングパスにおける対応ノードのそれぞれが、そのメディアプレーン・アクセスのニーズおよびノード識別子を入力する、アクセスのニーズのリストを含む。そして、対応ノードは次のようにメディアパスを確立することができる。それ自身がメディアプレーン・アクセスのニーズを有するノードは、同様にメディアプレーン・アクセスのニーズを有する次のアップストリームまたはダウンストリームのノードへの、直接接続(すなわちメディアパス接続)を設定することができる。したがって、メディアパスは、発信および着信アクセスゲート以外の、メディアプレーン・アクセスのニーズを有さないノードをバイパスしてもよい。したがって、コアネットワークトラフィックが削減されうると共に、バイパスされたノードはリソースを節約しうる。
【0032】
メディアプレーン・アクセスのニーズを有する、情報要素を処理することが可能なノード、すなわち対応ノードは、メディアプレーン・アクセスのニーズを有するシグナリングパスにおけるダウンストリームまたはアップストリームの最初のノードに対する、応答メッセージの情報要素に含まれるアクセスのニーズのリストをスキャンしてもよい。そして、そのようなノードが発見された場合、対応ノードは、検出された最初のノードへのメディアパス接続を設定するか、または検出された最初のノードに接続するように既存メディアパス接続を変更してもよい。したがって、少なくともコアネットワークにおいてメディアパスが設定されてもよい。これはアクセスのニーズが検出されるメディアチャネルと関係なく実行されてもよく、または、メディアチャネルごとに実行されてもよい。
【0033】
シグナリングパスにおけるレガシーノードは情報要素の分析により検出されてもよい。例として、そこから情報要素を伴うメッセージが受信されるノードが、その識別子をリストに入力していない場合、そのノードはレガシーノードであると仮定してもよい。1つ以上のレガシーノードが検出される場合、シグナリングパスにおいて、レガシーノードのアップストリームの最初の対応ノードとダウンストリームの最初の対応ノードへのメディアパス接続を設定することができる。さらに、レガシーノードを経るメディアパスを確立するように、最初のアップストリームおよびダウンストリームのノードにより、メディアパス接続がレガシーノードへ設定されることができる。例として、レガシーネットワークノードを経る接続を確立することにより、レガシーノードがメディアプレーンへのフルアクセスを得ることを保証できるように、最初のアップストリームとダウンストリームの対応ノードの少なくともいずれかは、フルにメディアプレーンに加入してもよく、すなわち、フル・メディアプレーン・アクセスのニーズを情報要素に入力してもよい。
【0034】
情報要素と共に収集される、対応ノードのメディアプレーン・アクセスのニーズの情報は、さらに、アクセスネットワークにおいてメディアパスのローカルショートカットを確立できるかを判定するために評価されてもよい。そのような評価は、一方または双方のアクセスゲートウェイにより実行されてもよい。そのようなショートカットを確立できる場合、アクセスネットワークのコントローラに、ショートカットを確立できることが通知されてもよく、また、メディアプレーン・アクセスのニーズの情報がそのコントローラに送信されてもよい。そして、コントローラは、受信された情報に基づいて、自らショートカットを確立することを決定してもよく、または他ノードにショートカットを確立するように指示してもよい。
【0035】
本発明のさらなる態様によれば、同一のアクセスネットワークを介して接続する発信端末と着信端末間の接続を設定する方法が提供される。アクセスネットワークは、少なくとも1つのアクセスゲートウェイを通じてコアネットワークにアクセスする。本方法はコアネットワークのコアネットワークノードにより実行される。コアネットワークノードは、少なくともコアネットワークにおけるシグナリングパスに沿って送信される接続を確立するための接続設定シグナリングを受信する。シグナリングパスはコアネットワークノードを通過する。接続設定シグナリングに伴って、情報要素の送信の方向に関してシグナリングパスにおけるコアネットワークノードに先行する少なくとも1つのノードの、メディアプレーン・アクセスのニーズを格納する情報要素が受信される。メディアプレーン・アクセスのニーズは、接続が設定されるべきメディアプレーンへの先行ノードのアクセスのニーズを示す。コアネットワークノードはメディアプレーンへのアクセスのそのニーズに関する情報を情報要素に入力する。そして、接続設定シグナリングを伴って、シグナリングパスにおける次のノードに、その情報要素が送信される。したがって、アクセスネットワークにおいて接続メディアパスのローカルショートカットを確立できるかを判定するため、情報要素を用いて、シグナリングパスにおけるノードのメディアプレーン・アクセスのニーズの収集を有効にしてもよい。
【0036】
本方法の実施形態では、コアネットワークノードは、それ自身のメディアプレーン・アクセスのニーズと、シグナリングパスにおける他のノードのメディアプレーン・アクセスのニーズとに基づいて、その関連するメディアゲートウェイを経るメディアのルーティングを適合させる。接続設定シグナリングにより受信される情報要素と、接続設定シグナリングに応答して受信されるメッセージに含まれる対応する情報要素との少なくともいずれかにおいて、これらのニーズが示されてもよい。このようにして、コアネットワークノードはリソースを節約し、コアネットワークを経るトラフィックを削減しうる。
【0037】
ある例では、メディアパスはフォワードチャネルおよびバックワードチャネルを含んでもよい。接続設定シグナリングに伴って受信される情報要素の他に、追加情報要素の送信方向に関して、シグナリングパスにおけるコアネットワークノードに先行する少なくとも1つのノードのメディアプレーン・アクセスのニーズを格納する追加情報要素が、対応する応答メッセージと共に受信されてもよい。そして、シグナリングパスにおける任意のノードがフォワードチャネルまたはバックワードチャネルに対するメディアプレーン・アクセスのニーズを有するかを情報要素から、そして追加情報要素から判断してもよい。そして、コアネットワークノードは、コアネットワークを経るメディアパスを確立するために、メディアゲートウェイコンテキストおよびその関連するメディアゲートウェイのリンクを設定してもよい。情報要素および追加情報要素から、フォワードまたはバックワードチャネルのダウンストリームへのメディアコンテンツの伝送の必要がないと判断される場合、各チャネルのダウンストリームのメディアリンクを確立しないか、または以前に確立している場合は解除するように、これを実行できる。それぞれのチャネルに対してダウンストリームのメディアリンクをパッシブに設定することも可能であり、これは、そのメディアリンクにはコンテンツが送信されないことを意味する。そして、コアネットワークノードは、パッシブリンクへのハートビート信号の送信をトリガしてもよく、また、対応するメディア・ゲートウェイ・コンテキスト・マネージャにおけるパッシブリンクを経てメディアコンテンツが送信されているかの検出を無効にしてもよい。
【0038】
もう1つの実施形態では、情報要素はシグナリングパスにおける対応ノードの各々がそのメディアプレーン・アクセスのニーズおよびノード識別子を入力する、アクセスのニーズのリストを含む。接続設定シグナリングへの応答メッセージを伴って、アクセスのニーズのリストを伴う情報要素が受信される。ネットワークノードがそれ自身のメディアプレーン・アクセスのニーズを有する場合、ネットワークノードは、メディアプレーン・アクセスのニーズを有するシグナリングパスにおけるダウンストリームまたはアップストリームの最初のノードに対する応答メッセージに含まれるリストをスキャンする。そのようなノードが発見される場合、ネットワークノードは、検出された最初のノードへのメディアパス接続を設定するか、または最初のノードに接続するように既存メディアパス接続を変更する。このように、少なくともコアネットワークにおけるメディアパスが設定されてもよい。ノードがメディアプレーン・アクセスのニーズを有さない場合、ノードがメディアパスによりバイパスされるように、そのノードはメディアパス接続の設定を控えてもよい。したがって、コンテキストマネージャおよびリンクを割り当てる必要がないので、コアネットワークノードは更なるリソースを節約できる。
【0039】
情報要素は上述のように構成されてもよい。特に、フォワードおよびバックワードメディアチャネルへの読み込みおよび書き込みアクセスのニーズを示す要素を含んでもよく、要素はフラグの形式で提供されてもよく、情報要素は累積される形式で、または別々に対応ノードの各々のアクセスのニーズを格納してもよい。
【0040】
本方法は、さらに、コアネットワークノードに関する上述のステップの何れをも含んでもよい。例えば、情報要素を分析することにより、例えば、最後の先行する対応ノードにより入力される識別子と、シグナリングパスにおける先行ノードの識別子とを比較することにより、レガシーネットワークノードの検出を実行してもよい。
【0041】
本発明のさらなる態様によれば、同じアクセスネットワークを介して接続する発信端末と着信端末間の接続を設定するように適合されたコアネットワークのネットワークノードが提供される。アクセスネットワークは少なくとも1つのアクセスゲートウェイを経てコアネットワークにアクセスする。コアネットワークノードは、コアネットワークノードに関して上述された方法の何れをも実行するように構成される。
【0042】
本発明は、さらに、少なくとも1つのアクセスゲートウェイを経てコアネットワークにアクセスする、同一のアクセスネットワークを介して接続する発信端末と着信端末間の接続を設定する、アクセスゲートウェイにより実行される方法に関する。本方法では、少なくともコアネットワークにおけるシグナリングパスに沿って送信される信号であって、接続を確立するための接続設定信号が受信される。設定されるべき接続のメディアプレーンへのアクセスの、シグナリングパスにおけるノードのニーズの情報を、受信された接続設定シグナリングからの情報要素の検索により収集する。情報要素は、シグナリングパスの少なくとも1つのノードの、メディアプレーン・アクセスのニーズを格納する。そのように収集されるメディアプレーン・アクセスのニーズの情報は、アクセスネットワークにおいて接続のメディアパスのローカルショートカットを確立できるかを判断するために供給される。利用可能なこの情報を有することにより、ショートカットが可能であるかの信頼できる判定を達成でき、このようなショートカットが確立されると、ユーザ体験の改良およびオペレーションの経費の削減が得られる。
【0043】
ある実施形態では、アクセスゲートウェイは、発信端末に対して、それを経てコアネットワークにアクセスする、発信アクセスゲートウェイである。そして、発信アクセスゲートウェイは、少なくともコアネットワークを経る接続を設定するための設定メッセージに情報要素をさらに含めてもよく、少なくともコアネットワークを経るシグナリングパス上で、コアネットワークの着信アクセスゲートウェイへ設定メッセージを送信してもよい。そして、上述の受信された接続設定シグナリングは、設定メッセージに応答して着信アクセスゲートウェイにより送信される応答メッセージであってもよい。そして、その応答メッセージは、シグナリングパスに沿う少なくとも1つのノードがそのメディアプレーン・アクセスのニーズを入力した設定メッセージの情報要素を含んでもよい。アクセスゲートウェイは、設定メッセージの送信前に、自らのメディアプレーン・アクセスのニーズを情報要素に、自ら確実に入力してもよい。
【0044】
もう1つの実施形態では、アクセスゲートウェイは、着信端末に対して、それを経てコアネットワークにアクセスする、着信アクセスゲートウェイである。そして、上述の設定信号は、シグナリングパスに沿うコアネットワークの発信アクセスゲートウェイによって送信されると共に、その着信ゲートウェイにより受信されてもよく、情報要素を含む。そして、着信アクセスゲートウェイは、収集されたメディアプレーン・アクセスのニーズを伴う情報要素を含む応答メッセージを、シグナリングパスに沿って逆方向に発信アクセスゲートウェイに送信してもよい。例えば、受信した情報要素を応答メッセージにコピーしてもよい。着信ゲートウェイ自身は、応答メッセージの送信前に、それ自身のメディアプレーン・アクセスのニーズを、確実に情報要素に入力してもよい。したがって、シグナリングパスに沿う任意の対応ノードは、アクセスのニーズが通知されてもよい。
【0045】
さらなる実施形態では、シグナリングパスが経て進行する少なくとも1つのノードが、メディアプレーンへアクセスすることのそれ自身のニーズに関する情報を、追加情報要素へ入力することを可能とするように、着信ゲートウェイは、追加情報要素を応答メッセージに含めてもよい。2つの情報要素を用いて、シグナリングパスにおけるノードは、アップストリームまたはダウンストリームのノードがメディアプレーン・アクセスのニーズを有するかを判定してもよい。
【0046】
重ねて、情報要素は上述のように構成されてもよい。
【0047】
さらに、本方法は、アクセスゲートウェイにより実行できる上記ステップの何れをも含んでもよい。例として、情報要素と共に収集される情報から、アクセスネットワークにおけるショートカットが可能であるかを判定してもよく、そして、そのアクセスネットワークの制御ノードに対応情報を供給してもよい。
【0048】
アクセスゲートウェイはコアネットワークノードとも考えられるので、さらにコアネットワークノードに関する上記ステップの何れもが実行されてもよい。例えば、コアネットワークにおける次のノードへの、その関連するメディアゲートウェイのメディアパスを再構成してもよい。
【0049】
本発明のさらなる態様は、同一のアクセスネットワークを介して接続する発信端末と着信端末間の接続を設定するように構成される、コアネットワークの対応するアクセスゲートウェイを提供する。アクセスゲートウェイはアクセスゲートウェイに関する上記方法の何れをも実行するように構成することができる。
【0050】
本発明は、さらに、コンピュータシステムにおいてデータ記憶媒体を使用する場合に制御情報が上述の方法の何れをも実行するように構成される、格納される電子的に可読な制御情報を伴う電子的可読データ記憶媒体を提供する。さらに、コンピュータシステムの内部メモリにロードできるコンピュータプログラム製品であって、その製品が実行される場合に、上記方法の何れかを実行するためのソフトウェアコード部分を含む製品を提供する。プログラムはデータ記憶媒体上で提供されてもよい。
【0051】
上述の、および以下でさらに説明する本発明の態様及び実施形態の特徴は、示される各組み合わせにおいてのみならず、他の組み合わせにおいてまたは本発明の範囲を離れることなく分離してもまた、使用できることは明らかであるだろう。
【0052】
本発明の先のおよび他の特徴および利点はさらに添付する図面と共に読む以下の詳細な説明から明らかになるであろう。図面では、同じ参照番号は同じ要素を指示する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】同じアクセスネットワークを介してシグナリングプレーンおよびメディアプレーンを含むコアネットワークへの発信端末および着信端末の接続を概略的に示す図。
【図2】第1のオペレータのコアネットワーク形式のアクセスネットワークおよび第2のオペレータのコアネットワークを経る発信端末から着信端末へのシグナリングパス及びメディアパスを概略的に示す図。
【図3】本発明の実施形態による情報要素およびコアネットワークを経るシグナリングパスにおけるその送信を概略的に示す図。
【図4】アクセスネットワーク及びコアネットワークの可能な実装を概略的に示す図。
【図5】発信アクセスゲートウェイおよび着信アクセスゲートウェイを有するコアネットワークを経るシグナリングパスおよびメディアパスを概略的に示す図。
【図6A】図5のネットワーク構成において接続を設定する場合の、シグナリングを概略的に示すフロー図。
【図6B】図5のネットワーク構成において接続を設定する場合の、シグナリングを概略的に示すフロー図。
【図7A】本発明の実施形態により接続を設定する場合の、シグナリングを示すフロー図。
【図7B】本発明の実施形態により接続を設定する場合の、シグナリングを示すフロー図。
【図8】本発明の実施形態におけるネットワーク構成およびリングトーンの生成を概略的に示す図。
【図9】本発明の実施形態におけるネットワーク構成およびリンギングトーンの生成を概略的に示す図。
【図10】発信及び着信アクセスゲートウェイ間にさらなるコアネットワークノードを有する本発明の実施形態によるネットワーク構成を概略的に示す図。
【図11】ローカルショートカットの設定の可能性を概略的に示す図。
【図12】本発明の実施形態によるローカルショートカットの設定時の、コアネットワークにおける発信及び着信アクセスゲートウェイ間のシグナリングを概略的に示す図。
【図13】本発明の実施形態による方法を示すフロー図。
【図14】コアネットワークノードにおいて実行される、本発明の実施形態による方法を示すフロー図。
【図15】本発明の実施形態によるアクセスゲートウェイを概略的に示す図。
【図16】本発明の実施形態によるコアネットワークノードを概略的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下では、例示的実施形態および添付図面を参照することにより、本発明をより詳細に説明する。示される実施形態は、移動通信ネットワーク、例えば2G(第2世代)または3G(第3世代)技術仕様書による移動通信ネットワークにおける接続を確立するための技術に関する。しかしながら、本明細書で説明する概念は他のタイプの移動通信ネットワーク、例えばWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)ネットワーク、Wimaxネットワーク、LTE(ロングタームエボリューション)ネットワークおよび同様のものにも適用できることが理解されるべきである。
【0055】
2つの端末、例えば移動電話機、コンピュータ端末または同様のもののようなユーザ端末(UE)が、同じアクセスネットワークを介してコアネットワークに接続する場合、アクセスネットワークにおけるメディアプレーンにおいてショートカットを確立することが可能かもしれない。そのようなショートカットは、メディアプレーンにアクセスするための通常のシグナリングまたはルーティングパスにおけるノードの要求に従うべきである。例えば、いくつかの例では、読み込みアクセスを必要とする場合、ショートカットおよび読み込みアクセスの双方を同時に実現できるように、例えばアクセスネットワークにおけるメディアコンテンツを分岐することにより、ショートカットがなお確立されてもよい。他の例では、例えば、メディアプレーンへの書き込みアクセスを必要とする場合、ショートカットが可能でないことと判定してもよい。課題は、コアネットワークにおける1以上のアクセスゲートウェイが、シグナリングパスにおけるノードの要求するメディアプレーン・アクセスのニーズをどのように判定するかである。この課題は、コアネットワークにおいて接続される端末間でショートカット接続を確立するために、ローミング端末を有しうると共に、1以上のコアネットワークを経る回線交換(CS)シグナリングパスを使用しうる、全てのアクセスネットワークに一般的である。本発明の実施形態は、接続設定シグナリングを伴って送信される情報要素を使用して、アクセスゲートウェイにおけるメディアプレーン・アクセスのニーズの要求された情報を収集することにより、この課題を解決する。
【0056】
一般に、アクセスネットワークはアクセスゲートウェイを通じてコアネットワークにアクセスする。アクセスネットワークはGSM(登録商標)(モバイル通信用グローバルシステム)、UMTS(汎用移動通信システム)またはLTE(ロングタームエボリューション)無線ネットワークのような任意のタイプのネットワークでありうるが、ただいくつかの例を述べると、またWLAN/WIFIまたは「ケーブルtv」ネットワーク、他のオペレータのコアネットワーク(例えば国際交換を介する接続)および同様のものでありうる。
【0057】
アクセスゲートウェイはコアネットワークを通じてシグナリングパスを設定する。これは端末間の接続を制御するために実行される。端末間で交換される実際のコンテンツ(音声など)は1以上のコアネットワークを通じてメディアパス上で伝送される。複数の端末が1つの同一のアクセスネットワークを介して接続する場合、このメディアパスは実際には必要でないであろうし、またショートカットできよう。端末は例えば同じ無線アクセスネットワーク内に所在してもよい。
【0058】
GERAN(GSM EDGE無線アクセスネットワーク)におけるLCLS(ローカル・コール・ローカル・スイッチ)のようなアクセスネットワーク内部のショートカットは、エンドユーザ体験(歪み、遅延など)およびオペレータ(メディアゲートウェイおよびリンク容量におけるコンテキストハンドラの意味における割り当てられるリソース容量)の双方から大きな利益を提供できる。しかしながら、従来システムでは、アクセスゲートウェイが、含まれる現実のコアネットワークノードの何れもがメディアプレーンを通過するコンテンツを必要としないことを保証できる場合にのみ、ショートカットが実行されるべきである。このメディアアクセスが要求されるであろう状況例は、合法的傍受(読み込みアクセス)、ホームネットワークにおける記録サービス(読み込みアクセス)、トーン挿入および通知(書き込みアクセス)などである。アクセスゲートウェイは、一般に、そのような利用可能な情報を持たない。
【0059】
1つの実施形態によるソリューションは以下の原理に基づく:発信アクセスゲートウェイ(O−AGW)(すなわち発信端末Toがそれを通じて接続するゲートウェイ)は、シグナリングプレーンを通じて、情報要素、例えば登録フィールドを設定メッセージに含め、それを用いて、シグナリングパスが経て進行する後続ノードはメディアコンテンツに加入することができる。加入は、ノードがメディアプレーン・アクセス、例えばメディアパスの特定チャネルから読み込む、または特定チャネルに書き込むことのニーズまたは要求を示すことを意味する。設定メッセージは、設定処理において、発信アクセスゲートウェイが着信ゲートウェイに送信する任意のメッセージでありうる。
【0060】
着信アクセスゲートウェイ(T−AGW)(すなわち着信端末(Tt)がそれを通じてコアネットワークに接続するアクセスゲートウェイ)は、発信ゲートウェイへの逆ルートに従い、応答メッセージで(例えば応答メッセージの中に情報要素をコピーすることにより)累積加入を返送する。パス内部の両ゲートウェイおよび全ノードはこの時メディア要求に関する展望を有する。この情報に基づいて、アクセスネットワーク内部にLCLSのようなショートカットを有するかを決定できる。応答メッセージは、設定処理において、設定メッセージの受信後に着信ゲートウェイが送信する任意のメッセージでありうる。
【0061】
発信および着信ゲートウェイは同一であってもよく、また、1つのデバイスに結合されてもよいことに注意されたい。
【0062】
ノードがメディアコンテンツに加入するであろう場合、例えばノードが読み込みアクセスのみを必要とする場合、ショートカットは必ずしも禁止されない。その場合、ローカルショートカットをなお提供できるようにするため、アクセスネットワークにおいて、またはアクセスゲートウェイで、メディアコンテンツを分岐(コピー)することができる。同様に、パスにおけるノードが書き込みアクセスを要求する場合であっても、ショートカットを確立してもよい。そのような場合、例えば、アクセスネットワークにおいて、またはアクセスゲートウェイで、両ストリーム(書き込みアクセスを要求するノードで発生するCNストリームとショートカットストリーム)のメディアコンテンツをマージしてもよい。
【0063】
ノードがメディアプレーンを必要とするかを判定するため、アクセスゲートウェイは、常に、設定メッセージに情報要素を含めることができる。しかしながら、全要求接続の内のあるパーセンテージに対してのみローカルショートカットが可能であろうから、これは全ての場合には要求されないであろう。一方、ショートカットを確立できないと判定された場合でも、利益をもたらすであろう情報要素(IE)の情報に基づいて、メディアパスに少々のリソースを割り当てることは可能であるかもしれない。
【0064】
例として、発信ゲートウェイによるグローバル・コール・リファレンス(GCR)番号の使用がある。この場合、発信者IDがGCR番号の一部であるので、発信ゲートウェイが同じプール、すなわち同じオペレータネットワークの一部であることを、または同じアクセスゲートウェイにいることさえ、着信ゲートウェイは容易に検出できる。このため、発信ゲートウェイは常に情報要素を挿入してもよい。そして、ショートカットが利益をもたらさないであろうことを検出すると、着信ゲートウェイは、情報要素を応答にコピーしないことを決定してもよい。シグナリングパスにおける発信ゲートウェイおよび全ノードはその欠如を認識し、通常のメディアプレーンの確立を再開するであろう。したがって、シグナリングオーバヘッドを削減しうる。
【0065】
情報要素を常に含むことにより、メディアパスのショートカットの提供の可能性を失う場合を削減できる。コアネットワークでは、Bナンバー、すなわちコンタクトされる、または呼び出されるパーティ番号を変更できるいくつかの機能およびサービスが知られている。最もよく知られるのは、(移動から固定へ、固定からインターネット電話へ、移動からインターネット電話へ、衛星移動から固定へ、などのような)呼転送、および、グループ番号を呼び出し、そのグループの1つの端末をBパーティ(または受信パーティ)として選択する場合のような、業務番号に一般的な、呼分配または選択である。別の例として、全国的番号を全国的チェーンの直近の店舗またはエージェントのBナンバーに変換するエリアに基づくルーティングがある。そして重ねて、エージェントまたは店員が丁度配達中であり、誰も店にいないため、エージェントまたは店員への呼は再びその携帯に転送されてしまうだろう。そうして、Bパーティの呼が応答を戻すと、O−AGWは、一般的に、Bパーティ(呼び出されるパーティ)の所在についてのみ確信でき、そのことからBパーティが実際に同じアクセスネットワークにいることを検索することができる。この情報とシグナリングパスに沿うノードの収集されたアクセスのニーズとに基づいて、ショートカットが可能であるかの決定ができる。
【0066】
シグナリングトラフィックの削減の可能性は、ショートカットが原理的に可能であるかの前もっての判断と、ショートカットが可能である場合にのみ、すなわち選択的に、情報要素の送信にある。
【0067】
例として、ローカルショートカットが可能であるアクセスネットワークにより(例えばアクセスネットワークにおけるコントローラにより)発信ゲートウェイをトリガできよう。両端末が同じアクセスネットワークを介して接続する場合、両端末は、一般に、同じコントローラを介して、例えば同じ基地局制御装置(BSC)、同じ無線ネットワーク制御装置(RNC)、同じeNodeBまたは同じ国際交換を介して、接続するであろう。したがって、アクセスネットワークコントローラ(ANC)は両端末が同じアクセスネットワークを介して接続するのに利用可能な情報を有し、アクセスゲートウェイにこの情報を供給することができる。
【0068】
別の可能性は発信アクセスゲートウェイ自身がローカルショートカットはオプションであろうことを検出することである。2つのMSCの形式のアクセスゲートウェイを伴う例を示す。各MSCはそのMSCを介して接続する端末の詳細を含むローカルレポジトリ(VLR:ビジタ・ロケーション・レジスタ)を持つ。アクセスネットワークを所有するオペレータは、プールにグループ化しうる、いくつかのMSCを有するかもしれない。問題は、1つのMSCは、一般に、同じアクセスネットワークに所在する他MSCに接続する端末を考えないことである。ありうるソリューションは、ローカルVLRが全MSC(またはプールの全MSC)にわたる、1つの分散データベースにあることである。各MSCは、情報を読み込みそして書き込む、VLRの独自のローカルパートを有する。情報を書き込む場合、その分散VLRデータベースの更新のために、ブロードキャストにおいて、情報が全ての他のMSCに自動的にコピーされる。このようにして、他端末がそれ自身のVLRか、または同じネットワークに属する他のMSCの1つに存在する場合、MSCは設定されるべき接続をチェックすることができる。したがって、O−AGWは、呼び出されるパーティが同じアクセスネットワークにいるかを判断できる。
【0069】
呼び出されるパーティの番号も共通アクセスネットワークの検出に使用されてもよい。なお、呼び出されるパーティがアクセスネットワークに接続しうる同じタイプであるかを知ることは常には可能でない。特有な問題として、例えば、接続が固定接続からインターネット接続に移る場合に固定番号を保持する場合の、番号ポーティングがある。
【0070】
上述の手段により、発信アクセスゲートウェイ(例えばMSC)はローカルショートカットの可能性を素早く検出でき、1以上のコアネットワークを通じたシグナリング手順を開始できる。着信ゲートウェイ(例えばMSC)は情報要素の存在を検出し、累積応答、すなわち収集されたメディアプレーン・アクセスのニーズを格納する情報要素を伴う応答メッセージを返送すると、自動的に追随する。
【0071】
使用するオプションを判断するために、コアネットワークオペレータは、(同じアクセスネットワークの両パーティに基づいて)ローカルショートカットを有することができた呼のパーセンテージ、接続設定シグナリングへの情報要素の恒常的なまたは選択的な包含のコスト/労力、ショートカットの提供による利得、ローカルショートカットは原理的に確立できた(すなわち両端末が同じアクセスネットワークを介して接続する場合)が、メディアプレーン・アクセスを必要としたノードがコアネットワークにあったので結局可能でなかった場合のパーセンテージのような種々の要因に重みづけをしてもよい。このデータの大部分は、請求および課金システムとオペレータ間の精算所の設定ログの少なくともいずれかに格納される呼データ記録から検索できる。したがって、オペレータは、恒常的に、または選択的に情報要素を含むか、そして選択的包含に使用する判断基準/オプションの決定に利用可能な情報を有する。
【0072】
接続設定シグナリング、すなわち設定メッセージまたは応答メッセージを伴って送信される情報要素は別に実装できる。1つの可能性は、4つの単純なフラグにおいて、「累積される」単純なメディアプレーン・アクセスの要求(またはニーズ)を得ることである:メディアパスの2つのチャネル(ToからTtへのフォワードチャネル(FW)およびTtからToへのバックワードチャネル(BW))に対し、次のフラグを情報要素において提供できる:
Need_Read_FW: Yes/No
Need_Read_BW: Yes/No
Need_Write_FW: Yes/No
Need_Write_BW: Yes/No
シグナリングパスにおける対応ノードがメディアプレーン・アクセスのニーズを有する場合、対応するフラグを「Yes」(またはバイナリの「1」または同様のもの)に設定する。フラグが先行ノードにより設定済みであった場合、フラグは最早修正されない。したがって、4つのフラグは、全メディアパスに対する対応ノードのアクセスのニーズを格納する。このような実装の利点はその単純性および情報フィールドが大きくならないことである。
【0073】
2つのノード間の中間リンクごとに、または各ノードに対して別々に、これら4つのフラグを提供することにより、さらなる改良が達成されうる。そして、1以上のコアネットワークを経るシグナリングパスにおけるノードの、1つ以上のMGWのバイパスのような個々のショートカットがこの場合可能になりうる。このような、情報要素において提供されるリストは、ルーティングパスに沿って増加するであろうし、動的に増大するノードリストに累積される、より多くの情報を実質的に必要とするであろう。
【0074】
さらに、ノード識別フィールドを情報要素において提供してもよい。対応ノードの各々がそのノード識別子を入力する、ノードごとの個別のフィールドがあってもよいし、また、シグナリングパスに沿って対応ノードの各々により上書きされる単一のフィールドが提供されてもよい。
【0075】
情報要素により収集された情報に基づいて、ローカルショートカットを確立できるかを判定できるだけでなく、コアネットワークを経るメディアパスのアダプテーションも可能になる。例として、1以上のコアネットワークを経るシグナリングパスに沿うノードの何れもアクセスのニーズを有さない場合、メディアパスは全く確立しなくてよい。一方、ノードが書き込みアクセスを必要とする場合、フルメディアパスが確立されてもよい。ローカルショートカットが可能でない場合においても、1以上のコアネットワークにおけるメディアパスのアダプテーションを実行でき、メディアトラフィックの削減およびリソースの節約が得られる。以下では、示されたようなシグナリング方法について、基本検出(メディアプレーンはホットスタンバイに保持される)、メディアプレーンによるコールドスタンバイ、メディアパスの削減および適応メディア再ルーティングのように表される、メディアプレーン操作のための4つの実装を用いて、さらに説明する。さらなる実装または実装の特徴の組み合わせが確かに考えられることが明らかである。
【0076】
第1の実装(ホットスタンバイ)は、単にメディアプレーンを観測することにより、すなわち、制御プレーンの相互作用を伴わず、内部ノードがメディアコンテンツへの書き込みアクセスを要求するかを、接続実行中に検出する能力をアクセスゲートウェイに供給する。実際のメディアパスはフルに設定され、使用しない場合であっても利用可能である。パスにおけるノードにより自発的に要求される読み込みアクセスは検出可能ではなく、したがってこの方法は完全には対称ではない。情報要素により収集されるアクセス要求に基づいて、フルに設定されたメディアパス上でメディアコンテンツを送信するべきかを判定することができる。メディアパスはフルに設定しているので、例えば自発的な書き込みアクセスが検出される場合、ローカルショートカットからコアネットワークを経るメディアパスへと接続を効率的に切り替えることができる。上述のように、ローカルショートカットを維持できるように、メディアストリームを自発的な書き込みアクセスに融合することも可能である。
【0077】
第2の実装(コールドスタンバイ)は、シグナリングパスにおけるノード(外部および内部ノード)が、アクティブリンクまたはパッシブリンクを提供すべきかを決定することを可能にする。パッシブは、リンクのみならずメディアゲートウェイにおけるコンテキストマネージャに対しても規定される。パッシブは、送信するコンテンツがなく、リソースのみを割り当てることを意味する。これは、一般に、すでに実質的な処理能力とリンク容量とを解放するであろう。
【0078】
第3の実装(メディアパスの削減)は、後続(または、書き込みアクセスの場合は先行)ノードが加入していない場合、後続ノードへのさらなるメディアパスを設定しないことにより、シグナリングパスにおけるノードが実際にリソースを削減することを可能にする。主な利点はリソース利用の削減である。マイナスの側面はホットスタンバイおよびコールドスタンバイの双方がないことである。一般的なメディアコンテキストの変更は、追加のアップストリームのメディアパスの設定を要求しうる。
【0079】
第4の実装(適応メディア再ルーティング)は、シグナリングパスにおけるノードが、元のシグナリングパスに従わないメディアパスを再ルーティングすることを可能にする。ノードは、加入している(すなわちメディアプレーン・アクセスのニーズを有する)次のノードへの直接的メディアパスの接続を行い、加入していないノードのMGWをバイパスするであろう。この実装は、リソース利用の大きな削減をもたらし、またメディアゲートウェイ(MGW)マネージャおよび連結するリンクを通じた累積遅延をも削減する。一般的なメディアコンテキストが変化し、ルーティングへの修正を必要とするであろう場合、これは、シャドウルーティングおよび切り替えの設定により処理されてもよい。
【0080】
注目すべき側面は、パッシブメディアパス、すなわちその上でコンテンツが送信されないリンクが、MGWのコンテキストマネージャにおいていくつかの問題を呈しうることである。現在、一定時間の間MGWのコンテキストマネージャを経てメディアコンテンツが提供されない場合、これらは切断をトリガするであろう。ありうるソリューションは、メディアコンテンツマネージャが、この検出を妨げる可能性に適応することでありうる。これは、端末対端末接続が切断される場合、ノードは接続を積極的に解除する必要があることを意味するであろう。
【0081】
別のオプションはパッシブリンク上でのハートビート信号の適用である。パッシブリンクを設定するMGWは、また、例えば、対応するコアネットワークノードの制御下で、そのリンクにハートビートを導入する。ハートビート信号は、非対応ノードの切断状態への移行を防止するので、これはシグナリングパスにおける非対応ノード(メディアストリームへの加入の可能性に適応していない、すなわち情報要素を処理できないシグナリングパスにおけるノード)の問題に対する特別の利点を有する。
【0082】
図1および図2は、2つの異なるシナリオにおける本発明の実装を示す。図1のシナリオでは、アクセスネットワーク101を一般的に示し、それはToおよびTtがコアネットワーク102に接続する無線アクセスネットワーク(RAN)であってもよい。図2のシナリオでは、アクセスネットワークは、それを介してToおよびTtが第2のオペレータのコアネットワークに接続する、第1のオペレータのコアネットワーク(CN)である。前者に対しては、ローカルショートカットをRANにおいて確立でき、一方後者の場合ショートカットは第1のオペレータのCNにおいて可能でありうる。
【0083】
図1は端末Toの接続要求に基づく、コアネットワーク102を経るメディアパス150の概要図を示す。メディアパス150には、いくつかの内部ノードが含まれ、N1からN4で表す。これらのノードは関連するメディアゲートウェイを制御する制御ノードであってもよい。制御ノードおよびメディアゲートウェイは単一ノードにおいて実装されてもよいし、分離したノードとして実装されてもよいことに注意されたい。チャネルAおよびチャネルBパーティ(それぞれ発信および着信端末ToおよびTt)によるコンテンツ配信の点から見ると、メディアパスは典型的に2つのチャネルA(参照記号151)およびチャネルB(参照記号152)を有する。これらのチャネルは呼設定方向(=フォワード)から見て「フォワードチャネル」(A)および「バックワードチャネル」(B)とも呼ばれる。各チャネルは一方向であるが、ノードは各チャネルからただ読み込むか、または各チャネルに書き込むことを要求できる。
【0084】
図面は、接続設定および付加サービスの提供に関与する制御ノードを含むシグナリングプレーン105(O−AGW、T−AGWおよびN1からN4)と、メディアプレーン106(ユーザプレーンとも称す)間を区別する。メディアプレーン106は、コアネットワーク102においてコンテンツが伝送されるメディアパスを確立するメディアゲートウェイ(MGW)を含む。図1では、メディアパスが最終MGWからToまたはTtに直接伸びるように概略的に示されているが、実際のネットワーク構成では、シグナリングパスはアクセス・ネットワーク・コントローラ(ACN)のようなアクセスネットワークにおける1つ以上のノード、例えばGERANの基地局制御装置(BSC)および無線基地局装置(BTS)を通過しうることは明らかである。
【0085】
発信アクセスゲートウェイ(O−AGW110)は、シグナリングパスにおける第1のノードN1に対する設定メッセージを伴う接続要求を開始する。この接続メッセージはBICC−IAM、ISUP−IAMまたは同様のものでありうる。設定メッセージに、例えば、上述の加入フラグバイトの形式で、情報要素が含まれる。その最も単純な形式では、それはAおよびBチャネルに対する読み込み及び書き込みアクセスを予約するためのフラグを含む。フラグはAr(Aチャネルへの読み込みアクセス)、Aw(Aチャネルへの書き込みアクセス)、BrおよびBwと表すことができる。メディアプレーンへの加入を望むノードは、設定メッセージがシグナリングパスに沿ってフォワード方向に送信される場合、1つ以上のフラグを設定する。フラグが既に設定され、したがってメディアプレーンへのアクセスのニーズを示している場合、ノードはそれを変更しない。したがって、情報要素はシグナリングパスにおける全対応ノードのアクセスのニーズを累積する。上述のように、情報要素の他の実装も考えられる。
【0086】
図2のシナリオに同様に適用可能なフラグバイトの例を図3に示す。例で、O−AGWは、フラグ201から204を包含する情報要素200を設定メッセージに含める。O−AGWはアクセスのニーズを有さず、したがっていずれのフラグをも立てない。いずれのフラグをも立てないことにより、O−AGWはメディアプレーン・アクセスのニーズを有さないという情報を情報要素に入力する。N1はメッセージを受信し、同様にいずれのフラグをも設定しない。N2は、フォワードチャネルを読み込むニーズを示す(ストライプにより示すような)Arフラグ201を設定する。N3はAwフラグ202を設定し、またArへの加入を望むが、そのフラグ201は既に設定されており、したがってそのフラグはそのままにしておく。N4はフラグを設定しないが、ArおよびAwは既に設定されている。T−AGWに着信すると、フラグバイトは編集されたように(ISUP−APNのように)接続応答メッセージにコピーされ、逆方向のシグナリングパスの方へ進む。T−AGWがいずれかのアクセスのニーズを有する場合、T−AGWは、コピーする前後に、その情報も情報要素に入力する。
【0087】
情報要素を逆方向に送信するとノードはそれ以上フラグに触れないが、(所望であれば)自身の目的のために累積結果をコピーできる。したがって、シグナリングパスにおける各ノードは他の全ノードのアクセスのニーズに関する情報を得ることができる。
【0088】
応答メッセージが到来すると、いくつかの実施形態では、各ノードはメディアパスのためのMGWコンテキストおよびリンクを設定する。例えば、ノードは設定メッセージを受信した場合にAチャネルを設定してもよく、応答メッセージを受信した場合にBチャネルを設定してもよい。設定および応答メッセージにより、メディアパスにおけるMGWの受信機のアドレスを交換することができ、それぞれのメディアチャネルに対する受信機アドレスでMGW送受信機の構成が許容される。他の実施形態、例えばファストトラックでは、設定メッセージが受信されたときに、MGWコンテキストおよびリンクがすでに設定されていてもよい。そして、受信機アドレスは、ノード間シグナリングにより、例えば、シグナリングパスにおけるあるノードが隣接ノードにその関連MGWの受信機アドレスを通知して、交換されてもよい。そのような実施形態では、メディアパス設定は加速できる。最後にフラグバイトはO−AGWに到着する。O−AGWおよびT−AGWは、ここでショートカットに関し決定するか、またはアクセスネットワークのコントローラにショートカットを割り当てできることを通知することができる。ACNは、そのような決定を行うのに利用可能な全ての必要な情報を有するため、ショートカットを確立することの最終決定、およびショートカットの設定を行うことができる。
【0089】
以上の方法は、本発明により、コアネットワークにおけるシグナリングパスにおける全ノードをイネーブルドとし、すなわちそれ自身のアクセスのニーズを入力することにより情報要素を処理できると共に、本発明の実施形態によるメディアパスの構成のために情報要素により供給される情報をさらに使用できうる環境において実行することができる。ネットワークにレガシーノード(非対応ノード)の無いことを保証できない、すなわち1以上のコアネットワークを経るシグナリングパスにレガシーノードが存在しうる状況では、以下のオプションを適用してもよい。
【0090】
メディアへの加入のためにアップグレードされていないレガシーノードは、それでもメディアコンテンツへのアクセスを要求しうるが、それをシグナリングできないであろう。この課題への1つのあり得るソリューションは例えば情報要素へのノード識別(ノードID)フィールド(例えばフラグバイト)の追加である。対応ノードは情報要素をシグナリングパスにおける次のノードに伝達する前に、そのノードのIDによりIDフィールドを上書きする。次の対応ノードは、設定要求メッセージを受信する元のノードのノードID(メッセージ発信者IDで、後に応答を送信する相手と同じID)と、IDフィールドのIDとが整合するかをチェックする。整合しない場合、非対応ノードが間にいたこととなる。そして、ノードは、それ自身の加入希望またはこれまで受信したものに関わらず、全フラグ(Ar、Aw、Br、Bw)を設定する。このようにして、レガシーノードを、メディアプレーンへのフルアクセスを必要とするかのように取り扱う。
【0091】
別の可能性は接続設定メッセージの選択的エリアの使用である。いくつかのエリアはシグナリングパスにおける全ノードに対する情報を含むので、いくつかのエリアを各ノードによりコピーする。これは、典型的には、グローバル・コール・リファレンス、CDR(課金データ記録)に対する課金情報などのような情報を含む。情報要素(例えばフラグバイト)を、接続設定メッセージのそのようなエリアに提供することができる。別のタイプのエリアはオプションを含むエリアである。例として、メディア符号化、サポートされるCAMELなどがある。ノードは、オプションを常にはサポートしないので、典型的には、そのようなエリアの情報を除去するか、またはそのようなエリアの情報に適応するであろう。情報要素を、設定メッセージと応答メッセージとの少なくともいずれかの、そのようなエリアに含めることができる。例えば、フラグバイトのそのようなエリアへの入力により、レガシーノードに、サポートされないオプションとして、フラグバイトを除去させるであろう。このように、シグナリングパスにおけるレガシーノードの存在を検出できる。この方法は大部分の場合レガシーノードを検出できる。特定の例では、一定のタイプの存在しないメディア符号化として、フラグバイトをマスクする。レガシーノードがシグナリングパスに存在する場合、フラグバイトは応答メッセージで返送されず、T−AGW、ノード4からノード1および最後にO−AGWは、標準メディア設定が必要とされうることと、ショートカットが実行不能でありうることとを認識するであろう。
【0092】
レガシーノード検出のこれらの方法はフラグバイト以外の情報要素、例えば別々のアクセスのニーズとノード識別子とを含むリストにより、同様に上手く作動するであろうことは容易に認識されるであろう。
【0093】
上記方法の特定の実施形態のステップを、図13のフロー図に示す。ステップS1で、発信端末Toは接続を要求する。ステップS2で、発信ゲートウェイO−AGW110は、シグナリングパスにおける第1のノードN1への設定メッセージを伴う接続要求を開始する。発信アクセスゲートウェイは、設定メッセージに、加入フラグバイトを含める(ステップS3)。設定メッセージはシグナリングプレーンを通じて、すなわちシグナリングまたはルーティングパスに沿って送信される(ステップS4)。設定メッセージを受信すると共に送信するシグナリングパスにおけるノードは、対応するアクセス要求を有する場合にメディアプレーンへ加入するために、1つ以上のフラグを設定する(ステップS5)。ステップS6で、設定メッセージがT−AGW120に到着し、ステップS7でT−AGW120は自身のアクセスのニーズを入力し、フラグバイトを応答メッセージにコピーする。受信した情報によりそのMGWを構成する(ステップS9)パスにおけるノードを伴うシグナリングパスに沿って、応答メッセージが逆方向に送信される(ステップS8)。ステップS10で、O−AGW110はフラグバイトを伴う接続応答メッセージを受信する。O−AGWおよびT−AGWはこの時点でショートカットについて決定するか、または、例えばメディアプレーン・アクセスの要求に関する収集された情報を送信することによりACNがショートカットを割り当てできる場合に、アクセスネットワーク101のACNに通知することができる。
【0094】
次に、メディアパスの構成を図1に関してさらに詳細に説明する。
【0095】
基本的検出方法(ホットスタンバイ)は、コアネットワークを通じてフルアクティブメディアパスをなおも提供するであろう。それをフルに又はフルにではなく、若しくはただ1つのチャネルのみを使用するか、すなわちメディアコンテンツを送信するチャンネルの判断は、AGW110およびAGW120並びにACNによる。情報要素により収集されるメディアプレーン・アクセスのニーズにより、この判断がなされる。MGWが切断を検出するのを防止するため、不使用チャネルのための「ハートビート」信号をメディアプレーンで使用できる。実際のチャネル使用に応じて、ハートビートをメディアパスのAチャネル151でO−AGWからT−AGWへ、またはメディアパスのBチャネル152でT−AGWからO−AGWへ送信できる。パスにアップグレードされていないノード(レガシーノード)がありうるため、これらのノードの切断を防止するためMGWにおけるトラフィック検出の禁止はここでは実行すべきでない。
【0096】
一般的なメディアコンテキストの変更が生じる場合に、メディアパスがなおも存在し、自発的な書き込みアクセスに直ちに使用できるという利点を、「ホットスタンバイ」は有する。自発的な読み込みアクセスはより検出し難い。
【0097】
しかしながら、第1のノードまたは任意の他ノードが加入するであろう(例えばN1はAパスへ加入するであろう)場合、他ノードが加入していない場合でもAパスはコアネットワークを通じてフルに伸張するであろう。不要リソースの使用を最小にするため、さらなる実施形態を使用してもよい。
【0098】
メディアプレーンを構成するさらなる方法は「コールドスタンバイ」である。問題は、ノードが、受信フラグバイトから、そのシグナリングパスにおける先行ノードの何れも加入していないことを知っているが、パスの後のノードが加入するであろうかを知らないことである。この課題を解決するため、(設定メッセージにおいてO−AGWからT−AGWへの)「フォワード」フラグバイトを応答メッセージにコピーする。さらに、追加情報要素を応答メッセージに含める。例として、T−AGWは、「バックワード」フラグバイトを追加できる。逆のパスにおけるノードはフォワードフラグバイトに触れないが、フォワードフラグバイトについて以前に行ったのと同様に、そのそれぞれのメディアプレーン・アクセスのニーズの情報をバックワードフラグバイトへ入力する。加えて、各ノードはフォワードフラグバイトを受信すると、コピーをセーブしておく。応答メッセージが到着すると、ここでは、ノードはアップストリームおよびダウンストリームのノードの加入に関して利用可能な情報を有し、したがってメディアチャネルに対するMGWをアクティブまたはパッシブに設定できる。これは、基本的に、アップストリームのノードが書き込みアクセスを予約していないと共にダウンストリームのノードが読み込みアクセスを予約していない場合、ノードがメディアコンテンツをアップストリームまたはダウンストリームにさらに転送しないであろうことを意味する。O−AGWに到着したとき、これら2つのフラグは同一であろう。
【0099】
上述のように、いくつかの実施形態では、MGWにおける初期リンク設定はシグナリング方向において行われる。帯域外トランスコーダ制御ネゴシエーション(OoBTC)がある場合、メディアプレーンは、いずれにせよ、バックワードAPMが受信された後に規定される。これは、フォワードチャネルに対して、設定はなされているが、MGWコンテキストマネージャの設定を変更する必要がありうることを意味する。バックワードチャネルに対しては、リンク割り当てが応答メッセージの着信時に行われるので、これは問題でない。その他の実施形態では、両チャネルは設定メッセージの着信時に設定されてもよく、そうして、MGWコンテキストマネージャの設定は両チャネルに対して変更される必要がありうる。
【0100】
実行されるべき動作は、単純に、フラグバイトの、フォワードでのセーブと、バックワードでの受信とに関する。シグナリングパスにおける先行ノードのアクセスのニーズを示すフォワードフラグバイトの受信時に、MGWの初期設定を実行することができる。バックワードフラグバイトが応答メッセージと共に受信されると、接続設定を完了できるように、シグナリングパスにおける後続ノードのアクセスのニーズの情報が利用可能である。ノードにおいて評価される情報要素(ここではフォワードおよびバックワードフラグバイト)がダウンストリームの特定のチャネルへメディアを伝送するニーズがないことを示す場合、ノードはそれぞれのチャネルのエンドポイントである。例えば、それぞれのチャネルにおけるアップストリームのノードがチャネルに書き込むニーズを有さない場合であって、それぞれのチャネルにおけるダウンストリームのノードがチャネルを読み込むニーズを有さない場合、これはその場合でありうる(チャネルにおけるアップストリームのノードが書き込みアクセスを必要とする場合、そのノードにより生成されるコンテンツは、ショートカットメディアストリームに融合できるように、ダウンストリームチャネルに伝送すべきである)。そして、メディアコンテンツはリンクに伝送される必要がないため、それぞれのMGWリンクをパッシブに設定できる。代わりにハートビート信号を送信することができる。
【0101】
例として、各内部ノードは、アップストリームに対して、(O−AGWからT−AGWへ送信される)フォワードフラグバイトに基づいてそのMGWにおけるコンテキストマネージャを設定し、その逆も同様にする。Bストリームに対しては、それは、Bのダウンストリームの任意のノードがそれに加入していることを示す、セーブされたフォワードフラグバイトであろう。Aストリームに対しては、それは、Aチャネルにおけるダウンストリームの任意のノードが加入していることを示す、バックワードフラグバイトであろう。任意のチャネルにおいて書き込みアクセスが要求される場合、ノードは、そのチャネルのリンクがアクティブまたはパッシブに設定されているかを判定するために両フラグバイトを使用することができる。要求(すなわちメディアプレーン・アクセスのニーズ)を、特定方向へのコンテンツの伝送の要求に設定されている場合、メディアパスはその方向の次のMGWへフルに拡張される。そうでない場合、このMGWは各チャネルのエンドポイントである。受信されたコンテンツは、さらには送信されない。代わって、パスを生かしておくために、ハートビート信号がストリームに送信される。MGWがAチャネルまたはBチャネル若しくは両方のエンドポイントでありうることに注意されたい。各MGWは次のMGWへの特定のチャネルにおけるそのダウンストリームのリンクの保持に関与する。
【0102】
逆方向にAチャネルに向けて流れるBチャネルにおけるダウンストリームは「グローバル」アップストリーム方向、すなわちT−AGWからO−AGWへの方向に対応することに注意されたい。
【0103】
例として、図1のノードN2は、フォワード情報要素により、アップストリームのノードN1およびO−AGWがメディアプレーン・アクセスのニーズを有さないことを通知される。応答メッセージと共に受信される追加情報要素により、N2はダウンストリームのノード、すなわちノードN3、N4およびT−AGWの1つがAチャネルに対する読み込みアクセスのニーズと書き込みアクセスのニーズの少なくともいずれかを有すること、そしてこれらのノードの何れもBチャネルへのアクセスを要求しないことが通知される。Aチャネルにおけるダウンストリームでメディアプレーン・アクセスが要求されると、N2はそのMGWを制御し、コンテンツをAチャネルリンクでN3に送信する。Bチャネルのダウンストリームで(N1の方向において)アクセス要求が存在しないと、N2は、N1へのBチャネルのリンクをパッシブに設定し、例えば、メディアコンテンツの代わりにハートビート信号の送信を開始する。いずれのノードもBチャネルに加入していないと、コアネットワーク102の全Bチャネルのリンクをパッシブに設定することができる。
【0104】
「コールドスタンバイ」の実施形態では、(リンクおよびコンテキストマネージャのような)リソースは、なおも実際に割り当てられ、他の目的に使用することができない。利点は、それらが予約され、シグナリングプレーンにより、すなわちそれぞれの制御ノードにより、むしろ安全にアクティブ化されうることである。同様に、「ホットスタンバイ」もまた、読み込みアクセスに対するシグナリングプレーンのサポートを必要とする。
【0105】
さらなる実施形態、「メディアパスの削減」は、これらのリソースを解放することができる。「メディアパスの削減」の実装は「コールドスタンバイ」のさらなる高度化である。アップストリームおよびダウンストリームについて、同じフラグバイトの原理に従いうる。まさに現時点において、ノードが、エンドポイントであるとともに予約していることを検出する場合、ノードはコンテキストマネージャを割り当てるが、ダウンストリームのリンクは割り当てないであろう。エンドポイントであると共に予約していない、すなわちメディアプレーン・アクセスの要求を有さないことを検出する任意のダウンストリームのノードは、着信するアップストリームのリンクがないであろうため、コンテキストマネージャを割り当てないであろう。そして勿論そのようなノードはまたダウンストリームのリンクの確立もしないであろう。
【0106】
Bストリームに対しては、これは応答メッセージの受信時に行われうる。Aストリームに対しては、リソースは(受信設定メッセージにより)まず設定されてもよいが、応答が受信されることに伴い放棄される。メディアパスの遅い設定はこれを回避しうる。他の実装では、設定メッセージの受信時に両チャネルを設定してもよく、したがって、それぞれのチャネルにおけるダウンストリームにアクセスのニーズがない場合、両チャネルリンクは解除されることが必要であろう。
【0107】
リンクが設定されないため、リソースは解放されうる。一般的なコンテキストにおける変化が生じたときに、追加パス設定が要求されてもよい。「メディアパスの削減」構成では、メディアパスはメディアプレーンに加入していないノードを通じて(より正確にはそのMGWを通じて)伸張してもよい。例として、N2はAチャネルに加入しているがN1は加入していない場合、メディアパスはAチャネルに対するN1のMGWを通じてなお伸張するであろう。これは他の目的に使用できない(リンクおよびコンテキストマネージャのような)リソースを占有するであろう。以下の実施形態(「適応メディアルーティング」)により、これらのノードをバイパスしてもよく、加入しているノード間にのみメディアリンクを作成してもよい。
【0108】
この実施形態は単純なフラグバイトとは異なる情報要素を使用する。シグナリングパスにおける各対応ノードは、動的に大きくなるリストに、そのフラグおよびそのノード識別子(ID)を追加する(すなわちメディアプレーン・アクセスのニーズを入力する)。そのようにして、接続設定シグナリングはその加入を伴う全対応ノードのダウンストリームのリストを集めようとする。
【0109】
先の実装のように、(アップストリームのノードのアクセスのニーズのみを含む)設定メッセージと共に受信されるリストは、メディアパスの一部の設定(例えばメディアコンテキストの初期化)に使用できるが、またダウンストリームのノードのアクセス要求を含む応答メッセージと共に受信されるリストは、メディアパスの設定の完了(例えばメディアコンテキストおよびリンク設定の完了)に使用できる。リストがシグナリングパスにおける特定ノードのMGWにメディアコンテンツを伝送する必要がないことを示す場合、このMGWをバイパスするようにメディアパスが設定される。
【0110】
例として、Aストリームは、最初に設定されてもよく、応答メッセージと共にリストを受信したときに変更されてもよい。他の実施形態では、AストリームとBストリームの少なくともいずれかが最初に設定されてもよいが、アクセスのニーズの完成したリストを含む応答メッセージと共に適合される必要がある。正しいメディア接続を作成するために、リンクを正しく確立するために、リストは種々のフラグ(またはチャネル)に対してコンテキストマネージャのポート/ゲート識別子を含んでもよい。識別子の存在は加入していることを意味する。複数リンクが存在すると共に接続がシグナリング要求/応答メッセージを含まないため、グローバル・コール・リファレンスは、正しい関係を特定するために使用することができる。ポート/ゲートIDを、方向ごとに、「グローバルIP(インターネットプロトコル)アドレス、およびUDP(ユーザデータグラムプロトコル)ポート番号」に対応させることができる。
【0111】
シグナリングパスにおけるコアネットワークノードにより実行されるステップを図14のフロー図に示す。ステップS20で、コアネットワーク(CN)ノードにおいて、アクセスのニーズのリストを伴う情報要素を含む設定メッセージが受信される。ステップS21で、CNノードはAストリーム/チャネルに対するメディアパスのリンク/接続を確立する。上で述べたように、ファストトラックまたはメディアパスの遅い設定も考えられる。CNノードはそのIDと、それ自身のメディアプレーン・アクセスのニーズとを、リストに入力し(ステップS22)、シグナリングパスにおける次のノードに、更新されたリストと共に設定メッセージを転送する(ステップS23)。ステップS24で、CNノードは、T−AGWにより送信され、完成したリストを含む応答メッセージを受信する。 Bストリームに対して、ノードは以下のステップを実行する。応答メッセージが到着すると、CNノードは、加入していない場合(決定ステップS25)、コンテキストマネージャおよびダウンリンクの設定を控えるであろう(ステップS26)。CNノードは、加入している場合(ステップS25)、加入しているダウンストリームの最初のノード(第1のノード)に対する要求メッセージから、格納されたリストをスキャンするであろう(ステップS28)。そして、CNノードは、標準信号ルーティングに従うよりむしろ、そのIDにダウンリンクを設定(または以前に割り当てたリンクを対応するように修正)するであろう(ステップS29)。代替手法は、加入しているダウンストリームのノードが、リストのアップストリームの加入している最初のノードへの接続を確立し、IDと共にポート/ゲート識別子を使用することである。
【0112】
Aストリームが以前に設定されている場合、手順が少し異なる。加入していないノード(決定ステップS25)は、前に割り当てられたコンテキストマネージャを、単に除去する(ステップS27)。加入している場合、Bストリームにおいて、加入しているアップストリームの最初のノードに関して集められたリストがチェックされる(ステップS30)。そして、IDおよびポートゲート情報を使用して、接続(すなわちメディアパスのリンク)は、最初のアップリンクのノードから加入している最初のノードへ変更する(ステップS31)。また、ここで、既に確立されたリンクは修正の必要がないように、メディアチャネルの遅い設定はこれを容易にするであろう。
【0113】
CNノードは、最後に、シグナリングパスにおける次のノードに情報要素を伴う応答メッセージを転送する。これは、勿論、本方法における早い段階、例えば応答メッセージを受信した直後に実行されてもよい。
【0114】
以上の実施形態の説明は、設定メッセージによるAチャネルおよび応答メッセージによるBチャネルの設定を含むが、本説明はメディアパスのファストトラックの設定にも同様に適用できる。そして、設定メッセージを用いて確立されるAチャネルおよびBチャネルの双方は、応答メッセージの情報要素を伴って受信されるリストにおけるメディアプレーン・アクセスのニーズに従って解除され(ステップS26またはステップS27)、または適合(ステップS29およびステップS31)されてもよい。
【0115】
図1に関して、N2がアクセスのニーズを有するとともに、N1がアクセスのニーズを有さないことをリストが示す場合、N2は直接その関連MGWのメディアパスのリンクをO−AGWのMGWへと設定する。したがって、メディアパスはN1のMGWをバイパスする。
【0116】
いくつかの実施形態では、AおよびBチャネルの何れにも対してもアクセスのニーズがない場合にのみ、MGWがバイパスされ、すなわち、AまたはBチャネルのいずれかのためのみにはMGWはバイパスされない。したがって、メディアパスは、AチャネルおよびBチャネルに大して同一である。AおよびBチャネルが異なるパスを取りうる他の実施形態も考えられる。
【0117】
シグナリングパスにおけるレガシーノードは、以下のように取り扱われてもよい。以前に説明した実装におけるのと同様に、ダウンストリームの最初の対応ノードは、少なくとも1つの非対応ノードの存在を検出し、そこから設定メッセージを受信する。予防措置の問題として、対応ノードは両ストリームに加入し、そうして、対応ノードは、非対応ノードに両チャネルのメディアコンテンツを供給することができるとともに、非対応ノードから両チャネルのメディアコンテンツを受信することができる。(ダウンストリーム方向に)レガシーノードに先行するノードは、同様に、全チャネルにフルに加入してもよい。このように、2つの対応ノードは、1つまたは一連の非対応ノードを減る通常のパスであって、各端部に対応ノードを有するパスを生成するであろう(すなわちメディアパスはこれらのノードのMGWを通じて生成される)。この目的のために加入したノードはこれを記憶し、再ルーティングを適用しないが、通常のように隣接する非対応ノードへの接続(すなわちメディアパスのリンク)を確立する。
【0118】
シグナリングパスにおける対応ノードへは、以下のように、パスにおけるレガシーノードの存在が通知されてもよい。レガシーノード(例えばN2)を検出するノード(例えば図1のN3)は、例えば、レガシーノードN2がアクセスのニーズのリストに何ら情報を入力しなかったことに注目することにより、リストにこの情報を入力できる。ダウンストリーム方向においてレガシーノードN2に先行する(すなわち、レガシーノードがそこから設定メッセージを受信する)ノードN1に応答メッセージが着信すると、次のダウンストリームのノードN2がレガシーノードであることを応答メッセージのリストから判断することができ、このノードへのフルメディアパスのリンクを確立することができる。さらにアップストリームのノードも応答メッセージを受信し、N1が、レガシーノードN2に接続するように、フルメディアプレーン・アクセスを要求することを認識する。したがって、加入している次のアップストリームのノード間、そしてN1を通じN2へおよびN3へ、メディアパスが確立されるであろう。そこから、メディアパスは適応ルーティング方式に従い継続する。上述のノード間接続は、各関連メディアゲートウェイ間のメディアリンクを参照することに注意すべきである。
【0119】
適応メディアルーティングを以って、メディアプレーン・アクセスを要求しないノードのMGWをバイパスすることができ、これによりトラフィックおよび所要リソースが削減される。情報要素と共に収集される情報がローカルショートカットは可能でないことを示す場合、例えばシグナリングパスにおけるノードが書き込みアクセス要求を有する場合、適応メディア再ルーティングが実行されてもよいことに注意されたい。
【0120】
両端末が同じアクセスネットワークにいない場合にも、適応ルーティングは可能である。したがって、適応ルーティングは、メディアパスを最適化する非常に強力な方法である。シグナリングパスにおける任意のノードは、O−AGWまたはT−AGWとして動作できると共に、それぞれのノードにより転送される設定または応答メッセージに、情報要素を含めることができる。したがって、情報要素を処理することができるシグナリングパスにおけるノードは、メディアパスを設定するために、上述の方法のいずれかにより情報要素を使用することができる。
【0121】
例として、たとえ応答メッセージがそのゲートウェイにより生成されず、転送されるのみであっても、着信AGWは、情報要素の投入を行うことができる。それは以前に受信した設定メッセージからコピーされた情報要素を、通過すると共に情報要素を含まない応答メッセージに入力することができる。同様に、O−AGWでないパスにおけるノードは、情報要素を通過すると共にそのような要素をまだ含まない設定メッセージに含めることにより、O−AGWとして動作することができる。
【0122】
基本的に、設定メッセージにおいて情報要素がないことを検出するシグナリングパスにおける任意のノードは、応答メッセージに返送情報要素を見ないノードが設定メッセージからそのローカルに格納されるコピーを挿入してもよいように、情報要素を投入することができる。これは、ネットワーク、例えばシグナリングパスにおけるノードのチェーンにおける部分またはセクションもまた、メディアパスを最適化するために情報要素を使用できることを意味する。
【0123】
図2は、アクセスネットワークが、ローカルショートカットが可能でありうる第1のオペレータのコアネットワークである、異なるシナリオを示す。上で与えられた説明は、同様に、上の方法を実行するコアネットワーク102のノードと図2のシナリオとに適用される。
【0124】
図2のシナリオは、境界を経る呼転送を説明することができる。端末Toを伴う発呼者(コーリングパーティ)(またはAパーティ)は、オペレータ1のネットワーク(すなわちアクセスネットワーク101)においてローミング中である。Toは、(不図示の)無線アクセスネットワークを介してアクセスネットワーク101に接続することができる。オペレータ1とオペレータ2とのネットワーク間の境界を経るトラフィックは、境界のそれぞれの側の国際ゲートウェイ交換(IGEX)を用いて確立される。アクセスネットワークにおけるIGEXは、アクセスネットワークコントローラとして機能し、共にアクセスネットワーク101を介して接続するToとTtとの間のメディアパスのショートカットを確立してもよい。コアネットワークにおけるIGEXは組み合わされたO/T−AGWとO/T−MGWとして機能する。オペレータ2にとって、オペレータ1のネットワークはアクセスネットワークとして見える。オペレータ1はまた、インターネット電話オペレータであるかもしれず、その場合、IGEXはIGW(インターネットゲートウェイ)であってもよい。
【0125】
図2の例において、端末Toは、ホームネットワークがコアネットワーク102であるパーティTiを呼び出す。ノードN2において、Ti宛てに受信される呼のために、Ttへの呼転送が提供される。したがって、メディアパスは、コアネットワーク102を経て後方のアクセスネットワーク101に、そして、そこからTtに対して確立される。したがって、例えば、ルーティングパスにおけるノードのアクセス要求の収集およびメディアプレーンの構成に関する上述の方法は、コアネットワーク102で同様に実行されてもよい。
【0126】
転送ノードN2がその呼を転送することをToに通知する場合、その音声メッセージがToへの戻りのメディアパスを使用する。したがって、すでにフルメディアパスを設定する(ファストトラック)のは有利である。N2は、例えば、Toが呼転送区間の追加課金を受理するであろう場合、呼転送に関してToの相互入力を必要としてもよい。コアネットワークサービスは、一般に、発信端末に対して確立される完全2重メディアパスから利益を得る。より早い設定をサポートすることとこのように双方向サービスを可能にするために、設定を受信するダウンストリームのノードは、その直近のアップストリームのノードと直接コンタクトして、そのメディア受信機および場合によって利用可能なメディアチャネルでのコンテンツに対する符号化手段(ノード間シグナリング)を通知できる。このようにして、フルメディアパスを呼設定時に確立することができる。
【0127】
一般に、ノードが設定段階で読み込み/書き込みを必要とし、呼が設定されたときにはそれを必要としないことがありうる。ノードは、設定メッセージがそのノードから発出される(そのようにサービスが既に適用されている)とき、そのアクセスのニーズを情報要素(例えばフラグバイトまたはフラグリスト)に入力することができる。したがってメッセージがノードに入るときの状況に対応して情報を入力することを回避することができる。
【0128】
より一層複雑な場合が、back to backサービスと呼ばれるものである。例えばコレクトコールである。呼はTt端末に対しては設定されないが、その呼はまずサービス区間To−Sで終了し、サービスはその後Ttを呼び出し、課金の受理を尋ねる。Ttが受理すると、サービスは、呼のTo−SおよびS−Tt区間をショートカットが適用しうる1つのパスTo−Ttに連結する。
【0129】
当業者は以上の基本的教示をそのような特定の場合へ修正させおよび適応させる方法を知っているであろう。
【0130】
図15は、以上の構成のいずれかで使用することができる、本発明の実施形態によるアクセスゲートウェイの概略ブロック図を示す。任意のタイプのアクセスゲートウェイに関してここで説明される、上記の方法のステップの何れかを実行するように、アクセスゲートウェイ300を構成することができる。アクセスゲートウェイは、例えばコアネットワークを経るメディアパスを設定するために、MGWインタフェース305を介して関連メディアゲートウェイを制御する。したがって、アクセスゲートウェイは、メディアパスの確立に関してここで記述する何れかのステップを実行してもよい。アクセスゲートウェイ300は、アクセスネットワークへの、特にそのようなネットワークの制御ノードへのインタフェース303をさらに備える。例えば、基地局制御装置、無線ネットワーク制御装置または無線アクセスネットワークのeNodeBへのインタフェース、若しくは別のコアネットワークのゲートウェイへの、例えば別のオペレータのネットワークのIGEXへのインタフェースをさらに備える。
【0131】
アクセスゲートウェイ300は、コアネットワークのノードへの、コアネットワークインタフェース304をさらに備える。例えば、コアネットワークの別のアクセスゲートウェイまたはメディアゲートウェイを制御する任意の他のコアネットワークの制御ノードとインタフェースで接続してもよい。また、VLRまたは同様のもののような、本技術において知られるような任意の他のタイプのノードともインタフェースで接続してもよい。
【0132】
アクセスゲートウェイ300の送信/受信部302は、接続設定シグナリングおよびインタフェースを経るその他のタイプのシグナリング、例えばインタフェース305を介するMGWへの制御シグナリングを送信し、受信する。処理部301は、ここで記述した方法のステップを実行するためのアクセスゲートウェイ300の動作を制御するように適合される。特に、処理部301は、インタフェース304を介して送信される設定メッセージまたは応答メッセージに情報要素を含めることができ、このような受信接続設定シグナリングから情報要素を検索すると共に、ショートカットを確立できるかの判定のための収集される情報を供給してもよい。処理部301は、自身で情報を評価できる。処理部301はさらに、上で概説したように、メディアパスを確立するために検索される情報に従って、そのMGWを制御する。
【0133】
図16の概要ブロック図に例示するコアネットワーク(CN)400は、同様に、コアネットワークノードへのインタフェース403および関連メディアゲートウェイへのインタフェース404を伴って構成される。送信/受信部402は、それぞれインタフェース403およびインタフェース404を介して、接続設定シグナリングおよび制御シグナリングを送信し、受信する。処理部401は、例えばコアネットワークノードに関してここで述べた方法のステップのいずれかをノードに実行させることにより、CNノード400を制御するように適合される。特に、処理部401は、受信した接続設定シグナリングから情報要素を抽出すると共に格納し、それ自身のメディアプレーン・アクセスのニーズをそのような情報要素に入力し、そして、インタフェース403を介して、その情報要素を含む接続設定シグナリングを他のCNノードに転送することができる。さらに、任意の上の実施形態および実装による、インタフェース404上での制御シグナリングにより、その関連MGWを通じてメディアパスを構成してもよい。
【0134】
以下では、本発明のとりうる実装の具体例を説明する。上で与えた説明は、以下ここで説明するより具体的な実装に適用することができることは明らかである。
【0135】
構成例は、携帯電話機の形式の端末、無線アクセスネットワーク(RAN)の形式のアクセスネットワーク、および移動交換センタ(MSC)の形式のアクセスゲートウェイを含む。一般に、携帯対携帯の呼のシナリオは発信無線アクセスネットワーク(oRAN:呼を発する)と、発信コアネットワーク(oCN:1つ、2つ、3つ又はそれ以上のMSCと、1つ又はいくつかのMGWを伴う)と、多分、中継ネットワーク(TN:任意の複雑さ)と、着信コアネットワーク(tCN:oCNにおけるような)と、着信無線アクセスネットワーク(tRAN)とを含むことができる。アクセスネットワークにおいてローカルショートカットを提供するため、oRANおよびtRANは同一であるべきであり、それらは少なくともローカルショートカットを許容すべきである。oRANおよびtRANは論理的に異なっていてもよく、同一の物理RANを共有する異なるネットワークオペレータにより制御されてもよい。多くの場合、唯一のMSCおよび唯一のMGWが存在するであろうが、本方法はパスにおける任意の数のノードに適用することができる。本方法はまた、(これらのネットワーク全てが本発明の実施形態により動作するようにアップグレードされることを条件に、)1つより多くのコアネットワークと、パスにおける任意の数の中継ネットワークとを伴って(それらが全て本発明の実施形態により動作するようにアップグレードされていることを条件に)、動作する能力を有する。
【0136】
解決すべき第1の課題は、共に1つの呼に属する2つの無線区間(発信携帯からの1つおよび着信携帯への1つ)を特定することである。さもなければ、ローカルショートカットが許容されない。発信サイドから着信サイドへのルーティングパスに沿って渡される固有の呼識別子を用いることにより、この課題を解決することができる。ある態様によれば、この地球において任意の方法で呼をルーティングすることは可能であり、したがって真の「グローバル」呼識別子が使用される。3GPPにすでに存在する「グローバル・コール・リファレンス」をこの目的に再使用してもよい。
【0137】
さらに、パスにおける任意のノードがローカルショートカットを許容することを呼ルーティングパスに沿ってネゴシエーションする。ルーティングパス内の単一ノードが、(それがユーザプレーン(すなわちメディアプレーン)にアクセスする必要性を実際に有するか、または新規手順をただ理解しないかのいずれかのために)ローカルショートカットに同意しようとしない場合、ローカルショートカットは確立できない。
【0138】
本実装では、ローカルショートカットのいくつかの特色が区別され、コアネットワーク内部の異なるアクセスのニーズと結合される。
【0139】
a)呼が直接ショートカットされ、コアネットワークを経るユーザプレーンが全く存在しない。そして、ショートカットが中断され、通常のユーザプレーンが確立されない限りは−ユーザプレーンへのアクセスが可能ではなく、付加サービスは可能ではない。このバージョンは、ユーザ認知(高品質、低遅延)および運用コストに関して本質的に改善している。このタイプのショートカットは、大部分の呼においておよびほとんどの時間で、使用されてもよい。
【0140】
b)呼が直接ショートカットされるが、ルーティングパスにおける任意のノードがユーザプレーンデータを読み出せるように、ユーザプレーンデータはなおアップリンクにおいてコピー(例えば分岐)される。この「読み出す」機能のサブバージョンは、アップリンクの発信サイドをコピーするか、またはアップリンクの着信サイドをコピーするか、もしくは両方をコピーするかの何れかである。したがって、パスにおけるノードのアクセスのニーズに応じて、1以上のコアネットワークを経るメディアパスの一方または両チャネル上でメディアコンテンツを送信することができる。
【0141】
c)呼が直接ショートカットされるが、ルーティングパスにおける任意のノードはユーザプレーンに書き込むことができ、これらのデータは携帯に送信される。この「書き込む」機能のサブバージョンは、発信携帯へ、または着信携帯へ、若しくは両方へ書き込むことを含む。この書き込む時間の間に、書き込まれたデータを携帯に供給するために、ローカルショートカットが中断される。
【0142】
本実装によるソリューションは、むしろ能率的手段を以って、これらの場合の全ての制御を許容することができる。呼設定時に、第1の発信MSC(oMSC)は、「グローバル・コール・リファレンス」(GCR)と、この実装で「Need_Read_Need_Write」(NRNW)と呼ばれる、4つのバイナリフラグ:
a)Need_Read_Forward : 0:No、1:Yes
b)Need_Read_Backward : 0:No、1:Yes
c)Need_Write_Forward : 0:No、1:Yes
d)Need_Write_Backward: 0:No、1:Yes
を含む情報要素を生成する
oMSCは、そのニーズに従って、これら4つのフラグをNRNW内に設定する。デフォルトでは、全て4つのフラグがバイナリの「0」値へ写像する「No」に設定される。oMSCはGCRおよびNRNWを、次の呼ルーティングノードに、すなわちシグナリングパスにおける次のノードに転送する。このノード(パスにおける任意のノード)は、そのニーズに従って、これら4つのフラグを修正してもよい。ノードは、フラグをYesからNoに決して再設定しないようにする。ノードは任意のフラグをNoからYesに上げてもよい。
【0143】
1つまたは全フラグをYes(同一ルール)にも上げうるtMSCに到着するまで、場合によっては修正されるNRNWはルーティングパスに沿って次のノードに転送される。最後には、これら4つのフラグは、パスに沿う全ノードのアクセスのニーズに関する論理的OR関数を表す。一般に、NRNWはルーティングパスに沿って後方へ返送され、今度は修正が許容されない。最後には、ユーザプレーンアクセスのニーズの状態、すなわち、読み込みアクセスまたは書き込みアクセスが望まれる/可能であるか、およびその方向(フォワードまたはバックワード)を、パスにおける全ての呼制御ノードが知っている。
【0144】
それに応じて、tMSCは(そして場合によってはoMSCも)、関連するtRAN(およびoRAN)に通知する。1つの起こりうるケースでは、全フラグは「Yes」に設定され、ローカルショートカットが全体として禁止される。最良の場合には、全フラグが「No」に設定され、ローカルショートカットは全く制限されない。その間の全変形が可能である。
【0145】
呼の間に、これらノードのいずれかのニーズが変化することがあり、それらは、NRNWフラグを更新するために、新規メッセージをフォワード方向とバックワード方向の少なくともいずれかに送信しうる。そして、oRANとtRANとの少なくともいずれかは通知を受け、(部分的にまたは全体的に許容され、または拒絶される)ローカルショートカットを修正する必要があるかもしれない。
【0146】
情報要素(ここではNRNW)は、本実装における、能率的手段を伴う呼設定時のショートカットおよび付加サービスに可能な全シナリオの制御を許容する。呼の間の修正の場合、同一の情報要素NRNWは、既存のメッセージまたは新規メッセージ内で送信されてもよい。ローカルショートカットの任意の変形間での変更は随時可能でありうる。
【0147】
以下では、上の教示のより一層特有の実装を、図4から図12に関して説明する。実装は、2Gまたは3Gネットワークに、特にGERANアクセスネットワークにおけるローカルショートカットの提供に関する。アクセスネットワークは、基地局サブシステム(BSS)の形式で提供され、基地局サブシステムは、基地局制御装置(BSC)の形式のアクセスネットワークコントローラと、1つ以上の無線基地局装置(BTS)であって、その範囲内の端末と通信する無線基地局装置(BTS)とを含んでもよい。
【0148】
様々な種類の付加サービス(例えばマルチパーティコール、明示的呼転送、など)のサポートおよび合法的傍受手順のサポートへの影響を避けるため、BSS(基地局サブシステム)のみならず、アクセスゲートウェイ、例えばMSCもまた、ローカルショートカットの確立/解除(以下ではローカルスイッチまたはLCLSとも呼ばれる)に関係しうる。ローカルスイッチの、すなわちアクセスネットワークにおけるローカルショートカットの提供の本実装では、BSSは2つの呼区間を相互に関連付け、すなわちBSSは誰が誰と通話中であるかを知る必要がある。この情報はMSCにより供給される。
【0149】
ローカル・コール・ローカル・スイッチング(LCLS)は、上述のような、MGW上でのリソースの割り当て、MGW除去/挿入に対する可能性のある手順、コアネットワーク(例えばMPTY)内での付加サービス制御への結び付け、コアネットワーク内での合法的傍受の手順、ハンドオーバ手順、MSC−Sプーリングとの相互動作、などに関して、コアネットワークへ大きな影響を与える。ローカル・コール・ローカル・スイッチのための本実装は、コアネットワークへの影響、例えばノード機能、既存呼のフロー、呼の確立および呼の解放への影響を、最少に保つことを目的とする。
【0150】
以下では、「発信サイド」の全ノードは、oMS、oRAN、oMSC、oMGWのように先行する小文字の「o」によりマークされる。「着信サイド」の全ノードは、tMS、tRAN、tMSC、tMGW、などのように先行する小文字の「t」によりマークされる。適用可能な場合、同じ命名法を、oA(インタフェース)、oAssignment−Request、などのように、リンク、メッセージおよび手順のすべてに適用する。呼設定シグナリングの方向は「フォワード」と呼ばれ、oMS=>oRAN=>oMSC=>tMSC=>tRAN=>tMSである。逆方向は「バックワード」と呼ばれ、oMS<=oRAN<=oMSC<=tMSC<=tRAN<=tMSである。
【0151】
図4は本実装の参照構成を示す。主なノードおよびインタフェースのみを強調し、「発信」ノードおよびインタフェース(oMS、oBTS、oMSC、oAbis、oA)と、「着信」ノードおよびインタフェース(tMSC、tBTS、tMS、tAbis、tA)との間を区別している。また、(G)MSC(ゲートウェイMSC)またはその他の中間CN制御ノードおよびそのMGWでありうる、中間のMSCおよびMGW(iMSC、iMGW)を含む。BSC、oBTSおよびtBTSは、アクセスネットワーク、ここではRANの中にある。アクセスゲートウェイoMSCおよびtMSC、並びにCNノードiMSCはコアネットワークの中にある。BSCはアクセスネットワーク制御ノードである。
【0152】
2つのBTS間にローカルスイッチングが提供される場合の「アクティブな」ユーザプレーンパス(またはメディアパス)は実線で示されるが、「アクティブでない」ユーザプレーンパス、すなわち2つのAbisリンク、2つのAリンクおよびコアネットワークの内部のリンクは、トラフィックを搬送していず、したがって、破線でマークされる。制御プレーン(またはシグナリングプレーン)は点線で示される。この参照構成に基づいて、例えばただ1つのBTSおよび1つのMSCを含む最も単純なシナリオ、または2つの異なるBTSおよび2つより多くのMSCを含む複雑なシナリオと共に、様々な呼のシナリオが考えられてもよい。
【0153】
ローカル・コール・ローカル・スイッチに対して、以下の特徴が提供されてもよい。ローカル・コール・ローカル・スイッチをエンドユーザには見えないようにすることができる。ローカル・コール・ローカル・スイッチは、CS音声呼のみが考えられてもよい。ローカル・コール・ローカル・スイッチは、付加サービスを妨げないであろう。合法的傍受をサポートできる。コアネットワークへの影響、例えば既存の呼のフロー、呼の確立および呼の解放への影響を最少に保たれるべきである。プールにおけるMSCをサポートできる。
【0154】
図5は、この基本の呼のシナリオに対するネットワーク構成を示す。主なシグナリングリンクのみが破線で示され、ユーザプレーン(すなわちメディアプレーン)は実線で示される。ここで、呼のシナリオは、呼の設定時にできるだけ良いユーザ認知を達成するために、「早期割り当て」オプションが両無線インタフェースに使用されることを想定する。「遅い割り当て(Late Assignment)」は以下でさらに考察する。
【0155】
発信ユーザ(oUser)が呼設定をトリガすると、oMSCはHLR(ホーム・ロケーション・レジスタ)に問い合わせ、tMSCに登録されたtUserを見つける。ルーティングはtMSCへと継続し引き継がれ、tMSが呼び出される。一度tMSが応答すると、oMSCがoAssignment−Request(o割り当て要求)を送信することと、tMSCがtAssignment−Request(t割り当て要求)を送信することと、oMGW、tMGWにおいて、そしてそのノードの間に、両MSCが全ての必要なリソースを割り当てることとによって、通話パスが設定される。これらの無線リソースの設定はかなりの時間を要し、それが「早期割り当て」の1つの理由である。最後に、ユーザプレーンが設定されてトラフィックへの準備ができると、tMSはtUserに警告を出すために「リンギングトーン」をトリガし、「警告」メッセージをCNに通知する。その時に、tMGWは、tMSCの命令で、ユーザプレーンを通じてバックワードにoMSに返送される「リングバックトーン」を生成し始める。ここで、tUserが呼を受理するか、またはoUserが呼試行を終了するか、または別の出来事が生じるまで、tUserはリンギングトーンを聞き、oUserはリングバックトーンを聞く。
【0156】
図5はアクティブユーザプレーンを示し、そこでは、アクティブユーザプレーンはリンギング段階ではなお切断されている。通話パス(すなわちメディアパス)への割り込みなく−oMGWの内部およびtMGWの内部で−、ネットワークは、呼を受理することなく、すなわち通信に支払うことなく、変更された移動端末がユーザとの間に1方向または2方向の通信さえ設定しうることを防止しえない。不正行為が可能でありうる。
【0157】
図6は、LCLSを伴わず、典型的なタイミングを伴う、2つのMSCによるこのMS対MSの呼に対する、典型的な呼のフローを例示する。ここで、この例のOoBTC(対域外トランスコーダ制御)ネゴシエーションは、BICC(ベアラ独立呼制御)に基づき、SIP−I(セッション確立プロトコル)は別の有効な選択肢であろう。典型的には、tUserは、リンギングを聞き、その携帯を発見し、呼が十分に関心を引くものであると決定した後に、受理する。これはかなりの時間を要するかもしれず、かなりの呼量には決して応答がない。
【0158】
本実装では、「早期割り当て」が想定されているため、ユーザプレーンが既に設定され、特にAbisインタフェースがアクティブトラフィックを搬送中であることに注意されたい。したがって、ユーザ対ユーザ通信はなお可能でないが、oAbisおよびtAbisリソースは既に使用中である。ここで、tUserは呼を受理している。tMSは、まず「コネクト」メッセージによりtMSCに情報を与える。そして、tMSはリンギングトーンを止め、表示メッセージ「コネクテッド」をtUserに通知する。tMSCはtMGWに情報を与え、tMGWはリングバックトーンを止め、両方向にユーザプレーンをスルー接続する。tMSCは「コネクト」メッセージをoMSCへと転送する。oMSCはoMGWに情報を与え、oMGWは両方向にユーザプレーンをスルー接続する。oMSCは「コネクト」メッセージをoMSに転送し、oMSは表示メッセージ「コネクテッド」をoUserに通知する。ここで呼が設定され、ユーザは両方向で通信できる。tMSからoMSへおよび垂直にMGW(制御プレーン)への、バックワードのこれらの「コネクト」シグナリングメッセージは、tMSからoMSへのユーザプレーン信号との「競合状態」にある。制御プレーンシグナリングが少し遅い場合、tUserの最初の発言はtMGWによりまだブロックされて失われ、すなわちoUserは聞こえない。典型的には、制御プレーンのコアネットワーク部分の内部での、そしてBSS地上回線部分の内部でのシグナリングは速く、「幸いにも」tMGWにかなり早く到達する。無線区間を横切るユーザプレーンは既に設定され、動作中である(「早期割り当て」)。ユーザプレーンにはさらなるボトルネックはなく、スルー接続は早く、ユーザに快適である。
【0159】
以下では、アクセスノードとしての2つのMSCを伴うLCLSの実装を説明する。実装は以下の条件下でローカルショートカットを提供する。oBSSプラスoMSCプラスtMSCプラスtBSSが、LCLSのサポートおよび受理を示す場合にのみ、そしてoBSSがtBSSと同一であり、両方の呼の区間がBSSにより1つの呼に属すると特定される場合に、この呼のシナリオにおいてLCLSが提供される。
【0160】
ここでは、既存構成およびシグナリング リリース8、すなわちAインタフェース制御プレーン上でのAoIPサポート、Ncインタフェース上でのOoBTC/BICCまたはOoBTC/SIP−I、およびMcにおける対応MGW制御シグナリングを想定する。oMSCは、「コンプリートレイヤ3メッセージ」において、呼区間ごとの「呼設定要求」におけるoBSSの能力を得る。tMSCは、「コンプリートレイヤ3メッセージ」において、呼区間ごとの「呼び出し応答」におけるtBSSの能力を得る。BSSがそのLCLSに関する能力についてできるだけ早くCNに通知することにより、CN内のシグナリングオーバヘッドが最少化されうる。他の方向、CNからBSSへ、は重大性がより少ないと思われる。これらの考慮およびいくつかのオプションをさらに以下で詳細に考察する。
【0161】
呼設定例を図7に関して説明する。BSSは両方のコンプリートレイヤ3(CL3)メッセージにおいて、MSCに、そのLCLS能力をシグナリングすることを想定する。MSCは、全ノードにおいて呼を特定するために、コアネットワークの内部で、「グローバル・コール・リファレンス」を交換する。MSCは、LCLSが実行可能であるかをチェックするために、コアネットワークの内部で、例えば情報要素の形式で、「LCLSネゴシエーション」を交換する。MSCはこのグローバル・コール・リファレンスおよびLCLSネゴシエーションの結果を両方の割り当て要求(Assignment Request)におけるBSSに送信する。(t)BSSは呼区間を関連付け、tAssignment AcknowledgeにおいてLCLS状態をtMSCに報告し、(o)BSSは、同時に、新規メッセージ「LCLS通知(LCLS-Notification)」をoMSCに送信する。MSCは、LCLSにおいてユーザプレーンをスルー接続することを、新規メッセージ「Aコネクト」でBSSに通知する。MSCはユーザプレーンのトラフィックが予想されないことをMGWに通知する。
【0162】
AインタフェースおよびNcインタフェースの双方において情報要素が供給される。いくつかの新規メッセージはAインタフェースにおいて提供される。それらは、図7の呼のフローの例において、灰色に影を付けた背景によりマークされている。2つのMSCを伴うMS対MS呼に対し、図7は、LCLSが実行可能である場合の1つの有力なLCLSソリューションを示している。ここで、この例におけるOoBTCネゴシエーションは重ねてBICCに基づく。
【0163】
初期のGSM以来、「遅い割り当て」および「MSが生成するリングバックトーン」は有効なオプションである。リンギング段階ではユーザプレーンは存在しえないので、遅い割り当てが適用される場合、発信MSはリングバックトーンをローカルに生成することができる。したがって、コアネットワークは、「警告」メッセージ内の「プログレスインジケータ」IEにより(詳細は非特許文献1および非特許文献2参照)MSに情報を与える。遅い割り当てはいくつかの欠点を持ち、広くは展開されない。下記参照。代わりに早期割り当てが用いられ、そして−ユーザプレーンが既に確立している場合−リングバックトーンの生成が着信ネットワークサイドで生じる。リングバックトーンを発信MSに転送するために、コアネットワークを経る、そして発信BSSを経るユーザプレーンが使用される。着信MGWは(例えばネットワーク/国などを特定する)かなり異なるリングバックトーンであって、また(カスタム化された警告トーンの特徴はこれを必要とする)ユーザに固有のものを生成することができ、それはこのオプションを魅力的にする。
【0164】
しかしながら、これは、発信無線インタフェース、Abisインタフェース、AインタフェースおよびNbインタフェースのユーザプレーンが必要であり、リンギング段階では節約を達成できないことを意味する。LCLSのコンテキストでは、これは、LCLSが後に可能である場合でも、リンギング段階の後でAbisリソースがかなりの時間長にわたって必要であり、LCLSのコスト節約能率はかなり低減することを意味する。したがって、LCLSの本実装では、節約の改善にMSが生成するリングバックトーンを伴う早期割り当ての使用を考慮することが提案されている。リングバックトーンの変動はむしろ制限されうる(MSの実装依存でありえ、改善しうる)が、ユーザプレーンのリソースはリンギング段階で、コネクト/アンサーまで節約することができる。
【0165】
図8は、早期割り当てを無線インタフェースを確立するために使用する場合の、リンギング段階におけるユーザプレーンを示す。この例では、Abis、AおよびNbインタフェースはこの段階で必要でないので灰色でマークされている。
【0166】
tMSが発見されて応答し、選択されたコーデック(SC)と好ましい着信RANコーデック(tRanC)とが判定され、SCがoMSCに報告される点まで、遅い割り当てに伴う呼設定シグナリングは、始めは、早期割り当てに伴うシグナリングと同一でありうる。以下の説明は、oMSにおける特徴のローカルリングバックトーンを適用することを想定する。そして、早期割り当ての場合、無線および地上リソースが両呼区間に割り当てられる。遅い割り当ての場合、BSSにおいて、リソースをこの時点で割り当てないが、tMSにおいて直ちにリンギングがトリガされ、oMSにおいてローカルリングバックトーンがトリガされる。tUserが呼を受理するまで、ユーザプレーントラフィックは見えない。図9は、無線リンク、AbisリンクおよびAリンク上の、灰色に影を付けた矢印によりこれを示す。CNを通じるNbリンクは割り当てられるが、実際にはトラフィックは流れておらず、パケット交換CNの場合はロードが生成されない。
【0167】
典型的には、tUserはリンギングを聞いた後に受理してそれの携帯を発見し、呼が十分に関心を引くことと判定する。これはかなりの時間を要しえ、かなりの呼量には決して応答がない。ユーザプレーンのコストはこの点まで発生しない。この時点で、tUserは呼を受理している。tMSはまず「コネクト」メッセージによりtMSCに情報を与える。そして、tMSはリンギングトーンを止め、むしろ早い表示メッセージ「コネクテッド」をtUserに通知する。tMSCは割り当て要求(Assignment−Request)をtBSSに送信する。tRadio−leg(t無線区間)はバックグラウンドで設定され、そしてtMSCはtMGWに情報を与える。tMSCは「コネクト」メッセージをoMSCに転送する。oMSCは割り当て要求をoBSSに送信する。oRadio−leg(o無線区間)はバックグラウンドで設定され、そしてoMSCはoMGWに情報を与える。oMSCは「コネクト」メッセージをoMSに転送する。oMSは表示メッセージ「コネクテッド」をoUserに通知する。呼はこの時点で設定され、ユーザは両方向で通信できる。
【0168】
tMSからoMSへのバックワードおよびMGWへの「南向き」の、これら「コネクト」シグナリングメッセージは、重ねて(早期割り当てにおけるように)tMSからoMSへのユーザプレーン信号との「競合状態」にある。しかし今度は、tUserは通話を典型的にはユーザプレーンの設定より遥かに早く開始し、その最初の発言の実質的部分を失いうる。呼の無視できない部分において、ユーザプレーンを確立することができず、呼の試行は失敗に終わる。したがって、実際のネットワークからのユーザ体験は多分否定的であろう。オペレータは実質的なコストの利点を有するが、ユーザ不満足は節約により梃入れするには強すぎるであろう。
【0169】
遅い割り当ての不利を克服するため、しかし、なお出来るだけ肯定的な効果を保存するため、「早期割り当て−遅いAbisアクティブ化」、またはただ短く「遅いAbisアクティブ化」と呼ばれる、新規モードをここで提案する。早期割り当て−遅いAbisアクティブ化に伴う呼設定のためのシグナリングは、レガシーの早期割り当てによるシグナリングに非常に類似し、大部分において同一である。無線リソースは呼の区間の両方に割り当てられる。遅いAbisアクティブ化を達成するため、MSCは(なお)ユーザプレーントラフィックが必要でない新規情報要素(IE)(またはLCLSプリファレンスIEの中の単なるフラグ)による割り当て要求において、BSSに情報を与える。そして、どの程度のユーザプレーンの節約が実際に達成されるかは、BSS内への実装による。
【0170】
AII−IP転送プレーンでは、IPトラフィックは見えず、BSS内部で、そしてAoIPリンク上の双方で統計多重効果が高い。トランスコーダのリソースは必要でない。TDM(時分割多重化)ベースの転送プレーンでは、Abisリンクを割り当てるか否かはBSSによる。トランスコーダのリソースを割り当てるか否かもBSSによる。最後に、「コネクト」メッセージはtMSからtMSCおよびoMSCに到着する。次いでtBSSおよびoBSSはAインタフェース上での新規の「Aコネクト」メッセージにより情報を与えられ、ローカルスイッチングまたはコアネットワークを経るユーザプレーンの何れかにより、BSSユーザプレーンが確立される。このユーザプレーンの確立は、BSSの地上回線部のみに関係してもよく、無線インタフェースは既に立ち上がり、動作しており、したがってユーザ体験はレガシーの早期割り当てによるものと相違しないであろう。LCLSに対するシグナリングは遅いAbisアクティブ化を最少の労力によりサポートするように設計されてもよい。遅いAbisアクティブ化はまた、LCLSが実行できない呼にも適用可能であってもよい。
【0171】
図10は、パスに3つのMSCを伴う一例の呼のシナリオのネットワーク構成を示す。重要なシグナリングリンクのみを破線で示し、ユーザプレーンは実線で示す。この例では、構成は、両RAN:MSが生成したリングバックトーンおよび遅いAbisアクティブ化、におけるリソース節約改善のために配備する。通知またはその他のネットワークが生成したユーザプレーン信号は使用しない。
【0172】
ユーザがアクティブと判断する付加サービスを持つ加入者にルーティングされる呼、「ユーザがビジ―と判断する場合の呼転送」、「応答のない場合の呼転送」などのような呼チェーンにおける複数のMSCの作成のために、いくつかの呼のシナリオが生じ得る。発呼者PLMN(公衆陸上移動網)にローミングした別のオペレータの加入者に呼をルーティングしてもよい。
【0173】
次の例では、第3の携帯(tMS2)に呼を転送することを想定する。oUserがtMS1への呼設定をトリガすると、oMSCはHLR(ホーム・ロケーション・レジスタ)に問い合わせ、tMSCに登録されたtMS1を発見する。ルーティングはtMSCに継続し、呼が呼び出され、「ビジ―」指示が返送される。この例では、iMSCは、tMSCに登録された別の携帯番号、tMS2へ呼が転送されることを検出する。ルーティングはtMSCに継続し、そして、この時点でtMS2が呼び出される。一度tMS2が応答すると、oAssignment−Requestを送信するoMSC、tAssignment−Requestを送信するtMSC、およびoMGWとtMGWとノード間とに全ての必要リソースを割り当てる両外部MSCにより通話パスが設定される。iMSCはiMGWと関係(または関連)する。iMSCとiMGWは、RANと直接通信せず、LCLSへの影響は外部MSCを通じて生じるに違いないことに注意すべきである。このことにより、2つのMSCを伴う前の呼のシナリオで既に考察したように、コアネットワークを経る、提案する「LCLSネゴシエーション」を使用する。iMSCが理解し(すなわち対応ノードであり)、LCLSに同意する場合にのみ、LCLSが本実装におけるRANに提供される。この場合は以下で、例えばiMSCがユーザプレーンへのアクセスを必要としないと仮定する。
【0174】
重ねて、無線リソースの設定はかなりの時間を要する。外部MSCの両方は、RANの両方に、Abisアクティブ化をなお抑制すること(遅いアクティブ化)を示す。グローバル・コール・リファレンスは、LCLSプリファレンスと共に両方のRANに伝えられる。最後に、CN内部で、および無線においてユーザプレーンが設定されると、tMS2の内部でリンギングトーンが開始され、oMSCはoMSの内部でローカルリングバックトーンをトリガする。この例ではAインタフェースのそしてコアネットワークを経るユーザプレーンは設定されてもよく、MGWはユーザトラフィックをブロックするが、メッセージまたはトーンを何ら生成する必要はない。したがって、RANリソース(Abis−、TRAU、...)が節約されうる。最後に、tUser2が呼に応答すると、メッセージフローおよび呼設定は、2つのMSCを伴う例におけるように継続し、内部iMSCはただCNシグナリングを渡そうとする。iMSCは全通信過程の間、呼のパスに留まる。この例では、ユーザプレーンはRAN内でローカルに切り替えられ(ローカルショートカット)、これはLCLS状態通知により確認される(上記参照)ため、コアネットワークを経るユーザプレーンのトラフィックはないであろう。全MGWに情報を与えてもよい。これは上述の方法のいずれかにより生じ得る。
【0175】
次に、GERANアクセスネットワークを使用する、具体的な実装について説明する。本実装は次の仮定および考察を使用する。
【0176】
ローカルスイッチングは、影響を少なく保つため、可能な限りAインタフェースにおいて既存(リリース8)手順、メッセージおよび情報要素を再使用する。ローカルスイッチングは、BSSとCN間の既存(リリース8)構成分割を可能な限り再使用する。1つの共通のローカルスイッチングのソリューションは、AoTDMおよびAoIP並びにその全組み合わせをサポートする。ローカルスイッチングは単一BTS内で適用可能だが、場合によっては、BTS間でも適用可能である。実装はAインタフェースにおいてBSS内の全ての種類のローカルスイッチングをサポートする。しかしながら、MSCは予め−BSSシグナリングなしには−ローカルスイッチングの可否を知ることはできず、したがって、ローカルスイッチングを確立するか否かの最終決定はBSSにより実行される。Aインタフェースにおけるローカルスイッチングの手順およびメッセージが独立に2つの呼の区間に関して実行されるかは、具体的な実現次第である。ローカルスイッチングは、BSSにより内部手段により確立されるが、そうする許可をBSSが1以上のMSCから得る場合に限る。1つの無線区間のローカルスイッチングは可能でないまたは最早可能でないことのシグナリングをBSSが受信する場合、BSSはローカルスイッチングを確立しないか、確立されたローカルスイッチングを切断する。
【0177】
1以上のMSCは2つの無線区間を共に適切な手段により結びつける責任があり、最終的にこれをBSSに付託して相関を見ることを可能にする。ローカルスイッチングは、無線区間の間のトランスコーディングを含まず(その必要がなく)、すなわちBSSにおいてはトランスコーダの必要はない。コアネットワークからの帯域内ユーザプレーン情報(呼設定時のリングバックトーンおよび呼中の帯域内通知)の送信がサポートされる。例えば付加サービス(マルチパーティ会議、通知、など)が必要である場合、ローカルスイッチングは時に可能でないか、または解放する必要がある。MSCはこれを制御する。コアネットワークを経るユーザプレーンを(再)確立する必要があることを意味する、進行中の呼に対するある付加サービスが必要である場合、BSSとのネゴシエーションの後にローカルスイッチングを1以上のMSCが切断してもよい。ローカルスイッチングの切断または確立に至る、BSS間ハンドオーバが可能である。ローカルスイッチングの切断または確立に至る、MSC間ハンドオーバが可能である。ローカルスイッチングの切断または確立に至る、システム間ハンドオーバ(例えば2G<=>3G)が可能である。
【0178】
AoTDMを使用する場合、BSSにおいてローカルスイッチングが確立されている間に(そしてBSSがMSCに通知した後に)、AインタフェースのTDM回線が開放されてもよい。AoIPを使用する場合、BSSにおいてローカルスイッチングが確立されている間に(そしてBSSがMSCに通知した後に)、AインタフェースのIPリンクが開放されてもよい。何れにせよ、ローカルスイッチングが確立されている間に(BSSおよびMGWサイドのIPエンドポイントが解放されない場合であっても)、Aインタフェースにおけるユーザプレーンの送信を中止することができ、AoIPインタフェースにおける帯域幅の節約を可能にする。両側、BSSと1以上のMSCとの少なくともいずれかは、必要な場合、いつでもローカルスイッチの切断が許容される。ローカルスイッチを切断しなければならない場合、これはBSSと1以上のMSC間でのネゴシエーションが必要である。同一のまたは互換性のあるコーデックタイプとコーデック構成との少なくともいずれかを2つの呼区間で使用するという条件で、コーデックタイプとコーデック構成の少なくともいずれかは、ローカルスイッチが確立された後に、BSSにより自動的に変更されてもよい。しかしながら、1以上のMSCは変更後に通知を受ける。1つの起こり得る例外は、MGWオプションにおけるTCを伴うAoIPを使用している場合であり、これは、BSS内部のHO手順をトリガしてもよく、また、ローカルスイッチングを解放してもく、その両方が行われてもよい。両無線区間に1以上のMSCにより提供されるコーデックタイプとコーデック構成との少なくともいずれかのみを使用しうることに注意されたい。2つの互換性のないコーデックタイプとコーデック構成との少なくともいずれかが、2つの呼区間で使用されるべき場合は、ローカルスイッチングは予め解放され、すなわちローカルスイッチングが確立されている間は、この種のハンドオーバは許容されない。
【0179】
BSS内ハンドオーバは、ローカルスイッチが確立された後に、BSSにより自動的に実行されてもよい。1以上のMSCは、ハンドオーバ後に、全ての変更されたパラメータ(セルID、コーデックタイプ、何でも)について通知を受ける。DTMFトーンの送信がサポートされる。ローカルスイッチングから生じる課金の側面(もしあれば)は、標準において考慮される。
【0180】
実装はコアネットワーク(CN)に対して次の考慮事項を使用する。任意の数のMSCがシグナリングパスに存在してもよく、したがって、Ncインタフェースへの影響が考慮される。異なるオペレータに所有されるコアネットワークの構成要素(MSCサーバおよびMGW)は、LCLSをサポートする呼に関与することができる。パスにおいて、アップグレードされた(LCLS準拠の)およびレガシーの(非LCLS準拠の)MCSが存在してもよい。全てのMCS(パスにおけるノード)は、本実装ではLCLSを許可しなければならない。あるノードがLCLSを(レガシーMSCを、または意図的に)拒否する場合、全ての他のMSCは呼設定時および呼の過程で通知を受け、LCLSを停止する。
【0181】
ローカル・コール・ローカル・スイッチの特徴がアクティブ化される場合も、合法的傍聴は可能なままであるべきであり、そして、コアネットワークにおいて主な機能は残るべきである。合法的傍聴に関する一般的な要求は非特許文献3において仕様化されている。コアネットワークにおいて合法的傍聴の特徴に対するサポートを許容するため、呼がたとえローカルである場合でも、傍聴されるCS(回線交換)音声呼に対するユーザプレーンデータは、コアネットワークに搬送される必要がある。対応するソリューションのなし得る実装を以下に詳記する。
【0182】
ある実装においては、MSC−Sがローカル呼を傍聴する必要があることを認識するといつでも、BSSがBSSにおけるローカルスイッチングを確立することを許可しない。この実装の問題は、エンドツーエンド通話遅延の観点で、全ての場合において同じエンドユーザ認知を維持することは可能でなかろうということである。その遅延は、実際に、「ローカルにスイッチングされず、傍聴されるローカル呼」と「ローカルにスイッチングされ、傍聴されないローカル呼」との間で変動しうる。例えばローカル・コール・ローカル・スイッチの特徴を典型的に配備するであろういくつかのシナリオにおいて、すなわち、衛星バックホールがBTSのグループをBSC/MSC−Sに接続するのに用いられる場合はいつでも、これは生じえよう。この場合、人為的な遅延を全てのローカルにスイッチングされた呼に対して加えない限り(勿論望ましくない)、ローカルにスイッチングされた呼の遅延は標準の呼に対するより〜600ms短く、この差はエンドユーザによって容易に認知可能であろう。
【0183】
別の実装では、エンドツーエンド通話遅延の観点で、同一のエンドユーザ認知を維持する目的を以って、傍聴される呼にもローカルスイッチングを使用することができる。ユーザプレーンデータがローカルにスイッチングされると共に、その上コアネットワークへ転送され、一方Aインタフェースから来たユーザプレーンデータはBSSサイドで廃棄される場合に、これを達成することができる。これをサポートするために、BSSがローカルスイッチングを確立することを許容するために、条件付き「MSCへの所要バイキャスティング」情報要素を、MSC−Sにより使用される新規/修正BSSMAPメッセージへ導入するにはそれは十分でありえよう。このソリューションは、呼が傍聴されるであろうことのある種の間接的指示が、あるシグナリングメッセージを介してBSSに伝送されるであろうという意味を含む。しかしながら、そのような情報を傍受したり追跡したりできないように、この情報を含むAインタフェースの制御メッセージを(例えばIPSecを介して)保護することができる。この実装の利点は傍聴呼に対しても、LCLSが可能であることである。本実装は、エンドツーエンド通話遅延の観点で、同一のエンドユーザ認知を維持しうる。けれども、所要バイキャスティング能力および追加のAインタフェースのシグナリングのために、本実装はBSSサイドにおいて修正を要求するかもしれない。
【0184】
ユーザ(またはメディア)プレーンを処理するための特定の実装を以下で詳述する。ローカル・コール・ローカル・スイッチの特徴の利点は、BSS内部インタフェース、AbisおよびAterにおける、送信帯域幅の節約でありうる。本実装において、ローカルスイッチングを確立することは、呼がBSCでスイッチングされるか、または関係するBTS間で直接通信を行うかの何れかを意味する。何れにせよ、効果は、BSSの内部インタフェース(AbisおよびAter)における幾らかのリソースを節約できることである。特定のソリューションはBSSのネットワークトポロジーに基づくであろうし、実装を特定にとどめる。
【0185】
既存のAoTDM配備および進行中のAoIPの実装への変更を最少化するため、本実装では、Aインタフェースのユーザプレーンの処理への影響をできる限り少なく保つ。AoTDMに対しては、Aインタフェースのユーザプレーンの処理への変更を規定すべきでない。呼がローカルにスイッチングされる場合であっても、2つの対応する回線は常にアクティブのままであってよく、ローカルにスイッチングされた呼のAインタフェースにおける帯域幅節約は可能でないことを意味するが、帯域幅節約は、勿論、Abis/Aterインタフェースにおいて実現できる。呼がローカルにスイッチングされている間、TRAUはAインタフェースにおいて、あるサイレンスコードワードを送信するであろう。AoIPに対しても、MSC−Sへの2つのIP接続は常にアクティブのままであってよく、すなわち、対応IPエンドポイントを解放することができない。何れにせよ、AoIPに対して、呼がローカルにスイッチングされている間、ユーザプレーンの送信を中止することができてもよく、したがって帯域幅を節約しうる。したがって、呼がローカルにスイッチングされる間、MSC−S(MGW)は、IPエンドポイントを経てデータを受信することを期待できない。この実装はH.248インタフェースへの影響を与えうることに注意すべきであり、MSC−Sは、AoIPユーザプレーンの送信を中止することをMGWが開始し停止できるように、確立され解放されるローカルスイッチングについてMGWに通知できる。(1つの呼の区間はAoTDMを使用し、他方はAoIP使用する)混合されたAoTDM−AoIPの場合、本提案は重ねて、呼の間中、回線およびIP接続をアクティブに保持することである。呼がローカルにスイッチングされている間にユーザプレーンデータがIP接続上で送信されているかは、呼のこの区間のBSSにおけるトランスコーダの存否に依存しえよう。
【0186】
この実装はAインタフェースおよびコアネットワークインタフェース上での、呼設定およびハンドオーバ時の、BSSにおけるローカルスイッチングの確立および解放(例えばMGWへのリソースの割り当て/解放に対する)手順を単純化しうる。さらなる利点として、この手法は、このソリューションを以って、例えば目的のユーザに通知を配信するためだけに、回線またはIPエンドポイントを再確立する必要がないため、ローカルにスイッチングされる呼に対する帯域内通知の処理を単純化しうる。
【0187】
BSSおよびCNは、LCLSに関するその能力を知るべきである。CN内部のシグナリングオーバヘッドを最少化するため、BSSは、CNに可能な限り早く情報を与えてもよい。CNからBSSへの他の方向は重大性がより少ないと思われる。
【0188】
1つのオプションは、O&Mパラメータにより各MSC内のBSS能力を、そして他のO&Mパラメータにより各BSS内のMSC能力を、構成することであろう。その場合、能力交換のための追加シグナリングは必要でない。しかしながら、この手法は手動管理を必要としうる。さらに、BSS全体はLCLSを一様にサポートしようとすべきであり、さもなければLCLSの試行はむしろ頻繁に失敗するであろう。この管理手法はむしろ静的であり、変化する条件に素早く対応することができない。
【0189】
これらの欠点を克服するため、実装は、(「LCLS−BSS能力(LCLS-BSS-Capability)」と称する)新規情報要素(IE)を、割り当て要求応答(Assignment_Request_Response)メッセージに追加してもよい。しかし、これは処理において少し遅く、CNはそれがいつか成功するであろうかを知らずに、LCLSのための主体的なシグナリングを行わねばならないであろう。
【0190】
さらなるオプションは、「コンプリートレイヤ3」メッセージ内で、呼の区間ごとに、Aインタフェースにおいて(「LCLS能力」と称する)新規IEを加えることである。これは、AoIP能力に対して既にとられている手法である。同一の新規IEは、oBSSおよびtBSSにより使用されうるであろう。MCSは、非常に早い時点および呼区間ごとに、したがって非常に正確に、通知を受けるであろう。この手法は一様でないBSSをサポートし、すなわちBSSのいくつかの部分は(既に)LCLSをサポートできるが、その他は(未だ)サポートできない。この新規IEは、少なくとも1つのバイナリフラグ「LCLS−Yes」/「LCLS−No」を含みうる。デフォルトは「LCLS−No」であり、IEが存在しない場合これが仮定される。このLCLS能力についてより細かい粒度も実装してもよい。この目的に1オクテットが割り当てられてもよい。oBSSがそれをサポートすることをoMSCが知っている場合、oMSCはLCLSに対する追加シグナリングの配備を開始するのみであろう。tBSSがそれをサポートすることをtMSCが知っている場合、tMSCはLCLSに対するシグナリングを適用するのみであろう。選択的なさらなるシグナリング、例えばコアネットワークのノードのユーザプレーン・アクセスのニーズを収集するための情報要素の選択的包含により、コアネットワークにおけるシグナリングオーバヘッドを削減しうる。
【0191】
したがって、アクセスゲートウェイ、ここではoMSCおよびtMSCは、ローカルショートカットが原理的に可能であることを(例えばIE「LCLS能力」により)通知されうる。
【0192】
CNが、両無線区間からLCLS能力を得ると共に、ルーティングパスに沿ってLCLSが実行可能であることをネゴシエーション(さらに以下を参照)した後、CNは、割り当て要求の内部のLCLSネゴシエーション結果を複数のBSSに送信する。新規IE「LCLSプリファレンス」を導入してもよく、それは、呼区間ごとに基づいてMSCからBSSへの割り当て要求メッセージの内部において送信される。それは、呼区間に対するLCLSの可能性およびプリファレンスについてBSSに指令してもよい。
【0193】
CN内部のMSCは、他の端部の、呼区間または無線アクセスネットワークに関する知識を持たない。したがって、MSCは、さらに、1つの呼にユニークな、新規のグローバル・コール・リファレンス(さらに以下を参照)を、呼区間ごとに基づき割り当て要求内部において各BSSに送信し、1つの呼の両区間が1つのBSSで終了する場合に1つの呼の呼区間の関連付けを許容する。新規IE「グローバル・コール・リファレンス」が導入されてもよく、それは、呼区間ごとに基づいて、MSCからBSSに割り当て要求メッセージ内部において送信されてもよい。
【0194】
BSSがLCLSプリファレンスおよびグローバル・コール・リファレンスを得るとともにLCLSが実行可能であることを特定した後、BSSは、割り当て肯定応答(Assignment Acknowledge)メッセージにおいてLCLSステータスをCNに報告する。両MSC(oMSCおよびtMSC)が異なる時点で割り当て要求をBSSに送信するため、LCLSステータスは(o割当要求またはt割当要求の何れが後に着信しようと)第2の割り当て要求の後にのみ完全に知られ、安定となる。LCLSステータスが変化したことをBSSが検出するといつでも送信される、「LCLS通知(LCLS-Notification)」と称する追加の新規メッセージが使用されてもよい。MSCは、コアネットワーク内部のユーザプレーンをどのように処理するかを判定するために、このLCLSステータスを使用する。このように、新規メッセージ「LCLS通知」および新規IE「LCLSステータス」を導入してもよい。LCLSステータスの変化についてCNに通知する必要がある場合はいつでも、LCLSステータスIEを、割り当て承認メッセージおよび新規LCLS通知メッセージにおいて、送信してもよい。
【0195】
割り当て要求はBSS内におけるLCLS実行可能性の判断を許容する。しかし、その際に、tUserはなお呼を受理しておらず、ユーザプレーンはまだスルー接続されるべきではない。リリース8までは、接続情報は、BSSにではなくMSにのみ送信される。したがって、新規メッセージ「Aコネクト」がCNからBSSに導入されてもよい。
【0196】
あるMSCがLCLSにアップグレードされ、他のMSCは未だアップグレードされていない状況が存在する。したがって、実装は、各ノードの「MSC−LCLS能力」を考慮する。例えば、LCLSが許容されないCN内部においては、ユーザプレーンが必要とされるが、1つのMSCのみがそれについて知る状況が存在する。ここでは、各ノードの「LCLS−MSCプリファレンス」が考慮されるべきである。oMSCとtMSCとの間の、LCLS能力およびLCLS受理(LCLS-Acceptance)を取り決める可能性を、以降に示す。
【0197】
1つのオプションは、(存在する場合)共通のBSSが、そのBSS−LCLS能力について、上で概説したように例えば新規IEにおいて、oMSCおよびtMSC双方に知らせることである。両MSC、oMSCおよびtMSCは、割り当て要求において、その個々のMSC−LCLS能力およびその個々のMSC−LCLSプリファレンスについてこのBSSに知らせる。このようにして、MSC間の追加のシグナリングはLCLSネゴシエーションに関して不要でありうる。そして、全ての必要な情報の合成は、両方の呼の区間を制御するBSS内でのみ実行されてもよい。これを図11に示す。このオプションの利点は、Ncインタフェースにおける単純性である。不利点はoMSCもtMSCもLCLS能力およびステータスに関する、完全な全体像を持たないことである。それらは、第1の段階において、同一のBSSが両方の呼の区間で使用されることを知らない。それらは、LCLSが実行可能であるか、確立されるかの少なくともいずれかであることを、BSSにより後に通知されてもよい。
【0198】
したがって、本実装は、図12に示すように、コアネットワークにおける接続設定シグナリングへ情報要素を含めることにより、oMSCとtMSCとの間のLCLSシグナリングを使用する。oMSCはoBSS−LCLS能力、それ自身のoMSC−LCLS能力およびそれ自身のoMSC−LCLSプリファレンスについて、tMSCに知らせる。「LCLS能力およびLCLSプリファレンス」をシグナリングするために、Ncインタフェースにおけるフォワード方向において、新規IE「LCLS−CN」をoMSCとtMSCとの間で交換することができる。同じIEはまた、バックワード方向においても有用でありうる。そして、それはまた、実際の「LCLSステータス」を含んでもよい。(ここで「LCLS−CN」と称する)そのような情報要素のとり得るコンテンツおよび構成は、上で詳細に議論されている。本実装は、ただわずかに、より高度なNcにおけるシグナリング労力を必要とする。この実装の利点は、非常に早い段階でtMSCがLCLSが候補となるか否かを知ることである。さらなる利点は、呼の間はいつでも、LCLS能力、LCLSプリファレンスおよびLCLSステータスにおける変化のシグナリングにこの新規IEを使用しうることである。さらなる利点は、ルーティングパス(すなわちシグナリングパス)に2つより多くのMSCを有する呼のシナリオに見られる。さらにパスにおけるMSCは、そのLCLS能力とLCLSプリファレンスとの少なくともいずれか、すなわち、メディアプレーンへのアクセスのそのニーズを情報要素に入力することができる。
【0199】
実装例では、1オクテット、固定長を有する新規IE「LCLS−CN」を導入する。BICCまたはISUPがNc上で使用される場合、IAMメッセージ(設定メッセージ)内でフォワード方向に、およびモバイルAPMメッセージ(応答メッセージ)内でバックワード方向に、LCLS−CN IEが送信される。SIP−IがNc上で使用される場合、別々のSIPヘッダで又はSIP−Iインバイトにおけるカプセル化IAM内でフォワード方向に、および別々のSIPヘッダで又はSIP応答(SIP-Response)におけるカプセル化ISUPモバイルAPMでバックワード方向に、LCLS−CN IEが送信されてもよい。
【0200】
典型的には、oMSCはtBSSについて何も知らない。tMSCはoBSSについて何も知らない、すなわち、同一のBSSが両方の呼の区間で使用されるかを、MSCは気に掛けない。しかし、MSCは呼の識別子を少なくとも間接的に知っている。一方で、BSSは、典型的に、ある呼に属する呼の区間を気に掛けない。BSSはグローバル呼識別子(global call identity)を知らない。BSSは呼の区間のそれぞれの識別子(CICまたはAoIP呼識別子)のみを知っている。重ねて、この課題を解決し、RAN識別子と呼識別子とを整合させるための、異なる2つのオプションが存在する。
【0201】
第1のオプションでは、複数のMSCは、いずれのRANを使用するかを、互いに通知し、oRANおよびtRANが同一である場合、MSCはLCLSを実行できることを知る。ユニークなRAN識別子が規定され、交換されてもよく、新しいCNシグナリングが必要とされてもよい。このオプションは、グローバルにユニークなRAN識別子の定義と維持とを必要とし、それは他ユーザの位置を特定するように拡張することをある程度許容し(パーソナルデータのセキュリティの問題)、それはまた、RAN間ハンドオーバの場合のコアネットワークを経る追加のシグナリングも必要とする。
【0202】
第2のオプションでは、MSCは呼に対してユニークな呼識別子を定義すると共に取り決め、その後、全ルーティングパスにおけるノードに知られる。複雑な呼のシナリオにおいては、この呼識別子はグローバルに(すなわちワールドワイドに)ユニークであってもよい。そして、MSCは、呼の区間のそれぞれに関するグローバル呼識別子について、1以上のRANに通知し、oMSおよびtMSの呼識別子が同一である場合、同一のBSSで呼が発信すると共に着信し、したがってLCLSが実行可能であることをRANは知る。このオプションは、新規CNおよび新規Aインタフェースのシグナリングを意味する、グローバルにユニークな呼識別子の定義および交換を使用する。このオプションは、ルーティングパスにおいて2つより多くのMSCを有する呼のシナリオに関して、特別の利点を有する。
【0203】
そのようなユニークな呼識別子は非特許文献4で標準化され、「グローバル・コール・リファレンス」(GCR)と称される。GCRはワールドワイドに、またネットワーク境界を越えてユニークである。このGCRは、複雑な呼シナリオにおける課金のために導入された。グローバル・コール・リファレンスのとり得るパラメータレイアウトを次の表に示す。

長さのインジケータを含むこのIEの最大長は、13オクテットである。一般に、1つの呼に属する全ての呼の区間は同じグローバル・コール・リファレンスを使用する。これは、呼転送、ローミング、再ルーティングまたは再選択を含むが、これらに限られない。呼のGCRは、ハンドオーバ/再配置の呼の区間において、IAM(ISUP/BICC)におけるアンカーMSCにより、非アンカーMSCにも送信されるであろう。そして、MSの新しい位置への呼のパスの中のノードは、このGCRを受信し、使用することができるであろう。
【0204】
既に仕様化されたグローバル・コール・リファレンスは、CNの内部とCNとRANの間との両方において、LCLSのためにに使用されてもよい。oMSCはoMSからサービス要求を受信すると、「グローバル・コール・リファレンス」(GCR)を生成する。そして、このGCRは、ルーティングパスに沿って送信され、最後にtMSCに到着する。パス内の全ノードはこのGCRに気づく機会を有する。このGCRは、呼が終了するまで保持される。oMSCはo呼区間(oCall-leg)に対するoBSSにoAssignment−Request内でこのGCRを送信し、それはそこで格納され、tMSCはt呼区間(tCall-leg)に対するtBSSにtAssignment−Request内でこのGCRを送信し、それもそこで格納される。oMSCおよびtMSC双方は、さらに、そのLCLS能力およびLCLSプリファレンスを、割り当てにおけるoBSSおよびtBSSに送信する。
【0205】
その後、tBSSは、全ての格納されたGCRとt呼区間に対して受信されたGCRとの相関を実行し、oBSSとtBSSが同一である場合にLCLSのための対応するo呼区間を発見する。うまくいけば、その後、tBSSは「LCLSアイデンティファイド(LCLS-identified)」として両呼区間をマークする。tBSSは、相関の結果を、tAssignment−Response内でtMSCに報告する。同時に、(tBSSと同一である)oBSSは、LCLSステータスをoMSCに通知する。その後、LCLSのための準備が終了する。しかし、不正行為を招きうるユーザプレーンの早すぎるスルー接続を回避するため、LCLSはまだ確立されない。
【0206】
1以上のMSCは、ユーザプレーン接続を制御するために、次の手順を実行してもよい。呼はまだ呼設定の段階にあると仮定する。tMSがリンギングを開始したと共に、oMSはリングバックトーンを受信して鳴らす。コアネットワークを通じて両方向へエンドツーエンドにユーザプレーンが確立されるが、トラフィックはoMGWおよびtMGWでブロックされる。BSS内の直接ローカルショートカットは、CNにおけるこのユーザプレーンの接続制御をバイパスするであろうし、したがって応答/課金の前に不正ユーザデータが通過することを許容するであろう。直接ローカルショートカットはまた、tMGWおよびoMSにより生成されるリングバックトーンの間で、ユーザプレーンをバイパスするであろう。BSSはLCLSを確立する正しい時点を、次のように判断してもよい。
【0207】
Aインタフェースにおける新規のシグナリングなしに、これはMSCとMSとの間のDTAPシグナリングの中を「傍受する」ことにより達成されうる。
【0208】
別の可能性は、「コネクト」時にBSSに通知できる新規手順、メッセージおよびIEを使用することである。この手順を「Aコネクト(A-Connect)」と呼んでもよく、メッセージを「Aコネクト(A-CONNECT)」と呼んでもよく、IEは「Aコネクト制御(A-Connect-Control)」と呼んでもよい。このAコネクト手順のためのトリガは、tMSCおよびoMSCにより見られるtMSからの「コネクト」メッセージでありうる。tMSCおよびoMSCの双方は、新規メッセージ「Aコネクト」を、tBSSおよびoBSSの双方へそれぞれ送信する。コンテンツ、すなわちIE Aコネクト制御の符号化は、一般に、両Aインタフェースにおいて同一でありうるが、異なっていてもよい。両呼区間が明示的なAコネクトメッセージを受信し、そのコンテンツがLCLSを許容する場合、BSSはLCLSを確立する。tBSS呼区間は、一般に、oBSSの呼区間がoAコネクトメッセージを得るより早く、tAコネクトメッセージを得る。しかし、LCLSの状態が明らかになる前に、すなわち両呼区間がAコネクトメッセージを受け、LCLSを確立する前に、tBSSもoBSSもこのメッセージに肯定応答することができない−またはLCLSを確立することができないことが明らかになりうる。
【0209】
さらに上で示した一般的教示は、ここで説明された特定の実装に適用されてもよいことは明らかである。特に、メディアプレーン・アクセスのニーズを収集し、メディアプレーンを確立し、シグナリングパスにおけるレガシーノードを検出する種々の方法を、特定の実装に適用することができる。当業者は、本発明の範囲内にある他の実施形態を形成するために、本発明の上述の態様、実施形態および実装の特徴を組み合わせることができることを正しく理解するであろう。
【0210】
本発明の特定の実施形態が本明細書で開示されるが、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更および修正を行うことができる。本実施形態はあらゆる点で例証的かつ非限定的と考えられるべきであり、添付する特許請求の範囲の意味および等価範囲内に入る全ての変更は特許請求の範囲に含まれることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信端末(To)のための発信アクセスゲートウェイ(110)を介してコアネットワーク(102)にアクセスする同一のアクセスネットワーク(101)を介して接続している、前記発信端末(To)と着信端末(Tt)との間の接続を設定する方法であって、
前記発信アクセスゲートウェイ(110)において、少なくとも前記コアネットワーク(102)を経る前記接続を設定するための設定メッセージに情報要素(200)を含めるステップと、
少なくとも前記コアネットワーク(102)を経るシグナリングパス上で、前記コアネットワークにおける着信アクセスゲートウェイ(120)へ前記設定メッセージを送信するステップであって、少なくとも1つのノード(110、120、130)であって、前記シグナリングパスが通過するノードが、設定される前記接続のメディアプレーン(106)へアクセスすることの自らのニーズに関する情報を前記情報要素に入力するステップと、
前記着信アクセスゲートウェイ(120)において、前記情報要素(200)を含む前記設定メッセージを受信するステップと、
収集された前記メディアプレーンへのアクセスのニーズを有する前記情報要素(200)を含む応答メッセージを、前記シグナリングパスに沿って反対方向に、前記発信アクセスゲートウェイ(110)へ送信するステップと、
前記アクセスネットワーク(101)において前記接続のメディアパス(150)のローカルショートカットを確立することができるかを判定するために、前記情報要素(200)により収集された前記メディアプレーンへのアクセスのニーズの情報を供給するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記情報要素(200)を処理することができる前記シグナリングパスにおける複数のノード(110、120、130)は、それ自身のメディアプレーンへのアクセスのニーズと、前記設定メッセージと前記応答メッセージとの少なくともいずれかの前記情報要素において示される、前記シグナリングパスにおけるその他のノードの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズとに基づいて、そのそれぞれのメディアゲートウェイ(MGW)を経るメディアのルーティングを適合させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記発信ゲートウェイにおいて、前記アクセスネットワークを介して接続している端末の情報を格納する共通のビジタ・ロケーション・レジスタ(VLR)から情報を検索することにより、又は、前記アクセスネットワークの制御ノードから前記アクセスネットワークを介して接続している端末の情報を受信することにより、前記発信端末と前記着信端末が同一のアクセスネットワークを介して接続しているかをチェックするステップをさらに有し、
前記発信端末および着信端末が前記同一のアクセスネットワークを介して接続している場合にのみ、前記情報要素が前記設定メッセージに含められる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記メディアパス(150)はフォワードチャネル(151)とバックワードチャネル(152)とを含み、前記情報要素(200)はメディアプレーンへのアクセスのニーズを示す、前記フォワードチャネルを読み込むことのニーズを示す要素(AR)、前記フォワードチャネルへ書き込むことのニーズを示す要素(AW)、前記バックワードチャネルを読み込むことのニーズを示す要素(BR)、および前記バックワードチャネルへ書き込むことのニーズを示す要素(BW)を少なくとも含む、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記情報要素(200)は、メディアプレーンへのアクセスのニーズを格納するためのフラグの形式で、要素(AR、AW、BR、BW)を含み、ノードによる前記情報要素への情報の前記入力は、対応する前記メディアパスへのアクセスのニーズのための前記フラグの設定を含む、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記情報要素において、そのような情報を入力した各ノードの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズは、それぞれのノードに対するノード識別子と関連して別々に格納される、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記情報要素へ情報を入力する各ノードは、各メディアプレーンへのアクセスのニーズに対して同一のフラグを設定し、前記シグナリングパスに沿うノードのメディアプレーンへのアクセスのニーズの累積された情報を前記情報要素において取得するために、あるノードにより設定されたフラグは他のノードにより再設定されないように前記フラグの前記設定が実行される、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記シグナリングパスにおける各ノード(110、120、130)において、前記設定メッセージと前記応答メッセージの少なくともいずれかを受信するとすぐに少なくとも前記コアネットワーク(102)を経る前記メディアパスを確立するために、関連するメディアゲートウェイ(MGW)のメディアゲートウェイコンテキストとリンクとを設定するステップと、
少なくとも前記コアネットワーク(102)を経て設定された前記メディアパス上でメディアコンテンツを送信するべきかを、累積された前記メディアプレーンへのアクセスのニーズに基づいて判定するステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記シグナリングパスにおける各ノード(110、120、130)において、前記設定メッセージと前記応答メッセージの少なくともいずれかを受信するとすぐに少なくとも前記コアネットワーク(102)を経る前記メディアパスを確立するために、関連するメディアゲートウェイ(MGW)のメディアゲートウェイコンテキストとリンクとを設定するステップをさらに有し、
前記情報要素(200)を処理することができる前記シグナリングパスにおけるノードは、前記シグナリングパスにおけるアップストリームまたはダウンストリームのノードの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズに基づいて、前記メディアパス(150)のアップストリームまたはダウンストリームのリンクをパッシブにすることを決定することができ、パッシブなリンクとは、当該リンクに対してリソースは割り当てられるが、当該リンク上でコンテンツが送信されないことを意味する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記メディアパス(150)はフォワードチャネル(151)とバックワードチャネル(152)とを含み、
前記方法は、
前記着信アクセスゲートウェイにおいて、前記応答メッセージに追加の情報要素を含めるステップと、
前記シグナリングパスが通過する前記ノードの少なくとも1つにより、前記メディアプレーン(106)へアクセスすることの当該ノードのニーズに関する情報を、前記応答メッセージの前記追加の情報要素に入力するステップと、
をさらに有し、
前記情報要素を処理することを可能とされた、前記シグナリングパスにおける各ノード(110、120、130)は、
前記設定メッセージと共に受信された前記情報要素(200)から、前記バックワードチャネルのダウンストリームのいずれかのノードが当該バックワードチャネルに対するメディアプレーンへのアクセスのニーズを有するかを判定するステップと、メディアプレーンへのアクセスのニーズが検出されなかった場合に前記ダウンストリームのバックワードチャネルに対して対応する前記メディアゲートウェイをパッシブにするステップと、
前記応答メッセージと共に受信される前記情報要素(200)から、前記フォワードチャネルのダウンストリームのいずれかのノードが当該フォワードチャネルに対するメディアプレーンへのアクセスのニーズを有するかを判定するステップと、メディアプレーンへのアクセスのニーズが検出されなかった場合に前記ダウンストリームのフォワードチャネルに対して対応する前記メディアゲートウェイをパッシブにするステップと、
をさらに実行する、
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
メディアコンテンツが送信されない前記メディアパスのリンクを介してハートビート信号を送信するステップ、または、これらのリンクを提供する前記メディアゲートウェイの対応するメディアコンテキストマネージャにおいて、メディアコンテンツがこれらのリンクを介して送信されるかの検出を無効にするステップ、
をさらに有することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記メディアパス(150)はフォワードチャネル(151)とバックワードチャネル(152)とを含み、
前記方法は、
前記着信アクセスゲートウェイにおいて、前記応答メッセージに追加の情報要素を含めるステップと、
前記シグナリングパスが通過する前記ノードの少なくとも1つにより、当該ノードの前記メディアプレーン(106)へアクセスすることのニーズに関する情報を、前記応答メッセージの前記追加の情報要素に入力するステップと、
をさらに有し、
前記情報要素を処理することを可能とされた前記シグナリングパスにおける各ノード(110、120、130)は、さらに、前記情報要素と前記追加の情報要素とに従って、当該ノードが、前記シグナリングパスにおける前記フォワードまたはバックワードチャネル(151、152)のダウンストリームのいずれのノードもそれぞれの前記チャネルに対するメディアプレーンへのアクセスのニーズを有さないと判定する場合に、それぞれの前記チャネルのダウンストリームの次のノードへのメディアパスのリンクを確立しないか、又はそれぞれの前記チャネルのダウンストリームの次のノードへ確立されているメディアパスのリンクを解除するように、前記メディアパス(150)を設定するように構成される、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、さらに、前記情報要素(200)にノード識別フィールドを含めることによる、前記情報要素(200)を処理できない前記シグナリングパスにおけるレガシーのネットワークノードの検出を含み、前記情報要素を処理することができる前記シグナリングパスにおける各ノードと共に、
前記設定メッセージと共に受信された前記情報要素(200)の前記ノード識別フィールドに格納されたノード識別子が、前記メッセージが1つのノードから受信されたときの当該1つのノードのノード識別子と整合するかをチェックするステップと、
前記ノード識別子が整合しない場合に、全てのメディアプレーンへのアクセスのニーズを前記情報要素(200)に設定するステップと、
前記情報要素の前記ノード識別フィールドに前記ノード自身のノード識別子を書き込むステップと、
を実行することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記情報要素は、前記情報要素(200)を処理できる前記シグナリングパスの各ノードがそのノードのメディアプレーンへのアクセスのニーズとノード識別子とを入力する、アクセスのニーズのリストを含み、
前記情報要素(200)を処理できる前記シグナリングパスにおける前記ノードは、前記メディアパス(150)が前記発信および着信アクセスゲートウェイ(110、120)以外の、前記メディアプレーンへアクセスするニーズを有さないノードのメディアゲートウェイをバイパスできるように、メディアプレーンへのアクセスのニーズを有するノードが、メディアプレーンへのアクセスのニーズを有するアップストリーム又はダウンストリームの次の前記ノードへの直接接続を設定することにより、前記メディアパス(150)を確立するように構成される、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記情報要素を処理できるとともにメディアプレーンへのアクセスのニーズを有する前記シグナリングパスにおける各ノード(110、120、130)は、さらに、
アクセスのニーズの前記リストを有する前記情報要素(200)を含む前記応答メッセージを受信するステップと、
メディアプレーンへのアクセスのニーズを有する前記シグナリングパスにおけるダウンストリームの又はアップストリームの最初のノードのために、前記応答メッセージに含まれる前記リストをスキャンするステップと、
そのようなノードが発見された場合に、少なくとも前記コアネットワークにおいて前記メディアパスを設定するために、前記最初のノードへのメディアパス接続を設定するステップ、または既存のメディアパス接続を前記最初のノードへ接続するように変更するステップと、を実行する、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記情報要素を用いて、前記情報要素を処理できない前記シグナリングパスにおけるレガシーノードを検出するステップと、
1つ以上のレガシーノードが検出された場合、前記シグナリングパスにおいて前記レガシーノードのアップストリームの最初の対応ノードとダウンストリームの最初の対応ノードとへのメディアパス接続を設定し、前記メディアパスを前記レガシーノードを介して確立するように、前記最初のアップストリームおよびダウンストリームのノードにより、前記レガシーノードへのメディアパス接続を設定するステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記アクセスネットワーク(101)における前記メディアパス(150)の前記ローカルショートカットを確立できるかを判定するために、前記情報要素(200)と共に収集される前記メディアプレーンへのアクセスのニーズの前記情報を評価するステップと、
ショートカットを確立できる場合、前記アクセスネットワークのコントローラ(ACN)へショートカットを確立できることを通知するか、前記メディアプレーンへのアクセスのニーズの前記情報を前記コントローラ(ACN)へ送信するステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1つのアクセスゲートウェイ(110、120)を介してコアネットワークにアクセスする同一のアクセスネットワーク(101)を介して接続している発信端末(To)と着信端末(Tt)との間の接続を設定する、前記コアネットワーク(102)のコアネットワークノード(130)により実行される方法であって、
前記接続を確立するための接続設定シグナリングを受信するステップであって、前記シグナリングは、少なくとも前記コアネットワーク(102)における、前記コアネットワークノードが含まれるシグナリングパスに沿って送信されるステップと、
情報要素(200)の送信の方向に関して前記シグナリングパスにおいて前記コアネットワークノードの前の少なくとも1つのノード(110、120、130)の、メディアプレーンへのアクセスのニーズを格納する前記情報要素(200)を、前記接続設定シグナリングと共に受信するステップであって、前記メディアプレーンへのアクセスのニーズは、前のノードの、設定される前記接続のメディアプレーンへアクセスすることのニーズを示すステップと、
前記コアネットワークノード(130)の前記メディアプレーンへアクセスすることのニーズに関する情報を、前記情報要素(200)へ入力するステップと、
前記アクセスネットワーク(101)において前記接続のメディアパス(150)のローカルショートカットを確立できるかを判定するために、前記情報要素(200)を用いて、前記シグナリングパスにおけるノードのメディアプレーンへのアクセスのニーズの収集を可能とするように、前記情報要素(200)を前記接続設定シグナリングと共に前記シグナリングパスにおける次のノードへ送信するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項19】
前記コアネットワークノードの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズと、前記接続設定シグナリングと共に受信される前記情報要素および前記接続設定シグナリングに応答して受信されるメッセージに含まれる対応する情報要素の少なくともいずれかにおいて示される、前記シグナリングパスにおけるその他のノードの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズとに基づいて、前記コアネットワークノードのメディアゲートウェイを経るメディアのルーティングを適合させるステップをさらに有する、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記メディアパス(150)はフォワードチャネル(151)とバックワードチャネル(152)とを含み、
前記方法は、
前記接続設定シグナリングへの応答メッセージにおいて、前記シグナリングパスにおいて追加の情報要素(200)の送信の方向に関して前記コアネットワークノードの前の、少なくとも1つのノード(110、120、130)のメディアプレーンへのアクセスのニーズを格納する前記追加の情報要素を受信するステップと、
前記情報要素と前記追加の情報要素とから、前記シグナリングパスにおけるいずれかのノードが前記フォワードチャネルまたは前記バックワードチャネルに対してメディアプレーンへのアクセスのニーズを有するかを判定するステップと、
前記コアネットワークを経る前記メディアパスを確立するために、前記コアネットワークノードに関連するメディアゲートウェイ(MGW)のメディアゲートウェイコンテキストとリンクとを設定するステップであって、前記情報要素から前記フォワードまたはバックワードチャネルのダウンストリームへメディアコンテンツを転送するニーズがないと判定された場合、それぞれの前記チャネルに対する前記ダウンストリームのメディアリンクが確立されないか、又は以前に確立されている場合は、解除されるか若しくはコンテンツがそのメディアリンク上で送信されないことを意味するパッシブに、それぞれの前記チャネルに対する前記ダウンストリームのメディアリンクが設定されるステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
前記情報要素は、前記情報要素(200)を処理できる前記シグナリングパスの各ノードがそのノードのメディアプレーンへのアクセスのニーズとノード識別子とを入力する、アクセスのニーズのリストを含み、
前記コアネットワークが自身のメディアプレーンへのアクセスのニーズを有する場合、前記方法は、
アクセスのニーズの前記リストを有する前記情報要素(200)を含む前記接続設定シグナリングへの応答メッセージを受信するステップと、
メディアプレーンへのアクセスのニーズを有する、前記シグナリングパスにおけるダウンストリームのまたはアップストリームの第1のノードに対して、前記応答メッセージに含まれる前記リストをスキャンするステップと、
そのようなノードが発見された場合に少なくとも前記コアネットワークにおいて前記メディアパスを設定するために、前記第1のノードへのメディアパス接続を設定するか、又は、既存のメディアパス接続を前記第1のノードへ接続するように変更するステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項18又は19に記載の方法。
【請求項22】
前記情報要素は、請求項4から7のいずれか1項に従って構成される、
ことを特徴とする請求項18から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも1つのアクセスゲートウェイ(110、120)を介してコアネットワークにアクセスする同一のアクセスネットワーク(101)を介して接続している、発信端末(To)と着信端末(Tt)との間の接続を設定するように構成される前記コアネットワークのためのネットワークノードであって、
前記接続を確立するための接続設定シグナリングを受信するステップであって、前記シグナリングは、少なくとも前記コアネットワーク(102)における、前記コアネットワークノードが含まれるシグナリングパスに沿って送信されるステップと、
情報要素(200)の送信の方向に関して前記シグナリングパスにおいて前記コアネットワークノードの前の少なくとも1つのノード(110、120、130)の、メディアプレーンへのアクセスのニーズを格納する前記情報要素(200)を、前記接続設定シグナリングと共に受信するステップであって、前記メディアプレーンへのアクセスのニーズは、前のノードの、設定される前記接続のメディアプレーンへアクセスすることのニーズを示すステップと、
前記コアネットワークノード(130)の前記メディアプレーンへアクセスすることのニーズに関する情報を、前記情報要素(200)へ入力するステップと、
前記アクセスネットワーク(101)において前記接続のメディアパス(150)のローカルショートカットを確立できるかを判定するために、前記情報要素(200)を用いて、前記シグナリングパスにおけるノードのメディアプレーンへのアクセスのニーズの収集を可能とするように、前記情報要素(200)を前記接続設定シグナリングと共に前記シグナリングパスにおける次のノードへ送信するステップと、
を実行するように構成されることを特徴とするネットワークノード(130)。
【請求項24】
前記ネットワークノードは、請求項19から22のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、
ことを特徴とする請求項23に記載のネットワークノード。
【請求項25】
少なくとも1つのアクセスゲートウェイ(110、120)を介してコアネットワークにアクセスする同一のアクセスネットワーク(101)を介して接続している発信端末(To)と着信端末(Tt)との間の接続を設定する、前記アクセスゲートウェイ(110、120)により実行される方法であって、
少なくとも前記コアネットワーク(102)におけるシグナリングパスに沿って送信される、前記接続を確立するための接続設定シグナリングを受信するステップと、
前記シグナリングパスにおけるノードの、設定される前記接続のメディアプレーンへアクセスすることのニーズの情報を収集するステップであって、前記情報は受信した前記接続設定シグナリングから情報要素(200)を検索することにより収集され、前記情報要素は前記シグナリングパスにおける前記ノードの少なくとも1つの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズを格納するステップと、
前記アクセスネットワーク(101)において前記接続のメディアパス(150)のローカルショートカットを確立できるかを判定するために、前記情報要素(200)により収集された前記メディアプレーンへのアクセスのニーズの前記情報を供給するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項26】
前記アクセスゲートウェイは、それを介して前記発信端末(To)が前記コアネットワーク(102)にアクセスする発信アクセスゲートウェイ(110)であり、
前記方法は、
少なくとも前記コアネットワーク(102)を経る前記接続を設定するために、設定メッセージに情報要素(200)を含めるステップと、
少なくとも前記コアネットワーク(102)を経るシグナリングパス上で、前記設定メッセージを前記コアネットワーク(102)の着信アクセスゲートウェイ(120)へ送信するステップと、
をさらに含み、
受信された前記接続設定シグナリングは前記設定メッセージに応答して前記着信アクセスゲートウェイにより送信された応答メッセージであり、前記応答メッセージは、前記シグナリングパスに沿う少なくとも1つの前記ノードがそれのメディアプレーンのアクセスのニーズを入力した、前記設定メッセージの前記情報要素を含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記アクセスゲートウェイは、それを介して前記着信端末(Tt)が前記コアネットワーク(102)にアクセスする着信アクセスゲートウェイ(120)であって、受信された前記接続設定シグナリングは前記コアネットワーク(102)の発信アクセスゲートウェイ(110)により前記シグナリングパスに沿って送信された設定メッセージであり、前記設定メッセージは、前記シグナリングパスに沿う少なくとも1つ前記ノードがそれのメディアプレーンへのアクセスのニーズを入力した前記情報要素(200)を含み、
前記方法は、
収集された前記メディアプレーンへのアクセスのニーズと共に、前記情報要素(200)を含む応答メッセージを、前記シグナリングパスに沿って反対方向に、前記発信アクセスゲートウェイ(110)へ送信するステップをさらに有する、
ことを特徴とする請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記情報要素は、請求項4から7のいずれか1項に従って構成される、
ことを特徴とする請求項25から27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
同一のアクセスネットワーク(101)を介して接続している、発信端末(To)と着信端末(Tt)との間の接続を設定するように適合されるコアネットワークのアクセスゲートウェイであって、前記アクセスゲートウェイ(110、120)は前記アクセスネットワーク(101)のためにコアネットワーク(102)へのアクセスを提供するように適合され、
少なくとも前記コアネットワーク(102)におけるシグナリングパスに沿って送信される、前記接続を確立するための接続設定シグナリングを受信するステップと、
前記シグナリングパスにおけるノードの、設定される前記接続のメディアプレーンへアクセスすることのニーズの情報を収集するステップであって、前記情報は受信した前記接続設定シグナリングから情報要素(200)を検索することにより収集され、前記情報要素(200)は前記シグナリングパスにおける前記ノードの少なくとも1つの前記メディアプレーンへのアクセスのニーズを格納するステップと、
前記アクセスネットワーク(101)において前記接続のメディアパス(150)のローカルショートカットを確立できるかを判定するために、前記情報要素(200)により収集された前記メディアプレーンへのアクセスのニーズの前記情報を供給するステップと、
を実行するように構成されることを特徴とするアクセスゲートウェイ。
【請求項30】
前記アクセスゲートウェイは、請求項26から28のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、
ことを特徴とする請求項29に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項31】
格納される電子的可読制御情報を有する電子的可読データ記憶媒体であって、前記データ記憶媒体をコンピュータシステムで用いる場合に、前記制御情報が請求項1から22および25から28のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されることを特徴とする電子的可読データ記憶媒体。
【請求項32】
コンピュータシステムの内部メモリにロードすることができ、コンピュータプログラムが実行されると請求項1から22および25から28のいずれか1項に記載の方法を実行することを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2013−502125(P2013−502125A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524245(P2012−524245)
【出願日】平成22年8月13日(2010.8.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061859
【国際公開番号】WO2011/018524
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】