説明

2,5−二置換メタロールの合成方法

【課題】置換基による修飾が容易で、反応自体も簡便な、シロール、ゲルモール等のメタロールの合成方法を提供する。
【解決手段】下式に示したように、ジイン化合物(1)と有機金属化合物(2)とからトランス付加環化反応を利用してメタロール(3)を合成する方法である。


[MはSiまたはGeを意味する。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子輸送性を有する発光材料、電子機能材料および光機能材料として適用可能なメタロールを容易に合成することのできる合成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シクロペンタジエン構造中にSiを有するシロール(シラシクロペンタジエン)誘導体は電子受容性や蛍光を示すことが知られており、機能性材料としての有用性が着目されており、その合成方法にも検討が加えられている。
【0003】
例えば、非特許文献1には、2位と5位にフェニル基を有するシロール誘導体を、1,4−ジリチオ−1,3−ブタジエンとケイ素化合物から得る方法が記載されている(下式参照)。
【0004】
【化1】

【0005】
また、特許文献1には、テルロフェンにリチウム試薬を作用させ、続いてシラン誘導体を反応させて2,5−ジ置換シラシクロペンタジエン(シロール)を得る方法が開示されている。
【0006】
これらの文献に開示される方法はいずれもアルカリ金属化合物を用いており、これらは空気中の酸素・二酸化炭素・水分等と高い反応性を有しているため、製造工程が煩雑になったり、特殊な製造装置を用いなければならない。その上、特許文献1の方法では、−78℃という低温で反応させているため、反応環境のコントロールが難しいという問題があった。
【非特許文献1】「ケミカル レビュー」、90巻、p.215〜263,1990年発行(Chem. Rev., 90, 215-263(1990))
【特許文献1】特開平11−246567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来のシロール誘導体の合成法では、その原料の取扱い性が劣っていたり、反応を特殊環境下で行わなければならないといった問題があった。
【0008】
そこで本発明では、通常の環境下で反応が可能でかつ簡便な、シロール等のメタロールの合成方法を提供することを課題として掲げた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決し得た本発明のメタロールの合成方法は、
触媒存在下で、下記ジイン化合物(1)と、
【0010】
【化2】

【0011】
[式(1)中、R1、R2は、それぞれ同一または異なって、アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびアリールオキシ基のいずれかを介した/または介さない、水素、重水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を意味する。]
下記有機金属化合物(2)とから、
【0012】
【化3】

【0013】
[式(2)中、2つのH(D)は、それぞれ独立に水素または重水素を意味し、MはSiまたはGeを意味し、R3、R4は、それぞれ同一もしくは異なって、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、アミノ基またはシリル基を意味する。また、R3とR4は共同して、ヘテロ原子を介し/または介さずに、単環状/または縮合環状に結合していてもよい。ここで、上記単環状または縮合環状に結合した基は、さらに、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、SiおよびGeのいずれかを介し/または介さずに、水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を、置換基として有していてもよい。]
下記メタロール(3)を合成することを特徴とする2,5−二置換メタロールの合成方法である。
【0014】
【化4】

[式(3)中、R1〜R4、M、H(D)は上記と同じ意味である。]
【0015】
上記触媒は、トランス型付加反応に適した触媒であることが好ましく、カチオン性ルテニウム触媒であるとより好ましい。
【0016】
本発明には、下記一般式で表される2,5−二置換メタロールも含まれる。このスピロ環構造を有する2,5−二置換メタロールは、ガラス転移温度(Tg)が高いことから、耐熱性に優れた機能材料となり得る。なお、下記スピロ環構造を有する化合物(4)は、スピロ[9-シラフルオレン-9,1'-シロール]を母骨格として命名されるため、R1とR2の位置は2'位と5’位になるが、メタロール環に着目すれば2位と5位が置換されているので、説明の便宜上、下記化合物(4)を2,5−二置換メタロールという。
【0017】
【化5】

【0018】
[式(4)中、R1〜R2、M、H(D)は上記と同じ意味であり、R5〜R12は、それぞれ同一もしくは異なって、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、SiおよびGeのいずれかを介した/または介さない、水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を意味する。]
【発明の効果】
【0019】
本発明の合成方法は、ジイン化合物と有機金属化合物とをトランス付加環化反応させてメタロールを得るので、特殊な製造装置を必要とせず、通常の環境下で容易にメタロールを合成することができるようになった。また、ジイン化合物の末端基を適宜変更することで、メタロールの2位と5位に所望の置換基を導入でき、機能性材料としての性能を自由にコントロールすることができる。よって、得られるメタロールは、有機EL素子の電子輸送層や、発光材料等の電気・光機能材料として適用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の合成方法は、ジイン化合物(1)と有機金属化合物(2)のトランス付加環化反応によって、2,5−二置換メタロール(3)を合成するものである。なお、本発明のジイン化合物(1)は、厳密な意味でのジイン化合物ではなく、ジイン以上のトリインやテトラインも含まれ、トランス付加環化反応に関与するジイン構造を有する化合物を全てジイン化合物(1)とする。また、本発明の「メタロール」には、シロールおよびゲルモールが含まれる。
【0021】
本発明で用いられるジイン化合物(1)は、下記一般式で表される。
【0022】
【化6】

【0023】
上記ジイン化合物(1)のR1およびR2は、それぞれ同一または異なって、アルキル基(−R)、アリール基(−Ar)、アルコキシ基(−OR)、アリールオキシ基(−OAr)のいずれかを介した/または介さない、水素、重水素、ハロゲン(−F,−Cl,−Br,−I)、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基(−C≡C)、アルケニル基(−C=C)、パーフルオロアルキル基(−Rf)、アルキルカルボニル基(−C(=O)R)、アリールカルボニル基(−C(=O)Ar)、アルキルカルボニルオキシ基(−OC(=O)R)、アリールカルボニルオキシ基(−OC(=O)Ar)、アルキルオキシカルボニルオキシ基(−OC(=O)OR)、アリールオキシカルボニルオキシ基(−OC(=O)OAr)、アミノ基(−NH2)、ニトロ基(−NO2)、ニトロソ基(−NO)、アゾ基(−N=NH)、スルファニル基(−SR)、スルホニル基(−SO2R)、スルフィニル基(−S(=O)R)、ホスファニル基(−PR2)、ホスフィニル基(−P(=O)R2)、ホスホリル基(−P(=O)(OR)2)、シアノ基(−CN)、イソシアノ基(−NC)、シアナト基(−OCN)、イソシアナト基(−NCO)、チオシアナト基(−SCN)、カルバモイル基(−C(=O)NH2)、ホルミル基(−CHO)、ホルミルオキシ基(−OC(=O)H)、シリル(Si)基、スタンニル(Sn)基、ボリル(B)基またはヘテロ環基を意味する。
【0024】
上記例示において、Rは、炭素数1〜18程度までのアルキル基を意味し、直鎖状、分岐したもの、脂環構造を有するものの、いずれも含まれる。具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等である。また、Arは、芳香族性を有する5員環以上の環式化合物であって、ベンゼン、ナフタレン等の炭素環(ビフェニル等も含む)、O,N,S等のへテロ原子等を含む複素環等を意味する。この定義は、以下においても同様である。これらの環式化合物は後述する置換基(後述するR3とR4とが環を形成しているときの置換基)を有していてもよい。
【0025】
なお、「アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびアリールオキシ基のいずれかを介し」とは、置換基を有していてもよい、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基およびアリーレンオキシ基のいずれかを介してという意味である(以下同じ)。
【0026】
これらのジイン化合物(1)を用いると、得られるメタロールは、可視領域(450nm〜550nm)で蛍光を発するものとなる。また、紫外領域においても吸収ピークを示す。中でも、アリール基や、アリール基を介して各種の末端基を有している下記化合物群のいずれかを用いると、蛍光が強くなるため、好ましい。なお、ジアリールシロールにおいては、末端基、すなわち芳香環の置換基が電子供与基の場合、紫外領域における吸収ピークは長波長側へ大きくシフトし、電子吸引基の場合は短波長側へ小さくシフトすることが知られている(Organometallics 1998, 17, P5796)。
【0027】
【化7】

【0028】
また、次に示すジイン化合物も使用可能である。
【0029】
【化8】

【0030】
上記ジイン化合物(1)(化学式を例示していないものも含む)のうち特に好適な化合物としては、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジイン、1,4−ビス(4−メチルフェニル)−1,3−ブタジイン、1,4−ジ(2−ナフチル)−1,3−ブタジイン、1,4−ビス(4−フルオロフェニル)−1,3−ブタジイン、1,4−ビス(4−ブロモフェニル)−1,3−ブタジイン、1,4−ビス(4−ニトロフェニル)−1,3−ブタジイン、1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジイン、1,4−ジ(3−チエニル)−1,3−ブタジイン、1,4−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,3−ブタジイン、1−フェニル−4−(4−スチリル)−1,3−ブタジイン、1,4−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3−ブタジイン、1−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−ブタジイン、1,4−ジ(3−ピリジル)−1,3−ブタジイン、1−(4−シアノフェニル)−4−フェニル−1,3−ブタジイン等が挙げられる。
【0031】
上記ジイン化合物(1)の反応相手は下記式で示される有機金属化合物(2)である。
【0032】
【化9】

【0033】
[式(2)中、2つのH(D)は、それぞれ独立に水素または重水素を意味し、MはSiまたはGeを意味し、R3、R4は、それぞれ同一もしくは異なって、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、アミノ基またはシリル基を意味する。また、R3とR4は共同して、ヘテロ原子を介し/または介さずに、単環状/または縮合環状に結合していてもよい。ここで、上記単環状または縮合環状に結合した基は、さらに、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、SiおよびGeのいずれかを介し/または介さずに、水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を、置換基として有していてもよい。]
MはSiまたはGeであるので、得られるメタロールはシロールまたはゲルモールとなる。
【0034】
上記有機金属化合物(2)の水素(または重水素)に、前記ジイン化合物(1)の三重結合がトランス付加することでメタロール環が形成されて、下記メタロール化合物(3)が生成する。
【0035】
【化10】

【0036】
上記有機金属化合物(2)の中でもR3および/またはR4がアリール基であるものが最も好ましく、好適な具体例としてはジフェニルシラン、9−シラフルオレン、ジフェニルゲルマン等が挙げられるが、他の有機金属化合物(2)であっても、同様の機構でジイン化合物(1)と反応し、メタロールが得られる。
【0037】
特に、下記一般式で表されるスピロ環構造を有する2,5−二置換メタロール(4)は、後述する実施例で実証したようにTgが高いことから、耐熱性に優れた機能材料となり得る。
【0038】
【化11】

[式(4)中、R1〜R12、M、H(D)は前記と同じ意味である。]
【0039】
ジイン化合物(1)と有機金属化合物(2)の反応は、触媒を用いて行う。触媒としては、トランス型付加反応用の触媒であれば、特に限定されない。例えば、AlCl3、C25AlCl3、H2PtCl6、Pt(dvds)(dvdsは1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジビニルジシロキサンの意味)、RhCl3・3H2O、RhCl(PPh33(PPh3はトリフェニルホスフィンの意味)等が用い得るが、下記のカチオン性ルテニウム触媒が望ましい。
【0040】
【化12】

【0041】
ここで、L、L’は配位子、Xは対イオンである。Lの例としては、シクロペンタジエニル、ペンタメチルシクロペンタジエニル、ペンタフェニルシクロペンタジエニル、トリス(ピラゾリル)ボレート等が挙げられ、L’の例としては、アセトニトリル等のニトリル類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、トリメチルホスフィン等のホスフィン類、ピリジン等のアミン類、Xの例としては、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、パークロレート、トリフラート等が挙げられる。
【0042】
カチオン性ルテニウム触媒の中でも好ましいのは、下記構造の化合物である。
【0043】
【化13】

【0044】
特にRがメチル基である[Cp*Ru(CH3CN)3]PF6、すなわちペンタメチルシクロペンタジエニルトリス(アセトニトリル)ルテニウムヘキサフルオロホスフェートが最も好ましい触媒活性を示した。
【0045】
上記トランス付加環化反応は、溶媒中で行ってもよい。用い得る溶媒としては、トルエン、m−キシレン、オクタン、シクロヘキサン等の炭化水素類;1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2,−テトラクロロエタン、1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジブチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。
【0046】
反応温度は特に限定されず、室温(23℃)程度でも充分反応が進行するので、0〜100℃で行うとよい。反応時間も特に限定されないが、3〜15時間程度である。反応後は、常法によって精製する。
【0047】
本発明の合成方法によって得られるメタロールは、2,5位に置換基を有している。よって、様々な化合物の合成原料としても使用できる。例えば、2,5位にアリール基を介してブロモ基を導入しておけば、ホモカップリング反応でメタロールのポリマーが得られる。ジボリルアレーンとのクロスカップリング重合も可能である。また、ビニル基を1個または2個導入することで、メタロール同士や他の単量体とのラジカル重合も可能となる。さらに、メタロールの末端にジインユニットを導入すれば、生成物はジイン化合物(1)と見ることができるので、本発明の合成方法を利用することにより前記有機金属化合物(2)とトランス付加環化反応が進行するため、メタロールのオリゴマーを得ることができる。
【実施例】
【0048】
以下実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例で用いた測定装置および測定条件は、次の通りである。
【0049】
1HNMR]
重クロロホルム(CDCl3)を用いて、バリアン社製の「Gemini 2000」により測定した。化学シフトは、テトラメチルシラン(SiMe4)から低磁場側での100万分の1(ppm;δスケール)として記録し、NMR溶媒(CDCl3:δ7.26)中の残留水素核を参照とした。
【0050】
[高分解能質量分析計(HRMS)]
日本電子(株)社製の「JMS−SX102A」、「JMS−MS700」、「JMS−BU250」により、化学イオン化法(CI)、電子イオン化法(EI)または高速原子衝撃法(FAB)を用いて測定した。
【0051】
[蛍光スペクトル]
生成物をヘキサンの希薄溶液とし、日本分光社製の分光蛍光光度計「FP−777」によって蛍光スペクトルを測定した。励起光は250nm、測定波長範囲は300nm〜800nmとした。測定を行った例については、結果として蛍光最大波長を示した。
【0052】
[発光量子効率]
アジレント・テクノロジー社製の8543型紫外可視分光光度計を用いて、生成物のヘキサン溶液の250nmでの吸光度を測定する。同一の溶液の上記蛍光スペクトルから、蛍光強度(蛍光ピーク面積)を求める。同一試料について、濃度の異なる溶液を数種類作り、上記と同様にして吸光度と蛍光強度を求め、横軸が吸光度、縦軸が蛍光強度であるグラフを作成する。標準試料として、キニーネ硫酸塩・二水和物の0.1M硫酸溶液と、アントラセンのエタノール溶液について、同様の測定を行い、それぞれグラフを作成する。ある試料(生成物)についてのグラフ(左下がりの直線となる)の傾きをGS、キニーネ硫酸塩・二水和物の0.1M硫酸溶液のグラフの傾きをGR1、アントラセンのエタノール溶液のグラフの傾きをGR2、ヘキサンの屈折率をnS、0.1M硫酸の屈折率をnR1、エタノールの屈折率をnR2、キニーネ硫酸塩・二水和物の発光量子効率(文献値)をYR1、アントラセンの発光量子効率(文献値)をYR2として、試料(生成物)の発光量子効率YSを以下の式で求めた。ここで、nS=1.3749、nR1=1.333、nR2=1.3634、YR1=0.54、YR2=0.27である。
【0053】
【数1】

【0054】
[ガラス転移温度(Tg)]
示差走査熱量分析装置(「DSC6220」:セイコーインスツルメンツ社製)を用い、約5mgの試料を密封式アルミニウムパンに封入して測定した。測定温度範囲は0℃〜200℃(または0℃〜250℃)、昇温(降温)速度は10℃/minとした。昇降温を3回繰り返し、得られたDSC曲線において、ベースラインがシフトしたところをTgとした。
【0055】
実施例1(下記式で表される1,1,2,5−テトラフェニルシロールの合成)
【0056】
【化14】

【0057】
アルゴンガス雰囲気下、ペンタメチルシクロペンタジエニルトリス(アセトニトリル)ルテニウムヘキサフルオロホスフェート([Cp*Ru(MeCN)3]PF6;以下、単にRu触媒という)37.8mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLに、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジイン50.6mgと、ジフェニルシラン138.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温(23℃;以下同じ)で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1(体積比;以下同じ))に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、1,1,2,5−テトラフェニルシロール49.0mgを得た。
【0058】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.14〜7.25(m,6H),7.32〜7.42(m,10H),7.49(s,2H),7.68〜7.71(m,4H)
HRMS(CI)の結果:
2822Si(M+):理論値:386.1491;実測値:386.1491
蛍光最大波長は467nm、発光効率は0.64、Tgは35℃であった。
【0059】
実施例2(下記式で表される1,1,2,5−テトラフェニル−3,4−d2−シロールの合成)
【0060】
【化15】

【0061】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を40.4mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLに、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジイン80.9mgと、ジフェニルシラン重水素化物223.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、1,1,2,5−テトラフェニル−3,4−d2−シロール77.4mgを得た。
【0062】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.14〜7.24(m,6H),7.32〜7.45(m,10H),7.68〜7.71(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
28202Si(M+):理論値:388.1616;実測値:388.1613
【0063】
実施例3(下記式で表される2,5−ビス(4−メチルフェニル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0064】
【化16】

【0065】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を20.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−メチルフェニル)−1,3−ブタジイン46.1mgと、ジフェニルシラン110.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2,5−ビス(4−メチルフェニル)−1,1−ジフェニルシロール54.2mgを得た。
【0066】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 2.28(s,6H),7.03(d,J=8.1Hz,4H),7.29〜7.41(m,10H),7.44(s,2H),7.67〜7.70(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
3026Si(M+):理論値:414.1804;実測値:414.1803
【0067】
実施例4(下記式で表される2,5−ジ(2−ナフチル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0068】
【化17】

【0069】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を40.4mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLに、1,4−ジ(2−ナフチル)−1,3−ブタジイン120.9mgと、ジフェニルシラン221.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2,5−ジ(2−ナフチル)−1,1−ジフェニルシロール107.3mgを得た。
【0070】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.33〜7.45(m,10H),7.63〜7.81(m,14H),7.66(s,2H),
HRMS(EI)の結果:
3626Si(M+):理論値:486.1804;実測値:486.1809
【0071】
実施例5(下記式で表される2,5−ビス(4−フルオロフェニル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0072】
【化18】

【0073】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を20.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−フルオロフェニル)−1,3−ブタジイン47.6mgと、ジフェニルシラン110.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2,5−ビス(4−フルオロフェニル)−1,1−ジフェニルシロール24.7mgを得た。
【0074】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 6.92(t,J=8.7Hz,4H),7.38(s,2H),7.32〜7.44(m,10H),7.64〜7.67(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
28202Si(M+):理論値:422.1302;実測値:422.1308
【0075】
実施例6(下記式で表される2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0076】
【化19】

【0077】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を40.4mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLに、1,4−ビス(4−ブロモフェニル)−1,3−ブタジイン144.4mgと、ジフェニルシラン221.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1,1−ジフェニルシロール48.1mgを得た。
【0078】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.23〜7.26(m,4H),7.33〜7.43(m,10H),7.45(s,2H),7.62〜7.64(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
2820Br2Si(M+):理論値:541.9701;実測値:541.9702
【0079】
実施例7(下記式で表される2,5−ビス(4−ニトロフェニル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0080】
【化20】

【0081】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を40.4mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLに、1,4−ビス(4−ニトロフェニル)−1,3−ブタジイン116.9mgと、ジフェニルシラン221.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、2,5−ビス(4−ニトロフェニル)−1,1−ジフェニルシロール26.8mgを得た。
【0082】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.29〜7.68(m,16H),7.65(s,2H),8.11(d,J=9.0Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
282024Si(M+):理論値:476.1192;実測値:476.1188
【0083】
実施例8(下記式で表される2,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0084】
【化21】

【0085】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を20.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジイン52.5mgと、ジフェニルシラン110.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、2,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1−ジフェニルシロール66.9mgを得た。
【0086】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 3.76(s,6H),6.78(d,J=8.4Hz,4H),7.32〜7.42(m,12H),7.69(d,J=8.4Hz,4H)
HRMS(EI)の結果:
30262Si(M+):理論値:446.1702;実測値:446.1703
【0087】
実施例9(下記式で表される1,1−ジフェニル−2,5−ジ(3−チエニル)シロールの合成)
【0088】
【化22】

【0089】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を30.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLに、1,4−ジ(3−チエニル)−1,3−ブタジイン64.3mgと、ジフェニルシラン165.9mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、1,1−ジフェニル−2,5−ジ(3−チエニル)シロール80.2mgを得た。
【0090】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.04〜7.05(m,2H),7.23〜7.27(m,4H),7.30(s,2H),7.33〜7.43(m,6H),7.67〜7.70(m,2H)
HRMS(EI)の結果:
24182Si(M+):理論値:398.0619;実測値:398.0617
【0091】
実施例10(下記式で表される2,5−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0092】
【化23】

【0093】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を30.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLに、1,4−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,3−ブタジイン104.9mgと、ジフェニルシラン165.9mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2,5−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,1−ジフェニルシロール64.9mgを得た。
【0094】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 0.22(s,18H),7.32〜7.42(m,14H),7.53(s,2H),7.69〜7.72(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
3438Si3(M+):理論値:530.2281;実測値:530.2278
【0095】
実施例11(下記式で表される1,1,2−トリフェニル−5−(4−ビニルフェニル)シロールの合成)
【0096】
【化24】

【0097】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を40.4mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLに、1−フェニル−4−(4−ビニルフェニル)−1,3−ブタジイン91.3mgと、ジフェニルシラン221.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液2.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、1,1,2−トリフェニル−5−(4−ビニルフェニル)シロール78.6mgを得た。
【0098】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 5.20(d,J=11.0Hz,1H),5.70(d,J=17.6Hz,1H),6.66(dd,J=17.6,11.1Hz,1H),7.15〜7.50(m,17H),7.69〜7.72(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
3024Si(M+):理論値:412.1647;実測値:412.1644
【0099】
実施例12(下記式で表される2,5−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,1−ジフェニルシロールの合成)
【0100】
【化25】

【0101】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3−ブタジイン68.1mgと、ジフェニルシラン82.9mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、2,5−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,1−ジフェニルシロール30.3mgを得た。
【0102】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 1.31(s,24H),7.28〜7.34(m,4H),7.38〜7.43(m,6H),7.55(s,2H),7.64〜7.69(m,8H)
HRMS(EI)の結果:
404424Si(M+):理論値:638.3195;実測値:638.3197
【0103】
実施例13(下記式で表される2’,5’−ジフェニルスピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0104】
【化26】

【0105】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を30.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLに、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジイン60.7mgと、9−シラフルオレン164.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2’,5’−ジフェニルスピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]91.4mgを得た。
【0106】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.07〜7.18(m,10H),7.24(d,J=7.4Hz,2H),7.53(d,J=8.1Hz,2H),7.61(d,J=7.2Hz,2H),7.66(s,2H),8.00(d,J=7.5Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
2820Si(M+):理論値:384.1334;実測値:384.1334
蛍光最大波長は490nm、発光効率は0.35、Tgは65℃であった。
【0107】
実施例14(下記式で表される2’,5’−ビス(4−メチルフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0108】
【化27】

【0109】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス(4−メチルフェニル)−1,3−ブタジイン34.5mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2’,5’−ビス(4−メチルフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]47.8mgを得た。
【0110】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 2.22(s,6H),6.93(d,J=8.3Hz,4H),7.06(d,J=8.3Hz,4H),7.24(t,J=7.2Hz,2H),7.52(dt,J=7.5,1.2Hz,4H),7.61(s,2H),8.00(d,J=7.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
3024Si(M+):理論値:412.1647;実測値:412.1647
蛍光最大波長は501nm、発光効率は0.11、Tgは70℃であった。
【0111】
実施例15(下記式で表される2’,5’−ジ(2−ナフチル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0112】
【化28】

【0113】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ジ(2−ナフチル)−1,3−ブタジイン45.4mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2’,5’−ジ(2−ナフチル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]2.7mgを得た。
【0114】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.25(t,J=7.4Hz,2H),7.31〜7.34(m,4H),7.42〜7.59(m,8H),7.63〜7.70(m,6H),7.82(s,2H),8.08(d,J=7.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
3624Si(M+):理論値:484.1647;実測値:484.1648
蛍光最大波長は510nm、発光効率は0.16、Tgは83℃であった。
【0115】
実施例16(下記式で表される2’,5’−ビス[4−(トリメチルシリル)フェニル]スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0116】
【化29】

【0117】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,3−ブタジイン52.0mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2’,5’−ビス[4−(トリメチルシリル)フェニル]スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]49.2mgを得た。
【0118】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 0.18(s,18H),7.14(d,J=8.4Hz,4H),7.21〜7.30(m,6H),7.50〜7.58(m,4H),7.68(s,2H),8.00(d,J=7.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
3436Si3(M+):理論値:528.2125;実測値:528.2125
蛍光最大波長は500nm、発光効率は0.31、Tgは90℃であった。
【0119】
実施例17(下記式で表される2’,5’−ビス(4−フルオロフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0120】
【化30】

【0121】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス(4−フルオロフェニル)−1,3−ブタジイン35.7mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2’,5’−ビス(4−フルオロフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]41.1mgを得た。
【0122】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 6.79(t,J=8.7Hz,4H),7.06〜7.10(m,4H),7.25(t,J=7.4Hz,2H),7.51〜7.58(m,4H),7.53(s,2H),7.99(d,J=7.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
28182Si(M+):理論値:420.1146;実測値:420.1147
【0123】
実施例18(下記式で表される2’,5’−ビス(4−ブロモフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0124】
【化31】

【0125】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス(4−ブロモフェニル)−1,3−ブタジイン54.0mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2’,5’−ビス(4−ブロモフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]17.2mgを得た。
【0126】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 6.96(d,J=8.4Hz,4H),7.19〜7.24(m,6H),7.52(t,J=7.2Hz,4H),7.59(s,2H),7.97(d,J=8.1Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
2818Br2Si(M+):理論値:539.9544;実測値:539.9547
【0127】
実施例19(下記式で表される2’,5’−ビス(4−ニトロフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0128】
【化32】

【0129】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を30.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLに、1,4−ビス(4−ニトロフェニル)−1,3−ブタジイン87.6mgと、9−シラフルオレン164.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.5mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、2’,5’−ビス(4−ニトロフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]20.0mgを得た。
【0130】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.22〜7.30(m,6H),7.53〜7.62(m,6H),7.94(s,2H),7.96〜8.03(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
281824Si(M+):理論値:474.1036;実測値:474.1039
【0131】
実施例20(下記式で表される2’,5’−ビス(4−メトキシフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0132】
【化33】

【0133】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジイン39.3mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、2’,5’−ビス(4−メトキシフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]52.2mgを得た。
【0134】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 3.66(s,6H),6.63(d,J=8.4Hz,4H),7.06(d,J=8.4Hz,4H),7.22(t,J=7.2Hz,2H),7.49〜7.53(m,4H),7.58(dd,J=6.9,0.6Hz,2H),7.98(d,J=8.1Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
30242Si(M+):理論値:444.1546;実測値:444.1548
蛍光最大波長は513nm、発光効率は0.07、Tgは81℃であった。
【0135】
実施例21(下記式で表される2’,5’−ジ(3−チエニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0136】
【化34】

【0137】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ジ(3−チエニル)−1,3−ブタジイン45.4mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2’,5’−ジ(3−チエニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]45.2mgを得た。
【0138】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 6.64(d,J=1.5Hz,2H),7.14(s,4H),7.26(t,J=7.2Hz,2H),7.44(s,2H),7.54(t,J=7.7Hz,2H),7.60(d,J=6.9Hz,2H),7.99(d,J=7.5Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
24162Si(M+):理論値:396.0463;実測値:396.0463
Tgは81℃であった。
【0139】
実施例22(下記式で表される2’,5’−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0140】
【化35】

【0141】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3−ブタジイン68.1mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、2’,5’−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]32.7mgを得た。
【0142】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 1.25(s,24H),7.12(d,J=8.4Hz,4H),7.18(t,J=7.4Hz,2H),7.45〜7.54(m,8H),7.68(s,2H),7.94(d,J=8.1Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
404224Si(M+):理論値:636.3038;実測値:636.3039
【0143】
実施例23(下記式で表される2’−(4−メトキシフェニル)−5’−フェニルスピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0144】
【化36】

【0145】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を14.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−ブタジイン33.2mgと、9−シラフルオレン78.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、2’−(4−メトキシフェニル)−5’−フェニルスピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]33.4mgを得た。
【0146】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 3.66(s,3H),6.63(d,J=8.7Hz,2H),7.04〜7.11(m,7H),7.22(t,J=7.1Hz,2H),7.48〜7.63(m,6H),7.98(d,J=7.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
2922OSi(M+):理論値:414.1440;実測値:414.1440
【0147】
実施例24(下記式で表される2’−フェニル−5’−(4−ビニルフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]の合成)
【0148】
【化37】

【0149】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を15.1mg含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1−フェニル−4−(4−ビニルフェニル)−1,3−ブタジイン34.2mgと、9−シラフルオレン82.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2’−フェニル−5’−(4−ビニルフェニル)スピロ[9−シラフルオレン−9,1’−シロール]38.7mgを得た。
【0150】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 5.12(d,J=11.0Hz,1H),5.60(d,J=17.6Hz,1H),6.56(dd,J=17.6,11.1Hz,1H),7.05〜7.16(m,9H),7.23(t,J=7.5Hz,2H),7.51(dt,J=7.8,1.1Hz,2H),7.57(d,J=7.8Hz,2H),7.64(s,2H),7.98(d,J=7.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
3022Si(M+):理論値:410.1491;実測値:410.1490
【0151】
実施例25(下記式で表される1,1,2,5−テトラフェニルゲルモールの合成)
【0152】
【化38】

【0153】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジイン40.5mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、1,1,2,5−テトラフェニルゲルモール79.2mgを得た。
【0154】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.14〜7.28(m,6H),7.33〜7.39(m,6H),7.43〜7.46(m,6H),7.62〜7.65(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
2822Ge(M+):理論値:432.0933;実測値:432.0936
蛍光最大波長は454nm、発光効率は0.81、Tgは36℃であった。
【0155】
実施例26(下記式で表される2,5−ビス(4−メチルフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0156】
【化39】

【0157】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−メチルフェニル)−1,3−ブタジイン46.1mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2,5−ビス(4−メチルフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモール87.8mgを得た。
【0158】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 2.26(s,6H),7.04(d,J=8.1Hz,4H),7.32〜7.36(m,10H),7.38(s,2H),7.60〜7.63(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
3026Ge(M+):理論値:460.1246;実測値:460.1246
蛍光最大波長は462nm、発光効率は0.30、Tgは57℃であった。
【0159】
実施例27(下記式で表される2,5−ジ(2−ナフチル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0160】
【化40】

【0161】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ジ(2−ナフチル)−1,3−ブタジイン60.5mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2,5−ジ(2−ナフチル)−1,1−ジフェニルゲルモール70.2mgを得た。
【0162】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.36〜7.43(m,10H),7.62(s,2H),7.67〜7.78(m,12H),7.83(s,2H)
HRMS(EI)の結果:
3626Ge(M+):理論値:532.1246;実測値:532.1245
蛍光最大波長は465nm、発光効率は0.07、Tgは59℃であった。
【0163】
実施例28(下記式で表される2,5−ビス(4−フルオロフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0164】
【化41】

【0165】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−フルオロフェニル)−1,3−ブタジイン47.6mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、2,5−ビス(4−フルオロフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモール74.2mgを得た。
【0166】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 6.96(t,J=8.7Hz,4H),7.35(s,2H),7.37〜7.46(m,10H),7.62〜7.66(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
28202Ge(M+):理論値:468.0745;実測値:468.0745
蛍光最大波長は455nm、発光効率は0.25、Tgは34℃であった。
【0167】
実施例29(下記式で表される2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0168】
【化42】

【0169】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−ブロモフェニル)−1,3−ブタジイン72.0mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモール60.4mgを得た。
【0170】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.25〜7.29(m,4H),7.34〜7.41(m,12H),7.55〜7.59(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
2820Br2Ge(M+):理論値:587.9143;実測値:587.9142
【0171】
実施例30(下記式で表される2,5−ビス(4−ニトロフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0172】
【化43】

【0173】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−ニトロフェニル)−1,3−ブタジイン58.5mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、2,5−ビス(4−ニトロフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモール41.7mgを得た。
【0174】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.39〜7.47(m,6H),7.52〜7.59(m,8H),7.61(s,2H),8.12(d,J=8.7Hz,4H)
HRMS(EI)の結果:
282024Ge(M+):理論値:522.0635;実測値:522.0635
【0175】
実施例31(下記式で表される2,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0176】
【化44】

【0177】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を5.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジイン26.2mgと、ジフェニルゲルマン68.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、2,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモール42.7mgを得た。
【0178】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 3.76(s,6H),6.79(d,J=9.0Hz,4H),7.30(s,2H),7.35〜7.39(m,10H),7.61〜7.64(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
30262Ge(M+):理論値:492.1145;実測値:492.1141
蛍光最大波長は456nmと472nm、発光効率は0.47であった。
【0179】
実施例32(下記式で表される1,1−ジフェニル−2,5−ジ(3−チエニル)ゲルモールの合成)
【0180】
【化45】

【0181】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ジ(3−チエニル)−1,3−ブタジイン42.9mgと、ジフェニルゲルマン137.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、1,1−ジフェニル−2,5−ジ(3−チエニル)ゲルモール83.3mgを得た。
【0182】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.07〜7.10(m,2H),7.22〜7.30(m,6H),7.25(s,2H),7.34〜7.44(m,4H),7.63〜7.66(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
24182Ge(M+):理論値:444.0062;実測値:444.0062
蛍光最大波長は451nm、発光効率は0.49、Tgは44℃であった。
【0183】
実施例33(下記式で表される2,5−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0184】
【化46】

【0185】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,3−ブタジイン69.3mgと、ジフェニルゲルマン137.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、2,5−ビス(4−トリメチルシリルフェニル)−1,1−ジフェニルゲルモール86.2mgを得た。
【0186】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 0.25(s,18H),7.34〜7.47(m,14H),7.50(s,2H),7.66〜7.69(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
3438GeSi2(M+):理論値:576.1724;実測値:576.1725
【0187】
実施例34(下記式で表される1,1−ジフェニル−2,5−ジ(3−ピリジル)ゲルモールの合成)
【0188】
【化47】

【0189】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ジ(3−ピリジル)−1,3−ブタジイン40.9mgと、ジフェニルゲルマン137.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、1,1−ジフェニル−2,5−ジ(3−ピリジル)ゲルモール32.1mgを得た。
【0190】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.18(dd,J=8.0,4.7Hz,2H),7.35〜7.42(m,6H),7.50(s,2H),7.57〜7.60(m,4H),7.70(dd,J=6.3,1.8Hz,2H),8.40(dd,J=4.7,1.4Hz,2H),8.67(d,J=1.8Hz,2H)
HRMS(EI)の結果:
26202Ge(M+):理論値:434.0838;実測値:434.0839
【0191】
実施例35(下記式で表される2,5−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,1−ジフェニルゲルモールの合成)
【0192】
【化48】

【0193】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,4−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3−ブタジイン90.8mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、2,5−ビス[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,1−ジフェニルゲルモール109.6mgを得た。
【0194】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 1.33(s,24H),7.32〜7.50(m,10H),7.52(s,2H),7.62(d,J=7.8Hz,4H),7.72(d,J=7.5Hz,4H)
HRMS(FAB)の結果:
40442GeO4(M+):理論値:684.2637 ;実測値:684.2645
【0195】
実施例36(下記式で表される1,1,2−トリフェニル−5−(4−メトキシフェニル)ゲルモールの合成)
【0196】
【化49】

【0197】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を7.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−ブタジイン34.8mgと、ジフェニルゲルマン103.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、1,1,2−トリフェニル−5−(4−メトキシフェニル)ゲルモール65.7mgを得た。
【0198】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 3.78(s,3H),6.82(d,J=9.0Hz,2H),7.14〜7.20(m,1H),7.24〜7.28(m,2H),7.33〜7.48(m,12H),7.65〜7.68(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
2924GeO(M+):理論値:462.1039;実測値:462.1039
蛍光最大波長は467nm、発光効率は0.57、Tgは41℃であった。
【0199】
実施例37(下記式で表される2−(4−シアノフェニル)−1,1,5−トリフェニルゲルモールの合成)
【0200】
【化50】

【0201】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を7.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液0.5mLに、1−(4−シアノフェニル)−4−フェニル−1,3−ブタジイン45.5mgと、ジフェニルゲルマン103.0mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、2−(4−シアノフェニル)−1,1,5−トリフェニルゲルモール45.7mgを得た。
【0202】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.19〜7.28(m,3H),7.34〜7.53(m,15H),7.58〜7.61(m,3H)
HRMS(EI)の結果:
2921GeN(M+):理論値:457.0886;実測値:457.0882
Tgは60℃であった。
【0203】
実施例38(下記式で表される1,1,2−トリフェニル−5−(4−ビニルフェニル)ゲルモールの合成)
【0204】
【化51】

【0205】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を10.1mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1−フェニル−4−(4−ビニルフェニル)−1,3−ブタジイン45.6mgと、ジフェニルゲルマン137.3mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、1,1,2−トリフェニル−5−(4−ビニルフェニル)ゲルモール79.0mgを得た。
【0206】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 5.20(d,J=10.8Hz,1H),5.71(d,J=17.7Hz,1H),6.67(dd,J=17.7,10.8Hz,1H),7.15〜7.47(m,17H),7.63〜7.66(m,4H)
HRMS(EI)の結果:
3024Ge(M+):理論値:458.1090;実測値:458.1095
【0207】
実施例39(下記式で表される1,3−ビス(1,1,5−トリフェニル−1−ゲルマ−2,4−シクロペンタジエン−2−イル)ベンゼンの合成)
【0208】
【化52】

【0209】
アルゴンガス雰囲気下、前記Ru触媒を20.2mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLに、1,3−ビス(4−フェニル−1,3−ブタジイニル)ベンゼン65.3mgと、ジフェニルゲルマン274.6mgを含む1,2−ジクロロエタン溶液1.0mLを添加した。添加後、10時間室温で攪拌し、反応溶液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に通じ、揮発性物質を減圧留去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、1,3−ビス(1,1,5−トリフェニル−1−ゲルマ−2,4−シクロペンタジエン−2−イル)ベンゼン114.8mgを得た。
【0210】
1HNMR(CDCl3)の結果:
δ 7.09〜7.23(m,4H),7.25(s,4H),7.26〜7.47(m,22H),7.59〜7.66(m,8H)
HRMS(EI)の結果:
5038Ge2(M+):理論値:786.1397;実測値:786.1412
【産業上の利用可能性】
【0211】
本発明法では容易にメタロールを合成することができるので、出発原料のジイン化合物や有機金属化合物の置換基を適宜選択することで、得られるメタロールの性能を自由にコントロールすることができる。よって、得られたメタロールは、メタロールのオリゴマーやポリマーの原料としても使用できる。また、メタロールや、これらのオリゴマー・ポリマーは、電子機器、例えば有機EL素子、太陽電池、コンデンサ、燃料電池、二次電池、センサー、ディテクター、光回路、光導波路、トランジスタ、電気回路などの構成部材、有機EL素子の中間層(正孔輸送層または電子輸送層等)、太陽電池の光電変換層等の電気・光機能材料として適用可能である。さらに、スピロ環構造を有する2,5−二置換メタロールはTgが高く、各種機能材料等に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒存在下で、下記ジイン化合物(1)と、
【化1】

[式(1)中、R1、R2は、それぞれ同一または異なって、アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびアリールオキシ基のいずれかを介した/または介さない、水素、重水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を意味する。]
下記有機金属化合物(2)とから、
【化2】

[式(2)中、2つのH(D)は、それぞれ独立に水素または重水素を意味し、MはSiまたはGeを意味し、R3、R4は、それぞれ同一もしくは異なって、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、アミノ基またはシリル基を意味する。また、R3とR4は共同して、ヘテロ原子を介し/または介さずに、単環状/または縮合環状に結合していてもよい。ここで、上記単環状または縮合環状に結合した基は、さらに、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、SiおよびGeのいずれかを介し/または介さずに、水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を、置換基として有していてもよい。]
下記メタロール(3)を合成することを特徴とする2,5−二置換メタロールの合成方法。
【化3】

[式(3)中、R1〜R4、M、H(D)は上記と同じ意味である。]
【請求項2】
上記触媒が、トランス型付加反応に適した触媒である請求項1に記載の合成方法。
【請求項3】
上記触媒が、カチオン性ルテニウム触媒である請求項2に記載の合成方法。
【請求項4】
下記一般式で表されることを特徴とする2,5−二置換メタロール。
【化4】

[式(4)中、R1〜R2、M、H(D)は上記と同じ意味であり、R5〜R12は、それぞれ同一もしくは異なって、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、SiおよびGeのいずれかを介した/または介さない、水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、パーフルオロアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、スルファニル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスファニル基、ホスフィニル基、ホスホリル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、カルバモイル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、シリル基、スタンニル基、ボリル基またはヘテロ環基を意味する。]

【公開番号】特開2008−74827(P2008−74827A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−20053(P2007−20053)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】