説明

3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジン又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを調製する方法

フェノチアジン又はフェノキサジンを含む第1反応体を準備し、第1溶媒を準備し、第2反応体を準備し、第2溶媒を準備することを含む、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジン又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成する方法。第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する。過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加え、第1と第2反応体を結合し、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジン又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にメディエーターを形成する方法に関する。より詳細には、本発明は、一般に分析対象物に関する情報を決定するのを助けるように適合させた電気化学試験センサーに使用されるメディエーターを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体液中の分析対象物の定量法は、特定の生理学的な体調(身体状態)の診断及び維持において著しく重要である。例えば乳酸塩、コレステロール及びビリルビンを、特定の個人においてモニターするべきである。特に、糖尿病の個人は、食事によるグルコース摂取を調節するために体液におけるグルコースレベルを頻繁に検査することが重要である。そのような試験の結果を、あるとすれば、インスリン又は他の薬剤を投与する必要性の決定に使用することができる。一つの種類の血中グルコース試験系において、試験センサーを血液試料の試験に使用する。
【0003】
試験センサーは、例えば血中グルコースと反応するバイオセンシング又は試薬物質を含有する。一つの種類の電気化学試験センサーは、基部又は基体及び蓋を含む多層試験センサーである。別の種類の電気化学試験センサーは、基部、スペーサー及び蓋を含む。現在の電気化学試験センサーは、少なくとも2つの電極を電極パターンの形態で含む。電圧がこれらの電極にわたって印加され、電流が作用電極において測定される。電流測定値は、作用電極の大きさに正比例している。
【0004】
電気化学試験センサーは、目的の分析対象物に関わる酵素触媒化学反応に基づいている。グルコースのモニタリングの場合では、関連する化学反応は、グルコースをグルコノラクトン又はその対応する酸に酸化することである。この酸化は、多様な酵素によって触媒され、それらの幾つかは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)(NAD(P))のような補酵素を使用することができ、一方、他のものは、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)又はピロロキノリンキノン(PQQ)のような補酵素を使用することができる。
【0005】
試験センサーの適用において、グルコースの酸化の際に生成されるレドックス等価物は電極の表面に運ばれ、それによって電気信号が生成される。電気信号の大きさは、グルコース濃度と相関関係にある。酵素の化学反応部位から電極の表面へのレドックス等価物の移動は、電子移動メディエーターを使用して達成される。
【0006】
例えばフェリシアニドのようなメディエーターの多くは、グルコース試験センサーにおいて配合されたときに信号対雑音比が低くなるような、高いバックグラウンド電流を有する。典型的には、低い信号対雑音比は、特にグルコースレベルが低く、高いヘマトクリット試料レベルでは極めて不正確なアッセイをもたらす。より迅速な試料試験(例えば、10秒未満の試験時間)では、試験を実施するのに当てられた時間で高いバックグラウンド電流を取り除くことは困難でありうる。より迅速な試料試験時間のため、試料が適用されたときに活性成分が素早く相互反応して、素早い反応を与えることが必要となる。
【0007】
したがって、低いバックグラウンド電流を有し、同時に、安定性を含むメディエーターの他の望ましい特性を依然として有するメディエーターを形成することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する方法には、フェノチアジンを含む第1反応体を準備することが含まれる。フェノチアジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する。3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する。第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒が準備される。第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する。過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす。過硫酸ナトリウムを加えた後、反応溶液を更に処理して3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを含めて、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを単離する。
【0009】
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成する方法には、フェノキサジンを含む第1反応体を準備することが含まれる。フェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する。3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する。第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する。第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する。過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす。過硫酸ナトリウムを加えた後、反応溶液を更に処理して3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含めて、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する。
【0010】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成し、安定化する方法には、フェノチアジン又はフェノキサジンを含む第1反応体を準備することが含まれる。フェノチアジン又はフェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する。3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する。第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する。第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する。カップリング剤を反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす。カップリング剤を加えた後、反応溶液を更に処理して3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含めて、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する。
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを、約5〜約8のpHで安定化する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】一つの実施態様による試験センサーである。
【図1B】図1Aの試験センサーの側面図である。
【図2】多様なロットの本発明と比較例のメディエーターに対するバックグラウンド電流のプロットである。
【図3A】幾つかの中和又は緩衝方法及び中和又は緩衝のない幾つかの方法を使用したバックグラウンド電流のプロットである。
【図3B】ベースラインと図3Aにおいて測定したバックグラウンド電流とのバックグラウンド電流の変化のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一つの方法において、本発明は、低バックグラウンド電流の3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを生成する改善された方法に関する。別の方法において、本発明は、低バックグラウンド電流の3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを安定化する改善された方法に関する。3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターは、電気化学試験センサーにとって有用なメディエーターであり、一つの例では、NADHの電気化学的再生(酸化)において有用である。
【0013】
本発明において形成されるメディエーターには、下記の式:
【0014】
【化1】

【0015】
を有するフェノチアジン及び下記の式:
【0016】
【化2】

【0017】
を有するフェノキサジンが含まれ、
ここで、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは、同一であっても又は異なっていてもよく、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、環式、複素環式、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、芳香族ケト、脂肪族ケト、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、スルホ、ジヒドロキシボロン及びこれらの組み合わせからなる群より選択される。これらの異性体が形成されうることも考慮される。
【0018】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターは、電気化学試験センサーと使用するために適合される。電気化学試験センサーは、流体試料を受け、計器又は計測器の使用により分析されるように適合される。試験センサーは、分析対象物濃度のような分析対象物に関連する情報を決定するのを助ける。測定されうる分析対象物には、グルコース、コレステロール、脂質プロフィール、マイクロアルブミン、尿素、クレアチニン、クレアチン、フルクトース、乳酸塩又はビリルビンが含まれる。他の分析対象物の濃度を決定できることが考慮される。分析対象物は、例えば、全血試料、血清試料、血漿試料、ISF(間質液)及び尿のような他の体液、並びに非体液であることができる。
【0019】
本明細書に記載されている試験センサーは、電気化学試験センサーである。電気化学試験センサーにより使用される計測器は、検量情報を検出するための光学的側面及び電気化学的側面を有して、分析対象物に関連する情報(例えば、流体試料の分析対象物濃度)を決定することができる。電気化学試験センサーの一つの非限定例が図1Aに示されている。図1Aは、基部11、毛管路、並びに複数の電極16及び18を含む試験センサー10を表す。領域12は、毛管路を画定する(例えば、基部11を覆って蓋を被せた後)区域を示す。複数の電極には、対電極16及び作用(測定)電極18が含まれる。電気化学試験センサーは、作用電極、対電極、トリガー電極又はヘマトクリット電極のような、少なくとも3つの電極を含有することもできる。本発明の実施態様の電気化学試験センサーに用いられる作用電極は、炭素、白金、パラジウム、金、ルテニウム、ロジウム及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない適切な電極によって変更することができる。
【0020】
電極16、18は、例示の実施態様において試験センサー接点14a、bと示されている大型の区域で終止している複数の導電性リード線15a、bに結合している。毛管路は一般に流体受容区域19に配置されている。本発明のメディエーターを用いることができる他の電気化学試験センサーが考慮される。
【0021】
流体受容区域19は、流体試料(例えば、血液)中の目的の分析対象物(例えば、グルコース)を、電極パターンの構成要素により、生成される電流として電気化学的に測定可能な化学種に変換する、少なくとも1つの試薬を含む。試薬は、典型的には、分析対象物及び電子受容体と反応して、電極により検出されうる電気化学的に測定可能な種を生成する分析対象物に特異的な酵素を含む。試薬は、分析対象物と電極との間の電子の移動を助けるメディエーターを含む。試薬は、酵素をメディエーターと一緒に保持する結合剤、他の不活性成分又はこれらの組み合わせを含むことができる。
【0022】
流体試料(例えば、血液)を流体受容区域19に適用することができる。流体試料は少なくとも1つの試薬と反応する。試薬と反応し複数の電極と連結した後、流体試料は、分析対象物濃度の決定を助ける電気信号を生成する。導電性リード線15a、bは、試験センサー10の第2反対端42に向かって電気信号を運び、そこで試験センサー接点14a、bは、電気信号を計測器に転送する。
【0023】
図1Bを参照すると、図1Aの試験センサー10の側面図が示されている。図1Bに示されているように、図1Bの試験センサー10は、蓋20及びスペーサー22を更に含む。基部11、蓋20及びスペーサー22は、ポリマー材料のような多様な材料から作製することができる。基部11、蓋20及びスペーサー22を作製するのに使用できるポリマー物質の非限定例には、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド及びこれらの組み合わせが挙げられる。基部11、蓋20及び/又はスペーサー22を形成するのに他の材料が使用できることが
考慮される。
【0024】
図1A、1Bの試験センサー10を形成するために、基部11、スペーサー22及び蓋20を例えば接着剤又はヒートシールにより取り付ける。基部11、蓋20及びスペーサー22を接着させると、流体受容区域19が形成される。流体受容区域19は、流体試料を試験センサー10に導入する流路を提供する。流体受容区域19は、試験センサー10の第1末端又は試験端40において形成される。本発明の実施態様の試験センサーを、スペーサーなしで基部及び蓋により形成することができ、流体受容区域は基部及び/又は蓋に直接形成される。
【0025】
スペーサーなしで形成できる電気化学試験センサーも考慮される。例えば、電気化学試験センサーは、基部及び蓋が互いに取り付けられたときに経路(例えば、毛管路)が形成されるように、基部及び蓋を含むことができる。
【0026】
基部、スペーサー及び蓋を、ポリマー材料のような多様な材料から作製することができる。基部、スペーサー及び蓋を作製するのに使用できるポリマー物質の非限定例には、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、ポリイミド及びこれらの組み合わせが挙げられる。基部、スペーサー及び蓋を他の物質により別々に作製できることが考慮される。電極パターンを、金、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、炭素又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない多様な導電性材料から作製することができる。
【0027】
別の実施態様において、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを光学試験センサーに使用することができる。3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターは、そのような系において安定したメディエーターである。
【0028】
一つの方法において、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターが形成され、フェノチアジンを含む第1反応体を準備することが含まれる。フェノチアジンが所望の可溶性を有する第1溶媒が準備される。第2反応体は、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するのを助けるために準備される。第2試薬が所望の可溶性を有する第2溶媒が準備される。第1反応体と第1溶媒を一緒に合わせて、第1反応体溶液を形成する。第2反応体と第2溶媒を一緒に合わせて、第2反応体溶液を形成する。第1及び第2反応体溶液を一緒に合わせて、反応体溶液を形成する。過硫酸ナトリウムの溶液を調製し、反応体溶液に加える。過硫酸ナトリウムの溶液は、典型的には、第2溶媒(第2反応体溶液を形成するのに使用したものと同じ溶媒)を使用して形成される。過硫酸ナトリウムは、第1と第2の反応体の結合を引き起こし、形成された生成物を有する反応溶液をもたらす。
【0029】
この方法において、更なる処理を反応溶液に実行して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを単離する。一つの実施態様において、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターは、塩の形態である。別の実施態様において、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターは、酸の形態である。幾つかの3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターは、塩又は酸の形態でなくてもよい。
【0030】
第2試薬は、所望の3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するように選択される。例えば、第2試薬は、アニリン2,5−ジスルホン酸であることができる。アニリン2,5−ジスルホン酸が使用される場合、形成される特定の3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターは、3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターである。
【0031】
他の第2試薬を使用して異なる3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成できることが考慮される。例えば、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する第2試薬は、以下から選択することができる:4−ジエチルアミノアニリン;4−クロロアニリン;4−エチルアニリン;4−トリフルオロメチルアニリン;4−アミノ安息香酸メチル;4−ニトロアニリン;4−メトキシアニリン;4−(4’−アミノフェニル)酪酸;4−アミノベンジルアミン;4−(2’−アミノエチル)アニリン;5−アミノ−1,3−ベンゼンジカルボン酸;4−アミノ安息香酸;2,5−(4’−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール;4−〔2’−(2’−エタノールオキシ)エトキシ〕エトキシアニリン及び2,5−ジスルホアニリン。他の第2試薬を使用して他の3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成できることが考慮される。
【0032】
第1溶媒は、第1反応体と適合性があるように選択される。第1反応体が一般に第1溶媒に高い可溶性を有することが望ましい。一つの方法において、第1溶媒はテトラヒドロフラン(THF)である。第1溶媒は、フェノチアジンが一般に高い可溶性を有するので、望ましくはテトラヒドロフラン(THF)である。第1溶媒は、また、概ね又は実質的に均質の溶液を形成するように、望ましくは第2溶媒と混和性である。
【0033】
テトラヒドロフラン(THF)の代わりに、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン及びスルホランのような他の第1溶媒を使用できることが考慮される。他の第1溶媒を使用できることも考慮される。
【0034】
第2溶媒は、第2反応体と適合性があるように選択される。第2反応体が一般に第2溶媒に高い可溶性を有することが望ましい。一つの方法において、第2溶媒は水である。別の方法において、第2溶媒は、水と水酸化ナトリウム(NaOH)の組み合わせである。より塩基性になることで少なくとも一部の第2反応体の可溶性が改善されるので、水酸化ナトリウムが望ましい。他の塩基性溶液を第2溶媒と共に加えて、第2試薬の可溶性の改善を達成することが考慮される。水の代わりに他の第2溶媒を使用できることが考慮される。
【0035】
過硫酸ナトリウムは、第1と第2反応体の結合を促進する。過硫酸ナトリウムは、望ましくない副産物の形成を回避すると考えられるので、望ましいカップリング剤である。過硫酸ナトリウムをカップリング剤として使用することは、一定の低バックグラウンド電流を得ることを助け、このことは、一般に低量の望ましくない副産物が形成され、溶液中に残留することを意味する。加えて、過硫酸ナトリウムの使用は、有機物質の沈殿を促進して、反応から望ましい3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを容易に単離することを助ける。
【0036】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するため、カップリング剤が、第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を含む反応体溶液に添加された後、更なる処理を実行する。第1溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)を、溶液から除去又は抽出することができる。第1溶媒を、例えば、酢酸エチルにより除去することができる。酢酸エチルは、第1溶媒の抽出を助け、反応溶液から他の望ましくない残留有機物質(例えば、水溶性有機物質)の除去を助けることもできる。
【0037】
例えばジエチルエーテル、クロロホルム及びジクロロメタンのような他の化合物を使用して、第1溶媒を除去することが考慮される。
【0038】
第2溶媒(例えば、水)は、冷却及び濾過により生成物から除去される。第2溶媒を除去することは、分解の防止又は抑制の助けにもなる。分解を防止又は抑制することによって、バックグラウンド電流は、典型的にはより望ましいより低いレベルになる。例えば冷却及び濾過により除去されなかった残留第2溶媒(例えば、残留水)は、幾つかの方法によって生成物から除去することができる。例えば、残留第2溶媒は、(a)真空炉による乾燥、(b)生成物への化合物の添加又は(c)生成物の溶液の凍結乾燥により除去することができる。
【0039】
一つの方法において、アセトニトリルを残留第2溶媒に加えて、溶液からの残留第2溶媒の除去を助ける。例えばアセトン及びトルエンのような他の化合物を使用して、残留第2溶媒を除去できることが考慮される。
【0040】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するのに他の処理を実行できることが考慮される。例えば、第2溶媒の除去の前の処理行為は、水中でのメディエーターを再構成し、冷却し、次に室温での濾過により過剰量の塩の一部を除去することを含むことができる。他の処理行為を実行できることも考慮される。
【0041】
別の方法において、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターが形成され、フェノキサジンを含む第1反応体を準備することが含まれる。フェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒が準備される。第2反応体は、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために準備される。第2試薬が所望の可溶性を有する第2溶媒が準備される。第1反応体と第1溶媒を一緒に合わせて、第1反応体溶液を形成する。第2反応体と第2溶媒を一緒に合わせて、第2反応体溶液を形成する。第1及び第2反応体溶液を一緒に合わせて、反応体溶液を形成する。過硫酸ナトリウムの溶液を調製し、反応体溶液に加える。過硫酸ナトリウムの溶液は、典型的には、第2溶媒(第2反応体溶液を形成するのに使用したものと同じ溶媒)を使用して形成される。過硫酸ナトリウムは、第1と第2の反応体の結合を引き起こし、形成された生成物を有する反応溶液をもたらす。
【0042】
この方法において、更なる処理を反応溶液に実行して、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する。一つの実施態様において、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターは、塩の形態である。別の実施態様において、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターは、酸の形態である。幾つかの3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターは、塩又は酸の形態ではなくてもよい。
【0043】
この方法において、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成する場合、同一又は同様の第2試薬、第1溶媒、第2溶媒を、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターの形成方法に関して上記に記載されたように使用することができる。加えて、少なくとも第1及び第2溶媒を実質的に除去することによって3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する処理は、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターに関して上記に記載されたものと同様又は同一の方法で実施することができる。
【0044】
多くの異なる3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを、本発明の方法を使用して形成できることが考慮される。調製され、NADHメディエーターとして適切な特性を有することが見出されたフェノチアジンの一つの望ましい例は、3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターである。調製され、NADHメディエーターとして適切な特性を有することが見出された別の望ましい例は、3−(3’,5’−ジカルボキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターである。
【0045】
これらのうち、調製され、NADHメディエーターとして適切な特性を有することが見出されたフェノチアジン及びフェノキサジンは、3−(4’−クロロ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−ジエチルアミノ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−エチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−トリフルオロメチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−メトキシカルボニル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−ニトロ−フェニルイミノ−3H−フェノチアジン;3−(4’−メトキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;7−アセチル−3−(4’−メトキシカルボニルフェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;7−トリフルオロメチル−3−(4’−メトキシカルボニル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−ω−カルボキシ−n−ブチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−アミノメチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−(2”−(5”−(p−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾイル)フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−β−アミノエチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;6−(4’−エチルフェニル)アミノ−3−(4’−エチルフェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;6−(4’−〔2−(2−エタノールオキシ)エトキシ〕−エトキシフェニル)アミノ−3−(4’−〔2−(2−エタノールオキシ)エトキシ〕エトキシフェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−〔2−(2−エタノールオキシ)エトキシ〕エトキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンボロン酸;3−(3’,5’−ジカルボキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(4’−カルボキシフェニルイミノ)−3H−フェノチアジン;3−(3’,5−ジカルボキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノキサジン;3−(2’,5’−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンジスルホン酸及び3−(3’−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンスルホン酸である。
【0046】
調製され、適切な特性を有することが見出されたフェノチアジン及びフェノキサジンを、FAD−グルコースオキシダーゼ、フラビン−ヘキソースオキシダーゼ及びFAD−グルコースデヒドロゲナーゼのようなフラビンタンパク質と共に使用できることが考慮される。フェノチアジン及びフェノキサジンを調製して、例えばPQQ−グルコースデヒドロゲナーゼのようなキノタンパク質と共に使用することができ、適切な特性を有することも考慮される。
【0047】
別の方法において、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターの安定化は、中和又は緩衝によって改善することもできる。中和又は緩衝行為は、メディエーターの安定化を助け、それによって、遭遇する保存状態に対して強靱になる。中和又は緩衝行為は、更なる処理を実行してメディエーターを単離する前又は後に実行できることが考慮される。例えば、中和又は緩衝行為は、メディエーターを乾燥して粉末形態にする前に実行することができる。別の例では、中和又は緩衝行為は、メディエーターを乾燥して粉末形態にした後で実行することができる。
【0048】
中和又は緩衝剤は、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、重炭酸カリウム及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない物質から選択することができる。他の物質を中和又は緩衝剤として使用できることが考慮される。
【0049】
中和又は緩衝剤をメディエーター溶液に加えた後、pHは一般に約5〜約8である。より典型的には、中和又は緩衝剤をメディエーター溶液に加えた後、pHは、約5.5〜約7、さらにより望ましくは約6〜約7である。
【0050】
実施例
実施例1
3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターの調製
フェノチアジン(1.53mol、1.1当量、306g)を6.0Lのテトラヒドロフラン(THF)に撹拌しながら溶解し、次に0℃に冷却した。アニリン2,5−ジスルホン酸(1.38mol、350g)を7.0Lの水に溶解し、1Mの水酸化ナトリウム(NaOH)(128ml)を、撹拌しながら加えた。アニリン2,5−ジスルホン酸溶液をフェノチアジン溶液に約2時間かけてゆっくりと加えて、白色で曇った懸濁液を得た。フェノチアジン/アニリン懸濁液は、約0℃〜4℃の温度であった。過硫酸ナトリウム(5.52mol、4当量、1314g)を4.0Lの水に溶解して、過硫酸ナトリウム溶液を形成した。
【0051】
過硫酸ナトリウム溶液を約0℃〜3℃の温度でフェノチアジン/アニリン懸濁液に3時間かけて滴加し、極暗色の溶液をもたらした。極暗色溶液を、氷浴を使用して冷却状態を保ち、一晩撹拌した。次に内容物をBuchiロータリーエバポレーターに移し、テトラヒドロフランを35℃未満の温度で約2時間かけて除去した。蒸発行為の後、残留溶液を25Lの分離器に移し、酢酸エチルで溶媒相洗浄(backwash)した。残留溶液を、毎回2Lの酢酸エチルを使用して、3回溶媒相洗浄した、反応流体を、アセトン/CO浴中で撹拌しながら、−3℃に冷却した。沈殿固体を、同日に、2つの24cmのブフナー漏斗の2枚のクロスを介して濾過した。沈殿固体を漏斗に一晩放置して乾燥し、次に2Lのアセトニトリルを含有するフラスコに移し、室温で約1時間撹拌した。次に、残留水を除去するため、試料を濾過し、更なるアセトニトリルで洗浄した。メディエーターを、真空炉により35℃で乾燥して、恒量にした。
この方法を使用して形成したメディエーターは、3−(2’,5’−フェニルイミノ)−3H−フェナチアジンジスルホン酸又は3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンであった。メディエーターを下記に示す。
【0052】
【化3】

【0053】
実施例2
本発明及び比較の方法のバックグラウンド電流
2つの異なる方法により調製した3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターのバックグラウンド電流を比較した。3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する本発明の方法は、カップリング剤として過硫酸ナトリウムを使用し、上記の実施例1に記載された方法と実質的に同一であった。このメディエーターを本発明のメディエーターと呼ぶ。3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する比較の方法は、カップリング剤として過硫酸アンモニウムを使用した。比較の方法は、カップリング剤として過硫酸ナトリウムを使用することを除けば本発明の方法と実質的に同一であった。このメディエーターを比較のメディエーターと呼ぶ。
【0054】
本発明及び比較のメディエーターをそれぞれ別々に緩衝溶液に加えた。緩衝溶液はそれぞれ100mMのリン酸ナトリウムを含んだ。本発明及び比較のメディエーターを緩衝溶液に加えた後、両方の溶液のpHを7.2に調整した。次に本発明及び比較のメディエーターの溶液を個別に炭素電極に設置した。3秒後、250mVの電位を炭素電極に5秒間適用し、次に、それぞれのメディエーターのバックグラウンド電流を読み取った。
【0055】
図2を参照すると、3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターのバックグラウンド電流(nA)を、本発明及び比較の方法により形成された異なるロットのメディエーターについてプロットした。具体的には、5つの異なる比較のメディエーター(比較のメディエーター1〜5と呼ぶ)及び4つの異なる本発明のメディエーター(本発明のメディエーター1〜4と呼ぶ)を異なるロットから試験した。
【0056】
図2に示されているように、極めて高いバックグラウンド電流を有した3つのロットの比較のメディエーターが存在した。それぞれ2687、1158及び1971nAのバックグラウンド電流を有する図2の比較のメディエーター1、4及び5を参照すること。比較のメディエーター2は、75nAのバックグラウンド電流を有し、一方、比較のメディエーター3は、221nAのバックグラウンド電流を有した。全ての本発明のメディエーター1〜4は、約100nM未満の望ましいバックグラウンド電流を有した。具体的には、本発明のメディエーター1〜4は、それぞれ88、93、106及び99nAのバックグラウンド電流を有した。
【0057】
実施例3
異なる方法を使用した3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンの安定性の比較
2つの異なる方法により調製した3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンの安定性を比較した。3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する本発明の方法は、カップリング剤として過硫酸ナトリウムを使用し、上記の実施例1に記載された方法と実質的に同一であった。このメディエーターを本発明のメディエーターと呼ぶ。3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する比較の方法は、カップリング剤として過硫酸アンモニウムを使用した。比較の方法は、カップリング剤として過硫酸ナトリウムを使用することを除けば本発明の方法と実質的に同一であった。このメディエーターを比較のメディエーターと呼ぶ。
【0058】
本発明及び比較のメディエーターの安定性を比較した。本発明と比較の両方の方法によるメディエーターをそれぞれの試薬混合物に配合した。試薬混合物は、リン酸緩衝液、Fad−GDH、セルロースポリマー及び界面活性剤を更に含んだ。試薬混合物を金電極に設置して、グルコース試験センサーを形成した。本発明及び比較のメディエーターを有する試験センサー試料を−20℃の温度に2週間暴露した。また、本発明及び比較の方法の同じロットからのメディエーターを配合した試験センサー試料を、50℃の温度に2週間暴露した。
【0059】
試薬混合物は、暴露された本発明のメディエーター又は比較のメディエーターを含んだ。電極の反応は、4つの異なる濃度(0mg/dl、50mg/dl、100mg/dl及び400mg/dl)の全血グルコース試料を使用して、Yellow Springs Glucose Analyzer(YSI, Inc., Yellow Springs, Ohio)により250mVの印加電位で測定した。YSIグルコース測定値を参照し、それぞれの試薬の傾き及び切片を使用して、電気反応をグルコース濃度に変換した。グルコース濃度を試験し、−20℃及び50℃の温度で暴露した本発明又は比較のメディエーターを含む試薬を比較し、偏差又は偏りがあるかを見るために比較した。例えば、50mg/dLのグルコースを使用して、本発明のメディエーターを含む試薬を、−20℃及び50℃の温度で比較して、読み取り値に差異があるかを見た。これらの読み取り値の間の偏り%を決定した。
【0060】
偏り%をそれぞれの異なるグルコース濃度について示し、本発明及び比較のメディエーターを以下の表1に示す。
【0061】
表1
本発明の方法 比較の方法
0mg/dL −0.7% 7.1%
50mg/dl −1.8% 5.9%
100mg/dl 0.2% 4.9%
400mg/dl 2.4% −8.2%
【0062】
このように、表1に示されているように、本発明の方法を使用して形成された3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンは、50℃で2週間暴露された後、比較の方法を使用して形成された3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンよりも顕著に卓越した安定性を有した。本発明の方法は卓越した安定性を有し、それは、測定されたグルコース濃度が、低い偏り%により示されているように、50℃の温度への暴露の後であまり変動しなかったからである。一方、比較の方法は安定性がかなり低く、それは、測定されたグルコース濃度が、高い偏り%により示されているように、50℃の温度への暴露の後で本発明の方法よりもかなり変動したからである。
【0063】
実施例4
3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンに対する中和又は緩衝の安定性に関する効果
実施例4のそれぞれの中和又は緩衝試験において、同じ3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターを使用した。同じメディエーターを、中和又は緩衝試験を含まない試験にも使用した。3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターは、カップリング剤として過硫酸ナトリウムを使用して形成し、上記の実施例1に記載された方法と実質的に同一であった。
【0064】
実施例4は、異なる中和又は緩衝剤を使用して3つの方法を試験し、これらを、中和又は緩衝剤を含まない2つの方法と比較した。図3A、3Bを参照すると、メディエーター1及び2を形成する方法は、中和又は緩衝行為を含まなかった。メディエーター1を形成する方法は、真空炉によるメディエーターの乾燥を含んだ。メディエーター2を形成する方法は、pH2.4で制御された凍結乾燥を含んだ。
【0065】
メディエーター3〜5を形成する方法は、それぞれ中和又は緩衝行為を含んだ。中和又は緩衝行為は、それぞれ6.1のpHをもたらした。具体的には、メディエーター3は20mMのリン酸ナトリウムを使用した。この溶液は、5gの3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンメディエーターを取り、それを、7.2のpHを有する20mMのリン酸ナトリウム緩衝液に溶解することによって形成した。pHは、1MのNaOHで6.1に調整した。リン酸ナトリウム緩衝液の使用は、一般にpH調整と呼ばれる。
【0066】
メディエーター4は、1Mの水酸化ナトリウムを使用した。この溶液は、5gの3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンを取り、それを、100mLの冷水に溶解することによって形成した。1Mの水酸化ナトリウム溶液を、6.1のpH測定値が得られるまで、撹拌しながら滴加した。この方法における水酸化ナトリウムの使用は溶液を中和し、したがって、中和剤と呼ぶ。
【0067】
メディエーター5は、1Mの重炭酸ナトリウムを使用した。この溶液は、5gの3−(2’,5’−ジスルホフェニルイミノ)−3H−フェノチアジンを取り、それを、100mLの冷水に溶解することによって形成した。1Mの重炭酸ナトリウム溶液を、6.1のpH測定値が得られるまで、撹拌しながら滴加した。この方法における重炭酸ナトリウムの使用は溶液を中和し、したがって、中和剤と呼ぶ。
【0068】
次にメディエーター3〜5をそれぞれイソプロパノール/ドライアイス浴で凍結し、VirTis(登録商標)Model No. 4KBTXL benchtop 4K Freeze Dryer model(Gardiner, N.Y.)を使用して凍結乾燥し、乾燥粉末にした。
【0069】
乾燥粉末形態のメディエーター1〜5に、多様な保存条件下で2週間ストレスをかけた。具体的には、温度が−40℃〜50℃に変動する9つの異なる条件を試験した。温度条件に暴露する前に、乾燥試料をガラスバイアルに入れ、キャップで密閉してから保存した。2つの試験を−40℃及び30℃で実施し、「使用」構成要素を加えた。具体的には、「使用」構成要素は、メディエーター1〜5を、キャップを密閉する前に30分間周囲温度に暴露し、1週間後にキャップを開けた後に更に30分間周囲温度に再び暴露することを含んだ。この「使用」暴露は、−40℃及び30℃それぞれの温度のみで実施した。「初期」試験は、保存条件なしで試験を実施した。
【0070】
メディエーター試料は、それぞれ、バックグラウンド電流スクリーニングアッセイを使用してバックグラウンド電流について試験した。メディエーター試料は、実施例1のとおりに調製し、実施例2に記載されたように100mMのリン酸ナトリウムを使用してpHを7.2に調整した。これらのメディエーター試料を炭素電極に加えた。3秒後、250mVの電位を5秒間印加し、次にバックグラウンド電流を測定した。
【0071】
図3Aに示されているように、この時間高温に暴露されたとき、バックグラウンド電流(nA)は中和又は緩衝行為を含むメディエーターにおいてかなり低かった。25℃を超える温度でのバックグラウンド電流をメディエーター1〜5で比較すること。これは、最高暴露温度50℃の場合に特にそうである。
【0072】
図3Bは、異なる暴露の前に測定したベースラインからの、図3Aの測定バックグラウンド電流のバックグラウンド電流の変化(%)を表す。同様に、この時間高温に暴露されたとき、バックグラウンド電流(%)は中和又は緩衝行為を含むメディエーターにおいてかなり低かった。25℃を超える温度でのバックグラウンド電流の変化(%)をメディエーター1〜5で比較すること。これは、最高暴露温度50℃の場合に特にそうである。
【0073】
方法A
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する方法であって、
フェノチアジンを含む第1反応体を準備する行為;
フェノチアジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する行為;
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する行為;
第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する行為;
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する行為;
過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす行為;並びに
過硫酸ナトリウムを加えた後、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを含む反応溶液を更に処理して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを単離する行為
を含む方法。
【0074】
方法B
第1溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)を含む、方法Aの代替的方法。
【0075】
方法C
第2溶媒が、水を含む、方法Aの代替的方法。
【0076】
方法D
第2溶媒が、水酸化ナトリウムを更に含む、方法Cの代替的方法。
【0077】
方法E
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を一緒に組み合わせて反応体溶液を形成する前に、第1反応体と第1溶媒とを組み合わせて第1反応体溶液を形成する行為及び第2反応体と第2溶媒とを組み合わせて第2反応体溶液を形成する行為を含む、第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を組み合わせる、方法Aの代替的方法。
【0078】
方法F
更なる処理が、アセトニトリルの添加により第2溶媒を概ね除去することを含む、方法Aの代替的方法。
【0079】
方法G
更なる処理が、酢酸エチルの添加により第1溶媒を概ね除去することを含む、方法Aの代替的方法。
【0080】
方法H
第2反応体が、アニリン2,5−ジスルホン酸を含む、方法Aの代替的方法。
【0081】
方法I
更なる処理が、少なくとも第1溶媒及び第2溶媒を第2溶液から実質的に除去して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを単離することを含む、方法Aの代替的方法。
【0082】
方法J
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターが、塩の形態である、方法Aの代替的方法。
【0083】
方法K
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターが、酸の形態である、方法Aの代替的方法。
【0084】
方法L
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成する方法であって、
フェノキサジンを含む第1反応体を準備する行為;
フェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する行為;
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する行為;
第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する行為;
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する行為;
過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす行為;並びに
過硫酸ナトリウムを加えた後、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液を更に処理して、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する行為
を含む方法。
【0085】
方法M
第1溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)を含む、方法Lの代替的方法。
【0086】
方法N
第2溶媒が、水を含む、方法Lの代替的方法。
【0087】
方法O
第2溶媒が、水酸化ナトリウムを更に含む、方法Nの代替的方法。
【0088】
方法P
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を一緒に組み合わせて反応体溶液を形成する前に、第1反応体と第1溶媒とを組み合わせて第1反応体溶液を形成する行為及び第2反応体と第2溶媒とを組み合わせて第2反応体溶液を形成する行為を含む、第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を組み合わせる、方法Lの代替的方法。
【0089】
方法Q
更なる処理が、アセトニトリルの添加により残留第2溶媒を概ね除去することを含む、方法Lの代替的方法。
【0090】
方法R
更なる処理が、酢酸エチルの添加により第1溶媒を概ね除去することを含む、方法Lの代替的方法。
【0091】
方法S
更なる処理が、少なくとも第1溶媒及び第2溶媒を第2溶液から実質的に除去して、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離することを含む、方法Lの代替的方法。
【0092】
方法T
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターが、塩の形態である、方法Lの代替的方法。
【0093】
方法U
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターが、酸の形態である、方法Lの代替的方法。
【0094】
方法V
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成し、安定化する方法であって、
フェノチアジン又はフェノキサジンを含む第1反応体を準備する行為;
フェノチアジン又はフェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する行為;
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する行為;
第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する行為;
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する行為;
カップリング剤を反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす行為;
カップリング剤を加えた後、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液を更に処理して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する行為;並びに
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを、約5〜約8のpHで安定化する行為
を含む方法。
【0095】
方法W
pHが、約5.5〜約7である、方法Vの代替的方法。
【0096】
方法X
pHが、約6〜約7である、方法Wの代替的方法。
【0097】
方法Y
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターの安定化が、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、重炭酸カリウム又はこれらの組み合わせを添加することを含む、方法Wの代替的方法。
【0098】
本発明は1つ以上の特定の実施態様を参照して記載されてきたが、当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく多くの変更を行えることを認識する。これらの実施態様及びその明白な変形は、それぞれ、本発明の精神及び範囲内であることが考慮される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成する方法であって、
フェノチアジンを含む第1反応体を準備する行為;
フェノチアジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する行為;
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する行為;
第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する行為;
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する行為;
過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす行為;並びに
過硫酸ナトリウムを加えた後、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを含む反応溶液を更に処理して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを単離する行為
を含む方法。
【請求項2】
第1溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
第2溶媒が、水を含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
第2溶媒が、水酸化ナトリウムを更に含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を一緒に組み合わせて反応体溶液を形成する前に、第1反応体と第1溶媒とを組み合わせて第1反応体溶液を形成する行為及び第2反応体と第2溶媒とを組み合わせて第2反応体溶液を形成する行為を含む、第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を組み合わせる、請求項1記載の方法。
【請求項6】
更なる処理が、アセトニトリルの添加により第2溶媒を概ね除去することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
更なる処理が、酢酸エチルの添加により第1溶媒を概ね除去することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
第2反応体が、アニリン2,5−ジスルホン酸を含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
更なる処理が、少なくとも第1溶媒及び第2溶媒を第2溶液から実質的に除去して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターを単離することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターが、塩の形態である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーターが、酸の形態である、請求項1記載の方法。
【請求項12】
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成する方法であって、
フェノキサジンを含む第1反応体を準備する行為;
フェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する行為;
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する行為;
第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する行為;
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する行為;
過硫酸ナトリウムを反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす行為;並びに
過硫酸ナトリウムを加えた後、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液を更に処理して、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する行為
を含む方法。
【請求項13】
第1溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)を含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
第2溶媒が、水を含む、請求項12記載の方法。
【請求項15】
第2溶媒が、水酸化ナトリウムを更に含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を一緒に組み合わせて反応体溶液を形成する前に、第1反応体と第1溶媒とを組み合わせて第1反応体溶液を形成する行為及び第2反応体と第2溶媒とを組み合わせて第2反応体溶液を形成する行為を含む、第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を組み合わせる、請求項12記載の方法。
【請求項17】
更なる処理が、アセトニトリルの添加により残留第2溶媒を概ね除去することを含む、請求項12記載の方法。
【請求項18】
更なる処理が、酢酸エチルの添加により第1溶媒を概ね除去することを含む、請求項12記載の方法。
【請求項19】
更なる処理が、少なくとも第1溶媒及び第2溶媒を第2溶液から実質的に除去して、3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離することを含む、請求項12記載の方法。
【請求項20】
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターが、塩の形態である、請求項12記載の方法。
【請求項21】
3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターが、酸の形態である、請求項12記載の方法。
【請求項22】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成し、安定化する方法であって、
フェノチアジン又はフェノキサジンを含む第1反応体を準備する行為;
フェノチアジン又はフェノキサジンが所望の可溶性を有する第1溶媒を準備する行為;
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを形成するのを助けるために、第2反応体を準備する行為;
第2反応体が所望の可溶性を有する第2溶媒を準備する行為;
第1反応体、第1溶媒、第2反応体及び第2溶媒を合わせて、反応体溶液を形成する行為;
カップリング剤を反応体溶液に加えて、第1と第2の反応体を結合させ、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液をもたらす行為;
カップリング剤を加えた後、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを含む反応溶液を更に処理して、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを単離する行為;並びに
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターを、約5〜約8のpHで安定化する行為
を含む方法。
【請求項23】
pHが、約5.5〜約7である、請求項22記載の方法。
【請求項24】
pHが、約6〜約7である、請求項23記載の方法。
【請求項25】
3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジンメディエーター又は3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジンメディエーターの安定化が、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、重炭酸カリウム又はこれらの組み合わせを添加することを含む、請求項23記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2011−507809(P2011−507809A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538072(P2010−538072)
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/085810
【国際公開番号】WO2009/076268
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(507021757)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (33)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare LLC
【Fターム(参考)】