説明

3モード液晶ディスプレイ

一実施形態において、システムは、それぞれが透過領域、反射領域及びラッチ付駆動回路を有する、複数のピクセルを有するLCDを備える。駆動回路は、ピクセルの透過領域に接続された透過データ入力を有しており、透過データ入力からの透過データ値を駆動するように及び透過データ値に基づいて透過領域を透過表示状態に設定するように構成された透過セクション及び、ピクセルの反射領域に接続された(透過データ入力に独立な)反射データ入力を有しており、反射データ入力からの反射データ値を駆動するように及び反射データ値に基づいて反射領域を反射表示状態に設定するように構成された反射セクションを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全般的にはディスプレイに関する。さらに詳しくは、本開示は液晶ディスプレイ(LCD)に関する。
【背景技術】
【0002】
本節に説明される手法は、遂行され得たであろう手法であるが、必ずしも以前に考えられたかまたは遂行された手法ではない。したがって、そうではないことが示されない限り、本節に説明される手法のいずれも、それぞれが本節に包含されることにより、従来技術として見なされるに過ぎない。
【0003】
半透過型LCDでは、反射周囲光及び透過バックライトのいずれもがピクセルに表されるような色に寄与し得る。ピクセルの反射領域によって生じる色は低彩度色を生じさせることができ、ピクセルの透過領域は忠実な色を与えることができる。反射領域及び透過領域の両者からの色を合わせると、輝度、解像度及び易読性が高められた、忠実度が高い色を得ることができる。しかし、周囲光が強い場合は(例えば、明るい室内光においてまたは太陽の下の屋外では)、反射領域からの低彩度色が強すぎて、反射領域及び透過領域の両者によってつくられる色の全体的な忠実度に影響を与え得る。この結果、明光条件においてはカラー画像及びカラービデオの品質及び忠実度に問題が生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、半透過型LCDにおける色の忠実度を周囲光の強弱にかかわらず維持するための手段を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1はLCDのピクセルの断面の略図である。
【図2】図2は4つのコンデンサによってピクセルを駆動する一例の回路の一部を示す。
【図3】図3は2つのトランジスタによってピクセルを駆動する一例の回路の一部を示す。
【図4】図4はラッチ付ピクセル駆動回路の一例を示す。
【図5】図5は、ピクセルの反射領域が「オフ」にされている、一例の動作モードにあるLCDを示す。
【図6】図6は、それぞれのピクセルの反射領域が透過領域と同等に駆動されている、一例の動作モードにあるLCDを示す。
【図7】図7は低フィールドレートモードで動作できる能力を備えるLCDについての一例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の様々な実施形態を以下で、同様の参照符号が同様の要素を表し、本発明を限定するためではなく説明するために与えられる、添付図面とともに説明する。
【0007】
1.全般的概要
一実施形態において、3モードLCDは周囲光の下でいかなる彩度も与え、単色反射モード及び全彩度透過モードを与える。
【0008】
いくつかの実施形態において、マルチモードディスプレイシステムは複数のピクセルを有するマルチモード液晶ディスプレイを備える。複数のピクセルの一ピクセルは透過領域及び反射領域を有する。
【0009】
マルチモードディスプレイシステムはラッチ付ピクセル駆動回路を備える。ラッチ付ピクセル駆動回路は、それぞれのピクセルの透過領域に接続された透過データ入力を有しており、透過データ入力からの透過データ値を駆動するように及び透過データ値に基づいてピクセルの透過領域を透過表示状態に設定するように構成された、透過ラッチセクションを有する。
【0010】
ラッチ付ピクセル駆動回路は、それぞれのピクセルの反射領域に結合された反射データ入力を有しており、反射データ入力からの反射データ値を駆動するように及び反射データ値に基づいてピクセルの反射領域を反射表示状態に設定するように構成された、反射ラッチセクションを有する。
【0011】
いくつかの実施形態において、透過データ値は複数の透過データ値から与えられる。透過表示状態は複数の透過表示状態からの表示状態である。同様に、反射データ値は複数の反射データ値からの値である。反射表示状態は複数の反射表示状態からの表示状態である。ピクセルの透過領域の透過データ入力はピクセルの反射領域への反射データ入力に独立である。そのようなデータ入力のそれぞれは相異なる値に設定されてもされなくても差し支えない。
【0012】
複数の反射データ値からの値に基づいて、ピクセルの反射領域は黒色反射表示状態または非黒色反射表示状態に設定することができる。複数の透過データ値からの値に基づいて、ピクセルの透過領域は黒色透過表示状態または非黒色透過表示状態に設定することができる。
【0013】
いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるようなピクセルに適用される手法は、サブピクセルに適用するかまたはサブピクセルとともに用いることができる。本開示においては全体として、用語「ピクセル」はサブピクセルに相当し得る。例えば、本明細書に説明されるような2つ以上のピクセルは基本画素としての単一複合ピクセルを形成することができる。これらの実施形態のいくつかにおいては、本明細書に説明されるようなピクセルの3つを3つのサブピクセルとして用いることができ、それぞれのサブピクセルは相異なる色を生じるように割り当てられる。すなわち、3つのサブピクセルは単一複合ピクセル及び単画素と見なすことができる。
【0014】
一実施形態において、マルチモードディスプレイは、ピクセルの反射領域及び透過領域の両者に同等のデータ入力値が与えられる透過モードで動作することができる。
【0015】
一実施形態において、それぞれのピクセル(または、そのように用いられていればそれぞれのサブピクセル)は、それぞれのピクセルの反射領域は黒色に見え、それぞれのピクセルの透過領域は画像データで駆動され得るように、(同等の反射データ入力値によって)同等の電場状態に駆動され得る。すなわち、明るい周囲光はディスプレイの色忠実度に影響しない。
【0016】
一実施形態において、本明細書に説明されるようなマルチモードLCDは、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、電子書籍(eブック)、セル式携帯電話及びネットブックコンピュータを含むがこれらには限定されない、コンピュータデバイスまたはその他のエレクトロニクス装置の一部をなす。
【0017】
様々な実施形態は、マルチモード、単色反射モード及び色透過モードで機能することができる液晶ディスプレイ(LCD)に関する。本明細書に説明される好ましい実施形態並びに包括的な原理及び特徴への様々な改変が当業者には容易に明らかであろう。したがって、本開示は示される実施形態への限定を目的としておらず、本明細書に説明される原理及び特徴との齟齬が生じない最も広い範囲に適合されるべきである。
【0018】
2.構造概要
図1はLCDのピクセル100の断面の略図である。ピクセル100は、液晶材料104,スイッチング素子を含むピクセル電極(または第1の電極層)106,共通電極(または第2の電極層)108,電極106の一方の側に配置される第1の反射層160,電極層106の他方の側に配置される第2の反射層150,透過領域112,第1及び第2の基板層116,スペーサ118a及び118b,第1の偏光層120及び第2の偏光層122を有する。
【0019】
一実施形態において、第1及び第2の反射層160及び150は、透過領域112上に開口を有する。第2の反射層150の表面は表面の左側から入射する光を反射するために用いることができる。一実施形態において、光源102あるいは周囲光124がピクセル100を照明する。光源102の例には、発光ダイオード(LED)バックライト、冷陰極蛍光灯(CCFL)バックライト、等があるがこれらには限定されない。周囲光124は太陽光またはいずれかの外部光源であり得る。一実施形態において、必要に応じて能動材料である、液晶材料104は、光源102または周囲光124からの光の偏光軸を回転させる。液晶材料104は、ツイステッドネマチック(TN)材料、電気制御型複屈折(ECB)材料、等とすることができる。一実施形態において、光の偏光方位の回転はピクセル電極106と共通電極408の間に印加される電位差によって決定される。一実施形態において、ピクセル電極106及び共通電極108は酸化インジウムスズ(ITO)でつくることができる。さらに、それぞれのピクセルにピクセル電極106が設けられるが、共通電極108はLCDに存在する全てのピクセルに共通である。
【0020】
一実施形態において、反射領域110は導電性であって、周囲光124を反射してピクセル100を照明する。第1の反射層160は金属でつくられてピクセル電極106に電気的に接続され、よって反射領域110と共通電極108の間に電位差を与える。透過領域112は光源102からの光を透過させてピクセル100を照明する。基板114及び116が液晶材料104,ピクセル電極106及び共通電極108を封入する。一実施形態において、ピクセル電極106は基板114に配置され、共通電極108は基板116に配置される。さらに、基板114及びピクセル電極層は(図1には示されていない)スイッチング素子を含む。一実施形態において、スイッチング素子は薄膜トランジスタである(TFT)。別の実施形態において、スイッチング素子は低温ポリシリコンとすることができる。
【0021】
ラッチ付ピクセル駆動回路400の一部とするかまたはそれに付加することができるドライバ回路130が、ピクセル値に関する信号をスイッチング素子に送る。一実施形態において、ドライバ回路130は低電圧差動信号(LVDS)ドライバを用いる。別の実施形態において、電圧の増大及び低下のいずれも検知するトランジスタ-トランジスタ-ロジック(TTL)インターフェースがドライバ回路130に用いられる。さらに、タイミングコントローラ140が、ピクセル値に関する信号(例えば、先に説明したような透過データ入力値)をエンコードしてピクセルの透過領域に必要な信号にし、ピクセル値に関する信号(例えば、先に説明したような反射データ入力値)をエンコードしてピクセルの反射領域に必要な信号にする。さらに、タイミングコントローラ140は、ピクセルに関する信号がタイミングコントローラ140から取り去られたときに、LCDのセルフリフレッシュを可能にするメモリを有する。
【0022】
一実施形態において、基板114と116の間隔を一様に保つためにスペーサ118a及び118bが反射領域110に重ねて配置される。さらに、ピクセル100は第1の偏光子120及び第2の偏光子122を有する。一実施形態において、第1の偏光子120と第2の偏光子122の偏光軸は互いに直交する。別の実施形態において、第1の偏光子120と第2の偏光子122の偏光軸は互いに平行である。
【0023】
ピクセル100は光源102または周囲光124によって照明される。ピクセル100を通過する光の強度はピクセル電極106と共通電極108の間の電位差によって決定される。一実施形態において、ピクセル電極106と共通電極108の間に電位差が印加されていないときには、液晶材料104は配向されていない状態にあり、第1の偏光子120を通過した光は第2の偏光子122によって遮断される。ピクセル電極106と共通電極108の間に電位差が印加されているときには、液晶材料104は方位が配向されている。液晶材料104の配向により光の第1の偏光子122の通過が可能になる。
【0024】
一実施形態において、第1の反射層160は電極106の一方の側の上に配置され、第2の反射層150は電極106の他方の側の上に配置することができる。第2の反射層150は金属でつくることができ、(図1の左側から入射する)光126を、透過領域112を透過してピクセル100を照明するまでに1回以上の回数、反射するかまたははね返すことができる。
【0025】
明確な例を説明する目的のために、直線は周囲光124及び光源102からの光126の光路セグメントを示す。光路セグメントのそれぞれは、光124,126が屈折率が異なる媒質の間の連接部を通って進むときにおこり得る回折による曲りをさらに有することがあり得る。
【0026】
明確な例を説明する目的のために、2つのスペーサ118a及び118bを有するピクセル100が示される。様々な実施形態において、2つの隣り合うスペーサを、1つ以上のピクセル毎に、10ピクセル毎に、20ピクセル毎に、100ピクセル毎に、または別の数のピクセル毎に、隔てて配置することができる。
【0027】
3.機能概要
図2は4つのコンデンサを介してピクセルを駆動する一例の回路の一部を示す。ピクセル100は透過領域112及び反射領域110を有する。
【0028】
一実施形態において、透過領域112の表示状態は、第1及び第2のコンデンサ214及び218を有する回路部分210によってある程度制御することができる。一実施形態において、第1のコンデンサ214は透過領域112にある液晶材料部分によって隔てられた2つの電極(または導電体)で形成され、そのコンデンサンスはその液晶材料部分から得られる。一実施形態において、第2のコンデンサンス218は第1のコンデンサを安定充電状態に保つに役立つストレージコンデンサであり、ピクセル構造に挿入された薄膜層の一部によってある程度形成される。いくつかの実施形態において、マルチモードLCDを単色反射モードで動作させる場合、第1のコンデンサ214は、透過領域112を真黒に見せるかまたは別の特定の輝度レベルで見えるようにする充電状態におくことができる。そのような充電状態においては、第1及び第2のコンデンサ214及び218により、透過領域112にある液晶材料部分にわたって0,2.5,5または別の値の電圧を維持することができる。第1及び第2のコンデンサ214及び218は並列に接続され、充放電サイクルにおいて点222及び228で同じ電源またはドレインに接続することができる。
【0029】
一実施形態において、反射領域110の表示状態は、第3及び第4のコンデンサ216及び220を有する回路部分212によってある程度制御することができる。一実施形態において、第3のコンデンサ216は反射領域110にある液晶材料部分によって隔てられた2つの電極(または導電体)で形成され、そのコンデンサンスはその液晶材料部分から得られる。一実施形態において、第4のコンデンサンス220は第3のコンデンサを安定充電状態に保つに役立つストレージコンデンサであり、ピクセル構造に挿入された薄膜層の別の一部によってある程度形成される。例えば、いくつかの実施形態において、マルチモードLCDを単色反射モードで動作させる場合、第3のコンデンサ216は、反射領域110を真黒に見せるかまたは別の特定の輝度レベルで見えるようにする充電状態におくことができる。そのような充電状態においては、第3及び第4のコンデンサ216及び220により、反射領域110にある液晶材料部分にわたって0,2.5,5または別の値の電圧を維持することができる。第3及び第4のコンデンサ216及び220は並列に接続され、充放電サイクルにおいて点224及び226で同じ電源またはドレインに接続することができる。
【0030】
反射領域110及び透過領域112はそれぞれ別のコンデンサに接続されるから、反射領域110及び透過領域112を独立の表示状態におくためにラッチ付ピクセル駆動回路400がこれらの別々のコンデンサを用いることができる。例えば、第3のコンデンサ216にかけて特定の電圧を保持することで反射領域110を真黒にすることができ、画像データからピクセル値を読み取ることができる第1のコンデンサにかけて別の電圧を保持することで透過領域112を画像データによって駆動して特定の色にすることができる。同様の態様で、透過領域112を真黒にすることができ、同時に反射領域110を画像データによって駆動して特定のグレイスケール値にすることができる。さらに及び/またはあるいは、反射領域110及び透過領域112はともに、様々な実施形態において、コンデンサを同じかまたは異なる電圧に保持することによって同じ画像データで駆動することができる。
【0031】
図3は2つのトランジスタを用いてピクセルを駆動する一例の回路の一部を示す。
【0032】
一実施形態において、回路部分210は第1及び第2のコンデンサ214及び218に加えてトランジスタ310をさらに有する。コンデンサ214及び218の一端子はトランジスタ310の接合314を介して電源またはドレインに接続される。いくつかの実施形態において、第1及び第2のコンデンサ214及び218の充電または放電はトランジスタ310に相異なるゲート電圧を印加することで制御される。例えば、コンデンサ214及び218が充電または放電されるべきである場合、ほぼゼロであるかまたは極めて低い抵抗値による、コンデンサの接合214を介する電源またはドレインへの接続を可能にするように、ゲート電圧をトランジスタ310のゲート接合に印加することができる。コンデンサ214及び218がある特定の電圧レベルにある現時点の充電状態を維持すべきである場合、コンデンサ214及び218の充電または放電を防止するかまたは緩めるために、コンデンサ214及び218が実効的に接合314から切り離されるかまたは極めて高い抵抗値を通してしか接続されないように、トランジスタ310のゲート接合に異なる電圧を印加することができる。
【0033】
一実施形態において、回路部分226は第3及び第4のコンデンサ216及び220に加えてトランジスタ312をさらに有する。コンデンサ216及び220の一端子はトランジスタ312の接合316を介して電源またはドレインに接続される。いくつかの実施形態において、第3及び第4のコンデンサ216及び220の充電または放電はトランジスタ312に相異なるゲート電圧を印加することで制御することができる。例えば、コンデンサ216及び220が充電または放電されるべきである場合、ほぼゼロであるかまたは極めて低い抵抗値による、コンデンサの接合316を介する電源またはドレインへの接続を可能にするように、ゲート電圧をトランジスタ312のゲート接合に印加することができる。コンデンサ216及び220がある特定の電圧レベルにある現時点の充電状態を維持すべきである場合、コンデンサ214及び218の充電または放電を防止するかまたは緩めるために、コンデンサ216及び220が実効的に接合316から切り離されるかまたは極めて高い抵抗値を通してしか接続されないように、トランジスタ312のゲート接合に異なる電圧を印加することができる。
【0034】
図4はラッチ付ピクセル駆動回路400の一例を示す。いくつかの実施形態において、画像データに基づいて生成される信号402を用いて伝えられるピクセル値は、第1の回路列404及び第2の回路列406を通してピクセルに与えられる。第1の列404からの信号はピクセル100のようなピクセルの透過領域112の透過スイッチング素子408を駆動し、第2の列406からの信号はピクセル100のようなピクセルの反射領域110の反射スイッチング素子410を駆動するために用いられる。半透過型モードにおいては、同じ信号402がピクセル100に対して回路列404及び406のいずれにも存在し得る。すなわち、透過領域112及び反射領域110のそれぞれのスイッチング素子408及び410は信号402によって伝えられる同じ信号値によって駆動され得る。
【0035】
いくつかの実施形態において、ラッチ付ピクセル駆動回路400は反射スイッチング素子410を透過スイッチング素子408とは独立に駆動するために用いられる。ラッチ付ピクセル駆動回路400は、透過ラッチ回路セクション430及び反射ラッチ回路セクション432を(物理的である必要はなく、2つの回路セクションが共通の回路素子を共有できるように)論理的に有することができる。透過ラッチ回路セクションは第1の回路行420,第1の回路列404及びそれぞれの回路行及び回路列に関係する回路素子を有する。反射ラッチ回路セクションは第2の回路行422,第2の回路列406及びそれぞれの回路行及び回路列に関係する回路素子を有する。
【0036】
第1の回路行420はピクセル100の透過領域112における、トランジスタ310,第1のコンデンサ214及び第2のコンデンサ218の状態を制御するように構成することができる。例えば、第1の回路行420は、第1のコンデンサ214及び第2のコンデンサ218を特定の電圧に設定し、透過スイッチング素子408に第1の回路列404上の信号を無視させるように、構成することができる、この特定の電圧に基づいて、全ての透過領域112を同じ表示状態に設定することができる。
【0037】
独立に、第2の回路行422はピクセル100の反射領域110における、トランジスタ312,第3のコンデンサ216及び第4のコンデンサ220の状態を制御するように構成することができる。例えば、第2の回路行422は、第3のコンデンサ216及び第4のコンデンサ220を特定の電圧に設定し、反射スイッチング素子410に第2の回路列406上の信号を無視させるように、構成することができる、この特定の電圧に基づいて、全ての反射領域110を同じ表示状態に設定することができる。
【0038】
明確な例を説明する目的のために、図4のラッチ付ピクセル駆動回路400はピクセルの反射領域及び透過領域を別個に制御する。別のラッチ付ピクセル駆動回路及び別の構成を用いることができる。例えば、ピクセルのスイッチング素子にピクセル値(またはその一部)を表す駆動信号を無視させる代わりに、信号402のような信号は、オフに切り換えられ得る、切換え信号とすることができる。また、ピクセルの透過領域及び反射領域の表示状態の制御に役立たせるために4つのコンデンサ及び2つのトランジスタを用いる代わりに、数が異なるかまたはタイプが異なる電気素子を、透過領域及び反射領域を別々の表示状態におくために用いることができる。すなわち、様々な実施形態において、ピクセルの反射領域及び透過領域を別々に制御する、上記及びその他の態様を用いることができる。
【0039】
それぞれのピクセル100の反射領域110のスイッチング素子は、対応する回路行と回路列の組合せから入力されるデータ値の形態の、専用反射データ入力を受け取ることができ、それぞれのピクセル100の透過領域112の別のスイッチング素子は、別の対応する回路行と回路列の組合せから入力される別のデータ値の形態の、別の専用透過データ入力を受け取ることができる。
【0040】
ラッチ付ピクセル駆動回路400からの反射データ入力は様々な反射データ値で反射スイッチング素子を駆動して、反射スイッチング素子を様々な反射表示状態に入れることができる。一実施形態において、様々な反射状態は、色値、グレイスケール値または輝度に関係する。同じスイッチング素子をある時間同じ大域反射データ値で駆動し、よって反射領域を同じ大域反射データ値に基づいて実質的に同時に同じ反射表示状態にすることもできる。この文脈において、「実質的に同時に」は一般に0.1秒未満を意味する。
【0041】
ラッチ付ピクセル駆動回路400からの半透過型データ入力は、様々な半透過型データ値によって半透過型スイッチング素子を駆動し、よってそれぞれの半透過型スイッチング素子を、色値、グレイスケール値または輝度に関係する様々な半透過型表示状態におくことができる。これらの同じスイッチング素子をある時間同じ大域半透過型データ値で駆動し、よって半透過型領域を同じ大域半透過型データ値に基づいて実質的に同時に同じ半透過型表示状態にすることもできる。
【0042】
図5は、ピクセルの反射領域がオフにされている、一例の動作モードにあるLCD510を示す。太陽のような周囲光源512が明光状態を提供することができる。LCDが半透過型状態で動作していれば、強い周囲光はLCD510の反射領域212において甚大な彩度低下を生じさせ得る。LCD510の透過領域210は適切な彩度の色を提供し得るが、LCD510全体は、LCD510の反射領域212における彩度低下に影響されるから忠実度が劣るカラー画像を提供することになり得る。本明細書に説明されるようなマルチモードLCD510は反射領域212を透過領域210とは別に制御することができる。例えば、反射領域212を真黒色のような適切な表示状態におくことができ、同時に透過領域210を画像データに基づいて高忠実度画像を生成するために用いることができる。
【0043】
図6は、様々な実施形態において、反射領域がそれぞれのピクセルの透過領域と同等に駆動されている、一例の動作モードにあるLCD610を示す。周囲光はカラー画像の甚大な彩度低下を生じさせるほど明るくはない。そのような状況において、太陽のような光源512からの周囲光はLCD610の液晶材料を反射によって照明するための追加光を提供し得る。バックライト源及び周囲光の両者からの光は周囲光がない場合よりも高品質の画像を提供することができる。本明細書に説明されるようなマルチモードLCD610は反射領域212を透過領域210とは別に制御することができる。例えば、反射領域212は透過領域210で受け取られる画像データと同じ画像データを受け取るようにすることができる。反射領域212及び透過領域210のいずれも、同じ画像データに基づいて高忠実度画像を生成するために用いることができる。
【0044】
4.駆動信号手法
いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるようなマルチモードLCDのピクセル100は、標準カラーピクセルにおけるサブピクセルと同様の態様において、色透過モードで用いることができる。例えば、3つのピクセル100で単一の複合ピクセルを形成することができ、複合ピクセルにおいて指定された赤成分、緑成分及び青成分の色をつくるために、RGB値を表す多ビット信号(例えば24ビット信号)によってこの3つのピクセルを電気的に駆動することができる。
【0045】
一実施形態において、本明細書に説明されるようなピクセル100は白黒反射モードにおいて白黒ピクセルとして用いることができる。いくつかの実施形態において、マルチモードLCDの複合ピクセルの3つのピクセル100は、ピクセルを黒色または白色にするために単一1ビット信号によって個別に、または交互に一括して、電気的に駆動することができる。いくつかの実施形態において、マルチモードLCDの複合ピクセルのピクセル100のそれぞれが、それぞれのピクセル100を黒色または白色にするため、個別に、異なる1ビット信号によって電気的に駆動することができる。これらの実施形態においては、(1)色透過モードにおける多ビット信号に比べて1ビット信号を使用する、及び/または(2)主光源として周囲光を用いる、ことによって電力消費が極めて大きく低減される。さらに、それぞれのピクセル100を個別に異なるビット値によって駆動することができ、それぞれのピクセル100がディスプレイ(または画素)の独立ユニットである、白黒反射モードにおいて、そのような動作モードにおけるLCDの解像度は、複数のピクセル100からなる複合ピクセルがディスプレイの独立ユニットとして用いられる他のモードで動作しているLCDの解像度の3倍の高さにすることができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるようなピクセル100はグレイスケールピクセルとして(例えば、2ビット、4ビットまたは6ビットのグレイレベル反射モードで)用いることができる。いくつかの実施形態においては、3つのピクセルでマルチモードLCDの単一複合ピクセルを形成することができ、複合ピクセルでグレイスケールを表すためにその3つのピクセルを一括して単一多ビット信号で電気的に駆動することができる。いくつかの実施形態において、マルチモードLCDの複合ピクセルのピクセル100のそれぞれは個別に、それぞれのピクセルでグレイスケール値を表すために、相異なる多ビット信号で電気的に駆動することができる。白黒反射モードと同様に、相異グレイレベル反射モードのそのような実施形態においては、(1)色透過モードにおける多ビット信号に比べてビット数が少ない信号を使用する、及び/または(2)主光源として周囲光を用いる、ことによって電力消費が極めて大きく低減される。さらに、それぞれのピクセル100を個別に相異なるビット値で駆動することができ、それぞれのピクセル100がディスプレイの独立ユニットである、グレイレベル動作モードにおいて、そのような動作モードにおけるLCDの解像度は、複数のピクセル100からなる複合ピクセルがディスプレイの独立ユニットとして用いられる他のモードで動作しているLCDの解像度の3倍の高さにすることができる。
【0047】
いくつかの実施形態において、信号は、駆動すべき動作モード及び対応する解像度をディスプレイドライバに指令するビデオ信号にエンコードすることができる。低電力モードに入るようにディスプレイに通知するための別の信号線を用いることができる。
【0048】
5.低フィールドレート動作
いくつかの実施形態において、電力消費を低減するために低フィールドレートを用いることができる。いくつかの実施形態において、マルチモードLCDのための、本明細書に説明されるラッチ付駆動回路400の一部とするか、あるいはラッチ付駆動回路400に付け加えることができる、ドライバICを低速液晶とともにはたらかせることができ、ドライバICはピクセルにおける電荷の長時間保持を可能にするエレクトロニクスを有することができる。いくつかの実施形態において、図1の金属層110,150及び酸化物層が電荷を保持するための付加コンデンサとしてはたらくことができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、厚LC材料と称される、Δn値が高い液晶材料104の層を用いることができる。例えば、Δn=0.25のLC材料を用いることができる。そのような厚液晶は低フィールドレートで状態が切り換わることができ、低スイッチング周波数においてさえ、高電圧保持比及び長寿命を有することができる。一実施形態において、メルク(Merck)社から市販されている5CB液晶材料を用いることができる。
【0050】
図7は、マルチモードLCD706が低フィールドレートにおいてフリッカレスで動作する、一例の構成を示す。CPU(またはコントローラ)708を含むチップセット702が、LCDドライバIC704の、本明細書に説明されるラッチ付ピクセル駆動回路400の一部とするかまたはラッチ付ピクセル駆動回路400に付け加えることができる、タイミング制御ロジック710に第1のタイミング制御信号712を出力することができる。タイミング制御ロジック710は続いて、マルチモードLCD706に第2のタイミング制御信号714を出力することができる。いくつかの実施形態において、チップセット702は、本明細書に説明されるようなマルチモードLCD706を含む、様々なタイプのLCDディスプレイを駆動するために用いることができる標準チップセットとすることができるが、これには限定されない。
【0051】
いくつかの実施形態において、ドライバIC704はチップセット702とマルチモードLCD706の間に配置され、様々な動作モードでマルチモードLCDを駆動するための特定のロジックを有することができる。第1のタイミング制御信号712は30Hzのような第1の周波数を有することができ、第2のタイミング制御信号714はマルチモードLCDの与えられた動作モードにおいて第1の周波数に関係する第2の周波数を有することができる。いくつかの実施形態において、第2の周波数は反射モードにおいて第1の周波数の1/2であるように設定または制御することができる。この結果、マルチモードLCD706で受け取られる第2のタイミング制御信号714は、同じモードにある標準LCDディスプレイに対する周波数より低い周波数の信号とすることができる。いくつかの実施形態において、第2の周波数は、マルチモードLCD706の動作モードに依存して第1の周波数と異なる関係を有するように、タイミング制御ロジック710によって調整される。例えば、色透過モードにおいて、第2の周波数は第1の周波数と同じとすることができる。いくつかの実施形態において、タイミング制御ロジック710からのタイミング制御信号714は、10Hz及び300Hzを含む、10Hz〜300Hzの範囲の周波数の信号とすることができる。
【0052】
6.拡張及び変形
本発明の好ましい実施形態を示し、説明したが、本発明がそれらの実施形態だけに限定されないことは明らかであろう。当業者には、特許請求の範囲に述べられるような、本発明の精神及び範囲を逸脱しない、数多くの改変、変更、変形、置換及び等価物が明らかであろう。
【符号の説明】
【0053】
100 LCDピクセル
102 光源
104 液晶材料
106 ピクセル電極層
108 共通電極層
110 反射領域
112 透過領域
114,116 基板層
118a,118b スペーサ
120,122 偏光子
124 周囲光
126 光源からの光
130 ドライバ回路
140 タイミングコントローラ
150,160 反射層
214,248,216,220 コンデンサ
310,312 トランジスタ
400 ラッチ付ピクセル駆動回路
402 信号
404,406 回路列
408 透過スイッチング素子
410 反射スイッチング素子
420,422 回路行
430 透過ラッチセクション
432 反射ラッチセクション
510,610 LCD
512 周囲光源
702 チップセット
704 LCDドライバIC
706 マルチモードLCD
708 CPU
710 タイミング制御ロジック
712,714 タイミング制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチモードディスプレイシステムにおいて、
複数のピクセルを有し、前記複数のピクセルの第1のピクセルが第1の透過領域及び第1の反射領域を有する、マルチモード液晶ディスプレイと、
ラッチ付ピクセル駆動回路であって、
前記第1のピクセルの前記第1の透過領域に接続された第1の透過データ入力を有しており、前記第1の透過データ入力からの第1の透過データ値を駆動するように及び前記第1の透過データ入力からの前記第1の透過データ値に基づいて前記第1の透過領域を第1の透過表示状態に設定するように構成された、透過ラッチセクション、及び
前記第1のピクセルの前記第1の反射領域に接続された第1の反射データ入力を有しており、前記第1の反射データ入力からの第1の反射データ値を駆動するように及び前記第1の反射データ入力からの前記第1の反射データ値に基づいて前記第1の反射領域を第1の反射表示状態に設定するように構成された、反射ラッチセクション、
を有し、
前記第1の透過データ値は複数の透過データ値からのデータ値であり、前記透過表示状態は複数の透過表示状態からの表示状態であり、
前記第1の反射データ値は複数の反射データ値からのデータ値であり、前記反射表示状態は複数の反射表示状態からの表示状態であり、
前記第1の透過データ入力は前記第1の反射データ入力に独立である、
ラッチ付ピクセル駆動回路と、
を備えることを特徴とするマルチモードディスプレイシステム。
【請求項2】
前記複数のピクセルが、第2の透過領域及び第2の反射領域を有する、異なる第2のピクセルを含み、
前記透過ラッチセクションが、第2の透過データ入力からの第2の透過データ値を駆動するように及び前記第2の透過データ入力からの前記第2の透過データ値に基づいて前記第2の透過領域を第2の透過表示状態に設定するように構成され、
前記反射ラッチセクションが、第2の反射データ入力からの第2の反射データ値を駆動するように及び前記第2の反射データ入力からの前記第2の反射データ値に基づいて前記第2の反射領域を第2の反射表示状態に設定するように構成され、
前記第2の反射データ入力は前記第2の透過データ入力に独立である、
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項3】
前記第1の反射データ入力及び前記第2の反射データ入力がある時間の間同じ大域反射データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の反射領域及び前記第2の反射領域が前記第1の反射データ入力及び前記第2の反射データ入力からの前記同じ大域反射データ値に基づいて実質的に同時に同じ反射表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項4】
前記第1の反射データ入力がある時間の間第1の非大域反射データ値まで駆動されるように構成され、前記第2の反射データ入力が前記時間の間異なる第2の非大域反射データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の反射領域が前記第1の反射データ入力からの前記第1の非大域反射データ値に基づいて前記時間内に反射表示状態に遷移するように構成され、前記第2の反射領域が前記第2の反射データ入力からの前記第2の非大域反射データ値に基づいて前記時間内に異なる反射表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項5】
前記第1の透過データ入力及び前記第2の透過データ入力がある時間の間同じ大域透過データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の透過領域及び前記第2の透過領域が前記第1の透過データ入力及び前記第2の透過データ入力からの前記同じ大域透過データ値に基づいて実質的に同時に同じ透過表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項6】
前記第1の透過データ入力がある時間の間第1の非大域透過データ値まで駆動されるように構成され、前記第2の透過データ入力が前記時間の間異なる第2の非大域透過データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の透過領域が前記第1の透過データ入力からの前記第1の非大域透過データ値に基づいて前記時間内に透過表示状態に遷移するように構成され、前記第2の透過領域が前記第2の透過データ入力からの前記第2の非大域透過データ値に基づいて前記時間内に異なる透過表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項7】
単一基本画素が前記第1のピクセル、前記第2のピクセル及び第3のピクセルを有し、前記第3のピクセルが第3の透過領域及び第3の反射領域を有し、
前記透過ラッチセクションが、第3の透過データ入力からの第3の透過データ値を駆動するように及び前記第3の透過データ入力からの前記第3の透過データ値に基づいて前記第3の透過領域を第3の透過表示状態に設定するように構成され、
前記反射ラッチセクションが、第3の反射データ入力からの第3の反射データ値を駆動するように及び前記第3の反射データ入力からの前記第3の反射データ値に基づいて前記第3の反射領域を第3の反射表示状態に設定するように構成され、
前記第3の反射データ入力は前記第1及び第2の反射データ入力に独立であり、
前記第1,第2及び第3の反射データ入力は同じ反射データ値まで駆動され得る、
ことを特徴とする請求項2に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項8】
前記複数の反射データ値が特定の反射データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける反射領域が反射データ入力からの前記特定の反射データ値に基づいて前記複数の反射表示状態の内の黒色反射表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項9】
前記複数の反射データ値が特定の反射データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける反射領域が反射データ入力からの前記特定の反射データ値に基づいて前記複数の反射表示状態の内の非黒色反射表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項10】
前記複数の透過データ値が特定の透過データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける透過領域が透過データ入力からの前記特定の透過データ値に基づいて前記複数の透過表示状態の内の黒色透過表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項11】
前記複数の透過データ値が特定の透過データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける透過領域が透過データ入力からの前記特定の透過データ値に基づいて前記複数の透過表示状態の内の非黒色透過表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項12】
前記第1の透過領域が液晶材料の一部分、第1のコンデンサ、及び前記液晶材料の前記部分によってある程度形成される第2のコンデンサを有し、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサが前記第1の透過データ入力からの前記第1の透過データ値に基づいて充電状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項13】
前記第1の反射領域が液晶材料の一部分、第3のコンデンサ、及び前記液晶材料の前記部分によってある程度形成される第4のコンデンサを有し、前記第3のコンデンサ及び前記第4のコンデンサが前記第1の反射データ入力からの前記第1の反射データ値に基づいて充電状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項14】
前記複数の透過データ値が、特定の色についての複数の強度値を含むことを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項15】
前記複数の反射データ値が、黒色及び白色を含む、複数の相異なるグレイスケール値を含むことを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項16】
前記第1のピクセルがタイミング制御回路に接続され、前記第1の透過領域が第1の電極層対及び前記第1の電極層対間の前記液晶層の第1の部分を有し、前記第1の反射領域が第2の電極層対及び前記第2の電極層対間の前記液晶層の第2の部分を有し、前記第1の電極層対及び前記第2の電極層対が前記タイミング制御回路からのタイミング制御信号に基づいてリフレッシュされるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項17】
前記タイミング制御回路からの前記タイミング制御信号が、10Hz及び300Hzを含む、10Hz〜300Hzの範囲にある周波数の信号であることを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項18】
前記複数のピクセル内の2つ以上のピクセルが、基本画素として単一複合ピクセルを形成することを特徴とする請求項1に記載のマルチモードディスプレイシステム。
【請求項19】
コンピュータにおいて、
1つ以上のプロセッサ、及び
前記1つ以上のプロセッサに接続されたマルチモードディスプレイシステムであって、
複数のピクセルを有し、前記複数のピクセルの第1のピクセルが第1の透過領域及び第1の反射領域を有する、マルチモード液晶ディスプレイと、
ラッチ付ピクセル駆動回路であって、
前記第1のピクセルの前記第1の透過領域に接続された第1の透過データ入力を有しており、前記第1の透過データ入力からの第1の透過データ値を駆動するように及び前記第1の透過データ入力からの前記第1の透過データ値に基づいて前記第1の透過領域を第1の透過表示状態に設定するように構成された、透過ラッチセクション、及び
前記第1のピクセルの前記第1の反射領域に接続された第1の反射データ入力を有しており、前記第1の反射データ入力からの第1の反射データ値を駆動するように及び前記第1の反射データ入力からの前記第1の反射データ値に基づいて前記第1の反射領域を第1の反射表示状態に設定するように構成された、反射ラッチセクション、
を有し、
前記第1の透過データ値は複数の透過データ値からのデータ値であり、
前記透過表示状態は複数の透過表示状態からの表示状態であり、
前記第1の反射データ値は複数の反射データ値からのデータ値であり、
前記反射表示状態は複数の反射表示状態からの表示状態であり、
前記第1の透過データ入力は前記第1の反射データ入力に独立である、
ラッチ付ピクセル駆動回路と、
を備える、マルチモードディスプレイシステム、
を備えることを特徴とするコンピュータ。
【請求項20】
前記複数のピクセルが、第2の透過領域及び第2の反射領域を有する、異なる第2のピクセルを含み、
前記透過ラッチセクションが、第2の透過データ入力からの第2の透過データ値を駆動するように及び前記第2の透過データ入力からの前記第2の透過データ値に基づいて前記第2の透過領域を第2の透過表示状態に設定するように構成され、
前記反射ラッチセクションが、第2の反射データ入力からの第2の反射データ値を駆動するように及び前記第2の反射データ入力からの前記第2の反射データ値に基づいて前記第2の反射領域を第2の反射表示状態に設定するように構成され、
前記第2の反射データ入力は前記第2の透過データ入力に独立である、
ことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項21】
前記第1の反射データ入力及び前記第2の反射データ入力がある時間の間同じ大域反射データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の反射領域及び前記第2の反射領域が前記第1の反射データ入力及び前記第2の反射データ入力からの前記同じ大域反射データ値に基づいて実質的に同時に同じ反射表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ。
【請求項22】
前記第1の反射データ入力がある時間の間第1の非大域反射データ値まで駆動されるように構成され、前記第2の反射データ入力が前記時間の間異なる第2の非大域反射データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の反射領域が前記第1の反射データ入力からの前記第1の非大域反射データ値に基づいて前記時間内に反射表示状態に遷移するように構成され、前記第2の反射領域が前記第2の反射データ入力からの前記第2の非大域反射データ値に基づいて前記時間内に異なる反射表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ。
【請求項23】
前記第1の透過データ入力及び前記第2の透過データ入力がある時間の間同じ大域透過データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の透過領域及び前記第2の透過領域が前記第1の透過データ入力及び前記第2の透過データ入力からの前記同じ大域透過データ値に基づいて実質的に同時に同じ透過表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ。
【請求項24】
前記第1の透過データ入力がある時間の間第1の非大域透過データ値まで駆動されるように構成され、前記第2の透過データ入力が前記時間の間異なる第2の非大域透過データ値まで駆動されるように構成され、前記第1の透過領域が前記第1の透過データ入力からの前記第1の非大域透過データ値に基づいて前記時間内に透過表示状態に遷移するように構成され、前記第2の透過領域が前記第2の透過データ入力からの前記第2の非大域透過データ値に基づいて前記時間内に異なる透過表示状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ。
【請求項25】
単一基本画素が前記第1のピクセル、前記第2のピクセル及び第3のピクセルを有し、前記第3のピクセルが第3の透過領域及び第3の反射領域を有し、
前記透過ラッチセクションが、第3の透過データ入力からの第3の透過データ値を駆動するように及び前記第3の透過データ入力からの前記第3の透過データ値に基づいて前記第3の透過領域を第3の透過表示状態に設定するように構成され、
前記反射ラッチセクションが、第3の反射データ入力からの第3の反射データ値を駆動するように及び前記第3の反射データ入力からの前記第3の反射データ値に基づいて前記第3の反射領域を第3の反射表示状態に設定するように構成され、
前記第3の反射データ入力は前記第1及び第2の反射データ入力に独立であり、
前記第1,第2及び第3の反射データ入力は同じ反射データ値まで駆動され得る、
ことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項26】
前記複数の反射データ値が特定の反射データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける反射領域が反射データ入力からの前記特定の反射データ値に基づいて前記複数の反射表示状態の内の黒色反射表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項27】
前記複数の反射データ値が特定の反射データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける反射領域が反射データ入力からの前記特定の反射データ値に基づいて前記複数の反射表示状態の内の非黒色反射表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項28】
前記複数の透過データ値が特定の透過データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける透過領域が透過データ入力からの前記特定の透過データ値に基づいて前記複数の透過表示状態の内の黒色透過表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項29】
前記複数の透過データ値が特定の透過データ値を含み、前記複数のピクセルの一ピクセルにおける透過領域が透過データ入力からの前記特定の透過データ値に基づいて前記複数の透過表示状態の内の非黒色透過表示状態にあるように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項30】
前記第1の透過領域が液晶材料の一部分、第1のコンデンサ、及び前記液晶材料の前記部分によってある程度形成される第2のコンデンサを有し、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサが前記第1の透過データ入力からの前記第1の透過データ値に基づいて充電状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項31】
前記第1の反射領域が液晶材料の一部分、第3のコンデンサ、及び前記液晶材料の前記部分によってある程度形成される第4のコンデンサを有し、前記第3のコンデンサ及び前記第4のコンデンサが前記第1の反射データ入力からの前記第1の反射データ値に基づいて充電状態に遷移するように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項32】
前記複数の透過データ値が、特定の色についての複数の強度値を含むことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項33】
前記複数の反射データ値が、黒色及び白色を含む、複数の相異なるグレイスケール値を含むことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項34】
前記第1のピクセルがタイミング制御回路に接続され、前記第1の透過領域が第1の電極層対及び前記第1の電極層対間の前記液晶層の第1の部分を有し、前記第1の反射領域が第2の電極層対及び前記第2の電極層対間の前記液晶層の第2の部分を有し、前記第1の電極層対及び前記第2の電極層対が前記タイミング制御回路からのタイミング制御信号に基づいてリフレッシュされるように構成されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項35】
前記タイミング制御回路からの前記タイミング制御信号が、10Hz及び300Hzを含む、10Hz〜300Hzの範囲にある周波数の信号であることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。
【請求項36】
前記複数のピクセル内の2つ以上のピクセルが、基本画素として単一複合ピクセルを形成することを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−529584(P2011−529584A)
【公表日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521241(P2011−521241)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/051946
【国際公開番号】WO2010/014598
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(511025499)ピクセル チー コーポレイション (7)
【氏名又は名称原語表記】PIXEL QI CORPORATION
【Fターム(参考)】