説明

3次元CADデータ差異部品表生成装置

【課題】3次元CADによる製品設計において、製品に用いる部品を変更する変更点管理における部品の変更箇所の目視を容易にする。
【解決手段】変更前及び変更後の製品の3次元CADデータを指示選択する比較対象3次元CADデータ指示部71と、指示選択した、変更前及び変更後の製品の3次元CADデータから変更前及び変更後の製品の部品構成を抽出し、変更前及び変更後の製品の3次元CADデータの部品構成情報を生成する3次元CADデータ部品構成情報抽出部72と、変更前及び変更後の製品の3次元CADデータの部品構成情報を用いて、変更前及び変更後の製品の部品構成を比較し、比較した結果である3次元CADデータ部品構成比較情報を生成する3次元CADデータ部品構成比較処理部73と、3次元CADデータ部品構成比較情報から3次元CADデータ差異部品表を生成する差異部品表生成処理部74と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設計済みの製品で構成した部品を流用して新製品に適用する場合や、設計済みの製品で構成した部品を変更して設計する場合の3次元CADデータ部品構成の部品表生成に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の部品からなる製品の3次元CAD(Computer Aided Design)による製品設計においては、設計済みの製品で構成した部品を流用して新製品に適用する場合や、設計済みの製品で構成した部品を変更して設計する場合がある。3次元CADによる流用設計、設計変更においては、従来新製品に流用及び設計変更可能な部品を検索した後、3次元CAD上で部品の追加・削除・置換処理を行い、それに伴う変更箇所を容易に目視できる変更点管理を行う必要がある。この様な変更点管理を行う方法は、例えば特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2006−126984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の方法は、回路図CADデータから回路図を構成する部品の属性一覧を示す部品表(つまり、BOM(Bill Of Material))の改版前後の差分を作成する場合に、改版前後の部品表の比較の際における比較対象属性及び比較対象外属性を予め項目情報格納部に格納しておき、改版前後の部品表に関して、比較対象属性について比較して差分検出を行って差分表示部で表示する方法である。しかし、この方法は、差分を検出するのみであり、改版前後の部品表を目視して見比べるための手段を備えたものではない。そのため、変更点管理における部品の変更箇所の目視を容易にするという点については不十分である。
【0004】
本発明は、従来技術で解決できていない問題点を解決するためになされたもので、3次元CADによる製品設計において、製品に用いる部品を変更する変更点管理における部品の変更箇所の目視を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため、本発明では、
表示装置、入力装置、演算処理装置、情報処理用の記憶領域である作業用データメモリ及び3次元CADデータを記憶する3次元CADデータ保管用記憶装置を有し、変更前の製品の3次元CADデータ及び変更後の製品の3次元CADデータを用いて、変更前の製品の部品構成と変更後の製品の部品構成との差異を部品表で表示する3次元CADデータ差異部品表生成装置において、
前記演算処理装置は、3次元CAD データの生成及び編集を行う3次元CADシステム部と、前記部品表を3次元CADデータ差異部品表として出力する3次元CADデータ差異部品表出力システム部とを有し、
前記3次元CADデータ差異部品表出力システム部は、
前記入力装置から、前記変更前の製品の3次元CADデータ及び前記変更後の製品の3次元CADデータを指示選択する比較対象3次元CADデータ指示部と、
前記比較対象3次元CADデータ指示部が指示選択した、前記変更前の製品の3次元CADデータから前記変更前の製品の部品構成を抽出し、前記変更前の製品の3次元CADデータの部品構成情報を生成し、かつ、前記変更後の製品の3次元CADデータから前記変更後の製品の部品構成を抽出し、前記変更後の製品の3次元CADデータの部品構成情報を生成する3次元CADデータ部品構成情報抽出部と、
前記変更前の製品の3次元CADデータの部品構成情報及び前記変更後の製品の3次元CADデータの部品構成情報を用いて、前記変更前の製品の部品構成と、前記変更後の製品の部品構成とを比較し、前記比較した結果である3次元CADデータ部品構成比較情報を生成する3次元CADデータ部品構成比較処理部と、
前記3次元CADデータ部品構成比較情報から前記3次元CADデータ差異部品表を生成し、前記表示装置に前記3次元CADデータ差異部品表を表示させるように処理する差異部品表生成処理部と、
を有すること
を特徴とする。詳細は、後記する。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、3次元CADによる製品設計において、製品に用いる部品を変更する変更点管理における部品の変更箇所の目視を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
≪構成≫
以下、本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)を、図を用いて説明する。
図1は、本実施形態による3次元CADデータ差異部品表生成装置の構成の一実施例を示したブロック図である。
【0008】
本実施形態の製品設計において、設計済み製品の部品構成を流用して新製品を構築した場合や、設計済み製品の部品構成を変更して設計変更した場合の、3次元CADデータ部品構成の差異を部品表として生成し、表現を行う3次元CADデータ差異部品表生成装置は、 演算処理を実行する演算処理装置3を有している。この演算処理装置3には、3次元CADデータを生成及び編集する3次元CADシステム部4と本発明の特徴である3次元CADデータ差異部品表を出力する3次元CADデータ差異部品表出力システム部7が組み込まれている。3次元CADシステム部4は、生成及び編集した3次元CADデータに対応する3次元CADデータ部品構成の部品表、つまり、BOMを示すデータ等も生成及び編集する。
【0009】
そして、3次元CADデータ差異部品表生成装置は、既存の設計済みの3次元CADデータ、新設計や設計変更で編集した3次元CADデータ及びそれらの3次元CADデータに対応する部品表を記憶する3次元CADデータ保管用記憶装置6と、前記既存の設計済みの3次元CADデータと新設計や設計変更で編集した3次元CADデータ及びそれらの3次元CADデータに対応する部品表を表示する表示装置1と、前記既存の設計済みの3次元CADデータと新設計や設計変更で追加・削除・置換の編集内容の入力指示を行う入力装置2と、前記3次元CADデータ差異部品表出力システム部7の処理で記憶領域として使用する作業用データメモリ5と接続している。
なお、3次元CADシステム部4および3次元CADデータ差異部品表出力システム部7は、3次元CADデータ差異部品表生成装置というコンピュータが実行するプログラムである。そして、演算処理装置3はそのコンピュータのハードウェア資源の制御部として前記プログラムを実行する、例えば、CPU(Central Processing Unit)として実現される。また、作業用データメモリ5は、前記コンピュータのハードウェア資源の記憶部として、例えば、RAM(Random Access Memory)として実現される。また、3次元CADデータ保管用記憶装置6は前記コンピュータのハードウェア資源の記憶部として、例えば、HDD(Hard Disk Drive)として実現される。
【0010】
さらに、3次元CADデータ差異部品表出力システム部7は、比較対象3次元CADデータ指示部71と、3次元CADデータ部品構成情報抽出部72と、3次元CADデータ部品構成比較処理部73と、差異部品表生成処理部74とを備えている。
【0011】
比較対象3次元CADデータ指示部71は、比較対象となる既存製品設計済みの3次元CADデータと流用後の新規製品及び設計変更後の3次元CADデータを選択指示し、選択指示された3次元CADデータを3次元CADデータ保管用記憶装置6から取込み、取込んだ3次元CADデータを作業用データメモリ5に出力する。
【0012】
3次元CADデータ部品構成情報抽出部72は、製品設計済みの3次元CADデータと新規製品及び設計変更後の3次元CADデータを作業用データメモリ5からそれぞれ取込み、3次元CADデータ部品構成を抽出し、生成した情報(3次元CADデータ部品構成情報)を作業用データメモリ5に出力する。
【0013】
3次元CADデータ部品構成比較処理部73は、前記製品設計済みの3次元CADデータと前記新規製品及び設計変更後の3次元CADデータ部品構成情報を作業用データメモリ5からそれぞれ取込み、3次元CADデータの部品構成を比較し、その比較結果となる情報を生成し、作業用データメモリ5に出力する。なお、前記比較結果となる情報を、3次元CADデータ部品構成比較情報、または単に、「比較情報」と称する場合がある。
【0014】
差異部品表生成処理部74は、既存製品の3次元CADデータ部品構成と新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ部品構成を比較した比較情報を作業用データメモリ5から取込み、3次元CADの部品構成の差異を示す差異情報を部品表として生成処理する。
【0015】
図2に、本実施形態の3次元CADデータ差異部品表生成装置の利用形態のデータフローを示す。このデータフローを用いて、既存製品の3次元CADデータ部品構成と新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ部品構成の差異を表現する部品表を作成する手順について説明する。
【0016】
まず始めに、比較対象3次元CADデータ指示部71において、比較対象データ指示2aの指示に基づいて既存製品の3次元CADデータと新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ6aを取込み、比較対象3次元CADデータ5aを作業用データメモリ5に出力する。ここで、比較対象データ指示2aは、3次元CADデータを選択させる機能を有し、入力装置2から入力されることになる。また、3次元CADデータ6aは、3次元CADデータ保管用記憶装置6に記憶される3次元CADデータである。また、比較対象3次元CADデータ5aは、3次元CADデータ6aのうち、比較対象データ指示2aによって選択された3次元CADデータである。
【0017】
次に、3次元CADデータ部品構成情報抽出部72において、比較対象3次元CADデータ5aである既存製品の3次元CADデータと新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータを取込み、処理することにより3次元CADデータ部品構成情報5bを作業用データメモリ5に出力する。ここで、3次元CADデータ部品構成情報5bとは、当該3次元CADデータに対応する製品を構成する部品の詳細について体系的にまとめられた情報である。部品の詳細としては、例えば、部品の名称、個数、他の部品との親子関係等があげられる。3次元CADデータには、画像データのみならず、これらの詳細のデータ(部品の名称を特定するデータ、個数を特定するデータ、親子関係(レベル)を示すデータ等)も埋め込まれている。3次元CADデータ部品構成情報抽出部72は3次元CADデータから前記詳細のデータを抽出し、3次元CADデータ部品構成情報5bを作成するために必要な形式に変換する。
【0018】
次に、3次元CADデータ部品構成比較処理部73において、3次元CADデータ部品構成情報5bを取込み、既存製品の3次元CADデータ部品構成と新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ部品構成を比較し、その結果として3次元CADデータ部品構成比較情報5cを作業用データメモリ5に出力する。
【0019】
最後に、差異部品表生成処理部74において、3次元CADデータ部品構成比較情報5cを取込み、処理することにより3次元CAD部品データの差異情報を生成し、差異情報を部品表として差異部品表表示1aに出力する。
【0020】
≪処理≫
次に、本実施形態による3次元CADデータ差異部品表生成装置の処理について詳細に説明する。図3は、比較対象3次元CADデータ指示部71の処理手順を示すフローチャートである。図4は、3次元CADデータ部品構成情報抽出部72の処理手順を示すフローチャートである。更に、図5は、図4の処理ステップ(S2-3) (S2-6)及び再帰処理となる図5の処理ステップ(S3-5)の子部品情報取得処理に関する詳細なフローチャートである。図6は、3次元CADデータ部品構成情報比較処理部73の処理手順である。図7は、図6の処理ステップ(S4-4)の子部品比較処理に関する詳細なフローチャートである。図8は、図7の処理ステップ(S5-2)の置換設計変更詳細比較処理に関する詳細なフローチャートである。図9は、図8の処理ステップ(S6-3)の置換部品比較処理に関する詳細なフローチャートである。図10は、図8の処理ステップ(S6-5)及び後記図13の処理ステップ(S11-5)の設計変更部品比較処理に関する詳細なフローチャートである。図11は、図7の処理ステップ(S5-3)及び図10の処理ステップ(S8-5)の追加個数名称削除比較処理に関する詳細なフローチャートである。図12は、図11の処理ステップ(S9-1)の追加個数名称比較処理に関する詳細なフローチャートである。図13は、図12の処理ステップ(S10-12)及び後記図14の処理ステップ(S12-3)の追加比較処理に関する詳細なフローチャートである。図14は、図13の処理ステップ(S11-3)の下位階層比較処理に関する詳細なフローチャートである。図15は、図11の処理ステップ(S9-2)の削除比較処理に関する詳細なフローチャートである。図16は、図15の処理ステップ(S13-8)及び再帰処理となる図16の処理ステップ(S14-4)の削除詳細比較処理に関する詳細なフローチャートである。図17は、3次元CADデータ差異部品表生成処理部74の処理手順を示すフローチャートである。尚、必要に応じて図18〜図24の図を適宜参照する。
【0021】
図3において、まず始めに比較対象3次元CADデータ指示部71を使用した処理として、例えば図18のような比較対象となる既存製品の3次元CADデータ(既3D-CADデータ)を選択する(S1-1)。次に、前記で選択した既存製品の3次元CADデータを3次元CADデータファイル保管用記憶装置6から読込む(S1-2)。
【0022】
また、もう一方の比較対象となる、例えば図20のような新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ(新3D-CADデータ)を比較対象データ指示2aの指示に基づいて選択する(S1-3)。次に、前記で選択した新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータを3次元CADデータファイル保管用記憶装置6から読込む(S1-4)。これら読込んだ3次元CADデータは比較対象3次元CADデータ5aとして作業用データメモリ5に出力される(S1-5)。
以上で、比較対象3次元CADデータ指示部71を使用した処理の説明を終了する。
【0023】
図3の処理が終了した後、図4の、3次元CADデータ部品構成情報抽出部72の処理ステップに移行する。図4において、まず始めに比較対象3次元CADデータ指示部71で保存された比較対象3次元CADデータ(5a)から既存製品の3次元CADデータ(既3D-CADデータ)の取込みを行う(S2-1)。次に、前記で取込んだ既存製品の3次元CADデータの最上位部品を当該3次元CADデータから取得(S2-2)し、後記する子部品情報取得処理(S2-3)により子部品情報を当該3次元CADデータから取得する。ここで、最上位部品とは、当該製品を構成する部品のうち、その部品の親子関係において、親となる部品が存在しない部品をいう。また、子部品情報とは、3次元CADデータ部品構成情報5bの一つ(または、3次元CADデータに埋め込まれた詳細のデータの一つ)であって、当該製品を構成するある部品を親部品としたとき、その親部品に付随する部品、つまり、子部品の詳細について体系的にまとめられた情報である。
【0024】
また、比較対象3次元CADデータ(5a)から、もう一方の比較対象となる新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ(新3D-CADデータ)の取込みを行う(S2-4)。次に、前記で取込んだ新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータの最上位部品を当該3次元CADデータから取得(S2-5)し、子部品情報取得処理(S2-6)により子部品情報を当該3次元CADデータから取得する。
【0025】
これら取得した既存製品の3次元CADデータ、新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータの全構成情報を3次元CADデータ部品構成情報5bとして出力する(S2-7)。既存製品の3次元CADデータの3次元CADデータ部品構成情報5bについては図19に示すごとく出力され、新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータの3次元CADデータ構成情報(5b)については図21に示すごとく出力される。
以上で、3次元CADデータ部品構成情報抽出部72の処理の説明を終了する。
【0026】
なお、図19に着目すると、既存製品の3次元CADデータ構成情報は、部品をレコードとして、部品の親子関係を示す値が登録されるレベルフィールド1901、部品自体の種類を示す値が登録される部品フィールド1902、部品の個数を示す値が登録される個数フィールド1903、部品の名称を示す値が登録される部品名称フィールド1904からなる表形式の情報である。レベルフィールド1901において、「0」という値が登録される部品が最上位部品である。
【0027】
また、図21に着目すると、新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ構成情報は、部品をレコードとして、部品の親子関係を示す値が登録されるレベルフィールド2101、部品自体の種類を示す値が登録される部品フィールド2102、部品の個数を示す値が登録される個数フィールド2103、部品の名称を示す値が登録される部品名称フィールド2104からなる表形式の情報である。レベルフィールド2101において、「**2」という値が登録される部品は、「Assem2」という部品を親部品とする子部品である。
【0028】
〔子部品情報取得処理〕
ここで、(S2-3)(S2-6)の詳細フロー、つまり、子部品情報取得処理に関するフローを図5に示す。図5において、まず始めに対象となる部品情報(対象部品情報)を当該3次元CADデータから取得し(S3-1)、次にその対象部品の1階層下位となる子部品を当該3次元CADデータから取得(S3-2)し、取得した子部品について、子部品数ループ処理(S3-3〜S3-6)を行う。
【0029】
子部品数ループ処理内では、まず、子部品の個数を示す個数情報を当該3次元CADデータから取得(S3-4)し、次に、再帰処理となる子部品情報取得処理(S3-5)により子部品情報を当該3次元CADデータから取得する。結果的に、すべての部品の個数の個数情報が取得される。
以上で、子部品情報取得処理の説明を終了する。
【0030】
図4の処理が終了した後、図6の、3次元CADデータ部品構成比較処理部73の処理ステップに移行する。図6において、まず始めに3次元CADデータ部品構成情報抽出部72で出力された3次元CADデータ部品構成情報(5b)から既存製品の3次元CADデータの最上位部品(既存製品最上位部品)の取込みを行う(S4-1)。次に、3次元CADデータ部品構成情報(5b)から、もう一方の比較対象となる新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータの最上位部品(新規製品最上位部品)の取込みを行う(S4-2)。次に、取込んだ2つの最上位部品の差異を比較し、比較した情報(最上位部品比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S4-3)する。次に、子部品の差異を比較する子部品比較処理(S4-4)を実行する。
以上で、3次元CADデータ部品構成比較処理部73の処理の説明を終了する。
なお、この3次元CADデータ部品構成比較処理部73によりなされる各処理において取得される情報は、3次元CADデータ部品構成情報(5b)から取得される情報であり、以下の説明において、その旨の説明は省略する。
【0031】
〔子部品比較処理〕
ここで、(S4-4)の詳細フロー、つまり、子部品比較処理に関するフローを図7に示す。図7において、まず始めに、既存製品(既存)および新規製品あるいは設計変更後の製品(新規)について1階層下位となる部品(既存新規1階層下位部品)を取得(S5-1)する。次に、取得した部品について、置換や設計変更の詳細比較を行う置換設計変更詳細比較処理(S5-2)を実行する。次に、取得した部品について、追加や個数、名称に関する変更点や、削除部品を抽出する追加個数名称削除比較処理(S5-3)を実行する。
以上で、子部品比較処理の説明を終了する。
【0032】
〔置換設計変更詳細比較処理〕
ここで、(S5-2)の詳細フロー、つまり、置換設計変更詳細比較処理に関するフローを図8に示す。図8において、まず始めに、新規製品あるいは設計変更後の製品(新規)に対する子部品数ループ処理、つまり、新子部品数ループ処理(S6-1〜S6-6)を行う。
【0033】
新子部品数ループ処理内では、まず、子部品が置換部品であるか否か判定(S6-2)する。子部品が置換部品であれば(S6-2でYes)、置換前と置換後の部品を比較する置換部品比較処理(S6-3)を実行する。子部品が置換部品でなければ(S6-2でNo)、 (S6-4)に進む。次に、子部品が設計変更部品か否か判定(S6-4)する。子部品が設計変更部品であれば(S6-4でYes)、設計変更前と設計変更後の部品を比較する設計変更部品比較処理(S6-5)を実行する。子部品が設計変更部品であれば(S6-4でNo)、他の新子部品について新子部品数ループ処理を繰り返す。
なお、本実施形態では、例えば、既存製品の3次元CADデータを編集して、新規製品あるいは設計変更後の製品の3次元CADデータを作成したときにユーザが行った操作(部品の置換、追加、削除、個数変更等)の履歴を既存製品または新規製品あるいは設計変更後の製品の3次元CADデータに埋め込んである。そして、このような判定は、その操作の履歴を読み出すことで実行できる。3次元CADデータ部品構成情報(5b)には、この操作の履歴の情報を含ませておく。以下、種々の判定が実行されるが、そのときは、基本的には、この操作の履歴が読み出され、それに基づいて実行される。以下の説明で、このあたりの説明は省略する。
以上で、置換設計変更詳細比較処理の説明を終了する。
【0034】
〔置換部品比較処理〕
(S6-3)の詳細フロー、つまり、置換部品比較処理に関するフローを図9に示す。図9において、まず始めに置換する前の部品(置換前部品)を取得(S7-1)する。次に、置換前の部品個数(置換前部品個数)も取得(S7-2)する。次に、置換前の部品個数が1以上であるか否か判定する(S7-3)。置換前の部品個数が1以上である場合(S7-3でYes)、置換前と置換後の部品を比較した情報(置換部品比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S7-4)する。置換前の部品個数が1以上でない場合(S7-3でNo)、(S7-5)に進む。
【0035】
次に、置換前の部品と置換後の部品の部品個数に変更が有るか否か判定(S7-5)する。部品個数に変更がある場合は(S7-5でYes)、置換前の部品と置換後の部品の部品個数を比較した情報(部品個数比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S7-6)する。部品個数に変更がない場合 (S7-5でNo) は、(S7-7)に進む。その後、前記図7に示した子部品比較処理(S5-1〜S5-3参照)を再度実行する(S7-7)。
以上で、置換部品比較処理の説明を終了する。
【0036】
〔設計変更部品比較処理〕
(S6-5)の詳細フロー、つまり、設計変更部品比較処理に関するフローを図10に示す。図10において、まず始めに設計変更前の部品(設計変更前部品)を取得(S8-1)する。次に設計変更前と設計変更後の部品を比較した情報(設計変更比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S8-2)する。次に、設計変更前部品(既存)と設計変更後部品(新規)の1階層下位となる部品(既存新規1階層下位部品)を取得(S8-3)する。次に、前記図8に示した置換設計変更詳細比較処理(S8-4)を実行する。次に、追加や個数、名称、削除情報を比較する追加個数名称削除比較処理(S8-5)を実施する。
【0037】
次に、設計変更前と設計変更後の名称が変更されているか否か判定(S8-6)する。名称が変更されている場合は(S8-6でYes)、名称を比較した情報(名称比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S8-7)する。名称が変更されていない場合は(S8-6でNo)、そのまま当該処理を終了する。
以上で、設計変更部品比較処理の説明を終了する。
【0038】
〔追加個数名称削除比較処理〕
(S5-3) および(S8-5)の詳細フロー、つまり、追加個数名称削除比較処理に関するフローは図11に示す。図11において、まず始めに、部品の追加や個数、名称を示す情報を比較する追加個数名称比較処理(S9-1)を実行する。次に、部品の削除を示す情報(削除情報)を比較する削除比較処理(S9-2)を実行する。
以上で、追加個数名称削除比較処理の説明を終了する。
【0039】
〔追加個数名称比較処理〕
(S9-1)の詳細フロー、つまり、追加個数名称比較処理に関するフローを図12に示す。図12において、まず始めに新規製品あるいは設計変更後の製品(新規)に対する子部品数ループ処理、つまり、新子部品数ループ処理(S10-1〜S10-13)を実行する。
【0040】
新子部品数ループ処理内では、まず、後記する各種比較情報を出力したか否かを示す一致フラグをOFFにする(S10-2)。次に、既存製品(既存)に対する子部品数ループ処理、つまり、既子部品数ループ処理(S10-3〜S10-10)を行う。
【0041】
既子部品数ループ処理内では、まず既存製品の子部品と新規製品あるいは設計変更後の子部品と(つまり、既新部品)が同一か否か判定(S10-4)する。既新部品が同一であった場合(S10-4でYes)、(S10-5)に進む。既新部品が同一でなかった場合(S10-4でNo)、他の既子部品について既子部品数ループ処理を繰り返す。
【0042】
(S10-5)では、既存製品と新規製品あるいは設計変更後の部品の子部品の個数に変更が有るか否か判定する。個数に変更があった場合(S10-5でYes)、(S10-6)に進む。個数に変更がなかった場合(S10-5でNo)、(S10-7)に進む。(S10-6)では、個数を比較した情報(個数比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力する。出力した後、(S10-7)に進む。
【0043】
(S10-7)では、既存製品と新規製品あるいは設計変更後の部品の子部品の名称に変更が有るか否か判定する。名称に変更が有る場合(S10-7でYes)、名称を比較した情報(名称比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S10-8)して、(S10-9)に進む。名称に変更がない場合(S10-7でNo)、そのまま(S10-9)に進む。
【0044】
その後、比較情報を出力したか否かを示す一致フラグをONにして(S10-9)、既子部品数ループを抜ける。このループを抜けた後、一致フラグがONかOFFか判定(S10-11)する。ONである場合(S10-11でYes)は追加部品とみなされるので、追加内容を比較する追加比較処理(S10-12)を実行する。OFFである場合(S10-11でNo)、他の新子部品について新子部品数ループ処理を繰り返す。
以上で、追加個数名称比較処理の説明を終了する。
【0045】
〔追加比較処理〕
(S10-12)の詳細フロー、つまり、追加比較処理に関するフローを図13に示す。図13において、まず始めに追加内容を比較した情報(追加比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S11-1)する。次に、追加部品が新規部品であるか否か判定(S11-2)する。新規部品である場合は(S11-2でYes)、下位階層の追加を示す情報を比較する下位階層追加比較処理(S11-3)を実行する。新規部品でない場合は(S11-2でNo)、そのまま(S11-4)に進む。
【0046】
次に、追加部品が設計変更部品であるか否か判定(S11-4)する。設計変更部品である場合は(S11-4でYes)、前記図10の設計変更部品比較処理を実行する(S11-5)。設計変更部品でない場合は(S11-4でNo)、そのまま終了する。
以上で、追加比較処理の説明を終了する。
【0047】
〔下位階層追加比較処理〕
(S11-3)の詳細フロー、つまり、下位階層追加比較処理に関するフローを図14に示す。図14において、まず始めに、新規の1階層下位の子部品(新規1階層下位子部品)を取得(S12-1)する。次に取得した製品(新規)に対する子部品数ループ処理、つまり、新子部品数ループ処理(S12-2〜S12-4)を実行する。新子部品数ループ処理内では、前記図13の追加比較処理を実行する(S12-3)。
以上で、下位階層追加比較処理の説明を終了する。
【0048】
〔削除比較処理〕
(S9-2)の詳細フロー、つまり、削除比較処理に関するフローを図15に示す。図15において、まず始めに、既存製品(既存)に対する子部品数ループ処理、つまり、既子部品数ループ処理(S13-1〜S13-9)を行う。
【0049】
既子部品数ループ処理内では、各種比較情報を出力したか否かを示す一致フラグをOFFにする(S13-2)。次に、新規製品あるいは設計変更後の製品(新規)に対する子部品数ループ処理、つまり、新子部品数ループ処理(S13-3〜S13-6)を行う。
【0050】
新子部品数ループ処理内では、まず既存製品の子部品と新規製品あるいは設計変更後の子部品と(つまり、既新部品)が同一か否か判定(S13-4)する。既新部品が同一であった場合(S13-4でYes)、一致フラグをONにする(S13-5)。その後、他の新子部品について新子部品数ループ処理を繰り返す。一方、既新部品が同一でなかった場合(S13-4でNo)、そのまま、他の新子部品について新子部品数ループ処理を繰り返す。
【0051】
新子部品数ループ処理を抜けたら、次に、一致フラグがOFFか否か判定(S13-7)する。一致フラグがOFFであった場合(S13-7でYes)、削除を示す情報を比較する削除詳細比較処理(S13-8)を実施する。その後、他の既子部品について既子部品数ループ処理を繰り返す。一方、一致フラグがOFFでなかった場合(S13-7でNo)、そのまま、他の既子部品について既子部品数ループ処理を繰り返す。
以上で、削除比較処理の説明を終了する。
【0052】
〔削除詳細比較処理〕
(S13-8)の詳細フロー、つまり、削除詳細比較処理に関するフローを図16に示す。図16において、まず始めに削除内容を比較した情報(削除比較情報)を3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)として出力(S14-1)する。次に、部品が削除された、新規の1階層下位の子部品(新規1階層下位子部品)を取得(S14-2)する。次に、取得した部品(新規)に対する子部品数ループ処理、つまり、新子部品数ループ処理(S14-3〜S14-5)を行う。
【0053】
新子部品数ループ処理内では、再帰処理として削除詳細比較処理を実行する(S14-4)。
以上で、削除詳細比較処理の説明を終了する。
【0054】
これらの出力した各種比較情報は、3次元CADデータ部品構成比較情報5cとして、図22で示したような、ツリー形式をイメージとした修正内容が出力される。図22において、「Part4/2」という記載は、「Part4」という部品が2個備わっていたことを意味する。また、破線で表示されているブロックは、設計変更により、追加される部品(具体的には、「Assem2」という1個の部品と、「Part6」という1個の、「Assem2」を親とする子部品)が存在することを意味する。
【0055】
また、これらの各種比較情報は、作業用データメモリ5に記憶された比較対象3次元CADデータに対応する3次元CADデータ部品構成比較情報5cとして図23に示すごとく出力される。図23に着目すると、3次元CADデータ部品構成比較情報は、部品をレコードとして、(変更前の)部品の親子関係を示す値が登録されるレベルフィールド2301、変更前の部品自体の種類を示す値が登録される変更前部品フィールド2302、(変更前の)部品の名称を示す値が登録される部品名称フィールド2303、(変更前の)部品の個数を示す値が登録される個数フィールド2304、変更内容を示す値が登録される変更内容フィールド2305、(変更後の)部品の親子関係を示す値が登録されるレベルフィールド2306、変更後の部品自体の種類を示す値が登録される変更後部品フィールド2307、(変更後の)部品の個数を示す値が登録される個数フィールド2308、(変更後の)部品の名称を示す値が登録される部品名称フィールド2309からなる表形式の情報である。
【0056】
図6の処理が終了した後、図17の、差異部品表生成処理部74の処理ステップに移行する。図17において、まず始めに3次元CADデータ部品構成比較処理部73で保存された3次元CADデータ部品構成比較情報(5c)から全ての部品の比較情報を取得する全比較情報取得処理を実行する(S15-1)。次に、取得した比較情報に対する比較情報数ループ処理(S15-2〜S15-9)を行う。
【0057】
比較情報数ループ処理内では、既存製品から新規製品へ変更したときの比較情報に基づく変更内容の判定(S15-3)を実行する。この判定は、例えば、変更内容フィールド2305(図23参照)に登録されている値に基づいて実行される。変更内容が置換の場合は(S15-3で「置換」)、置換したことを示す置換情報を表示装置1に表示する置換情報表示処理(S15-4)を実行する。また、変更内容が追加の場合は(S15-3で「追加」)、追加したことを示す追加情報を表示装置1に表示する追加情報表示処理(S15-5)を実行する。また、変更内容が削除の場合は(S15-3で「削除」)、削除したことを示す削除情報を表示装置1に表示する削除情報表示処理(S15-6)を実行する。また、変更内容が設計変更の場合は(S15-3で「設計変更」)、設計変更したことを示す設計変更情報を表示装置1に表示する設計変更情報表示処理(S15-7)を実行する。また、変更内容が個数変更の場合は(S15-3で「個数変更」)、個数変更したことを示す個数変更情報を表示装置1に表示する個数変更情報表示処理(S15-8)を実行する。
【0058】
(S15-4〜S15-4)の処理の後、他の比較情報について比較情報数ループ処理を繰り返す。
以上で、差異部品表生成処理部74の処理の説明を終了する。
【0059】
差異部品表生成処理部74の処理の結果、図24のように示された差異部品表が生成され、その差異部品表が表示装置1に表示される。この差異部品表は、部品をレコードとして、部品の親子関係を示す値が登録されるレベルフィールド2401、変更前の部品自体の種類を示す値が登録される変更前部品フィールド2402、変更内容を示す値が登録される変更内容フィールド2403、変更前の部品の名称を示す値が登録される変更前部品名称フィールド2404、部品の個数を示す値が登録される個数フィールド2405、部品の変更した個数を示す値が登録される変更個数フィールド2406、変更後の部品の名称を示す値が登録される変更後部品名称フィールド2407からなる。
変更内容フィールド2403に登録された変更内容に応じてレコード色分けした状態で、表示装置1に表示する(図24では、この色を網掛けにより表示してある。)。すると、設計者は、この差異部品表を目視して、どの部品をどのように変更したかすぐに判別することができる。なお、差異部品表に施す色分けは、例えば、使用する色と変更内容とを対応付けた情報を3次元CADデータ差異部品表生成装置の記憶部に記憶させておき、差異部品表生成処理部74の処理を実行するときにこの情報を読み出して、色分けの表示を行うようにする。
【0060】
≪まとめ≫
本実施形態により、以下の効果を奏する。すなわち、設計済みの製品で構成した部品を流用して新製品に適用する場合や、設計済みの製品で構成した部品を変更して設計して適用する場合において、3次元CAD上で部品を追加・削除・置換し、それに伴う変更箇所を容易に目視できる変更点管理を行うことができる。
【0061】
≪その他≫
なお、前記形態は、本発明を実施するための最良のものであるが、その実施形式はこれに限定するものではない。したがって、本発明の要旨を変更しない範囲において、その実施形式を種々変形することが可能である。
【0062】
例えば、本実施形態では、製品の変更内容として、置換、追加、削除、設計変更、個数変更を採り上げるようにした(図17参照)。しかし、変更内容はこれらに限定されるものではなく、本実施形態で採り上げた処理手順の変更に応じて適宜変更しても良い。具体的には、置換という変更内容を無くし、削除と追加との組み合わせで代替するといった変更内容である。
【0063】
また、本実施形態では、差異部品表において色分け表示を行い、変更内容の目視を容易にするようにした(図24参照)。しかし、変更内容の目視を容易にするために、文字の大きさ、フォント、太さを変更する、文字に引く下線の種類を変える、等の強調表示を行うようにしても良い。
【0064】
その他、ハードウェア、ソフトウェア、各フローチャートなどの具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本実施形態による3次元CADデータ差異部品表生成装置の構成の一実施例を示したブロック図である。
【図2】本実施形態の3次元CADデータ差異部品表生成装置の利用形態のデータフローである。
【図3】比較対象3次元CADデータ指示部71の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】3次元CADデータ部品構成情報抽出部72の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図4の処理ステップ(S2-3) (S2-6)及び再帰処理となる図5の処理ステップ(S3-5)の子部品情報取得処理に関する詳細なフローチャートである。
【図6】3次元CADデータ部品構成情報比較処理部73の処理手順である。
【図7】図6の処理ステップ(S4-4)の子部品比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図8】図7の処理ステップ(S5-2)の置換設計変更詳細比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図9】図8の処理ステップ(S6-3)の置換部品比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図10】図8の処理ステップ(S6-5)及び後記図13の処理ステップ(S11-5)の設計変更部品比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図11】図7の処理ステップ(S5-3)及び図10の処理ステップ(S8-5)の追加個数名称削除比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図12】図11の処理ステップ(S9-1)の追加個数名称比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図13】図12の処理ステップ(S10-12)及び後記図14の処理ステップ(S12-3)の追加比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図14】図13の処理ステップ(S11-3)の下位階層比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図15】図11の処理ステップ(S9-2)の削除比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図16】図15の処理ステップ(S13-8)及び再帰処理となる図16の処理ステップ(S14-4)の削除詳細比較処理に関する詳細なフローチャートである。
【図17】3次元CADデータ差異部品表生成処理部74の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】既存製品の3次元CADデータの例である。
【図19】既存製品の3次元CADデータ部品構成情報5bの出力例である。
【図20】新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータの例
【図21】新規製品あるいは設計変更後の3次元CADデータ部品構成情報5bの出力例である。
【図22】3次元CADデータ部品構成比較情報5cのツリー形式のイメージ図である。
【図23】3次元CADデータ部品構成比較情報5cの出力例である。
【図24】差異部品表の出力例である。
【符号の説明】
【0066】
1 表示装置
2 入力装置
3 演算処理装置
4 3次元CADシステム部
5 作業用データメモリ
6 3次元CADデータファイル保管用記憶装置
7 3次元CADデータ差異部品表出力システム部
71 比較対象3次元CADデータ指示部
72 3次元CADデータ部品構成情報抽出部
73 3次元CADデータ部品構成比較処理部
74 差異部品表生成処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置、入力装置、演算処理装置、情報処理用の記憶領域である作業用データメモリ及び3次元CADデータを記憶する3次元CADデータ保管用記憶装置を有し、変更前の製品の3次元CADデータ及び変更後の製品の3次元CADデータを用いて、変更前の製品の部品構成と変更後の製品の部品構成との差異を部品表で表示する3次元CADデータ差異部品表生成装置において、
前記演算処理装置は、3次元CAD データの生成及び編集を行う3次元CADシステム部と、前記部品表を3次元CADデータ差異部品表として出力する3次元CADデータ差異部品表出力システム部とを有し、
前記3次元CADデータ差異部品表出力システム部は、
前記入力装置から、前記変更前の製品の3次元CADデータ及び前記変更後の製品の3次元CADデータを指示選択する比較対象3次元CADデータ指示部と、
前記比較対象3次元CADデータ指示部が指示選択した、前記変更前の製品の3次元CADデータから前記変更前の製品の部品構成を抽出し、前記変更前の製品の3次元CADデータの部品構成情報を生成し、かつ、前記変更後の製品の3次元CADデータから前記変更後の製品の部品構成を抽出し、前記変更後の製品の3次元CADデータの部品構成情報を生成する3次元CADデータ部品構成情報抽出部と、
前記変更前の製品の3次元CADデータの部品構成情報及び前記変更後の製品の3次元CADデータの部品構成情報を用いて、前記変更前の製品の部品構成と、前記変更後の製品の部品構成とを比較し、前記比較した結果である3次元CADデータ部品構成比較情報を生成する3次元CADデータ部品構成比較処理部と、
前記3次元CADデータ部品構成比較情報から前記3次元CADデータ差異部品表を生成し、前記表示装置に前記3次元CADデータ差異部品表を表示させるように処理する差異部品表生成処理部と、
を有すること
を特徴とする3次元CADデータ差異部品表生成装置。
【請求項2】
前記変更前の製品の3次元CADデータは、設計済みの既存製品の3次元CADデータであり、
前記変更後の製品の3次元CADデータは、前記既存製品を流用して構築される新規製品の3次元CADデータ、または、前記既存製品を構成する部品を変更して構築される新規製品の3次元CADデータである
ことを特徴とする請求項1に記載の3次元CADデータ差異部品表生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−20362(P2010−20362A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−177501(P2008−177501)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(000233044)株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス (276)
【Fターム(参考)】