説明

AF一眼レフカメラのミラー機構

【課題】シャッター開放動作時におけるファインダ侵入光束の撮影光束への進入を効果的に防止できるAF一眼レフカメラのミラー機構を提供する。
【解決手段】サブミラー装置38、40とは別に、該サブミラー装置と連動して動作する補助遮光部材42を設け、メインミラー装置が撮影位置にあるとき、サブミラー装置と補助遮光部材とによって上記メインミラー裏面を遮光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AF一眼レフカメラのミラー機構に関する。
【背景技術】
【0002】
AF一眼レフカメラのミラー機構の従来技術として互いに連動して動くメインミラー装置とサブミラー装置とを具備するものが知られている。メインミラー装置は、中央部に開口部を備える非透光性材料製のミラー支持枠と、該開口部を塞ぐ態様でミラー支持枠に支持したハーフミラーからなるメインミラーと、を備えている。一方、サブミラー装置は、非透光性材料製のサブミラー支持枠と、サブミラー支持枠で支持したサブミラーと、を備えている。
シャッターの非作動時には、メインミラーが撮影レンズを通って結像面に向かう撮影光束と干渉して、該撮影光束の一部をファインダ光学系に向けて反射し、メインミラーを透過した残りの撮影光束が上記開口部を透過する。一方、サブミラーは上記開口部を透過した上記一部の撮影光束をAF測距用受光素子に向けて反射する。
上記シャッターが作動して開くと、メインミラー装置は一時的にファインダ光学系側に退避して上記撮影光束と干渉しなくなり、サブミラーは上記開口部を塞ぐ位置に移動する。
【非特許文献1】発行国:日本、刊行物名:写真工業82、発行所:株式会社写真工業出版社、発行年月日:昭和57年2月1日、号数:2月号、ページ: 第72ページ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、AFの測距範囲の拡大に伴いメインミラー装置の上記開口部が大型化しているため、シャッターが開いたときにファインダ侵入光束が撮影光束側に向かうのを完全に防止するためにはサブミラー支持枠を大型化する必要がある。
【0004】
しかし、サブミラー支持枠を大型化すると、シャッターの非作動状態においてサブミラー支持枠が、カメラボディ内に配設されたサブミラーより結像面側に位置する他の部材(例えば、シャッター幕)と干渉するおそれが出てくるが、これらの部材を大型化するのは難しいためサブミラーの大型化には限界があった。さらに、デジタルカメラにおいては、ミラー機構より被写体側に位置するシャッター(シャッター幕)を、ミラー機構より結像面側に位置するローパスフィルタや撮像素子に近づけて配置する傾向があるため、ミラー機構に与えられる光軸方向のスペースは小さく、そのため上記のような問題がより起こりやすい。
【0005】
本発明の目的は、サブミラー支持枠を大型化させることなく、シャッター開放動作時におけるファインダ侵入光束の撮影光束への進入を効果的に防止できるAF一眼レフカメラのミラー機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のAF一眼レフカメラのミラー機構は、開口部を有するメインミラー支持枠、及び、該開口部を塞ぐ態様でメインミラー支持枠に支持されたハーフミラーからなるメインミラーを有し、かつ、該メインミラーが撮影光束を反射してファインダ光学系に導く観察位置と、該撮影光束と干渉しない撮影位置との間を移動可能なメインミラー装置と、このメインミラー装置が上記観察位置にあるとき、上記メインミラーを透過した上記撮影光束の一部をAF測距用受光素子に向けて反射するサブミラー装置と、を有するAF一眼レフカメラのミラー機構において、上記サブミラー装置とは別に、該サブミラー装置と連動して動作する補助遮光部材を設け、上記メインミラー装置が上記撮影位置にあるとき、上記サブミラー装置と上記補助遮光部材とによって上記メインミラー裏面を遮光し、上記ファインダ光学系からの光束が上記メインミラー及び上記開口部を介して上記撮影光束に進入するのを防ぐことを特徴としている。
【0007】
上記サブミラー装置が、その一端が、上記メインミラー支持枠にカメラの幅方向に延びる軸回りに回転可能として枢着されたサブミラー支持枠と、該サブミラー支持枠に支持され、撮影光束を上記AF測距用受光素子に向けて反射するサブミラーと、を備えるのが実際的である。
【0008】
上記補助遮光部材と上記サブミラー装置の後端部同士が、カメラの幅方向に延びる軸回りに回転可能として枢着され、上記メインミラー装置が上記観察位置にあるとき、該補助遮光部材全体が結像面より被写体側に位置するのが好ましい。
【0009】
リンク部材の一端を、上記補助遮光部材に上記軸と平行な軸回りに回転可能に枢着し、該リンク部材の他端を、上記メインミラー支持枠に上記軸と平行な軸回りに回転可能に枢着してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、サブミラー装置を大型化させることなく、シャッター開放動作時におけるファインダ侵入光束の撮影光束への進入を効果的に防止できるAF一眼レフカメラのミラー機構が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。なお、以下の説明の方向は図1を基準としており、図1の左側(被写体側)を「前方」とし、右側(結像面側)を「後方」とし、上下は図1の通りとする。左右はカメラ(デジタルカメラ)を正面から見たときの左右方向とする。
図1は、AF一眼レフ式デジタルカメラのカメラボディ(図示略)内に配設されたミラー機構20と、その周辺部材を示している。図1に示すように、カメラボディ内には箱形形状の金属製のミラーボックス10が配設されており、ミラーボックス10の天井板11には開口12が穿設されており、ミラーボックス10の底板13には開口12より小寸の開口14が穿設されている。さらに、その前板15には開口16が穿設されている。前板15の前方には図示を省略した撮影レンズが配設されており、この撮影レンズの光軸OAは開口16の中心軸Aと一致している。図1に示すように、開口12の上方には光学素子からなるファインダ光学系L1(仮想線参照)が配設されており、カメラボディの背面の上部には、このファインダ光学系L1と対向するファインダ窓F(仮想線参照)が設けられている。ファインダ光学系L1とファインダ窓Fはファインダの構成要素である。
【0012】
ミラーボックス10の左右の側板17(図1及び図2参照。これらの図面では一方の側板のみ図示)と前板15と天井板11と底板13とで囲まれた空間は、ミラー機構20を配設するための空間となっており、ミラーボックス10の背面には開口18が設けられている。ミラーボックス10の背面には、中空のシャッターケース19が固着されており、シャッターケース19の前板19aと後板19bには、共に開口18より小さく互いに同心をなす開口19a1、19b1がそれぞれ穿設されている。そして、前板19aと後板19bの間には公知のシャッター幕(シャッター)Sが配設されている。このシャッター幕Sは複数の板からなるものであり、各板の左右の一方の端部が後板19bに支持してある。周知のように、シャッター幕Sには、シャッター幕Sを全開方向に付勢するばね手段が掛けられており、常時は図示を省略したストッパによって、シャッター幕Sは図1に示す全閉状態に保持されている。カメラボディに設けたシャッターボタン(図示略)を押すと、シャッターボタンの動きに連動して上記ストッパによるシャッター幕の係止が解除され、上記ばね手段の付勢力によってシャッター幕Sが全開する。そして一定時間経過後に、カメラボディ内に設けたCPU(制御手段)からシャッター駆動用モータ(図示略)に回転信号が送られ、このシャッター駆動用モータの回転力によってシャッター幕Sが全閉状態に復帰し、ストッパがシャッター幕Sを全閉状態に保持する。
【0013】
図示は省略してあるが、シャッター幕Sの後方には撮像素子の撮像面(結像面)が位置している。
開口14の直下には、複数のレンズL2を備えるAF測距用受光素子Bが配設されている。このAF測距用受光素子Bは公知のAF測距手段の構成要素の一つであり、AF測距用受光素子Bが受光すると、このAF測距手段が測距を行う。
【0014】
次に、主に図2〜図11を用いて、ミラー機構20を詳しく説明する。なお、図5〜図10では、一部のリンク部材の図示を省略している。
左右一対のリンク部材21の側板17との対向面の一端には、左右方向(AF一眼レフカメラの幅方向)に延びる枢着ピン22が突設されており、左右の枢着ピン22は左右の側板17にそれぞれの軸心回りに回転可能に支持されている。左右のリンク部材21の他端には、メインミラー支持枠23の左右両側部から延出する突片24が、左右方向に延びる枢着ピン25によって枢着ピン25回りに回転可能に支持されている。図1、図6、図8、図9、及び図10に示すように、非透光性材料製のメインミラー支持枠23の正面には方形の凹部が形成されており、この凹部の略中央部の底面に開口26が設けられている。この凹部には該凹部と略同形状で全面がハーフミラーとなっているメインミラー27が嵌合固定されている(このメインミラー支持枠23とメインミラー27によってメインミラー装置が構成されている)。メインミラー支持枠23の左右両側部の後端に突設された左右一対の突片28には、左右一対のリンク部材29の一端が、それぞれ左右方向に延びる枢着ピン30によって、枢着ピン30回りに回転可能として枢着されている。左右のリンク部材29の側板17との対向面の他端には、左右方向外向きの枢着ピン31が突設されており、両枢着ピン31はそれぞれ左右の側板17にその軸心回りに回転可能に支持されている。メインミラー支持枠23の左側にはリンク部材33が位置しており、リンク部材33の一端は左右方向に延びる枢着ピン34を介してメインミラー支持枠23の左側に位置するリンク部材35の一端に回転可能として枢着されている。このリンク部材35の他端には支持孔36が穿設されており、左右の支持孔36に、左側の側板17から右側に突出する支持ピン37(図1から図3参照)が嵌合することにより、リンク部材35が左側の側板17に支持ピン37回りに回転可能に支持されている。
【0015】
メインミラー支持枠23の直下には非透光性材料製のサブミラー支持枠38が位置しており、サブミラー支持枠38の左側部の後端部にはリンク部材33の他端(枢着ピン34と反対側の端部)が相対移動不能に固定されており、サブミラー支持枠38とリンク部材33の接続部が左右方向に延びる枢着ピン32によってメインミラー支持枠23の左側部に枢着ピン32回りに回転可能に取り付けられている。図5及び図6に示すように、このサブミラー支持枠38の前面にはサブミラー支持枠38より小寸のサブミラー40が接着固定されている(このサブミラー支持枠38とサブミラー40によってサブミラー装置が構成されている)。サブミラー支持枠38の左右両側面の下端部(後端部)には、左右方向に延びる枢着ピン41によって、左右方向に延びる補助遮光部材42の後端部に突設された左右一対の突片43が、それぞれ左右方向の軸回りに回転可能に支持されている。さらに、補助遮光部材42の左右両側面の前端部には、左右方向に延びる枢着ピン44によって、左右一対のリンク部材45の下端部がそれぞれ、枢着ピン44回りに回転可能に支持されている。この左右のリンク部材45の上端部はそれぞれ、メインミラー支持枠23の左右両側部に、左右方向に延びる枢着ピン46によって、枢着ピン46回りに回転可能に支持されている。
このように、枢着ピン32、枢着ピン41、枢着ピン44、枢着ピン46、メインミラー支持枠23、サブミラー支持枠38、補助遮光部材42、及びリンク部材45によって4節リンク機構が構成されている。
【0016】
図示は省略してあるが、左側(または右側の)枢着ピン22は、左側(または右側)の側板17を貫通して、側板17の左側(または右側)に突出しており、この枢着ピン22の先端にはピニオンギヤが固着されている。そして、このピニオンギヤは、ギヤ列を介して、カメラボディ内に設けられたミラー駆動用モータの出力軸に固着されたピニオンギヤと連係している。さらに、ミラー駆動用モータは上記CPUと電気的に接続しており、CPUがミラー駆動用モータに信号を送るとミラー駆動用モータが回転し、上記枢着ピン22が回転する。
【0017】
以上のような構成からなるミラー機構20を備えるAF一眼レフカメラは、以下のように作動する。
カメラボディに設けたシャッターボタンを押していない状態では、ミラー機構20は図1、図2、図5及び図8に示す初期状態にあり、メインミラー支持枠23及びメインミラー27が、撮影レンズを透過して結像面に向かう撮影光束O内に位置している(図1及び図2参照。このときのメインミラー27の位置が観察位置)。図1に示すように、この撮影光束Oの一部はメインミラー27によって上向きに反射され、開口12を通してファインダ光学系L1に導かれる。一方、撮影光束Oの残り部分は、ハーフミラーからなるメインミラー27及び開口部26を透過して、サブミラー40によって下向きに反射され、開口14を通ってAF測距用受光素子Bで受光される。このようにミラー機構20が初期状態にあるとき、撮影光束Oはシャッター幕Sには到達しない。
【0018】
この状態でシャッターボタンを全押しすると、上記CPUがこれを検知して上記ミラー駆動用モータに回転信号を送る。信号を受けたミラー駆動用モータは正転し、枢着ピン22を図2〜図4の反時計方向に回転させる。すると、図3、図6及び図9に示すように、リンク部材21が枢着ピン22を中心に反時計方向に回転し、側面視で略直線上に並んでいたリンク部材33とリンク部材35が略V字形となる。サブミラー支持枠38とリンク部材45は、それぞれ枢着ピン32と枢着ピン46を中心に時計方向に回転し、リンク部材29は枢着ピン31を中心に反時計方向に回転する。
【0019】
ミラー駆動用モータがさらに正転し続けると、ミラー機構20は図4、図7及び図10に示す跳ね上げ状態となり、図4に示すように、メインミラー支持枠23、メインミラー27、サブミラー支持枠38、サブミラー40及び補助遮光部材42はいずれも撮影光束Oから退避して、ファインダ光学系L1の直下に位置する(このときのメインミラー27の位置が撮影位置)。従って、撮影光束Oは開口19a1を通してシャッター幕Sに到達する。
このとき図4及び図7に示すように、サブミラー支持枠38はメインミラー支持枠23と略平行をなしながら、メインミラー27の直下に位置する。さらに、補助遮光部材42がサブミラー支持枠38と側面視で略一直線をなし、サブミラー40の直前に位置する補助遮光部材42が、メインミラー27の直下に位置する(メインミラー27と略平行をなす)。
【0020】
図11に示すように、このときのミラー機構20を下方から見ると、メインミラー支持枠23の開口26が、サブミラー装置(サブミラー支持枠38及びサブミラー40)及び補助遮光部材42と上下方向に重なる。従って、AF一眼レフカメラの外部からファインダ窓Fを介してカメラボディ内に侵入し、ファインダ光学系L1とメインミラー27と開口26を通って撮影光束O側に向かう有害なファインダ侵入光束FO(図11の斜線部分)がサブミラー装置(サブミラー支持枠38及びサブミラー40)と補助遮光部材42とによって完全に遮光される。具体的には、ファインダ侵入光束FOの前端部を補助遮光部材42が遮光し、前端部を除く部分をサブミラー装置(サブミラー支持枠38及びサブミラー40)が遮光している。
【0021】
上記のようにシャッターボタンが全押しされると、この動きに連動して上記ストッパがシャッター幕Sの係止を解除し、上記ばね手段の付勢力によってシャッター幕Sが全開する。従って、ミラー機構20が図4、図7及び図10に示す跳ね上げ状態となり、ファインダ侵入光束FOの撮影光束Oへの進入が完全に防止される状態のときに、撮影光束Oがシャッターケース19の開口19a1と開口19b1を通過し、上記撮像素子の撮像面が撮像を行なう。シャッター幕Sが全開してから所定時間経過すると、上記CPUがシャッター駆動用モータに信号を送り、シャッター駆動用モータを回転させ、シャッター幕Sを全閉状態に復帰させる。さらに、シャッター幕Sが全閉した後に、上記CPUから上記ミラー駆動用モータに回転信号が送られ、ミラー駆動用モータが逆転する。すると、ミラー機構20は上記動作と逆の動作をし、ミラー機構20は図1、図2、図5及び図8に示す初期状態に復帰する。
【0022】
以上説明したように本実施形態によれば、シャッター作動時にサブミラー装置(サブミラー支持枠38及びサブミラー40)と補助遮光部材42によってファインダ侵入光束FOの撮影光束Oへの進入が完全に防止される。さらに、図1〜図4及び図11に示すように、サブミラー装置と補助遮光部材42によってファインダ侵入光束FOの撮影光束Oへの進入を防止しているので、従来のように、単独でファインダ侵入光束FOの撮影光束Oへの進入を防止できるサブミラー装置(サブミラー支持枠38と補助遮光部材42を足した寸法のサブミラー装置。図示略)のみで遮光する場合に比べて、サブミラー装置の前後方向寸法を短くできる。しかも、図1〜図4に示すように、ミラー駆動機構20がいかなる状態にあっても常に、補助遮光部材42全体がシャッター幕Sより被写体側に位置するので、補助遮光部材42がミラー機構20の後方に位置する部材(例えば、シャッター幕Sに)に接触するおそれはない。また、ミラーボックス10を大型化させなくても、補助遮光部材42がミラーボックス10に接触するおそれもないので、ミラーボックス10を大型化させる必要がない。
【0023】
なお、本実施形態はデジタル式のAF一眼レフカメラに本発明を適用したものであるが、上記撮像素子をフィルム(この場合は、そのフィルム面が結像面となる)に代えることにより、銀塩式のAF一眼レフカメラに適用できることは勿論である。また、シャッターがいわゆるレンズシャッターであり、撮像素子やフィルムの遮光を考慮する必要がない場合は、シャッターをミラー機構20より被写体側に配置してもよい。さらに、ミラー機構20を構成するリンク機構(4節リンク機構)は、上記構成のものには限られず、他の構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態であるAF一眼レフカメラのミラー機構と、その周辺部材の側面図である。
【図2】ミラー機構の、シャッター非作動時の側面図である。
【図3】ミラー機構の、シャッター作動直後の側面図である。
【図4】ミラー機構の、移動完了時における側面図である。
【図5】ミラー機構の、シャッター非作動時の下方から見た斜視図である。
【図6】ミラー機構の、シャッター作動直後の下方から見た斜視図である。
【図7】ミラー機構の、移動完了時における下方から見た斜視図。
【図8】ミラー機構の、シャッター非作動時の上方から見た斜視図である。
【図9】ミラー機構の、シャッター作動直後の上方から見た斜視図である。
【図10】ミラー機構の、移動完了時における上方から見た斜視図。
【図11】ミラー機構の移動完了時におけるメインミラーとサブミラー及び補助遮光部材の位置関係を示すための底面図である。
【符号の説明】
【0025】
10 ミラーボックス
11 天井板
12 開口
13 底板
14 開口
15 前板
16 開口
17 側板
18 開口
19 シャッターケース
19a 前板
19b 後板
19a1 19b1 開口
20 ミラー機構
21 リンク部材
22 枢着ピン
23 メインミラー支持枠(メインミラー装置)
24 突片
25 枢着ピン
26 開口
27 メインミラー(メインミラー装置)
28 突片
29 リンク部材
30 枢着ピン
31 枢着ピン
32 枢着ピン
33 リンク部材
34 枢着ピン
35 リンク部材
36 支持孔
37 支持ピン
38 サブミラー支持枠(サブミラー装置)
40 サブミラー(サブミラー装置)
41 枢着ピン
42 補助遮光部材
43 突片
44 枢着ピン
45 リンク部材
46 枢着ピン
A 開口16の中心軸
B AF測距用受光素子
L1 ファインダ光学系
L2 レンズ
O 撮影光束
OA 光軸
S シャッター幕(シャッター)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するメインミラー支持枠、及び、該開口部を塞ぐ態様でメインミラー支持枠に支持されたハーフミラーからなるメインミラーを有し、かつ、該メインミラーが撮影光束を反射してファインダ光学系に導く観察位置と、該撮影光束と干渉しない撮影位置との間を移動可能なメインミラー装置と、
このメインミラー装置が上記観察位置にあるとき、上記メインミラーを透過した上記撮影光束の一部をAF測距用受光素子に向けて反射するサブミラー装置と、を有するAF一眼レフカメラのミラー機構において、
上記サブミラー装置とは別に、該サブミラー装置と連動して動作する補助遮光部材を設け、上記メインミラー装置が上記撮影位置にあるとき、上記サブミラー装置と上記補助遮光部材とによって上記メインミラー裏面を遮光し、上記ファインダ光学系からの光束が上記メインミラー及び上記開口部を介して上記撮影光束に進入するのを防ぐことを特徴とするAF一眼レフカメラのミラー機構。
【請求項2】
請求項1記載のAF一眼レフカメラのミラー機構において、
上記サブミラー装置が、その一端が、上記メインミラー支持枠にカメラの幅方向に延びる軸回りに回転可能として枢着されたサブミラー支持枠と、該サブミラー支持枠に支持され、撮影光束を上記AF測距用受光素子に向けて反射するサブミラーと、を備えるAF一眼レフカメラのミラー機構。
【請求項3】
請求項1または2記載のAF一眼レフカメラのミラー機構において、
上記補助遮光部材と上記サブミラー装置の後端部同士が、カメラの幅方向に延びる軸回りに回転可能として枢着され、上記メインミラー装置が上記観察位置にあるとき、該補助遮光部材全体が結像面より被写体側に位置するAF一眼レフカメラのミラー機構。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載のAF一眼レフカメラのミラー機構において、
リンク部材の一端を、上記補助遮光部材に上記軸と平行な軸回りに回転可能に枢着し、該リンク部材の他端を、上記メインミラー支持枠に上記軸と平行な軸回りに回転可能に枢着したAF一眼レフカメラのミラー機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−192595(P2009−192595A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−30293(P2008−30293)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】