説明

AdobeFlash(登録商標)によるSWF形式の画像表現をHTML形式の画像表現に変換するコンピューター情報処理の方法、プログラム

【課題】Adobe Flash(登録商標)により作成されたSWF形式の画像表現をHTML形式の画像表現にコンピューターにより自動変換する。
【解決手段】緑領域と赤領域の境界線である「方向付き線」9と10には、右側「塗りスタイル」(赤色)と左側「塗りスタイル」(緑色)の両方の記述が対応付けされている。「方向付き線」9と10をそれぞれ9a・9bおよび10a・10bに二重化したのに伴い、その一方の「方向付き線」9aと10aに左側「塗りスタイル」(緑色)を対応付けするとともに、他方の「方向付き線」9bと10bに右側「塗りスタイル」(赤色)を対応付けする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、Adobe Flash(登録商標)により作成されたSWF形式の画像表現をHTML形式の画像表現に自動変換するアルゴリズムに関し、とくに、入力画像情報(SWF形式)に含まれている、境界線を挟んで接した2つの領域がそれぞれ定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる態様の画像をHTML形式で正しく再現できるものに関する。
【背景技術】
【0002】
Adobe FlashによるSWF形式の画像表現を採用したウエブコンテンツが増えている。パーソナルコンピューター・タブレット端末・携帯電話機などの情報端末のブラウザーにFlash Player(登録商標)が実装(プラグイン)されていればSWF形式の画像表現を含んだコンテンツを制作者の意図どおりに可視化することができる。しかし、Flash Playerが組み込まれていない情報端末ではSWF形式の画像表現を表示することはできない。
【0003】
そのため、Adobe FlashによるSWF形式の画像表現を、Flash Playerのないブラウザーでも表示できるように、HTML形式の画像表現に変換することが望まれており、そうした変換を自動化するプログラムの開発が待望されている。
【発明の開示】
【0004】
この発明に係るコンピューター情報処理による変換方法の核心とするところは、つぎの事項(1)〜(10)により特定されるものである。
(1)SWF形式で記述された特定態様の画像を含んだ入力画像情報をHTML形式の記述に変換して出力画像情報とする方法であること
(2)特定態様の画像は、複数の領域が境界線を共有して接しており、境界線を挟んで接した2つの領域にはそれぞれ異なる「塗りスタイル」が定義され、各領域内がそれぞれに定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる画像であること
(3)入力画像情報において、1個の領域は、2個以上の「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域として定義されていること
(4)入力画像情報において、境界線を挟んで接した2つの領域は、境界線となる1個以上の「方向付き線」の記述を共有して定義されていること
(5)入力画像情報において、境界線となる「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の両方が対応付けされていること
(6)入力画像情報において、境界線以外の「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の一方のみが対応付けされていること
(7)第1処理として、入力画像情報における境界線となる「方向付き線」の記述Aを二重化して記述A1と記述A2を作成するとともに、記述Aに対応付けされていた右側「塗りスタイル」記述および左側「塗りスタイル」記述の一方を記述A1に対応付けし、他方を記述A2に対応付けすること
(8)第2処理として、第1処理後の画像情報において、右側「塗りスタイル」記述と左側「塗りスタイル」記述のいずれか一方に対応付けされているすべての「方向付き線」記述を、反対向きの「方向付き線」記述に置換すること
(9)第3処理として、第2処理後の画像情報において、各「方向付き線」記述を、それぞれに対応付けされた「塗りスタイル」記述に基づいてグループ分けすること
(10)第4処理として、第3処理後の画像情報において、「塗りスタイル」記述が共通する1個のグループの複数の「方向付き線」記述により1個以上の領域が規定される場合、その領域を規定する「方向付き線」の集合と「塗りスタイル」をHTML形式で記述して出力画像情報を作成すること
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】変換対象となる特定態様の画像の一例
【図2】図1の画像に対応したSWFファイルの内容説明その1
【図3】図1の画像に対応したSWFファイルの内容説明その2
【図4】図1〜図3の内容に対応した解説図
【図5】図4に対応した変換処理過程の解説図その1
【図6】図4に対応した変換処理過程の解説図その2
【実施例】
【0006】
===変換対象となる特定態様の画像===
この発明に係るコンピューター情報処理の方法は、SWF形式で記述された特定態様の画像を含んだ入力画像情報をHTML形式の記述に変換して出力画像情報とする方法である。ここで、特定態様の画像とは、複数の領域が境界線を共有して接しており、境界線を挟んで接した2つの領域にはそれぞれ異なる「塗りスタイル」が定義され、各領域内がそれぞれに定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる画像である。
【0007】
そのような特定形態の画像の典型例を図1に示している。この例の画像は、緑色に塗りつぶされた緑領域と、赤色に塗りつぶされた赤領域と、青色に塗りつぶされた青領域の3つの領域でデザインされている。緑領域と赤領域は境界線を共有して接している。赤領域と青領域も境界線を共有して接している。緑領域と青領域は二点で接しているが、境界線は存在しない。
【0008】
===SWFファイルの論理構造===
図1に示す画像をAdobe Flash上で作画すると、以下に説明する構造をもつSWF形式で画像を表現したデータ(これをSWFファイルとする)が生成される。そのSWFファイルがFlash Playerにより再生処理されると、コンピューター画面上に図1に示す画像が表示される。
【0009】
Adobe Flashにより作成されるSWFファイルはバイナリーファイルであり、そのフォーマットについては、「Flash File Format Specification 」に開示されている。バイナリーファイルであるSWFファイルは、ヘッダとタグ領域から構成され、図形や画像を描画する画像の実質部分の情報はタグ領域に記述されている。タグ領域のバイナリーデータはそのままではその意味内容を人は理解できない。
【0010】
swfmill と称するオープンソースのプログラムツールが知られている。このツールによれば、SWFファイルを解析してXMLファイルに変換することができる。XMLファイルに変換すると、SWFファイルのバイナリーデータの意味内容を人が理解できる記述になる。図1の画像に対応したSWFファイルの一例についてswfmill によりXMLファイルに変換し、その中の画像表現の実質部分の意味内容が理解できるようにXML風に記述したものを図2と図3に示している。
【0011】
図2に示すのは、SWFファイルにおける「塗りスタイル」を規定するための塗色番号の定義である。図1の画像との関係において図2の定義を説明すると、塗色番号2が緑色で塗ることを意味し、塗色番号3が青色で塗ることを意味し、塗色番号4が赤色で塗ることを意味している。
【0012】
===「方向付き線」の記述===
図3に示すのは、図1の緑領域・赤領域・青領域のデザインを規定する記述である。図3に示した例においては、図1の画像を図4に示した「方向付き線」の順列によって描画するように規定している。つまり、図1の緑領域・赤領域・青領域の輪郭が、図4に示す10個のA点〜J点を矢印のように結ぶ12個の「方向付き線」1〜12により構成され、そのことが図3に示す記述により定義されている。
【0013】
図3において「方向付き線」1〜12の記述は、A点をスタート点とし、A点からB点に至る「方向付き線」1の記述と、B点からC点に至る「方向付き線」2の記述と、C点からD点に至る「方向付き線」3の記述と、D点からE点に至る「方向付き線」4の記述と、E点からF点に至る「方向付き線」5の記述と、F点からG点に至る「方向付き線」6の記述と、G点からH点に至る「方向付き線」7の記述と、H点からA点に至る「方向付き線」8の記述と、A点からI点に至る「方向付き線」9の記述と、I点からE点に至る「方向付き線」10の記述と、E点からJ点に至る「方向付き線」11の記述と、J点からA点に至る「方向付き線」12の記述を含んでいる。
【0014】
===「方向付き線」と「塗りスタイル」の関係===
図3に示すSWFファイルの記述は、各「方向付き線」1〜12を修飾する「塗りスタイル」の記述を含んでいる。「Flash File Format Specification 」に記載されているように、「塗りスタイル」は、「方向付き線」の方向の右側の「塗りスタイル」を規定する記述と、左側の「塗りスタイル」を規定する記述とに分けて定義することになっている。1個の「方向付き線」について、右側と左側の両方の「塗りスタイル」記述を対応付けすることができる。また、1個の「方向付き線」について右側と左側の一方のみの「塗りスタイル」記述を対応付けした場合は、他方の「塗りスタイル」は直前の定義を引き継ぐ。他方を無定義とする場合は番号0を対応付ける。
【0015】
図3に示すSWFファイルの記述と図4の解説図を対照させながら説明する。図3の記述では、4個の「方向付き線」1〜4の記述について、右側「塗りスタイル」を塗色番号2(緑色に塗る)とする記述が対応付けされ、左側「塗りスタイル」は無定義となっている。
【0016】
また、4個の「方向付き線」5〜8の記述については、右側「塗りスタイル」を塗色番号3(青色に塗る)とする記述が対応付けされ、左側「塗りスタイル」は無定義となっている。
【0017】
また、2個の「方向付き線」9と10の記述については、右側「塗りスタイル」を塗色番号4(赤色に塗る)とする記述が対応付けされ、かつ、左側「塗りスタイル」を塗色番号2(緑色に塗る)とする記述が対応付けされている。
【0018】
また、2個の「方向付き線」11と12の記述については、右側「塗りスタイル」を塗色番号4(赤色に塗る)とする記述が対応付けされ、かつ、左側「塗りスタイル」を塗色番号3(青色に塗る)とする記述が対応付けされている。
【0019】
以上の説明から明らかなように、緑領域と赤領域の境界線を規定する2個の「方向付き線」9と10の記述には、右側「塗りスタイル」と左側「塗りスタイル」の両方の記述が対応付けされている。同様に、青領域と赤領域の境界線を規定する2個の「方向付き線」11と12の記述には右側「塗りスタイル」と左側「塗りスタイル」の両方の記述が対応付けされている。そして、境界線以外の8個の「方向付き線」1〜8には右側「塗りスタイル」の記述のみが対応付けされ、左側については無定義となっている。
【0020】
===変換処理の準備===
まず変換対象となる上述した論理構造のSWFファイルをコンピューターの主メモリに読み込み、上述したswfmill のようにSWFファイルのバイナリーデータを解析し、変換作業用のデータを作成する。作業用データとしては、画像を構成しているすべての「方向付き線」を特定するデータと、各「方向付き線」を修飾している「塗りスタイル」を特定するデータが含まれていればよい。作業用データの表現形式は、この発明の変換プログラムが稼働するコンピューターにおいて認識できて以下に説明する論理処理が遂行できるデータであれば、どのような形式でもよく、もちろん人が理解できる形式である必要はない。
【0021】
図1〜図4に例示したSWFファイルの場合、A点〜J点を結んでいる12個の「方向付き線」1〜12を特定するデータと、4個の「方向付き線」1〜4に対応付けされている「塗りスタイル」のデータと、4個の「方向付き線」5〜8に対応付けされている「塗りスタイル」のデータと、2個の「方向付き線」9と10に対応付けされている「塗りスタイル」のデータと、2個の「方向付き線」11と12に対応付けされている「塗りスタイル」のデータを作業用データとして用意する。作業用データの表現形式は、この発明の変換プログラムが稼働するコンピューターにおいて認識できて以下に説明する論理処理が遂行できるデータであれば、どのような形式でもよく、もちろん人が理解できる形式である必要はない。
【0022】
===「方向付き線」の二重化===
ファイル変換の第1処理として、上記作業用データを解析し、「方向付き線」のうち、右側「塗りスタイル」および左側「塗りスタイル」の両方が対応付けされている「方向付き線」のデータを抽出する。つまり異なる「塗りスタイル」の2つの領域の境界線となっている「方向付き線」を抽出する。
【0023】
図1〜図4に例示したSWFファイルの場合、緑領域と赤領域の境界線である「方向付き線」9と10が抽出されるとともに、青領域と赤領域の境界線である「方向付き線」11と12が抽出される。
【0024】
つぎに上記作業用データにおいて、抽出した「方向付き線」9のデータを二重化する。つまり、A点からB点に至る「方向付き線」9の記述をもう1個生成して作業用データに加える。この処理状況を図5に解説的に示した。二重化した「方向付き線」の記述を図5における符号9aと9bで区別している。
【0025】
上記と同様に、図4における「方向付き線」10を図5の「方向付き線」10aと10bに二重化し、図4における「方向付き線」11を図5の「方向付き線」11aと11bに二重化し、図4における「方向付き線」12を図5の「方向付き線」12aと12bに二重化する。
【0026】
===左右の「塗りスタイル」を二重化「方向付き線」に振り分ける===
図1〜図4のSWFファイルの場合、緑領域と赤領域の境界線である「方向付き線」9と10には、右側「塗りスタイル」(赤色)と左側「塗りスタイル」(緑色)の両方の記述が対応付けされている。「方向付き線」9と10をそれぞれ9a・9bおよび10a・10bに二重化したのに伴い、その一方の「方向付き線」9aと10aに左側「塗りスタイル」(緑色)を対応付けするとともに、他方の「方向付き線」9bと10bに右側「塗りスタイル」(赤色)を対応付けする。
【0027】
同様にして、青領域と赤領域の境界線である「方向付き線」11と12には、右側「塗りスタイル」(赤色)と左側「塗りスタイル」(青色)の両方の記述が対応付けされている。「方向付き線」11と12をそれぞれ11a・11bおよび12a・12bに二重化したのに伴い、その一方の「方向付き線」11aと12aに左側「塗りスタイル」(青色)を対応付けするとともに、他方の「方向付き線」11bと12bに右側「塗りスタイル」(赤色)を対応付けする。
【0028】
以上の処理を行うことにより作業用データが更新される。更新後の作業用データには合計16個の「方向付き線」のデータが含まれている。16個の「方向付き線」のうち、右側「塗りスタイル」が対応付けされている「方向付き線」は12個あり、左側「塗りスタイル」が対応付けされている「方向付き線」は4個である。左右両側の「塗りスタイル」が対応付けされた「方向付き線」はゼロである。
【0029】
===「方向付き線」の方向反転===
つぎの処理では、右側「塗りスタイル」が対応付けされている12個の「方向付き線」の向きを反転させる。この処理状況を図6に解説的に示した。向きが反転されない「方向付き線」は9a・10a・11a・12aの4個であり、他の「方向付き線」はすべて向きが反転している。
【0030】
===グループ分け===
図6に示す状況の作業用データについて、16個の「方向付き線」を、緑色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」の集合と、青色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」の集合と、赤色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」の集合とにグループ分けする。
【0031】
===「方向付き線」による領域定義===
図6から明らかなように、緑色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」は、A点→I点→E点→D点→C点→B点→A点をこの方向順に結ぶ6個の「方向付き線」9a・10a・4・3・2・1であり、これらの「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域が定義されることになる。そして、この閉じた領域を緑色に塗ることが定義されている。これだけの定義情報が揃えば、図1の緑領域を規定するHTML形式の記述を自動生成できることは当業者にとって自明であり、その具体的な記述を例示するまでもないので割愛する。
【0032】
同様にして、青色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」は、A点→H点→G点→F点→E点→J点→A点をこの方向順に結ぶ6個の「方向付き線」8・7・6・5・11a・12aであり、これらの「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域が定義されることになる。そして、この閉じた領域を青色に塗ることが定義されている。これだけの定義情報が揃えば、図1の青領域を規定するHTML形式の記述を自動生成できることは当業者にとって自明であり、その具体的な記述を例示するまでもないので割愛する。
【0033】
また同様に、赤色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」は、A点→J点→E点→I点→A点をこの方向順に結ぶ4個の「方向付き線」12b・11b・10b・9bであり、これらの「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域が定義されることになる。そして、この閉じた領域を赤色に塗ることが定義されている。これだけの定義情報が揃えば、図1の赤領域を規定するHTML形式の記述を自動生成できることは当業者にとって自明であり、その具体的な記述を例示するまでもないので割愛する。
【0034】
以上のようにして、図1に示した画像表現を規定したSWFファイルをコンピューターに読み込み、この発明に係る変換プログラムの自動処理により、ブラウザーにより図1の画像表現を正しく表示することのできる、HTML形式の画像データを作成して出力することができる。
【0035】
===この発明の活用場面===
この発明に係る変換プログラムの活用の仕方はいくつかある。パソコン・タブレット端末・携帯電話機に向けてSWFファイルを含んだウエブコンテンツを提供しているサーバーにおいて、Flash Player未搭載の端末でもコンテンツを見ることができるように、SWFファイルをHTML形式の画像データに変換した非Flash コンテンツも用意しておき、リクエストしてきた端末がFlash Player未搭載である場合、非Flash コンテンツを提供するようにする。そのようなサーバーにおいて、あるいはサーバーにコンテンツを登録するパソコンにおいて、この発明の変換プログラムを活用することができる。また、サーバーを介さずとも、変換プログラムを直接携帯電話機等のクライアントに送ることにより、変換処理をすべてクライアント上で完了することもできる。
【0036】
===補足説明===
「方向付き線」の方向反転の処理について、上記の説明では、右側「塗りスタイル」が対応付けされている「方向付き線」の向きを反転させるとした。これは、左側「塗りスタイル」が対応付けされている「方向付き線」の向きを反転させることとしても、結果は同じになる。
煩雑な記載を避ける意味で「方向付き線」を直線として説明した。この発明は、「方向付き線」としてAdobe Flashにより作成される様々な「方向付き線」に対応可能であることはもちろんである。
「塗りスタイル」についても緑色・青色・赤色で塗りつぶす単純な例を採り上げたが、これは単に説明の便宜上であり、Adobe Flashにより作成される様々な「塗りスタイル」にこの発明を敷衍できることは当然である。
請求項1に記載した発明特定事項において、第2処理と第3処理の実行の順番が逆になっても同じ処理結果が得られるものであり、発明特定事項はそうした意味で理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
つぎの事項(1)〜(10)により特定されるコンピューター情報処理の方法。
(1)SWF形式で記述された特定態様の画像を含んだ入力画像情報をHTML形式の記述に変換して出力画像情報とする方法であること
(2)特定態様の画像は、複数の領域が境界線を共有して接しており、境界線を挟んで接した2つの領域にはそれぞれ異なる「塗りスタイル」が定義され、各領域内がそれぞれに定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる画像であること
(3)入力画像情報において、1個の領域は、2個以上の「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域として定義されていること
(4)入力画像情報において、境界線を挟んで接した2つの領域は、境界線となる1個以上の「方向付き線」の記述を共有して定義されていること
(5)入力画像情報において、境界線となる「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の両方が対応付けされていること
(6)入力画像情報において、境界線以外の「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の一方のみが対応付けされていること
(7)第1処理として、入力画像情報における境界線となる「方向付き線」の記述Aを二重化して記述A1と記述A2を作成するとともに、記述Aに対応付けされていた右側「塗りスタイル」記述および左側「塗りスタイル」記述の一方を記述A1に対応付けし、他方を記述A2に対応付けすること
(8)第2処理として、第1処理後の画像情報において、右側「塗りスタイル」記述と左側「塗りスタイル」記述のいずれか一方に対応付けされているすべての「方向付き線」記述を、反対向きの「方向付き線」記述に置換すること
(9)第3処理として、第2処理後の画像情報において、各「方向付き線」記述を、それぞれに対応付けされた「塗りスタイル」記述に基づいてグループ分けすること
(10)第4処理として、第3処理後の画像情報において、「塗りスタイル」記述が共通する1個のグループの複数の「方向付き線」記述により1個以上の領域が規定される場合、その領域を規定する「方向付き線」の集合と「塗りスタイル」をHTML形式で記述して出力画像情報を作成すること
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理をコンピューターに行わせるプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−150756(P2012−150756A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10660(P2011−10660)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(508179914)株式会社ブロードテイル (1)
【Fターム(参考)】