説明

CD105を対象とする標的結合剤およびその使用

本発明は、CD105に対する標的結合剤およびかかる薬剤の使用に関する。より具体的には、本発明は、CD105を対象とする完全ヒトモノクローナル抗体に関する。記載される標的結合剤は、CD105の活性および/または過剰産生と関連する疾病の治療において、および診断薬として実用的である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
CD105に特異的に結合する単離された抗体であって、前記抗体は、
1nM未満のKでヒトCD105に結合することと、
5%を超えてHUVEC細胞の細胞増殖を阻害することと、
SMAD2リン酸化を増加させることと、
抗血管新生活性を示すことと、
ADCC活性を示すことと、
を含む特性のうちの1つ以上を示す、単離された抗体。
【請求項2】
前記抗体は、哺乳動物における腫瘍の成長および/または転移を阻害する、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項3】
前記抗体は、500pM未満のKdでCD105に結合する、請求項1〜2のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項4】
前記抗体は、抗体4.120、9H10、10C9、4D4、11H2、6Bl、4.37、6B10、3Cl、または6A6のうちのいずれか1つである、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項5】
前記抗体は、モノクローナル抗体4.120である、請求項4に記載の単離された抗体。
【請求項6】
前記抗体は、モノクローナル抗体4.37である、請求項4に記載の単離された抗体。
【請求項7】
前記抗体は、モノクローナル抗体6B10である、請求項4に記載の単離された抗体。
【請求項8】
前記抗体は、モノクローナル抗体4D4.1である、請求項4に記載の単離された抗体。
【請求項9】
前記抗体は、配列番号26の配列を含み、配列番号26は、表6の各行に示される生殖系列および非生殖系列の残基の一意的な組み合わせのうちのいずれか1つを含む、請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項10】
前記抗体は、配列番号28の配列を含み、配列番号28は、表7の各行に示される生殖系列および非生殖系列の残基の一意的な組み合わせのうちのいずれか1つを含む、請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項11】
前記抗体は、配列番号30の配列を含み、配列番号30は、表8の各行に示される生殖系列および非生殖系列の残基の一意的な組み合わせのうちのいずれか1つを含む、請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項12】
前記抗体は、配列番号32の配列を含み、配列番号32は、表9の各行に示される生殖系列および非生殖系列の残基の一意的な組み合わせのうちのいずれか1つを含む、請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項13】
CD105への結合に対して、抗体4.120、9H10、10C9、4D4、11H2、6Bl、4.37、6B10、3Cl、または6A6のうちのいずれか1つと競合する、完全ヒトモノクローナル抗体。
【請求項14】
CD105上で、抗体4.120、9H10、10C9、4D4、11H2、6Bl、4.37、6B10、3Cl、または6A6のうちのいずれか1つと同じエピトープに結合する、完全ヒトモノクローナル抗体。
【請求項15】
a)表2に示されるCDR3配列、
b)表2に示されるCDR1、CDR2、もしくはCDR3配列のうちのいずれか1つ、
c)表2に示される可変軽鎖配列のCDR1、CDR2、およびCDR3配列、または
d)表2に示される可変重鎖配列のCDR1、CDR2、およびCDR3配列
を含むアミノ酸配列を含む、単離された抗体。
【請求項16】
CD105に免疫特異的に結合し、
(a)配列番号2のVH CDR1に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR1と、
(b)配列番号2のVH CDR2に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR2と、
(c)配列番号2のVH CDR3に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR3と、
(d)配列番号4のVL CDR1に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR1と、
(e)配列番号4のVL CDR2に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR2と、
(f )配列番号4のVL CDR3に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR3と、
を含む、抗体。
【請求項17】
前記抗体は、
(a)配列番号2のVH CDR1、CDR2、およびCDR3と、
(b)配列番号4のVL CDR1、CDR2、およびCDR3と、
を含む、請求項16に記載の単離された抗体。
【請求項18】
CD105に免疫特異的に結合し、
(a)配列番号26のVH CDR1に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR1と、
(b)配列番号26のVH CDR2に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR2と、
(c)配列番号26のVH CDR3に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR3と、
(d)配列番号28のVL CDR1に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR1と、
(e)配列番号28のVL CDR2に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR2と、
(f)配列番号28のVL CDR3に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR3と、
を含む、抗体。
【請求項19】
前記薬剤は、
(a)配列番号26のVH CDR1、CDR2、およびCDR3と、
(b)配列番号28のVL CDR1、CDR2、およびCDR3と、
を含む、請求項18に記載の単離された抗体。
【請求項20】
CD105に免疫特異的に結合し、配列番号26のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含み、配列番号28のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含み、CD105に結合する活性を有する、抗体。
【請求項21】
CD105に免疫特異的に結合し、
(a)配列番号30のVH CDR1に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR1と、
(b)配列番号30のVH CDR2に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR2と、
(c)配列番号30のVH CDR3に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VH CDR3と、
(d)配列番号32のVL CDR1に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR1と、
(e)配列番号32のVL CDR2に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR2と、
(f)配列番号32のVL CDR3に対して同一、または1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する、VL CDR3と、
を含む、抗体。
【請求項22】
前記抗体は、
(a)配列番号30のVH CDR1、CDR2、およびCDR3と、
(b)配列番号32のVL CDR1、CDR2、およびCDR3と、
を含む請求項21に記載の単離された抗体。
【請求項23】
CD105に免疫特異的に結合し、配列番号30のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含み、配列番号32のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含み、CD105に結合する活性を有する、抗体。
【請求項24】
前記抗体は、モノクローナル抗体の結合断片である、請求項1〜23のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項25】
前記抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体である、請求項1〜24のうちのいずれか1項に記載の単離された抗体。
【請求項26】
前記結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv、およびdAb断片からなる群から選択される、請求項10に記載の単離された抗体。
【請求項27】
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9514の番号で寄託され、Mab4.120VHと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変重鎖アミノ酸配列、
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9513の番号で寄託され、Mab4.120VLと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変軽鎖アミノ酸配列、または、
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9514の番号で寄託され、Mab4.120VHと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変重鎖アミノ酸配列、およびAmerican Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9513の番号で寄託され、Mab4.120VLと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む可変軽鎖アミノ酸配列、
のうちのいずれか1つを含むアミノ酸配列を含む、抗体。
【請求項28】
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9517の番号で寄託され、Mab4.37VHと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変重鎖アミノ酸配列、
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9512の番号で寄託され、Mab4.37VLと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変軽鎖アミノ酸配列、または、
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9517の番号で寄託され、Mab4.37VHと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変重鎖アミノ酸配列、およびAmerican Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9512の番号で寄託され、Mab4.37VLと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変軽鎖アミノ酸配列、
のうちのいずれか1つを含むアミノ酸配列を含む、抗体。
【請求項29】
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9510の番号で寄託され、Mab6Bl0VHと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変重鎖アミノ酸配列、
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9499の番号で寄託され、Mab6Bl0VLと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変軽鎖アミノ酸配列、または、
American Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9510の番号で寄託され、Mab6Bl0VHと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変重鎖アミノ酸配列、およびAmerican Type Culture Collection(ATCC)にPTA−9499の番号で寄託され、Mab6Bl0VLと命名されたプラスミド中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを含む、可変軽鎖アミノ酸配列、
を含むアミノ酸配列を含む、抗体。
【請求項30】
標的薬剤または請求項1〜29のうちのいずれか1項に記載の抗体を含む、組成物。
【請求項31】
前記抗体または請求項1〜30のうちのいずれか1項に記載の抗体を含む、医薬組成物。
【請求項32】
前記抗体または、請求項1〜31のうちのいずれか1項に記載の抗体をコードする、核酸分子。
【請求項33】
悪性腫瘍の治療を必要とする動物を選択することと、請求項1〜32のいずれか1項に記載の治療上有効な投与量の抗体を前記動物に投与することと、を含む、動物における悪性腫瘍の治療方法。
【請求項34】
前記動物は、ヒトである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体4.120、9H10、10C9、4D4、11H2、6Bl、4.37、6B10、3Cl、または6A6からなる群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記悪性腫瘍は、黒色腫、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、神経膠腫、肝細胞(肝臓)癌、甲状腺腫瘍、胃癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、肺癌、神経膠芽腫、子宮内膜癌、腎癌、結腸癌、膵癌、食道癌、頭頸部癌、中皮腫、肉腫、胆管癌(胆管細胞癌)、小腸腺癌、小児悪性腫瘍、および類表皮癌からなる群から選択される、請求項33〜35のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
悪性腫瘍を治療するための、請求項30に記載の組成物の使用。
【請求項38】
前記悪性腫瘍は、黒色腫、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、神経膠腫、肝細胞(肝臓)癌、甲状腺腫瘍、胃癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、肺癌、神経膠芽腫、子宮内膜癌、腎癌、結腸癌、膵癌、食道癌、頭頸部癌、中皮腫、肉腫、胆管癌(胆管細胞癌)、小腸腺癌、小児悪性腫瘍、および類表皮癌からなる群から選択される、請求項37に記載の組成物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−502649(P2012−502649A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527406(P2011−527406)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051216
【国際公開番号】WO2010/032059
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(504333972)メディミューン,エルエルシー (108)
【Fターム(参考)】