説明

DPI機能を用いたシームレスなオンデマンドサービス提供システムおよび方法

【課題】スイッチが、DPI機能を用いてメディア解像度、端末の解像度、ユーザの要求事項を把握して、端末機能とともにネットワーク状況を考慮した最適の解像度でメディアを伝達することができるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】DPI機能を用いたシームレスなオンデマンドサービス提供システムおよび方法を開示する。オンデマンドサービス提供システムは、メディアのシグネチャーを認識し、前記認識されたシグネチャーに収録されたメディアの解像度、ユーザが保有する端末の解像度、およびユーザの要求事項の情報に応じて、メディア解像度を変換するスイッチと、端末認証またはユーザ認証を行う認証管理サーバと、端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項を考慮して経路を設定する政策制御サーバと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークにおいて、シームレスなオンデマンドサービスを提供するシステムおよび方法に関し、より詳しくは、端末機能、ネットワーク状況またはユーザの要求事項を考慮し、メディアの解像度を変更してリアルタイムにオンデマンドサービスを提供するシステムおよび方法に関する。
【0002】
本発明は、知識経済部および情報通信研究振興院のIT成長動力技術開発事業の一環として行われた研究から導き出されたものである[課題管理番号:2006−S−064−04、課題名:BcNネットワークエンジニアリング技術研究]。
【背景技術】
【0003】
一般に、放送通信融合の環境においてコンテンツを提供するとき、サービスは様々なネットワーク環境と様々な端末から最適のサービスを提供することができなければならない。このときに実現可能な方法としてのSVC(Scalable Video Coding)では、1つのビットストリームに様々な解像度の映像を入れなければならないため、1つのビットストリームで携帯電話、PDA、PC、DMB、IPTVなどのような様々なネットワーク端末を支援(サポート)することが効果的であるが、各解像度の映像を入れたビットストリームは、無線端末である場合は通信帯域幅の制限が多いためサービスの提供が難しい場合もある。
【0004】
現在、様々な端末に足しあわせてコンテンツを提供する方法では、SVCを用いて多重解像度メディアを送信しているが、無線端末の場合は通信帯域幅の制限により、提供されるメディアのレベル(例えば、プレミアムレベルのマルチメディア、音声、ビデオなど)に応じた様々なサービスが提供されていない。
【0005】
また、放送以外の端末間の双方向の通信では、互いに異なる種類の端末に対し通信を行うことができるが、このとき端末に提供されるメディアの解像度の適用は、各手段端末において、受信画面のサイズを合わせることによって形成される。このとき、通信を行う端末間の提供可能な解像度の差が極めて大きい場合、通信サービスが提供されないという短所がある。例えば、ユーザが画像電話サービスを利用しようとする場合、端末のサイズは携帯電話のように小さいサイズからテレビのように大きいサイズまで多様に存在し得るが、有線通信を用いるテレビ端末のユーザと無線通信を用いる携帯電話のユーザの場合、送信側のテレビ端末を介して大きい解像度を有するメディアを携帯電話のユーザに送信しても、無線通信では帯域幅の限界のために大容量のメディア送信ができないため、端末間の画像電話サービスの提供が不可能である。
【0006】
一方、メディアを送信するときに、送信端末は、自分が提供可能な解像度にメディアを送信し、受信端末は、受信したメディアに対して自分に適する解像度に調整して表示されるようにするが、送信端末よりも受信端末の提供可能な解像度が極めて低い場合、送信端末では、高解像度にメディアを送信して多くの通信帯域の幅を用いることになるが、受信端末では、端末に適する低解像度のメディアへサービスが提供されるようになる。このとき、受信側のユーザは実際に提供されるサービスよりも高い回線利用の費用が課金されてしまうという問題がある。
【0007】
また、ユーザが端末を変更する場合にも、シームレスなサービスを提供しなければならないが、このとき端末は、様々な形態の様々な解像度を有することから、メディア解像度の変更を効果的な方法によってリアルタイムに適用し、ネットワークの種類変化によるネットワークの経路状況も変更されなければならない。
【0008】
様々な応用メディアに対してシームレスなサービスを提供するためには、端末の変更に対応して変更された端末に最適のサービスを提供しなければならないが、端末の変更は、メディア解像度の変化、ネットワーク種類の変化、ネットワーク状況による経路変化、端末機能、ユーザの要求事項の変化などが発生する場合もあり、このような変化をメディアの伝達時に必ず考慮することで最適のオンデマンドサービスを提供することのできる方策が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、スイッチが、DPI(Deep Packet Inspection)機能を用いてメディアの解像度、端末の解像度、ユーザの要求事項を把握して、端末機能とともにネットワークの状況を考慮した最適の解像度でメディアを伝達することのできるシステムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態に係るオンデマンドサービス提供システムは、メディアのシグネチャーを認識し、前記認識されたシグネチャーに収録されたメディアの解像度、ユーザが保有する端末の解像度、およびユーザの要求事項の情報に応じて、メディア解像度を変換するスイッチと、端末認証またはユーザ認証を行う認証管理サーバと、端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項を考慮して経路を設定する政策制御サーバと、を含む。
【0011】
本発明の一側面によると、前記スイッチは、IPパケットのペイロードを処理する能力を有し、応用サービスに応じて前記メディアのシグネチャーを分析し、メディアの解像度を変換するDPIプロセッサを有してもよい。
【0012】
また、本発明の一側面によると、前記スイッチは、端末またはユーザを認証し、メディアデータのシグネチャーを検出し、メディアデータの送信量を測定し、受信側の端末に適するメディアの解像度に変換してもよい。
【0013】
また、本発明の一側面によると、前記認証管理サーバは、端末認証情報およびユーザ認証情報リストを有し、前記認証情報リストを用いて認証管理を行ってもよい。
【0014】
また、本発明の一側面によると、料金情報を管理する課金管理サーバをさらに含み、前記スイッチは、前記応用サービスを終了した後にユーザ情報と課金情報を前記課金管理サーバに送信してもよい。
【0015】
また、本発明の一実施形態によるオンデマンドサービスの提供方法は、スイッチが、端末認証情報リストを用いて端末認証の要請時に認証を処理するステップと、前記スイッチが、ユーザ認証情報リストを用いて既存のサービスについてのユーザに対する認証を処理するステップと、前記スイッチが、DPIプロセッサを用いて送信されたメディアデータのペイロードにあるシグネチャーを認識し、サービス使用端末の解像度情報を把握するステップと、前記スイッチが、前記把握された端末の解像度情報を比較して最も低い解像度にメディアを変換するステップと、前記スイッチが、政策制御サーバから伝達された経路情報を用いてシームレスなオンデマンドサービスを提供するステップとを含む。
【0016】
また、本発明の一側面によると、前記スイッチが、メディアデータの送信量を測定するステップと、前記スイッチが、前記DPIプロセッサを用いてシグネチャーを認識するか、または映像内容のパターンを認識して、許容しないメディアを遮断するステップとをさらに含んでもよい。
【0017】
また、本発明の一側面によると、前記スイッチが、前記端末またはユーザ認証を失敗した場合、認証管理サーバに認証の失敗を通知するステップをさらに含んでもよい。
【0018】
また、本発明の一側面によると、前記政策制御サーバが、DIP情報を格納し、前記スイッチに前記DPI情報を送信するステップと、前記政策制御サーバが、前記スイッチを通過するメディアが用いられる端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項を考慮して応用メディアのサービス経路を設定するステップと、前記政策制御サーバが、前記設定された応用メディアのサービス経路を前記スイッチに送信するステップと、前記政策制御サーバが、応用メディアのレベルおよび前記経路設定と関連する課金情報を課金管理サーバに送信するステップとをさらに含んでもよい。
【0019】
また、本発明の一側面によると、前記スイッチが、サービスを終了した後、ユーザ情報と前記測定されたメディアデータの送信量を課金管理サーバに送信するステップをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、通信ネットワークにおいてシームレスな応用サービスを提供するため、端末の変化要求時に最適の解像度でリアルタイムにメディアを送信することができる。
【0021】
また、本発明によれば、スイッチのDPI技術を用いて端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項の情報を獲得することができ、獲得した情報を用いて最適の解像度を有するメディアに変換し、政策制御サーバが獲得した情報とネットワーク状況を考慮して経路を設定することによって、ユーザにシームレスな最適のオンデマンドサービスを提供することができる。
【0022】
また、本発明によれば、端末の変化によるメディア情報の変更が異なるサーバにて行われることなくスイッチから提供されるため、より早くメディア送信が可能になり、また、端末認証とユーザ認証とが異なることから、ユーザが端末の所有主に従属することなく様々な端末におけるサービスを用いることができる。
【0023】
また、本発明によれば、ネットワーク事業者の政策(ポリシー)にしたがって認証しない端末において、ユーザ認証だけを行ってサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るシームレスな応用サービスのために様々な端末が用いられるネットワークの構成図を示す図である。
【図2】ユーザが応用サービスを用いている途中でユーザ端末を変更しようとする場合に、オンデマンドのシームレスなサービスを提供するためのネットワークの構成図である。
【図3】DPI技術を適用したスイッチと接続される管理サーバを含む通信ネットワークの構成図である。
【図4】シグネチャーと制御情報が含まれるIPパケットフォーマットを示す図である。
【図5】スイッチの側面において、サービスの提供時に送信メディアの解像度の変換手続きを示すフローチャートである。
【図6】スイッチの側面において、サービスの提供時に送信メディアの解像度の変換手続きを示すフローチャートである。
【図7】ユーザ端末の側面において、サービスの利用中に端末を変更するときの制御手続きを示すフローチャートである。
【図8】ユーザ端末の側面において、サービスの利用中に端末を変更するときの制御手続きを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付された図面を参照して、DPI機能を用いたシームレスなオンデマンドサービス提供システムおよび方法を詳細に説明することにする。
【0026】
図1は、本発明に係るシームレスな応用サービスのために様々な端末が用いられるネットワークの構成図を示す図である。
【0027】
図1を参照すれば、本発明に係るシームレスな応用サービスのためのネットワーク構造100は、様々な端末101、102、103、104、105、通信ネットワーク110、スイッチ111、サーバ120、121、およびDPIプロセッサ112を含む。
【0028】
通信ネットワーク110から提供されるシームレスな応用サービスは、携帯電話101、移動端末が搭載された自動車102、有線端末103、TV104、画像電話105のように様々な端末を用いて提供されてもよい。このとき、応用サービスの品質管理は、DPIプロセッサ112を用いてプレミアムサービスの提供が可能になる。
【0029】
スイッチ111は、DPIプロセッサ112を有し、DPIプロセッサ112は、IPパケットのペイロードを処理する能力を有し、応用サービスに応じてシグネチャー(signature)を分析して映像を変換する。
【0030】
このように、本発明に係る応用サービスの提供システム100は、移動端末を含むIPアドレスを用いるすべての端末から音声、映像、データ、無線通信または様々なコンテンツ情報などを用いるときに、DPI機能を用いてシームレスな応用サービスを提供することができる。
【0031】
図2は、ユーザが応用サービスを用いている途中でユーザ端末を変更しようとする場合に、オンデマンドのシームレスなサービスを提供するためのネットワークの構成図である。
【0032】
図2を参照すれば、ユーザが応用サービスを用いている途中でユーザ端末を変更しようとする場合に、オンデマンドのシームレスなサービスを提供するためのネットワークの構成図200は、端末201、202、203、スイッチ204、および通信ネットワーク210を含む。
【0033】
例えば、家でPCを用いるユーザAとTV202を用いるユーザBとの間の画像電話サービスを利用しようとするとき、端末A201は、端末B202から解像度の高いメディアが送信され、端末A201に適する解像度に変換した後に表示する。このとき、解像度の変換はスイッチ204にて行ってもよく、スイッチ204は、映像メディアの変換機能がなくても十分に通信可能であろう。
【0034】
ところで、ユーザAが移動のために端末A201から端末C203に端末を変更しながらサービスを続けて利用しようとする場合、端末C203は、端末B202から解像度の高いメディアを受信しなければならないが、無線ネットワークのリソースが限定されていることから、帯域幅の制限により端末C203と端末B202の画像電話サービスが不可能になることを防ぐために、スイッチ204が動作される。このとき、本発明に係るスイッチ204は、予め端末C203の特性に適するようにメディアを低い解像度に変換して端末C203へ送信するため、小さい帯域幅の使用により端末C203と端末B202の画像電話サービスが可能になる。
【0035】
一方、ユーザAが有する端末A201から友人であるユーザCの携帯電話である端末C203に画像電話端末を変更しようとする場合、まず端末C203の端末認証を受けた後、ユーザAが端末C203にサービスを使用するためのユーザ認証を受けなければならない。このとき、端末認証は事業者の方針に応じて提供しない場合もあり、ユーザ認証方式は簡単に端末を介してユーザの認証番号を入力することによって認証を要請してもよい。また、ユーザは自分の要求事項に適するよう端末の解像度を選択するか、またはサービスの品質などを要求してもよい。端末の認証時に端末の解像度情報は、スイッチ204に送信されて格納され、提供サービスの端末の変更によってメディアの解像度の変化などが発生すれば、このような情報は、メディアを送信するときにメディアのペイロードに含まれて送信され、スイッチ204のDPIプロセッサ(図2に図示せず)によって検出してもよい。
【0036】
このように、本発明に係る応用サービスの提供システム200は、端末の変化によるメディア情報の変更が異なるサーバで行われるのではなく、スイッチから提供されるため、より早くメディアを送信することができ、端末認証とユーザ認証とが異なるため、ユーザが端末の所有主に従属することなく様々な端末におけるサービスを用いることができる。
【0037】
スイッチ204は、DPIプロセッサを含むスイッチであって、様々な応用メディアを送信するときにDPI機能を用いてデータのペイロードを処理する能力を有するが、データのシグネチャーを検出してメディアの解像度情報を抽出し、抽出された情報を用いてメディアの解像度を変換させる。また、スイッチ204は、応用メディアのデータ送信量を測定することができ、政策制御サーバ(図2に図示せず)から伝達された経路情報を含んでいる。
【0038】
図3は、DPI技術を適用したスイッチと接続される管理サーバを含む通信ネットワークの構成図である。
【0039】
図3を参照すれば、通信ネットワークの構造300は、ユーザ端末301、303、スイッチ302、政策制御サーバ304、認証管理サーバ305、および課金管理サーバ306を含む。
【0040】
スイッチ302は、端末301がオン(on)されて端末認証を要請するとき、スイッチ302に格納された端末認証情報リストを用いて端末認証を行ってもよい。
【0041】
端末認証の後に端末301に対するユーザ認証が行われるべきであるが、既存のユーザである場合、スイッチ302に格納されたユーザ認証情報を用いて認証できる。これは、サービスの初期にユーザが認証管理サーバ305を介して認証でき、認証管理サーバ305に格納された認証情報をスイッチ302に送信する。
【0042】
ユーザ認証の後に、スイッチ302が、変更された端末301とユーザの情報を認証管理サーバ305に送信すると、認証管理サーバ305は、認証されたユーザの情報を管理する。すなわち、認証管理サーバ305は、端末認証情報およびユーザ認証情報リストを有し、認証情報リストを用いて認証管理を行う。
【0043】
端末とユーザを認証した後スイッチ302は、DPI機能を用いてデータシグネチャーを検出してもよいが、このときメディアの解像度を認識してもよく、パケット制御情報を検出して送信/受信端末301、303の解像度を認識する。スイッチ302は、認識された送信/受信端末301、303の解像度のうち低い解像度に合わせて変換したデータを送信する。このとき、スイッチ302は、送信されたデータの送信量を測定してもよい。ここで、有線通信の場合、メディアの解像度の変換機能がなくても充分に通信できるが、無線通信の場合には解像度の変換が極めて重要である。
【0044】
一方、ユーザは、提供されるサービスに対して端末の解像度とメディアレベルなどを新しく要求してもよい。すなわち、ユーザは端末において提供可能なメディアの解像度またはメディアレベルが複数である場合、自分が希望する解像度またはメディアレベルを選択してもよい。
【0045】
スイッチ302は、メディアの解像度、端末の解像度、およびユーザが新しく要求したサービスの品質情報に適するよう、メディアの解像度を変換する。スイッチ302は、DPI機能を用いて獲得したシグネチャー情報とパケット制御情報(端末の解像度、ユーザの要求事項)を政策制御サーバ304に伝達する。
【0046】
政策制御サーバ304は、サービスの提供端末の変更によって行われ得る有無線ネットワーク種類の変化、ネットワーク相互による経路変化、ユーザの要求事項、解像度の変化を反映して、新しく経路情報を構成して、スイッチ302に送信する。また、政策制御サーバ304は、DPI情報を有し、格納されたDPI情報をスイッチ302に送信する。すなわち、政策制御サーバ304は、DPI情報を格納し、スイッチ302に格納されたDPI情報を送信し、スイッチ302を通過するメディアが用いられる端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項に対応する応用メディアサービス経路を設定してもよい。
【0047】
スイッチ302は、応用サービスを終了した後、ユーザ情報と測定されたデータ送信量などの課金情報とを課金管理サーバ306に送信する。
【0048】
政策制御サーバ304は、設定されたメディア経路情報をスイッチ302に送信し、課金管理サーバ306にメディアレベルおよび経路設定と関連する課金情報を送信してもよい。
【0049】
図4は、シグネチャーと制御情報が含まれるIPパケットフォーマットを示す図である。
【0050】
図1および4を参照すれば、DPIプロセッサ112は、IPパケットのペイロードを処理する機能を有するが、ペイロードにはシグネチャーと制御情報が含まれてもよい。シグネチャーは、映像メディアの解像度情報を含んでもよく、制御情報は、ユーザが保有する端末の解像度とユーザの要求事項などを含んでもよい。DPIプロセッサ112は、DPI機能によって追加的に生成されてもよいが、シグネチャーと制御情報を分析して映像を変換してもよい。
【0051】
一方、端末から提供可能なメディアの解像度が複数である場合、ユーザの要求事項に応じて解像度を選択および変更してもよく、ユーザは、サービス品質のレベルを新しく要求してもよい。
【0052】
図5および図6は、スイッチの側面においてサービスを提供するとき、送信メディアの解像度の変換手続きを示すフローチャートである。
【0053】
図5および図6を参照すれば、スイッチはユーザ端末から要請されたサービスに対する接続を試み(S501)、サービス提供のために要請された端末認証を行う(S502)。すなわち、スイッチは、端末認証情報リストを用いてサービスの接続が試みられたユーザ端末に対する端末認証を処理する。
【0054】
スイッチは、端末認証情報リストにユーザ端末に対する認証情報が存在しなければ、認証管理サーバに端末認証の失敗を通知する(S521)。
【0055】
スイッチは、端末認証が完了した場合、認証された端末に対するユーザ認証を行う(S503)。すなわち、スイッチは、ユーザ認証情報リストを用いて既存サービスのユーザに対する認証を処理する。
【0056】
スイッチは、ユーザ認証情報リストに認証された端末のユーザ認証情報が存在しなければ、認証管理サーバにユーザ認証の失敗を通知する(S522)。
【0057】
スイッチは、ユーザ認証が完了すれば、ユーザ端末にメディアを送信し、DPI機能を用いてメディアのデータシグネチャーを検出し、メディアの解像度情報を検出し、端末の解像度およびユーザの要求事項などのような制御情報を検出する(S504)。
【0058】
スイッチは、送信端末と受信端末との間の解像度が相違するか否かを判断する(S505)。
【0059】
スイッチは、端末間の解像度が相違すれば、低い解像度にメディアを変換する(S506)。すなわち、スイッチは、送信端末と受信端末との間の解像度が低ければ、送信端末の解像度および受信端末の解像度のうち更に低い解像度に送信メディアの解像度を変換する。
【0060】
スイッチは、送信端末と受信端末との間のサービス接続を提供する(S507)。
【0061】
スイッチは、サービスが提供される送信端末または受信端末から端末変更が要求されるか否かを判断する(S508)。
【0062】
スイッチは、端末変更が要求される場合、変更する端末の認証を行って認証成功の是非を判断する(S509)。すなわち、スイッチは、端末認証情報をリストを用いて変更する端末を行い、行われた端末認証の結果に応じて認証成功の是非を判断する。
【0063】
スイッチは、変更する端末の認証を成功しなければ、認証管理サーバに端末認証の失敗を通知する(S523)。
【0064】
スイッチは、変更する端末の認証を成功すれば、変更する端末に対するユーザ認証を行ってユーザ認証成功の是非を判断する(S510)。すなわち、スイッチは、ユーザ認証情報リストを用いて変更する端末に対するユーザ認証を行った結果に応じて、ユーザ認証成功の是非を判断する。
【0065】
スイッチは、変更する端末に対するユーザ認証を成功しなければ、認証管理サーバにユーザ認証の失敗を通知する(S524)。
【0066】
スイッチは、ユーザ認証を成功すれば、変更する端末にサービスの提供端末を変更する(S511)。
【0067】
スイッチは、サービスを提供する端末が変更されれば、DPI機能を用いて変更される端末に対するデータシグネチャー、メディアの解像度、端末の解像度、またはユーザの要求事項を検出し(S504)、変更された端末によって送信端末と端末との間の解像度が相違するか否かを判断し(S506)、端末間の解像度が相違する場合、低い解像度にメディアを変換し(S507)、変換された解像度のメディアを送信してサービスの接続を提供する(S508)。
【0068】
スイッチは、変更された端末に対するサービス接続が提供されれば、前の端末に対するメディア送信を中止する(S512)。
【0069】
このように本発明に係る応用サービスの提供方法では、端末機能、メディア特性、ネットワーク状況、またはユーザの要求事項を考慮して、シームレスな応用サービスをリアルタイムに提供することができる。
【0070】
図7および図8は、ユーザ端末の側面においてサービスの利用中に端末変更する時の制御手続きを示すフローチャートである。
【0071】
図7および図8を参照すれば、ユーザ端末はサービスの接続を試み(S601)、端末認証を要請する。スイッチは、ユーザ端末から端末認証の要請に応じて端末認証を行う。端末認証が失敗した場合、スイッチは認証管理サーバに端末認証の失敗を通知する。
【0072】
ユーザ端末は、端末認証されたか否かを判断し(S602)、端末認証された場合にユーザ認証を要請する。このとき、スイッチはユーザ端末からユーザ認証要請に応じてユーザ認証を行う。ユーザ認証が失敗した場合、スイッチは、認証管理サーバにユーザ認証の失敗を通知する(S621)。
【0073】
ユーザ端末は、ユーザ認証されたか否かを判断し(S603)、ユーザ認証された場合、スイッチからサービスが提供される(S604)。
【0074】
ユーザ端末は、ユーザから端末の変更要求があるか否かを判断する(S605)。
【0075】
ユーザ端末は、ユーザから端末の変更が要求された場合、変更する端末の認証をスイッチに要請して変更する端末の認証が成功したか否かを判断する(S606)。スイッチは、変更する端末の認証を成功することができなかった場合、認証管理サーバに端末認証の失敗を通知する(S623)。
【0076】
ユーザ端末は変更する端末の認証が成功した場合、ユーザ認証をスイッチに要請してユーザ認証が成功したか否かを判断する(S607)。スイッチは、ユーザ認証を成功することができなかった場合、認証管理サーバにユーザ認証の失敗を通知する(S624)。
【0077】
ユーザ端末はユーザ認証が成功すると、ユーザから変更要請された端末に変更される(S608)。
【0078】
ユーザ端末は、ユーザから端末の解像度の変更が要求されているか否かを判断する(S609)。
【0079】
ユーザ端末は、ユーザから端末解像度の変更が要求されている場合、ユーザから要求された解像度を選択する(S610)。
【0080】
ユーザ端末は、選択された解像度に適するメディアの連続サービスを提供し(S611)、変更前に端末はサービスを中止する。
【0081】
このように、本発明に係る応用メディアサービスの提供方法では、ユーザがサービスを用いている間に端末変更を所望した場合、変更する端末の認証およびユーザ認証を行った後、端末の解像度の変更を選択すれば、選択された解像度に適するメディアの連続サービスを提供することができる。
【0082】
上述したように、本発明は、例として限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような素材から多様な修正および変形が可能である。
【0083】
したがって、本発明の範囲は説明された実施形態に限定されて決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものなどによって定められなければならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアのシグネチャーを認識し、前記認識されたシグネチャーに収録されたメディアの解像度、ユーザが保有する端末の解像度、およびユーザの要求事項の情報に応じて、メディア解像度を変換するスイッチと、
端末認証またはユーザ認証を行う認証管理サーバと、
端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項を考慮して経路を設定する政策制御サーバと、
を含むことを特徴とするオンデマンドサービス提供システム。
【請求項2】
前記スイッチは、IPパケットのペイロードを処理する能力を有し、応用サービスに応じて前記メディアのシグネチャーを分析し、メディアの解像度を変換するDPIプロセッサを有することを特徴とする請求項1に記載のオンデマンドサービス提供システム。
【請求項3】
前記スイッチは、端末またはユーザを認証し、メディアデータのシグネチャーを検出し、メディアデータの送信量を測定し、受信側の端末に適するメディアの解像度に変換することを特徴とする請求項1に記載のオンデマンドサービス提供システム。
【請求項4】
前記認証管理サーバは、端末認証情報およびユーザ認証情報リストを有し、前記認証情報リストを用いて認証管理を行うことを特徴とする請求項1に記載のオンデマンドサービス提供システム。
【請求項5】
料金情報を管理する課金管理サーバをさらに含み、
前記スイッチは、前記応用サービスを終了した後にユーザ情報と課金情報を前記課金管理サーバに送信することを特徴とする請求項1に記載のオンデマンドサービス提供システム。
【請求項6】
前記政策制御サーバは、DPI情報を格納し、前記スイッチに前記格納されたDPI情報を送信し、前記スイッチを通過するメディアが用いられる端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項に対応する応用メディアサービス経路を設定し、前記設定されたメディア経路情報を前記スイッチに送信し、前記課金管理サーバにメディアレベルおよび経路設定と関連する課金情報を送信することを特徴とする請求項5に記載のオンデマンドサービス提供システム。
【請求項7】
スイッチが、端末認証情報リストを用いて端末認証の要請時に認証を処理するステップと、
前記スイッチが、ユーザ認証情報リストを用いて既存のサービスについてのユーザに対する認証を処理するステップと、
前記スイッチが、DPIプロセッサを用いて送信されたメディアデータのペイロードにあるシグネチャーを認識し、サービス使用端末の解像度情報を把握するステップと、
前記スイッチが、前記把握された端末の解像度情報を比較して最も低い解像度にメディアを変換するステップと、
前記スイッチが、政策制御サーバから伝達された経路情報を用いてシームレスなオンデマンドサービスを提供するステップと、
を含むことを特徴とするオンデマンドサービスの提供方法。
【請求項8】
前記スイッチが、メディアデータの送信量を測定するステップと、
前記スイッチが、前記DPIプロセッサを用いてシグネチャーを認識するか、または映像内容のパターンを認識して、許容しないメディアを遮断するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のオンデマンドサービスの提供方法。
【請求項9】
前記スイッチが、前記端末またはユーザ認証を失敗した場合、認証管理サーバに認証の失敗を通知するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のオンデマンドサービスの提供方法。
【請求項10】
前記政策制御サーバが、DIP情報を格納し、前記スイッチに前記DPI情報を送信するステップと、
前記政策制御サーバが、前記スイッチを通過するメディアが用いられる端末機能、メディア特性、ユーザの要求事項を考慮して応用メディアのサービス経路を設定するステップと、
前記政策制御サーバが、前記設定された応用メディアのサービス経路を前記スイッチに送信するステップと、
前記政策制御サーバが、応用メディアのレベルおよび前記経路設定と関連する課金情報を課金管理サーバに送信するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のオンデマンドサービスの提供方法。
【請求項11】
前記スイッチが、サービスを終了した後、ユーザ情報と前記測定されたメディアデータの送信量を課金管理サーバに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のオンデマンドサービスの提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−130407(P2011−130407A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165700(P2010−165700)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】