FDMに基づくプリアンブル構造を使用する複数アンテナ通信システムにおける後方互換性通信のための方法および装置
低次受信器によってシンボルを解釈することができるように、フレーム構造に従って複数アンテナ通信システムにおいてシンボルを送信する方法および装置が開示される。開示されるフレーム構造は、Nの送信アンテナのそれぞれの上において送信される少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよびN−1の追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを備える。レガシ・プリアンブルは、たとえば、少なくとも1つの短トレーニング・シンボル、少なくとも1つの長トレーニング・シンボル、および少なくとも1つのSIGNAl場を含むIEEE802.11a/gプリアンブルとすることが可能である。Nの送信アンテナのそれぞれの上における長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスは、長トレーニング・シンボルのそれぞれに互いに関して位相シフトを導入することによって、時間について直交する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、それぞれ参照によって本明細書に組み込まれている、米国仮出願第60/483719号、2003年6月30日出願、および米国仮出願第60/538567号、2004年1月23日出願の利益を主張する。本出願は、それぞれ本明細書と同時に出願され、かつ参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願、名称「Method and Apparatus for Communicating Symbols in a Multiple Input Multiple Output Communication System Using Diagonal Loading of Subcarriers Across a Plurality of Antennas」、米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」、および米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Antenna Communication System Using Time Orthogonal Symbols」にも関係する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般的には、無線通信システムに関し、より具体的には、複数アンテナ通信システムについてチャネル推定を可能にするフレーム構造に関する。
OFDM変調に基づくほとんどの既存無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)システムは、IEEE802.11a規格またはIEEE802.11g規格(これ以後「IEEE802.11a/g」)に準拠する。たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、IEEE規格802.11a−1999、「Part11」:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY)Specification:High−Speed Physical Layer in the GHz Band]を参照されたい。複数高分解能テレビジョン・チャネルなど、発展する応用分野を支援するために、WLANシステムは、さらに増大しつつあるデータ率を支援することができなければならない。したがって、次世代WLANシステムは、頑強性および容量の増大を提供すべきである。
【0003】
複数の送信アンテナおよび受信アンテナが、頑強性および容量の両方の増大を提供するために提案された。頑強性の増大は、複数アンテナを有するシステムにおいて導入される空間多様性および追加利得を利用する技法により達成することができる。容量の増大は、帯域幅効率のよい複数入力複数出力(MIMO)技法で複数経路フェーディング環境において達成することができる。
【0004】
MIMO−OFDMシステムは、複数の送信アンテナ上において別々のデータ・ストリームを送信し、各受信器が、複数受信アンテナ上においてこれらのデータ・ストリームの組合わせを受信する。しかし、受信器において異なるデータ・ストリームを区別して、適切に受信することは、困難である。様々なMIMO−OFDM復号技法が既知であるが、一般に、正確なチャネル推定の利用可能性に依存する。MIMO−OFDM復号技法の詳細な議論については、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、P.W.ウォルニアンスキ(Wolniansky)ら、「V−Blast:An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich−Scattering Wireless Channel」、1998 URSI International Symposium on Signals,Systems,and Electronics(1998年9月)を参照されたい。
【0005】
異なるデータ・ストリームを適切に受信するために、MIMO−OFDM受信器は、トレーニングによりチャネル・マトリックスを獲得しなければならない。これは、同期およびチャネル推定技法を実施するために、一般に、特定のトレーニング・シンボルまたはプリアンブルを使用することによって達成される。トレーニング・シンボルは、システムの全オーバーヘッドを増大させる。さらに、MIMO−OFDMシステムは、Ntを送信器の数、Nrを受信器の数として、全体でNtNrのチャネル要素を推定する必要があり、これにより、長トレーニング長のNtが増大することがある。
【特許文献1】米国仮出願第60/483719号、2003年6月30日出願
【特許文献2】米国仮出願第60/538567号、2004年1月23日出願
【特許文献3】米国特許出願、名称「Method and Apparatus for Communicating Symbols in a Multiple Input Multiple Output Communication System Using Diagonal Loading of Subcarriers Across a Plurality of Antennas」
【特許文献4】米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」
【特許文献5】米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Antenna Communication System Using Time Orthogonal Symbols」
【非特許文献1】IEEE規格802.11a−1999、「Part11」:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specification:High−Speed Physical Layer in the Five GHz Band]
【非特許文献2】P.W.ウォルニアンスキ(Wolniansky)ら、「V−Blast:An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich−Scattering Wireless Channel」、1998 URSI International Symposium on Signals,Systems,and Electronics(1998年9月)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、周波数領域または時間領域において直交する信号を使用してMIMO−OFDMシステムにおいてチャネル推定およびトレーニングを実施する方法およびシステムが必要である。さらに、現行IEEE802.11a/g規格(SISO)システムと互換性のあるMIMO−OFDMシステムにおいてチャネル推定およびトレーニングを実施して、MIMO−OFDMベースWLANシステムがSISOシステムと効率的に共存することを可能にする方法およびシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般的に、低次受信器(すなわち、送信器よりアンテナの数が少ない受信器)によってシンボルを解釈することができるように、フレーム構造に従って複数アンテナ通信システムにおいてシンボルを送信する方法および装置が開示される。開示されるフレーム構造は、N送信アンテナのそれぞれの上において送信される少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを備える。レガシ・プリアンブルは、たとえば、少なくとも1つの短トレーニング・シンボル、少なくとも1つの長トレーニング・シンボル、および少なくとも1つのSIGNAL場を含む802.11a/gプリアンブルとすることが可能である。
【0008】
長トレーニング・シンボルのサブキャリアは、複数のサブキャリア・グループにグループ分けされ、各サブキャリア・グループは、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上で送信される。サブキャリアのグループ化は、たとえば、ブロッキングまたはインタリービングの技法に基づくことが可能である。各送信アンテナは、Nの長トレーニング・シンボルを送信する。所与の送信アンテナによって送信されたサブキャリア・グループは、各送信アンテナが長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1度だけ送信するように、所与の送信アンテナによって送信されたNの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて変更される。
【0009】
本発明の一態様によれば、Nの送信アンテナのそれぞれの上における長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスは、周波数領域では直交する。このようにして、本発明による送信器は、低次受信器と後方互換性であることが可能であり、低次受信器は、送信シンボルを解釈して、適切な持続時間中、遅延させることができる。
本発明のより完全な理解、ならびに本発明の他の特徴および利点が、以下の詳細な記述および図面を参照することによって得られるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、後方互換性MIMO−OFDMシステムを対象とする。開示されるフレーム構造は、Nの送信アンテナのそれぞれの上において送信される少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを備える。IEEE802.11a/g実施態様では、各長トレーニング・シンボルは、2つの等価なシンボルを備えることに留意されたい。図1は、源信号S1からSNt、送信器TRANSMIT1からTRANSMITNt、送信アンテナ110−1から110−Nt、受信アンテナ115−1から115−Nr、および受信器RX1からRXNrを備える例示的なMIMO−OFDMシステム100を示す。MIMO−OFDMシステム100は、複数の送信アンテナ110上において別々のデータ・ストリームを送信し、各受信器RXは、これらのデータ・ストリームの組合わせを受信する。異なるデータ・ストリームS1からSNtを抽出および検出するために、MIMO−OFDM受信器RXは、図1に示されるように、トレーニングによりチャネル行列Hを得なければならない。
【0011】
IEEE802.11a/g規格は、短トレーニング・シンボルおよび長トレーニング・シンボルからなるOFDMベース無線ローカル・エリア・ネットワーク・システムについて、周波数領域においてプリアンブルを規定する。短トレーニング・シンボルは、フレーム検出、自動利得制御(AGC)、および粗同期に使用することができる。長トレーニング・シンボルは、微同期およびチャネル推定に使用することができる。IEEE802.11a/g規格による長トレーニング・シンボルは、52のサブキャリアが実際に使用される64のサブキャリアからなり、図2に示されるように規定される。図3は、図2のIEEE802.11a/g長トレーニング・シンボルの周波数領域表示を示す。
【0012】
MIMO−OFDMシステムの理想的なトレーニング・シンボルは、周波数領域または時間領域において直交する。本発明の一態様によれば、IEEE802.11a/g規格の長トレーニング・シンボルは、異なる送信アンテナにわたって長トレーニング・シンボルの様々なサブキャリアを分割することによって、周波数直交とされる。
【0013】
後方互換性
MIMO−OFDMシステムは、既存システムと共存するように、現行のIEEE802.11a/g規格に対して後方互換性であることが必要であることが好ましいが、その理由は、同じ共有無線媒体において動作するからである。本明細書において開示されるMIMO−OFDMシステムにおけるIEEE802.11a/g長トレーニング・シンボルの使用は、後方互換性であり、かつIEEE802.11a/gシステムおよび他の次数(すなわち、異なる数の受信器/送信器を備える)のMIMO−OFDMシステムと共存することができるMIMO−OFDMシステムを提供する。本明細書において使用される際に、後方互換性は、MIMO−OFDMシステムが、(i)現行規格を支援する、(ii)MIMO−OFDM送信の持続時間中、(選択的に)遅延させる(または待機する)ことができることが必要であることを意味する。MIMOフォーマットにおいて送信されたデータを受信することができないNrの受信アンテナ、または他の数の受信アンテナを有するあらゆるシステムが、送信持続時間中、遅延させることができるが、その理由は、送信の開始を検出し、長トレーニング・シンボルに続くSIGNAL場に含まれているこの送信の長さ(持続時間)を取り出すことができるからである。
【0014】
長トレーニング・シンボルを使用するMIMO−OFDMシステム100が、2つの方式でIEEE802.11a/gシステムと後方互換式に通信することができる。第1に、IEEE802.11a/g規格に従ってデータを送信するために、1つのアンテナに縮小することが可能である。第2に、IEEE802.11a/g受信器は、通常のOFDMフレームとして、すべての活動送信器からのMIMO送信を解釈することができる。すなわち、IEEE802.11a/g受信器は、IEEE802.11a/g受信器が、MIMO送信の持続時間中、遅延させることを可能にする方式で、データのMIMO送信を解釈することができる。適切な遅延機構のより詳細な議論については、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」を参照されたい。
【0015】
異なる送信アンテナ上において反復されるIEEE802.11a/gプリアンブル構造の少なくとも1つの長トレーニング場を使用するMIMOシステムは、後方互換性を達成するために、1アンテナ構成に縮小することができる。いくつかの変形形態が、長トレーニング・シンボルを直交させるために可能である。一変形形態では、長トレーニング・シンボルは、上記で記述された方式で、様々な送信アンテナにわたって対角的にロードすることができる。他の変形形態では、802.11a長トレーニング・シーケンスは、各アンテナ上において時間について反復される。たとえば、2つのアンテナの実施態様では、信号場が続く長トレーニング・シーケンスが、第1アンテナ上において送信され、これに続いて、長トレーニング・シーケンスが第2アンテナ上で送信される。他の変形形態は、時間領域における直交性に基づくMIMO−OFDMプリアンブル構造を使用する。
【0016】
本発明の一態様によれば、長トレーニング・シンボルのサブキャリアは、Ntのグループ(Ntは送信ブランチの数である)に分割され、各サブキャリア・グループは、所与の時間スロットにおいて異なる送信アンテナ上において送信される。長トレーニング・シンボルのサブキャリアは、様々な方式でNtの別々のサブキャリアのグループに分割することができる。本明細書において議論される様々な実施形態において、サブキャリアは、ブロッキング技法またはインタリービング技法を使用してグループ化される。Ntのグループのそれぞれのサイズは、等しい必要はないことに留意されたい。
【0017】
レガシWLANシステムと後方互換性である1つの例示的な実施態様では、長トレーニング・シンボルは、IEEE802.11a/g長トレーニング・シンボルの周波数領域内容に基づく。開示されるスキームは、Ntをシステムの送信アンテナ数として、Ntの長トレーニング・シンボルを使用する。周波数領域直交性は、たとえば、802.11a/g長トレーニング・シンボル510の52周波数ビンの周波数領域内容をNtのグループに分割することによって達成することができる。したがって、受信器によって受信される集団信号は、802.11a/g長トレーニング・シンボル510、ならびに追加の長トレーニング・シンボル520(低次受信器によって理解されない場合、無視することができる)である。
【0018】
図5は、2つの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造500を示す。FDMベース・プリアンブル構造500は、周波数領域における直交性に基づく。例示的な2つの送信アンテナの実施態様では、FDMベース・プリアンブル構造500は、第1送信器について第1長トレーニング・シンボルのサブキャリアの半分をグループ化することと、第2送信器について第1長トレーニング・シンボルのサブキャリアの半分をグループ化することとを備える。次いで、このプロセスは、第2長トレーニング・シンボルについて反転される。SIGNAL場は、後方互換性であるために、第1長トレーニング・シンボルと同じ方式で送信される必要があることに留意されたい。
【0019】
異なる送信アンテナは、直交性を維持するために、異なるサブキャリアの別個のグループを使用して、各長トレーニング・シンボルを構築する。各送信アンテナは、後続の長トレーニング信号を構築するために、次のサブキャリア・グループに周期的に移行する。これは、最後の長トレーニング・シンボル(番号Nt)が構築されるまで続行される。このようにして、周波数直交性は、各長トレーニング・シンボルについて維持され、一方、各送信アンテナは、すべての送信器からすべての受信器までの全チャネルのチャネル推定を支援するように、プロセスの終了時に全周波数範囲を網羅する。
【0020】
図6は、Ntの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造600を示す。例示的なプリアンブル構造600は、2つ以上の送信アンテナが使用されるとき、必要な追加の情報を含む2つのSIGNAL場を含む。長トレーニング・シンボルの構築は、IEEE802.11a/g規格において記述されるIFFT、周期的接頭辞、およびウィンドウ化を適用することによって実施されることに留意されたい。さらに、IFFT動作が線形であるので、すべてのNtの送信器によって送信される複合時間領域長トレーニング信号は、SISO−OFDMシステムの場合に単一アンテナによって送信される時間領域長トレーニング信号に等しいことに留意されたい。
【0021】
ブロック化サブキャリア・グループ
図7は、本発明のブロック化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す。図7において示されるように、例示的な実施形態の各長トレーニング・シンボルは、Ntのグループに分割される52の活動サブキャリアを含む。本発明のブロック化サブキャリア・グループ化実施態様では、サブキャリアは、連続または隣接するサブキャリアに基づいてグループ化される。例示的な実施形態では、サブキャリアの各グループは、4に等しいNtについて、13{52/Nt}の隣接サブキャリアを含む。
【0022】
図7に示されるように、第1長トレーニング・シンボルは、4つのサブキャリア・グループ710−1から710−4(それぞれ、13の隣接サブキャリアを含む)に分割される。本発明の長トレーニング・シンボル・スキームの他の特徴によれば、所与の送信ブランチによって送信されるサブキャリア・グループは、Nの長トレーニング・シンボルの送信後、各送信ブランチTXnが、長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1回のみ送信するように、Nの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて変更される。すなわち、第1送信ブランチについてTX1では、第1サブキャリア・グループは、第1長トレーニング・シンボルにおいて送信され、第2サブキャリア・グループは、第2長トレーニング・シンボルにおいて送信され、第3サブキャリア・グループは、第3長トレーニング・シンボルにおいて送信され、第4サブキャリア・グループは、第4長トレーニング・シンボルにおいて送信される。同様に、第2送信ブランチTX2では、図7に示されるように、第2サブキャリア・グループは、第1長トレーニング・シンボルにおいて送信される、などである。
【0023】
偶数の送信ブランチでは、すべてのグループが、同数のサブキャリア(52/Ntに等しい)を有し、奇数の送信ブランチでは、すべてのグループが、同数のサブキャリアを有するわけではなく、52/Ntに近い数を有するが、依然として周波数領域直交性を維持し、全体ですべての52のサブキャリアを含む。
【0024】
64のサブキャリアのうち52を使用する周波数領域のレガシ長トレーニング・シンボルが、図2に示されるようなものである場合、4つの送信アンテナのMIMOシステムの場合、n番目の送信アンテナから送信されたm番目の長トレーニング・シンボルの長トレーニング・シンボルは、以下のように表される。
【数1】
上式で、Pnmは、以下によって与えられるサブキャリアのグループ数(0からNt−1)である。
Pnm=[(n−1)+(m−1)]modNt (5)
上式で、nは送信アンテナ指標(1・・・Nt)、mは長トレーニング・シンボル番号(1・・・Nt)である。
インタリーブ化サブキャリア・グループ
【0025】
図8は、本発明のインタリーブ化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す。図8に示されるように、例示的な実施形態の各長トレーニング・シンボルは、Ntのグループに分割される52の活動サブキャリアを含む。本発明のインタリーブ化サブキャリア・グループ化実施態様では、サブキャリアは、Nt番目ごとのサブキャリアを含むパターンに基づいてグループ化される。たとえば、4つの送信ブランチの実施態様では、第1、第5、第9、・・・、第49のサブキャリアは、第1サブキャリア・グループに含まれる。示される実施形態では、サブキャリアの各グループは、13{52/Nt}(4に等しいNtについて)のサブキャリアを含み、グループの各サブキャリアは、Ntによって分離される。このようにして、すべてのNtのグループのサブキャリアは、インタリーブ化される。
【0026】
本発明の長トレーニング・シンボル・スキームは、当業者には明らかであるように、任意の数の送信アンテナ、サブキャリア、帯域幅制約、およびグループ化スキームを支援する。
【0027】
図9は、本発明の特徴を組み込む例示的なMIMO−OFDM受信器900のブロック図である。図9に示されるように、MIMO−OFDM受信器900は、複数の受信アンテナ915−1から915−Nr、および受信ブランチRX1からRXNrを含む。時間および周波数の同期が、ステージ920において実施され、同期受信信号は、周期的接頭辞を除去するステージ925およびチャネル推定ステージ935に加えられる。周期的接頭辞がステージ925において除去された後、高速フーリエ変換(FFT)が、ステージ930において実施される。検出および復号ブロック945が、チャネル推定935を使用して、MIMO検出(Ncのサブキャリアについて)、位相ドリフトおよび振幅ドループ訂正、デマッピング、デインタリービング、デパンチュリング(depunturing)、ならびに復号を実施する。
【0028】
MIMO−OFDM受信器900は、以下のように、FDM長トレーニング・シンボルおよびSIGNAL場の検出を有する後方互換性チャネル推定935を実施することができる。
1.SNRについて3dBを得るために、第1長トレーニング(LT)の2つの長トレーニング・シンボル(LTS)を追加する。
2.結果的な長トレーニング・シンボルを周波数領域に変形する。
3.長トレーニング・シンボルを復調して、部分チャネル推定を得る。
4.SIGNAL場を周波数領域に変形する。
5.部分チャネル推定を使用して、SIGNAL場を検出および復号する。
6.部分チャネルの他の推定を得るために、SIGNAL場を復調する。
7.復調されたSIGNAL場を合計して、復調トレーニング・シンボルにスケーリングし(不完全なチャネル推定になる)、SNRについて1.8dBをさらに得る。
8.残りの長トレーニング・シーケンス(LT)について、ステップ1から3を実施する。
9.追加のSIGNAL場が続く任意の長トレーニング・シーケンスの場合、ステップ4から7を実施する。
10.完全チャネルの推定に到達するように、すべての部分チャネルの推定を追加する。
【0029】
チャネル推定は、MIMO−OFDM受信器側において実施され、タイミングおよび周波数の同期後に行われる。受信器において、NrのMIMO−OFDM受信器のそれぞれは、送信器によって使用されるFDM長トレーニング・スキームの経験的知識に基づいて、すべてのNt送信アンテナに対して実際のチャネル推定を構成することができる。各受信器は、異なる送信器に属する各チャネルの別個の部分を抽出するために、FFTおよびサブキャリア復調を使用して、SISO−OFDMの場合と同様の方式で、各長トレーニング・シンボルを処理する。次のステップは、各送信器について完全チャネルを構成するために、同じ送信器に属するチャネル部分を収集することである。4つの送信アンテナのMIMOシステムの例が、以下において与えられる。
【0030】
一般に、サブキャリアあたりの周波数領域のMIMO受信信号は、以下のように、行列ベクトル表記で表すことができる。
r=Hs+n (6)
4×4MIMOシステムでは、行列ベクトル表記は、以下のように表される。
【数2】
【0031】
すべての受信FDM長トレーニングから各サブキャリアについてチャネル推定行列Hを構築するために、各受信器によって行われるプロセスは、第1受信器について図10Aおよび10Bに示される。図10Aは、受信器によって周波数ブロックを再構成する前のチャネル推定を示す。図10Bは、受信器によって周波数ブロックを再構成した後のチャネル推定を示す。図10Aおよび10Bでは、周波数軸は、送信器によって使用される同じNtサブキャリア・グループに分割され(図7および8参照)、時間軸は、Ntの長トレーニング・シンボルの送信を支援するように、同じNtの時間スロットに分割される。
【0032】
プリアンブルは、現行802.11a/gベース・システムと後方互換性にすることができる。後方互換性であるために、802.11a/gに基づくシステムは、プリアンブルを検出して、パケットのSIGNAL場を解釈することができることが必要である。これは、第1長トレーニング・シンボルならびに異なる送信アンテナからのSIGNAL場の送信について使用される同じFDMスキームを使用して達成される。MIMO送信についてSIGNAL場において規定される長さは、パケットの実際の持続時間に等しくあるはずであり、それにより、802.11a/gに基づくシステムは、MIMO送信持続時間中、遅延させることができる。MIMOシステムは、これをバイトで表されたパケットの実際の長さに変換することができることが必要である。このために、MIMOシステムは、追加の情報を有さなければならず、この情報は、SIGNAL場において、または後方互換性WLAN MIMO−OFDMシステムでは望ましくない可能性がある別の追加の第2SIGNAL場(図6参照)において、予約ビットにおいて含むことができる。
【0033】
適切な遅延機構のより詳細な議論については、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願、名称「Mehotds and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」を参照されたい。
【0034】
さらに、FDM長トレーニング・シンボルおよびSIGNAL場に基づくMIMO−OFDMシステムは、異なるMIMO構成に対してスケーラブルとすることができる。たとえば、3つの送信アンテナを有するMIMO−OFDMシステムは、2つの送信アンテナを有するMIMO−OFDMシステムに容易に縮小することができる。さらに、わずかに2つの受信アンテナを有するMIMO−OFDMシステムは、チャネルをトレーニングして、3つの送信アンテナでのMIMO−OFDM送信のSIGNAL場を解釈することができ、したがって、パケットの持続時間中、遅延させることができる。したがって、MIMO−OFDMシステムは、802.11a/gシステムおよび低次MIMO−OFDMシステムと共存する。共存が満たされる場合、送信データを受信することができないNrの受信アンテナを有するあらゆるシステムが、送信の持続時間中、遅延させることができるが、その理由は、送信の開始を検出して、SIGNAL場からこの送信の長さ(持続時間)を取り出すことができるからである。さらに、MIMO−OFDMシステムは、後方互換式に802.11a/gシステムと2つの方式で通信することができる。第1に、システムを1つのアンテナに縮小することが可能である。第2に、FDM方式でも異なるアンテナ上においてデータをロードすることが可能である。
【0035】
FDM SIGNAL場は、別の利点を有する。すなわち、第3長トレーニング・シンボルとして作用するように使用することができる。SIGNAL場は、常に、良好な受信を容易にする同じ頑強な方式で変調および符号化される。MIMO送信のSIGNAL場は、さらにより頑強であるが、その理由は、SIGNAL場は、複数のアンテナによって受信され、したがって、最適な方式で組み合わせることができるからである。SIGNAL場を他の長トレーニング・シンボルとして使用することは、良好に受信する可能性が非常に高いので、実施可能な解決法である。
【0036】
本明細書において示され、かつ記述された実施形態および変形形態は、本発明の原理の単なる例示であり、また、当業者なら、本発明の範囲および趣旨から逸脱せずに、様々な修正を実施することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】Ntの送信器、Nrの受信器からなる従来の複数アンテナ通信システムを示す図である。
【図2】逆高速フーリエ変換(IFFT)の入力において見た、64のサブキャリアからなるIEEE802.11a/g規格による従来の長トレーニング・シンボルを示す図である。
【図3】従来のIEEE802.11a/g規格の長トレーニング・シンボルの周波数領域表示を示す図である。
【図4】従来のIEEE802.11a/gプリアンブル構造を示す図である。
【図5】2つの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造を示す図である。
【図6】Ntの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造を示す図である。
【図7】本発明のブロック化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す図である。
【図8】本発明のインタリーブ化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す図である。
【図9】本発明の特徴を組み込む例示的なMIMO−OFDM受信器のブロック図である。
【図10A】受信器によって周波数ブロックを再構成する前のチャネル推定を示す図である。
【図10B】受信器によって周波数ブロックを再構成した後のチャネル推定を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、それぞれ参照によって本明細書に組み込まれている、米国仮出願第60/483719号、2003年6月30日出願、および米国仮出願第60/538567号、2004年1月23日出願の利益を主張する。本出願は、それぞれ本明細書と同時に出願され、かつ参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願、名称「Method and Apparatus for Communicating Symbols in a Multiple Input Multiple Output Communication System Using Diagonal Loading of Subcarriers Across a Plurality of Antennas」、米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」、および米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Antenna Communication System Using Time Orthogonal Symbols」にも関係する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般的には、無線通信システムに関し、より具体的には、複数アンテナ通信システムについてチャネル推定を可能にするフレーム構造に関する。
OFDM変調に基づくほとんどの既存無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)システムは、IEEE802.11a規格またはIEEE802.11g規格(これ以後「IEEE802.11a/g」)に準拠する。たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、IEEE規格802.11a−1999、「Part11」:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY)Specification:High−Speed Physical Layer in the GHz Band]を参照されたい。複数高分解能テレビジョン・チャネルなど、発展する応用分野を支援するために、WLANシステムは、さらに増大しつつあるデータ率を支援することができなければならない。したがって、次世代WLANシステムは、頑強性および容量の増大を提供すべきである。
【0003】
複数の送信アンテナおよび受信アンテナが、頑強性および容量の両方の増大を提供するために提案された。頑強性の増大は、複数アンテナを有するシステムにおいて導入される空間多様性および追加利得を利用する技法により達成することができる。容量の増大は、帯域幅効率のよい複数入力複数出力(MIMO)技法で複数経路フェーディング環境において達成することができる。
【0004】
MIMO−OFDMシステムは、複数の送信アンテナ上において別々のデータ・ストリームを送信し、各受信器が、複数受信アンテナ上においてこれらのデータ・ストリームの組合わせを受信する。しかし、受信器において異なるデータ・ストリームを区別して、適切に受信することは、困難である。様々なMIMO−OFDM復号技法が既知であるが、一般に、正確なチャネル推定の利用可能性に依存する。MIMO−OFDM復号技法の詳細な議論については、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、P.W.ウォルニアンスキ(Wolniansky)ら、「V−Blast:An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich−Scattering Wireless Channel」、1998 URSI International Symposium on Signals,Systems,and Electronics(1998年9月)を参照されたい。
【0005】
異なるデータ・ストリームを適切に受信するために、MIMO−OFDM受信器は、トレーニングによりチャネル・マトリックスを獲得しなければならない。これは、同期およびチャネル推定技法を実施するために、一般に、特定のトレーニング・シンボルまたはプリアンブルを使用することによって達成される。トレーニング・シンボルは、システムの全オーバーヘッドを増大させる。さらに、MIMO−OFDMシステムは、Ntを送信器の数、Nrを受信器の数として、全体でNtNrのチャネル要素を推定する必要があり、これにより、長トレーニング長のNtが増大することがある。
【特許文献1】米国仮出願第60/483719号、2003年6月30日出願
【特許文献2】米国仮出願第60/538567号、2004年1月23日出願
【特許文献3】米国特許出願、名称「Method and Apparatus for Communicating Symbols in a Multiple Input Multiple Output Communication System Using Diagonal Loading of Subcarriers Across a Plurality of Antennas」
【特許文献4】米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」
【特許文献5】米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Antenna Communication System Using Time Orthogonal Symbols」
【非特許文献1】IEEE規格802.11a−1999、「Part11」:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specification:High−Speed Physical Layer in the Five GHz Band]
【非特許文献2】P.W.ウォルニアンスキ(Wolniansky)ら、「V−Blast:An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich−Scattering Wireless Channel」、1998 URSI International Symposium on Signals,Systems,and Electronics(1998年9月)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、周波数領域または時間領域において直交する信号を使用してMIMO−OFDMシステムにおいてチャネル推定およびトレーニングを実施する方法およびシステムが必要である。さらに、現行IEEE802.11a/g規格(SISO)システムと互換性のあるMIMO−OFDMシステムにおいてチャネル推定およびトレーニングを実施して、MIMO−OFDMベースWLANシステムがSISOシステムと効率的に共存することを可能にする方法およびシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般的に、低次受信器(すなわち、送信器よりアンテナの数が少ない受信器)によってシンボルを解釈することができるように、フレーム構造に従って複数アンテナ通信システムにおいてシンボルを送信する方法および装置が開示される。開示されるフレーム構造は、N送信アンテナのそれぞれの上において送信される少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを備える。レガシ・プリアンブルは、たとえば、少なくとも1つの短トレーニング・シンボル、少なくとも1つの長トレーニング・シンボル、および少なくとも1つのSIGNAL場を含む802.11a/gプリアンブルとすることが可能である。
【0008】
長トレーニング・シンボルのサブキャリアは、複数のサブキャリア・グループにグループ分けされ、各サブキャリア・グループは、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上で送信される。サブキャリアのグループ化は、たとえば、ブロッキングまたはインタリービングの技法に基づくことが可能である。各送信アンテナは、Nの長トレーニング・シンボルを送信する。所与の送信アンテナによって送信されたサブキャリア・グループは、各送信アンテナが長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1度だけ送信するように、所与の送信アンテナによって送信されたNの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて変更される。
【0009】
本発明の一態様によれば、Nの送信アンテナのそれぞれの上における長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスは、周波数領域では直交する。このようにして、本発明による送信器は、低次受信器と後方互換性であることが可能であり、低次受信器は、送信シンボルを解釈して、適切な持続時間中、遅延させることができる。
本発明のより完全な理解、ならびに本発明の他の特徴および利点が、以下の詳細な記述および図面を参照することによって得られるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、後方互換性MIMO−OFDMシステムを対象とする。開示されるフレーム構造は、Nの送信アンテナのそれぞれの上において送信される少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを備える。IEEE802.11a/g実施態様では、各長トレーニング・シンボルは、2つの等価なシンボルを備えることに留意されたい。図1は、源信号S1からSNt、送信器TRANSMIT1からTRANSMITNt、送信アンテナ110−1から110−Nt、受信アンテナ115−1から115−Nr、および受信器RX1からRXNrを備える例示的なMIMO−OFDMシステム100を示す。MIMO−OFDMシステム100は、複数の送信アンテナ110上において別々のデータ・ストリームを送信し、各受信器RXは、これらのデータ・ストリームの組合わせを受信する。異なるデータ・ストリームS1からSNtを抽出および検出するために、MIMO−OFDM受信器RXは、図1に示されるように、トレーニングによりチャネル行列Hを得なければならない。
【0011】
IEEE802.11a/g規格は、短トレーニング・シンボルおよび長トレーニング・シンボルからなるOFDMベース無線ローカル・エリア・ネットワーク・システムについて、周波数領域においてプリアンブルを規定する。短トレーニング・シンボルは、フレーム検出、自動利得制御(AGC)、および粗同期に使用することができる。長トレーニング・シンボルは、微同期およびチャネル推定に使用することができる。IEEE802.11a/g規格による長トレーニング・シンボルは、52のサブキャリアが実際に使用される64のサブキャリアからなり、図2に示されるように規定される。図3は、図2のIEEE802.11a/g長トレーニング・シンボルの周波数領域表示を示す。
【0012】
MIMO−OFDMシステムの理想的なトレーニング・シンボルは、周波数領域または時間領域において直交する。本発明の一態様によれば、IEEE802.11a/g規格の長トレーニング・シンボルは、異なる送信アンテナにわたって長トレーニング・シンボルの様々なサブキャリアを分割することによって、周波数直交とされる。
【0013】
後方互換性
MIMO−OFDMシステムは、既存システムと共存するように、現行のIEEE802.11a/g規格に対して後方互換性であることが必要であることが好ましいが、その理由は、同じ共有無線媒体において動作するからである。本明細書において開示されるMIMO−OFDMシステムにおけるIEEE802.11a/g長トレーニング・シンボルの使用は、後方互換性であり、かつIEEE802.11a/gシステムおよび他の次数(すなわち、異なる数の受信器/送信器を備える)のMIMO−OFDMシステムと共存することができるMIMO−OFDMシステムを提供する。本明細書において使用される際に、後方互換性は、MIMO−OFDMシステムが、(i)現行規格を支援する、(ii)MIMO−OFDM送信の持続時間中、(選択的に)遅延させる(または待機する)ことができることが必要であることを意味する。MIMOフォーマットにおいて送信されたデータを受信することができないNrの受信アンテナ、または他の数の受信アンテナを有するあらゆるシステムが、送信持続時間中、遅延させることができるが、その理由は、送信の開始を検出し、長トレーニング・シンボルに続くSIGNAL場に含まれているこの送信の長さ(持続時間)を取り出すことができるからである。
【0014】
長トレーニング・シンボルを使用するMIMO−OFDMシステム100が、2つの方式でIEEE802.11a/gシステムと後方互換式に通信することができる。第1に、IEEE802.11a/g規格に従ってデータを送信するために、1つのアンテナに縮小することが可能である。第2に、IEEE802.11a/g受信器は、通常のOFDMフレームとして、すべての活動送信器からのMIMO送信を解釈することができる。すなわち、IEEE802.11a/g受信器は、IEEE802.11a/g受信器が、MIMO送信の持続時間中、遅延させることを可能にする方式で、データのMIMO送信を解釈することができる。適切な遅延機構のより詳細な議論については、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願、名称「Methods and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」を参照されたい。
【0015】
異なる送信アンテナ上において反復されるIEEE802.11a/gプリアンブル構造の少なくとも1つの長トレーニング場を使用するMIMOシステムは、後方互換性を達成するために、1アンテナ構成に縮小することができる。いくつかの変形形態が、長トレーニング・シンボルを直交させるために可能である。一変形形態では、長トレーニング・シンボルは、上記で記述された方式で、様々な送信アンテナにわたって対角的にロードすることができる。他の変形形態では、802.11a長トレーニング・シーケンスは、各アンテナ上において時間について反復される。たとえば、2つのアンテナの実施態様では、信号場が続く長トレーニング・シーケンスが、第1アンテナ上において送信され、これに続いて、長トレーニング・シーケンスが第2アンテナ上で送信される。他の変形形態は、時間領域における直交性に基づくMIMO−OFDMプリアンブル構造を使用する。
【0016】
本発明の一態様によれば、長トレーニング・シンボルのサブキャリアは、Ntのグループ(Ntは送信ブランチの数である)に分割され、各サブキャリア・グループは、所与の時間スロットにおいて異なる送信アンテナ上において送信される。長トレーニング・シンボルのサブキャリアは、様々な方式でNtの別々のサブキャリアのグループに分割することができる。本明細書において議論される様々な実施形態において、サブキャリアは、ブロッキング技法またはインタリービング技法を使用してグループ化される。Ntのグループのそれぞれのサイズは、等しい必要はないことに留意されたい。
【0017】
レガシWLANシステムと後方互換性である1つの例示的な実施態様では、長トレーニング・シンボルは、IEEE802.11a/g長トレーニング・シンボルの周波数領域内容に基づく。開示されるスキームは、Ntをシステムの送信アンテナ数として、Ntの長トレーニング・シンボルを使用する。周波数領域直交性は、たとえば、802.11a/g長トレーニング・シンボル510の52周波数ビンの周波数領域内容をNtのグループに分割することによって達成することができる。したがって、受信器によって受信される集団信号は、802.11a/g長トレーニング・シンボル510、ならびに追加の長トレーニング・シンボル520(低次受信器によって理解されない場合、無視することができる)である。
【0018】
図5は、2つの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造500を示す。FDMベース・プリアンブル構造500は、周波数領域における直交性に基づく。例示的な2つの送信アンテナの実施態様では、FDMベース・プリアンブル構造500は、第1送信器について第1長トレーニング・シンボルのサブキャリアの半分をグループ化することと、第2送信器について第1長トレーニング・シンボルのサブキャリアの半分をグループ化することとを備える。次いで、このプロセスは、第2長トレーニング・シンボルについて反転される。SIGNAL場は、後方互換性であるために、第1長トレーニング・シンボルと同じ方式で送信される必要があることに留意されたい。
【0019】
異なる送信アンテナは、直交性を維持するために、異なるサブキャリアの別個のグループを使用して、各長トレーニング・シンボルを構築する。各送信アンテナは、後続の長トレーニング信号を構築するために、次のサブキャリア・グループに周期的に移行する。これは、最後の長トレーニング・シンボル(番号Nt)が構築されるまで続行される。このようにして、周波数直交性は、各長トレーニング・シンボルについて維持され、一方、各送信アンテナは、すべての送信器からすべての受信器までの全チャネルのチャネル推定を支援するように、プロセスの終了時に全周波数範囲を網羅する。
【0020】
図6は、Ntの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造600を示す。例示的なプリアンブル構造600は、2つ以上の送信アンテナが使用されるとき、必要な追加の情報を含む2つのSIGNAL場を含む。長トレーニング・シンボルの構築は、IEEE802.11a/g規格において記述されるIFFT、周期的接頭辞、およびウィンドウ化を適用することによって実施されることに留意されたい。さらに、IFFT動作が線形であるので、すべてのNtの送信器によって送信される複合時間領域長トレーニング信号は、SISO−OFDMシステムの場合に単一アンテナによって送信される時間領域長トレーニング信号に等しいことに留意されたい。
【0021】
ブロック化サブキャリア・グループ
図7は、本発明のブロック化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す。図7において示されるように、例示的な実施形態の各長トレーニング・シンボルは、Ntのグループに分割される52の活動サブキャリアを含む。本発明のブロック化サブキャリア・グループ化実施態様では、サブキャリアは、連続または隣接するサブキャリアに基づいてグループ化される。例示的な実施形態では、サブキャリアの各グループは、4に等しいNtについて、13{52/Nt}の隣接サブキャリアを含む。
【0022】
図7に示されるように、第1長トレーニング・シンボルは、4つのサブキャリア・グループ710−1から710−4(それぞれ、13の隣接サブキャリアを含む)に分割される。本発明の長トレーニング・シンボル・スキームの他の特徴によれば、所与の送信ブランチによって送信されるサブキャリア・グループは、Nの長トレーニング・シンボルの送信後、各送信ブランチTXnが、長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1回のみ送信するように、Nの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて変更される。すなわち、第1送信ブランチについてTX1では、第1サブキャリア・グループは、第1長トレーニング・シンボルにおいて送信され、第2サブキャリア・グループは、第2長トレーニング・シンボルにおいて送信され、第3サブキャリア・グループは、第3長トレーニング・シンボルにおいて送信され、第4サブキャリア・グループは、第4長トレーニング・シンボルにおいて送信される。同様に、第2送信ブランチTX2では、図7に示されるように、第2サブキャリア・グループは、第1長トレーニング・シンボルにおいて送信される、などである。
【0023】
偶数の送信ブランチでは、すべてのグループが、同数のサブキャリア(52/Ntに等しい)を有し、奇数の送信ブランチでは、すべてのグループが、同数のサブキャリアを有するわけではなく、52/Ntに近い数を有するが、依然として周波数領域直交性を維持し、全体ですべての52のサブキャリアを含む。
【0024】
64のサブキャリアのうち52を使用する周波数領域のレガシ長トレーニング・シンボルが、図2に示されるようなものである場合、4つの送信アンテナのMIMOシステムの場合、n番目の送信アンテナから送信されたm番目の長トレーニング・シンボルの長トレーニング・シンボルは、以下のように表される。
【数1】
上式で、Pnmは、以下によって与えられるサブキャリアのグループ数(0からNt−1)である。
Pnm=[(n−1)+(m−1)]modNt (5)
上式で、nは送信アンテナ指標(1・・・Nt)、mは長トレーニング・シンボル番号(1・・・Nt)である。
インタリーブ化サブキャリア・グループ
【0025】
図8は、本発明のインタリーブ化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す。図8に示されるように、例示的な実施形態の各長トレーニング・シンボルは、Ntのグループに分割される52の活動サブキャリアを含む。本発明のインタリーブ化サブキャリア・グループ化実施態様では、サブキャリアは、Nt番目ごとのサブキャリアを含むパターンに基づいてグループ化される。たとえば、4つの送信ブランチの実施態様では、第1、第5、第9、・・・、第49のサブキャリアは、第1サブキャリア・グループに含まれる。示される実施形態では、サブキャリアの各グループは、13{52/Nt}(4に等しいNtについて)のサブキャリアを含み、グループの各サブキャリアは、Ntによって分離される。このようにして、すべてのNtのグループのサブキャリアは、インタリーブ化される。
【0026】
本発明の長トレーニング・シンボル・スキームは、当業者には明らかであるように、任意の数の送信アンテナ、サブキャリア、帯域幅制約、およびグループ化スキームを支援する。
【0027】
図9は、本発明の特徴を組み込む例示的なMIMO−OFDM受信器900のブロック図である。図9に示されるように、MIMO−OFDM受信器900は、複数の受信アンテナ915−1から915−Nr、および受信ブランチRX1からRXNrを含む。時間および周波数の同期が、ステージ920において実施され、同期受信信号は、周期的接頭辞を除去するステージ925およびチャネル推定ステージ935に加えられる。周期的接頭辞がステージ925において除去された後、高速フーリエ変換(FFT)が、ステージ930において実施される。検出および復号ブロック945が、チャネル推定935を使用して、MIMO検出(Ncのサブキャリアについて)、位相ドリフトおよび振幅ドループ訂正、デマッピング、デインタリービング、デパンチュリング(depunturing)、ならびに復号を実施する。
【0028】
MIMO−OFDM受信器900は、以下のように、FDM長トレーニング・シンボルおよびSIGNAL場の検出を有する後方互換性チャネル推定935を実施することができる。
1.SNRについて3dBを得るために、第1長トレーニング(LT)の2つの長トレーニング・シンボル(LTS)を追加する。
2.結果的な長トレーニング・シンボルを周波数領域に変形する。
3.長トレーニング・シンボルを復調して、部分チャネル推定を得る。
4.SIGNAL場を周波数領域に変形する。
5.部分チャネル推定を使用して、SIGNAL場を検出および復号する。
6.部分チャネルの他の推定を得るために、SIGNAL場を復調する。
7.復調されたSIGNAL場を合計して、復調トレーニング・シンボルにスケーリングし(不完全なチャネル推定になる)、SNRについて1.8dBをさらに得る。
8.残りの長トレーニング・シーケンス(LT)について、ステップ1から3を実施する。
9.追加のSIGNAL場が続く任意の長トレーニング・シーケンスの場合、ステップ4から7を実施する。
10.完全チャネルの推定に到達するように、すべての部分チャネルの推定を追加する。
【0029】
チャネル推定は、MIMO−OFDM受信器側において実施され、タイミングおよび周波数の同期後に行われる。受信器において、NrのMIMO−OFDM受信器のそれぞれは、送信器によって使用されるFDM長トレーニング・スキームの経験的知識に基づいて、すべてのNt送信アンテナに対して実際のチャネル推定を構成することができる。各受信器は、異なる送信器に属する各チャネルの別個の部分を抽出するために、FFTおよびサブキャリア復調を使用して、SISO−OFDMの場合と同様の方式で、各長トレーニング・シンボルを処理する。次のステップは、各送信器について完全チャネルを構成するために、同じ送信器に属するチャネル部分を収集することである。4つの送信アンテナのMIMOシステムの例が、以下において与えられる。
【0030】
一般に、サブキャリアあたりの周波数領域のMIMO受信信号は、以下のように、行列ベクトル表記で表すことができる。
r=Hs+n (6)
4×4MIMOシステムでは、行列ベクトル表記は、以下のように表される。
【数2】
【0031】
すべての受信FDM長トレーニングから各サブキャリアについてチャネル推定行列Hを構築するために、各受信器によって行われるプロセスは、第1受信器について図10Aおよび10Bに示される。図10Aは、受信器によって周波数ブロックを再構成する前のチャネル推定を示す。図10Bは、受信器によって周波数ブロックを再構成した後のチャネル推定を示す。図10Aおよび10Bでは、周波数軸は、送信器によって使用される同じNtサブキャリア・グループに分割され(図7および8参照)、時間軸は、Ntの長トレーニング・シンボルの送信を支援するように、同じNtの時間スロットに分割される。
【0032】
プリアンブルは、現行802.11a/gベース・システムと後方互換性にすることができる。後方互換性であるために、802.11a/gに基づくシステムは、プリアンブルを検出して、パケットのSIGNAL場を解釈することができることが必要である。これは、第1長トレーニング・シンボルならびに異なる送信アンテナからのSIGNAL場の送信について使用される同じFDMスキームを使用して達成される。MIMO送信についてSIGNAL場において規定される長さは、パケットの実際の持続時間に等しくあるはずであり、それにより、802.11a/gに基づくシステムは、MIMO送信持続時間中、遅延させることができる。MIMOシステムは、これをバイトで表されたパケットの実際の長さに変換することができることが必要である。このために、MIMOシステムは、追加の情報を有さなければならず、この情報は、SIGNAL場において、または後方互換性WLAN MIMO−OFDMシステムでは望ましくない可能性がある別の追加の第2SIGNAL場(図6参照)において、予約ビットにおいて含むことができる。
【0033】
適切な遅延機構のより詳細な議論については、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願、名称「Mehotds and Apparatus for Backwards Compatible Communication in a Multiple Input Multiple Output Communication System with Lower Order Receivers」を参照されたい。
【0034】
さらに、FDM長トレーニング・シンボルおよびSIGNAL場に基づくMIMO−OFDMシステムは、異なるMIMO構成に対してスケーラブルとすることができる。たとえば、3つの送信アンテナを有するMIMO−OFDMシステムは、2つの送信アンテナを有するMIMO−OFDMシステムに容易に縮小することができる。さらに、わずかに2つの受信アンテナを有するMIMO−OFDMシステムは、チャネルをトレーニングして、3つの送信アンテナでのMIMO−OFDM送信のSIGNAL場を解釈することができ、したがって、パケットの持続時間中、遅延させることができる。したがって、MIMO−OFDMシステムは、802.11a/gシステムおよび低次MIMO−OFDMシステムと共存する。共存が満たされる場合、送信データを受信することができないNrの受信アンテナを有するあらゆるシステムが、送信の持続時間中、遅延させることができるが、その理由は、送信の開始を検出して、SIGNAL場からこの送信の長さ(持続時間)を取り出すことができるからである。さらに、MIMO−OFDMシステムは、後方互換式に802.11a/gシステムと2つの方式で通信することができる。第1に、システムを1つのアンテナに縮小することが可能である。第2に、FDM方式でも異なるアンテナ上においてデータをロードすることが可能である。
【0035】
FDM SIGNAL場は、別の利点を有する。すなわち、第3長トレーニング・シンボルとして作用するように使用することができる。SIGNAL場は、常に、良好な受信を容易にする同じ頑強な方式で変調および符号化される。MIMO送信のSIGNAL場は、さらにより頑強であるが、その理由は、SIGNAL場は、複数のアンテナによって受信され、したがって、最適な方式で組み合わせることができるからである。SIGNAL場を他の長トレーニング・シンボルとして使用することは、良好に受信する可能性が非常に高いので、実施可能な解決法である。
【0036】
本明細書において示され、かつ記述された実施形態および変形形態は、本発明の原理の単なる例示であり、また、当業者なら、本発明の範囲および趣旨から逸脱せずに、様々な修正を実施することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】Ntの送信器、Nrの受信器からなる従来の複数アンテナ通信システムを示す図である。
【図2】逆高速フーリエ変換(IFFT)の入力において見た、64のサブキャリアからなるIEEE802.11a/g規格による従来の長トレーニング・シンボルを示す図である。
【図3】従来のIEEE802.11a/g規格の長トレーニング・シンボルの周波数領域表示を示す図である。
【図4】従来のIEEE802.11a/gプリアンブル構造を示す図である。
【図5】2つの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造を示す図である。
【図6】Ntの送信アンテナを有する例示的な実施態様について、本発明の特徴を組み込むFDMベース・プリアンブル構造を示す図である。
【図7】本発明のブロック化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す図である。
【図8】本発明のインタリーブ化サブキャリア・グループ化実施態様によるFDM長トレーニング・シンボルを示す図である。
【図9】本発明の特徴を組み込む例示的なMIMO−OFDM受信器のブロック図である。
【図10A】受信器によって周波数ブロックを再構成する前のチャネル推定を示す図である。
【図10B】受信器によって周波数ブロックを再構成した後のチャネル推定を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Nの送信アンテナを有する複数アンテナ通信システムにおいてデータを送信する方法であって、
前記Nの送信アンテナのそれぞれの上において、少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを送信し、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリアのグループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上において送信される工程を含む、方法。
【請求項2】
前記グループ化が、ブロッキング技法に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記グループ化が、インタリービング技法に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記送信アンテナのそれぞれが、全体でNの長トレーニング・シンボルを送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
所与の送信アンテナによって送信される前記サブキャリア・グループが、前記所与の送信アンテナによって送信されるNの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて異なる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記Nの送信アンテナのそれぞれによって前記Nの長トレーニング・シンボルを送信した後、前記Nの送信アンテナのそれぞれが、前記長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1回のみ送信している、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記Nの送信アンテナのそれぞれの上における前記長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスが直交する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記レガシ・プリアンブルが、少なくとも1つの短トレーニング・シンボルをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記レガシ・プリアンブルが、少なくとも1つのSIGNAL場をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記レガシ・プリアンブルが、802.11a/gプリアンブルである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、周波数領域において直交する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
Nが2であり、前記送信工程が、少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記2つの送信アンテナのそれぞれの上において送信する工程をさらに含み、前記長トレーニング・シンボルの前記サブキャリアの半分が、第1サブキャリア・グループにあり、前記長トレーニング・シンボルの前記サブキャリアの残りの半分が、第2サブキャリア・グループにある、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
低次受信器が、前記送信データを解釈することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記数Nの送信アンテナを示す場を送信する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
複数アンテナ通信システムにおける送信器であって、
少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルをNの送信アンテナのそれぞれの上において送信するためのNの送信アンテナを備え、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリア・グループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上において送信される、送信器。
【請求項16】
前記グループ化が、ブロッキング技法に基づく、請求項15に記載の送信器。
【請求項17】
前記グループ化が、インタリービング技法に基づく、請求項15に記載の送信器。
【請求項18】
前記送信アンテナのそれぞれが、全体でNの長トレーニング・シンボルを送信する、請求項15に記載の送信器。
【請求項19】
所与の送信アンテナによって送信される前記サブキャリア・グループが、前記所与の送信アンテナによって送信されるNの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて異なる、請求項18に記載の送信器。
【請求項20】
前記Nの送信アンテナのそれぞれによって前記Nの長トレーニング・シンボルを送信した後、前記Nの送信アンテナのそれぞれが、前記長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1回のみ送信している、請求項19に記載の送信器。
【請求項21】
前記Nの送信アンテナのそれぞれの上における前記長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスが直交する、請求項15に記載の送信器。
【請求項22】
前記レガシ・プリアンブルが、少なくとも1つのSIGNAL場をさらに備える、請求項15に記載の送信器。
【請求項23】
前記レガシ・プリアンブルが、802.11a/gプリアンブルである、請求項15に記載の送信器。
【請求項24】
前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、周波数領域において直交する、請求項15に記載の送信器。
【請求項25】
Nが2であり、前記2つの送信アンテナが、少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記2つの送信アンテナのそれぞれの上において送信し、前記長トレーニング・シンボルのサブキャリアの半分が、第1サブキャリア・グループにあり、前記長トレーニング・シンボルのサブキャリアの残りの半分が、第2サブキャリア・グループにある、請求項15に記載の送信器。
【請求項26】
低次受信器が、前記送信データを解釈することができる、請求項15に記載の送信器。
【請求項27】
複数アンテナ通信システムにおいてNの送信アンテナを有する送信器によって送信されたデータを少なくとも1つの受信アンテナ上で受信する方法であって、
少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび前記データの送信の持続時間の表示、ならびに少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記Nの送信アンテナのそれぞれの上において受信し、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリア・グループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上において送信される工程と、
前記表示持続時間中、遅延させる工程とを含む、方法。
【請求項28】
前記方法が、SISO受信器によって実施される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記表示が、802.11a/g規格に準拠するSIGNAL場において送信される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
Nの送信アンテナを有する少なくとも1つの送信器を有する複数のアンテナ通信システムにおける受信器であって、
少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび前記データの送信の持続時間の表示、ならびにN−1の追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記Nの送信アンテナのそれぞれの上において受信するための少なくとも1つの受信アンテナであって、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリア・グループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上で送信される、少なくとも1つの受信アンテナと、
前記表示持続時間中、遅延させる手段とを備える、受信器。
【請求項1】
Nの送信アンテナを有する複数アンテナ通信システムにおいてデータを送信する方法であって、
前記Nの送信アンテナのそれぞれの上において、少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを送信し、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリアのグループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上において送信される工程を含む、方法。
【請求項2】
前記グループ化が、ブロッキング技法に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記グループ化が、インタリービング技法に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記送信アンテナのそれぞれが、全体でNの長トレーニング・シンボルを送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
所与の送信アンテナによって送信される前記サブキャリア・グループが、前記所与の送信アンテナによって送信されるNの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて異なる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記Nの送信アンテナのそれぞれによって前記Nの長トレーニング・シンボルを送信した後、前記Nの送信アンテナのそれぞれが、前記長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1回のみ送信している、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記Nの送信アンテナのそれぞれの上における前記長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスが直交する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記レガシ・プリアンブルが、少なくとも1つの短トレーニング・シンボルをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記レガシ・プリアンブルが、少なくとも1つのSIGNAL場をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記レガシ・プリアンブルが、802.11a/gプリアンブルである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、周波数領域において直交する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
Nが2であり、前記送信工程が、少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記2つの送信アンテナのそれぞれの上において送信する工程をさらに含み、前記長トレーニング・シンボルの前記サブキャリアの半分が、第1サブキャリア・グループにあり、前記長トレーニング・シンボルの前記サブキャリアの残りの半分が、第2サブキャリア・グループにある、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
低次受信器が、前記送信データを解釈することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記数Nの送信アンテナを示す場を送信する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
複数アンテナ通信システムにおける送信器であって、
少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルをNの送信アンテナのそれぞれの上において送信するためのNの送信アンテナを備え、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリア・グループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上において送信される、送信器。
【請求項16】
前記グループ化が、ブロッキング技法に基づく、請求項15に記載の送信器。
【請求項17】
前記グループ化が、インタリービング技法に基づく、請求項15に記載の送信器。
【請求項18】
前記送信アンテナのそれぞれが、全体でNの長トレーニング・シンボルを送信する、請求項15に記載の送信器。
【請求項19】
所与の送信アンテナによって送信される前記サブキャリア・グループが、前記所与の送信アンテナによって送信されるNの長トレーニング・シンボルのそれぞれについて異なる、請求項18に記載の送信器。
【請求項20】
前記Nの送信アンテナのそれぞれによって前記Nの長トレーニング・シンボルを送信した後、前記Nの送信アンテナのそれぞれが、前記長トレーニング・シンボルの各サブキャリアを1回のみ送信している、請求項19に記載の送信器。
【請求項21】
前記Nの送信アンテナのそれぞれの上における前記長トレーニング・シンボルのそれぞれのシーケンスが直交する、請求項15に記載の送信器。
【請求項22】
前記レガシ・プリアンブルが、少なくとも1つのSIGNAL場をさらに備える、請求項15に記載の送信器。
【請求項23】
前記レガシ・プリアンブルが、802.11a/gプリアンブルである、請求項15に記載の送信器。
【請求項24】
前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、周波数領域において直交する、請求項15に記載の送信器。
【請求項25】
Nが2であり、前記2つの送信アンテナが、少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記2つの送信アンテナのそれぞれの上において送信し、前記長トレーニング・シンボルのサブキャリアの半分が、第1サブキャリア・グループにあり、前記長トレーニング・シンボルのサブキャリアの残りの半分が、第2サブキャリア・グループにある、請求項15に記載の送信器。
【請求項26】
低次受信器が、前記送信データを解釈することができる、請求項15に記載の送信器。
【請求項27】
複数アンテナ通信システムにおいてNの送信アンテナを有する送信器によって送信されたデータを少なくとも1つの受信アンテナ上で受信する方法であって、
少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび前記データの送信の持続時間の表示、ならびに少なくとも1つの追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記Nの送信アンテナのそれぞれの上において受信し、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリア・グループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上において送信される工程と、
前記表示持続時間中、遅延させる工程とを含む、方法。
【請求項28】
前記方法が、SISO受信器によって実施される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記表示が、802.11a/g規格に準拠するSIGNAL場において送信される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
Nの送信アンテナを有する少なくとも1つの送信器を有する複数のアンテナ通信システムにおける受信器であって、
少なくとも1つの長トレーニング・シンボルおよび前記データの送信の持続時間の表示、ならびにN−1の追加の長トレーニング・シンボルを有するレガシ・プリアンブルを前記Nの送信アンテナのそれぞれの上において受信するための少なくとも1つの受信アンテナであって、前記長トレーニング・シンボルのそれぞれが、複数のサブキャリアを有し、前記サブキャリアが、複数のサブキャリア・グループにグループ化され、各サブキャリア・グループが、所与の時間間隔において異なる送信アンテナ上で送信される、少なくとも1つの受信アンテナと、
前記表示持続時間中、遅延させる手段とを備える、受信器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【公表番号】特表2007−529143(P2007−529143A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517799(P2006−517799)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/021027
【国際公開番号】WO2005/006699
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500587067)アギア システムズ インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/021027
【国際公開番号】WO2005/006699
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500587067)アギア システムズ インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】
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