ICカード
【課題】 カード基材の第2の凹部の座ぐり時に、波状をなすアンテナ両端部の一部が第2の凹部内に飛び出すことがないようにする。
【解決手段】 モジュール基板6をカード基材Kの第1の収納凹部3内、IC側を第2の収納凹部4内にそれぞれ収納させるICモジュールMと、カード基材Kに埋設され、波状に形成された両端部2aが第1の収納凹部3の内底面両側に露出されてICモジュールMのアンテナ用接続端子8に電気的に接続されるアンテナ2とを具備し、アンテナ両端部2aと第2の収納凹部4の内側壁面4aとが非平行状態となるように構成される。
【解決手段】 モジュール基板6をカード基材Kの第1の収納凹部3内、IC側を第2の収納凹部4内にそれぞれ収納させるICモジュールMと、カード基材Kに埋設され、波状に形成された両端部2aが第1の収納凹部3の内底面両側に露出されてICモジュールMのアンテナ用接続端子8に電気的に接続されるアンテナ2とを具備し、アンテナ両端部2aと第2の収納凹部4の内側壁面4aとが非平行状態となるように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触、非接触両方式でのデータ通信が可能なICカードに関する。
【背景技術】
【0002】
ICカードには、接触、非接触の両方式で外部とデータ通信を行うことができるようにしたものがある。このICカードは、例えば、図11に示すように、カード基材Kとこのカード基材Kに装着されるICモジュールMとによって構成され。
【0003】
カード基材Kにはアンテナ102が内蔵されているとともに、ICモジュールMを収納するための第1の収納凹部103が座ぐり形成され、この第1の収納凹部103の内底中央部には第2の収納凹部104が座ぐり形成されている。
【0004】
アンテナ102の両端部102aは波状に形成され、第1の収納凹部103の内底面両側の下部側に埋設されている。第1の収納凹部103の内底面両側には円形状の穴103aが形成され、この穴103aを介してアンテナ両端部102aの一部が外部に露出されている。
【0005】
ICモジュールMはモジュール基板106を有し、このモジュール基板106の一面側には複数個の接触通信用の外部コンタクト端子Cが配設されている。モジュール基板106の他側面側にはIC107が実装されているとともに、アンテナ用接続端子108が配設され、IC107は樹脂材109によって封止されている。
【0006】
ICモジュールMを取り付ける場合には、まず、カード基材Kの第1の収納凹部103の内底面両側の穴103aに導電性接着剤110を塗布し、また、ICモジュールMのモジュール基板106の他面側外周部に接着剤120を塗布する。このように接着剤110,120を塗布したのち、ICモジュールMをそのIC実装部側から第1及び第2の収納凹部103,104に向かって挿入し、モジュール基板106を第1の収納凹部103内に収納するとともに、IC側を第2の収納凹部104内に収納する。この収納により、モジュール基板106が接着剤120により固定されるとともに、アンテナ用接続端子108が導電性接着剤110を介してアンテナ102の両端部102aに接着固定される。
【0007】
これにより、外部コンタクト端子C及びアンテナ用接続端子108はIC107にそれぞれ電気的に接続され、接触方式での通信、及び非接触方式での通信が可能となる(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
ところで、上記したアンテナ両端部102aは、図11に示すように波状に配置されている。このようにアンテナ両端部102aを波状に配置することにより、アンテナ両端部102aとICモジュールMのアンテナ用接続端子108との接触領域を増大させて両者を確実に電気的に接続できるようにしている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2002−92577号公報
【特許文献2】特開2003−216920号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来においては、図13に示すように、アンテナ両端部102aをカード基材Kの第2の収納凹部104の内側壁面104aに対し平行に配置していたため、第2の収納凹部104を座ぐり形成すると、アンテナ両端部102aの一部102bが第2の収納凹部104の内側壁面104aからはみ出して第2の収納凹部104の内側に飛び出してしまうことがあった。このようにアンテナ両端部102aの一部102bが飛び出すと、電気的にショートしたり、ICモジュールMの埋込作業の妨げになるという不都合があった。
【0010】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、第2の収納凹部の形成時に、アンテナ両端部の一部が第2の収納凹部内に飛び出すことを防止して電気的なショートを防止するとともに、ICモジュールを容易に埋込むことができるようにしたICカードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、カード基材と、このカード基材に形成された第1の収納凹部、及びこの第1の収納凹部の内底面部に形成された第2の収納凹部と、モジュール基板と、このモジュール基板の一面側に配設されるIC、及び該ICに電気的に接続されるアンテナ用接続端子と、前記モジュール基板の他面側に配設され、前記ICに電気的に接続される接触通信用の接続端子とを有し、前記モジュール基板を前記第1の収納凹部、前記IC側を前記第2の収納凹部内にそれぞれ収納するICモジュールと、前記カード基材内に埋設され、波状に形成された両端部が前記第1の収納凹部の内底面側に露出されて前記ICモジュールのアンテナ用接続端子に電気的に接続されるアンテナとを具備し、前記アンテナ両端部と前記第2の収納凹部の両内側壁面とが非平行状態となるように構成する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第2の収納凹部の形成時に、アンテナ両端部の一部が第2の収納凹部内に飛び出すことを防止して電気的なショートを防止するとともに、ICモジュールを容易に埋込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である接触、非接触の両方式で外部とデータ通信を行うことができるICカード(コンビカード)1を示す平面図である。
【0014】
このICカード1は、カード基材Kとこのカード基材Kに装着されるICモジュールMとによって構成されている。
【0015】
図2はカード基材Kを示す平面図で、図3は図2中A−A線に沿って示す断面図である。
【0016】
カード基材Kにはアンテナ2が内蔵されているとともに、このICモジュールMを収納するための第1及び第2の収納凹部3,4が座ぐり形成されている。第2の収納凹部4は第1の収納凹部3の内底中央部に形成されている。
【0017】
アンテナ2の両端部2aは後で詳しく述べるように波状に形成され、第1の収納凹部3の内底面両側の下部側に埋設されている。第1の収納凹部3の内底面両側には円形状の穴3aが形成され、この穴3aを介してアンテナ両端部2aの一部が外部に露出されている。
【0018】
図4はICモジュールMのコンタクト側を示し、図5はそのIC実装側を示すものである。
【0019】
ICモジュールMはモジュール基板6を有し、このモジュール基板6の一面側には複数個の接触通信用の外部コンタクト端子Cが配設されている。モジュール基板6の他側面側にはIC7が実装されているとともに、アンテナ用接続端子8が配設されている。IC7は樹脂材9によって封止されている。外部コンタクト端子C及びアンテナ用接続端子8はIC7にそれぞれ電気的に接続され、接触方式での通信、及び非接触方式での通信が可能となっている。
【0020】
ICモジュールMは、図6及び図7に示すようにカード基材Kに取り付けられる。まず、カード基材Kの第1の収納凹部3の内底面両側の穴3aに導電性接着剤11をそれぞれ塗布し、また、ICモジュールMのモジュール基板6の他面側外周部に接着剤12を塗布する。このように接着剤11,12を塗布したのち、ICモジュールMをそのIC実装部側から第1及び第2の収納凹部3,4に向かって挿入し、モジュール基板6を第1の収納凹部3内に収納するとともに、IC側を第2の収納凹部4内に収納する。この収納により、モジュール基板6が接着剤12により固定されるとともに、アンテナ用接続端子8が導電性接着剤11を介してアンテナ両端部2aに接着固定されて取り付けを終える。
【0021】
ところで、上記したアンテナ両端部2aは、ICモジュールMのアンテナ用接続端子8との接触領域を増大させて確実に電気的に接続できるように図8に示すように波状に形成されて配置されている。
【0022】
そして、このアンテナ両端部2aは図9に拡大して示すように、カード基材Kの第2の収納凹部4の両内側壁面4aに対し、所定角度α、例えば10以上傾斜して配置されている。
【0023】
第2の収納凹部4は、第1の収納凹部3の内底面中央部に座ぐりされて形成されるが、上記したように波状をなすアンテナ両端部2aを傾斜させるため、第2の収納凹部4の座ぐり時に、アンテナ両端部2aの一部が第2の収納凹部4の内側壁面4aに沿って食み出して第2の収納凹部4の内側に飛び出してしまうことがない。
【0024】
従って、ICモジュールMのアンテナ用接続端子8に対し、アンテナ両端部9aを正しく接続することができ、電気的なショートを防止できるとともに、ICモジュールMを容易に埋め込むことができる。
【0025】
なお、上記した実施の形態では、第2の収納凹部4の内側壁面4aに対してアンテナ両端部2aを10°以上傾くように配置したが、これに限られることなく、図10に示すようにアンテナ両端部2aに対して第2の収納凹部4の内側壁面4aを10°以上傾かせて形成するものであってもよい。
【0026】
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施の形態であるICカードを示す平面図。
【図2】図2のカード基材を示す平面図。
【図3】図3中A−A線に沿って示す断面図。
【図4】図1のICモジュールをコンタクト側から示す平面図。
【図5】図1のICモジュールをIC実装側から示す平面図。
【図6】図2のカード基材とICモジュールを示す平面図。
【図7】図2のカード基材とICモジュールを示す側断面図。
【図8】図2のカード基材の第1及び第2の収納凹部、さらにアンテナ両端部を示す図。
【図9】図8の第2の収納凹部の内側壁面に対しアンテナ両端部を傾かせた状態を示す図。
【図10】本発明の他の例を示すもので、アンテナ両端部に対して第2の収納凹部の内側壁面を傾かせた状態を示す図。
【図11】従来のカード基材、及びICモジュールを示す平面図。
【図12】図11のカード基材、及びICモジュールを示す側断面図。
【図13】図11のカード基材の第2の収納凹部内にアンテナ両端部の一部が飛び出した状態を示す図。
【符号の説明】
【0028】
K…カード基材、C…接触通信用の接続端子、M…ICモジュール、3…第1の収納凹部、2…アンテナ、2a…アンテナ両端部、4a…第2の収納凹部の内側壁面、4…第2の収納凹部、6…モジュール基板、7…IC、8…アンテナ用接続端子。
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触、非接触両方式でのデータ通信が可能なICカードに関する。
【背景技術】
【0002】
ICカードには、接触、非接触の両方式で外部とデータ通信を行うことができるようにしたものがある。このICカードは、例えば、図11に示すように、カード基材Kとこのカード基材Kに装着されるICモジュールMとによって構成され。
【0003】
カード基材Kにはアンテナ102が内蔵されているとともに、ICモジュールMを収納するための第1の収納凹部103が座ぐり形成され、この第1の収納凹部103の内底中央部には第2の収納凹部104が座ぐり形成されている。
【0004】
アンテナ102の両端部102aは波状に形成され、第1の収納凹部103の内底面両側の下部側に埋設されている。第1の収納凹部103の内底面両側には円形状の穴103aが形成され、この穴103aを介してアンテナ両端部102aの一部が外部に露出されている。
【0005】
ICモジュールMはモジュール基板106を有し、このモジュール基板106の一面側には複数個の接触通信用の外部コンタクト端子Cが配設されている。モジュール基板106の他側面側にはIC107が実装されているとともに、アンテナ用接続端子108が配設され、IC107は樹脂材109によって封止されている。
【0006】
ICモジュールMを取り付ける場合には、まず、カード基材Kの第1の収納凹部103の内底面両側の穴103aに導電性接着剤110を塗布し、また、ICモジュールMのモジュール基板106の他面側外周部に接着剤120を塗布する。このように接着剤110,120を塗布したのち、ICモジュールMをそのIC実装部側から第1及び第2の収納凹部103,104に向かって挿入し、モジュール基板106を第1の収納凹部103内に収納するとともに、IC側を第2の収納凹部104内に収納する。この収納により、モジュール基板106が接着剤120により固定されるとともに、アンテナ用接続端子108が導電性接着剤110を介してアンテナ102の両端部102aに接着固定される。
【0007】
これにより、外部コンタクト端子C及びアンテナ用接続端子108はIC107にそれぞれ電気的に接続され、接触方式での通信、及び非接触方式での通信が可能となる(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
ところで、上記したアンテナ両端部102aは、図11に示すように波状に配置されている。このようにアンテナ両端部102aを波状に配置することにより、アンテナ両端部102aとICモジュールMのアンテナ用接続端子108との接触領域を増大させて両者を確実に電気的に接続できるようにしている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2002−92577号公報
【特許文献2】特開2003−216920号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来においては、図13に示すように、アンテナ両端部102aをカード基材Kの第2の収納凹部104の内側壁面104aに対し平行に配置していたため、第2の収納凹部104を座ぐり形成すると、アンテナ両端部102aの一部102bが第2の収納凹部104の内側壁面104aからはみ出して第2の収納凹部104の内側に飛び出してしまうことがあった。このようにアンテナ両端部102aの一部102bが飛び出すと、電気的にショートしたり、ICモジュールMの埋込作業の妨げになるという不都合があった。
【0010】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、第2の収納凹部の形成時に、アンテナ両端部の一部が第2の収納凹部内に飛び出すことを防止して電気的なショートを防止するとともに、ICモジュールを容易に埋込むことができるようにしたICカードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、カード基材と、このカード基材に形成された第1の収納凹部、及びこの第1の収納凹部の内底面部に形成された第2の収納凹部と、モジュール基板と、このモジュール基板の一面側に配設されるIC、及び該ICに電気的に接続されるアンテナ用接続端子と、前記モジュール基板の他面側に配設され、前記ICに電気的に接続される接触通信用の接続端子とを有し、前記モジュール基板を前記第1の収納凹部、前記IC側を前記第2の収納凹部内にそれぞれ収納するICモジュールと、前記カード基材内に埋設され、波状に形成された両端部が前記第1の収納凹部の内底面側に露出されて前記ICモジュールのアンテナ用接続端子に電気的に接続されるアンテナとを具備し、前記アンテナ両端部と前記第2の収納凹部の両内側壁面とが非平行状態となるように構成する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第2の収納凹部の形成時に、アンテナ両端部の一部が第2の収納凹部内に飛び出すことを防止して電気的なショートを防止するとともに、ICモジュールを容易に埋込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である接触、非接触の両方式で外部とデータ通信を行うことができるICカード(コンビカード)1を示す平面図である。
【0014】
このICカード1は、カード基材Kとこのカード基材Kに装着されるICモジュールMとによって構成されている。
【0015】
図2はカード基材Kを示す平面図で、図3は図2中A−A線に沿って示す断面図である。
【0016】
カード基材Kにはアンテナ2が内蔵されているとともに、このICモジュールMを収納するための第1及び第2の収納凹部3,4が座ぐり形成されている。第2の収納凹部4は第1の収納凹部3の内底中央部に形成されている。
【0017】
アンテナ2の両端部2aは後で詳しく述べるように波状に形成され、第1の収納凹部3の内底面両側の下部側に埋設されている。第1の収納凹部3の内底面両側には円形状の穴3aが形成され、この穴3aを介してアンテナ両端部2aの一部が外部に露出されている。
【0018】
図4はICモジュールMのコンタクト側を示し、図5はそのIC実装側を示すものである。
【0019】
ICモジュールMはモジュール基板6を有し、このモジュール基板6の一面側には複数個の接触通信用の外部コンタクト端子Cが配設されている。モジュール基板6の他側面側にはIC7が実装されているとともに、アンテナ用接続端子8が配設されている。IC7は樹脂材9によって封止されている。外部コンタクト端子C及びアンテナ用接続端子8はIC7にそれぞれ電気的に接続され、接触方式での通信、及び非接触方式での通信が可能となっている。
【0020】
ICモジュールMは、図6及び図7に示すようにカード基材Kに取り付けられる。まず、カード基材Kの第1の収納凹部3の内底面両側の穴3aに導電性接着剤11をそれぞれ塗布し、また、ICモジュールMのモジュール基板6の他面側外周部に接着剤12を塗布する。このように接着剤11,12を塗布したのち、ICモジュールMをそのIC実装部側から第1及び第2の収納凹部3,4に向かって挿入し、モジュール基板6を第1の収納凹部3内に収納するとともに、IC側を第2の収納凹部4内に収納する。この収納により、モジュール基板6が接着剤12により固定されるとともに、アンテナ用接続端子8が導電性接着剤11を介してアンテナ両端部2aに接着固定されて取り付けを終える。
【0021】
ところで、上記したアンテナ両端部2aは、ICモジュールMのアンテナ用接続端子8との接触領域を増大させて確実に電気的に接続できるように図8に示すように波状に形成されて配置されている。
【0022】
そして、このアンテナ両端部2aは図9に拡大して示すように、カード基材Kの第2の収納凹部4の両内側壁面4aに対し、所定角度α、例えば10以上傾斜して配置されている。
【0023】
第2の収納凹部4は、第1の収納凹部3の内底面中央部に座ぐりされて形成されるが、上記したように波状をなすアンテナ両端部2aを傾斜させるため、第2の収納凹部4の座ぐり時に、アンテナ両端部2aの一部が第2の収納凹部4の内側壁面4aに沿って食み出して第2の収納凹部4の内側に飛び出してしまうことがない。
【0024】
従って、ICモジュールMのアンテナ用接続端子8に対し、アンテナ両端部9aを正しく接続することができ、電気的なショートを防止できるとともに、ICモジュールMを容易に埋め込むことができる。
【0025】
なお、上記した実施の形態では、第2の収納凹部4の内側壁面4aに対してアンテナ両端部2aを10°以上傾くように配置したが、これに限られることなく、図10に示すようにアンテナ両端部2aに対して第2の収納凹部4の内側壁面4aを10°以上傾かせて形成するものであってもよい。
【0026】
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施の形態であるICカードを示す平面図。
【図2】図2のカード基材を示す平面図。
【図3】図3中A−A線に沿って示す断面図。
【図4】図1のICモジュールをコンタクト側から示す平面図。
【図5】図1のICモジュールをIC実装側から示す平面図。
【図6】図2のカード基材とICモジュールを示す平面図。
【図7】図2のカード基材とICモジュールを示す側断面図。
【図8】図2のカード基材の第1及び第2の収納凹部、さらにアンテナ両端部を示す図。
【図9】図8の第2の収納凹部の内側壁面に対しアンテナ両端部を傾かせた状態を示す図。
【図10】本発明の他の例を示すもので、アンテナ両端部に対して第2の収納凹部の内側壁面を傾かせた状態を示す図。
【図11】従来のカード基材、及びICモジュールを示す平面図。
【図12】図11のカード基材、及びICモジュールを示す側断面図。
【図13】図11のカード基材の第2の収納凹部内にアンテナ両端部の一部が飛び出した状態を示す図。
【符号の説明】
【0028】
K…カード基材、C…接触通信用の接続端子、M…ICモジュール、3…第1の収納凹部、2…アンテナ、2a…アンテナ両端部、4a…第2の収納凹部の内側壁面、4…第2の収納凹部、6…モジュール基板、7…IC、8…アンテナ用接続端子。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード基材と、
このカード基材に形成された第1の収納凹部、及びこの第1の収納凹部の内底面部に形成された第2の収納凹部と、
モジュール基板と、このモジュール基板の一面側に配設されるIC、及び該ICに電気的に接続されるアンテナ用接続端子と、前記モジュール基板の他面側に配設され、前記ICに電気的に接続される接触通信用の接続端子とを有し、前記モジュール基板を前記第1の収納凹部、前記IC側を前記第2の収納凹部内にそれぞれ収納するICモジュールと、
前記カード基材内に埋設され、波状に形成された両端部が前記第1の収納凹部の内底面側に露出されて前記ICモジュールのアンテナ用接続端子に電気的に接続されるアンテナとを具備し、
前記アンテナ両端部と前記第2の収納凹部の両内側壁面とが非平行状態となるように構成されたことを特徴とするICカード。
【請求項2】
前記アンテナ両端部と前記第2の収納凹部の両内側壁面とは10°以上の角度で交差することを特徴とする請求項1記載のICカード。
【請求項3】
前記10°以上の角度は前記第2の収納凹部の両内側壁面に対して前記アンテナ両端部を傾かせることにより構成されることを特徴とする請求項2記載のICカード。
【請求項4】
前記10°以上の角度は前記アンテナ両端部に対して前記第2の収納凹部の両内側壁面を傾かせることにより構成されることを特徴とする請求項2記載のICカード。
【請求項1】
カード基材と、
このカード基材に形成された第1の収納凹部、及びこの第1の収納凹部の内底面部に形成された第2の収納凹部と、
モジュール基板と、このモジュール基板の一面側に配設されるIC、及び該ICに電気的に接続されるアンテナ用接続端子と、前記モジュール基板の他面側に配設され、前記ICに電気的に接続される接触通信用の接続端子とを有し、前記モジュール基板を前記第1の収納凹部、前記IC側を前記第2の収納凹部内にそれぞれ収納するICモジュールと、
前記カード基材内に埋設され、波状に形成された両端部が前記第1の収納凹部の内底面側に露出されて前記ICモジュールのアンテナ用接続端子に電気的に接続されるアンテナとを具備し、
前記アンテナ両端部と前記第2の収納凹部の両内側壁面とが非平行状態となるように構成されたことを特徴とするICカード。
【請求項2】
前記アンテナ両端部と前記第2の収納凹部の両内側壁面とは10°以上の角度で交差することを特徴とする請求項1記載のICカード。
【請求項3】
前記10°以上の角度は前記第2の収納凹部の両内側壁面に対して前記アンテナ両端部を傾かせることにより構成されることを特徴とする請求項2記載のICカード。
【請求項4】
前記10°以上の角度は前記アンテナ両端部に対して前記第2の収納凹部の両内側壁面を傾かせることにより構成されることを特徴とする請求項2記載のICカード。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−72848(P2010−72848A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238332(P2008−238332)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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