説明

IMSを含んでいるネットワーク環境における呼のルーティングを管理するシステムおよび方法

【課題】CSネットワークとIMSネットワークを含むネットワーク環境における呼のルーティングを好適に管理するシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】CSネットワークとIMSネットワークとを含んでいるネットワーク環境において呼のルーティングを管理するためのスキームが開示される。呼がCSネットワークにおいてUE装置によって発せられたとき、その呼に関連した呼情報が、IMSネットワークに配置されたCCCFネットワークノードに提供される。CCCFノードおいて、E.164番号のプールは、被呼側番号へとマッピングされているかそれ以外の態様で被呼側番号に関連しているIMRNとして維持されている。CCCFノードは、UE装置から受け取られた被呼側番号に関して選択IMRNを動的に割り当て、それをUE装置に戻す。次いで、その動的に割り当てられたIMRNが、被呼側に対する呼のルーティングに利用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許開示は一般に、通信ネットワークにおける呼のルーティングに関する。いかなる限定を意図するわけではないが、より詳細には、本開示は、回路交換(CS)ネットワークおよびIPマルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークを含むネットワーク環境における呼のルーティングを管理するシステムおよび方法に関し、ここで、CSから発信される呼はIMSネットワークインフラストラクチャを用いてルーティングされる。
【背景技術】
【0002】
モバイルvoice−over−IP(VoIP)のハンドオーバーは、ユーザがIPベースネットワーク(例えば、無線LAN(WLAN)またはWi−MAXネットワークなど)と回路交換セル式ネットワークとの間を移動する際に音声の呼を継続するプロセスである。そのようなハンドオーバーを実施するために、現在の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)規格は、デュアルモード無線装置がドメイン間における継続を要求する呼を発信する場合、その呼が、IPマルチメディアサブシステム(IMS)と呼ばれる新しいIPベースネットワーク構成において配置される、call continuity control function(CCCF)要素にルーティングされ得ることを特定する。その呼のルーティングプロセスをインプリメントするために提案される解決策のうちの一つは、呼参照ID(reference identity)がIPマルチメディアルーティング番号(IMRN)を生成するために付加され得る、E.164番号(例えば、被呼側の番号)の形式におけるパブリックサービスIDを提供することを含む。しかしながら、呼参照IDの数字がE.164番号に付加される場合、ITU−T規格のもとで特定される15桁長の制限よりも長い番号という結果になる。それゆえ、そのような番号がネットワークを介してルートされる場合、余分の数字が失われ得ることもあり得る。さらに、IMSネットワークにおけるCCCF要素に提供される発呼者ID情報へのリライアンスが存在する場合、この情報は、ISDN User Part(ISUP)の信号伝達を用いる国際的なISDNインフラストラクチャにおいて失われ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本特許開示は、概して、回路交換(CS)ネットワークとインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークとを含んでいるネットワーク環境において呼のルーティングを管理するためのスキームを対象としている。呼がCSネットワークにおいてユーザ機器(UE)装置によって発せられたとき、その呼に関連した適切な呼情報が、IMSネットワークに配置されたCCCFネットワークノードに提供される。CCCFノードおいて、E.164番号のプールは、被呼側番号へとマッピングされているかそれ以外の態様で被呼側番号に関連しているIPマルチメディアルーティング番号(IMRN)として維持されている。CCCFノードは、UE装置から受け取られた被呼側番号に関して選択IMRNを動的に割り当て、それをUE装置に戻す。次いで、その動的に割り当てられたIMRNが、被呼側に対する呼のルーティングに利用される。その後、動的に割り当てられたIMRNは、後での使用のために、IMRNのプールに戻され得る。呼に関連した呼参照番号が依然として有効であるか(例えば、タイムアウトしていない)、動的に割り当てられたIMRNが依然として有効であるか(例えば、タイムアウトしていない)かが確認され得るように、適切なタイマーがその装置およびCCCFエンドポイントにおいて提供され得る。オプションとして、その開放されたIMRNは、一期間、隔離され得る。
【0004】
一局面において、回路交換(CS)ネットワークとインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークとを含んでいるネットワーク環境において呼をルーティングする方法であって、該呼は、該CSネットワーク部において、ユーザ機器(UE)装置によって被呼側へと発せられ、該方法は、該UE装置からの該呼に関連した呼情報を該IMSネットワークに配置されたCCCFネットワークへと提供することと;CCCFネットワークノードにおいて、IMRNのプールから選択されたIMRNを動的に割り当てることであって、該動的に割り当てられたIMRNは、該被呼側の番号にマッピングされる、ことと;該CCCFネットワークノードから該UE装置へと、該動的に割り当てられたIMRNを提供することと;該被呼側への該呼をルーティングするために、該動的に割り当てられたIMRNを利用することと;のうちの少なくとも1つまたはそれ以上を含んでいる、方法が開示される。
【0005】
別の局面では、CSネットワークとIMSネットワークとを含んでいるネットワーク環境において呼を発するように動作可能なUE装置であって、該呼は、被呼側へと向けられており、該装置は、該呼に関連した呼情報を該IMSネットワーク部に配置されたCCCFに提供する手段であって、該呼情報は呼参照番号を含んでいる、手段と;CCCFネットワークノードから、動的に割り当てられたIMRNであって、IMRNのプールから選択され、該被呼側の番号へとマッピングされる、動的に割り当てられたIMRNを受け取ることに応答して、該呼参照番号が依然として有効である(例えば、タイムアウトしていない)ことを確認する手段と;該呼参照番号が有効であることを確認することに応答して、該動的に割り当てられたIMRNを用いて該被呼側に関して呼ルーティングプロセスを開始するために、ネットワークエンティティに該動的なIMRNを提供する手段と;のうちの少なくとも1つまたはそれ以上を備えている、装置が本明細書で開示される。
【0006】
さらに別の局面では、CCCF性能を有していて、IMSネットワークに配置されるように適合されているネットワークノードであって、一範囲の被呼側番号に対して構成されたIMRNのプールを維持する手段であって、選択IMRNが、回路交換ネットワークにおいて発せられた呼に関してUE装置から受け取られた被呼側番号へと動的に割り当て可能である、手段と;UE装置から受け取られた該被呼側番号へと該選択IMRNを動的に割り当て、該UE装置に該選択IMRNを提供する手段と;該呼に関して呼ルーティングプロセスを実施するために、該選択IMRNが該ネットワークノードへと戻されたときにおいて該選択IMRNが依然として有効である(例えば、タイムアウトしていない)ことを確認する手段と;のうちの少なくとも1つまたはそれ以上を備えている、ネットワークノードが本明細書で開示される。
【0007】
本発明はさらに、以下の手段を提供する。
【0008】
(項目1)
回路交換(CS)ネットワークとインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワーク(112)とを含んでいるネットワーク環境(100)において呼をルーティングする方法であって、該呼は、該CSネットワーク部において、ユーザ機器(UE)装置(302)によって被呼側へと発せられ、該方法は、
該IMSネットワーク(112)に配置されたCCCF(call continuity control function)提供ネットワークノード(308)において、IPマルチメディアルーティング番号(IMRN)のプールから選択されたIMRNを動的に割り当てることであって、該動的に割り当てられたIMRNは、該被呼側の番号にマッピングされる、ことと、
該CCCFネットワークノード(308)から該UE装置(302)へと、該動的に割り当てられたIMRNを提供することと、
該被呼側への該呼をルーティングするために、該動的に割り当てられたIMRNを利用することと
を包含する、呼をルーティングする方法。
【0009】
(項目2)
上記呼に関連した呼参照番号がタイムアウトしていないことを確認した後に、上記動的に割り当てられたIMRNが、上記UE装置(302)によって発せられた該呼をルーティングするために利用される、項目1に記載の呼をルーティングする方法。
【0010】
(項目3)
上記動的に割り当てられたIMRNがタイムアウトしていないことを確認した後に、上記呼をルーティングするために、該動的に割り当てられたIMRNが上記CCCFネットワークノード(308)によって利用される、項目1または2に記載の呼をルーティングする方法。
【0011】
(項目4)
上記動的に割り当てられたIMRNを隔離した後において、後での使用のために、該動的に割り当てられたIMRNは、上記IMRNのプールへと開放して戻される、項目1〜3のいずれか一項に記載の呼をルーティングする方法。
【0012】
(項目5)
上記UE装置(302)と上記CCCFネットワークノード(308)とが、CAMEL(Customized Applications for Mobile Enhanced Logic)アプリケーション部(CAP)メッセージを用いて、移動通信交換局(MSC)(304)を介して通信する、項目1〜4のいずれか一項に記載の呼をルーティングする方法。
【0013】
(項目6)
上記UE装置(302)と上記CCCFネットワークノード(308)とが、SIP(Session Initiation Protocol)メッセージを用いて、通信する、項目1〜4のいずれか一項に記載の呼をルーティングする方法。
【0014】
(項目7)
上記UE装置(302)と上記CCCFネットワークノード(308)とが、USSD(Unstructured Supplementary Service Data)メッセージを用いて、通信する、項目1〜4のいずれか一項に記載の呼をルーティングする方法。
【0015】
(項目8)
回路交換(CS)ネットワークとインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワーク(112)とを含んでいるネットワーク環境(100)において呼を発するように動作可能なユーザ機器(UE)装置(302)であって、該呼は、被呼側へと向けられており、該装置は、
該IMSネットワーク(112)に配置されたCCCF(call continuity control function)提供ネットワークノード(308)から、動的に割り当てられたIPマルチメディアルーティング番号(IMRN)であって、IMRNのプールから選択され、該被呼側の番号へとマッピングされる、動的に割り当てられたIMRNを受け取ることに応答して、該CCCFネットワークノード(308)から戻された呼参照番号が依然として有効であることを確認する手段(648)と、
該呼参照番号が有効であることを確認することに応答して、該動的に割り当てられたIMRNを用いて該被呼側に関して呼ルーティングプロセスを開始するために、ネットワークエンティティに該動的なIMRNを提供する手段(602、604、633)と
を備える、ネットワーク環境(100)において呼を発するように動作可能なUE装置(302)。
【0016】
(項目9)
上記手段(602、604、633)が、CAMEL(Customized Applications for Mobile Enhanced Logic)アプリケーション部(CAP)を用いて動作可能である移動通信交換局(MSC)へのメッセージを生成する手段を備える、項目8に記載のネットワーク環境(100)において呼を発するように動作可能なUE装置(302)。
【0017】
(項目10)
上記手段(602、604、633)が、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて、上記CCCFノード(308)へのメッセージを生成する手段を備える、項目8に記載のネットワーク環境(100)において呼を発するように動作可能なUE装置(302)。
【0018】
(項目11)
上記手段(602、604、633)が、USSD(Unstructured Supplementary Service Data)を用いて、上記CCCFノード(308)へのメッセージを生成する手段を備える、項目8に記載のネットワーク環境(100)において呼を発するように動作可能なユーザ機器(UE)装置(302)。
【0019】
(項目12)
CCCF(call continuity control function)性能(116)を有していて、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワーク(112)に配置されるように適合されているネットワークノード(120)であって、
一範囲の被呼側番号に対して構成されたIPマルチメディアルーティング番号(IMRN)のプールを維持する手段(122)であって、選択IMRNが、回路交換ネットワークにおいて発せられた呼に関してユーザ機器(UE)装置(302)から受け取られた被呼側番号へと動的に割り当て可能である、手段(122)と、
UE装置(302)から受け取られた該被呼側番号へと該選択IMRNを動的に割り当て、該UE装置(302)に該選択IMRNを提供する手段(126)と、
該呼に関して呼ルーティングプロセスを実施するために、該選択IMRNが該ネットワークノード(120)へと戻されたときにおいて該選択IMRNが依然として有効であることを確認する手段(124、126)と
を備える、CCCF性能(116)を有しているネットワークノード(120)。
【0020】
(項目13)
上記選択IMRNが、CAMEL(Customized Applications
for Mobile Enhanced Logic)アプリケーション部(CAP)メッセージを用いて、移動通信交換局(MSC)(304)を介して上記UE装置(302)に提供される、項目12に記載のCCCF性能(116)を有しているネットワークノード(120)。
【0021】
(項目14)
上記選択IMRNが、SIP(Session Initiation Protocol)メッセージを用いて上記UE装置(302)に提供される、項目12に記載のCCCF性能(116)を有しているネットワークノード(120)。
【0022】
(項目15)
上記選択IMRNが、USSD(Unstructured Supplementary Service Data)メッセージを用いて、上記UE装置(302)に提供される、項目12に記載のCCCF性能(116)を有しているネットワークノード(120)。
【0023】
(項目16)
後での使用のために、上記選択IMRNを上記IMRNのプールへと開放した後において該選択IMRNを隔離する手段(124、126)をさらに備える、項目12に記載のCCCF性能(116)を有しているネットワークノード(120)。
【0024】
(摘要)
一実施形態において、回路交換(CS)ネットワークとインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワーク(112)とを含んでいるネットワーク環境(100)において呼のルーティングを管理するためのスキームが開示される。呼がCSネットワークにおいてユーザ機器(UE)装置(302)によって発せられたとき、その呼に関連した呼情報が、IMSネットワーク(112)に配置されたCCCF(call continuity control function)ネットワークノード(308)に提供される。CCCFノード(308)おいて、E.164番号のプールは、被呼側番号へとマッピングされているかそれ以外の態様で被呼側番号に関連しているIPマルチメディアルーティング番号(IMRN)として維持されている。CCCFノード(308)は、UE装置(302)から受け取られた被呼側番号に関して選択IMRNを動的に割り当て、それをUE装置(302)に戻す。次いで、その動的に割り当てられたIMRNが、被呼側に対する呼のルーティングに利用される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】回路交換ネットワークインフラストラクチャとIPマルチメディアサブシステム(IMS)インフラストラクチャとを含むネットワーク環境を示し、ここで、本特許開示の一実施形態が実施され得る。
【図2】本特許開示の例示的な実施形態のフローチャートを示す。
【図3】一実施形態に従い、動的に割り当てられたIPマルチメディアルーティング番号(IMRN)を用いることによる、呼のルーティングに対するメッセージフロー図を示す。
【図4】別の実施形態に従い、動的に割り当てられたIMRNを用いることによる、呼のルーティングに対するメッセージフロー図を示す。
【図5A】さらなる別の実施形態に従い、動的に割り当てられたIMRNを用いることによる、呼のルーティングに対するメッセージフロー図を示す。
【図5B】さらなる別の実施形態に従い、動的に割り当てられたIMRNを用いることによる、呼のルーティングに対するメッセージフロー図を示す。
【図6】本開示の目的のために動作可能である通信装置の一実施形態のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本特許開示の実施形態のさらなる完全な理解は、添付の図面と併せて考慮される場合、以下の詳細な記述を参照することによって、もたらされ得る。
【0027】
ここで本特許開示のシステムおよび方法は、実施形態が最良になされ、および用いられ得る方法の様々な例を参照して記載される。類似する参照番号は、同様または対応する部分を示すために、記載およびいくつかの図面を通して用いられ、ここで様々な要素は必ずしも縮尺通りではない。ここで図面、特に図1を参照すると、例示的なネットワーク環境100が示され、本特許開示の一実施形態は、回路交換ネットワークにおけるUE装置によって発信される呼に関する呼のルーティングを管理するために実施され得る。示されるように、ネットワーク環境100は、複数のUE装置102−1〜102−Nに対して利用可能である複数のアクセス技術からなるアクセススペース104を含む。本開示の様々な目的のために、UE装置は、任意の限定の(tethered)または非限定の(untethered)通信装置であり得、ならびに、適切な無線モデムまたはモバイル通信装置(例えば、セル式電話、またはメッセージを受信および送信、ならびにウェブ閲覧をすることができるデータ通信可能なハンドヘルドなど)を備える任意のパーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、パームトップ、またはハンドヘルドコンピュータ装置)、あるいはeメール、ビデオメール、インターネットアクセス、企業データアクセス、メッセージング、カレンダーおよびスケジューリング、情報管理などが可能である任意の改良型PDA装置または一体型情報家電を含み得る。好適には、UE装置が、回路交換(CS)通信およびパケット交換(PS)通信の両方に携わることができ、継続が失われることなく、通信の一つのモードから別のモードへと移動することができるという点において、マルチモードにおいて動作可能である。
【0028】
アクセススペース104は、CSおよびPSネットワークの両方からなり得、無線技術、有線技術、ブロードバンドアクセス技術などを含み得る。例えば、参照番号106は、Global System for Mobile Communications(GSM)ネットワークおよび符号多重分割アクセス(CDMA)ネットワークなどの無線技術を意味するが、これらの教示は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)対応のセル式ネットワーク(例えば、3GPPまたは3GPP2)に拡張され得る。参照番号108は、無線ローカルエリアネットワーク、すなわちWLAN、Wi−MAXネットワーク、および、DSL、ケーブルブロードバンドなどの固定ネットワークを含むブロードバンドアクセスネットワークを意味する。従来の有線PSTNインフラストラクチャ110もまた、アクセススペース104の一部として例示される。
【0029】
IPマルチメディアサブシステム(IMS)コアネットワーク112は、任意のCSベースのネットワークを含み、上述した様々なアクセスネットワークと結合される。周知のように、3GPPによって規定されるIMS規格は、サービスプロバイダが、任意のネットワークタイプ上において、IPを介して伝送され得る様々なサービスを管理することができるように設計されており、ここで、IPはベアラートラフィックとセッション開始プロトコル(SIP)ベースの信号伝達トラフィックとの両方をトランスポートするために用いられる。概して、IMSは、アプリケーション(すなわちサービス)およびネットワーク(すなわちアクセス)を管理するためのフレームワークであり、マルチメディアサービスを提供することが可能である。IMSは、「アプリケーションサーバ」を、例えば、voice call continuity(VCC)、プッシュツートーク(PTT)などの、加入者が使用するサービスを伝送するネットワーク要素として規定する。IMSは、共通の制御構成要素を規定することによってアプリケーションを管理し、それぞれのアプリケーションサーバ(AS)は、例えば、加入者のプロフィール、IMSの移動性、ネットワークアクセス、認証、サービス認証、課金、請求書発行(billing)、オペレータ間機能、およびレガシー(legacy)電話ネットワークを用いる相互動作を有することが必要とされる。
【0030】
IMSが、主にGSMネットワークに取り組む3GPP規格本体によって規定される一方で、別のグループである3GPP2は、マルチメディアドメイン(MMD)と呼ばれる、極めて類似したアーキテクチャを規定することに関連することは理解されるべきである。MMDは、基本的にはCDMAネットワークのためのIMSである。なぜならば、MMDおよびIMSは、概略的には同じであり、「IMS」という用語は、本特許開示においては、適用可能である場合、IMSおよびMDDの両方としてまとめて称するように用いられ得るからである。
【0031】
続けて図1を参照すると、参照番号114−1〜114−Nは、上において示されたように、例えば、VCC、PTTなどの様々なサービスをサポートするように動作可能である複数のASノードを示す。さらに、呼の継続および適切なドメイン選択を実施するために、別のネットワークノードまたはAS120は、call continuity control function(CCCF)116およびネットワークドメイン選択(NeDS)118と称される機能性をインプリメントする、加入者のホームIMSコアネットワークの一部として提供され得る。基本的には、AS120のCCCF部分116は、CSドメインとIMSドメインとの間における呼ハンドオーバー/ルーティングを含み、ホームIMSネットワークに常駐し、かつ、全ての呼セッションおよび関連するモバイルvoice−over−IP(VoIP)ベアラートラフィックを追跡する、新たなIMSアプリケーションサーバとして動作可能である。AS116のNeDS部分118は、とりわけ、IMSネットワークとCSネットワーク(例えば、GSMまたはCDMA)との間における登録/登録解除の管理の実行を担う。潜在的には別々の機能であるが、CCCFおよびNeDSの両方の機能性を、図1に示されるような単一のIMS互換性のネットワーク要素120に統合することが可能である。さらに、適切なデータベース構造(例えば、DB122)、タイマー機構(例えば、タイマー124)、および適切なロジック126は、以下でさらに詳細に記載されるように、選択IPマルチメディアルーティング番号(IMRN)が、呼のルーティングのために動的に割り当てられ得るIMRNのプールを構成および管理するために、AS120に関連して提供され得る。
【0032】
本特許出願の背景技術のセクションにおいて示されたように、無線装置がCSドメインにおける呼を発信する場合であって、その呼が行われている間に呼の継続を要求し得る場合、その呼は、加入者のホームIMSネットワークのCCCFノードに対してルーティングされる。しかしながら、そのような呼のルーティングプロセスは、以前に指摘したように、様々な弱点を有することが知られている。
【0033】
本特許開示の教示に従い、CCCF性能を有するIMSネットワークノードは、好適には、以下のことを実行するための、適切なロジック/構造/ソフトウェア/ファームウェアモジュールを提供される:CCCFノードにて終了するIMRNとして動作可能であるE.164のプールを維持することであって、ここで、選択IMRNは、UE装置から受信された、被呼側の番号に動的に割り当てられ得る、こと;その選択IMRNを、受信された、被呼側の番号に動的に割り当てること、およびその選択IMRNを発信側のUE装置に提供すること;その選択IMRNが、被呼側の番号に関して呼のルーティングプロセスを実施するために、ネットワークノードに戻される場合に、その選択IMRNがタイムアウトしていないことを確認すること;および、必要に応じて、その選択IMRNを、後での使用のために、IMRNのプールに戻したのちに、一時期の間その選択IMRNを隔離(quarantine)すること。
【0034】
動的に割り当て可能なIMRNのプールを管理するために、CCCFノード(例えば、AS120)は、E.164番号に関する多数の方法にて構成され得る。例えば、特定のE.164番号は、IMRN範囲の「開始アドレス」の番号として提供され得る。別のE.164番号は、IMRN範囲に関して、範囲デリミタとして動作し得る。柔軟性を許容するために、異なる番号の範囲から構成されるように、異なるプールのIMRNを提供することが所望され得る。さらに、適切なタイマー機構は、割り当てられたIMRNが有効のままであるか(例えば、IMRNがタイムアウトしていない、すなわち、IMRNが適切な制限時間内にて用いられている)、または適切な隔離時間が与えられたことを保証するために、CCCFノードにおいてインプリメントされ得る。以下で詳細に記載されるように、CCCFノードにおけるIMRNに関連するタイマーおよび発信側のUE装置における呼参照番号に関連するタイマーの管理は、IMRNを作成するために余分な桁をE.164番号に付加する必要なく呼のルーティングのために用いられ得るIMRNの動的な提供を可能にする。
【0035】
図2は、UE装置によるCS由来の呼に関して、呼のルーティングを管理する本特許開示の方法全体の例示的な実施形態のフローチャートを示す。ブロック202において、例えば、呼に関連する呼参照番号、被呼側の番号(すなわち、Bの番号)、サブアドレス情報などの、その呼に関連する情報の様々な部分(それらは以下で、「呼情報」と総称的に呼ばれ得る)は、例えば、CCCFネットワークノードなどのIMSネットワークノードへ、発信元のUE装置を発信することによって提供される。また、タイマーは、呼情報の少なくとも一部をモニタリングするために用いられるUE装置上にて開始され得る。特に、タイマーは、特定の呼参照番号が生成されてCCCFノードに転送されるゆえに、その経過時間をモニタリングするためにインプリメントされる。CCCFネットワークノードにおいて、IMRNプールから選択されたIMRNは、呼参照番号に関して動的に関連しており、ここで、IMRNは、例えば、受信された、被呼側の番号など、少なくとも呼情報の一部にマッピングされる(ブロック204)。また、タイマーは、動的に割り当てられたIMRNに関連した有効期間(time−to−live)変数をモニタリングするために、ネットワークノードにおいて開始され得る。その後、動的に割り当てられたIMRNは、以下で記載されるように、適切なメッセージングを用いて、UE装置に提供される。UE装置において動的に割り当てられたIMRNを受信した後、呼参照番号に関連した経過時間は、それが古くないことを保証するためにモニタリングされる(ブロック206)。動的に割り当てられたIMRNは、その経過時間が選択条件を満たす、例えば、有効期間の値内である場合、そのUE装置によって受け入れられる(ブロック208)。適切なセットアップが、次いで、動的IMRNを用いてUE装置によって開始され、それによって、その受け入れられたIMRNは、CCCFノードにて終了するゆえに、CCCFノードに戻される。ネットワークノードにおいてIMRNを受信した後、その有効期間変数は、それがタイムアウトしていないことを保証するためにモニタリングされる(ブロック210)。その後、動的に割り当てられたIMRNに関連する被呼側の番号は、その呼をルーティングするために利用される。一インプリメンテーションにおいて、動的IMRNは、必要に応じて、IMRNのプールに戻され得、ここで、動的IMRNは後での使用のために再利用されるかまたは利用可能となる前に、所定の期間の間隔離され得る(ブロック212)。
【0036】
前述に基づいて、当業者は、呼情報、すなわち被呼側の番号、呼参照番号などが、提供CCCFノードへ、UE装置によって送信される場合、そのCCCFノードにおける適切なロジックが、受信された呼情報をE.164ベースIMRNにマッピングし、UE装置に送信される記録を生成し得ることを理解する。IMRNと呼参照番号を相関させた後、UEは、CCCFノードにて終了するIMRNを用いて呼をセットアップする。そのIMRNは次いで、その呼を被呼側にルーティングするため、元々の被呼側番号を引き出すために、その記録に対して問い合わせられる。
【0037】
UE装置とホームIMSネットワークのCCCFノードとの間におけるメッセージフローが、複数の他の適切なネットワークインフラストラクチャ要素を介して仲介され得、かつ装置の性能ならびにネットワークの特性および使用されるプロトコルに依存する複数の方法においてインプリメントされ得ることは、当業者によって理解されるべきである。通常、メッセージフローは、UE装置とホームIMS CCCFノードとの間に配置された、移動通信交換局(MSC)およびメディアゲートウェイ制御機能(MGCF)要素などのネットワーク要素を介して仲介され得る。以下で説明されるのは、メッセージフローの複数の例示的なインプリメンテーションであり、ここで、動的に割り当てられたIMRNは、CSドメインにおいて発信された呼に関して、呼のルーティングのために利用される。
【0038】
図3は、動的IMRN割り当てに基づく呼のルーティングのためのメッセージフローの実施形態300を示し、ここで、CAMEL(Customized Applications for Mobile Enhanced Logic)がインプリメントされる。CSドメインおよびIMSドメインモードの機能性を有する無線UE装置302は、訪問先MSC304に対してセットアップメッセージ310を生成するように動作可能であり、ここで、セットアップメッセージは、呼参照IDまたは番号、被呼側の番号、サブアドレス情報などの、適用可能な呼情報を含む。適切なタイマー機構309は、呼参照番号に関連する有効期間変数をモニタリングするために、UE装置にて開始され得る。セットアップメッセージ310に応答して、MSC304は、CAMELアプリケーション部(CAP)互換メッセージ312である、Initial検出ポイント(DP)メッセージを生成し、そのメッセージはユーザのホームIMSネットワークに配置されたCCCFネットワークノード308へ呼情報を運ぶ。ユーザがVCC呼をすることが許可されていることを確証した後、CCCFノードは、受信された、被呼側の番号に基づいて選択IMRNを動的に割り当て、CAP−Connectメッセージ314を介して、選択IMRNをMSC304に戻す。適切なタイマー機構は、動的に割り当てられたIMRNに関連した有効期間変数をモニタリングするために、CCCFノード308において開始され得る(ブロック316)。UE装置のタイマー機構に基づいて呼参照がタイムアウトしていないことを確証した後、CAP−Connectメッセージ314の受信に応じて、MSC304は、呼のルーティングのために、MGCF306に対する動的IMRNを含む、Initial Addressメッセージ(IAM)318を開始する。SIP Inviteメッセージ320は、動的IMRN(その呼を被呼側へとルーティングするためにマッピングする被呼側の番号(図示されず))を利用するCCCFノード308に対して、MGCF306によって生成される。様々な中間のSIPメッセージおよびリソース割り当て/指定(reservation)の交渉が、SIP Invite320の後にMGCF306と被呼側との間において生じ得ることは認識されるべきであり、そのことについては、ここでは特に詳細には記載しない。また、ベアラーパスがUE装置302と被呼側との間に確立される前に生じる追加的なISUPメッセージングもまたここでは示されない。
【0039】
CCCFノード308において、SIP Invite320を介して、動的に割り当てられたIMRNを受信した後、タイマー機構は、IMRNがタイムアウトしたかどうかを確証するために、停止され得る(ブロック322)。タイムアウトしている場合、SIP Inviteメッセージは捨てられ得、呼のルーティングプロセスは終了され得る。IMRNがタイムアウトしていない場合、CCCFは、IMRNに対して、元々の発呼された番号を用いてその呼を正しい宛て先にセットアップし得る。さらに、発呼者ID(CID)がSIP Inviteメッセージ320において受信されていない場合、CCCFノード308は、適切なプライバシーオプションを用いてCIDを挿入し得る。CCCFによって呼のルーティングのためにIMRNを用いた後、それはIMRNのプールへと戻され得、ここで、隔離期間タイマーが開始され得る(ブロック324)。それは、IMRNが、隔離時間タイマーが所定の期間の後に停止されるまで(ブロック326)、さらなる使用を禁止されるというようにである。
【0040】
以前に指摘したように、装置側におけるタイマー機構はまた、呼参照番号がタイムアウトしていないということを確証するために用いられ得る。その参照番号はUE装置によって用いられ、CCCFから受信された情報と相関される(例えば動的IMRN)。そのタイマーが、同一の参照番号がCCCFノードから受信し戻される前に期限切れとなる場合、UE装置は、所定の回数(例えば5回の試み)にて、呼プロセスを再度、試み得、その後、応答が受信されない場合、その呼手続きは失敗したものとされ得る。すなわち、UE装置がもはや有効ではない参照番号を受信する場合、それは捨てられ得、その呼手続きは終了され得る。
【0041】
図4は、動的IMRN割り当てに基づいた呼のルーティングのためのメッセージフローの実施形態400を示し、ここで、SIP Notifyの手続きはメッセージングのためにインプリメントされる。上記で説明されたCAMELベースのメッセージング手続きと同様に、CSドメインおよびIMSドメインモードの機能性を有する無線UE装置302は、MSC404に対して、セットアップメッセージを生成するように動作可能である。それに応答して、SIP Notifyメッセージ404がCCCFノード308に直接、転送され得る。これまでのように、SIP Notifyメッセージ404は、呼参照番号、被呼側の番号、サブアドレス情報などの、適用可能な呼情報を含む。適切なタイマー機構402は、呼参照番号に関連する有効期間変数をモニタリングするために、UE装置において開始され得る。SIP Notifyメッセージ404に応じて、CCCFノード308は、UE装置302に対してOKメッセージ406を生成する。その後、ユーザがVCC呼をなすことを許可されていることを確証した後、CCCFノードは、受信された、被呼側の番号に基づいて、選択IMRNを動的に割り当て、SIP Notifyメッセージ410を介して、UE302に戻す。再び、適切なタイマー機構は、動的に割り当てられたIMRNに関連した有効期間変数をモニタリングするために、CCCFノード308において開始され得る(ブロック408)。OKメッセージ414はCCCFノード308に対して、UE装置によって生成され、SIP Notifyメッセージ410の受信を認証する。呼参照がUE装置のタイマー機構に基づいてタイムアウトしていないことを確証した(ブロック412)後、動的IMRNを含むセットアップメッセージ416は、MSC304に対してUE装置302によって提供される。それに応じて、動的IMRNを有するIAMメッセージ418は、呼のルーティングのために、MGCF306に対して、MSC304によって生成される。CAMELベースのインプリメンテーションにおけるメッセージングと同様に、SIP Inviteメッセージ420は、動的IMRN(その呼を被呼側へとルーティングするためにマッピングする被呼側の番号(図示されず))を利用する。CCCFノード308に対して、MGCF306によって生成される。また、上述と同様に、様々な中間のSIPメッセージおよびリソース割り当て/指定の交渉が、SIP Invite420の後にMGCF306と、被呼側との間において生じ得る。ベアラーパスがUE装置302と被呼側との間に確立される前、追加的なISUPメッセージングもまた生じ得る。
【0042】
CCCFノード308において、SIP Invite420を介して、動的に割り当てられたIMRNを受信した後、タイマー機構は、IMRNがいまだに有効であるかどうかをモニタリングするために、停止され得る(ブロック422)。その後、IMRNがタイムアウトしていない場合、CCCFは、IMRNに対して、元々の発呼された番号を用いてその呼を正しい宛て先にセットアップし得る。IMRN開放および隔離などのさらなるプロセスは、上述されたプロセスと同様に、CCCFノード308によって実施され得る。適切なタイマー機構(ブロック424、426)は、従って、CCCFノード308においてインプリメントされ得る。さらに、装置側におけるタイマー機構もまた、呼に関連する呼参照番号に関して同様に用いられ得る。
【0043】
図5Aは、動的IMRN割り当てに基づいて呼のルーティングのためのメッセージフローの実施形態500Aを示し、ここで、Unstructured Supplementary Service Data(USSD)メッセージングがインプリメントされる。上述にて説明されたメッセージング手続きと同様に、無線UE装置302は、MSC404に対して、USSDメッセージ504を生成するように動作可能である。それに応答して、別のUSSDメッセージ506がCCCFノード308に直接、転送され得る。これまでのように、USSDメッセージ504、506は、呼参照番号、被呼側の番号、サブアドレス情報などの、適用可能な呼情報を含む。適切なタイマー機構502は、呼参照番号に関連する有効期間変数をモニタリングするために、UE装置において開始され得る。USSDメッセージ506に応じて、CCCFノード308は、MSC304に対する呼参照番号情報および動的IMRNならびに認証の両方を含むUSSD510を生成する。このUSSDメッセージメッセージ510はUE302に転送される。再び、適切なタイマー機構は、動的に割り当てられたIMRNに関連した有効期間変数をモニタリングするために、CCCFノード308において開始され得る(ブロック508)。呼参照がUE装置のタイマー機構に基づいてタイムアウトしていないことを確証した(ブロック514)後、動的IMRNを含むセットアップメッセージ516は、MSC304に対してUE装置302によって提供される。それに応じて、動的IMRNを有するIAMメッセージ518は、呼のルーティングのために、MGCF306に対して、MSC304によって生成される。以前に記載したメッセージングフローと同様に、SIP Inviteメッセージ520は、その呼を被呼側(図示されず)へとルーティングするために、CCCFノード308に対して、MGCF306によって生成される。CCCFノード308において、SIP Invite520を介して、動的に割り当てられたIMRNを受信した後、タイマー機構は、IMRNがタイムアウトしているかどうかをモニタリングするために、停止され得る(ブロック522)。その後、IMRNがタイムアウトしていない場合、CCCFは、IMRNに対して、元々の発呼された番号を用いてその呼を正しい宛て先にセットアップし得る。さらに、IMRN開放および隔離などのプロセスは、上述されたプロセスと同様に、CCCFノード308によって実施され得る。適切なタイマー機構(ブロック524、526)は、従って、CCCFノード308においてインプリメントされ得る。さらに、装置側におけるタイマー機構もまた、呼に関連した呼参照番号に関して同様に用いられ得る。
【0044】
USSDメッセージフローの実施形態500Bの別の変形は図5Bに示される。メッセージフローの実施形態500Bは、上述された実施形態500Aと実質的に同一であるが、別々のUSSD認証メッセージ550および556がUE302とCCCF308との間において伝搬される点は除く。したがって、追加のUSSDメッセージング554は、CCCF308からUE302へのIMRN情報を搬送するために提供される。
【0045】
図6は、本特許開示の目的のために、例えばUE302などの無線UE装置として動作可能である通信装置の一実施形態のブロック図を示す。UE302の一実施形態が図6において示されるものと同様な配置を備え得るけれども、記載される様々なモジュールに関して、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアにおける複数の変形および修正が存在し得ることは、ここでの参照において、当業者によって認識される。したがって、図6の配置は、本特許開示の実施形態に関して、限定のためではなく、例示のためであると考えられるべきである。UE302の実施形態の全体的な制御を提供するマイクロプロセッサ602は、マルチメディアモード通信(例えば、CSドメイン、IMSなどのIPドメイン)が可能である通信サブシステム604に動作可能なように結合される。通信サブシステム604は、概して、一つ以上の受信器608および一つ以上の送信器614、ならびに、一つ以上のローカル発振器(LO)モジュール610およびデジタル信号プロセッサ(DSP)612などの処理モジュールなどの関連する構成要素を含む。通信分野における当業者に明らかであるように、通信モジュール604の特定の設計は、モバイル装置が動作することを意図されている通信ネットワーク(例えば、CDMAネットワーク、GSMネットワーク、WLANなど)に依存し得る。しかしながら、特定の設計にかかわらず、適切なアクセスインフラストラクチャ605(例えば、セル式基地局のタワー、WLANのホットスポットなど)を介して、アンテナ606によって受信された信号は受信器608に提供される。その受信器は、信号増幅、周波数ダウンコンバージョン、フィルタリング、チャネル選択、アナログ−デジタル(A/D)変換などの、通常の受信器機能を実行し得る。同様に、送信される信号は、変調およびエンコーディングを含む処理で、例えば、DSP612によって処理され、ならびに、デジタル−アナログ(D/A)変換、周波数アップコンバージョン、フィルタリング、増幅、および、アンテナ616を介し、電波送信媒体(air)−ラジオ(radio)インターフェースを介した送信のために、送信器614に提供される。
【0046】
マイクロプロセッサ602はまた、補助入力/出力(I/O)618、シリアルポート620、ディスプレイ622、キーボード/キーパッド624、スピーカ626、マイクロフォン628、ランダムアクセスメモリ(RAM)630、狭域通信サブシステム632、および、概して参照番号633としてラベルされているタイマー機構などの、任意の他の装置サブシステムなどの、更なるデバイスサブシステムとインターフェースし得る。アクセスを制御するために、加入者識別モジュール(SIM)またはリムーバブルユーザ識別モジュール(RUIM)インターフェース634もまた、マイクロプロセッサ602と通信するように提供され得る。一インプリメンテーションにおいて、SIM/RUIMインターフェース634は、複数のキー構成644ならびにIDおよび加入者関連データなどの他の情報646を有するSIM/RUIMカードを用いて動作可能である。
【0047】
オペレーティングシステムソフトウェアおよび適用可能なサービスロジックソフトウェアは、フラッシュメモリ635などの固定記憶装置モジュール(すなわち不揮発性記憶装置)において具体化され得る。一インプリメンテーションにおいて、フラッシュメモリ635は、例えば、コンピュータプログラム636(例えばサービス処理ロジック)のための記憶装置領域、ならびに、装置状態637、アドレスブック639、他の個人情報マネージャ(PIM)データ641、および参照番号643として一般にラベルされる他のデータ記憶装置領域などのデータ記憶装置領域などの、異なる領域に分離され得る。トランスポートスタック645は、一つ以上の適切なラジオ−パケットトランスポートプロトコルを実施するために提供され得る。さらに、呼ハンドオーバー/継続ロジックモジュール648は、上で説明されたように、呼参照ID生成、検証、確証、およびIMRNとの相関を実施するために提供される。
【0048】
本特許開示の実施形態の動作および構成は上述にて説明された詳細な記載から明らかであると考えられる。示され、記載された例示的な実施形態が好適であるとして特徴付けられる一方で、様々な変更および修正が、添付の請求の範囲において説明される本特許開示の範囲から逸脱することなく、なされ得ることは容易に理解されるべきである。
【0049】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【符号の説明】
【0050】
100 ネットワーク環境
104 アクセススペース
112 IMSコアネットワーク
114 ASノード
120 ネットワークノード
122 データベース
124 タイマー
126 動的IMRN割り当ておよび確認ロジック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークノード(308)のための方法であって、
前記方法は、
前記ネットワークノード(308)において、第1のメッセージ(404)を受信することと、
前記第1のメッセージ(404)を受信したことに基づいて、第2のメッセージ(410)内のE.164番号をユーザ機器(UE)装置(302)に送信することと、
前記E.164番号を含むSIP Inviteメッセージ(420)を受信することと、
前記E.164番号に関連付けられた元々の被呼側の番号を用いて呼をセットアップすることであって、前記呼をセットアップすることは、前記ネットワークノード(308)によって発呼者IDを挿入することを含む、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のメッセージ(404)は、第1のSIP(Session Initiation Protocol)メッセージであり、前記第2のメッセージは、第2のSIPメッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記呼は、前記UE装置(302)から発せられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記E.164番号は、前記ネットワークノード(308)によって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークノード(308)によって、前記SIP Inviteメッセージ(420)において受信された前記E.164番号が有効であるかどうかを確認することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記呼は、前記SIP Inviteメッセージ(420)において受信された前記E.164番号が有効であるという確認に基づいて、セットアップされる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ネットワークノード(308)であって、
前記ネットワークノード(308)は、少なくとも1つのコンポーネントを含み、
前記少なくとも1つのコンポーネントは、
第1のメッセージ(404)を受信することと、
前記第1のメッセージ(404)を受信したことに基づいて、第2のメッセージ(410)内のE.164番号をユーザ機器(UE)装置(302)に送信することと、
前記E.164番号を含むSIP Inviteメッセージ(420)を受信することと、
前記E.164番号に関連付けられた元々の被呼側の番号を用いて呼をセットアップすることであって、前記呼をセットアップすることは、前記ネットワークノード(308)によって発呼者IDを挿入することを含む、ことと
を行うように構成されている、ネットワークノード(308)。
【請求項8】
前記第1のメッセージ(404)は、第1のSIP(Session Initiation Protocol)メッセージであり、前記第2のメッセージは、第2のSIPメッセージである、請求項7に記載のネットワークノード(308)。
【請求項9】
前記呼は、前記UE装置(302)から発せられる、請求項7に記載のネットワークノード(308)。
【請求項10】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、前記E.164番号を割り当てるようにさらに構成されている、請求項7に記載のネットワークノード(308)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、前記SIP Inviteメッセージ(420)において受信された前記E.164番号が有効であるかどうかを確認するようにさらに構成されている、請求項7に記載のネットワークノード(308)。
【請求項12】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、前記SIP Inviteメッセージ(420)において受信された前記E.164番号が有効であるという確認に基づいて、前記呼をセットアップするようにさらに構成されている、請求項11に記載のネットワークノード(308)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−13116(P2013−13116A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−178668(P2012−178668)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2007−839(P2007−839)の分割
【原出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】