ISO教育ゲームシステム
【課題】 ISOの学習を容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しく行うことが可能なISO教育ゲームシステムを提供する。
【解決手段】 ISOに関する教育を行うためのゲームを提供するISO教育ゲームシステムである。仮想の企業の経営をシミュレートしながら、ISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態で、ゲームを進行させるゲーム進行手段を備える。経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段を備える。
【解決手段】 ISOに関する教育を行うためのゲームを提供するISO教育ゲームシステムである。仮想の企業の経営をシミュレートしながら、ISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態で、ゲームを進行させるゲーム進行手段を備える。経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ISO教育ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ISO(International Organization for Standardization)の教育は、本や書類といった教材を使用してコンサルタントが講義を行うという形態が一般的であった。
【0003】
しかしながら、ISOの学習は非常に労力を要するため、学習を容易にする教育システムが望まれていた。
【0004】
このような事情に鑑みなされた従来技術として、例えば、特許文献1の技術がある。
【0005】
特許文献1には、ISOの認証を取得するための業務の内容及びその実行順序を示すフローチャートを記載した複数の文書を記憶する手段と、この記憶手段の文書を読み出す手段と、読み出された文書を表示する手段とを備えるISO認証取得教育管理システムが記載されている。
【0006】
特許文献1の技術によれば、本や書類といった従来の教材を用いた学習よりも、必要な情報の閲覧に要する時間を短縮できるため、ISOの習得が容易になるという効果が得られる。
【特許文献1】特開2001−117476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術では、単に、必要な情報の閲覧に要する時間を短縮されるだけであり、学習自体に対する興趣は、本や書類といった教材を使用して行う従来の学習と同様であった。
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ISOの学習を容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しく行うことが可能なISO教育ゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明のISO教育ゲームシステムは、ISOに関する教育を行うためのゲームを提供するISO教育ゲームシステムであって、仮想の企業の経営をシミュレートしながら、ISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態で、前記ゲームを進行させるゲーム進行手段と、前記経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、ISOに関する問題を出題する出題手段と、前記ゲームの参加者による前記問題に対する解答を採点する採点手段と、を備えることが好ましい。
【0011】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記採点手段による採点結果に応じて、前記経営管理システムに含まれるISO要求事項の選択に用いられる仮想上の選択用ツールを参加者に付与する選択用ツール付与手段を備え、前記選択用ツールを用いて選択されたISO要求事項が構築されるようになっていることが好ましい。
【0012】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記出題手段により出題される問題には、前記ゲームの開始段階で出題され、ゲーム開始当初に付与される前記選択用ツールの数を決定するための初期問題が含まれていることが好ましい。
【0013】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記出題手段により出題される問題には、前記仮想の企業を経営する上で発生するトラブルに対応する事項を、ISO要求事項の中から参加者に選択させるトラブル対応問題が含まれていることが好ましい。
【0014】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記トラブル対応問題に対応する事項は、前記選択用ツールを用いて選択されることが好ましい。
【0015】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記選択用ツールには、前記ISO要求事項のカテゴリを選択するための第1の選択用ツールと、前記カテゴリ内の個々の項目を選択するための第2の選択用ツールと、が含まれていることが好ましい。
【0016】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっていることが好ましい。
【0017】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっており、前記仮想の企業の当初資金或いは売上金を用いて前記選択用ツールを参加者が購入することも可能となっていることが好ましい。
【0018】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記出題手段により出題される問題の内容及び数を、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【0019】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記初期問題の内容及び設問数と、前記初期問題に対する正答数に応じた前記選択用ツールの付与数と、を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【0020】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記トラブル対応問題の内容及び設問数を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【0021】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記経営管理システムの構築度と前記仮想の企業の売上高の増減との対応付けを、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、仮想の企業の経営をシミュレートしながらISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態でゲームを進行させるゲーム進行手段と、経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段とを備えるので、ゲームという形態でISOの学習を行うことができる。よって、ISOの学習を、容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しみながら行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について説明する。
【0024】
〔第1の実施形態〕
本実施形態に係るISO教育ゲームシステム100は、図1に示すように、ISO教育ゲームを提供するサーバ1と、ISO教育ゲーム(以下、単にゲーム)の参加者により操作される参加者用端末装置2と、当該ISO教育ゲームシステム100の管理者により操作される管理者用端末装置4と、を備えて構成されている。
【0025】
各参加者用端末装置2とサーバ1、管理者用端末装置4とサーバ1とは、それぞれインターネットなどのネットワーク3を介して通信接続可能となっている。
【0026】
サーバ1、管理者用端末装置4、参加者用端末装置2は、例えば、PC(Personal Computer)或いはその他の情報処理端末装置である。
【0027】
サーバ1は、ゲーム進行手段、経営管理システム構築度管理手段、出題手段、採点手段、選択用ツール付与手段として機能する。
【0028】
管理者用端末装置4は、サーバ1及びネットワーク3との協働により、設定変更手段として機能する。
【0029】
管理者は、管理者用端末装置4を操作することにより、サーバ1の登録内容、すなわち、ゲームの内容の設定変更を行うことができる。
【0030】
管理者が管理者用端末装置4を操作してブラウザを起動し、所定のURL(Uniform Resource Locator)にインタネット接続することにより、サーバ1により提供されるゲームのサイトに管理者用端末装置4を接続させ、ゲームの設定変更を行うことができる。
【0031】
他方、参加者は、参加者用端末装置2を操作することにより、ゲームに参加し、該ゲームを実行することができる。
【0032】
すなわち、参加者が参加者用端末装置2を操作してブラウザを起動し、所定のURLにインターネット接続することにより、サーバ1により提供されるゲームのサイトに参加者用端末装置2を接続させ、ゲームを行うことができる。
【0033】
本実施形態で説明するゲームは、ISO規格に関する品質マネジメントシステム(以下、QMS)をできるだけ高い完成度となるよう構築することにより、仮想の企業の業績(売上)をできるだけ伸ばすことを目的としている。
【0034】
すなわち、ゲームは、QMSの構築度が高いほど売上が伸びるような設定となっている。具体的には、企業には基準となる売上高が設定されており、QMSの構築度に応じて売上が増減する仕組みとなっている。
【0035】
ゲームは、仮想の企業を運営するシミュレーションゲームであり、該企業を1年間(12ヶ月間)に亘って経営する過程で、月毎に発生するトラブルに対応しながら進行する。
【0036】
なお、ここでいう期間(1年間)は、ゲームの進行上における仮想上の期間であり、実際にゲームを実行する時間の長さとは無関係である。
【0037】
また、本実施形態の場合、上記仮想の企業は、例えば、弁当屋である。
【0038】
QMSの構築は、プロセスカード(第1の選択用ツール)及びプロセスチップ(第2の選択用ツール)を取得し、それら取得したプロセスカード及びプロセスチップをQMSに含まれる各種の事項(以下、ISO要求事項)に対応させて配置することにより行われる。
【0039】
図2はQMSの体系図である。
【0040】
図2に示すように、QMSの要求事項としては、例えば、「5 経営者の責任」、「6 資源の運用管理」、「7 製品実現」、「8 測定、分析及び改善」といった各種のカテゴリが存在する。
【0041】
更に、図2に示すように、これらの各カテゴリの中には、複数の項目が含まれるものがある。
【0042】
ここで、各カテゴリに含まれる項目の例を以下に示す。なお、簡単のため、「5 経営者の責任」よりも前の各カテゴリ及び項目については省略する。また、以下のQMSの要求事項において説明されている「管理者」は、ISO教育ゲームシステム100の管理者とは別である。
【0043】
「5 経営者の責任
5.1 経営者のコミットメント
トップマネジメントは、品質マネジメントシステムの構築及び実施、並びにその有効性を継続的に改善することに対するコミットメントの証拠を次の事項によって示すこと。
a) 法令・規制要求事項を満たすことは当然のこととして、顧客要求事項を満たすことの重要性を組織内に周知する。
b) 品質方針を設定する。
c) 品質目標が設定されることを確実にする。
d) マネジメントレビューを実施する。
e) 資源が使用できることを確実にする。
【0044】
5.2 顧客重視
顧客満足の向上を目指して、トップマネジメントは、顧客要求事項が決定され、満たされていることを確実にすること(7.2.1及び8.2.1参照)。
【0045】
5.3 品質方針
トップマネジメントは、品質方針について次の事項を確実にすること。
a) 組織の目的に対して適切である。
b) 要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善に対するコミットメントを含む。
c) 品質目標の設定及びレビューのための枠組みを与える。
d) 組織全体に伝達され、理解される。
e) 適切性の持続のためにレビューする。
【0046】
5.4 計画
5.4.1 品質目標
トップマネジメントは、組織内のそれぞれの部門及び階層で品質目標が設定されていることを確実にすること。その品質目標には、製品要求事項[7.1a)参照]を満たすために必要なものがあれば含めること。品質目標は、その達成度が判定可能で、品質方針との整合性がとれていること。
【0047】
5.4.2 品質マネジメントシステムの計画
トップマネジメントは、次の事項を確実にすること。
a) 品質目標及び4.1に規定する要求事項を満たすために、品質マネジメントシステムの計画が策定される。
b) 品質マネジメントシステムの変更が計画され、実施される場合には、品質マネジメントシステムが“完全に整っている状態”(integrity)を維持している。
【0048】
5.5 責任、権限及びコミュニケーション
5.5.1 責任及び権限
トップマネジメントは、責任及び権限が定められ、組織全体に周知されていることを確実にすること。
【0049】
5.5.2 管理責任者
トップマネジメントは、管理層の中から管理責任者を任命すること。管理責任者は与えられている他の責任とかかわりなく次に示す責任及び権限をもつこと。
a) 品質マネジメントシステムに必要なプロセスの確立、実施及び維持を確実にする。
b) 品質マネジメントシステムの実施状況及び改善の必要性の有無についてトップマネジメントに報告する。
c) 組織全体にわたって、顧客要求事項に対する認識を高めることを確実にする。
≪参考1≫ 管理責任者の責任には、品質マネジメントシステムに関する事項について外部と連絡をとることも含めることができる。
≪参考2≫ 管理責任者は、上記の責任及び権限をもつ限り、一人である必要はない。
【0050】
5.5.3 内部コミュニケーション
トップマネジメントは、組織内にコミュニケーションのための適切なプロセスが確立されることを確実にすること。また、品質マネジメントシステムの有効性に関しての情報交換が行われることを確実にすること。
【0051】
5.6 マネジメントレビュー
5.6.1 一般
トップマネジメントは、組織の品質マネジメントシステムが、引き続き適切で、妥当で、かつ、有効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔で品質マネジメントシステムをレビューすること。このレビューでは、品質マネジメントシステムの改善の機会の評価、品質方針及び品質目標を含む品質マネジメントシステムの変更の必要性の評価も行うこと。マネジメントレビューの結果の記録は維持すること(4.2.4参照)。
【0052】
5.6.2 マネジメントレビューへのインプット
マネジメントレビューへのインプットには次の情報を含むこと。
a) 監査の結果。
b) 顧客からのフィードバック。
c) プロセスの実施状況及び製品の適合性。
d) 予防処置及び是正処置の状況。
e) 前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ。
f) 品質マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更。
g) 改善のための提案。
【0053】
5.6.3 マネジメントレビューからのアウトプット
マネジメントレビューからのアウトプットには、次の事項に関する決定及び処置を含むこと。
a) 品質マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性の改善。
b) 顧客要求事項への適合に必要な製品の改善。
c) 資源の必要性。
【0054】
6 資源の運用管理
6.1 資源の提供
組織は、次の事項に必要な資源を明確にし、提供すること。
a) 品質マネジメントシステムを実施し、維持する。また、その有効性を継続的に改善する。
b) 顧客満足を、顧客要求事項を満たすことによって向上する。
【0055】
6.2 人的資源
6.2.1 一般
製品品質に影響がある仕事に従事する要員は、関連する教育、訓練、技能及び経験を判断の根拠として力量があること。
【0056】
6.2.2 力量、認識及び教育・訓練
組織は、次の事項を実施すること。
a) 製品品質に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
b) 必要な力量がもてるように教育・訓練し、又は他の処置をとる。
c) 教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。
d) 組織の要員が、自らの活動のもつ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるかを認識することを確実にする。
e) 教育、訓練、技能及び経験について該当する記録を維持する(4.2.4参照)。
【0057】
6.3 インフラストラクチャー
組織は、製品要求事項への適合を達成するうえで必要とされるインフラストラクチャーを明確にし、提供し、かつ、維持すること。インフラストラクチャーには次のようなものがある。
a) 建物、作業場所及び関連するユーティリティー(電気、ガス、水など)。
b) 設備(ハードウェアとソフトウェアとを含む。)
c) 支援業務(輸送、通信など)。
≪参考≫ インフラストラクチャーとは、“<組織>組織の運営のために必要な一連の施設、設備及びサービスに関するシステム”を指す(JIS Q 9000の3.3.3参照)。
【0058】
6.4 作業環境
組織は、製品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を明確にし、運営管理すること。
【0059】
7 製品実現
7.1 製品実現の計画
組織は、製品実現のために必要なプロセスを計画して、構築すること。製品実現の計画は、品質マネジメントシステムのその他のプロセスの要求事項と整合性がとれていること(4.1参照)。
製品実現の計画に当たっては、組織は次の事項について該当するものを明確にすること。
a) 製品に対する品質目標及び要求事項。
b) 製品に特有な、プロセス及び文書の確立の必要性、並びに資源の提供の必要性。
c) その製品のための検証、妥当性確認、監視、検査及び試験活動、並びに製品合否判定基準。
d) 製品実現のプロセス及びその結果としての製品が要求事項を満たしていることを実証するために必要な記録(4.2.4参照)。
この計画のアウトプットは、組織の計画の実行に適した様式であること。
≪参考1≫ 特定の製品、プロジェクト又は契約に適用される品質マネジメントシステムのプロセス(製品実現のプロセスを含む。)及び資源を規定する文書を品質計画書と呼ぶことがある。
≪参考2≫ 組織は、製品実現のプロセスの構築に当たって 7.3に規定する要求事項を適用してもよい。
【0060】
7.2 顧客関連のプロセス
7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化
組織は、次の事項を明確にすること。
a) 顧客が規定した要求事項。これには引渡し及び引渡し後の活動に関する要求事項を含む。
b) 顧客が明示してはいないが、指定された用途又は意図された用途が既知である場合、それらの用途に応じた要求事項。
c) 製品に関連する法令・規制要求事項。
d) 組織が必要と判断する追加要求事項。
【0061】
7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー
組織は、製品に関連する要求事項をレビューすること。このレビューは、組織が顧客に製品を提供することについてのコミットメント(例:提案書の提出、契約又は注文の受諾、契約又は注文への変更の受諾)をする前に実施すること。レビューでは次の事項を確実にすること。
a) 製品要求事項が定められている。
b) 契約又は注文の要求事項が以前に提示されたものと異なる場合には、それについて解決されている。
c) 組織が、定められた要求事項を満たす能力をもっている。
このレビューの結果の記録及びそのレビューを受けてとられた処置の記録を維持すること(4.2.4参照)。
顧客がその要求事項を書面で示さない場合には、組織は顧客要求事項を受諾する前に確認すること。
製品要求事項が変更された場合には、組織は、関連する文書を修正すること。また、変更後の要求事項が関連する要員に理解されていることを確実にすること。
≪参考≫ インターネット販売などの状況では、個別の注文に対する正式なレビューの実施は非現実的である。このような場合のレビューでは、カタログや宣伝広告資料などの関連する製品情報をその対象とすることもできる。
【0062】
7.2.3 顧客とのコミュニケーション
組織は、次の事項に関して顧客とのコミュニケーションを図るための効果的な方法を明確にし、実施すること。
a) 製品情報。
b) 引き合い、契約若しくは注文、又はそれらの変更。
c) 苦情を含む顧客からのフィードバック。
【0063】
7.3 設計・開発
7.3.1 設計・開発の計画
組織は、製品の設計・開発の計画を策定し、管理すること。
設計・開発の計画において、組織は次の事項を明確にすること。
a) 設計・開発の段階。
b) 設計・開発の各段階に適したレビュー、検証及び妥当性確認。
c) 設計・開発に関する責任及び権限。
組織は、効果的なコミュニケーションと責任の明確な割当てとを確実にするために、設計・開発に関与するグループ間のインタフェースを運営管理すること。
設計・開発の進行に応じて、策定した計画を適宜更新すること。
【0064】
7.3.2 設計・開発へのインプット
製品要求事項に関連するインプットを明確にし、記録を維持すること(4.2.4参照)。インプットには次の事項を含めること。
a) 機能及び性能に関する要求事項。
b) 適用される法令・規制要求事項。
c) 適用可能な場合は、以前の類似した設計から得られた情報。
d) 設計・開発に不可欠なその他の要求事項。
これらのインプットについては、その適切性をレビューすること。要求事項は、漏れがなく、あいまい(曖昧)ではなく、かつ、相反することがないこと。
【0065】
7.3.3 設計・開発からのアウトプット
設計・開発からのアウトプットは、設計・開発へのインプットと対比した検証ができるような様式で提示されること。
また、次の段階に進める前に、承認を受けること。
設計・開発からのアウトプットは次の状態であること。
a) 設計・開発へのインプットで与えられた要求事項を満たす。
b) 購買、製造及びサービス提供に対して適切な情報を提供する。
c) 製品の合否判定基準を含むか又はそれを参照している。
d) 安全な使用及び適正な使用に不可欠な製品の特性を明確にする。
【0066】
7.3.4 設計・開発のレビュー
設計・開発の適切な段階において、次の事項を目的として、計画されたとおりに(7.3.1参照)体系的なレビューを行うこと。
a) 設計・開発の結果が要求事項を満たせるかどうかを評価する。
b) 問題を明確にし、必要な処置を提案する。
レビューへの参加者として、レビューの対象となっている設計・開発段階に関連する部門の代表が含まれていること。このレビューの結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0067】
7.3.5 設計・開発の検証
設計・開発からのアウトプットが、設計・開発へのインプットで与えられている要求事項を満たしていることを確実にするために、計画されたとおりに(7.3.1参照)検証を実施すること。この検証の結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0068】
7.3.6 設計・開発の妥当性確認
結果として得られる製品が、指定された用途又は意図された用途に応じた要求事項を満たし得ることを確実にするために、計画した方法(7.3.1参照)に従って、設計・開発の妥当性確認を実施すること。実行可能な場合にはいつでも、製品の引渡し又は提供の前に、妥当性確認を完了すること。妥当性確認の結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0069】
7.3.7 設計・開発の変更管理
設計・開発の変更を明確にし、記録を維持すること。変更に対して、レビュー、検証及び妥当性確認を適宜行い、その変更を実施する前に承認すること。
設計・開発の変更のレビューには、その変更が、製品を構成する要素及び既に引き渡されている製品に及ぼす影響の評価を含めること。変更のレビューの結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
≪参考≫ “変更のレビュー”とは、変更に対して適宜行われたレビュー、検証及び妥当性確認のことである。
【0070】
7.4 購買
7.4.1 購買プロセス
組織は、規定された購買要求事項に、購買製品が適合することを確実にすること。供給者及び購買した製品に対する管理の方式と程度は、購買製品が、その後の製品実現のプロセス又は最終製品に及ぼす影響に応じて定めること。
組織は、供給者が組織の要求事項に従って製品を供給する能力を判断の根拠として、供給者を評価し、選定すること。選定、評価及び再評価の基準を定めること。評価の結果の記録及び評価によって必要とされた処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0071】
7.4.2 購買情報
購買情報では購買製品に関する情報を明確にし、必要な場合には、次の事項のうち該当する事項を含めること。
a) 製品、手順、プロセス及び設備の承認に関する要求事項。
b) 要員の適格性確認に関する要求事項。
c) 品質マネジメントシステムに関する要求事項。
組織は、供給者に伝達する前に、規定した購買要求事項が妥当であることを確実にすること。
【0072】
7.4.3 購買製品の検証
組織は、購買製品が、規定した購買要求事項を満たしていることを確実にするために、必要な検査又はその他の活動を定めて、実施すること。
組織又はその顧客が、供給者先で検証を実施することにした場合には、組織は、その検証の要領及び購買製品のリリース(出荷の許可)の方法を購買情報の中に明確にすること。
【0073】
7.5 製造及びサービス提供
7.5.1 製造及びサービス提供の管理
組織は、製造及びサービス提供を計画し、管理された状態で実行すること。管理された状態には、該当する次の状態を含むこと。
a) 製品の特性を述べた情報が利用できる。
b) 必要に応じて、作業手順が利用できる。
c) 適切な設備を使用している。
d) 監視機器及び測定機器が利用でき、使用している。
e) 規定された監視及び測定が実施されている。
f) リリース(次工程への引渡し)、顧客への引渡し及び引渡し後の活動が規定されたとおりに実施されている。
【0074】
7.5.2 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
製造及びサービス提供の過程で結果として生じるアウトプットが、それ以降の監視又は測定で検証することが不可能な場合には、組織は、その製造及びサービス提供の該当するプロセスの妥当性確認を行うこと。これらのプロセスには、製品が使用され、又はサービスが提供されてからでしか不具合が顕在化しないようなプロセスが含まれる。
妥当性確認によって、これらのプロセスが計画どおりの結果を出せることを実証すること。組織は、これらのプロセスについて、次の事項のうち適用できるものを含んだ手続きを確立すること。
a) プロセスのレビュー及び承認のための明確な基準。
b) 設備の承認及び要員の適格性確認。
c) 所定の方法及び手順の適用。
d) 記録に関する要求事項(4.2.4参照)。
e) 妥当性の再確認。
【0075】
7.5.3 識別及びトレーサビリティ
必要な場合には、組織は、製品実現の全過程において適切な手段で製品を識別すること。
組織は、監視及び測定の要求事項に関連して、製品の状態を識別すること。
トレーサビリティが要求事項となっている場合には、組織は、製品について固有の識別を管理し、記録すること(4.2.4参照)。
≪参考≫ ある産業分野では、構成管理が識別及びトレーサビリティを維持する手段である。
【0076】
7.5.4 顧客の所有物
組織は、顧客の所有物について、それが組織の管理下にある間、又は組織がそれを使用している間は、注意を払うこと。組織は、使用するため又は製品に組み込むために提供された顧客の所有物の識別、検証及び保護・防護を実施すること。顧客の所有物を紛失、損傷した場合又は使用には適さないとわかった場合には、顧客に報告し、記録を維持すること(4.2.4参照)。
≪参考≫ 顧客の所有物には知的所有権も含まれる。
【0077】
7.5.5 製品の保存
組織は、内部処理から指定納入先への引渡しまでの間、製品を適合した状態のまま保存すること。この保存には、識別、取扱い、包装、保管及び保護を含めること。保存は、製品を構成する要素にも適用すること。
≪参考≫ 内部処理とは、組織が運営管理している製品実現のプロセスにおける活動をいう。
【0078】
7.6 監視機器及び測定機器の管理
定められた要求事項に対する製品の適合性を実証するために、組織は実施すべき監視及び測定を明確にすること。また、そのために必要な監視機器及び測定機器を明確にすること(7.2.1参照)。組織は、監視及び測定の要求事項との整合性を確保できる方法で監視及び測定が実施できることを確実にするプロセスを確立すること。測定値の正当性が保証されなければならない場合には、測定機器に関し、次の事項を満たすこと。
a) 定められた間隔又は使用前に、国際又は国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして校正又は検証する。そのような標準が存在しない場合には、校正又は検証に用いた基準を記録する。
b) 機器の調整をする、又は必要に応じて再調整する。
c) 校正の状態が明確にできる識別をする。
d) 測定した結果が無効になるような操作ができないようにする。
e) 取扱い、保守、保管において、損傷及び劣化しないように保護する。
さらに、測定機器が要求事項に適合していないことが判明した場合には、組織は、その測定機器でそれまでに測定した結果の妥当性を評価し、記録すること。組織は、その機器及び影響を受けた製品に対して、適切な処置をとること。校正及び検証の結果の記録を維持すること(4.2.4参照)。
規定要求事項にかかわる監視及び測定にコンピュータソフトウェアを使う場合には、そのコンピュータソフトウェアによって意図した監視及び測定ができることを確認すること。この確認は、最初に使用するのに先立って実施すること。また、必要に応じて再確認すること。
≪参考≫ ISO 10012−1及びISO 10012−2を参照。
【0079】
8 測定、分析及び改善
8.1 一般
組織は、次の事項のために必要となる監視、測定、分析及び改善のプロセスを計画し、実施すること。
a) 製品の適合性を実証する。
b) 品質マネジメントシステムの適合性を確実にする。
c) 品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善する。
これには、統計的手法を含め、適用可能な方法、及びその使用の程度を決定することを含めること。
【0080】
8.2 監視及び測定
8.2.1 顧客満足
組織は、品質マネジメントシステムの成果を含む実施状況の測定の一つとして、顧客要求事項を満足しているかどうかに関して顧客がどのように受けとめているかについての情報を監視すること。この情報の入手及び使用の方法を決めること。
【0081】
8.2.2 内部監査
組織は、品質マネジメントシステムの次の事項が満たされているか否かを明確にするために、あらかじめ定められた間隔で内部監査を実施すること。
a) 品質マネジメントシステムが、個別製品の実現の計画(7.1参照)に適合しているか、この規格の要求事項に適合しているか、及び組織が決めた品質マネジメントシステム要求事項に適合しているか。
b) 品質マネジメントシステムが効果的に実施され、維持されているか。
組織は、監査の対象となるプロセス及び領域の状態と重要性、並びにこれまでの監査結果を考慮して、監査プログラムを策定すること。監査の基準、範囲、頻度及び方法を規定すること。監査員の選定及び監査の実施においては、監査プロセスの客観性及び公平性を確保すること。監査員は自らの仕事は監査しないこと。
監査の計画及び実施、結果の報告、記録の維持(4.2.4参照)に関する責任、並びに要求事項を“文書化された手順”の中で規定すること。
監査された領域に責任をもつ管理者は、発見された不適合及びその原因を除去するために遅滞なく処置がとられることを確実にすること。
フォローアップには、とられた処置の検証及び検証結果の報告を含めること(8.5.2参照)。
≪参考≫ JIS Z 9911−1、JIS Z 9911−2及びJIS Z 9911−3を参照。
【0082】
8.2.3 プロセスの監視及び測定
組織は、品質マネジメントシステムのプロセスを適切な方法で監視し、適用可能な場合には、測定をすること。これらの方法は、プロセスが計画どおりの結果を達成する能力があることを実証するものであること。計画どおりの結果が達成できない場合には、製品の適合性の保証のために、適宜、修正及び是正処置をとること。
【0083】
8.2.4 製品の監視及び測定
組織は、製品要求事項が満たされていることを検証するために、製品の特性を監視し、測定すること。監視及び測定は、個別製品の実現の計画(7.1参照)に従って、製品実現の適切な段階で実施すること。
合否判定基準への適合の証拠を維持すること。記録には、製品のリリース(次工程への引渡し又は出荷)を正式に許可した人を明記すること(4.2.4参照)。
個別製品の実現の計画(7.1参照)で決めたことが問題なく完了するまでは、製品のリリース(出荷)及びサービス提供は行わないこと。
ただし、当該の権限をもつ者が承認したとき、及び該当する場合に顧客が承認したときは、この限りではない。
【0084】
8.3 不適合製品の管理
組織は、製品要求事項に適合しない製品が誤って使用されたり、又は引き渡されることを防ぐために、それらを識別し、管理することを確実にすること。不適合製品の処理に関する管理及びそれに関連する責任及び権限を“文書化された手順”に規定すること。
組織は、次のいずれかの方法で、不適合製品を処理すること。
a) 発見された不適合を除去するための処置をとる。
b) 当該の権限をもつ者、及び該当する場合に顧客が、特別採用によって、その使用、リリース(次工程への引渡し)若しくは出荷、又は合格と判定することを正式に許可する。
c) 本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる。
≪参考≫ “c)本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる”とは、“廃棄すること”を含む。
不適合の性質の記録及び、不適合に対してとられた特別採用を含む処置の記録を維持すること(4.2.4参照)。
不適合製品に修正を施した場合には、要求事項への適合性を実証するための再検証を行うこと。
引渡し後又は使用開始後に不適合製品が検出された場合には、組織は、その不適合による影響又は起こり得る影響に対して適切な処置をとること。
【0085】
8.4 データの分析
組織は、品質マネジメントシステムの適切性及び有効性を実証するため、また、品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善の可能性を評価するために適切なデータを明確にし、それらのデータを収集し、分析すること。この中には、監視及び測定の結果から得られたデータ及びそれ以外の該当する情報源からのデータを含めること。
データの分析によって、次の事項に関連する情報を提供すること。
a) 顧客満足(8.2.1参照)。
b) 製品要求事項への適合性(7.2.1参照)。
c) 予防処置の機会を得ることを含む、プロセスと製品の特性及び傾向。
d) 供給者。
【0086】
8.5 改善
8.5.1 継続的改善
組織は、品質方針、品質目標、監査結果、データの分析、是正処置、予防処置及びマネジメントレビューを通じて、品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善すること。
【0087】
8.5.2 是正処置
組織は、再発防止のため、不適合の原因を除去する処置をとること。是正処置は、発見された不適合のもつ影響に見合うものであること。
次の事項に関する要求事項を規定するために“文書化された手順”を確立すること。
a) 不適合(顧客からの苦情を含む)の内容確認。
b) 不適合の原因の特定。
c) 不適合の再発防止を確実にするための処置の必要性の評価。
d) 必要な処置の決定及び実施。
e) とった処置の結果の記録(4.2.4参照)。
f) 是正処置において実施した活動のレビュー。
≪参考≫ f)における“是正処置において実施した活動”とは、a)〜e)の一連の活動のことである。
【0088】
8.5.3 予防処置
組織は、起こり得る不適合が発生することを防止するために、その原因を除去する処置を決めること。予防処置は、起こり得る問題の影響に見合ったものであること。
次の事項に関する要求事項を規定するために“文書化された手順”を確立すること。
a) 起こり得る不適合及びその原因の特定。
b) 不適合の発生を予防するための処置の必要性の評価。
c) 必要な処置の決定及び実施。
d) とった処置の結果の記録(4.2.4参照)。
e) 予防処置において実施した活動のレビュー。
≪参考≫ e)における“予防処置において実施した活動”とは、a)〜d)の一連の活動のことである。」
図3はゲームの進行を示す概略的なフローチャートである。
【0089】
ゲームは、例えば、複数人の参加者によりグループを構成し、グループ毎に上記仮想の企業の売上高を競うという形態で進行する。
【0090】
ゲームを開始するには、先ず、グループ毎に参加者用端末装置2を操作してブラウザを起動しゲームのサイトに参加者用端末装置2を接続させる。
【0091】
すると、図4に示すようなログイン画面がブラウザに表示される。この画面上にログインID及びパスワードを入力してログインボタンB1をクリックすると、図5に示す参加者メインメニュー画面がブラウザに表示される。
【0092】
図3に示すように、最初はゲームのルール説明が行われる(ステップS1)。
【0093】
ここで、ルールの説明は、例えば、ゲームの講師(ISO規格の講師)が行うようにしても良いし、或いは、参加者用端末装置2のブラウザにルールの説明画面を表示することにより行うようにしても良い。
【0094】
ルールの説明に続いては、ISO要求事項に関するクイズが出題される(図3のステップS2)。
【0095】
すなわち、図5に示すクイズボタンB2をクリックすると、図6に示すクイズメニュー画面が参加者用端末装置2のブラウザに表示され、更に、図6に示すクイズ解答ボタンB3をクリックすると、図7に示すクイズ解答画面が該ブラウザに表示される。
【0096】
図7に示すように、クイズ解答画面には問題が表示されているので、グループ毎に参加者用端末装置2を操作することによりクイズに解答する。すなわち、解答を画面上に入力するか或いは画面上のプルダウンメニューより選択する。
【0097】
全てのクイズに対する解答を終えると、その解答が参加者用端末装置2からサーバ1に送信される。
【0098】
サーバ1は解答結果の採点を行い、正答数に応じて各グループにプロセスカード及びプロセスチップを付与する。
【0099】
ここで、プロセスカードは、ISO規格において理解する必要がある事項の各種のカテゴリ、すなわち、「5 経営者の責任」、「6 資源の運用管理」、「7 製品実現」、「8 測定、分析及び改善」といった上記の各種カテゴリを選択する(上記の各種カテゴリに配置する)のに用いられる。
【0100】
他方、プロセスチップは、プロセスカードにより選択されたカテゴリに含まれる各種の項目を選択する(各種の項目に配置する)のに用いられる。
【0101】
なお、プロセスチップが選択された項目であっても、その項目を含むカテゴリと対応するプロセスカードが選択されていなければ、そのプロセスチップは機能しない。また、各カテゴリ内のプロセスチップは全て選択しないと、そのカテゴリはQMSとして不完全なものとなる。ただし、プロセスチップの選択の順序は任意であり、重要なプロセスチップから順に選択することもできる。
【0102】
具体的には、クイズは6問出題され、クイズの正答数に応じて、プロセスカード及びプロセスチップが付与される。
【0103】
図8はサーバ1による判定(クイズの採点)とプロセスカード及びプロセスチップの付与の流れを示すフローチャートである。
【0104】
図8に示すように、サーバ1は、グループ毎の正答数を判定し(ステップS21)、正答数に応じたプロセスカード及びプロセスチップを各グループに付与する(ステップS22〜S28)。
【0105】
具体的には、例えば、クイズの正答数が、6問の場合には(ステップS22のYes)7枚のプロセスカードと30枚のプロセスチップを付与し(ステップS23)、5問の場合には(ステップS24のYes)6枚のプロセスカードと25枚のプロセスチップを付与し(ステップS25)、4問の場合には(ステップS26のYes)5枚のプロセスカードと20枚のプロセスチップを付与し(ステップS27)、3問以下或いは全問不正解の場合には(ステップS26のNo)4枚のプロセスカードと15枚のプロセスチップを付与する(ステップS28)。
【0106】
続いて、各グループの参加者が図5に示すゲーム開始ボタンB4をクリックすると、上記仮想の企業の運営のシミュレーションゲームが開始される(図3のステップS3)。
【0107】
すると、図9に示すゲームメニュー画面がブラウザに表示される。
【0108】
このゲームメニュー画面にて、耳寄り情報ボタンB5をクリックすると、「耳より情報」として、どのような指針でゲームを進めると有利であるかなどを示す情報が、ブラウザに表示される(図3のステップS4)。
【0109】
この「耳寄り情報」は、具体的には、例えば、図10に示すように、「耳寄り情報では、品質マネジメントシステム構築のポイントやボーナスの情報などが提示されます。会社では、様々なトラブルが発生します。お弁当屋さんでも同様です。毎月発生するトラブルを、品質マネジメントシステムを構築することで回避してください。品質マネジメントシステムが構築できていても(カード・チップを保有(選択)していても)、提示して使うことができないとトラブルは回避できません。ここで、耳寄りな情報です。お母さん(弁当屋の社長或いは店長)による見直し(マネジメントレビュー)は、4ヶ月目、8ヶ月目、12ヶ月目の3回実施できます。ただし、条件がそろっていなければ実施できません」といった情報である。
【0110】
続いて、各参加者は、付与されたプロセスカード及びプロセスチップを図2に示すカテゴリや項目のうち所望のカテゴリ及び項目を選択する操作を行う(図3のステップS5)。この際、「耳寄り情報」や講師からの説明などを参考にする。
【0111】
図2は、参加者によるプロセスカード及びプロセスチップの配置例も示しており、図2において、黒塗りの四角はプロセスカードが配置されたカテゴリを示し、黒塗りの丸はプロセスチップが配置された項目を示す。
【0112】
このようにプロセスカード及びプロセスチップが配置されたカテゴリ及び項目についてはQMSが構築される。
【0113】
なお、後述する内部品質監査(8.2.2)のプロセスカードは、例えば、3枚まで選択できるようになっている。
【0114】
続いて、1ヶ月目〜12ヶ月目までの各月のシミュレーションを行う。
【0115】
先ず、図9のゲームメニュー画面において、1ヶ月目のトラブル対応ボタンB6をクリックすると、図11に示すトラブル発生対応画面が参加者用端末装置2のブラウザに表示される。
【0116】
トラブル発生対応画面には、当月に発生したトラブルが表示される。具体的には、例えば、図11に示すように、「今週のお弁当献立のレシピにおいて、煮物の水の量が間違っていたため、とてもお客様に提供できる味にならなかった。直ぐに醤油などの調味料を加えたが、納得できる味にならず、別の料理で対応した。廃棄した煮物の原価は、3万円(損失)である。」といった内容である。
【0117】
グループ毎に、このトラブルと対応するカテゴリ及び項目のプロセスカード及びプロセスチップを選択する操作を参加者が行うことにより、トラブル発生対応を行う。
【0118】
ここで、トラブル発生対応画面には、「この解答は、カード1枚、チップ1枚です。」と表示されている。
【0119】
よって、参加者は、適当なプロセスカードとプロセスチップを各1枚ずつ選択することにより正しいトラブル対応ができる(正答が得られる)ことを理解できる。
【0120】
トラブルに対応するプロセスカード及びプロセスチップの選択操作は、例えば、ブラウザに表示されるプルダウンメニューを用いて行うことができる。
【0121】
参加者による選択操作がなされると、選択結果(解答)が参加者用端末装置2からサーバ1に送信され、サーバ1は選択結果の採点を行う。
【0122】
ここで、選択されたプロセスカード及びプロセスチップが誤りであれば、売上高が、基準売上高(例えば、300万円)より所定額(例えば、3万円)だけ減算される。
【0123】
図12はサーバ1による判定と売上高の訂正処理の流れを示すフローチャートである。
【0124】
図12に示すように、サーバ1は、各グループによるプロセスカード及びプロセスチップの選択結果を判定し(ステップS31)、選択結果が誤りであれば(ステップS31のNo)、不適合であると判定し(ステップS32)、ペナルティとして、そのグループの売上高を所定額(例えば、3万円)だけ減額する(ステップS33)。
【0125】
なお、ペナルティの額は、月を追うごとに増加するようになっていても良い。
【0126】
他方、選択結果が正しければ(ステップS31のYes)、トラブルを回避(不適合を回避)できる。
【0127】
なお、トラブルに対して正しい解答をすることができたグループには、プロセスカード1枚とプロセスチップ5枚が無償で付与される。
【0128】
また、図9のゲームメニュー画面において、1ヶ月目の今月のトピックボタンB7をクリックすると、図13に示すような今月のトピックが表示される。
【0129】
トピックは、例えば、「毎月のトピックでは、その月のボーナス内容やその条件が提示されます。また減額になるような条件もあります。トピックの内容は、良く理解して頭に入れてください。そうでないと、損しますよ。トラブルは回避できましたか?トラブルも回避できないと、損失が発生します!」といった内容である。
【0130】
ここで、プロセスカード及びプロセスチップは、トラブルに対する解答が正しかった場合に無償で付与される他に、予め付与された当初資金或いは売上金の中から自費で購入することができるようになっている。
【0131】
各グループの参加者は、月々、取得したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作を行い、QMSを構築していく(図3のステップS8)。
【0132】
ここで、図5の参加者メインメニュー画面において、管理ボタンB10をクリックすると、図14に示す管理メニュー画面が表示される。
【0133】
この管理メニュー画面において、プロセス管理表ボタンB11をクリックすると、図15に示すプロセス管理表画面が表示されるので、参加者は各月におけるQMSの構築度を確認することができる。なお、各グループのプロセス管理表、すなわち、QMSの構築度は、サーバ1が管理している。
【0134】
また、図14の管理メニュー画面において、月次決算書ボタンB12をクリックすると、図16に示す月次決算書画面が表示されるので、参加者は各月の売上高などの決算内容を確認することができる(図3のステップS9)。
【0135】
更に、図16に示す月次決算書画面において、グラフ表示ボタンB21をクリックすると、図17に示すように、各グループの売上高のグラフ表示を確認することができる。
【0136】
また、図9のゲームメニュー画面において、1ヶ月目の耳寄り情報ボタンB8をクリックすると、図18に示すように1ヶ月目の「耳寄り情報」が表示される(図3のステップS10)。
【0137】
耳寄り情報は、例えば、「2ヶ月目からは、不適合となっても、内部監査(8.2.2)のプロセスカードを使用すれば、不適合を回避できます。カードが必要な場合は購入してください。予防処置(8.5.3)のプロセスカードを保有していると、処置実施による改善の褒美としてボーナスが貰えます。」といった内容である。
【0138】
図3のステップS6〜S10が1ヶ月のゲーム内容であり、同様の要領で12ヶ月間のシミュレーションが繰り返される。
【0139】
2ヶ月目のシミュレーションでは、先ず、図9のゲームメニュー画面において、2ヶ月目のトラブル対応ボタンB13をクリックすると、2ヶ月目のトラブルの内容を示すトラブル発生対応画面(図示略)が参加者用端末装置2のブラウザに表示される。
【0140】
各グループでは、1ヶ月目と同様に、トラブルに対応する解答を行う。更に、各グループの参加者は、もしも解答が間違っていた場合には内部監査のプロセスカードを使用して不適合を回避するか否かを選択する操作も行う。
【0141】
続いて、サーバ1は、各グループに対して、図19に示す処理を行う。
【0142】
すなわち、サーバ1は、各グループによるプロセスカード及びプロセスチップの選択結果を判定し(ステップS41)、選択結果が誤りであれば(ステップS41のNo)、内部監査のプロセスカードが使用されたか否かを判定する(ステップS42)。
【0143】
内部監査のプロセスカードが使用された場合(ステップS42のYes)、その使用された内部監査のプロセスカードを回収する(ステップS43)。
【0144】
他方、内部監査のプロセスカードが使用されなかった場合(ステップS42のNo)、不適合であると判定し(ステップS44)、そのグループの売上高を所定額(例えば、3万円)だけ減額する(ステップS45)。
【0145】
また、図9のゲームメニュー画面において、2ヶ月目の今月のトピックボタンB14をクリックすると、図20に示すような今月のトピックが表示される。
【0146】
トピックは、例えば、「お客様は満足していますか? お客様満足の調査(8.2.1)のカード、情報の分析(8.4)のカード、お客様満足度の調査と分析(8.4a)のチップを保有していないグループは、2ヶ月目から毎月10%(30万円)を基準売上高から減額します(保有するまで)。ただし、お客様とのコミュニケーション(7.2.3)のカード及びお客様の声への対応(7,2,3c)のチップを保有する場合は、減額率を7%(21万円)とします。」といった内容である。
【0147】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作を行う。更に、1ヶ月目と同様に、月次決算書画面の確認や、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0148】
3ヶ月目のシミュレーションでも、参加者は、図9のゲームメニュー画面において、3ヶ月目のトラブル対応ボタンB15をクリックして3ヶ月目のトラブルの内容を示すトラブル発生対応画面(図示略)を参加者用端末装置2のブラウザに表示させ、そのトラブルに対応する解答を行う。
【0149】
すると、サーバ1は、2ヶ月目と同様に、各グループに対して、図19に示す処理を行う。
【0150】
更に、3ヶ月目以降のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図21に示す処理も行う。
【0151】
図21に示すように、先ず、判定対象のグループが顧客満足(8.2.1)及びデータの分析(8.4)のプロセスカードと、顧客満足のプロセスチップ(8.4a)とを保有しているか否かを判定し(ステップS51)、保有していないと判定した場合には(ステップS51のNo)、顧客とのコミュニケーション(7.2.3)のプロセスカードと、苦情を含む顧客からのフィードバック(7.2.3c)のプロセスチップとを保有しているか否かを判定し(ステップS52)、保有していない場合には売上高を10%減額する処理を行う一方で(ステップS53)、保有している場合には売上高を7%減額する処理を行う(ステップS54)。
【0152】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0153】
3ヶ月目の耳寄り情報は、例えば、図22に示すように、「4ヶ月目より、新しいお弁当の開発(7.3)のプロセスカードと全てのプロセスチップを揃えたグループは、新しいお弁当の開発ができます。それを事務局に宣言(提示)することにより、新しいお弁当が完成します。」といった情報である。
【0154】
4ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0155】
更に、4ヶ月目以降のシミュレーションでは、設計・開発(7.3)のプロセスカードと設計・開発(7.3)の全てのプロセスチップを揃えたグループは、その旨を宣言する操作を行うことにより、売上高を加算することができる。
【0156】
すなわち、4ヶ月目以降のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図23に示す処理を行う。
【0157】
図23に示すように、判定対象のグループが設計・開発(7.3)のプロセスカードと設計・開発(7.3)の全てのプロセスチップを揃えているか否かを判定し(ステップS61)、揃えていると判定した場合には(ステップS61のYes)、揃えた旨の宣言を該当するグループから受け付けたか否かを判定し(ステップS62)、受け付けたと判定した場合には(ステップS62のYes)、該当するグループの売上高を200万円加算する処理を行う(ステップS63)。他方、設計・開発(7.3)のプロセスカードと設計・開発(7.3)の全てのプロセスチップを揃えてはいない場合や(ステップS61のNo)、揃えていてもその旨の宣言を行わなかった場合には(ステップS62のNo)、売上高の加算処理は行わない。
【0158】
更に、4ヶ月目のシミュレーションでは、条件を満たしたグループは、要求によりマネジメントレビューを実施することができる。
【0159】
すなわち、4ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図24に示す処理を行う。
【0160】
図24に示すように、先ず、判定対象のグループからマネジメントレビュー(5.6)の実施の要求があったか否かを判定し(ステップS71)、要求があったと判定した場合には(ステップS71のYes)、マネジメントレビューのプロセスカードを保有しているか否かを判定し(ステップS72)、保有していると判定した場合には(ステップS72のYes)、インプット情報(5.6.2)のプロセスチップの保有数に応じたボーナスを該当する参加者に支給する(ステップS73)。具体的には、例えば、インプット情報(5.6.2)のプロセスチップを7枚保有している参加者には100万円のボーナスを支給し、保有数が不足する場合には1枚当たり10万円減額したボーナスを支給する。なお、マネジメントレビュー(5.6)の実施の要求がなかった場合や(ステップS71のNo)、要求があってもマネジメントレビュー(5.6)のプロセスカードを保有していない場合には(ステップS72のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0161】
4ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図25に示す処理も行う。
【0162】
図25に示すように、1度も不適合となることなく4ヶ月が経過したか否かを判定し(ステップS81)、1度も不適合となることなく4ヶ月が経過した場合には(ステップS81のYes)、是正処置(8.5.2)のプロセスカードを保有しているか否かを判定し(ステップS82)、保有している場合には(ステップS82)、50万円のボーナスを支給する(ステップS83)。なお、1度でも不適合となった場合や(ステップS81のNo)、是正処置(8.5.2)のプロセスカードを保有していない場合には(ステップS82のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0163】
また、参加者が顧客満足(8.2.1)及びデータの分析(8.4)のプロセスカードと、顧客満足のプロセスチップ(8.4a)とを保有しているか否かを判定し(ステップS84)、保有していると判定した場合には(ステップS84のYes)、これらプロセスカード及びプロセスチップを保有していなかったことによる売上高の減額を解除する処理を行う(ステップS85)。
【0164】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0165】
4ヶ月目の耳寄り情報は、図示は省略するが、例えば、「6ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有しているグループに対して、上半期の品質目標が達成できたとしてボーナスが出ます。」といった内容である。
【0166】
5ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0167】
更に、5ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図26に示す処理を行う。
【0168】
図26に示すように、予防処置(8.5.3)のプロセスカードを保有しているか否かを判定し(ステップS91)、保有している場合には(ステップS91のYes)、30万円のボーナスを支給し(ステップS92)、その予防処置(8.5.3)のプロセスカードを回収する(ステップS93)。
【0169】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0170】
6ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0171】
更に、6ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図27に示す処理も行う。
【0172】
図27に示すように、先ず、6ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有していたか否かを判定し(ステップS101)、保有していた場合には(ステップS101のYes)、30万円のボーナスを支給する(ステップS102)。
【0173】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0174】
更に、6ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図28に示す処理も行う。
【0175】
図28に示すように、先ず、6ヶ月間の売上高合計が1800万円(基準売上高=300万円×6ヶ月)を超えたか否かを判定し(ステップS105)、超えた場合には(ステップS105のYes)、翌月(7ヶ月目)より売上高を20万円加算する処理を行う(ステップS106)。
【0176】
7ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0177】
更に、7ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図29に示す処理を行う。
【0178】
図29に示すように、先ず、継続的改善の実施の要求があったか否かを判定し(ステップS111)、要求があった場合には(ステップS111のYes)、実施条件を満たすか否かを判定する(ステップS112)。
【0179】
ここで、実施条件は、(1)継続的改善(8.5.1)のプロセスカードを保有し、(2)品質方針(5.3)のプロセスカードを保有し、(3)6ヶ月目に品質目標(5.4.1)を達成し、(4)内部監査(8.2.2)のプロセスカードを2枚以上保有し、(5)データの分析(8.4)のプロセスカードと全てのプロセスチップを保有し、(6)是正処置及び予防処置を各一回以上実施し、(7)4ヶ月目にマネジメントレビューを実施する、という合計7つの条件を全て満たすことにより成立する。
【0180】
実施条件を満たす場合には(ステップS112のYes)、150万円のボーナスを支給する(S113)。なお、継続的改善の実施の要求がなかった場合や(ステップS111のNo)、要求があっても実施条件を満たさない場合には(ステップS112のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0181】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0182】
8ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0183】
更に、8ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図30に示す処理を行う。
【0184】
図30に示すように、先ず、マネジメントレビュー(5.6)の実施の要求があったか否かを判定し(ステップS121)、要求があった場合には(ステップS121のYes)、実施条件を満たすか否かを判定する(ステップS122)。
【0185】
ここで、実施条件は、(1)マネジメントレビュー(5.6)のプロセスカードを保有し、(2)インプット(5.6.2)の全てのプロセスチップ(7枚)を保有し、(3)顧客満足(8.2.1)のプロセスカードを保有し、(4)プロセスの監視及び測定(8.2.3)のプロセスカードと全てのプロセスチップを保有し、(5)データの分析(8.4)のプロセスカードと全てのプロセスチップ(4枚)を保有する、という合計5つの条件を全て満たすことにより成立する。
【0186】
実施条件を満たす場合には(ステップS122のYes)、100万円のボーナスを支給する(ステップS123)。なお、マネジメントレビュー(5.6)の実施の要求がなかった場合や(ステップS121のNo)、要求があっても実施条件を満たさない場合には(ステップS122のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0187】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0188】
9ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0189】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。なお、プロセスカード、プロセスチップの購入は、例えば、9ヶ月目が最終とする。
【0190】
10〜12ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせ、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0191】
なお、12ヶ月目のシミュレーションでは、8ヶ月目と同様のマネジメントレビューが実施できるため、サーバ1は、各グループに対して図30に示す処理を行う。
【0192】
更に、12ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図31に示す処理を行う。
【0193】
図31に示すように、先ず、7ヶ月目から12ヶ月目まで6ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有していたか否かを判定し(ステップS131)、保有していた場合には(ステップS131のYes)、30万円のボーナスを支給する(ステップS132)、更に、12ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有していたか否かを判定し(ステップS133)、保有していた場合には(ステップS133のYes)、更に30万円のボーナスを支給する(ステップS134)。
【0194】
以上のようなゲームを行う結果、12ヶ月間の総売上に従って、各グループの順位を決定し、その順位を発表する(図3のステップS11)。
【0195】
その後は、講師から講評が行われる(図3のステップS12)。
【0196】
次に、サーバ1の管理者による登録動作について説明する。
【0197】
サーバ1の登録内容を設定するには、先ず、管理者が管理者用端末装置4を操作してブラウザを起動しゲームのサイトに管理者用端末装置4を接続させ、図4に示すログイン画面をブラウザに表示させる。
【0198】
この画面上に管理者用のログインID及びパスワードを入力してログインボタンB1をクリックすると、図32に示す事務局メインメニュー画面がブラウザに表示される。
【0199】
この事務局メインメニュー画面において、事前準備ボタンB31をクリックすると、図33に示すように、事前準備メニュー画面がブラウザに表示される。
【0200】
図33の事前準備メニュー画面において、クイズ登録ボタンB32をクリックすると、図34に示すように、クイズ登録画面がブラウザに表示される。
【0201】
このクイズ登録画面においては、図3のステップS2において実施されるISOクイズの内容を登録することができる。すなわち、図34に示すように、例えば、クイズの番号(No.)、タイトル、設問(問題の内容)、設問数、解説、解答の選択肢、解答、記述解答の答えなどを登録することができる。
【0202】
また、図33の事前準備メニュー画面において、トラブル発生カード登録ボタンB33をクリックすると、図35に示すように、トラブル発生カード登録画面がブラウザに表示される。
【0203】
図35のトラブル発生カード登録画面では、トラブル発生カード(月々のトラブルの内容を示す)の内容、トラブル発生カードの枚数を登録することができる。
【0204】
また、図33の事前準備メニュー画面において、プロセス登録ボタンB34をクリックすると、図36に示すように、登録されたプロセス(カテゴリや項目)の一覧を示すプロセス登録一覧画面がブラウザに表示される。
【0205】
図36のプロセス登録一覧画面において、各プロセスの先頭に表示された「修正」ボタンB35をクリックすると、個々のプロセスの登録内容を修正することができる。
【0206】
また、図33の事前準備メニュー画面において、ゲーム/グループ登録ボタンB36をクリックすると、図38に示すように、グループ登録画面がブラウザに表示される。
【0207】
図38のグループ登録画面では、各グループと対応するログインID、パスワードなどの登録を行うことができる。ここで、1グループは一人の参加者により構成されていても良いが、例えば、複数人の参加者により1グループが構成され、グループ単位で上記のゲームを行うことを通常は想定している。
【0208】
また、図33の事前準備メニュー画面において、数値設定ボタンB37をクリックすると、図39に示すように、数値設定画面がブラウザに表示される。
【0209】
図39の数値設定画面では、ISOクイズの設問数、クイズの正答数に応じて付与するカード及びチップの枚数、基準売上高、各種のボーナスの額やペナルティの額などの数値条件を設定することができる。
【0210】
また、図33の事前準備メニュー画面において、トピック/耳寄り情報登録ボタンB38をクリックすると、図40に示すように、トピック/耳寄り情報登録画面がブラウザに表示される。
【0211】
図40のトピック/耳寄り情報登録画面では、各月の今月のトピックや耳寄り情報の内容を登録することができる。
【0212】
以上のような実施形態によれば、サーバ1は、仮想の企業の経営をシミュレートしながらISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態でゲームを進行させるゲーム進行手段と、経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段として機能するので、参加者は、ゲームという形態でISOの学習を行うことができる。よって、参加者は、ISOの学習を、容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しみながら行うことが可能となる。
【0213】
なお、実施形態では、ISO教育ゲームシステム100が、サーバ1、参加者用端末装置2、ネットワーク3及び管理者用端末装置4により構成されている例を説明したが、1つの端末装置にて全ての処理及び操作を行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0214】
【図1】本発明の実施形態に係るISO教育ゲームシステムを示すブロック図である。
【図2】品質マネジメントシステム(QMS)の体系を示す図である。
【図3】ゲームの流れを示すフローチャートである。
【図4】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図5】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図6】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図7】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図8】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図9】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図10】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図11】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図12】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図13】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図14】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図15】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図16】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図17】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図18】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図19】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図20】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図21】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図22】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図23】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図24】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図25】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図26】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図27】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図28】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図29】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図30】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図31】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図32】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図33】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図34】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図35】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図36】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図37】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図38】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図39】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図40】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【符号の説明】
【0215】
1 サーバ(ゲーム進行手段、経営管理システム構築度管理手段、出題手段、採点手段、選択用ツール付与手段)
2 参加者用端末装置
3 ネットワーク
4 管理者用端末装置(設定変更手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ISO教育ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ISO(International Organization for Standardization)の教育は、本や書類といった教材を使用してコンサルタントが講義を行うという形態が一般的であった。
【0003】
しかしながら、ISOの学習は非常に労力を要するため、学習を容易にする教育システムが望まれていた。
【0004】
このような事情に鑑みなされた従来技術として、例えば、特許文献1の技術がある。
【0005】
特許文献1には、ISOの認証を取得するための業務の内容及びその実行順序を示すフローチャートを記載した複数の文書を記憶する手段と、この記憶手段の文書を読み出す手段と、読み出された文書を表示する手段とを備えるISO認証取得教育管理システムが記載されている。
【0006】
特許文献1の技術によれば、本や書類といった従来の教材を用いた学習よりも、必要な情報の閲覧に要する時間を短縮できるため、ISOの習得が容易になるという効果が得られる。
【特許文献1】特開2001−117476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術では、単に、必要な情報の閲覧に要する時間を短縮されるだけであり、学習自体に対する興趣は、本や書類といった教材を使用して行う従来の学習と同様であった。
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ISOの学習を容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しく行うことが可能なISO教育ゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明のISO教育ゲームシステムは、ISOに関する教育を行うためのゲームを提供するISO教育ゲームシステムであって、仮想の企業の経営をシミュレートしながら、ISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態で、前記ゲームを進行させるゲーム進行手段と、前記経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、ISOに関する問題を出題する出題手段と、前記ゲームの参加者による前記問題に対する解答を採点する採点手段と、を備えることが好ましい。
【0011】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記採点手段による採点結果に応じて、前記経営管理システムに含まれるISO要求事項の選択に用いられる仮想上の選択用ツールを参加者に付与する選択用ツール付与手段を備え、前記選択用ツールを用いて選択されたISO要求事項が構築されるようになっていることが好ましい。
【0012】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記出題手段により出題される問題には、前記ゲームの開始段階で出題され、ゲーム開始当初に付与される前記選択用ツールの数を決定するための初期問題が含まれていることが好ましい。
【0013】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記出題手段により出題される問題には、前記仮想の企業を経営する上で発生するトラブルに対応する事項を、ISO要求事項の中から参加者に選択させるトラブル対応問題が含まれていることが好ましい。
【0014】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記トラブル対応問題に対応する事項は、前記選択用ツールを用いて選択されることが好ましい。
【0015】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記選択用ツールには、前記ISO要求事項のカテゴリを選択するための第1の選択用ツールと、前記カテゴリ内の個々の項目を選択するための第2の選択用ツールと、が含まれていることが好ましい。
【0016】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっていることが好ましい。
【0017】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっており、前記仮想の企業の当初資金或いは売上金を用いて前記選択用ツールを参加者が購入することも可能となっていることが好ましい。
【0018】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記出題手段により出題される問題の内容及び数を、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【0019】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記初期問題の内容及び設問数と、前記初期問題に対する正答数に応じた前記選択用ツールの付与数と、を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【0020】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記トラブル対応問題の内容及び設問数を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【0021】
本発明のISO教育ゲームシステムにおいては、前記経営管理システムの構築度と前記仮想の企業の売上高の増減との対応付けを、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、仮想の企業の経営をシミュレートしながらISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態でゲームを進行させるゲーム進行手段と、経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段とを備えるので、ゲームという形態でISOの学習を行うことができる。よって、ISOの学習を、容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しみながら行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について説明する。
【0024】
〔第1の実施形態〕
本実施形態に係るISO教育ゲームシステム100は、図1に示すように、ISO教育ゲームを提供するサーバ1と、ISO教育ゲーム(以下、単にゲーム)の参加者により操作される参加者用端末装置2と、当該ISO教育ゲームシステム100の管理者により操作される管理者用端末装置4と、を備えて構成されている。
【0025】
各参加者用端末装置2とサーバ1、管理者用端末装置4とサーバ1とは、それぞれインターネットなどのネットワーク3を介して通信接続可能となっている。
【0026】
サーバ1、管理者用端末装置4、参加者用端末装置2は、例えば、PC(Personal Computer)或いはその他の情報処理端末装置である。
【0027】
サーバ1は、ゲーム進行手段、経営管理システム構築度管理手段、出題手段、採点手段、選択用ツール付与手段として機能する。
【0028】
管理者用端末装置4は、サーバ1及びネットワーク3との協働により、設定変更手段として機能する。
【0029】
管理者は、管理者用端末装置4を操作することにより、サーバ1の登録内容、すなわち、ゲームの内容の設定変更を行うことができる。
【0030】
管理者が管理者用端末装置4を操作してブラウザを起動し、所定のURL(Uniform Resource Locator)にインタネット接続することにより、サーバ1により提供されるゲームのサイトに管理者用端末装置4を接続させ、ゲームの設定変更を行うことができる。
【0031】
他方、参加者は、参加者用端末装置2を操作することにより、ゲームに参加し、該ゲームを実行することができる。
【0032】
すなわち、参加者が参加者用端末装置2を操作してブラウザを起動し、所定のURLにインターネット接続することにより、サーバ1により提供されるゲームのサイトに参加者用端末装置2を接続させ、ゲームを行うことができる。
【0033】
本実施形態で説明するゲームは、ISO規格に関する品質マネジメントシステム(以下、QMS)をできるだけ高い完成度となるよう構築することにより、仮想の企業の業績(売上)をできるだけ伸ばすことを目的としている。
【0034】
すなわち、ゲームは、QMSの構築度が高いほど売上が伸びるような設定となっている。具体的には、企業には基準となる売上高が設定されており、QMSの構築度に応じて売上が増減する仕組みとなっている。
【0035】
ゲームは、仮想の企業を運営するシミュレーションゲームであり、該企業を1年間(12ヶ月間)に亘って経営する過程で、月毎に発生するトラブルに対応しながら進行する。
【0036】
なお、ここでいう期間(1年間)は、ゲームの進行上における仮想上の期間であり、実際にゲームを実行する時間の長さとは無関係である。
【0037】
また、本実施形態の場合、上記仮想の企業は、例えば、弁当屋である。
【0038】
QMSの構築は、プロセスカード(第1の選択用ツール)及びプロセスチップ(第2の選択用ツール)を取得し、それら取得したプロセスカード及びプロセスチップをQMSに含まれる各種の事項(以下、ISO要求事項)に対応させて配置することにより行われる。
【0039】
図2はQMSの体系図である。
【0040】
図2に示すように、QMSの要求事項としては、例えば、「5 経営者の責任」、「6 資源の運用管理」、「7 製品実現」、「8 測定、分析及び改善」といった各種のカテゴリが存在する。
【0041】
更に、図2に示すように、これらの各カテゴリの中には、複数の項目が含まれるものがある。
【0042】
ここで、各カテゴリに含まれる項目の例を以下に示す。なお、簡単のため、「5 経営者の責任」よりも前の各カテゴリ及び項目については省略する。また、以下のQMSの要求事項において説明されている「管理者」は、ISO教育ゲームシステム100の管理者とは別である。
【0043】
「5 経営者の責任
5.1 経営者のコミットメント
トップマネジメントは、品質マネジメントシステムの構築及び実施、並びにその有効性を継続的に改善することに対するコミットメントの証拠を次の事項によって示すこと。
a) 法令・規制要求事項を満たすことは当然のこととして、顧客要求事項を満たすことの重要性を組織内に周知する。
b) 品質方針を設定する。
c) 品質目標が設定されることを確実にする。
d) マネジメントレビューを実施する。
e) 資源が使用できることを確実にする。
【0044】
5.2 顧客重視
顧客満足の向上を目指して、トップマネジメントは、顧客要求事項が決定され、満たされていることを確実にすること(7.2.1及び8.2.1参照)。
【0045】
5.3 品質方針
トップマネジメントは、品質方針について次の事項を確実にすること。
a) 組織の目的に対して適切である。
b) 要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善に対するコミットメントを含む。
c) 品質目標の設定及びレビューのための枠組みを与える。
d) 組織全体に伝達され、理解される。
e) 適切性の持続のためにレビューする。
【0046】
5.4 計画
5.4.1 品質目標
トップマネジメントは、組織内のそれぞれの部門及び階層で品質目標が設定されていることを確実にすること。その品質目標には、製品要求事項[7.1a)参照]を満たすために必要なものがあれば含めること。品質目標は、その達成度が判定可能で、品質方針との整合性がとれていること。
【0047】
5.4.2 品質マネジメントシステムの計画
トップマネジメントは、次の事項を確実にすること。
a) 品質目標及び4.1に規定する要求事項を満たすために、品質マネジメントシステムの計画が策定される。
b) 品質マネジメントシステムの変更が計画され、実施される場合には、品質マネジメントシステムが“完全に整っている状態”(integrity)を維持している。
【0048】
5.5 責任、権限及びコミュニケーション
5.5.1 責任及び権限
トップマネジメントは、責任及び権限が定められ、組織全体に周知されていることを確実にすること。
【0049】
5.5.2 管理責任者
トップマネジメントは、管理層の中から管理責任者を任命すること。管理責任者は与えられている他の責任とかかわりなく次に示す責任及び権限をもつこと。
a) 品質マネジメントシステムに必要なプロセスの確立、実施及び維持を確実にする。
b) 品質マネジメントシステムの実施状況及び改善の必要性の有無についてトップマネジメントに報告する。
c) 組織全体にわたって、顧客要求事項に対する認識を高めることを確実にする。
≪参考1≫ 管理責任者の責任には、品質マネジメントシステムに関する事項について外部と連絡をとることも含めることができる。
≪参考2≫ 管理責任者は、上記の責任及び権限をもつ限り、一人である必要はない。
【0050】
5.5.3 内部コミュニケーション
トップマネジメントは、組織内にコミュニケーションのための適切なプロセスが確立されることを確実にすること。また、品質マネジメントシステムの有効性に関しての情報交換が行われることを確実にすること。
【0051】
5.6 マネジメントレビュー
5.6.1 一般
トップマネジメントは、組織の品質マネジメントシステムが、引き続き適切で、妥当で、かつ、有効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔で品質マネジメントシステムをレビューすること。このレビューでは、品質マネジメントシステムの改善の機会の評価、品質方針及び品質目標を含む品質マネジメントシステムの変更の必要性の評価も行うこと。マネジメントレビューの結果の記録は維持すること(4.2.4参照)。
【0052】
5.6.2 マネジメントレビューへのインプット
マネジメントレビューへのインプットには次の情報を含むこと。
a) 監査の結果。
b) 顧客からのフィードバック。
c) プロセスの実施状況及び製品の適合性。
d) 予防処置及び是正処置の状況。
e) 前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ。
f) 品質マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更。
g) 改善のための提案。
【0053】
5.6.3 マネジメントレビューからのアウトプット
マネジメントレビューからのアウトプットには、次の事項に関する決定及び処置を含むこと。
a) 品質マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性の改善。
b) 顧客要求事項への適合に必要な製品の改善。
c) 資源の必要性。
【0054】
6 資源の運用管理
6.1 資源の提供
組織は、次の事項に必要な資源を明確にし、提供すること。
a) 品質マネジメントシステムを実施し、維持する。また、その有効性を継続的に改善する。
b) 顧客満足を、顧客要求事項を満たすことによって向上する。
【0055】
6.2 人的資源
6.2.1 一般
製品品質に影響がある仕事に従事する要員は、関連する教育、訓練、技能及び経験を判断の根拠として力量があること。
【0056】
6.2.2 力量、認識及び教育・訓練
組織は、次の事項を実施すること。
a) 製品品質に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
b) 必要な力量がもてるように教育・訓練し、又は他の処置をとる。
c) 教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。
d) 組織の要員が、自らの活動のもつ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるかを認識することを確実にする。
e) 教育、訓練、技能及び経験について該当する記録を維持する(4.2.4参照)。
【0057】
6.3 インフラストラクチャー
組織は、製品要求事項への適合を達成するうえで必要とされるインフラストラクチャーを明確にし、提供し、かつ、維持すること。インフラストラクチャーには次のようなものがある。
a) 建物、作業場所及び関連するユーティリティー(電気、ガス、水など)。
b) 設備(ハードウェアとソフトウェアとを含む。)
c) 支援業務(輸送、通信など)。
≪参考≫ インフラストラクチャーとは、“<組織>組織の運営のために必要な一連の施設、設備及びサービスに関するシステム”を指す(JIS Q 9000の3.3.3参照)。
【0058】
6.4 作業環境
組織は、製品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を明確にし、運営管理すること。
【0059】
7 製品実現
7.1 製品実現の計画
組織は、製品実現のために必要なプロセスを計画して、構築すること。製品実現の計画は、品質マネジメントシステムのその他のプロセスの要求事項と整合性がとれていること(4.1参照)。
製品実現の計画に当たっては、組織は次の事項について該当するものを明確にすること。
a) 製品に対する品質目標及び要求事項。
b) 製品に特有な、プロセス及び文書の確立の必要性、並びに資源の提供の必要性。
c) その製品のための検証、妥当性確認、監視、検査及び試験活動、並びに製品合否判定基準。
d) 製品実現のプロセス及びその結果としての製品が要求事項を満たしていることを実証するために必要な記録(4.2.4参照)。
この計画のアウトプットは、組織の計画の実行に適した様式であること。
≪参考1≫ 特定の製品、プロジェクト又は契約に適用される品質マネジメントシステムのプロセス(製品実現のプロセスを含む。)及び資源を規定する文書を品質計画書と呼ぶことがある。
≪参考2≫ 組織は、製品実現のプロセスの構築に当たって 7.3に規定する要求事項を適用してもよい。
【0060】
7.2 顧客関連のプロセス
7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化
組織は、次の事項を明確にすること。
a) 顧客が規定した要求事項。これには引渡し及び引渡し後の活動に関する要求事項を含む。
b) 顧客が明示してはいないが、指定された用途又は意図された用途が既知である場合、それらの用途に応じた要求事項。
c) 製品に関連する法令・規制要求事項。
d) 組織が必要と判断する追加要求事項。
【0061】
7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー
組織は、製品に関連する要求事項をレビューすること。このレビューは、組織が顧客に製品を提供することについてのコミットメント(例:提案書の提出、契約又は注文の受諾、契約又は注文への変更の受諾)をする前に実施すること。レビューでは次の事項を確実にすること。
a) 製品要求事項が定められている。
b) 契約又は注文の要求事項が以前に提示されたものと異なる場合には、それについて解決されている。
c) 組織が、定められた要求事項を満たす能力をもっている。
このレビューの結果の記録及びそのレビューを受けてとられた処置の記録を維持すること(4.2.4参照)。
顧客がその要求事項を書面で示さない場合には、組織は顧客要求事項を受諾する前に確認すること。
製品要求事項が変更された場合には、組織は、関連する文書を修正すること。また、変更後の要求事項が関連する要員に理解されていることを確実にすること。
≪参考≫ インターネット販売などの状況では、個別の注文に対する正式なレビューの実施は非現実的である。このような場合のレビューでは、カタログや宣伝広告資料などの関連する製品情報をその対象とすることもできる。
【0062】
7.2.3 顧客とのコミュニケーション
組織は、次の事項に関して顧客とのコミュニケーションを図るための効果的な方法を明確にし、実施すること。
a) 製品情報。
b) 引き合い、契約若しくは注文、又はそれらの変更。
c) 苦情を含む顧客からのフィードバック。
【0063】
7.3 設計・開発
7.3.1 設計・開発の計画
組織は、製品の設計・開発の計画を策定し、管理すること。
設計・開発の計画において、組織は次の事項を明確にすること。
a) 設計・開発の段階。
b) 設計・開発の各段階に適したレビュー、検証及び妥当性確認。
c) 設計・開発に関する責任及び権限。
組織は、効果的なコミュニケーションと責任の明確な割当てとを確実にするために、設計・開発に関与するグループ間のインタフェースを運営管理すること。
設計・開発の進行に応じて、策定した計画を適宜更新すること。
【0064】
7.3.2 設計・開発へのインプット
製品要求事項に関連するインプットを明確にし、記録を維持すること(4.2.4参照)。インプットには次の事項を含めること。
a) 機能及び性能に関する要求事項。
b) 適用される法令・規制要求事項。
c) 適用可能な場合は、以前の類似した設計から得られた情報。
d) 設計・開発に不可欠なその他の要求事項。
これらのインプットについては、その適切性をレビューすること。要求事項は、漏れがなく、あいまい(曖昧)ではなく、かつ、相反することがないこと。
【0065】
7.3.3 設計・開発からのアウトプット
設計・開発からのアウトプットは、設計・開発へのインプットと対比した検証ができるような様式で提示されること。
また、次の段階に進める前に、承認を受けること。
設計・開発からのアウトプットは次の状態であること。
a) 設計・開発へのインプットで与えられた要求事項を満たす。
b) 購買、製造及びサービス提供に対して適切な情報を提供する。
c) 製品の合否判定基準を含むか又はそれを参照している。
d) 安全な使用及び適正な使用に不可欠な製品の特性を明確にする。
【0066】
7.3.4 設計・開発のレビュー
設計・開発の適切な段階において、次の事項を目的として、計画されたとおりに(7.3.1参照)体系的なレビューを行うこと。
a) 設計・開発の結果が要求事項を満たせるかどうかを評価する。
b) 問題を明確にし、必要な処置を提案する。
レビューへの参加者として、レビューの対象となっている設計・開発段階に関連する部門の代表が含まれていること。このレビューの結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0067】
7.3.5 設計・開発の検証
設計・開発からのアウトプットが、設計・開発へのインプットで与えられている要求事項を満たしていることを確実にするために、計画されたとおりに(7.3.1参照)検証を実施すること。この検証の結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0068】
7.3.6 設計・開発の妥当性確認
結果として得られる製品が、指定された用途又は意図された用途に応じた要求事項を満たし得ることを確実にするために、計画した方法(7.3.1参照)に従って、設計・開発の妥当性確認を実施すること。実行可能な場合にはいつでも、製品の引渡し又は提供の前に、妥当性確認を完了すること。妥当性確認の結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0069】
7.3.7 設計・開発の変更管理
設計・開発の変更を明確にし、記録を維持すること。変更に対して、レビュー、検証及び妥当性確認を適宜行い、その変更を実施する前に承認すること。
設計・開発の変更のレビューには、その変更が、製品を構成する要素及び既に引き渡されている製品に及ぼす影響の評価を含めること。変更のレビューの結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
≪参考≫ “変更のレビュー”とは、変更に対して適宜行われたレビュー、検証及び妥当性確認のことである。
【0070】
7.4 購買
7.4.1 購買プロセス
組織は、規定された購買要求事項に、購買製品が適合することを確実にすること。供給者及び購買した製品に対する管理の方式と程度は、購買製品が、その後の製品実現のプロセス又は最終製品に及ぼす影響に応じて定めること。
組織は、供給者が組織の要求事項に従って製品を供給する能力を判断の根拠として、供給者を評価し、選定すること。選定、評価及び再評価の基準を定めること。評価の結果の記録及び評価によって必要とされた処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
【0071】
7.4.2 購買情報
購買情報では購買製品に関する情報を明確にし、必要な場合には、次の事項のうち該当する事項を含めること。
a) 製品、手順、プロセス及び設備の承認に関する要求事項。
b) 要員の適格性確認に関する要求事項。
c) 品質マネジメントシステムに関する要求事項。
組織は、供給者に伝達する前に、規定した購買要求事項が妥当であることを確実にすること。
【0072】
7.4.3 購買製品の検証
組織は、購買製品が、規定した購買要求事項を満たしていることを確実にするために、必要な検査又はその他の活動を定めて、実施すること。
組織又はその顧客が、供給者先で検証を実施することにした場合には、組織は、その検証の要領及び購買製品のリリース(出荷の許可)の方法を購買情報の中に明確にすること。
【0073】
7.5 製造及びサービス提供
7.5.1 製造及びサービス提供の管理
組織は、製造及びサービス提供を計画し、管理された状態で実行すること。管理された状態には、該当する次の状態を含むこと。
a) 製品の特性を述べた情報が利用できる。
b) 必要に応じて、作業手順が利用できる。
c) 適切な設備を使用している。
d) 監視機器及び測定機器が利用でき、使用している。
e) 規定された監視及び測定が実施されている。
f) リリース(次工程への引渡し)、顧客への引渡し及び引渡し後の活動が規定されたとおりに実施されている。
【0074】
7.5.2 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
製造及びサービス提供の過程で結果として生じるアウトプットが、それ以降の監視又は測定で検証することが不可能な場合には、組織は、その製造及びサービス提供の該当するプロセスの妥当性確認を行うこと。これらのプロセスには、製品が使用され、又はサービスが提供されてからでしか不具合が顕在化しないようなプロセスが含まれる。
妥当性確認によって、これらのプロセスが計画どおりの結果を出せることを実証すること。組織は、これらのプロセスについて、次の事項のうち適用できるものを含んだ手続きを確立すること。
a) プロセスのレビュー及び承認のための明確な基準。
b) 設備の承認及び要員の適格性確認。
c) 所定の方法及び手順の適用。
d) 記録に関する要求事項(4.2.4参照)。
e) 妥当性の再確認。
【0075】
7.5.3 識別及びトレーサビリティ
必要な場合には、組織は、製品実現の全過程において適切な手段で製品を識別すること。
組織は、監視及び測定の要求事項に関連して、製品の状態を識別すること。
トレーサビリティが要求事項となっている場合には、組織は、製品について固有の識別を管理し、記録すること(4.2.4参照)。
≪参考≫ ある産業分野では、構成管理が識別及びトレーサビリティを維持する手段である。
【0076】
7.5.4 顧客の所有物
組織は、顧客の所有物について、それが組織の管理下にある間、又は組織がそれを使用している間は、注意を払うこと。組織は、使用するため又は製品に組み込むために提供された顧客の所有物の識別、検証及び保護・防護を実施すること。顧客の所有物を紛失、損傷した場合又は使用には適さないとわかった場合には、顧客に報告し、記録を維持すること(4.2.4参照)。
≪参考≫ 顧客の所有物には知的所有権も含まれる。
【0077】
7.5.5 製品の保存
組織は、内部処理から指定納入先への引渡しまでの間、製品を適合した状態のまま保存すること。この保存には、識別、取扱い、包装、保管及び保護を含めること。保存は、製品を構成する要素にも適用すること。
≪参考≫ 内部処理とは、組織が運営管理している製品実現のプロセスにおける活動をいう。
【0078】
7.6 監視機器及び測定機器の管理
定められた要求事項に対する製品の適合性を実証するために、組織は実施すべき監視及び測定を明確にすること。また、そのために必要な監視機器及び測定機器を明確にすること(7.2.1参照)。組織は、監視及び測定の要求事項との整合性を確保できる方法で監視及び測定が実施できることを確実にするプロセスを確立すること。測定値の正当性が保証されなければならない場合には、測定機器に関し、次の事項を満たすこと。
a) 定められた間隔又は使用前に、国際又は国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして校正又は検証する。そのような標準が存在しない場合には、校正又は検証に用いた基準を記録する。
b) 機器の調整をする、又は必要に応じて再調整する。
c) 校正の状態が明確にできる識別をする。
d) 測定した結果が無効になるような操作ができないようにする。
e) 取扱い、保守、保管において、損傷及び劣化しないように保護する。
さらに、測定機器が要求事項に適合していないことが判明した場合には、組織は、その測定機器でそれまでに測定した結果の妥当性を評価し、記録すること。組織は、その機器及び影響を受けた製品に対して、適切な処置をとること。校正及び検証の結果の記録を維持すること(4.2.4参照)。
規定要求事項にかかわる監視及び測定にコンピュータソフトウェアを使う場合には、そのコンピュータソフトウェアによって意図した監視及び測定ができることを確認すること。この確認は、最初に使用するのに先立って実施すること。また、必要に応じて再確認すること。
≪参考≫ ISO 10012−1及びISO 10012−2を参照。
【0079】
8 測定、分析及び改善
8.1 一般
組織は、次の事項のために必要となる監視、測定、分析及び改善のプロセスを計画し、実施すること。
a) 製品の適合性を実証する。
b) 品質マネジメントシステムの適合性を確実にする。
c) 品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善する。
これには、統計的手法を含め、適用可能な方法、及びその使用の程度を決定することを含めること。
【0080】
8.2 監視及び測定
8.2.1 顧客満足
組織は、品質マネジメントシステムの成果を含む実施状況の測定の一つとして、顧客要求事項を満足しているかどうかに関して顧客がどのように受けとめているかについての情報を監視すること。この情報の入手及び使用の方法を決めること。
【0081】
8.2.2 内部監査
組織は、品質マネジメントシステムの次の事項が満たされているか否かを明確にするために、あらかじめ定められた間隔で内部監査を実施すること。
a) 品質マネジメントシステムが、個別製品の実現の計画(7.1参照)に適合しているか、この規格の要求事項に適合しているか、及び組織が決めた品質マネジメントシステム要求事項に適合しているか。
b) 品質マネジメントシステムが効果的に実施され、維持されているか。
組織は、監査の対象となるプロセス及び領域の状態と重要性、並びにこれまでの監査結果を考慮して、監査プログラムを策定すること。監査の基準、範囲、頻度及び方法を規定すること。監査員の選定及び監査の実施においては、監査プロセスの客観性及び公平性を確保すること。監査員は自らの仕事は監査しないこと。
監査の計画及び実施、結果の報告、記録の維持(4.2.4参照)に関する責任、並びに要求事項を“文書化された手順”の中で規定すること。
監査された領域に責任をもつ管理者は、発見された不適合及びその原因を除去するために遅滞なく処置がとられることを確実にすること。
フォローアップには、とられた処置の検証及び検証結果の報告を含めること(8.5.2参照)。
≪参考≫ JIS Z 9911−1、JIS Z 9911−2及びJIS Z 9911−3を参照。
【0082】
8.2.3 プロセスの監視及び測定
組織は、品質マネジメントシステムのプロセスを適切な方法で監視し、適用可能な場合には、測定をすること。これらの方法は、プロセスが計画どおりの結果を達成する能力があることを実証するものであること。計画どおりの結果が達成できない場合には、製品の適合性の保証のために、適宜、修正及び是正処置をとること。
【0083】
8.2.4 製品の監視及び測定
組織は、製品要求事項が満たされていることを検証するために、製品の特性を監視し、測定すること。監視及び測定は、個別製品の実現の計画(7.1参照)に従って、製品実現の適切な段階で実施すること。
合否判定基準への適合の証拠を維持すること。記録には、製品のリリース(次工程への引渡し又は出荷)を正式に許可した人を明記すること(4.2.4参照)。
個別製品の実現の計画(7.1参照)で決めたことが問題なく完了するまでは、製品のリリース(出荷)及びサービス提供は行わないこと。
ただし、当該の権限をもつ者が承認したとき、及び該当する場合に顧客が承認したときは、この限りではない。
【0084】
8.3 不適合製品の管理
組織は、製品要求事項に適合しない製品が誤って使用されたり、又は引き渡されることを防ぐために、それらを識別し、管理することを確実にすること。不適合製品の処理に関する管理及びそれに関連する責任及び権限を“文書化された手順”に規定すること。
組織は、次のいずれかの方法で、不適合製品を処理すること。
a) 発見された不適合を除去するための処置をとる。
b) 当該の権限をもつ者、及び該当する場合に顧客が、特別採用によって、その使用、リリース(次工程への引渡し)若しくは出荷、又は合格と判定することを正式に許可する。
c) 本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる。
≪参考≫ “c)本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる”とは、“廃棄すること”を含む。
不適合の性質の記録及び、不適合に対してとられた特別採用を含む処置の記録を維持すること(4.2.4参照)。
不適合製品に修正を施した場合には、要求事項への適合性を実証するための再検証を行うこと。
引渡し後又は使用開始後に不適合製品が検出された場合には、組織は、その不適合による影響又は起こり得る影響に対して適切な処置をとること。
【0085】
8.4 データの分析
組織は、品質マネジメントシステムの適切性及び有効性を実証するため、また、品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善の可能性を評価するために適切なデータを明確にし、それらのデータを収集し、分析すること。この中には、監視及び測定の結果から得られたデータ及びそれ以外の該当する情報源からのデータを含めること。
データの分析によって、次の事項に関連する情報を提供すること。
a) 顧客満足(8.2.1参照)。
b) 製品要求事項への適合性(7.2.1参照)。
c) 予防処置の機会を得ることを含む、プロセスと製品の特性及び傾向。
d) 供給者。
【0086】
8.5 改善
8.5.1 継続的改善
組織は、品質方針、品質目標、監査結果、データの分析、是正処置、予防処置及びマネジメントレビューを通じて、品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善すること。
【0087】
8.5.2 是正処置
組織は、再発防止のため、不適合の原因を除去する処置をとること。是正処置は、発見された不適合のもつ影響に見合うものであること。
次の事項に関する要求事項を規定するために“文書化された手順”を確立すること。
a) 不適合(顧客からの苦情を含む)の内容確認。
b) 不適合の原因の特定。
c) 不適合の再発防止を確実にするための処置の必要性の評価。
d) 必要な処置の決定及び実施。
e) とった処置の結果の記録(4.2.4参照)。
f) 是正処置において実施した活動のレビュー。
≪参考≫ f)における“是正処置において実施した活動”とは、a)〜e)の一連の活動のことである。
【0088】
8.5.3 予防処置
組織は、起こり得る不適合が発生することを防止するために、その原因を除去する処置を決めること。予防処置は、起こり得る問題の影響に見合ったものであること。
次の事項に関する要求事項を規定するために“文書化された手順”を確立すること。
a) 起こり得る不適合及びその原因の特定。
b) 不適合の発生を予防するための処置の必要性の評価。
c) 必要な処置の決定及び実施。
d) とった処置の結果の記録(4.2.4参照)。
e) 予防処置において実施した活動のレビュー。
≪参考≫ e)における“予防処置において実施した活動”とは、a)〜d)の一連の活動のことである。」
図3はゲームの進行を示す概略的なフローチャートである。
【0089】
ゲームは、例えば、複数人の参加者によりグループを構成し、グループ毎に上記仮想の企業の売上高を競うという形態で進行する。
【0090】
ゲームを開始するには、先ず、グループ毎に参加者用端末装置2を操作してブラウザを起動しゲームのサイトに参加者用端末装置2を接続させる。
【0091】
すると、図4に示すようなログイン画面がブラウザに表示される。この画面上にログインID及びパスワードを入力してログインボタンB1をクリックすると、図5に示す参加者メインメニュー画面がブラウザに表示される。
【0092】
図3に示すように、最初はゲームのルール説明が行われる(ステップS1)。
【0093】
ここで、ルールの説明は、例えば、ゲームの講師(ISO規格の講師)が行うようにしても良いし、或いは、参加者用端末装置2のブラウザにルールの説明画面を表示することにより行うようにしても良い。
【0094】
ルールの説明に続いては、ISO要求事項に関するクイズが出題される(図3のステップS2)。
【0095】
すなわち、図5に示すクイズボタンB2をクリックすると、図6に示すクイズメニュー画面が参加者用端末装置2のブラウザに表示され、更に、図6に示すクイズ解答ボタンB3をクリックすると、図7に示すクイズ解答画面が該ブラウザに表示される。
【0096】
図7に示すように、クイズ解答画面には問題が表示されているので、グループ毎に参加者用端末装置2を操作することによりクイズに解答する。すなわち、解答を画面上に入力するか或いは画面上のプルダウンメニューより選択する。
【0097】
全てのクイズに対する解答を終えると、その解答が参加者用端末装置2からサーバ1に送信される。
【0098】
サーバ1は解答結果の採点を行い、正答数に応じて各グループにプロセスカード及びプロセスチップを付与する。
【0099】
ここで、プロセスカードは、ISO規格において理解する必要がある事項の各種のカテゴリ、すなわち、「5 経営者の責任」、「6 資源の運用管理」、「7 製品実現」、「8 測定、分析及び改善」といった上記の各種カテゴリを選択する(上記の各種カテゴリに配置する)のに用いられる。
【0100】
他方、プロセスチップは、プロセスカードにより選択されたカテゴリに含まれる各種の項目を選択する(各種の項目に配置する)のに用いられる。
【0101】
なお、プロセスチップが選択された項目であっても、その項目を含むカテゴリと対応するプロセスカードが選択されていなければ、そのプロセスチップは機能しない。また、各カテゴリ内のプロセスチップは全て選択しないと、そのカテゴリはQMSとして不完全なものとなる。ただし、プロセスチップの選択の順序は任意であり、重要なプロセスチップから順に選択することもできる。
【0102】
具体的には、クイズは6問出題され、クイズの正答数に応じて、プロセスカード及びプロセスチップが付与される。
【0103】
図8はサーバ1による判定(クイズの採点)とプロセスカード及びプロセスチップの付与の流れを示すフローチャートである。
【0104】
図8に示すように、サーバ1は、グループ毎の正答数を判定し(ステップS21)、正答数に応じたプロセスカード及びプロセスチップを各グループに付与する(ステップS22〜S28)。
【0105】
具体的には、例えば、クイズの正答数が、6問の場合には(ステップS22のYes)7枚のプロセスカードと30枚のプロセスチップを付与し(ステップS23)、5問の場合には(ステップS24のYes)6枚のプロセスカードと25枚のプロセスチップを付与し(ステップS25)、4問の場合には(ステップS26のYes)5枚のプロセスカードと20枚のプロセスチップを付与し(ステップS27)、3問以下或いは全問不正解の場合には(ステップS26のNo)4枚のプロセスカードと15枚のプロセスチップを付与する(ステップS28)。
【0106】
続いて、各グループの参加者が図5に示すゲーム開始ボタンB4をクリックすると、上記仮想の企業の運営のシミュレーションゲームが開始される(図3のステップS3)。
【0107】
すると、図9に示すゲームメニュー画面がブラウザに表示される。
【0108】
このゲームメニュー画面にて、耳寄り情報ボタンB5をクリックすると、「耳より情報」として、どのような指針でゲームを進めると有利であるかなどを示す情報が、ブラウザに表示される(図3のステップS4)。
【0109】
この「耳寄り情報」は、具体的には、例えば、図10に示すように、「耳寄り情報では、品質マネジメントシステム構築のポイントやボーナスの情報などが提示されます。会社では、様々なトラブルが発生します。お弁当屋さんでも同様です。毎月発生するトラブルを、品質マネジメントシステムを構築することで回避してください。品質マネジメントシステムが構築できていても(カード・チップを保有(選択)していても)、提示して使うことができないとトラブルは回避できません。ここで、耳寄りな情報です。お母さん(弁当屋の社長或いは店長)による見直し(マネジメントレビュー)は、4ヶ月目、8ヶ月目、12ヶ月目の3回実施できます。ただし、条件がそろっていなければ実施できません」といった情報である。
【0110】
続いて、各参加者は、付与されたプロセスカード及びプロセスチップを図2に示すカテゴリや項目のうち所望のカテゴリ及び項目を選択する操作を行う(図3のステップS5)。この際、「耳寄り情報」や講師からの説明などを参考にする。
【0111】
図2は、参加者によるプロセスカード及びプロセスチップの配置例も示しており、図2において、黒塗りの四角はプロセスカードが配置されたカテゴリを示し、黒塗りの丸はプロセスチップが配置された項目を示す。
【0112】
このようにプロセスカード及びプロセスチップが配置されたカテゴリ及び項目についてはQMSが構築される。
【0113】
なお、後述する内部品質監査(8.2.2)のプロセスカードは、例えば、3枚まで選択できるようになっている。
【0114】
続いて、1ヶ月目〜12ヶ月目までの各月のシミュレーションを行う。
【0115】
先ず、図9のゲームメニュー画面において、1ヶ月目のトラブル対応ボタンB6をクリックすると、図11に示すトラブル発生対応画面が参加者用端末装置2のブラウザに表示される。
【0116】
トラブル発生対応画面には、当月に発生したトラブルが表示される。具体的には、例えば、図11に示すように、「今週のお弁当献立のレシピにおいて、煮物の水の量が間違っていたため、とてもお客様に提供できる味にならなかった。直ぐに醤油などの調味料を加えたが、納得できる味にならず、別の料理で対応した。廃棄した煮物の原価は、3万円(損失)である。」といった内容である。
【0117】
グループ毎に、このトラブルと対応するカテゴリ及び項目のプロセスカード及びプロセスチップを選択する操作を参加者が行うことにより、トラブル発生対応を行う。
【0118】
ここで、トラブル発生対応画面には、「この解答は、カード1枚、チップ1枚です。」と表示されている。
【0119】
よって、参加者は、適当なプロセスカードとプロセスチップを各1枚ずつ選択することにより正しいトラブル対応ができる(正答が得られる)ことを理解できる。
【0120】
トラブルに対応するプロセスカード及びプロセスチップの選択操作は、例えば、ブラウザに表示されるプルダウンメニューを用いて行うことができる。
【0121】
参加者による選択操作がなされると、選択結果(解答)が参加者用端末装置2からサーバ1に送信され、サーバ1は選択結果の採点を行う。
【0122】
ここで、選択されたプロセスカード及びプロセスチップが誤りであれば、売上高が、基準売上高(例えば、300万円)より所定額(例えば、3万円)だけ減算される。
【0123】
図12はサーバ1による判定と売上高の訂正処理の流れを示すフローチャートである。
【0124】
図12に示すように、サーバ1は、各グループによるプロセスカード及びプロセスチップの選択結果を判定し(ステップS31)、選択結果が誤りであれば(ステップS31のNo)、不適合であると判定し(ステップS32)、ペナルティとして、そのグループの売上高を所定額(例えば、3万円)だけ減額する(ステップS33)。
【0125】
なお、ペナルティの額は、月を追うごとに増加するようになっていても良い。
【0126】
他方、選択結果が正しければ(ステップS31のYes)、トラブルを回避(不適合を回避)できる。
【0127】
なお、トラブルに対して正しい解答をすることができたグループには、プロセスカード1枚とプロセスチップ5枚が無償で付与される。
【0128】
また、図9のゲームメニュー画面において、1ヶ月目の今月のトピックボタンB7をクリックすると、図13に示すような今月のトピックが表示される。
【0129】
トピックは、例えば、「毎月のトピックでは、その月のボーナス内容やその条件が提示されます。また減額になるような条件もあります。トピックの内容は、良く理解して頭に入れてください。そうでないと、損しますよ。トラブルは回避できましたか?トラブルも回避できないと、損失が発生します!」といった内容である。
【0130】
ここで、プロセスカード及びプロセスチップは、トラブルに対する解答が正しかった場合に無償で付与される他に、予め付与された当初資金或いは売上金の中から自費で購入することができるようになっている。
【0131】
各グループの参加者は、月々、取得したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作を行い、QMSを構築していく(図3のステップS8)。
【0132】
ここで、図5の参加者メインメニュー画面において、管理ボタンB10をクリックすると、図14に示す管理メニュー画面が表示される。
【0133】
この管理メニュー画面において、プロセス管理表ボタンB11をクリックすると、図15に示すプロセス管理表画面が表示されるので、参加者は各月におけるQMSの構築度を確認することができる。なお、各グループのプロセス管理表、すなわち、QMSの構築度は、サーバ1が管理している。
【0134】
また、図14の管理メニュー画面において、月次決算書ボタンB12をクリックすると、図16に示す月次決算書画面が表示されるので、参加者は各月の売上高などの決算内容を確認することができる(図3のステップS9)。
【0135】
更に、図16に示す月次決算書画面において、グラフ表示ボタンB21をクリックすると、図17に示すように、各グループの売上高のグラフ表示を確認することができる。
【0136】
また、図9のゲームメニュー画面において、1ヶ月目の耳寄り情報ボタンB8をクリックすると、図18に示すように1ヶ月目の「耳寄り情報」が表示される(図3のステップS10)。
【0137】
耳寄り情報は、例えば、「2ヶ月目からは、不適合となっても、内部監査(8.2.2)のプロセスカードを使用すれば、不適合を回避できます。カードが必要な場合は購入してください。予防処置(8.5.3)のプロセスカードを保有していると、処置実施による改善の褒美としてボーナスが貰えます。」といった内容である。
【0138】
図3のステップS6〜S10が1ヶ月のゲーム内容であり、同様の要領で12ヶ月間のシミュレーションが繰り返される。
【0139】
2ヶ月目のシミュレーションでは、先ず、図9のゲームメニュー画面において、2ヶ月目のトラブル対応ボタンB13をクリックすると、2ヶ月目のトラブルの内容を示すトラブル発生対応画面(図示略)が参加者用端末装置2のブラウザに表示される。
【0140】
各グループでは、1ヶ月目と同様に、トラブルに対応する解答を行う。更に、各グループの参加者は、もしも解答が間違っていた場合には内部監査のプロセスカードを使用して不適合を回避するか否かを選択する操作も行う。
【0141】
続いて、サーバ1は、各グループに対して、図19に示す処理を行う。
【0142】
すなわち、サーバ1は、各グループによるプロセスカード及びプロセスチップの選択結果を判定し(ステップS41)、選択結果が誤りであれば(ステップS41のNo)、内部監査のプロセスカードが使用されたか否かを判定する(ステップS42)。
【0143】
内部監査のプロセスカードが使用された場合(ステップS42のYes)、その使用された内部監査のプロセスカードを回収する(ステップS43)。
【0144】
他方、内部監査のプロセスカードが使用されなかった場合(ステップS42のNo)、不適合であると判定し(ステップS44)、そのグループの売上高を所定額(例えば、3万円)だけ減額する(ステップS45)。
【0145】
また、図9のゲームメニュー画面において、2ヶ月目の今月のトピックボタンB14をクリックすると、図20に示すような今月のトピックが表示される。
【0146】
トピックは、例えば、「お客様は満足していますか? お客様満足の調査(8.2.1)のカード、情報の分析(8.4)のカード、お客様満足度の調査と分析(8.4a)のチップを保有していないグループは、2ヶ月目から毎月10%(30万円)を基準売上高から減額します(保有するまで)。ただし、お客様とのコミュニケーション(7.2.3)のカード及びお客様の声への対応(7,2,3c)のチップを保有する場合は、減額率を7%(21万円)とします。」といった内容である。
【0147】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作を行う。更に、1ヶ月目と同様に、月次決算書画面の確認や、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0148】
3ヶ月目のシミュレーションでも、参加者は、図9のゲームメニュー画面において、3ヶ月目のトラブル対応ボタンB15をクリックして3ヶ月目のトラブルの内容を示すトラブル発生対応画面(図示略)を参加者用端末装置2のブラウザに表示させ、そのトラブルに対応する解答を行う。
【0149】
すると、サーバ1は、2ヶ月目と同様に、各グループに対して、図19に示す処理を行う。
【0150】
更に、3ヶ月目以降のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図21に示す処理も行う。
【0151】
図21に示すように、先ず、判定対象のグループが顧客満足(8.2.1)及びデータの分析(8.4)のプロセスカードと、顧客満足のプロセスチップ(8.4a)とを保有しているか否かを判定し(ステップS51)、保有していないと判定した場合には(ステップS51のNo)、顧客とのコミュニケーション(7.2.3)のプロセスカードと、苦情を含む顧客からのフィードバック(7.2.3c)のプロセスチップとを保有しているか否かを判定し(ステップS52)、保有していない場合には売上高を10%減額する処理を行う一方で(ステップS53)、保有している場合には売上高を7%減額する処理を行う(ステップS54)。
【0152】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0153】
3ヶ月目の耳寄り情報は、例えば、図22に示すように、「4ヶ月目より、新しいお弁当の開発(7.3)のプロセスカードと全てのプロセスチップを揃えたグループは、新しいお弁当の開発ができます。それを事務局に宣言(提示)することにより、新しいお弁当が完成します。」といった情報である。
【0154】
4ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0155】
更に、4ヶ月目以降のシミュレーションでは、設計・開発(7.3)のプロセスカードと設計・開発(7.3)の全てのプロセスチップを揃えたグループは、その旨を宣言する操作を行うことにより、売上高を加算することができる。
【0156】
すなわち、4ヶ月目以降のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図23に示す処理を行う。
【0157】
図23に示すように、判定対象のグループが設計・開発(7.3)のプロセスカードと設計・開発(7.3)の全てのプロセスチップを揃えているか否かを判定し(ステップS61)、揃えていると判定した場合には(ステップS61のYes)、揃えた旨の宣言を該当するグループから受け付けたか否かを判定し(ステップS62)、受け付けたと判定した場合には(ステップS62のYes)、該当するグループの売上高を200万円加算する処理を行う(ステップS63)。他方、設計・開発(7.3)のプロセスカードと設計・開発(7.3)の全てのプロセスチップを揃えてはいない場合や(ステップS61のNo)、揃えていてもその旨の宣言を行わなかった場合には(ステップS62のNo)、売上高の加算処理は行わない。
【0158】
更に、4ヶ月目のシミュレーションでは、条件を満たしたグループは、要求によりマネジメントレビューを実施することができる。
【0159】
すなわち、4ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図24に示す処理を行う。
【0160】
図24に示すように、先ず、判定対象のグループからマネジメントレビュー(5.6)の実施の要求があったか否かを判定し(ステップS71)、要求があったと判定した場合には(ステップS71のYes)、マネジメントレビューのプロセスカードを保有しているか否かを判定し(ステップS72)、保有していると判定した場合には(ステップS72のYes)、インプット情報(5.6.2)のプロセスチップの保有数に応じたボーナスを該当する参加者に支給する(ステップS73)。具体的には、例えば、インプット情報(5.6.2)のプロセスチップを7枚保有している参加者には100万円のボーナスを支給し、保有数が不足する場合には1枚当たり10万円減額したボーナスを支給する。なお、マネジメントレビュー(5.6)の実施の要求がなかった場合や(ステップS71のNo)、要求があってもマネジメントレビュー(5.6)のプロセスカードを保有していない場合には(ステップS72のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0161】
4ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図25に示す処理も行う。
【0162】
図25に示すように、1度も不適合となることなく4ヶ月が経過したか否かを判定し(ステップS81)、1度も不適合となることなく4ヶ月が経過した場合には(ステップS81のYes)、是正処置(8.5.2)のプロセスカードを保有しているか否かを判定し(ステップS82)、保有している場合には(ステップS82)、50万円のボーナスを支給する(ステップS83)。なお、1度でも不適合となった場合や(ステップS81のNo)、是正処置(8.5.2)のプロセスカードを保有していない場合には(ステップS82のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0163】
また、参加者が顧客満足(8.2.1)及びデータの分析(8.4)のプロセスカードと、顧客満足のプロセスチップ(8.4a)とを保有しているか否かを判定し(ステップS84)、保有していると判定した場合には(ステップS84のYes)、これらプロセスカード及びプロセスチップを保有していなかったことによる売上高の減額を解除する処理を行う(ステップS85)。
【0164】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0165】
4ヶ月目の耳寄り情報は、図示は省略するが、例えば、「6ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有しているグループに対して、上半期の品質目標が達成できたとしてボーナスが出ます。」といった内容である。
【0166】
5ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0167】
更に、5ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図26に示す処理を行う。
【0168】
図26に示すように、予防処置(8.5.3)のプロセスカードを保有しているか否かを判定し(ステップS91)、保有している場合には(ステップS91のYes)、30万円のボーナスを支給し(ステップS92)、その予防処置(8.5.3)のプロセスカードを回収する(ステップS93)。
【0169】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0170】
6ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0171】
更に、6ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図27に示す処理も行う。
【0172】
図27に示すように、先ず、6ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有していたか否かを判定し(ステップS101)、保有していた場合には(ステップS101のYes)、30万円のボーナスを支給する(ステップS102)。
【0173】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0174】
更に、6ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図28に示す処理も行う。
【0175】
図28に示すように、先ず、6ヶ月間の売上高合計が1800万円(基準売上高=300万円×6ヶ月)を超えたか否かを判定し(ステップS105)、超えた場合には(ステップS105のYes)、翌月(7ヶ月目)より売上高を20万円加算する処理を行う(ステップS106)。
【0176】
7ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0177】
更に、7ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図29に示す処理を行う。
【0178】
図29に示すように、先ず、継続的改善の実施の要求があったか否かを判定し(ステップS111)、要求があった場合には(ステップS111のYes)、実施条件を満たすか否かを判定する(ステップS112)。
【0179】
ここで、実施条件は、(1)継続的改善(8.5.1)のプロセスカードを保有し、(2)品質方針(5.3)のプロセスカードを保有し、(3)6ヶ月目に品質目標(5.4.1)を達成し、(4)内部監査(8.2.2)のプロセスカードを2枚以上保有し、(5)データの分析(8.4)のプロセスカードと全てのプロセスチップを保有し、(6)是正処置及び予防処置を各一回以上実施し、(7)4ヶ月目にマネジメントレビューを実施する、という合計7つの条件を全て満たすことにより成立する。
【0180】
実施条件を満たす場合には(ステップS112のYes)、150万円のボーナスを支給する(S113)。なお、継続的改善の実施の要求がなかった場合や(ステップS111のNo)、要求があっても実施条件を満たさない場合には(ステップS112のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0181】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0182】
8ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0183】
更に、8ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図30に示す処理を行う。
【0184】
図30に示すように、先ず、マネジメントレビュー(5.6)の実施の要求があったか否かを判定し(ステップS121)、要求があった場合には(ステップS121のYes)、実施条件を満たすか否かを判定する(ステップS122)。
【0185】
ここで、実施条件は、(1)マネジメントレビュー(5.6)のプロセスカードを保有し、(2)インプット(5.6.2)の全てのプロセスチップ(7枚)を保有し、(3)顧客満足(8.2.1)のプロセスカードを保有し、(4)プロセスの監視及び測定(8.2.3)のプロセスカードと全てのプロセスチップを保有し、(5)データの分析(8.4)のプロセスカードと全てのプロセスチップ(4枚)を保有する、という合計5つの条件を全て満たすことにより成立する。
【0186】
実施条件を満たす場合には(ステップS122のYes)、100万円のボーナスを支給する(ステップS123)。なお、マネジメントレビュー(5.6)の実施の要求がなかった場合や(ステップS121のNo)、要求があっても実施条件を満たさない場合には(ステップS122のNo)、ボーナスの支給は行わない。
【0187】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0188】
9ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせる。
【0189】
続いて、参加者は、1ヶ月目と同様に、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。なお、プロセスカード、プロセスチップの購入は、例えば、9ヶ月目が最終とする。
【0190】
10〜12ヶ月目のシミュレーションでも、トラブル発生対応画面(図示略)をブラウザに表示させてトラブルに対応する解答を行い、サーバ1に図19に示す処理を行わせ、付与されるか或いは購入したプロセスカード及びプロセスチップを所望のカテゴリ及び項目に配置する操作、月次決算書画面の確認、「耳寄り情報」の確認を行う。
【0191】
なお、12ヶ月目のシミュレーションでは、8ヶ月目と同様のマネジメントレビューが実施できるため、サーバ1は、各グループに対して図30に示す処理を行う。
【0192】
更に、12ヶ月目のシミュレーションでは、サーバ1は、各グループに対して、図31に示す処理を行う。
【0193】
図31に示すように、先ず、7ヶ月目から12ヶ月目まで6ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有していたか否かを判定し(ステップS131)、保有していた場合には(ステップS131のYes)、30万円のボーナスを支給する(ステップS132)、更に、12ヶ月間継続して品質目標(5.4.1)のプロセスカードを保有していたか否かを判定し(ステップS133)、保有していた場合には(ステップS133のYes)、更に30万円のボーナスを支給する(ステップS134)。
【0194】
以上のようなゲームを行う結果、12ヶ月間の総売上に従って、各グループの順位を決定し、その順位を発表する(図3のステップS11)。
【0195】
その後は、講師から講評が行われる(図3のステップS12)。
【0196】
次に、サーバ1の管理者による登録動作について説明する。
【0197】
サーバ1の登録内容を設定するには、先ず、管理者が管理者用端末装置4を操作してブラウザを起動しゲームのサイトに管理者用端末装置4を接続させ、図4に示すログイン画面をブラウザに表示させる。
【0198】
この画面上に管理者用のログインID及びパスワードを入力してログインボタンB1をクリックすると、図32に示す事務局メインメニュー画面がブラウザに表示される。
【0199】
この事務局メインメニュー画面において、事前準備ボタンB31をクリックすると、図33に示すように、事前準備メニュー画面がブラウザに表示される。
【0200】
図33の事前準備メニュー画面において、クイズ登録ボタンB32をクリックすると、図34に示すように、クイズ登録画面がブラウザに表示される。
【0201】
このクイズ登録画面においては、図3のステップS2において実施されるISOクイズの内容を登録することができる。すなわち、図34に示すように、例えば、クイズの番号(No.)、タイトル、設問(問題の内容)、設問数、解説、解答の選択肢、解答、記述解答の答えなどを登録することができる。
【0202】
また、図33の事前準備メニュー画面において、トラブル発生カード登録ボタンB33をクリックすると、図35に示すように、トラブル発生カード登録画面がブラウザに表示される。
【0203】
図35のトラブル発生カード登録画面では、トラブル発生カード(月々のトラブルの内容を示す)の内容、トラブル発生カードの枚数を登録することができる。
【0204】
また、図33の事前準備メニュー画面において、プロセス登録ボタンB34をクリックすると、図36に示すように、登録されたプロセス(カテゴリや項目)の一覧を示すプロセス登録一覧画面がブラウザに表示される。
【0205】
図36のプロセス登録一覧画面において、各プロセスの先頭に表示された「修正」ボタンB35をクリックすると、個々のプロセスの登録内容を修正することができる。
【0206】
また、図33の事前準備メニュー画面において、ゲーム/グループ登録ボタンB36をクリックすると、図38に示すように、グループ登録画面がブラウザに表示される。
【0207】
図38のグループ登録画面では、各グループと対応するログインID、パスワードなどの登録を行うことができる。ここで、1グループは一人の参加者により構成されていても良いが、例えば、複数人の参加者により1グループが構成され、グループ単位で上記のゲームを行うことを通常は想定している。
【0208】
また、図33の事前準備メニュー画面において、数値設定ボタンB37をクリックすると、図39に示すように、数値設定画面がブラウザに表示される。
【0209】
図39の数値設定画面では、ISOクイズの設問数、クイズの正答数に応じて付与するカード及びチップの枚数、基準売上高、各種のボーナスの額やペナルティの額などの数値条件を設定することができる。
【0210】
また、図33の事前準備メニュー画面において、トピック/耳寄り情報登録ボタンB38をクリックすると、図40に示すように、トピック/耳寄り情報登録画面がブラウザに表示される。
【0211】
図40のトピック/耳寄り情報登録画面では、各月の今月のトピックや耳寄り情報の内容を登録することができる。
【0212】
以上のような実施形態によれば、サーバ1は、仮想の企業の経営をシミュレートしながらISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態でゲームを進行させるゲーム進行手段と、経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段として機能するので、参加者は、ゲームという形態でISOの学習を行うことができる。よって、参加者は、ISOの学習を、容易に行うことが可能であるだけでなく、楽しみながら行うことが可能となる。
【0213】
なお、実施形態では、ISO教育ゲームシステム100が、サーバ1、参加者用端末装置2、ネットワーク3及び管理者用端末装置4により構成されている例を説明したが、1つの端末装置にて全ての処理及び操作を行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0214】
【図1】本発明の実施形態に係るISO教育ゲームシステムを示すブロック図である。
【図2】品質マネジメントシステム(QMS)の体系を示す図である。
【図3】ゲームの流れを示すフローチャートである。
【図4】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図5】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図6】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図7】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図8】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図9】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図10】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図11】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図12】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図13】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図14】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図15】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図16】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図17】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図18】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図19】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図20】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図21】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図22】参加者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図23】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図24】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図25】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図26】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図27】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図28】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図29】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図30】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図31】サーバによる処理を示すフローチャートである。
【図32】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図33】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図34】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図35】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図36】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図37】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図38】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図39】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【図40】管理者用端末装置の表示内容を示す図である。
【符号の説明】
【0215】
1 サーバ(ゲーム進行手段、経営管理システム構築度管理手段、出題手段、採点手段、選択用ツール付与手段)
2 参加者用端末装置
3 ネットワーク
4 管理者用端末装置(設定変更手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ISOに関する教育を行うためのゲームを提供するISO教育ゲームシステムであって、
仮想の企業の経営をシミュレートしながら、ISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態で、前記ゲームを進行させるゲーム進行手段と、
前記経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段と、
を備えることを特徴とするISO教育ゲーム。
【請求項2】
ISOに関する問題を出題する出題手段と、
前記ゲームの参加者による前記問題に対する解答を採点する採点手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項3】
前記採点手段による採点結果に応じて、前記経営管理システムに含まれるISO要求事項の選択に用いられる仮想上の選択用ツールを参加者に付与する選択用ツール付与手段を備え、
前記選択用ツールを用いて選択されたISO要求事項が構築されるようになっていることを特徴とする請求項2に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項4】
前記出題手段により出題される問題には、前記ゲームの開始段階で出題され、ゲーム開始当初に付与される前記選択用ツールの数を決定するための初期問題が含まれていることを特徴とする請求項3に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項5】
前記出題手段により出題される問題には、前記仮想の企業を経営する上で発生するトラブルに対応する事項を、ISO要求事項の中から参加者に選択させるトラブル対応問題が含まれていることを特徴とする請求項3又は4に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項6】
前記トラブル対応問題に対応する事項は、前記選択用ツールを用いて選択されることを特徴とする請求項5に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項7】
前記選択用ツールには、前記ISO要求事項のカテゴリを選択するための第1の選択用ツールと、前記カテゴリ内の個々の項目を選択するための第2の選択用ツールと、が含まれていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項8】
前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項9】
前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっており、
前記仮想の企業の当初資金或いは売上金を用いて前記選択用ツールを参加者が購入することも可能となっていることを特徴とする請求項3乃至7の何れか一項に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項10】
前記出題手段により出題される問題の内容及び数を、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項2に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項11】
前記初期問題の内容及び設問数と、前記初期問題に対する正答数に応じた前記選択用ツールの付与数と、を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項12】
前記トラブル対応問題の内容及び設問数を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項5に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項13】
前記経営管理システムの構築度と前記仮想の企業の売上高の増減との対応付けを、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項1】
ISOに関する教育を行うためのゲームを提供するISO教育ゲームシステムであって、
仮想の企業の経営をシミュレートしながら、ISO要求事項からなる経営管理システムを構築していくことを目的とする形態で、前記ゲームを進行させるゲーム進行手段と、
前記経営管理システムの構築度を管理する経営管理システム構築度管理手段と、
を備えることを特徴とするISO教育ゲーム。
【請求項2】
ISOに関する問題を出題する出題手段と、
前記ゲームの参加者による前記問題に対する解答を採点する採点手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項3】
前記採点手段による採点結果に応じて、前記経営管理システムに含まれるISO要求事項の選択に用いられる仮想上の選択用ツールを参加者に付与する選択用ツール付与手段を備え、
前記選択用ツールを用いて選択されたISO要求事項が構築されるようになっていることを特徴とする請求項2に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項4】
前記出題手段により出題される問題には、前記ゲームの開始段階で出題され、ゲーム開始当初に付与される前記選択用ツールの数を決定するための初期問題が含まれていることを特徴とする請求項3に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項5】
前記出題手段により出題される問題には、前記仮想の企業を経営する上で発生するトラブルに対応する事項を、ISO要求事項の中から参加者に選択させるトラブル対応問題が含まれていることを特徴とする請求項3又は4に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項6】
前記トラブル対応問題に対応する事項は、前記選択用ツールを用いて選択されることを特徴とする請求項5に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項7】
前記選択用ツールには、前記ISO要求事項のカテゴリを選択するための第1の選択用ツールと、前記カテゴリ内の個々の項目を選択するための第2の選択用ツールと、が含まれていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項8】
前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項9】
前記経営管理システムの構築度に関連して、前記仮想の企業の売上高が増減するようになっており、
前記仮想の企業の当初資金或いは売上金を用いて前記選択用ツールを参加者が購入することも可能となっていることを特徴とする請求項3乃至7の何れか一項に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項10】
前記出題手段により出題される問題の内容及び数を、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項2に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項11】
前記初期問題の内容及び設問数と、前記初期問題に対する正答数に応じた前記選択用ツールの付与数と、を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項12】
前記トラブル対応問題の内容及び設問数を当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項5に記載のISO教育ゲームシステム。
【請求項13】
前記経営管理システムの構築度と前記仮想の企業の売上高の増減との対応付けを、当該ISO教育ゲームシステムの管理者が任意に設定・変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載のISO教育ゲームシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図8】
【図12】
【図19】
【図21】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図20】
【図22】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図2】
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【図19】
【図21】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図20】
【図22】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【公開番号】特開2007−156067(P2007−156067A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−350409(P2005−350409)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(503320197)株式会社エム・エスオフィス (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(503320197)株式会社エム・エスオフィス (1)
【Fターム(参考)】
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