説明

LED用配線基板、発光モジュール、LED用配線基板の製造方法、及び発光モジュールの製造方法

【課題】LED用配線基板の耐久性を高めると共に反射性能を向上させる。
【解決手段】LED用配線基板100が、絶縁層と、絶縁層上に形成された導体層21(配線パターン層)と、絶縁層上に形成され、白色顔料及びその結合材から構成される白色反射膜11と、を有する。そして、導体層21は、配線パターン21c(第1配線パターン)及び配線パターン21d(第2配線パターン)を有し、白色反射膜11は、配線パターン21cと配線パターン21dとの間に、配線パターン21c及び21dのいずれよりも薄い部位を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)用配線基板、発光モジュール、LED用配線基板の製造方法、及び発光モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、絶縁層と、その絶縁層上に形成された導体パターン(回路箔)及び白色反射膜(ソルダーレジスト)と、を有するLED用配線基板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−130234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている従来のLED用配線基板では、白色反射膜が、導体パターンよりも厚くなっているため、白色反射膜をLED素子の直下に配置しにくい。このため、樹脂材料よりなる基板を有するLED用配線基板においては、LED素子から発せられる光により樹脂が変質してしまい、LED用配線基板の性能低下が懸念される。特に、LED素子の直下及び近傍に配置される部位において、基板を構成する樹脂の劣化が懸念される。
【0005】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、LED用配線基板の耐久性を高めると共に反射性能を向上させることを目的とする。また、樹脂基板から構成されるLED用配線基板であっても、高い性能を維持し易くすることを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るLED用配線基板は、絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線パターン層と、前記絶縁層上に形成され、白色顔料及びその結合材から構成される白色反射膜と、を有し、前記配線パターン層は、第1配線パターン及び第2配線パターンを有し、前記白色反射膜は、前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとの間に、前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンのいずれよりも薄い部位を有する。
【0007】
前記白色反射膜は、前記白色顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化珪素、マグネシア、イットリア、硼酸、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、及びジルコニアの少なくとも1種を含む、ことが好ましい。
【0008】
前記二酸化チタンは、アナターゼ型である、ことが好ましい。
【0009】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料、有機珪素化合物、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種を含む、ことが好ましい。
【0010】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料を含む、ことが好ましい。
【0011】
前記無機材料は、水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物の少なくとも1種である、ことが好ましい。
【0012】
前記絶縁層は、樹脂基板からなる、ことが好ましい。
【0013】
本発明に係る発光モジュールは、前記LED用配線基板と、LED素子と、を有する、ことが好ましい。
【0014】
本発明に係るLED用配線基板の製造方法は、絶縁層上に、導体パターンと、白色顔料及びその結合材から構成される白色反射膜と、を形成することと、前記白色反射膜の表面を研磨して、前記白色反射膜を、前記導体パターンよりも薄くすることと、を含む、ことが好ましい。
【0015】
前記白色反射膜は、前記白色顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化珪素、マグネシア、イットリア、硼酸、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、及びジルコニアの少なくとも1種を含む、ことが好ましい。
【0016】
前記二酸化チタンは、アナターゼ型である、ことが好ましい。
【0017】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料、有機珪素化合物、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種を含む、ことが好ましい。
【0018】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料を含む、ことが好ましい。
【0019】
前記無機材料は、水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物の少なくとも1種である、ことが好ましい。
【0020】
前記絶縁層は、樹脂基板からなる、ことが好ましい。
【0021】
本発明に係る発光モジュールの製造方法は、前記LED用配線基板の製造方法により製造されたLED用配線基板にLED素子を実装することを含む、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、LED用配線基板の耐久性を高めると共に反射性能を向上させることができる。また、本発明によれば、樹脂基板から構成されるLED用配線基板であっても、高い性能を維持し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係るLED用配線基板を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る発光モジュールを示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るLED用配線基板の配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)の形状を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るLED用配線基板において、白色反射膜と配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)との厚さの関係を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態に係る発光モジュールの動作を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態に係るLED用配線基板における異なる材料からなる各白色反射膜について、所定の波長範囲における光の反射率を示すグラフである。
【図7】実施例1−1〜1−4、参考例1−1及び1−2に係る各試料の内容を示す図表である。
【図8】(a)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板におけるアナターゼ型の二酸化チタンからなる白色反射膜と、ルチル型の二酸化チタンからなる白色反射膜とについて、所定の波長範囲における光の反射率を示すグラフである。(b)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板におけるルチル型二酸化チタンとシリコーン樹脂からなる白色反射膜と、ジルコニアとシリコーン樹脂からなる白色反射膜とについての所定の波長範囲における光の反射率を示すグラフである。
【図9】実施例2−1〜2−4に係る各試料の内容を示す図表である。
【図10】本発明の実施形態に係るLED用配線基板における異なる材料からなる各白色反射膜についての所定の波長を有する光の反射率の経時変化を示すグラフである。
【図11】実施例3−1〜3−4、比較例3−1、及び参考例3−1に係る各試料の内容を示す図表である。
【図12】本発明の実施形態に係るLED用配線基板の製造方法を示すフローチャートである。
【図13】図12に示す製造方法における絶縁基板を準備する工程を説明するための図である。
【図14】(a)は、図12に示す製造方法における絶縁基板にスルーホールを形成する工程を説明するための図である。(b)は、図12に示す製造方法における絶縁基板に非貫通孔を形成する変形例の工程を説明するための図である。
【図15】図12に示す製造方法におけるめっき工程を説明するための図である。
【図16】図12に示す製造方法におけるエッチングレジストを形成する工程を説明するための図である。
【図17】図12に示す製造方法における導体層をエッチングする工程を説明するための図である。
【図18】図12に示す製造方法における白色反射膜を形成する第1の工程を説明するための図である。
【図19】図18の第1の工程の後の第2の工程を説明するための図である。
【図20】(a)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板における配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)の耐食膜を割愛した例を示す断面図である。(b)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板における白色反射膜の寸法に関する変形例を説明するための図である。
【図21】本発明の実施形態に係る配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)の別の形状を示す平面図である。
【図22】本発明の他の実施形態に係る絶縁層の変形例を示す断面図である。
【図23】本発明の実施形態に係る発光モジュールにおいて、異なる態様でLED素子が実装された別例を示す図である。
【図24】(a)は、本発明の他の実施形態に係るLED用配線基板を示す平面図である。(b)は、(a)に示すLED用配線基板の部分断面図である。
【図25A】本発明の他の実施形態に係る配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)を形成する第1の工程を説明するための図である。
【図25B】図25Aの第1の工程の後の第2の工程を説明するための図である。
【図25C】図25Bの第2の工程の後の第3の工程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図中、矢印Z1、Z2は、それぞれ配線基板の主面(表裏面)の法線方向に相当する配線基板の厚み方向を指す。一方、矢印X1、X2及びY1、Y2は、それぞれZ方向に直交する配線基板の側方を指す。配線基板の主面は、X−Y平面となる。また、配線基板の側面は、X−Z平面又はY−Z平面となる。
【0025】
相反する法線方向を向いた配線基板の2つの主面を、第1面(Z1側の面)、第2面(Z2側の面)という。本明細書中において、直下とは、Z方向(Z1側又はZ2側)を意味し、平面とは、特に指定がなければ、X−Y平面を意味する。
【0026】
導体層は、一乃至複数の導体パターンで構成される層である。導体層は、電気回路を構成する導体パターン、例えば配線(グランドも含む)、パッド、又はランド等を含む場合もあれば、電気回路を構成しない平面状の導体パターン(ベタパターン)等を含む場合もある。
【0027】
開口部には、孔及び溝のほか、切欠及び切れ目等も含まれる。孔は貫通孔に限られず、非貫通の孔も含めて、孔という。以下、スルーホール内に形成される導体を、スルーホール導体という。
【0028】
めっきには、電解めっき等の湿式めっきのほか、PVD(Physical Vapor Deposition)及びCVD(Chemical Vapor Deposition)等の乾式めっきも含まれる。
【0029】
光は、可視光に限られない。光には、可視光のほか、紫外線及びX線等の短い波長の電磁波及び赤外線等の長い波長の電磁波も含まれる。
【0030】
図1に、本実施形態に係るLED用配線基板100の概略構造を示す。図1に示すようにLED用配線基板100は、図2に示すように、LED素子200が実装されることで、発光モジュール1000となる。
【0031】
LED用配線基板100は、図1に示すように、基板10(絶縁層)と、白色反射膜11と、導体層21(導体パターン21a、耐食膜21b)及び導体層22(導体パターン22a、耐食膜22b)と、を有する。以下、基板10の表裏面(2つの主面)の一方を第1面F1、他方を第2面F2という。本実施形態では、LED素子200が、基板10の第1面F1側に実装される(図2参照)。
【0032】
本実施形態の基板10は、絶縁性を有する例えば矩形状の基板である。基板10は、樹脂基板が好ましく、具体的にはガラスクロス(補強材)にエポキシ樹脂を含浸させたもの(以下、ガラエポという)が挙げられる。このエポキシ樹脂は、熱硬化性樹脂である。基板10を構成する樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましい。補強材は、主材料(本実施形態ではエポキシ樹脂)よりも熱膨張率の小さい材料である。基板10に補強材を含ませることで、熱膨張率を低くすることができ、基板10が反りにくくなる。さらに、基板10に補強材を含ませることで、基板10の熱膨張率とLED素子200の熱膨張率とが近くなり、基板10の信頼性が向上する。その理由は、LED素子200は無機材料からなり熱膨張率が樹脂材料よりも小さいためである。また、配線基板100の反りを抑制する上では、基板10の熱膨張率と白色反射膜11の熱膨張率とを近づける(望ましくは、一致させる)ことが好ましい。
【0033】
補強材としては、例えばガラス繊維(例えばガラス布又はガラス不織布)、アラミド繊維(例えばアラミド不織布)、又はシリカフィラー等の無機材料が好ましい。ただしこれに限られず、紙、PET(polyethylene terephthalate)、又はポリイミド等の有機材料からなる補強材を用いてもよい。また、エポキシ樹脂に代えて、ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、イミド樹脂(ポリイミド)、フェノール樹脂、又はアリル化フェニレンエーテル樹脂(A−PPE樹脂)等を用いてもよい。
【0034】
本実施形態では、基板10(絶縁層)が樹脂基板からなる。樹脂からなる基材は、その高い柔軟性により割れにくいので、アルミナ又はAlN(窒化アルミニウム)等からなるセラミック基板に比べて、基板10を薄くし易くできる。一例では、基板10をセラミック基板にした場合には割れやすくなるために基板10の厚さを0.5mm以下に薄くすることは難しかった。一方、樹脂基板は柔軟性を備えているので、基板10を樹脂基板にすることで、基板10の厚さを0.10mm程度にすることができる。また、セラミック基板に比べて、樹脂基板は、低コストで入手し易く、穴あけ等の加工が容易である。
【0035】
基板10には、基板10を貫通するスルーホール10aが形成されている。そして、スルーホール10aに例えば銅のめっきが充填されることで、スルーホール導体10b(フィルド導体)が形成される。本実施形態では、スルーホール導体10bが、銅のめっきからなる。また、スルーホール導体10bの形状は、LED実装面側(第1面:Z1側)に向かって縮径されるようにテーパしたテーパ円柱(円錐台)である。しかしこれに限定されず、スルーホール導体10bの形状は、LED実装裏側(第2面:Z2側)に向かって縮径されるようにテーパしたテーパ円柱(円錐台)、あるいは第1面、第2面からそれぞれ中央に向かって縮径されるようにテーパした中央のくびれた形状など、スルーホール導体10bの材料及び形状は任意である。
【0036】
基板10の厚さは、0.05mm〜0.5mmの範囲にあることが好ましい。基板10の厚さが0.05mm未満であると、基板10の剛性が低くなって基板10が変形し易くなり、表面に形成した白色反射膜11が脱落し易くなる。また、基板10の厚さが0.5mmを超えると、基板10のスルーホール導体10bが長くなることにより、後述の放熱効果(図5参照)が得られにくくなる。
【0037】
本実施形態では、基板10の第1面F1上に、導体層21が形成されている。導体層21は、導体パターン21a(下層)及び耐食膜21b(上層)から構成される。耐食膜21bは、導体パターン21aの表面に形成され、導体パターン21aを保護する。
【0038】
本実施形態では、導体層21が、配線パターン層に相当する。導体層21が、LED素子200の配線又はパッドとして機能し得る配線パターン21c及び21dを含む。配線パターン21c(第1配線パターン)と配線パターン21d(第2配線パターン)とは、互いに電気的に絶縁され、略同一の厚さを有する。図2に示すように、配線パターン21cは、例えばLED素子200のアノード(又はカソード)に電気的に接続され、配線パターン21dは、例えばLED素子200のカソード(又はアノード)に電気的に接続される。図2に示すように、本実施形態の発光モジュール1000では、フリップチップ方式で、LED素子200が実装される。これにより、LED素子200の電極が、半田200a(図2)を介して、導体層21の配線パターン21c及び21dと電気的に接続される。
【0039】
本実施形態では、基板10の第2面F2上に、導体層22が形成されている。導体層22は、導体パターン22a(下層)及び耐食膜22b(上層)から構成される。耐食膜22bは、導体パターン22aの表面に形成され、導体パターン22aを保護する。導体層21と導体層22とは、スルーホール導体10bを介して、互いに電気的に接続される。導体層22は、導体層21のLED用配線パターンと電気的に接続される配線パターン及びパッドを含む。
【0040】
導体パターン21a及び22aはそれぞれ、例えば銅箔(下層)及び銅めっき(上層)から構成される(後述の図13〜図16参照)。また、耐食膜21b及び22bはそれぞれ、例えばNi/Au膜からなる。耐食膜21b及び22bはそれぞれ、電解めっき又は無電解めっき及びスパッタリング等により形成することができる。しかしこれに限定されず、導体層21及び22の材料及び形状は任意である。例えば導体パターン21a及び22aはそれぞれ、めっき膜のみから構成されていてもよい(後述の図25A〜図25C参照)。また、OSP(Organic Solderability Preservatives)処理(有機保護膜、耐熱水溶性プリフラックス、プリフラックス等の処理のことをいう)を行うことにより、有機保護膜からなる耐食膜21b又は22bを形成してもよい。さらに、耐食膜21b及び22bは必須の構成ではなく、必要がなければ割愛してもよい(後述の図20(a)参照)。
【0041】
図3に、導体層21(配線パターン層)の形状の一例を示す。図3の例では、矩形状の配線パターン21dと矩形状の配線パターン21cとが、所定の間隔D1をあけて配置されている。ただしこれに限られず、導体層21(配線パターン層)の形状は任意である(後述の図21参照)。
【0042】
スルーホール導体10bは、例えば図3に示されるように、LED素子200の直下に集中して配置される。こうした配置によれば、後述の放熱効果(図5参照)が得られ易くなる。放熱効果を高める上では、スルーホール導体10bは、LED素子200の略全域に配置されることが好ましい。ただしこれに限られず、スルーホール導体10bの数及び配置は任意である。スルーホール導体10bの数は、1つでも、複数でもよい。
【0043】
基板10の第1面F1上には、導体層21(厳密にはその導体部)だけでなく、白色反射膜11も形成されている。すなわち、白色反射膜11は、導体層21の非導体部R1及びR2(導体パターン間の空隙)に形成されている。ここで、非導体部R2は、配線パターン21c(第1配線パターン)と配線パターン21d(第2配線パターン)との間に位置する非導体部であり、非導体部R1は、それ以外の非導体部である。本実施形態では、白色反射膜11は、白色顔料、及びその結合材(バインダー)から構成される。使用する白色顔料は粉状であることが好ましい。白色反射膜11により、基板10の色や材質にかかわらず、反射率を高めることが可能になる。白色反射膜11は、ソルダーレジストとしても機能し得る。
【0044】
図4は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板100における白色反射膜11と導体層21との厚さの関係を説明するための図である。図4(図1の部分拡大図)に示すように、本実施形態では、白色反射膜11全体が、導体層21(配線パターン21c及び配線パターン21dを含む)よりも薄い。これにより、LED素子200の直下に、白色反射膜11を配置し易くなるとともにアンダーフィル材料の充填を容易にする。また、配線パターン21c(第1配線パターン)と配線パターン21d(第2配線パターン)とは、互いに略同一の厚さを有する。このため、LED素子200が傾くことなく、導体層21上に実装され易くなる。なお、本実施形態では、白色反射膜11全体が、導体パターン21a(耐食膜21bを除いた導体層)よりも薄くなっている。
【0045】
また、本実施形態では、図2及び図3に示されるように、LED素子200が非導体部R2を跨いで配線パターン21c及び21d上に配置され、白色反射膜11の一部(以下、素子部11aという)が、LED素子200の直下に配置される。白色反射膜11の素子部11aは、配線パターン21cと配線パターン21dとの間に位置する。
【0046】
導体パターン21a、耐食膜21b、及び白色反射膜11の寸法の一例は、導体パターン21aの厚さT1は50μmであり、耐食膜21bの厚さT2は5μmであり、白色反射膜11の厚さT3は45μmである。この例では、導体パターン21aの厚さT1と白色反射膜11の厚さT3との差D0が5μmである。この段差は、例えば研磨により形成される(後述の図18〜図19参照)。なお、白色反射膜11の上面は平面でなくてもよく、例えば滑らかなカーブの凹面を形成していてもよい(図24(b)参照)。
【0047】
図5は、本発明の実施形態に係る発光モジュール1000の動作を説明するための図である。本実施形態の発光モジュール1000は、図5に示すように、LED素子200より、例えば光LT1〜LT3を発する。光の波長(又はLED素子200の種類)は、発光モジュール1000の用途によって、任意のものを採用することができる。発光モジュール1000の光は、例えば白色光である。白色光は、例えば青色LED(LED素子200)と蛍光体とを組み合わせることで、つくることができる。詳しくは、青色LEDが発した青色の光を黄色の蛍光体に当てることで、白色が出来る。白色光を発する発光モジュール1000は、照明(電球又は自動車のヘッドライト等)、又は液晶ディスプレイのバックライト(大型ディスプレイ又は携帯電話のディスプレイ等)などに用いることができる。
【0048】
LED素子200から発せられる光は、例えばLED素子200上方への光LT1、LED素子200側方への光LT2、及びLED素子200直下への光LT3を含む。本実施形態の発光モジュール1000では、光LT2及びLT3がそれぞれ、白色反射膜11で反射される。これにより、LED素子200の光が基板10に当たりにくくなり、その光に起因した基板10の劣化(特に樹脂の劣化)が抑制される。また、本実施形態では、白色反射膜11の一部(素子部11a)が、LED素子200の直下又は、直下及び近傍に配置される。このため、特に基板10を劣化させ易いと考えられる光LT3が、白色反射膜11の素子部11aで反射されるようになる。また、白色反射膜11自体は高い反射率を備え、かつ変質しにくいので、基板10がLED素子200の発する熱、光で変質しても、白色反射膜11は高い反射率を維持できる。
【0049】
また、光LT2及びLT3はそれぞれ、白色反射膜11で反射され、光LT1と同じ方向の光になるため、発光モジュール1000の発光効率が向上する。
【0050】
ここで図5を用いて、LED素子200の直下に集中してスルーホール導体10bを配置した際の放熱効果について説明する。本実施形態では、銅からなる導体層21が、銅からなるスルーホール導体10bを介して、銅からなる導体層22と電気的に接続される。金属(例えば銅)は熱を伝え易いため、LED素子200が発熱すると、その熱は、図5中に矢印H1で示すように、LED素子200の電極から、半田200a、導体層21、及びスルーホール導体10bを通じて、導体層22に伝わると考えられる。そして、導体層22(特にパッド)で熱が拡散される。その結果、LED素子200の放熱性が高まり、LED素子200の温度は上がりにくくなる。
【0051】
白色反射膜11は、白色顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化珪素(例えばステアタイト)、マグネシア、イットリア、硼酸、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、及びジルコニアの少なくとも1種を含むことが好ましい。これらの中でも、アナターゼ型の二酸化チタンを含むことが特に好ましい。なお、ステアタイトは、MgO・SiOの組成をもつ絶縁セラミックスのことをいう。白色反射膜11は、結合材として、無機材料、有機珪素化合物(例えばシリコーン樹脂)、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種を含むことが好ましい。これらの中でも、無機材料を含むことが特に好ましい。また、白色反射膜11は、無機材料の中でも、水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物(アルミナゾル又はシリカゾル等)の少なくとも1種を、結合材として含むことが特に好ましい。なお、白色反射膜11に無機材料を使用する場合には、白色顔料よりも粒径の大きな骨材を加えてもよい。骨材としては、ジルコン、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ムライト等が利用できる。骨材を加えることにより、白色反射膜11の強度を高めることができるので、硬化時の白色反射膜11のひび割れを防止したり、硬化後の白色反射膜11の脱離、剥離を防止することができる。以下、実施例、参考例、及び比較例を参照して、このことについて説明する。
【0052】
図6は、実施例1−1〜1−4、参考例1−1及び1−2についての測定結果を示すグラフである。図7は、実施例1−1〜1−4、参考例1−1及び1−2に係る各試料の内容を示す図表である。図8(a)及び図8(b)は、実施例2−1〜2−4についての測定結果を示すグラフである。図9は、実施例2−1〜2−4に係る各試料の内容を示す図表である。
【0053】
図6及び図8(a)、(b)のグラフにそれぞれ、本実施形態のLED用配線基板100における白色反射膜11の材質に対する所定の波長範囲における光の反射率を示す。具体的には、異なる材料からなる各白色反射膜について、所定の波長範囲における分光反射率を以下の方法により測定した。
【0054】
透明な1mmのガラス板に各白色反射膜の材料を塗布し硬化させて、厚さ20μmの各白色反射膜(実施例1−1〜1−4、2−1〜2−4、3−1〜3−4)を備えた測定サンプルを作製した。これらの測定サンプル及び参考例1−1〜1−2、3−1、比較例3−1のサンプルを、分光光度計UV−3150(株式会社島津製作所)を用いて、波長250nm〜700nmにおける上記測定サンプルの反射率を測定した。
【0055】
図6のグラフに示すように反射率の大幅に低下する短波長域を除く430〜700nmの波長における実施例1−1(線L1−1)の反射率は75〜85%であり、実施例1−2(線L1−2)の反射率は80〜95%であり、実施例1−3(線L1−3)の反射率は85〜90%であり、実施例1−4(線L1−4)の反射率は90〜99%であり、参考例1−1(線L1−5)の反射率は35〜40%であり、参考例1−2(線L1−6)の反射率は80〜90%であった。
【0056】
図6中、線L1−1は実施例1−1、線L1−2は実施例1−2、線L1−3は実施例1−3、線L1−4は実施例1−4についての測定結果をそれぞれ示している。図7に示すように、実施例1−1の白色反射膜は、白色顔料(70重量部)が主にルチル型二酸化チタンで構成され、結合材(30重量部)が主に無機ゾル(アルミナゾル)硬化物で構成される。実施例1―2の白色反射膜は、白色顔料(80重量部)が主にルチル型二酸化チタンで構成され、結合材(20重量部)が主にエポキシ樹脂で構成される。実施例1−3の白色反射膜は、白色顔料(74重量部)が主にルチル型二酸化チタンで構成され、結合材(13重量部)が主に水ガラス硬化物で構成され、さらに骨材(13重量部)としてジルコンを含む。実施例1−4の白色反射膜は、白色顔料(50重量部)が主にルチル型二酸化チタンで構成され、結合材(50重量部)が主にシリコーン樹脂で構成される。
【0057】
また、図6には、参考のため、焼結したAlN板材、すなわち参考例1−1(線L1−5)、焼結したアルミナ板材、すなわち参考例1−2(線L1−6)についての測定結果も示している(図7参照)。
【0058】
図6に示されるように、実施例1−1〜1−4(線L1−1〜L1−4)では、参考例1−1(AlN板材:線L1−5)よりも高い反射率が得られ、参考例1−2(アルミナ板材:線L1−6)と同等かそれ以上の反射率が得られた。反射率の高い方からいえば、実施例1−4、実施例1−3、実施例1−2、実施例1−1の順であった。
【0059】
図6のグラフに示す結果から、白色反射膜11は、白色顔料として、反射率の高い二酸化チタン又はジルコニアを含むことが好ましいと考えられる。こうした構造によれば、白色反射膜11の反射率を高め易くなる。また、白色反射膜11が、白色顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化珪素、及びジルコニアの少なくとも1種(以下、第1有効成分という)を含む場合にも、概ね類似の傾向が見られると考えられる。特に、白色反射膜11の白色顔料は、主に第1有効成分から構成されることが好ましい。具体的には、白色反射膜11を構成する白色顔料の50%(重量比)以上が、第1有効成分であることが好ましく、中でも、80%以上が第1有効成分であることがより好ましいと考えられる。
【0060】
図6のグラフの結果から、白色反射膜11は、結合材として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、水ガラス硬化物、又は無機ゾル硬化物などの無機材料(無機接着剤)を含むことが好ましいと考えられる。こうした構造によれば、白色顔料と結合材との屈折率差によって白色反射膜11の反射率を高め易くなる。特に、水を溶媒とした水ガラスは、白色顔料を低濃度で塗布しても、乾燥硬化の過程において白色顔料が高濃度化されるため、白色反射膜11が結合材として水ガラス硬化物を含む場合には、白色反射膜11の反射率を高め易くなる。
【0061】
白色反射膜11が、結合材として、無機材料、有機珪素化合物、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種(以下、第2有効成分という)を含む場合にも、概ね類似の傾向(図6のグラフ中の線L1−1〜L1−4参照)が見られると考えられる。特に、白色反射膜11の結合材は、主に第2有効成分から構成されることが好ましい。具体的には、白色反射膜11を構成する結合材の80%(重量比)以上が、第2有効成分であることが好ましく、中でも、100%が第2有効成分であることがより好ましいと考えられる。
【0062】
図8(a)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板100におけるアナターゼ型の二酸化チタンからなる白色顔料を含む白色反射膜11とルチル型の二酸化チタンからなる白色顔料を含む白色反射膜11とについての所定の波長範囲(350〜700nm)における光の反射率を示すグラフである。
【0063】
図8(a)のグラフ中、線L2−1は実施例2−1、線L2−2は実施例2−2についての測定結果をそれぞれ示している。図9に示すように、実施例2−1の白色反射膜は、白色顔料(50重量部)が主にアナターゼ型の二酸化チタンで構成され、結合材(50重量部)が主に有機珪素化合物であるシリコーン樹脂で構成される。実施例2−2の白色反射膜は、白色顔料(50重量部)が主にルチル型の二酸化チタンで構成され、結合材(50重量部)が主に有機珪素化合物であるシリコーン樹脂で構成される。
【0064】
反射率が50%に低下する下限の波長は、実施例2−1では375nmであり、実施例2−2では400nmであった。
【0065】
実施例2−1では、実施例2−2よりも短い波長で高い反射率が得られる。詳しくは、375nm〜420nmの波長範囲で、ルチル型の二酸化チタンを主材料とする白色反射膜(実施例2−2)よりも、アナターゼ型の二酸化チタンを主材料とする白色反射膜(実施例2−1)の方が、反射率が高くなることが分かる。
【0066】
このことから、白色反射膜11は、白色顔料として、アナターゼ型の二酸化チタンを含むことが好ましいと考えられる。アナターゼ型の二酸化チタンを含む白色反射膜11によれば、短波長(特に375nm〜420nmの範囲にある波長)のLED素子200を使用した場合にも、高い割合でその光を反射することが可能になり、基板10の劣化(特に樹脂の劣化)を抑制し易くなる。白色反射膜11の白色顔料は、主にアナターゼ型の二酸化チタンから構成されることが特に好ましい。具体的には、白色反射膜11を構成する白色顔料の50%(重量比)以上が、アナターゼ型の二酸化チタンであることが好ましく、中でも、80%以上がアナターゼ型の二酸化チタンであることがより好ましいと考えられる。
【0067】
アナターゼ型の二酸化チタンを使用した場合には、結合材として無機材料又は有機珪素化合物を用いることが好ましい。LED素子は、素子自体の発する光のみならず、屋外で使用した場合などには特に外部より波長の短い光(例えば315〜400nm)の含まれる太陽光も照射される。アナターゼ型の二酸化チタンは光触媒作用が強いので、C−C、C−N等の結合を多く含むエポキシ樹脂などの有機材料はLED素子の光又は太陽光に反応し、エポキシ樹脂が劣化し易いが、無機材料ではこれらの結合がなく、有機珪素化合物ではこれらの結合が少ない、又はこれらの結合が無いので、結合材が変質しにくいと考えられる。
【0068】
図8(b)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板100におけるルチル型二酸化チタン(50重量部)とシリコーン樹脂(50重量部)からなる白色反射膜11(実施例2−3)と、ジルコニア(50重量部)とシリコーン樹脂(50重量部)からなる白色反射膜11(実施例2−4)とについての所定の波長範囲(300〜450nm)における光の反射率を示すグラフである(図9参照)。図8(b)のグラフ中、線L2−3は実施例2−3、線L2−4は実施例2−4についての測定結果をそれぞれ示している。
【0069】
図8(b)に示されるように、ルチル型二酸化チタンを含む白色反射膜(実施例2−3)では、波長が400nmでは反射率が約50%に低下し、350nm以下の波長では10%以下の反射率である。これに対し、ジルコニアを含む白色反射膜(実施例2−4)では、300〜400nmの波長でも60〜70%の反射率である。そのことから、実施例2−4の白色反射膜では、紫外域でも反射率が低下することがないと考えられる。このため、ジルコニアは紫外線LED素子の白色反射膜の白色顔料として使用することが特に好ましいと考えられる。
【0070】
図10は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板100における異なる材料からなる各白色反射膜11についての所定の波長を有する光の反射率の経時変化を示すグラフである。
【0071】
図10のグラフに、各白色反射膜11について耐久試験(エージング試験)を行った結果を示す。この耐久試験では、温度150℃で白色反射膜を処理し、LED素子200を長時間動作させ、所定のタイミング(0時間、100時間、200時間)で、LED素子200から発せられる波長450nmの光に対する各白色反射膜11の反射率を測定した。具体的には、異なる材料からなる各白色反射膜(実施例3−1〜3−4)について、透明な1mmのガラス板に各白色反射膜の材料を塗布し硬化させて厚さ20μmの各白色反射膜を備えた測定サンプルを作成した。測定サンプル及び参考例3−1、比較例3−1の板材を150℃で0時間、100時間、200時間処理した後における450nmにおける反射率を分光光度計UV−3150(株式会社島津製作所)を用いて測定し、反射率とした。
【0072】
図10のグラフ中、線L3−1は実施例3−1、線L3−2は実施例3−2、線L3−3は実施例3−3、線L3−4は実施例3−4、線L3−5は比較例3−1、線L3−6は参考例3−1についての測定結果をそれぞれ示している。図11は、実施例3−1〜3−4、比較例3−1、及び参考例3−1に係る各試料の内容を示す図表である。
【0073】
図11に示すように、実施例3−1の白色反射膜は、白色顔料(50重量部)が主にルチル型の二酸化チタンで構成され、結合材(50重量部)が主にシリコーン樹脂で構成される。実施例3−2の白色反射膜は、白色顔料(74重量部)が主にルチル型二酸化チタンで構成され、結合材(13重量部)が主に水ガラス硬化物で構成され、さらに骨材(13重量部)としてジルコンを含む。実施例3−3の白色反射膜は、白色顔料(60重量部)が主にルチル型二酸化チタンで構成され、結合材(40重量部)が主にシリコーン樹脂で構成される。実施例3−4の白色反射膜は、白色顔料(80重量部)が主にルチル型の二酸化チタンで構成され、結合材(20重量部)が主にエポキシ樹脂で構成される。
【0074】
比較例3−1は、白色BT樹脂板材(三菱ガス化学(株)HL820W)で構成される。白色BT樹脂板材とはBT樹脂に少量の着色料を添加した板材であり、主成分はBT樹脂で構成される。参考例3−1は、焼結したアルミナ板材で構成される。比較例3−1、参考例3−1ではそれぞれ、白色BT樹脂板材、焼結したアルミナ板材が、白色反射膜11の代わりに光を反射する。
【0075】
各実施例及び比較例、参考例の0時間後、100時間後、200時間後の反射率は以下の結果であった。
【0076】
実施例3−1(線L3−1)の反射率は、90〜93%で白色反射膜の劣化がなかった。実施例3−2(線L3−2)の反射率は、95〜98%で白色反射膜の劣化がなかった。実施例3−3(線L3−3)の反射率は、95〜98%で白色反射膜の劣化がなかった。実施例3−4(線L3−4)の反射率は、85〜93%で白色反射膜の劣化は見られたものの僅かであった。比較例3−1(線L3−5)の反射率は、91%〜70%以下で白色BT樹脂板材の大きな劣化が見られた。参考例3−1(線L3−6)の反射率は、85〜89%で反射表面の劣化は見られなかった。
【0077】
図10のグラフに示されるように、結合材としてシリコーン樹脂を用いた実施例3−1、3−3(線L3−1、L3−3)、及び結合材として水ガラス硬化物を用いた実施例3−2(線L3−2)の白色反射膜11は、参考例3−1のアルミナ板材と同様にほとんど劣化していない。反射率の高い方からいえば、実施例3−3、実施例3−2、実施例3−1の順であった。
【0078】
また、実施例3−4(線L3−4)と比較例3−1(線L3−5)とを比較すると、白色BT樹脂板材を用いた比較例3−1よりも、白色顔料と結合材で構成され、結合材としてエポキシ樹脂、白色顔料としてルチル型二酸化チタンを用いた実施例3−4の方が白色反射膜の劣化が小さいことが分かる。
【0079】
これらの結果から、白色反射膜11は、結合材として、水ガラス硬化物等の無機材料を含むことが好ましいと考えられる。無機材料を含む白色反射膜11によれば、白色反射膜11が劣化しにくくなり、LED用配線基板100の耐久性、ひいては信頼性が向上すると考えられる(図10中の線L3−2参照)。これは、C−C結合又はC−N結合を有する有機材料に比べて無機材料は光により変質しにくいためであると推察される。
【0080】
また、白色反射膜11は、結合材として、水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物の少なくとも1種(以下、第3有効成分という)を含むことが好ましいと考えられる。水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物は、光及び熱に対する耐性が高いからである。また、白色反射膜11の結合材は、主に第3有効成分から構成されることが特に好ましい。具体的には、白色反射膜11を構成する結合材の80%(重量比)以上が、第3有効成分であることが好ましく、中でも、100%が第3有効成分であることがより好ましいと考えられる。
【0081】
一方、有機材料の中では、有機珪素化合物及びエポキシ樹脂が、結合材として好ましいと考えられる。有機珪素化合物又はエポキシ樹脂を含む白色反射膜11によれば、白色反射膜11が劣化しにくくなり、LED用配線基板100の耐久性、ひいては信頼性が向上すると考えられる(図10中の線L3−1、L3−3、L3−4参照)。
【0082】
また、白色反射膜11に含まれる白色顔料の含有量は、35〜95%が好ましい。白色顔料の含有量が35%未満であると白色反射膜11を光が透過し易くなり、白色顔料の含有量が95%を越えると結合材の結合力が弱くなるので白色反射膜11が脆くなり、LED用配線基板100表面に保持しにくくなる。
【0083】
以下、図12等を参照して、LED用配線基板100の製造方法について説明する。図12は、本実施形態に係るLED用配線基板100の製造方法の概略的な内容及び手順を示すフローチャートである。本実施形態では、1つのパネルで多数のLED用配線基板100を製造した後(ステップS11〜S17)、それらを個別に切り出す(ステップS18)こととする。
【0084】
図13は、図12に示す製造方法における絶縁基板を準備する工程を説明するための図である。図14(a)は、図12に示す製造方法における絶縁基板にスルーホールを形成する工程を説明するための図である。図14(b)は、図12に示す製造方法における絶縁基板に非貫通孔を形成する変形例の工程を説明するための図である。図15は、図12に示す製造方法におけるめっき工程を説明するための図である。図16は、図12に示す製造方法におけるエッチングレジストを形成する工程を説明するための図である。図17は、図12に示す製造方法における導体層をエッチングする工程を説明するための図である。図18は、図12に示す製造方法における白色反射膜を形成する第1の工程を説明するための図である。図19は、図18の第1の工程の後の第2の工程を説明するための図である。
【0085】
ステップS11では、図13に示すように、出発材料として両面銅張積層板2000を準備する。両面銅張積層板2000は、基板10と、基板10の第1面F1上に形成された銅箔1001と、基板10の第2面F2上に形成された銅箔1002と、から構成される。本実施形態では、この段階において、基板10が、完全に硬化した状態のガラエポからなる。
【0086】
続けて、図12のフローチャートのステップS12で、例えばCOレーザを用いて、第2面F2側からレーザを両面銅張積層板2000に照射することにより、図14(a)に示すように、両面銅張積層板2000を貫通するスルーホール10aを形成する。その後、スルーホール10aについてデスミアを行う。なお、スルーホール10aの形成は、ドリル又はエッチングなど、レーザ以外の方法で行ってもよい。また、図14(a)に示すスルーホールを形成する工程に代えて、図14(b)に示すように、対向する面の銅箔1001を残した状態で、両面銅張積層板2000に対してレーザ照射を行い、非貫通孔10cを形成してもよい。この場合も、図12のステップS13以降の処理は、スルーホールを形成した場合と同様に行うことができる。
【0087】
続けて、図12のフローチャートのステップS13で、例えばパネルめっき法により、図15に示すように、銅箔1001、1002上及びスルーホール10a内に、例えば銅のめっき1003を形成する。具体的には、まず無電解めっきを行い、続けて無電解めっき膜を陰極としてめっき液で電解めっきを行うことにより、めっき1003を形成する。これにより、スルーホール10aにめっき1003が充填され、スルーホール導体10bが形成される。
【0088】
続けて、図12のフローチャートのステップS14で、基板10の第1面F1及び第2面F2に形成された各導体層のパターニングを行う。
【0089】
具体的には、図16に示すように、例えばリソグラフィ技術により、第1面F1側の主面(めっき1003上)に、開口部1004aを有するエッチングレジスト1004を、また、第2面F2側の主面(めっき1003上)に、開口部1005aを有するエッチングレジスト1005を、それぞれ形成する。開口部1004a、1005aはそれぞれ、導体層21、22(図1)に対応したパターンを有する。
【0090】
続けて、例えばエッチング液を用いて、基板10の第1面F1及び第2面F2に形成された各導体層(銅箔1001、1002及びめっき1003)の、エッチングレジスト1004、1005で覆われない部分(開口部1004a、1005aで露出する部位)を除去する。これにより、図17に示すように、基板10(絶縁層)の第1面F1、第2面F2上にそれぞれ、LED素子200(図2)の配線として機能し得る導体パターン21a、22aが形成される。なお、エッチングは、湿式に限られず、乾式であってもよい。
【0091】
続けて、図12のフローチャートのステップS15で、例えばスクリーン印刷により、図18に示すように、基板10(絶縁層)の第1面F1上に白色反射膜11を形成する。白色反射膜11は、白色顔料及びその結合材から構成される。この段階では、白色反射膜11は、導体パターン21aよりも厚く、そして、導体パターン21aを覆うように形成される。白色反射膜11の結合材にシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料を用いる場合には、例えば未硬化の樹脂に白色顔料を混合し、基板10(絶縁層)の第1面F1上に印刷する。さらに例えば100〜150℃、10〜60分間保持して未硬化の樹脂を硬化させ、白色反射膜11が得られる。白色反射膜11の結合材に無機材料を用いる場合には、例えば水(溶媒又は分散媒)に白色顔料及び結合材を溶かし、基板10(絶縁層)の第1面F1上に印刷する。例えば12〜24時間自然乾燥後、段階的に150℃まで加熱し水分を揮発させることにより硬化させ、白色反射膜11が得られる。白色反射膜11に無機材料を使用する場合には、例えば水を用いて乾燥前後で体積変化が大きくなる。このため、乾燥時のひび割れを防止する為に、白色顔料よりも粒径の大きな骨材を加えても良い。骨材としては、ジルコン、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ムライト等が利用できる。骨材を加えることにより、白色反射膜11の強度を高めることができ、乾燥時のひび割れを防止することができる。また、骨材が強度を高めるので、硬化後の白色反射膜11の脱離、剥離を防止することができる。
【0092】
続けて、図12のフローチャートのステップS16で、白色反射膜11の表面を研磨して、図19に示すように、白色反射膜11を薄くする。これにより、白色反射膜11が、導体パターン21aよりも薄くなる(図4参照)。研磨は、例えばバフ研磨である。すなわち、柔軟性のある素材(例えば綿布・麻など)からなるバフに砥粒を付着させ、バフを高速回転させながら押し当てて白色反射膜11の表面を削る。
【0093】
続けて、図12のフローチャートのステップS17で、電解めっき又はスパッタリング等により、導体パターン21a、22a上に、例えばNi/Au膜からなる耐食膜21b、22b(図1)を形成する。これにより、図1に示されるような、導体層21及び22が形成され、LED用配線基板100が完成する。なお、OSP処理を行うことにより、有機保護膜からなる耐食膜21b、22bを形成してもよい。
【0094】
その後、図12のフローチャートのステップS18で、パネルに形成されたLED用配線基板100の各々について外形加工を行い、個別のLED用配線基板100を得る。そして、検査後、良品のみを製品とする。また、こうして得られたLED用配線基板100にLED素子200を実装することで、発光モジュール1000を製造することができる。
【0095】
本実施形態の製造方法は、LED用配線基板100及び発光モジュール1000の製造に適している。こうした製造方法であれば、低コストで、良好なLED用配線基板100及び発光モジュール1000が得られる。
【0096】
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば以下のように変形して実施することもできる。
【0097】
図20(a)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板100における配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)の耐食膜21bを割愛した例を示す断面図である。図20(b)は、本発明の実施形態に係るLED用配線基板100における白色反射膜11の寸法に関する変形例を説明するための図である。
【0098】
図20(a)に示すように、耐食膜21bを割愛してもよい。この場合、導体パターン21aが、配線パターン層としての導体層21(第1配線パターン及び第2配線パターン)に相当する。
【0099】
図20(b)に示すように、白色反射膜11は、導体パターン21aより厚くてもよい。白色反射膜11が導体層21(第1配線パターン及び第2配線パターン)よりも薄ければ、LED素子200の直下に白色反射膜11を配置し易くなり、あるいはLED素子200を傾けることなく導体層21上に実装し易くなる。
【0100】
図21は、本発明の実施形態に係る配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)の別の形状を示す平面図である。図22は、本発明の他の実施形態に係る絶縁層の変形例を示す断面図である。図23は、本発明の実施形態に係る発光モジュール1000において、異なる態様でLED素子200が実装された別例を示す図である。
【0101】
導体層21(第1配線パターン及び第2配線パターン)の形状は、図3に示した形状に限られず任意である。例えば図21に示すように、棒状(詳しくは櫛形)の配線パターン21c及び21dが対向する導体層21であってもよい。
【0102】
基板10の形状及び材料は、基本的に任意である。例えば基板10は、異種材料からなる複数の層から構成されていてもよい。また、本実施形態では、基板10が、リジッド基板である。しかしこれに限られず、基板10は、例えばフレキシブル基板であってもよい。
【0103】
基板10は、絶縁基板に限られず、例えば図22に示すように、金属基板101と、金属基板101上に形成される絶縁層102と、から構成される基板であってもよい。図22の例では、絶縁層102上に、導体層21(第1配線パターン及び第2配線パターン)及び白色反射膜11が形成される。また、基板10として、アルミナ又はAlN(窒化アルミニウム)等からなるセラミック基板を採用してもよい。セラミック基板は、樹脂基板に比べて、熱伝導性や耐久性が高いと考えられる。
【0104】
上記実施形態では、スルーホール導体10bがフィルド導体であったが、スルーホール導体10bをコンフォーマル導体にしてもよい。また、図22に示すように、スルーホール導体10bを割愛してもよい。ただし、放熱性を高めるためには、スルーホール導体10b(特に、フィルド導体からなるスルーホール導体10b)を設けることが有効である(図5参照)。
【0105】
LED素子200の実装方法は、フリップチップに限られず任意である。例えば図23に示すように、ワイヤボンディングにより、LED素子200が実装されてもよい。図23の例では、LED素子200の電極が、ワイヤ200bを介して、導体層21の配線パターン21cと電気的に接続される。
【0106】
図24(a)は、本発明の他の実施形態に係るLED用配線基板を示す平面図である。図24(b)は、図24(a)に示すLED用配線基板の部分断面図である。上記実施形態では、白色反射膜11全体が、導体層21(第1配線パターン及び第2配線パターン)よりも薄い。しかしこれに限られず、例えば図24(a)及び図24(b)に示すように、白色反射膜11が、配線パターン21c(第1配線パターン)から配線パターン21d(第2配線パターン)にかけて薄い部位(以下、素子部11bという)を有していれば、その素子部11b上にLED素子200を配置することで、白色反射膜11の干渉を受けずに、配線パターン21c及び21d上にLED素子200を実装することが可能になる。素子部11bの幅D2は、図24(a)に示すように、LED素子200を実装し得る程度の大きな幅であることが好ましい。
【0107】
ただし、少なくとも配線パターン21c(第1配線パターン)と配線パターン21d(第2配線パターン)との間(非導体部R2)の全域が、配線パターン21c及び21dのいずれよりも薄いことがより好ましい。こうした構造であれば、より確実に、LED素子200の直下に白色反射膜11を配置し易くなり、あるいはLED素子200を傾けることなく導体層21上に実装し易くなる。
【0108】
その他の点についても、上記LED用配線基板100及び発光モジュール1000の構成、及びその構成要素の種類、性能、寸法、材質、形状、層数、又は配置等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に変更することができる。
【0109】
例えば上記実施形態では、LED用配線基板100が各主面に導体層を1つずつ(導体層21、22)有するプリント配線板であったが、基板10をコア基板にして多層化された多層プリント配線板にしてもよい。
【0110】
また、各導体層の材料は、上記のものに限定されず、用途等に応じて変更可能である。例えば導体層の材料として、銅以外の金属を用いてもよい。スルーホール導体の材料も、同様に任意である。
【0111】
LED用配線基板100及び発光モジュール1000の製造工程は、図12のフローチャートに示した順序や内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に順序や内容を変更することができる。また、用途等に応じて、必要ない工程を割愛してもよい。
【0112】
上記実施形態では、サブトラクティブ法で導体層21及び22を形成したが、各導体層の形成方法は任意である。例えばパネルめっき法、パターンめっき法、フルアディティブ法、セミアディティブ(SAP)法、サブトラクティブ法、転写法、及びテンティング法のいずれか1つ、又はこれらの2以上を任意に組み合わせた方法で、導体層21及び22を形成してもよい。
【0113】
図25A〜図25Cに、導体層21及び22をSAP法で形成する場合の一例を示す。図25Aは、本発明の他の実施形態に係る配線パターン層(第1配線パターン及び第2配線パターン)を形成する第1の工程を説明するための図であり、図25Bは、図25Aの第1の工程の後の第2の工程を説明するための図であり、図25Cは、図25Bの第2の工程の後の第3の工程を説明するための図である。
【0114】
この例では、上記実施形態と同様にしてスルーホール10aを形成した後(図13〜図14参照)、例えば浸漬により、パラジウム等からなる触媒を、基板10の表面に吸着させる。続けて、図25Aに示すように、例えば化学めっき法により、基板10の第1面F1、第2面F2上及びスルーホール10aの壁面に、例えば銅の無電解めっき膜2001を形成する。
【0115】
続けて、図25Bに示すように、リソグラフィ技術又は印刷等により、第1面F1側の主面(無電解めっき膜2001上)に、開口部2002aを有するめっきレジスト2002を、また、第2面F2側の主面(無電解めっき膜2001上)に、開口部2003aを有するめっきレジスト2003を、それぞれ形成する。開口部2002a、2003aはそれぞれ、導体層21、22(図1)に対応したパターンを有する。
【0116】
続けて、図25Cに示すように、例えばパターンめっき法により、めっきレジスト2002、2003の開口部2002a、2003aに、例えば銅の電解めっき2004を形成する。具体的には、陽極にめっきする材料である銅を接続し、陰極に被めっき材である無電解めっき膜2001を接続して、めっき液に浸漬する。そして、両極間に直流の電圧を印加して電流を流し、無電解めっき膜2001の表面に銅を析出させる。これにより、スルーホール10aに電解めっき2004が充填され、スルーホール導体10bが形成される。
【0117】
その後、例えば所定の剥離液により、めっきレジスト2002及び2003を除去し、続けて不要な無電解めっき膜2001を除去することにより、導体層21及び22(図17参照)が形成される。
【0118】
なお、電解めっきのためのシード層は無電解めっき膜に限られず、無電解めっき膜2001に代えて、スパッタ膜等をシード層として用いてもよい。
【0119】
上記実施形態や変形例等は、任意に組み合わせることができる。用途等に応じて適切な組み合わせを選ぶことが好ましい。例えば図20(a)又は図20(b)に示した構造を、図21〜図24(a)のいずれかに示した構造に適用してもよい。
【0120】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、「請求項」に記載されている発明や「発明を実施するための形態」に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0121】
本発明に係るLED用配線基板及び発光モジュールは、照明又は液晶ディスプレイのバックライトなどを実現するのに適している。本発明に係るLED用配線基板の製造方法及び発光モジュールの製造方法は、LED用配線基板及び発光モジュールの製造に適している。
【符号の説明】
【0122】
10 基板
10a スルーホール
10b スルーホール導体
10c 非貫通孔
11 白色反射膜
11a、11b 素子部
21、22 導体層
21a、22a 導体パターン
21b、22b 耐食膜
21c、21d 配線パターン
100 LED用配線基板
101 金属基板
102 絶縁層
200 LED素子
200a 半田
200b ワイヤ
1000 発光モジュール
1001、1002 銅箔
1003 めっき
1004、1005 エッチングレジスト
1004a、1005a 開口部
2000 両面銅張積層板
2001 無電解めっき膜
2002、2003 めっきレジスト
2002a、2003a 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された配線パターン層と、
前記絶縁層上に形成され、白色顔料及びその結合材から構成される白色反射膜と、
を有し、
前記配線パターン層は、第1配線パターン及び第2配線パターンを有し、
前記白色反射膜は、前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとの間に、前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンのいずれよりも薄い部位を有する、
ことを特徴とするLED用配線基板。
【請求項2】
前記白色反射膜は、前記白色顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化珪素、マグネシア、イットリア、硼酸、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、及びジルコニアの少なくとも1種を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のLED用配線基板。
【請求項3】
前記二酸化チタンは、アナターゼ型である、
ことを特徴とする請求項2に記載のLED用配線基板。
【請求項4】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料、有機珪素化合物、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のLED用配線基板。
【請求項5】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のLED用配線基板。
【請求項6】
前記無機材料は、水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物の少なくとも1種である、
ことを特徴とする請求項5に記載のLED用配線基板。
【請求項7】
前記絶縁層は、樹脂基板からなる、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のLED用配線基板。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のLED用配線基板と、
LED素子と、
を有する、
ことを特徴とする発光モジュール。
【請求項9】
絶縁層上に、配線パターンと、白色顔料及びその結合材から構成される白色反射膜と、を形成することと、
前記白色反射膜の表面を研磨して、前記白色反射膜を、前記配線パターンよりも薄くすることと、
を含む、
ことを特徴とするLED用配線基板の製造方法。
【請求項10】
前記白色反射膜は、前記白色顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化珪素、マグネシア、イットリア、硼酸、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、及びジルコニアの少なくとも1種を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のLED用配線基板の製造方法。
【請求項11】
前記二酸化チタンは、アナターゼ型である、
ことを特徴とする請求項10に記載のLED用配線基板の製造方法。
【請求項12】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料、有機珪素化合物、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種を含む、
ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載のLED用配線基板の製造方法。
【請求項13】
前記白色反射膜は、前記結合材として、無機材料を含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のLED用配線基板の製造方法。
【請求項14】
前記無機材料は、水ガラス硬化物、低融点ガラス、及び無機ゾル硬化物の少なくとも1種である、
ことを特徴とする請求項13に記載のLED用配線基板の製造方法。
【請求項15】
前記絶縁層は、樹脂基板からなる、
ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載のLED用配線基板の製造方法。
【請求項16】
請求項9乃至15のいずれか一項に記載のLED用配線基板の製造方法により製造されたLED用配線基板にLED素子を実装することを含む、
ことを特徴とする発光モジュールの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25A】
image rotate

【図25B】
image rotate

【図25C】
image rotate