説明

LTEにおける可変データレートサービスのための動的リソース割り振り、スケジューリング、およびシグナリング

【課題】ロングタームエボリューション(LTE)システムにおける可変データリアルタイムサービス(RTS)のための動的リソース割り振り、スケジューリング、およびシグナリングの方法および装置を提供する。
【解決手段】アップリンクRTSトラフィックのデータレートの変化は、UEがレイヤ1、2、または3シグナリングを使用することにより発展型Node B(eNB)にレポートされる。eNBは、データフローに現在割り当てられている無線ブロックを追加または削除することによって、データレートの変化に応答して物理リソースを動的に割り振り、eNBは新しいリソース割り当てをUEにシグナルする。または、eNBおよびUEに格納されたテーブルは、UEがテーブルを使用してULデータレートの変化に従って物理リソースをローカルに割り当てるように、特定のチャネル条件の下のRTSデータレートの物理リソースへのマッピングを記述する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。より詳細には、本発明は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)システムにおける可変データレートのための動的リソース割り振り、スケジューリング、およびシグナリングの方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、当技術分野においてよく知られている。通信規格は、無線システムのグローバルな接続を提供し、たとえばスループット、レイテンシー、カバレッジに関してパフォーマンス目標を達成するために開発される。ユニバーサル移動体電気通信システム(Universal mobile Telecommunications Systems:UMTS)と呼ばれる広く普及している1つの現在の規格は、第三世代(3G)無線システムの一部として開発されたものであり、第三世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project:3GPP)によって維持管理されている。
【0003】
現在の3GPP仕様に従う標準的なUMTSシステムアーキテクチャが図1に描かれている。UMTSネットワークアーキテクチャは、Iuインターフェイスを介してUMTS地上無線アクセスネットワーク(Terrestrial Radio Access Network:UTRAN)と相互接続されたコアネットワーク(Core Network:CN)を含む。UTRANは、Uu無線インターフェイスを介して、3GPP規格においてユーザ機器(User Equipment:UE)と称される無線送受信ユニット(Wireless Transmit Receive Unit:WTRU)を通じて無線通信サービスをユーザに提供するように構成される。たとえば、UMTS規格において共通して採用されるエアーインターフェイスは、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)である。UTRANは、1つまたは複数の無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller:RNC)および3GPPによってNode Bと称される基地局を有し、これらは集合的にUEとの無線通信のための地理的カバレッジを提供する。1つまたは複数のNode BはIubインターフェイスを介して各RNCに接続される。UTRAN内のRNCはIurインターフェイスを介して通信する。
【0004】
3GPPシステムのUu無線インターフェイスは、UEとNode Bとの間のユーザデータおよびシグナリングを含む高位層パケット転送にトランスポートチャネル(TrCH)を使用する。3GPP通信において、TrCHデータは、相互排他的な物理無線リソース、または共有チャネルの場合は共有物理無線リソースによって定義された1つまたは複数の物理チャネルにより伝達される。
【0005】
データ伝送の信頼性を向上させるため、自動リピート要求(ARQ)またはハイブリッドARQ(HARQ)が実施される。HARQおよびARQは、送信機が失敗したパケットを再送することができるように、送信機にデータパケットの成功受信または不成功受信をそれぞれ示す肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)の形で元の送信側にフィードバックを送るメカニズムを採用する。HARQはまた、さらなる信頼性のために、ターボコードのようなエラー訂正コードを使用する。
【0006】
発展型ユニバーサル地上無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access:E−UTRA)およびUTRANロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)は、UMTSシステムにおける高データレート、低レイテンシー、パケット最適化システムキャパシティおよびカバレッジの達成に向けた3GPP主導による現在の取り組みの一環である。この関連で、LTEは、既存の3GPP無線インターフェイスおよび無線ネットワークアーキテクチャに大幅な変更を加えて設計されており、LTE用に構成された基地局(Node B)である発展型Node B(evolved Node B:eNB)を必要とする。たとえば、LTEについて、現在UMTSで使用されている符号分割多元接続(CDMA)チャネルアクセスを、ダウンリンクおよびアップリンク伝送のエアーインターフェイス技術として直交周波数分割多元接続(OFDMA)および周波数分割多元接続(FDMA)にそれぞれ置き換えることが提案されている。LTEは、各データフローに割り当てられた1つのHARQプロセスを持つHARQを使用するように設計されており、多入力多出力(MIMO)の物理層サポートを含む。
【0007】
LTEシステムはまた、音声およびデータトラフィックの両方について完全なパケット交換となるように設計されている。これは、現在のUMTSシステムでサポートされていないボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice over Internet Protocol:VoIP)サービスをサポートするためにLTEシステムの設計において多くの課題につながる。VoIPアプリケーションは、間欠的な音声アクティビティによりデータレートが時間と共に変化するような、連続的な音声データトラフィックを提供する。VoIPのような可変データレートアプリケーションは、以下に説明するように、物理リソース割り振りの具体的な課題をもたらす。
【0008】
LTEにおけるeNBは、UEからeNBへのアップリンク(UL)通信、およびeNBからUEへのダウンリンク(DL)通信の両方について物理無線リソース割り当ての責任を負う。LTEシステムにおける無線リソース割り振りは、特定のデータフローのULまたはDLにおける周波数−時間(FT)リソースの割り当てを伴う。具体的には、現在のLTE提案によれば、FTリソースは、一般に無線ブロックと称される、1つまたは複数のタイムスロット内の周波数副搬送波またはサブチャネルのブロックに従って割り振られる。たとえば無線ブロックの数など、データフローに割り当てられる物理リソースの量は、典型的にはアプリケーションの必要なデータレート、または場合によっては優先度などの他のサービス品質(QoS)要件をサポートするように選択される。
【0009】
LTEのE−UTRAエアーインターフェイスを介するDLおよびUL通信の物理リソース割り振りは、非永続割り当てとして知られる、あらかじめ定められた時間の持続期間、または永続割り当てとして知られる、定められていない時間の持続期間のいずれかについて有効にできることが提案されている。eNBによって伝送される割り当てメッセージは、割り当ての意図された受信側UE、および割り当てによって指定されたリソースに現在割り当てられている任意のUEの両方を対象とすることができるので、制御チャネルストラクチャによりUEが他のUEを対象とする制御チャネルメッセージをデコードすることができるように、eNBは割り当てメッセージをマルチキャストすることができる。
【0010】
ハイパーテキストトランスポートプロトコル(Hypertext Transport Protocol:HTTP)のウェブブラウザトラフィックなど、散発的なリソースを必要とするアプリケーションの場合、物理リソースは、必要に応じて割り当てられる場合に最良に利用される。この場合、リソースは明示的に割り当てられ、レイヤ1(L1)制御チャネルによってシグナルされ、ここでL1は物理(PHY)層を含む。VoIPのような、リソースの定期的または連続的な割り振りを必要とするアプリケーションの場合、割り当てられた物理リソースの定期的または連続的なシグナリングは、永続割り振りを使用して回避することができる。永続割り振りに従って、無線リソース割り当ては、明示的割り振り解除がなされない限り有効である。永続スケジューリングの目的は、特にVoIPトラフィックに対し、L1およびレイヤ2(L2)制御チャネルオーバーヘッドを低減することであり、ここでL2はメディアアクセス制御(MAC)層を含む。L1制御チャネルによる永続および非永続割り当ては、たとえば、eNBによって伝送された割り当てメッセージ内の割り当ての2つのタイプを区別するために永続フラグまたはメッセージIDを使用してサポートすることができる。
【0011】
図2および図3は、LTEにおける周波数−時間リソースの永続割り振りの例を示し、ここで各物理層サブフレームは、4つの時間インターレースを備えて、否定的に応答されたデータのHARQ再送をサポートする。各インターレースは、後続のサブフレーム内の同一のインターレースが不成功伝送されたパケットの再送に使用されるように、特定の高位層データフローの伝送に使用される。周波数−時間(FT)リソースの固定セットは、制御チャネルとして制御トラフィックの各インターレースで割り当てられ、これはL1共通制御チャネル(CCCH)および同期チャネルを含むことができる。
【0012】
図2は、永続割り振りおよび割り振り解除の例を示す。サブフレーム1において、1つまたは複数の無線ブロックを含む周波数−時間リソース(FT1)の第1のセットは、制御チャネルを介してUE1に割り振られる。UE1へのデータの伝送がi−1サブフレーム後に完了すると仮定すると、eNBは、リソースFT1をUE1から割り振り解除しそれらをUE2に割り振るために、サブフレームiで制御メッセージをUE1およびUE2に送る。制御チャネルは、その他のFTリソースの割り当てのために、サブフレーム1とiとの間の中間サブフレームにおいて使用することができる。図3は、永続割り振りおよび拡張の例を示し、ここでeNBは追加の物理リソースFT2をサブフレームiにおいてUE1に割り当てて、UE1のより高いデータレートをサポートする。
【0013】
音声サービスのような、多くのリアルタイムサービス(RTS)の特徴は、可変データレートである。音声サービスの場合、会話は、無音の期間が続く発話の期間によって特徴付けられるので、交互的に常に変化するデータレートを要求する。たとえば、音声サービスの典型的な適応マルチレート(AMR)チャネルは、4.75Kbpsから12.2Kbpsまでの8つの符号化レートをサポートし、典型的な適応マルチレートワイドバンド(AMRWB)チャネルは6.6Kbpsから23.85Kbpsまでの9つの符号化レートをサポートする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
永続リソーススケジューリングの現在の技法は、データレートの変化を収容するようには設計されていない。従来の永続割り振りのもとで、物理リソースは、データフローの最大データレートまたは物理チャネルによってサポートされるいくらかの十分に大きい固定データレートをサポートするように割り振られる。したがって、リソース割り振りは、たとえば間欠的な音声アクティビティの結果から生じた必要なデータレートの変化に適応することができないので、物理リソースが無駄になる。
【0015】
可変データレートをサポートするために、eNBは、ULおよびDLトラフィックの両方について変化するデータレートをシグナルされなければならない。LTEシステムにおいて、eNBは、eNBに由来するDLデータレートの変動を容易にモニターすることができ、効率的なDLリソース割り当てを行うことができる。しかし、現在のUMTSシステム、およびLTEシステムの提案は、eNBが動的で効率的な方法で適宜にUL物理リソースの適切な量を割り当てることができるように、UEに由来するULトラフィックのデータレートの変動をモニターする方法をeNBに提供していない。加えて、LTEの現在の提案は、VoIPサービスの高レベルの構成オペレーションをサポートしていない。
【0016】
発明者は、VoIPのような変化するデータレートを持つRTSアプリケーションをサポートするために、効率的なスケジューリングおよび制御シグナリングと共に、永続リソース割り振りと組み合わせて動的リソース割り振りをサポートする必要がLTEシステムにあることを認識した。そのため、発明者は、LTEシステムにおけるこれらの問題を解決するための方法および装置を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0017】
可変データレートおよびリアルタイムサービス(RTS)アプリケーションのための無線リソース割り振り、スケジューリング、およびシグナリングの方法および装置が提供され、ここで本発明はロングタームエボリューション(LTE)および高速パケットアクセス(HSPA)システムにおいて使用されることが好ましい。
【0018】
第1の好ましい実施形態において、無線アクセスベアラ(RAB)、論理チャネルまたはデータフローIDおよびHARQプロセスIDを含む高レベルの情報は、RTSデータフローの構成段階の間にのみ伝送される。RTSデータフローのシーケンス番号は、受信機でのパケットの再順序化が高位層で取り扱われるように、無線リンク制御(RLC)層において割り当てられる。
【0019】
第2の好ましい実施形態によれば、アップリンク(UL)RTSトラフィックの可変データレートは、レイヤ1、レイヤ2、またはレイヤ3シグナリングを使用してRTSサービスの現在のデータレートと相対的なデータレートの変化のみをレポートすることによって、発展型Node B(eNB)にレポートされる。
【0020】
第3の好ましい実施形態において、データレートが減少した場合、現在割り当てられている無線ブロックのサブセットは割り振り解除されるか、またはその他のサービスもしくはUEに再割り振りされ、データレートが増大した場合、追加の無線ブロックがRTSデータフローに割り当てられるように、eNBは、データレートの変化のアップリンクシグナリングに応答して無線リンク内のRTSデータフローの無線ブロックを動的に割り振る。eNBは、無線ブロック割り当ての変化のみをシグナルすることによって、UEへの新しい物理リソース割り振りをシグナルする。
【0021】
第4の好ましい実施形態において、データレートの変化がRTSデータフローに対してシグナルされるとき、UEが動的リソース割り当てのテーブルを使用するように、eNBおよびUEの両方が、異なるRTSデータレートおよびチャネル条件の無線リソース要件をマップするテーブルを格納する。
【0022】
本発明のさらに詳細な理解は、例として与えられ、付属の図面と併せて理解される、以下の好ましい実施形態の説明から得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】従来のUMTSネットワークのシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
【図2】時間−周波数領域における永続割り当て割り振りおよび割り振り解除の例を示す図である。
【図3】時間−周波数領域における永続割り当て割り振りおよび拡張を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態によるリアルタイムサービス(RTS)の高レベル構成の方法を示す流れ図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるアップリンクトラフィックの可変データレートをシグナルするための方法を示す流れ図である。
【図6】本発明の第3の実施形態による、可変データレートを有するRTSの発展型Node B(eNB)における無線リソースの動的割り振りおよびシグナリングのための方法を示す流れ図である。
【図7】本発明の第4の実施形態による、可変データレートを有するRTSのユーザ機器(UE)における無線リソースの動的割り振りおよびシグナリングのための方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
これ以降、無線送信/受信ユニット(WTRU)は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャ、または無線環境において動作することのできる他の任意の種類のデバイスを含むが、これらに限定されない。これ以降言及される場合、基地局はNode−B、発展型Node B(eNB)、サイトコントローラ、アクセスポイント、または無線環境における他の任意の種類のインターフェイスデバイスを含むが、これらに限定されない。基地局は、WTRUの一種である。
【0025】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のロングタームエボリューション(LTE)は、以下の説明において例として使用されるが、本発明は、これに限定されず、高速パケットアクセス(High Speed Packet Access:HSPA)およびHSPAエボリューション(HSPA+)システムを含む無線通信システムに適用可能である。加えて、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)のようなリアルタイムサービス(RTS)は、本発明を説明するために例として使用されている。しかし、本発明は、任意の間欠的な伝送または可変データアプリケーションをサポートすることを意図しており、再送のリソース割り振りを適合するために使用することもできる。以下で、無線アクセスベアラ(RAB)または論理チャネルは、データフローと同義的に使用することがある。
【0026】
第1の好ましい実施形態によれば、データフロー識別(ID)、つまり同等に無線アクセスベアラ(RAB)もしくは論理チャネルID、およびハイブリッド自動リピート要求(HARQ)プロセスIDを含むRTSデータフローの高レベル情報は、データフローの伝送に先立って構成段階の間にeNBから受信側UEの高位層に伝送される。HARQプロセスは、好ましくは、データフロー全体に対して割り当てられる。したがって、データフローIDおよびHARQプロセスIDは、好ましくは、パケット単位ではなく、データフローの最初に1回伝送されるのみである。たとえば、図2を参照すると、ユーザ機器UE1のデータフローIDおよびHARQプロセスIDは、周波数−時間(FT)リソースFT1のUE1への割り当てに関連してサブフレーム1で送信される。同様に、別のユーザ機器UE2のデータフローIDおよびHARQプロセスIDは、UE1によるFT1の使用の完了に続いて周波数−時間(FT)リソースFT1のUE2への割り当てに関連してサブフレームiで送信される。
【0027】
加えて、パケットシーケンス番号は、好ましくは、物理(PHY)およびメディアアクセス制御(MAC)層などの低位層においてシーケンス番号が使用されないように、高位の無線リンク制御(RLC)層において割り当てられる。したがって、受信されたパケットの再順序化は、たとえば無線リソース制御(RRC)などのレイヤ3(L3)プロトコルによって、RLC層またはその上において処理される。
【0028】
図4は、本発明の第1の実施形態によるRTSの高レベル構成の方法400を示す流れ図である。ステップ405において、eNBは、たとえば、図2のサブフレーム1のUE1へのFT1割り当てに関連して、データフローパケットの伝送前に、データフローID(すなわち同等にRABまたは論理チャネルID)およびHARQプロセスIDをRTSデータフローの構成メッセージの一部として送信する。ステップ410において、eNBは、高位層のデータフローパケットにデータフローIDおよびプロセスIDフィールドを含まないが、パケットシーケンス番号は、たとえば終了する図2のUE1通信のサブフレーム2からi−1で伝送されるパケットについて、RLC制御ヘッダに含まれる。高位層は、たとえばサブフレーム1のUE1に関する通信のデータフローIDおよびHARQプロセスIDを受信したが、これらは次いで、ID情報のシグナリングを繰り返すことなくサブフレーム2からi−1で受信されるUE1通信のデータパケットの処理の使用ために利用可能であるので、結果として高位層シグナリングの節約が生じる。シグナリングのさらなる節約は、低位層におけるシーケンス番号のシグナリングの除去を通じて実現される。方法400を実施する際、送信機は、構成メッセージでデータフローおよびHARQプロセスIDを伝送し、RLC制御ヘッダでパケットシーケンス番号を伝送するように構成される。
【0029】
本発明の第2の実施形態によれば、UEは、好ましくは、アップリンク(UL)通信の可変データレートに関してeNBに情報をシグナルする。これは、好ましくは、現在のデータレートと相対的なデータレートの変化をレポートすることによって行われる。RTSデータフローは最初に、たとえば永続割り当てを使用して現在のデータレートをサポートするために、物理リソースの特定量を割り当てられる。UEが新しいデータレートを検出すると、UEは好ましくは、現在のデータレートと新しいデータレートとの間の差をeNBにシグナルする。データレートの差のみをシグナルすることにより、使用されるオーバーヘッドビットの数が最小化される。
【0030】
例として、最大9つのコーデックレートがVoIPサービスで使用される場合、実際のデータレートをレポートするために4つのレポートビットが必要となる。さらに多くのコーデックレートが利用可能である場合、さらに多くのレポートビットが使用される。データレートの変化のみがレポートされる場合、最低レートから最高レートまでのデータレートの最大変化はたったの8なので、レポートビットの数は4から3に減少する。好ましくは、レポートビットの最小数が、特定のRTSサービスのデータレートの起こりうる変動をレポートするために使用される。
【0031】
UL上のRTSデータフローのデータレートの変化は、レイヤ1(L1)、レイヤ2(L2)、またはレイヤ3(L3)シグナリングを使用してシグナルすることができ、ここでL1は物理(PHY)層を含み、レイヤ2はメディアアクセス制御(MAC)および無線リンク制御(RLC)層を含み、レイヤ3は無線リソース制御(RRC)層を含む。代替として、データレートの変化は、高位層においてシグナルすることができる。
【0032】
ULトラフィックのデータレートの変化のL1シグナリングは、好ましくは、可変データレートレポートビットが、ハイブリッド自動リピート要求(HARQ)、肯定応答(ACK)、否定応答(NAK)、およびチャネル品質インデックス(CQI)を含む他のUL L1信号と共に多重化することができる。代替として、ULシンチャネルを使用することができる。ULシンチャネルは、好ましくは、eNBが新しいULリソースをすぐにRTSに割り当てるように、レート変化をeNBに迅速にレポートする必要があるUEによって使用される。別の代替において、データレート変化指示は、同期ランダムアクセスチャネル(RACH)を使用して送信することができ、ここでRACHはアクセス遅延が小さいという利点を有する。
【0033】
L2におけるULトラフィックのデータレートの変化のシグナリングは、好ましくは、UL上での伝送をスケジュールされているパケットのMACヘッダにレート変化レポートビットを含めることによって行われる。代替として、レート変化指示は、ピギーバックされるパケットのタイミングが妥当な遅延の範囲内であるなら、任意のUL L2パケットとピギーバックすることができる。代替として、レート変化指示は、MAC制御パケットデータユニット(PDU)を介して送信することができ、ここでMAC制御PDUは、データレート変化指示を排他的に含むことができるか、またはその他の制御目的で他の情報を含むことができる。別の代替において、レート変化指示は、UEからeNBへの定期的なRLCステータスレポートに含めることができる。L3シグナリングを使用して、データレートの変化は、RRCシグナリングにレート変化指示を含めることによってシグナルすることができる。
【0034】
eNBがUEによってレポートされたデータレートの変化を検出すると、eNBはそれに応じて、そのUEのRTSに割り当てられた物理リソースを動的に再割り振りする。たとえば、データレートが減少した場合、eNBは、UEに当初割り当てられていたリソースの一部を、他のUEへの永続割り当ての間に再割り振りすることができる。eNBは、データレートが増大した場合、追加のリソースをUEに割り当てることができる。
【0035】
好ましくは、eNBによる動的な割り振りは、永続割り当てによる初期リソース割り振りをオーバーライドする。eNBは、UEへの動的リソース割り振りをシグナルするとき、動的割り振りが当初の割り振りをオーバーライドする時間持続期間を指定することができる。時間持続期間が指定されない場合、動的割り振りは1回使用されるだけと仮定することができる。永続リソース割り振りをオーバーライドするeNBによる動的割り振りは、可変データレートサービスのみに適用可能ではなく、再送のリソースを再割り振りするためにも使用することができる。
【0036】
図5は、本発明の第2の実施形態による、UL RTSトラフィックの可変データレートをシグナルするための方法500を示す流れ図である。UEは、ステップ505において、最小ビット数を使用して、現在のデータレートと相対的なデータレートの変化をレポートすることにより、UL RTSトラフィックの可変データレートをeNBにシグナルする。レポートは、前述のように、L1、L2、またはL3シグナリングを使用して行うことができる。ステップ510において、eNBは、レポートされたデータレートの変化に従って、RTSに対してUEに割り当てられる物理リソースの量を調整する。図2および図3の先行技術とは対照的に、サブフレーム1において行われるUE1のFTリソース割り振りは、必ずしもサブフレームiまで固定されたままではないが、サブフレームiに先行するサブフレームにおいてステップ510により動的に変更することができる。方法500を実施する際、送受信機コンポーネントは、データレートの変化を反映する信号を伝送するように構成することができ、リソース割り振りコンポーネントは物理リソースを割り振るように構成することができる。
【0037】
本発明の第3の実施形態によれば、RTSデータフローに割り当てられたDLおよびUL無線リソースは、可変データレートサービスに割り当てられた物理リソースを効率的に使用するために動的に割り振られる。典型的に、RTSに必要な無線リソースの最大量は、RTSの最大データレートをサポートするために、最初に永続割り振りによって割り当てられる。例示のため、N個の無線ブロックのセットが永続スケジューリングによって最初に割り振られると仮定する。eNBは、好ましくは、より低データレートが必要とされる場合、RTSデータに低くN個の無線ブロックのサブセットだけを動的に割り振る。より高いデータレートのもとで、eNBは無線ブロックのより大きいセットを割り振り、望まれるなら、N個の無線ブロックの当初のセットに加えて新しい無線ブロックを割り振ることができる。無線リソースが無線ブロックの一部分に従って割り振られるサブバンド割り振りがサポートされる場合、動的リソース割り振りは、好ましくは、サブバンドの細分性に適合される。
【0038】
好ましくは、動的リソース割り振りの結果から生じた無線リソース割り振りの変化のみが、シグナリングオーバーヘッドを低減するために、eNBによって対象UEにシグナルされる。1つの実施形態において、RTSに割り当てられた無線リソースブロックは、無線ブロックがインデックス番号に従って昇順または降順に配列され得るようにインデックス付けされる。したがって、最小または最大のインデックス番号を持つ無線ブロックで始まるインデックス番号の順序でUEがレポートされた数の無線ブロックを適宜使用するように、eNBは動的割り振りの無線ブロックの数をシグナルするだけである。例として、2、3、5、および8でインデックス付けされた無線ブロックは、永続スケジューリングの間に、RTSデータフローに対してUEに割り当てられる(つまり、N=4)。データレートの減少に応答して、eNBは、3つの無線ブロックのみがUEに動的に割り振られることをレポートする。eNBからのレポートに基づき、最小インデックスから始めて、UEは、新しいリソース割り振りが無線ブロック2、3、および5であることを知る。代替として、N個のブロックの当初の割り振りと必要とされる数との間の正または負の差をシグナルすることができる。さらに多くのブロックが必要とされる場合、デフォルトのパラメータを提供するか、または追加のブロックについてブロック識別をシグナルすることができる。
【0039】
新しい無線リソース割り振りは、好ましくは、高速DLまたはUL動的リソース割り振りについてはL1またはL2制御シグナリング、またはゆっくり変化するリソース割り振りの場合はL3 RRCシグナリングのフィールドとしてeNBによってUEにシグナルされる。L1またはL2制御シグナリングが使用される場合、物理層ACKまたはNAKは、好ましくは、リソース割り振りシグナリングの信頼性を向上させるためにeNBに返送される。加えて、これらに限定されないが、新しい無線リソース割り振りの持続期間、繰り返し期間、シーケンスパターン、無線リソースおよび周波数ホッピングパターンを含む情報は、望まれるときに、無線リソース割り振りシグナリングの一部として提供することができる。
【0040】
図6は、本発明の第3の実施形態による、可変データレートを有するRTSのeNBにおける無線リソースの動的割り振りおよびシグナリングのための方法600を示す流れ図である。ステップ605において、eNBは、N個の無線ブロックが現在RTSに割り当てられるように、eNBとUEとの間の無線リンク上のRTSデータフローのデータレートの変化について通知される。ステップ610において、データレートが減少した場合、N個の無線ブロックのサブセットが割り当てられ、データレートが増大した場合、追加の無線ブロックが割り当てられているように、eNBは、データレートの変化に応答して無線ブロックをRTSデータフローのUEに動的に割り振る。ステップ615において、eNBは、無線ブロック割り当ての変化のみをシグナルすることによって、UEに新しい無線ブロック割り振りをシグナルする。図2および図3の先行技術とは対照的に、サブフレーム1においてなされるUE1のFTリソース割り振りは、必ずしもサブフレームiまで固定されたままはないが、サブフレームiに先立ってステップ615により動的に変更することができる。方法600を実施する際、データレート検出コンポーネントは、データフローに関連付けられたデータレートの変化を検出するように構成することができ、リソース割り振りコンポーネントは、物理リソースを割り振るように構成することができ、リソース割り振りをUEにシグナルするために送信機に関連付けられる。
【0041】
本発明の第4の実施形態により、データレートを無線リソース特性に関係付けるテーブルが、効率的な無線リソース割り振りおよびULリソースのシグナリングのために使用される。eNBおよびUEの両方は、好ましくは、たとえば、変調および符号化方式(MCS)に従ってある範囲のチャネル条件に対するRTSデータレートに必要な無線リソースブロックの数、または適用可能な場合はサブバンドの数、を関係付ける事前に計算されたテーブルを格納する。新しいデータレートがUL上の現在のRTSデータフローについてUEにおいて識別されると、UEは好ましくは、そのデータレートのテーブルエントリに基づいて判定されたULチャネル条件の下で必要な無線リソースを計算する。したがって、UEは、eNBと通信してそのリソース割り当てを適合する必要はなく、eNBへのオーバーヘッド制御シグナリングは低減される。
【0042】
好ましい実施形態において、テーブルが、ある範囲のチャネル条件に対してさまざまなRTSデータレートについて必要とされる、無線ブロックまたはサブバンドのような、特定の無線リソースを識別する場合において、eNBは事前に割り振りされたテーブルをUEにシグナルする。たとえば、無線ブロックは、前述のように、インデックス番号によって参照することができる。UEは、テーブル内の対応するリソースをルックアップすることによりRTSデータフローのデータレートの変化に応答してULリソースを動的に割り振り、割り当てたリソースセットをeNBにシグナルする。UEは、新しく割り当てられたULリソースを使用する前に、eNBからの承認メッセージを待つことができる。eNBは、好ましくは、追加のリソースが割り振られてデータレートの増大を許容する場合、新しい無線リソース割り当ての承認を送信する。eNBからの承認メッセージは、データレートの減少に対して無線リソースが割り振り解除される場合はオプションである。
【0043】
図7は、本発明の第4の実施形態による、可変データレートを有するRTSのユーザ機器(UE)における無線リソースの動的割り振りおよびシグナリングのための方法700を示す流れ図である。ステップ705において、UEは、必要な無線リソースまたはリソース特性をあらかじめ定められたチャネル条件の下でのRTSデータレートにマップするテーブルをeNBから受信する。ステップ710において、UEは、UL RTSデータフローのデータレートの変化を検出し、テーブルから対応する無線リソース割り振りを判定する。ステップ715において、UEは、判定した無線リソース割り振りをeNBにシグナルし、判定した無線リソースを使用する前にeNBからの承認信号を待つ。図2および図3の先行技術とは対照的に、サブフレーム1においてなされるUE1のFTリソース割り振りは、必ずしもサブフレームiまで固定されたままではないが、サブフレームiに先立つサブフレームにおいて動的に変更することができる。方法700を実施する際、送受信機は、eNBからテーブルを受信し、無線リソース割り振りをeNBにシグナルするために使用され、データレート検出コンポーネントはデータレートの変化を検出するように構成される。
【0044】
(実施形態)
実施形態1。無線通信システムにおいて無線通信を行うように構成された基地局。
【0045】
実施形態2。データフローに関連付けられた現在のデータレートに従って、選択された期間について、無線リンクの物理リソースのセットを無線送信/受信ユニット(WTRU)との可変データレートデータフローに割り振るように構成されたリソース割り振りコンポーネントを備えた実施形態1に記載の基地局。
【0046】
実施形態3。データフローに関連付けられた新しいデータレートを検出するように構成されたデータレート検出コンポーネントをさらに備えた実施形態2に記載の基地局。
【0047】
実施形態4。前記リソース割り振りコンポーネントは、前記選択された期間の間に新しいデータレートに従って物理リソースの新しいセットをデータフローに動的に割り振るように構成される実施形態2から3のいずれかに記載の基地局。
【0048】
実施形態5。データレート検出コンポーネントは、選択された期間の間にWTRUから受信したシグナリングに基づいて新しいデータレートを検出するように受信機において構成された実施形態3から4のいずれかに記載の基地局。
【0049】
実施形態6。リソース割り振りコンポーネントは、リソース割り振りをWTRUにシグナルするように構成された送信機に関連付けられている実施形態5に記載の基地局。
【0050】
実施形態7。送信機は、レイヤ1、レイヤ2、またはレイヤ3シグナリングのうちの1つを使用してリソース割り振りをシグナルするように構成された実施形態6に記載の基地局。
【0051】
実施形態8。送信機は、リソース割り振りに関連付けられた持続期間、繰り返し期間、シーケンスパターン、無線リソースパターン、および周波数ホッピングパターンのうちの少なくとも1つをWTRUにシグナルするようにさらに構成された実施形態6から7のいずれかに記載の基地局。
【0052】
実施形態9。データレート検出コンポーネントは、WTRUからのデータレートの変化の量を示す信号を受信することに基づいて新しいデータレートを検出するように構成された実施形態3から8のいずれかに記載の基地局。
【0053】
実施形態10。データレート検出コンポーネントは、WTRUからの必要なリソース割り振りの増大または減少を示す信号を受信することに基づいて新しいデータレートを検出するように構成された実施形態3から9のいずれかに記載の基地局。
【0054】
実施形態11。リソース割り振りコンポーネントは、WTRUから必要なリソース割り振りの増大を示す信号を受信した後、割り振られた物理リソースの新しいセットをWTRUにシグナルするように構成された実施形態10に記載の基地局。
【0055】
実施形態12。リソース割り振りコンポーネントは、WTRUから必要なリソース割り振りの減少を示す信号を受信した後、割り振られた物理リソースの新しいセットをWTRUにシグナルしないように構成された実施形態10から11のいずれかに記載の基地局。
【0056】
実施形態13。リソース割り振りコンポーネントは、割り振られた物理リソースのセットをシグナルするとき、リソースをマップするテーブルをシグナルするように構成された実施形態2から12のいずれかに記載の基地局。
【0057】
実施形態14。リソース割り振りコンポーネントは、WTRUから必要なリソース割り振りの増大を示す信号を受信した後、割り振られた物理リソースの新しいセットの承認をWTRUにシグナルするように構成され、それによりWTRUはWTRUによって判定された割り振られた物理リソースの新しいセットを使用する実施形態10から13のいずれかに記載の基地局。
【0058】
実施形態15。データレート検出コンポーネントは、選択された期間の間にデータフローをモニターすることに基づいて新しいデータレートを検出するように構成され、リソース割り振りコンポーネントは、リソース割り振りをWTRUにシグナルするように構成された送信機に関連付けられている実施形態3から14のいずれかに記載の基地局。
【0059】
実施形態16。リソース割り振りコンポーネントは、ブロックの数に関してリソース割り振りをWTRUにシグナルするように構成された実施形態2から15のいずれかに記載の基地局。
【0060】
実施形態17。リソース割り振りコンポーネントは、割り振られた物理リソースの改訂されたセット内のブロックの数に関連する情報をシグナルすることにより、割り振られた物理リソースの改訂されたセットをシグナルするように構成された実施形態16に記載の基地局。
【0061】
実施形態18。物理リソースは、周波数−時間リソースを含む実施形態2から17のいずれかに記載の基地局。
【0062】
実施形態19。物理リソースは、周波数副搬送波のブロックおよびタイムスロットを備える無線ブロックを含む実施形態2から18のいずれかに記載の基地局。
【0063】
実施形態20。データフローは、リアルタイムサービスの一部である先の実施形態のいずれかに記載の基地局。
【0064】
実施形態21。リアルタイムサービスは、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスである実施形態20に記載の基地局。
【0065】
実施形態22。3GPPのロングタームエボリューション(LTE)無線通信システムの発展型Node B(eNB)として構成された先の実施形態のいずれかに記載の基地局。
【0066】
実施形態23。WTRUは、ユーザ機器(UE)として構成される実施形態22に記載の基地局。
【0067】
実施形態24。無線通信システムにおいて無線通信を行うために最下位物理層、メディアアクセス制御(MAC)層、および高位層を含む層の階層で構成された基地局。
【0068】
実施形態25。データフローに関連付けられた現在のデータレートに従って、選択された期間について、無線リンクの物理リソースのセットを無線送信/受信ユニット(WTRU)とのデータフローに割り振るように構成されたリソース割り振りコンポーネントを備えた実施形態24に記載の基地局。
【0069】
実施形態26。リソース割り振りを選択された時間フレームフォーマットでWTRUにシグナルするように構成された送信機をさらに備える実施形態25に記載の基地局。
【0070】
実施形態27。送信機は、データフローに関連付けられたデータパケットの伝送に先立って高位層のデータフロー識別(ID)に関連してデータフローのリソース割り振りが伝送されるように、リソース割り振りを選択された時間フレームフォーマットでWTRUにシグナルするように構成された実施形態26に記載の基地局。
【0071】
実施形態28。送信機は、データフローIDなしに高位層でパケットシーケンス番号によりデータフローに関連付けられたデータパケットを伝送するようにさらに構成された実施形態27に記載の基地局。
【0072】
実施形態29。送信機は、データフローに関連付けられたデータパケットの伝送に先立って高位層のデータフロー識別(ID)およびハイブリッド自動リピート要求(HARQ)プロセスIDに関連してデータフローのリソース割り振りが伝送されるように、リソース割り振りを選択された時間フレームフォーマットでWTRUにシグナルするように構成された実施形態26に記載の基地局。
【0073】
実施形態30。送信機は、データフローIDまたはHARQプロセスIDなしに高位層でパケットシーケンス番号によりデータフローに関連付けられているデータパケットを伝送するようにさらに構成される実施形態29に記載の基地局。
【0074】
実施形態31。送信機は、パケットシーケンス番号が物理層およびMAC層シグナリングから除外されるように、データフローに関連付けられたデータパケットを伝送するように構成された実施形態26から30のいずれかに記載の基地局。
【0075】
実施形態32。3GPPのロングタームエボリューション(LTE)無線通信システムの発展型Node B(eNB)として構成され、WTRUはユーザ機器(UE)として構成された実施形態25から31のいずれかに記載の基地局。
【0076】
実施形態33。無線通信システムにおいて無線通信を行うように構成された無線送信/受信ユニット(WTRU)。
【0077】
実施形態34。基地局との可変データレートデータフローに無線リンクの物理リソースの選択的に割り振られたセットを利用するように構成された送受信機コンポーネントを備える実施形態33に記載のWTRU。
【0078】
実施形態35。前記送受信機コンポーネントは、物理リソースの割り振られたセットが使用されている間、データフローのレートの変化を反映する物理リソースの新しい動的に割り振られたセットを受け入れるように構成された実施形態24に記載のWTRU。
【0079】
実施形態36。物理リソースの割り振られたセットが使用されている間、データフローに関連付けられた新しいデータレートを検出するように構成されたデータレート検出コンポーネントをさらに備えた実施形態34から35のいずれかに記載のWTRU。
【0080】
実施形態37。前記送受信機コンポーネントは、データフローの検出されたレート変化を示す信号を基地局に伝送するように構成された実施形態36に記載のWTRU。
【0081】
実施形態38。前記送受信機コンポーネントは、検出されたレート変化の量を反映する信号を、データフローの検出されたレート変化を示す信号として基地局に伝送するように構成された実施形態37に記載のWTRU。
【0082】
実施形態39。前記送受信機コンポーネントは、検出されたレート変化の量を反映するWTRUの信号に応答して生成される、基地局からシグナルされた物理リソースの新しい動的に割り振られたセットを使用するようにさらに構成される実施形態38に記載のWTRU。
【0083】
実施形態40。データレート検出コンポーネントは、データフローに関連付けられた新しいデータレートの検出に応答して物理リソースの新しい割り振られたセットを判定するように構成された実施形態36から39のいずれかに記載のWTRU。
【0084】
実施形態41。前記送受信機コンポーネントは、判定された物理リソースの新しい割り振られたセットを示す信号を、データフローの検出されたレート変化を示す信号として基地局に伝送するように構成された実施形態40に記載のWTRU。
【0085】
実施形態42。前記送受信機コンポーネントは、判定された物理リソースの新しい割り振られたセットと、データフローの検出されたレート変化を示す信号として使用されている物理リソースの割り振られたセットとの間の物理リソースの増大または減少を示す信号を基地局に伝送するように構成された実施形態35から41に記載のWTRU。
【0086】
実施形態43。前記送受信機コンポーネントは、物理リソースの減少を判定すると、判定された物理リソースの新しい割り振られたセットを使用するように構成された実施形態42に記載のWTRU。
【0087】
実施形態44。前記送受信機コンポーネントは、物理リソースの増大が判定される場合、基地局による受け入れを示す信号の受信後に、判定された物理リソースの新しい割り振られたセットを使用するようにさらに構成された実施形態42から43のいずれかに記載のWTRU。
【0088】
実施形態45。前記送受信機コンポーネントは、リソースブロックの数に関して可変データレートデータフローの無線リンクの物理リソースの選択的に割り振られたセットを反映するシグナリングを基地局から受信するように構成された実施形態34から44のいずれかに記載のWTRU。
【0089】
実施形態46。データフローのレート変化を反映する物理リソースの新しい動的に割り振られたセットが基にする改訂されたリソースブロックの数を反映する信号を受信するように構成されたWTRU。
【0090】
実施形態47。ロングタームエボリューション(LTE)無線通信システムのUEとして構成された実施形態33から46のいずれかに記載のWTRU。
【0091】
実施形態48。基地局は、発展型Node B(eNB)として構成された実施形態24から46のいずれかに記載のWTRU。
【0092】
実施形態49。無線通信システムにおいて無線通信を行うために最下位物理層、メディアアクセス制御(MAC)層、および高位層を含む層の階層で構成された無線送信/受信ユニット(WTRU)。
【0093】
実施形態50。基地局との可変データレートデータフローに無線リンクの物理リソースの選択的に割り振られたセットを利用するように構成された送受信機コンポーネントを備えた実施形態49に記載のWTRU。
【0094】
実施形態51。前記送受信機コンポーネントは、データフローに関連付けられたデータパケットの受信に先立って高位層のデータフロー識別(ID)に関連してデータフローのリソース割り振りが受信されるように、リソース割り振りを示す信号を選択された時間フレームフォーマットで基地局から受信するように構成された実施形態50に記載のWTRU。
【0095】
実施形態52。前記送受信機コンポーネントは、データフローIDなしに高位層でパケットシーケンス番号によりデータフローに関連付けられたデータパケットを受信するようにさらに構成される実施形態51に記載のWTRU。
【0096】
実施形態53。前記送受信機コンポーネントは、データフローに関連付けられているデータパケットを受信することに先立って高位層のデータフロー識別(ID)およびハイブリッド自動リピート要求(HARQ)プロセスIDに関連してデータフローのリソース割り振りが受信されるように、リソース割り振りを示す信号を選択された時間フレームフォーマットで受信するように構成された実施形態50から52のいずれかに記載のWTRU。
【0097】
実施形態54。前記送受信機コンポーネントは、次いで、データフローIDまたはHARQプロセスIDなしに高位層でパケットシーケンス番号によりデータフローに関連付けられたデータパケットを受信するように構成された実施形態52に記載のWTRU。
【0098】
実施形態55。前記送受信機コンポーネントは、パケットシーケンス番号が物理層およびMAC層シグナリングから除外されるように、データフローに関連付けられたデータパケットを受信するように構成された実施形態54に記載のWTRU。
【0099】
実施形態56。ロングタームエボリューション(LTE)無線通信システム内のUEとして構成され、基地局は発展型Node B(eNB)として構成された実施形態50から55のいずれかに記載のWTRU。
【0100】
実施形態57。無線通信システムにおける動的リソース割り振りおよびシグナリングの方法。
【0101】
実施形態58。データフローに関連付けられた現在のデータレートに従って無線リンクの物理リソースの第1のセットを可変データレートデータフローに割り振ることを備える実施形態57に記載の方法。
【0102】
実施形態59。データフローに関連付けられた新しいデータレートを検出することをさらに備える実施形態58に記載の方法。
【0103】
実施形態60。新しいデータレートに従って物理リソースの新しいセットをデータフローに動的に割り振ることをさらに備える実施形態59に記載の方法。
【0104】
実施形態61。物理リソースの新しいセットをシグナルすることをさらに備える実施形態60に記載の方法。
【0105】
実施形態62。無線リンクは、WTRUと少なくとも1つの他のWTRUとの間にある実施形態58から61のいずれかに記載の方法。
【0106】
実施形態63。物理リソースの新しいセットをシグナルすることは、少なくとも1つの他のWTRUに対するものである実施形態62に記載の方法。
実施形態64。物理リソースの新しいセットをシグナルすることは、レイヤ1またはレイヤ2シグナリングにおけるものである実施形態61から63のいずれかに記載の方法。
【0107】
実施形態65。物理リソースの新しいセットをシグナルすることは、レイヤ3無線リソース制御シグナリングにおけるものである実施形態61から63のいずれかに記載の方法。
【0108】
実施形態66。物理リソースの新しいセットに関連付けられた持続期間、繰り返し期間、シーケンスパターン、無線リソースパターン、および周波数ホッピングパターンのうちの少なくとも1つをシグナルすることをさらに備える実施形態60から65のいずれかに記載の方法。
【0109】
実施形態67。物理リソースの新しいセットのシグナリングに応答して肯定応答(ACK)または否定応答(NAK)のうちの1つを受信することをさらに備える実施形態61から66のいずれかに記載の方法。
【0110】
実施形態68。物理リソースの新しいセットをシグナルすることは、物理リソースの第1のセットから物理リソースの新しいセットへの変化をシグナルすることによるものである実施形態61から67のいずれかに記載の方法。
【0111】
実施形態69。物理リソースは、無線ブロックを含み、物理リソースの新しいセットを動的に割り振ることは、物理リソースの第1のセットに無線ブロックを追加するかまたは物理リソースの第1のセットから無線ブロックを削除することによるものである実施形態68に記載の方法。
【0112】
実施形態70。新しいデータレートが現在のデータレートよりも小さい場合にブロックを削除することが生じる実施形態69に記載の方法。
【0113】
実施形態71。新しいデータレートが現在のデータレートよりも大きい場合にブロックを追加することが生じる実施形態69から70のいずれかに記載の方法。
【0114】
実施形態72。各無線ブロックは関連するインデックス番号を有し、物理リソースの新しいセットをシグナルすることは、インデックス番号に基づく実施形態69から71のいずれかに記載の方法。
【0115】
実施形態73。物理リソースの新しいセットを動的に割り振ることは、物理リソースの第1のセット内の無線ブロックに関連付けられた最小のインデックス番号と相対的である実施形態72に記載の方法。
【0116】
実施形態74。物理リソースの新しいセットをシグナルすることは、物理リソースの新しいセット内の無線ブロックの数を含む実施形態69から73のいずれかに記載の方法。
【0117】
実施形態75。物理リソースの第1のセットを割り振ることは、永続割り当てに従う実施形態58から74のいずれかに記載の方法。
【0118】
実施形態76。少なくとも1つの他のWTRUから新しいデータレートを受信することをさらに備える実施形態59から75のいずれかに記載の方法。
【0119】
実施形態77。新しいデータレートは、新しいデータレートと現在のデータレートとの間のデータレートの相対的変化として受信される実施形態67から76のいずれかに記載の方法。
【0120】
実施形態78。物理リソースは、周波数−時間リソースを含む実施形態58から77のいずれかに記載の方法。
【0121】
実施形態79。物理リソースは、周波数副搬送波のブロックおよびタイムスロットを備える無線ブロックを含む実施形態78に記載の方法。
【0122】
実施形態80。データフローは、リアルタイムサービスの一部である実施形態58から79のいずれかに記載の方法。
【0123】
実施形態81。リアルタイムサービスは、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスである実施形態80に記載の方法。
【0124】
実施形態82。データフローの構成段階の間にデータフローIDおよびハイブリッド自動リピート要求(HARQ)IDをシグナルすることをさらに備える実施形態58から81のいずれかに記載の方法。
【0125】
実施形態83。構成段階は、第1のサブフレーム内の制御チャネルである実施形態82に記載の方法。
【0126】
実施形態84。シーケンス番号を無線リンク制御(RLC)層においてデータフローのパケットに割り当てることをさらに備える実施形態83に記載の方法。
【0127】
実施形態85。無線通信システムにおける動的リソース割り振りおよびシグナリングの方法。
【0128】
実施形態86。必要な物理リソースまたは物理リソース特性をあらかじめ定められたチャネル条件の下のある範囲のリアルタイムサービス(RTS)データレートにマップするあらかじめ定められたテーブルを格納することを備える実施形態85に記載の方法。
【0129】
実施形態87。データフローに関連付けられた新しいデータレートを検出することをさらに備える実施形態86に記載の方法。
【0130】
実施形態88。テーブルおよび新しいデータレートに従って新しい物理リソースのセットをデータフローに動的に割り振ることをさらに備える実施形態87に記載の方法。
【0131】
実施形態89。新しい物理リソースのセットをシグナルすることをさらに備える実施形態88に記載の方法。
【0132】
実施形態90。新しい物理リソースのセットをシグナルすることは、第2のWTRUに対するものである実施形態89に記載の方法。
【0133】
実施形態91。第2のWTRUから承認信号を受信することをさらに備える実施形態90に記載の方法。
【0134】
実施形態92。承認信号が受信されるまで新しい物理リソースのセットを使用することを待つことをさらに備える実施形態91に記載の方法。
【0135】
実施形態93。ロングタームエボリューション(LTE)システム内のユーザ機器(UE)で動作するように構成され、第2のWTRUは発展型Node B(eNB)として構成される実施形態80から92のいずれかに記載の方法。
【0136】
実施形態94。必要な物理リソースは、無線ブロックを含み、必要な物理リソース特性は、無線ブロックの数を含む実施形態86から93のいずれかに記載の方法。
【0137】
実施形態95。あらかじめ定められたチャネル条件は、変調および符号化方式(MCS)を含む実施形態86から94のいずれかに記載の方法。
【0138】
本発明の特徴および要素は特定の組合せで好ましい実施形態において説明されているが、各特徴または要素は、好ましい実施形態の他の特徴および要素なしに単独で使用するか、または本発明の他の特徴および要素と共にまたはなしにさまざまな組合せで使用することができる。本発明において提供される方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読記憶媒体に具体的に具現されるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスクなどの磁気メディア、磁気光学メディア、CD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光メディアを含む。
【0139】
適切なプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の集積回路、および/またはステートマシンを含む。
【0140】
ソフトウェアと関連するプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数送受信機を実施するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーフォン、振動デバイス、スピーカー、マイクロフォン、テレビ送受信機、ハンドフリーヘッドセット、キーボード、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニット、有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット装置、デジタル音楽プレイヤー、メディアプレイヤー、テレビゲームプレイヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールと共に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
通信のリソースの第1の割り振りを受信し、ここで、該リソースの第1の割り振りは、定められていない時間の持続期間を有し、
リソースの前記第1の割り振りに従って通信し、
リソースの第2の割り振りを示す制御情報を受信し、
一つのサブフレームについてリソースの前記第2の割り振りに従って通信し、前記一つのサブフレーム後にリソースの前記第1の割り振りに従って通信し、ここで、リソースの前記第2の割り振りは、前記一つのサブフレームの間、リソースの前記第1の割り振りをオーバーライドする
ように構成されたトランシーバを備えたことを特徴とする無線送信/受信ユニット(WTRU)。
【請求項2】
リソースの前記第1の割り振りは、少なくとも前記WTRUに割り当てられた第1の数のリソースブロックを指し示し、リソースの前記第2の割り振りは、少なくとも前記WTRUに割り当てられた第2の数のリソースブロックを指し示すことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項3】
前記第1の数のリソースブロックは、前記WTRUに割り当てられた第1の数のサブチャネルを指し示し、前記第2の数のリソースブロックは、前記WTRUに割り当てられた第2の数のサブチャネルを指し示すことを特徴とする請求項2に記載のWTRU。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−23761(P2012−23761A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204771(P2011−204771)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【分割の表示】特願2009−230423(P2009−230423)の分割
【原出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】