説明

MUC1*抗体

本発明は、MUC1に対するモノクローナル抗体を説明する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MUC1に対するモノクローナル抗体及びその使用に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2008年10月6日付けで出願された米国仮特許出願第61/103,204号(その内容全体が参照により援用される)の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
MUC1受容体は、多くのヒト癌に関与するとされているムチンファミリーのI型膜貫通糖タンパク質である。全ての固形腫瘍のおよそ75%がMUC1受容体を異常に発現すると推定されている。MUC1癌のグループには、90%超の乳癌、47%の前立腺腫瘍、並びに高い割合の卵巣癌、結腸直腸癌、肺癌及び膵臓癌が含まれる。MUC1受容体の正常機能には、細胞接着、受精及び免疫応答における役割があるという証拠が幾つかある。癌におけるMUC1受容体の役割は、未だ文献上で立証されていない。しかしながら、癌における細胞表面発現及び受容体パターン形成の大きな相違は、十分に実証されている。正常細胞上でのMUC1の発現と癌細胞における発現との間の最も著しい相違は、正常細胞上では受容体は頂端部境界(apical border)に集まっているが、癌細胞上では受容体は細胞の表面全体に均一に分散しているということである。さらに、腫瘍細胞上では異常なパターン形成に加えて、受容体が過剰発現されているという証拠が幾つかある。
【0004】
MUC1の正常機能及びその癌との関連性は未だ明確にはなっていない。MUC1の細胞外ドメインの一部が脱落又は切断されており、乳癌患者の血清において検出され得ることが知られている。乳癌患者では、脱落したMUC1の血清レベルを測定して、治療に対する患者の応答をモニタリングする場合がある。MUC1の細胞質尾部は、様々なシグナル伝達タンパク質のモチーフに富んでいる。共通のシグナルタンパク質であるGrb2及びSOSが、MUC1の細胞質尾部と会合していることが文献上で報告されている。癌細胞では、細胞外ドメインのグリコシル化が不十分である(underglycosylated)ことが科学文献上で述べられている。
【0005】
膜結合型MUC1の切断産物であるMUC1は、培養癌細胞及び癌組織上のタンパク質の主要な形態である。MUC1は細胞質尾部、膜貫通ドメイン及び約45アミノ酸の細胞外ドメイン(ECD)からなる。しかし、切断の正確な部位(複数可)は依然としていくらか不確かである。
【0006】
MUC1はリガンド誘導性二量化によって活性化されると、細胞成長を刺激する。或る特定の細胞の成長を促進することが望ましい場合があるが、この目的で、そのようにするのに好都合な方法は、二量体リガンドを模擬する二価抗MUC1抗体を添加することである。MUC1陽性細胞の成長を阻害するのが望ましい場合もある。例えば、多くの癌細胞がMUC1を発現する。MUC1陽性癌細胞の成長は、一価の作用物質がMUC1に結合し、二量化を防ぐことで阻害される。MUC1媒介性細胞成長を遮断するのに好都合な一価の作用物質は一価抗体である。一価抗体は、酵素消化産物である抗体フラグメントであってもよく、又は抗原結合部位を1つしか有しないように操作してもよい。MUC1に一価的に(monovalently)結合する抗体としては、同じくMUC1の細胞外ドメインの二量化を阻害するという理由で二重特異性抗体も挙げられる。MUC1媒介性細胞成長の刺激(二価)及び阻害(一価)には、MUC1成長因子受容体の一次配列(PSMGFR)の配列(配列番号1)を認識するポリクローナル抗体及びその変異体を用いる。本明細書では、PSMGFR配列を認識するモノクローナル抗体及び変異体の生成を開示する。
【0007】
モノクローナル抗体を同定することには多くの理由がある。例えば、単一の抗体種を産生するハイブリドーマは、様々な親和性、特異性を有し、その生成が完全には再現可能でない抗体の集合ではなく、単一の抗体(モノクローナル)の再現可能な供給をもたらすものである。抗体の各々のバッチは、異なる動物及び異なる免疫化に由来する。対照的に、所望の特性を有する抗体を産生するハイブリドーマが同定されると、そのハイブリドーマを維持することによって、再現可能な単一の抗体種の無制限の供給が得られる。さらに、モノクローナル又は単一の抗体種が同定されると、抗体又はその可変領域の配列を決定することができる。これにより、例えば抗体誘導体(一本鎖抗体、二重特異性抗体、ダイアボディ、及び抗体−化学物質融合体(antibody-chemical fusions)又は抗体−タンパク質融合体が挙げられるが、これらに限定されない)を作製するために使用することのできる、多くの形態のタンパク質工学及び組み換えDNA技術が可能となる。例えば、抗体の配列を知ることで、リンカー配列によって結合した軽鎖可変領域及び重鎖可変領域からなる一価の一本鎖抗体を生成することが可能となる。標的によっては、各々の可変領域(重鎖及び軽鎖)が異なる標的を認識する二重特異性抗体を生成するのが望ましい場合もある。
【発明の概要】
【0008】
本発明はMUC1抗体及び抗体誘導体を使用することを含む。本発明はさらに、MMP−14若しくはTACE等といった他のMUC1を刺激する種、又はMUC1に対する天然リガンドであるNM23等といった他のMUC1切断酵素等の遺伝子と組み合わせて使用することのできる、MUC1抗体をコードする遺伝子を使用することを含む。これらの遺伝子は、細胞において、又は宿主動物若しくはヒトにおいてMUC1成長因子受容体活性を刺激するために使用される。
【0009】
一実施の形態では、MUC1抗体をコードする核酸を、組織特異的プロモーターの下流に挿入し、卵子と精子との完全な融合の直前に前核又は類似物(similar)中に注入して、トランスジェニック動物を生成する。これによって、腫瘍を自然に形成するか、又はより腫瘍を形成しやすいマウス又は他のトランスジェニック動物が生成される。同様に、抗MUC1抗体をコードする遺伝子は、腫瘍形成を促進する別の腫瘍促進遺伝子もコードしているプラスミド中に同時に注入又は挿入される。
【0010】
MUC1、MUC1又はMUC1刺激物質(stimulating agents)の遺伝子を導入することによって幹様細胞成長の刺激を増大させる方法が、レシピエント動物又はヒトにおいて、及びin vitroで細胞培養物において使用される。一実施の形態では、MUC1の刺激により細胞成長速度を増大させ、細胞を細胞死に対して抵抗性にすることによって抗体産生を増大させるために、MUC1抗体をコードするプラスミドを外部から添加するか、又は抗体産生ハイブリドーマにトランスフェクトする。本発明のこの態様では、抗体産生細胞の成長は、所望の抗体である産物を汚染することなく促進される。血清成分自体が多くの抗体を含有するため、抗体産生細胞は典型的には、血清を減少させた培地中で培養される。細胞培養培地中の血清量を減少させることで、持ち越し汚染(carry over contamination)が最小限に抑えられるが、同時に細胞成長及び所望の抗体の全収率も減少する。外因性抗MUC1の添加又は抗MUC1をコードするプラスミドのトランスフェクションによって、細胞の成長及び生存が増大され、一方で単一の既知の抗体を所望の抗体である産物から選択的に取り除くことができる。NM23等のMUC1を二量化するリガンドの添加で代替してもよい。
【0011】
一実施の形態では、MUC1刺激抗体を敗血症の治療のために患者に投与する。多くの細胞型ではストレスに応答してMUC1の発現が増大する。患者は広範な細胞死のために急速に敗血症で死ぬ。患者にMUC1二量化剤(MUC1の天然リガンドであるNM23又はその同種抗体等)を投与することによって、感染因子を死滅させる薬剤で患者を処置する間の細胞生存を増大させ、患者生存を増大させる。
【0012】
別の実施の形態では、MUC1刺激抗体を、細胞死の量を低減するのが望ましい感染症を患っている患者に投与する。例えば、或る特定の病原体は組織に局所的に作用して、急速に組織を破壊する。病原体誘導性細胞死を低減するか、又は防ぐために、MUC1刺激抗体を全身に又は局所的に投与する。
【0013】
別の実施の形態では、MUC1刺激抗体をコードする遺伝子を受精したばかりの卵子に挿入して、幹細胞等の原始細胞を作製することができる。ここで得られた細胞は多分化能及び他の幹細胞様特徴を強化又は誘導する、自身のMUC1刺激リガンドを産生する。
【0014】
本発明の一態様では、本発明はMUC1に対する単離モノクローナル抗体に関する。該抗体はMUC1に対して二価であっても、又は一価であってもよい。該抗体は、配列番号1のアミノ酸配列に特異的に結合し得る。該モノクローナル抗体は、重鎖可変領域において、CDR1領域にNYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)若しくはR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一であるか、又は配列番号172〜配列番号184から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し、CDR2領域にWINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)若しくはTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一であるか、又は配列番号198〜配列番号210から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し、CDR3領域にS/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)若しくはDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一であるか、又は配列番号224〜配列番号236から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し得る。
【0015】
別の態様では、本発明は、重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体に関する。該モノクローナル抗体は、重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し得る。該モノクローナル抗体は、重鎖可変領域において、(i)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し得る。該モノクローナル抗体は、重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し得る。
【0016】
別の態様では、本発明は、κ鎖可変領域においてCDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体に関する。該モノクローナル抗体は、κ鎖可変領域においてCDR1領域に、配列番号108〜配列番号110及び配列番号112〜配列番号118から選択されるアミノ酸配列を有し得る。該モノクローナル抗体は、κ鎖可変領域において、CDR2領域にS/GTSNLAS(配列番号341)若しくはLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一であるか、又は配列番号129〜配列番号138から選択される領域と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR3領域にQQRSS/NYPS/FT(配列番号343)若しくはQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一であるか、又は配列番号149〜配列番号158から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し得る。
【0017】
別の態様では、本発明は、κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体に関する。該モノクローナル抗体は、κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し得る。該モノクローナル抗体は、κ鎖可変領域において、(i)CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し得る。請求項1に記載のモノクローナル抗体は、κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し得る。
【0018】
別の態様では、本発明は、重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し、κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体に関する。
【0019】
さらに別の態様では、本発明は、重鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号331と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号334と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号374と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し、軽鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号340と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号342と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号344と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体に関する。
【0020】
別の態様では、モノクローナル抗体は、重鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号332と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号334と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号338と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し、軽鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号339と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号341と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号343と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し得る。
【0021】
さらに別の態様では、本発明は、ヒト重鎖において、配列番号353と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号355と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号357と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号359と少なくとも90%同一なFWR4配列を含み、ヒト軽鎖において、配列番号345と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号347と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号349と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号351と少なくとも90%同一なFWR4配列を含むヒトFWR配列を含むモノクローナル抗体に関する。
【0022】
さらに別の態様では、本発明は、ヒト重鎖において、配列番号362と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号363と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号364と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、ヒト軽鎖において、配列番号365と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号366と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号367と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列を含むモノクローナル抗体に関する。
【0023】
別の態様では、本発明は、ヒト重鎖において、配列番号353と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号355と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号357と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号359と少なくとも90%同一なFWR4配列を含み、ヒト軽鎖において、配列番号345と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号347と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号349と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号351と少なくとも90%同一なFWR4配列を含むヒトFWR配列をさらに含む抗体に関する。
【0024】
別の態様では、本発明は、ヒト重鎖において、配列番号368と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号369と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号370と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、ヒト軽鎖において、配列番号371と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号372と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号373と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列を含む抗体に関する。
【0025】
別の態様では、本発明は、好ましくはフレームワーク領域が既知のヒトフレームワーク配列であるヒト化モノクローナル抗体に関する。
【0026】
別の態様では、本発明は、上記のモノクローナル抗体をコードする単離核酸に関する。
【0027】
本発明は、上記のモノクローナル抗体を発現する単離ハイブリドーマにさらに関する。該抗体はFabであっても、又は一本鎖一価抗体であってもよい。該抗体は、一方の認識部位(aspect)が配列番号1のペプチドに結合し、他方が別のエピトープを認識する二重特異性であってもよい。他のエピトープはHER2又はDLL4であり得る。
【0028】
本発明は、免疫グロブリン様VHドメインが免疫グロブリン様VLドメインに結合し、上記VH鎖及び上記VL鎖がペプチドリンカーを介して結合している、MUC1に特異的なscFv融合タンパク質にも関する。
【0029】
別の態様では、本発明は、細胞増殖を阻害する方法であって、MUC1を発現する細胞を上記の一価モノクローナル抗体と接触させることを含む、方法に関する。該細胞は癌細胞であり得る。
【0030】
さらに別の態様では、本発明は、細胞増殖を増大させる方法であって、MUC1を発現する細胞を上記の二価モノクローナル抗体と接触させることを含む、方法に関する。該細胞は多能性細胞又は前駆細胞であり得る。
【0031】
本発明のこれら及び他の目的は、以下の本発明の説明、添付の参考図面及び添付の特許請求の範囲から、より完全に理解される。
【0032】
本発明は、本明細書中で下記に与えられる詳細な説明、及び例示目的のみで与えられ、したがって本発明を限定するものでない添付の図面からより完全に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】選択されたハイブリドーマクローンの上清が免疫ペプチド(GTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号1))に特異的に結合することを、標準ELISAによって示す図である。図中英語は、表題:ハイブリドーマクローンからの上清を用いたペプチドELISA下段部 免疫前血清 ハイブリドーマ を意味する。
【図2】細胞表面上のMUC1に対するMIN−C2抗体の特異的結合を示す図である。MIN−C2ハイブリドーマクローンからの精製抗体を100倍に希釈した後、生細胞の表面への結合について試験した。蛍光活性化細胞分類(FACS)によって、MIN−C2がMUC1陰性細胞(いずれかの空のベクターをトランスフェクトしたHCT−116細胞(HCT−VEC8))とは結合しないが、MUC1をトランスフェクトしたHCT−116細胞(HCT−MUC1−10:細胞外ドメインはGTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号1)のみからなる)とは結合することが示される。MIN−C2は同様にMUC1陽性乳癌細胞ZR−75−1にも結合した。図中英語は、% of Max:最大%Red-anti-mouse-PE alone:赤色−抗マウスPE単独Blue-MIN-C2 Antibody:青色−MIN−C2抗体
【図3】細胞表面上のMUC1に対するMIN−E6抗体の特異的結合を示す図である。MIN−E6ハイブリドーマクローンからの上清を、生細胞の表面への結合について試験した。蛍光活性化細胞分類(FACS)によって、MIN−E6がMUC1陰性細胞(いずれかの空のベクターをトランスフェクトしたHCT−116細胞(HCT−VEC8))とは結合しないが、MUC1をトランスフェクトしたHCT−116細胞(HCT−MUC1−10:細胞外ドメインはGTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号1)のみからなる)とは結合することが示される。MIN−E6は同様にMUC1陽性乳癌細胞ZR−75−1にも結合した。図中英語は、% of Max:最大%Red-anti-mouse-PE alone:赤色−抗マウスPE単独Blue-MIN-E6 Antibody:青色−MIN−E6抗体
【図4】MIN−C2モノクローナル抗体による細胞増殖の刺激を示す図である。セルベースアッセイにおいて、モノクローナル抗体MIN−C2が、配列番号1又は配列番号2の免疫ペプチドを用いて生成したポリクローナル抗体と本質的に同じように機能することが示された。MUC1陽性乳癌細胞株T47Dの成長は、精製MIN−C2を細胞培養物にアッセイの開始時、次いで48時間後に再度添加した場合、濃度依存的に刺激された。この釣鐘曲線は、受容体のリガンド誘導性二量化に特徴的なものである。抗体は過剰になると、1つの抗体が各々2つの受容体を二量化するのではなく、各々の受容体に結合する。図中英語は、表題:MIN−C2抗体によるT47Dの成長全96時間、3%血清、0時間及び48時間で添加グラフ縦軸:正規化成長率(%)グラフ横軸:抗体濃度(ug/ml)Optimal antibody concentration:最適抗体濃度
【図5】MIN−E6モノクローナル抗体による細胞増殖の刺激を示す図である。セルベースアッセイにおいて、モノクローナル抗MUC1抗体MIN−E6が、配列番号1又は配列番号2の免疫ペプチドを用いて生成したポリクローナル抗体と本質的に同じように機能することが示された。MUC1陽性乳癌細胞株T47Dの成長は、精製MIN−E6を細胞培養物にアッセイの開始時、次いで48時間後に再度添加した場合、濃度依存的に刺激された。この釣鐘曲線は、受容体のリガンド誘導性二量化に特徴的なものである。抗体は過剰になると、1つの抗体が各々2つの受容体を二量化するのではなく、各々の受容体に結合する。図中英語は、表題:MIN−E6抗体によるT47Dの成長全96時間、3%血清、0時間及び48時間で添加グラフ縦軸:正規化成長率(%)グラフ横軸:抗体濃度(ug/ml)Optimal antibody concentration:最適抗体濃度
【図6】パパイン消化によるMINC−2抗体及びMIN−E6抗体からのFabフラグメントの調製を示す図である。消化した抗体を、4%から20%の非還元SDS−PAGEで泳動した。消化によって、MIN−C2及びMIN−E6の両方から期待サイズ(約50kD)のFabが生成された(レーン2及びレーン4)。
【図7】図7A:MIN−C2モノクローナル抗体のFabフラグメントが、標的ペプチドとの結合について全抗体と競合することを示す図である。ELISA競合アッセイにおいて、MUC1の細胞外ドメインの配列(配列番号1)に対応する合成ペプチドを、プレートに吸着させた後、無傷の親モノクローナル抗体を結合させた。パパイン消化によって産生されたFabの、MUC1ペプチドとの結合について親抗体と競合する能力を試験するために、様々な濃度のFabを添加した。洗浄工程の後、標準方法によってELISAを処理した。グラフから、Fabが同種ペプチドとの結合について親抗体と競合することが示される。表題:MIN−C2 mAb対MIN−C2 Fabグラフ横軸:MIN−C2 mAb濃度(nM) 図7B:MIN−E6モノクローナル抗体のFabフラグメントが、標的ペプチドとの結合について全抗体と競合することを示す図である。ELISA競合アッセイにおいて、MUC1の細胞外ドメインの配列(配列番号1)に対応する合成ペプチドを、プレートに吸着させた後、無傷の親モノクローナル抗体を結合させた。パパイン消化によって産生されたFabの、MUC1ペプチドとの結合について親抗体と競合する能力を試験するために、様々な濃度のFabを添加した。洗浄工程の後、標準方法によってELISAを処理した。グラフから、Fabが同種ペプチドとの結合について親抗体と競合することが示される。表題:MIN−E6 mAb対MIN−E6 Fabグラフ横軸:MIN−E6 mAb濃度(nM)
【図8】MIN−C2 FabによるMUC1陽性癌細胞増殖の阻害を示す図である。MIN−C2の一価形態、すなわちMIN−C2 Fabの、MUC1陽性乳癌細胞株T47Dの増殖を阻害する能力を試験した。実験は、3%血清含有培地で培養した細胞を用い、96時間にわたって行った。Fabを実験の開始時に添加し、48時間後に再度添加した。細胞を血球計算盤で計数した。表題:MIN−C2 FabによるT47Dの成長の阻害グラフ縦軸:成長率(%)
【図9】MIN−E6 FabによるMUC1陽性癌細胞増殖の阻害を示す図である。MIN−E6の一価形態、すなわちMIN−E6 Fabの、MUC1陽性乳癌細胞株T47Dの増殖を阻害する能力を試験した。実験は、3%血清含有培地で培養した細胞を用い、96時間にわたって行った。Fabを実験の開始時に添加し、48時間後に再度添加した。細胞を血球計算盤で計数した。Fabのペグ化形態(MIN−E6 PEG)及び非ペグ化形態を試験した。MIN−E6 PEGは、おそらくは半減期の増大のために増大した活性を示した。表題:MIN−E6 Fab及びMIN−E6 PEG FabによるT47Dの成長の阻害グラフ縦軸:成長率(%)
【図10】図10A:組み換え抗体変異体の略画(cartoons)を示す図である。リンカーによって結合した重鎖及び軽鎖の可変領域を含む一本鎖可変領域(scFv)抗体フラグメントを示す。表題:抗MUC1 scFv一本鎖フラグメント可変領域N-ter:N末端C-ter:C末端Linker:リンカー説明:MUC1陽性癌細胞と結合;ペプチドELISAアッセイ(ペグ化あり/なし)において完全mAbと競合。薬物に必要とされる親和性をやや下回る親和性。 図10B:組み換え抗体変異体の略画を示す図である。可変ドメインに加えて、重鎖及び軽鎖の定常領域の少なくとも一部を含有する一本鎖Fab(scFab)を示す。重鎖及び軽鎖はリンカーによって結合している。表題:抗MUC1 scFab一本鎖抗体フラグメントN-ter:N末端C-ter:C末端Linker:リンカー説明:scFvよりも高い親和性及び安定性。組み換え形態での大規模製造がより容易である(Hust et al 2007)。キャンパスはscFab薬物の一例である。 図10C:組み換え抗体変異体の略画を示す図である。重鎖及び軽鎖がリンカーによって結合していない一本鎖Fab(scFab)を示す。重鎖及び軽鎖は通常は同じ細胞内で別個に発現される。重鎖及び軽鎖は自然に会合するか、又はシステインを導入して会合を促進することができる。表題:2部構成の抗MUC1 Fabフラグメント可変領域N-ter:N末端C-ter:C末端Linker:リンカー説明:軽鎖及び重鎖の可変領域及び定常領域も別個にベクターにクローン化され、同じ細胞内で別個に発現された。これらの鎖は自然に会合して、安定な抗MUC1抗体変異体を形成した。 図10D:組み換え抗体変異体の略画を示す図である。可変ドメインを含む二重特異性一本鎖抗体変異体(bscFv)を示す。図示したbscFvはMUC1及びHER2受容体を認識する。表題:抗MUC1/抗HER2 bscAb二重特異性一本鎖抗体フラグメントN-ter:N末端C-ter:C末端Linker:リンカー説明:ダイアボディは癌細胞に対する特異性を増大させ、乳癌において作用している2つの成長因子受容体をノックアウトする。協同的結合によって結合活性が増大する。
【図11】抗MUC1 IgGモノクローナル抗体の軽鎖可変領域の配列を示す図である。表題:抗MUC1 IgGモノクローナル抗体の軽鎖可変領域の配列
【図12】抗MUC1 IgGモノクローナル抗体の重鎖可変領域の配列を示す図である。表題:抗MUC1 IgGモノクローナル抗体の重鎖可変領域の配列
【図13】抗MUC1 IgMモノクローナル抗体の軽鎖可変領域の配列を示す図である。表題:抗MUC1 IgMモノクローナル抗体の軽鎖可変領域の配列
【図14】抗MUC1 IgMモノクローナル抗体の重鎖可変領域の配列を示す図である。表題:抗MUC1 IgMモノクローナル抗体の重鎖可変領域の配列
【図15】MIN−C2(一本鎖可変フラグメント)設計(重鎖可変領域−リンカー−軽鎖可変領域)のアミノ酸配列を示す図である。このscFv構築物を細菌において発現させ、C末端ポリヒスチジン(HHHHHH)タグを用いて精製した。
【図16】MIN−E6 scFv(一本鎖可変フラグメント)設計(重鎖可変領域(MIN−E6 VH7)−リンカー−軽鎖可変領域)のアミノ酸配列を示す図である。このscFv構築物を細菌において発現させ、C末端ポリヒスチジン(HHHHHH)タグを用いて精製した。
【図17】細菌において発現させた後、NTA−Ni++アフィニティクロマトグラフィーによって精製したMIN−C2 scFvの精製を確認する、SDS−PAGEゲルを示す図である。図中英語:溶解物、通過画分、精製scFvを各意味する。
【図18】A:アフィニティー精製した、リフォールディングされたMIN−C2 scFvで特異的結合が10倍超向上したことを示す図である。リフォールディングされたMIN−C2 scFvを、非変性条件下で、MUC1細胞外ドメインペプチド(配列番号1)を担持するカラムを通過させることによってアフィニティー精製した。MIN−C2 scFvを、リフォールディングされたこのタンパク質の抗原アフィニティクロマトグラフィーによる精製の前及び後の両方に、ELISAプレートに吸着させた配列番号1のペプチドと結合する能力についてELISAによって試験した。アフィニティー精製したタンパク質は、およそ10倍高い特異的活性を有する。表題:MUC1ペプチドに対するMIN−C2 scFvの結合(ELISA) B:アフィニティー精製した、リフォールディングされたMIN−C2 scFvで特異的結合が10倍超向上したことを示す図である。リフォールディングされたMIN−C2 scFvを、非変性条件下で、MUC1細胞外ドメインペプチド(配列番号1)を担持するカラムを通過させることによってアフィニティー精製した。MIN−C2 scFvを、リフォールディングされたこのタンパク質の抗原アフィニティクロマトグラフィーによる精製の前及び後の両方に、ELISAプレートに吸着させた配列番号1のペプチドと結合する能力についてELISAによって試験した。アフィニティー精製したタンパク質は、およそ10倍高い特異的活性を有する。表題:MUC1ペプチドに対するアフィニティー精製したMin−C2 scFvの結合(ELISA)英語は上から、アフィニティー精製したMIN−C2、対照(プレート上にペプチドを有しない)、バックグラウンドを引いた値を各意味する。
【図19】MIN−C2 scFvが生細胞上のMUC1を認識することを示す図である(FACS)。MIN−C2 scFvを、Alexa 488と結合させた二次抗体Anti−Penta−His(Qiagen)を加えて、MUC1陽性乳癌細胞(ZR−75−1/1500)と共にインキュベートし、FACSによって分析した。MUC1陰性対照細胞(HCT−116−VEC8細胞)はMIN−C2 scFvによって染色されない。図中英語:Green-scFv 1:10 of 1.5mg/ml:緑色 − 1.5mg/mlのscFv(10倍)Blue-scFv 1:2 of 1.5mg/ml:青色 − 1.5mg/mlのscFv(2倍)Green-scFv 1:10 of 1.5mg/ml:緑色 − 1.5mg/mlのscFv(10倍)−
【図20】標的ペプチドアフィニティー精製したMIN−C2 scFvによる癌細胞成長の阻害を示す図である。MUC1陽性乳癌細胞株ZR−75−1(別称1500)及びMUC1陰性HCT−116結腸癌細胞株を、MUC1の細胞外ドメインに対応するペプチドを担持するカラムを通してアフィニティー精製した様々な濃度のMIN−C2 scFvで処理した。実験は、3%血清含有培地で96時間にわたって行った。scFvは2回添加した。表題:標的ペプチドアフィニティー精製したMIN−C2 scFvはMUC1陽性癌細胞成長を阻害するグラフ縦軸:正規化細胞成長率(%)
【図21】A:MIN−C2 Fab構築物の2つの断片及び発現タンパク質を示す図である。MIN−C2の重鎖領域及び軽鎖領域を別個に細菌発現ベクターにクローン化した。細胞RNAに由来するMIN−C2の重鎖及びκ鎖のPCR産物を示す。 B:MIN−C2 Fab構築物の2つの断片及び発現タンパク質を示す図である。MIN−C2の重鎖領域及び軽鎖領域を別個に細菌発現ベクターにクローン化した。MIN−C2 Fab重鎖の細菌タンパク質発現を示す。
【図22】上記MIN−C2 FabポリペプチドのN末端を、効率的な分泌のためにIg κ鎖リーダー配列(METDTLLLWVLLLWVPGSTGD(配列番号328))と融合させたことを示す図である。C末端は、精製を容易にするためにmycタグ(EQKLISEEDL(配列番号329))及びポリヒスチジン(HHHHHH)タグと融合させた。このようにして組み立てられたMIN−C2 Fabを、哺乳動物細胞において、高コピーエピソーム複製を可能にするベクターpCEP4(Invitrogen,Carlsbad,CA)を用いて発現させた。表題:MIN−C2 Fabの設計(軽鎖−リンカー−重鎖)
【図23】正確なMIN−C2 scFab(一本鎖Fab)DNA集合体に対応する分子量のバンドを有するDNAゲルを示す図である。
【図24】ヒト胚性幹細胞の多分化成長(pluripotent growth)の刺激についての、抗MUC1ウサギポリクローナル抗体とマウスモノクローナルMIN−C2との比較を示す図である。蛍光によって細胞の多分化能が示される。実験から、モノクローナルMIN−C2は、ポリクローナル抗体と、両方が多能性幹細胞の成長を刺激するという点で同様に機能することが示される。英語:各段上からら;最小培地のみbFGF及びフィーダー細胞馴化培地を添加した最小培地二価ウサギ(rannit)ポリクローナル抗MUC1を添加した最小培地二価マウスモノクローナル抗MUC1(MIN−C2)を添加した最小培地
【発明を実施するための形態】
【0034】
本願において、「a」及び「an」は、単一及び複数の対象の両方を指すように使用される。
【0035】
本明細書中で使用される場合、「MUC1成長因子受容体」(MGFR)は、成長因子等の活性化リガンド、又は切断酵素等の修飾酵素と相互作用するMUC1受容体の部分を意味する機能定義である。MUC1のMGFR領域は、細胞表面に最も近い細胞外部分であり、下記に定義されるように、PSMGFRの大部分又は全てによって規定される。MGFRは、未修飾ペプチド、及び例えばリン酸化、グリコシル化等の酵素修飾を受けたペプチドの両方を含む。
【0036】
本明細書中で使用される場合、「MUC1成長因子受容体の一次配列」(PSMGFR)とは、場合によってはMGFRの大部分又は全て、並びにそのペプチド配列の機能的変異体及び断片を規定するペプチド配列を指す。PSMGFRは、配列番号1、並びに20個までの任意の整数値(すなわち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個又は20個)のアミノ酸置換、及び/又は20個までの任意の整数値のアミノ酸付加若しくは欠失を、そのN末端及び/又はC末端に有する、その全ての機能的変異体及び断片として定義される。上記の文脈における「機能的変異体又は断片」とは、配列番号(SEQ D NO:)1のペプチドと特異的に結合するか、又は別の形で特異的に相互作用するリガンドと特異的に結合するか、又は別の形で(otherways)特異的に相互作用する能力を有するが、ペプチド分子が他の同一なペプチド分子と会合する(すなわち自己会合する)能力を有するほど、それら自身と同一な他のペプチド分子の同一な領域とは強く結合しない変異体又は断片を指す。配列番号(SEQ NO:)1のPSMGFRペプチドの機能的変異体であるPSMGFRの一例は配列番号2であり、-SRY-の代わりに-SPY-配列を含むことによって配列番号1とは異なる。
【0037】
本明細書中で使用される場合、「MUC1」とは、細胞外ドメインが本質的にPSMGFR(配列番号1)を含むようにN末端が切断されたMUC1タンパク質を指す。
【配列表フリーテキスト】
【0038】
a、g、c、t以外のヌクレオチド記号の使用については、WIPO標準ST.25(付録2、表1)に記載される規則に従うが、ここでは、kはt又はgを表し、nはa、c、t又はgを表し、mはa又はcを表し、rはa又はgを表し、sはc又はgを表し、wはa又はtを表し、yはc又はtを表す。
【0039】
GTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号1)は、MUC1の膜近位の(membrane proximal)細胞外領域をアミノ酸1110からアミノ酸1155まで表す。
【0040】
GTINVHDVETQFNQYKTEAASPYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号2)は、MUC1の膜近位の細胞外領域の変異体をアミノ酸1110からアミノ酸1155まで表す。
【0041】
5'-ggaaagcttatagacagatgggggtgtcgttttggc-3'(配列番号3)は、HindIII制限部位を含有するPCRプライマーである、IgG1定常領域リバースプライマーを表す。
【0042】
5'-ggaaagcttcttgaccaggcatcctagagtca-3'(配列番号4)は、HindIII制限部位を含有するPCRプライマーである、IgG2A定常領域リバースプライマーを表す。
【0043】
5'-ggaaagcttaggggccagtggatagactgatgg-3'(配列番号5)は、HindIII制限部位を含有するPCRプライマーである、IgG2B定常領域リバースプライマーを表す。
【0044】
5'-cttccggaattcsargtnmagctgsagsagtc-3'(配列番号6)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマーである、重鎖FR1領域フォワードプライマー1を表す。
【0045】
5'-cttccggaattcsargtnmagctgsagsagtcwgg-3'(配列番号7)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマーである、重鎖FR1領域フォワードプライマー2を表す。
【0046】
5'-ggtgtcgacggatacagttggtgcagcatc-3'(配列番号8)は、Sal1制限部位を含有するPCRプライマーである、κ鎖定常領域リバースプライマーを表す。
【0047】
5'-gggagctcgayattgtgmtsacmcarwctmca-3'(配列番号9)は、Sac1制限部位を含有するPCRプライマーである、κ鎖FR1領域ユニバーサル縮重フォワードプライマーを表す。
【0048】
gaggtccagctggaggagtcagggggaggcttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtggctatgccatgtcttgggttcgccagactccggagaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttatatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaggtctgaggacacggccatgtattactgtgcaagacttgggggggataattactacgaatacttcgatgtctggggcgcagggaccacggtcaccgtctcctccgccaaaacgacacccccatctgtctat(配列番号10)は、MIN−C2重鎖可変領域を表す。
【0049】
EVQLEESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFSGYAMSWVRQTPEKRLEWVATISSGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLRSEDTAMYYCARLGGDNYYEYFDVWGAGTTVTVSSAKTTPPSVY(配列番号11)は、MIN−C2重鎖可変領域を表す。
【0050】
gacattgtgatcacacagtctacagcttccttaggtgtatctctggggcagagggccaccatctcatgcagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggtaccaacagagaccaggacagccacccaaactcctcatctatcttgcatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacagtagggagcttccgttcacgttcggaggggggaccaagctggagataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcc(配列番号12)は、MIN−C2 κ鎖可変領域を表す。
【0051】
DIVITQSTASLGVSLGQRATISCRASKSVSTSGYSYMHWYQQRPGQPPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEED AATYYCQHSRELPFTFGGGTKLEIKRAD AAPT VS(配列番号13)は、MIN−C2 κ鎖可変領域を表す。
【0052】
ggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatca(配列番号14)は、リンカーを表す。
【0053】
gaggtccagctggaggagtcagggggaggcttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtggctatgccatgtcttgggttcgccagactccggagaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttatatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaggtctgaggacacggccatgtattactgtgcaagacttgggggggataattactacgaatacttcgatgtctggggcgcagggaccacggtcaccgtctcctccgccaaaacgacacccccatctgtctatggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatcagacattgtgatcacacagtctacagcttccttaggtgtatctctggggcagagggccaccatctcatgcagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggtaccaacagagaccaggacagccacccaaactcctcatctatcttgcatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacagtagggagcttccgttcacgttcggaggggggaccaagctggagataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcc(配列番号15)は、MIN−C2重鎖−リンカー−軽鎖を表す。
【0054】
gaggtccagctggaggagtcagggggaggcttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtggctatgccatgtcttgggttcgccagactccggagaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttatatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaggtctgaggacacggccatgtattactgtgcaagacttgggggggataattactacgaatacttcgatgtctggggcgcagggaccacggtcaccgtctcctccgccaaaacgacacccccatctgtctatggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatcagacattgtgatcacacagtctacagcttccttaggtgtatctctggggcagagggccaccatctcatgcagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggtaccaacagagaccaggacagccacccaaactcctcatctatcttgcatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacagtagggagcttccgttcacgttcggaggggggaccaagctggagataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcctgt(配列番号16)は、MIN−C2重鎖−リンカー−軽鎖−Cysを表す。
【0055】
EVQLEESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFSGYAMSWVRQTPEKRLEWVATISSG GTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLRSEDTAMYYCARLGGDNYYEYFDVWGAG TTVTVSSAKTTPPSVYGGGGSGGGGSGGGGSDIVITQSTASLGVSLGQRATISCRASKSVSTSGYSYMHWYQQRPGQPPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEED AATYYCQHSRELPFTFGGGTKLEIKRADAAPTVSVD(配列番号17)は、MIN−C2重鎖−リンカー−軽鎖を表す。
【0056】
EVQLEESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFSGYAMSWVRQTPEKRLEWVATISSG GTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLRSEDTAMYYCARLGGDNYYEYFDVWGAGTTVTVSSAKTTPPSVYGGGGSGGGGSGGGGSDΓVITQSTASLGVSLGQRATISCRASKSVSTSGYSYMHWYQQRPGQPPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQHSRELPFTFGGGTKLEIKRADAAPTVSC(配列番号18)は、MIN−C2重鎖−リンカー−軽鎖−Cysを表す。
【0057】
gaggttaagctggaggagtctgggggagacttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtagatatggcatgtcttgggttcgccagactccagacaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttacatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtattactgtgcaagggataactacggtagtagctacgactatgctatggactactggggtcaaggaacctcagtcaccgtctcctcagccaaaacaacagccccatcggtctat(配列番号19)は、MIN−E6重鎖−7可変領域を表す。
【0058】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCAASGFTFSRYGMSWVRQTPDKRLEWVATISSG GTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYYCARDNYGSSYDYAMD YWG QGTSVTVSSAKTTAPSVY(配列番号20)は、MIN−E6重鎖−7可変領域を表す。
【0059】
gaggtaaagctggaggagtctgggggagacttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgtagtctctggattcactttcagtagatatggcatgtcttgggttcgccagactccaggcaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtggtggcggtacttacatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtatcactgtacaagggataactacggtaggaactacgactacggtatggactactggggtcaaggaacctcagtcaccgtctcctcagccaaaacaacagccccatcggtctatccactggcccctgtgtgtggagatacaactggctcctcggtgactctaggatgcctggtcaag(配列番号21)は、MIN−E6重鎖−8可変領域を表す。
【0060】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCVVSGFTFSRYGMSWVRQTPGKRLEWVATISGG GTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYHCTRDNYGRNYDYGMD YWG QGTSVTVSSAKTTAPSVYPLAPVCGDTTGSSVTLGCLVK(配列番号22)は、MIN−E6重鎖−8可変領域を表す。
【0061】
gatattgtgatcacccagactacagcaatcatgtctgcatctccaggggaggaggtcaccctaacctgcagtgccacctcaagtgtaagttacatacactggttccagcagaggccaggcacttctcccaaactctggatttatagcacatccaacctggcttctggagtccctgttcgcttcagtggcagtggatatgggacctcttactctctcacaatcagccgaatggaggctgaagatgctgccacttattactgccagcaaaggagtagttccccattcacgttcggctcggggacaaagttggaaataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcc(配列番号23)は、MIN−E6 κ鎖可変領域を表す。
【0062】
DIVITQTTAIMSASPGEEVTLTCSATSSVSYIHWFQQRPGTSPKLWIYSTSNLASGVPVRFSGSGYGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSSPFTFGSGTKLEIKRADAAPTVS(配列番号24)は、MIN−E6 κ鎖可変領域を表す。
【0063】
gaggttaagctggaggagtctgggggagacttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtagatatggcatgtcttgggttcgccagactccagacaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttacatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtattactgtgcaagggataactacggtagtagctacgactatgctatggactactggggtcaaggaacctcagtcaccgtctcctcagccaaaacaacagccccatcggtctatccactggcccctgtgtgtggagatacaactggctcctcggtgactctaggatgcctggtcaagggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatcagatattgtgatcacccagactacagcaatcatgtctgcatctccaggggaggaggtcaccctaacctgcagtgccacctcaagtgtaagttacatacactggttccagcagaggccaggcacttctcccaaactctggatttatagcacatccaacctggcttctggagtccctgttcgcttcagtggcagtggatatgggacctcttactctctcacaatcagccgaatggaggctgaagatgctgccacttattactgccagcaaaggagtagttccccattcacgttcggctcggggacaaagttggaaataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcc(配列番号25)は、MIN−E6 scFv:重鎖7−リンカー−軽鎖(VH+リンカー+VL)を表す。
【0064】
gaggttaagctggaggagtctgggggagacttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtagatatggcatgtcttgggttcgccagactccagacaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttacatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtattactgtgcaagggataactacggtagtagctacgactatgctatggactactggggtcaaggaacctcagtcaccgtctcctcagccaaaacaacagccccatcggtctatccactggcccctgtgtgtggagatacaactggctcctcggtgactctaggatgcctggtcaagggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatcagatattgtgatcacccagactacagcaatcatgtctgcatctccaggggaggaggtcaccctaacctgcagtgccacctcaagtgtaagttacatacactggttccagcagaggccaggcacttctcccaaactctggatttatagcacatccaacctggcttctggagtccctgttcgcttcagtggcagtggatatgggacctcttactctctcacaatcagccgaatggaggctgaagatgctgccacttattactgccagcaaaggagtagttccccattcacgttcggctcggggacaaagttggaaataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcctgt(配列番号26)は、MIN−E6 scFv−Cys:重鎖7−リンカー−軽鎖−Cys(VH+リンカー+VL+Cys)を表す。
【0065】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCAASGFTFSRYGMSWVRQTPDKRLEWVATISSGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYYCARDNYGSSYDYAMDYWGQGTSVTVSSAKTTAPSVYPLAPVCGDTTGSSVTLGCLVKGGGGSGGGGSGGGGSDIVITQTTAIMSASPGEEVTLTCSATSSVSYIHWFQQRPGTSPKLWIYSTSNLASGVPVRFSGSGYGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSSPFTFGSGTKLEIKRADAAPTVS(配列番号27)は、MIN−E6 scFv重鎖7−リンカー−軽鎖(VH+リンカー+VL)を表す。
【0066】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCAASGFTFSRYGMSWVRQTPDKRLEWVATISSGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYYCARDNYGSSYDYAMD YWGQGTSVTVSSAKTTAPSVYPLAPVCGDTTGSSVTLGCLVKGGGGSGGGGSGGGGSDIVITQTTAIMSASPGEEVTLTCSATSSVSYfflWFQQRPGTSPKLWIYSTSNLASGVPVRFSGSGYGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSSPFTFGSGTKLEIKRADAAPTVSC(配列番号28)は、MIN−E6 scFv−Cys重鎖7−リンカー−軽鎖−Cys(VH+リンカー+VL+Cys)を表す。
【0067】
gaggtaaagctggaggagtctgggggagacttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgtagtctctggattcactttcagtagatatggcatgtcttgggttcgccagactccaggcaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtggtggcggtacttacatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtatcactgtacaagggataactacggtaggaactacgactacggtatggactactggggtcaaggaacctcagtcaccgtctcctcagccaaaacaacagccccatcggtctatccactggcccctgtgtgtggagatacaactggctcctcggtgactctaggatgcctggtcaagggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatcagatattgtgatcacccagactacagcaatcatgtctgcatctccaggggaggaggtcaccctaacctgcagtgccacctcaagtgtaagttacatacactggttccagcagaggccaggcacttctcccaaactctggatttatagcacatccaacctggcttctggagtccctgttcgcttcagtggcagtggatatgggacctcttactctctcacaatcagccgaatggaggctgaagatgctgccacttattactgccagcaaaggagtagttccccattcacgttcggctcggggacaaagttggaaataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcc(配列番号29)は、MIN−E6重鎖8−リンカー−軽鎖を表す。
【0068】
gaggtaaagctggaggagtctgggggagacttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgtagtctctggattcactttcagtagatatggcatgtcttgggttcgccagactccaggcaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtggtggcggtacttacatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtatcactgtacaagggataactacggtaggaactacgactacggtatggactactggggtcaaggaacctcagtcaccgtctcctcagccaaaacaacagccccatcggtctatccactggcccctgtgtgtggagatacaactggctcctcggtgactctaggatgcctggtcaagggtggaggcggatcaggtggaggcggatcaggtggaggcggatcagatattgtgatcacccagactacagcaatcatgtctgcatctccaggggaggaggtcaccctaacctgcagtgccacctcaagtgtaagttacatacactggttccagcagaggccaggcacttctcccaaactctggatttatagcacatccaacctggcttctggagtccctgttcgcttcagtggcagtggatatgggacctcttactctctcacaatcagccgaatggaggctgaagatgctgccacttattactgccagcaaaggagtagttccccattcacgttcggctcggggacaaagttggaaataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatcctgt(配列番号30)は、MIN−E6重鎖8−リンカー−軽鎖−Cysを表す。
【0069】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCVVSGFTFSRYGMSWVRQTPGKRLEWVATISGGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYHCTRDNYGRNYDYGMDYWGQGTSVTVSSAKTTAPSVYPLAPVCGDTTGSSVTLGCLVKGGGGSGGGGSGGGGSDIVITQTTAIMSASPGEEVTLTCSATSSVSYIHWFQQRPGTSPKLWIYSTSNLASGVPVRFSGSGYGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSSPFTFGSGTKLEIKRADAAPTVS(配列番号31)は、MIN−E6重鎖8−リンカー−軽鎖を表す。
【0070】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCVVSGFTFSRYGMSWVRQTPGKRLEWVATISGGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYHCTRDNYGRNYDYGMDYWGQGTSVTVSSAKTTAPSVYPLAPVCGDTTGSSVTLGCLVKGGGGSGGGGSGGGGSDIVITQTTAIMSASPGEEVTLTCSATSSVSYIHWFQQRPGTSPKLWIYSTSNLASGVPVRFSGSGYGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSSPFTFGSGTKLEIKRADAAPTVSC(配列番号32)は、MIN−E6重鎖8−リンカー−軽鎖−Cysを表す。
【0071】
5'-gggaattccaccatggratgsagctgkgtmatsctctt-3'(配列番号33)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(γフォワード−1)を表す。
【0072】
5'-gggaattccaccatgracttcgggytgagctkggtttt-3'(配列番号34)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(γフォワード−2)を表す。
【0073】
5'-gggaattccaccatggctgtcttggggctgctcttct-3'(配列番号35)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(γフォワード−3)を表す。
【0074】
5'-gggaattccaccatggrcagrcttacwtyy-3'(配列番号36)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(γフォワード−4)を表す。
【0075】
5'-ctacctc_gagckyggtsytgctggcygggtg-3'(配列番号37)は、XhoI制限部位を含有するPCRプライマー(γリバース)を表す。
【0076】
5'-gggaattccaccatggagacagacacactcctgctat-3'(配列番号38)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(κフォワード−1)を表す。
【0077】
5'-gggaattccaccatggattttcaggtgcagattttcag-3'(配列番号39)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(κフォワード−2)を表す。
【0078】
5'-gggaattccaccatgragtcacakacycaggtcttyrta-3'(配列番号40)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(κフォワード−3)を表す。
【0079】
5'-gggaattccaccatgaggkccccwgctcagytyctkggr-3'(配列番号41)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(κフォワード−4)を表す。
【0080】
5'-gggaattccaccatgaagttgcctgttaggctgttg-3'(配列番号42)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(κフォワード−5)を表す。
【0081】
5'-gggaattccaccatgatgagtcctgcccagttcc-3'(配列番号43)は、EcoRI制限部位を含有するPCRプライマー(κフォワード−6)を表す。
【0082】
5'-ctacctc gagttaacactcattcctgttgaagc-3'(配列番号44)は、XhoI制限部位を含有するPCRプライマー(κリバース)を表す。
【0083】
gaggtccagctggaggagtctgggggaggcttagtgaagcctggagggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtggctatgccatgtcttgggttcgccagactccggagaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttatatctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaggtctgaggacacggccatgtattactgtgcaagacttgggggggataattactacgaatacttcgatgtctggggcgcagggaccacggtcaccgtctcctccgccaaaacgacacccccatctgtctatccactggcccctggatctgctgcccaaactaactccatggtgaccctgggatgcctggtcaagggctatttccctgagccagtgacagtgacctggaactctggatccctgtccagcggtgtgcacaccttcccagctgtcctgcagtctgacctctacactctgagcagctcagtgactgtcccctccagcacctggcccagcgagaccgtcacctgcaacgttgcccacccagccagcaggaccgcg(配列番号45)は、MIN−C2 Fab重鎖を表す。
【0084】
gacattgtgatcacacagtctacagcttccttaggtgtatctctggggcagagggccaccatctcatgcagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggtaccaacagagaccaggacagccacccaaactcctcatctatcttgcatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacagtagggagcttccgttcacgttcggaggggggaccaagctggagataaaacgggctgatgctgcaccaactgtatccatcttcccaccatccagtgagcagttaacatctggaggtgcctcagtcgtgtgcttcttgaacaacttctaccccaaagacatcaatgtcaagtggaagattgatggcagtgaacgacaaaatggcgtcctgaacagttggactgatcaggacagcaaagacagcacctacagcatgagcagcaccctcacgttgaccaaggacgagtatgaacgacataacagctatacctgtgaggccactcacaagacatcaacttcacccattgtcaagagcttcaacaggaatgagtgt(配列番号46)は、MIN−C2 Fab κ鎖を表す。
【0085】
EVQLEESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFSGYAMSWVRQTPEKRLEWVATISSGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLRSEDTAMYYCARLGGDNYYEYFDVWGAGTTVTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASRTA(配列番号47)は、MIN−C2 Fab重鎖を表す。
【0086】
DIVITQSTASLGVSLGQRATISCRASKSVSTSGYSYMHWYQQRPGQPPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQHSRELPFTFGGGTKLEIKRAD AAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC(配列番号48)は、MIN−C2 Fab κ鎖を表す。
【0087】
RADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC(配列番号49)は、MIN−C2軽鎖CL領域のアミノ酸配列を表す。
【0088】
FDVWGAGTTVTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASRTA(配列番号50)は、MIN−C2重鎖CH1領域のアミノ酸配列を表す。
【0089】
DIVLTQSTEIMSASPGEKVTITCSASSSISYIHWFQQKPGTSPKLWIFGTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMEAEDTATYYCQQRSNYPFTFGSGTKLQIKRADAAPTVS(配列番号51)は、MIN−A2−1軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0090】
DIVMTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMHWFQQKPGTSPKLWIYSTSNLASGAPARFSGSGSGTSYSLTVSRMESEDAATYYCQQRSSYPSTFGGGTKLEIKRADAAPTVS(配列番号52)は、MIN−A2−2軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0091】
DIVLTQTTAIMSASPGEKVTITCSASSSVSYMYWFQQKPGTSPKLWIYSTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSYPSTFGGGTKLEIKRAD AAPTVS(配列番号53)は、MIN−C9−1軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0092】
DIVITQSTAIMSASPGEKVTITCSASSSVSYTYWFQQKPGTSPKLWIYSTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQRSSYPSTFGGGTKLEIKRAD AAPTVS(配列番号54)は、MIN−C9−2軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0093】
DIVITQTPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMHWFQQKPGTSPKLWIYSTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMESEDAATYYCQQRSSYPSTFGGGTKLEIKRADAAPTVS(配列番号55)は、MIN−D7−1軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0094】
DIVLTQSTAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMHWFQQKPGTSPKLWIYSTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMESEDAATYYCQQRSSYPSTFGGGTKLEIKRADAAPTVS(配列番号56)は、MIN−D7−2軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0095】
DIVMTQSPEIMSASPGEKVTITCSASSSISYIHWFQQKPGTSPKLWIFGTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMEAEDTATYYCQQRSNYPFTFGSGTKLQIKRADAAPTVS(配列番号57)は、MIN−F2−1軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0096】
DIVITQSTEIMSASPGEKVTITCSASSSISYIHWFQQKPGTSPKLWIFGTSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMEAEDTATYYCQQRSNYPFTFGSGTKLQIKRADAAPTVS(配列番号58)は、MIN−F2−2軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0097】
EVKLQESGPELKKPGETVEISCKASGYTFTNYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYAGDFKGRFAFSLETSASTAYLQINTLKNEDTATYFCARSGDGYWYYAMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSVY(配列番号59)は、MIN−A2−1重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0098】
EVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFTNYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYAGDFKGRFAFSLETSASTAYLQINTLKNEDTATYFCARSGDGYWYYAMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSVY(配列番号60)は、MIN−A2−2重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0099】
QVQLQESGPELKQPGETVKISCKASGYTFTNNGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYADDFKGRFAFSLDTSASTAYLQINNLKNEDMATYFCARTGTARAFYAMD YWGQGTSVTVSSTKTTAPSVY(配列番号61)は、MIN−C9−1重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0100】
QVQLQQSGPELKQPGETVKISCKASGYTFTNNGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYADDFKGRFAFSLGTSASTAYLQINNLKNEDMATYFCARTGTARAFYAMD YWG QGTSVTVSSTKTTAPSVY(配列番号62)は、MIN−C9−2重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0101】
EVQLEQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFINYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYVDDFKGRFAFSLETSARTA YLQINNLKNEDMATYFCARTGTTAILNGMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSVY(配列番号63)は、MIN−D7−1重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0102】
EVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFTNYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYAGDFKGRFAFSLETSASTAYLQINTLKNEDTATYFCARSGDGYWYYAMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSVY(配列番号64)は、MIN−D7−2重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0103】
EVKLEESGPELKKPGETVKISCKASGYTFINYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYVDDFKGRFAFSLETSARTA YLQINNLKNEDMATYFCARTGTTAILNGMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSVY(配列番号65)は、MIN−F2−1重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0104】
EVQLEQSGAELVRPGASVKLSCKALGYTFTDYEMHWVKQTPVHGLEWIGAIHPGSGGTAYNQKFKGKATLTADKSSSTAYMELSSLTSEDSAVYYCTNYGSFAYWGQGTLVTVSAAKTTPPSVY(配列番号66)は、MIN−F2−2重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0105】
RCRLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFINYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYVDDFKGRFAFSLETSARTA YLQINNLKNEDMATYFCARTGTTAILNGMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSCL(配列番号67)は、MIN−F2−3重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0106】
EVQLEQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFINYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGEPTYVDDFKGRFAFSLETSARTA YLQINNLKNEDMATYFCARTGTTAILNGMD YWGQGTSVTVSSAKTTPPSVY(配列番号68)は、MIN−F2−4重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0107】
DIQMTQSPSSLSASLGERVSLTCRASQDIGSSLNWLQQEPDGTIKRLIYATSSLDSGVPKRFSGSRSGSDYSLTISSLESEDFVDYYCLQYASSPHVRCWDQAGAETGCCTNC(配列番号69)は、MIN−14軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0108】
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISYRASKSVSTSGYSYMHWNQQKPGQPPRLLIYLVSNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQHIRELTRSEGGPSW(配列番号70)は、MIN−17−1軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0109】
DIQMTQSPASQSASLGESVTITCLASQTIGTWLAWYQQKPGKSPQLLIYAATSLADGVPSRFSGSGSGTKFSFKISSLQAEDFVSYYCQQLYSTPWTFGGGTKLEIKRAD AAPTV(配列番号71)は、MIN−17−2軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0110】
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISYRASKSVSTSGYSYMHWNQQKPGQPPRLLIYLVSNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQHIRELTRSEGGPSW(配列番号72)は、MIN−29軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0111】
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISYRASKSVSTSGYSYMHWNQQKPGQPPRLLIYLVSNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQHIRELTRSEGGPSW(配列番号73)は、MIN−34軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0112】
DIVMTQSQKFMSTSVGDRVSVTCKASQNVGTNVGWYQQKPGQSPKALIYSASYRYSGVPDRFTGSGSGTDFTLTISNVQSEDLAEYFCQQYNNYPYTFGGGTKLEIKRADAAPTV(配列番号74)は、MIN−42軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0113】
DIQMTQPPASLSASVGETVTITCRASGNIHNFLAWYQQKQGKSPQLLVYNAKTLADGVPSRFSGSGSGTQYSLKINSLQPEDFGSYYCQHFWSTPWTFGGGTKLEIKRADAAPTV(配列番号75)は、MIN−45軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0114】
QVQLQQPGAELVKPGASVKLSCKASGYTFTSYWMHWVKQRPGQGLEWIGEINPSNGRTNYNEKFKSKATLTVDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCATYGNYWYF(配列番号76)は、MIN−14重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0115】
QITLKESGPGIVQPSQPFRLTCTFSGFSLSTSGIGVTWIRQPSGKGLEWLATIWWDDDNRYNPSLKSRLTVSKDTSNNQAFLNΠTVETADTAIYYCAQSTMVTA(配列番号77)は、MIN−17−2重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0116】
QVQLQQPGAELVKPGASVKLSCKASGYTFTSYWMHWVKQRPGQGLEWIGEINPSNGRTNYNEK-FKSKATLTVDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCATYGNYWYF(配列番号78)は、MIN−17−1重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0117】
DVKLVESGGDLXKLTEGEDIWEGLTLCRDSDQSPLAPVSKPGRVVRPQRSCTVIQGCVLRLQTAHLQVQGVLGIVSGDGESALHSVWIVGATTITINGCDQLQPLLWSLANPRHVIATESESRGCTG(配列番号79)は、MIN−29重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0118】
QVQLKQSGPGLVQPSQSLSITCTVSGFSLTSYGVHWVRQSPGKGLEWLGVIWGGGSTDYNAAFISRLSISKDNSKSQVFFKMNSLQANDTAIYYCARNDYPAWF(配列番号80)は、MIN−34重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0119】
EVQLVESGGDLVKPGRSLKLSCAASGFTFSSFGMSWVRQTPDKRLEWVATISSG GTYTYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYYCSRRFYYDYD(配列番号81)は、MIN−42重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0120】
cgggctgatgctgcaccaactgtatccatcttcccaccatccagtgagcagttaacatctggaggtgcctcagtcgtgtgcttcttgaacaacttctaccccaaagacatcaatgtcaagtggaagattgatggcagtgaacgacaaaatggcgtcctgaacagttggactgatcaggacagcaaagacagcacctacagcatgagcagcaccctcacgttgaccaaggacgagtatgaacgacataacagctatacctgtgaggccactcacaagacatcaacttcacccattgtcaagagcttcaacaggaatgagtgt(配列番号82)は、MIN−C2軽鎖CLのヌクレオチド配列を表す。
【0121】
Ttcgatgtctggggcgcagggaccacggtcaccgtctcctccgccaaaacgacacccccatctgtctatccactggcccctggatctgctgcccaaactaactccatggtgaccctgggatgcctggtcaagggctatttccctgagccagtgacagtgacctggaactctggatccctgtccagcggtgtgcacaccttcccagctgtcctgcagtctgacctctacactctgagcagctcagtgactgtcccctccagcacctggcccagcgagaccgtcacctgcaacgttgcccacccagccagcaggaccgcg_(配列番号83)は、MIN−C2重鎖CH1のヌクレオチド配列を表す。
【0122】
EVQLQQSGPELVKPGASVKISCKASGYSFTGYFMSWVMQSHGKSLEWIGRINPYNGDTFYNQKFKGKATLTVDKSSTTAHIELRSLASEDSAVYYCARKGLYG(配列番号84)は、MIN−45重鎖可変領域のアミノ酸配列を表す。
【0123】
gacatccagatgacccagtctccatcctccttatctgcctctctgggagaaagagtcagtctcacttgtcgagcaagtcaggacattggtagtagcttaaactggcttcagcaggaaccagatggaactattaaacgcctgatctacgccacatccagtttagattctggtgtccccaaaaggttcagtggcagtaggtctgggtcagattattctctcaccatcagcagccttgagtctgaagattttgtagactattactgtctacaatatgctagttctcctcacgttcggtgctgggaccaagctggagctgaaacgggc(配列番号85)は、MIN−14軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0124】
gacattgtgctgacacagtctcctgcttccttagctgtatctctggggcagagggccaccatctcatacagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggaaccaacagaaaccaggacagccacccagactcctcatctatcttgtatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacattagggagcttacacgttcggaggggggaccaagctggaa(配列番号86)は、MIN−17−1軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0125】
gacattcagatgacccagtctcctgcctcccagtctgcatctctgggagaaagtgtcaccatcacatgcctggcaagtcagaccattggtacatggttagcatggtatcagcagaaaccagggaaatctcctcagctcctgatttatgctgcaaccagcttggcagatggggtcccatcaaggttcagtggtagtggatctggcacaaaattttctttcaagatcagcagcctacaggctgaagattttgtaagttattactgtcaacaactttacagtactccgtggacgttcggtggaggcaccaagctggaaatcaaacgggctgatgctgcaccaactgta(配列番号87)は、MIN−17−2軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0126】
gtgacattgtgctgacacagtctcctgcttccttagctgtatctctggggcagagggccaccatctcatacagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggaaccaacagaaaccaggacagccacccagactcctcatctatcttgtatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacattagggagcttacacgttcggaggggggaccaagctgg(配列番号88)は、MIN−29軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0127】
gacattgtgctgacacagtctcctgcttccttagctgtatctctggggcagagggccaccatctcatacagggccagcaaaagtgtcagtacatctggctatagttatatgcactggaaccaacagaaaccaggacagccacccagactcctcatctatcttgtatccaacctagaatctggggtccctgccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcaccctcaacatccatcctgtggaggaggaggatgctgcaacctattactgtcagcacattagggagcttacacgttcggaggggggaccaagctgg(配列番号89)は、MIN−34軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0128】
gacattgtgatgacccagtctcaaaaattcatgtccacatcagtaggagacagggtcagcgtcacctgcaaggccagtcagaatgtgggtactaatgtaggttggtatcaacagaaaccagggcaatctcctaaagcactgatttactcggcatcctaccggtacagtggagtccctgatcgcttcacaggcagtggatctgggacagatttcactctcaccatcagcaatgtgcagtctgaagacttggcagagtatttctgtcagcaatataacaactatccgtacacgttcggaggggggaccaagctggaaataaaacgggctgatgctgcaccaactgta(配列番号90)は、MIN−42軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0129】
gacatccagatgactcagcctccagcctccctatctgcatctgtgggagaaactgtcaccatcacatgtcgagcaagtgggaatattcacaattttttagcatggtatcagcagaaacagggaaaatctcctcagctcctggtctataatgcaaaaaccttagcagatggtgtgccatcaaggttcagtggcagtggatcaggaacacaatattctctcaagatcaacagcctgcagcctgaagattttgggagttattactgtcaacatttttggagtactccgtggacgttcggtggaggcaccaagctggaaatcaaacgggctgatgctgcaccaactgta(配列番号91)は、MIN−45軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0130】
caggtccaactgcagcagcctggggctgaactggtgaagcctggggcttcagtgaagctgtcctgcaaggcttctggctacaccttcaccagctactggatgcactgggtgaagcagaggcctggacaaggccttgagtggattggagagattaatcctagcaacggtcgtactaactacaatgagaagttcaagagcaaggccacactgactgtagacaaatcctccagcacagcctacatgcaactcagcagcctgacatctgaggactctgcggtctattactgtgcaacctatggtaactactggtacttc(配列番号92)は、MIN−14重鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0131】
caggtccaactgcagcagcctggggctgaactggtgaagcctggggcttcagtgaagctgtcctgcaaggcttctggctacaccttcaccagctactggatgcactgggtgaagcagaggcctggacaaggccttgagtggattggagagattaatcctagcaacggtcgtactaactacaatgagaagttcaagagcaaggccacactgactgtagacaaatcctccagcacagcctacatgcaactcagcagcctgacatctgaggactctgcggtctattactgtgcaacctatggtaactactggtacttc(配列番号93)は、MIN−17−1重鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0132】
cagattactctgaaagagtctggccctgggatagttcagccatcccagcccttcagacttacttgcactttctctgggttttcactgagcacttctggtataggtgtaacctggattcgtcagccctcagggaaaggtctggagtggctggcaacgatttggtgggatgatgataaccgctacaacccatctctaaagagcaggctcacagtctccaaagacacctccaacaaccaagcattcctgaatatcatcactgtggaaactgcagatactgccatatactactgtgctcagtctactatggttacggcggga(配列番号94)は、MIN−17−2重鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0133】
ccaggtgcagctgaagcagtcaggacctggcctagtgcagccctcacagagcctgtccatcacctgcacagtctctggtttctcattaactagctatggtgtacactgggttcgccagtctccaggaaagggtctggagtggctgggagtgatatggggtggtggaagcacagactataatgcagctttcatatccagactgagcatcagcaaggacaattccaagagccaagttttctttaaaatgaacagtctgcaagctaatgacacagccatatattactgtgccagaaatgactatccggcctggttt(配列番号95)は、MIN−34重鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0134】
gtgaggtgcaactggtggagtctgggggagacttagtgaagcctggaaggtccctgaaactctcctgtgcagcctctggattcactttcagtagctttggcatgtcttgggttcgccagactccagacaagaggctggagtgggtcgcaaccattagtagtggtggtacttacacctactatccagacagtgtgaaggggcgattcaccatctccagagacaatgccaagaacaccctgtacctgcaaatgagcagtctgaagtctgaggacacagccatgtattactgttcaagaaggttctactatgattacgac(配列番号96)は、MIN−42重鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0135】
gaggttcagctgcagcagtctggacctgagctggtgaagcctggggcttcagtgaagatatcctgcaaggcttctggttactcatttactggctactttatgagctgggtgatgcagagccatggaaagagccttgagtggattggacgtattaatccttacaatggtgatactttctacaaccagaagttcaagggcaaggccacattgactgtagacaaatcctctaccacagcccacatagagctccggagcctggcatctgaggactctgcagtctattattgtgcaagaaagggcctctatggg(配列番号97)は、MIN−45重鎖可変領域のヌクレオチド配列を表す。
【0136】
DIVITQSTASLGVSLGQRATISC(配列番号98)は、MIN−C2軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0137】
DIVITQTTAIMSASPGEEVTLTC(配列番号99)は、MIN−E6軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0138】
DIVLTQSTEIMSASPGEKVTITC(配列番号100)は、MIN−A2−1軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0139】
DIVMTQSPAIMSASPGEKVTMTC(配列番号101)は、MIN−A2−2軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0140】
DIVLTQTTAIMSASPGEKVTITC(配列番号102)は、MIN−C9−1軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0141】
DIVITQSTAIMSASPGEKVTITC(配列番号103)は、MIN−C9−2軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0142】
DIVITQTPAIMSASPGEKVTMTC(配列番号104)は、MIN−D7−1軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0143】
DIVLTQSTAIMSASPGEKVTMTC(配列番号105)は、MIN−D7−2軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0144】
DIVMTQSPEIMSASPGEKVTITC(配列番号106)は、MIN−F2−1軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0145】
DIVITQSTEIMSASPGEKVTITC(配列番号107)は、MIN−F2−2軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0146】
RASKSVSTSGYSYMH(配列番号108)は、MIN−C2軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0147】
SATSSVSYIH(配列番号109)は、MIN−E6軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0148】
SASSSISYIH(配列番号110)は、MIN−A2−1軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0149】
SASSSVSYMH(配列番号112)は、MIN−A2−2軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0150】
SASSSVSYMY(配列番号113)は、MIN−C9−1軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0151】
SASSSVSYTY(配列番号114)は、MIN−C9−2軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0152】
SASSSVSYMH(配列番号115)は、MIN−D7−1軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0153】
SASSSVSYMH(配列番号116)は、MIN−D7−2軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0154】
SASSSISYIH(配列番号117)は、MIN−F2−1軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0155】
SASSSISYIH(配列番号118)は、MIN−F2−2軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0156】
WYQQRPGQPPKLLIY(配列番号119)は、MIN−C2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0157】
WFQQRPGTSPKLWIY(配列番号120)は、MIN−E6軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0158】
WFQQKPGTSPKLWIF(配列番号121)は、MIN−A2−1軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0159】
WFQQKPGTSPKLWIY(配列番号122)は、MIN−A2−2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0160】
WFQQKPGTSPKLWIY(配列番号123)は、MIN−C9−1軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0161】
WFQQKPGTSPKLWIY(配列番号124)は、MIN−C9−2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0162】
WFQQKPGTSPKLWIY(配列番号125)は、MIN−D7−1軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0163】
WFQQKPGTSPKLWIY(配列番号126)は、MIN−D7−2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0164】
WFQQKPGTSPKLWIF(配列番号127)は、MIN−F2−1軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0165】
WFQQKPGTSPKLWIF(配列番号128)は、MIN−F2−2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0166】
LASNLES(配列番号129)は、MIN−C2軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0167】
STSNLAS(配列番号130)は、MIN−E6軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0168】
GTSNLAS(配列番号131)は、MIN−A2−1軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0169】
STSNLAS(配列番号132)は、MIN−A2−2軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0170】
STSNLAS(配列番号133)は、MIN−C9−1軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0171】
STSNLAS(配列番号134)は、MIN−C9−2軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0172】
STSNLAS(配列番号135)は、MIN−D7−1軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0173】
STSNLAS(配列番号136)は、MIN−D7−2軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0174】
GTSNLAS(配列番号137)は、MIN−F2−1軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0175】
GTSNLAS(配列番号138)は、MIN−F2−2軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0176】
GVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYC(配列番号139)は、MIN−C2軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0177】
GVPVRFSGSGYGTSYSLTISRMEAEDAATYYC(配列番号140)は、MIN−E6軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0178】
GVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMEAEDTATYYC(配列番号141)は、MIN−A2−1軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0179】
GAPARFSGSGSGTSYSLTVSRMESEDAATYYC(配列番号142)は、MIN−A2−2軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0180】
GVPARFSGSGSGTSYSLTISRMEAEDAATYYC(配列番号143)は、MIN−C9−1軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0181】
GVPARFSGSGSGTSYSLTISRMEAEDAATYYC(配列番号144)は、MIN−C9−2軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0182】
GVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMESEDAATYYC(配列番号145)は、MIN−D7−1軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0183】
GVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMESEDAATYYC(配列番号146)は、MIN−D7−2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0184】
GVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMEAEDTATYYC(配列番号147)は、MIN−F2−1軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0185】
GVPARFSGSGSGTSYSLTVSRMEAEDTATYYC(配列番号148)は、MIN−F2−2軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0186】
QHSRELPFT(配列番号149)は、MIN−C2軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0187】
QQRSSSPFT(配列番号150)は、MIN−E6軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0188】
QQRSNYPFT(配列番号151)は、MIN−A2−1軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0189】
QQRSSYPST(配列番号152)は、MIN−A2−2軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0190】
QQRSSYPST(配列番号153)は、MIN−C9−1軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0191】
QQRSSYPST(配列番号154)は、MIN−C9−2軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0192】
QQRSSYPST(配列番号155)は、MIN−D7−1軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0193】
QQRSSYPST(配列番号156)は、MIN−D7−2軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0194】
QQRSNYPFT(配列番号157)は、MIN−F2−1軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0195】
QQRSNYPFT(配列番号158)は、MIN−F2−2軽鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0196】
EVQLEESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFS(配列番号159)は、MIN−C2重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0197】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCAASGFTFS(配列番号160)は、MIN−E6−7重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0198】
EVKLEESGGDLVKPGGSLKLSCVVSGFTFS(配列番号161)は、MIN−E6−8重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0199】
EVKLQESGPELKKPGETVEISCKASGYTFT(配列番号162)は、MIN−A2−1重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0200】
EVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFT(配列番号163)は、MIN−A2−2重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0201】
QVQLQESGPELKQPGETVKISCKASGYTFT(配列番号164)は、MIN−C9−1重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0202】
QVQLQQSGPELKQPGETVKISCKASGYTFT(配列番号165)は、MIN−C9−2重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0203】
EVQLEQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFI(配列番号166)は、MIN−D7−1重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0204】
EVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFT(配列番号167)は、MIN−D7−2重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0205】
EVKLEESGPELKKPGETVKISCKASGYTFI(配列番号168)は、MIN−F2−1重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0206】
EVQLEQSGAELVRPGASVKLSCKALGYTFT(配列番号169)は、MIN−F2−2重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0207】
RCRLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFI(配列番号170)は、MIN−F2−3重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0208】
EVQLEQSGPELKKPGETVKISCKASGYTFI(配列番号171)は、MIN−F2−4重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0209】
GYAMS(配列番号172)は、MIN−C2重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0210】
RYGMS(配列番号173)は、MIN−E6−7重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0211】
RYGMS(配列番号174)は、MIN−E6−8重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0212】
NYGMN(配列番号175)は、MIN−A2−1重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0213】
NYGMN(配列番号176)は、MIN−A2−2重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0214】
NNGMN(配列番号177)は、MIN−C9−1重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0215】
NNGMN(配列番号178)は、MIN−C9−2重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0216】
NYGMN(配列番号179)は、MIN−D7−1重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0217】
NYGMN(配列番号180)は、MIN−D7−2重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0218】
NYGMN(配列番号181)は、MIN−F2−1重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0219】
DYEMH(配列番号182)は、MIN−F2−2重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0220】
NYGMN(配列番号183)は、MIN−F2−3重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0221】
NYGMN(配列番号184)は、MIN−F2−4重鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0222】
WVRQTPEKRLEWVA(配列番号185)は、MIN−C2重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0223】
WVRQTPDKRLEWVA(配列番号186)は、MIN−E6−7重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0224】
WVRQTPGKRLEWVA(配列番号187)は、MIN−E6−8重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0225】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号188)は、MIN−A2−1重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0226】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号189)は、MIN−A2−2重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0227】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号190)は、MIN−C9−1重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0228】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号191)は、MIN−C9−2重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0229】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号192)は、MIN−D7−1重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0230】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号193)は、MIN−D7−2重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0231】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号194)は、MIN−F2−1重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0232】
WVKQTPVHGLEWIG(配列番号195)は、MIN−F2−2重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0233】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号196)は、MIN−F2−3重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0234】
WVKQAPGKGLKWMG(配列番号197)は、MIN−F2−4重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0235】
TISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号198)は、MIN−C2重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0236】
TISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号199)は、MIN−E6−7重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0237】
TISGGGTYIYYPDSVKG(配列番号200)は、MIN−E6−8重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0238】
WINTYTGEPTYAGDFKG(配列番号201)は、MIN−A2−1重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0239】
WINTYTGEPTYAGDFKG(配列番号202)は、MIN−A2−2重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0240】
WINTYTGEPTYADDFKG(配列番号203)は、MIN−C9−1重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0241】
WINTYTGEPTYADDFKG(配列番号204)は、MIN−C9−2重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0242】
WINTYTGEPTYVDDFKG(配列番号205)は、MIN−D7−1重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0243】
WINTYTGEPTYAGDFKG(配列番号206)は、MIN−D7−2重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0244】
WINTYTGEPTYVDDFKG(配列番号207)は、MIN−F2−1重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0245】
AIHPGSGGTAYNQKFKG(配列番号208)は、MIN−F2−2重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0246】
WINTYTGEPTYVDDFKG(配列番号209)は、MIN−F2−3重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0247】
WINTYTGEPTYVDDFKG(配列番号210)は、MIN−F2−4重鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0248】
RFTISRDNAKNTLYLQMSSLRSEDTAMYYCAR(配列番号211)は、MIN−C2重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0249】
RFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYYCAR(配列番号212)は、MIN−E6−7重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0250】
RFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYHCTR(配列番号213)は、MIN−E6−8重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0251】
RFAFSLETSASTAYLQINTLKNEDTATYFCAR(配列番号214)は、MIN−A2−1重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0252】
RFAFSLETSASTAYLQINTLKNEDTATYFCAR(配列番号215)は、MIN−A2−2重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0253】
RFAFSLDTSASTAYLQINNLKNEDMATYFCAR(配列番号216)は、MIN−C9−1重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0254】
RFAFSLGTSASTAYLQINNLKNEDMATYFCAR(配列番号217)は、MIN−C9−2重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0255】
RFAFSLETSARTAYLQINNLKNEDMATYFCAR(配列番号218)は、MIN−D7−1重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0256】
RFAFSLETSASTAYLQINTLKNEDTATYFCAR(配列番号219)は、MIN−D7−2重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0257】
RFAFSLETSARTAYLQINNLKNEDMATYFCAR(配列番号220)は、MIN−F2−1重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0258】
KATLTADKSSSTAYMELSSLTSEDSAVYYCTN(配列番号221)は、MIN−F2−2重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0259】
RFAFSLETSARTAYLQINNLKNEDMATYFCAR(配列番号222)は、MIN−F2−3重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0260】
RFAFSLETSARTAYLQINNLKNEDMATYFCAR(配列番号223)は、MIN−F2−4重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0261】
LGGDNYYEY(配列番号224)は、MIN−C2重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0262】
DNYGSSYDYA(配列番号225)は、MIN−E6−7重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0263】
DNYGRNYDYG(配列番号226)は、MIN−E6−8重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0264】
SGDGYWYYA(配列番号227)は、MIN−A2−1重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0265】
SGDGYWYYA(配列番号228)は、MIN−A2−2重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0266】
TGTARAFYA(配列番号229)は、MIN−C9−1重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0267】
TGTARAFYA(配列番号230)は、MIN−C9−2重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0268】
TGTTAILNG(配列番号231)は、MIN−D7−1重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0269】
SGDGYWYYA(配列番号232)は、MIN−D7−2重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0270】
TGTTAILNG(配列番号233)は、MIN−F2−1重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0271】
YGSFA(配列番号234)は、MIN−F2−2重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0272】
TGTTAILNG(配列番号235)は、MIN−F2−3重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0273】
TGTTAILNG(配列番号236)は、MIN−F2−4重鎖可変相補性決定領域3(CDR3)のアミノ酸配列を表す。
【0274】
DIQMTQSPSSLSASLGERVSLTC(配列番号237)は、MIN−14軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0275】
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISY(配列番号238)は、MIN−17−1軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0276】
DIQMTQSPASQSASLGESVTITC(配列番号239)は、MIN−17−2軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0277】
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISY(配列番号240)は、MIN−29軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0278】
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISY(配列番号241)は、MIN−34軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0279】
DIVMTQSQKFMSTSVGDRVSVTC(配列番号242)は、MIN−42軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0280】
DIQMTQPPASLSASVGETVTITC(配列番号243)は、MIN−45軽鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0281】
RASQDIGSSLN(配列番号244)は、MIN−14軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0282】
RASKSVSTSGYSYMH(配列番号245)は、MIN−17−1軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0283】
LASQTIGTWLA(配列番号246)は、MIN−17−2軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0284】
RASKSVSTSGYSYMH(配列番号247)は、MIN−29軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0285】
RASKSVSTSGYSYMH(配列番号248)は、MIN−34軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0286】
KASQNVGTNVG(配列番号249)は、MIN−42軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0287】
RASGNIHNFLA(配列番号250)は、MIN−45軽鎖可変相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0288】
WLQQEPDGTIKRLIY(配列番号251)は、MIN−14軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0289】
WNQQKPGQPPRLLIY(配列番号252)は、MIN−17−1軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0290】
WYQQKPGKSPQLLIY(配列番号253)は、MIN−17−2軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0291】
WNQQKPGQPPRLLIY(配列番号254)は、MIN−29軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0292】
WNQQKPGQPPRLLIY(配列番号255)は、MIN−34軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0293】
WYQQKPGQSPKALIY(配列番号266)は、MIN−42軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0294】
WYQQKQGKSPQLLVY(配列番号267)は、MIN−45軽鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0295】
ATSSLDS(配列番号268)は、MIN−14軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0296】
LVSNLES(配列番号269)は、MIN−17−1軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0297】
AATSLAD(配列番号270)は、MIN−17−2軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0298】
LVSNLES(配列番号271)は、MIN−29軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0299】
LVSNLES(配列番号272)は、MIN−34軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0300】
SASYRYS(配列番号273)は、MIN−42軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0301】
NAKTLAD(配列番号274)は、MIN−45軽鎖可変相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0302】
GVPKRFSGSRSGSDYSLTISSLESEDFVDYYC(配列番号275)は、MIN−14軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0303】
GVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYC(配列番号276)は、MIN−17−1軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0304】
GVPSRFSGSGSGTKFSFKISSLQAEDFVSYYC(配列番号277)は、MIN−17−2軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0305】
GVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYC(配列番号288)は、MIN−29軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0306】
GVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYC(配列番号289)は、MIN−34軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0307】
GVPDRFTGSGSGTDFTLTISNVQSEDLAEYFC(配列番号290)は、MIN−42軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0308】
GVPSRFSGSGSGTQYSLKINSLQPEDFGSYYC(配列番号291)は、MIN−45軽鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0309】
QVQLQQPGAELVKPGASVKLSCKASGYTFT(配列番号292)は、MIN−14重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0310】
QVQLQQPGAELVKPGASVKLSCKASGYTFT(配列番号293)は、MIN−17−1重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0311】
QITLKESGPGIVQPSQPFRLTCTFSGFSLSTS(配列番号294)は、MIN−17−2重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0312】
DVKLVESGGDLXKLTEGEDIWEGLTLCRDSDQSPLAPVSKPGRVVRPQRSCTVIQGCVL(配列番号295)は、MIN−29重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0313】
QVQLKQSGPGLVQPSQSLSITCTVSGFSLT(配列番号296)は、MIN−34重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0314】
EVQLVESGGDLVKPGRSLKLSCAASGFTFS(配列番号298)は、MIN−42重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0315】
EVQLQQSGPELVKPGASVKISCKASGYSFT(配列番号299)は、MIN−45重鎖可変フレームワーク領域1(FWR1)のアミノ酸配列を表す。
【0316】
SYWMH(配列番号300)は、MIN−14重鎖相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0317】
SYWMH(配列番号301)は、MIN−17−1重鎖相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0318】
GIGVT(配列番号302)は、MIN−17−2重鎖相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0319】
SYGVH(配列番号303)は、MIN−34重鎖相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0320】
SFGMS(配列番号304)は、MIN−42重鎖相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0321】
GYFMS(配列番号305)は、MIN−45重鎖相補性決定領域1(CDR1)のアミノ酸配列を表す。
【0322】
WVKQRPGQGLEWIG(配列番号306)は、MIN−14重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0323】
WVKQRPGQGLEWIG(配列番号307)は、MIN−17−1重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0324】
WIRQPSGKGLEWLA(配列番号308)は、MIN−17−2重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0325】
RLQTAHLQVQGVL(配列番号309)は、MIN−29重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0326】
WVRQSPGKGLEWLG(配列番号310)は、MIN−34重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0327】
WVRQTPDKRLEWVA(配列番号311)は、MIN−42重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0328】
WVMQSHGKSLEWIG(配列番号312)は、MIN−45重鎖可変フレームワーク領域2(FWR2)のアミノ酸配列を表す。
【0329】
EINPSNGRTNYNEKFKS(配列番号313)は、MIN−14重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0330】
EINPSNGRTNYNEKFKS(配列番号314)は、MIN−17−1重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0331】
TIWWDDDNRYNPSLKS(配列番号315)は、MIN−17−2重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0332】
GIVSGDGESALHSVWIVG(配列番号316)は、MIN−29重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0333】
VIWGGGSTDYNAAFIS(配列番号317)は、MIN−34重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0334】
TISSGGTYTYYPDSVKG(配列番号318)は、MIN−42重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0335】
RINPYNGDTFYNQKFKG(配列番号319)は、MIN−45重鎖相補性決定領域2(CDR2)のアミノ酸配列を表す。
【0336】
KATLTVDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCAT(配列番号320)は、MIN−14重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0337】
KATLTVDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCAT(配列番号321)は、MIN−17−1重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0338】
RLTVSKDTSNNQAFLNIITVETADTAIYYCAQ(配列番号322)は、MIN−17−2重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0339】
ATTITINGCDQLQPLLWSLANPRHVIATES(配列番号323)は、MIN−29重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0340】
RLSISKDNSKSQVFFKMNSLQANDTAIYYCAR(配列番号324)は、MIN−34重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0341】
RFTISRDNAKNTLYLQMSSLKSEDTAMYYCSR(配列番号325)は、MIN−42重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0342】
KATLTVDKSSTTAHIELRSLASEDSAVYYCAR(配列番号326)は、MIN−45重鎖可変フレームワーク領域3(FWR3)のアミノ酸配列を表す。
【0343】
DIVITQSTASLGVSLGQRATISCRASKSVSTSGYSYMHWYQQRPGQPPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQHSRELPFTFGGGTKLEIKRAD AAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNECSGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSGEVQLEESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFSGYAMSWVRQTPEKRLEWVATISSGGTYIYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMSSLRSEDTAMYYCARLGGDNYYEYFDVWGAGTTVTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASRTA(配列番号327)は、MIN−C2一本鎖Fab(軽鎖−リンカー−重鎖;VL+CL+リンカー+VH+CH1)のアミノ酸配列を表す。
【0344】
METDTLLLWVLLLWVPGSTGD(配列番号328)は、Igκ鎖のリーダー配列を表す。
【0345】
EQKLISEEDL(配列番号329)は、Mycタグを表す。
【0346】
NYGMN(配列番号330)は、VH−CS−CDR1.1:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖のCDR1共通配列を表す。
【0347】
GYAMS(配列番号331)は、VH−CS−CDR1.2:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖のCDR1共通配列を表す。
【0348】
R/GYA/GMS(配列番号332)は、VH−CS−CDR1.3:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖のCDR1共通配列を表す。
【0349】
WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)は、VH−CS−CDR2.1:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖のCDR2共通配列を表す。
【0350】
TISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)は、VH−CS−CDR2.2:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖のCDR2共通配列を表す。
【0351】
S/TGT/DT/A-Y/FYA(配列番号335)は、VH−CS−CDR3.1:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖に対するCDR3共通配列を表す。
【0352】
TGTTAILNG(配列番号336)は、VH−CS−CDR3.2:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖に対するCDR3共通配列を表す。
【0353】
SGDGYWYYA(配列番号337)は、VH−CS−CDR3.3:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖に対するCDR3共通配列を表す。
【0354】
DNYG- YDYG/A(配列番号338)は、VH−CS−CDR3.4:IgG抗MUC1抗体の可変重鎖に対するCDR3共通配列を表す。
【0355】
SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)は、VL−CS−CDR1.1:IgG抗MUC1抗体の可変軽鎖に対するCDR1共通配列を表す。
【0356】
RASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)は、VL−CS−CDR1.2:IgG抗MUC1抗体の可変軽鎖に対するCDR1共通配列を表す。
【0357】
S/GTSNLAS(配列番号341)は、VL−CS−CDR2.1:IgG抗MUC1抗体の可変軽鎖に対するCDR2共通配列を表す。
【0358】
LASNLES(配列番号342)は、VL−CS−CDR2.2:IgG抗MUC1抗体の可変軽鎖に対するCDR2共通配列を表す。
【0359】
QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)は、VL−CS−CDR3.1:IgG抗MUC1抗体の可変軽鎖に対するCDR3共通配列を表す。
【0360】
QHSRELPFT(配列番号344)は、VL−CS−CDR3.2:IgG抗MUC1抗体の可変軽鎖に対するCDR3共通配列を表す。
【0361】
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITC(配列番号345)は、フレームワーク領域1ヒトIgG1軽鎖アミノ酸配列を表す。
【0362】
5' gat ate cag atg ace cag tec ccg age tec ctg tec gee tct gtg ggcgat agg gtc ace ate ace tgc cgt gee 3'(配列番号346)は、フレームワーク領域1ヒトIgG1軽鎖DNA配列を表す。
【0363】
WYQQKPGKAPKLLIY(配列番号347)は、フレームワーク領域2ヒトIgG1軽鎖アミノ酸配列を表す。
【0364】
5' tgg tat caa cag aaa cca gga aaa get ccg aaa eta ctg att tac 3'(配列番号348)は、フレームワーク領域2ヒトIgG1軽鎖DNA配列を表す。
【0365】
GVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYC(配列番号349)はフレームワーク領域3ヒトIgG1軽鎖アミノ酸配列を表す。
【0366】
5' gga gtc cct tct cgc ttc tct gga tec aga tct ggg acg gat ttc actctg ace ate age agt ctg cag ccg gaa gac ttc gca ate tat tac 3'(配列番号350)は、フレームワーク領域3ヒトIgG1軽鎖DNA配列を表す。
【0367】
FGQGTKVEIK(配列番号351)は、フレームワーク領域4ヒトIgG1軽鎖アミノ酸配列を表す。
【0368】
5' ttc gga cag ggt ace aag gtg gag ate aaa 3'(配列番号352)は、フレームワーク領域4ヒトIgG1軽鎖DNA配列を表す。
【0369】
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAAS(配列番号353)は、フレームワーク領域1ヒトIgG1重鎖アミノ酸配列を表す。
【0370】
5' gag gtt cag ctg gtg gag tct ggc ggt ggc ctg gtg cag cca ggg ggctea etc cgt ttg tec tgt gca get tct 3'(配列番号354)は、フレームワーク領域1ヒトIgG1重鎖DNA配列を表す。
【0371】
WVRQAPGKGLEWVA(配列番号355)は、フレームワーク領域2ヒトIgG1重鎖アミノ酸配列を表す。
【0372】
5' tgg gtg cgt cag gcc ccg ggt aag ggc ctg gaa tgg gtt gca 3'(配列番号356)はフレームワーク領域2ヒトIgG1重鎖DNA配列を表す。
【0373】
RFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCSR(配列番号357)はフレームワーク領域3ヒトIgG1重鎖アミノ酸配列を表す。
【0374】
5' cgt ttc act ata age gca gac aca tec aaa aac aca gcc tac ctg cagatg aac age ctg cgt get gag gac act gcc gtc tat tat tgt tct aga 3'(配列番号358)は、フレームワーク領域3ヒトIgG1重鎖DNA配列を表す。
【0375】
WGQGTLVTVSS(配列番号359)は、フレームワーク領域4ヒトIgG1重鎖アミノ酸配列を表す。
【0376】
5' tgg ggt caa gga ace ctg gtc ace gtc tec teg 3'(配列番号360)は、フレームワーク領域4ヒトIgG1重鎖DNA配列を表す。
【0377】
SGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSG(配列番号361)はリンカー配列アミノ酸を表す。
【0378】
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCA ASGFTFS(配列番号362)は、IGHV3(名前はIgblastに由来する):FWR1:MIN−C2の可変重鎖領域に対して84.7%の相同性(249/294)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0379】
WVRQAPGKGLEWVS(配列番号363)は、IGHV3(名前はIgblastに由来する):FWR2:MIN−C2の可変重鎖領域に対して84.7%の相同性(249/294)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0380】
RFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAV(配列番号364)は、IGHV3(名前はIgblastに由来する):FWR3:MIN−C2の可変重鎖領域に対して84.7%の相同性(249/294)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0381】
DIVLTQSPASLAVSPGQRATITC(配列番号365)は、IGkV7(名前はIgblastに由来する):FWR1:MIN−C2の可変軽鎖領域に対して76.4%の相同性(226/296)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0382】
WYQQKPGQPPKLLIY(配列番号366)は、IGkV7(名前はIgblastに由来する):FWR2:MIN−C2の可変軽鎖領域に対して76.4%の相同性(226/296)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0383】
GVPARFSGSGSGTDFTLTINPVEANDTANYY(配列番号367)は、IGkV7(名前はIgblastに由来する):FWR3:MIN−C2の可変軽鎖領域に対して76.4%の相同性(226/296)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0384】
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGFTFS(配列番号368)は、IGHV3(名前はIgblastに由来する):FWR1:MIN−E6の可変重鎖領域に対して84.1%の相同性(249/296)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0385】
WVRQAPGKGLEWVS(配列番号369)は、IGHV3(名前はIgblastに由来する):FWR2:MIN−E6の可変重鎖領域に対して84.1%の相同性(249/296)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0386】
RFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAR(配列番号370)はIGHV3(名前はIgblastに由来する):FWR3:MIN−E6の可変重鎖領域に対して84.1%の相同性(249/296)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0387】
EIVMTQSPATLSVSPGERATLSC(配列番号371)は、IGkV3(名前はIgblastに由来する):FWR1:MIN−E6の可変軽鎖領域に対して69.5%の相同性(187/269)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0388】
WFQQRPGTSPK LLIY(配列番号372)は、IGkV3(名前はIgblastに由来する):FWR2:MIN−E6の可変軽鎖領域に対して69.5%の相同性(187/269)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を表す。
【0389】
GIPARFSGSGSGTEFTLTISSLQSEDFAVYYC(配列番号373)は、IGkV3(名前はIgblastに由来する):FWR3:MIN−E6の可変軽鎖領域に対して69.5%の相同性(187/269)を有するヒトIgG抗体のフレームワーク領域の配列を示す。
【0390】
モノクローナル抗体
モノクローナル抗体のクローン化は、様々な理由から有用である。単一の抗体を産生するハイブリドーマ細胞によって、同一であり、同一な効果を発揮する多数の抗体を生成する方法が提供される。これは、治療的使用の対象とされる抗体に有用である。モノクローナル抗体、とりわけ軽鎖及び重鎖の可変領域の配列を決定することは、それによって、例えば一本鎖抗体(例えばscFv)又は組み換え一価抗体(例えばFab)のような抗体変異体の生成を可能とする多くの形態のタンパク質工学が可能となるため、特に有用である。モノクローナル抗体(monoclonals)、特に可変領域の配列を決定することは、重要なことには、ヒト様に見えることによってより良く宿主免疫系を回避することができるためにヒトに対する療法に好ましい場合がある、「ヒト化されている」又は部分的にヒト化されている(キメラ)抗体の生成を可能とする。
【0391】
モノクローナル抗体を生成する方法、並びに例えば一本鎖抗体、二重特異性抗体、組み換えFab、ヒト化されている及び部分的に(pariticularly)ヒト化されている抗体等の本明細書中で開示される抗体変異体を生成する方法は多くある。本明細書中に記載される方法は例示を意図され、本発明はモノクローナル抗体に関するが、他の方法によって生成されたこれらの抗体の誘導体(derivations)は、本明細書中に記載される方法によって産生されたものと同じ効果を有する。
【0392】
モノクローナル抗MUC1抗体を産生させ、下記に記載されるようにスクリーニングした。マウスを、MUC1の細胞外ドメイン(GTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号1))に対応する合成ペプチド、又は単一のアミノ酸置換を含有するペプチド変異体(GTINVHDVETQFNQYKTEAASPYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA(配列番号2))によって免疫化した。当該技術分野の標準的技法に従ってハイブリドーマを生成した。抗MUC1抗体を産生する個々のハイブリドーマを、ELISAアッセイにおいて、MUC1ペプチドに結合するそれらの能力に基づいて同定した。次いで、先の選択段階で同定したハイブリドーマからの上清を、MUC1陽性細胞及びMUC1陰性細胞に添加し、FACSを用いて、生細胞上のMUC1を認識することが可能な抗体を分泌するハイブリドーマを同定した。次いで、マウスにハイブリドーマを注射する(腹水)か、又は標準方法に従う大規模培養によって産生させることによって、同定したMUC1同種抗体を大量に得た。得られた抗体を以前に記載されるようにアッセイした。加えて、抗体クローンを、MUC1の細胞外ドメインに結合し、二量化することによってMUC1陽性細胞の成長を刺激するその能力について試験した。次いで、MUC1陽性細胞(多能性幹細胞、癌細胞及びトランスフェクト細胞)の成長を効果的に刺激した抗体を生化学的に切断して、MUC1二量化を遮断し、それによりMUC1発現細胞の成長を阻害するはずである一価抗体を生成した。一部の例では、抗体をパパイン消化して、一価Fabを生成し、これをMUC1陽性細胞の成長を阻害するその能力についてアッセイした。一部の例では、Fabを公表済みの方法に従ってペグ化したが、ペグ化によって抗体フラグメントの安定性が増大することが観察された。選択された抗体の重鎖及び軽鎖の配列を標準方法によって得て、二価及び一価MUC1抗体及び抗体誘導体を作製するための様々な構築物を作製した。
【0393】
リンカーによって結合した重鎖及び軽鎖の両方の可変領域を含有する一本鎖構築物は一価であり、したがってMUC1媒介性細胞成長の阻害に有用である。補体の動員(ADCC)を促進するために、定常領域の一部が同様に組み込まれていてもよく、かかる構築物を操作する方法は当業者に既知である。二価抗体誘導体を生じることとなる定常領域の二量化を妨げるために、システイン置換等の突然変異を組み込んでもよい。ペグ化は、一価抗体フラグメントの半減期を延長するために一般に用いられる方法であり、これを用いて本明細書中に記載されるFab及び一本鎖抗体の安定性を増大させた。
【0394】
本発明の抗MUC1抗体は、一本鎖可変フラグメント抗体(scFv)であってもよい。組み換え手法によって、一本鎖可変フラグメント抗体(scFv)が開発された。単量体scFvの分子量はわずか約30kDaであるが、これを様々な系において、高Gly/Ser合成リンカーによって結合した単一のVL−VH対として発現させる(Berezov A. et al., 2001, J Med Chem 44:2565)。細菌又は真核細胞において発現させた場合、scFvは親抗体の対応する領域と同様の立体配座に折り畳まれる。これはFabと同程度の親和性を保持することが示されている(Kortt et al., 1994, Eur J Biochem 221:151)。scFvは、治療薬としてのその可能性を高めるための、ヒト化等の様々な遺伝子修飾及び融合タンパク質の産生が可能である。
【0395】
ファージ提示法を用いて、抗MUC1 scFvを産生させることができる。この方法では、幅広いレパートリーの抗体可変領域cDNAをB細胞から回収し、VHとVLとの組み合わせをscFvの形態で、糸状バクテリオファージの表面上で発現させる。scFvを発現するファージを、抗原をコーティングしたプレートからパンニングする。抗MUC1 scFvの親和性は、構築物のCDRを突然変異させた後、パンニング手順を繰り返すことによって向上させることができる。
【0396】
本発明の抗MUC1抗体は、Fab、Fab2二重特異性抗体、Fab3三重特異性抗体、二価ミニボディ(minibody)、三価トリアボディ(triabody)又は四価テトラボディ(tetrabodies)であり得る。
【0397】
一価抗MUC1抗体の用途の1つは、MUC1を過剰発現することが多い癌細胞の治療に対するものである。同様にMUC1を示す非癌性細胞の阻害を回避するために、二重特異性抗体を作製してもよい(このハイブリッド抗体の一方の部分はMUC1に結合してそれを遮断し、他方の部分が別の腫瘍特異的な、又は同様の抗原に結合する)。例えば、一方の部分がMUC1を認識し、一方で他方の部分がHER2、CEA、トランスフェリン、EGFR、TF(組織因子)、DLL(Delta様リガンド)、DLL−4、Jagged、Notch受容体リガンド、Notch受容体の一部等に結合し得る。単量体結合に対して増大した協同的結合の結合活性によって、抗体が標的の腫瘍細胞上に優先的に保持される。
【0398】
本発明の抗MUC1抗体は二重特異性抗体であってもよい。二重特異性抗体は、二重標的化特異性を有するモノクローナル抗体、好ましくはヒト抗体又はヒト化抗体である。二重特異性抗体は、異なる特異性を有する2つの抗体の可変ドメインの組み換えによって誘導される。したがって、二重特異性抗体はその親抗体の抗原の両方に結合することが可能である。抗MUC1の場合、結合特異性の一方はMUC1に対するものであってもよく、他方が別のタンパク質、例えば任意の他の細胞表面タンパク質に対するものであってもよい。これらの二重特異性抗MUC1抗体は、アンタゴニスト抗体又はアゴニスト抗体として機能し得る。
【0399】
二重特異性抗体を作製する方法は既知である(Traunecker et al., EMBO J, 1991, 10:3655、国際公開第93/08829号、Suresh et al., Methods in Enzmology, 1986, 121:210、Milstein and Cuello, 1983, Nature, 305:537)。簡潔に述べると、所望の結合特異性を有する抗体可変ドメインを、免疫グロブリンの定常ドメインと融合させる。この融合体は、免疫グロブリン重鎖定常ドメイン(ヒンジ部(part of the hinge)、CH2領域及びCH3領域)を含有し、好ましくは第1重鎖定常領域(CH1)を含有する。免疫グロブリン重鎖融合体をコードするDNA及び免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAを別個の発現ベクターに挿入し、共トランスフェクトする(cotransfected)。
【0400】
MUC1の場合、二重特異性抗体は、MUC1リガンド結合部位の二量化を遮断することによって細胞成長阻害物質として作用し得る。一方の可変領域がMUC1を認識し、他方が別の腫瘍特異的抗原を認識した場合、MUC1媒介性成長の阻害の望ましくない副作用が回避される可能性がある。二重特異性抗体は、両方の抗原を提示した腫瘍細胞に優先的に結合し得る。かかる手法は、増強された特異性及び抗腫瘍効果を有するHER2−HER3二重特異性抗体(Robinson, et al. 2008)、並びに両方の受容体からのシグナル伝達を遮断するEGFR−IGFR二重特異性抗体(Lu, et al. 2004)について成功している。さらに、二重特異性抗体の第2の「腕」は、T細胞を動員するためのCD3(Baeuerle and Reinhardt, 2009、Bortoletto, etal 2002)、又は好中球、ナチュラルキラー細胞若しくは他の単球を動員するためのCD16といった免疫系の細胞を標的化、動員及び結合する(engage)ことができる(Bruenke, et al. 2005、McCall, et al. 1999)。治療抗体の両方の腕は、一本鎖として一列に(intandem)、タンデム(tandem)scFv分子及び同様のタンデムダイアボディといった複数のフォーマットでクローン化することができる(Chames and Baty 2009、Holliger P, 1993)。異なる抗体に由来するFabフラグメントを化学的に結合させて二重特異性Fabを形成することもできる(Chames and Baty 2009)。
【0401】
一方で、MUC1陽性細胞の成長を促進するのが望ましい場合も多い。例えば、多能性幹細胞及び一部の前駆細胞はMUC1を発現する。二価MUC1抗体は、原始細胞上のMUC1受容体を二量化し、細胞を多能性状態に維持したまま細胞成長を促進する。二価抗MUC1抗体は、細胞に外部から添加しても、又は遺伝的に付加させてもよい。例えば、二価抗MUC1抗体をコードする遺伝子は、卵子と精子との融合が完了する前であっても原始細胞に付加される。このようにして、得られた幹細胞及びその子孫は、その無制限の増殖を刺激するリガンドを産生して、分泌する。代替的には、この抗体をコードするプラスミドを原始細胞にトランスフェクトして、MUC1受容体を活性化するか、又は分化過程に入った幹細胞をレスキューする(rescue)ことによって、その多分化能を維持させる。
【0402】
同様に、MUC1をコードする遺伝子を導入することによって細胞において多分化能を誘導させる。この遺伝子は単独で、又はMMP−14及びTACEのようなMUC1切断酵素をコードする遺伝子、若しくはMUC1の天然リガンドであるNM23をコードする遺伝子といった、MUC1を介したシグナル伝達を促進する遺伝子を含む他の遺伝子と組み合わせて導入することができる。
【0403】
二価MUC1抗体及び抗体誘導体を、造血幹細胞及び前駆細胞の増殖を促進することが望ましい化学療法及び他の状況の影響を受けている患者に投与する。これらの場合では、患者に全身投与を行っても、又は局所注入を介して投与を行ってもよい。様々な形態の幹細胞移植療法において、分化の開始前に移植した細胞集団の活力を確立するために、MUC1刺激抗体のin situ注入が有効であり得る。
【0404】
本発明のさらに別の態様では、MUC1発現及び成長を刺激するシグナル伝達の抗アポトーシス性を支配すること(command)が望ましい場合も多い。かかる例の1つは、細胞生存を支持する薬剤がその病態の壊滅的な影響を食い止める可能性がある敗血症の場合である。二価MUC1抗体又は抗体誘導体による一時的な全身治療によって、細胞生存が向上する場合があり、そうすることで好適な抗生物質又は他の治療的処置が投与されるか、又は効果が出るまで命にかかわる症状が抑えられる。同様に、細菌の毒性株は、毒性効果によって筋肉組織(flesh)領域を破壊し、広範な細胞死を誘導する。ここでも、MUC1刺激抗体を投与することによって、細胞が細胞死に対してより抵抗性となり、看護人が感染を抑制する時間がより多く得られる場合がある。このように、MUC1刺激抗体は局所的に又は全身に投与することができる。
【0405】
他の状況が、MUC1媒介性成長の刺激に適する。例えば、腫瘍を自然に生じるか、又はより速く成長する腫瘍を生じる動物は、トランスジェニック動物を作製する方法によって生成することができ、これらの場合には、動物をその細胞がMUC1刺激抗体を作り出し、分泌するように生成してもよい。この場合、MUC1刺激抗体の遺伝子は組織特異的プロモーターの下流に位置する。例えば、乳房腫瘍を自然に生じたマウスを生成するには、MUC1抗体リガンドの遺伝子を乳房特異的タンパク質に対するプロモーターの下流に位置させればよい。組織特異的プロモーターの下流に挿入したMUC1抗体の遺伝子を、卵子と精子との完全な融合の直前に前核又は類似物中に注入して、腫瘍を自然に形成するか、又は腫瘍形成を促進するトランスジェニック動物、例えばマウスモデルを生成する。抗体遺伝子は別個に、又はMUC1切断若しくはシグナル伝達を促進する他の遺伝子(MMP−14、TACE、NM23等が挙げられるが、これらに限定されない)と組み合わせて注入してもよい。
【0406】
別の態様では、MUC1の刺激により細胞成長速度を増大させ、細胞を細胞死に対して抵抗性にすることによって抗体産生を増大させるために、MUC1抗体をコードするプラスミドを外部から添加するか、又は抗体産生ハイブリドーマにトランスフェクトする。本発明のこの態様では、抗体産生細胞の成長は、所望の抗体である産物を汚染することなく促進される。血清成分自体が多くの抗体を含有するため、抗体産生細胞は典型的には、血清を減少させた培地中で培養される。細胞培養培地中の血清量を減少させることで、持ち越し汚染が最小限に抑えられるが、同時に細胞成長及び所望の抗体の全収率も減少する。外因性抗MUC1の添加又は抗MUC1をコードするプラスミドのトランスフェクションによって、細胞の成長及び生存が増大され、一方で単一の既知の抗体を所望の抗体である産物から選択的に取り除くことができる。
【0407】
モノクローナル抗体の配列を有することによって、一方の部分が抗体から誘導され、他方の部分が標識として働くことのできる別のタンパク質(毒素、IL−2等のようなサイトカイン、又はGFP(緑色蛍光タンパク質)のようなタンパク質)から誘導され得る融合タンパク質を作製することも可能となる。本発明の抗体及び抗体変異体は、標識、タグ、毒素、放射性物質、標的モチーフ、リーダー配列ペプチド、毒性物質、タンパク質若しくはペプチドと生化学的に融合させるか、又はそれらと融合するよう遺伝的に操作することができる。同様に、非天然アミノ酸を組み換え抗体又は抗体誘導体に組み込むことができ、そこで非天然アミノ酸は、例えばカップリングを促進し、シグナル伝達能を有し、組み換えタンパク質プロテアーゼを感受性又は非感受性にし得る。
【0408】
また、本発明は、本明細書中に記載される抗MUC1抗体及び抗体変異体の一部又は全てのヒト化又は部分的なヒト化をもたらす。モノクローナル抗体のクローン化、並びにとりわけ軽鎖及び重鎖の可変領域のそれらの配列を決定することによって、ヒト化されている抗体及び部分的にヒト化されている(キメラ)抗体の生成が可能となる。当該技術分野で知られているように、ヒト化抗体はヒト免疫系による検出をより良く回避することができるため、ヒト化抗体及びキメラ抗体は副作用がより少なく、効力がより高いことを特徴とする(Lonberg 2005)。
【0409】
当業者によく知られているように、ヒト化抗体を生成する一般的方法には、フレームワーク領域(FWR)等の非認識領域中の非ヒト配列を、Muzard, et al. 2009に記載されるようにヒト配列と交換することが含まれる。同様に、非ヒトモノクローナル抗体の相補性決定領域(CDR)のような認識領域が、ヒト抗体のCDRと交換される(Carter P, et al. Humanization of an anti-pl85HER2antibody for human cancer therapy Proc. Natl Acad. Sci 89:4285-4289)。配列番号345〜配列番号360に挙げたようなヒトフレームワーク領域は、本明細書中で開示されるモノクローナル配列においてマウスFWRと交換することができるヒトフレームワーク領域である。ヒト抗体配列についてのデータベースの検索も、非ヒト供給源に由来する望ましいモノクローナル抗体と相同なヒト抗体を同定するために用いられる。例えば、配列番号362〜配列番号367のアミノ酸配列は、MIN−C2と高度に相同なヒト抗体に由来するフレームワーク領域(FWR)である。これらの配列(Thesesequences or the sequences)は、MIN−C2のCDR(配列番号331、配列番号334、配列番号374、配列番号340、配列番号342及び配列番号344)と併用することができる。
【0410】
別の例では、配列番号368〜配列番号373として示したアミノ酸配列は、MIN−E6と高度に相同なヒト抗体に由来するフレームワーク領域(FWR)である。これらの配列は、MIN−E6のCDR(配列番号332、配列番号334、配列番号338、配列番号339、配列番号341及び配列番号343)と併用することができる。これらのアミノ酸配列をコードする核酸を使用して、かかるキメラ(部分的にヒト化されている)抗体及び抗体変異体を遺伝的に操作することができる。
【0411】
キメラ抗体構築物を作製するために、マウスフレームワーク領域を選択されたヒトフレームワーク領域と置き換えるには、合成DNAと、オーバーラップPCRによって生成したDNAとの組み合わせが使用される。ヒト化MIN−C2を構築するためには、配列番号362、配列番号363及び配列番号364のアミノ酸配列をコードするヒトフレームワーク領域のヌクレオチド配列を用いて、それぞれ配列番号159、配列番号185及び配列番号211を保有するマウス重鎖フレームワーク領域を置き換える。さらに、配列番号365、配列番号366及び配列番号367のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を用いて、それぞれ配列番号98、配列番号119及び配列番号139を保有するMIN−C2軽鎖フレームワーク領域を置き換える。ヒト化MIN−E6を構築するためには、配列番号368、配列番号369及び配列番号370のアミノ酸配列をコードするヒトフレームワーク領域のヌクレオチド配列を用いて、それぞれ配列番号160、配列番号186及び配列番号212を保有する重鎖フレームワーク領域を置き換える。さらに、配列番号371、配列番号372及び配列番号373のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を用いて、それぞれ配列番号99、配列番号120及び配列番号140を保有するMIN−E6軽鎖フレームワーク領域を置き換える。scFab、組み換えFab、二重特異性組み換え抗体及びscFvを含む(これらに限定されない)多くの設計の構築物がこれらの方法を用いて生成される。
【0412】
本明細書中で開示される抗MUC1抗体及び抗体変異体は、このようにしてヒト化することができる。ヒト化プロセスに続き、ファージ提示方法を用いるもののような多数の方法によって抗体親和性を向上させることができる。抗体及び抗体変異体のヒト化の後、その一部は親和性を失い、「親和性成熟」プロセスを必要とする。一方法には、突然変異誘発によって達成される分子進化の後に、その同種抗原に対して増強された親和性を示すものを選択することが含まれる(Razai, et al. 2005)。代替的には、ヒト化抗体又は抗体フラグメントは、組み換えライブラリから単離することができる(Nahary and Benhar, 2009, Rothe C, et al.)。完全にヒト化された抗体を得る別の方法は、ヒト抗体を産生するように操作したトランスジェニックマウスを免疫化することである(Jakobovitz, et al. 2007、Lonberg 2005)。本発明では、MUC1を認識する抗体領域(CDR)の配列に加えて、in vitro及びin vivoでの治療的使用のためのPSMGFR配列(配列番号1)に結合する抗体を生成するためのこれらの方法の一部又は全ての使用が期待される。
【0413】
Razai, et alは、親和性成熟(分子進化としても知られる)の後、合計して60個のCDR残基のうち5個が突然変異した(これはCDR突然変異誘発の約8%という比率に相当する)ことを報告している。このことは、親和性成熟の後、CDR領域の約92%が変化しないままであることを意味する。他の者も同様の親和性成熟後の変化率を報告している(Juarez-Gonzalez, et al 2005及びFinlay, et al (2009))。
【0414】
本明細書中で開示される新規の抗体及び抗体変異体のいずれの産生も、細菌ベクターを用いて大腸菌等の細菌(Zheng, et al. 2009)、酵母ベクターを用いてピキア・パストリス(Pichiapastoris)等の酵母細胞(Schoonooghe, et al. 2009)、昆虫ベクターを用いてS2細胞等の昆虫細胞(Johannson, et al.)、哺乳動物ベクターを用いてチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)等の哺乳動物細胞(Majors, et al. 2009)等(これらに限定されない)のように種々の生物に由来する多様な細胞において行うことができる。抗体合成に利用可能なベクター及び細胞は多数あり、当業者に既知である。
【0415】
別の実施形態では、本発明の抗体及び抗体変異体は宿主動物によって産生される。例えば、所定の抗体を作製し、その母乳(Zhang, et al. 2009)又は他の体液中にそれを分泌するトランスジェニック動物を作製することができる。新規の有用な抗体及び抗体誘導体を開発するようにタンパク質工学の方法を操作する他のシナリオも、本明細書中で開示されるモノクローナル抗体の配列を用いて可能である。
【0416】
本発明は、本明細書中に記載される具体的な実施形態によって範囲を限定されるものではない。実際、本明細書中に記載される実施形態に加えて、本発明の様々な変更形態が、以上の記載及び添付の図面から当業者に明らかとなる。かかる変更形態は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。以下の実施例は限定としてではなく、本発明の例示として与えられる。
【実施例】
【0417】
実施例1−抗MUC1モノクローナル抗体の生成
当業者によく知られている標準的なハイブリドーマ生成及びその後のスクリーニングを用いて、MUC1ペプチドに対するモノクローナル抗体を生成した。MUC1ペプチド(GTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA、配列番号1)、又は単一のアミノ酸置換を保有するペプチド変異体(GTINVHDVETQFNQYKTEAASPYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA、配列番号2)を、KLHへの結合を可能にするためにカルボキシ末端にシステイン残基を追加して合成した。この結合ペプチドを使用して、マウスを免疫化した。融合細胞を含有するウェルからの上清を、MUC1ペプチドの認識についてELISAによってスクリーニングした。これらのうち幾つかのクローンが、ELISA結合アッセイにおいてMUC1ペプチドを認識する能力に対するその高い力価に基づいて選択された。6つのハイブリドーマクローンからの上清のかかる結合の結果を図1に示す。次いで、クローンを無傷細胞上のMUC1と結合するその能力について、FACS(蛍光活性化細胞分類)によって試験した(図2及び図3)。これらうちで最良のものをハイブリドーマとして維持して、シークエンシングした。MIN−C2及びMIN−E6という2つのクローンが、MUC1を発現する乳癌細胞株(ZR−75−1)、及びMUC1をコードするプラスミドをトランスフェクトしたHCT−116結腸癌細胞の細胞表面上のMUC1に対するそれらの結合に基づくと、とりわけ好ましかった(図2及び図3)。このハイブリドーマ生成プロセスを複数回繰り返し、MUC1の細胞外ドメイン(本質的にPSMGFR配列(GTINVHDVETQFNQYKTEAASRYNLTISDVSVSDVPFPFSAQSGA、配列番号1)からなるMGFRとも呼ばれる)に選択的に結合する、幾つかのモノクローナル抗体、IgG及びIgMを産生した。選択されるモノクローナル抗MUC1抗体の可変領域の配列を図11〜図14に示す。
【0418】
実施例2−細胞表面上のMUC1に対する抗MUC1モノクローナル抗体の結合の分析
細胞表面上のMUC1の認識を、FACSを用いた細胞の表面染色によって分析した。MIN−C2抗体については、精製抗体の10μg/ml溶液50μlを、空のベクターをトランスフェクトしたMUC1陰性HCT116細胞(HCT116−VEC8)、又はMUC1発現ベクターをトランスフェクトしたHCT116細胞(HCT−MUC1−10)及びMUC1陽性ZR−75−1細胞の個々に対して4℃で30分間結合させた。細胞を2回洗浄し、10μg/mlの抗マウスPEで4℃で30分間処理した。細胞を2回洗浄し、PBS中2%ホルムアルデヒドで固定し、BDのFACS CantoIIフローサイトメーターを用いて分析した(図2)。MIN−E6抗体についても、精製抗体の代わりにMIN−E6ハイブリドーマからの不希釈の上清50μlを使用したことのみを変えて、同様の手順に従った(図3)。
【0419】
実施例3−抗MUC1モノクローナル抗体(二価)MIN−C2及びMIN−E6は、MUC1を発現する乳癌細胞株の増殖を誘導する
抗MUC1モノクローナル抗体の能力を測定するために、MUC1を発現する乳癌細胞株T47Dを使用した。96ウェルプレートの1ウェル当たり7500個の細胞を、10%血清を含有する培地中にプレーティングした。翌日、3つのウェル中の細胞をトリプシン処理し、培地中に再懸濁し、血球計算盤を用いて計数して、0日目のカウント(zero day count)を得た。細胞の培地を、3%FBSを含有するものに交換し、抗MUC1抗体を様々な濃度で添加した。48時間後、培地を交換した後、抗体の2回目の添加を行った。さらに48時間後、細胞を計数し、細胞成長の刺激を推定した(図4及び図5)。
【0420】
実施例4−Fabフラグメントの生成及びペグ化
MUC1抗体の一価Fabフラグメントを調製するために、パパイン消化法(Pierce)を採用した。MIN−C2抗体及びMIN−E6抗体はパパインによって効果的に消化され、これをプロテインA−アガロースアフィニティクロマトグラフィーによって精製した(図6)。
【0421】
これらのFabフラグメントを、競合的ELISAアッセイにおいてそれらの親mAbと共に試験して、Fabフラグメントがその抗原であるMUC1ペプチドに結合することが可能であることを確認した。図7に示すように、生成したFabフラグメントは、それらの親mAbと効果的に競合した。Fabを同様に、TMS(PEG)試薬を用いて製造業者のプロトコル(Pierce)に従ってペグ化した。ペグ化Fabは、セルベース成長阻害アッセイにおいて非ペグ化Fabと同程度に作用した。
【0422】
実施例5−MUC1を過剰発現する細胞の増殖の阻害に対する一価MIN−C2及びMIN−E6 Fabフラグメントの効果についての試験
MUC1を発現する乳癌細胞株T47Dを、96ウェルプレートで完全培地(10%FBSを含有するRPMI)中にプレーティングし(5000細胞/ウェル)、一晩付着させた。翌日、培地を、3%FBSを含有するものに交換した。3つのウェル中の細胞をトリプシン処理及び再懸濁した後、血球計算盤を用いて計数し、0日目のカウントを得た。次に、MIN−C2又はMIN−E6 Fabタンパク質を、個々のプレートに様々な濃度で添加した。48時間後、培地を取り替え、Fabタンパク質の2度目の添加を行った。さらに48時間後、全てのウェル中の細胞を計数した。細胞成長の阻害を、Fabタンパク質を含有しない細胞の成長に対して算出した。MIN−E6の場合には、タンパク質のペグ化形態も試験したが(図8、図9)、非ペグ化Fabと同等に機能することが示された。
【0423】
実施例6−ポリペプチドリンカーを用いたMUC1結合ポリペプチドの一本鎖Fvフラグメントとしての構築及び発現
MIN−C2(アミノ酸1110から1155までのMUC1の45アミノ酸膜近位の細胞外領域:PSMGFRを認識するモノクローナル抗体)のscFvフラグメントを設計し、構築して、大腸菌において発現させた。この構築物は、いかなる分泌シグナルも付加せずに、ベクターpET21b(Novagen)を用いて設計したが、これにより6個のヒスチジン残基を含有するカルボキシ末端タグを有するタンパク質が得られる。MIN−C2及びMIN−E6 scFvの構築物の設計を図10A及び図15及び図16に示す。カルボキシ末端ヒスチジンタグによって、Ni−NTAアフィニティクロマトグラフィーによるscFvタンパク質の精製が可能となる(図17)。
【0424】
モノクローナル抗体をシークエンシングするために、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞を、推奨されているようにG418を含有するRPMI培地中で培養した。次いで、全RNAをTrizol試薬を用いて調製し、その第1鎖cDNAをSuperScript III第1鎖cDNA合成キット(Invitrogen,CA)を用いて生成した。重鎖及び軽鎖の可変領域をクローン化するために、縮重プライマーを文献(Wang et al., 2000)に従って使用した。重鎖のクローン化については、配列番号6又は配列番号7(フォワード)と共に配列番号3〜配列番号5(リバース)を用いてPCRを設定した。κ鎖については、配列番号9(フォワード)と共に配列番号8(リバース)を使用した。全てのフォワードPCRプライマー及びリバースPCRプライマーは、下流をクローン化する目的で、重鎖に対するEcoRI制限酵素認識部位及びHindIII制限酵素認識部位、並びにκ鎖に対するSacI部位及びSalII部位を含有する。PCR条件は以下の通りである:94℃で1分間、45℃で1分間、72℃で2分間を30サイクル、及び72℃で10分間。次いで、PCR産物を1%アガロースゲル上で泳動したところ、サイズが約500bpの顕著なPCRバンドが重鎖及び軽鎖について検出された。
【0425】
産物をアガロースゲルから精製し、対応する酵素を用いて制限酵素消化した後、シークエンシング及びその完全長発現を確認する簡単な細菌発現のために、pET21b細菌発現ベクターにクローン化した。
【0426】
プラスミドDNAをシークエンシングした。好ましいモノクローナル抗体MIN−C2についての可変領域(CDR:相補性決定領域)に対するDNA配列及びアミノ酸配列は、可変重鎖(VH)については配列番号10及び配列番号11、可変軽鎖又はκ鎖(VL)については配列番号12及び配列番号13で与えられる。MIN−C2の重鎖及び軽鎖の両方の定常領域のDNA配列及びアミノ酸配列も決定したが、これを配列番号49及び配列番号50として示す。より大きい安定性及び結合親和性を有する組み換え抗体フラグメントは、これらの定常領域を設計に含めることによって生成する。組み換えFabは、重鎖の可変領域(VH)及び軽鎖の可変領域(VL)に加えて定常領域(CH1及びCL)を含む。
【0427】
別の好ましいモノクローナル抗体MIN−E6についてのDNA配列及びアミノ酸配列を同様に決定したが、これは重鎖については配列番号19〜配列番号22、軽鎖又はκ鎖については配列番号23及び配列番号24で与えられる。他のモノクローナル抗MUC1抗体の配列は、図11〜図14に示す。例えば、IgG重鎖可変領域についてのアミノ酸配列は配列番号59〜配列番号68に、軽鎖可変領域については配列番号51〜配列番号58に示す。IgM重鎖可変領域についてのアミノ酸配列は配列番号76〜配列番号81及び配列番号84に、軽鎖可変領域については配列番号69〜配列番号75に示す。
【0428】
本質的にモノクローナル抗体の可変領域から構成される一本鎖抗体フラグメント(scFv)を生成するために、15個のアミノ酸(Gly−Gly−Gly−Gly−Ser)を有するリンカー配列(配列番号14)を、重鎖及びκ鎖の可変配列の間に、標準PCRを用いて導入した。MIN−C2及びMIN−E6のscFvを生成した。MIN−C2 scFvを生成する最終重鎖−リンカー−κ鎖構築物の配列は、配列番号15及び17として示す。カルボキシル末端システインを有するMIN−C2 scFvの変異体:MIN−C2 scFv−Cys(配列番号16及び配列番号18)も生成した。
【0429】
モノクローナル抗体MIN−E6の一本鎖抗体フラグメント(scFv)形態、及びscFv−Cys変異体も同様に生成した。得られたMIN−E6 scFv及びMIN−E6 scFv−CysのDNA配列及びアミノ酸配列は、配列番号25及び配列番号27並びに配列番号26及び配列番号28(Cys)として示す。リンカーによって結合した重鎖及び軽鎖の可変領域配列を含有する、組み立てられたDNAを制限酵素で消化し、pET−21b細菌発現ベクターにクローン化して、細菌培養物を形質転換するのに使用した。
【0430】
次に、細菌培養物を、IPTG(イソプロピルチオガラクトシド)を1mMの濃度まで添加し、誘導を8時間継続することによって誘導した。試験によって、scFvタンパク質の全てが封入体内に局在することが示された。MIN−C2、MIN−E6−7に対するscFvタンパク質を、大腸菌封入体画分を8M尿素で可溶化した後、Ni−NTAカラムクロマトグラフィーを標準手順に従って行うことによって精製した。溶出したタンパク質のSDS−PAGE分析から、約28kDaの期待サイズを有する単一の種(純度およそ95%)が示された。溶出したタンパク質の濃度は、280nmでの吸光度を測定することによって決定した。タンパク質を、結合バッファー(0.02MトリスHCl(pH8.0)、0.5M NaCl、8M尿素、5mMイミダゾール)で150ug/mlまで希釈した。このタンパク質に、GSH及びGSSGをそれぞれ5mM及び0.5mMの最終濃度まで添加し、4℃で16時間攪拌した。次いで、溶出したタンパク質をリフォールディング手順に供した。リフォールディングは、タンパク質を透析膜中に移し、0.4M L−アルギニン含有バッファー(0.05MトリスHCl(pH8.0)、0.4M L−アルギニン)に対して透析することによって行った。最後の透析は50mMトリスHCl(pH8.0)及び5%グリセロール中で行った。タンパク質を透析膜から取り除き、遠沈して沈殿を除去し、10000MWカットオフ膜(Amicon Ultra,Millipore)での遠心濾過を用いて濃縮した。タンパク質の一部を、アフィニティー精製カラムによってさらに精製した。MIN−C2の組み換えscFvを発現させ、精製し(図17)、リフォールディングした。図18Aから、ELISAにおいて、MIN−C2 scFvがMUC1細胞外ドメインペプチド(PSMGFR)に特異的に結合することが示される。リフォールディングの後、一部のMIN−C2 scFvを標的ペプチドアフィニティー精製した(scFvを非変性バッファー中でPSMGFRペプチドカラムを通過させた)。溶出したMIN−C2 scFvは特異的活性を示した(図18B)。
【0431】
実施例7−標的MUC1ペプチドへのscFvの結合、及び親MIN−C2抗体と競合するその能力
MUC1ペプチドを、96ウェルELISAプレートのウェルに一晩インキュベートすることによって結合させた。その後、superblock(Pierce)を用いて同様に一晩インキュベートすることによってブロッキングした。次に、superblockを取り除き、3%FBSを含有するDMEM培地を用いてウェルを30分間ブロッキングした。scFvタンパク質を、8回の段階希釈(最高濃度は50ug/ml)を用いて様々な濃度で添加した。scFvタンパク質の非特異的結合を決定するために、タンパク質を結合したMUC1ペプチドを含有しない別のウェルセットに同じ希釈率で添加した。インキュベーションを1時間継続した。次に、0.3mlのPBST(0.02%Tween 20を含有するリン酸緩衝食塩水)でウェルを3回洗浄した。その後、ウサギ抗His抗体(AbCam)を、3%FBSを含有するDMEMを100倍に希釈することによって調製した培地で40000倍に希釈して添加した。これを1時間インキュベートした後、0.3mlのpf PBSTで3回洗浄した。次に、0.1mlの基質テトラメチルベンジジンをウェルに添加し、暗所で15分間発色させ、その後(following wihich)2N HClを0.1ml添加した。これらの実験によって、組み換えscFvが、PSMGFR(MUC1細胞外ドメイン)ペプチドとの結合について無傷親抗体と効果的に競合することが確認された。
【0432】
実施例8−MUC1を発現する乳癌細胞へのMIN−C2 scFvの細胞表面結合
乳癌細胞株ZR−75−1を、MIN−C2 scFvの細胞表面上のMUC1を認識する能力を試験するために使用した。細胞を、2倍又は10倍に希釈した1.5ug/mlのscFv原液(stock)と共に、又は対照としていかなるscFvタンパク質も添加せずに4℃で30分間インキュベートした。2回の洗浄の後、細胞を、Alexa 488(Qiagen)と結合させた二次抗体の抗penta−Hisと共に200倍、50倍又は10倍の希釈率でインキュベートし、scFv上の6×ヒスチジンタグを検出した。フローサイトメトリー分析によって、細胞サブセットの濃度依存的シフトが明らかとなり、MIN−C2 scFvの非存在下は見られない特異的結合が示唆された(図19)。
【0433】
実施例9−MUC1を過剰発現する癌細胞の増殖に対するMIN−C2 scFvタンパク質の効果についての試験
MUC1受容体は、その活性化リガンドによって二量化された場合に細胞成長を刺激するため、単量体抗体及び抗体フラグメントがMUC1陽性細胞の成長を阻害することが期待される。MUC1を発現する乳癌細胞株ZR−75−1(別称1500)を、96ウェルプレートで完全培地(10%FBSを含有するRPMI)中にプレーティングし(10000細胞/ウェル)、一晩付着させた。翌日、培地を、3%FBSを含有するものに交換した。対照として、別の細胞株HCT116(結腸癌由来の、MUC1を発現しない)を、同様に完全培地(10%FBSを含有するDMEM)中にプレーティングし(2000細胞/ウェル)、一晩付着させ、培地を3%FBSを含有するものに交換した。各々の細胞株について、3つのウェル中の細胞をトリプシン処理及び再懸濁した後、血球計算盤を用いて計数し、0日目のカウントを得た。次に、MIN−C2 scFv抗体変異体を様々な濃度で添加した。48時間後、培地を取り替え、scFvタンパク質の2度目の添加を行った。さらに48時間後、全てのウェル中の細胞を計数する。細胞成長の阻害を、scFvタンパク質を含有しない細胞の成長に対して算出した。scFvタンパク質が、MUC1を発現するZR−75−1細胞の成長を阻害する一方で、MUC1を発現しない対照細胞株HCT 116に対してはこの阻害効果を有しないことが観察された(図20)。
【0434】
実施例10−組み換えFab抗体の構築及び発現
組み換えFabを同様に生成した。状況によっては、FabはscFv設計よりも好ましい。scFvと比べると、組み換えFabは血清中での半減期がより長く、その結合親和性は通常は完全な親抗体と同程度である。哺乳動物系における発現は、適切にフォールディングされたタンパク質の量を増大させることで活性の増強をもたらす。哺乳動物細胞から産生された抗体変異体は、大規模に生成される。哺乳動物発現のための組み換え抗体を作製するために、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞から可変領域及び定常領域をクローン化した。組み換えFabは多数の抗体設計を用いて作製される。組み換えFabは、本質的にVH領域、VL領域、CH領域及びCL領域を含む。場合によっては、重鎖と軽鎖とを結合するためにリンカーが使用される。他の場合では、重鎖及び軽鎖を別個のベクターに載せ、同じ細胞中で発現させるが、そこでそれらは自己会合して機能的Fabを形成する。両方の設計のFabを作製した。
【0435】
モノクローナルMUC1抗体を産生するハイブリドーマ細胞(MIN−C2クローン及びMIN−E6クローン)を、G418を含有するRPMI培地中で標準的技法に従って培養した。次いで、全RNAをTrizol試薬を用いて調製し、第1鎖cDNAをSuperScript III第1鎖cDNA合成キット(Invitrogen,CA)を用いて生成した。自身の分泌シグナル配列を含有する重鎖及び軽鎖をクローン化するために、縮重PCRプライマーを文献(Morrison, 2002、Kettleborough, 1993)に従って使用した。重鎖のクローン化については、配列番号37(リバース)と共に配列番号33、配列番号34、配列番号35又は配列番号36(フォワード)を用いてPCRを設定した。κ鎖については、配列番号44(リバース)と共に配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42又は配列番号43(フォワード)を使用した。全てのフォワードPCRプライマー及びリバースPCRプライマーは、下流をクローン化する目的で、それぞれEcoRI制限酵素認識部位及びXhoI制限酵素認識部位を含有する。使用したPCR条件は以下の通りであった:94℃で60秒間、55℃で60秒間、72℃で60秒間を30サイクル、及び72℃で10分間。次いで、PCR産物を1%アガロースゲル上で泳動し、どのプライマーが所望の産物を生成したかを決定した。図21Aから、正確なMIN−C2重鎖(約800bpの顕著なPCRバンド)が、配列番号34及び配列番号37のプライマーを使用した場合に産生されたことが示される。適切なMIN−C2軽鎖を、配列番号38及び配列番号44のプライマーを用いて生成した。
【0436】
産物をアガロースゲルから精製し、対応する酵素を用いて制限酵素消化した後、シークエンシング及びその完全長発現を確認する簡単な細菌発現のために、pET21b細菌発現ベクターにクローン化した。プラスミドDNAをシークエンシングしたところ、本発明者らが生成したMIN−C2 scFv変異体のものと同一であることが見出され、異なるプライマーであっても、また異なる酵素消化を行っても、得られる変異体は親モノクローナル抗体に由来する同じ可変領域を保有することが確認された。組み換えMIN−C2 Fabについての重鎖配列(配列番号45及び配列番号47)及び軽鎖配列(配列番号46及び配列番号48)が与えられる。
【0437】
細菌における個々のFab構築物の発現を試験した。pET21bの重鎖又は軽鎖を有するBL21形質転換株を、カルベニシリン(carbenacillin)(100ug/ml)を含有する5mlのLB培地に播種し、37℃で一晩インキュベートした。次いで、カルベニシリン(100ug/ml)を含有する50mlのLB培地に、一晩細菌培養物(2.5ml)を播種し、そのOD600nmが0.5に達するまで30℃でさらにインキュベートした。残りの培養物を遠沈し、凍結した。IPTGを50mlの培養物に1mMの最終濃度で添加した。培養物を5時間さらにインキュベートした後、沈殿させた(pelleted down)。次いで、細菌ペレット(IPTG誘導の前後)を、SDS−PAGE及びウエスタンブロット法で分析した。重鎖又は軽鎖挿入断片に対応する顕著な約25KDaのバンドが生じ、これらの重鎖及び軽鎖が適切に発現したことが示唆された(図21B)。
【0438】
上記のように生成した組み換えFabは、無傷親抗体から酵素的に切断されたFabと本質的に同じように機能する。
【0439】
哺乳動物組み換えタンパク質の発現については、これらの重鎖及び軽鎖挿入断片を、TOPOクローン化キット(Invitrogen,CA)を用いて哺乳動物発現ベクターpOptiVec及びpcDNA3.3にクローン化した。
【0440】
実施例11−組み換え抗MUC1一本鎖Fab(scFab)の生成
リフォールディングの効率をさらに増大させ、最終的に抗体変異体の特異的活性を増大させるために、一本鎖Fab(scFab)を生成した。抗MUC1抗体であるMIN−C2及びMIN−E6に対応する組み換え一本鎖Fab構築物を、図10B及び図22に示す設計を用いて生成する。scFab構築物は、N末端から始めて、軽鎖の可変領域(VL)、軽鎖の定常領域(CL)、34アミノ酸可動性リンカー、重鎖の可変領域(VH)、及び重鎖の定常領域のCH1部分から構成される。重鎖及び軽鎖は、以下の配列を有する可動性リンカーによって結合する:SGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSG(配列番号361)。軽鎖(VL+CL)及び重鎖フラグメント(VH+CH1)は、特異的ハイブリドーマクローンから単離したmRNAを用い、特異的プライマーを用いて逆転写PCRを行うことによって得られる。
【0441】
軽鎖、重鎖フラグメント及びリンカーの正確な集合の後、DNAを哺乳動物発現ベクター(psecTag,Invitrogen,Carlsbad CA)にインフレームでクローン化する。その結果、N末端Ig−kリーダー配列、並びに精製を容易にするためのC末端mycタグ及びポリヒスチジンタグのインフレーム付加が起こる。この構築物からIg−kリーダー配列及び精製タグを含むDNAフラグメントを、適切な制限酵素認識部位を用いてPCRによって、プラスミドDNAの高コピー複製を可能にし、高発現CMVプロモーターを使用する別の発現ベクターpCEP4にサブクローニングする。このようにして生成した構築物は、哺乳動物細胞における一時的発現に使用される。この目的で、浮遊培養での成長に適したヒト胚性腎細胞(HEK−293)(Invitrogen,Carlsbad CA)を使用し、分泌されたFabを、抗mycタグアフィニティクロマトグラフィーを用いて精製する。図23はMIN−C2配列を用いたこの構築物の完全な集合体を示す。
【0442】
実施例12−ヒト化又はキメラ(フレームワーク領域はヒトであり、CDRはヒトでない)抗MUC1抗体の生成
本発明の抗MUC1モノクローナル抗体はヒト化モノクローナル抗体であっても、又はヒトモノクローナル抗体であってもよい。マウス抗体のごく一部をヒト免疫グロブリン分子に移植して、免疫グロブリン分子のFc部分のみがヒトであるキメラ抗体、又は免疫グロブリンの相補性決定領域(CDR)のみがマウスであり、分子の90%〜95%がヒトであるヒト化抗体を作り出すことによって、完全に抗原性のマウスmAbがヒトに負担をかけない(friendly)ものとなり得る。一面では、HuMAb−Mouse(GenPharm-Medarex)技術又はXenoMouse(Abgenix, Inc.)技術等の従来の方法を利用することによって、完全にヒトのモノクローナル抗体をトランスジェニックマウスにおいて生成することができる。ヒト化抗体には、レシピエントのCDRの残基を、所望の特異性、親和性及び生物学的機能を有するマウス、ラット又はウサギ等の非ヒト種のCDRの残基と置き換えたヒト免疫グロブリンが含まれる。
【0443】
ヒト抗体は、ファージ提示ライブラリ(Hoogenboom and Winter, J. Mol. Biol, 1991, 227:381、Marks et al, J. Mol. Biol. 1991, 222:581)等の技法を用いても作製することができる。非ヒト抗体をヒト化する方法は既知である。ヒト化は、Jones et al., Nature, 1986, 321:522、Riechmannet al., Nature, 1988, 332:323及びVerhoeyen et al.,Science, 1988, 239:1534に開示されるようにWinter et al.の方法に従って、齧歯動物CDR配列又はCDRを、ヒト抗体の対応する配列に置き換えることによって行うことができる。かかるヒト化抗体はキメラ抗体である(米国特許第4,816,567号)。典型的には、ヒト化抗体は、齧歯動物抗体においてCDR残基を類似の部位の残基に置き換えた抗体である。
【0444】
非ヒト種から誘導された治療抗体は、場合によってはヒトに注入すると免疫応答を引き起こすことがあり、それらの有用性は限定される。したがって、ヒトにおける治療的使用のための抗体のヒト化又は部分的ヒト化は好ましい。ヒト化されている又は部分的にヒト化されている抗体及び抗体変異体を生成する方法は多い。本発明は、本発明の組成物をヒト化するのに好適なこれらのプロセスのいずれかの使用に関する。一プロセスでは、ヒト抗体遺伝子座を有するマウスを用いて、完全にヒト化されている抗体を生成する(Jakobovits et al.)。別の方法では、ヒトのB細胞に由来するDNAを、選択された標的への結合について選択した後、完全抗体のコンテキスト(context)内に再挿入する。
【0445】
一般的な方法では、非ヒト宿主において生成した抗体のフレームワーク領域を、元のCDR配列を保存しつつヒトフレームワーク領域と交換する。これらはキメラ抗体と呼ばれる。このプロセスでは、各々3つがマウス抗体の重鎖及び軽鎖を形成する6つの相補性決定領域(CDR)しか保持せず、フレームワーク領域の配列を密接に関連するヒト抗体の配列と置き換える(Muzard et al., 2009に記載される方法)。まず、相同性検索を蛋白質構造データバンクに登録されたヒト抗体配列レパートリーに対して行い、抗MUC1抗体(MIN−C2又はMIN−E6)のVH及びVLのアミノ酸配列を独立してアラインメントする。抗MUC1のVH及びVLに最も適合する異なるヒト抗体から誘導される可変領域配列のうち、抗MUC1のVH配列及びVL配列に対して最高の複合相同性(combined homology)を有する特定の抗体配列が選択される。これは、天然抗体において起こるドメイン間接触を保存するために必要である。任意で、65%〜70%の範囲の配列同一性(フレームワーク領域についてのみ算出した場合)が好ましい。DNAの化学合成とPCRとの組み合わせを用いてヒト化抗MUC1 scFvを構築するが、この場合、フレームワーク領域の配列をヒト抗体の配列と交換する。得られたDNAフラグメントを発現ベクターに挿入し、発現及びリフォールディング時の結合親和性について試験する。
【0446】
親和性は、抗MUC1 scFvのヒト化VL及びVH配列への、同じヒト抗体に由来する定常領域(CL及びCH1)配列の付加を試験することによって向上する。得られるキメラ重鎖及び軽鎖は、34アミノ酸の可動性リンカー(SGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSG(配列番号361))によって結合し、一本鎖ヒト化抗MUC1 scFabを生じる。組み立てられたDNA分子を、IG−kシグナル配列をN末端に、mycタグ及びポリヒスチジンタグをC末端にインフレーム付加した後、高コピー複製かつ高発現の哺乳動物発現ベクターpCEP4(Invitrogen,Carlsbad CA)にクローン化する。このようにして生成した構築物は、浮遊培養での成長に適したヒト胚性腎細胞(HEK−293)(Invitrogen,Carlsbad CA)等の哺乳動物細胞における発現に使用される。次いで、分泌されたFabを、例えば抗mycタグアフィニティクロマトグラフィーを用いて精製する。
【0447】
親和性をさらに向上させるために、元の非ヒトモノクローナル抗体又はキメラ抗体変異体のコンピュータによる3D構造を、タンパク質構造データベースにおいて利用可能なヒト抗体の3D構造の多くと比較する。次いで、フレームワーク領域においてさらなる変異を組み込み、ヒト抗体とより良く似たキメラ変異体を作製する。
【0448】
親和性の増進は、当業者に既知のファージ提示法(Finlay et al 2009)を用いることによっても達成することができる。
【0449】
実施例13−多能性幹細胞成長の刺激についての配列番号1を用いて生成したウサギポリクローナル抗体と、モノクローナルマウス抗体MIN−C2との比較
ウサギポリクローナル抗MUC1抗体(配列番号1のペプチドによる免疫化によって生成した)を、モノクローナル抗MUC1抗体MIN−C2と、bFGF又はフィーダー細胞抽出物の非存在下での幹細胞の成長を、それらの多分化能を維持した上で可能とするそれらの能力について比較した。この能力は、本質的にPSMGFR配列(配列番号1)から構成されるMUC1の細胞外ドメインを二量化することによって達成される。
【0450】
ヒト胚性幹細胞を、マトリゲル様基質上で増殖させ、最小幹細胞培地においてa)単独で、b)4ng/mlのbFGFを添加した(plus)30%線維芽細胞馴化培地(最新)と共に、c)50ng/mlのポリクローナル抗MUC1抗体と共に、又はd)50ng/mlのモノクローナル抗MUC1 MIN−C2と共に培養した。得られた細胞の多分化能を、コロニー形態及びそれらのOCT4の継続発現に基づいて評価した。多能性幹細胞コロニーは、一様かつ明白な境界を有する別個の平らな丸いコロニーで成長するのに対し、分化過程に入ったコロニーはでこぼこした境界を有し、縦に成長し始める。多能性幹細胞は、それらの核中にOCT4を発現する。OCT4発現を欠いた細胞は、分化過程に入っている。多能性幹細胞、すなわちOCT4陽性細胞が緑色の蛍光を発し、したがって分化を開始した細胞と容易に区別されるよう、OCT4プロモーターがGFP(緑色蛍光タンパク質)を発現するように操作した胚性幹細胞を使用した。
【0451】
図24から、最小培地単独で(a)、又は最新のプロトコルに従って(すなわちbFGF及びフィーダー細胞馴化培地(b)において)培養した幹細胞が、縁がでこぼこした非円形パターンのコロニーへと成長したことが示される。さらに、蛍光写真(右パネル)から、幹細胞のほぼ半数が分化し、もはやOCT4又はGFPを発現しないことが明らかである。パネルC及びパネルDから、ポリクローナル抗MUC1 MIN−C2又はモノクローナル抗MUC1 MIN−C2のいずれかで処理した幹細胞が、多能性幹細胞形態の特徴である、明白な境界を有する形の良い平らな丸いコロニーへと成長したことが示される。対応する蛍光画像(右パネル)は、GFP、ひいてはOCT4発現から明らかなように、事実上全ての幹細胞が多能性を維持することを示す。ポリクローナルMIN−C2及びモノクローナルMIN−C2の効力は本質的に同じである。
【引用文献】
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【0453】
本明細書中で引用される全ての参照文献は、その全体が参照により援用される。
【0454】
当業者であれば、日常実験のみを用いて、本明細書中で具体的に記載される本発明の具体的な実施形態の多くの等価物を認識する、又は確認することができる。かかる等価物は特許請求の範囲内に包含されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MUC1に対する単離モノクローナル抗体。
【請求項2】
MUC1に対して二価である、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項3】
MUC1に対して一価である、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項4】
配列番号1のアミノ酸配列に特異的に結合する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項5】
重鎖可変領域においてCDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項6】
重鎖可変領域においてCDR1領域に、配列番号172〜配列番号184から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項7】
重鎖可変領域においてCDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項8】
重鎖可変領域においてCDR2領域に、配列番号198〜配列番号210から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項9】
重鎖可変領域においてCDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項10】
重鎖可変領域においてCDR3領域に、配列番号224〜配列番号236から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項11】
重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項12】
重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項13】
重鎖可変領域において、(i)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項14】
重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項15】
κ鎖可変領域においてCDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項16】
κ鎖可変領域においてCDR1領域に、配列番号108〜配列番号110及び配列番号112〜配列番号118から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項17】
κ鎖可変領域においてCDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項18】
κ鎖可変領域においてCDR2領域に、配列番号129〜配列番号138から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項19】
κ鎖可変領域においてCDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項20】
κ鎖可変領域においてCDR3領域に、配列番号149〜配列番号158から選択される配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項21】
κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項22】
κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項23】
κ鎖可変領域において、(i)CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列、及び(ii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項24】
κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項25】
重鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、NYGMN(配列番号330)、GYAMS(配列番号331)又はR/GYA/GMS(配列番号332)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、WINTYTGEPTYA/VG/DDFKG(配列番号333)又はTISSGGTYIYYPDSVKG(配列番号334)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、S/TGT/DT/AXXY/FYA(配列番号335)、TGTTAILNG(配列番号336)、SGDGYWYYA(配列番号337)又はDNYGXXYDYG/A(配列番号338)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有し、
κ鎖可変領域において、(i)CDR1領域に、SASSSV/ISYM/IH/Y(配列番号339)又はRASKSVSTSGYSYMH(配列番号340)と少なくとも90%同一な配列、(ii)CDR2領域に、CDR2領域に、S/GTSNLAS(配列番号341)又はLASNLES(配列番号342)と少なくとも90%同一な配列、及び(iii)CDR3領域に、QQRSS/NYPS/FT(配列番号343)又はQHSRELPFT(配列番号344)と少なくとも90%同一な配列を含むアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項26】
重鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号331と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号334と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号374と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し、
軽鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号340と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号342と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号344と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項27】
重鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号332と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号334と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号338と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有し、
軽鎖可変領域において、CDR1領域に配列番号339と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、CDR2領域に配列番号341と少なくとも90%同一なアミノ酸配列、及びCDR3領域に配列番号343と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項28】
ヒト重鎖において、配列番号353と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号355と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号357と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号359と少なくとも90%同一なFWR4配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号345と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号347と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号349と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号351と少なくとも90%同一なFWR4配列を含むヒトFWR配列を含む、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項29】
ヒト重鎖において、配列番号362と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号363と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号364と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号365と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号366と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号367と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列を含む、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項30】
ヒト重鎖において、配列番号353と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号355と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号357と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号359と少なくとも90%同一なFWR4配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号345と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号347と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号349と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号351と少なくとも90%同一なFWR4配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項25に記載の抗体。
【請求項31】
ヒト重鎖において、配列番号362と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号363と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号364と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号365と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号366と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号367と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項25に記載の抗体。
【請求項32】
ヒト重鎖において、配列番号353と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号355と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号357と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号359と少なくとも90%同一なFWR4配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号345と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号347と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号349と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号351と少なくとも90%同一なFWR4配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項26に記載の抗体。
【請求項33】
ヒト重鎖において、配列番号353と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号355と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号357と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号359と少なくとも90%同一なFWR4配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号345と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号347と少なくとも90%同一なFWR2配列、配列番号349と少なくとも90%同一なFWR3配列、又は配列番号351と少なくとも90%同一なFWR4配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項26に記載の抗体。
【請求項34】
ヒト重鎖において、配列番号362と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号363と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号364と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号365と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号366と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号367と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項35】
ヒト重鎖において、配列番号362と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号363と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号364と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号365と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号366と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号367と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項36】
ヒト重鎖において、配列番号368と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号369と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号370と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号371と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号372と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号373と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項37】
ヒト重鎖において、配列番号368と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号369と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号370と少なくとも90%同一なFWR3配列を含み、
ヒト軽鎖において、配列番号371と少なくとも90%同一なFWR1配列、配列番号372と少なくとも90%同一なFWR2配列、又は配列番号373と少なくとも90%同一なFWR3配列を含むヒトFWR配列をさらに含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項38】
ヒト化されている、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
【請求項39】
フレームワーク領域が既知のヒトフレームワーク配列である、請求項38に記載のモノクローナル抗体。
【請求項40】
請求項1に記載のモノクローナル抗体をコードする単離核酸。
【請求項41】
請求項1に記載のモノクローナル抗体を発現する単離ハイブリドーマ。
【請求項42】
Fab又は一本鎖一価抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項43】
二重特異性であり、一方の認識部位が配列番号1のペプチドに結合し、他方が別のエピトープを認識する、請求項1に記載の抗体。
【請求項44】
他のエピトープがHER2又はDLL4である、請求項43に記載の抗体。
【請求項45】
免疫グロブリン様VHドメインが免疫グロブリン様VLドメインに結合し、前記VH鎖及び前記VL鎖がペプチドリンカーを介して結合している、MUC1に特異的なscFv融合タンパク質。
【請求項46】
細胞増殖を阻害する方法であって、MUC1を発現する細胞を請求項3に記載の一価モノクローナル抗体と接触させることを含む、方法。
【請求項47】
細胞が癌細胞である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
細胞増殖を増大させる方法であって、MUC1を発現する細胞を請求項2に記載の二価モノクローナル抗体と接触させることを含む、方法。
【請求項49】
細胞が多能性細胞である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
細胞が前駆細胞である、請求項48に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図6】
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【図7】
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【図17】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2012−504961(P2012−504961A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531128(P2011−531128)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/059754
【国際公開番号】WO2010/042562
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(507081094)ミネルバ バイオテクノロジーズ コーポレーション (4)
【Fターム(参考)】