OFDMAシステムにおける符合分割多重パイロットを用いた高速周波数ホッピング
【課題】多搬送波通信システムにおいて、符合分割多重パイロットを用いて高速周波数ホッピングを支援する技術を提供する。
【解決手段】システムにおける各送信機は、受信機が全体のチャンネル応答を同時に推定することを可能にするために、すべてのサブバンドで広帯域パイロットを送信する。各送信機の広帯域パイロットは、直接系列スペクトラム拡散処理を使用し、その送信機に割り当てられた擬似乱数コードに基づいて生成される。これは、受信機が多数の送信機によって同時に送信された多数の広帯域パイロットを個々に識別し、かつ回復することを可能にする。時分割多重/符合分割多重パイロット送信方式に関して、各送信機はバーストで広帯域パイロットを送信する。連続的な符合分割多重パイロット送信方式に関して、各送信機は、低い送信電力レベルではあるが連続的に広帯域パイロットを送信する。
【解決手段】システムにおける各送信機は、受信機が全体のチャンネル応答を同時に推定することを可能にするために、すべてのサブバンドで広帯域パイロットを送信する。各送信機の広帯域パイロットは、直接系列スペクトラム拡散処理を使用し、その送信機に割り当てられた擬似乱数コードに基づいて生成される。これは、受信機が多数の送信機によって同時に送信された多数の広帯域パイロットを個々に識別し、かつ回復することを可能にする。時分割多重/符合分割多重パイロット送信方式に関して、各送信機はバーストで広帯域パイロットを送信する。連続的な符合分割多重パイロット送信方式に関して、各送信機は、低い送信電力レベルではあるが連続的に広帯域パイロットを送信する。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
(関連出願への相互参照)
この出願は、引用文献としてここに組み込まれる、2003年5月12日にファイルされた出願中のシリアルNo.60/470,107の米国仮特許出願、表題“Fast Frequency Hopping with a Code Division Multiplexed Pilot in an OFDMA System”の優先権の利益を要求する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に、通信に関し、より詳細には、直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムにおける符合分割多重(CDM)パイロットにより高速周波数ホッピングを支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
周波数ホッピングスペクトラム拡散(FH SS)通信システムでは、データは異なる時間間隔に異なる周波数サブバンドまたは副搬送波上で送信され、それはまた“ホップ期間”と呼ばれる。これらの周波数サブバンドは、直交周波数分割多重化(OFDM)、他の多搬送波変調技術または他の何らかの構成物によって提供され得る。FHSSによって、データ伝送は偽似乱数方法でサブバンドからサブバンドへホップする。このホッピングは周波数ダイバーシチを提供し、データ伝送が狭帯域干渉、ジャミング、フェージングなどのような有害なパス結果によりよく耐えることを可能にする。
【0004】
OFDMAシステムはOFDMを利用し、多数のユーザを同時に支援することができる。周波数ホッピングOFDMAシステムについては、各ユーザのためのデータは、ユーザに割り当てられた特定の周波数ホッピング(FH)系列を使用して送信される。FH系列は、各ホップ期間にデータ伝送のために使用する特定のサブバンドを示す。多数のユーザのための多数のデータ伝送は、異なるFH系列を使用して同時に送られることができる。これらのFH系列は、1つのデータ伝送だけが各ホップ期間に各サブバンドを使用するように、互いに直交するように定められる。直交FH系列の使用によって、セル内干渉が回避され、多数のデータ伝送は互いに干渉せず、その間、周波数ダイバーシチの利点を享受する。
【0005】
OFDMAシステムは多数のセルで展開され、ここでセルは典型的に基地局および/またはそのカバー領域を指す。1つのセルの与えられたサブバンド上のデータ伝送は、近隣のセルの同じサブバンド上の別のデータ伝送へ干渉として作用する。セル間干渉を無作為化するために、各セルのFH系列は典型的に、近隣のセルのためのFH系列に関して偽似乱数であるように定められる。偽似乱数のFH系列の使用によって、干渉ダイバーシチが達成され、また、与えられたセルのユーザのためのデータ伝送は、十分に長い時間期間にわたって、他のセルの他のユーザのためのデータ伝送からの平均干渉を観察するであろう。
【0006】
セル間干渉は、任意の与えられた瞬間にサブバンドからサブバンドへ著しく変わる場合がある。サブバンドを横切って干渉における変化を説明するために、マージンがデータ伝送のデータレートの選択に典型的に使用される。大きいマージンは、干渉での変動性が大きい場合に、データ伝送のために低いパケット誤り率(PER)を達成するために通常必要とされる。大きいマージンは、データ伝送のためのデータレートのより大きな低下をもたらし、それはシステム容量を制限する。
【0007】
周波数ホッピングはセル間干渉を平均し、必要なマージンを縮小することができる。周波数ホッピング・レートを増加させることは、よりよい干渉平均をもたらし、必要なマージンを減少させる。高速周波数ホッピング・レートは、多くの周波数ホップを横切ってデータをコード化するあるタイプの送信には特に有益であるが、干渉の有害な影響を緩和するために、再送信(ARQ)の自動要請のような他の技術を使用することができない。
【0008】
周波数ホッピング・レートは、一般にチャンネル推定要件によって制限される。OFDMAシステムについては、データ伝送に使用される各サブバンドのチャンネル応答は、典型的に受信機によって推定され、次にサブバンドのためのチャンネル応答推定値はそのサブバンドで受信されたデータ・シンボルをコヒーレントに復調するために使用される。各サブバンドのチャンネル推定は、サブバンドで受信されたパイロット・シンボルに基づいて通常達成される。高速フェージング通信チャネルでは、フェージング・レートは、前のホップから同じサブバンドで受信されたパイロット・シンボルを組み合わせることを通常受信機に禁じる。したがって、各ホップ期間のチャンネル応答を独立して推定するために、受信機が十分に正確なチャンネル応答推定値を得ることができるように、パイロット・シンボルの十分な数がホップ期間に送信される必要がある。これらのパイロット・シンボルは、各ホップ期間の固定されたオーバーヘッドを表わす。この場合、周波数ホッピング・レートを増加させることは、さらにパイロット・オーバーヘッドを増加させる。
【0009】
したがって、OFDMAシステムにおいて、パイロット・オーバーヘッドを増加させることなく高速周波数ホッピングを支援する技術が必要である。
【発明の概要】
【0010】
ここに、多搬送波通信システム(例えば、OFDMAシステム)において、CDMパイロットを用いて高速周波数ホッピングを支援する技術が提供される。システムにおける各送信機(例えば、各端末)は、受信機(例えば、基地局)が全体のチャンネル応答を同時に推定することを可能にするために、すべてのサブバンドで広帯域パイロットを送信する。各送信機の広帯域パイロットは、直接系列スペクトラム拡散処理を使用し、その送信機に割り当てられた擬似乱数(PN)コードに基づいて生成され得る。これは、受信機が多数の送信機によって同時に送信された多数の広帯域パイロットを個々に識別し、かつ回復することを可能にする。時分割多重(TDM)/CDMパイロット送信方式に関して、各送信機はバーストで広帯域パイロットを送信する。連続的なCDMパイロット送信方式に関して、各送信機は、低い送信電力レベルではあるが連続的に広帯域パイロットを送信する。
【0011】
送信機では、少なくとも1つのパイロット・シンボルが広帯域パイロットのためにパイロット・チップの系列を得るために送信機に割り当てられたPNコードで処理される。データ・シンボルは、データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式(例えば、OFDM)に従って処理される。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信されることになっている場合、各ホップ期間にデータ・シンボルのために使用する特別のサブバンドは、送信機に割り当てられたFH系列によって決定される。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、パイロット・チップの系列は、さらに処理されかつ送信されるパイロットおよびデータ・チップのTDM系列を得るために、データ・チップの系列で時分割多重化される。連続的なCDMパイロット送信方式に関して、パイロット・チップの系列は、さらに処理されかつ送信される、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得るために、データ・チップの系列と合計される。
【0012】
受信機では、受信されたチップの系列が最初に得られる。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、受信されたチップの系列は、受信されたパイロット・チップの系列および受信されたデータ・チップの系列を得るために、デマルチプレックスされる。受信されたパイロット・チップの系列(TDM/CDMパイロット送信方式に関して)、または受信されたチップの系列(連続的なCDMパイロット送信方式に関して)は、送信機から受信機への多数の伝搬パスについての時間領域のチャンネル利得推定値を得るために、送信機に割り当てられたPNコードで処理される。レイク受信機が受信機でパイロット処理に使用されることができる。チャンネル利得推定値は、多数のサブバンドのための周波数領域チャンネル応答推定値を得るために、さらに処理され(例えば、補間され)かつ変換される。
【0013】
連続的なCDMパイロット送信方式に関して、パイロット干渉打ち消しが、受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの系列上で(チャンネル利得推定値に基づいて)行なわれることができる。両方のパイロット送信方式について、受信されたデータ・チップの系列(利用可能な場合)、または受信されたチップの系列は、回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式(例えば、OFDMについて)に従って、かつ送信機によって送信されたデータ・シンボルの推定値であるチャンネル応答推定値を用いて処理される。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信された場合、そこからの特別のサブバンドは、各ホップ期間に回復されたデータ・シンボルを得るために、送信機で使用された同じFH系列によって決定される。
【0014】
ここに記述された技術は、パイロット・オーバーヘッドに影響を与えることなく、どんな周波数ホッピング・レートも支援する能力を含む様々な利点を提供することができる。実際、周波数ホッピング・レートは、ホップ期間当たり1つのOFDMシンボルと同じくらい高速となり得る。高速周波数ホッピング・レートは干渉平均を改善し、必要なマージンを縮小することができ、それはシステム容量の利用を改善することができる。
【0015】
発明の種々の態様および実施例は、以下にさらに詳細に記述される。
【0016】
本発明の特徴、特質、および利点は、同様な参照文字が図面を通して相応して識別する図面と共に取られるとき、以下に示された詳細な記述からより明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】周波数ホッピングOFDMAシステムの従来のパイロット送信方式を示す。
【図2】TDM/CDMパイロット送信方式を示す。
【図3】連続的なCDMパイロット送信方式を示す。
【図4】典型的なOFDMAシステムを示す。
【図5A】端末のブロック図を示す。
【図5B】基地局のブロック図を示す。
【図6A】送信(TX)パイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図6B】TDM/CDMパイロット送信方式のためのタイミング図を示す。
【図6C】TXパイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図6D】連続的なCDMパイロット送信方式のためのタイミング図を示す。
【図7A】TDM/CDMパイロット送信方式のための受信(RX)パイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図7B】連続的なCDMパイロット送信方式のためのRXパイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図7C】連続的なCDMパイロット送信方式のためのパイロット干渉キャンセラーのブロック図を示す。
【図8A】TDM/CDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを送信する過程を示す。
【図8B】連続的なCDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを送信する過程を示す。
【図8C】TDM/CDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを受信する過程を示す。
【図8D】連続的なCDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを受信する過程を示す。
【詳細な説明】
【0018】
用語“典型的な”は“例、実例、または例証として役立つ”を意味するためにここに使用される。“典型的な”としてここに記述されたどんな実施例あるいは設計も、他の実施例あるいは設計よりも必ずしも好ましいまたは有利であると解釈すべきでない。
【0019】
以下の記述において、“チャンネル利得推定値”は、送信機から受信機までの伝搬パスについての複合チャンネル利得の時間領域推定値である。“チャンネル周波数応答推定値”(または単に“チャンネル応答推定値”)は、送信機と受信機の間の通信チャネルの特別なサブバンドのためのチャンネル応答の周波数領域推定値である(通信チャネルは多くの伝搬パスを含み得る)。以下に述べられるように、チャンネル利得推定値はチャンネル応答推定値を得るために処理され変換されることができる。“チャンネル推定値”は、一般的に通信チャネルのためのチャンネル利得推定値、チャンネル応答推定値または他の何らかのタイプの推定値を指すことができる。
【0020】
OFDMAシステムはOFDMを利用し、それは、全体のシステム帯域幅を多くの(N) 直交サブバンドへ有効に区分する多搬送波変調技術である。これらのサブバンドはまた、一般にトーン、副搬送波、ビンおよび周波数サブチャネルと呼ばれる。OFDMでは、各サブバンドはデータで変調され得るそれぞれの副搬送波に関係している。いくつかのOFDMシステムで、Ndataサブバンドだけがデータ伝送に使用され、Npilotサブバンドがパイロット送信に使用され、Nguardサブバンドは使用されず、かつシステムがスペクトル・マスク要件を満たすことを可能にするためにガード・サブバンドとして役立ち、ここに、N= Ndata+ Npilot+ Nguardである。単純化のため、以下の記述は、Nサブバンドをすべてデータ伝送に使用することができると仮定する。
【0021】
図1は周波数ホッピングOFDMAシステムの従来のパイロット送信方式100を示す。図1は縦軸が周波数を表わし、水平軸が時間を表すことによって、周波数-時間平面のパイロットおよびデータ伝送を示す。この例について、N=8であり、8つのサブバンドが1〜8のインデックスを割り当てられる。最大8つのトラフィックチャンネルが定義されることができ、それによって各トラフィックチャンネルは各ホップ期間に8つのサブバンドのうちの1つを使用する。ホップ期間は与えられたサブバンドにかけられる時間期間であり、1つまたは多数のOFDMシンボルの持続期間に等しいと定義されることができる。
【0022】
各トラフィックチャンネルは異なるFH系列に関係している。すべてのトラフィックチャンネルのためのFH系列はFH関数f(k,T)で生成され、ここにkがトラフィックチャンネル番号を表し、Tがホップ期間の単位に与えられたシステム時間を表す。Nの異なるFH系列は、FH関数f(k,T)においてkのN異なる値で生成されることができる。各トラフィックチャンネルのFH系列は、各ホップ期間にそのトラフィックチャンネルのために使用する特別のサブバンドを示す。明瞭さのため、図1は1つのトラフィックチャンネルのために使用されたサブバンドを示す。このトラフィックチャンネルは、そのFH系列によって決定された偽似乱数のやり方でサブバンドからサブバンドへホップすることが図1で見られる。
【0023】
従来のパイロット送信方式100について、Pパイロット・シンボル(塗りつぶしたボックスとして描かれた)のグループは、各ホップ期間に一群のデータ・シンボル(斜線のボックスとして描かれた)とともにTDM方式で送信され、ここにP≧1である。典型的に、Pは、受信機が各ホップ期間のチャンネル応答を独立して推定することを可能にするために必要とされるパイロット・シンボルの数である。Pパイロット・シンボルは、各ホップ期間に必要とされる固定されたオーバーヘッドを表わす。この固定されたオーバーヘッドは、ホップ期間が減少するとき送信のより大きな割合になる。周波数ホッピング・レートは、パイロット・オーバーヘッドによってこのように抑制される。
【0024】
多搬送波通信システムにおいて高速周波数ホッピングで使用するのに適したパイロット送信方式がここに提供される。これらのパイロット送信方式は、逆方向リンク上の使用によく適しているが、順方向リンクに使用されることもできる。明瞭さのため、これらのパイロット送信方式は、OFDMAシステムの逆方向リンクのために特に以下に述べられる。
【0025】
図2は周波数ホッピングOFDMAシステムのためのTDM/CDMパイロット送信方式200を示す。このパイロット送信方式について、各ユーザはユーザのデータ伝送と時分割多重化された広帯域パイロットを送信する。広帯域パイロットはすべてのNサブバンド上で送信され、受信機(例えば、基地局)が同時に全体のチャンネル応答を推定することを可能にする。下記に述べられるように、広帯域パイロットは直接系列スペクトラム拡散処理を使用して、時間領域において生成されることができる。
【0026】
広帯域パイロットはTp秒、すなわちTp=Np・Tsの持続期間を有し、ここにNpは広帯域パイロットが送信されるOFDMシンボル期間の数であり、Tsは1つのOFDMシンボルの持続期間である。図2に示された例について、Tp=2・Tsであり、ここに1つのホップ期間が1つのOFDMシンボル期間に相当する。一般に、パイロット持続期間Tpは、受信機がユーザの各々のために十分に正確なチャンネル応答推定値を得ることを可能にするように、十分に長くなるように選択される。パイロット持続期間Tpは、各ユーザに利用可能な送信電力の量、すべてのユーザについて予想される最悪の場合のチャンネル条件などのような様々な要因に依存し得る。
【0027】
広帯域パイロットはTw秒ごとに送信され、Tw秒の周期性を持っている。図2に示された例について、Tw=14・Tsである。一般に、パイロット周期性Twは通信チャネルのコヒーレンス時間τより短いように、すなわち、Tw<τとなるように選択されることができる。コヒーレンス時間は通信チャネルが本質的に一定である時間間隔である。Tw<τに選択することにより、チャンネル応答推定値は広帯域パイロット・バースト間の全体のTw秒について有効であることを保証することができる。
【0028】
TDM/CDMパイロット送信方式について、パイロット・オーバーヘッドはパイロット持続期間Tpおよびパイロット周期性Twによって決定され、それは順次通信チャネルのある特性に(例えば、コヒーレンス時間) に依存する。このパイロット送信方式はパイロット・オーバーヘッドに影響を与えることなく、どんな周波数ホッピング・レートも支援することができる。実際、周波数ホッピング・レートは、ホップ期間(すなわち、シンボル・レート・ホッピング)当たり1つのOFDMシンボルと同じくらい高速となることがあり、それは上述の理由のため非常に望ましい。
【0029】
図2で示されるように、各ユーザの広帯域パイロットはバーストで送信され、そのユーザのためのデータ伝送と干渉しない。セルのすべてのユーザについてパイロット対データの干渉を回避するために、ユーザは同じ時間間隔で広帯域パイロットを送信することができる。この場合、各セルのすべてのユーザについての広帯域パイロットはそれらのデータ伝送と干渉しない。さらに、これらのユーザが直交FH系列を使用するので、各セルのすべてのユーザのデータ伝送は互いに干渉しない。
【0030】
すべてのユーザによる広帯域パイロットの同時の送信は、これらの広帯域パイロットが互いに干渉するだろうということを示唆する。パイロット対パイロットの干渉を緩和するために、すべてのユーザの広帯域パイロットは“直交”されることができる。広帯域パイロットの直交化は様々な方法で達成され、それらのうちのいくらかが以下に述べられる。
【0031】
一実施例では、各ユーザのパイロット・シンボルは、ユーザに固有の直交コードで“カバー”される。カバーすることは、送信されるべきパイロット・シンボルがWチップ直交コードのすべてのWチップにより乗算され、さらに処理および送信されるWカバーされたチップを得るための処理である。直交コードはウォルシュ・コード、直交変数拡散因子(OVSF)コード、準直交関数(QOF)などであり得る。各ユーザのカバーされたパイロットは、次にすべてのユーザに共通のPNコードですべてのNサブバンドを横切ってスペクトル的に拡散される。一般に、よいPNコード(例えば、フラットなスペクトル応答、異なる時間オフセットで低いあるいはゼロの相互相関など)に通常関連する特性を有するどんなPNコードも、スペクトル拡散のために使用されてもよい。PNコードはまたスクランブルコードあるいは他の何らかの用語として呼ばれることがある。
【0032】
別の実施例では、各ユーザのパイロット・シンボルは、そのユーザに固有のPNコードですべてのNサブバンドを横切ってスペクトル的に拡散される。この実施例については、PNコードは直交化およびスペクトル拡散の両方のために使用される。ユーザに固有のPNコードは、共通のPNコードの異なる時間的シフトであるように定義されており、IS-95およびIS-2000システムにおける異なる基地局のための短いPNコードの異なる時間的シフトを使用することと類似する。この場合、ユーザはそれぞれ一意的な時間的シフトを割り当てられ、また、そのユーザのためのPNコードは割り当てられた時間的シフトによって識別されることができる。共通のPNコードはPN(n)として表わされることができ、ユーザxに割り当てられた時間的シフトはΔTxとして表わされることができ、ユーザxに関するPNコードはPN(n+ΔTx )として表わされることができる。
【0033】
両方の実施例について、各ユーザの広帯域パイロットは、符合分割多重化と時分割多重化の両方がなされる。明瞭さのために、次の記述は、各ユーザの広帯域パイロットがユーザに固有のPNコードでスペクトル的に拡散され、それによって他のユーザからのパイロット干渉を抑える実施例についてである。
【0034】
図2を参照すると、広帯域パイロットがCDMを使用して送信され、データ伝送がOFDMを使用して送信される。CDM/TDMパイロット送信方式のための送信機および受信機の処理が以下に述べられる。
【0035】
図3は周波数ホッピングOFDMAシステムの連続的なCDMパイロット送信方式300を示す。このパイロット送信方式に関して、各ユーザはデータ伝送上重ねられる(すなわち、付加される)広帯域パイロットを連続的に送信する。再び、広帯域パイロットはすべてのNサブバンド上で送信され、受信機(例えば、基地局)が全体のチャンネル応答を推定することを可能にする。
【0036】
連続的な広帯域パイロットは、受信機がチャンネル応答の高品質推定値を得ることを依然として可能にしながら、低い電力レベルで送信されることができる。これは、受信機が多くの受信されたパイロット・チップを統合/累積でき、CDM統合からの重要な信号処理利得、同様にCDMAシステムで達成された利得を実現するためである。多くの受信されたパイロット・チップ上の統合は、通信チャネルが多数のOFDMシンボル期間にわたってコヒーレントであるので、可能である。
【0037】
各ユーザの連続的な広帯域パイロットは互いに干渉をする。TDM/CDMパイロット送信方式と同様に、すべてのユーザの広帯域パイロットはパイロット対パイロット干渉を緩和するために直交されてもよい。すべてのユーザの広帯域パイロットの直交化およびスペクトル拡散は、上述されたように、(1)異なる直交コードおよび共通のPNコード、または(2)異なるユーザ固有PNコードで達成されることができる。明瞭さのために、次の記述は、各ユーザの広帯域パイロットが直交され、他のユーザからのパイロット干渉を抑えるためにユーザに固有のPNコードでスペクトル的に拡散されると仮定する。
【0038】
各ユーザの連続的な広帯域パイロットはまた、そのユーザのデータ伝送ならびに他のユーザのデータ伝送に干渉する。このパイロット対データ干渉は図3で示され、データ・シンボルのボックスが暗くされ、広帯域パイロットがこれらのデータ・シンボルに重ねられることを示す。しかしながら、上に注意したように、送信電力の小さな量だけが各ユーザの連続的な広帯域パイロットに必要とされる。したがって、すべてのユーザの広帯域パイロットのために各ユーザのデータ伝送によって観察された全体のパイロット干渉は大きさにおいて小さい。さらに、以下に述べられるように、受信機は広帯域パイロットによる干渉を推定し、かつ打ち消すことが可能である。
【0039】
連続的なCDMパイロット送信方式(およびまたTDM/CDMパイロット送信方式)に関して、パイロット・オーバーヘッドは、広帯域パイロットのために使用された送信電力の量対データ伝送に使用された送信電力の量によって決定される。パイロット・オーバーヘッドはこのように固定され、周波数ホッピング・レートに依存しない。連続的なCDMパイロット送信方式はパイロット・オーバーヘッドに影響を与えることなく、どんな周波数ホッピング・レート(シンボル・レート・ホッピングを含んでいる)も支援することができる。
【0040】
TDM/CDMパイロット送信方式および連続的なCDMパイロット送信方式の両方について、各ユーザからの広帯域パイロットは、典型的に予め定められた電力レベルで送信される。しかしながら、広帯域パイロットはまた、閉じた電力制御ループによって制御され得る電力レベルで送信されることもできる。
【0041】
図4は複数のユーザを支援する典型的なOFDMAシステム400を示す。システム400は、複数の端末420のために通信を提供する複数の基地局410を含んでいる。基地局は端末と通信するために使用される固定局であり、基地トランシーバー・サブシステム(BTS)、アクセス・ポイント、ノードBまたは他の何らかの用語で呼ばれることもある。端末420は典型的にシステムの全体にわたって分散し、各端末は固定または移動であることができる。端末はまた、移動局、ユーザ設備(UE)、無線通信装置または他の何らかの用語で呼ばれることもある。各端末は、いずれか所与の瞬間に、1つ以上の基地局と順方向リンク上で、および/または1つ以上の基地局と逆方向リンク上で通信することができる。これは、端末が活動的であるか否か、ソフトハンドオフが支援されているか否か、端末がソフトハンドオフにあるか否かに依存する。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は基地局から端末へ通信リンクを指し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は端末から基地局への通信リンクを指す。単純化のために、逆方向リンク上の送信だけが図4で示される。
【0042】
システム・コントローラ430が基地局410へ結合し、(1)これらの基地局のための調整と制御、(2)これらの基地局間のデータの発送、および(3)これらの基地局により供給される端末のアクセスと制御のような複数の機能を行なうことができる。
【0043】
図5Aは、OFDMAシステム400における端末の1つである端末420xの実施例のブロック図を示す。単純化のために、端末420xの送信機部分だけが図5Aで示される。
【0044】
端末420x内では、エンコーダ/インターリーバ512がデータ源510からトラフィックデータを、およびコントローラ540からおそらく制御データおよび他のデータを受け取る。エンコーダ/インターリーバ512は、符号化されたデータを提供するために受け取られたデータをフォーマット化し、コード化し、インターリーブする。その後、変調器514は1つ以上の変調方式(例えば、QPSK、M-PSK、M-QAMなど)に従って、符号化されたデータを変調し、変調シンボル(または単に“データ・シンボル”)を提供する。各変調シンボルはその変調シンボルに使用された変調方式の信号コンステレーションにおける特定のポイントについての複素数値である。
【0045】
OFDM変調器520はデータ・シンボルに対して周波数ホッピングおよびOFDM処理を行なう。OFDM変調器520内では、TX FHプロセッサ522はデータ・シンボルを受け取り、端末の420xに割り当てられたトラフィックチャンネルのためのFH系列によって決定された、適切なサブバンド上にこれらのデータ・シンボルを提供する。このFH系列は、各ホップ期間に使用する特定のサブバンドを示し、コントローラ540によって提供される。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、図2示されるように、TX FHプロセッサ522はデータ伝送の期間にのみデータ・シンボルを提供する。連続的なCDMパイロット送信方式については、図3で示されるように、TX FHプロセッサ522は各ホップ期間にデータ・シンボルを継続的に提供する。どんな場合でも、データ・シンボルはFH系列によって決定された偽似乱数のやり方で、サブバンドからサブバンドへダイナミックにホップする。各OFDMシンボル期間については、TX FHプロセッサ522はNサブバンドのためにN“送信”シンボルを提供する。これらのN送信シンボルは、データ伝送(データが送信されている場合)に使用されたサブバンドのための1つのデータ・シンボル、およびデータ伝送に使用されない各サブバンドに対するゼロの信号値からなる。
【0046】
逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット524は、各OFDMシンボル期間についてN送信シンボルを受け取る。その後、IFFTユニット524は、N-ポイント逆FFTを使用して、N送信シンボルを時間領域へ変換し、N時間領域“データ”チップを含んでいる“変換された”シンボルを得る。各データ・チップは1つのチップ時期に送信されるべき複素数値である。(チップレートはシステムの全体的な帯域幅と関係がある)。サイクリックプレフィックス発生器526は、各変換されたシンボルのNデータ・チップを受け取り、変換されたシンボルの部分を繰り返し、N+Cpデータ・チップを含んでいるOFDMシンボルを形成する。ここにCpは繰り返されているデータ・チップの数である。繰り返された部分はしばしばサイクリックプレフィックスと呼ばれ、周波数選択性フェージングによって引き起こされたシンボル間干渉(ISI)を阻止するために使用される。OFDMシンボル期間は1つのOFDMシンボルの持続期間に相当し、それはN+ Cpチップ期間である。サイクリックプレフィックス発生器526は、OFDMシンボルのストリームのためのデータ・チップのストリームを供給する。
【0047】
送信(TX)パイロット・プロセッサ530は、データ・チップおよび少なくとも1つのパイロット・シンボルのストリームを受け取る。TXパイロット・プロセッサ530は、データ・チップで時分割多重化された(TDM/CDMパイロット送信方式に関して)か、データ・チップ上に重ねられた(連続的なCDMパイロット送信方式に関して)いずれか一方の広帯域パイロットを生成する。TXパイロット・プロセッサ530は“送信”チップのストリームを供給する。TDM/CDMパイロット送信方式については、各送信チップはデータ・チップあるいはパイロット・チップのいずれかである。連続的なCDMパイロット送信方式については、各送信チップはデータ・チップおよびパイロット・チップの合計である。送信機ユニット(TMTR)532は、送信チップのストリームを処理して変調された信号を得、それはアンテナ534から基地局に送信される。
【0048】
図5BはOFDMAシステム400における基地局の1つである、基地局410xの実施例のブロック図を示す。単純化のために、基地局410xの受信機部分だけが図5Bで示される。
【0049】
端末の420xによって送信された変調された信号は、アンテナ552によって受信される。アンテナ552からの受信された信号は、受信機ユニット(RCVR)554に提供されかつ受信機ユニットよって処理されてサンプルを提供する。受信機ユニット554はさらにサンプルレート変換(受信機サンプリング・レートからチップレートへ)、周波数/位相補正およびサンプルの他の前処理を行なうことができる。受信機ユニット554は、“受信”チップのストリームを提供する。
【0050】
受信(RX)パイロット・プロセッサ560は、受信されたチップのストリームを受け取りかつ処理し、端末420xによって送信された広帯域パイロットおよびデータ・チップを回復する。RXパイロット・プロセッサ560のいくつかの設計が以下に述べられる。RXパイロット・プロセッサ560は、受信されたデータ・チップのストリームをOFDM復調器570へ、チャンネル利得推定値をデジタル信号プロセサ(DSP)562に供給する。DSP 562はチャンネル利得推定値を処理し、下記に述べられるように、データ復調に使用されるチャンネル応答推定値を得る。
【0051】
OFDM復調器570内では、サイクリックプレフィックス削除ユニット572が受信されたデータ・チップのストリームを受け取り、受信され変換されたシンボルを得るために、各受信されたOFDMシンボルに追加されたサイクリックプレフィックスを削除する。その後、FFTユニット574がN-ポイントFFTを使用して、各受信され変換されたシンボルを周波数領域へ変換し、NサブバンドについてのN受信シンボルを得る。RX FHプロセッサ576は各OFDMシンボル期間の間N受信シンボルを得て、そのOFDMシンボル期間に受信されたデータ・シンボルとして適切なサブバンドからの受信シンボルを提供する。そこから各OFDMシンボル期間の受信データ・シンボルを得る特定のサブバンドは、端末420xに割り当てられたトラフィックチャンネルのためのFH系列によって決定される。このFH系列はコントローラ590によって提供される。端末420xによるデータ伝送がサブバンドからサブバンドへダイナミックにホップするので、RX FHプロセッサ576は、端末420xのTX FHプロセッサ522と一致して作動し、適切なサブバンドからの受信データ・シンボルを提供する。基地局410xでRX FHプロセッサ576によって使用されるFH系列は、端末420xでTX FHプロセッサ522によって使用されるFH系列と同じである。さらに、基地局410xおよび端末420xのFH系列は同期される。RX FHプロセッサ576は、復調器580に受信データ・シンボルのストリームを供給する。
【0052】
復調器580は、受信データ・シンボルを受け取りDSP 562からのチャンネル応答推定値を用いてコヒーレントに復調し、回復されたデータ・シンボルを得る。チャンネル応答推定値はデータ伝送に使用されたサブバンドに関するものである。復調器580は、復調されたデータを得るために回復されたデータ・シンボルをさらにデマップする。その後、デインターリーバ/デコーダ582は、解読されたデータを提供するために復調されたデータをデインターリーブおよびデコードし、それは記憶のためにデータシンク584に供給されることができる。一般に、基地局410xのユニットによる処理は、端末420xの対応するユニットによって行なわれる処理に相補的である。
【0053】
コントローラ540および590は、端末420xおよび基地局410xにおける動作を指示する。メモリ・ユニット542および592は、コントローラ540および590によって使用されるプログラム・コードおよびデータの記憶装置をそれぞれ供給する。コントローラ540および590は、さらにパイロットに関連する処理を行なってもよい。例えば、端末420xのための広帯域パイロットがそれぞれ送信および受信されるべきときに、コントローラ540および590は時間間隔を決定してもよい。
【0054】
明瞭さのために、図5Aおよび5Bは、逆方向リンク上のパイロットおよびデータの送信と受信をそれぞれ示す。同様なまたは異なる処理が順方向リンク上でパイロットおよびデータ伝送のために行なわれることができる。
【0055】
図6AはTXパイロット・プロセッサ530aのブロック図を示し、それはTDM/CDMパイロット送信方式のために使用されてもよい。TXパイロット・プロセッサ530aは、図5Aの中のTXパイロット・プロセッサ530の一実施例であり、パイロット発生器610、乗算器616およびマルチプレクサ(MUX)618を含んでいる。
【0056】
パイロット発生器610内では、乗算器612がパイロット・シンボルを受け取りPNコード PNx(n)と乗算し、パイロット・チップのストリームを提供する。パイロット・シンボルは、端末420xおよび基地局410xの両方によってアプリオリに知られている、実数または複素数値であることができる。PNコードPNx(n)は端末420xに割り当てられたものであり、ここに“n”はチップ・インデックスである。PNコードは、それによって各ユーザが共通のPNコードPN(n)の異なる時間的シフトΔTxを割り当てられる実施例について、PNx(n)=PN(n+ΔTx )として表されることができる。乗算器614は、パイロット・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kpで尺度調整し、尺度調整されたパイロット・チップのストリームを提供する。乗算器616は、データ・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kdで尺度調整し、尺度調整されたデータ・チップのストリームを提供する。尺度変調係数KpおよびKdはそれぞれ広帯域パイロットおよびデータ・シンボルのために使用される送信電力を決定する。マルチプレクサ618は、尺度調整されたパイロット・チップのストリームを有する尺度調整されたデータ・チップのストリームを受け取りかつ多重化し、送信チップのストリームを提供する。多重化はコントローラ540によって提供されるTDM制御に従って行なわれる。
【0057】
図6BはTDM/CDMパイロット送信方式についてのタイミング図を示す。TXパイロット・プロセッサ530aからの送信チップは、パイロット・チップで時分割多重化されたデータ・チップからできている。TDM制御はデータ・チップおよびパイロット・チップが送信チップとしていつ提供されるか決める。PNコード PNx(n) の長さは、Np・(N+Cp) チップである、1つの広帯域パイロット・バーストの持続期間と等しくなるように選択されることができる。代りに、PNコード長は、多数のOFDMシンボルの持続期間、多数の広帯域パイロット・バーストの持続期間、または他の何らかの持続期間と等しくなるように選択されることもできる。
【0058】
図6CはTXパイロット・プロセッサ530bのブロック図を示し、それは連続的なCDMパイロット送信方式のために使用されてもよい。TXパイロット・プロセッサ530bは、図5Aの中のTXパイロット・プロセッサ530の別の実施例であり、パイロット発生器620、乗算器626および合計器628を含んでいる。
【0059】
パイロット発生器620内では、乗算器622はパイロット・シンボルを受け取り、端末420xに割り当てられたPNコードPNx(n)を乗算し、パイロット・チップのストリームを提供する。乗算器624はパイロット・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kpで尺度調整し、尺度調整されたパイロット・チップのストリームを提供する。乗算器626はデータ・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kdで尺度調整し、尺度調整されたデータ・チップのストリームを提供する。合計器628は、尺度調整されたパイロット・チップのストリームと尺度調整されたデータ・チップのストリームを受け取りかつ合計し、送信チップのストリームを提供する。
【0060】
図6Dは連続的なCDMパイロット送信方式についてのタイミング図を示す。TXパイロット・プロセッサ530bからの送信チップはパイロット・チップに重ねられた(すなわち、加算された)データ・チップからできている。PNコードPNx(n)の長さは、N+Cpチップである、1つのOFDMシンボルの持続期間に等しくなるように選択されることができる。代りに、PNコード長は、多数のOFDMシンボルの持続期間または他の何らかの持続期間と等しくなるように選択されることもできる。
【0061】
図6Aおよび6Cは、直接系列スペクトラム拡散処理を使用して、時間領域の広帯域パイロットの生成を示す。広帯域パイロットはまた他の方法で生成されてもよく、これも発明の範囲内である。例えば、広帯域パイロットは周波数領域で生成されてもよい。この実施例については、パイロット・シンボルは、TDMパイロット送信方式に関してはパイロット・バーストの間、または連続的なパイロット送信方式に関しては連続的に、Nサブバンドの各々で送信されることができる。Nサブバンド上のNパイロット・シンボルは直交コード、即ちPNコードで直交され、基地局が多数の端末によって同時に送信された多数の周波数領域広帯域パイロットを個々に識別し回復することを可能にする。
【0062】
図7AはRXパイロット・プロセッサ560aのブロック図を示し、それはTDM/CDMパイロット送信方式のために使用されてもよい。RXパイロット・プロセッサ560aは図5Bの中のRXパイロット・プロセッサ560の一実施例であり、デマルチプレクサ(Demux)712およびレイク受信機720を含んでいる。
【0063】
デマルチプレクサ712は、受信機ユニット554から受信されたチップのストリームを受け取り、端末420xによって行なわれた多重化に相補的なやり方でこれらのチップをデマルチプレックスする。デマルチプレックスは、図5Bで示されるように、コントローラ590によって提供されるTDM制御で行なわれる。デマルチプレクサ712は、OFDM復調器570へ受信されたデータ・チップを提供し、レイク受信機720に受信されたパイロット・チップを提供する。
【0064】
基地局410xの受信信号は、端末420xによって送信された、変調された信号の複数のインスタンス(あるいはマルチパス成分)を含み得る。各マルチパス成分は基地局410xにおける特別の複合チャンネル利得および特別の到着時刻に関係している。各マルチパス成分のチャンネル利得および到着時刻は、そのマルチパス成分についての伝搬パスによって決定される。探索器(図7Aに示されない)は、受信された信号中の強いマルチパス成分を探索し、十分な強さである各発見されたマルチパス成分のタイミングに供給する。CDMAシステムで行なわれる探索処理と同様に、強いマルチパス成分を探索するために、探索器は受信されたチップを様々な時間オフセットでPNコードPNx(n)と相関させる。非連続(即ち、ゲート制御された)パイロットを探索する技術は、一般に割り当てられ、2001年5月1日にファイルされたU.S.特許出願シリアルNo.09/846,963、表題“Method and Apparatus for Searching a Gated Pilot”に記述される。
【0065】
レイク受信機720はMフィンガー・プロセッサ722a乃至722mを含み、ここにM>1である。各フィンガー・プロセッサ722は探索器によって発見された、異なるマルチパス成分を処理するように割り当てられることができる。各割り当てられたフィンガー・プロセッサ722内では、乗算器724は受信されたパイロット・チップに遅延されたPNコードPNx(n+τi)を乗算して逆拡散チップを提供する。PNコードPNx(n+τi)は端末420xに割り当てられたPNコードPNx(n)の遅延されたバージョンであり、ここにτiはフィンガー・プロセッサによって処理されているi番目のマルチパス成分の到着時刻に対応する時間オフセットである。次に、アキュムレータ(ACC)726はNaccチップ期間にわたって逆拡散されたチップを蓄積し、割り当てられたマルチパス成分のチャンネル利得推定値Giを提供する。蓄積期間NaccはACC制御によって決定され、パイロット・バースト持続期間、PNコード長、または他の何らかの時間間隔と等しくなるように選択されることができる(パイロット・バースト持続期間はPNコード長と等しくてもよく等しくなくてもよい)。Mフィンガー・プロセッサ722a乃至722mは、異なる時間オフセットを有するMの異なるマルチパス成分までのために、Mチャンネル利得推定値まで提供することができる。マルチプレクサ728は、割り当てられたフィンガー・プロセッサ722からのチャンネル利得推定値を多重化する。レイク受信機720からのチャンネル利得推定値は、端末420xのための通信チャネルの不揃い間隔の時間領域チャンネル・インパルス応答を表わし、ここに間隔はこれらのチャンネル利得推定値に関連した時間オフセットτiにより決定される。
【0066】
図7AはさらにDSP 562aを示し、それは図5Bの中のDSP 562の一実施例である。DSP 562aの中では、補間器752がレイク受信機720からチャンネル利得推定値を受け取り、これらの不揃い間隔のチャンネル利得推定値上で補間を行ない、端末420xの推定されたチャンネル・インパルス応答を表わすNチップ離間利得値を提供する。チャンネル利得推定値の補間はそれらの関連する時間オフセットτiに基づいて行なわれる。補間は、技術において知られているように、線形の補間または他の何らかの補間技術を使用して行なわれることができる。FFTユニット754は補間器752からNチップ離間利得値を受け取り、これらのN利得値上でN-ポイントFFTを行ない、N周波数-領域値を提供する。これらのN周波数-領域値は、端末420xのための通信チャネルのNサブバンドについてのチャンネル応答の推定値である。
【0067】
TDM/CDMパイロット送信方式に関して、図2で示されるように、広帯域パイロットはバーストで送信され、また、データ・シンボルはこれらのパイロット・バースト間で送信される。FFT 754は、各広帯域パイロット・バーストのチャンネル応答推定値を提供する。補間器756はFFT 754からチャンネル応答推定値を受け取りかつ補間し、データ伝送に使用された各サブバンドの補間されたチャンネル応答推定値を提供する。補間器756は線形の補間または他の何らかのタイプの補間を行なうことができる。復調器580は受信されたデータ・シンボルをコヒーレントに復調するために補間されたチャンネル応答推定値を使用する。代りに、補間器756は、データ伝送に使用された各サブバンドについて最も近いパイロット・バーストから得られたチャンネル応答推定値を単に提供することもできる。
【0068】
図7BはRXパイロット・プロセッサ560bのブロック図を示し、それは連続的なCDMパイロット送信方式に使用されてもよい。RXパイロット・プロセッサ560bは、図5Bの中のRXパイロット・プロセッサ560の別の実施例であり、レイク受信機720およびオプションのパイロット干渉キャンセラー730を含んでいる。
【0069】
パイロット干渉キャンセラー730は、受信機ユニット554から受信されたチップのストリームを受け取り、以下に記述される方法でこれらのチップを処理し、受信されたデータ・チップを提供する。パイロット干渉キャンセラー730が存在しない場合、受信されたチップは受信されたデータ・チップとして直接提供されることができる。レイク受信機720は、図7Aのために上に記述された方法で受信されたチップを受け取りかつ処理する。各アキュムレータ726の蓄積間隔Naccは1つのOFDMシンボル期間、多数のOFDMシンボル期間、PNコード長、または他の何らかの時間間隔であるように選択されることができる。レイク受信機720内のMフィンガー・プロセッサ722a乃至722mは、端末420xの推定されたチャンネル・インパルス応答のためのMチャンネル利得推定値まで提供することができる。
【0070】
DSP 562bはレイク受信機720からチャンネル利得推定値を受け取りかつ処理し、端末420xのためのチャンネル応答推定値を提供する。DSP 562bは補間器762、FFTユニット764およびフィルタ766を含んでいる。補間器762およびFFTユニット764は、図7Aにおいて補間器752およびFFTユニット754に関して上述された方法でそれぞれ作動する。フィルタ766はチャンネル応答推定値をフィルタにかけ、データ伝送に使用された各サブバンドのフィルタにかけられたチャンネル応答推定値を供給する。復調器580はフィルタにかけられたチャンネル応答推定値を使用し、受信されたデータ・シンボルをコヒーレントに復調する。
【0071】
図7CはRXパイロット・プロセッサ560b内のパイロット干渉キャンセラー730の実施例のブロック図を示す。パイロット干渉キャンセラー730はKパイロット干渉推定器760a乃至760kを含み、ここにK>1である。各パイロット干渉推定器760は1つの端末によるパイロット干渉を推定するために使用されることができる。明瞭さのために、次の記述は1つのパイロット干渉推定器760xについてであり、それは端末420xからのパイロット干渉を推定するために使用される。
【0072】
パイロット干渉推定器760xはMパイロット発生器762a乃至762mおよび合計器768を含んでいる。各パイロット発生器762はレイク受信機720によって処理されている、異なるマルチパス成分に割り当てられ、即ち、1つのパイロット発生器762が各割り当てられたフィンガー・プロセッサ722に関係している。各パイロット発生器762に割り当てられたマルチパス成分は、遅延されたPNコードPNx(n+τi) およびチャンネル利得推定値Giに関係しており、それは関連するフィンガー・プロセッサ722によって提供される。各パイロット発生器762内では、パイロット・シンボルは乗算器764によって遅延されたPNコード PNx(n+τi)と乗算され、さらに乗算器766によってチャンネル利得推定値Giと乗算され、割り当てられたマルチパス成分のパイロット・チップ推定値を提供する。そして合計器768がすべての割り当てられたパイロット・プロセッサ762からのパイロット・チップ推定値を合計し、端末420xによるパイロット干渉を提供する。
【0073】
合計器770は処理されているすべての端末のパイロット干渉を受け取りかつ合計し、全体のパイロット干渉を提供する。合計器772は受信されたチップからの全体のパイロット干渉を引算し、受信されたデータ・チップを提供する。
【0074】
図8Aは、無線多搬送波通信システム(例えば、OFDMAシステム)におけるTDM/CDMパイロット送信方式を用いた広帯域パイロットを送信する過程810のフローダイアグラムを示す。少なくとも1つのパイロット・シンボルがPNコード(例えば、直接系列スペクトラム拡散処理を使用する時間領域において)で処理され、広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得る(ステップ812)。PNコードはパイロット・シンボルをスペクトル的に拡散し、かつ広帯域パイロットの送信エンティティを一意的に識別するために使用される。データ・シンボルは多搬送波変調方式(例えば、OFDM)に従って処理され、データ・チップの系列を得る(ステップ814)。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信されることになっている場合、各ホップ期間にデータ・シンボルのために使用する特定のサブバンドは、FH系列によって決定される。パイロット・チップの系列およびデータ・チップの系列は、2つの尺度調整係数で尺度調整され、広帯域パイロットおよびデータ・シンボルのための送信電力を制御することができる。パイロット・チップの系列はデータ・チップの系列と時分割多重化され、パイロットおよびデータ・チップのTDM系列を得る(ステップ816)。パイロットおよびデータ・チップのTDM系列はさらに処理され送信される(ステップ818)。
【0075】
図8Bは、無線多搬送波通信システムにおける連続的なCDMパイロット送信方式を用いた広帯域パイロットを送信する過程830のフローダイアグラムを示す。少なくとも1つのパイロット・シンボルがPNコードで処理され、パイロット・チップの系列を得る(ステップ832)。データ・シンボルがデータ・チップの系列を得るために処理される(ステップ834)。ステップ832および834は図8Aのステップ812および814にそれぞれ対応する。パイロット・チップの系列はデータ・チップの系列と合計され、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得る(ステップ836)。結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列はさらに処理され送信された(ステップ838)。
【0076】
図8Cは、無線多搬送波通信システムにおいて、TDM/CDMパイロット送信方式を用いて送信された広帯域パイロットを受信する過程850のフローダイアグラムを示す。受信されたチップの系列が得られ(ステップ852)かつデマルチプレックスされ、受信されたパイロット・チップの系列および受信されたデータ・チップの系列を得る(ステップ854)。受信されたパイロット・チップの系列はPNコード(例えば、レイク受信機を使用して)で処理され、多数の伝搬パスについてチャンネル利得推定値を得る(ステップ856)。このPNコードは、その広帯域パイロットが処理されている送信エンティティに割り当てられたコードである。チャンネル利得推定値はチップ離間利得値の系列を得るためにさらに処理され(例えば、補間され)、その後、それは多数のサブバンドについてチャンネル応答推定値を得るために変換される(ステップ858)。
【0077】
受信されたデータ・チップの系列は多搬送波復調方式(例えば、OFDMについて)およびチャンネル応答推定値に従って処理され、送信エンティティによって送信されたデータ・シンボルの推定値である回復されたデータ・シンボルを得る(ステップ860)。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信された場合、各ホップ期間に回復されたデータ・シンボルを得るそこからの特定のサブバンドは、送信エンティティで使用される同じFH系列によって決定される。
【0078】
図8Dは、無線の多搬送波通信システムにおいて、連続的なCDMパイロット送信方式で送信された広帯域パイロットを受信する過程870のフローダイアグラムを示す。送信エンティティによって送信された結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含んでいる受信されたチップの系列が得られる(ステップ872)。受信されたチップの系列は、送信エンティティのためのPNコードで処理され、チャンネル利得推定値を得る(ステップ874)。チャンネル利得推定値はさらに処理され、多数のサブバンドについてチャンネル応答推定値を得る(ステップ876)。
【0079】
パイロット干渉打ち消しは受信されたチップの系列上で行なわれることができ、受信されたデータ・チップの系列を得る(ステップ878)。ステップ878は選択的であり、ダッシュボックスによってそのように示される。パイロット干渉打ち消しは、(1)広帯域パイロット(多数の伝搬パスに関するチャンネル利得推定値を有する)による干渉を推定し、(2)受信されたチップの系列から推定された干渉を打ち消し、受信されたデータ・チップの系列を得ることにより行なわれることができる。多数の送信エンティティによるパイロット干渉は同様の方法で推定され打ち消され得る。受信されたデータ・チップの系列(パイロット干渉打ち消しが行なわれる場合)、あるいは受信されたチップの系列(パイロット干渉打ち消しが行なわれない場合)は、多搬送波復調方式およびチャンネル応答推定値に従って処理され、回復されたデータ・シンボルを得る(ステップ880)。
【0080】
ここに記述されたCDMパイロット送信方式は、OFDMAシステムのために様々な利点を提供することができる。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、受信機は1つのパイロット送信で全体の広帯域チャンネルの推定値を引き出すことができる。連続的なCDMパイロット送信方式に関して、ユーザがデータを送信しており、かつ周波数のホッピングである間さえ、受信機は全体の広帯域チャンネルの推定値を引き出すことができる。両方のパイロット送信方式について、周波数ホッピング・レートはもはやパイロット・オーバーヘッドに影響を及ぼしない。さらに、データ伝送はOFDMシンボル期間ごとに1つのホップ以下の任意の周波数ホッピング・レートでホップすることができる。
【0081】
広帯域パイロットがCDMパイロットであるので、OFDMAシステムはさらに、CDMAシステムの多くの利点から利益を得る。これらの利点は次のものを含んでいる:
より高速の電力制御;
ソフトハンドオフ(基地局が同期している場合、性能がよりよい);
よりよい時間分解能、およびその結果、よりよい時間追跡。
【0082】
複数の端末からの変調された信号は、基地局によって同時に受信され得る。各端末のCDMパイロットは、受信されたパイロットの強度、タイミングおよび周波数回復などのような端末のための様々な測定を得るために処理されることができる。これらの測定は電力制御、ソフトハンドオフおよび他の機能をサポートするために使用されてもよい。基地局で受信されたとき、その変調された信号が基地局で受信機ユニット内にある成分(例えば、ADC)の全ダイナミック・レンジを占めないように、各端末の送信電力が典型的に制御される。パイロット処理がOFDMシンボルの代わりにチップ上で行なわれるので、より高速の電力制御はCDMパイロットで達成されることができる。より高速の電力制御はすべての端末について改善された性能を提供することができる。改善された時間分解能も、OFDMシンボル・レベルの代わりにチップ・レベルでパイロット処理を行なうことから得られることができる。ソフトハンドオフも、CDMパイロットからの改善されたパイロット信号強度測定によってより容易に促進されることができる。
【0083】
ここに記述された技術は、他の無線多搬送波通信システムと同様に周波数ホッピングOFDMAシステムのために使用されてもよい。例えば、これらの技術は、個別の多重トーン(DMT)のような他の多搬送波変調技術を使用するシステムに使用されてもよい。CDMパイロットは周波数ホッピングと共に、または周波数ホッピングなしで使用されることができる。
【0084】
ここに記述された技術は、送信機および受信機において様々な手段によって実装されることができる。送信機および受信機でのパイロットおよびデータ処理は、ハードウェア、ソフトウェアあるいはそれらの組合せで行なわれることができる。ハードウェア実装に関して、処理ユニット(例えば、TXパイロット・プロセッサ530、RXパイロット・プロセッサ560、DSP 562など)は1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラム可能な論理回路(PLD)、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここに記述された機能を行なうように設計された他の電子ユニット、あるいはそれらの組合せで実装されることができる。
【0085】
ソフトウェア実装に関して、送信機および受信機でのパイロットおよびデータ処理は、ここに記述された機能を行なうモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)で実装されることができる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット(例えば、図5Aおよび5Bの中のメモリ・ユニット542および592)に記憶され、プロセッサ(例えば、コントローラ540および590)によって実行されることができる。メモリ・ユニットはプロセッサ内で、あるいはプロセッサの外部で実施されてもよく、プロセッサの外部の場合には、当技術で知られているように様々な手段によってプロセッサに通信的に接続されることができる。
【0086】
示された実施例の前の記述は、どんな当業者も本発明を作りまたは使用することを可能にするために提供される。これらの実施例への様々な修正は当業者に容易に明白であり、ここに定めされた総括的な法則は、発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施例に適用されることができる。したがって、本発明は、ここに示された実施例に限定されることを意図されず、ここに示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【優先権の主張】
【0001】
(関連出願への相互参照)
この出願は、引用文献としてここに組み込まれる、2003年5月12日にファイルされた出願中のシリアルNo.60/470,107の米国仮特許出願、表題“Fast Frequency Hopping with a Code Division Multiplexed Pilot in an OFDMA System”の優先権の利益を要求する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に、通信に関し、より詳細には、直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムにおける符合分割多重(CDM)パイロットにより高速周波数ホッピングを支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
周波数ホッピングスペクトラム拡散(FH SS)通信システムでは、データは異なる時間間隔に異なる周波数サブバンドまたは副搬送波上で送信され、それはまた“ホップ期間”と呼ばれる。これらの周波数サブバンドは、直交周波数分割多重化(OFDM)、他の多搬送波変調技術または他の何らかの構成物によって提供され得る。FHSSによって、データ伝送は偽似乱数方法でサブバンドからサブバンドへホップする。このホッピングは周波数ダイバーシチを提供し、データ伝送が狭帯域干渉、ジャミング、フェージングなどのような有害なパス結果によりよく耐えることを可能にする。
【0004】
OFDMAシステムはOFDMを利用し、多数のユーザを同時に支援することができる。周波数ホッピングOFDMAシステムについては、各ユーザのためのデータは、ユーザに割り当てられた特定の周波数ホッピング(FH)系列を使用して送信される。FH系列は、各ホップ期間にデータ伝送のために使用する特定のサブバンドを示す。多数のユーザのための多数のデータ伝送は、異なるFH系列を使用して同時に送られることができる。これらのFH系列は、1つのデータ伝送だけが各ホップ期間に各サブバンドを使用するように、互いに直交するように定められる。直交FH系列の使用によって、セル内干渉が回避され、多数のデータ伝送は互いに干渉せず、その間、周波数ダイバーシチの利点を享受する。
【0005】
OFDMAシステムは多数のセルで展開され、ここでセルは典型的に基地局および/またはそのカバー領域を指す。1つのセルの与えられたサブバンド上のデータ伝送は、近隣のセルの同じサブバンド上の別のデータ伝送へ干渉として作用する。セル間干渉を無作為化するために、各セルのFH系列は典型的に、近隣のセルのためのFH系列に関して偽似乱数であるように定められる。偽似乱数のFH系列の使用によって、干渉ダイバーシチが達成され、また、与えられたセルのユーザのためのデータ伝送は、十分に長い時間期間にわたって、他のセルの他のユーザのためのデータ伝送からの平均干渉を観察するであろう。
【0006】
セル間干渉は、任意の与えられた瞬間にサブバンドからサブバンドへ著しく変わる場合がある。サブバンドを横切って干渉における変化を説明するために、マージンがデータ伝送のデータレートの選択に典型的に使用される。大きいマージンは、干渉での変動性が大きい場合に、データ伝送のために低いパケット誤り率(PER)を達成するために通常必要とされる。大きいマージンは、データ伝送のためのデータレートのより大きな低下をもたらし、それはシステム容量を制限する。
【0007】
周波数ホッピングはセル間干渉を平均し、必要なマージンを縮小することができる。周波数ホッピング・レートを増加させることは、よりよい干渉平均をもたらし、必要なマージンを減少させる。高速周波数ホッピング・レートは、多くの周波数ホップを横切ってデータをコード化するあるタイプの送信には特に有益であるが、干渉の有害な影響を緩和するために、再送信(ARQ)の自動要請のような他の技術を使用することができない。
【0008】
周波数ホッピング・レートは、一般にチャンネル推定要件によって制限される。OFDMAシステムについては、データ伝送に使用される各サブバンドのチャンネル応答は、典型的に受信機によって推定され、次にサブバンドのためのチャンネル応答推定値はそのサブバンドで受信されたデータ・シンボルをコヒーレントに復調するために使用される。各サブバンドのチャンネル推定は、サブバンドで受信されたパイロット・シンボルに基づいて通常達成される。高速フェージング通信チャネルでは、フェージング・レートは、前のホップから同じサブバンドで受信されたパイロット・シンボルを組み合わせることを通常受信機に禁じる。したがって、各ホップ期間のチャンネル応答を独立して推定するために、受信機が十分に正確なチャンネル応答推定値を得ることができるように、パイロット・シンボルの十分な数がホップ期間に送信される必要がある。これらのパイロット・シンボルは、各ホップ期間の固定されたオーバーヘッドを表わす。この場合、周波数ホッピング・レートを増加させることは、さらにパイロット・オーバーヘッドを増加させる。
【0009】
したがって、OFDMAシステムにおいて、パイロット・オーバーヘッドを増加させることなく高速周波数ホッピングを支援する技術が必要である。
【発明の概要】
【0010】
ここに、多搬送波通信システム(例えば、OFDMAシステム)において、CDMパイロットを用いて高速周波数ホッピングを支援する技術が提供される。システムにおける各送信機(例えば、各端末)は、受信機(例えば、基地局)が全体のチャンネル応答を同時に推定することを可能にするために、すべてのサブバンドで広帯域パイロットを送信する。各送信機の広帯域パイロットは、直接系列スペクトラム拡散処理を使用し、その送信機に割り当てられた擬似乱数(PN)コードに基づいて生成され得る。これは、受信機が多数の送信機によって同時に送信された多数の広帯域パイロットを個々に識別し、かつ回復することを可能にする。時分割多重(TDM)/CDMパイロット送信方式に関して、各送信機はバーストで広帯域パイロットを送信する。連続的なCDMパイロット送信方式に関して、各送信機は、低い送信電力レベルではあるが連続的に広帯域パイロットを送信する。
【0011】
送信機では、少なくとも1つのパイロット・シンボルが広帯域パイロットのためにパイロット・チップの系列を得るために送信機に割り当てられたPNコードで処理される。データ・シンボルは、データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式(例えば、OFDM)に従って処理される。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信されることになっている場合、各ホップ期間にデータ・シンボルのために使用する特別のサブバンドは、送信機に割り当てられたFH系列によって決定される。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、パイロット・チップの系列は、さらに処理されかつ送信されるパイロットおよびデータ・チップのTDM系列を得るために、データ・チップの系列で時分割多重化される。連続的なCDMパイロット送信方式に関して、パイロット・チップの系列は、さらに処理されかつ送信される、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得るために、データ・チップの系列と合計される。
【0012】
受信機では、受信されたチップの系列が最初に得られる。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、受信されたチップの系列は、受信されたパイロット・チップの系列および受信されたデータ・チップの系列を得るために、デマルチプレックスされる。受信されたパイロット・チップの系列(TDM/CDMパイロット送信方式に関して)、または受信されたチップの系列(連続的なCDMパイロット送信方式に関して)は、送信機から受信機への多数の伝搬パスについての時間領域のチャンネル利得推定値を得るために、送信機に割り当てられたPNコードで処理される。レイク受信機が受信機でパイロット処理に使用されることができる。チャンネル利得推定値は、多数のサブバンドのための周波数領域チャンネル応答推定値を得るために、さらに処理され(例えば、補間され)かつ変換される。
【0013】
連続的なCDMパイロット送信方式に関して、パイロット干渉打ち消しが、受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの系列上で(チャンネル利得推定値に基づいて)行なわれることができる。両方のパイロット送信方式について、受信されたデータ・チップの系列(利用可能な場合)、または受信されたチップの系列は、回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式(例えば、OFDMについて)に従って、かつ送信機によって送信されたデータ・シンボルの推定値であるチャンネル応答推定値を用いて処理される。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信された場合、そこからの特別のサブバンドは、各ホップ期間に回復されたデータ・シンボルを得るために、送信機で使用された同じFH系列によって決定される。
【0014】
ここに記述された技術は、パイロット・オーバーヘッドに影響を与えることなく、どんな周波数ホッピング・レートも支援する能力を含む様々な利点を提供することができる。実際、周波数ホッピング・レートは、ホップ期間当たり1つのOFDMシンボルと同じくらい高速となり得る。高速周波数ホッピング・レートは干渉平均を改善し、必要なマージンを縮小することができ、それはシステム容量の利用を改善することができる。
【0015】
発明の種々の態様および実施例は、以下にさらに詳細に記述される。
【0016】
本発明の特徴、特質、および利点は、同様な参照文字が図面を通して相応して識別する図面と共に取られるとき、以下に示された詳細な記述からより明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】周波数ホッピングOFDMAシステムの従来のパイロット送信方式を示す。
【図2】TDM/CDMパイロット送信方式を示す。
【図3】連続的なCDMパイロット送信方式を示す。
【図4】典型的なOFDMAシステムを示す。
【図5A】端末のブロック図を示す。
【図5B】基地局のブロック図を示す。
【図6A】送信(TX)パイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図6B】TDM/CDMパイロット送信方式のためのタイミング図を示す。
【図6C】TXパイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図6D】連続的なCDMパイロット送信方式のためのタイミング図を示す。
【図7A】TDM/CDMパイロット送信方式のための受信(RX)パイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図7B】連続的なCDMパイロット送信方式のためのRXパイロット・プロセッサのブロック図を示す。
【図7C】連続的なCDMパイロット送信方式のためのパイロット干渉キャンセラーのブロック図を示す。
【図8A】TDM/CDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを送信する過程を示す。
【図8B】連続的なCDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを送信する過程を示す。
【図8C】TDM/CDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを受信する過程を示す。
【図8D】連続的なCDMパイロット送信方式で広帯域パイロットを受信する過程を示す。
【詳細な説明】
【0018】
用語“典型的な”は“例、実例、または例証として役立つ”を意味するためにここに使用される。“典型的な”としてここに記述されたどんな実施例あるいは設計も、他の実施例あるいは設計よりも必ずしも好ましいまたは有利であると解釈すべきでない。
【0019】
以下の記述において、“チャンネル利得推定値”は、送信機から受信機までの伝搬パスについての複合チャンネル利得の時間領域推定値である。“チャンネル周波数応答推定値”(または単に“チャンネル応答推定値”)は、送信機と受信機の間の通信チャネルの特別なサブバンドのためのチャンネル応答の周波数領域推定値である(通信チャネルは多くの伝搬パスを含み得る)。以下に述べられるように、チャンネル利得推定値はチャンネル応答推定値を得るために処理され変換されることができる。“チャンネル推定値”は、一般的に通信チャネルのためのチャンネル利得推定値、チャンネル応答推定値または他の何らかのタイプの推定値を指すことができる。
【0020】
OFDMAシステムはOFDMを利用し、それは、全体のシステム帯域幅を多くの(N) 直交サブバンドへ有効に区分する多搬送波変調技術である。これらのサブバンドはまた、一般にトーン、副搬送波、ビンおよび周波数サブチャネルと呼ばれる。OFDMでは、各サブバンドはデータで変調され得るそれぞれの副搬送波に関係している。いくつかのOFDMシステムで、Ndataサブバンドだけがデータ伝送に使用され、Npilotサブバンドがパイロット送信に使用され、Nguardサブバンドは使用されず、かつシステムがスペクトル・マスク要件を満たすことを可能にするためにガード・サブバンドとして役立ち、ここに、N= Ndata+ Npilot+ Nguardである。単純化のため、以下の記述は、Nサブバンドをすべてデータ伝送に使用することができると仮定する。
【0021】
図1は周波数ホッピングOFDMAシステムの従来のパイロット送信方式100を示す。図1は縦軸が周波数を表わし、水平軸が時間を表すことによって、周波数-時間平面のパイロットおよびデータ伝送を示す。この例について、N=8であり、8つのサブバンドが1〜8のインデックスを割り当てられる。最大8つのトラフィックチャンネルが定義されることができ、それによって各トラフィックチャンネルは各ホップ期間に8つのサブバンドのうちの1つを使用する。ホップ期間は与えられたサブバンドにかけられる時間期間であり、1つまたは多数のOFDMシンボルの持続期間に等しいと定義されることができる。
【0022】
各トラフィックチャンネルは異なるFH系列に関係している。すべてのトラフィックチャンネルのためのFH系列はFH関数f(k,T)で生成され、ここにkがトラフィックチャンネル番号を表し、Tがホップ期間の単位に与えられたシステム時間を表す。Nの異なるFH系列は、FH関数f(k,T)においてkのN異なる値で生成されることができる。各トラフィックチャンネルのFH系列は、各ホップ期間にそのトラフィックチャンネルのために使用する特別のサブバンドを示す。明瞭さのため、図1は1つのトラフィックチャンネルのために使用されたサブバンドを示す。このトラフィックチャンネルは、そのFH系列によって決定された偽似乱数のやり方でサブバンドからサブバンドへホップすることが図1で見られる。
【0023】
従来のパイロット送信方式100について、Pパイロット・シンボル(塗りつぶしたボックスとして描かれた)のグループは、各ホップ期間に一群のデータ・シンボル(斜線のボックスとして描かれた)とともにTDM方式で送信され、ここにP≧1である。典型的に、Pは、受信機が各ホップ期間のチャンネル応答を独立して推定することを可能にするために必要とされるパイロット・シンボルの数である。Pパイロット・シンボルは、各ホップ期間に必要とされる固定されたオーバーヘッドを表わす。この固定されたオーバーヘッドは、ホップ期間が減少するとき送信のより大きな割合になる。周波数ホッピング・レートは、パイロット・オーバーヘッドによってこのように抑制される。
【0024】
多搬送波通信システムにおいて高速周波数ホッピングで使用するのに適したパイロット送信方式がここに提供される。これらのパイロット送信方式は、逆方向リンク上の使用によく適しているが、順方向リンクに使用されることもできる。明瞭さのため、これらのパイロット送信方式は、OFDMAシステムの逆方向リンクのために特に以下に述べられる。
【0025】
図2は周波数ホッピングOFDMAシステムのためのTDM/CDMパイロット送信方式200を示す。このパイロット送信方式について、各ユーザはユーザのデータ伝送と時分割多重化された広帯域パイロットを送信する。広帯域パイロットはすべてのNサブバンド上で送信され、受信機(例えば、基地局)が同時に全体のチャンネル応答を推定することを可能にする。下記に述べられるように、広帯域パイロットは直接系列スペクトラム拡散処理を使用して、時間領域において生成されることができる。
【0026】
広帯域パイロットはTp秒、すなわちTp=Np・Tsの持続期間を有し、ここにNpは広帯域パイロットが送信されるOFDMシンボル期間の数であり、Tsは1つのOFDMシンボルの持続期間である。図2に示された例について、Tp=2・Tsであり、ここに1つのホップ期間が1つのOFDMシンボル期間に相当する。一般に、パイロット持続期間Tpは、受信機がユーザの各々のために十分に正確なチャンネル応答推定値を得ることを可能にするように、十分に長くなるように選択される。パイロット持続期間Tpは、各ユーザに利用可能な送信電力の量、すべてのユーザについて予想される最悪の場合のチャンネル条件などのような様々な要因に依存し得る。
【0027】
広帯域パイロットはTw秒ごとに送信され、Tw秒の周期性を持っている。図2に示された例について、Tw=14・Tsである。一般に、パイロット周期性Twは通信チャネルのコヒーレンス時間τより短いように、すなわち、Tw<τとなるように選択されることができる。コヒーレンス時間は通信チャネルが本質的に一定である時間間隔である。Tw<τに選択することにより、チャンネル応答推定値は広帯域パイロット・バースト間の全体のTw秒について有効であることを保証することができる。
【0028】
TDM/CDMパイロット送信方式について、パイロット・オーバーヘッドはパイロット持続期間Tpおよびパイロット周期性Twによって決定され、それは順次通信チャネルのある特性に(例えば、コヒーレンス時間) に依存する。このパイロット送信方式はパイロット・オーバーヘッドに影響を与えることなく、どんな周波数ホッピング・レートも支援することができる。実際、周波数ホッピング・レートは、ホップ期間(すなわち、シンボル・レート・ホッピング)当たり1つのOFDMシンボルと同じくらい高速となることがあり、それは上述の理由のため非常に望ましい。
【0029】
図2で示されるように、各ユーザの広帯域パイロットはバーストで送信され、そのユーザのためのデータ伝送と干渉しない。セルのすべてのユーザについてパイロット対データの干渉を回避するために、ユーザは同じ時間間隔で広帯域パイロットを送信することができる。この場合、各セルのすべてのユーザについての広帯域パイロットはそれらのデータ伝送と干渉しない。さらに、これらのユーザが直交FH系列を使用するので、各セルのすべてのユーザのデータ伝送は互いに干渉しない。
【0030】
すべてのユーザによる広帯域パイロットの同時の送信は、これらの広帯域パイロットが互いに干渉するだろうということを示唆する。パイロット対パイロットの干渉を緩和するために、すべてのユーザの広帯域パイロットは“直交”されることができる。広帯域パイロットの直交化は様々な方法で達成され、それらのうちのいくらかが以下に述べられる。
【0031】
一実施例では、各ユーザのパイロット・シンボルは、ユーザに固有の直交コードで“カバー”される。カバーすることは、送信されるべきパイロット・シンボルがWチップ直交コードのすべてのWチップにより乗算され、さらに処理および送信されるWカバーされたチップを得るための処理である。直交コードはウォルシュ・コード、直交変数拡散因子(OVSF)コード、準直交関数(QOF)などであり得る。各ユーザのカバーされたパイロットは、次にすべてのユーザに共通のPNコードですべてのNサブバンドを横切ってスペクトル的に拡散される。一般に、よいPNコード(例えば、フラットなスペクトル応答、異なる時間オフセットで低いあるいはゼロの相互相関など)に通常関連する特性を有するどんなPNコードも、スペクトル拡散のために使用されてもよい。PNコードはまたスクランブルコードあるいは他の何らかの用語として呼ばれることがある。
【0032】
別の実施例では、各ユーザのパイロット・シンボルは、そのユーザに固有のPNコードですべてのNサブバンドを横切ってスペクトル的に拡散される。この実施例については、PNコードは直交化およびスペクトル拡散の両方のために使用される。ユーザに固有のPNコードは、共通のPNコードの異なる時間的シフトであるように定義されており、IS-95およびIS-2000システムにおける異なる基地局のための短いPNコードの異なる時間的シフトを使用することと類似する。この場合、ユーザはそれぞれ一意的な時間的シフトを割り当てられ、また、そのユーザのためのPNコードは割り当てられた時間的シフトによって識別されることができる。共通のPNコードはPN(n)として表わされることができ、ユーザxに割り当てられた時間的シフトはΔTxとして表わされることができ、ユーザxに関するPNコードはPN(n+ΔTx )として表わされることができる。
【0033】
両方の実施例について、各ユーザの広帯域パイロットは、符合分割多重化と時分割多重化の両方がなされる。明瞭さのために、次の記述は、各ユーザの広帯域パイロットがユーザに固有のPNコードでスペクトル的に拡散され、それによって他のユーザからのパイロット干渉を抑える実施例についてである。
【0034】
図2を参照すると、広帯域パイロットがCDMを使用して送信され、データ伝送がOFDMを使用して送信される。CDM/TDMパイロット送信方式のための送信機および受信機の処理が以下に述べられる。
【0035】
図3は周波数ホッピングOFDMAシステムの連続的なCDMパイロット送信方式300を示す。このパイロット送信方式に関して、各ユーザはデータ伝送上重ねられる(すなわち、付加される)広帯域パイロットを連続的に送信する。再び、広帯域パイロットはすべてのNサブバンド上で送信され、受信機(例えば、基地局)が全体のチャンネル応答を推定することを可能にする。
【0036】
連続的な広帯域パイロットは、受信機がチャンネル応答の高品質推定値を得ることを依然として可能にしながら、低い電力レベルで送信されることができる。これは、受信機が多くの受信されたパイロット・チップを統合/累積でき、CDM統合からの重要な信号処理利得、同様にCDMAシステムで達成された利得を実現するためである。多くの受信されたパイロット・チップ上の統合は、通信チャネルが多数のOFDMシンボル期間にわたってコヒーレントであるので、可能である。
【0037】
各ユーザの連続的な広帯域パイロットは互いに干渉をする。TDM/CDMパイロット送信方式と同様に、すべてのユーザの広帯域パイロットはパイロット対パイロット干渉を緩和するために直交されてもよい。すべてのユーザの広帯域パイロットの直交化およびスペクトル拡散は、上述されたように、(1)異なる直交コードおよび共通のPNコード、または(2)異なるユーザ固有PNコードで達成されることができる。明瞭さのために、次の記述は、各ユーザの広帯域パイロットが直交され、他のユーザからのパイロット干渉を抑えるためにユーザに固有のPNコードでスペクトル的に拡散されると仮定する。
【0038】
各ユーザの連続的な広帯域パイロットはまた、そのユーザのデータ伝送ならびに他のユーザのデータ伝送に干渉する。このパイロット対データ干渉は図3で示され、データ・シンボルのボックスが暗くされ、広帯域パイロットがこれらのデータ・シンボルに重ねられることを示す。しかしながら、上に注意したように、送信電力の小さな量だけが各ユーザの連続的な広帯域パイロットに必要とされる。したがって、すべてのユーザの広帯域パイロットのために各ユーザのデータ伝送によって観察された全体のパイロット干渉は大きさにおいて小さい。さらに、以下に述べられるように、受信機は広帯域パイロットによる干渉を推定し、かつ打ち消すことが可能である。
【0039】
連続的なCDMパイロット送信方式(およびまたTDM/CDMパイロット送信方式)に関して、パイロット・オーバーヘッドは、広帯域パイロットのために使用された送信電力の量対データ伝送に使用された送信電力の量によって決定される。パイロット・オーバーヘッドはこのように固定され、周波数ホッピング・レートに依存しない。連続的なCDMパイロット送信方式はパイロット・オーバーヘッドに影響を与えることなく、どんな周波数ホッピング・レート(シンボル・レート・ホッピングを含んでいる)も支援することができる。
【0040】
TDM/CDMパイロット送信方式および連続的なCDMパイロット送信方式の両方について、各ユーザからの広帯域パイロットは、典型的に予め定められた電力レベルで送信される。しかしながら、広帯域パイロットはまた、閉じた電力制御ループによって制御され得る電力レベルで送信されることもできる。
【0041】
図4は複数のユーザを支援する典型的なOFDMAシステム400を示す。システム400は、複数の端末420のために通信を提供する複数の基地局410を含んでいる。基地局は端末と通信するために使用される固定局であり、基地トランシーバー・サブシステム(BTS)、アクセス・ポイント、ノードBまたは他の何らかの用語で呼ばれることもある。端末420は典型的にシステムの全体にわたって分散し、各端末は固定または移動であることができる。端末はまた、移動局、ユーザ設備(UE)、無線通信装置または他の何らかの用語で呼ばれることもある。各端末は、いずれか所与の瞬間に、1つ以上の基地局と順方向リンク上で、および/または1つ以上の基地局と逆方向リンク上で通信することができる。これは、端末が活動的であるか否か、ソフトハンドオフが支援されているか否か、端末がソフトハンドオフにあるか否かに依存する。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は基地局から端末へ通信リンクを指し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は端末から基地局への通信リンクを指す。単純化のために、逆方向リンク上の送信だけが図4で示される。
【0042】
システム・コントローラ430が基地局410へ結合し、(1)これらの基地局のための調整と制御、(2)これらの基地局間のデータの発送、および(3)これらの基地局により供給される端末のアクセスと制御のような複数の機能を行なうことができる。
【0043】
図5Aは、OFDMAシステム400における端末の1つである端末420xの実施例のブロック図を示す。単純化のために、端末420xの送信機部分だけが図5Aで示される。
【0044】
端末420x内では、エンコーダ/インターリーバ512がデータ源510からトラフィックデータを、およびコントローラ540からおそらく制御データおよび他のデータを受け取る。エンコーダ/インターリーバ512は、符号化されたデータを提供するために受け取られたデータをフォーマット化し、コード化し、インターリーブする。その後、変調器514は1つ以上の変調方式(例えば、QPSK、M-PSK、M-QAMなど)に従って、符号化されたデータを変調し、変調シンボル(または単に“データ・シンボル”)を提供する。各変調シンボルはその変調シンボルに使用された変調方式の信号コンステレーションにおける特定のポイントについての複素数値である。
【0045】
OFDM変調器520はデータ・シンボルに対して周波数ホッピングおよびOFDM処理を行なう。OFDM変調器520内では、TX FHプロセッサ522はデータ・シンボルを受け取り、端末の420xに割り当てられたトラフィックチャンネルのためのFH系列によって決定された、適切なサブバンド上にこれらのデータ・シンボルを提供する。このFH系列は、各ホップ期間に使用する特定のサブバンドを示し、コントローラ540によって提供される。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、図2示されるように、TX FHプロセッサ522はデータ伝送の期間にのみデータ・シンボルを提供する。連続的なCDMパイロット送信方式については、図3で示されるように、TX FHプロセッサ522は各ホップ期間にデータ・シンボルを継続的に提供する。どんな場合でも、データ・シンボルはFH系列によって決定された偽似乱数のやり方で、サブバンドからサブバンドへダイナミックにホップする。各OFDMシンボル期間については、TX FHプロセッサ522はNサブバンドのためにN“送信”シンボルを提供する。これらのN送信シンボルは、データ伝送(データが送信されている場合)に使用されたサブバンドのための1つのデータ・シンボル、およびデータ伝送に使用されない各サブバンドに対するゼロの信号値からなる。
【0046】
逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット524は、各OFDMシンボル期間についてN送信シンボルを受け取る。その後、IFFTユニット524は、N-ポイント逆FFTを使用して、N送信シンボルを時間領域へ変換し、N時間領域“データ”チップを含んでいる“変換された”シンボルを得る。各データ・チップは1つのチップ時期に送信されるべき複素数値である。(チップレートはシステムの全体的な帯域幅と関係がある)。サイクリックプレフィックス発生器526は、各変換されたシンボルのNデータ・チップを受け取り、変換されたシンボルの部分を繰り返し、N+Cpデータ・チップを含んでいるOFDMシンボルを形成する。ここにCpは繰り返されているデータ・チップの数である。繰り返された部分はしばしばサイクリックプレフィックスと呼ばれ、周波数選択性フェージングによって引き起こされたシンボル間干渉(ISI)を阻止するために使用される。OFDMシンボル期間は1つのOFDMシンボルの持続期間に相当し、それはN+ Cpチップ期間である。サイクリックプレフィックス発生器526は、OFDMシンボルのストリームのためのデータ・チップのストリームを供給する。
【0047】
送信(TX)パイロット・プロセッサ530は、データ・チップおよび少なくとも1つのパイロット・シンボルのストリームを受け取る。TXパイロット・プロセッサ530は、データ・チップで時分割多重化された(TDM/CDMパイロット送信方式に関して)か、データ・チップ上に重ねられた(連続的なCDMパイロット送信方式に関して)いずれか一方の広帯域パイロットを生成する。TXパイロット・プロセッサ530は“送信”チップのストリームを供給する。TDM/CDMパイロット送信方式については、各送信チップはデータ・チップあるいはパイロット・チップのいずれかである。連続的なCDMパイロット送信方式については、各送信チップはデータ・チップおよびパイロット・チップの合計である。送信機ユニット(TMTR)532は、送信チップのストリームを処理して変調された信号を得、それはアンテナ534から基地局に送信される。
【0048】
図5BはOFDMAシステム400における基地局の1つである、基地局410xの実施例のブロック図を示す。単純化のために、基地局410xの受信機部分だけが図5Bで示される。
【0049】
端末の420xによって送信された変調された信号は、アンテナ552によって受信される。アンテナ552からの受信された信号は、受信機ユニット(RCVR)554に提供されかつ受信機ユニットよって処理されてサンプルを提供する。受信機ユニット554はさらにサンプルレート変換(受信機サンプリング・レートからチップレートへ)、周波数/位相補正およびサンプルの他の前処理を行なうことができる。受信機ユニット554は、“受信”チップのストリームを提供する。
【0050】
受信(RX)パイロット・プロセッサ560は、受信されたチップのストリームを受け取りかつ処理し、端末420xによって送信された広帯域パイロットおよびデータ・チップを回復する。RXパイロット・プロセッサ560のいくつかの設計が以下に述べられる。RXパイロット・プロセッサ560は、受信されたデータ・チップのストリームをOFDM復調器570へ、チャンネル利得推定値をデジタル信号プロセサ(DSP)562に供給する。DSP 562はチャンネル利得推定値を処理し、下記に述べられるように、データ復調に使用されるチャンネル応答推定値を得る。
【0051】
OFDM復調器570内では、サイクリックプレフィックス削除ユニット572が受信されたデータ・チップのストリームを受け取り、受信され変換されたシンボルを得るために、各受信されたOFDMシンボルに追加されたサイクリックプレフィックスを削除する。その後、FFTユニット574がN-ポイントFFTを使用して、各受信され変換されたシンボルを周波数領域へ変換し、NサブバンドについてのN受信シンボルを得る。RX FHプロセッサ576は各OFDMシンボル期間の間N受信シンボルを得て、そのOFDMシンボル期間に受信されたデータ・シンボルとして適切なサブバンドからの受信シンボルを提供する。そこから各OFDMシンボル期間の受信データ・シンボルを得る特定のサブバンドは、端末420xに割り当てられたトラフィックチャンネルのためのFH系列によって決定される。このFH系列はコントローラ590によって提供される。端末420xによるデータ伝送がサブバンドからサブバンドへダイナミックにホップするので、RX FHプロセッサ576は、端末420xのTX FHプロセッサ522と一致して作動し、適切なサブバンドからの受信データ・シンボルを提供する。基地局410xでRX FHプロセッサ576によって使用されるFH系列は、端末420xでTX FHプロセッサ522によって使用されるFH系列と同じである。さらに、基地局410xおよび端末420xのFH系列は同期される。RX FHプロセッサ576は、復調器580に受信データ・シンボルのストリームを供給する。
【0052】
復調器580は、受信データ・シンボルを受け取りDSP 562からのチャンネル応答推定値を用いてコヒーレントに復調し、回復されたデータ・シンボルを得る。チャンネル応答推定値はデータ伝送に使用されたサブバンドに関するものである。復調器580は、復調されたデータを得るために回復されたデータ・シンボルをさらにデマップする。その後、デインターリーバ/デコーダ582は、解読されたデータを提供するために復調されたデータをデインターリーブおよびデコードし、それは記憶のためにデータシンク584に供給されることができる。一般に、基地局410xのユニットによる処理は、端末420xの対応するユニットによって行なわれる処理に相補的である。
【0053】
コントローラ540および590は、端末420xおよび基地局410xにおける動作を指示する。メモリ・ユニット542および592は、コントローラ540および590によって使用されるプログラム・コードおよびデータの記憶装置をそれぞれ供給する。コントローラ540および590は、さらにパイロットに関連する処理を行なってもよい。例えば、端末420xのための広帯域パイロットがそれぞれ送信および受信されるべきときに、コントローラ540および590は時間間隔を決定してもよい。
【0054】
明瞭さのために、図5Aおよび5Bは、逆方向リンク上のパイロットおよびデータの送信と受信をそれぞれ示す。同様なまたは異なる処理が順方向リンク上でパイロットおよびデータ伝送のために行なわれることができる。
【0055】
図6AはTXパイロット・プロセッサ530aのブロック図を示し、それはTDM/CDMパイロット送信方式のために使用されてもよい。TXパイロット・プロセッサ530aは、図5Aの中のTXパイロット・プロセッサ530の一実施例であり、パイロット発生器610、乗算器616およびマルチプレクサ(MUX)618を含んでいる。
【0056】
パイロット発生器610内では、乗算器612がパイロット・シンボルを受け取りPNコード PNx(n)と乗算し、パイロット・チップのストリームを提供する。パイロット・シンボルは、端末420xおよび基地局410xの両方によってアプリオリに知られている、実数または複素数値であることができる。PNコードPNx(n)は端末420xに割り当てられたものであり、ここに“n”はチップ・インデックスである。PNコードは、それによって各ユーザが共通のPNコードPN(n)の異なる時間的シフトΔTxを割り当てられる実施例について、PNx(n)=PN(n+ΔTx )として表されることができる。乗算器614は、パイロット・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kpで尺度調整し、尺度調整されたパイロット・チップのストリームを提供する。乗算器616は、データ・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kdで尺度調整し、尺度調整されたデータ・チップのストリームを提供する。尺度変調係数KpおよびKdはそれぞれ広帯域パイロットおよびデータ・シンボルのために使用される送信電力を決定する。マルチプレクサ618は、尺度調整されたパイロット・チップのストリームを有する尺度調整されたデータ・チップのストリームを受け取りかつ多重化し、送信チップのストリームを提供する。多重化はコントローラ540によって提供されるTDM制御に従って行なわれる。
【0057】
図6BはTDM/CDMパイロット送信方式についてのタイミング図を示す。TXパイロット・プロセッサ530aからの送信チップは、パイロット・チップで時分割多重化されたデータ・チップからできている。TDM制御はデータ・チップおよびパイロット・チップが送信チップとしていつ提供されるか決める。PNコード PNx(n) の長さは、Np・(N+Cp) チップである、1つの広帯域パイロット・バーストの持続期間と等しくなるように選択されることができる。代りに、PNコード長は、多数のOFDMシンボルの持続期間、多数の広帯域パイロット・バーストの持続期間、または他の何らかの持続期間と等しくなるように選択されることもできる。
【0058】
図6CはTXパイロット・プロセッサ530bのブロック図を示し、それは連続的なCDMパイロット送信方式のために使用されてもよい。TXパイロット・プロセッサ530bは、図5Aの中のTXパイロット・プロセッサ530の別の実施例であり、パイロット発生器620、乗算器626および合計器628を含んでいる。
【0059】
パイロット発生器620内では、乗算器622はパイロット・シンボルを受け取り、端末420xに割り当てられたPNコードPNx(n)を乗算し、パイロット・チップのストリームを提供する。乗算器624はパイロット・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kpで尺度調整し、尺度調整されたパイロット・チップのストリームを提供する。乗算器626はデータ・チップのストリームを受け取り、尺度調整係数Kdで尺度調整し、尺度調整されたデータ・チップのストリームを提供する。合計器628は、尺度調整されたパイロット・チップのストリームと尺度調整されたデータ・チップのストリームを受け取りかつ合計し、送信チップのストリームを提供する。
【0060】
図6Dは連続的なCDMパイロット送信方式についてのタイミング図を示す。TXパイロット・プロセッサ530bからの送信チップはパイロット・チップに重ねられた(すなわち、加算された)データ・チップからできている。PNコードPNx(n)の長さは、N+Cpチップである、1つのOFDMシンボルの持続期間に等しくなるように選択されることができる。代りに、PNコード長は、多数のOFDMシンボルの持続期間または他の何らかの持続期間と等しくなるように選択されることもできる。
【0061】
図6Aおよび6Cは、直接系列スペクトラム拡散処理を使用して、時間領域の広帯域パイロットの生成を示す。広帯域パイロットはまた他の方法で生成されてもよく、これも発明の範囲内である。例えば、広帯域パイロットは周波数領域で生成されてもよい。この実施例については、パイロット・シンボルは、TDMパイロット送信方式に関してはパイロット・バーストの間、または連続的なパイロット送信方式に関しては連続的に、Nサブバンドの各々で送信されることができる。Nサブバンド上のNパイロット・シンボルは直交コード、即ちPNコードで直交され、基地局が多数の端末によって同時に送信された多数の周波数領域広帯域パイロットを個々に識別し回復することを可能にする。
【0062】
図7AはRXパイロット・プロセッサ560aのブロック図を示し、それはTDM/CDMパイロット送信方式のために使用されてもよい。RXパイロット・プロセッサ560aは図5Bの中のRXパイロット・プロセッサ560の一実施例であり、デマルチプレクサ(Demux)712およびレイク受信機720を含んでいる。
【0063】
デマルチプレクサ712は、受信機ユニット554から受信されたチップのストリームを受け取り、端末420xによって行なわれた多重化に相補的なやり方でこれらのチップをデマルチプレックスする。デマルチプレックスは、図5Bで示されるように、コントローラ590によって提供されるTDM制御で行なわれる。デマルチプレクサ712は、OFDM復調器570へ受信されたデータ・チップを提供し、レイク受信機720に受信されたパイロット・チップを提供する。
【0064】
基地局410xの受信信号は、端末420xによって送信された、変調された信号の複数のインスタンス(あるいはマルチパス成分)を含み得る。各マルチパス成分は基地局410xにおける特別の複合チャンネル利得および特別の到着時刻に関係している。各マルチパス成分のチャンネル利得および到着時刻は、そのマルチパス成分についての伝搬パスによって決定される。探索器(図7Aに示されない)は、受信された信号中の強いマルチパス成分を探索し、十分な強さである各発見されたマルチパス成分のタイミングに供給する。CDMAシステムで行なわれる探索処理と同様に、強いマルチパス成分を探索するために、探索器は受信されたチップを様々な時間オフセットでPNコードPNx(n)と相関させる。非連続(即ち、ゲート制御された)パイロットを探索する技術は、一般に割り当てられ、2001年5月1日にファイルされたU.S.特許出願シリアルNo.09/846,963、表題“Method and Apparatus for Searching a Gated Pilot”に記述される。
【0065】
レイク受信機720はMフィンガー・プロセッサ722a乃至722mを含み、ここにM>1である。各フィンガー・プロセッサ722は探索器によって発見された、異なるマルチパス成分を処理するように割り当てられることができる。各割り当てられたフィンガー・プロセッサ722内では、乗算器724は受信されたパイロット・チップに遅延されたPNコードPNx(n+τi)を乗算して逆拡散チップを提供する。PNコードPNx(n+τi)は端末420xに割り当てられたPNコードPNx(n)の遅延されたバージョンであり、ここにτiはフィンガー・プロセッサによって処理されているi番目のマルチパス成分の到着時刻に対応する時間オフセットである。次に、アキュムレータ(ACC)726はNaccチップ期間にわたって逆拡散されたチップを蓄積し、割り当てられたマルチパス成分のチャンネル利得推定値Giを提供する。蓄積期間NaccはACC制御によって決定され、パイロット・バースト持続期間、PNコード長、または他の何らかの時間間隔と等しくなるように選択されることができる(パイロット・バースト持続期間はPNコード長と等しくてもよく等しくなくてもよい)。Mフィンガー・プロセッサ722a乃至722mは、異なる時間オフセットを有するMの異なるマルチパス成分までのために、Mチャンネル利得推定値まで提供することができる。マルチプレクサ728は、割り当てられたフィンガー・プロセッサ722からのチャンネル利得推定値を多重化する。レイク受信機720からのチャンネル利得推定値は、端末420xのための通信チャネルの不揃い間隔の時間領域チャンネル・インパルス応答を表わし、ここに間隔はこれらのチャンネル利得推定値に関連した時間オフセットτiにより決定される。
【0066】
図7AはさらにDSP 562aを示し、それは図5Bの中のDSP 562の一実施例である。DSP 562aの中では、補間器752がレイク受信機720からチャンネル利得推定値を受け取り、これらの不揃い間隔のチャンネル利得推定値上で補間を行ない、端末420xの推定されたチャンネル・インパルス応答を表わすNチップ離間利得値を提供する。チャンネル利得推定値の補間はそれらの関連する時間オフセットτiに基づいて行なわれる。補間は、技術において知られているように、線形の補間または他の何らかの補間技術を使用して行なわれることができる。FFTユニット754は補間器752からNチップ離間利得値を受け取り、これらのN利得値上でN-ポイントFFTを行ない、N周波数-領域値を提供する。これらのN周波数-領域値は、端末420xのための通信チャネルのNサブバンドについてのチャンネル応答の推定値である。
【0067】
TDM/CDMパイロット送信方式に関して、図2で示されるように、広帯域パイロットはバーストで送信され、また、データ・シンボルはこれらのパイロット・バースト間で送信される。FFT 754は、各広帯域パイロット・バーストのチャンネル応答推定値を提供する。補間器756はFFT 754からチャンネル応答推定値を受け取りかつ補間し、データ伝送に使用された各サブバンドの補間されたチャンネル応答推定値を提供する。補間器756は線形の補間または他の何らかのタイプの補間を行なうことができる。復調器580は受信されたデータ・シンボルをコヒーレントに復調するために補間されたチャンネル応答推定値を使用する。代りに、補間器756は、データ伝送に使用された各サブバンドについて最も近いパイロット・バーストから得られたチャンネル応答推定値を単に提供することもできる。
【0068】
図7BはRXパイロット・プロセッサ560bのブロック図を示し、それは連続的なCDMパイロット送信方式に使用されてもよい。RXパイロット・プロセッサ560bは、図5Bの中のRXパイロット・プロセッサ560の別の実施例であり、レイク受信機720およびオプションのパイロット干渉キャンセラー730を含んでいる。
【0069】
パイロット干渉キャンセラー730は、受信機ユニット554から受信されたチップのストリームを受け取り、以下に記述される方法でこれらのチップを処理し、受信されたデータ・チップを提供する。パイロット干渉キャンセラー730が存在しない場合、受信されたチップは受信されたデータ・チップとして直接提供されることができる。レイク受信機720は、図7Aのために上に記述された方法で受信されたチップを受け取りかつ処理する。各アキュムレータ726の蓄積間隔Naccは1つのOFDMシンボル期間、多数のOFDMシンボル期間、PNコード長、または他の何らかの時間間隔であるように選択されることができる。レイク受信機720内のMフィンガー・プロセッサ722a乃至722mは、端末420xの推定されたチャンネル・インパルス応答のためのMチャンネル利得推定値まで提供することができる。
【0070】
DSP 562bはレイク受信機720からチャンネル利得推定値を受け取りかつ処理し、端末420xのためのチャンネル応答推定値を提供する。DSP 562bは補間器762、FFTユニット764およびフィルタ766を含んでいる。補間器762およびFFTユニット764は、図7Aにおいて補間器752およびFFTユニット754に関して上述された方法でそれぞれ作動する。フィルタ766はチャンネル応答推定値をフィルタにかけ、データ伝送に使用された各サブバンドのフィルタにかけられたチャンネル応答推定値を供給する。復調器580はフィルタにかけられたチャンネル応答推定値を使用し、受信されたデータ・シンボルをコヒーレントに復調する。
【0071】
図7CはRXパイロット・プロセッサ560b内のパイロット干渉キャンセラー730の実施例のブロック図を示す。パイロット干渉キャンセラー730はKパイロット干渉推定器760a乃至760kを含み、ここにK>1である。各パイロット干渉推定器760は1つの端末によるパイロット干渉を推定するために使用されることができる。明瞭さのために、次の記述は1つのパイロット干渉推定器760xについてであり、それは端末420xからのパイロット干渉を推定するために使用される。
【0072】
パイロット干渉推定器760xはMパイロット発生器762a乃至762mおよび合計器768を含んでいる。各パイロット発生器762はレイク受信機720によって処理されている、異なるマルチパス成分に割り当てられ、即ち、1つのパイロット発生器762が各割り当てられたフィンガー・プロセッサ722に関係している。各パイロット発生器762に割り当てられたマルチパス成分は、遅延されたPNコードPNx(n+τi) およびチャンネル利得推定値Giに関係しており、それは関連するフィンガー・プロセッサ722によって提供される。各パイロット発生器762内では、パイロット・シンボルは乗算器764によって遅延されたPNコード PNx(n+τi)と乗算され、さらに乗算器766によってチャンネル利得推定値Giと乗算され、割り当てられたマルチパス成分のパイロット・チップ推定値を提供する。そして合計器768がすべての割り当てられたパイロット・プロセッサ762からのパイロット・チップ推定値を合計し、端末420xによるパイロット干渉を提供する。
【0073】
合計器770は処理されているすべての端末のパイロット干渉を受け取りかつ合計し、全体のパイロット干渉を提供する。合計器772は受信されたチップからの全体のパイロット干渉を引算し、受信されたデータ・チップを提供する。
【0074】
図8Aは、無線多搬送波通信システム(例えば、OFDMAシステム)におけるTDM/CDMパイロット送信方式を用いた広帯域パイロットを送信する過程810のフローダイアグラムを示す。少なくとも1つのパイロット・シンボルがPNコード(例えば、直接系列スペクトラム拡散処理を使用する時間領域において)で処理され、広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得る(ステップ812)。PNコードはパイロット・シンボルをスペクトル的に拡散し、かつ広帯域パイロットの送信エンティティを一意的に識別するために使用される。データ・シンボルは多搬送波変調方式(例えば、OFDM)に従って処理され、データ・チップの系列を得る(ステップ814)。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信されることになっている場合、各ホップ期間にデータ・シンボルのために使用する特定のサブバンドは、FH系列によって決定される。パイロット・チップの系列およびデータ・チップの系列は、2つの尺度調整係数で尺度調整され、広帯域パイロットおよびデータ・シンボルのための送信電力を制御することができる。パイロット・チップの系列はデータ・チップの系列と時分割多重化され、パイロットおよびデータ・チップのTDM系列を得る(ステップ816)。パイロットおよびデータ・チップのTDM系列はさらに処理され送信される(ステップ818)。
【0075】
図8Bは、無線多搬送波通信システムにおける連続的なCDMパイロット送信方式を用いた広帯域パイロットを送信する過程830のフローダイアグラムを示す。少なくとも1つのパイロット・シンボルがPNコードで処理され、パイロット・チップの系列を得る(ステップ832)。データ・シンボルがデータ・チップの系列を得るために処理される(ステップ834)。ステップ832および834は図8Aのステップ812および814にそれぞれ対応する。パイロット・チップの系列はデータ・チップの系列と合計され、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得る(ステップ836)。結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列はさらに処理され送信された(ステップ838)。
【0076】
図8Cは、無線多搬送波通信システムにおいて、TDM/CDMパイロット送信方式を用いて送信された広帯域パイロットを受信する過程850のフローダイアグラムを示す。受信されたチップの系列が得られ(ステップ852)かつデマルチプレックスされ、受信されたパイロット・チップの系列および受信されたデータ・チップの系列を得る(ステップ854)。受信されたパイロット・チップの系列はPNコード(例えば、レイク受信機を使用して)で処理され、多数の伝搬パスについてチャンネル利得推定値を得る(ステップ856)。このPNコードは、その広帯域パイロットが処理されている送信エンティティに割り当てられたコードである。チャンネル利得推定値はチップ離間利得値の系列を得るためにさらに処理され(例えば、補間され)、その後、それは多数のサブバンドについてチャンネル応答推定値を得るために変換される(ステップ858)。
【0077】
受信されたデータ・チップの系列は多搬送波復調方式(例えば、OFDMについて)およびチャンネル応答推定値に従って処理され、送信エンティティによって送信されたデータ・シンボルの推定値である回復されたデータ・シンボルを得る(ステップ860)。データ・シンボルが周波数ホッピングで送信された場合、各ホップ期間に回復されたデータ・シンボルを得るそこからの特定のサブバンドは、送信エンティティで使用される同じFH系列によって決定される。
【0078】
図8Dは、無線の多搬送波通信システムにおいて、連続的なCDMパイロット送信方式で送信された広帯域パイロットを受信する過程870のフローダイアグラムを示す。送信エンティティによって送信された結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含んでいる受信されたチップの系列が得られる(ステップ872)。受信されたチップの系列は、送信エンティティのためのPNコードで処理され、チャンネル利得推定値を得る(ステップ874)。チャンネル利得推定値はさらに処理され、多数のサブバンドについてチャンネル応答推定値を得る(ステップ876)。
【0079】
パイロット干渉打ち消しは受信されたチップの系列上で行なわれることができ、受信されたデータ・チップの系列を得る(ステップ878)。ステップ878は選択的であり、ダッシュボックスによってそのように示される。パイロット干渉打ち消しは、(1)広帯域パイロット(多数の伝搬パスに関するチャンネル利得推定値を有する)による干渉を推定し、(2)受信されたチップの系列から推定された干渉を打ち消し、受信されたデータ・チップの系列を得ることにより行なわれることができる。多数の送信エンティティによるパイロット干渉は同様の方法で推定され打ち消され得る。受信されたデータ・チップの系列(パイロット干渉打ち消しが行なわれる場合)、あるいは受信されたチップの系列(パイロット干渉打ち消しが行なわれない場合)は、多搬送波復調方式およびチャンネル応答推定値に従って処理され、回復されたデータ・シンボルを得る(ステップ880)。
【0080】
ここに記述されたCDMパイロット送信方式は、OFDMAシステムのために様々な利点を提供することができる。TDM/CDMパイロット送信方式に関して、受信機は1つのパイロット送信で全体の広帯域チャンネルの推定値を引き出すことができる。連続的なCDMパイロット送信方式に関して、ユーザがデータを送信しており、かつ周波数のホッピングである間さえ、受信機は全体の広帯域チャンネルの推定値を引き出すことができる。両方のパイロット送信方式について、周波数ホッピング・レートはもはやパイロット・オーバーヘッドに影響を及ぼしない。さらに、データ伝送はOFDMシンボル期間ごとに1つのホップ以下の任意の周波数ホッピング・レートでホップすることができる。
【0081】
広帯域パイロットがCDMパイロットであるので、OFDMAシステムはさらに、CDMAシステムの多くの利点から利益を得る。これらの利点は次のものを含んでいる:
より高速の電力制御;
ソフトハンドオフ(基地局が同期している場合、性能がよりよい);
よりよい時間分解能、およびその結果、よりよい時間追跡。
【0082】
複数の端末からの変調された信号は、基地局によって同時に受信され得る。各端末のCDMパイロットは、受信されたパイロットの強度、タイミングおよび周波数回復などのような端末のための様々な測定を得るために処理されることができる。これらの測定は電力制御、ソフトハンドオフおよび他の機能をサポートするために使用されてもよい。基地局で受信されたとき、その変調された信号が基地局で受信機ユニット内にある成分(例えば、ADC)の全ダイナミック・レンジを占めないように、各端末の送信電力が典型的に制御される。パイロット処理がOFDMシンボルの代わりにチップ上で行なわれるので、より高速の電力制御はCDMパイロットで達成されることができる。より高速の電力制御はすべての端末について改善された性能を提供することができる。改善された時間分解能も、OFDMシンボル・レベルの代わりにチップ・レベルでパイロット処理を行なうことから得られることができる。ソフトハンドオフも、CDMパイロットからの改善されたパイロット信号強度測定によってより容易に促進されることができる。
【0083】
ここに記述された技術は、他の無線多搬送波通信システムと同様に周波数ホッピングOFDMAシステムのために使用されてもよい。例えば、これらの技術は、個別の多重トーン(DMT)のような他の多搬送波変調技術を使用するシステムに使用されてもよい。CDMパイロットは周波数ホッピングと共に、または周波数ホッピングなしで使用されることができる。
【0084】
ここに記述された技術は、送信機および受信機において様々な手段によって実装されることができる。送信機および受信機でのパイロットおよびデータ処理は、ハードウェア、ソフトウェアあるいはそれらの組合せで行なわれることができる。ハードウェア実装に関して、処理ユニット(例えば、TXパイロット・プロセッサ530、RXパイロット・プロセッサ560、DSP 562など)は1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラム可能な論理回路(PLD)、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここに記述された機能を行なうように設計された他の電子ユニット、あるいはそれらの組合せで実装されることができる。
【0085】
ソフトウェア実装に関して、送信機および受信機でのパイロットおよびデータ処理は、ここに記述された機能を行なうモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)で実装されることができる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット(例えば、図5Aおよび5Bの中のメモリ・ユニット542および592)に記憶され、プロセッサ(例えば、コントローラ540および590)によって実行されることができる。メモリ・ユニットはプロセッサ内で、あるいはプロセッサの外部で実施されてもよく、プロセッサの外部の場合には、当技術で知られているように様々な手段によってプロセッサに通信的に接続されることができる。
【0086】
示された実施例の前の記述は、どんな当業者も本発明を作りまたは使用することを可能にするために提供される。これらの実施例への様々な修正は当業者に容易に明白であり、ここに定めされた総括的な法則は、発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施例に適用されることができる。したがって、本発明は、ここに示された実施例に限定されることを意図されず、ここに示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線多搬送波通信システムにおける広帯域パイロットを送信する方法であって、
前記広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理すること、
データ・チップの系列を得るために多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理すること、
パイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重化すること、
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列を送信すること、を含む方法。
【請求項2】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波変調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)である請求項1の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのパイロット・シンボルが、パイロット・チップの前記系列を得るために直接系列スペクトラム拡散処理を使用して時間領域において前記PNコードでスペクトル的に拡散される請求項1の方法。
【請求項4】
前記PNコードは、前記広帯域パイロットの送信エンティティを一意的に識別する請求項1の方法。
【請求項5】
前記システムは複数のサブバンドを含み、前記データ・シンボルは、周波数ホッピング(FH)系列によって決定される異なる時間間隔で、前記複数のサブバンドの異なるもので送られる請求項1の方法。
【請求項6】
尺度調整されたパイロット・チップの系列を得るために尺度調整係数でパイロット・チップの前記系列を尺度調整すること、ここにおいて、前記尺度調整係数は前記広帯域パイロットの送信電力レベルを示し、尺度調整されたパイロット・チップの前記系列がデータ・チップの前記系列と時分割多重化される、をさらに含む請求項1の方法。
【請求項7】
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列が前記システムの逆方向リンクで送信される請求項1の方法。
【請求項8】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理する手段、
データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理する手段、
パイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重化する手段、
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列を送信する手段、を含む装置。
【請求項9】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理するように作動する変調器、
広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理するように作動するパイロット発生器、
パイロットおよびデータ・チップのTDM系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重(TDM)化するように作動するマルチプレクサ、
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列を処理し、送信するように作動する送信機ユニット、を含む装置。
【請求項10】
請求項9の装置を含む端末。
【請求項11】
請求項9の装置を含む基地局。
【請求項12】
無線多搬送波通信システムにおける広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理し、
データ・チップの系列を得るために多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理し、
パイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重化し、ここにおいて、パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列が前記システムの通信チャネル上で処理され送信される、ように操作可能な命令を記憶するためのプロセッサ読取り可能な媒体。
【請求項13】
無線多搬送波通信システムにおいて広帯域パイロットを受信する方法であって、
受信されたパイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を含んでいる、受信されたチップの系列を得ること、
前記広帯域パイロットのための受信されたパイロット・チップの系列、および受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの前記系列をデマルチプレックスすること、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて受信されたパイロット・チップの系列を処理すること、
回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたデータ・チップの前記系列を処理すること、を含む方法。
【請求項14】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波復調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)に関するものである請求項13の方法。
【請求項15】
受信されたパイロット・チップの前記系列を処理することは、
前記広帯域パイロットのための複数の伝搬パスについて複数のチャンネル利得推定値を得ること、
チップ離間利得値の系列を得るために前記複数のチャンネル利得推定値を処理すること、
前記複数のサブバンドのための前記複数のチャンネル応答推定値を得るために、チップ離間利得値の前記系列を変換すること、
を含む請求項13の方法。
【請求項16】
前記複数のチャンネル利得推定値は複数のフィンガー・プロセッサを有するレイク受信機で得られ、各フィンガー・プロセッサは、伝搬パスのためのチャンネル利得推定値を提供するために、前記複数の伝搬パスの異なる1つを処理するように作動する請求項15の方法。
【請求項17】
前記システムが複数のサブバンドを含み、前記回復されたデータ・シンボルが、周波数ホッピング(FH)系列によって決定されるような異なる時間間隔の前記複数のサブバンドの異なるものから得られる請求項13の方法。
【請求項18】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
受信されたパイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を含む、受信されたチップの系列を得る手段、
広帯域パイロットのための受信されたパイロット・チップの系列、および受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの前記系列をデマルチプレックスする手段、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて前記受信されたパイロット・チップの系列を処理する手段、
回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたデータ・チップの前記系列を処理する手段、を含む装置。
【請求項19】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
広帯域パイロットのための受信されたパイロット・チップの系列、および受信されたデータ・チップの系列を供給するために、受信されたチップの系列をデマルチプレックスするように作動するデマルチプレクサ、ここにおいて、受信されたチップの前記系列は、受信されたパイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を含む、
前記広帯域パイロットのための複数の伝搬パスについて複数のチャンネル利得推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたパイロット・チップの前記系列を処理するように作動するレイク受信機、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、前記複数のチャンネル利得推定値を処理するように作動するプロセッサ、
回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたデータ・チップの前記系列を処理するように作動する復調器、を含む装置。
【請求項20】
無線多搬送波通信システムにおいて広帯域パイロットを送信する方法であって、
前記広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理すること、
データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理すること、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得るために、パイロット・チップの前記系列をデータ・チップの前記系列と合計すること、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列を送信すること、を含む方法。
【請求項21】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波変調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)である請求項20の方法。
【請求項22】
前記広帯域パイロットはデータ・チップの前記系列の持続期間に連続的に送信される請求項20の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのパイロット・シンボルは、パイロット・チップの前記系列を得るために、直接系列スペクトラム拡散処理を使用して、時間領域のPNコードでスペクトル的に拡散される請求項20の方法。
【請求項24】
前記PNコードは前記広帯域パイロットの送信エンティティを一意的に識別する請求項20の方法。
【請求項25】
前記システムが複数のサブバンドを含み、前記データ・シンボルは、周波数ホッピング(FH)系列によって決定されるような異なる時間間隔で前記複数のサブバンドの異なるもので送られる請求項20の方法。
【請求項26】
尺度調整されたパイロット・チップの系列を得るために、尺度調整係数でパイロット・チップの前記系列を尺度調整すること、ここにおいて、前記尺度調整係数は前記広帯域パイロットの送信電力レベルを示し、尺度調整されたパイロット・チップの前記系列がデータ・チップの前記系列と合計される、をさらに含む請求項20の方法。
【請求項27】
結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列は、前記システムにおける逆方向リンクで送信される請求項20の方法。
【請求項28】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理する手段、
データ・チップの系列を得るために多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理する手段、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得るために、パイロット・チップの前記系列をデータ・チップの前記系列と合計する手段、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列を送信する手段、を含む装置。
【請求項29】
無線多搬送波通信システムにおいて広帯域パイロットを受信する方法であって、
送信エンティティによって送信された、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含む、受信されたチップの系列を得ること、ここにおいて、結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列は、前記広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を前記送信エンティティにおけるデータ・チップの系列と合計することにより得られ、
前記送信エンティティについて複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたチップの系列を処理すること、
前記送信エンティティについて回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたチップの前記系列を処理すること、を含む方法。
【請求項30】
PNコードを用いて、受信されたチップの前記系列を処理することが、
前記送信エンティティのための複数の伝搬パスについて複数のチャンネル利得推定値を得ること、
チップ離間利得値の系列を得るために、前記複数のチャンネル利得推定値を処理すること、
前記送信エンティティについて前記複数のサブバンドのための前記複数のチャンネル応答推定値を得るために、チップ離間利得値の前記系列を変換すること、
を含む請求項29の方法。
【請求項31】
前記複数のチャンネル利得推定値が複数のフィンガー・プロセッサを有するレイク受信機により得られ、各フィンガー・プロセッサは、伝搬パスのためのチャンネル利得推定値を提供するために、前記複数の伝搬パスの異なる1つを処理するように作動する請求項30の方法。
【請求項32】
前記広帯域パイロットによる干渉を推定すること、
受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの前記系列から推定された干渉を打ち消すこと、ここにおいて、受信されたデータ・チップの前記系列が、前記回復されたデータ・シンボルを得るために処理される、をさらに含む請求項29の方法。
【請求項33】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波復調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)に関するものである請求項29の方法。
【請求項34】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
送信エンティティにより送信された、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含む、受信されたチップの系列を得る手段、ここにおいて、結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列は、広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を前記送信エンティティにおけるデータ・チップの系列と合計することにより得られ、
前記送信エンティティについて複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたチップの前記系列を処理する手段、
前記送信エンティティのための回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたチップの系列を処理する手段、を含む装置。
【請求項35】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
送信エンティティの複数の伝搬パスのための複数のチャンネル利得推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたチップの系列を処理するように作動するレイク受信機、ここにおいて、受信されたチップの前記系列は、前記送信エンティティにより送信され、かつ広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を前記送信エンティティにおけるデータ・チップの系列と合計することにより得られた、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含む、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、前記複数のチャンネル利得推定値を処理するように作動するプロセッサ、
前記送信エンティティのための回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたチップの系列を処理するように作動する復調器、を含む装置。
【請求項1】
無線多搬送波通信システムにおける広帯域パイロットを送信する方法であって、
前記広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理すること、
データ・チップの系列を得るために多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理すること、
パイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重化すること、
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列を送信すること、を含む方法。
【請求項2】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波変調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)である請求項1の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのパイロット・シンボルが、パイロット・チップの前記系列を得るために直接系列スペクトラム拡散処理を使用して時間領域において前記PNコードでスペクトル的に拡散される請求項1の方法。
【請求項4】
前記PNコードは、前記広帯域パイロットの送信エンティティを一意的に識別する請求項1の方法。
【請求項5】
前記システムは複数のサブバンドを含み、前記データ・シンボルは、周波数ホッピング(FH)系列によって決定される異なる時間間隔で、前記複数のサブバンドの異なるもので送られる請求項1の方法。
【請求項6】
尺度調整されたパイロット・チップの系列を得るために尺度調整係数でパイロット・チップの前記系列を尺度調整すること、ここにおいて、前記尺度調整係数は前記広帯域パイロットの送信電力レベルを示し、尺度調整されたパイロット・チップの前記系列がデータ・チップの前記系列と時分割多重化される、をさらに含む請求項1の方法。
【請求項7】
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列が前記システムの逆方向リンクで送信される請求項1の方法。
【請求項8】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理する手段、
データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理する手段、
パイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重化する手段、
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列を送信する手段、を含む装置。
【請求項9】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理するように作動する変調器、
広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理するように作動するパイロット発生器、
パイロットおよびデータ・チップのTDM系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重(TDM)化するように作動するマルチプレクサ、
パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列を処理し、送信するように作動する送信機ユニット、を含む装置。
【請求項10】
請求項9の装置を含む端末。
【請求項11】
請求項9の装置を含む基地局。
【請求項12】
無線多搬送波通信システムにおける広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理し、
データ・チップの系列を得るために多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理し、
パイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を得るために、データ・チップの前記系列とパイロット・チップの前記系列を時分割多重化し、ここにおいて、パイロットおよびデータ・チップの前記TDM系列が前記システムの通信チャネル上で処理され送信される、ように操作可能な命令を記憶するためのプロセッサ読取り可能な媒体。
【請求項13】
無線多搬送波通信システムにおいて広帯域パイロットを受信する方法であって、
受信されたパイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を含んでいる、受信されたチップの系列を得ること、
前記広帯域パイロットのための受信されたパイロット・チップの系列、および受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの前記系列をデマルチプレックスすること、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて受信されたパイロット・チップの系列を処理すること、
回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたデータ・チップの前記系列を処理すること、を含む方法。
【請求項14】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波復調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)に関するものである請求項13の方法。
【請求項15】
受信されたパイロット・チップの前記系列を処理することは、
前記広帯域パイロットのための複数の伝搬パスについて複数のチャンネル利得推定値を得ること、
チップ離間利得値の系列を得るために前記複数のチャンネル利得推定値を処理すること、
前記複数のサブバンドのための前記複数のチャンネル応答推定値を得るために、チップ離間利得値の前記系列を変換すること、
を含む請求項13の方法。
【請求項16】
前記複数のチャンネル利得推定値は複数のフィンガー・プロセッサを有するレイク受信機で得られ、各フィンガー・プロセッサは、伝搬パスのためのチャンネル利得推定値を提供するために、前記複数の伝搬パスの異なる1つを処理するように作動する請求項15の方法。
【請求項17】
前記システムが複数のサブバンドを含み、前記回復されたデータ・シンボルが、周波数ホッピング(FH)系列によって決定されるような異なる時間間隔の前記複数のサブバンドの異なるものから得られる請求項13の方法。
【請求項18】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
受信されたパイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を含む、受信されたチップの系列を得る手段、
広帯域パイロットのための受信されたパイロット・チップの系列、および受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの前記系列をデマルチプレックスする手段、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて前記受信されたパイロット・チップの系列を処理する手段、
回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたデータ・チップの前記系列を処理する手段、を含む装置。
【請求項19】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
広帯域パイロットのための受信されたパイロット・チップの系列、および受信されたデータ・チップの系列を供給するために、受信されたチップの系列をデマルチプレックスするように作動するデマルチプレクサ、ここにおいて、受信されたチップの前記系列は、受信されたパイロットおよびデータ・チップの時分割多重(TDM)系列を含む、
前記広帯域パイロットのための複数の伝搬パスについて複数のチャンネル利得推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたパイロット・チップの前記系列を処理するように作動するレイク受信機、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、前記複数のチャンネル利得推定値を処理するように作動するプロセッサ、
回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたデータ・チップの前記系列を処理するように作動する復調器、を含む装置。
【請求項20】
無線多搬送波通信システムにおいて広帯域パイロットを送信する方法であって、
前記広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理すること、
データ・チップの系列を得るために、多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理すること、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得るために、パイロット・チップの前記系列をデータ・チップの前記系列と合計すること、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列を送信すること、を含む方法。
【請求項21】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波変調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)である請求項20の方法。
【請求項22】
前記広帯域パイロットはデータ・チップの前記系列の持続期間に連続的に送信される請求項20の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのパイロット・シンボルは、パイロット・チップの前記系列を得るために、直接系列スペクトラム拡散処理を使用して、時間領域のPNコードでスペクトル的に拡散される請求項20の方法。
【請求項24】
前記PNコードは前記広帯域パイロットの送信エンティティを一意的に識別する請求項20の方法。
【請求項25】
前記システムが複数のサブバンドを含み、前記データ・シンボルは、周波数ホッピング(FH)系列によって決定されるような異なる時間間隔で前記複数のサブバンドの異なるもので送られる請求項20の方法。
【請求項26】
尺度調整されたパイロット・チップの系列を得るために、尺度調整係数でパイロット・チップの前記系列を尺度調整すること、ここにおいて、前記尺度調整係数は前記広帯域パイロットの送信電力レベルを示し、尺度調整されたパイロット・チップの前記系列がデータ・チップの前記系列と合計される、をさらに含む請求項20の方法。
【請求項27】
結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列は、前記システムにおける逆方向リンクで送信される請求項20の方法。
【請求項28】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて少なくとも1つのパイロット・シンボルを処理する手段、
データ・チップの系列を得るために多搬送波変調方式に従ってデータ・シンボルを処理する手段、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を得るために、パイロット・チップの前記系列をデータ・チップの前記系列と合計する手段、
結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列を送信する手段、を含む装置。
【請求項29】
無線多搬送波通信システムにおいて広帯域パイロットを受信する方法であって、
送信エンティティによって送信された、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含む、受信されたチップの系列を得ること、ここにおいて、結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列は、前記広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を前記送信エンティティにおけるデータ・チップの系列と合計することにより得られ、
前記送信エンティティについて複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたチップの系列を処理すること、
前記送信エンティティについて回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたチップの前記系列を処理すること、を含む方法。
【請求項30】
PNコードを用いて、受信されたチップの前記系列を処理することが、
前記送信エンティティのための複数の伝搬パスについて複数のチャンネル利得推定値を得ること、
チップ離間利得値の系列を得るために、前記複数のチャンネル利得推定値を処理すること、
前記送信エンティティについて前記複数のサブバンドのための前記複数のチャンネル応答推定値を得るために、チップ離間利得値の前記系列を変換すること、
を含む請求項29の方法。
【請求項31】
前記複数のチャンネル利得推定値が複数のフィンガー・プロセッサを有するレイク受信機により得られ、各フィンガー・プロセッサは、伝搬パスのためのチャンネル利得推定値を提供するために、前記複数の伝搬パスの異なる1つを処理するように作動する請求項30の方法。
【請求項32】
前記広帯域パイロットによる干渉を推定すること、
受信されたデータ・チップの系列を得るために、受信されたチップの前記系列から推定された干渉を打ち消すこと、ここにおいて、受信されたデータ・チップの前記系列が、前記回復されたデータ・シンボルを得るために処理される、をさらに含む請求項29の方法。
【請求項33】
前記無線多搬送波通信システムが直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信システムであり、前記多搬送波復調方式が直交周波数分割多重化(OFDM)に関するものである請求項29の方法。
【請求項34】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
送信エンティティにより送信された、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含む、受信されたチップの系列を得る手段、ここにおいて、結合されたパイロットおよびデータ・チップの前記系列は、広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を前記送信エンティティにおけるデータ・チップの系列と合計することにより得られ、
前記送信エンティティについて複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたチップの前記系列を処理する手段、
前記送信エンティティのための回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたチップの系列を処理する手段、を含む装置。
【請求項35】
無線多搬送波通信システムにおける装置であって、
送信エンティティの複数の伝搬パスのための複数のチャンネル利得推定値を得るために、擬似乱数(PN)コードを用いて、受信されたチップの系列を処理するように作動するレイク受信機、ここにおいて、受信されたチップの前記系列は、前記送信エンティティにより送信され、かつ広帯域パイロットのためのパイロット・チップの系列を前記送信エンティティにおけるデータ・チップの系列と合計することにより得られた、結合されたパイロットおよびデータ・チップの系列を含む、
複数のサブバンドのための複数のチャンネル応答推定値を得るために、前記複数のチャンネル利得推定値を処理するように作動するプロセッサ、
前記送信エンティティのための回復されたデータ・シンボルを得るために、多搬送波復調方式および前記複数のチャンネル応答推定値に従って、受信されたチップの系列を処理するように作動する復調器、を含む装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【公開番号】特開2012−178842(P2012−178842A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−87396(P2012−87396)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【分割の表示】特願2006−532887(P2006−532887)の分割
【原出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−87396(P2012−87396)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【分割の表示】特願2006−532887(P2006−532887)の分割
【原出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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