説明

RFIDシステム、リーダライタおよびRFIDタグ

【課題】RFIDシステムに関し、リーダライタの電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことを目的とする。
【解決手段】RFIDシステム1は、タグアンテナ部20aと識別情報を記憶保持するタグ回路部20bとを有するRFIDタグ2a〜2fと、RFIDタグ2a〜2fそれぞれから識別情報25bをアンテナ3aを介して読み取る送受信部31を有するリーダライタ3とを備え、リーダライタ3は、送受信部31からアンテナ3aを介して識別情報25bを読み取る読み取り命令を発信した後に、複数のRFIDタグ2a〜2fのいずれか1つから読み取るべき識別情報25bを送受信部31の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報34bを付加して送受信部31からアンテナ3aを介して発信する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDシステム、リーダライタおよびRFIDタグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、所定の識別情報を付与したRFID(Radio Frequency IDentification)タグが広く使用され、生産、物流、物品などの管理を行うRFIDシステムが提案されている。このRFIDシステムは、複数の物品それぞれに貼付されているRFIDタグと、これらのRFIDタグの識別情報を読み取るリーダライタとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−238381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のRFIDシステムでは、リーダライタが読み出し命令を発信すると、電波の届く範囲に存在する不特定多数のRFIDタグから、一斉に応答信号が返信されるため、同一の無線周波数の帯域内にある複数のRFIDタグからの応答信号が衝突するなどした場合、最も強い信号レベルを有するもののみが読み取られるなど、すべてのRFIDタグを読み取ることが困難であった。このため、読み取るべき所定のタイミングで読み取りができなかった場合には、いつまでも検出されない未読のRFIDタグが残ってしまうという課題があった。
【0004】
そこで本発明は、リーダライタの電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために本発明のRFIDシステムは、タグアンテナ部と識別情報を記憶保持するタグ回路部とを有する複数のRFIDタグと、複数のRFIDタグそれぞれから識別情報をアンテナを介して読み取る送受信部を有するリーダライタとを備え、リーダライタは、送受信部からアンテナを介して識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、複数のRFIDタグのいずれか1つから読み取るべき識別情報を送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して送受信部からアンテナを介して発信する構成としたことを特徴とする。これにより、初期の目的を達成するものである。
【0006】
また、本発明のリーダライタは、識別情報を記憶保持するRFIDタグから識別情報をアンテナを介して読み取る送受信部を有し、送受信部からアンテナを介して識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、RFIDタグから取得すべき識別情報を送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して送受信部からアンテナを介して発信する構成としたことを特徴とする。このような構成により、初期の目的を達成するものである。
【0007】
また、本発明のRFIDタグは、タグアンテナ部と識別情報を記憶保持するタグ回路部とを備え、タグ回路部は、リーダライタから発信される読み取り命令をタグアンテナ部を介して読み取る送受信部と、この送受信部で読み取られた読み取り命令に付加されている識別情報の読み取りエラー情報を判定して読み取りエラーが発生したか否かを検出する読み取りエラー検出部と、リーダライタにより識別情報の読み取りが完了しているか否の情報を示す読み取り完了フラグと、読み取りエラー検出部の判定結果に基づいて読み取り完了フラグを設定する制御部とを有し、制御部は、読み取りエラー検出部で読み取りエラーが検出された場合、読み取り未完了の状態を維持するように読み取り完了フラグを設定し、読み取りエラー検出部で読み取りエラーが未検出であると共にリーダライタにより識別情報の読み取りが完了している場合、読み取り完了フラグを読み取り完了に設定する構成としたことを特徴とする。このような構成により、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明のRFIDシステムは、タグアンテナ部と識別情報を記憶保持するタグ回路部とを有する複数のRFIDタグと、複数のRFIDタグそれぞれから識別情報をアンテナを介して読み取る送受信部を有するリーダライタとを備え、リーダライタは、送受信部からアンテナを介して識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、複数のRFIDタグのいずれか1つから読み取るべき識別情報を送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して送受信部からアンテナを介して発信する構成としたので、RFIDタグ側では、読み取り命令に含まれる読み取りエラー情報からリーダライタ側で識別情報の読み取りエラーが発生したことを検出することができる。これにより、RFIDタグはリーダライタにより識別情報の読み取りが正常に完了するまで応答することができるので、リーダライタの電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことができる。
【0009】
また、本発明のリーダライタは、識別情報を記憶保持するRFIDタグから識別情報をアンテナを介して読み取る送受信部を有し、送受信部からアンテナを介して識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、RFIDタグから取得すべき識別情報を送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して送受信部からアンテナを介して発信する構成としたので、RFIDタグ側では、読み取り命令に含まれる読み取りエラー情報からリーダライタ側で識別情報の読み取りエラーが発生したことを検出することができる。これにより、RFIDタグはリーダライタにより識別情報の読み取りが正常に完了するまで応答することができるので、リーダライタの電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことができる。
【0010】
また、本発明のRFIDタグは、タグアンテナ部と識別情報を記憶保持するタグ回路部とを備え、タグ回路部は、リーダライタから発信される読み取り命令をタグアンテナ部を介して読み取る送受信部と、この送受信部で読み取られた読み取り命令に付加されている識別情報の読み取りエラー情報を判定して読み取りエラーが発生したか否かを検出する読み取りエラー検出部と、リーダライタにより識別情報の読み取りが完了しているか否の情報を示す読み取り完了フラグと、読み取りエラー検出部の判定結果に基づいて読み取り完了フラグを設定する制御部とを有し、制御部は、読み取りエラー検出部で読み取りエラーが検出された場合、読み取り未完了の状態を維持するように読み取り完了フラグを設定し、読み取りエラー検出部で読み取りエラーが未検出であると共にリーダライタにより識別情報の読み取りが完了している場合、読み取り完了フラグを読み取り完了に設定する構成としたので、リーダライタから発信される読み取り命令に付加されている読み取りエラー情報からリーダライタ側で識別情報の読み取りエラーが発生したことを検出することができる。これにより、RFIDタグはリーダライタにより識別情報の読み取りが正常に完了するまで応答することが可能となるので、リーダライタの電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0012】
(実施の形態)
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態におけるRFIDシステム1の全体構成および動作について説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態におけるRFIDシステム1の概要図である。ここでは管理物品4として、例えば、倉庫に保管管理されている製品などを例にして説明する。倉庫では、不特定の場所から多数の管理物品4がパレットなどに積載されフォークリフトにより搬入される。また、多数の管理物品4が不特定の場所に向けて出荷されるので、管理が非常に煩雑となる。
【0014】
そこで本実施の形態では、図1に示すように、各管理物品4それぞれにRFIDタグ2a〜2fが取り付けられ、リーダライタ3でこれらのRFIDタグ2a〜2fを読み取るなどしてRFIDシステム1で管理されている。
【0015】
このように、RFIDシステム1は、RFIDタグ2a〜2fとリーダライタ3とを備えている。以下の説明で理解を容易にするために、複数のRFIDタグ2a、2b、2c、2d、2e、2f、・・・をRFIDタグ2として説明する。本実施の形態では、RFIDタグ2の数を6個として説明するが、この数に限定されるものではない。
【0016】
各管理物品4それぞれに取り付けられたRFIDタグ2には、それぞれ管理物品4ごとの識別情報(例えば、商品名、製品番号、製造日、出荷日など)が記憶されており、これにより、例えば「商品名Aの製品番号Bが現在どこにあるのか」が、管理されるようになっている。
【0017】
その管理を行うのが図1に示すリーダライタ3で、このリーダライタ3は、送受信部31、アンテナ3aを介してRFIDタグ2と交信し、RFIDタグ2のタグ回路部20bに記憶保持されている個別の識別情報25bをタグアンテナ部20aを介して読み取り、管理するようになっている。なお、リーダライタ3を別の場所にある管理装置(図示せず)と接続し、使用するようにしてもよい。これにより、管理物品4を大量に効率よく管理することができる。
【0018】
RFIDタグ2は、タグアンテナ部20aとタグ回路部20bとを備え、タグ回路部20bは、送受信部21、区分割当部22、乱数生成部23、読み取りエラー検出部24、メモリ部25、制御部26を有している。
【0019】
送受信部21は、リーダライタ3との交信をタグアンテナ部20aを介して行い、各種の読み取り命令や識別情報25bなどの送受信を行う。
【0020】
区分割当部22は、リーダライタ3からタグアンテナ部20a、送受信部21を介して受信する後述するQ値(タイムスロット数を指定する値)と呼ばれる所定の値に基づいて、時分割した複数のタイムスロットのいずれか1つを自機器に割り当てる。例えば、タイムスロットが8つある場合、「0」から「7」までのうちの1つの値を自機器に割り当てる。
【0021】
乱数生成部23は、タイムスロットを割り当てるときに使用する乱数を発生する。また、乱数生成部23は、リーダライタ3側でタグを認証、選別するときの認証用乱数も生成する。
【0022】
読み取りエラー検出部24は、送受信部21を介してリーダライタ3から発信された読み取り命令を取得し、後述するように、読み取り命令に付加されている読み取りエラー情報に基づいてリーダライタ3側の送受信部31で識別情報25bの読み取りエラーが発生したか否かを検出する。読み取りエラー検出部24の詳細は後述する。
【0023】
メモリ部25には、読み取り完了フラグ25a、識別情報25b、乱数情報25c、スロットカウンタ情報25dなどが記憶されている。識別情報25bには、管理物品4の識別情報(例えば、商品名、製品番号、製造日、出荷日など)が記憶される。乱数情報25cとしては、乱数生成部23で生成された乱数を一時記憶する。そして、スロットカウンタ情報25dには自機器に割り当てたタイムスロット番号の値を一時記憶する。
【0024】
制御部26は、中央処理装置(CPU)、各種プログラムや制御プログラムを記憶するリードオンリメモリ(ROM)、データなどを一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)などで構成され、各部の回路を制御する。制御部26は、読み取りエラー検出部24で読み取りエラーが検出されず、リーダライタ3によりRFIDタグ2の識別情報25bが正常に読み取られた場合に、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットする。また、制御部26は、読み取り完了フラグ25aが読み取り完了にセットされると、以降の読み取り命令に対して非応答に制御する。
【0025】
次に、リーダライタ3は、上記したRFIDタグ2から識別情報25bを読み取るために、以下のように構成される。
【0026】
すなわち、リーダライタ3は、送受信部31、区分数指定部32、衝突数取得部33、メモリ部34を備えている。
【0027】
送受信部31は、RFIDタグ2との交信をアンテナ3aを介して行い、各種読み取り命令や識別情報25bなどの送受信を行う。
【0028】
区分数指定部32は、タイムスロットの数を指定する。通常は、規格(例えば、EPC Class−1 Generation2規格)により、タイムスロット数は2(Qは正の整数)であらわされ、QはQ値と呼ばれている。EPC Class−1 Generation2規格では、Qは0以上でかつ15以下と定められている。
【0029】
衝突数取得部33は、各タイムスロットで2つ以上のRFIDタグ2が応答して衝突が発生した場合、衝突数(コリジョン数)を「1」としてカウントする。この衝突数に基づいて、区分数指定部32は、次のラウンドで設定されるタイムスロットの数を更新する。
【0030】
メモリ部34には、各RFIDタグ2からアンテナ3a、送受信部31を介して取得された識別情報34a、読み取りエラー情報34bが記憶されている。
【0031】
制御部35は、中央処理装置(CPU)、各種プログラムや制御プログラムを記憶するリードオンリメモリ(ROM)、データなどを一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)などで構成され、各部の回路を制御する。また、制御部35は、RFIDタグ2から識別情報25bを読み取るときに送受信部31で識別情報25bの読み取りエラーが発生した場合、読み取りエラー情報34bをセットする。そして、次の読み取り命令を送受信部31、アンテナ3aを介して複数のRFIDタグ2に発信するとき、読み取り命令に読み取りエラー情報34bを付加して発信する。この詳細については後述する。
【0032】
次に、図1、図2を参照しながら、RFIDシステム1における読み取り命令による交信動作の概要について説明する。図2は本発明の実施の形態におけるRFIDシステム1の交信動作の概要を説明するものであり、(a)は本実施の形態におけるRFIDシステム1の交信動作を説明する概要図、(b)は同RFIDシステム1との比較例の交信動作を説明する概要図である。
【0033】
まず、本実施の形態の理解を助けるために、図2(b)を用いて本実施の形態との比較例について説明する。この例では従来の読み取り命令を用いてRFIDタグ2とリーダライタ3とが交信を行っている。
【0034】
すなわち、図2(b)に示すように、リーダライタ3から読み取り命令であるQueryコマンド41が送信される。ここでは、Queryコマンド41で、Q値が「3」に指定され、タイムスロット数が「8」であるものとする。
【0035】
リーダライタ3の通信範囲にあるRFIDタグ2がQueryコマンド41を受信すると、乱数生成部23により、Queryコマンド41の示すタイムスロット数に応じて、8つあるタイムスロット数のうちの1つを自機器に割り当てる。具体的には、「0」から「7」までのうちの1つの値を乱数生成部23で生成して、メモリ部25にスロットカウンタ情報25dとして一時記憶する。例えば、RFIDタグ2a〜2fそれぞれのスロットカウンタ情報25dが、「2」「1」「3」「0」「5」「2」となったとする。
【0036】
また、RFIDタグ2a〜2fのうち、スロットカウンタ情報25dが「0」のものだけが応答でき、識別用の所定の情報、ここでは、16進数の乱数42(RN16)を生成し、送信する。上記の例では、RFIDタグ2dのスロットカウンタ情報が「0」であるため、16進数の乱数42(RN16)を生成し、送信する。この乱数は、乱数情報25cとしてメモリ部25に一時記憶される。この乱数42は、例えば、「0xA12B」であったとする。
【0037】
リーダライタ3は、アンテナ3a、送受信部31を介して、RFIDタグ2dから乱数42を受信し、乱数42が正常に読み出せた場合に衝突が発生していないと判断する。そして、受信した乱数42の値「0xA12B」を引数とするAckコマンド43をRFIDタグ2dに送信する。
【0038】
RFIDタグ2a〜2fはAckコマンド43を受信し、値「0xA12B」と同じ乱数をメモリ部25に記憶しているか否かをそれぞれが判断する。ここで、RFIDタグ2dのみがメモリ部25に乱数情報25cとして値「0xA12B」を記憶しているので、RFIDタグ2dはメモリ部25内に記憶している識別情報25bを送受信部21を介してリーダライタ3に送信する。これにより、RFIDタグ2a〜2fから1つのタグが選択される。
【0039】
リーダライタ3は、選択したRFIDタグ2dの識別情報25bを送受信部31で受信(タグ応答44)し、メモリ部34に受信した識別情報25bを識別情報34aとして記憶、蓄積する。これにより、RFIDタグ2dの識別情報25bがリーダライタ3に取得されたことになる。
【0040】
次に、リーダライタ3は送受信部31で識別情報25bを(タグ応答44)受信した後、T秒以内にQueryRepコマンド45を発信する。このQueryRepコマンド45を、RFIDタグ2dに対して識別情報25bがリーダライタ3により正常に読み取られたことを示すAckコマンド43と兼用し、冗長なコマンドを省いて、高速な交信を実現している。これは、所定の時間であるT秒以内(EPC Class−1 Generation2規格では、Tの時間)にQueryRepコマンド45を発信するという限定により、直前に交信したタグからは特定しやすく、QueryRepコマンド45がAckコマンド43の代用になるとして冗長なコマンドを省いている。
【0041】
RFIDタグ2dの制御部26は、T秒以内にQueryRepコマンド45を受信した時点で、識別情報25bが正常に読み取られたものとみなし、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットし、以降の読み取り命令を受信しても非応答に制御する。例えば、読み取り完了フラグ25aの1ビットで形成されているフラグを「0」から「1」に反転してセットする。
【0042】
これにより、RFIDタグ2dを除くRFIDタグ2a〜2cとRFIDタグ2e、2fは、制御部26により、メモリ部25のスロットカウンタ情報25dの値を1つ減らす。
【0043】
ここで、もし、リーダライタ3が送受信部31で識別情報25bを受信中(タグ応答44)に読み取り同期用の信号などのプリアンブルの検出に失敗するなどして読み取りエラーが発生した場合、その時点で受信をやめ、次のQueryRepコマンド45を再送信する。プリアンブルの検出に失敗する原因としては、検出する信号レベルが小さくて他のノイズと応答信号の区別が難しく誤動作しやすくなっている場合が考えられる。
【0044】
しかしながら、このような交信動作において問題となることがある。すなわち、RFIDタグ2dは、リーダライタ3から何度か再発信されたQueryRepコマンド45aのうちの1つが偶然にT秒後の正規のタイミングで受信されてしまった場合、制御部26は識別情報25bが正常に読み取られたものと判断するため、メモリ部25の読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットする。RFIDタグ2dでは、読み取り完了フラグ25aが読み取り完了にセットされると、制御部26によりリーダライタ3から発信される以降の読み取り命令に対しては非応答に制御される。これにより、RFIDタグ2dが未読のタグとなって残ってしまうという問題があった。
【0045】
そこで、本実施の形態では、図2(a)に示すように、このような問題を解決している。なお、図2(b)と同一符号は同一または相当することを示している。
【0046】
すなわち、リーダライタ3は、読み取りエラーにより再送信されるQueryRepコマンド48に1bitで構成される新たな情報として、読み取りエラー情報34bを付加するようにした。ここで、もし、リーダライタ3は識別情報25bの受信中(タグ応答44)に送受信部31で読み取りエラーが発生して識別情報25bの読み取りができなくなった場合、送受信部31での受信をやめて次の読み取り命令であるQueryRepコマンド48を再発信したとする。そして、RFIDタグ2dは、QueryRepコマンド48のうちの1つが偶然に正規のタイミングで受信されたものとする。
【0047】
この場合であっても、RFIDタグ2dは読み取りエラー検出部24を有しているため、QueryRepコマンド48に付加されている読み取りエラー情報34bを、タグアンテナ部20a、送受信部21を介して、読み取りエラー検出部24により読み取る。そして、RFIDタグ2dは、制御部26により、読み取りエラー検出部24の検出結果からリーダライタ3側で識別情報25bの読み取りエラーが発生したか否かを判断することができる。制御部26は、読み取りエラー検出部24の検出結果に基づいて読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットするので、誤って読み取り完了にセットすることを防ぐことができる。
【0048】
これにより、RFIDタグ2dの識別情報25bがリーダライタ3により正常に読み取られるまで応答させることができる。この結果、リーダライタ3の電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことができる。
【0049】
以下、図3〜図4を参照しながら、RFIDシステム1の動作について説明する。
【0050】
図3は本発明の実施の形態におけるRFIDシステム1の動作を説明するフローチャート、図4は同RFIDシステム1の動作を説明するための模式図である。
【0051】
図3に示すように、RFIDシステム1は、リーダライタ3からSELECTコマンドをRFIDタグ2a〜2fに向けて発信し、RFIDタグ2a〜2fの内部にある各種レジスタなどを初期化する(S100)。
【0052】
次に、リーダライタ3は、タイムスロット数を指定するコマンドであるQueryコマンド41を発信する(S102)。ここでは、Queryコマンド41でQ値を「3」に指定し、1ラウンドのタイムスロット数を「8」とする。RFIDタグ2a〜2fは、Queryコマンド41を受信した後、RFIDタグ2a〜2fそれぞれの乱数生成部23により乱数を生成する。そして、各スロットカウンタ情報が、「2」「1」「3」「0」「5」「2」となったとする。
【0053】
次に、リーダライタ3は、タイムスロット「1」から「8」まで順次に通信範囲にあるRFIDタグ2の読み取りを行う。
【0054】
ここでは、RFIDタグ2dのスロットカウンタ情報が「0」となったので、タイムスロットの1番目では、図4に示すように、RFIDタグ2d(図4中では「D」と表記)のみが応答し、リーダライタ3は、RFIDタグ2dの識別情報25bを読み取る(S108)。リーダライタ3は、送受信部31を介して識別情報25bを受信し、識別情報25bを識別情報34aとしてメモリ部34に記憶する。これにより、RFIDタグ2dの識別情報25bがリーダライタ3に取得されたことになる。
【0055】
図3に戻り、リーダライタ3は、もし識別情報25bの受信中に送受信部31で読み取りエラーが発生した場合には(S110)、読み取りエラー情報34bを作成してメモリ部34に一時記憶する(S112)。S110で読み取りエラーが発生しなかった場合にはS116に進む。また、S104でRFIDタグ2の応答が1つもない場合はS116に進む。また、S104で2つ以上のRFIDタグ2が衝突していると判断した場合には(S106)、NAK(否承認)コマンドを発信し(S114)、S116に進む。
【0056】
次に、リーダライタ3は、S108で識別情報25bを受信したT秒以内、または、送受信部31で読み取りエラーが発生した後の所定時間の後、読み取りエラー情報34bをメモリ部34から読み出し、QueryRepコマンド48に読み取りエラー情報34bを付加して発信する(S116)。RFIDタグ2dは、読み取り命令であるQueryRepコマンド48を受信し、読み取りエラー検出部24でQueryRepコマンド48に付加された読み取りエラー情報34bから、リーダライタ3側の送受信部31で識別情報25bの読み取りエラーが発生したか否かを検出する。そして、RFIDタグ2dは、制御部26により読み取りエラー検出部24の検出結果から読み取りエラーがないことを確認した後、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットして、以降読み取り命令を受信しても非応答になる。このように、制御部26は、読み取りエラー検出部24の検出結果に基づいて読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットするので、誤って読み取り完了にセットすることを防ぐことができる。
【0057】
すなわち、リーダライタ3側の送受信部31で読み取りエラーが発生し、識別情報25bを読み取る時間の1/10以下の時間で繰り返されるQueryRepコマンド48のうちの1つが偶然にT秒後の正規のタイミングでRFIDタグ2dで受信されてしまった場合でも、読み取りエラー検出部24で読み取りエラーが検出されれば、読み取り完了フラグ25aを読み取り未完了に維持するので、誤ってタグが非応答になるのを防ぐことができる。
【0058】
ここでは、読み取りエラーが検出されず、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットしたので、RFIDタグ2dは非応答に制御される。
【0059】
これにより、RFIDタグ2dを除くRFIDタグ2a〜2cとRFIDタグ2e、2fは、制御部26により、メモリ部25のスロットカウンタ情報25dの値を1つ減らし、「1」「0」「2」「4」「1」となる。そして、タイムスロットを1つ進め、「2」にする。
【0060】
タイムスロット「2」では、RFIDタグ2bのスロットカウンタ情報25dが「0」となったので、図4に示すように、RFIDタグ2b(図4中では「B」と表記)が応答し(S118)、リーダライタ3は、RFIDタグ2bの識別情報25bを読み取る(S122)。リーダライタ3は、送受信部31を介して識別情報25bを受信し、識別情報25bを識別情報34aとしてメモリ部34に記憶する。これにより、RFIDタグ2bの識別情報25bがリーダライタ3に取得されたことになる。
【0061】
図3に戻り、リーダライタ3は、もし識別情報25bの受信中に送受信部31で読み取りエラーが発生した場合には(S124)、読み取りエラー情報34bを作成してメモリ部34に一時記憶する(S126)。S124で読み取りエラーが発生しなかった場合にはS130に進む。また、S118でRFIDタグ2の応答が1つもない場合はS130に進む。また、S120で2つ以上のRFIDタグ2が衝突している場合には、NAK(否承認)コマンドを発信し(S128)、S130に進む。
【0062】
次に、タイムスロットが「8」、すなわち、1ラウンドの最後かを判断する(S130)。ここでは、タイムスロットは「2」であるので、再度、S116からS130を繰り返し実行する。
【0063】
次に、リーダライタ3は、S122で識別情報25bを受信したT秒以内、または、送受信部31で読み取りエラーが発生した場合に、上記と同様にして、読み取りエラー情報34bをメモリ部34から読み出し、QueryRepコマンド48に読み取りエラー情報34bを付加して発信する(S116)。RFIDタグ2bは、この読み取り命令であるQueryRepコマンド48を受信したときにQueryRepコマンド48から読み取りエラー情報34bを取得し、読み取りエラーがないことを確認した後、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットして、以降読み取り命令を受信しても非応答になる。
【0064】
そして、再び、S116のQueryRepコマンド48により、RFIDタグ2d、2bを除くRFIDタグ2a、2cとRFIDタグ2e、2fは、制御部26により、メモリ部25のスロットカウンタ情報25dの値を1つ減らし、「0」「1」「3」「0」となる。そして、タイムスロットの番号を1つ進め、「3」にする。
【0065】
タイムスロット「3」では、RFIDタグ2a、2fのスロットカウンタ情報25dが「0」となったので、図4に示すように、RFIDタグ2a、2f(図4中では「A」、「F」と表記)が応答し、識別情報25bを送受信部21を介してリーダライタ3に送信する(S112)。
【0066】
このとき、リーダライタ3は、RFIDタグ2a、2fから所定の信号である、乱数(RN16)を受信するが(S118)、RFIDタグ2a、2fの衝突により乱数を正常に読み取ることができないため、衝突数取得部33では、衝突があったと判断し(S120)、NAKコマンドを発信すると共に(S128)、衝突数をカウントする内部カウンタ(図示せず)を1つ増やす。これにより、RFIDタグ2a、2fは、識別情報25bをリーダライタ3に送信しない。このため、以降の読み取り命令も受け付ける。すなわち、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了にセットしない。そして、RFIDタグ2a、2fは、QueryRepコマンド48によりスロットカウンタ情報25dを最大値となる所定の値、例えば、16進数で「7FFF」となる「32767」に設定する。そして、タイムスロットを1つ進めて「4」にする。
【0067】
タイムスロット「4」において、QueryRepコマンド48の発信により(S116)、RFIDタグ2a、2cとRFIDタグ2e、2fのスロットカウンタ情報は、それぞれ「32767」「0」「2」「32767」となる。そして、上記同様にS116からS130を実行することにより、RFIDタグ2c(図4中では「C」と表記)のみが応答する。以降、同様にして、タイムスロット「6」で、RFIDタグ2e(図4中では「E」と表記)のみが応答する。
【0068】
そして、タイムスロットが「8」、すなわち、1ラウンドが終了する(S130)と、タイムスロット数を更新した後(S132)、ラウンド中のタイムスロットの中に衝突やRFIDタグ2からの応答がなければRFIDタグ2の読み取り処理を終了する(S134)。
【0069】
タイムスロット数の更新は、衝突数取得部33の内部カウンタに保持されている衝突数に基づいて行われる。すなわち、区分数指定部32は、次のラウンドで使用するタイムスロット数を衝突数に基づいて推定する。
【0070】
もし、ラウンド中に、衝突やRFIDタグ2からの応答が1つ以上あった場合には、次のラウンドに進む。図4に示す例では、タイムスロット「3」でRFIDタグ2a、2fの衝突があったため、次の2ラウンド目を実行する。
【0071】
図4に示すように、RFIDタグ2a、2fは、1ラウンド目と同様な処理によって、2ラウンド目のタイムスロット「2」とタイムスロット「4」で応答(図4中では「F」、「A」と表記)し、それぞれの識別情報25bをリーダライタ3に送信する。そして、3ラウンド目のタイムスロットの中に衝突やRFIDタグ2からの応答がすべてなくなるため、3ラウンド目の最後のタイムスロット「8」でRFIDタグ2の読み取り処理を終了する。
【0072】
以上のように本実施の形態によれば、RFIDシステム1は、タグアンテナ部20aと識別情報25bを記憶保持するタグ回路部20bとを有するRFIDタグ2a〜2fと、RFIDタグ2a〜2fそれぞれから識別情報25bをアンテナ3aを介して読み取る送受信部31を有するリーダライタ3とを備え、リーダライタ3は、送受信部31からアンテナ3aを介して識別情報25bを読み取る読み取り命令(例えば、Queryコマンド41やQueryRepコマンド48など)を発信した後に、複数のRFIDタグ2a〜2fのいずれか1つから取得すべき識別情報25bを送受信部31の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令(QueryRepコマンド48など)に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報34bを付加して送受信部31からアンテナ3aを介して発信する構成とした。
【0073】
そして、RFIDタグ2は、タグアンテナ部20aと識別情報25bを記憶保持するタグ回路部20bとを備え、タグ回路部20bは、リーダライタ3から発信される読み取り命令をタグアンテナ部20aを介して読み取る送受信部21と、この送受信部21で読み取られた読み取り命令に付加されている識別情報25bの読み取りエラー情報34bを判定して読み取りエラーが発生したか否かを検出する読み取りエラー検出部24と、リーダライタ3により識別情報25bの読み取りが完了しているか否の情報を示す読み取り完了フラグ25aと、読み取りエラー検出部24の判定結果に基づいて読み取り完了フラグ25aを設定する制御部26とを有し、制御部26は、読み取りエラー検出部24で読み取りエラーが検出された場合、読み取り未完了の状態を維持するように読み取り完了フラグ25aを設定し、読み取りエラー検出部24で読み取りエラーが未検出であると共にリーダライタ3により識別情報25bの読み取りが完了している場合、読み取り完了フラグ25aを読み取り完了に設定する構成とした。
【0074】
これにより、各RFIDタグ2は識別情報25bが正常にリーダライタ3により読み取りが完了するまで応答することができるので、リーダライタ3の電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグ2が存在する場合であっても、未読のRFIDタグ2をなくすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上のように本発明によれば、リーダライタは、送受信部からアンテナを介して識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、複数のRFIDタグのいずれか1つから読み取るべき識別情報を送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する読み取り命令に読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して発信する構成とした。そして、RFIDタグは、読み取り命令に付加されている識別情報の読み取りエラー情報を判定して読み取りエラーが発生したか否かを検出し、読み取りエラーが未検出であると共にリーダライタにより識別情報の読み取りが完了している場合のみ、読み取り完了フラグを読み取り完了に設定する構成とした。
【0076】
このため、リーダライタ側でRFIDタグの識別情報が正常に読み取られるまで読み取り完了フラグを読み取り未完了に維持し、タグを応答させることができるので、リーダライタの電波の届く範囲に不特定多数のRFIDタグが存在する場合であっても、未読のRFIDタグをなくすことを可能にするRFIDシステム、リーダライタおよびRFIDタグとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態におけるRFIDシステムの概要図
【図2】(a)は同RFIDシステムの交信動作を説明する概要図、(b)は同RFIDシステムとの比較例の交信動作を説明する概要図
【図3】同RFIDシステムの動作を説明するフローチャート
【図4】同RFIDシステムの動作を説明するための模式図
【符号の説明】
【0078】
1 RFIDシステム
2a〜2f RFIDタグ
3 リーダライタ
3a アンテナ
4 管理物品
20a タグアンテナ部
20b タグ回路部
21,31 送受信部
22 区分割当部
23 乱数生成部
24 読み取りエラー検出部
25,34 メモリ部
25a 読み取り完了フラグ
25b,34a 識別情報
25c 乱数情報
25d スロットカウンタ情報
26,35 制御部
32 区分数指定部
33 衝突数取得部
34b 読み取りエラー情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タグアンテナ部と識別情報を記憶保持するタグ回路部とを有する複数のRFIDタグと、前記複数のRFIDタグそれぞれから前記識別情報をアンテナを介して読み取る送受信部を有するリーダライタとを備え、
前記リーダライタは、前記送受信部から前記アンテナを介して前記識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、前記複数のRFIDタグのいずれか1つから読み取るべき前記識別情報を前記送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する前記読み取り命令に前記読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して前記送受信部から前記アンテナを介して発信する構成としたことを特徴とするRFIDシステム。
【請求項2】
前記RFIDタグは、
前記読み取り命令に付加されている前記読み取りエラー情報を判定して読み取りエラーが発生したか否かを検出する読み取りエラー検出部と、
前記リーダライタにより前記識別情報の読み取りが完了しているか否の情報を示す読み取り完了フラグと、
前記読み取りエラー検出部の判定結果に基づいて前記読み取り完了フラグを設定する制御部とを有していることを特徴とする請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記読み取りエラー検出部で読み取りエラーが検出された場合、読み取り未完了の状態を維持するように前記読み取り完了フラグを設定し、
前記読み取りエラー検出部で読み取りエラーが未検出で、かつ、前記リーダライタにより前記識別情報の読み取りが完了した場合、前記読み取り完了フラグを読み取り完了に設定する構成としたことを特徴とする請求項2に記載のRFIDシステム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記読み取り完了フラグが読み取り未完了の情報を示すときに、以降の前記読み取り命令に対して応答するように制御し、
前記読み取り完了フラグが読み取り完了を示す情報のときに、以降の前記読み取り命令に対して非応答にするように制御する構成としたことを特徴とする請求項3に記載のRFIDシステム。
【請求項5】
前記読み取りエラー情報は、1ビットの情報であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のRFIDシステム。
【請求項6】
識別情報を記憶保持するRFIDタグから前記識別情報をアンテナを介して読み取る送受信部を有し、
前記送受信部から前記アンテナを介して前記識別情報を読み取る読み取り命令を発信した後に、前記RFIDタグから取得すべき前記識別情報を前記送受信部の読み取りエラーの発生により読み取りができない場合、次に発信する前記読み取り命令に前記読み取りエラーの発生を知らせる読み取りエラー情報を付加して前記送受信部から前記アンテナを介して発信する構成としたことを特徴とするリーダライタ。
【請求項7】
タグアンテナ部と識別情報を記憶保持するタグ回路部とを備え、
前記タグ回路部は、
リーダライタから発信される読み取り命令を前記タグアンテナ部を介して読み取る送受信部と、
この送受信部で読み取られた前記読み取り命令に付加されている前記識別情報の読み取りエラー情報を判定して読み取りエラーが発生したか否かを検出する読み取りエラー検出部と、
前記リーダライタにより前記識別情報の読み取りが完了しているか否の情報を示す読み取り完了フラグと、
前記読み取りエラー検出部の判定結果に基づいて前記読み取り完了フラグを設定する制御部とを有し、
前記制御部は、前記読み取りエラー検出部で読み取りエラーが検出された場合、読み取り未完了の状態を維持するように前記読み取り完了フラグを設定し、前記読み取りエラー検出部で読み取りエラーが未検出であると共に前記リーダライタにより前記識別情報の読み取りが完了している場合、前記読み取り完了フラグを読み取り完了に設定する構成としたことを特徴とするRFIDタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−87737(P2010−87737A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253138(P2008−253138)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】