説明

RFID販売時点管理システム、方法及び装置

ストアにおいて、複数の固有RFIDタグに関連した複数のアイテムの顧客に対する販売取引を完結するためのRFID販売時点管理システムは、複数のアイテムに関連する複数の固有RFIDタグを検出するための複数のRFIDタグスキャナの配列と、取引パネルを含むチェックアウトプラットフォームと、を含み、複数のアイテムのリストを、複数の検出された固有のRFIDタグと在庫データベース中に格納された情報との一致に基づいて、前記取引パネル上に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「System, Methods, and Apparatus Using RFID Technology」と題された2007年8月24日出願の米国仮出願第60/957,767号に基づいて優先権を主張し、且つ、この出願全体を参照によって本出願に組み入れる。
【0002】
本出願は、店舗における顧客のチェックアウトのためのシステム、方法及び装置に関する。特に、本発明は、店舗における顧客のチェックアウトプロセスを改善するために、RFIDスキャナとRFIDタグを使用するシステム、方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
例えばウォルマートのような店舗(以下、ストア)では、例えば、標準的なバーコードシステム及び販売時点管理(POS)ステーションのような、ある種の符号化システムを使用して在庫管理を行っている。このようなシステムにおいて、例えば本部である、中核位置において、商品がストアに到着する以前或いは到着時点で、バーコードによって在庫を符号化し且つ在庫データベース102に格納することができる。第1のローカルエリアネットワーク108(LAN)を介して、このデータベース102をサーバコンピュータ106に接続することができる。サーバコンピュータ106は在庫データベース102とその他の機能、例えば財務/会計データベース104との間の相互作用を管理することができる。本部におけるLAN108を、ワイドエリアネットワーク(WAN)110を介して、例えば店内のLAN112にリンクさせることができる。例えばウォルマートストアのようなチェーンストアに対して、本部におけるサーバコンピュータ106を多くのストアにリンクさせることができる。ある場合には、サーバコンピュータ106とデータベース102、104をストアに局所的に配置することができる。
【0004】
顧客が買い物の支払いをするために、それぞれのストア内の異なる場所で多くのレジカウンタ又はPOSステーション114、116を設置することができる。これらのPOSステーション114、116を、LAN112とWAN110を介してサーバコンピュータ106とデータベース102、104にリンクさせることができる。更に、POSステーション114、116を、バーコードスキャナ118、120と取引パネル122、124と共に構成することができる。顧客は自分が購入しようとする商品を精算のためにPOSステーションに持ってくることができる。この商品にはバーコードがラベル付けされている或いは貼付されている場合もある。レジ係は、バーコードスキャナ118、120を使用してそれぞれの品目(アイテム)をスキャンして、未清算の購入注文リストと対応する価格を顧客に対して発生させることができる。顧客はこの購入に同意し、例えば現金又はチェックによって、或いはクレジット/デビットカードを使用して、クレジットで支払いをすることによって購入を完結させることができる。一旦、商品が顧客に販売されると、チェックアウトカウンタにおけるスキャンとPOSステーションにおける取引に基づいて、その商品を在庫から除くことができる。これに応じて、在庫データベース102と会計データベース104が更新されるであろう。
【0005】
従来のバーコードベースのPOSシステムでは、レジ係によって、購入される各アイテムのスキャンが必要であり、これは時間の無駄であり、さらに、例えば顧客サービスのような他の目的に展開可能な人的資源を必要とする。POSステーションにおける顧客取引の合理化によって、顧客満足度とストア効率とを向上させることができる。
【0006】
最近、ストアの在庫管理のための選択可能な技術としてRFIDが浮上している。例えば、同日出願のRichard Ulrichによる“RFID Promotional Complicance”と題された米国出願では、RFIDタグを用いて販売促進商品のディスプレイを管理する方法を記載している。このようなシステムでは、RFID在庫データベースにおいて個々の製品を固有に識別するために、RFIDタグを製品上に設置することができる。
【発明の概要】
【0007】
近距離で指向性を要する手持ちの走査(スキャン)を必要とするバーコードスキャナとは異なって、例えばGen−2スキャナのようなRFIDスキャナでは、例えば3〜5メートル程度の比較的離れた距離からRFIDタグを読み取ることができる。図2を参照すると、本発明の一実施例に従って、固有のRFIDタグ204を有する商品202を、RFIDセンサネットワーク206におけるRFIDスキャナ208によってスキャンすることができる。バーコード取引と同様の方法で、例えばRFIDタグ識別情報のような製品の識別情報は、LAN112、108及びWAN110を介してサーバ106に送信され、そこでその取引が記録され対応するデータベース102、104が更新される。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、RFIDセンサネットワークを、合理化された顧客チェックアウトカウンタとしてPOSステーションの一部に統合することができる。POSステーションへの通路及びチェックアウト用POSステーションに共通に接続されたコンベヤを、RFIDスキャナと共に構成することができる。一実施形態では、顧客が購入しようとする商品のRFIDタグ識別情報をRFIDセンサが自動的に読み取ることができるように、RFIDセンサを通路又はコンベヤの端部のラインに沿って配置することができる。本発明の一実施形態では、通路に沿って配置されたRFIDセンサアレイはより大きなアイテム、例えば、大きなスクリーンを有するテレビを検出することができ、コンベヤに沿って配置されたRFIDセンサアレイはより小さなアイテムのRFIDタグを検出することができる。この方法で、レジ係によるマニュアルでのスキャンをRFIDタグスキャンによって置き換えることができる。RFIDセンサアレイによってスキャンされる全てのアイテムを、レジ係が購入取引を検証し且つ完結するために、取引パネル上で識別し且つリストすることができる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、RFIDセンサアレイを、例えば金属又は合金のような、無線周波数(FR)信号に対する優れた反射性を有する材料で構成されたトンネル中に配置することができる。このトンネルを、チェックアウト用POSステーションの前に配置することによって、RFIDタグが添付された商品を入れたショッピングカートを顧客がこのトンネルを通り抜けるように押した場合、又は、ショッピングカートが例えば搬送手段によって自動的にトンネルを通り抜けるように引っ張られた場合、これらのタグから発信されたRFID信号をこのトンネルによって拘束し且つ保存して、RFIDセンサアレイによって検出することができる。RFIDセンサアレイによって検出された全てのアイテムを、レジ係が購入取引を検証し完結するための未清算注文として識別し且つ取引パネル上にリストすることができる。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、ショッピングカートをRFアンテナとRFIDタグスキャナを含むように構成し、或いは、ショッピングカートがRFアンテナとして機能するように構成することができる。顧客がそれぞれのアイテムをカートの中に置ことによって、顧客はそれぞれのアイテムをRFIDスキャナによってスキャンすることができる。これによって、スキャンされたそれぞれのアイテムを取引の一部として含めることができる。このカートはしたがってスキャンされた全てのアイテムを追跡し、収集されたデータをレジにおけるPOSステーションに送信することができる。
【0011】
本発明の一実施形態では、通過したアイテムを検出することができる外部センサアレイをRFIDセンサアレイに沿って配置することができる。一実施形態では、レーザネットによって、アイテムをそれが通過するごとに検出するためのレーザ面を構成して、RFID読取りの検証を行うことができる。レーザネットがRFIDリーダによって検出されなかったアイテムを検出した場合、システムはレジ係に目視での検査を通知し、ある場合には、レジ係にその製品に対するバーコードスキャンを実施するように告げることができる。
【0012】
本発明の一実施形態では、チェックアウトシステムを2段階で実施することができる。第1のステップは、店内の一個又はそれ以上の集中RFIDエリアにおける、顧客による購入アイテムの識別を含んでいる。それぞれのアイテムに貼付されたRFIDタグをスキャンすることによって、それらのアイテムを識別することができる。本発明の一実施形態では、顧客がアイテムをショッピングカートに入れて、これらのアイテムの識別のために集中RFIDエリアを押して通過することができる。カート内のアイテムはショッピングプロセス全体で識別することができる。更に、カートに固有のカートRFIDタグを貼付することにより、カートRFIDタグの、信号強度、読取ったタグの数等を含むRFID読み取りを用いて、カート中のアイテムを固有のカートRFIDタグと関連付けることができる。集中RFIDエリアの何れかによって識別されたアイテムを、カート識別と関連させて未清算取引の一部としてRFID在庫データベースに格納することができる。ショッピングカート内のアイテムに対する未清算取引をカートと関連付けることができ、後にカートのタグ識別情報を用いて検索することもできる。
【0013】
一旦、アイテムを検出しRFIDスキャナによって識別すると、チェックアウトプロセスの第2のステップを実施することができる。具体的には、顧客がチェックアウトを完結するために、アイテムを複数のPOSステーションの一つに移動させることができる。未清算取引をカートの識別情報に基づいてPOSステーションにおいて検索することができ、この場合、そのカートの識別情報は、その取引をカート中に置かれていた製品に関連付けるために以前に使用されたものと同じである。その後、セルフチェックアウト又はレジ係によるものを含む多くの技術を使用して、チェックアウトを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来のバーコードベースの販売時点管理(POS)システムを示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係るRFIDPOSシステムの一例を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係るRFIDPOSステーションの一例を示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係るRFIDセンサネットワークの一例を示す図。
【図5】本発明の一実施形態に係る、レーザセンサネットを備えるRFIDPOSステーションの一例を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係る、集中RFIDエリアを有する二段階RFIDPOSチェックアウトの統合システムの一例を示す図。
【図7】本発明の一実施形態に係る、一個又はそれ以上の集中RFIDエリアを有する二段階RFIDPOSチェックアウト方法の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図2は、本発明の一実施形態に係るRFIDPOSシステムの一例を示している。本発明の一実施形態では、RFIDセンサネットワーク206はバーコードスキャンに代わるものである。RFIDセンサネットワーク206はRFIDスキャナ208を含むことができ、このスキャナ208はストア内の異なるエリアに設定することができ、且つRFIDタグ識別情報を検出してこれを在庫データベース102に接続されたLAN112に送信することができる。顧客は、商品202を固有に識別するRFIDタグ204が貼付された商品202を、RFIDセンサネットワーク206に持ってくることができる。RFIDセンサネットワーク中のスキャナ208はその商品のRFIDタグ識別情報を自動的に検出して、この情報をサーバコンピュータ106に送信することができる。サーバコンピュータ106はその商品を未清算購入商品のリスト中に入れ、このリストを取引パネル122に表示することができる。顧客はPOSステーション114でその商品の支払いを済ませることによってその取引を完結することができる。この方法により、顧客チェックアウトのバーコードスキャンステップをレジ係による簡単な検証に置き換えることができる。
【0016】
本発明の一実施形態では、RFIDタグを商品に貼付しこのRFIDタグを在庫データベースに記録することにより、このRFIDタグをマニュアルで商品に関連付けることができる。本発明の別の実施形態では、既存のバーコードシステムを用いてRFIDタグを商品に関連付けることができる。RFIDタグスキャナを平台型のバーコードスキャナ(図示せず)中に埋め込むこともできる。結合されたRFIDタグスキャナとバーコードスキャナをPOSステーションに置くこともできる。結合されたRFIDタグスキャナとバーコードスキャナは、同時に、商品に関連付けられたバーコード中に記録された情報を読み取り、及び/又は商品に関連付けられたRFIDタグ中の情報を読取ることができる。この方法において、製品のバーコードスキャンに失敗した場合、レジ係にこれを通知することによって過大課金又は過少課金を防ぐことにより、POS取引を検証することができる。
【0017】
図3は、本発明の一実施形態に係るRFIDPOSステーションの一例を示している。POSステーション114は、顧客が購入しようと欲する小さなアイテムをPOSステーションのカウンタに搬送するためのコンベヤ302を含むことができる。ショッピングカート314のための通路304はPOSステーションに通じている。本発明の一実施形態では、コンベア302と通路304はRFIDスキャナ306、308と共に形成されており、商品316に関連付けられたRFIDタグ318を自動的に検出することができる。本発明の一実施形態では、RFIDスキャナ306をコンベヤ302の表面の下に埋め込んでおくことができ、それによって、小さな商品アイテムがコンベヤベルトを介して搬送される場合、小さな商品アイテムに関連付けられたRFIDタグを自動的に検出することができる。大きな商品アイテムを検出するために、通路304をRFIDスキャナ308と共に形成することができる。顧客がショッピングカート314を通路の上で押す場合、大きな商品アイテムをRFIDスキャナ308によって検出することができる。
【0018】
本発明の一実施形態において、RFIDスキャナ306、308は、先ず、検出されたRFIDタグの情報を、RFIDデータ収集及び送信ボックス310、312に送信することができ、このボックスは、次に、情報をLAN112に送信することができる。サーバコンピュータ106(図示せず)は受信したRFIDタグ情報に基づいて未清算購入注文のリストを発生し、この注文を取引パネル122において表示させることができる。その後、レジ係或いは顧客は、取引パネル122においてその取引を完結することができる。
【0019】
本発明の一実施形態において、顧客はRFIDタグのついた商品を、例えば、買い物袋のようなバッグ(図示せず)中に入れることができる。このバッグを例えばコンベヤ302上に置くと、RFIDスキャナ306はバッグ中のRFIDタグの付いた商品を検出することができる。取引パネル122において、多くの商品アイテムを表示することができる。レジ係は、バッグ中の商品アイテムの数を単に数え上げることによって、RFIDスキャンの正確性を検証することができる。
【0020】
図4は、本発明の一実施形態に係るトンネル中のRFIDセンサネットワークの一例を示している。例えば、POSステーションに向かう通路に位置するトンネル402は、このトンネルの内表面上に複数のRFIDスキャナ404を含むことができる。これらのRFIDスキャナは、トンネルの中心に対して内向きに配置されており、それによって、顧客がショッピングカート314を押してトンネルを通過させた場合、或いはカートを例えばコンベヤベルトによって自動的に引いてトンネルを通過させた場合、RFIDスキャナ404は商品316に関連付けられたRFIDタグ318を検出することができる。トンネル402の内面を、無線周波数(RF)信号を反射する材料で形成しても良い。この方法によって、RFエネルギーをトンネル内に閉じ込めてRFIDタグ読み取りを向上させることができる。
【0021】
図3において上記で議論したように、RFIDデータ収集及び送信ボックス406はRFIDタグ情報を収集しこれをサーバコンピュータ106(図示せず)にLAN112を介して送信することができる。サーバは、受信したRFIDタグ情報に基づいて未清算注文のリストを発生し、この注文を取引パネル122において表示させることができる。レジ係は、商品アイテムの数を単に数え上げることによってRFIDスキャンの正確性を検証することができる。
【0022】
図5は、本発明の一実施形態に係る、レーザセンサネットを備えるRFIDPOSステーションの一例を示している。例えばレーザセンサネットワーク、近接センサネットワーク或いは通過する物体を検出可能な全てのタイプのセンサのような、外部センサネットワーク(RFIDセンサネットワーク以外の)が、RFIDタグスキャンを検証するために商品アイテムを自動的に検出することができる。本発明の一実施形態によれば、レーザ発射体及び検出体(図示せず)を含むレーザセンサ502をコンベヤの両側に配置することができる。レーザ発射体から発射されたレーザビームによってレーザ面504を形成し、このレーザ面を通過するそれぞれのアイテムを検出し計数することができる。RFIDタグ検出からの情報と相関させて、レーザセンサネット504からの検出結果をサーバコンピュータ106(図示せず)に送信することができる。サーバコンピュータは、受信したRFIDタグ情報に基づいて未清算注文のリストを発生し、この注文を取引パネル122(図示せず)に表示させることができる。この方法において、レジ係による販売された多くのアイテムの検証の必要性を、レーザセンサネットに置き換えることができる。本発明の別の実施形態では、外部センサネットワークが通過するアイテムを検出して、RFIDスキャンのためにRFIDスキャナをトリガすることができる。RFIDスキャンによってアイテムが検出された場合、このアイテムを未清算購入のリスト中に入れることができる。或いは、レジ係にアイテムを更に検証すること、或いは製品のバーコードスキャンを実施することを通知する。
【0023】
図6は、本発明の一実施形態に係る、集中RFIDエリアを備える二段階RFIDPOSチェックアウトの統合システムを示している。ストア600は一個又はそれ以上の集中RFIDエリア604を含むことができ、このエリアはストアのどのような部分に位置していても良い。集中RFIDエリア604は、複数のRFIDスキャナ(図示せず)と、ショッピングカートに固有に関連付けられたカートRFIDタグ602を使用してショッピングカート識別情報をチェックする装置608、とを含むことができる。集中RFIDエリア604を、図4に示す様にトンネルの形状に構成して、RF信号をこのトンネル内に閉じ込めるようにしても良い。顧客は、例えば、カート読み取り装置608においてカートRFIDタグ602をスキャンすることによって、集中RFIDエリアにチェックインすることもできる。顧客の識別情報によって、集中RFIDエリアにおけるRFIDスキャナをトリガして、RFIDタグスキャンをスタートさせるようにしても良い。例えばカートタグを介した顧客の識別情報と共に検出されたRFIDタグ情報をサーバコンピュータ106(図示せず)に送信して在庫データベース(図示せず)中にこの顧客に対する未清算購入注文として格納するようにしても良い。
【0024】
本発明の一実施形態では、チェックアウトPOSステーション610のそれぞれは、更に、例えばカートRFIDタグを使用する顧客識別情報のための装置612を含んでいても良い。顧客は、チェックアウトPOSステーションにおいて自身を識別し、サーバコンピュータ106にこの顧客に対して以前に発生された未清算購入注文を検索させることができる。次に、未清算購入注文を取引パネルに表示させて、顧客又はレジ係に購入を完結させることができる。
【0025】
図7は、本発明の一実施形態に係る、一個又はそれ以上の集中RFIDエリアを伴う二段階RFIDPOSチェックアウト方法の一例を示している。702において、固有のカートRFIDタグの読み取りに基づいて、ショッピングカートを識別することができる。704において、カート識別情報に基づいて複数のRFIDスキャナをトリガして、カート内に入れられた商品に固有に関連付けられたRFIDタグを、更なる購入のためにスキャンすることができる。706で、RFIDスキャナは、カートタグ及び製品タグを含むスキャンされたRFIDタグの情報をサーバコンピュータに送って、ショッピングカート識別情報に関連付けられた商品の未清算購入注文のリストを発生させる。サーバコンピュータは、商品の未清算購入注文のリストを在庫データベース中に格納することができる。708で、POSステーションにおいて、ショッピングカート固有のRFIDタグを、POSステーションによって読取ることができる。710で、カートRFIDタグを介した顧客の識別情報に応答して、POSステーションはショッピングカート識別情報をサーバコンピュータに送り、サーバコンピュータに、このショッピングカートに関連付けられた商品の以前に格納された未清算購入注文のリストを検索させることができる。未清算注文をその後取引パネル上に表示させて、顧客又はレジ係にこの購入取引を完結させることができる。
【0026】
上記の記載から、当業者であれば、本発明を種々の形態で実施できること、種々の実施形態を単独で或いは組み合わせて実行できることが理解される。したがって、本発明の実施形態を特別な事例と共に説明してきたが、本発明の本実施形態及び/又は方法の正しい範囲はこれらに限定されるべきではない。何故なら、その他の変更は、本図面、明細書及び以下の請求の範囲を考察することによって、当業者にとって明白であるためである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の固有RFIDタグと関連する複数のアイテムの顧客に対する販売取引を店内で完結させるためのRFID販売時点管理(POS)ステーションであって、
複数のアイテムに関連する複数の固有RFIDタグを検出するための、複数のRFIDタグスキャナの配列と、および
取引パネルを含むチェックアウトプラットフォームと、を備え、検出された複数の固有RFIDタグと在庫データベース中に格納された情報との一致に基づいて、前記複数のアイテムのリストを前記取引パネル上に表示させる、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項2】
請求項1に記載のステーションであって、前記配列は少なくとも一個のコンベヤと通路を含み、それぞれのコンベヤと通路は複数のRFIDタグスキャナを用いて構成されている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項3】
請求項2に記載のステーションであって、前記コンベヤは、当該コンベヤの表面の下に複数のRFIDタグスキャナが埋め込まれている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項4】
請求項2に記載のステーションであって、それぞれの前記コンベヤと通路は、それぞれのコンベヤ及び通路の少なくとも一つの端部に沿った複数のRFIDタグスキャナを用いて構成されている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項5】
請求項1に記載のステーションであって、前記配列は、複数のRFIDスキャナを内部に有するトンネルを含む、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項6】
請求項5に記載のステーションであって、前記トンネルの内表面は、複数のアイテムに関連する複数の固有RFIDタグから発振される無線周波数を前記トンネル内に閉じ込める材料によって形成されている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項7】
請求項5に記載のステーションであって、前記トンネルの内表面は、前記複数の固有RFIDタグから発振されるRF信号を反射する材料で形成されている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項8】
請求項5に記載のステーションであって、前記トンネルの内表面は金属材料で形成されている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項9】
請求項5に記載のステーションであって、前記トンネルは、顧客がショッピングカートを押して通過させるために充分広い、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項10】
請求項1に記載のステーションであって、前記複数のRFIDスキャナは、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して在庫データベースにリンクされている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項11】
請求項1に記載のステーションであって、前記配列は、前記複数のRFIDスキャナ以外に複数の外部センサを含み、前記複数の外部センサは前記複数のアイテムの数を検出可能である、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項12】
請求項11に記載のステーションであって、前記複数の外部センサによって検出される前記複数のアイテムの数は、前記複数の外部センサによって検出される前記複数のアイテムの数が前記複数のRFIDスキャナによって検出される前記アイテムのリストに一致するか否かを決定するために、前記複数のRFIDスキャナによって検出される前記複数のアイテムのリストと比較される、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項13】
請求項11に記載のステーションであって、前記外部センサによる前記複数のアイテムの一個の検出によって、前記複数のRFIDスキャナがトリガされる、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項14】
請求項11に記載のステーションであって、前記複数の外部センサは、レーザビーム面を形成するためのレーザセンサを含む、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項15】
請求項11に記載のステーションであって、前記複数の外部センサは、コンベア及び通路の少なくとも一個の側面に沿って形成されている、RFID販売時点管理ステーション。
【請求項16】
複数の固有RFIDタグと関連する複数のアイテムの顧客に対する販売取引を店内で完結させるための統合RFID販売時点管理(POS)システムであって、
複数のアイテムに関連する複数の固有RFIDタグを検出するために複数のRFIDスキャナが配置された、ストア内のRFID使用可能エリアと、
顧客を前記統合RFIDPOSシステムに対して識別させるための、顧客識別装置と、
取引パネルを含むチェックアウトプラットフォームと、を備え、前記検出された複数の固有RFIDタグと、在庫データベース中に格納された情報および前記顧客識別情報との一致に基づいて、前記複数のアイテムの顧客に特有のリストを前記取引パネル上に表示する、統合RFID販売時点管理(POS)システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムであって、前記RFID使用可能エリアは、前記チェックアウトプラットフォームから離れて位置している、統合RFID販売時点管理(POS)システム。
【請求項18】
請求項16に記載のシステムであって、前記RFID使用可能エリアは、ストアの天井に吊り下げられたRFIDスキャナを含む、統合RFID販売時点管理(POS)システム。
【請求項19】
請求項16に記載のシステムであって、前記顧客は、ショッピングカートに関連するRFIDタグを介して識別される、統合RFID販売時点管理(POS)システム。
【請求項20】
ストア内で、販売時点管理ステーションにおいて複数の固有RFIDタグと関連する複数のアイテムの顧客に対する販売取引を完結するための方法であって、
前記複数のアイテムに関連する複数の固有RFIDタグを検出するために複数のRFIDスキャナを配置した、RFID使用可能エリアを提供し、
複数のアイテムに関連する前記複数のRFIDタグを検出し、前記複数の固有RFIDタグに関係する情報を在庫データベース中に格納するために、前記顧客の第1の識別情報に応答して前記複数のRFIDスキャナをトリガし、且つ、
取引パネルを含むチェックアウトプラットフォームを提供し、前記顧客の第2の識別情報に応答して、前記複数のアイテムの顧客特定リストを前記在庫データベースから検索し且つ、前記検出された複数の固有RFIDタグと、前記在庫データベース中に格納された情報及び前記顧客識別情報との一致に基づいて、前記顧客特定リストを前記取引パネル上に表示する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−537346(P2010−537346A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523078(P2010−523078)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2008/074258
【国際公開番号】WO2009/029595
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(509205087)ウォル−マート ストアズ,インコーポレイティド (5)
【Fターム(参考)】