RGB−to−RGBW色分解方法およびシステム
【課題】 RGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供する。
【解決手段】RGB−to−RGBW(Red Green Blue−to−Red Green Blue White)色分解方法は、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、入力色が純色の場合に出力値を出力する段階とを含む。
【解決手段】RGB−to−RGBW(Red Green Blue−to−Red Green Blue White)色分解方法は、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、入力色が純色の場合に出力値を出力する段階とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RGB−to−RGBW色分解方法およびシステムに関し、より詳細には、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイパネルなどの透過型ディスプレイ、電子ペーパーなどの反射型ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの自発光システムのようにサブピクセルで表現が可能なすべてのディスプレイに適用することができるRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、RGB(Red−Green−Blue)信号からRGBW(Red−Green−Blue−White)信号を抽出する多様な方法が記述されているが、このすべては、純度が高いカラー(HSV値基準、V=1、S=1であるカラー)の純度を保持するために、白色に対する出力値を与えないことを基本としている。しかし、このような場合には、パネルの最大白色と対比した原色の輝度比が既存のRGBパネルに比べて低くなるため、全体的な映像の色彩の彩度が減少するという問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであって、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換する過程において、入力RGBのうち最大値が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、白色出力値が大きくなることを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供することを目的とする。
【0004】
また、本発明は、純色に白色を加えることで、モニタ白色に比べて原色の輝度比を向上させ、原色輝度比の低下による画質劣化を解決することができるRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供することを目的とする。
【0005】
さらに、本発明は、サブピクセルに隔壁がないRGBW反射型ディスプレイに適用される際に、純色に白色を加えるとともに、純色から彩度が低くなる色に対して白色のみを加え、白色がすべて用いられた後に残りのチャンネルのデジタル値を増加させて彩度を低めることで、パネルの反射率を高めて出力彩度を向上させる効果を最大化することができるRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を解決するために、本発明の一実施形態に係るRGB−to−RGBW色分解方法は、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、前記出力値を出力する段階とを含む。このとき、前記白色に対する出力値は、前記RGB値のうち最大値が大きいほど、または前記入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することができる。
【0007】
本発明の一側面よれば、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する前記段階は、前記RGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、前記RGB値のうち最小値および前記最大値に基づいて前記彩度を計算する段階と、前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する段階とを含むことができる。
【0008】
本発明の一側面によれば、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する前記段階は、色空間変換を用いて前記RGB値をHSV(Hue、Saturation、Value)値に変換する段階と、前記HSV値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階と、前記HSV値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する段階とを含むことができる。
【0009】
本発明の一側面によれば、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する前記段階は、前記RGB値を線形化する段階と、前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階とをさらに含むことができる。
【0010】
本発明の一実施形態に係るRGB−to−RGBW色分解方法は、入力されるRGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、前記RGB値のうち最小値および前記最大値に基づいて彩度を計算する段階と、前記最大値および前記彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する段階とを含む。
【0011】
本発明の一実施形態に係るRGB−to−RGBW色分解方法は、色空間変換を用いて前記RGB値をHSV値に変換する段階と、前記HSV値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する段階とを含む。このとき、前記RGB−to−RGBW色分解方法は、前記HSV値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階をさらに含むことができるし、前記RGB値を線形化する段階と、前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階とをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換する過程において、入力RGBのうち最大値が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、出力W値が大きくなる特徴を用いて純色に白色を加えることで、モニタ白色に比べて原色の輝度比を向上させ、原色輝度比の低下による画質劣化を解決することができる効果がある。
【0013】
本発明によれば、サブピクセルに隔壁がないRGBW反射型ディスプレイに適用される際に、純色に白色を加えるとともに、純色から彩度が低くなる色に対して白色のみを加え、白色がすべて用いられた後に残りのチャンネルのデジタル値を増加させて彩度を低めることで、パネルの反射率を高めて出力彩度を向上させる効果を最大化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る多様な実施形態を詳しく説明する。
【0015】
図1の(a)および(b)は、サブピクセル間に隔壁がない反射型ディスプレイの駆動を説明するための一例である。このような反射型ディスプレイには、既存の液晶ディスプレイよりも深刻なチャンネル間のクロストークが存在するが、その原因としては次の2つが挙げられる。
【0016】
1つ目に、クロストークは、各サブピクセルに信号が入って来たときに、このサブピクセル内の反射体が白色あるいは黒色に転換される程度が周辺サブピクセルの信号の大きさによって影響を受けるために発生する場合がある。すなわち、図1の(a)に示されたように、赤色サブピクセル111のみがオンされた場合には、赤色サブピクセル111内のすべての反射体が白色で表現されずに、反射体112のように周辺に行くほど黒色が混ざるようになる。この反面、図1の(b)に示されたように、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122がすべてオンされた場合には、サブピクセル境界の反射体123もすべて白色に転換されるようになる。したがって、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122が同時にオンされた場合の反射率は、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122がそれぞれオンされた場合の出力反射率の合計よりも極めて高い値を示すようになる。
【0017】
2つ目に、クロストークは、図1の(a)および(b)において矢印で表示された光の経路で確認できるように、反射体の表面で起こる散乱が原因で発生する場合がある。図1の(a)に示されたように、赤色サブピクセル111はオンされ、白色サブピクセル113はオフされた場合に、第1経路114に沿って入射した光は、赤色サブピクセル111の赤色フィルタを通過した後に反射体の表面で散乱し、その大部分が再び赤色フィルタを介して外に出るようになる。これは、赤色フィルタを2度通過した色として人間の目に認識される。この反面、第2経路115を介して入射した光が反射体で散乱するときには、赤色フィルタを介して出る光だけでなく、横の白色サブピクセル113の白色フィルタを介して出る光も存在するようになる。これは、赤色フィルターを1度通過した色として認識されるようになる。しかし、図1の(b)に示されたように、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122がすべてオンされた場合には、赤色サブピクセル121に入射して白色フィルタを介して出る第3経路124だけでなく、白色サブピクセル122を介して入った後に赤色フィルタを介して出る第4経路125の光路も、赤色フィルタを1度通過した色として人間の目に認識されるようになる。したがって、赤色信号に白色信号が加えられたときに、白色を帯びた第5経路126の光によって赤色の彩度が減少するだけでなく、第3経路124と第4経路125によって赤色信号が増加する効果も現れるようになり、既存の液晶ディスプレイのように白色信号によって彩度が低くなるという効果はほぼ無くなる。
【0018】
例えば、図1の(a)および(b)で示された特性を有する反射型ディスプレイの場合には、上述した2つの原因によって、赤色(または緑色、青色)サブピクセルと白色サブピクセルが隣接したときに、赤色サブピクセルのみをオンした場合よりも、白色サブピクセルをともにオンした場合の方が、彩度を維持しながら輝度増加が起こるという効果を示すようになる。このとき、赤色(または緑色、青色)サブピクセルに緑色(または赤色、青色)または青色(または緑色、赤色)サブピクセルが位置するようになれば、サブピクセルが同時に点いたときには反射率が高くなるが、彩度が維持される現象は無くなる。これは、赤色フィルタを通過した光が赤色波長領域吸収率の高い緑色フィルタや青色フィルタを通過しながらすべての光が吸収され、透過する光が無くなってしまうためである。このような物理的現象を用いれば、白色信号を適切に調節する場合に、RGBWシステムで問題となっている原色が白色に比べて輝度が減少する現象を効果的に解決できるようになる。
【0019】
本発明は、純色(入力されたRGB値のうちの1つ以上は0、他の値のうちの1つ以上は255)に白色を追加することで、反射型ディスプレイの反射率を高めて最大出力彩度を維持するRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提案する。
【0020】
RGB−to−RGBW色分解方法は、入力RGB値のうち最大値であるMax(R、G、B)が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、出力W値が大きくなることを特徴とする。出力RGB値は、入力RGB値と同じであったり、入力色の特徴および出力W値に応じて新たな値に変換されたりする。本発明の一実施形態によれば、入力色が純色であるときに出力W値が出力されることで、ディスプレイ白色に比べて純色の輝度が低下することを防ぐことができる。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解方法を示したフローチャートである。
【0022】
段階S210で、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換するRGB−to−RGBW色分解システムは、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する。このとき、白色に対する出力値は、RGB値のうち最大値が大きいほど、または入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することができる。このような白色に対する出力値は、多様な方法で決定されることができる。このような多様な方法については、図2の段階S211ないし段階S213、および図4および図8を参照しながら、それぞれ詳しく説明する。
【0023】
段階S211で、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値の入力を受けて最大値を確認する。このとき、最大値とは、RGB値のうち最大値を意味するものであって、Max(Rin、Gin、Bin)のように表現される。ここで、Rin、Gin、およびBinとは、それぞれ赤色、緑色、および青色に対する入力値を意味するものである。
【0024】
段階S212で、前記RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値のうち最小値および最大値に基づいて彩度を計算する。このとき、彩度はSで表現される。また、Sは、下記の式(4)のように最大値および最小値を用いて計算されるようになる。
【0025】
S={Max(Rin、Gin、Bin)−Min(Rin、Gin、Bin)}/Max(Rin、Gin、Bin) (4)
ここで、Min(Rin、Gin、Bin)とは、最小値を意味するものである。
【0026】
段階S213で、RGB−to−RGBW色分解システムは、最大値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する。すなわち、RGB値である赤色、緑色、および青色入力値と前記彩度を用いて、下記の式(5)のように表現された白色に対する出力値と白色に対する出力値を含むRGBW値を得ることができる。
【0027】
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(5)
ここで、Routは赤色に対する出力値を、Goutは緑色に対する出力値を、Boutは青色に対する出力値を、Woutは白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、αは0と1の間の値を意味している。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、αを調節することによって、純色に白色サブピクセルが混ざる割合を調節することができる。
【0028】
段階S220で、RGB−to−RGBW色分解システムは、白色に対する出力値を出力する。このとき、純色、すなわち入力されたRGB値のうちの1つ以上は0、他の値のうちの1つ以上は255を有する色がRGB値として入力される場合には、白色に対する出力値をRGB値それぞれの出力値とともに出力することができる。
【0029】
図3は、輝度と彩度情報を含む色空間を用いてRGB入力信号からRGBW出力信号を計算する方法を説明した一例であり、HSVを例として用いた。ここで、HSVとは、RGBから下記の式(6)のように導き出される色空間であって、図3に示された円筒で上面の円境界が純色を示している。
【0030】
【数1】
ここで、Hは色調を、MAXはRGB値の最大値を、MINはRGB値の最小値を、R、G、およびBはRGB値のうちの赤色、緑色、および青色の値を、Sは彩度をそれぞれ意味している。また、Vは、色調および彩度によるHSV値の値を意味している。
【0031】
図3を参照すれば、入力された純色は、RGB値はそのままにして白色に対する出力値を追加して表現されており、純色においてHSV色空間から円中心に近付くほど、純色に白色に対する出力値のみを増加させて彩度を低めた後、白色に対する出力値がすべて表現された後は、他のチャンネル値を増加させて彩度を低めることができる。また、V値が低い領域でVを向上させ、実際の入力値よりも出力値がより大きく表現されるようにもできるし、V値が1を超える値から白色を追加させて輝度を向上させることもできる。
【0032】
後述する図4ないし図8では、このような図3を用いながら、図2で説明した白色に対する出力値を計算する方法について説明する。
【0033】
図4は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解の他の方法を示したフローチャートである。図4に示されたように、段階S410ないし段階S430は、図2を用いて説明したように、段階S211ないし段階S213の代わりに段階S210に含まれて実行されることができる。
【0034】
段階S410で、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換するRGB−to−RGBW色分解システムは、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する。このとき、HSV値は、式(6)に基づいて導き出すことができ、上面の円境界が純色を示す色空間を示すことができる。
【0035】
段階S420で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値を用いてRGB値に対する出力値を計算する。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、段階S420でRGB値に対する出力値を計算するために、図4に示されたように、段階S421ないし段階S423を含むことができる。
【0036】
段階S421で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値のうちV値を強調してV’値を計算する。このために、RGB−to−RGBW色分解システムは、V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、増加したV値のうち予め選定された最大値以上であるV値を最大値としてクリッピングしてV’値を計算することができる。図5は、V値の強調を説明するための一例である。図5において、最大値は1であり、V値を線形に増加させた後に最大値1を超えるV値を1でクリッピングすることで、V値を増加させることができる。このとき、Vth501は、V値が増加する程度を決定する値であって、ユーザによって入力されることができる。
【0037】
段階S422で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値のうちH値、V’値を用いて、HSV値のうちS値が1である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する。このために、RGB−to−RGBW色分解システムは、図3を用いて説明したHSV色空間において、V’値の位置で生成される円内に存在する色P(H、S、V’)のS値が最大に向上した境界面の位置のP’(H、1、V’)値をR’G’B’値として求めることができる。
【0038】
段階S423で、RGB−to−RGBW色分解システムは、R’G’B’値、S値、およびV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値のうちR値、G値、またはB値に対してS値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値をR出力値、G出力値、またはB出力値として決定することができる。また、RGB−to−RGBW色分解システムは、R’値、G’値、またはB’値に対してS値がSthよりも小さい場合には、Sに線形で比例するように出力値を増加させ、Sが0の場合には、V’値をR出力値、G出力値、またはB出力値として決定することができる。図6は、HSVのS値および強調されたV値であるV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。すなわち、R(GまたはB)の出力値であるRout(GoutまたはBout)は、S値がSth601よりも大きい場合には、R’G’B’値でR’(G’またはB’)値をそのままRout(GoutまたはBout)として出し、S値がSth601よりも小さい場合には、Sが小くなるほど線形にRout(GoutまたはBout)値を増加させ、Sが0の場合すなわち中間色である場合には、Rout(GoutまたはBout)がV’値と同じになるようにすることができる。
【0039】
段階S430で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値のうちS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、白色に対してS値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、V値を出力値として決定する。また、S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きくて1よりも小さい場合には、出力値をVからVの最小値に線形的に減少させることができる。図7aおよび図7bは、HSVのS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。白色の出力値であるWoutは、S値が0よりも大きくてSth711よりも小さい場合には、V値として決定することができる。また、S値がSth711よりも大きくて1よりも小さい場合には、Wout値がVから最小値であるVmin712に線形に減少して出力されるようにできる。このとき、Vmin712は、V値によって決定される値であって、V値が入力されたモデルパラメータVth721よりも小さければ、0の値を有する。また、V値がVth721よりも大きければ、V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd722値となるように増加することができる。
【0040】
本一実施形態で用いられるVth、Sth、Waddは、ユーザが選択することができるモデルパラメータである。Vthは、V値が強調されて飽和(saturation)される位置を意味し、Waddは、純色に白色が追加される程度を意味する。また、Sthは、白色のみを用いて彩度を減少させる位置を示す値であって、すべてのV値で同じ値を用いたりV値による関数で表現したりできる。
【0041】
図8は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解のさらに他の方法を示したフローチャートである。図8に示されたように、段階S801ないし段階S805は、図2を用いて説明したように、段階S211ないし段階S213の代わりに段階S210に含まれて実行されることができる。このとき、段階S802ないし段階S804は、図4を用いて説明した段階S410ないし段階S430にそれぞれ対応することができる。すなわち、図8に示されたフローチャートは、図4に示されたフローチャートに段階S801および段階S805が追加されたものである。
【0042】
段階S801で、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値を線形化する。すなわち、図4の段階S410に対応する段階S802において、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する前に、まず、RGB値を線形化することができる。このようなRGB値に対する線形化は、RGB値を出力輝度と線形的な値に変換する過程を意味するものである。
【0043】
段階S805で、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値に対する出力値および白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する。すなわち、図4の段階S420に対応する段階S803で計算されたRGB値に対する出力値、および段階S430に対応する段階S804で計算された白色に対する出力値それぞれにディスプレイガンマを適用することができる。例えば、入力映像がsRGB(standard Red Green Blue)映像である場合に、線形化されたRGB値には、R=(dR/255)2.2のように2.2ガンマが適用されることができる。
【0044】
本発明の一実施形態は、デジタルRGB値を基準として計算されるHSVを用いて白色が増加する程度を計算するときに、増加する値が輝度と非線形的な関係を有するようになり、出力値が線形に増加するように見えないという問題を補完する役割を行う。
【0045】
図9は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解システムの内部構成を説明するためのブロック図である。ここで、図9に示されたように、RGB−to−RGBW色分解システム900は、白色出力値決定部910および出力部920を含む。
【0046】
白色出力値決定部910は、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する。このとき、白色に対する出力値は、RGB値のうち最大値が大きいほど、または入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することができる。このような白色に対する出力値は、多様な方法で決定されることができる。このような多様な方法によるRGB−to−RGBW色分解システム900の内部構造については、図9ないし図11を参照しながら、それぞれ詳しく説明する。多様な方法のうちの1つの方法によれば、白色出力値部910は、図9に示されたように、RGB最大値計算部911と、彩度計算部912と、白色出力値計算部913とを含むことができる。
【0047】
RGB最大値計算部911は、RGB値の入力を受けて最大値を確認する。このとき、最大値とは、RGB値のうち最大値を意味するものであって、Max(Rin、Gin、Bin)のように表現されることができる。ここで、Rin、Gin、およびBinは、赤色、緑色、および青色に対する入力値をそれぞれ意味するものである。
【0048】
彩度計算部912は、RGB値のうち最小値および最大値に基づいて彩度を計算する。このとき、彩度は、Sで表現されることができる。また、Sは、上記した式(4)のように最大値および最小値を用いて計算されることができる。
【0049】
白色出力値計算部913は、最大値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する。すなわち、RGB値である赤色、緑色、および青色入力値と彩度を用いて、上記した式(5)のように表現される白色に対する出力値と白色に対する出力値を含むRGBW値とを得ることができる。
【0050】
出力部920は、白色に対する出力値を出力する。下記では、図9を用いて説明した方法とは異なる方法で白色に対する出力値を計算する方法について、図10および図11を参照しながら詳しく説明する。
【0051】
図10は、本発明の一実施形態において、白色出力値決定部の他の内部構成を説明するためのブロック図である。このとき、図10に示されたように、RGB変換部1010、RGB出力値計算部1020、および白色出力値計算部1030は、図9を用いて説明したRGB最大値計算部911、彩度計算部912、および白色出力値計算部913の代わりに白色出力値決定部910に含まれることができる。
【0052】
RGB変換部1010は、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する。このとき、HSV値は、上記の式(6)を用いて導き出すことができ、上面の円境界が純色を示す色空間を示すことができる。
【0053】
RGB出力値計算部1020は、HSV値を用いてRGB値に対する出力値を計算する。このとき、RGB出力値計算部1020は、RGB値に対する出力値を計算するために、図10に示されたように、V値強調部1021、R’G’B’値計算部1022、および出力値計算部1023を含むことができる。
【0054】
V値強調部1021は、HSV値のうちV値を強調してV’値を計算する。このために、V値強調部1021は、V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、増加したV値のうち予め選定された最大値以上のV値を最大値としてクリッピングしてV’値を計算することができる。図5は、V値の強調を説明するための一例である。
【0055】
R’G’B’値計算部1022は、HSV値のうちH値、V’値を用いてHSV値のうちS値が1である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する。このために、R’G’B’値計算部1022は、図3を用いて説明したHSV色空間でV’値の位置で生成される円内に存在する色P(H、S、V’)のS値が最大に向上した境界面の位置のP’(H、1、V’)値をR’G’B’値として求めることができる。
【0056】
出力値計算部1023は、R’G’B’値、S値、およびV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する。このとき、出力値計算部1023は、RGB値のうちR値、G値、またはB値に対してS値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値をR値、G値、またはB値として決定することができる。また、RGB−to−RGBW色分解システムは、R値、G値、またはB値に対してS値がSthよりも小さい場合には、Sに線形で比例するように出力値を増加させ、Sが0である場合には、V’値をR値、G値、またはB値として決定することができる。
【0057】
白色出力値計算部1030は、HSV値のうちS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する。このために、白色出力値計算部1030は、白色に対してS値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、V値を出力値として決定する。また、S値が入力されたモデルパラメーターSthよりも大きくて1よりも小さい場合には、出力値をVからVの最小値に線形的に減少させることができる。このとき、最小値とは、V値によって決定される値であって、V値が入力されたモデルパラメータVthよりも小さければ、0の値を有する。また、V値がVthよりも大きければ、V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd値となるように増加することができる。
【0058】
本発明の一実施形態で用いられるVth、Sth、Waddは、ユーザが選択することができるモデルパラメータである。Vthは、V値が強調されて飽和される位置を意味するものであり、Waddは、純色に白色が追加される程度を意味するものである。また、Sthは、白色のみを用いて彩度を減少させる位置を示す値であって、すべてのV値で同じ値を用いたりV値による関数で表現したりできる。
【0059】
図11は、本発明の一実施形態において、白色出力値決定部のさらに他の内部構成を説明するためのブロック図である。このとき、図11に示されたように、線形化部1101、RGB変換部1102、RGB出力値計算部1103、白色出力値計算部1104、およびガンマ適用部1105は、図9を用いて説明されたRGB最大値計算部911、彩度計算部912、および白色出力値計算部913の代わりに白色出力値決定部910に含まれることができる。
【0060】
ここで、RGB変換部1102、RGB出力値計算部1103、白色出力値計算部1104は、図10を用いて説明したRGB変換部1010、RGB出力値計算部1020、および白色出力値計算部1030とそれぞれ対応することができる。すなわち、図11に示された白色出力値決定部910は、図10に示された白色出力値決定部910に加えて線形化部1101およびガンマ適用部1105をさらに含むことができる。
【0061】
線形化部1101は、RGB値を線形化する。すなわち、図10を用いて説明したRGB変換部1010と対応するRGB変換部1102であって、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する前に、RGB値を線形化することができる。このようなRGB値に対する線形化は、RGB値を出力輝度と線形的な値に変換する過程を意味するものである。
【0062】
ガンマ適用部1105は、RGB値に対する出力値および白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する。すなわち、RGB出力値計算部1103で計算されたRGB値に対する出力値および白色出力値計算部1104で計算された白色に対する出力値それぞれにディスプレイガンマを適用することができる。例えば、入力映像がsRGB映像である場合に、線形化されたRGB値には、R=(dR/255)2.2のように2.2ガンマが適用されることができる。
【0063】
本発明の一実施形態は、デジタルRGB値を基準として計算されるHSVを用いて白色が増加される程度を計算するときに、増加される値が輝度と非線形的な関係を有するようになり、出力値が線形に増加するように見えないという問題を補完する役割を行う。
【0064】
このように、本発明に係るRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを用いれば、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換する過程において、入力RGBのうち最大値が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、白色出力値が大きくなることを特徴としている。さらに、純色に白色を加えることで、モニタ白色に比べて原色の輝度比を向上させ、原色輝度比の低下による画質劣化を解決することができる。また、サブピクセルに隔壁がないRGBW反射型ディスプレイに適用される際には、純色に白色を加えるとともに、純色から彩度が低下する色に対して白色のみを加え、白色がすべて用いられた後に残りのチャンネルのデジタル値を増加させて彩度を低下させることで、パネルの反射率を高めて出力彩度を向上させる効果を最大化することができる。
【0065】
なお、本発明に係る実施形態は、コンピュータにより具現される多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読取可能な記録媒体を含む。当該記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともでき、記録媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、記録媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもある。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。前記したハードウェア要素は、本発明の動作を実行するために一以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができ、その逆もできる。
【0066】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】サブピクセル間に隔壁がない反射型ディスプレイの駆動を説明するための一例である。
【図2】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解方法を示したフローチャートである。
【図3】輝度と彩度情報を含む色空間を用いてRGB入力信号からRGBW出力信号を計算する方法を説明した一例である。
【図4】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解の他の方法を示したフローチャートである。
【図5】V値を強調を説明するための一例である。
【図6】HSVのS値および強調されたV値であるV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。
【図7a】HSVのS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。
【図7b】HSVのS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。
【図8】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解のさらに他の方法を示したフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解システムの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図10】本発明の一実施形態において、白色出力値決定部の他の内部構成を説明するためのブロック図である。
【図11】本発明の一実施形態において、白色出力値決定部のさらに他の内部構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
111,121 赤色サブピクセル
112、123 反射体
113、122 白色サブピクセル
114 第1経路
115 第2経路
124 第3経路
125 第4経路
126 第5経路
900 RGB−to−RGBW色分解システム
910 白色出力値決定部
911 RGB最大値計算部
912 彩度計算部
913、1030、1104 白色出力値計算部
920 出力部
1010、1102 RGB変換部
1020、1103 RGB出力値計算部
1021 V値強調部
1022 R’G’B’値計算部
1023 出力値計算部
1101 線形化部
1105 ガンマ適用部
【技術分野】
【0001】
本発明は、RGB−to−RGBW色分解方法およびシステムに関し、より詳細には、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイパネルなどの透過型ディスプレイ、電子ペーパーなどの反射型ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの自発光システムのようにサブピクセルで表現が可能なすべてのディスプレイに適用することができるRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、RGB(Red−Green−Blue)信号からRGBW(Red−Green−Blue−White)信号を抽出する多様な方法が記述されているが、このすべては、純度が高いカラー(HSV値基準、V=1、S=1であるカラー)の純度を保持するために、白色に対する出力値を与えないことを基本としている。しかし、このような場合には、パネルの最大白色と対比した原色の輝度比が既存のRGBパネルに比べて低くなるため、全体的な映像の色彩の彩度が減少するという問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであって、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換する過程において、入力RGBのうち最大値が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、白色出力値が大きくなることを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供することを目的とする。
【0004】
また、本発明は、純色に白色を加えることで、モニタ白色に比べて原色の輝度比を向上させ、原色輝度比の低下による画質劣化を解決することができるRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供することを目的とする。
【0005】
さらに、本発明は、サブピクセルに隔壁がないRGBW反射型ディスプレイに適用される際に、純色に白色を加えるとともに、純色から彩度が低くなる色に対して白色のみを加え、白色がすべて用いられた後に残りのチャンネルのデジタル値を増加させて彩度を低めることで、パネルの反射率を高めて出力彩度を向上させる効果を最大化することができるRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を解決するために、本発明の一実施形態に係るRGB−to−RGBW色分解方法は、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、前記出力値を出力する段階とを含む。このとき、前記白色に対する出力値は、前記RGB値のうち最大値が大きいほど、または前記入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することができる。
【0007】
本発明の一側面よれば、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する前記段階は、前記RGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、前記RGB値のうち最小値および前記最大値に基づいて前記彩度を計算する段階と、前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する段階とを含むことができる。
【0008】
本発明の一側面によれば、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する前記段階は、色空間変換を用いて前記RGB値をHSV(Hue、Saturation、Value)値に変換する段階と、前記HSV値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階と、前記HSV値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する段階とを含むことができる。
【0009】
本発明の一側面によれば、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する前記段階は、前記RGB値を線形化する段階と、前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階とをさらに含むことができる。
【0010】
本発明の一実施形態に係るRGB−to−RGBW色分解方法は、入力されるRGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、前記RGB値のうち最小値および前記最大値に基づいて彩度を計算する段階と、前記最大値および前記彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する段階とを含む。
【0011】
本発明の一実施形態に係るRGB−to−RGBW色分解方法は、色空間変換を用いて前記RGB値をHSV値に変換する段階と、前記HSV値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する段階とを含む。このとき、前記RGB−to−RGBW色分解方法は、前記HSV値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階をさらに含むことができるし、前記RGB値を線形化する段階と、前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階とをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換する過程において、入力RGBのうち最大値が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、出力W値が大きくなる特徴を用いて純色に白色を加えることで、モニタ白色に比べて原色の輝度比を向上させ、原色輝度比の低下による画質劣化を解決することができる効果がある。
【0013】
本発明によれば、サブピクセルに隔壁がないRGBW反射型ディスプレイに適用される際に、純色に白色を加えるとともに、純色から彩度が低くなる色に対して白色のみを加え、白色がすべて用いられた後に残りのチャンネルのデジタル値を増加させて彩度を低めることで、パネルの反射率を高めて出力彩度を向上させる効果を最大化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る多様な実施形態を詳しく説明する。
【0015】
図1の(a)および(b)は、サブピクセル間に隔壁がない反射型ディスプレイの駆動を説明するための一例である。このような反射型ディスプレイには、既存の液晶ディスプレイよりも深刻なチャンネル間のクロストークが存在するが、その原因としては次の2つが挙げられる。
【0016】
1つ目に、クロストークは、各サブピクセルに信号が入って来たときに、このサブピクセル内の反射体が白色あるいは黒色に転換される程度が周辺サブピクセルの信号の大きさによって影響を受けるために発生する場合がある。すなわち、図1の(a)に示されたように、赤色サブピクセル111のみがオンされた場合には、赤色サブピクセル111内のすべての反射体が白色で表現されずに、反射体112のように周辺に行くほど黒色が混ざるようになる。この反面、図1の(b)に示されたように、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122がすべてオンされた場合には、サブピクセル境界の反射体123もすべて白色に転換されるようになる。したがって、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122が同時にオンされた場合の反射率は、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122がそれぞれオンされた場合の出力反射率の合計よりも極めて高い値を示すようになる。
【0017】
2つ目に、クロストークは、図1の(a)および(b)において矢印で表示された光の経路で確認できるように、反射体の表面で起こる散乱が原因で発生する場合がある。図1の(a)に示されたように、赤色サブピクセル111はオンされ、白色サブピクセル113はオフされた場合に、第1経路114に沿って入射した光は、赤色サブピクセル111の赤色フィルタを通過した後に反射体の表面で散乱し、その大部分が再び赤色フィルタを介して外に出るようになる。これは、赤色フィルタを2度通過した色として人間の目に認識される。この反面、第2経路115を介して入射した光が反射体で散乱するときには、赤色フィルタを介して出る光だけでなく、横の白色サブピクセル113の白色フィルタを介して出る光も存在するようになる。これは、赤色フィルターを1度通過した色として認識されるようになる。しかし、図1の(b)に示されたように、赤色サブピクセル121と白色サブピクセル122がすべてオンされた場合には、赤色サブピクセル121に入射して白色フィルタを介して出る第3経路124だけでなく、白色サブピクセル122を介して入った後に赤色フィルタを介して出る第4経路125の光路も、赤色フィルタを1度通過した色として人間の目に認識されるようになる。したがって、赤色信号に白色信号が加えられたときに、白色を帯びた第5経路126の光によって赤色の彩度が減少するだけでなく、第3経路124と第4経路125によって赤色信号が増加する効果も現れるようになり、既存の液晶ディスプレイのように白色信号によって彩度が低くなるという効果はほぼ無くなる。
【0018】
例えば、図1の(a)および(b)で示された特性を有する反射型ディスプレイの場合には、上述した2つの原因によって、赤色(または緑色、青色)サブピクセルと白色サブピクセルが隣接したときに、赤色サブピクセルのみをオンした場合よりも、白色サブピクセルをともにオンした場合の方が、彩度を維持しながら輝度増加が起こるという効果を示すようになる。このとき、赤色(または緑色、青色)サブピクセルに緑色(または赤色、青色)または青色(または緑色、赤色)サブピクセルが位置するようになれば、サブピクセルが同時に点いたときには反射率が高くなるが、彩度が維持される現象は無くなる。これは、赤色フィルタを通過した光が赤色波長領域吸収率の高い緑色フィルタや青色フィルタを通過しながらすべての光が吸収され、透過する光が無くなってしまうためである。このような物理的現象を用いれば、白色信号を適切に調節する場合に、RGBWシステムで問題となっている原色が白色に比べて輝度が減少する現象を効果的に解決できるようになる。
【0019】
本発明は、純色(入力されたRGB値のうちの1つ以上は0、他の値のうちの1つ以上は255)に白色を追加することで、反射型ディスプレイの反射率を高めて最大出力彩度を維持するRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを提案する。
【0020】
RGB−to−RGBW色分解方法は、入力RGB値のうち最大値であるMax(R、G、B)が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、出力W値が大きくなることを特徴とする。出力RGB値は、入力RGB値と同じであったり、入力色の特徴および出力W値に応じて新たな値に変換されたりする。本発明の一実施形態によれば、入力色が純色であるときに出力W値が出力されることで、ディスプレイ白色に比べて純色の輝度が低下することを防ぐことができる。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解方法を示したフローチャートである。
【0022】
段階S210で、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換するRGB−to−RGBW色分解システムは、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する。このとき、白色に対する出力値は、RGB値のうち最大値が大きいほど、または入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することができる。このような白色に対する出力値は、多様な方法で決定されることができる。このような多様な方法については、図2の段階S211ないし段階S213、および図4および図8を参照しながら、それぞれ詳しく説明する。
【0023】
段階S211で、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値の入力を受けて最大値を確認する。このとき、最大値とは、RGB値のうち最大値を意味するものであって、Max(Rin、Gin、Bin)のように表現される。ここで、Rin、Gin、およびBinとは、それぞれ赤色、緑色、および青色に対する入力値を意味するものである。
【0024】
段階S212で、前記RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値のうち最小値および最大値に基づいて彩度を計算する。このとき、彩度はSで表現される。また、Sは、下記の式(4)のように最大値および最小値を用いて計算されるようになる。
【0025】
S={Max(Rin、Gin、Bin)−Min(Rin、Gin、Bin)}/Max(Rin、Gin、Bin) (4)
ここで、Min(Rin、Gin、Bin)とは、最小値を意味するものである。
【0026】
段階S213で、RGB−to−RGBW色分解システムは、最大値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する。すなわち、RGB値である赤色、緑色、および青色入力値と前記彩度を用いて、下記の式(5)のように表現された白色に対する出力値と白色に対する出力値を含むRGBW値を得ることができる。
【0027】
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(5)
ここで、Routは赤色に対する出力値を、Goutは緑色に対する出力値を、Boutは青色に対する出力値を、Woutは白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、αは0と1の間の値を意味している。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、αを調節することによって、純色に白色サブピクセルが混ざる割合を調節することができる。
【0028】
段階S220で、RGB−to−RGBW色分解システムは、白色に対する出力値を出力する。このとき、純色、すなわち入力されたRGB値のうちの1つ以上は0、他の値のうちの1つ以上は255を有する色がRGB値として入力される場合には、白色に対する出力値をRGB値それぞれの出力値とともに出力することができる。
【0029】
図3は、輝度と彩度情報を含む色空間を用いてRGB入力信号からRGBW出力信号を計算する方法を説明した一例であり、HSVを例として用いた。ここで、HSVとは、RGBから下記の式(6)のように導き出される色空間であって、図3に示された円筒で上面の円境界が純色を示している。
【0030】
【数1】
ここで、Hは色調を、MAXはRGB値の最大値を、MINはRGB値の最小値を、R、G、およびBはRGB値のうちの赤色、緑色、および青色の値を、Sは彩度をそれぞれ意味している。また、Vは、色調および彩度によるHSV値の値を意味している。
【0031】
図3を参照すれば、入力された純色は、RGB値はそのままにして白色に対する出力値を追加して表現されており、純色においてHSV色空間から円中心に近付くほど、純色に白色に対する出力値のみを増加させて彩度を低めた後、白色に対する出力値がすべて表現された後は、他のチャンネル値を増加させて彩度を低めることができる。また、V値が低い領域でVを向上させ、実際の入力値よりも出力値がより大きく表現されるようにもできるし、V値が1を超える値から白色を追加させて輝度を向上させることもできる。
【0032】
後述する図4ないし図8では、このような図3を用いながら、図2で説明した白色に対する出力値を計算する方法について説明する。
【0033】
図4は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解の他の方法を示したフローチャートである。図4に示されたように、段階S410ないし段階S430は、図2を用いて説明したように、段階S211ないし段階S213の代わりに段階S210に含まれて実行されることができる。
【0034】
段階S410で、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換するRGB−to−RGBW色分解システムは、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する。このとき、HSV値は、式(6)に基づいて導き出すことができ、上面の円境界が純色を示す色空間を示すことができる。
【0035】
段階S420で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値を用いてRGB値に対する出力値を計算する。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、段階S420でRGB値に対する出力値を計算するために、図4に示されたように、段階S421ないし段階S423を含むことができる。
【0036】
段階S421で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値のうちV値を強調してV’値を計算する。このために、RGB−to−RGBW色分解システムは、V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、増加したV値のうち予め選定された最大値以上であるV値を最大値としてクリッピングしてV’値を計算することができる。図5は、V値の強調を説明するための一例である。図5において、最大値は1であり、V値を線形に増加させた後に最大値1を超えるV値を1でクリッピングすることで、V値を増加させることができる。このとき、Vth501は、V値が増加する程度を決定する値であって、ユーザによって入力されることができる。
【0037】
段階S422で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値のうちH値、V’値を用いて、HSV値のうちS値が1である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する。このために、RGB−to−RGBW色分解システムは、図3を用いて説明したHSV色空間において、V’値の位置で生成される円内に存在する色P(H、S、V’)のS値が最大に向上した境界面の位置のP’(H、1、V’)値をR’G’B’値として求めることができる。
【0038】
段階S423で、RGB−to−RGBW色分解システムは、R’G’B’値、S値、およびV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値のうちR値、G値、またはB値に対してS値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値をR出力値、G出力値、またはB出力値として決定することができる。また、RGB−to−RGBW色分解システムは、R’値、G’値、またはB’値に対してS値がSthよりも小さい場合には、Sに線形で比例するように出力値を増加させ、Sが0の場合には、V’値をR出力値、G出力値、またはB出力値として決定することができる。図6は、HSVのS値および強調されたV値であるV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。すなわち、R(GまたはB)の出力値であるRout(GoutまたはBout)は、S値がSth601よりも大きい場合には、R’G’B’値でR’(G’またはB’)値をそのままRout(GoutまたはBout)として出し、S値がSth601よりも小さい場合には、Sが小くなるほど線形にRout(GoutまたはBout)値を増加させ、Sが0の場合すなわち中間色である場合には、Rout(GoutまたはBout)がV’値と同じになるようにすることができる。
【0039】
段階S430で、RGB−to−RGBW色分解システムは、HSV値のうちS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する。このとき、RGB−to−RGBW色分解システムは、白色に対してS値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、V値を出力値として決定する。また、S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きくて1よりも小さい場合には、出力値をVからVの最小値に線形的に減少させることができる。図7aおよび図7bは、HSVのS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。白色の出力値であるWoutは、S値が0よりも大きくてSth711よりも小さい場合には、V値として決定することができる。また、S値がSth711よりも大きくて1よりも小さい場合には、Wout値がVから最小値であるVmin712に線形に減少して出力されるようにできる。このとき、Vmin712は、V値によって決定される値であって、V値が入力されたモデルパラメータVth721よりも小さければ、0の値を有する。また、V値がVth721よりも大きければ、V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd722値となるように増加することができる。
【0040】
本一実施形態で用いられるVth、Sth、Waddは、ユーザが選択することができるモデルパラメータである。Vthは、V値が強調されて飽和(saturation)される位置を意味し、Waddは、純色に白色が追加される程度を意味する。また、Sthは、白色のみを用いて彩度を減少させる位置を示す値であって、すべてのV値で同じ値を用いたりV値による関数で表現したりできる。
【0041】
図8は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解のさらに他の方法を示したフローチャートである。図8に示されたように、段階S801ないし段階S805は、図2を用いて説明したように、段階S211ないし段階S213の代わりに段階S210に含まれて実行されることができる。このとき、段階S802ないし段階S804は、図4を用いて説明した段階S410ないし段階S430にそれぞれ対応することができる。すなわち、図8に示されたフローチャートは、図4に示されたフローチャートに段階S801および段階S805が追加されたものである。
【0042】
段階S801で、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値を線形化する。すなわち、図4の段階S410に対応する段階S802において、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する前に、まず、RGB値を線形化することができる。このようなRGB値に対する線形化は、RGB値を出力輝度と線形的な値に変換する過程を意味するものである。
【0043】
段階S805で、RGB−to−RGBW色分解システムは、RGB値に対する出力値および白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する。すなわち、図4の段階S420に対応する段階S803で計算されたRGB値に対する出力値、および段階S430に対応する段階S804で計算された白色に対する出力値それぞれにディスプレイガンマを適用することができる。例えば、入力映像がsRGB(standard Red Green Blue)映像である場合に、線形化されたRGB値には、R=(dR/255)2.2のように2.2ガンマが適用されることができる。
【0044】
本発明の一実施形態は、デジタルRGB値を基準として計算されるHSVを用いて白色が増加する程度を計算するときに、増加する値が輝度と非線形的な関係を有するようになり、出力値が線形に増加するように見えないという問題を補完する役割を行う。
【0045】
図9は、本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解システムの内部構成を説明するためのブロック図である。ここで、図9に示されたように、RGB−to−RGBW色分解システム900は、白色出力値決定部910および出力部920を含む。
【0046】
白色出力値決定部910は、入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する。このとき、白色に対する出力値は、RGB値のうち最大値が大きいほど、または入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することができる。このような白色に対する出力値は、多様な方法で決定されることができる。このような多様な方法によるRGB−to−RGBW色分解システム900の内部構造については、図9ないし図11を参照しながら、それぞれ詳しく説明する。多様な方法のうちの1つの方法によれば、白色出力値部910は、図9に示されたように、RGB最大値計算部911と、彩度計算部912と、白色出力値計算部913とを含むことができる。
【0047】
RGB最大値計算部911は、RGB値の入力を受けて最大値を確認する。このとき、最大値とは、RGB値のうち最大値を意味するものであって、Max(Rin、Gin、Bin)のように表現されることができる。ここで、Rin、Gin、およびBinは、赤色、緑色、および青色に対する入力値をそれぞれ意味するものである。
【0048】
彩度計算部912は、RGB値のうち最小値および最大値に基づいて彩度を計算する。このとき、彩度は、Sで表現されることができる。また、Sは、上記した式(4)のように最大値および最小値を用いて計算されることができる。
【0049】
白色出力値計算部913は、最大値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する。すなわち、RGB値である赤色、緑色、および青色入力値と彩度を用いて、上記した式(5)のように表現される白色に対する出力値と白色に対する出力値を含むRGBW値とを得ることができる。
【0050】
出力部920は、白色に対する出力値を出力する。下記では、図9を用いて説明した方法とは異なる方法で白色に対する出力値を計算する方法について、図10および図11を参照しながら詳しく説明する。
【0051】
図10は、本発明の一実施形態において、白色出力値決定部の他の内部構成を説明するためのブロック図である。このとき、図10に示されたように、RGB変換部1010、RGB出力値計算部1020、および白色出力値計算部1030は、図9を用いて説明したRGB最大値計算部911、彩度計算部912、および白色出力値計算部913の代わりに白色出力値決定部910に含まれることができる。
【0052】
RGB変換部1010は、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する。このとき、HSV値は、上記の式(6)を用いて導き出すことができ、上面の円境界が純色を示す色空間を示すことができる。
【0053】
RGB出力値計算部1020は、HSV値を用いてRGB値に対する出力値を計算する。このとき、RGB出力値計算部1020は、RGB値に対する出力値を計算するために、図10に示されたように、V値強調部1021、R’G’B’値計算部1022、および出力値計算部1023を含むことができる。
【0054】
V値強調部1021は、HSV値のうちV値を強調してV’値を計算する。このために、V値強調部1021は、V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、増加したV値のうち予め選定された最大値以上のV値を最大値としてクリッピングしてV’値を計算することができる。図5は、V値の強調を説明するための一例である。
【0055】
R’G’B’値計算部1022は、HSV値のうちH値、V’値を用いてHSV値のうちS値が1である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する。このために、R’G’B’値計算部1022は、図3を用いて説明したHSV色空間でV’値の位置で生成される円内に存在する色P(H、S、V’)のS値が最大に向上した境界面の位置のP’(H、1、V’)値をR’G’B’値として求めることができる。
【0056】
出力値計算部1023は、R’G’B’値、S値、およびV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する。このとき、出力値計算部1023は、RGB値のうちR値、G値、またはB値に対してS値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値をR値、G値、またはB値として決定することができる。また、RGB−to−RGBW色分解システムは、R値、G値、またはB値に対してS値がSthよりも小さい場合には、Sに線形で比例するように出力値を増加させ、Sが0である場合には、V’値をR値、G値、またはB値として決定することができる。
【0057】
白色出力値計算部1030は、HSV値のうちS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する。このために、白色出力値計算部1030は、白色に対してS値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、V値を出力値として決定する。また、S値が入力されたモデルパラメーターSthよりも大きくて1よりも小さい場合には、出力値をVからVの最小値に線形的に減少させることができる。このとき、最小値とは、V値によって決定される値であって、V値が入力されたモデルパラメータVthよりも小さければ、0の値を有する。また、V値がVthよりも大きければ、V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd値となるように増加することができる。
【0058】
本発明の一実施形態で用いられるVth、Sth、Waddは、ユーザが選択することができるモデルパラメータである。Vthは、V値が強調されて飽和される位置を意味するものであり、Waddは、純色に白色が追加される程度を意味するものである。また、Sthは、白色のみを用いて彩度を減少させる位置を示す値であって、すべてのV値で同じ値を用いたりV値による関数で表現したりできる。
【0059】
図11は、本発明の一実施形態において、白色出力値決定部のさらに他の内部構成を説明するためのブロック図である。このとき、図11に示されたように、線形化部1101、RGB変換部1102、RGB出力値計算部1103、白色出力値計算部1104、およびガンマ適用部1105は、図9を用いて説明されたRGB最大値計算部911、彩度計算部912、および白色出力値計算部913の代わりに白色出力値決定部910に含まれることができる。
【0060】
ここで、RGB変換部1102、RGB出力値計算部1103、白色出力値計算部1104は、図10を用いて説明したRGB変換部1010、RGB出力値計算部1020、および白色出力値計算部1030とそれぞれ対応することができる。すなわち、図11に示された白色出力値決定部910は、図10に示された白色出力値決定部910に加えて線形化部1101およびガンマ適用部1105をさらに含むことができる。
【0061】
線形化部1101は、RGB値を線形化する。すなわち、図10を用いて説明したRGB変換部1010と対応するRGB変換部1102であって、色空間変換を用いてRGB値をHSV値に変換する前に、RGB値を線形化することができる。このようなRGB値に対する線形化は、RGB値を出力輝度と線形的な値に変換する過程を意味するものである。
【0062】
ガンマ適用部1105は、RGB値に対する出力値および白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する。すなわち、RGB出力値計算部1103で計算されたRGB値に対する出力値および白色出力値計算部1104で計算された白色に対する出力値それぞれにディスプレイガンマを適用することができる。例えば、入力映像がsRGB映像である場合に、線形化されたRGB値には、R=(dR/255)2.2のように2.2ガンマが適用されることができる。
【0063】
本発明の一実施形態は、デジタルRGB値を基準として計算されるHSVを用いて白色が増加される程度を計算するときに、増加される値が輝度と非線形的な関係を有するようになり、出力値が線形に増加するように見えないという問題を補完する役割を行う。
【0064】
このように、本発明に係るRGB−to−RGBW色分解方法およびシステムを用いれば、RGB入力信号をRGBW出力信号に変換する過程において、入力RGBのうち最大値が大きくなるほど、または入力色の彩度が小くなるほど、白色出力値が大きくなることを特徴としている。さらに、純色に白色を加えることで、モニタ白色に比べて原色の輝度比を向上させ、原色輝度比の低下による画質劣化を解決することができる。また、サブピクセルに隔壁がないRGBW反射型ディスプレイに適用される際には、純色に白色を加えるとともに、純色から彩度が低下する色に対して白色のみを加え、白色がすべて用いられた後に残りのチャンネルのデジタル値を増加させて彩度を低下させることで、パネルの反射率を高めて出力彩度を向上させる効果を最大化することができる。
【0065】
なお、本発明に係る実施形態は、コンピュータにより具現される多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読取可能な記録媒体を含む。当該記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともでき、記録媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、記録媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもある。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。前記したハードウェア要素は、本発明の動作を実行するために一以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができ、その逆もできる。
【0066】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】サブピクセル間に隔壁がない反射型ディスプレイの駆動を説明するための一例である。
【図2】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解方法を示したフローチャートである。
【図3】輝度と彩度情報を含む色空間を用いてRGB入力信号からRGBW出力信号を計算する方法を説明した一例である。
【図4】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解の他の方法を示したフローチャートである。
【図5】V値を強調を説明するための一例である。
【図6】HSVのS値および強調されたV値であるV’値を用いてRGBに対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。
【図7a】HSVのS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。
【図7b】HSVのS値およびV値を用いて白色に対する出力値を計算する方法を説明するための一例である。
【図8】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBWカラー分解のさらに他の方法を示したフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態において、RGB−to−RGBW色分解システムの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図10】本発明の一実施形態において、白色出力値決定部の他の内部構成を説明するためのブロック図である。
【図11】本発明の一実施形態において、白色出力値決定部のさらに他の内部構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
111,121 赤色サブピクセル
112、123 反射体
113、122 白色サブピクセル
114 第1経路
115 第2経路
124 第3経路
125 第4経路
126 第5経路
900 RGB−to−RGBW色分解システム
910 白色出力値決定部
911 RGB最大値計算部
912 彩度計算部
913、1030、1104 白色出力値計算部
920 出力部
1010、1102 RGB変換部
1020、1103 RGB出力値計算部
1021 V値強調部
1022 R’G’B’値計算部
1023 出力値計算部
1101 線形化部
1105 ガンマ適用部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RGB−to−RGBW色分解方法において、
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、
前記出力値を出力する段階と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項2】
前記白色に対する出力値は、前記RGB値のうち最大値が大きいほど、または前記入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することを特徴とする請求項1に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項3】
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する前記段階は、
前記RGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、
前記RGB値に基づいて前記彩度を計算する段階と、
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項4】
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
下記の式(1)を用いて前記白色に対する出力値を計算することを特徴とする請求項3に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(1)
ここで、前記Rinは赤色に対する入力値を、前記Ginは緑色に対する入力値を、前記Binは青色に対する入力値を、前記Routは前記赤色に対する出力値を、前記Goutは前記緑色に対する出力値を、前記Boutは前記青色に対する出力値を、前記Woutは前記白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、前記Sは前記彩度を、前記Max(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最大値を、前記Min(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最小値を、前記αは0と1の間の値をそれぞれ意味する。
【請求項5】
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する前記段階は、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間値に変換する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項6】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する前記段階は、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち輝度値Vを強調してV’値を計算する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値S、前記V’値を用いて前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値が最大である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する段階と、
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項7】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち輝度値V値を強調してV’値を計算する前記段階は、
前記V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、前記増加されたV値のうち予め選定された最大値以上のV値を前記最大値としてクリッピングして前記V’値を計算することを特徴とする請求項6に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項8】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、前記R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項6に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項9】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記Sに線形に比例するように前記出力値を増加させ、前記Sが0である場合には、前記V’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項6に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項10】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記白色に対して前記S値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメーターSthよりも小さい場合には、前記V値を前記出力値として決定することを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項11】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記白色に対して前記S値が入力されたモデルパラメーターSthよりも大きくて1よりも小さい場合には、前記出力値が前記Vから前記Vの最小値に線形的に減少させることを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項12】
前記最小値は、前記V値によって決定される値であって、前記V値が入力されたモデルパラメータVthよりも小さければ0の値を有し、前記V値が前記Vthよりも大きければ、前記V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd値となるように増加することを特徴とする請求項11に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項13】
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値を線形化する段階と、
前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項14】
RGB−to−RGBW色分解方法において、
入力されるRGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、
前記RGB値に基づいて彩度を計算する段階と、
前記最大値および前記彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項15】
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
下記の式(2)を用いて前記白色に対する出力値を計算することを特徴とする請求項14に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(2)
ここで、前記Rinは赤色に対する入力値を、前記Ginは緑色に対する入力値を、前記Binは青色に対する入力値を、前記Routは前記赤色に対する出力値を、前記Goutは前記緑色に対する出力値を、前記Boutは前記青色に対する出力値を、前記Woutは前記白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、前記Sは前記彩度を、前記Max(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最大値を、前記Min(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最小値を、前記αは0と1の間の値をそれぞれ意味する。
【請求項16】
RGB−to−RGBW色分解方法において、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間に変換する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値Sおよび輝度値Vを用いて前記白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項17】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階、
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項18】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する前記段階は、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちV値を強調してV’値を計算する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちの値、前記V’値を用いて、前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値が最大である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する段階と、
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項19】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちV値を強調してV’値を計算する前記段階は、
前記V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、前記増加されたV値のうち予め選定された最大値以上のV値を前記最大値としてクリッピングして前記V’値を計算することを特徴とする請求項18に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項20】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、前記R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項18に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項21】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記Sに線形に比例するように前記出力値を増加させ、前記Sが0である場合には、前記V’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項18に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項22】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記白色に対して前記S値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記V値を前記出力値として決定し、前記S値が入力されたモデルパラメーターSthより大きくて1よりも小さい場合には、前記出力値が前記Vから前記Vの最小値に線形的に減少させることを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項23】
前記最小値は、前記V値によって決定される値であって、前記V値が入力されたモデルパラメータVthよりも小さければ0の値を有し、前記V値が前記Vthよりも大きければ、前記V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd値となるように増加することを特徴とする請求項22に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項24】
前記RGB値を線形化する段階と、
前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項25】
コンピュータに、
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、
前記出力値を出力する段階と、
を実行させることを特徴とするRGB−to−RGBW色分解プログラム。
【請求項26】
請求項25を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項27】
RGB−to−RGBW色分解システムにおいて、
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する白色出力値決定部と、
入力色が純色である場合に前記出力値を出力する出力部と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項28】
前記白色に対する出力値は、前記RGB値のうち最大値が大きいほど、または前記入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することを特徴とする請求項27に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項29】
前記白色出力値決定部は、
前記RGB値の入力を受けて最大値を確認するRGB最大値確認部と、
前記RGB値に基づいて前記彩度を計算する彩度計算部と、
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する出力値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項27に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項30】
前記白色出力値決定部は、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間値に変換するRGB値変換部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算するRGB出力値計算部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値Sおよび輝度値Vを用いて前記白色に対する出力値を計算する白色出力値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項27に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項31】
RGB−to−RGBW色分解システムにおいて、
入力されるRGB値の入力を受けて最大値を確認するRGB最大値確認部と、
前記RGB値に基づいて彩度を計算する彩度計算部と、
前記最大値および前記彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する白色出力値計算部と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項32】
前記白色出力値計算部は、
下記の式(3)を用いて前記白色に対する出力値を計算することを特徴とする請求項30に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(3)
ここで、前記Rinは赤色に対する入力値を、前記Ginは緑色に対する入力値を、前記Binは青色に対する入力値を、前記Routは前記赤色に対する出力値を、前記Goutは前記緑色に対する出力値を、前記Boutは前記青色に対する出力値を、前記Woutは前記白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、前記Sは前記彩度を、前記Max(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最大値を、前記Min(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最小値を、前記αは0と1の間の値をそれぞれ意味する。
【請求項33】
RGB−to−RGBW色分解システムにおいて、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間に変換するRGB変換部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値Sおよび輝度値Vを用いて前記白色に対する出力値を計算する白色出力値計算部と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項34】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算するRGB出力値計算部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項35】
前記RGB出力値計算部は、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちV値を強調してV’値を計算するV値強調部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値、前記V’値を用いて、前記色空間値のうちS値が最大である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算するR’G’B’値計算部と、
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する出力値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項34に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項36】
白色出力値計算部は、
前記白色に対して前記S値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記V値を前記出力値として決定し、前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きくて1よりも小さな場合には、前記出力値が前記Vから前記Vの最小値に線形的に減少させることを特徴とする請求項33に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項37】
前記RGB値を線形化するRGB値線形化部と、
前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用するガンマ適用部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項38】
輝度に対する不正な影響なくRGBをRGBWに変換するシステムにおいて、
入力RGB値に基づいて白色値および出力RGB値を決定する白色値決定部と(前記白色値は、前記出力RGB値の増加によって線形に増加する)、
ディスプレイにディスプレイされるピクセルに対応する前記白色値および前記出力RGB値を出力する出力部と、
を含むRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項39】
前記白色値決定部は、
前記入力RGB値の最大値を決定する最大値決定部と、
前記最大値に基づいて彩度を計算する彩度計算部と、
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色値を計算する白色値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項40】
前記白色値決定部は、
RGB値をHSB値に変換するRGB変換部と、
前記HSB値に基づいて前記出力RGB値を決定するRGB値計算部と、
前記HSB値に基づいて前記白色値を計算する白色値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項41】
前記RGB値計算部は、
前記HSB値の輝度値を強調する輝度強調部と、
前記強調された輝度値および前記HSB値の彩度値に基づいて中間RGB値を決定するRGB決定部と、
前記中間RGB値、前記強調された輝度値、および前記彩度値に基づいて前記出力RGB値を決定するRGB出力部と、
を含むことを特徴とする請求項40に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項42】
前記RGB値計算部は、
前記入力RGB値を線形化する線形化部と(線形化されたRGB値は、輝度に線形で比例する)、
前記出力RGB値および前記白色値にガンマを適用するガンマ部と、
を含み、
前記RGB変換部は、
前記線形化されたRGB値を前記HSB値に変換することを特徴とする請求項40記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項43】
前記白色値は、前記入力RGB値の最大値が増加し、前記入力RGB値の彩度が減少するだけ増加し、
前記白色値決定部は、
前記増加された白色値を決定することを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項44】
前記白色値決定部は、
前記入力RGB値の調整なく前記白色値を決定することを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項1】
RGB−to−RGBW色分解方法において、
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、
前記出力値を出力する段階と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項2】
前記白色に対する出力値は、前記RGB値のうち最大値が大きいほど、または前記入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することを特徴とする請求項1に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項3】
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する前記段階は、
前記RGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、
前記RGB値に基づいて前記彩度を計算する段階と、
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項4】
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
下記の式(1)を用いて前記白色に対する出力値を計算することを特徴とする請求項3に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(1)
ここで、前記Rinは赤色に対する入力値を、前記Ginは緑色に対する入力値を、前記Binは青色に対する入力値を、前記Routは前記赤色に対する出力値を、前記Goutは前記緑色に対する出力値を、前記Boutは前記青色に対する出力値を、前記Woutは前記白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、前記Sは前記彩度を、前記Max(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最大値を、前記Min(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最小値を、前記αは0と1の間の値をそれぞれ意味する。
【請求項5】
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する前記段階は、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間値に変換する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項6】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する前記段階は、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち輝度値Vを強調してV’値を計算する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値S、前記V’値を用いて前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値が最大である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する段階と、
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項7】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち輝度値V値を強調してV’値を計算する前記段階は、
前記V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、前記増加されたV値のうち予め選定された最大値以上のV値を前記最大値としてクリッピングして前記V’値を計算することを特徴とする請求項6に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項8】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、前記R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項6に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項9】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記Sに線形に比例するように前記出力値を増加させ、前記Sが0である場合には、前記V’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項6に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項10】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記白色に対して前記S値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメーターSthよりも小さい場合には、前記V値を前記出力値として決定することを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項11】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記白色に対して前記S値が入力されたモデルパラメーターSthよりも大きくて1よりも小さい場合には、前記出力値が前記Vから前記Vの最小値に線形的に減少させることを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項12】
前記最小値は、前記V値によって決定される値であって、前記V値が入力されたモデルパラメータVthよりも小さければ0の値を有し、前記V値が前記Vthよりも大きければ、前記V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd値となるように増加することを特徴とする請求項11に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項13】
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値を線形化する段階と、
前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項14】
RGB−to−RGBW色分解方法において、
入力されるRGB値の入力を受けて最大値を確認する段階と、
前記RGB値に基づいて彩度を計算する段階と、
前記最大値および前記彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項15】
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
下記の式(2)を用いて前記白色に対する出力値を計算することを特徴とする請求項14に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(2)
ここで、前記Rinは赤色に対する入力値を、前記Ginは緑色に対する入力値を、前記Binは青色に対する入力値を、前記Routは前記赤色に対する出力値を、前記Goutは前記緑色に対する出力値を、前記Boutは前記青色に対する出力値を、前記Woutは前記白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、前記Sは前記彩度を、前記Max(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最大値を、前記Min(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最小値を、前記αは0と1の間の値をそれぞれ意味する。
【請求項16】
RGB−to−RGBW色分解方法において、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間に変換する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値Sおよび輝度値Vを用いて前記白色に対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項17】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する段階、
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項18】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算する前記段階は、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちV値を強調してV’値を計算する段階と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちの値、前記V’値を用いて、前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値が最大である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算する段階と、
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項19】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちV値を強調してV’値を計算する前記段階は、
前記V値を入力されたモデルパラメータVthに基づいて線形に増加させ、前記増加されたV値のうち予め選定された最大値以上のV値を前記最大値としてクリッピングして前記V’値を計算することを特徴とする請求項18に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項20】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きい場合には、前記R’G’B’値のうちR’値、G’値、またはB’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項18に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項21】
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する前記段階は、
前記RGB値のうちR値、G値、またはB値に対して前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記Sに線形に比例するように前記出力値を増加させ、前記Sが0である場合には、前記V’値を前記R値、前記G値、または前記B値として決定することを特徴とする請求項18に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項22】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値およびV値を用いて前記白色に対する出力値を計算する前記段階は、
前記白色に対して前記S値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記V値を前記出力値として決定し、前記S値が入力されたモデルパラメーターSthより大きくて1よりも小さい場合には、前記出力値が前記Vから前記Vの最小値に線形的に減少させることを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項23】
前記最小値は、前記V値によって決定される値であって、前記V値が入力されたモデルパラメータVthよりも小さければ0の値を有し、前記V値が前記Vthよりも大きければ、前記V値が1であるとき、入力されたモデルパラメータWadd値となるように増加することを特徴とする請求項22に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項24】
前記RGB値を線形化する段階と、
前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のRGB−to−RGBW色分解方法。
【請求項25】
コンピュータに、
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する段階と、
前記出力値を出力する段階と、
を実行させることを特徴とするRGB−to−RGBW色分解プログラム。
【請求項26】
請求項25を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項27】
RGB−to−RGBW色分解システムにおいて、
入力されるRGB値および彩度に基づいて白色に対する出力値を決定する白色出力値決定部と、
入力色が純色である場合に前記出力値を出力する出力部と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項28】
前記白色に対する出力値は、前記RGB値のうち最大値が大きいほど、または前記入力色の彩度が小さいほど、大きい値を有することを特徴とする請求項27に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項29】
前記白色出力値決定部は、
前記RGB値の入力を受けて最大値を確認するRGB最大値確認部と、
前記RGB値に基づいて前記彩度を計算する彩度計算部と、
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色に対する出力値を計算する出力値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項27に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項30】
前記白色出力値決定部は、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間値に変換するRGB値変換部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算するRGB出力値計算部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値Sおよび輝度値Vを用いて前記白色に対する出力値を計算する白色出力値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項27に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項31】
RGB−to−RGBW色分解システムにおいて、
入力されるRGB値の入力を受けて最大値を確認するRGB最大値確認部と、
前記RGB値に基づいて彩度を計算する彩度計算部と、
前記最大値および前記彩度に基づいて白色に対する出力値を計算する白色出力値計算部と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項32】
前記白色出力値計算部は、
下記の式(3)を用いて前記白色に対する出力値を計算することを特徴とする請求項30に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
Rout=Rin、
Gout=Gin、
Bout=Bin、
Wout={(1−S)(1−α)+α}×Max(Rin、Gin、Bin)
(3)
ここで、前記Rinは赤色に対する入力値を、前記Ginは緑色に対する入力値を、前記Binは青色に対する入力値を、前記Routは前記赤色に対する出力値を、前記Goutは前記緑色に対する出力値を、前記Boutは前記青色に対する出力値を、前記Woutは前記白色に対する出力値をそれぞれ意味しており、前記Sは前記彩度を、前記Max(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最大値を、前記Min(Rin、Gin、Bin)は前記RGB値の最小値を、前記αは0と1の間の値をそれぞれ意味する。
【請求項33】
RGB−to−RGBW色分解システムにおいて、
色空間変換を用いて前記RGB値を輝度と彩度成分を含む色空間に変換するRGB変換部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうち彩度値Sおよび輝度値Vを用いて前記白色に対する出力値を計算する白色出力値計算部と、
を含むことを特徴とするRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項34】
前記輝度と彩度成分を含む色空間値を用いて前記RGB値に対する出力値を計算するRGB出力値計算部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項35】
前記RGB出力値計算部は、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちV値を強調してV’値を計算するV値強調部と、
前記輝度と彩度成分を含む色空間値のうちS値、前記V’値を用いて、前記色空間値のうちS値が最大である場合に対するRGB値であるR’G’B’値を計算するR’G’B’値計算部と、
前記R’G’B’値、前記S値、および前記V’値を用いて前記RGBに対する出力値を計算する出力値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項34に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項36】
白色出力値計算部は、
前記白色に対して前記S値が0よりも大きくて入力されたモデルパラメータSthよりも小さい場合には、前記V値を前記出力値として決定し、前記S値が入力されたモデルパラメータSthよりも大きくて1よりも小さな場合には、前記出力値が前記Vから前記Vの最小値に線形的に減少させることを特徴とする請求項33に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項37】
前記RGB値を線形化するRGB値線形化部と、
前記RGB値に対する出力値および前記白色に対する出力値にディスプレイガンマをそれぞれ適用するガンマ適用部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のRGB−to−RGBW色分解システム。
【請求項38】
輝度に対する不正な影響なくRGBをRGBWに変換するシステムにおいて、
入力RGB値に基づいて白色値および出力RGB値を決定する白色値決定部と(前記白色値は、前記出力RGB値の増加によって線形に増加する)、
ディスプレイにディスプレイされるピクセルに対応する前記白色値および前記出力RGB値を出力する出力部と、
を含むRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項39】
前記白色値決定部は、
前記入力RGB値の最大値を決定する最大値決定部と、
前記最大値に基づいて彩度を計算する彩度計算部と、
前記最大値および前記彩度に基づいて前記白色値を計算する白色値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項40】
前記白色値決定部は、
RGB値をHSB値に変換するRGB変換部と、
前記HSB値に基づいて前記出力RGB値を決定するRGB値計算部と、
前記HSB値に基づいて前記白色値を計算する白色値計算部と、
を含むことを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項41】
前記RGB値計算部は、
前記HSB値の輝度値を強調する輝度強調部と、
前記強調された輝度値および前記HSB値の彩度値に基づいて中間RGB値を決定するRGB決定部と、
前記中間RGB値、前記強調された輝度値、および前記彩度値に基づいて前記出力RGB値を決定するRGB出力部と、
を含むことを特徴とする請求項40に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項42】
前記RGB値計算部は、
前記入力RGB値を線形化する線形化部と(線形化されたRGB値は、輝度に線形で比例する)、
前記出力RGB値および前記白色値にガンマを適用するガンマ部と、
を含み、
前記RGB変換部は、
前記線形化されたRGB値を前記HSB値に変換することを特徴とする請求項40記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項43】
前記白色値は、前記入力RGB値の最大値が増加し、前記入力RGB値の彩度が減少するだけ増加し、
前記白色値決定部は、
前記増加された白色値を決定することを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【請求項44】
前記白色値決定部は、
前記入力RGB値の調整なく前記白色値を決定することを特徴とする請求項38に記載のRGB−to−RGBW変換システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−48166(P2009−48166A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117682(P2008−117682)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
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