説明

SCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物及びそれを含むSCR触媒用セラミック担体

【課題】SCR触媒用セラミック担体の製造において、セラミック組成物の粘度変化による特定物性低下を補完できるSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物、および、当該有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体を提供する。
【解決手段】セルロースエーテルと、少なくとも1種の添加剤と、を含むSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物、および、この有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
SCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物及びそれを含むSCR触媒用セラミック担体が開示される。さらに詳細には、セルロースエーテル及び少なくとも1種の添加剤を含むSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物、及びそれを含むSCR触媒用セラミック担体が開示される。
【背景技術】
【0002】
最近、全世界主要国家の環境規制が強化するにつれて排ガス低減用触媒フィルタのニーズが増加しつつある。このような触媒フィルタとしては、DPF(Diesel Particulate Filter)、DOCフィルタ(Diesel Oxidation Catalyst filter)、SCR触媒フィルタ(Selective Catalytic Reduction catalyst filter)などがある。
【0003】
特に、SCR触媒フィルタは、プラント、発電所、船舶などに使われる代表的な排ガス低減用フィルタである。SCR触媒フィルタは、排ガス中のNOxをアンモニアまたは尿素水などと反応させて低減させるフィルタであって、その使用量が段々増加しつつある。このようなSCR触媒フィルタは、比表面積が大きいほど触媒活性が大きくなるため、通常セラミック圧出工法により製造されたハニカム構造のセラミック担体を含む。
【0004】
SCR触媒用セラミック担体は、セラミック材料に有機バインダー及び/または無機バインダーを添加して混合した後、前記混合物を圧出して製造される。有機バインダーとしてはセルロースエーテルが使われ、無機バインダーとしてヒュームドシリカ、シリカゾルまたはこれらの組み合わせなどが使われる。
【0005】
有機バインダーとして使われるセルロースエーテルは、セラミック圧出時に成形体(例えば、担体)に流動性、可塑性及び/または結合力などを付与する。このようなセルロースエーテルは水溶性高分子であり、その主要特性は、常温水に溶解されて粘性を発現することである。
【0006】
セラミック圧出によるSCR触媒用セラミック担体の製造において、セラミック組成物の粘度が主要因子のうち一つであるが、前記セラミック組成物の粘度が高い場合には、セラミック圧出成形体の結合力及び保形性は向上するが、流動性及び可塑性は低下し、前記セラミック組成物の粘度が低い場合にはその逆の結果が出る。この場合、セラミック組成物の粘度は主にセルロースエーテルの粘度により定められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、SCR触媒用セラミック担体の製造において、セラミック組成物の粘度変化による特定物性低下を補完できるSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物、および、当該有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面は、セルロースエーテルと、少なくとも1種の添加剤と、を含むSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物を提供する。
【0009】
前記セルロースエーテルは、アルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択された少なくとも一つを含む。
【0010】
また、前記セルロースエーテルは、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択された少なくとも一つを含む。
【0011】
2重量%の濃度を持つ前記セルロースエーテルの水溶液は、ブルックフィールド粘度計で20℃及び20rpmで測定された粘度が3,000〜50,000cpsである。
【0012】
特に、前記粘度は10,000〜30,000cpsとする。
【0013】
前記少なくとも1種の添加剤は、可塑剤、流動化剤、界面活性剤またはこれらの組み合わせを含む。
【0014】
前記可塑剤はフタル酸系可塑剤を含み、前記流動化剤はスルホネート系流動化剤を含み、前記界面活性剤は非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両側イオン性界面活性剤またはこれらの組み合わせを含む。
【0015】
前記フタル酸系可塑剤は、0.1以下の酸価(KOH mg/g)を持つ。
【0016】
前記SCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物は、前記セルロースエーテル100重量部に対して、前記可塑剤2〜10重量部、前記流動化剤0〜7重量部及び前記界面活性剤0〜3重量部を含む。
【0017】
本発明の他の側面は、前記有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体を提供する。
【0018】
前記SCR触媒用セラミック担体は、無機バインダーをさらに含む。
【0019】
前記SCR触媒用セラミック担体は、ハニカム構造を持つ。
【発明の効果】
【0020】
本発明のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物は、添加剤として可塑剤、流動化剤、界面活性剤またはこれらの組み合わせを含む。可塑剤は、SCR触媒用セラミック担体に可塑性を付与する。流動化剤は、SCR触媒用担体の製造時にセラミック組成物の圧出速度を高める。界面活性剤は、SCR触媒用担体の保形性を向上させ、さらに前記担体の製造時にセラミック組成物の圧出速度を高める。
【0021】
セルロースエーテルの水溶液は2重量%の濃度を有し、粘度が3,000〜50,000cpsであれば、増粘効果が発現されつつも作業性が良好である。好ましくは、前記粘度が10,000〜30,000cpsであれば、保形性、結合力、可塑性及び流動性がいずれも適正レベルであるSCR触媒用セラミック担体を得ることができる。
【0022】
また、フタル酸系可塑剤が0.1以下の酸価(KOH mg/g)であれば、SCR触媒用セラミック担体に十分な可塑性を付与できる。
【0023】
また、SCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物は、セルロースエーテル100重量部に対して可塑剤2〜10重量部、流動化剤0〜7重量部及び界面活性剤0〜3重量部であれば、保形性、結合力、可塑性及び流動性にいずれも優れたセラミック担体を得ることができる。
【0024】
上述した有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体において、有機バインダー組成物の含有量を、セラミック材料100重量部に対して1〜15重量部、とすれば、製造過程中のセラミック担体または製造されたセラミック担体に亀裂が生じない。
また、当該SCR触媒用セラミック担体において無機バインダーを添加し、無機バインダーの添加量を、セラミック材料100重量部に対して0〜7.0重量部とすれば、SCR触媒の活性を低下させずにバインダー役割を行える。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一具現例によるSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物及びそれを含むSCR触媒用セラミック担体を詳細に説明する。
【0026】
本発明の一具現例によるSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物は、セルロースエーテル及び少なくとも1種の添加剤を含む。
【0027】
前記セルロースエーテルはアルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択された少なくとも一つを含むことができる。また、前記セルロースエーテルは、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択された少なくとも1種を含むことができる。
【0028】
2重量%の濃度を持つ前記セルロースエーテルの水溶液は、ブルックフィールド粘度計で20℃及び20rpmで測定された粘度が3,000〜50,000cpsである。前記セルロースエーテル水溶液の粘度が前記範囲以内ならば、増粘効果が発現されつつも作業性が良好である。
【0029】
特に、前記粘度が10,000〜30,000cpsであれば、保形性、結合力、可塑性及び流動性がいずれも適正レベルであるSCR触媒用セラミック担体を得ることができる。
【0030】
前記少なくとも1種の添加剤は、可塑剤、流動化剤、界面活性剤またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0031】
前記可塑剤は、SCR触媒用セラミック担体に可塑性を付与する。本明細書で「可塑性」とは、外力により形態が変わった物体が、外力がなくなっても元の形態に戻らない性質を意味する。したがって、前記有機バインダー組成物の可塑性が高いほど、前記組成物を含む圧出成形体は初めて生成された後、変形されずにその原形がよく保存される。このような可塑剤は、フタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート(DEHP)、ジオクチルフタレート(DOP)及びジイソノニルフタレート(DINP)などのフタル酸系可塑剤を含むことができる。
【0032】
前記流動化剤は、SCR触媒用担体の製造時にセラミック組成物の圧出速度を高める。このような流動化剤は、ナフタレンスルホン酸、リグニンスルホン酸及びメラミンスルホン酸などのスルホネート系流動化剤を含むことができる。本明細書で、「セラミック組成物」とは、Alなどのセラミック材料、前記有機バインダー組成物及び選択的に無機バインダーを水に混合して形成した獣性組成物を意味する。
【0033】
前記界面活性剤は、SCR触媒用担体の保形性を向上させ、さらに前記担体の製造時にセラミック組成物の圧出速度を高める。このような界面活性剤は、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルまたはメチルセルロースなどの非イオン性界面活性剤;アルキルベンゼンジメチル塩化アンモニウム、アルキルトリメチル塩化アンモニウムまたはジステアリル塩化アンモニウムなどの陽イオン性界面活性剤;ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウムまたはジアルキルベンゼンアルキル硫酸塩などの陰イオン性界面活性剤;アミノ酸型界面活性剤、ミリスチルベタイン型界面活性剤、グリシン型界面活性剤、アラニン型界面活性剤、スルホベタイン型界面活性剤、レシチンまたはタウリンなどの両側イオン性界面活性剤;またはこれらの組み合わせを含む。
【0034】
前記フタル酸系可塑剤は0.1以下、例えば、0.01〜0.05の酸価(KOH mg/g)を持つことができる。前記フタル酸系可塑剤の酸価が前記範囲以内ならば、前記SCR触媒用セラミック担体に十分な可塑性を付与できる。
【0035】
前記SCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物は、前記セルロースエーテル100重量部に対して前記可塑剤2〜10重量部、前記流動化剤0〜7重量部(例えば、1〜7重量部)及び前記界面活性剤0〜3重量部を含むことができる。前記有機バインダー組成物の成分比が前記範囲以内ならば(特に、流動化剤の含有量が前記セルロースエーテル100重量部に対して1〜7重量部である場合)、保形性、結合力、可塑性及び流動性にいずれも優れたセラミック担体を得ることができる(実施例5参照)。
【0036】
本発明の他の具現例は、セラミック材料及び前記有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体を提供する。
【0037】
前記セラミック材料は、Al、SiO、V、TiOまたはこれらの組み合わせを含む。
【0038】
前記有機バインダー組成物の含有量は、前記セラミック材料100重量部に対して1〜15重量部、例えば、3〜7重量部である。前記有機バインダー組成物の含有量が前記範囲以内ならば、製造過程中のセラミック担体または製造されたセラミック担体に亀裂が生じない。
【0039】
また、前記SCR触媒用セラミック担体は無機バインダーをさらに含むことができる。前記無機バインダーは、シリカゾル、ヒュームドシリカまたはこれらの組み合わせを含む。また、前記無機バインダーの添加量は、前記セラミック材料100重量部に対して0〜7.0重量部、例えば、0.5〜3.0重量部である。前記無機バインダーの添加量が前記範囲以内ならば、SCR触媒の活性を低下させずにバインダー役割を行える。
【0040】
前記セラミック担体は、ハニカム構造を持つ。
【0041】
以下、前記SCR触媒用セラミック担体の製造方法を詳細に説明する。
【0042】
まず、セラミック材料、前述した有機バインダー組成物及び選択的に無機バインダーを混合して乾式混合物を得る。
【0043】
次いで、前記乾式混合物に水を添加して混合して湿式混合物を得る。この時、水の添加量は、前記乾式混合物100重量部に対して20〜60重量部、例えば、30〜40重量部である。
【0044】
他の例として、前記湿式混合物の製造時に乾式混合物の製造過程が省略できる。この場合、セラミック材料、有機バインダー組成物、水及び選択的に無機バインダーを一緒に混合して湿式混合物を製造してもよい。
【0045】
次いで、前記湿式混合物を混練機で混練してセラミック組成物を得る。
【0046】
次いで、前記セラミック組成物を真空圧出器で、所定形状のダイを通じて圧出して所望の形状の成形体(すなわち、セラミック担体)を得る。例えば、前記ダイがハニカム構造を持つ場合には、ハニカム構造の成形体を得ることができる。
【0047】
以下、実施例を挙げて本発明に関してさらに詳細に説明するが、本発明がこのような実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0048】
セラミック材料97重量部、シリカゾル(韓国のヨンイル化成社製、YGS−40)0.8重量部及び有機バインダー組成物2.2重量部を混合して乾式混合物を製造した。次いで、前記乾式混合物100重量部に対して水35重量部を混合してセラミック組成物を製造した。前記セラミック材料及び有機バインダー組成物の成分比を下記の表1に表した(実施例1〜5及び比較例1)。
【0049】
【表1】

【0050】
(評価例)
実施例1〜5及び比較例1で製造されたそれぞれのセラミック組成物を、スクリュー直径30mmの圧出器(韓国のドングァン機械社製、注文製作)で、ハニカム構造のダイ(断面積のサイズ:15mm×15mm、セル数:10cells×10cells)を通じて圧出して試片を製造した。次いで、前記各試片の物性を下記の方法で評価して、その結果を下記の表2に表した。
【0051】
(保形性の評価)
前記各試片の切断面からセル壁の崩れ程度を観察して、5点法(すなわち、1〜5)で保形性を評価した。保形性の評価時に数字が大きいほど保形性の良いことを意味する。
【0052】
(結合力の評価)
前記各試片(15mm×15mm×10mm)の引張強度を、TA社のテクスチャーアナライザーで測定した。7回の評価後、最高値及び最低値を除外した残りの値を平均して結合力として評価した。結合力の評価時、数字が大きいほど結合力が大きいことを意味する。
【0053】
(可塑性の評価)
前記各試片の製造時、圧出後20cmの長さで吐出された試片の反り程度を測定して、これに基づいて可塑性を評価した。ここで、‘試片の反り程度’とは、試片のエッジ部分と圧出器との高さ差を意味する。また、可塑性の評価時に数字が小さいほど可塑性の良いことを意味する。
【0054】
(流動性の評価)
前記各試片の製造時、圧出後1mの長さで吐出された試片に対して圧出速度を計算し、これを流動性として評価した。流動性の評価時に数字が大きいほど流動性の良いことを意味する。
【0055】
【表2】

【0056】
表2を参照すれば、実施例1〜2で製造されたセラミック組成物は、比較例1で製造されたセラミック組成物に比べて結合力及び可塑性は優秀であるが、保形性及び流動性は低い試片(すなわち、セラミック担体)を形成したため、保形性及び流動性に比べて結合力及び可塑性の重要なセラミック担体の製造に好適なものであることが分かる。
【0057】
実施例3で製造されたセラミック組成物は、比較例1で製造されたセラミック組成物に比べて可塑性及び流動性は優秀であるが、保形性及び結合力はそれぞれ低いか、または同じ試片を形成したため、保形性に比べて可塑性及び流動性が重要であり、かつ一定レベルの結合力(すなわち、約26.3N/cm2)を持つセラミック担体の製造に好適なものであることが分かる。
【0058】
実施例4で製造されたセラミック組成物は、比較例1で製造されたセラミック組成物に比べて保形性は優秀であるが、結合力、可塑性及び流動性はそれぞれ低いか、または同じ試片を形成したため、結合力及び可塑性に比べて保形性が重要であり、かつ一定レベルの流動性(すなわち、約47.5cm/分)を持つセラミック担体の製造に好適なものであることが分かる。
【0059】
実施例5で製造されたセラミック組成物は、比較例1で製造されたセラミック組成物に比べて、保形性、結合力、可塑性及び流動性がいずれも優秀な試片を形成したため、保形性、結合力、可塑性及び流動性がいずれも重要なセラミック担体の製造に好適なものであることが分かる。
【0060】
本発明は実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の具現例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、SCR触媒用セラミック担体関連の技術分野に好適に用いられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロースエーテルと、少なくとも1種の添加剤と、を含むSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項2】
前記セルロースエーテルは、アルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択された少なくとも一つを含む請求項1に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項3】
前記セルロースエーテルは、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択された少なくとも一つを含む請求項1に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項4】
2重量%の濃度を持つ前記セルロースエーテルの水溶液は、ブルックフィールド粘度計で20℃及び20rpmで測定された粘度が3,000〜50,000cpsである請求項1に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項5】
前記粘度が10,000〜30,000cpsである請求項4に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1種の添加剤は、可塑剤、流動化剤、界面活性剤またはこれらの組み合わせを含む請求項1に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項7】
前記可塑剤はフタル酸系可塑剤を含み、前記流動化剤はスルホネート系流動化剤を含み、前記界面活性剤は非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両側イオン性界面活性剤またはこれらの組み合わせを含む請求項6に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項8】
前記フタル酸系可塑剤は、0.1以下の酸価(KOH mg/g)を持つ請求項7に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項9】
前記セルロースエーテル100重量部に対して、前記可塑剤2〜10重量部、前記流動化剤0〜7重量部及び前記界面活性剤0〜3重量部を含む請求項6に記載のSCR触媒のセラミック担体用有機バインダー組成物。
【請求項10】
請求項1ないし9のうちいずれか1項に記載の有機バインダー組成物を含むSCR触媒用セラミック担体。
【請求項11】
無機バインダーをさらに含む請求項10に記載のSCR触媒用セラミック担体。
【請求項12】
ハニカム構造を持つ請求項10に記載のSCR触媒用セラミック担体。

【公開番号】特開2012−139680(P2012−139680A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−282901(P2011−282901)
【出願日】平成23年12月26日(2011.12.26)
【出願人】(500323513)三星精密化学株式会社 (22)
【Fターム(参考)】