説明

UVインク廃液処理装置、UVインク廃液処理装置方法、およびUVインク対応記録装置

【課題】UVを照射することによって硬化するUVインクの廃液処理装置において、廃インクの硬化に必要なUV光源を少なくし、更に、硬化後の廃インクを取出して廃液タンクの再利用を可能にし、生産コストおよびランニングコストを低くする。
【解決手段】UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクを溜める廃液タンクと、前記廃液タンク内の廃インクにLEDを用いてUV光を照射するUV光照射部と、を備えたUVインク廃液処理装置であって、前記廃液タンクは、鉛直方向に回転軸を有して回転可能であり、前記廃液タンクの外周形状は円筒状であり、前記廃液タンクを回転させる回転部と、前記UV光照射部と前記回転部の動作を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線を照射することによって硬化するUVインクの廃液を処理するUVインク廃液処理装置、UVインク廃液処理装置方法、およびをUVインク用いて被記録媒体に画像を形成するUVインク対応記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
UV(紫外線)を照射することによって硬化する紫外線硬化型のインク(以下、UVインクと称する)は、UVを照射するまでは硬化しにくく、UVを照射することによって数秒で硬化するという特性を有するため、熱乾燥を行うインクと比して省エネルギー、且つ高効率に記録を行うことができるという利点がある。更に、UVインクには、原則として溶剤等の揮発性物質を使用しないため、インクを硬化する際に溶剤を揮発、放散させることがなく、環境負荷が小さいという利点があり、UVインクを用いた記録装置の開発が注目されている。
【0003】
ここで、前記UVインクには、上記特性の他、未硬化の状態、すなわち液体状態では匂いおよび皮膚刺激性がある。そのため、前記UVインクを用いた記録装置(以下、UVインク対応記録装置と称する)において生じる廃インクを処理する場合、液体状態のままの廃インクの取り扱いには安全上の注意が必要であった。
しかし、前記液体状態のUVインクの匂いおよび皮膚刺激性は、UV照射により硬化させることによって消失することから、前記廃インクにUVを照射して硬化させて廃棄する処理方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−211705号公報
【特許文献2】特開2007−125713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1および特許文献2のように、廃液タンクの底面に溜まった廃インクに対し、当該廃液タンクの上面側からUVを照射する構成では、UVの均一な照射を実現するためにLED等のUV光源を前記廃液タンクの上面全面に設ける必要があり、記録装置自体の高コスト化に繋がる。また、前記廃液タンク内において硬化した廃インクは取出しが困難であり、廃液タンクが一杯になってしまった場合にはその交換が必要となるため、ランニングコストが発生する問題がある。
【0006】
本発明の課題は、廃インクの硬化に必要なUV光源を少なくし、更に、硬化後の廃インクを取出して廃液タンクの再利用を可能にし、生産コストおよびランニングコストを低くすることができる、UVインク廃液処理装置、UVインク廃液処理方法、およびUVインク対応記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係るUVインク廃液処理装置は、UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクを溜める廃液タンクと、前記廃液タンク内の廃インクにLEDを用いてUV光を照射するUV光照射部と、を備えたUVインク廃液処理装置であって、前記廃液タンクは、鉛直方向に回転軸を有して回転可能であり、前記廃液タンクの外周形状は円筒状であり、前記廃液タンクを回転させる回転部と、前記UV光照射部と前記回転部の動作を制御する制御部と、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
本態様によれば、UVインクの廃インクを溜める廃液タンクの外周形状は円筒状であり、鉛直方向に回転軸として前記廃液タンクを回転させることができるので、廃液タンク内の廃インクにUV光を照射するLEDを用いたUV光照射部によって、廃液タンク中の廃インク全てにUVを照射する必要はなく、所定の方向にUV照射を行うようにUV光照射部を設け、前記廃液タンクの回転によって前記UV照射範囲を廃インクが通過することによって、満遍なくUVが照射されるように構成することが可能となる。以って、UV光照射部の数を少なくしてコストを抑えることができる。
【0009】
また、廃液タンクの外周形状が円筒状であることにより、廃液タンク内で硬化した廃インクを取出すことができる。これは、以下のような理由によるものである。
UVインクは、廃液タンクを構成する材料として用いられるPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)等の樹脂板に付着して硬化した場合、該硬化後のUVインクを前記樹脂の面に対してスライドさせる方向に力を加えることによって、比較的容易に剥離させることができるという性質を有する。
【0010】
しかし、従来のように、底面形状が四角形、すなわち、四角柱の廃液タンクに廃インクを溜めてUVを照射して硬化させた場合、硬化後のUVインクを廃液タンク内の壁面に対してスライドさせる方向に力を加えることはできないため、前記四角柱の廃液タンクから硬化後のUVインクを取出すことは困難である。
【0011】
ここで、廃液タンクとして、外周形状が円筒状のタンクを用いると、前記廃液タンクを固定し、硬化後の廃インクの塊を廃液タンクの側壁に対してスライドさせるように回すことができる。このように力を加えることによって、円筒状の廃液タンク内で硬化した廃インクは、前記廃液タンクから取出すことができる。
【0012】
本態様によれば、廃液タンク内で硬化した廃インクを取出し、該廃液タンクを再利用することができる。以って、廃液タンクの交換が不要となり、ランニングコストを抑えることができる。
【0013】
本発明の第2の態様に係るUVインク廃液処理装置は、第1の態様において、前記廃液タンクは、前記回転軸を同心とする内筒と外筒を備えており、前記内筒は、UV光を透過可能な材料で構成され、前記LEDが前記内筒の内側に位置し、UV光が前記内筒を透過して外筒に到達する向きに照射されるように構成され、前記制御部は、前記廃液タンク内の廃インクが遠心力で外筒内側面に押し付けられるように回転させる制御を実行するように構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
本態様の廃液タンクは、回転軸を同心とする内筒と外筒によって構成されており、すなわち、前記内筒を内側壁、外筒を外側壁とする横断面ドーナツ型の筒状体である。そして、前記内筒は、UV光を透過可能な材料で構成されている。
【0015】
本態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部によって、前記廃液タンク内の廃インクを遠心力で外筒内側面に押し付けるように回転させ、前記内筒の内側に位置するLEDによって、UV光を前記内筒を透過して外筒に到達する向きに照射して廃インクを硬化させることができる。前記内筒の内側に設けるLEDは、例えば、内筒を透過して外筒に到達する一方向の向きに、廃液タンクの高さ方向に沿って設けることができ、より少ない数のLEDによって廃インクを硬化させることが可能となる。
【0016】
本発明の第3の態様に係るUVインク廃液処理装置は、第1の態様において、前記廃液タンクは、有底円筒形状であり、前記LEDは、前記廃液タンクの上方から底面に向けてUV光を照射し、且つ、廃液タンクの半径に沿って配列され、前記制御部は、該廃液タンク内の廃インクが、前記廃液タンクの底面に一様に広がるように回転させる制御を実行するように構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
本態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部によって、前記廃液タンク内の廃インクが該廃液タンクの底面に一様に広がるように回転させ、廃液タンクの上方から底面に向けて、且つ、廃液タンクの半径に沿って配列されたLEDによって、UV光を照射して廃インクを硬化させることができる。
【0018】
本発明の第4の態様に係るUVインク廃液処理装置は、第2の態様において、前記UV光照射部は、鉛直方向に回転軸を有し、前記廃液タンクの回転速度と異なる速度で回転可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
前記第2の態様において、前記廃液タンク内の廃インクが遠心力で外筒内側面に押し付けられるための廃液タンクの回転速度は比較的高速である。前記内筒の内側に配置されたUV光照射部が、UV光が該内筒を透過して外筒に到達する一方向の向きに固定されている場合、廃液タンクの回転速度が速ければ、該廃液タンクが1回転する間における廃インクに対するUV光照射時間は短い。
【0020】
本態様によれば、前記UV光照射部を前記廃液タンクの回転速度と異なる速度で回転させることにより、廃液タンクが1回転する間における廃インクに対するUV光照射時間を長くすることができ、前記廃インクの硬化を効率よく行うことができる。
尚、前記UV光照射部の回転方向は問わないが、その回転速度は廃液タンクの回転速度よりも遅い速度であることが好ましい。
【0021】
本発明の第5の態様に係るUVインク廃液処理装置は、第2の態様または第4の態様において、前記廃液タンクは上蓋を備え、該上蓋の内面には少なくとも2つの突起が、前記円筒状の廃液タンクの外周に沿った位置に均等に配置されて設けられていることを特徴とするものである。
【0022】
本態様によれば、前記廃液タンク内に廃インクが満たされたときに、前記廃液タンク内で硬化した廃インクの上面には、前記廃液タンクの上蓋の内側の突起により凹部が形成される。前記上蓋を閉めた状態で当該上蓋を廃液タンク本体に対して回転させることによって、硬化後の廃インクの塊を廃液タンクの側壁に対してスライドさせるように回すことができ、円筒状の廃液タンク内で硬化した廃インクは、前記廃液タンクから外れて取出すことができる。以って、廃液タンクの再利用が可能となる。
【0023】
本発明の第6の態様に係るUVインク廃液処理装置は、第3の態様において、前記廃液タンクはUV光を透過可能な材料で形成された上蓋を備え、該上蓋の内面には少なくとも2つの突起が、前記円筒状の廃液タンクの外周に沿った位置に均等に配置されて設けられていることを特徴とするものである。
本態様によれば、第5の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【0024】
本発明の第7の態様に係るUVインク廃液処理装置は、第2の態様から第6の態様のいずれかにおいて、前記制御部は、前記UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って、前記回転部の回転速度及び前記UV光照射部の光量の少なくとも一方を変更させる制御を実行可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0025】
UV光照射部の光量は、廃液タンクが空の状態において、当該廃液タンクの壁面に付着した廃インクに対して効率よく硬化を行うことができる光量に設定されているが、例えば、第2の態様のUVインク廃液処理装置においては、前記外筒内側面に押し付けられて廃インクが硬化するので、廃液タンクに溜まった廃インクの硬化処理を続けると、該硬化した廃インクが前記外筒内側面を成し、見かけ上の外筒内側面と前記内筒との距離が短くなる。すなわち、外筒内側面と前記UV光照射部との距離が短くなる。
【0026】
また、第3の態様のUVインク廃液処理装置においては、有底円筒形状の廃液タンクの底面の廃インクが硬化するので、該硬化した廃インクが見かけ上の底面となって、該見かけ上の底面と、その上方に設けられたUV光照射部との距離が短くなる。
【0027】
このように、廃インクの硬化処理を続けることによって、次に溜められて処理される廃インクとUV光照射部との距離が短くなると、廃インクに届くUV光の光量、すなわち、硬化のためのエネルギー(以下、硬化エネルギーと称する場合がある)が増加する。したがって、前記UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って、廃液タンク内に硬化した廃インクが溜まったときに、前記廃液タンクが空の時の当初光量でUV光の照射を行うと、硬化エネルギーが無駄に過剰に供給されることとなる。
【0028】
前記硬化エネルギーが増すと廃インクの硬化に要する時間は短くなり、UV光の照射時間も短くて足りるが、前記廃インクの硬化に要する時間は数秒であるので、前記UV光の照射時間を変化させることは現実的ではない。
【0029】
ここで、UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って廃インクとUV光照射部との距離が短くなった場合には、UV光照射部のLEDから照射されるUV光の光量を減少させることによって、前記廃インクに届く硬化エネルギーを一定にすることができる。以って、廃インクの硬化を効率よく行うことが可能となる。
【0030】
更に、第2の態様では、前述のように、硬化した廃インクが溜まることによって、前記見かけ上の外筒内側面と前記内筒との距離が短くなる。このことによって、前記廃液タンク内の廃インクを外筒内側面に押し付けるために必要な遠心力も小さくなる。このような場合には、回転速度を遅くすることによって前記遠心力を小さくし、前記廃インクの外筒内側面への押し付けを安定して行い、以って、効率よく廃インクの硬化を行うことができる。
【0031】
本態様によれば、UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って、廃液タンク内に硬化した廃インクが蓄積したときに、前記回転部の回転速度及び前記UV光照射部の光量の少なくとも一方を変更することによって、前記廃インクの硬化を効率よく行うことができる。
【0032】
本発明の第8の態様に係るUVインク廃液処理方法は、UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクにUV光を照射して、前記廃インクを硬化させるUVインク廃液処理装置方法であって、前記廃インクを、外周形状が円筒状の廃液タンクに溜め、前記廃液タンクを、鉛直方向を回転軸として、当該廃液タンク内の廃インクが遠心力で外筒内側面に押し付けられるように回転させる制御を実行し、前記外筒内側面に対し、LEDを用いたUV光を照射することを特徴とするものである。
【0033】
本態様によれば、前記廃インクを遠心力により廃液タンクの前記外筒内側面に押し付け、
その回転する外筒内側面の廃インクにUV光を照射して硬化させるので、UV光を照射するUV光照射部は、前記内筒を透過して外筒に到達する少なくとも一方向の向きに、廃液タンクの高さ方向に沿って設ければよく、より少ない数のLEDによって廃インクを硬化させることが可能となる。
【0034】
本発明の第9の態様に係るUVインク廃液処理方法は、UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクにUV光を照射して、前記廃インクを硬化させるUVインク廃液処理装置方法であって、前記廃インクを、外周形状が円筒状の廃液タンクに溜め、前記廃液タンクを、鉛直方向を回転軸として、該廃液タンク内の廃インクが当該廃液タンクの底面に一様に広がるように回転させる制御を実行し、前記廃液タンクの上方から底面に向けてUV光を照射することを特徴とするものである。
【0035】
本態様によれば、外周形状が円筒状の廃液タンクを鉛直方向を回転軸として回転させ、該廃液タンク内の廃インクをその底面に一様に広げ、当該廃液タンクの上方から底面に向けてUV光を照射するので、前記廃液タンクの底面の一部にUV光を照射し、前記UV光の照射範囲を前記廃液タンクの回転により廃インクが通過することによって、前記底面に広がった廃インクに満遍なくUV光を照射するように構成することが可能となる。以って、UV光照射部の数を少なくしてコストを抑えることができる。例えば、廃液タンクの半径に沿って少なくとも1列のLEDを配列すれば、前記回転によって廃液タンクの底面全てにUV光を照射することができる。
【0036】
本発明の第10の態様に係るUVインク対応記録装置は、UVを照射することによって硬化するUVインクによって被記録媒体に画像を形成するUVインク対応記録装置であって、第1の態様からは第7の態様のいずれか一つのUVインク廃液処理装置を備えたことを特徴とするものである。
【0037】
本態様によれば、第1の態様からは第7の態様のいずれか一つと同様の作用効果を奏するUVインク廃液処理装置を備えたUVインク対応記録装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係るUVインク廃液処理装置の一例を示す要部概略図である。
【図2】図2(A)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置の廃液タンクおよびUV光照射部の上面図であり、図2(B)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置の側面図である。
【図3】本発明に係るUVインク廃液処理方法を説明するフローチャート図である。
【図4】本発明に係るUVインク廃液処理方法を説明するフローチャート図である。
【図5】図5(A)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置の廃液タンクおよびUV光照射部の上面図であり、図5(B)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置の側面図である。
【図6】UVインク廃液処理装置の廃液タンクの上蓋を示す図であり、図6(A)は前記上蓋の一例を示す側面図であり、図6(B)は、図6(A)の上蓋に対応する下面図であり、図6(C)は、前記上蓋の他の例を示す側面図であり、図6(D)は、図6(C)の上蓋に対応する下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
<実施例1>
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1および図2は、本発明に係るUVインク廃液処理装置1の一例を示す要部概略図である。図2(A)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置1の廃液タンクおよびUV光照射部の上面図であり、図2(B)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置1の側面図である。
【0040】
本発明に係るUVインク廃液処理装置1は、廃インク供給チューブ8から供給されるUVインクの廃インクを溜める廃液タンク2と、前記廃液タンク2内の廃インクにLED13から発するUV光を照射するUV光照射部3を備えている。前記廃液タンク2は、ギア10上に配置されており、前記ギア10と嵌合するギア9が軸11を介して連結されるモーター4の駆動によって回転することによって、前記廃液タンク2が鉛直方向を回転軸として回転するように構成されている。
【0041】
また、前記廃液タンク2は、該廃液タンク2の回転軸を同心とする内筒6と外筒7を備えている。すなわち、前記廃液タンク2の外周形状は円筒状である。前記内筒6は、UV光を透過可能な材料で構成されている。符号16は上蓋である。
【0042】
前記内筒6の内側に、前記UV光照射部3のLED13が位置するように配置されており、前記LED13から発するUV光が前記内筒6を透過して外筒7に到達するように構成されている。
【0043】
更に、前記UVインク廃液処理装置1は、前記廃液タンクを回転させる回転部である前記モーター4の動作と、前記UV光照射部3の動作を制御する制御部5を備えている。制御部5は、前記モーター4の回転を、前記廃液タンク2内の廃インク15が遠心力で外筒7内側面に押し付けられるように制御することができる。また、制御部5は、前記廃液タンク2を回転させて廃インクの硬化を行う際に、前記UV光照射部3を点灯するように制御することができる。
加えて、前記制御部5は、前記UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って、前記回転部の回転速度及び前記UV光照射部の光量の少なくとも一方を変更させる制御を実行可能に構成されていることが好ましい。
【0044】
また、前記UV光照射部3は、回転軸12を介してモーター14によって、鉛直方向を回転軸として、且つ、前記廃液タンクの回転速度と異なる速度で回転するように構成されている。該UV光照射部3は、前記制御部5によって前記廃液タンクの回転速度と異なる速度に制御されることが好ましい。
【0045】
前記UVインク廃液処理装置1は、UVインクの廃インクを溜める廃液タンク2の外周形状は円筒状であり、鉛直方向に回転軸として前記廃液タンク2を回転させることができるので、廃液タンク2中の廃インク全てにUVを照射する必要はない。図1のように所定の方向にUV照射を行うようにUV光照射部3を設け、前記廃液タンク2の回転によって前記UV光の照射範囲を廃インクが通過することによって、満遍なくUV光が照射されるように構成されている。以って、UV光照射部3に用いるLED13の数を少なくしてコストを抑えることができる。
【0046】
また、廃液タンク2の外周形状が円筒状であることにより、廃液タンク2内で硬化した廃インクを取出すことができる。これは、以下のような理由によるものである。
UVインクは、廃液タンク2を構成する材料として用いられるPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)等の樹脂板に付着して硬化した場合、該硬化後のUVインクを前記樹脂の面に対してスライドさせる方向に力を加えることによって、比較的容易に剥離させることができるという性質を有する。
【0047】
しかし、従来のように、底面形状が四角形、すなわち、四角柱の廃液タンクに廃インクを溜めてUV光を照射して硬化させた場合、硬化後のUVインクを廃液タンク内の壁面に対してスライドさせる方向に力を加えることはできないため、前記四角柱の廃液タンクから硬化後のUVインクを取出すことは困難である。
【0048】
ここで、外周形状が円筒状の廃液タンク2を用いると、前記廃液タンク2を固定し、硬化後の廃インクの塊を廃液タンク2の側壁に対してスライドさせるように回すことができる。このように力を加えることによって、円筒状の廃液タンク内で硬化した廃インクは、前記廃液タンクから取出すことができる。
【0049】
更に、本実施例の廃液タンク2は、前記内筒6を内側壁、外筒7を外側壁とする横断面ドーナツ型の筒状体であり、前記内筒6は、UV光を透過可能な材料で構成されている。
したがって、前記制御部5によって、前記廃液タンク2内の廃インク15を遠心力で外筒7内側面に押し付けるように回転させ、前記内筒6の内側に位置するLED13によって、UV光を前記内筒6を透過して外筒7に到達する向きに照射して廃インク15を硬化させることができる。前記内筒の内側に設けるLEDは、内筒6を透過して外筒7に到達する一方向の向きに、廃液タンクの高さ方向に沿って設けることができ、より少ない数のLEDによって廃インクを硬化させることが可能となる。
【0050】
加えて、前記制御部5が、前記UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って、前記回転部の回転速度及び前記UV光照射部の光量の少なくとも一方を変更させる制御を実行可能に構成されていることにより、次に説明する効果が得られる。
【0051】
前記UVインク廃液処理装置1においては、前記外筒7内側面に押し付けられた廃インク15が硬化するので、廃インクの硬化処理を続けると、該硬化した廃インク15が前記外筒7内側面を成し、見かけ上の外筒7内側面と前記内筒との距離が短くなる。すなわち、外筒7内側面と前記UV光照射部3との距離が短くなる。
【0052】
廃インクの硬化処理を続けることによって、次に溜められて処理される廃インクとUV光照射部3との距離が短くなると、廃インク15に届くUV光の光量、すなわち、硬化のためのエネルギー(以下、硬化エネルギーと称する場合がある)が増加し、硬化エネルギーが無駄に過剰に供給されることとなる。
【0053】
ここで、UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って廃インク15とUV光照射部3との距離が短くなった場合には、前記制御部5によって、UV光照射部3のLED13から照射されるUV光の光量を減少させる制御を実行することによって、前記廃インク15に届く硬化エネルギーを一定にすることができる。以って、廃インクの硬化を効率よく行うことが可能となる。
【0054】
更に、前記見かけ上の外筒7内側面と前記内筒6との距離が短くなることによって、前記廃液タンク2内の廃インクを外筒7内側面に押し付けるために必要な遠心力も小さくなる。この場合には、前記制御部5によって、モーター4の回転速度を遅くする制御を実行し、前記遠心力を小さくし、前記廃インク15の外筒7内側面への押し付けを安定して行うことができる。以って、効率よく廃インクの硬化を行うことができる。
【0055】
尚、本実施例においては、前記UV光照射部13を、前記廃液タンク2の回転速度と異なる速度で回転可能に構成されているが、前記UV光照射部13は、一方向の向きに照射するように固定されていてもよい。その場合、廃液タンクの回転速度が速ければ、該廃液タンクが1回転する間における廃インクに対するUV光照射時間は短くなる。
【0056】
本実施例のように、前記UV光照射部13を前記廃液タンク2の回転速度と異なる速度で回転させることにより、廃液タンク2が1回転する間における廃インク15に対するUV光照射時間を長くすることができ、前記廃インク15の硬化を効率よく行うことができる。前記UV光照射部13の回転方向は問わないが、その回転速度は廃液タンクの回転速度よりも遅い速度であることが好ましい。
【0057】
次に、前記UVインク廃液処理装置1を用いて行うUVインク廃液処理方法について、図3および図4を用いて説明する。図3および図4は、本発明に係るUVインク廃液処理方法を説明するフローチャート図である。
【0058】
廃液タンク2に廃インクが溜まったら、廃液タンク2の回転開始および加速を行うS1を実行する。次に、廃液タンク2の回転速度が所定値(廃液タンク2内の廃インク15が遠心力で外筒7内側面に押し付けられる速度)に達したかどうかを判断するS2に進む。
【0059】
廃液タンク2の回転速度が所定値に達していない場合(S2においてNo)、S1に戻って廃液タンクの回転を加速する。廃液タンク2の回転速度が所定値に達した場合には(S2においてYes)、制御部5がUV光照射部3のLED13を点灯させ、廃インク15の硬化を行うS3に進む。尚、前記UV光照射部3のLED13の当初光量は、廃液タンク2が空の状態において、当該廃液タンク2の壁面に付着した廃インク15に対して効率よく硬化を行うことができる光量に設定されている。これを第1の硬化条件と言う。
【0060】
次に、前記廃液タンク2内において、所定量の廃インクの硬化が行われたかを判断するS4に進む。廃液タンク2内に溜められて硬化処理が行われた廃インクの量は、例えば、廃液タンク2に連なる流路に流路計を設けることによって検知することができる。
前記廃液タンク2内において所定量の廃インクの硬化が行われていない場合には(S4においてNo)、S5に進み、廃液タンク2の回転を停止する。続いて、廃液タンク2に次の廃インクが入ったかどうかを判断するS6を行い、廃インクが入った場合には(S6においてYes)S1に戻る。廃液タンク2に廃インクが入らない場合にはS5に戻り、廃液タンクの回転を停止したまま待機する。
【0061】
また、S4において、前記廃液タンク2内において所定量の廃インクの硬化が行われたと判断された場合には(S4においてYes)S7に進む。廃液タンク2の回転を停止するS7を行った後、S8に進む。S8は、廃液タンク2の回転速度およびUV照射部3による硬化条件を変えて前記S1〜S7と同様の各工程を実行するものである。
【0062】
廃インクの硬化処理を続けて硬化した廃インク15が前記外筒7内側面に堆積すると、見かけ上の外筒7内側面と前記内筒6との距離が短くなる。すなわち、外筒7内側面と前記UV光照射部3との距離が短くなる。そのため、廃液タンク2内において所定量の廃インクの硬化が行われたと判断された場合には、UV光照射部3のLED13の光量を、前記短くなった距離に応じて変化させる。これを第2の硬化条件と言う。また、廃液タンク2内の廃インク15を外筒7内側面に押し付けるのに要する遠心力も変わるため、廃液タンク2の回転速度も変化させる。
【0063】
図4は、廃液タンク2の回転速度およびUV照射部3による硬化条件を変えて行うS8のフローチャートである。S9〜S11は前記S1〜S3に相当し、S10における廃液タンク2の回転速度の所定値とS11における廃インクの硬化条件を変えて、ほぼ同様の手順で行われる。S11において廃インクの硬化が行われた後、S12において所定量の廃インクの硬化が行われたかを判断する。すなわち、硬化した廃インクが更に溜まり、見かけ上の外筒7内側面と前記内筒6との距離が短くなったかどうかを判断する。
【0064】
前記廃液タンク2内において所定量の廃インクの硬化が行われていない場合には(S12においてNo)、S13に進み、廃液タンク2の回転を停止する。続いて、廃液タンク2に次の廃インクが入ったかどうかを判断するS14を行い、廃インクが入った場合には(S14においてYes)S9に戻る。廃液タンク2に廃インクが入らない場合にはS13に戻り、廃液タンクの回転を停止したまま待機する。
【0065】
S12において、前記廃液タンク2内において所定量の廃インクの硬化が行われたと判断された場合には(S12においてYes)S15に進む。廃液タンク2の回転を停止するS15を行った後、S16に進む。S16は、廃液タンク2の回転速度およびUV照射部3による硬化条件を更に変えて各工程を実行するものである。このS9〜S16(S8)を繰り返し、廃液タンク2において処理した廃インク量が、当該廃液タンク2の容量に達するまで行われる。廃インク量が廃液タンク2の容量に達した場合は、廃液タンクの回転を停止して終了する。
【0066】
<実施例2>
次に、本発明に係るUVインク廃液処理装置の他の態様について図面に基いて説明する。図5(A)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置21の廃液タンクおよびUV光照射部の上面図であり、図5(B)は、本発明に係るUVインク廃液処理装置21の側面図である。
【0067】
本発明に係るUVインク廃液処理装置21は、有底円筒形状の廃液タンク22と、前記廃液タンク22の上方から底面に向けてLED33によってUV光を照射するUV光照射部23を備えている。
【0068】
前記廃液タンク22の上蓋27はUV光を透過可能な材料で構成されており、該廃液タンク22は、回転軸28を介してモーター24によって回転するように構成されている。
【0069】
前記UV光照射部23は、廃液タンク22の半径に亘るように配設された支持棒31と、該支持棒31の前記廃液タンク22の半径に亘る位置に設けられたLED33と、LED33の発光による熱を放熱する放熱機32によって構成されている。
【0070】
前記UVインク廃液処理装置21は、前記廃液タンク22を回転させる回転部である前記モーター24の動作と、前記UV光照射部23の動作を制御する制御部25を備えている。制御部25は、前記モーター24の回転を、該廃液タンク22内の廃インク30がその底面に一様に広がるように制御することができる。また、制御部5は、前記廃液タンク2を回転させて廃インクの硬化を行う際に、前記UV光照射部3を点灯するように制御することができる。
【0071】
本実施例によれば、実施例1と同様に、廃液タンク22を回転させてUV光を照射するので、少ないUV光源によって、廃液タンク22内の廃インク30に満遍なくUV光を照射することができる。また、廃液タンク22の外周形状が円筒状であることにより、廃液タンク2内で硬化した廃インクを容易に取出すことができる。
【0072】
前記制御部5は、前記UV光照射による廃インク30の硬化進行に伴って、前記回転部の回転速度及び前記UV光照射部の光量の少なくとも一方を変更させる制御を実行可能に構成されていることが好ましい。
UVインク廃液処理装置21においては、有底円筒形状の廃液タンク22の底面26の廃インク30が硬化するので、該硬化した廃インク30が見かけ上の底面となって、該見かけ上の底面と、その上方に設けられたUV光照射部23との距離が短くなる。
【0073】
したがって、硬化した廃インク30とUV光照射部3との距離が短くなった場合には、前記制御部5によって、UV光照射部23のLED33から照射されるUV光の光量を減少させる制御を実行することによって、前記廃インク30に届く硬化エネルギーを一定にすることができる。以って、廃インクの硬化を効率よく行うことが可能となる。
尚、本実施例では、廃液タンク22の深さを浅くすることによって、硬化した廃インクの蓄積に伴う前記硬化エネルギーの変化の影響を少なくすることができる。
【0074】
<実施例3>
次に、本発明に係るUVインク廃液処理装置の更に他の態様について説明する。図6は、UVインク廃液処理装置21の廃液タンク22の上蓋を示す図であり、図6(A)は前記上蓋の一例を示す側面図であり、図6(B)は、図6(A)の上蓋に対応する下面図であり、図6(C)は、前記上蓋の他の例を示す側面図であり、図6(D)は、図6(C)の上蓋に対応する下面図である。
【0075】
図5(B)において、UVインク廃液処理装置21における廃液タンク22は、UV光を透過可能な材料で構成された上蓋27を備えている。前記上蓋27として、図6に記載の上蓋を用いることによって、廃液タンク22内において硬化した廃インクの取出しを容易に行うことができる。
【0076】
本実施例において用いる廃液タンク22の上蓋は、該上蓋の内面には少なくとも2つの突起が、前記円筒状の廃液タンクの外周に沿った位置に均等に配置されて設けられている。図(A)および図6(B)に記載の上蓋40は、2つの突起41aおよび突起41bが前記円筒状の廃液タンク22の外周に沿った位置に均等に配置されている例である。図(C)および図6(D)に記載の上蓋50は、3つの突起51a、突起51b、および突起51cが設けられている例である。
【0077】
前記上蓋40を用いると、前記廃液タンク22内に廃インク30が満たされたときに、前記廃液タンク22内で硬化した廃インク30の上面には、前記廃液タンク22の上蓋40の内側の突起41aおよび突起41bが当たって凹部が形成される。前記上蓋40を閉めた状態で当該上蓋40を廃液タンク22本体に対して回転させることによって、硬化後の廃インク30の塊を廃液タンク22の側壁に対してスライドさせるように回すことができ、円筒状の廃液タンク22内で硬化した廃インク30は、前記廃液タンク22から外れて容易に取出すことができる。以って、廃液タンク22の再利用が可能となる。
【0078】
以上が本発明のUVインク廃液処理装置の説明であり、当該UVインク廃液処理装置を、UVインクによって被記録媒体に画像を形成するUVインク対応記録装置に備えることによって、UVインク廃液処理装置の製造コストおよびランニングコストを抑えるとともに、硬化した廃インクを廃液タンクから取出し、前記廃液タンクを再利用可能な記録装置を得ることができる。
【符号の説明】
【0079】
1 UVインク廃液処理装置、 2 廃液タンク、 3 UV光照射部、
4 モーター、 5 制御部、 6 内筒、 7 外筒、
8 廃インク供給チューブ、 9 ギア、
10 ギア、 11 軸、 12 回転軸、
13 LED、 14 モーター、 15 廃インク、
21 UVインク廃液処理装置、22 廃液タンク、 23 UV光照射部、
24 モーター、 25 制御部、 26 底面、 27 上蓋、 28 回転軸、
31 支持棒、 32 放熱機、 33 LED、
40 上蓋、 41a、41b 突起、
50 上蓋、 51a、51b、51c 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクを溜める廃液タンクと、前記廃液タンク内の廃インクにLEDを用いてUV光を照射するUV光照射部と、を備えたUVインク廃液処理装置であって、
前記廃液タンクは、鉛直方向に回転軸を有して回転可能であり、
前記廃液タンクの外周形状は円筒状であり、
前記廃液タンクを回転させる回転部と、
前記UV光照射部と前記回転部の動作を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたUVインク廃液処理装置において、前記廃液タンクは、前記回転軸を同心とする内筒と外筒を備えており、
前記内筒は、UV光を透過可能な材料で構成され、
前記LEDが前記内筒の内側に位置し、UV光が前記内筒を透過して外筒に到達する向きに照射されるように構成され、
前記制御部は、前記廃液タンク内の廃インクが遠心力で外筒内側面に押し付けられるように回転させる制御を実行するように構成されていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載されたUVインク廃液処理装置において、前記廃液タンクは、有底円筒形状であり、
前記LEDは、前記廃液タンクの上方から底面に向けてUV光を照射し、且つ、廃液タンクの半径に沿って配列され、
前記制御部は、該廃液タンク内の廃インクが、前記廃液タンクの底面に一様に広がるように回転させる制御を実行するように構成されていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載されたUVインク廃液処理装置において、前記UV光照射部は、鉛直方向に回転軸を有し、前記廃液タンクの回転速度と異なる速度で回転可能に構成されていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項5】
請求項2または4に記載されたUVインク廃液処理装置において、前記廃液タンクは上蓋を備え、該上蓋の内面には少なくとも2つの突起が、前記円筒状の廃液タンクの外周に沿った位置に均等に配置されて設けられていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項6】
請求項3に記載されたUVインク廃液処理装置において、前記廃液タンクはUV光を透過可能な材料で形成された上蓋を備え、該上蓋の内面には少なくとも2つの突起が、前記円筒状の廃液タンクの外周に沿った位置に均等に配置されて設けられていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか一項に記載されたUVインク廃液処理装置において、前記制御部は、前記UV光照射による廃インクの硬化進行に伴って、前記回転部の回転速度及び前記UV光照射部の光量の少なくとも一方を変更させる制御を実行可能に構成されていることを特徴とする、UVインク廃液処理装置。
【請求項8】
UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクにUV光を照射して、前記廃インクを硬化させるUVインク廃液処理装置方法であって、
前記廃インクを、外周形状が円筒状の廃液タンクに溜め、
前記廃液タンクを、鉛直方向を回転軸として、当該廃液タンク内の廃インクが遠心力で外筒内側面に押し付けられるように回転させる制御を実行し、
前記外筒内側面に対し、LEDを用いたUV光を照射することを特徴とする、UVインク廃液処理装置方法。
【請求項9】
UVを照射することによって硬化するUVインクの廃インクにUV光を照射して、前記廃インクを硬化させるUVインク廃液処理装置方法であって、
前記廃インクを、外周形状が円筒状の廃液タンクに溜め、
前記廃液タンクを、鉛直方向を回転軸として、該廃液タンク内の廃インクが当該廃液タンクの底面に一様に広がるように回転させる制御を実行し、
前記廃液タンクの上方から底面に向けてUV光を照射することを特徴とする、UVインク廃液処理装置方法。
【請求項10】
UVを照射することによって硬化するUVインクによって被記録媒体に画像を形成するUVインク対応記録装置であって、請求項1から7のいずれか一項に記載されたUVインク廃液処理装置を備えたことを特徴とする、UVインク対応記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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