説明

[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸およびその前駆体を調製するための方法

本発明は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸(ペルジンホテル)の調製に関係するプロセスを対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な適応症において有用である[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸およびその前駆体を調製するための方法、これらの化合物を含有する組成物、およびそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Kinneyらによる米国特許第5,168,103号(「‘103特許」)は、ある種の[[2−(アミノ−3,4−ジオキソ−1−シクロブテン−1−イル)アミノ]アルキル]−酸誘導体を開示している。これらの誘導体は、痙攣、脳細胞傷害、および関連する神経変性障害などのある種の中枢神経系障害を治療するのに有用な競合的NMDA拮抗薬として開示されている。‘103特許に開示されている化合物のうちの1つ、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸(ペルジンホテルまたはEAA−090としても知られている)の副作用は、患者において脳卒中関連虚血を治療するための化合物を開発することに関連して行われた欧州における第I相臨床試験で健常ヒト志願者において評価された(Bradfordら、Stroke and Cerebral Circulation、Abstract(1998))。
【0003】
Brandtらによる米国特許第7,098,200号(「‘200特許」)は、ペルジンホテルが、様々な前臨床疼痛モデルにおいて抗痛覚過敏(antihyperalgesic)効果を生み出すのに有効であることを開示している。ペルジンホテルは、精神異常発現性副作用に対する有効性について優れた治療係数を示す強力で選択的な競合的NMDA拮抗薬としても記載されている(Childersら、Drugs of the Future 27:633〜638(2002))。ペルジンホテルは、典型的なα−アミノ酸の代わりに生物学的等価性のスクアリン酸アミドを持ち、NR2Aサブユニットを持つ齧歯類NMDA受容体について10倍選択的であると報告されている(Sunら、J.Pharm.Exp.Ther.310:563〜570(2004))。ペルジンホテルは、腹腔内と経口の両方で投与された場合に、炎症性疼痛の動物モデルにおいて有効性を立証した(Brandtら、J.Pharm.Exp.Ther.313:1379〜1386(2005))。
【0004】
ペルジンホテルは、麻酔薬単独と比べて、心肺機能の向上という驚くべき付加的利益も提供しながら、驚くほど強い麻酔薬節約効果を仲介するのに有効であるとも記載されている(米国特許公開第2009/0061024号)。すなわち、麻酔レジメンと併せて使用される場合に、ペルジンホテルは、ペルジンホテルがない場合に必要とされるよりも低減された濃度の麻酔薬を投与して等しいレベルの麻酔を得るために使用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ペルジンホテルおよび関連類似体を調製するための方法は、Wilkら(米国特許公開第2005/0090470号)に記載されている。ペルジンホテルに基づく療法を提供するための様々な化学反応の探究にもかかわらず、効率的でかつ大規模合成に適している調製が継続的に必要とされている。不純物および任意の潜在的に有害な副生物を含まない化合物を提供する調製も必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、式Iを有する[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸(ペルジンホテル)、ならびに誘導体およびその前駆体を調製するための改善されたプロセスを提供する。
【0007】
本発明の一実施形態は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を調製するためのプロセスであって、
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させてN−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップ、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップ、および
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを加水分解して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を形成させるステップを含むが、
ただし、(a)1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、実質的に外部溶媒の非存在下で行われ、かつ/または(b)N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ(例えば、ジエトキシ)−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップが、非プロトン性溶媒中で行われるプロセスを提供する。
【0008】
本発明の別の実施形態は、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキル(例えば、ジエチル)エステルを調製するためのプロセスであって、
1,3−ジアミノプロパンを、実質的に外部溶媒の非存在下でビニルホスホン酸ジアルキルと反応させてN−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキル(例えば、ジエチル)エステルを形成させるステップを含むプロセスを提供する。
【0009】
本発明の別の実施形態は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを調製するためのプロセスであって、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを、非プロトン性溶媒中で3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップを含むプロセスを提供する。
【0010】
本発明の別の実施形態は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を調製するためのプロセスであって、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを、非プロトン性溶媒中で加水分解して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を形成させるステップを含むプロセスを提供する。
【0011】
本発明の別の態様は、組成物であって
本明細書に記載されている化合物または中間体のうちの1つまたは複数、および
塩基、酸、溶媒、水素化剤、還元剤、酸化剤、または触媒のうちの1つまたは複数を含む組成物を提供する。
【0012】
本発明の他の目的、特徴および利点は、下記の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明および具体例は、本発明の実施形態を示しているものの、本発明の精神および範囲内の様々な変更および改変がこの詳細な説明から当業者に明らかになるため、実例としてのみ示されることが理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
下記の定義は、本明細書において使用される用語および略語の完全な理解のために提供される。
【0014】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されているように、単数形「ある(a)」、「ある(an)」および「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示していない限り、複数への言及を包含する。したがって、例えば、「ある化合物(a compound)」とは、当業者に知られている1つまたは複数の化合物およびそれらの等価体への言及であり、「ある触媒(a catalyst)」とは、当業者に知られている1つまたは複数の触媒およびそれらの等価体を指し、他も同様である。
【0015】
本明細書における略語は、下記の通り、数量単位、技法、特性、または化合物に対応し、「min」は分を意味し、「h」は、時間(複数可)を意味し、「μL」は、マイクロリットル(複数可)を意味し、「mL」は、ミリリットル(複数可)を意味し、「mM」は、ミリモルを意味し、「M」は、モルを意味し、「N」は、規定度を意味し、「mmole」は、ミリモル(複数可)を意味し、「cm」は、センチメートルを意味し、「g」は、グラムを意味し、「NMR」は、核磁気共鳴を意味し、「GC」は、ガスクロマトグラフィーを意味し、「MS」は、質量分析を意味し、「DEI」は、脱離電子イオン化を意味し、「FAB」は、高速原子衝撃を意味する。
【0016】
「アルキル」とは、1個から6個までの炭素原子(C〜Cアルキル)、好ましくは、1〜4個の炭素原子(C〜Cアルキル)を有する飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。この用語は、一例として、メチル(CH−)、エチル(CHCH−)、n−プロピル(CHCHCH−)、イソプロピル((CHCH−)、n−ブチル(CHCHCHCH−)、イソブチル((CHCHCH−)、sec−ブチル((CH)(CHCH)CH−)、およびt−ブチル((CHC−)などの直線または分岐したヒドロカルビル基を包含する。
【0017】
「アルコキシ」とは、アルキルが、上で定義されている−O−アルキルを指す。
【0018】
「薬学的に許容できる塩」とは、化合物の薬学的に許容できる塩を指し、それらの塩は、当技術分野においてよく知られている様々な有機および無機の対イオンから誘導され、ほんの一例として、ナトリウム、アルミニウム、リチウム、亜鉛、ジエタノールアミン塩、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、およびテトラアルキルアンモニウム;ならびに、分子が、塩基性官能基を含有する場合には、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸リン酸塩(acid phosphate)、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシネート(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロネート(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))塩などの有機または無機の酸の塩を包含する。本発明のある種の化合物は、同様に様々なアミノ酸と薬学的に許容できる塩を形成することができる。薬学的に許容できる塩に関する総説については、参照により本明細書に組み込まれているBERGEら、66 J.PHARM.SCI.1〜19(1977)を参照されたい。
【0019】
「ペルジンホテル」または「EAA−090」とは、下記の化学構造(式I)を有する化合物[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を指す。
【0020】
【化1】

【0021】
薬学的に許容できる塩は、式(I)の化合物などの化合物を、塩酸、臭化水素酸、酢酸、リン酸、ホウ酸、過塩素酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン酸、アスコルビン酸、ヨウ化ナトリウムなどの酸または塩と接触させることにより調製される。用いられる溶媒は、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンまたはそれらの混合物などのケトン、メタノール、エタノール、n−ヘキサン、酢酸エチル、ベンゼン、ジエチルアミン、ホルムアルデヒド、クロロホルム、ジクロロメタンまたはそれらの混合物から選択することができる。
【0022】
本明細書中の様々な場所において、化合物の置換基は、群または範囲で開示される。説明は、そのような群および範囲のメンバーの各々およびすべての個々のサブコンビネーションを包含することが具体的に意図されている。例えば、「C1〜6アルキル」という用語は、C、C、C、C、C、C、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6アルキルを個々に開示していることが具体的に意図されている。
【0023】
本明細書に記載されている化合物は、所望の従来の無毒性の薬学的に許容できる担体、補助剤、およびビヒクルを含有する用量単位製剤で、経口で、非経口で、舌下で、エアゾール化または吸入スプレーにより、直腸に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、頬側に、髄腔内にまたは局所に、ヒトおよび他の動物へ投与するために製剤化することができる。製剤化の方法は、当技術分野においてよく知られており、例えば、参照により本明細書に組み込まれているRemington:The Science and Practice of Pharmacy、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、第21版(2005)に開示されている。
【0024】
本発明のプロセスにおいて製造される化合物の一部は、キラル中心および/または互変異性体を含有することがあり、そのような化合物は、立体異性体(すなわち、エナンチオマーまたはジアステレオマー)または互変異性体の形態で存在することがある。本発明は、すべてのそのような立体異性体、互変異性体およびラセミ混合物を包含するそれらの任意の混合物を包含する。さらに、式Iの化合物は、非溶媒和形態ならびに水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒との溶媒和形態で存在することがある。一般に、溶媒和形態は、本発明の目的にとって非溶媒和形態と同等であると見なされる。
【0025】
式Iの化合物は、例えば、下に記載されている方法、または当業者により理解されているようなそれらに対する変形形態により合成することができる。本明細書に関連して開示されているすべてのプロセスは、ミリグラム、グラム、マルチグラム、キログラム、複数キログラムまたは商工業規模を包含する任意の規模で実施されることが企図されている。
【0026】
本明細書で提供されるペルジンホテルを調製するための新たなプロセスは、既存のプロセスを上回る有意な改善を提供する。特に、ステップ1(スキーム1を参照)において、生成物の大幅な精製は必要とされず、材料は、場合により、続く反応において「そのままで」使用することができる。反応中に、ステップ2生成物は、約95%を超える純度および55〜70%の範囲の収率で固体として反応混合物から沈殿する。未反応の出発材料、ジアルキル化材料(ステップ1ジアルキル化生成物とスクアリン酸ジエチルの組合せから形成される)および反応副生物は、溶液中に留まる。ステップ3において、高純度のペルジンホテルは、反応混合物から直接得られ、実質的な追加処理と強い酸/塩基の処理の必要性を軽減した。
【0027】
本発明の一態様は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を調製するためのプロセスであって、
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させてN−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップ、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップ、および
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを加水分解して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を形成させるステップを含むが、
ただし、(a)1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、実質的に外部溶媒の非存在下で行われ、かつ/または(b)N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップが、非プロトン性溶媒中で行われるプロセスを提供する。
【0028】
別の実施形態において、1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップは、実質的に外部溶媒が存在しない反応混合物中で行われる。
【0029】
別の実施形態において、1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップは、過剰の1,3−ジアミノプロパンの存在下で反応させることを含む。
【0030】
別の実施形態において、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルの形成に続いて、プロセスは、共沸蒸留により過剰の1,3−ジアミノプロパンを除去するステップをさらに含む。共沸蒸留において適当に使用される溶媒は、とりわけ、1−ブタノールおよびキシレン(オルト、メタおよびパラ)を包含する。
【0031】
別の実施形態において、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−(例えば、ジエトキシ−)−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップは、非プロトン性溶媒中で行われる。より詳細には、非プロトン性溶媒は、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、トルエン、アセトニトリル、またはそれらの組合せ、好ましくは、酢酸エチルである。より詳細には、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、液相から沈殿する。より詳細には、液相は、約15℃未満まで冷却される。別の実施形態において、プロセスは、液相から[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを濾過するステップをさらに含む。
【0032】
別の実施形態において、1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップは、実質的に溶媒を含まない反応混合物中で行われ、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップは、非プロトン性溶媒中で行われる。
【0033】
別の実施形態において、加水分解ステップは、非プロトン性溶媒中で行われ、溶媒は、アセトニトリルまたはジクロロメタンである。
【0034】
別の実施形態において、加水分解ステップは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを臭化トリメチルシリル(TMS−Br)またはヨウ化トリメチルシリル(TMS−I)と接触させるステップを含む。
【0035】
別の実施形態において、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸は、反応媒体中で形成され、プロセスは、反応媒体を水と接触させるステップをさらに含み、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸は、反応媒体から沈殿する。より詳細には、反応媒体中の水は、まずは50℃を超えるまで加熱され、次いで、15℃未満まで冷却される。
【0036】
別の実施形態において、
ビニルホスホン酸ジアルキルは、ビニルホスホン酸ジエチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルは、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステルである。
【0037】
別の実施形態において、
ビニルホスホン酸ジアルキルは、ビニルホスホン酸ジメチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルは、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジメチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジメチルエステルである。
【0038】
別の実施形態において、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンは、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである。
【0039】
本発明の別の態様は、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキル(例えば、ジエチル)エステルを調製するためのプロセスであって、
1,3−ジアミノプロパンを、実質的に外部溶媒の非存在下で反応混合物中でビニルホスホン酸ジアルキルと反応させてN−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキル(例えば、ジエチル)エステルを形成させるステップを含むプロセスを提供する。
【0040】
別の実施形態において、1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップは、過剰の1,3−ジアミノプロパンの存在下で反応させるステップを含む。別の実施形態において、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルの形成に続いて、プロセスは、共沸蒸留により過剰の1,3−ジアミノプロパンを除去するステップをさらに含む。
【0041】
別の実施形態において、
ビニルホスホン酸ジアルキルは、ビニルホスホン酸ジメチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルは、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジメチルエステルである。
【0042】
別の実施形態において、
ビニルホスホン酸ジアルキルは、ビニルホスホン酸ジエチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルは、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルである。
【0043】
本発明の別の態様は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを調製するためのプロセスであって、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを、非プロトン性溶媒中で3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップを含むプロセスを提供する。
【0044】
別の実施形態において、非プロトン性溶媒は、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、トルエン、アセトニトリル、またはそれらの組合せである。
【0045】
別の実施形態において、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、液相から沈殿する。
【0046】
別の実施形態において、液相は、約15℃未満まで冷却される。
【0047】
別の実施形態において、プロセスは、液相から[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを濾過するステップをさらに含む。
【0048】
別の実施形態において、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルは、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジメチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジメチルエステルである。
【0049】
別の実施形態において、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルは、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステルである。
【0050】
別の実施形態において、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンは、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである。
【0051】
本発明の別の態様は、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を調製するためのプロセスであって、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを、非プロトン性溶媒(例えば、アセトニトリルまたはジクロロメタン)中で加水分解して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を形成させるステップを含むプロセスを提供する。
【0052】
別の実施形態において、プロセスは、例えば、本明細書に記載されているプロセスにより、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させることにより[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを調製して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップをさらに含む。
【0053】
別の実施形態において、加水分解ステップは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキル(例えば、ジエチル)エステルを臭化トリメチルシリル(TMS−Br)と接触させるステップを含む。別の実施形態において、非プロトン性溶媒は、アセトニトリルである。あるいは、非プロトン性溶媒は、ジクロロメタンである。別の実施形態において、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸は、反応媒体中で形成され、プロセスは、反応媒体を水と接触させるステップをさらに含み、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸は、反応媒体から沈殿する。より詳細には、反応媒体中の水は、まずは50℃を超えるまで加熱され、次いで、15℃未満まで冷却される。別の実施形態において、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジメチルエステルである。別の実施形態において、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルは、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステルである。
【0054】
別の実施形態において、プロセスステップのうちのいずれかは、極性溶媒または非極性溶媒中で行われる。別の実施形態において、プロセスステップのうちのいずれかは、25℃以上で行われるか、塩基、酸、溶媒、水素化剤、還元剤、酸化剤、および触媒からなる群から選択される1つまたは複数の試剤の添加を包含する。別の実施形態において、プロセスステップのうちのいずれかは、濾過、抽出、クロマトグラフィー、粉砕、または再結晶のうちの少なくとも1つを含む精製ステップを含む。別の実施形態において、プロセスステップのうちのいずれかは、液体クロマトグラフィー(LC)、質量分析(MS)、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)、ガスクロマトグラフィー(GC)、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)、核磁気共鳴(NMR)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、融点(MP)分析、旋光度(OR)または元素分析を含む分析ステップを含む。
【0055】
本発明の別の態様は、本明細書に記載されているプロセスにより調製される組成物または化合物を提供する。
【0056】
本発明の化合物は、下記の一般的説明および具体例に従って適当に調製される。使用されている変数は、他に指示がない限り、式Iについて定義されている通りである。本発明の化合物の調製において使用される試薬は、商業的に入手することができるか、文献に記載されている標準的な手順により調製することができるかのどちらかである。容易に理解されるように、存在する官能基は、合成の過程において保護基を含有することがある。本発明によれば、式Iの化合物は、下記の反応スキームにより製造することができる。
【0057】
【化2】

【実施例】
【0058】
(実施例1)
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル
【0059】
【化3】

バージョンA:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた1Lの3つ口フラスコに、1,3−ジアミノプロパン(285.5g、3.84モル、6.3当量)を加えた。次いで、ビニルホスホン酸ジエチル97%(100.5g、0.61モル)を、1時間かけて滴下添加した。混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌し、次いで、トルエン(300mL)を導入し、1,3−ジアミノプロパンおよびトルエンを、減圧下で共沸蒸留により除去した。トルエン(300mL)および1,3−ジアミノプロパン共沸蒸留を、1,3−ジアミノプロパンがGC分析により検出されなくなるまで続けた。生成物は、ジアルキル化生成物5.8%を含むGC分析による純度が85.8%の無色の油(142g、98%収率)であった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.18 (t, 6H), 1.47 (t, 2H), 1.80
(br, 3H), 1.83 (dt, 2H), 2.53 (t, 2H), 2.63 (dt, 2H), 2.76 (q, 2H), 3.95 (q,
4H).
【0060】
バージョンB:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた1Lの3つ口フラスコに、1,3−ジアミノプロパン(285.5g、3.84モル、6.3当量)を加えた。次いで、ビニルホスホン酸ジエチル97%(100.5g、0.61モル)を、1時間かけて滴下添加した。混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌し、次いで、1−ブタノール(300mL)を導入し、1,3−ジアミノプロパンおよび1−ブタノールを、減圧下で共沸蒸留により除去した。1−ブタノール(300mL)および1,3−ジアミノプロパン共沸蒸留を、1,3−ジアミノプロパンがGC分析により検出されなくなるまで続けた。生成物は、ジアルキル化生成物5.8%を含むGC分析による純度が85.5%の無色の油(140g、97.5%収率)であった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.18 (t, 6H), 1.47 (t, 2H), 1.80
(br, 3H), 1.83 (dt, 2H), 2.53 (t, 2H), 2.63 (dt, 2H), 2.76 (q, 2H), 3.95 (q,
4H).
【0061】
バージョンC:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた1Lの3つ口フラスコに、1,3−ジアミノプロパン(44.5g、0.605モル、10当量)を加えた。次いで、ビニルホスホン酸ジエチル97%(10g、0.0605モル)を、1.5〜2時間かけて滴下添加した。混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌し、次いで、トルエン(200mL)を導入し、1,3−ジアミノプロパンおよびトルエンを、減圧下で共沸蒸留により除去した。トルエン(200mL)および1,3−ジアミノプロパン共沸蒸留を、1,3−ジアミノプロパンがGC分析により検出されなくなるまで続けた。生成物は、ジアルキル化生成物3.0%を含むGC分析による純度が89.5%の無色の油(13.2g、92.7%収率)であった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.18 (t, 6H), 1.47 (t, 2H), 1.80
(br, 3H), 1.83 (dt, 2H), 2.53 (t, 2H), 2.63 (dt, 2H), 2.76 (q, 2H), 3.95 (q,
4H).
【0062】
(実施例2)
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
【0063】
【化4】

バージョンA:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、酢酸エチル(45mL)を、50〜55℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(20.5g、0.12モル)を、酢酸エチルで希釈して30mLの総体積とし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(28.9g、0.105モル)を、酢酸エチルと混ぜて30mLの総体積とし、添加漏斗に移した。2つの溶液を、2〜3時間かけて予熱した酢酸エチル中へ同時に滴下添加した。添加が終了した後、混合物を、25℃まで冷却し、次いで、35℃まで加熱し、1時間にわたって保った。次いで、混合物を、氷浴中で冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。生成物を集め、酢酸エチル(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥すると、収量(23.3g、70%)および純度96.6w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). ). MS (DEI) M+
m/z 316. LC分析 (カラム: Microsorb-MV C-18, 150 x 4.6 mm: 溶出液30/70 MeOH/0.01 M NH4H2PO4
pH 4.7; 流量: 1mL/分; 210nmのUV検出器).
【0064】
バージョンB:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた500mLの3つ口フラスコに、酢酸エチル(45mL)を、50〜55℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(34.6g、0.204モル)を、酢酸エチルで希釈して60mLの総体積とし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(42.85g、0.192モル)を、酢酸エチルと混ぜて50mLの総体積とし、添加漏斗に移した。2つの溶液を、2〜3時間かけて予熱した酢酸エチル中へ同時に滴下添加した。添加が終了した後、混合物を、25℃まで冷却し、次いで、35℃まで加熱し、1時間にわたって保った。次いで、混合物を、氷浴中で冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。生成物を集め、酢酸エチル(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥すると、収量(37.3g、65.6%)および純度95.5w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). ). MS (DEI) M+
m/z 316.
【0065】
バージョンC:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、酢酸エチル(45mL)を、50〜55℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(15.5g、0.09モル)を、酢酸エチルで希釈して30mLの総体積とし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(25.0g、0.105モル)を、酢酸エチルと混ぜて30mLの総体積とし、添加漏斗に移した。2つの溶液を、2〜3時間かけて予熱した酢酸エチル中へ同時に滴下添加した。添加が終了した後、混合物を、25℃まで冷却し、次いで、35℃まで加熱し、1時間にわたって保った。次いで、混合物を、氷浴中で冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。生成物を集め、酢酸エチル(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥すると、収量(15.8g、54.9%)および純度97.5w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). ). MS (DEI) M+
m/z 316.
【0066】
バージョンD:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、酢酸エチル(45mL)を、50〜55℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(15.5g、0.09モル)を、酢酸エチルで希釈して30mLの総体積とし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(22.5g、0.094モル)を、酢酸エチルと混ぜて30mLの総体積とし、添加漏斗に移した。2つの溶液を、2〜3時間かけて予熱した酢酸エチル中へ同時に滴下添加した。添加が終了した後、混合物を、25℃まで冷却し、次いで、35℃まで加熱し、1時間にわたって保った。次いで、混合物を、氷浴中で冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。生成物を集め、酢酸エチル(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥すると、収量(15.6g、54.2%)および純度96.3w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). MS (DEI) M+
m/z 316.
【0067】
バージョンE:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、トルエン(50mL)を、50〜55℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(6.35g、0.037モル)を、トルエンで希釈して50mLの総体積とし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(8.58g、0.036モル)を、トルエンと混ぜて50mLの総体積とし、添加漏斗に移した。2つの溶液を、5〜6時間かけて予熱したトルエン中へ同時に滴下添加した。添加が終了した後、混合物を、25℃まで冷却した。スラリーを、氷浴中で冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。生成物を集め、トルエン(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥すると、収量(7.2g、63%)および純度93.6w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). MS (DEI) M+
m/z 316.
【0068】
バージョンF:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、アセトニトリル(50mL)を、55〜60℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(6.35g、0.037モル)を、アセトニトリル(50mL)に溶かし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(8.58g、0.036モル)を、アセトニトリル(50mL)に溶かし、添加漏斗に移した。2つの溶液を、5〜6時間かけて予熱したアセトニトリル中へ同時に滴下添加した。混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌した。アセトニトリルを、減圧下で除去し、酢酸エチル(60mL)を、残渣に加え、1時間にわたって撹拌した。氷浴中で冷却した後、生成物を濾過し、乾燥すると、収量(7.2g、63%)および純度89.3w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). MS (DEI) M+
m/z 316. LC分析 (カラム: Microsorb-MV C-18, 150 x 4.6 mm: 溶出液30/70 MeOH/0.01 M NH4H2PO4
pH 4.7; 流量: 1mL/分; 210nmのUV検出器).
【0069】
バージョンG:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた500mLの3つ口フラスコに、酢酸エチル(100mL)を、50〜55℃まで加熱した。3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(34.63g、0.204モル)を、酢酸エチル(30mL)に溶かし、溶液を、添加漏斗に移した。同様に、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステル(50.02g、0.192モル)を、酢酸エチル(15mL)に溶かし、重量で5%のトルエン(N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルに対して)を加えた。溶液を、添加漏斗に移した。2つの溶液を、2〜3時間かけて予熱した酢酸エチル中へ同時に滴下添加した。添加が終了した後、混合物を、25℃まで冷却し、次いで、35℃まで加熱し、1時間にわたって保った。氷浴中で冷却した後、生成物を濾過し、乾燥すると、収量(38.4g、66%)および純度97.9w/w%となった。NMR (CDCl3, 400 Mhz): 1.34 (t, 6H), 2.06 (m, 2H), 2.20
(dt, 2H), 3.50 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 4.15 (m, 4H), 7.87 (br 1H). MS (DEI) M+
m/z 316.
【0070】
(実施例3)
ペルジンホテル[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸
【0071】
【化5】

バージョンA:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた1000mLの3つ口フラスコに、アセトニトリル(400mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(49.3g、0.156モル)を加えた。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(55.0g、0.36モル)を、温度を30℃未満に維持して1時間かけて滴下添加した。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、温度を、4時間にわたって45℃まで上げた。溶液を、室温まで冷却し、水(81mL)およびアセトニトリル(45ml)の激しく撹拌した溶液中に注いだ。添加中に、20〜25℃の温度を維持し、スラリーを生成させた。スラリーを、室温にて0.5時間にわたって撹拌し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、湿ったケーキを、0〜5℃まで予冷したアセトニトリル(2×90mL)で洗浄した。磁気撹拌機および滴下漏斗を備えた1000mLの3つ口フラスコ中で、得られた湿ったケーキ(74g)を、水(270mL)に懸濁した。次いで、30%水酸化ナトリウム(390ml)を、12.5〜13.5のpHが得られ、溶液が得られるまで加えた。pHを、20〜25℃にポット温度を維持しながら、6N塩酸(57mL)のゆっくりした添加によりpH0.5〜1.5に調整した。スラリーを、0〜5℃まで冷却し、30分にわたって保った。生成物を、濾過により集め、0〜5℃まで予冷した水(2×20mL)で洗浄した。湿ったケーキは、65.5グラムの重さがあり、12時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中においた。粗ペルジンホテルは、乾燥後に38.4gの重さである。
【0072】
磁気撹拌機および還流冷却器を備えた1000mLの3つ口フラスコに、粗ペルジンホテルと、続いて、水(435mL)を加えた。混合物を、澄明な黄色の溶液が得られるまで90〜95℃まで加熱した。溶液を、30分にわたって90〜95℃に保った。溶液を、室温までゆっくりと冷却した(約1℃/分)。結晶化は、約50〜55℃にて始まった。室温にて1時間後、スラリーを冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(5mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテル(34.9g)が、86%の総収率および98.9のw/w%純度で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0073】
バージョンB:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた500mLの3つ口フラスコに、アセトニトリル(120mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(15g、0.048モル)を加えた。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(16.9g、0.11モル)を、温度を30℃未満に維持して1時間かけて滴下添加した。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、温度を、4時間にわたって45℃まで上げた。溶液を、室温まで冷却し、水(30mL)中に注ぎ、スラリーを生成させた。スラリーを、室温にて0.5時間にわたって撹拌し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、湿ったケーキを、水(総体積140mL)に懸濁し、澄明な黄色の溶液が得られるまで95〜100℃まで加熱した。溶液を、室温までゆっくりと冷却し、室温にて1時間後、スラリーを冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(5mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、76%の総収率およびw/w%純度97.8で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0074】
バージョンC:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた500mLの3つ口フラスコに、アセトニトリル(120mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(15g、0.048モル)を加えた。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(16.9g、0.11モル)を、温度を30℃未満に維持して1時間かけて滴下添加した。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、温度を、4時間にわたって45℃まで上げた。溶液を、室温まで冷却し、水(30mL)中に注ぎ、スラリーを生成させた。スラリーを、室温にて0.5時間にわたって撹拌し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、湿ったケーキを、水(総体積60mL)に懸濁し、得られたスラリーを、1時間にわたって50℃にて加熱した。スラリーを、室温までゆっくりと冷却し、室温にて1時間後、スラリーを冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(5mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、60%の総収率およびw/w%純度98.5で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1Ht 2).分析 -FAB [M-H]- m/z 259.
【0075】
バージョンD:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた1Lの3つ口フラスコに、アセトニトリル(180mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(30g、0.095モル)を加えた。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(33.39g、0.218モル)を、温度を30℃未満に維持して10分かけて滴下添加した。添加終了時に、温度を、4時間にわたって50℃まで上げた。溶液を、室温まで冷却し、50℃まで加熱した水(50mL)中に注ぎ、スラリーを生成させた。スラリーを、2時間にわたって78℃にて加熱し、室温まで冷却し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(5mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、91%の総収率およびw/w%純度98.1で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H).; -FAB [M-H]- m/z 259.
【0076】
バージョンE:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた1Lの3つ口フラスコに、アセトニトリル(180mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(30g、0.095モル)を加える。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(34.8g、0.229モル)を、10分かけて滴下添加する。添加終了時に、温度を、7時間にわたって50℃まで上げた。水(50mL)を、熱溶液に加え、スラリーを生成させる。温度を、78度まで上げ、1時間にわたって保ち、室温まで冷却し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保つ。固体を集め、アセトニトリル(40mL)と、続いて、水(40mL)で洗浄し、18時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、89%の総収率およびw/w%純度95.4で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0077】
バージョンF:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた125mLの3つ口フラスコに、アセトニトリル(40mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(5g、0.016モル)およびヨウ化ナトリウム(5.52g、0.0368モル)を加える。塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)(4.0g、0.0368モル)を、温度を30℃未満に維持して10分かけて滴下添加する。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、室温にて一夜にわたって撹拌する。水(8.5mL)を、濃厚なスラリーに加え、撹拌を0.5時間続け、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(2mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、89%の総収率および純度94.7%で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0078】
バージョンG:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた125mLの3つ口フラスコに、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(2.5g、0.008モル)およびヨウ化ナトリウム(2.79g、0.0184モル)を、トルエン(1.5mL)およびアセトニトリル(20mL)に溶かす。塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)(4.0g、0.0368モル)を、温度を30℃未満に維持して10分かけて滴下添加する。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、室温にて一夜にわたって撹拌する。水(4.0mL)を、濃厚なスラリーに加え、撹拌を0.5時間続け、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(2mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、89%の総収率および純度97.7%w/w%で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0079】
バージョンH:
磁気撹拌機および窒素を備えた250mLの3つ口フラスコに、トルエン(3mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(0.3g、0.001モル)を加える。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(0.35g、0.0023モル)を、温度を30℃未満に維持して10分かけて滴下添加する。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、温度を、16時間にわたって50℃まで上げる。溶液を、室温まで冷却し、水(1mL)上に注ぎ、スラリーを生成させた。スラリーを、室温にて0.5時間にわたって撹拌し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保つ。固体を集め、冷水(1mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、65%の総収率および純度97.4w/w%で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0080】
バージョンI:
磁気撹拌機および窒素を備えた125mLの3つ口フラスコに、アセトニトリル(40mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(2.5g、0.008モル)およびヨウ化カリウム(3.05g、0.0184モル)を加える。塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)(4.0g、0.0368モル)を、温度を30℃未満に維持して10分かけて滴下添加する。溶液を、1時間にわたって撹拌し、次いで、室温にて一夜にわたって撹拌する。水(4.0mL)を、濃厚なスラリーに加え、撹拌を0.5時間続け、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(2mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテル(1.5g)が、70%の総収率および純度95.8w/w%で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0081】
バージョンJ:
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(0.6g、0.0019モル)を、濃塩酸(0.8mL)に溶かし、24時間にわたって90℃まで加熱する。室温まで冷却した後、水(1mL)およびアセトニトリル(10mL)を、黄色の溶液に加える。黄色の固体を集め、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテル(0.1g)が、19%の総収率および純度86.7%w/w%で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). - m/z 259.
【0082】
バージョンK:
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(0.6g、0.0019モル)を、濃硫酸(0.8mL)に溶かし、24時間にわたって90℃にて加熱する。室温まで冷却した後、水(3mL)と、続いて、50%水酸化ナトリウムをpH13まで加えた。黄色の塩基性溶液に、6N塩酸を加えてpH1とした。得られたゲルに、アセトニトリル(15mL)を加えると、白色の固体が得られた。白色の固体を集め、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテル(0.1g)が、19%の総収率および純度84.8%w/w%で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). FAB [M-H]- m/z 259.
【0083】
バージョンL:
磁気撹拌機および窒素を備えた1Lの3つ口フラスコに、アセトニトリル(180mL)に溶かした[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(30g、0.095モル)を加える。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(33.39g、0.218モル)を、温度を30℃未満に維持して10分かけて滴下添加した。添加終了時に、温度を、4時間にわたって50℃まで上げた。溶液を、室温まで冷却し、水(50mL)上に注いだ。次いで、スラリーを、1時間にわたって0〜2℃に保った。粗固体を集めた。湿った粗固体を、メタノール(湿った固体1g当たり溶媒10mL)中で再スラリー化し、3時間にわたって60℃まで加熱した。スラリーを、室温までゆっくりと冷却した。黄色の固体を集め、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、w/w%純度96.3で得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). FAB [M-H]- m/z 259.
【0084】
バージョンM:
磁気撹拌機および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(15.2g、0.048モル)を、アセトニトリル(60mL)に懸濁する。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(16.8g、0.115モル)を、薄いスラリーに10分かけて滴下添加する。添加の終了時に、温度を、2時間にわたって50℃まで上げた。水(15mL)を、熱溶液に加え、スラリーを生成させる。温度を、78℃まで上げ、1時間にわたって保ち、室温まで冷却し、次いで、1時間にわたって0〜2℃に保つ。固体を集め、アセトニトリル(20mL)で洗浄し、18時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテルが、97%の総収率およびw/w%純度88.5で乾燥固体(11.8グラム)として得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0085】
上の手順から、ペルジンホテル(11.1グラム)を、水(総体積55mL)に懸濁し、薄いスラリーが得られるまで95〜100℃まで加熱した。スラリーを、室温までゆっくりと冷却し、室温にて1時間後、スラリーを冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、冷水(3mL)で洗浄し、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテル(9.2グラム)が、76%の総収率およびw/w%純度97.1で黄色の固体として得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.
【0086】
バージョンN:
磁気撹拌機、還流冷却器および窒素注入口を備えた250mLの3つ口フラスコに、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル(15.2g、0.048モル)を、ジクロロメタン(60mL)に溶かす。臭化トリメチルシリル(TMS−Br)(16.9g、0.1159モル)を、10分かけて滴下添加する。添加の終了時に、温度を、9時間にわたって35℃まで上げた。水(15mL)を溶液に加え、スラリーを生成させる。冷却器を、下方蒸留のためにセットし、塩化メチレンを集める。蒸留が進んだら、水(45mL)を加える。次に、粗ペルジンホテルを、水(総体積60mL)に懸濁し、薄いスラリーが得られるまで80〜85℃まで加熱した。スラリーを、室温までゆっくりと冷却し、室温にて1時間後、スラリーを冷却し、1時間にわたって0〜2℃に保った。固体を集め、24時間にわたって63〜65℃にて真空オーブン中で乾燥した。ペルジンホテル(10.8グラム)が、86.4%の総収率およびw/w%純度98.7で黄白色の固体として得られた。NMR (DMSO-d6, 400 Mhz): 1.90 (m, 4H)), 3.25 (m, 2H), 3.36
(m, 2H), 3.84 (q, 4H), 8.45 (s, 1H). -FAB [M-H]- m/z 259.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を調製するためのプロセスであって、
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させてN−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップ、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップ、および
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを加水分解して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を形成させるステップを含むが、
ただし、(a)1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、実質的に外部溶媒の非存在下で行われ、かつ/または(b)N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップが、非プロトン性溶媒中で行われるプロセス。
【請求項2】
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、実質的に溶媒を含まない反応混合物中で行われ、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップが、非プロトン性溶媒中で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、実質的に外部溶媒が存在しない反応混合物中で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させるステップが、非プロトン性溶媒中で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、過剰の1,3−ジアミノプロパンの存在下で反応させるステップを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルの形成に続いて、共沸蒸留により過剰の1,3−ジアミノプロパンを除去するステップをさらに含む、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
非プロトン性溶媒が、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、トルエン、アセトニトリル、またはそれらの組合せである、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
非プロトン性溶媒が、酢酸エチルである、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、液相から沈殿する、請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
液相が、約15℃未満まで冷却される、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
液相から[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを濾過するステップをさらに含む、請求項9または10に記載のプロセス。
【請求項12】
加水分解ステップが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを、塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)、臭化トリメチルシリル(TMS−Br)またはヨウ化トリメチルシリル(TMS−I)と接触させるステップを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項13】
加水分解ステップが、アセトニトリルまたはジクロロメタン中で行われる、請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸が、反応媒体を水と接触させると反応媒体中で形成され、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸が、反応媒体から沈殿する、請求項1から13のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
反応媒体中の水が、まずは50℃を超えるまで加熱され、次いで、クエンチされた反応媒体が、15℃未満まで冷却される、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
ビニルホスホン酸ジアルキルが、ビニルホスホン酸ジエチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステルである、請求項1から15のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項17】
ビニルホスホン酸ジアルキルが、ビニルホスホン酸ジメチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジメチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジメチルエステルである、請求項1から15のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項18】
3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである、請求項1から17のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項19】
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを調製するためのプロセスであって、
1,3−ジアミノプロパンを、実質的に外部溶媒の非存在下で反応混合物中でビニルホスホン酸ジアルキルと反応させてN−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップを含むプロセス。
【請求項20】
1,3−ジアミノプロパンをビニルホスホン酸ジアルキルと反応させるステップが、過剰の1,3−ジアミノプロパンの存在下で反応させるステップを含む、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルの形成に続いて、共沸蒸留により過剰の1,3−ジアミノプロパンを除去するステップをさらに含む、請求項20に記載のプロセス。
【請求項22】
ビニルホスホン酸ジアルキルが、ビニルホスホン酸ジメチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジメチルエステルである、請求項19から21のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項23】
ビニルホスホン酸ジアルキルが、ビニルホスホン酸ジエチルであり、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルである、請求項19から21のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項24】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを調製するためのプロセスであって、
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを、非プロトン性溶媒中で3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップを含むプロセス。
【請求項25】
非プロトン性溶媒が、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、トルエン、アセトニトリル、またはそれらの組合せである、請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、液相から沈殿する、請求項24または請求項25に記載のプロセス。
【請求項27】
液相が、約15℃未満まで冷却される、請求項26に記載のプロセス。
【請求項28】
液相から[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを濾過するステップをさらに含む、請求項26または27に記載のプロセス。
【請求項29】
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジメチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジメチルエステルである、請求項24から28のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項30】
N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジエチルエステルであり、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステルである、請求項24から28のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項31】
3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである、請求項24から30のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項32】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を調製するためのプロセスであって、
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを、非プロトン性溶媒中で加水分解して[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸を形成させるステップを含むプロセス。
【請求項33】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、N−(3−アミノプロピル)アミノエタンホスホン酸ジアルキルエステルを3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを形成させるステップを含むプロセスにより調製される、請求項32に記載のプロセス。
【請求項34】
3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである、請求項33に記載のプロセス。
【請求項35】
加水分解ステップが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルを臭化トリメチルシリル(TMS−Br)と接触させるステップを含む、請求項32から34のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項36】
非プロトン性溶媒が、アセトニトリルまたはジクロロメタンである、請求項32から35のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項37】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸が、反応媒体中で形成され、反応媒体を水と接触させるステップをさらに含み、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸が、反応媒体から沈殿する、請求項32から36のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項38】
反応媒体中の水が、まずは50℃を超えるまで加熱され、次いで、クエンチされた反応媒体が、15℃未満まで冷却される、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジメチルエステルである、請求項32から38のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項40】
[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジアルキルエステルが、[2−(8,9−ジオキソ−2,6−ジアザビシクロ[5.2.0]ノナ−1(7)−エン−2−イル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステルである、請求項32から38のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項41】
前記プロセスステップのうちのいずれかが、極性溶媒または非極性溶媒中で行われる、請求項1から40のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項42】
前記プロセスステップのうちのいずれかが、25℃以上で行われるか、塩基、酸、溶媒、水素化剤、還元剤、酸化剤、および触媒からなる群から選択される1つまたは複数の試剤の添加を包含する、請求項1から41のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項43】
前記プロセスステップのうちのいずれかが、濾過、抽出、クロマトグラフィー、粉砕、または再結晶のうちの少なくとも1つを含む精製ステップを含む、請求項1から42のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項44】
前記プロセスステップのうちのいずれかが、液体クロマトグラフィー(LC)、質量分析(MS)、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)、ガスクロマトグラフィー(GC)、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)、核磁気共鳴(NMR)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、融点(MP)分析、旋光度(OR)または元素分析を含む分析ステップを含む、請求項1から43のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項45】
請求項1から44のいずれか一項に記載のプロセスにより調製される化合物。

【公表番号】特表2012−521352(P2012−521352A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500984(P2012−500984)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/027908
【国際公開番号】WO2010/108063
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(309040701)ワイス・エルエルシー (181)
【Fターム(参考)】