説明

trans−1,2−ジクロロエチレンの安定化

本発明は、固体表面処理に使用する、trans−1,2−ジクロロエチレン(TDCE)の安定化に関する。安定化溶液は、少なくとも1つの型の酸スカベンジャー、少なくとも1つのラジカル捕獲剤、少なくとも1つのルイス塩基及び少なくとも1つの型の緩衝化合物を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体表面処理に使用するための、より具体的には、金属の洗浄、脱脂、フラックス除去又は乾燥のための、trans−1,2−ジクロロエチレン(TDCE)の安定化に関する。
【背景技術】
【0002】
1,2−ジクロロエチレンは、例えば固体表面の洗浄、金属部品の脱脂又は印刷回路のフラックス除去など、固体表面処理に広く使用される工業用溶媒である。
【0003】
1,2−ジクロロエチレンは、cis−1,2−ジクロロエチレン及びtrans−1,2−ジクロロエチレンの2種類の異性体形態で存在する。1,2−ジクロロエチレンの異性体は、異なる化学的及び物理的特性を有する。特に、trans異性体は、cis異性体よりも、沸点が低く、密度が低く、粘度が低く、表面張力が低い。このことから、trans−1,2−ジクロロエチレン(TDCEで示す。)は溶剤洗浄法の用途において好ましい異性体である。1,2−ジクロロエチレンの2種類の異性体は、分別蒸留により分離することができる。しかし、安定化されていない限り、保存中に、TDCEは、熱力学的により安定であるcis異性体に自然に変換する。米国特許第6 153 575号は、保存中にTDCEがcis異性体になることを抑制するために、場合によってはエポキシドと組み合わせて、脂肪族アルデヒドヒドラゾンを少量使用することを開示している。
【0004】
TDCEの保存における安定性とは、一般に50℃を超えない温度にて、従来の保存容器内で数週間から数ヶ月にわたり得る期間、変換又は分解に抵抗するその能力である。
【0005】
固体表面の処理のための溶媒としてそれを使用する間、TDCEは、処理装置の操作方法に関するその他の攻撃に直面し、その結果、分解する。したがって、TDCEの使用により起こるこの問題は、保存中に遭遇する問題とは異なるものである。
【0006】
例えば、金属部品の脱脂のための装置における、その使用中のTDCEにおける攻撃の主要な源は、空気、水、金属及び熱である。これは、通常、還流温度に維持されるTDCEを含有するタンクの液体レベルよりも上で、脱脂される部品を適切な装置に導入することにより、金属脱脂が行われるからである。TDCE蒸気は金属部品上で凝縮し、凝縮物は、繰り返し再循環する。これらの条件下において、TDCEは、空気による酸化、大気水蒸気の凝縮から生じる水による加水分解、熱分解又はその金属との接触における触媒反応などの様々な反応を受ける。
【0007】
文献において、同様の攻撃に直面するハロゲン化炭化水素を安定化するための様々な溶液が提供されてきた。金属脱脂における使用中、1個から3個の炭素を含有するハロゲン化炭化水素、より具体的にはトリクロロエチレンを安定化するために、米国特許第3 043 888号において、様々な安定化剤を添加することが推奨されている。あるいくつかのアルデヒドヒドラゾンが特に効果的であり、ヒドロキシル基を含む芳香族化合物、アミン、有機エポキシド、モノカルボン酸のエステル、アルコール又は不飽和化合物などの他の化合物と組み合わせて使用することができる。金属により触媒される、メチルクロロホルムの分解を抑制するのに特に効果的な化合物は、1,3−ジオキソラン及びそのアルキル類似体又は1,4−ジオキサンであるとされている(米国特許第4 026 956号;同第3 251 891号;同第4 418 231号及び同第2 811 252号を参照のこと)。
【0008】
しかし、その文献で提供されている溶液は、ハロゲン化炭化水素などの溶媒を安定化し、安定化剤に対して要求される全ての特性を組み合わせるためのシステムを含んでおらず、特に、TDCEに対する先行技術においては、空気、水、金属及び熱に関する安定化のための完全なシステムが全く記載されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
第一に、安定化システムは、好ましくは、2つの作用を有する、つまり、防御作用、より具体的には副反応の抑制、及び、救済作用、つまり、インシトゥでの望ましくない影響の捕捉である。続いて、安定化した溶媒の使用を促進するために、この安定化システムは有利に、その溶媒と同様の沸点を有し、有利に、液相及び気相において存在し、水に対して不溶性又は溶解性が僅かであり、好ましくは、その溶媒の特性を変化させない。使用の危険性に関する溶媒の品質表示を変化させないために、本安定化処方は、有利には非毒性である。最後に、経済的理由から、本安定化処方は、好ましくは、安価な工業製品からなる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
今回、酸受容体、ラジカルスカベンジャー、ルイス塩基又は緩衝効果を有する化合物など、それぞれが役割を有するいくつかの添加物をTDCEに添加することにより、上述の基準に完全に合致する安定化システムが構成され、金属の処理におけるその使用中の分解に対する優れた耐性を示す、安定化されたTDCE溶液を得ることができるようになることを見出した。
【0011】
同じTDCE原材料の高温条件下での長期の使用の間、大気中の水分、油脂、油、汚れ及び細かい金属粒子が、特に金属部品がアルミニウム又は鉄からなる場合、TDCEに蓄積し、結果としてTDCEの分解を引き起こす様々な反応のソースとなる。これは、TDCEが、その化学構造のために、主に3タイプの反応性(二重結合の開裂、2個の塩素の反応性及びラジカルの生成)を受け得るからである。TDCEの分解の結果、通常、塩酸又はラジカルが形成される。金属の存在下において、とりわけ、アルミニウム又は鉄の存在下において、塩酸が反応して塩化アルミニウム(AlCl)又は塩化鉄(FeCl)が形成され得、それらは、さらに、TDCEの発熱凝縮反応の触媒となる。酸受容体、ラジカルスカベンジャー、ルイス塩基又は緩衝剤などの安定化剤の添加により、これらの様々な反応に関して、防御及び/又は救済作用を有することができるようになる。
【0012】
したがって、本発明の主題は、少なくとも1つの酸受容体と、少なくとも1つのラジカルスカベンジャーと、少なくとも1つのルイス塩基と、緩衝効果を有する少なくとも1つの化合物とを添加物として含有する、trans−1,2−ジクロロエチレン(TDCE)の安定化溶液である。
【0013】
本発明による安定化溶液において使用され得る酸受容体の中で、とりわけ、有機エポキシドが挙げられ得る。非限定例として挙げることができるのは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、ブタジエンジオキシド、エピクロロヒドリン、グリシドール、イソブチレンオキシド又はイソプロピルグリシジルエーテルである。使用するのに好ましいのは、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はイソプロピルグリシジルエーテルである。
【0014】
本発明に照らして、ラジカルスカベンジャーとして、アルケン、複素環又はフェノール誘導体などの様々な有機化合物が使用され得る。アルケンの非限定例として挙げることができるのは、ジイソブチレン、アミレン、イソプレン又はα−メチルスチレンである。複素環の非限定例として挙げることができるのは、ピロール、とりわけN−メチルピロール、1,4−ジオキサン又はフラン、とりわけテトラヒドロフランである。フェノール誘導体の非限定例として挙げることができるのは、フェノール、チモール又はイオノールである。
【0015】
第一のラジカルスカベンジャーを気相に対して使用し、第二のラジカルスカベンジャーを液相に対して使用することは、本発明の範囲から逸脱しない。例えば、気相に対するラジカルスカベンジャーとしてイソプレンを使用し、ジイソブチレンを液相に対するラジカルスカベンジャーとして使用することができる。2種類のラジカルスカベンジャーのこの組み合わせは、液体TDCEに関して、及び気体TDCEに関して同時に効果的である長所を有するが、これは想定される用途に対して必要である。
【0016】
ルイス塩基、電子対を与える化合物は、金属のルイス酸部位を飽和することを可能にし、したがって、AlCl又はFeClの形成のための反応の阻害を可能にする。本発明による安定化溶液において使用することができるルイス塩基は、現実に非常に多様である。アセタール、ケトン、ニトロ化合物、カルボン酸のエステル又はエーテルを挙げることができる。アセタールとしては、メチラールが好ましい。ケトンの非限定例として挙げることができるのは、アセトン及びメチルエチルケトンである。ニトロ化合物の非限定例として挙げることができるのは、ニトロメタン又はニトロエタンである。カルボン酸のエステルの非限定例として挙げることができるのは、ギ酸メチル、酢酸メチル又は酢酸イソプロピルである。tert−ブチルメチルエーテルがエーテルとして好ましい。
【0017】
本発明において使用することができる緩衝効果を有する化合物の中で、アミンは、とりわけ適切である。アミンにより、本溶媒の分解の動力学を制限するのに十分に塩基性のpHを得て、比較的一定のpHを維持することができるようになる。あらゆるアミンを使用することができるが、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン又はN,N−ジイソプロピルアミンの使用が好ましい。
【0018】
起こり得るAlCl又はFeClの形成後にAlCl又はFeClをブロックするために、上述の化合物に加えてアルコールを使用することは、本発明の範囲から逸脱しない。適切であり得るアルコールは、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール又はtert−ブタノールである。
【0019】
一般に、安定化システムに存在する添加物は、TDCEの沸点周辺の沸点を有する。しかし、TDCEの液相を特異的に安定化することができる、TDCEよりわずかに揮発性が低い化合物を選択するか、又は、逆に、効果的にTDCEの気相を安定化するためにより揮発性の高い化合物を選択することができる。
【0020】
TDCEの安定化溶液中に存在する添加物それぞれの量は非常に多様であり得るが、本安定化溶液中の各添加物の含有量は、好ましくは、10ppmから10000ppmの間、好ましくは、10ppmから1000ppmの間となろう。添加物の総量は、その溶媒の特性に悪影響を及ぼさず、金属の処理のための使用の通常の条件下で、TDCEの分解を抑制するのに十分であるべきである。50000ppm未満の添加物の総含有量及び好ましくは5000ppm未満の総含有量により、同時に金属の処理において効果的であり、可能な限り最も経済的な、安定したTDCE溶液を得ることができるようになると考えられる。
【0021】
とりわけ、安定化溶液は、酸受容体 200ppmから800ppmと、ラジカルスカベンジャー又はラジカルスカベンジャーの混合物 100ppmから700ppmmと、ルイス塩基 10ppmから100ppmと、緩衝効果を有する化合物 10ppmから50ppmとを含有する。
【0022】
本発明によるTDCEの安定化溶液は、ブチレンオキシドと、ジイソブチレンと、イソプレンと、アセトンと、ジエチルアミンとを含有する。とりわけ、本安定化溶液は、ブチレンオキシド 200ppmから800ppm、好ましくは530ppmと、ジイソブチレン 50ppmから500ppm、好ましくは200ppmと、イソプレン 50ppmから200ppm、好ましくは100ppmと、アセトン 10ppmから100ppm、好ましくは50ppmと、ジエチルアミン 10ppmから50ppm、好ましくは10ppmとを含有する。
【0023】
(実験部分)
原則を下記で設定する、様々な試験を使用して、TDCEの安定化の有効性を評価する。
【0024】
加水分解試験:この試験は、試験対象の安定化溶液に水 1%を添加して、還流温度で100時間加熱する間、試験対象の安定化溶液のpH変化をモニタリングするものである。このために、温度計及びリービッヒ冷却器を載せた500mlの三口フラスコを使用する。3番目の開口部に、シリンジを用いて試料を採取することができるゴム栓を備える。試験対象の溶液 247.5mlを丸底フラスコに水 2.5mlとともに導入する。この溶液を還流温度で100時間加熱する。約5mlから10mlの試料を2時間から3時間ごとに採取、pH7の水を等量添加した後、溶液のpHを測定する。この加水分解試験は、時間に伴うpHの変化が顕著でない場合、ネガティブである。
【0025】
引っかき試験:この試験は、Standard ASTM D 2943−96.2000に基づく。この試験は、前もって傷を付けたアルミニウムシートの存在下での塩素化溶媒の安定性を評価するものである。この引っかき試験は、腐食反応が起こらない場合、ネガティブである。
【0026】
BAM(Bundesanstalt fuer Materialpruefung−Berlin)試験
BAM試験に基づいてアルミニウムに関する処方の安定化を試験するが、この試験は、いくつかの実験に分かれる。
【0027】
リービッヒ冷却器を載せた500ml 三口フラスコを使用する。探針を使用して試料の温度を測定する。
【0028】
トルエン 100ml、アルミニウム粉末 18g及び無水AlCl 0.7gとともに試験対象の溶液100mlをこの三口フラスコに導入する。BAM1として知られるこの混合物を還流温度にて2回、9時間加熱する。着色の変化又は発熱反応が起こるか否かを観察する。
【0029】
ステアリン酸亜鉛 1gをBAM1混合物に添加した後、上記と同じ実験条件下で第二の実験を行う。これは、BAM2反応液である。
【0030】
今度は、BAM1混合物にオレイン酸 10mlを添加することから調製した混合物を用いて、第三の実験を行う。この反応混合物はBAM3として知られる。
【0031】
3種類の混合物、BAM1、BAM2及びBAM3において試験を行う間、着色の変化が観察されない場合、又は発熱反応が起こらない場合、BAM4と呼ばれる実験を行う。これは、蒸留により、試験対象の溶液を同じ大きさの3つの分画に分けるというものである。トルエン 100ml、アルミニウム粉末18g及び無水AlCl 0.7gを各分画100mlに添加し、次にその分画を還流温度にて2回、9時間加熱する。加熱中に反応が起こらない場合、及び着色の変化が現れない場合、この試験はネガティブである。
【0032】
次の実施例は、本発明を限定することなく本発明を説明する。
【実施例1】
【0033】
(比較)
ブチレンオキシド 30ppmを含有する、PPG IndustriesからのTDCE溶液において、加水分解試験を行う。7.17の最初の値から100時間後の7.97の値へのpHの変化が観察される。したがって、この溶液は安定であるとみなすことができない。
【実施例2】
【0034】
PPG IndustriesからのTDCEを使用して、ブチレンオキシド 530ppmと、ジイソブチレン 300ppmと、アセトン 50ppmと、N−メチルモルホリン 10ppmとを含有する安定化TDCE溶液を調製する。
【0035】
加水分解試験から、100時間後、pHが7.8から7.94の間の僅かな変化しか起こらないことが示される。
【0036】
引っかき試験中、反応は観察されず、アルミニウムはこの試験条件下で本溶液による攻撃を受けない。
【0037】
BAM試験の条件下で、発熱反応は観察されず、本溶液は、BAM1、BAM2及びBAM3のいずれの反応液でも反応しない。BAM1液において僅かに半透明の黄色の着色及び、BAM2液において緑色がかった着色のみが観察される。BAM4試験によると、3つの温度領域、39℃から41℃、41℃から41.3℃及び41.3℃から44℃にそれぞれ相当する、およそ等量の3つの分画が回収された。この3つの分画は、この反応液において反応しない。発熱反応は観察されないが、最初の分画については、僅かに緑色がかった着色のみが観察される。
【実施例3】
【0038】
PPG IndustriesからのTDCEを使用して、ブチレンオキシド 530ppmと、ジイソブチレン 200ppmと、イソプレン 100ppmと、アセトン 50ppmと、ジエチルアミン 10ppmとを含有する安定化TDCE溶液を調製する。
【0039】
この溶液において行う加水分解試験の間のpHは、一定のままであり、最初のpH8.75である。100時間後、8.79に等しい。この溶液は、実施例2の溶液よりも塩基性である。引っかき試験の間、反応は観察されず、この試験条件下でアルミニウムは本溶液により攻撃されない。
【0040】
BAM試験の条件下で、発熱反応は観察されず、本溶液は、BAM1、BAM2及びBAM3反応液のいずれでも反応しない。BAM1液及びBAM2液において僅かに半透明の黄色の着色のみが観察される。BAM4試験によると、3つの温度領域、36.5℃から37.8℃、37.8℃から38℃及び38℃から38.2℃にそれぞれ相当する、およそ等量の3つの分画が回収された。これらの分画のいずれについても、発熱反応又は着色の変化は観察されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの酸受容体と、少なくとも1つのラジカルスカベンジャーと、少なくとも1つのルイス塩基と、緩衝効果を有する少なくとも1つの化合物とを添加物として含む、trans−1,2−ジクロロエチレンの安定化溶液。
【請求項2】
安定化溶液中の各添加物の含有量が、10ppmから10000ppmの間、好ましくは10ppmから1000ppmの間であることを特徴とする、請求項1に記載の溶液。
【請求項3】
添加物の総含有量が、50000ppm未満、好ましくは5000ppm未満であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の溶液。
【請求項4】
酸受容体 200ppmから800ppmと、ラジカルスカベンジャー又はラジカルスカベンジャーの混合物 100ppmから700ppmmと、ルイス塩基 10ppmから100ppmと、緩衝効果を有する化合物 10ppmから50ppmとを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の溶液。
【請求項5】
酸受容体が有機エポキシド、好ましくはプロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はイソプロピルグリシジルエーテルであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の溶液。
【請求項6】
ラジカルスカベンジャーが、アルケン、複素環又はフェノール誘導体であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の溶液。
【請求項7】
アルケンが、ジイソブチレン、アミレン、イソプレン又はα−メチルスチレンであることを特徴とする、請求項6に記載の溶液。
【請求項8】
複素環がN−メチルピロール、1,4−ジオキサン又はテトラヒドロフランであることを特徴とする、請求項6に記載の溶液。
【請求項9】
フェノール誘導体がフェノール、チモール又はイオノールであることを特徴とする、請求項6に記載の溶液。
【請求項10】
ルイス塩基がアセタール、ケトン、ニトロ化合物、カルボン酸のエステル、又はエーテルであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の溶液。
【請求項11】
アセタールがメチラールであることを特徴とする、請求項10に記載の溶液。
【請求項12】
ケトンがアセトン又はメチルエチルケトンであることを特徴とする、請求項10に記載の溶液。
【請求項13】
ニトロ化合物がニトロメタン又はニトロエタンであることを特徴とする、請求項10に記載の溶液。
【請求項14】
カルボン酸のエステルがギ酸メチル、酢酸メチル又は酢酸イソプロピルであることを特徴とする、請求項10に記載の溶液。
【請求項15】
エーテルがtert−ブチルメチルエーテルであることを特徴とする、請求項10に記載の溶液。
【請求項16】
緩衝効果を有する化合物がアミンであることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の溶液。
【請求項17】
アミンが、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン又はN,N−ジイソプロピルアミンであることを特徴とする、請求項16に記載の溶液。
【請求項18】
ブチレンオキシドと、ジイソブチレンと、イソプレンと、アセトンと、ジエチルアミンとを含むことを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の溶液。
【請求項19】
ブチレンオキシド 200ppmから800ppmと、ジイソブチレン 100ppmから500ppmと、イソプレン 50ppmから200ppmと、アセトン 10ppmから100ppmと、ジエチルアミン 10ppmから50ppmとを含むことを特徴とする、請求項18に記載の溶液。

【公表番号】特表2007−509111(P2007−509111A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536112(P2006−536112)
【出願日】平成16年10月11日(2004.10.11)
【国際出願番号】PCT/FR2004/002565
【国際公開番号】WO2005/047220
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(591004685)アルケマ フランス (112)
【Fターム(参考)】