説明

個別配置可能なポンプシステム

肛門潅注システムで使用するポンプシステム(1)が提供される。ポンプシステムは、クリック‐オン機構、あるいは、蠕動ポンプを含むことができる。ポンプシステムは、ユーザーがポンプシステムの最適位置を決定できるように個別に配置することが可能である。クリック‐オン機構は、ポンプ内に一体的に設けること、あるいは、ポンプに接続されてはいるがポンプから離して設けることができる。ポンプシステムは、始動時に所定のシーケンスを実行するようにプログラマブル・ポンプを含むこともできる。個別に配置可能なポンプを含む、肛門潅注用のシステムを提供する方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、肛門潅注システムと接続して使用し、かつ、チューブに沿って何処にでも配置できるポンプシステムに関する。このポンプシステムは、取付け手段及びポンプを具備し、蠕動タイプ、あるいは、クリック‐オン機構を有するポンプシステムである、チューブに切込む手段を有するタイプのいずれかであることができる。
【背景技術】
【0002】
〔背景〕
肛門潅注は、内臓疾患を持つ人を支援するのに使用されている多くの処置の1つである。内臓疾患に苦しむ人々は、通常、脊髄傷害に起因して、しばしば麻痺して、車椅子の世話になるか入院をせざるを得なくなる。このような状況において、蠕動機能、すなわち、腸の弛緩と緊張が正確に起こせなくなる。その結果、便秘、あるいは、不定期の腸の内容物の排出に悩まされることになる。肛門潅注を利用して、結腸の蠕動運動を刺激することができる。
【0003】
このような潅注を行うために、肛門カテーテルあるいはスペキュラとも呼ばれる肛門プローブを具備する装置が提供されている。肛門プローブは、肛門を通って直腸内へ挿入される。肛門プローブは、通常、最もよく使用されているのは直腸壁に向かって膨張するバルーンである、保持手段によって直腸内に保持されている。そして、水あるいは生理食塩水などの流体が肛門プローブを介して直腸へ注入される。この流体の量は、人にも依るが、通常、1.5リットル未満である。使用前、流体は、閉じられたリザーバー内に収容されており、リザーバーに空気チューブで空気/ガスを送り込むことで流体をウォータチューブを介して移動させること、あるいは、リザーバーから流体を吸引することのいずれかによって、リザーバーから取り出される。その空気を送り込む、あるいは、その吸引するためにポンプを使用することもできる。直腸に必要な量の流体が注入されたとき、肛門プローブは取り去られたのに続いて、直腸を通って結腸からの排出物が出て来る。
〔関連技術の記載〕
【0004】
特許文献1は、肛門内へ挿入する挿入ツール、潅注溶液タンクから挿入ツールへ潅注溶液ポンプを介して送出潅注溶液を送出する、潅注溶液送出ユニット、及び、吸引ポンプによって、破壊されて乳状化した排泄物を吸引して保管容器へ送り出して、排出する、吸引/排出ユニットを具備する、排出処置装置を開示している。この吸引ポンプは、流量が少ないときにおいてもポンプ起動時に水を必要とせずに、吸引動作を確実に実行でき、かつ、汚物流体に接触する機械部分を有さない、ローラー・ポンプである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開公報WO9614888号明細書
【特許文献2】国際公開公報WO2005/048890号明細書
【発明の概要】
【0006】
本発明は、肛門潅注用のシステムに接続して使用されるポンプシステムに関する。ポンプシステムは、肛門潅注用のシステムに永久に取付けられてはいないが、チューブに沿って如何なる位置にも配置することができ、換言すれば、個別に配置可能である。ポンプシステムは、蠕動ポンプシステムであることもでき、あるいは、チューブの中に切込むように仕様変更された切開ポンプシステムであることもできる。ポンプシステムは、取付け手段、及び、ポンプを具備し、空気あるいは流体のいずれかを汲み上げるように使用することができる。さらに、このシステムは、ポンプがバルーンを膨張させると共に流体をリザーバーから直腸に移動させるのに使用されることができるようにする、スイッチを具備することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】肛門潅注用システムの一態様を示す図である。
【図2a】一体化されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図2b】一体化されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図2c】一体化されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図2d】一体化されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図2e】一体化されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図2f】一体化されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図3a】分離してはいるが接続されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図3b】分離してはいるが接続されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図3c】分離してはいるが接続されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図3d】分離してはいるが接続されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図4a】図3のポンプシステムの一部分を理解しやすくしたホイル‐ポンプ(foil-pump)の1つの態様を示す図である。
【図4b】図3のポンプシステムの一部分を理解しやすくしたホイル‐ポンプの1つの態様を示す図である。
【図5a】ポンプが電動式ポンプである、分離してはいるが接続されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図5b】ポンプが電動式ポンプである、分離してはいるが接続されたクリック‐オン機構を有するポンプシステムの1つの実施態様を示す図である。
【図6】本発明のポンプシステムに接続して使用できる、スイッチを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔図の詳細な説明〕
図1において、肛門潅注を実行するシステムが図示されている。システムは、本発明に従った、流体チューブ2、及び空気チューブ3を構成する、2重ルーメン・チューブ2、3上に配置されたポンプ1を具備している。これらのチューブは、リザーバー4に接続されており、もう一方の端で膨張可能なバルーン取付けられてこれを有するプローブ5に接続されている。この実施態様では、ポンプ1は、バルーンを膨張するために使用されることができ、かつ、リザーバー4の中へ空気を送り込むことによって流体をリザーバー4から移動させることができるスイッチ7を具備している。スイッチの例は、図6により詳細に図示されている。システムが使用されるとき、ポンプ1は空気チューブ3に(2重ルーメンの場合には両方のチューブに)取付けられて、スイッチ7は、チューブに送り込まれた空気は、膨張可能なバルーンに入り込むように配置される。ユーザーは、ポンピングを開始するとバルーンは膨張する。バルーンが十分に膨張するとき、スイッチは、チューブ3に送り込まれた空気がリザーバー4に入るように別の位置に配置される。リザーバー4内の圧力が増加するにつれて、リザーバー内に含まれた流体は、チューブ2、ポンプ1を通ってプローブの中へ入りプローブを通って直腸内へ移動させられる。直腸内へ十分な量の流体が送り込まれたとき、スイッチ7は、バルーンが収縮できるように配置される。最後に、プローブ5は取外されて、ポンプがシステムから取外される。ポンプを再利用できるように残して、リザーバ−、チューブ、及びバルーンを含むプローブは、排気されることができる。
【0009】
図2において、本発明にしたがったポンプシステム100が図示されている。これらの図には、ポンプ102に一体化されたクリック‐オン機構101を有する、ポンプシステムを示している。図2a−2cは、斜視図としてポンプシステムを図示しており、図2d−2fは、ポンプを貫く断面図としてポンプシステムを図示している。図2a、2bにおいて、ポンプシステムのクリック‐オン機構は、チューブを受け取る準備ができた開放位置で示されている。図2cにおいては、ポンプシステムのクリック‐オン機構は、ポンピングを実行できる準備ができた閉じ位置で示されている。ポンプ102は、互いに部分的に一体化されている2つの部品102a、102bを備える、バルブ様の形状をなす部材として作成されている。2つの部品は、1つの部品が他方の部品に対してピボット回転できるようにされて、開放位置と閉じ位置を決定する、ヒンジ部材102によっても連結されている。閉じ位置では、2つの部品は、窪み106、107、108、109が形成されている、接触面104、105に沿って互いに接触している。これらの接触面104、105が、ポンプが個別に配置できる、ポンプシステムのクリック‐オン機構を規定している。2つのより大きな窪み106、107は、流体チューブ110を受けるように構成されており、2つのより小さい窪み108、109は、空気チューブ111あるいはガスチューブ111を受けるように構成されている。実施態様において、2つのチューブ110、111が、2つのルーメンを持つ一体化された部材として示されているが、2つのチューブは離すこともでき、この場合には、ポンプは、空気チューブ111あるいはガスチューブ111用の1セットの窪みだけを必要とする。より小さい窪み108、109の少なくとも1つは、空気チューブ111の中へ切り込むための切断端を持つ、少なくとも1つのカニューレ112を具備している。両方の窪みは、切り込みを実行するためのカニューレを具備することができる。1つの接触面105は、さらに、もう一方の接触面のスナップ凹部114と協働するスナップ突起113を備えることができる。これにより、カニューレ(e)112と空気チューブ111との密着を確実になるように、2つの部品を互いにロックすることができる。図2d−2fに示したように、接触面104、105を取り囲んで、ホイル(foil)116内に収容された弾性発泡部材(resilient open celled foam)115がある。この泡部材とホイルは、これら接触面と共に、ホイル・ポンプを構成する。ホイル部材は、SEBS(Styrene-Ethylene-Butylene-Styrene)、PUR(Polyurethane)などのような熱可塑性エラストマ−からなる、あるいは、PP(Polypropylene)、PE(Polyethylene)、及びPVC(Polyvinyl Chloride)などのような熱可塑性プラスチックからなるプラスチック・ホイルであることができる。図2dは、2重ルーメンチューブ110、111が窪み106、107に配置された、開放位置にあるポンプ100の断面を示している。図2eは、完全に閉じる直前の位置にある、ポンプシステム100を示しており、ここでは、カニューレ112は、空気チューブ111を貫通する準備ができている。図2fは、完全に閉じた位置にある、ポンプシステム100を示している。泡部材115を圧縮することによって、少なくとも泡部材115の中に含まれているガスの一部は、空気チャネル117、カニューレ112を通って空気チューブ111の中へ移動させられる。泡部材が広がって空気で再充填されるようにするために、泡部材115は、圧縮中には泡部材を押しているユーザーの手で覆われるが、手が取り除かれたときには泡部材が再充填されることができる、複数の開口(図示しない)画定することができる。さらに、配置可能なポンプシステム100は、ユーザーが手を取り除いたとき、空気がガスチューブ111から吸引されることを防止する逆止弁を具備することができる。図6に図示した自動あるいは手動スイッチは、ポンプシステムに一体化することもできる。
【0010】
図3において、本発明にしたがった別のポンプシステム200が図示されている。この実施態様では、ホイル・ポンプ202は、クリック‐オン機構201を取り囲むのではなく、これに隣接して配置されるように、クリック‐オン機構201から物理的に離している。ホイル・ポンプ202の実施態様は、図4に図示されている。クリック‐オン機構201は、図2のクリック‐オン機構201にほぼ対応するものであり、図3c、3dの側面図に最もよく図示されている。例えば、ヒンジがその参照番号が203となっているように、プレフィックス1が2に置き換えられていること以外、図2と同じ参照番号が使用されている。図3aにおいて、空気をバルーンとリザーバーに送り込むために使用される、切り替え可能なポンプシステムを持った実施態様が図示されている。この実施態様では、クリック‐オン機構は、1つは、リザーバ−に導く空気チューブの一部211aを通して切り込む、もう1つは、バルーンに導く空気チューブの一部211bを通して切り込んで、流体的にポンプ200をこれらのチューブのこれらの部分に接続する、2つのカニューレ(図示しない)を備えている。さらに、空気チューブ211が一体化されたチューブとして規定されるので、ポンプ200は、チューブの2つの部分211a、211b間の流体的な接続を防止する手段(図示しない)を具備する。このような手段は2つのカニューレの間に配置される。これらのカニューレは、図2との関連で記載されたものに対応する。切り替え可能なポンプシステム200は、ユーザーがリザーバーの膨張とバルーンの膨張との間を切り替えることができる、スイッチ220(図3a、3d)を備えている。スイッチ220は、切り替え可能なポンプシステム200がリザーバーと流体的に接続されている、第一位置と、切り替え可能なポンプシステム200が膨張可能なバルーンと流体的に接続されている、第二位置との間を切り替えることができる。スイッチ220が第一位置にあるとき、スイッチ220は、膨張可能なバルーンの収縮を防止するように構成されており、スイッチ220が第二位置にあるとき、スイッチ220は、リザーバーの収縮を防止するように構成されている。図3bは、図3bのポンプシステムが2つのポンプ202a、202bを備えていることを除いて、図3aの実施態様と非常に類似した実施態様を示している。1つのポンプ202aは、リザーバーに空気を送り込み、1つのポンプ202bは、バルーンに空気を送り込む。クリック‐オン機構は、クリック‐オン機構が2つのポンプの間に空気チューブを締付ける手段あるいは空気チューブを喰切り手段を備えていることを除いて、図3a(及び、図3c、3dに詳細に図示された)の実施態様で使用されたものと同じである。スイッチ220は、概念的に示されている。このスイッチは、図6に図示されているように製作されることができる。
【0011】
図4において、特許文献2に開示された逆止弁、すなわち、空気がホイル・ポンプ201にのみ入り込むことがはでき、空気がガス入力口240を通してホイル・ポンプ201から逃げないようにされた弁と同一の方法で製造されることができる逆止弁(図示しない)を有するガス入力口240を持った、前述したホイル・ポンプ202の1つの実施態様が示されている。さらに、ホイル・ポンプ201は、ガス出力口241を規定する。ホイル・ポンプ201は、ホイル216に取囲まれた、図4bに見られる発泡部材215を具備する。ホイル・ポンプ202は、引き裂かれたとき、システムを分離してゴミ箱かリザーバーの中に廃棄するために、潅注後にユーザーがリザーバーを収縮できる、ポンプ・リーフ242を具備する。
【0012】
図5において、図3に図示されたポンプシステムと非常によく似た、本発明にしたがったポンプシステム300が図示されている。これら2つのポンプシステムの唯一の差異は、図5のポンプ302は、電動式ポンプであることである。例えば、窪みの参照番号が306−309となっているように、プレフィックス3を除いて、部材には同じ参照番号が使用されている。この実施態様に関してはこれ以上の詳細は議論しない。
【0013】
図6において、本発明のポンプシステムに使用されることができる、手動スイッチ220を示している。スイッチ220は、両端に部材223を持ったレーバー222からなるレーバー機構221を備えている。レーバー222は、受け部材224に取付けられている。参照番号226で示されている空気チャネル226が、受け部材224に含まれている。部材223は、チューブ211を押してチューブ内の流体の流れを止めるように構成されている。したがって、チューブに対して丸まった面を持つ部材として製造されている。空気チャネル226は、カニューレ(図示しないが、例えば、クリック‐オン機構で使用されているものと類似のもの)内で終端して、空気をチューブ内へ供給して、押付け部材233の位置によって、空気がどちらに移動するかが決定される。スイッチは、スイッチを1つの位置からもう1つの位置へ動かす、ハンドル225を備えることもできる。
【0014】
〔発明の詳細な説明〕
第一の実施態様では、本発明は、肛門潅注を実行するシステムと接続して使用する、ポンプシステムに関連する。このポンプシステムは、流体流を直腸内に供給するように構成されたポンプを具備している。このポンプシステムは、このポンプシステムを肛門潅注システムのチューブ上に個別に配置できるように取付ける手段を具備している。
【0015】
ポンプは、永久的に取付けられておらず、着脱可能で、リザーバーがユーザーとの関係でどこに配置されているかに依存してポンプの位置を変えることができるので、ユーザーにとって非常に便利である。さらに、システムのその他の部分は廃棄可能で互いに永久的に取付けられている。ポンプをシステムに取付け取外しできるタイプにすることによって、より先進的でより高価なポンプを使用することが可能になる。このように、ポンプは、不器用なあるいは腕の力の弱いユーザーが簡単に使用できるように、例えば、電動式ポンプ、あるいは、プログラム可能なポンプであることができる。病院での使用には、ポンプ以外の部分が簡単に廃棄できるが、介護人によってのみ使用されるポンプが提供される。
【0016】
肛門潅注システムは、直腸に挿入するように構成され、かつ、円錐あるいはバルーンの形状をした保持手段を備えたプローブを具備している。このようなプローブは当該技術分野ではよく知られており、これ以上の記載はしない。システムは、プローブに永久に取付けられているか、プローブに取付け可能か、いずれかのチューブを具備している。チューブは、潅注用流体で充填するように適合化されたリザーバーに接続されており、この接続もまた永久的なものか着脱可能なものかのいずれかである。ひとつの実施態様では、リザーバーは、その袋の中に空気を供給するとき、潅注用流体が移動させられる、閉じた圧力袋である。別の実施態様では、リザーバーは、そこから潅注用流体が吸われてチューブの中へ入る、圧力フリー袋(pressure-free bag)であることもできる。本発明のポンプは、空気の供給あるいは流体の吸引のいずれかを実行する。リザーバーは、本システムのユーザーがどのくらいの流体が直腸にポンピングされたかを目視できるスケールを含むことができる。
【0017】
本発明のポンプシステムは、個別に配置できる。これは以下を意味する。すなわち、本ポンプシステムは、本ポンプシステムのユーザーの好みにしたがって、チューブに沿って何処にでも置くことができる。例えば、介護者が、ポンプシステムをリザーバーの近くの床に配置することができる。多くの場合、リザーバーは、床の上に置くこともでき、つまり、ポンプシステムはリザーバーの極めて近くでチューブ上に配置することができる。ユーザーが個人的に肛門潅注システムを使用するときには、リザーバーは床の上に置かれることができる、かつ、ユーザーが手洗いで座っているときにはユーザーはポンプシステムをひざの近くに置くことを好むので、ポンプシステムはリザーバーから離して配置することができる。
【0018】
本発明の実施態様のひとつにおいて、ポンプは、電動式ポンプであることができる。電動式ポンプは、ポンプを始動させるためにボタンを押すだけなので、手が器用ではない人にとって使い易い。ユーザーの手の力がないときには、彼らにとってホイルポンプ(foil-pump)を締付けるよりも電動式ポンプを作動する方がより容易である。
【0019】
関連実施態様のひとつにおいて、ポンプはプログラム可能であることができる。ポンプは事前に多くのプログラムをプログラムしておくことができ、または、外部キーボードあるいは外部コンピュータを介してプログラムすることができる。
【0020】
電動式ポンプは、以下の機能装備を備えている。
・ポンプが始動されるように作動させられるべき、安全接触/安全装置
・ポンピング動作の状態を示す、ディスプレイ
・外部プログラミングをするための(例えば、ポートなどの)データ入力部
・バッテリを充電するプラグ
・プログラミングをするためのキーボード
・警告装置あるいは指示装置としての、ユーザーに対する(例えば、光、音などの)信号(発生)装置
【0021】
ポンプが安全接触/装置を備えることで、システムのユーザーがポンプを始動してしまうことを防止することができる。ディスプレイは、現在走っているプログラムの概要を示すことができ、ユーザーがシーケンスを追うことを支援することができる。あるユーザーには、電動ポンプが外部プログラミング用のデータ入力装置を持っていることは有益であろう。これによって、介護者あるいはユーザーが他のコンピュータでポンプをプログラミングしてデータ媒体を電動ポンプに装着するだけでよい。したがって、ポンプのプログラム可能な部分は、省略することができ、ポンプは制御されさえすればよい。個人使用向けには、好適には、ポンプに備えられたバッテリで駆動されることが望ましい。このようにすれば、ユーザーは、お手洗い近傍の電源を必要としない。このようなバッテリはプラグにて再充電可能であることができるので、バッテリを再充電するために、ポンプは電源に接続されることができる。ポンプがプログラム可能な部分を含むときには、ポンプは、プログラムデータを入力するためのキーボードも含むことができる。キーボードによってユーザーは直接ポンプをプログラミングすることができる。ユーザーあるいは介護者は、特定のユーザーに最適なシーケンスが見つかるまで、プログラムをユーザー個別に適合化できる。信号装置(信号発生装置)は、ポンプに備えられて、例えば、流体不足、ポンピングの問題すなわち最大水量、その他を指示することができる。
【0022】
ポンプシステムは、取付手段に含まれたクリック‐オン機構を含むことができる。ひとつの実施態様では、クリック‐オン機構は、肛門潅注システムのチューブに切り込むように適合化された、少なくとも1つのカニューレを具備することができる。取付手段内にカニューレを具備することにより、ポンプとチューブとの間を容易に連通できる。このように、ポンプによって供給された空気は、所望の位置で、直接、チューブに導かれる。
【0023】
クリック‐オン機構は、ヒンジを備えることができる。クリック‐オン機構の一方がもう一方の部分に対してピボット回転できるので、ヒンジによって、簡単に、ポンプシステムの取付け機構を提供することができる。これにより、この機構の開放位置を決定することができる。この開放位置で、チューブは、クリック‐オン機構の中へ入ることができる。引き続いて、一方をもう一方にピボット回転させることで、この機構はチューブの回りに閉じることができる。関連実施態様のひとつでは、ポンプシステムは、さらに、クリック‐オン機構内にチューブを受ける窪みを備えることができる。クリック‐オン機構がチューブに取付けられるとき、これらの窪みは、カニューレでチューブを通した切込みを防止することを防止する手助けとなるであろう。ひとつの実施態様では、さらに、クリック‐オン機構を閉じ位置にロックする手段を備えている。これによって、チューブがポンプから離れてしまうことを引き起こしてしまう、クリック‐オン機構の偶然の開放を防止する。スナップ機構を有するクリック‐オン機構に関連したひとつの実施態様がある。しかしながら、例えば、留め金機構その他、ロックするための他のタイプの機構も使用されることができる。
【0024】
ポンプは、ポンピング動作をバルーンに空気を送り込む動作とリザーバーに空気を送り込んで潅注流体を移動させる動作と間で切り替えることができるスイッチを具備している。これによって、肛門潅注システムはただ1つのポンプだけが必要である。このように、簡単に使用でき部品数が少なくてすむシステムを提供することができる。スイッチは自動でも手動でもよい。自動スイッチは、バルーン内の圧力が十分高い時を検出して空気をリザーバーへ送り込むように切替える。自動スイッチは、バルーンの圧力があり所定の値を超えたとき、ある位置から別の位置へシフトする、バルブ機構を備えることができる。手動スイッチは、レバー機構を備えている。さらに、ポンプが電動式で制御できるときには、ユーザーが始動ボタンを押しさえすれば、ポンプが自動的にバルーンに空気を送り込むを含むシーケンスを開始する、ポンプシステムを提供することができる。
【0025】
ある実施態様では、スイッチは、クリック‐オン機構内に一体化されて、ポンプシステムをコンパクトにすることもできる。
【0026】
クリック‐オン機構は、クリック‐オン機構がポンプ内に配置されるように、ポンプと一体化された部分とすることができる。これにより、非常にコンパクトなタイプのポンプを提供することができる。別の実施態様では、クリック‐オン機構は離れて配置されているがポンプに接続されている。クリック‐オン機構が離れて配置されているとき、クリック‐オン機構の中にスイッチを嵌め込むことはより容易である。さらに、電気式ポンプに一体化したクリック‐オン機構を備えることは困難でありえる。このような場合、クリック‐オン機構を提供して、次に、ユーザーの必要性などによって所望にしたがってポンプを標準的なクリック‐オン機構に取付けることがより容易である。ひとつの実施態様において、ポンプシステム2つの分離したポンプを具備している。あるユーザーは、ポンプシステム2つの分離したポンプ(1つはバルーン用、もう1つは流体用)を好むことがある。ユーザーが一方あるいはもう一方を使用するときに起こることを非常によく決定されているので、彼らは、このようなポンプの方が使いやすいと見出すことができる。
【0027】
クリック‐オン機構は、多くの異なるチューブと共に使用されることができる。材料に対する唯一の要求は、カニューレによってクリック‐オン機構上で貫通されることができることである。チューブは、PVC(ポリビニルクロライド)/PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)のような熱可塑性プラスチック、PUR(ポリウレタン)のようなスチロール‐ブロック‐コポリマのような熱可塑性エラストマー、SEBS(スチレン‐エチレン‐ブチレン‐スチレン)化合物、又は、シリコーンあるいはラテックスのような架橋結合エラストマーを備えることができる。
【0028】
ポンプは、チューブの外側に圧力をかけることで流体あるいは空気がチューブに沿って移動する、蠕動ポンプであることができる。このようなポンプは、電動モータによって回転させられる軸の周りに配置された羽根を備えている。クランク・ハンドルを使用することによっても軸を回転させることができる。
【0029】
ひとつの実施態様において、蠕動ポンプは、チューブを受ける手段を備えた滑る引出しを備えている。引出しは、ポンプの羽根と連通しており、引出しが閉じたとき、引出しの壁と羽根との間にギャップを形成する。このギャップは、幾分締付ける状態でチューブを受けるように適合化された大きさを有している。このチューブを受ける手段は、2つの窪みであることができる。1つの窪みは、引出しの各々の側面上にあってチューブが窪みの1つから突き出している一端に配置され、もう一方の端は、もう1つの窪みから突き出している。チューブは、それらの窪みで長手方向にしっかりと固定されてはおらず、チューブのこれらの窪み間の部分は伸び縮みできる。ポンプが使用されるとき、引出しは滑り出て、チューブは引出しを横切って配置される。次に、引出しは再び閉じ位置に滑り込んで、ポンピング動作が実行できるように、羽根が必要な圧力をチューブにかけることができるようになる。
【0030】
蠕動ポンプは、使用されてリザーバーから流体を吸引し流体を直腸に汲み上げることができるであろう。蠕動ポンプを使用するとき、最も一般的には、もうひとつのポンプはバルーンに空気を送り出すために使用されるであろう。
【0031】
蠕動ポンプ内で使用されるチューブは、締付けられた後に物と体積に戻るように、一定の弾性を有する必要がある。シリコーンのチューブは、この性質を有しており、蠕動ポンプと共に使用することに適している。使用に適している他の物質は、PUR(ポリウレタン)、あるいは、SEBS(スチレン‐エチレン‐ブチレン‐スチレン)である。
【0032】
ポンプシステムを少なくともシステムを部分的に(例えば、ポンプ)容易に保持するためには、フィンガー・グリップを備えることもできる。
【0033】
本発明の別の態様は、閉じたリザーバー、膨張可能なバルーンを含むリザーバー、プローブとリザーバーとの間を伸びる空気チューブ、及び、プローブとリザーバーとの間を伸びる、水チューブを備えた肛門潅注システムを使用した肛門潅注用のシステムを提供する方法であって、この方法は、クリック‐オン機構に備えられている少なくとも1つのカニューレが空気チューブを貫通するように、ポンプシステムに含まれたクリック‐オン機構を所望の位置で空気チューブに取付ける工程を含む、該方法に関連する。
【0034】
この方法は、肛門潅注に使用するシステムの非常に簡単簡便な提供を提供する。それぞれのチューブは永久的にリザーバーとプローブに取付けられることができるので、リザーバー、チューブ、及び、膨張可能なバルーンを含むプローブは、ひとつのユニットに組み合わされることができる。したがって、完成したシステムを提供するためにユーザーに実行される必要がある唯一の工程は、ユニットが備えているリザーバー、チューブ、及び、プローブの包みを解いて、ポンプを空気チューブに取付けることである。可能な限り少ない工程で済むことは、特に、手先が器用でないユーザーのみならず多忙なスケジュールを持つ介護者にとって非常に有利である。
【0035】
ある実施態様では、クリック‐オン機構は、チューブがクリック‐オン機構の中に取り囲まれるべき窪みを備えている。これによって、ユーザーは完全にクリック‐オン機構の中に取り囲まれたチューブを貫通するのを防止する際に支援される。
【0036】
別のひとつの実施態様では、本発明は、閉じたリザーバー、膨張可能なバルーンを有するプローブ、空気ポンプに取付けられた空気チューブ、及び、プローブとリザーバーの間を伸びる水チューブを備えた肛門潅注システムを使用する、肛門潅注に使用するシステムを提供する方法を提供する。この方法は、最初に水チューブをポンプの滑る引出しの中に配置して、続いて、滑る引出しを閉じて蠕動ポンプの中の羽根と水チューブとを接触させることによって、蠕動ポンプを含むポンプシステムを水チューブに所望の位置で取付ける工程を含んでいる。
【0037】
この方法を使用することで、上述したものと同一の作用効果が得られる。例えば、使用できる状態にある完成システムを得るために、ユーザーはポンプを取り付けさえすればよい。
【0038】
これらの方法の実施態様は、廃棄可能なチューブ、リザーバー、及び、プローブを備えたシステムに関連する。蠕動ポンプシステム、あるいは、クリック‐オン・ポンプシステムが使用されているか否かにかかわらず、システムのこれ以外の部分は、廃棄可能(ディスポーザル)であることができる。肛門潅注処理工程が完遂されると、ポンプシステムは取外され、この他の部分は廃棄される。蠕動ポンプが使用されているとき、バルーンに空気を供給する空気ポンプは、廃棄可能あるいは再利用可能のいずれかであることができる。空気ポンプが再利用可能であるとき、他の部分の廃棄に先だって空気ポンプは取外される必要がある。空気ポンプが廃棄可能であるとき、肛門潅注システムの他の部分と共に空気ポンプが廃棄されることができる。
【0039】
本発明の別の実施態様では、肛門潅注システムを使用して、肛門潅注を実行する方法であって、肛門潅注システムは、閉じられたリザーバーと、膨張可能なバルーンを含む、プローブと、プローブとリザーバーとの間に伸びる、空気チューブと、プローブとリザーバーとの間に伸びる、水チューブとを具備し、さらに、少なくとも1つのカニューレを有するクリック‐オン機構を含む取付手段を備えた、ポンプシステムを具備し、当該方法は、
・クリック‐オン機構に含まれた少なくとも1つのカニューレが空気チューブを貫通するように、ポンプシステムを空気チューブに接続する工程と、
・プローブを直腸に挿入する工程と、
バルーンがする十分に膨張するまで、空気をバルーンにポンピングする工程と、
・十分な量の流体が直腸に入り込むように、リザーバーに含まれた流体を水チューブ、プローブを通して直腸に移動させるように、空気をリザーバーにポンピングする工程と、
・バルーンを収縮させる工程と、
・プローブを前記直腸から取外す工程と、
・チューブからポンプを取外す工程と、
・糞便物質が空になるのを待つ工程と、
・ポンプを残して、リザーバー、チューブ、及び、プローブを廃棄する工程とを含む、肛門潅注を実行する方法である。
【0040】
このような方法は簡単簡便に使用でき、非常に迅速に使用できる状態にできる。唯一の最初の工程は、プローブを直腸内に置いてポンプをチューブに接続することである。そして、システムは、使用できる状態になる。
【0041】
ホイルポンプのリーフを取外すか引きちぎることにより、あるいは、ポンプとバルーンの間にある空気チューブの孔を覆うカバーを外すことにより、バルーンは収縮される(しぼまされる)ことができる。
【0042】
ひとつの実施態様では、ポンプシステムは、バルーンへとリザーバーへの空気のポンピングを切替えるスイッチを備えている。上に記載したように、スイッチは、自動であることも手動であることもできる。スイッチによって、バルーンとリザーバーに空気を供給するために同じポンプを使用することができるので、経費を節約できる。特に、肛門潅注処置中に、ポンプを膝に乗せているユーザーにとってメリットのある、よりコンパクトなポンプシステムを供給することもできる。
【0043】
別の実施態様では、ポンプは電動式でポンプを通過した空気の量を計測するゲージを備えている。ゲージは、単位時間当たり単位ストローク当たりどのくらいの空気がポンピングされたかに関するポンプの指示を較正する形式であることもできる。ゲージは、ゲージを実際に通過した空気の量を計測するゲージであることもできる。
【0044】
事前に用意されたプログラムを自動的に実行するように、ポンプはプログラム可能であることができる。肛門潅注をよく実行するユーザーは、好みの肛門潅注処理の実行方法で行うこともできる。このようにポンプシステムにプログラムできて、もっとも好むやり方でいつも肛門潅注処理の実行されることは、メリットがあるであろう。さらに、介護者がある最適な処置に関して経験を有するとき、その最適な処置をポンプシステムにプログラムすることができる。このようにして、ミスを低減することができるであろう。
【0045】
ポンプにプログラムすることにより、結果的に、空気流のバルーンへあるいはリザーバーへの切り替えを自動的に行うことができる。このことによって、ユーザーあるいは介護者はただポンプシステムを始動しさえすれば自動的にバルーンは膨張して直腸に流体を供給するので、より簡単で安全な肛門潅注処理を実行する方法を得ることができる。
【0046】
本発明の実施態様では、ポンプは、以下のシーケンスを、スタート時に、順次、自動的に実行するようにプログラムされている。
・ほぼ150ミリリットルの空気をポンピングし、
・空気流を前記リザーバーへ供給するようにポンプを切り替え、
・ほぼ200ミリリットルの流体をリザーバーから移動させるだけ、空気をポンピングし、
・3−6分、待って、
・ほぼ300ミリリットルの流体をリザーバーから移動させるだけ、空気をポンピングし、
・3−6分、待って、
流体換算でほぼ300ミリリットルの残留物をリザーバーから移動させるだけ、空気をポンピングし、
・3−6分、待つ。
【0047】
通常、数段階の工程によって肛門潅注処理をすることで、腸内に流体が蓄積されることを防止できるメリットがある。通常1リットル未満であるが、どの程度の流体の量が必要であるか、及び、流体を注入する時間間隔をどの程度にとるべきかは人によって異なる。通常の状態では、注入間の時間間隔を3−6分にして、3回以上に分けて流体を注入することにメリットがある。
【0048】
さらに、別の実施態様では、本発明は、システムを使用して、肛門潅注を実行する方法に関連し、システムは、閉じられたリザーバーと、膨張可能なバルーンを含むプローブと、プローブとリザーバーとの間に伸びる空気チューブと、プローブとリザーバーとの間に伸びる水チューブとを具備し、当該方法は、
・蠕動ポンプを水チューブに接続する工程と、
・バルーンがする十分に膨張するまで、空気ポンプを使用して空気をバルーンにポンピングする工程と、
・十分な量の流体が直腸に入り込むまで、蠕動ポンプを使用して、リザーバーから流体をプローブを通して直腸にポンピングする工程と、
・バルーンを収縮させる工程と、
・プローブを直腸から取外す工程と、
・チューブから前記ポンプを取外す工程と、
・糞便物質が空になるのを待つ工程と、
・ポンプを残して、リザーバー、チューブ、及び、プローブを廃棄する工程とを含む、肛門潅注を実行する方法。
【0049】
ここにおいても、本方法は、簡単簡便に使用でき、かつ、非常に迅速に使用可能状態にすることができる。前にも記載したように、バルーンは収縮されることができる。
【0050】
この方法で使用される蠕動ポンプも、電動式でポンプを通過した空気の量を計測するゲージを備えることができる。前述したクリック‐オン機構を持ったポンプシステムと同様に、ゲージは、単位時間当たり単位ストローク当たりどのくらいの空気がポンピングされたかに関するポンプの指示を較正する形式であることもできる。ゲージは、ゲージを実際に通過した空気の量を計測するゲージであることもできる。
【0051】
このポンプも、プローブを通して直腸に入る水の量を自動的に制御するように、プログラム可能であることができる。プログラム可能なポンプを使用して、以前に述べたものと同じメリットが得られることができる。
【0052】
ひとつの実施態様では、ポンプは、以下のシーケンスを、スタート時に、順次、自動的に実行するようにプログラムされている、すなわち、
・ほぼ200ミリリットルの流体をリザーバーから移動させ、
・3−6分、待って、
・ほぼ300ミリリットルの流体をリザーバーから移動させ、
・3−6分、待って、
・流体換算でほぼ300ミリリットルの残留物をリザーバーから移動させ、
・3−6分、待つ。
前と同じように、これは、通常のシーケンスであり、腸内に流体が蓄積されることを防止する手助けをする。蠕動ポンプを使用するとき、通常、別の空気ポンプがバルーンを膨張させるために使用される点において上述のシーケンスと異なる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肛門潅注を実行するシステムに接続して使用する、ポンプシステムであって、
直腸に流体流を供給するように適合化された、ポンプと、
前記ポンプシステムを前記肛門潅注を実行するシステムのチューブ上に個別に配置できるように取付ける手段とを具備する、ポンプシステム。
【請求項2】
前記ポンプは電動式である、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項3】
前記電動式でポンプはプログラム可能である、請求項2に記載のポンプシステム。
【請求項4】
前記電動式でポンプは、さらに、前記ポンプが始動できるように作動させられるべき安全接触/安全装置を具備する、請求項2あるいは3のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項5】
前記電動式でポンプは、さらに、ポンピング動作の状態を示すディスプレイを具備する、請求項2から4のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項6】
前記電動式でポンプは、さらに、外部プログラミング用のデータ入力(例えば、ポート)を具備する、請求項2から5のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項7】
前記電動式でポンプは、さらに、バッテリを充電するプラグを具備する、請求項2から6のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項8】
前記電動式でポンプは、さらに、プログラミング用のキーボードを具備する、請求項2から7のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項9】
前記電動式でポンプは、さらに、警告装置あるいは指示装置として使用する(例えば、光、音による)信号装置を具備する、請求項2から8のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項10】
前記ポンプシステムは、クリック‐オン機構を含む取付手段を具備する、請求項2から9のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項11】
前記クリック‐オン機構は、前記肛門潅注システムのチューブの中へ切り込むように適合化された少なくとも1つのカニューレを具備する、請求項10に記載のポンプシステム。
【請求項12】
前記クリック‐オン機構は、ヒンジを具備する、請求項10あるいは11のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項13】
さらに、前記クリック‐オン機構内に前記チューブを受ける窪みを具備する、請求項10あるいは12のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項14】
さらに、前記クリック‐オン機構を閉じた位置にロックする手段を具備する、請求項10あるいは13のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項15】
前記クリック‐オン機構をロックする前記手段は、スナップ機構を具備する、請求項14に記載のポンプシステム。
【請求項16】
前記ポンプシステムは、スイッチを具備する、請求項10から15のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項17】
前記スイッチは自動である、請求項16に記載のポンプシステム。
【請求項18】
前記スイッチは、前記クリック‐オン機構に一体化されている、請求項16あるいは17のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項19】
前記クリック‐オン機構は、前記ポンプに一体化されている、請求項10から18のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項20】
前記クリック‐オン機構は、前記ポンプから離れているが前記ポンプに接続されている、請求項10から18のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項21】
前記システムは、2つの分離したポンプを具備する、請求項20に記載のポンプシステム。
【請求項22】
前記ポンプは、前記チューブを受ける手段を持つ滑る引き出しを備えた蠕動ポンプである、請求項1から9のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項23】
さらに、フィンガーグリップを具備する、請求項1から22のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項24】
肛門潅注システムを使用する、肛門潅注用システムを提供する方法であって、
前記肛門潅注システムは、
閉じられたリザーバーと、
膨張可能なバルーンを含む、プローブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、空気チューブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、水チューブと、
を具備し、
当該方法は、
クリック‐オン機構内に備えられた少なくとも1つのカニューレが前記空気チューブを貫通するように、ポンプシステム内に含まれる前記クリック‐オン機構を前記空気チューブに所望の位置で取付ける工程と、
を含む、肛門潅注用システムを提供する方法。
【請求項25】
前記クリック‐オン機構は、前記チューブが前記クリック‐オン機構に取り囲まれるための窪みを具備している、請求項25に記載の方法。
【請求項26】
肛門潅注システムを使用する、肛門潅注用システムを提供する方法であって、
前記肛門潅注システムは、
閉じられたリザーバーと、
膨張可能なバルーンを含む、プローブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、空気チューブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、水チューブと、
を具備し、
当該方法は、
当初前記水チューブを前記ポンプに接して滑る引出し内に配置することによって、蠕動ポンプを含むポンプシステムを前記水チューブに所望の位置で取付ける工程と、
引き続いて、前記蠕動ポンプの羽根と前記水チューブの羽根とが接触するように前記滑る引出しを閉じる工程と、
を含む、肛門潅注用システムを提供する方法。
【請求項27】
チューブ、リザーバー、および、プローブを具備する前記システムは、ディスポーザルである、請求項24から26のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項28】
前記空気ポンプは、ディスポーザルである、請求項26から27のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項29】
肛門潅注システムを使用して、肛門潅注を実行する方法であって、
前記肛門潅注システムは、
閉じられたリザーバーと、
膨張可能なバルーンを含む、プローブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、空気チューブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、水チューブと、
を具備し、さらに、
少なくとも1つのカニューレを有するクリック‐オン機構を含む取付手段を備えた、ポンプシステムを具備し、
当該方法は、
前記クリック‐オン機構に含まれた前記少なくとも1つのカニューレが前記空気チューブを貫通するように、前記ポンプシステムを前記空気チューブに接続する工程と、
前記プローブを直腸に挿入する工程と、
前記バルーンがする十分に膨張するまで、空気を前記バルーンにポンピングする工程と、
十分な量の流体が前記直腸に入り込むように、前記リザーバーに含まれた流体を前記水チューブ、前記プローブを通して前記直腸に移動させるように、空気を前記リザーバーにポンピングする工程と、
前記バルーンを収縮させる工程と、
前記プローブを前記直腸から取外す工程と、
前記チューブから前記ポンプを取外す工程と、
糞便物質が空になるのを待つ工程と、
前記ポンプを残して、前記リザーバー、前記チューブ、及び、前記プローブを廃棄する工程とを含む、肛門潅注を実行する方法。
【請求項30】
前記ポンプシステムは、空気のポンピングを前記バルーンへあるいは前記リザーバーへと切替えるスイッチを具備する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記ポンプは、電動式であり、前記ポンプを通過する空気の量を測定するゲージを備える、請求項29から30のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項32】
事前に設定したプログラムを自動的に実行でするように、前記ポンプはプログラム可能である、請求項31に記載のポンプシステム。
【請求項33】
前記バルーンへあるいは前記リザーバーへの空気流の前記切り替えは、前記ポンプに書き込まれたプログラムの実行の結果として自動的になされる、請求項30から32のいずれか1に記載のポンプシステム。
【請求項34】
前記ポンプは、
ほぼ150ミリリットルの空気をポンピングし、
空気流を前記リザーバーへ供給するように前記ポンプを切り替え、
ほぼ200ミリリットルの流体を前記リザーバーから移動させるだけ、空気をポンピングし、
3−6分、待って、
ほぼ300ミリリットルの流体を前記リザーバーから移動させるだけ、空気をポンピングし、
3−6分、待って、
流体換算でほぼ300ミリリットルの残留物を前記リザーバーから移動させるだけ、空気をポンピングし、
3−6分、待つ、
シーケンスを、スタート時に、順次、自動的に実行するようにプログラムされている、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
肛門潅注システムを使用して、肛門潅注を実行する方法であって、
前記肛門潅注システムは、
閉じられたリザーバーと、
膨張可能なバルーンを含む、プローブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、空気チューブと、
前記プローブと前記リザーバーとの間に伸びる、水チューブと、
を具備し、
当該方法は、
蠕動ポンプを前記水チューブに接続する工程と、
前記バルーンがする十分に膨張するまで、空気ポンプを使用して空気を前記バルーンにポンピングする工程と、
十分な量の流体が前記直腸に入り込むまで、前記蠕動ポンプを使用して、前記リザーバーから流体を前記プローブを通して前記直腸にポンピングする工程と、
前記バルーンを収縮させる工程と、
前記プローブを前記直腸から取外す工程と、
前記チューブから前記ポンプを取外す工程と、
糞便物質が空になるのを待つ工程と、
前記ポンプを残して、前記リザーバー、前記チューブ、及び、前記プローブを廃棄する工程とを含む、肛門潅注を実行する方法。
【請求項36】
前記ポンプは、電動式であり、前記ポンプを通過する水の量を測定するゲージを備える、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記ポンプは、前記プローブを通って前記直腸に入り込む水の量を自動的に制御するようにプログラム可能である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記ポンプは、
ほぼ200ミリリットルの流体を前記リザーバーから移動させ、
3−6分、待って、
ほぼ300ミリリットルの流体を前記リザーバーから移動させ、
3−6分、待って、
流体換算でほぼ300ミリリットルの残留物を前記リザーバーから移動させ、
3−6分、待つ、
シーケンスを、スタート時に、順次、自動的に実行するようにプログラムされている、請求項37に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−516315(P2010−516315A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545945(P2009−545945)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【国際出願番号】PCT/EP2008/050636
【国際公開番号】WO2008/087221
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)
【Fターム(参考)】