高密度多次元アドレス可能アセンブリの生成方法
本発明は、構造体の分子スケールアセンブリの方法と装置に関し、核酸塩基含有ポリマの高密度で、幾何学的にパターン化され、2次元および3次元のアドレス指定可能なアセンブリの生成、およびそれらと互換性のある形状の構築を含む。本発明は、規定された形状で構成される共有結合した生体高分子を含む生成物を生成する方法であって、相補的一本鎖ポリ核酸塩基を表す相補的マスタ形状から生成される方法を提供する。本発明は、生成品を生成する方法であって、感光性を与えられた固体基板基材に均一な凹形状構造を生成し、次いで自己集合した生体高分子パターンの結合を可能にする金属蒸着を行うステップを含む方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体の分子スケールアセンブリの方法と装置に関し、核酸塩基含有ポリマの高密度で、幾何学的にパターン化され、二次元および三次元のアドレス可能アセンブリの生成、およびそれらと互換性のある形状の構築に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は以下の出願に関し、これらの各々が参照により本書に組み込まれる:2007年3月15日提出の米国仮出願第60/918,144号;2007年8月30日提出の米国仮出願第60/969,154号;2007年11月6日提出の米国仮出願第60/985,961号;2007年11月6日提出の米国出願第11/936,045号;2008年2月28日提出の米国仮出願第61/032,118号;2008年3月14日提出のPCT/US08/57013号;2008年4月10日提出の米国仮出願第61/043,981号;2008年4月23日提出の米国仮出願第61/047,201号;2008年4月29日提出の米国仮出願第61/048,599号;2008年6月13日提出の米国仮出願第61/061,555号、2008年8月6日提出の米国仮出願第61/086,633号。
【発明の概要】
【0003】
一本鎖次元的構築に基づく(時に本書で「SSDC」といわれ、これは米国ニューメキシコ州アルバカーキのlncitor LLCの商標である)触媒の生成は、一本鎖DNA(ssDNA)、ペプチド核酸(PNA)、リボ核酸(RNA)、またはポリ核酸塩基で見つけられる他のアドレス(従来、上記の何れか)の製造に依存することができ、それはナノスケールで幾何学的に正確で、複製可能で、有益な手法で組み立てられる。このアドレスは、三次元(3D)空間に配置するためにワトソンクリックハイブリダイゼーションにより相補的ポリ核酸塩基プローブを局在化し、物理化学基は、(i)酵素のような変換生物触媒(transbiotic catalysis)と、(ii)有益なナノスケールの要素と素子の2Dおよび3D構築と、(iii)超分子アセンブリと、(iv)ハイブリダイゼーションベースの局在化および集合に依存する他のアセンブリと、(v)この素子の何れかおよび全ての組み合わせとの発見と開発を容易にする。
【0004】
本書および本書で組み込まれる出願で記載されるように、SSDCは、本方法で想定され、適用され、および実行される場合、大規模かつナノメートルで正確に複製可能なポリ核酸塩基の高密度の三次元アドレス可能アレイを生成することができる技術に依存する。この関連技術は、(1)光電子ビームリソグラフィと、(2)3Dパターンが液体またはコロイドから固体への相転移により複製されるソフトリソグラフィと、(3)リンカにより付着される物理化学基を有するポリ核酸塩基プローブと、(4)相補的および「鏡像(mirror−image)」ポリ核酸塩基パターン複製と、および本書の目的である、(5)製造の各段階で3D高密度アドレスのパラメータを初期および最後に規定するポリ核酸塩基の自己集合および/または直接結合とを含むことができる。
【0005】
本書および本書で組み込まれる出願に記載されるように、SSDCはテンプレートの構築で始めることができ、この要素はポジティブおよび/またはネガティブに構築された固体材料の3D基盤と、基盤の輪郭に適合する自身にリトグラフされたポリ核酸塩基とを含む。この構築は多くの生成物のプラットホームの製造の基盤とすることができ、これは、縮小した量の複製を促進する材料を利用して、テンプレートの基盤形状とポリ核酸塩基配列の鏡像パターン複製により生成することができる。テンプレート生成の目標は、先のマスタと後のプラットホームとの双方に相補的な配列アドレスの骨格ベースのリソグラフィであるので、テンプレート製造の方法は、初期段階のマスタからのポリ核酸塩基パターン複製に基づくかもしれないし、基づかないかもしれない。
【0006】
図1は、ポリ核酸塩基の配列ベースのパターン複製と幾何学形状ベースのパターン複製の2D描写である。マスタ基盤(パステル色)は、リソグラフィおよび/またはポリ核酸塩基鎖のアセンブリを支持する材料(深紅色)でコートされた凹みで輪郭を描く。左側:不変テンプレート(黄緑色;ポリ核酸塩基は赤で塗られている)は、相補的塩基のハイブリダイゼーションおよびリトグラフされたマスタパターンの複製により構成される。右側:基盤は、マスタからテンプレートのやり方と類似の手法で生成され、そこではポリ核酸塩基配列&パターン形状と、3Dの輪郭および形状とが「鏡像(mirror−image)」フォーマットで複製される。テンプレートはプラットホームの所望アドレスでハイブリダイズされ、後者は圧痕成形、薄膜化(図示されるように、紫色、灰色、緑色、ハッチングされた層のオーバーレイ)、および他の技術により製造される。
【0007】
SSDCによる基盤触媒は、一般に生成物のプラットホームである封入体内で触媒を促進する物理化学基の3D空間における正確な局在化に依存する場合がある。この基は一般に、プラットホームの相補的ポリ核酸塩基アドレスにハイブリダイズするポリ核酸塩基プローブの骨格に付着されるリンカの末端上にある。アドレスの幾何学的パターン(記載された生成物の手法に基づくテンプレートからのそれらの優れた複製に応じて)は、触媒基の3D配向と空間的位置を決定する。そのため、(i)縮小触媒反応生成物の優れた生成、(ii)それらの活性の検定、(iii)信頼できる生成物と複製、(iv)要素分析およびベクトル分析による正確なモデル化、およびコンピュータプログラムにより一般になされる他の手段は全て、好ましくは重要な側面として反復する幾何学的パターンと共に−ポリ核酸塩基のパターンの初期段階の生成に依存することができる−このアセンブリは、オリジナルマスタまたは記載されるような生成物テンプレートへのリソグラフィに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、ポリ核酸塩基の配列ベースのパターン複製と幾何学形状ベースのパターン複製の2D描写である。
【図2】図2は、アセンブリ:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。
【図3】図3は、アセンブリ:六角形のパターンとジグザグアドレスの概略図である。
【図4】図4は、完成したテンプレート:四角形のハッチングパターンから破線のアドレスの概略図である。
【図5】図5は、設計:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。
【図6】図6は、レベル1のフォトマスクを示す図である。
【図7】図7は、レベル2のフォトマスクを示す図である。
【図8】図8は、レベル1のフォトマスクで露光した後のコートされた基板を示す図である。
【図10】図10は、残りの感光材料を除去した後の同じ基板を示す図である。
【図11】図11は、レベル2のフォトマスクを用いた処理後の同じ基板を示す図である。
【図12】図12は、別のコーティングを塗布した後の同じ基板を示し、例えば5nmのTiと15nmのAuを含むコーティングの堆積を示す図である。
【図13】図13は、感光材料の除去後の同じ基板を示す図である。
【図14】図14は、上記処理後の基板の平面図である。
【図15】図15は、上記処理後の基板の三次元図である。
【図16】図16は、二次元の不均一触媒作用のSSDC戦略の実施例である。
【図17】図17は、単純な分解酵素の触媒部位の形状近似物を示す図である。
【図18】図18は、触媒作用の一般的なV字溝への形状近似物の変化を示す図である。
【図19】図19は、一般的なV字溝の基盤のソフトリソグラフィのスタンプの設計を示す図である。
【図20】図20は、ソフトリソグラフィのスタンプ(テンプレートアレイ)の製造と準備を示す図である。
【図21】図21は、ソフトリソグラフィによるプラットホーム製造を示す図である。
【図22】図22は、2Dアドレス可能アレイのDNAウィービングによる自己集合を示す図である。
【図23】図23は、3Dアドレス可能アレイのDNA形状による直接結合を示す図である。
【図24】図24は、ハイブリダイズされたポリ核酸塩基ライブラリから触媒機能の堆積構造を示す図である。
【図25】図25は、基盤材料へポリ核酸塩基を取り付けるための例示的な方法を示す図である。
【図26】図26は、アセンブリ製造方法に応じた境界層の流れを示す。
【図27】図27は、アセンブリレベルで境界層の流れを強化するよう設計された素子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一般に中位の長さのssDNAオリゴヌクレオチド(100−1000塩基;完全伸展で約50−500nmの長さ)のライブラリは、ある条件下で、それらの自己集合の結果の態様として、アドレス可能位置、すなわちハイブリッドされていないポリ核酸塩基部位の反復する幾何学的パターンを有する安定したアセンブリを自発的に形成するよう設計することができる。以下で記載される独立した技術を利用すると、ポリ核酸塩基のナノメートルで正確な2Dおよび3Dパターンは−従来「アドレス可能アセンブリ(Addressable Assemlies)」といわれ−以下のマスタおよびテンプレートのリソグラフィに関して高度の均一性、再現性および有用性で製造することができる:
1.相補的ポリ核酸塩基部分のワトソンクリックハイブリダイゼーション、
2.アセンブリの各ステップで最適化され、管理されたハイブリダイゼーションを容易にする大量の溶液条件、
3.この分野で標準のレセプタ−配位子による生化学技術、
4.自己集合および局在化をさらに促進する物理的条件および物理的成分、
5.アセンブリのリソグラフィを容易にする界面条件、静電気条件および溶媒化条件。
【0010】
本発明は、以下のように十分記載される様々な現行技術と互換性をもつ:(i)原子間力またはディップペンナノリソグラフィ(DPN)、(ii)メニスカスまたは他の位相差によるポリ核酸塩基の拡大、延長または引き伸しの減少、(iii)iiiの達成のための電気、磁気、光学、慣性および他の場並びにエネルギの使用、この場がポリ核酸塩基鎖または固体物体−一般に鎖の末端に固着されたビーズに作用しているかどうか、およびこれが光感受性または磁化率を有するかどうか、(iv)所望の構造を容易にするリトグラフされたパターン内またはパターン上のポリ核酸塩基鎖の拡大、または(v)上記依存しない技術の任意の組み合わせもしくは変形。
【0011】
図2は、アセンブリ:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。左側には、隣接鎖に規則的な相補性を有し、正反対に対向するポリ核酸塩基(灰色と青色、色は配列ではなく、配向を指す)が示されている。密接した重複領域は、ハイブリダイゼーションの部位を表わす。右側には、ハイブリダイゼーションのない部位(灰色のポリ核酸塩基対して緑色;青色に対して赤色)に相補的なオリゴベースの位置が示される。全ての相補的なオリゴベースは、同じ配向である。
【0012】
図3は、アセンブリ:六角形のパターンとジグザグアドレスの概略図である。左側には、図2のものと異なる隣接鎖相補性を有する正反対に対向するポリ核酸塩基が示されている。前述のように、密接するオーバーラップはハイブリダイゼーションの部位を表わす。右側には、ハイブリダイゼーションのない部位(灰色に対して緑色;青色に対して赤色)に相補的オリゴベースの位置が示されている。近接したアドレスブロック(垂直方向)内の全ての相補的オリゴベースは同じ配向である。
【0013】
一般に、大きな配列プール内では、たった1つのアドレスにハイブリダイズするプローブの設計は−例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または部位直接突然変異生成、部位特異的ターゲティング、マイクロアレイなどの技術に基づく他のプライマについて−オリゴベースの長さの約21−27の塩基の配列を必要とする。25量体のアドレスが適切である場合、上記例示的なアセンブリで得られるハイブリダイゼーションは、25塩基対の長い未ハイブリダイズ部位の幾何学的に正確なグループ分けを示し、それは約12.5nmの長さであり、配列設計および意図したアドレスパターンに基づく類似距離または短距離だけ離れている。
【0014】
これらの結果として得られるアドレス可能アセンブリ(さらに多くの2Dパターンおよび3D形状を生成することができる)は、この技術に関する現行技術の新規で潜在的に革命的な改善を提供する。本発明の幾つかの実施例のアプリケーションが後述される。
【0015】
アプリケーションA:マイクロプロセッサ産業に関し、このアセンブリでリトグラフされたプラットホームは、フォトリソグラフィの最先端技術による縮小製造に現在適用可能な最も小さな形状の1/16という差別化されたサイズ単位を含む。すなわち、遠紫外線または液浸リソグラフィにより製造された片側50nmの特徴は、カーボンナノチューブおよび100分子以下で作成された電荷運搬素子または光素子などの構成要素のサイズの16倍であり、それは25量体(12.5nm)のオリゴベースの線形骨格で官能化することができる。要するに、ポリ核酸塩基の3Dアドレス可能アセンブリを生成する能力は、現在可能なものより大規模な更なる構成要素を有するマイクロプロセッサを生成する能力を提供する。
【0016】
アプリケーションB:超分子アセンブリおよび全縮小製造産業に関しては、プラットホームは今では長さのスケール(それらの短軸において、図2では水平、図3では垂直)に近づいており、化学反応がそれらの変化率を上昇する。アドレス可能アセンブリにより提供される正確さと巧妙さと共に反応的な化学官能基を設ける性能は、バルク相またはこの正確性がない中間層の反応を始める空間の非特異的側面を除去する。適用可能なプラットホーム基盤およびプローブに官能化された基と共に、このアドレスの近接度は、液相バルクのスケール合成とカップリングベースのアセンブリにさらに必要な直交保護のニーズをなくす。
【0017】
アプリケーションC:界面合成およびテンプレート合成産業に関しては、現在「高密度アドレス可能アレイ(high addressable arrays)」が存在し、これが本書で記載される技術の正確性と規則性を示すことは知られていない。現在適用されるテンプレート合成ではこの組立作業書がなく、かつ安定した界面条件でそのアプリケーションがないことが、液相中の合成の必要性のため−製造することができる生成物の形態を著しく制限し、現行の技術が付加的な脱ハイブリダイゼーションと再プローブについてテンプレートの再利用性を維持する手法で反応基からポリ核酸塩基成分を隔離することができないため−保証することができる反応の範囲も著しく制限する。
【0018】
アプリケーションD:触媒を必要とする産業に関しては、超高密度であり、幾何学的に正確なアドレス可能アセンブリの潜在的な利点は、以下および続く文書に含むされるだろう。
【0019】
本発明の例示的な実施:アドレス可能アセンブリの目的、設計、製造およびリソグラフィは、本書で記載される。前述された依存技術:ハード(ビーム)リソグラフィとソフト(ポリマ)リソグラフィ、ハイブリダイゼーション溶液、レセプタ−リガンド生化学、物理学的(電磁気、慣性および液体ガス界面)処理および摩擦学的(IES:固体−液体界面、静電気的および溶媒化)処理は、例示として含まれる。アドレス可能アセンブリの設計を助け、最適化するコンピュータベースのプログラムおよびアルゴリズムなどの他の依存技術と、品質決定のための原子間力、走査型または透過型電子顕微鏡(AFM、SEMおよびTEMのそれぞれ)の必要性は、本記載では暗黙的である。
【0020】
目的−不変テンプレートの生成:この実施例では、ポリ核酸塩基の配列とパターンによるプラットホームの縮小製造、および3D形状の複製に適切なテンプレートが生成されることが望まれる。テンプレートは、多くの(例えば数十億の)同一の凸面の延長部のアレイであり、その長軸に沿って切除された円筒の一般化された形状をそれぞれ有し、長さ約150nm、幅30nmおよび高さ15nmの寸法を持つ。各ユニット形状は、以下の方法でアドレス可能アセンブリの「水かき(webbing)」で覆われることが望ましい:(1)テンプレートユニットの使用可能な表面積を最大化する、すなわち、半円筒の表面積の大部分に沿ってアドレス部位を最大化し、(2)表面官能基化、ポリ核酸塩基骨格修飾および溶媒化処理により−テンプレートユニットへアセンブリをリトグラフし、(3)相補的パターン複製を保証する機能を維持する、すなわち、アセンブリがリトグラフされて「骨格側を下げ(backbone side down)」かつ「塩基が上方へ向かう(bases pointing upwards)」。
【0021】
テンプレートは十分弾力性があり、一定の縮尺に製造する優れたスタンピングベースのプラットホームに抵抗するのを保証するため、材料は10nmのチタンと5nmの金を蒸着されたSi(100)とすることができ、−これは高さ方向の大部分を占めるであろう。テンプレートアレイは、双方の軸上50nm毎に150×30×15nmの円筒形状でリトグラフされて、生産性を最大化すべきである。次いで100cm2のテンプレートアレイは、プラットホームスタンピングのバッチ当たり約1マイクロモルの生産能力を示さなければならない。
【0022】
図4は、完成したテンプレート:四角形のハッチングパターンから破線のアドレスの概略図である。凸面テンプレートユニットの等高線図は、ハードキャストシリコンから製造され、チオアート骨格の25量体オリゴDNA(赤および緑)を受け取るよう[Ti]サポート[Au]でコートされた。ssDNAは、マスタアセンブリによるハイブリダイゼーションによりテンプレートユニットについて配置された。
【0023】
図2のように、四角形のハッチングパターンで製造されたアドレス可能アセンブリを用いる場合、約12.5nmの間隔を置いた12.5nmの長い25量体アドレスが50nmにつき4アドレスを表し、150nmの長い延長部または1つの軸上の封入体で12アドレスを表す。30nmの直径の半円が約4アドレスを受け入れることができるようにその外周部付近をリトグラフされた。したがって簡単なテンプレートユニット上のアドレスの総数は、ハイブリダイゼーションを適用可能な約50部位である。
【0024】
プラットホーム製造に関しては、テンプレートにリトグラフされたホスホロチオエート骨格ssDNAsに相補的なポリ核酸塩基は、ソフトキャストポリマに移され、圧痕と、凹形状を形成する簡略キャスティングと、テンプレートDNAからプラットホームアドレスを切り離す加熱と、テンプレートアレイの除去と、プラットホームのハードキャスティングとによってインプリントされる。
【0025】
設計−テンプレートのアドレス可能アセンブリ:安定した四角形のハッチングパターンのアセンブリは、半円筒周りに従うよう設計され、異なる溶媒化条件により静電気による位置決めと最終的な共有結合媒介リソグラフィのため固着点が局在化され、配向される。リトグラフされた生産物が概略的に後述される。
【0026】
図5は、設計:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。上部には、テンプレートユニット−凸面の半円筒上に設けられた例示的で、簡単なアセンブリ(短縮した)が示されている。予め作成されたアセンブリ、ハイブリダイズおよびハイブリダイズされてない領域の組み合わせは、テンプレートユニットの製造形状に3Dで一致するよう設計される。アセンブリの端部(図示せず)はオリゴマーで密閉され、形状の完全性の喪失を防止し、かつ構造に弾力性を加える。1つの中心束の5’終端(紺色)と、その相補の3’終端(水色)は、10nmのストレプトアビジンビーズ(からし色)を付着するためにビオチン化される。下部には、リトグラフされたアドレス部位(赤および緑)を有する完成したプラットホームの平面図が示されている。リトグラフされたビオチンまたは堆積されたビオチンの固着点の前の位置は、プラットホームユニットの輪郭に対する基準のために設けられる。各25量体のアドレス可能部位の位置は、テンプレートまわりのアセンブリ上のハイブリダイズされてない部位に相補的である。
【0027】
適切な形状の生成:図6乃至図15は、ナノメートル&ミクロンスケールで形状を生成する1つの方法を示しており、それはssDNAラインまたはdsDNAウィーブで活性化することができ、様々な分子構造を作成する。図示される処理は結合基板として金を示しているが、ポリマまたは他の材料などの他の基板も可能である。この実施例は、構造形状でも材料でも限定されるよう意図されておらず、単に実施例として用いられる。当業者は、図示する処理の変形例を認識するであろう。
【0028】
図6は、レベル1のフォトマスクを示す図である。フォトマスクは、実施例として、約300nm離れた約120nmの幅のラインを含むことができる。このラインはマスクの1寸法を覆うよう延在することができ、ライン/分離パターンがマスクの別の寸法を覆うよう繰り返される。
【0029】
図7は、レベル2のフォトマスクを示す図である。フォトマスクは、実施例として、200nmの長さで約140nmの幅の要素のグリッドを含むことができ、幅の寸法に沿って280nm離れ、長さの寸法に沿って200nm離れている。パターンはマスクを埋めるよう繰り返すことができる。レベル2のフォトマスクは、レベル2のフォトマスクの要素がレベル1のフォトマスクのラインと実質的に整列するよう設計することができる。
【0030】
図8は、レベル1のフォトマスクで露光した後のコートされた基板を示す図である。基板、例えばシリコン基板は感光材料で被覆することができ、次いでコートされた基板はレベル1のフォトマスクを通る光に晒される。露光領域の除去後、基板はレベル1のフォトマスクに実質的に対応するコーティングが残る。
【0031】
図9は、等方性エッチングなどによるエッチング後の同じ基板を示す。レベル1のフォトマスクによりマスクされた領域は感光材料により保護され、他の領域は基板の生地より下までエッチングされている。
【0032】
図10は、残りの感光材料を除去した後の同じ基板を示す図である。基板は、当初の基板表面と実質的に同じであるレベル1のフォトマスクのラインに実質的に対応する領域を有する。基板は、当初の基板表面より下までエッチングされたレベル1のフォトマスクの分離スペースに実質的に対応する領域を有する。
【0033】
図11は、レベル2のフォトマスクを用いた処理後の同じ基材を示す図である。基板は感光材料で被覆することができ、次いでコートされた基板はレベル2のフォトマスクを通る光に晒される。露光領域の除去後、基板はレベル2のフォトマスクに実質的に対応するコーティングが残る。レベル1とレベル2のフォトマスクは対応する形状を有するので、当初の基板表面より下までエッチングされた領域はレベル2のフォトマスクで処理した後に露光されて残すことができる。
【0034】
図12は、別のコーティングを塗布した後の同じ基板を示し、例えば5nmのTiと15nmのAuを含むコーティングの堆積を示す図である。コーティングは露光面に付着し、これは残りの感光材料、当初の基板表面より下までエッチングされた領域、およびレベル2のフォトマスクによって露光されて残った当初の基板表面の部分に対応する。
【0035】
図13は、感光材料の除去後の同じ基材を示す図である。感光材料により覆われた領域は金属コーティングを有しないが、そのように覆われなかった領域は金属コーティングを有している。
【0036】
図14は上記処理後の基板の平面図であり、図15は三次元図である。基板は、図12および図13に関して論じられた処理後に被覆されて残ったその領域を除いて金属コーティングがない。従って金属を被覆された領域は、制御可能な要素間の間隔(この実施例では、一貫したサイズ間隔)で、制御可能なサイズの要素(この実施例では、一貫したサイズの要素)のグリッドを形成する。
【0037】
記載されたようなフォトマスクは、この分野で既知の技術を用いて実現することができる。例えば、この技術は一般に半導体素子の製造に用いられている。感光材料はこの分野で既知であり、例えばフォトレジストは半導体素子の製造でパターン形成するのに日常的に用いられている。フォトマスクと感光材料を用いる基板処理およびコーティング処理は、半導体素子の製造で一般に用いられている。電子ビームパターニング、集束イオンビームリソグラフィ、X線リソグラフィおよび分子インプリンティング法などの他の加工技術もフォトリソグラフィの代わりに用いて所望の形状を生成することができる。
【0038】
形成されたプラットホームに直接取り付けられる自己集合アドレス:本発明はさらに、触媒と他の有用なナノスケール生成物を構成するために、ポリマを含む核酸塩基の三次元アセンブリ(3Dアドレス可能なアセンブリまたは3DAAという)と、固体またはコロイド相基盤内へのそれらの組み込みの製造方法を含む。3DAAsの設計、組み立ておよび製造の簡易化が特に強調されたく、一本鎖次元的構築(SSDC)に基づいた不均一触媒の構築のステップ数は、上記で参照された出願の幾つかに記載されているように、大幅に低下し技術的に簡易化されている。本書で強調される特定の改良は、3DAAの形状と構造を安定させる規定された方法であり、基盤または構造の骨組みとして働く固体相または安定キャスト相が、反応生成物の幾何学的な完全性と触媒活性に著しく寄与する。
【0039】
この方法に従う製造の全般的な概要は、以下のステップにより一般化することができる:
I.一本鎖DNA(ssDNA)の前もってハイブリダイズされていないポリマと共重合体、ペプチド核酸(PNA)または他のポリ核酸塩基は、コンピューター支援による配列設計と構造予測を用いて合成され、意図した三次元(3D)構造内に自己集合することができる。
II.一般に固体相の凹面の凹みまたはV字溝は一定の縮尺で製造され、3DAAに受容的な位置の数は取り付けを意図した構造のものと一致する。実施例の製造技術は、業界標準のソフトリソグラフィプロセス、業界標準の半導体エッチング処理、およびV字溝の凹形状、一般に凸形状がテンプレートとして用いられるハードキャストスタンプによる他の技術を含む。
III.自己集合したssDNAとPNAは、現在基盤として働く前記ソフトキャストポリマの凹みのアレイと特異的に相互作用し、適合し、安定した静電気結合または共有結合を形成する位置と出くわし、発達することが可能となる。ポリマの3Dで得られるハイブリダイゼーションと、基盤形状の貢献的な共存性とがSSDC触媒を規定する。
【0040】
上記で参照された出願で言及されるように、3DAAの目的、設計、製造およびリソグラフィは幾つかの技術のアプリケーションに依存する場合がある。本発明は、依存の数と程度を減少することができるが、なおハード(ビーム)リソグラフィとソフト(ポリマ)リソグラフィ、バルク溶液条件、物理学的(電磁気、慣性および液体ガス界面)処理および摩擦学的(IES:固体−液体界面、静電気および溶媒化)処理を含む。アドレス可能アセンブリの設計を助け、最適化するコンピュータベースのプログラムおよびアルゴリズムなどの他の技術と、品質決定のための原子間力、走査型または透過型電子顕微鏡(AFM、SEMおよびTEMのそれぞれ)からの恩恵とは、前述したように暗黙的である。
【0041】
本発明は、ssDNA−PNAオリゴマーのハイブリダイゼーションベースの自己集合のアプリケーションを可能とし、それは生理学的条件で三次元的に安定し、幾何学的に正確なパターンを生成し、それはアセンブリ外周および焦点または中心へ内側に向かうほぼ半径方向に直交する骨格を官能化されたPNA部分を取り扱う。この3DAAは、以下の本書で記載される更なる開示により、当該分野のコンピュータソフトウェアの助けを借りて予想通りかつ正確に設計することができる:(i)三次元の物理化学官能基の配向の改善した精度、(ii)上述したように配向された非螺旋状(「はしご」(ladder))構造で共重合したPNAの組み込み、および(iii)目的のV字溝または凹みに3DAA構造の配置を促進するIES因子の組み込み。
【0042】
SSDC触媒の製造は、以下の技法の並列かつ反復的な適用によってコスト的に効果的で、高速で、正確な方法で達成することができる。これらの技術は通常一時的に取り上げられるが、必ずしも完全に依存せず、整っていない。
【0043】
構造的および動的な触媒のモデリング:第1に、関心の酵素または触媒経路は以下に基づいてモデル化される:(i)触媒反応および他の重要なアミノ酸残基の位置と動特性に関する構造生物学と、(ii)遷移状態、電子輸送ベクタ、動的なレドックス状態、超安定媒介物、一時的および永久的な結合形成と分裂が優れている触媒プロファイル。次いでこの情報は、SSDCについて開発された3Dポリ核酸塩基構成に変換され、活性化されたプローブハイブリダイゼーション、リンカの種類と配向、プローブ骨格および直交する物理化学官能基のアドレスのセットを規定する。
【0044】
図16は、不均一触媒作用のSSDC戦略、二次元の実施例である。直交する化学官能基は、αキモトリプシン酵素の模倣(mimetization)に必要である。SER(左上)とHIS(左下)は、ステロールベースのリンカを介してPNAセグメントアドレスのアミド骨格に付着されている。触媒基がない残留物はさらにステロールリンカを有し−ヴァンデウォール相互作用により積み重ね構造をもたらし、触媒基の方向性の配列を改善する。暗に示す流体静力学層(黄色)とカチオン表面(紫色)は、燐酸ジエステル骨格アドレスのポリ核酸塩基(図示されるようにDNA)の静電気取り付け用の硬化したソフトキャストポリマ表面(緑色)のまわりに存在する。
【0045】
触媒の封入の材料設計および製造:触媒に応じて決定される化学官能基(模倣を行う場合、アミノ酸の直交塩基)の3D空間の位置は、上記モデリングによって規定されるように、化学官能基の(ラジアル軸および縦軸上の)構造の一般に円錐形および楕円形の範囲を管理するアドレス特異的プローブとリンカ分子により座標位置を与えられる。次いで一般に凹形状は、高密度アドレス可能ポリ核酸塩基アレイを局在化するための基盤として規定され、触媒機能を成功裏に局在化し配向する。封入体はDNAアセンブリのサイズと形状に近似しており、表面修飾、官能基化、リンカ分子および封入体のV字溝内に3DAAの固着、配置および取り付けを容易にする他の因子と適合する。
【0046】
図17は、単純な分解酵素の触媒部位の形状近似物を示している。A.セルロリティカス・エンドグルカナーゼ1の結合部位、遷移部位、安定部位および解放部位の近似寸法の半円筒の凹み。半径設計は、ssDNAおよびPNAのリソグラフィと、中心軸にほぼ向いた触媒基の指向性配向を組み込むことを意味し、位置決めする活性部位を模倣する。
【0047】
アドレス可能で、幾何学的に規則的な、ポリ核酸塩基アセンブリの設計:設計の基礎としての形状と共に、流体力学的な力と、界面上の大量輸送と、触媒にさらに重要な触媒設計領域外の他の因子とを考慮して、実際のSSDCのV字溝を設計することができ、最終生成物のプラットホーム形状が物理化学官能基を取り扱う最小限の複雑さで触媒として動作するよう最適化される。幾何学的な反復パターンは以下の双方について利用することができる:(i)3DAA設計および製造、これはアドレス位置を予測可能なアプリケーションにより動的な触媒のコンピュータモデリングを明確にし、(ii)3DAAの向上した構造上の強靭性、これはアドレス位置と配向を保護し、固体相またはコロイド相の基盤に対するアセンブリの取り付けを促進する。
【0048】
さらに、折り畳み、強化のため設計されるポリ核酸塩基のサブアセンブリと、アセンブリの他の2Dおよび3D立体構造の決定は、共有結合または非共有結合により合成し統合することができる。このサブアセンブリは、終端ユニットおよび介在ユニットを含むことができ、これは曲げ、折り畳み、補強し、さもなければ意図した触媒モデルと製造された封入体に適合する形状へ通常平らなアドレス可能アセンブリを適合する。
【0049】
図18は、触媒作用の一般的なV字溝の形状近似物の変化を示す。リンカおよびPNAベースの物理化学官能基は、ほぼ円筒状のV字溝を決定する。傾斜した端部は、V字溝部位内へ可溶基材(例えば小さなペプチドと多糖類)の大量輸送を強化し、V字溝部位外へ最終生成物の大量輸送を強化する。半球端壁(傾斜した)と、中心に設けられ、取り外し可能な必須の半球補強材(平面に垂直、図示せず)は青である。亀甲模様(黄色)は正確な縮尺ではない。
【0050】
ソフトリソグラフィに基づく大量生産のテンプレート設計:ハードキャストされ、金属で被覆された形状で、凸面であり、触媒反応のV字溝のものに陰性な基盤は、(実施例として)集束イオンビーム(FIB)、フォト/電子ビームリソグラフィ、ハードキャストリソグラフィプロセスまたはレーザアブレーションによって製造することができる。これはテンプレート、金型またはスタンプとして用いることができ、受容的なソフトキャストポリマまたは他の物質上へ凹形状を反復生成し、それは最終的なハードキャスティングに際して、基盤または封入体を形成するであろう。
【0051】
ソフトキャストポリマのスタンピング中およびその後のポリマ動力学を考慮して、IES因子、例えば潤滑性、摩擦性を強化するためにテンプレートに溝を彫ったり、織り込んだり、さもなければ表面修飾することができ、これは、封入体のソフトリソグラフィベースの生成を最適化する。封入体の有効でコスト的に効果的な製造は、高速で均一な生産を必要とし、損傷なく、または金型もしくは生成物の形状完全性を失わず一定の縮尺の繰り返しで意図した形状を生成する。
【0052】
図19は、一般的なV字溝基盤のソフトリソグラフィのスタンプ設計を示す。左側には、図18に記載された触媒反応V字溝のネガで逆配向の画像が示されている。これは、テンプレート金型のユニット設計の開始点として役立つ。右側には、ソフトリソグラフィを介してV字溝を生成するためのテンプレートユニットの両端部の斜視図が示されている。開始材料は一般にシリコン誘導体(例えばSi(100))であり、(x、y)軸の双方に約150nm離れた「角のある端部のクォンセット(angled end quonset hut)」形状のアレイが、FIB、フォトリソグラフィまたはより高度な方法により製造される。ラインは輪郭を示し、潤滑「溝(grooves)」を示してもよく、これは摩擦管理を強化し、生成物の反復生成を容易にする。
【0053】
大量生産用のテンプレートアレイの製造:複数のスタンプ、またはテンプレートアレイは、ソフトリソグラフィの複数のラウンドで準備することができる。これは、テンプレートユニットの配置や形状に悪影響を及ぼさず、所望の潤滑剤の選択に適合するスタンピング金属(例えばチタン)の薄いが弾力性のある物理的な蒸着層の適用に関係する場合がある。後者は封入体生成物として意図した高分子材料に依存する場合がある。前述したように、直流電流の影響を生成する支持用の金属裏打ち(例えばアルミニウム)は、導電性接着剤(例えば黒鉛炭素をドープしたポリアクリレート)を介して適用される。テンプレートアセンブリは、ローラ、スタンプおよびピール、薄膜化、多層アセンブリ、またはスピンコーターなどの製造工程に組み込みことができる。
【0054】
図20は、ソフトリソグラフィのスタンプ(テンプレートアレイ)製造と準備を示す。左側には、シリコン(fuscia)上のリソグラフィで規定された触媒反応のV字溝の延在する凹形状が示されている。中央には、個々のユニット形状が示されている。導電性接着剤(オリーブ色)の層はテンプレートの底部に適用される。右側には、接着剤を介してテンプレートに取り付けられた[Al]板(水色)と、スタンピング表面上の約10nmの[Ti]のPVDに晒されたアセンブリとが示されている。PVDからの残留物質である「金属化口縁(metallization lip)」により、圧痕成形と圧力印加(図21にさらに規定される)の限界を推測し規定する。
【0055】
生産力のあるソフトリソグラフィの実行:低揮発性で、表面張力の強い溶媒の薄層をソフトキャストポリマまたはテンプレートおよびスタンピングによって形成された形状に適用することができる。溶媒は、(1)金属とポリマの相互作用の動的摩擦を制御する潤滑剤として、(2)(i)スタンピングの力を受け取って送り、(ii)テンプレートとの直接接触からポリマを絶縁し、(iii)ポリマ内に沈むテンプレート全表面の誘発力を平衡に保つ、非圧縮性の薄膜層として機能する。これらの因子は、反復する正確な形状の複製に寄与し、テンプレートと生成物の双方に対する損傷を最小化する。ソフトリソグラフィと薄膜製造(例えばLangmuir−Blodgett、多層静電気、物理化学自己集合等)の現行分野の手法は、この目的のために実行されることを示唆されている。
【0056】
図21は、ソフトリソグラフィによるプラットホーム製造を示している。左側には、前に記載されたI.L.(圧痕限界)、A.D.(適用距離)としてテンプレートとプラットホームのコンポーネントが示されている。中央には、最大圧縮点の潤滑層と動的ポリマの圧縮限界の形状が示されている(見やすいようにテンプレートが取り除かれているが、存在が暗に示されている)。流体静力学的熱圧縮の限界が示されている(桜色)。右側には、テンプレートにより規定された圧縮限界を越えるキャスティング後の弛緩作用(緑色の曲線)によるポリマ形状の収縮変化が示されている。
【0057】
アドレス可能ポリ核酸塩基構造のハイブリダイゼーションベースのアセンブリ:前述されるように、触媒に寄与するプローブのアドレッシングのためのポリ核酸塩基部位は、幾何学的な方法で製造することができる。DNAウィービング、折り紙および自己集合した足場(Scaffolds)などの現行分野の方法は、3DAAを構成するのに用いることができ、当業者の知識がこれらの技術を記載する上記参照した出願と組み合わせられる。この技術の新規で優先的な改良はハイブリダイズされたポリ核酸塩基の一般に矩形の「シート(sheets)」の設計と製造であり、それはPNAと、集合したDNAの構造に不可欠な他の修飾された部分とを組み込む。個々のオリゴヌクレオチド鎖の配列は、PNAと他の部分が得られるアセンブリの所望の部分および優先的に規則的に繰り返す部分でアドレスされるよう設計されている。
【0058】
図22は、2Dアドレス可能なアレイのDNAウィービングベースの自己集合を示す。左側には、オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションから構成され、規則的な六角形アレイを生成する例示的な3DAAが示されている:100アドレスブロックの各々は2D矩形シートに織り込まれる。中央には、ハイブリダイゼーションによりアドレスブロックに織り込まれた幾何学的に反復するPNA部位の例示的パターンが示されている(色なし)。右側には、はしご(非螺旋構造)の例示的なPNA配列を示すアドレスが示されており、SERとHISの直交塩基が3D軸中心に半径方向に向いたステロールベースのリンカによりアドレスされる(図16を参照)。
【0059】
幾何学的形状に一致する3DAA構造の改良:織り込まれたか、さもなければ自己集合したポリ核酸塩基のサブアセンブリを製造することができ、これは図17および図18の黄色の六角形シートによって示されるメインのアドレス可能アセンブリに不可欠であり、またはそれから切断可能である。(1)直交する物理化学官能基の半径方向のアドレッシングと、(2)封入体への取り付けとの双方に適用可能な形状に2Dシートを適合するための例示的な戦略は、以下を含む:(i)終端部または介在する中央部分の「壁(walls)」を形成する同一または類似する幾何学パターンと、(ii)アドレス可能構造に不可欠な1またはポリ核酸塩基「補強材(braces)」と、(iii)例えば特異的アデノシル塩基とチミジン塩基との間の(シクロブタン−ピリミジン)ダイマのソラレン媒介生成による3DAAの部分の部位特異的な「補強(stiffening)」とを含む。
【0060】
図23は、3Dアドレス可能アレイのDNA形状ベースのアセンブリを示している。左側には、2Dシートを所望の半円筒構造:十分に織り込まれた垂直の「壁(wall)」(淡緑青色)および二本鎖「補強材(braces)」(青色+黄色)に「折り畳む(folding)」ための例示的な選択が示されている。右側には、3DAAの形状に依存し、封入体に取り付く触媒官能基の半径方向の配向が示されている。図面は、標的部位(赤い標的)へのアドレス(緑色)とその直交官能基(無色)の「完全な(perfect)」配向を示唆している。示唆される配向考察と共に、他のアドレス(紫色とティール色)の「不完全な(imperfect)」配向が示されている。リンカに影響する再配向考察と他の設計が示唆されている。
【0061】
3DAA構造の触媒官能基の設計、官能基化およびアセンブリ:SSDC触媒の設計の一部は、前にモデル化されたメカニズムの触媒に寄与する物理化学官能基のアドレッシングである。3D構造を容易にするサブアセンブリによって恐らくアドレス可能アセンブリの優れた製造が与えられ、直交官能基の所望の構造、アドレッシングおよび配向を維持し容易にする製造された封入体への取り付けを今後設計することができる。
【0062】
物理化学官能基を有する個々のアドレスとアドレスブロックがモデリングによって決定された後、例えば純DNAオリゴヌクレオチドとssDNAおよびPNAの共重合体とからなるポリ核酸塩基鎖を合成することができる。塩基組成は、所望の幾何学的パターン(例示的に記載されるように、規則的な六角形)、充填距離、弾性率および折り畳み構造に先立つ初期2D「シート(sheet)」の外形寸法によって決定することができる。直交官能基、例えば、アドレスを規定するアミド骨格官能基化PNA部分は、構造化ssDNA要素に共重合することができ、ここで鎖の後者の部分がPNAベースのアドレスの方向と配置の足場として働く。
【0063】
図24は、ハイブリダイズされたポリ核酸塩基ライブラリからの触媒官能基の堆積構造を示している。上部には、図16および図22で記載されたαキモトリプシン触媒官能基の例示的なはしご(非螺旋)構造が示されている。ステロール/アルカロイド/多環ベースのリンカ要素は、特定の残留物でSER(水酸基)とHIS(インドール/イミダゾリック)官能基を橋渡しし、官能基の可動域を制限する疎水的相互作用により方向的な完全性に寄付する。下部には、純粋構造的(黄色)および混合構造的かつ機能的+足場要素(青色、青+緑を塗られている)を含む例示的なポリ核酸塩基ライブラリが示されている。
【0064】
取り付けるアセンブリと固体相基盤の設計および官能基化:燐酸ジエステルおよびアミノ骨格にそれぞれ重点を置く、DNAおよび他のポリ核酸塩基の修飾のための当該分野の標準的な方法論が多くあり、それは立体構造の受容的および保護的な封入体への3DAAのさらに有効な固着および取り付けを促進にする。同様に、様々な表面および/または封入体官能基化の選択肢は、「単純(plain)」(燐酸ジエステル骨格)または修飾されたDNAの固着および取り付け用の材料の物理的、化学的および生化学的な修飾について存在する。
【0065】
米国特許出願第61/086,633号は、リトグラフされたストレプトアビジン(SA)、例えば製造された封入体上に直接固着されるリンカにより選択的に、またはリトグラフされたビオチンと10ナノメートルスケールのSAビーズにより間接的に、末端でビオチン官能基化される3DAAの能力を明記している。この方法論は、適切に他のレセプタ・リガンドシステムに拡張することができ、ジゴキシゲニとその抗体(抗DIG)、他の抗体ベースのシステム、同様にポリ−L−リジンおよび陰イオンのリガンドなどのそれほど特殊でない静電気システムを含む。したがって、本記述は3DAA形状保護、例えば固体相へのポリ核酸塩基骨格にさらに適合する取り付けオプションを強調する。後者の概要は十分に立証されているので、最先端技術を越える改良は、既存技術と手順の特定のアプリケーションを含んでおり、それは本書および今後に記載される依存する方法論を介してSSDC触媒の一定の縮尺の設計、改良、活性化、認定、最適化および製造を構成する。
【0066】
3DAAを修飾するための例示的な方法論と、アドレス可能アセンブリの一部の直接および間接固着およびその全体の取り付けのための材料は、以下で記載されるものを含む。
【0067】
1.エポキシ系ポリマへのホスホロチオエート修飾DNAアセンブリの間接取り付け:高分子材料の準安定性エポキシ基は、アルキルジアミンに凝結することができる(表面末端に硬化する)。残りの遊離アミン終端は、アミンに共有結合するためのスクシンイミド基と、メルカプト基に共有結合するためのマレイミド基とを含む二官能基の架橋剤(例えば、第60/918,144号で記載されるようなSSMCC)に付着される。後者は、dsDNAのホスホロチオエート部分に共有結合することができる。
【0068】
2.エポキシ系ポリマへのホスホロチオエート修飾DNAアセンブリの直接取り付け:大量の(P)−アミダイトの溶媒化、およびポリマの界面の溶媒化はアミン媒介エポキシ還元を強化し促進するよう修飾することができ、ポリマへ直接的なアセンブリ骨格の共有結合が得られる。
【0069】
3.エポキシ系ポリマへの(P)−チオエート修飾DNAまたはスルフヒドリル基PNAアセンブリの間接取り付け:高分子材料の準安定性エポキシ基は、水酸基残留物に安定することができ、SN1型反応により第1ハロゲン化物に変換することができる。後者はアルキルジアミンに凝結することができ、これは続いてSSMCCにより官能化されて表面マレイミド基を示す。例えば、PNA第三アミン残留物の結晶残留物への後者の共有結合が取り付けを達成することができる。
【0070】
4.金へのホスホロチオエート修飾DNAアセンブリの間接取り付け:純金(>99.99997%)表面は、金に共有結合するための水硫基、マレイミド基、または他の遊離低減チオール基、およびアミン基を含む二官能基のアルカン(例えば、第60/918,144号に記載されるようなMUAM)に官能化することができる。金表面の硫化後、遊離アミンは遊離マレイミド基を示すSSMCCに共有結合することができる。例えば、dsDNAのホスホロチオエート部分への後者の共有結合が取り付けを達成することができる。
【0071】
5.金への(P)−チオエート修飾DNAアセンブリの直接取り付け:大量の(P)−チオエートの溶媒化、およびポリマの界面の溶媒化は得られる共有結合で金へのDNAの水硫基の酸化を強化し促進するよう修飾することができる。
【0072】
図25は、基盤材料へのポリ核酸塩基の取り付けの例示的な方法論を示している。鎖の図柄は、DNA−PNAアセンブリの骨格修飾残留物と高分子材料との間の複数(間接/水平)および単一(直接/垂直)共有結合がソフトリソグラフィにより生成されることを示している。選択肢4および5は、金薄膜が封入体上へPVDされることを示唆する。
【0073】
触媒強化用の材料の流動様式の設計:多くの製造の選択肢が基盤封入体の成形に適しており、この最終的な形状は、直交する物理化学官能基の位置および配向だけでなく、封入体内および封入体外への溶質(基板、中間物および生成物)の大量輸送による触媒反応の速度を決定する。上述したように、傾斜した終端は、実際のアセンブリ足場の境界層の隣(ここでは純流速=0)の流れを促進するのに用いることができる。あるいは、サブアセンブリは完全に(任意に、受け口へ3DAAの適切な固着および取り付け後の切断可能な端部または中央部として)分配することができ、層状領域の隣接境界層に近い流れを有する連続的な溝をもたらし、ここではレイノルズ数(Re)が非常に小さい(通常10未満)。
【0074】
基盤封入体の選択肢はさらに領域制限を含み、ここでは層流が混合を促進するために意図的に分離される。後者は通常本質的な触媒の流速を増加するが、次のアセンブリへの流れを遅らせる可能性により全基盤変化率を引き下げる危険性がある。図11の右側で示唆されるように、乱流は制限領域の触媒を増加したが、さらに次の封入体への下流の流れを複雑にし、ここでは、示した溝のように、層流が初めに必要である。
【0075】
通常、増強された流量(VFR)は、触媒アセンブリを含む封入体内の溶解された溶質として基板物質移動の速度を増加するため触媒反応速度を増加するよう変える。この増強は、既知の設計された触媒速度、特に触媒反応プロファイルが完成するのに必要とされる有限の滞留時間(解離定数Kdで規定されるように)で調整しなければならず、さもなければ過度のVFRは、直交する化学官能基および/または物理化学官能基が設計どおり実行しないため触媒反応速度を減少する。しかしながら、生物酵素の大抵のKdの時間スケールはナノセカンドのオーダであるため、混合を最大化することが最大触媒反応速度に望まれることは一般的である。
【0076】
境界層に直接近い流れを増強するための暗黙のトレードオフが存在する。前述されるように、「壁」、「補強材」または他のサブアセンブリは、模倣されている酵素の活性部位に似ているソフトリトグラフされた封入体に適合する形状へ2Dアドレス可能アセンブリを適切に折り畳む、さもなければ平らにする必要がある。例えば、連続的な溝は利用できる流れを最大化するが、触媒反応アセンブリの折り畳みに実行可能な選択肢を提示しない。織り込まれた壁はアセンブリを適合するための選択肢を提示することができるが、触媒部位内および触媒部位外への流れを遅らせるであろう。限られた数の不可欠でハイブリダイズされた「囲い(fence)」状のサブアセンブリで構成される支柱は、境界層近くの流れに最小の影響を与えるアセンブリ形成の選択肢を提示することにより妥協案を形成することができる。
【0077】
図26は、アセンブリ製造方法に応じた境界層の流れを示している。左側には、各3Dアセンブリを支持する基盤の連続溝(水色)、傾斜および区画された溝(紫色)、および部分的に補強された溝(赤色)の上記隣接流量の動作が推測され一般化されている。全て中心に近い流動様式は、アセンブリ設計のため層流(Re<10)のままである。テキストで示されるように、連続溝はほぼ一定のReを維持するが、区画された溝または補強された溝は、異なる程度に流れを遅らせる。右側には、制限する溝型の封入体内および封入体外への境界層流が示され推測されている。3DAA(暗色で表わされた直交官能基を有する)は、溝の終端の制限領域に優先的に取り付けられ、ここでは乱流(Re>25)が促進され混合と触媒活性を増強する。
【0078】
触媒増強用の3D大量流システムの設計:多くのマイクロ乃至メートルスケールの製造の選択肢は、前の章で記載されたナノスケールの流動様式の最適化により触媒と触媒反応の回転率を強化する製造工程に完成した3DAAベースのSSDC触媒を含めるのに適している。これらの選択肢の多くはこの分野で標準的であり、したがって本書に限られた方法のみ記載され、容積測定のバルク流を制限する領域で一般的であり、ここでは境界層の層流がサブミクロンスケールで促進される。2つの要素がこの戦略で支配する。[1]純バルク流速は、混合と処理能率を強化するために最大化され理論的に最大Kdまたはそれに近い値で触媒を行う。[2]低いReの境界層を促進する制限されたバルク流は、本質的な触媒に適切なTrを提供するために隣接層に近い物質移動速度を低下させるよう設計される。この流動様式は、制限流の空間と幾何学的形状で誘発される高いせん断力により生物酵素に破壊的であるか、さもなければ不適当であることを理解されたい。
【0079】
一旦KdとTrが生物条件下で処理システムで最適化されれば、温度上昇、極度のpHとpl、より速い流速およびさらに制限形状を含む生物条件を超えるパラメータと、タンパク質ベースの酵素(例えば、重金属、イオン性液体、水性液有機溶媒の多相システム処理と乳化処理)に潜在的に傷つける非生物補助因子の存在とが、−さらに他のシステムの触媒作用を最大化すると知られており−封入体に支持された触媒アセンブリに過度に損傷することなく予想どおりに実行することができることを理解されたい。
【0080】
先行技術と異なり、本発明は、既存技術と手順の特定のアプリケーションを提供することができ、それは本書および今後に記載されるフロージオメトリおよび素子を介してSSDC触媒の一定の縮尺の設計、改良、活性化、認定、最適化および製造を構成する。例示的な工学方法論は任意の素子またはバルクスケールの製造を含んでおり、それは、流速、Reおよびフロープロファイルを介して3DAAアレイの触媒反応速度を最大化し、それは処理が発生する条件下で理論的な最大値のKdに近似する。
【0081】
一般的な層流様式による触媒の強化に加えて、ビーズ、充填カラム内へ封入されるアセンブリのアレイを含め、処理デバイスのフィンと壁を混合することによって、制限流の幾何学的形状、回転率も増加することができる。これらの選択肢は、基板が触媒と出会い、物質移動が生じるのに利用可能な表面積を最大化することにより触媒を強化することができる。これらの選択肢は、(i)全製造工程の並列部分または連続部分として別々で直列の制限流システム、(ii)特定の態様もしくは触媒反応処理の一部、またはその変形を実行する別個のユニットとして反復的または(iii)連続的な制限流システムに組み込むことができる。
【0082】
図27は、アセンブリレベルで境界層流を増強するよう設計された素子を示している。左側には、下流に流体流を追い込み、コイルと壁(双方とも暗灰色)との間の短距離の点の幾何学的形状で制限流を連続的に促進するよう大量の溝を彫られた対称波状コイルが示されている。中央には、流体流を下方へ追い込むよう螺旋状に大量の溝を彫られた非対称スクリュが示されている。半径方向の非対称は、境界層と大量の液体の縦運動と同様にねじれを促進することにより混合を強化する。右側には、標準的な直列、連続タービン型混合素子が示されている。
【0083】
本発明は一本鎖次元的構築の方法として記載された。上記記載は本発明の原理の応用の単なる例示であり、本発明の範囲は明細書に照らして観察される特許請求の範囲により決定されることが理解されるであろう。本発明のその他の変形および変更が当業者に明らかであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体の分子スケールアセンブリの方法と装置に関し、核酸塩基含有ポリマの高密度で、幾何学的にパターン化され、二次元および三次元のアドレス可能アセンブリの生成、およびそれらと互換性のある形状の構築に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は以下の出願に関し、これらの各々が参照により本書に組み込まれる:2007年3月15日提出の米国仮出願第60/918,144号;2007年8月30日提出の米国仮出願第60/969,154号;2007年11月6日提出の米国仮出願第60/985,961号;2007年11月6日提出の米国出願第11/936,045号;2008年2月28日提出の米国仮出願第61/032,118号;2008年3月14日提出のPCT/US08/57013号;2008年4月10日提出の米国仮出願第61/043,981号;2008年4月23日提出の米国仮出願第61/047,201号;2008年4月29日提出の米国仮出願第61/048,599号;2008年6月13日提出の米国仮出願第61/061,555号、2008年8月6日提出の米国仮出願第61/086,633号。
【発明の概要】
【0003】
一本鎖次元的構築に基づく(時に本書で「SSDC」といわれ、これは米国ニューメキシコ州アルバカーキのlncitor LLCの商標である)触媒の生成は、一本鎖DNA(ssDNA)、ペプチド核酸(PNA)、リボ核酸(RNA)、またはポリ核酸塩基で見つけられる他のアドレス(従来、上記の何れか)の製造に依存することができ、それはナノスケールで幾何学的に正確で、複製可能で、有益な手法で組み立てられる。このアドレスは、三次元(3D)空間に配置するためにワトソンクリックハイブリダイゼーションにより相補的ポリ核酸塩基プローブを局在化し、物理化学基は、(i)酵素のような変換生物触媒(transbiotic catalysis)と、(ii)有益なナノスケールの要素と素子の2Dおよび3D構築と、(iii)超分子アセンブリと、(iv)ハイブリダイゼーションベースの局在化および集合に依存する他のアセンブリと、(v)この素子の何れかおよび全ての組み合わせとの発見と開発を容易にする。
【0004】
本書および本書で組み込まれる出願で記載されるように、SSDCは、本方法で想定され、適用され、および実行される場合、大規模かつナノメートルで正確に複製可能なポリ核酸塩基の高密度の三次元アドレス可能アレイを生成することができる技術に依存する。この関連技術は、(1)光電子ビームリソグラフィと、(2)3Dパターンが液体またはコロイドから固体への相転移により複製されるソフトリソグラフィと、(3)リンカにより付着される物理化学基を有するポリ核酸塩基プローブと、(4)相補的および「鏡像(mirror−image)」ポリ核酸塩基パターン複製と、および本書の目的である、(5)製造の各段階で3D高密度アドレスのパラメータを初期および最後に規定するポリ核酸塩基の自己集合および/または直接結合とを含むことができる。
【0005】
本書および本書で組み込まれる出願に記載されるように、SSDCはテンプレートの構築で始めることができ、この要素はポジティブおよび/またはネガティブに構築された固体材料の3D基盤と、基盤の輪郭に適合する自身にリトグラフされたポリ核酸塩基とを含む。この構築は多くの生成物のプラットホームの製造の基盤とすることができ、これは、縮小した量の複製を促進する材料を利用して、テンプレートの基盤形状とポリ核酸塩基配列の鏡像パターン複製により生成することができる。テンプレート生成の目標は、先のマスタと後のプラットホームとの双方に相補的な配列アドレスの骨格ベースのリソグラフィであるので、テンプレート製造の方法は、初期段階のマスタからのポリ核酸塩基パターン複製に基づくかもしれないし、基づかないかもしれない。
【0006】
図1は、ポリ核酸塩基の配列ベースのパターン複製と幾何学形状ベースのパターン複製の2D描写である。マスタ基盤(パステル色)は、リソグラフィおよび/またはポリ核酸塩基鎖のアセンブリを支持する材料(深紅色)でコートされた凹みで輪郭を描く。左側:不変テンプレート(黄緑色;ポリ核酸塩基は赤で塗られている)は、相補的塩基のハイブリダイゼーションおよびリトグラフされたマスタパターンの複製により構成される。右側:基盤は、マスタからテンプレートのやり方と類似の手法で生成され、そこではポリ核酸塩基配列&パターン形状と、3Dの輪郭および形状とが「鏡像(mirror−image)」フォーマットで複製される。テンプレートはプラットホームの所望アドレスでハイブリダイズされ、後者は圧痕成形、薄膜化(図示されるように、紫色、灰色、緑色、ハッチングされた層のオーバーレイ)、および他の技術により製造される。
【0007】
SSDCによる基盤触媒は、一般に生成物のプラットホームである封入体内で触媒を促進する物理化学基の3D空間における正確な局在化に依存する場合がある。この基は一般に、プラットホームの相補的ポリ核酸塩基アドレスにハイブリダイズするポリ核酸塩基プローブの骨格に付着されるリンカの末端上にある。アドレスの幾何学的パターン(記載された生成物の手法に基づくテンプレートからのそれらの優れた複製に応じて)は、触媒基の3D配向と空間的位置を決定する。そのため、(i)縮小触媒反応生成物の優れた生成、(ii)それらの活性の検定、(iii)信頼できる生成物と複製、(iv)要素分析およびベクトル分析による正確なモデル化、およびコンピュータプログラムにより一般になされる他の手段は全て、好ましくは重要な側面として反復する幾何学的パターンと共に−ポリ核酸塩基のパターンの初期段階の生成に依存することができる−このアセンブリは、オリジナルマスタまたは記載されるような生成物テンプレートへのリソグラフィに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、ポリ核酸塩基の配列ベースのパターン複製と幾何学形状ベースのパターン複製の2D描写である。
【図2】図2は、アセンブリ:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。
【図3】図3は、アセンブリ:六角形のパターンとジグザグアドレスの概略図である。
【図4】図4は、完成したテンプレート:四角形のハッチングパターンから破線のアドレスの概略図である。
【図5】図5は、設計:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。
【図6】図6は、レベル1のフォトマスクを示す図である。
【図7】図7は、レベル2のフォトマスクを示す図である。
【図8】図8は、レベル1のフォトマスクで露光した後のコートされた基板を示す図である。
【図10】図10は、残りの感光材料を除去した後の同じ基板を示す図である。
【図11】図11は、レベル2のフォトマスクを用いた処理後の同じ基板を示す図である。
【図12】図12は、別のコーティングを塗布した後の同じ基板を示し、例えば5nmのTiと15nmのAuを含むコーティングの堆積を示す図である。
【図13】図13は、感光材料の除去後の同じ基板を示す図である。
【図14】図14は、上記処理後の基板の平面図である。
【図15】図15は、上記処理後の基板の三次元図である。
【図16】図16は、二次元の不均一触媒作用のSSDC戦略の実施例である。
【図17】図17は、単純な分解酵素の触媒部位の形状近似物を示す図である。
【図18】図18は、触媒作用の一般的なV字溝への形状近似物の変化を示す図である。
【図19】図19は、一般的なV字溝の基盤のソフトリソグラフィのスタンプの設計を示す図である。
【図20】図20は、ソフトリソグラフィのスタンプ(テンプレートアレイ)の製造と準備を示す図である。
【図21】図21は、ソフトリソグラフィによるプラットホーム製造を示す図である。
【図22】図22は、2Dアドレス可能アレイのDNAウィービングによる自己集合を示す図である。
【図23】図23は、3Dアドレス可能アレイのDNA形状による直接結合を示す図である。
【図24】図24は、ハイブリダイズされたポリ核酸塩基ライブラリから触媒機能の堆積構造を示す図である。
【図25】図25は、基盤材料へポリ核酸塩基を取り付けるための例示的な方法を示す図である。
【図26】図26は、アセンブリ製造方法に応じた境界層の流れを示す。
【図27】図27は、アセンブリレベルで境界層の流れを強化するよう設計された素子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一般に中位の長さのssDNAオリゴヌクレオチド(100−1000塩基;完全伸展で約50−500nmの長さ)のライブラリは、ある条件下で、それらの自己集合の結果の態様として、アドレス可能位置、すなわちハイブリッドされていないポリ核酸塩基部位の反復する幾何学的パターンを有する安定したアセンブリを自発的に形成するよう設計することができる。以下で記載される独立した技術を利用すると、ポリ核酸塩基のナノメートルで正確な2Dおよび3Dパターンは−従来「アドレス可能アセンブリ(Addressable Assemlies)」といわれ−以下のマスタおよびテンプレートのリソグラフィに関して高度の均一性、再現性および有用性で製造することができる:
1.相補的ポリ核酸塩基部分のワトソンクリックハイブリダイゼーション、
2.アセンブリの各ステップで最適化され、管理されたハイブリダイゼーションを容易にする大量の溶液条件、
3.この分野で標準のレセプタ−配位子による生化学技術、
4.自己集合および局在化をさらに促進する物理的条件および物理的成分、
5.アセンブリのリソグラフィを容易にする界面条件、静電気条件および溶媒化条件。
【0010】
本発明は、以下のように十分記載される様々な現行技術と互換性をもつ:(i)原子間力またはディップペンナノリソグラフィ(DPN)、(ii)メニスカスまたは他の位相差によるポリ核酸塩基の拡大、延長または引き伸しの減少、(iii)iiiの達成のための電気、磁気、光学、慣性および他の場並びにエネルギの使用、この場がポリ核酸塩基鎖または固体物体−一般に鎖の末端に固着されたビーズに作用しているかどうか、およびこれが光感受性または磁化率を有するかどうか、(iv)所望の構造を容易にするリトグラフされたパターン内またはパターン上のポリ核酸塩基鎖の拡大、または(v)上記依存しない技術の任意の組み合わせもしくは変形。
【0011】
図2は、アセンブリ:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。左側には、隣接鎖に規則的な相補性を有し、正反対に対向するポリ核酸塩基(灰色と青色、色は配列ではなく、配向を指す)が示されている。密接した重複領域は、ハイブリダイゼーションの部位を表わす。右側には、ハイブリダイゼーションのない部位(灰色のポリ核酸塩基対して緑色;青色に対して赤色)に相補的なオリゴベースの位置が示される。全ての相補的なオリゴベースは、同じ配向である。
【0012】
図3は、アセンブリ:六角形のパターンとジグザグアドレスの概略図である。左側には、図2のものと異なる隣接鎖相補性を有する正反対に対向するポリ核酸塩基が示されている。前述のように、密接するオーバーラップはハイブリダイゼーションの部位を表わす。右側には、ハイブリダイゼーションのない部位(灰色に対して緑色;青色に対して赤色)に相補的オリゴベースの位置が示されている。近接したアドレスブロック(垂直方向)内の全ての相補的オリゴベースは同じ配向である。
【0013】
一般に、大きな配列プール内では、たった1つのアドレスにハイブリダイズするプローブの設計は−例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または部位直接突然変異生成、部位特異的ターゲティング、マイクロアレイなどの技術に基づく他のプライマについて−オリゴベースの長さの約21−27の塩基の配列を必要とする。25量体のアドレスが適切である場合、上記例示的なアセンブリで得られるハイブリダイゼーションは、25塩基対の長い未ハイブリダイズ部位の幾何学的に正確なグループ分けを示し、それは約12.5nmの長さであり、配列設計および意図したアドレスパターンに基づく類似距離または短距離だけ離れている。
【0014】
これらの結果として得られるアドレス可能アセンブリ(さらに多くの2Dパターンおよび3D形状を生成することができる)は、この技術に関する現行技術の新規で潜在的に革命的な改善を提供する。本発明の幾つかの実施例のアプリケーションが後述される。
【0015】
アプリケーションA:マイクロプロセッサ産業に関し、このアセンブリでリトグラフされたプラットホームは、フォトリソグラフィの最先端技術による縮小製造に現在適用可能な最も小さな形状の1/16という差別化されたサイズ単位を含む。すなわち、遠紫外線または液浸リソグラフィにより製造された片側50nmの特徴は、カーボンナノチューブおよび100分子以下で作成された電荷運搬素子または光素子などの構成要素のサイズの16倍であり、それは25量体(12.5nm)のオリゴベースの線形骨格で官能化することができる。要するに、ポリ核酸塩基の3Dアドレス可能アセンブリを生成する能力は、現在可能なものより大規模な更なる構成要素を有するマイクロプロセッサを生成する能力を提供する。
【0016】
アプリケーションB:超分子アセンブリおよび全縮小製造産業に関しては、プラットホームは今では長さのスケール(それらの短軸において、図2では水平、図3では垂直)に近づいており、化学反応がそれらの変化率を上昇する。アドレス可能アセンブリにより提供される正確さと巧妙さと共に反応的な化学官能基を設ける性能は、バルク相またはこの正確性がない中間層の反応を始める空間の非特異的側面を除去する。適用可能なプラットホーム基盤およびプローブに官能化された基と共に、このアドレスの近接度は、液相バルクのスケール合成とカップリングベースのアセンブリにさらに必要な直交保護のニーズをなくす。
【0017】
アプリケーションC:界面合成およびテンプレート合成産業に関しては、現在「高密度アドレス可能アレイ(high addressable arrays)」が存在し、これが本書で記載される技術の正確性と規則性を示すことは知られていない。現在適用されるテンプレート合成ではこの組立作業書がなく、かつ安定した界面条件でそのアプリケーションがないことが、液相中の合成の必要性のため−製造することができる生成物の形態を著しく制限し、現行の技術が付加的な脱ハイブリダイゼーションと再プローブについてテンプレートの再利用性を維持する手法で反応基からポリ核酸塩基成分を隔離することができないため−保証することができる反応の範囲も著しく制限する。
【0018】
アプリケーションD:触媒を必要とする産業に関しては、超高密度であり、幾何学的に正確なアドレス可能アセンブリの潜在的な利点は、以下および続く文書に含むされるだろう。
【0019】
本発明の例示的な実施:アドレス可能アセンブリの目的、設計、製造およびリソグラフィは、本書で記載される。前述された依存技術:ハード(ビーム)リソグラフィとソフト(ポリマ)リソグラフィ、ハイブリダイゼーション溶液、レセプタ−リガンド生化学、物理学的(電磁気、慣性および液体ガス界面)処理および摩擦学的(IES:固体−液体界面、静電気的および溶媒化)処理は、例示として含まれる。アドレス可能アセンブリの設計を助け、最適化するコンピュータベースのプログラムおよびアルゴリズムなどの他の依存技術と、品質決定のための原子間力、走査型または透過型電子顕微鏡(AFM、SEMおよびTEMのそれぞれ)の必要性は、本記載では暗黙的である。
【0020】
目的−不変テンプレートの生成:この実施例では、ポリ核酸塩基の配列とパターンによるプラットホームの縮小製造、および3D形状の複製に適切なテンプレートが生成されることが望まれる。テンプレートは、多くの(例えば数十億の)同一の凸面の延長部のアレイであり、その長軸に沿って切除された円筒の一般化された形状をそれぞれ有し、長さ約150nm、幅30nmおよび高さ15nmの寸法を持つ。各ユニット形状は、以下の方法でアドレス可能アセンブリの「水かき(webbing)」で覆われることが望ましい:(1)テンプレートユニットの使用可能な表面積を最大化する、すなわち、半円筒の表面積の大部分に沿ってアドレス部位を最大化し、(2)表面官能基化、ポリ核酸塩基骨格修飾および溶媒化処理により−テンプレートユニットへアセンブリをリトグラフし、(3)相補的パターン複製を保証する機能を維持する、すなわち、アセンブリがリトグラフされて「骨格側を下げ(backbone side down)」かつ「塩基が上方へ向かう(bases pointing upwards)」。
【0021】
テンプレートは十分弾力性があり、一定の縮尺に製造する優れたスタンピングベースのプラットホームに抵抗するのを保証するため、材料は10nmのチタンと5nmの金を蒸着されたSi(100)とすることができ、−これは高さ方向の大部分を占めるであろう。テンプレートアレイは、双方の軸上50nm毎に150×30×15nmの円筒形状でリトグラフされて、生産性を最大化すべきである。次いで100cm2のテンプレートアレイは、プラットホームスタンピングのバッチ当たり約1マイクロモルの生産能力を示さなければならない。
【0022】
図4は、完成したテンプレート:四角形のハッチングパターンから破線のアドレスの概略図である。凸面テンプレートユニットの等高線図は、ハードキャストシリコンから製造され、チオアート骨格の25量体オリゴDNA(赤および緑)を受け取るよう[Ti]サポート[Au]でコートされた。ssDNAは、マスタアセンブリによるハイブリダイゼーションによりテンプレートユニットについて配置された。
【0023】
図2のように、四角形のハッチングパターンで製造されたアドレス可能アセンブリを用いる場合、約12.5nmの間隔を置いた12.5nmの長い25量体アドレスが50nmにつき4アドレスを表し、150nmの長い延長部または1つの軸上の封入体で12アドレスを表す。30nmの直径の半円が約4アドレスを受け入れることができるようにその外周部付近をリトグラフされた。したがって簡単なテンプレートユニット上のアドレスの総数は、ハイブリダイゼーションを適用可能な約50部位である。
【0024】
プラットホーム製造に関しては、テンプレートにリトグラフされたホスホロチオエート骨格ssDNAsに相補的なポリ核酸塩基は、ソフトキャストポリマに移され、圧痕と、凹形状を形成する簡略キャスティングと、テンプレートDNAからプラットホームアドレスを切り離す加熱と、テンプレートアレイの除去と、プラットホームのハードキャスティングとによってインプリントされる。
【0025】
設計−テンプレートのアドレス可能アセンブリ:安定した四角形のハッチングパターンのアセンブリは、半円筒周りに従うよう設計され、異なる溶媒化条件により静電気による位置決めと最終的な共有結合媒介リソグラフィのため固着点が局在化され、配向される。リトグラフされた生産物が概略的に後述される。
【0026】
図5は、設計:四角形のハッチングパターンと破線のアドレスの概略図である。上部には、テンプレートユニット−凸面の半円筒上に設けられた例示的で、簡単なアセンブリ(短縮した)が示されている。予め作成されたアセンブリ、ハイブリダイズおよびハイブリダイズされてない領域の組み合わせは、テンプレートユニットの製造形状に3Dで一致するよう設計される。アセンブリの端部(図示せず)はオリゴマーで密閉され、形状の完全性の喪失を防止し、かつ構造に弾力性を加える。1つの中心束の5’終端(紺色)と、その相補の3’終端(水色)は、10nmのストレプトアビジンビーズ(からし色)を付着するためにビオチン化される。下部には、リトグラフされたアドレス部位(赤および緑)を有する完成したプラットホームの平面図が示されている。リトグラフされたビオチンまたは堆積されたビオチンの固着点の前の位置は、プラットホームユニットの輪郭に対する基準のために設けられる。各25量体のアドレス可能部位の位置は、テンプレートまわりのアセンブリ上のハイブリダイズされてない部位に相補的である。
【0027】
適切な形状の生成:図6乃至図15は、ナノメートル&ミクロンスケールで形状を生成する1つの方法を示しており、それはssDNAラインまたはdsDNAウィーブで活性化することができ、様々な分子構造を作成する。図示される処理は結合基板として金を示しているが、ポリマまたは他の材料などの他の基板も可能である。この実施例は、構造形状でも材料でも限定されるよう意図されておらず、単に実施例として用いられる。当業者は、図示する処理の変形例を認識するであろう。
【0028】
図6は、レベル1のフォトマスクを示す図である。フォトマスクは、実施例として、約300nm離れた約120nmの幅のラインを含むことができる。このラインはマスクの1寸法を覆うよう延在することができ、ライン/分離パターンがマスクの別の寸法を覆うよう繰り返される。
【0029】
図7は、レベル2のフォトマスクを示す図である。フォトマスクは、実施例として、200nmの長さで約140nmの幅の要素のグリッドを含むことができ、幅の寸法に沿って280nm離れ、長さの寸法に沿って200nm離れている。パターンはマスクを埋めるよう繰り返すことができる。レベル2のフォトマスクは、レベル2のフォトマスクの要素がレベル1のフォトマスクのラインと実質的に整列するよう設計することができる。
【0030】
図8は、レベル1のフォトマスクで露光した後のコートされた基板を示す図である。基板、例えばシリコン基板は感光材料で被覆することができ、次いでコートされた基板はレベル1のフォトマスクを通る光に晒される。露光領域の除去後、基板はレベル1のフォトマスクに実質的に対応するコーティングが残る。
【0031】
図9は、等方性エッチングなどによるエッチング後の同じ基板を示す。レベル1のフォトマスクによりマスクされた領域は感光材料により保護され、他の領域は基板の生地より下までエッチングされている。
【0032】
図10は、残りの感光材料を除去した後の同じ基板を示す図である。基板は、当初の基板表面と実質的に同じであるレベル1のフォトマスクのラインに実質的に対応する領域を有する。基板は、当初の基板表面より下までエッチングされたレベル1のフォトマスクの分離スペースに実質的に対応する領域を有する。
【0033】
図11は、レベル2のフォトマスクを用いた処理後の同じ基材を示す図である。基板は感光材料で被覆することができ、次いでコートされた基板はレベル2のフォトマスクを通る光に晒される。露光領域の除去後、基板はレベル2のフォトマスクに実質的に対応するコーティングが残る。レベル1とレベル2のフォトマスクは対応する形状を有するので、当初の基板表面より下までエッチングされた領域はレベル2のフォトマスクで処理した後に露光されて残すことができる。
【0034】
図12は、別のコーティングを塗布した後の同じ基板を示し、例えば5nmのTiと15nmのAuを含むコーティングの堆積を示す図である。コーティングは露光面に付着し、これは残りの感光材料、当初の基板表面より下までエッチングされた領域、およびレベル2のフォトマスクによって露光されて残った当初の基板表面の部分に対応する。
【0035】
図13は、感光材料の除去後の同じ基材を示す図である。感光材料により覆われた領域は金属コーティングを有しないが、そのように覆われなかった領域は金属コーティングを有している。
【0036】
図14は上記処理後の基板の平面図であり、図15は三次元図である。基板は、図12および図13に関して論じられた処理後に被覆されて残ったその領域を除いて金属コーティングがない。従って金属を被覆された領域は、制御可能な要素間の間隔(この実施例では、一貫したサイズ間隔)で、制御可能なサイズの要素(この実施例では、一貫したサイズの要素)のグリッドを形成する。
【0037】
記載されたようなフォトマスクは、この分野で既知の技術を用いて実現することができる。例えば、この技術は一般に半導体素子の製造に用いられている。感光材料はこの分野で既知であり、例えばフォトレジストは半導体素子の製造でパターン形成するのに日常的に用いられている。フォトマスクと感光材料を用いる基板処理およびコーティング処理は、半導体素子の製造で一般に用いられている。電子ビームパターニング、集束イオンビームリソグラフィ、X線リソグラフィおよび分子インプリンティング法などの他の加工技術もフォトリソグラフィの代わりに用いて所望の形状を生成することができる。
【0038】
形成されたプラットホームに直接取り付けられる自己集合アドレス:本発明はさらに、触媒と他の有用なナノスケール生成物を構成するために、ポリマを含む核酸塩基の三次元アセンブリ(3Dアドレス可能なアセンブリまたは3DAAという)と、固体またはコロイド相基盤内へのそれらの組み込みの製造方法を含む。3DAAsの設計、組み立ておよび製造の簡易化が特に強調されたく、一本鎖次元的構築(SSDC)に基づいた不均一触媒の構築のステップ数は、上記で参照された出願の幾つかに記載されているように、大幅に低下し技術的に簡易化されている。本書で強調される特定の改良は、3DAAの形状と構造を安定させる規定された方法であり、基盤または構造の骨組みとして働く固体相または安定キャスト相が、反応生成物の幾何学的な完全性と触媒活性に著しく寄与する。
【0039】
この方法に従う製造の全般的な概要は、以下のステップにより一般化することができる:
I.一本鎖DNA(ssDNA)の前もってハイブリダイズされていないポリマと共重合体、ペプチド核酸(PNA)または他のポリ核酸塩基は、コンピューター支援による配列設計と構造予測を用いて合成され、意図した三次元(3D)構造内に自己集合することができる。
II.一般に固体相の凹面の凹みまたはV字溝は一定の縮尺で製造され、3DAAに受容的な位置の数は取り付けを意図した構造のものと一致する。実施例の製造技術は、業界標準のソフトリソグラフィプロセス、業界標準の半導体エッチング処理、およびV字溝の凹形状、一般に凸形状がテンプレートとして用いられるハードキャストスタンプによる他の技術を含む。
III.自己集合したssDNAとPNAは、現在基盤として働く前記ソフトキャストポリマの凹みのアレイと特異的に相互作用し、適合し、安定した静電気結合または共有結合を形成する位置と出くわし、発達することが可能となる。ポリマの3Dで得られるハイブリダイゼーションと、基盤形状の貢献的な共存性とがSSDC触媒を規定する。
【0040】
上記で参照された出願で言及されるように、3DAAの目的、設計、製造およびリソグラフィは幾つかの技術のアプリケーションに依存する場合がある。本発明は、依存の数と程度を減少することができるが、なおハード(ビーム)リソグラフィとソフト(ポリマ)リソグラフィ、バルク溶液条件、物理学的(電磁気、慣性および液体ガス界面)処理および摩擦学的(IES:固体−液体界面、静電気および溶媒化)処理を含む。アドレス可能アセンブリの設計を助け、最適化するコンピュータベースのプログラムおよびアルゴリズムなどの他の技術と、品質決定のための原子間力、走査型または透過型電子顕微鏡(AFM、SEMおよびTEMのそれぞれ)からの恩恵とは、前述したように暗黙的である。
【0041】
本発明は、ssDNA−PNAオリゴマーのハイブリダイゼーションベースの自己集合のアプリケーションを可能とし、それは生理学的条件で三次元的に安定し、幾何学的に正確なパターンを生成し、それはアセンブリ外周および焦点または中心へ内側に向かうほぼ半径方向に直交する骨格を官能化されたPNA部分を取り扱う。この3DAAは、以下の本書で記載される更なる開示により、当該分野のコンピュータソフトウェアの助けを借りて予想通りかつ正確に設計することができる:(i)三次元の物理化学官能基の配向の改善した精度、(ii)上述したように配向された非螺旋状(「はしご」(ladder))構造で共重合したPNAの組み込み、および(iii)目的のV字溝または凹みに3DAA構造の配置を促進するIES因子の組み込み。
【0042】
SSDC触媒の製造は、以下の技法の並列かつ反復的な適用によってコスト的に効果的で、高速で、正確な方法で達成することができる。これらの技術は通常一時的に取り上げられるが、必ずしも完全に依存せず、整っていない。
【0043】
構造的および動的な触媒のモデリング:第1に、関心の酵素または触媒経路は以下に基づいてモデル化される:(i)触媒反応および他の重要なアミノ酸残基の位置と動特性に関する構造生物学と、(ii)遷移状態、電子輸送ベクタ、動的なレドックス状態、超安定媒介物、一時的および永久的な結合形成と分裂が優れている触媒プロファイル。次いでこの情報は、SSDCについて開発された3Dポリ核酸塩基構成に変換され、活性化されたプローブハイブリダイゼーション、リンカの種類と配向、プローブ骨格および直交する物理化学官能基のアドレスのセットを規定する。
【0044】
図16は、不均一触媒作用のSSDC戦略、二次元の実施例である。直交する化学官能基は、αキモトリプシン酵素の模倣(mimetization)に必要である。SER(左上)とHIS(左下)は、ステロールベースのリンカを介してPNAセグメントアドレスのアミド骨格に付着されている。触媒基がない残留物はさらにステロールリンカを有し−ヴァンデウォール相互作用により積み重ね構造をもたらし、触媒基の方向性の配列を改善する。暗に示す流体静力学層(黄色)とカチオン表面(紫色)は、燐酸ジエステル骨格アドレスのポリ核酸塩基(図示されるようにDNA)の静電気取り付け用の硬化したソフトキャストポリマ表面(緑色)のまわりに存在する。
【0045】
触媒の封入の材料設計および製造:触媒に応じて決定される化学官能基(模倣を行う場合、アミノ酸の直交塩基)の3D空間の位置は、上記モデリングによって規定されるように、化学官能基の(ラジアル軸および縦軸上の)構造の一般に円錐形および楕円形の範囲を管理するアドレス特異的プローブとリンカ分子により座標位置を与えられる。次いで一般に凹形状は、高密度アドレス可能ポリ核酸塩基アレイを局在化するための基盤として規定され、触媒機能を成功裏に局在化し配向する。封入体はDNAアセンブリのサイズと形状に近似しており、表面修飾、官能基化、リンカ分子および封入体のV字溝内に3DAAの固着、配置および取り付けを容易にする他の因子と適合する。
【0046】
図17は、単純な分解酵素の触媒部位の形状近似物を示している。A.セルロリティカス・エンドグルカナーゼ1の結合部位、遷移部位、安定部位および解放部位の近似寸法の半円筒の凹み。半径設計は、ssDNAおよびPNAのリソグラフィと、中心軸にほぼ向いた触媒基の指向性配向を組み込むことを意味し、位置決めする活性部位を模倣する。
【0047】
アドレス可能で、幾何学的に規則的な、ポリ核酸塩基アセンブリの設計:設計の基礎としての形状と共に、流体力学的な力と、界面上の大量輸送と、触媒にさらに重要な触媒設計領域外の他の因子とを考慮して、実際のSSDCのV字溝を設計することができ、最終生成物のプラットホーム形状が物理化学官能基を取り扱う最小限の複雑さで触媒として動作するよう最適化される。幾何学的な反復パターンは以下の双方について利用することができる:(i)3DAA設計および製造、これはアドレス位置を予測可能なアプリケーションにより動的な触媒のコンピュータモデリングを明確にし、(ii)3DAAの向上した構造上の強靭性、これはアドレス位置と配向を保護し、固体相またはコロイド相の基盤に対するアセンブリの取り付けを促進する。
【0048】
さらに、折り畳み、強化のため設計されるポリ核酸塩基のサブアセンブリと、アセンブリの他の2Dおよび3D立体構造の決定は、共有結合または非共有結合により合成し統合することができる。このサブアセンブリは、終端ユニットおよび介在ユニットを含むことができ、これは曲げ、折り畳み、補強し、さもなければ意図した触媒モデルと製造された封入体に適合する形状へ通常平らなアドレス可能アセンブリを適合する。
【0049】
図18は、触媒作用の一般的なV字溝の形状近似物の変化を示す。リンカおよびPNAベースの物理化学官能基は、ほぼ円筒状のV字溝を決定する。傾斜した端部は、V字溝部位内へ可溶基材(例えば小さなペプチドと多糖類)の大量輸送を強化し、V字溝部位外へ最終生成物の大量輸送を強化する。半球端壁(傾斜した)と、中心に設けられ、取り外し可能な必須の半球補強材(平面に垂直、図示せず)は青である。亀甲模様(黄色)は正確な縮尺ではない。
【0050】
ソフトリソグラフィに基づく大量生産のテンプレート設計:ハードキャストされ、金属で被覆された形状で、凸面であり、触媒反応のV字溝のものに陰性な基盤は、(実施例として)集束イオンビーム(FIB)、フォト/電子ビームリソグラフィ、ハードキャストリソグラフィプロセスまたはレーザアブレーションによって製造することができる。これはテンプレート、金型またはスタンプとして用いることができ、受容的なソフトキャストポリマまたは他の物質上へ凹形状を反復生成し、それは最終的なハードキャスティングに際して、基盤または封入体を形成するであろう。
【0051】
ソフトキャストポリマのスタンピング中およびその後のポリマ動力学を考慮して、IES因子、例えば潤滑性、摩擦性を強化するためにテンプレートに溝を彫ったり、織り込んだり、さもなければ表面修飾することができ、これは、封入体のソフトリソグラフィベースの生成を最適化する。封入体の有効でコスト的に効果的な製造は、高速で均一な生産を必要とし、損傷なく、または金型もしくは生成物の形状完全性を失わず一定の縮尺の繰り返しで意図した形状を生成する。
【0052】
図19は、一般的なV字溝基盤のソフトリソグラフィのスタンプ設計を示す。左側には、図18に記載された触媒反応V字溝のネガで逆配向の画像が示されている。これは、テンプレート金型のユニット設計の開始点として役立つ。右側には、ソフトリソグラフィを介してV字溝を生成するためのテンプレートユニットの両端部の斜視図が示されている。開始材料は一般にシリコン誘導体(例えばSi(100))であり、(x、y)軸の双方に約150nm離れた「角のある端部のクォンセット(angled end quonset hut)」形状のアレイが、FIB、フォトリソグラフィまたはより高度な方法により製造される。ラインは輪郭を示し、潤滑「溝(grooves)」を示してもよく、これは摩擦管理を強化し、生成物の反復生成を容易にする。
【0053】
大量生産用のテンプレートアレイの製造:複数のスタンプ、またはテンプレートアレイは、ソフトリソグラフィの複数のラウンドで準備することができる。これは、テンプレートユニットの配置や形状に悪影響を及ぼさず、所望の潤滑剤の選択に適合するスタンピング金属(例えばチタン)の薄いが弾力性のある物理的な蒸着層の適用に関係する場合がある。後者は封入体生成物として意図した高分子材料に依存する場合がある。前述したように、直流電流の影響を生成する支持用の金属裏打ち(例えばアルミニウム)は、導電性接着剤(例えば黒鉛炭素をドープしたポリアクリレート)を介して適用される。テンプレートアセンブリは、ローラ、スタンプおよびピール、薄膜化、多層アセンブリ、またはスピンコーターなどの製造工程に組み込みことができる。
【0054】
図20は、ソフトリソグラフィのスタンプ(テンプレートアレイ)製造と準備を示す。左側には、シリコン(fuscia)上のリソグラフィで規定された触媒反応のV字溝の延在する凹形状が示されている。中央には、個々のユニット形状が示されている。導電性接着剤(オリーブ色)の層はテンプレートの底部に適用される。右側には、接着剤を介してテンプレートに取り付けられた[Al]板(水色)と、スタンピング表面上の約10nmの[Ti]のPVDに晒されたアセンブリとが示されている。PVDからの残留物質である「金属化口縁(metallization lip)」により、圧痕成形と圧力印加(図21にさらに規定される)の限界を推測し規定する。
【0055】
生産力のあるソフトリソグラフィの実行:低揮発性で、表面張力の強い溶媒の薄層をソフトキャストポリマまたはテンプレートおよびスタンピングによって形成された形状に適用することができる。溶媒は、(1)金属とポリマの相互作用の動的摩擦を制御する潤滑剤として、(2)(i)スタンピングの力を受け取って送り、(ii)テンプレートとの直接接触からポリマを絶縁し、(iii)ポリマ内に沈むテンプレート全表面の誘発力を平衡に保つ、非圧縮性の薄膜層として機能する。これらの因子は、反復する正確な形状の複製に寄与し、テンプレートと生成物の双方に対する損傷を最小化する。ソフトリソグラフィと薄膜製造(例えばLangmuir−Blodgett、多層静電気、物理化学自己集合等)の現行分野の手法は、この目的のために実行されることを示唆されている。
【0056】
図21は、ソフトリソグラフィによるプラットホーム製造を示している。左側には、前に記載されたI.L.(圧痕限界)、A.D.(適用距離)としてテンプレートとプラットホームのコンポーネントが示されている。中央には、最大圧縮点の潤滑層と動的ポリマの圧縮限界の形状が示されている(見やすいようにテンプレートが取り除かれているが、存在が暗に示されている)。流体静力学的熱圧縮の限界が示されている(桜色)。右側には、テンプレートにより規定された圧縮限界を越えるキャスティング後の弛緩作用(緑色の曲線)によるポリマ形状の収縮変化が示されている。
【0057】
アドレス可能ポリ核酸塩基構造のハイブリダイゼーションベースのアセンブリ:前述されるように、触媒に寄与するプローブのアドレッシングのためのポリ核酸塩基部位は、幾何学的な方法で製造することができる。DNAウィービング、折り紙および自己集合した足場(Scaffolds)などの現行分野の方法は、3DAAを構成するのに用いることができ、当業者の知識がこれらの技術を記載する上記参照した出願と組み合わせられる。この技術の新規で優先的な改良はハイブリダイズされたポリ核酸塩基の一般に矩形の「シート(sheets)」の設計と製造であり、それはPNAと、集合したDNAの構造に不可欠な他の修飾された部分とを組み込む。個々のオリゴヌクレオチド鎖の配列は、PNAと他の部分が得られるアセンブリの所望の部分および優先的に規則的に繰り返す部分でアドレスされるよう設計されている。
【0058】
図22は、2Dアドレス可能なアレイのDNAウィービングベースの自己集合を示す。左側には、オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションから構成され、規則的な六角形アレイを生成する例示的な3DAAが示されている:100アドレスブロックの各々は2D矩形シートに織り込まれる。中央には、ハイブリダイゼーションによりアドレスブロックに織り込まれた幾何学的に反復するPNA部位の例示的パターンが示されている(色なし)。右側には、はしご(非螺旋構造)の例示的なPNA配列を示すアドレスが示されており、SERとHISの直交塩基が3D軸中心に半径方向に向いたステロールベースのリンカによりアドレスされる(図16を参照)。
【0059】
幾何学的形状に一致する3DAA構造の改良:織り込まれたか、さもなければ自己集合したポリ核酸塩基のサブアセンブリを製造することができ、これは図17および図18の黄色の六角形シートによって示されるメインのアドレス可能アセンブリに不可欠であり、またはそれから切断可能である。(1)直交する物理化学官能基の半径方向のアドレッシングと、(2)封入体への取り付けとの双方に適用可能な形状に2Dシートを適合するための例示的な戦略は、以下を含む:(i)終端部または介在する中央部分の「壁(walls)」を形成する同一または類似する幾何学パターンと、(ii)アドレス可能構造に不可欠な1またはポリ核酸塩基「補強材(braces)」と、(iii)例えば特異的アデノシル塩基とチミジン塩基との間の(シクロブタン−ピリミジン)ダイマのソラレン媒介生成による3DAAの部分の部位特異的な「補強(stiffening)」とを含む。
【0060】
図23は、3Dアドレス可能アレイのDNA形状ベースのアセンブリを示している。左側には、2Dシートを所望の半円筒構造:十分に織り込まれた垂直の「壁(wall)」(淡緑青色)および二本鎖「補強材(braces)」(青色+黄色)に「折り畳む(folding)」ための例示的な選択が示されている。右側には、3DAAの形状に依存し、封入体に取り付く触媒官能基の半径方向の配向が示されている。図面は、標的部位(赤い標的)へのアドレス(緑色)とその直交官能基(無色)の「完全な(perfect)」配向を示唆している。示唆される配向考察と共に、他のアドレス(紫色とティール色)の「不完全な(imperfect)」配向が示されている。リンカに影響する再配向考察と他の設計が示唆されている。
【0061】
3DAA構造の触媒官能基の設計、官能基化およびアセンブリ:SSDC触媒の設計の一部は、前にモデル化されたメカニズムの触媒に寄与する物理化学官能基のアドレッシングである。3D構造を容易にするサブアセンブリによって恐らくアドレス可能アセンブリの優れた製造が与えられ、直交官能基の所望の構造、アドレッシングおよび配向を維持し容易にする製造された封入体への取り付けを今後設計することができる。
【0062】
物理化学官能基を有する個々のアドレスとアドレスブロックがモデリングによって決定された後、例えば純DNAオリゴヌクレオチドとssDNAおよびPNAの共重合体とからなるポリ核酸塩基鎖を合成することができる。塩基組成は、所望の幾何学的パターン(例示的に記載されるように、規則的な六角形)、充填距離、弾性率および折り畳み構造に先立つ初期2D「シート(sheet)」の外形寸法によって決定することができる。直交官能基、例えば、アドレスを規定するアミド骨格官能基化PNA部分は、構造化ssDNA要素に共重合することができ、ここで鎖の後者の部分がPNAベースのアドレスの方向と配置の足場として働く。
【0063】
図24は、ハイブリダイズされたポリ核酸塩基ライブラリからの触媒官能基の堆積構造を示している。上部には、図16および図22で記載されたαキモトリプシン触媒官能基の例示的なはしご(非螺旋)構造が示されている。ステロール/アルカロイド/多環ベースのリンカ要素は、特定の残留物でSER(水酸基)とHIS(インドール/イミダゾリック)官能基を橋渡しし、官能基の可動域を制限する疎水的相互作用により方向的な完全性に寄付する。下部には、純粋構造的(黄色)および混合構造的かつ機能的+足場要素(青色、青+緑を塗られている)を含む例示的なポリ核酸塩基ライブラリが示されている。
【0064】
取り付けるアセンブリと固体相基盤の設計および官能基化:燐酸ジエステルおよびアミノ骨格にそれぞれ重点を置く、DNAおよび他のポリ核酸塩基の修飾のための当該分野の標準的な方法論が多くあり、それは立体構造の受容的および保護的な封入体への3DAAのさらに有効な固着および取り付けを促進にする。同様に、様々な表面および/または封入体官能基化の選択肢は、「単純(plain)」(燐酸ジエステル骨格)または修飾されたDNAの固着および取り付け用の材料の物理的、化学的および生化学的な修飾について存在する。
【0065】
米国特許出願第61/086,633号は、リトグラフされたストレプトアビジン(SA)、例えば製造された封入体上に直接固着されるリンカにより選択的に、またはリトグラフされたビオチンと10ナノメートルスケールのSAビーズにより間接的に、末端でビオチン官能基化される3DAAの能力を明記している。この方法論は、適切に他のレセプタ・リガンドシステムに拡張することができ、ジゴキシゲニとその抗体(抗DIG)、他の抗体ベースのシステム、同様にポリ−L−リジンおよび陰イオンのリガンドなどのそれほど特殊でない静電気システムを含む。したがって、本記述は3DAA形状保護、例えば固体相へのポリ核酸塩基骨格にさらに適合する取り付けオプションを強調する。後者の概要は十分に立証されているので、最先端技術を越える改良は、既存技術と手順の特定のアプリケーションを含んでおり、それは本書および今後に記載される依存する方法論を介してSSDC触媒の一定の縮尺の設計、改良、活性化、認定、最適化および製造を構成する。
【0066】
3DAAを修飾するための例示的な方法論と、アドレス可能アセンブリの一部の直接および間接固着およびその全体の取り付けのための材料は、以下で記載されるものを含む。
【0067】
1.エポキシ系ポリマへのホスホロチオエート修飾DNAアセンブリの間接取り付け:高分子材料の準安定性エポキシ基は、アルキルジアミンに凝結することができる(表面末端に硬化する)。残りの遊離アミン終端は、アミンに共有結合するためのスクシンイミド基と、メルカプト基に共有結合するためのマレイミド基とを含む二官能基の架橋剤(例えば、第60/918,144号で記載されるようなSSMCC)に付着される。後者は、dsDNAのホスホロチオエート部分に共有結合することができる。
【0068】
2.エポキシ系ポリマへのホスホロチオエート修飾DNAアセンブリの直接取り付け:大量の(P)−アミダイトの溶媒化、およびポリマの界面の溶媒化はアミン媒介エポキシ還元を強化し促進するよう修飾することができ、ポリマへ直接的なアセンブリ骨格の共有結合が得られる。
【0069】
3.エポキシ系ポリマへの(P)−チオエート修飾DNAまたはスルフヒドリル基PNAアセンブリの間接取り付け:高分子材料の準安定性エポキシ基は、水酸基残留物に安定することができ、SN1型反応により第1ハロゲン化物に変換することができる。後者はアルキルジアミンに凝結することができ、これは続いてSSMCCにより官能化されて表面マレイミド基を示す。例えば、PNA第三アミン残留物の結晶残留物への後者の共有結合が取り付けを達成することができる。
【0070】
4.金へのホスホロチオエート修飾DNAアセンブリの間接取り付け:純金(>99.99997%)表面は、金に共有結合するための水硫基、マレイミド基、または他の遊離低減チオール基、およびアミン基を含む二官能基のアルカン(例えば、第60/918,144号に記載されるようなMUAM)に官能化することができる。金表面の硫化後、遊離アミンは遊離マレイミド基を示すSSMCCに共有結合することができる。例えば、dsDNAのホスホロチオエート部分への後者の共有結合が取り付けを達成することができる。
【0071】
5.金への(P)−チオエート修飾DNAアセンブリの直接取り付け:大量の(P)−チオエートの溶媒化、およびポリマの界面の溶媒化は得られる共有結合で金へのDNAの水硫基の酸化を強化し促進するよう修飾することができる。
【0072】
図25は、基盤材料へのポリ核酸塩基の取り付けの例示的な方法論を示している。鎖の図柄は、DNA−PNAアセンブリの骨格修飾残留物と高分子材料との間の複数(間接/水平)および単一(直接/垂直)共有結合がソフトリソグラフィにより生成されることを示している。選択肢4および5は、金薄膜が封入体上へPVDされることを示唆する。
【0073】
触媒強化用の材料の流動様式の設計:多くの製造の選択肢が基盤封入体の成形に適しており、この最終的な形状は、直交する物理化学官能基の位置および配向だけでなく、封入体内および封入体外への溶質(基板、中間物および生成物)の大量輸送による触媒反応の速度を決定する。上述したように、傾斜した終端は、実際のアセンブリ足場の境界層の隣(ここでは純流速=0)の流れを促進するのに用いることができる。あるいは、サブアセンブリは完全に(任意に、受け口へ3DAAの適切な固着および取り付け後の切断可能な端部または中央部として)分配することができ、層状領域の隣接境界層に近い流れを有する連続的な溝をもたらし、ここではレイノルズ数(Re)が非常に小さい(通常10未満)。
【0074】
基盤封入体の選択肢はさらに領域制限を含み、ここでは層流が混合を促進するために意図的に分離される。後者は通常本質的な触媒の流速を増加するが、次のアセンブリへの流れを遅らせる可能性により全基盤変化率を引き下げる危険性がある。図11の右側で示唆されるように、乱流は制限領域の触媒を増加したが、さらに次の封入体への下流の流れを複雑にし、ここでは、示した溝のように、層流が初めに必要である。
【0075】
通常、増強された流量(VFR)は、触媒アセンブリを含む封入体内の溶解された溶質として基板物質移動の速度を増加するため触媒反応速度を増加するよう変える。この増強は、既知の設計された触媒速度、特に触媒反応プロファイルが完成するのに必要とされる有限の滞留時間(解離定数Kdで規定されるように)で調整しなければならず、さもなければ過度のVFRは、直交する化学官能基および/または物理化学官能基が設計どおり実行しないため触媒反応速度を減少する。しかしながら、生物酵素の大抵のKdの時間スケールはナノセカンドのオーダであるため、混合を最大化することが最大触媒反応速度に望まれることは一般的である。
【0076】
境界層に直接近い流れを増強するための暗黙のトレードオフが存在する。前述されるように、「壁」、「補強材」または他のサブアセンブリは、模倣されている酵素の活性部位に似ているソフトリトグラフされた封入体に適合する形状へ2Dアドレス可能アセンブリを適切に折り畳む、さもなければ平らにする必要がある。例えば、連続的な溝は利用できる流れを最大化するが、触媒反応アセンブリの折り畳みに実行可能な選択肢を提示しない。織り込まれた壁はアセンブリを適合するための選択肢を提示することができるが、触媒部位内および触媒部位外への流れを遅らせるであろう。限られた数の不可欠でハイブリダイズされた「囲い(fence)」状のサブアセンブリで構成される支柱は、境界層近くの流れに最小の影響を与えるアセンブリ形成の選択肢を提示することにより妥協案を形成することができる。
【0077】
図26は、アセンブリ製造方法に応じた境界層の流れを示している。左側には、各3Dアセンブリを支持する基盤の連続溝(水色)、傾斜および区画された溝(紫色)、および部分的に補強された溝(赤色)の上記隣接流量の動作が推測され一般化されている。全て中心に近い流動様式は、アセンブリ設計のため層流(Re<10)のままである。テキストで示されるように、連続溝はほぼ一定のReを維持するが、区画された溝または補強された溝は、異なる程度に流れを遅らせる。右側には、制限する溝型の封入体内および封入体外への境界層流が示され推測されている。3DAA(暗色で表わされた直交官能基を有する)は、溝の終端の制限領域に優先的に取り付けられ、ここでは乱流(Re>25)が促進され混合と触媒活性を増強する。
【0078】
触媒増強用の3D大量流システムの設計:多くのマイクロ乃至メートルスケールの製造の選択肢は、前の章で記載されたナノスケールの流動様式の最適化により触媒と触媒反応の回転率を強化する製造工程に完成した3DAAベースのSSDC触媒を含めるのに適している。これらの選択肢の多くはこの分野で標準的であり、したがって本書に限られた方法のみ記載され、容積測定のバルク流を制限する領域で一般的であり、ここでは境界層の層流がサブミクロンスケールで促進される。2つの要素がこの戦略で支配する。[1]純バルク流速は、混合と処理能率を強化するために最大化され理論的に最大Kdまたはそれに近い値で触媒を行う。[2]低いReの境界層を促進する制限されたバルク流は、本質的な触媒に適切なTrを提供するために隣接層に近い物質移動速度を低下させるよう設計される。この流動様式は、制限流の空間と幾何学的形状で誘発される高いせん断力により生物酵素に破壊的であるか、さもなければ不適当であることを理解されたい。
【0079】
一旦KdとTrが生物条件下で処理システムで最適化されれば、温度上昇、極度のpHとpl、より速い流速およびさらに制限形状を含む生物条件を超えるパラメータと、タンパク質ベースの酵素(例えば、重金属、イオン性液体、水性液有機溶媒の多相システム処理と乳化処理)に潜在的に傷つける非生物補助因子の存在とが、−さらに他のシステムの触媒作用を最大化すると知られており−封入体に支持された触媒アセンブリに過度に損傷することなく予想どおりに実行することができることを理解されたい。
【0080】
先行技術と異なり、本発明は、既存技術と手順の特定のアプリケーションを提供することができ、それは本書および今後に記載されるフロージオメトリおよび素子を介してSSDC触媒の一定の縮尺の設計、改良、活性化、認定、最適化および製造を構成する。例示的な工学方法論は任意の素子またはバルクスケールの製造を含んでおり、それは、流速、Reおよびフロープロファイルを介して3DAAアレイの触媒反応速度を最大化し、それは処理が発生する条件下で理論的な最大値のKdに近似する。
【0081】
一般的な層流様式による触媒の強化に加えて、ビーズ、充填カラム内へ封入されるアセンブリのアレイを含め、処理デバイスのフィンと壁を混合することによって、制限流の幾何学的形状、回転率も増加することができる。これらの選択肢は、基板が触媒と出会い、物質移動が生じるのに利用可能な表面積を最大化することにより触媒を強化することができる。これらの選択肢は、(i)全製造工程の並列部分または連続部分として別々で直列の制限流システム、(ii)特定の態様もしくは触媒反応処理の一部、またはその変形を実行する別個のユニットとして反復的または(iii)連続的な制限流システムに組み込むことができる。
【0082】
図27は、アセンブリレベルで境界層流を増強するよう設計された素子を示している。左側には、下流に流体流を追い込み、コイルと壁(双方とも暗灰色)との間の短距離の点の幾何学的形状で制限流を連続的に促進するよう大量の溝を彫られた対称波状コイルが示されている。中央には、流体流を下方へ追い込むよう螺旋状に大量の溝を彫られた非対称スクリュが示されている。半径方向の非対称は、境界層と大量の液体の縦運動と同様にねじれを促進することにより混合を強化する。右側には、標準的な直列、連続タービン型混合素子が示されている。
【0083】
本発明は一本鎖次元的構築の方法として記載された。上記記載は本発明の原理の応用の単なる例示であり、本発明の範囲は明細書に照らして観察される特許請求の範囲により決定されることが理解されるであろう。本発明のその他の変形および変更が当業者に明らかであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
規定された形状で構成される共有結合した生体高分子を含む生成物を生成する方法であって、相補的一本鎖ポリ核酸塩基を表す相補的マスタ形状から生成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記生体高分子がデオキシリボ核酸、リボ核酸、およびペプチド核酸から成る群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記生成物の生成が薄膜を形成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記共有結合がチオール−金の相互作用、またはアミン−求電子体のアルキル化もしくは縮合反応の1またはそれ以上を含み、前記生体高分子骨格への直接結合または二官能基のリンカ分子を介した直接結合の少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記求電子体がエポキシ、ハロゲン化アルキル、無水物類、または結合レセプタの1またはそれ以上を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
規定された配向のアドレス指定される生体高分子を含む生成物を生成する方法であって、相補的ポリ核酸塩基の予め編成されたパターンを含むテンプレート基盤を用いて前記生成物を生成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、前記テンプレート基盤が前記相補的ポリ核酸塩基の四角形のハッチングパターンを含み、前記生成物に破線パターンのアドレスを生成することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項5に記載の方法において、前記テンプレート基盤が前記相補的ポリ核酸塩基の六角形のパターンを含み、前記生成物にジグザグパターンのアドレスを生成することを特徴とする方法。
【請求項9】
生成品を生成する方法であって、感光性を与えられた固体基板基材に均一な凹形状構造を生成し、次いで自己集合した生体高分子パターンの結合を可能にする金属蒸着を行うステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記基板基材がシリコンを含み、当該シリコンが感光材料でコートされていることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法において、前記基板の提供が等方性手法と保護フォトマスクを用いて基板内に均一な円筒状の溝をエッチングするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法において、金属蒸着が5nmのチタン層の堆積、15nmの金層の堆積、次いでフォトマスクの除去を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法を用いて電子回路を生成することを特徴とする方法。
【請求項14】
酵素変換を模倣するアセンブリを生成する方法であって、請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法を含み、前記アセンブリが安定性、pH、温度、および触媒を促進する既知の添加剤の存在の少なくとも1つにおいて類似する天然酵素より優れた特性を提供することを特徴とする方法。
【請求項15】
相補的マスタ形状から生成される共有結合した生体高分子を表すテンプレート形状を生成する方法であって、ワトソンクリックハイブリダイゼーション対合により規定されるように、前記テンプレート形状自体が相補的一本鎖ポリ核酸塩基を表すことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、適切な生体高分子がデオキシリボ核酸、リボ核酸、およびペプチド核酸を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法において、複製技術が薄膜で覆うステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法において、一本鎖生体高分子と基盤材料との間の適切な共有結合が、生体高分子骨格への直接結合またはさもなければ二官能基のリンカ分子の何れかを介した、チオール−金の相互作用、またはアミン−求電子体のアルキル化もしくは縮合反応を含み、前記求電子体は、限定されないが、エポキシ、ハロゲン化アルキル、無水物類、または結合レセプタを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
規定された配向のアドレスされる生体高分子を生成する方法であって、テンプレート基盤に結合される相補的ポリ核酸塩基の予め編成されたパターンに起因することを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、アドレスの破線パターンが、前記テンプレート基盤に結合される前記相補的ポリ核酸塩基の四角形のハッチングパターンから生じることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項19に記載の方法において、アドレスのジグザグパターンが、前記テンプレート基盤に結合される前記相補的ポリ核酸塩基の六角形のパターンから生じることを特徴とする方法。
【請求項22】
感光性を与えられた固体基板基材の均一な凹形状構造の方法であって、次いで自己集合した生体高分子パターンの結合を可能にする金属蒸着を行うことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、前記基板がシリコンであり、当該シリコンが感光材料でコートされていることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法において、等方性手法と保護フォトマスクを用いて基板に均一な円筒状の溝がエッチングされることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項22に記載の方法において、均一な金属蒸着が5nmのチタン、次いで15nmの金として規定され、次いでフォトマスクの除去が続くことを特徴とする方法。
【請求項26】
マイクロプロセッサ産業に向けた請求項20または21に記載の構成のアプリケーションであって、ポリ核酸塩基の三次元アドレス可能アセンブリが、フォトリソグラフィ技術による縮小製造に現在適用可能な現行形状サイズの1/16となるよう計算されることを特徴とするアプリケーション。
【請求項27】
触媒反応を必要とする産業に向けた請求項20または21に記載の構成のアプリケーションであって、既知の酵素変換を模倣するアセンブリが、pH、温度、および触媒反応を促進する既知の加剤の存在に対する安定性に関して類似した自然系より優れていることを特徴とするアプリケーション。
【請求項1】
規定された形状で構成される共有結合した生体高分子を含む生成物を生成する方法であって、相補的一本鎖ポリ核酸塩基を表す相補的マスタ形状から生成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記生体高分子がデオキシリボ核酸、リボ核酸、およびペプチド核酸から成る群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記生成物の生成が薄膜を形成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記共有結合がチオール−金の相互作用、またはアミン−求電子体のアルキル化もしくは縮合反応の1またはそれ以上を含み、前記生体高分子骨格への直接結合または二官能基のリンカ分子を介した直接結合の少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記求電子体がエポキシ、ハロゲン化アルキル、無水物類、または結合レセプタの1またはそれ以上を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
規定された配向のアドレス指定される生体高分子を含む生成物を生成する方法であって、相補的ポリ核酸塩基の予め編成されたパターンを含むテンプレート基盤を用いて前記生成物を生成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、前記テンプレート基盤が前記相補的ポリ核酸塩基の四角形のハッチングパターンを含み、前記生成物に破線パターンのアドレスを生成することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項5に記載の方法において、前記テンプレート基盤が前記相補的ポリ核酸塩基の六角形のパターンを含み、前記生成物にジグザグパターンのアドレスを生成することを特徴とする方法。
【請求項9】
生成品を生成する方法であって、感光性を与えられた固体基板基材に均一な凹形状構造を生成し、次いで自己集合した生体高分子パターンの結合を可能にする金属蒸着を行うステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記基板基材がシリコンを含み、当該シリコンが感光材料でコートされていることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法において、前記基板の提供が等方性手法と保護フォトマスクを用いて基板内に均一な円筒状の溝をエッチングするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法において、金属蒸着が5nmのチタン層の堆積、15nmの金層の堆積、次いでフォトマスクの除去を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法を用いて電子回路を生成することを特徴とする方法。
【請求項14】
酵素変換を模倣するアセンブリを生成する方法であって、請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法を含み、前記アセンブリが安定性、pH、温度、および触媒を促進する既知の添加剤の存在の少なくとも1つにおいて類似する天然酵素より優れた特性を提供することを特徴とする方法。
【請求項15】
相補的マスタ形状から生成される共有結合した生体高分子を表すテンプレート形状を生成する方法であって、ワトソンクリックハイブリダイゼーション対合により規定されるように、前記テンプレート形状自体が相補的一本鎖ポリ核酸塩基を表すことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、適切な生体高分子がデオキシリボ核酸、リボ核酸、およびペプチド核酸を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法において、複製技術が薄膜で覆うステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法において、一本鎖生体高分子と基盤材料との間の適切な共有結合が、生体高分子骨格への直接結合またはさもなければ二官能基のリンカ分子の何れかを介した、チオール−金の相互作用、またはアミン−求電子体のアルキル化もしくは縮合反応を含み、前記求電子体は、限定されないが、エポキシ、ハロゲン化アルキル、無水物類、または結合レセプタを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
規定された配向のアドレスされる生体高分子を生成する方法であって、テンプレート基盤に結合される相補的ポリ核酸塩基の予め編成されたパターンに起因することを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、アドレスの破線パターンが、前記テンプレート基盤に結合される前記相補的ポリ核酸塩基の四角形のハッチングパターンから生じることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項19に記載の方法において、アドレスのジグザグパターンが、前記テンプレート基盤に結合される前記相補的ポリ核酸塩基の六角形のパターンから生じることを特徴とする方法。
【請求項22】
感光性を与えられた固体基板基材の均一な凹形状構造の方法であって、次いで自己集合した生体高分子パターンの結合を可能にする金属蒸着を行うことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、前記基板がシリコンであり、当該シリコンが感光材料でコートされていることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法において、等方性手法と保護フォトマスクを用いて基板に均一な円筒状の溝がエッチングされることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項22に記載の方法において、均一な金属蒸着が5nmのチタン、次いで15nmの金として規定され、次いでフォトマスクの除去が続くことを特徴とする方法。
【請求項26】
マイクロプロセッサ産業に向けた請求項20または21に記載の構成のアプリケーションであって、ポリ核酸塩基の三次元アドレス可能アセンブリが、フォトリソグラフィ技術による縮小製造に現在適用可能な現行形状サイズの1/16となるよう計算されることを特徴とするアプリケーション。
【請求項27】
触媒反応を必要とする産業に向けた請求項20または21に記載の構成のアプリケーションであって、既知の酵素変換を模倣するアセンブリが、pH、温度、および触媒反応を促進する既知の加剤の存在に対する安定性に関して類似した自然系より優れていることを特徴とするアプリケーション。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
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【図22】
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【図24】
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【図26】
【図27】
【公表番号】特表2011−530291(P2011−530291A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522253(P2011−522253)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/053048
【国際公開番号】WO2010/017417
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(510232577)インサイター インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】INCITOR INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/053048
【国際公開番号】WO2010/017417
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(510232577)インサイター インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】INCITOR INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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