λ／４板、その製造方法、偏光板、液晶表示装置、及び立体画像表示装置

【課題】表面加工適性及び偏光子耐久性に優れ、かつ位相差性、逆波長分散性等の光学特性に優れたλ／４板とその製造方法を提供する。また、当該λ／４板が具備された偏光板、液晶表示装置、及び立体画像表示装置を提供する。
【解決手段】特定一般式で表される化合物とセルロースエステル樹脂を含有するλ／４板であって、長手方向に対して斜交する方向に延伸されており、温度２３℃・相対湿度５５％ＲＨにおいて、測定波長５５０ｎｍで測定した面内リターデーションＲｏ（５５０）が１００〜１６０ｎｍの範囲内にあり、配向角θが４０〜５０°の範囲内にあることを特徴とするλ／４板。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
下記一般式（ＰＥＩ）で表される化合物とセルロースエステル樹脂を含有するλ／４板であって、長手方向に対して斜交する方向に延伸されており、温度２３℃・相対湿度５５％ＲＨにおいて、測定波長５５０ｎｍで測定した面内リターデーションＲｏ（５５０）が１００〜１６０ｎｍの範囲内にあり、配向角θが４０〜５０°の範囲内にあることを特徴とするλ／４板。
一般式（ＰＥＩ）：Ｂ−（Ｇ−Ａ）_ｎ−Ｇ−Ｂ
（Ｂは、ベンゼンモノカルボン酸残基を表す。Ｇは、炭素数２〜１２のアルキレングリコール残基、炭素数６〜１２のアリールグリコール残基、又は炭素数が４〜１２のオキシアルキレングリコール残基を表す。Ａは、炭素数４〜１２のアルキレンジカルボン酸残基又は炭素数６〜１２のアリールジカルボン酸残基を表す。また、ｎは、０以上の整数を表す。）
【請求項２】
ｌｏｇＰ値が６．０以下であり、かつＦｅｄｏｒｓ法でのＳＰ値が８．０〜１２．０の範囲内にある化合物と、又はｌｏｇＰ値が６．１〜１２．０の範囲内にあり、かつＦｅｄｏｒｓ法でのＳＰ値が８．０〜１０．０の範囲内にある化合物と、セルロースエステル樹脂とを含有するλ／４板であって、長手方向に対して斜交する方向に延伸されており、温度２３℃・相対湿度５５％ＲＨにおいて、測定波長５５０ｎｍで測定した面内リターデーションＲｏ（５５０）が１００〜１６０ｎｍの範囲内であり、かつ配向角θが４０〜５０°の範囲内であることを特徴とするλ／４板。
【請求項３】
１，３，５−トリアジン環を有する化合物を含有していることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のλ／４板。
【請求項４】
前記セルロースエステル樹脂のアセチル基置換度をＸ、プロピオニル基置換度をＹとしたとき、Ｘ及びＹが、下記式（１）及び式（２）を満たすことを特徴とする請求項１から請求項３までのいずれか一項に記載のλ／４板。
式（１）：２．０≦（Ｘ＋Ｙ）≦２．８
式（２）：０≦Ｙ≦１．０
【請求項５】
前記式（１）及び式（２）を満たすセルロースエステル樹脂が、下記式（１ａ）と前記式（２）を満たすセルロースエステル樹脂と下記式（１ｂ）を満たすセルロースエステル樹脂とを含有するセルロースエステル樹脂であることを特徴とする請求項４に記載のλ／４板。
式（１ａ）：２．０≦（Ｘ＋Ｙ）＜２．５
式（１ｂ）：２．５≦（Ｘ＋Ｙ）≦２．８
【請求項６】
波長３８０ｎｍの光の透過率が１０％以下であることを特徴とする請求項１から請求項５までのいずれか一項に記載のλ／４板。
【請求項７】
表面にクリアハードコート層又は防眩性ハードコート層を有することを特徴とする請求項１から請求項６までのいずれか一項に記載のλ／４板。
【請求項８】
前記防眩性ハードコート層が、微粒子を含有していないことを特徴とする請求項７に記載のλ／４板。
【請求項９】
請求項１から請求項８までのいずれか一項に記載のλ／４板を製造するλ／４板の製造方法であって、原反フィルムを最初に巾手方向に延伸した後に延伸軸と垂直方向に収縮させながら搬送方向を湾曲させる工程を有することを特徴とするλ／４板の製造方法。
【請求項１０】
請求項１から請求項８までのいずれか一項に記載のλ／４板が具備されていることを特徴とする偏光板。
【請求項１１】
請求項１から請求項８までのいずれか一項に記載のλ／４板が具備されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項１２】
請求項１から請求項８までのいずれか一項に記載のλ／４板が具備されていることを特徴とする立体画像表示装置。

【図１】