説明

お米団子およびその製造方法

【課題】小麦アレルギーを心配することなく安心して喫食でき、おやつ感覚で食べることができ、お米の粒々感を残しながらもふっくらしたモチモチ感を味わうことができ、さらにたこ焼きのような焼き表面のサックリ感を得ることができる、お米団子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】白米及び/または玄米に糯米を混合させて炊飯した混合飯と、米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを、混合させて攪拌し、お米団子生地を生成し、油を敷いて加熱した少なくとも1つの穴を有するたこ焼き用鉄板の該穴11に、前記お米団子生地を注いで焼成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白米、玄米や糯米、および米粉、糯米粉など、お米のみを生地として具材等を包皮し、たこ焼き用鉄板で焼成したお米団子およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たこ焼きは国民的な食物で、特に関西地方では家庭に一台はたこ焼き用鉄板を保有するほど人気が高く、屋台のたこ焼き屋も多数営業している。
【0003】
たこ焼きは、一般的には、(1)薄力粉を容器に入れた後、少しずつだし汁を入れて混ぜ、卵、長芋等を混入して攪拌して生地を生成する、(2)たこ焼き用鉄板にサラダ油をたっぷり塗り、弱火〜中火でゆっくりたこ焼き用鉄板を温める、(3)たこ焼き用鉄板から少し煙が出る程度に温まったら、(1)で生成した生地を一気にたこ焼き用鉄板の穴に入れる、(4)1分ほど後、タコ・紅生姜・鰹の粉・天かす等の具材を適当に入れ、しばらく待ってひっくり返す、(5)何度かひっくり返して適当にこげが付いたら焼き上がり、(6)皿に移してソースと青のりと鰹節をかけて出来上がり、という手順で作られ、食される。
【0004】
このようなたこ焼きの製造方法や味付けは、同じたこ焼きといっても店や個人によって様々であり、それぞれいろいろな工夫がなされており、広い多様性を持っている。例えば明石焼きなどはたこ焼きに類した食べ物であるが、小麦粉からグルテンを除いたじん粉とたこ焼き粉(薄力粉)を7:3程度に混ぜて生地を生成してふわふわ感を与え、焼き上がったところでだし汁につけて食する。
【0005】
以上のようなたこ焼きや明石焼きは、いずれも小麦粉を主成分とした生地を生成し、焼成するという特徴があったが、特許文献1には、「糯米粉及び/又は粳米粉を主成分として含む、たこ焼き及び/又はお好み焼き用プレミックス粉を提供するとともに、そのようなプレミックス粉を用いて製造されるたこ焼き類」が開示されている。
【0006】
上記発明に係るたこ焼き等は、糯米粉及び/又は粳米粉を生地として使用しているため、小麦アレルギーを心配することなく、安心して喫食できるという効果を奏することができる。
【0007】
上記のようなたこ焼きは、焼き表面にはサックリ感があり、それでいて内部には適度なモチモチ感があり、ソフトでしっとりとした味わいの口どけのよいものが好まれ、また、明石焼きは焼き表面のふわふわ感が好感される。
【0008】
【特許文献1】特開2004−100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、お米は言うまでもなく日本人の主食であり、品質表示基準で粳米と糯米等に、加工による分類で玄米、発芽玄米、分搗き米、発芽米、白米、無洗米等に分類される。白米は精白米、精米とも呼ばれ、日本で最も食べられているが、近年では栄養分のより高い玄米も炊飯して食されるようになっている。また、糯米は蒸して「蒸し飯」もしくは蒸した後に搗いて餅として食べることが多い。
【0010】
白米は、各家庭やあらゆる食堂等で炊飯され主食として提供されるが、ピクニックや遠足などで食するために、「おにぎり」に加工される場合も多く、家庭で作ったり、スーパーや百貨店の食品売り場、コンビニエンスストア等で容易に手に入れることができる。
【0011】
おにぎりの内部には多種多彩な具材が内包されており、いわば主食であるお米と、おかずである具材を一度に食せ、ある程度大きめであるという点で、一種の簡単な食事と捉えることもできる。一方たこ焼き類は、おやつ、あるいはお腹が減ったときの補助食或いはおかずと位置付けることができ、一個当たりの大きさも小ぶりである。
【0012】
そこで本発明は、小麦アレルギーを心配することなく安心して喫食でき、おやつ感覚でも軽い食事としても喫食することができ、お米の粒々感を残しながらもふっくらしたモチモチ感を味わうことができ、さらにたこ焼きのような焼き表面のサックリ感を得ることができる、お米団子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るお米団子は、使用するお米の種類、味付け等により大きく分類され、(1)白米団子、(2)醤油味お米団子、(3)玄米団子、の3種類に分けられる。このため、以下、「混合白米飯」と「混合玄米飯」とをあわせて「混合飯」と、「白米団子生地」と「玄米団子生地」とをあわせて「お米団子生地」と、「白米団子表面」と「玄米団子表面」とをあわせて「お米団子表面」ともいうこととする。
【0014】
本発明に係るお米団子は、白米または玄米に糯米を混合させて炊飯した混合飯と、米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを、混合させて攪拌し、お米団子生地を生成し、油を敷いて加熱した少なくとも1つの穴を有するたこ焼き用鉄板の該穴に、前記お米団子生地を注いで焼成した。
【0015】
本発明に係るお米団子において、前記混合飯は、前記白米または前記玄米100重量%に対して前記糯米を10〜50重量%を混合させるのが好ましい。
【0016】
本発明に係るお米団子において、前記粉生地は、前記混合粉100重量%に対して前記糯米粉を10〜50重量%混合させて、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加えてもよい。
【0017】
あるいは、本発明に係るお米団子において、前記粉生地は、前記米粉と前記糯米粉に更に絹豆腐を加え、該米粉を30〜50重量%、該絹豆腐を20〜40重量%に該糯米粉を混合させて前記混合粉100重量%を生成し、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加えてもよい。
【0018】
本発明に係るお米団子において、焼成した上記お米団子の表面に、醤油を塗布してもよい。
【0019】
本発明に係るお米団子において、前記お米団子生地は具材を内包してもよく、該具材は、剥き身海老天、生姜、油粕、キャベツ、もみ海苔、鰹の粉、塩のいずれか1つ以上であり得る。
【0020】
本発明に係るお米団子の製造方法は、少なくとも1つの穴を備えたたこ焼き用鉄板を準備するステップと、白米または玄米に糯米を混合させて混合飯を炊飯するステップと、米粉に糯米粉を混合させた混合粉に、水を加えて攪拌し、粉生地を生成するステップと、前記混合飯と前記粉生地を混合させて攪拌し、お米団子生地を生成するステップと、前記たこ焼き用鉄板に油を敷いて加熱するステップと、前記油を敷いて加熱したたこ焼き用鉄板の前記穴に、前記お米団子生地を注ぎ、お米団子表面を生成するステップと、前記お米団子表面が固まりだした頃合に、前記穴中で該お米団子表面を転がすステップと、を含む。
【0021】
本発明に係るお米団子の製造方法において、前記白米または玄米に糯米を混合させて混合飯を炊飯するステップは、該混合飯100重量%に対して該糯米を10〜50重量%を混合させて炊飯するステップを含み得る。
【0022】
本発明に係るお米団子の製造方法において、焼成した前記お米団子の表面に、醤油を塗布するステップを更に加えてもよい。
【0023】
本発明に係るお米団子の製造方法において、前記米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、該混合粉100重量%に対して該糯米粉を10〜50重量%混合させ、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加え、これを攪拌するステップを含み得る。あるいは、該混合粉に更に絹豆腐を加え、該米粉を30〜50重量%、該絹豆腐を20〜40重量%に該糯米粉を混合させて該混合粉100重量%を生成し、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加え、これを攪拌するステップであってもよい。
【0024】
本発明に係るお米団子の製造方法において、前記米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、前記水に塩及び/又は鰹だしを加えるステップを含んでもよい。
【0025】
本発明に係るお米団子の製造方法において、上記お米団子表面を生成するステップは、具材を内包させるステップを含むのが好ましい。前記具材は、剥き身海老天、生姜、油粕、キャベツ、もみ海苔、鰹の粉、塩のいずれか1つ以上であってよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るお米団子は、たこ焼きやお好み焼きと異なり、小麦粉の代わりに白米、玄米、米粉、糯米粉等のお米のみにより生地(白米団子生地および玄米団子生地)を生成する。このため、小麦アレルギーを心配することなく安心して喫食することができる。
【0027】
また、本発明のお米団子は、使用するお米の種類、味付け等により、(1)白米団子、(2)醤油味お米団子、(3)玄米団子、の3種類に分類され、好みに応じて、あるいは健康に合わせて適宜選択して製造することができる。さらに、米団子にはお好みの具材を入れることができるので、バラエティーに富んだお米団子を作ることができる。
【0028】
本発明に係るお米団子の製造方法は、白米または玄米に糯米を混合させて炊飯した混合飯と、米粉に糯米粉等を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを混合させて攪拌し、お米団子生地を生成する工程以降はたこ焼きの製造方法と略同じであり、手軽に家庭でたこ焼き用鉄板を用いて製造することができる。
【0029】
このように製造されたお米団子は、おやつ感覚で食べることができ、お米の粒々感を残しながらもふっくらしたモチモチ感を味わうことができ、さらにたこ焼きのような焼き表面のサックリ感を得ることができる。また、プチおにぎりとして手軽な食事として、あるいはご飯代わりに食することもできる。
【0030】
また本発明に係るお米団子は、糯米粉及び/又は粳米粉を生地の主成分とする上記特許文献1に記載のたこ焼き等と異なり、本来の主食たるお米の粒々感を味わうことができ、従前知られていた、たこ焼き等とも、おにぎりとも異なる新しい食感を味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】たこ焼き用鉄板の斜視図。
【図2】チャッキリの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しながら本発明に係るお米団子およびその製造方法の実施形態について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。
【0033】
本発明に係るお米団子は、白米または玄米に糯米を混合させて炊飯した混合飯と、米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを混合させて攪拌し、お米団子生地を生成してチャッキリ2(図2参照)に収容し、油を敷いて加熱した少なくとも1つの穴11を有するたこ焼き用鉄板1(図1参照)の穴11に、チャッキリ2より上記お米団子生地を注いで焼成したお米団子である。あるいは、お米団子表面に醤油を塗布して醤油味としてもよい。
【0034】
したがって上述のように、本発明に係るお米団子は、使用するお米の種類、味付け等により大きく分類され、(1)白米団子、(2)醤油味お米団子、(3)玄米団子、の3種類に分けられる。以下、これら3つの分類について本発明のお米団子およびその製造方法を説明する。尚、以下、「混合白米飯」と「混合玄米飯」とをあわせて「混合飯」と、「白米団子生地」と「玄米団子生地」とをあわせて「お米団子生地」と、「白米団子表面」と「玄米団子表面」とをあわせて「お米団子表面」ともいうこととする。
【0035】
(1)白米団子
【0036】
白米団子は、白米に糯米を混合させて炊飯した混合白米飯と、米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを混合させて更に攪拌し、白米団子生地を生成してチャッキリ2(図2参照)に収容し、油を敷いて加熱した少なくとも1つの穴11を有するたこ焼き用鉄板1(図1参照)の穴11に、チャッキリ2より上記白米団子生地を注いで焼成したお米団子である。
【0037】
本発明に係る白米団子の製造方法は、
(a)図1のような、少なくとも1つの穴11を備えたたこ焼き用鉄板1を準備するステップ、
(b)白米に糯米を混合させて混合白飯を炊飯するステップ、
(c)米粉に糯米粉を混合させた混合粉に、水を加えて攪拌し、粉生地を生成するステップ、
(d)ステップ(b)で炊飯した混合白米飯とステップ(c)で生成した粉生地とを混合させて攪拌し、白米団子生地を生成するステップ、
(e)たこ焼き用鉄板1に油を敷いて加熱するステップ、
(f)ステップ(e)の油を敷いて加熱したたこ焼き用鉄板1の穴11に、ステップ(d)で生成した白米団子生地を注ぎ、白米団子表面を生成するステップ、
(g)ステップ(f)で生成した白米団子表面が固まりだした頃合に、たこ焼き用鉄板1の穴11中で上記白米団子表面を転がすステップ、
を含む。
【0038】
上記ステップ(b)の白米に糯米を混合させて混合白飯を炊飯するステップでは、当該混合白飯100重量%に対して当該糯米を10〜50重量%を混合させて炊飯するのが好ましい。上記糯米は、上記混合白飯100重量%に対して15〜25重量%を混合させるのが更に好適である。
【0039】
また、上記ステップ(c)の米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、生成される混合粉100重量%に対して上記糯米粉を10〜50重量%混合させ、当該混合粉とこれに加えた水の総体積が、当該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加え、これを攪拌するのが好ましい。上記糯米粉の割合は、全体の混合粉100重量%に対して15〜25重量%混合させるのが更に好ましい。
【0040】
あるいは、上記ステップ(c)の糯米粉を混合させて水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、上記米粉と糯米粉に更に絹豆腐を加え、当該米粉を30〜50重量%、当該絹豆腐を20〜40重量%に当該糯米粉を混合させて上記混合粉100重量%を生成し、当該混合粉とこれに加えた水の総体積が、当該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加え、これを攪拌するのがより好適である(混合粉の体積中には空隙も含まれるため、水を加えた総体積が当該混合粉の体積の1倍となることは有り得る。)。更に好ましくは、絹豆腐:米粉:糯米粉=10:10:2程度に混合されると、焼成された白米団子の内部はモチモチ感やふっくら感が良い加減で醸し出される。なお、米粉が手に入らない場合は、米粉を含まなくてもよい。
【0041】
さらに、ステップ(c)において、混合粉とこれに加えた水の総体積は、当該混合粉の体積の1〜5倍としたが、この比率は2〜3倍程度がより好ましいものの、好みに応じて、或いは適宜に調整することができる。更に、味付けのために水に塩や鰹だしを適度に混ぜることによって、より風味豊かな白米団子を得ることができる。
【0042】
ステップ(d)では、ステップ(b)で炊飯した混合白米飯と、ステップ(c)で生成した粉生地とを混合させる割合は、重量比で1:1程度とするのがバランス的に好ましいが、この比率は適宜変更可能である。
【0043】
このようにステップ(d)で生成された白米団子生地は、例えば図2に示すようなチャッキリ2に収容され、図1に示すようにステップ(e)で油を敷いて加熱したたこ焼き用鉄板1の穴11に注がれる(ステップ(f))。加熱により白米団子生地は膨張するので、白米団子生地は、穴11の8〜9分目程度まで注いでおくのが好ましい。
【0044】
上記ステップ(f)の白米団子表面を生成するステップでは、具材を内包させるステップを省略したが、お好みの具材を入れてもよい。この際白米団子生地は、最初穴11の半分ほど注いでおき、その上に好みの具材を載せ、さらに当該具材を覆って穴11の8〜9分目程度まで白米団子生地を注いで、白米団子表面を生成するのが好ましい。もちろん穴11の8〜9分目程度まで注いでおいて、その後具材を白米団子表面内に押し込んで、その後白米団子表面の形を整えてもよい。
【0045】
ステップ(g)では、穴11内の白米団子表面が固まりだした頃合に、白米団子表面とたこ焼き用鉄板1の穴11中間にピックを入れて、白米団子表面を転がし、あるいはひっくり返す。そして穴11からはみ出した白米団子表面を手早く穴11に入れ込み、丸くなるようにピックを使って形を整える。
【0046】
以上のように焼成した白米団子の具材は、お好みにより、剥き身海老天、生姜、油粕、キャベツ、もみ海苔、鰹の粉、などを適宜使用するが、特に限定されない。また、焼き加減もお好みに合わせて調節することができる。
【0047】
(2)醤油味お米団子
【0048】
醤油味お米団子の製造方法は、上記白米団子の製造方法、ステップ(a)〜ステップ(g)は全く同じであるが、焼成した白米団子の当該表面に醤油を塗布して味付けをするため、香ばしい風味を味わうことが可能となる。また、具材はお好みにより入れてもよいが、具材がなくても十分においしく食することができる。
【0049】
(3)玄米団子
【0050】
玄米団子は、白米団子における白米に変えて玄米を用いたお米団子であって、玄米に糯米を混合させて炊飯した混合玄米飯と、米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを混合させて更に攪拌し、玄米団子生地を生成してチャッキリ2(図2参照)に収容し、油を敷いて加熱した少なくとも1つの穴11を有するたこ焼き用鉄板1(図1参照)の穴11に、チャッキリ2より上記玄米団子生地を注いで焼成したお米団子である。
【0051】
したがって、本発明に係る玄米団子の製造方法は、上記白米団子の製造方法と略同様であるため、両者間で異なるステップにはダッシュ(’)を用いて違いを明示する。
【0052】
本発明に係る玄米団子の製造方法は、
(a)図1のような、少なくとも1つの穴11を備えたたこ焼き用鉄板1を準備するステップ、
(b’)玄米に糯米を混合させて混合玄飯を炊飯するステップ、
(c)米粉に糯米粉を混合させた混合粉に、水を加えて攪拌し、粉生地を生成するステップ、
(d’)ステップ(b’)で炊飯した混合玄米飯とステップ(c)で生成した粉生地とを混合させて攪拌し、玄米団子生地を生成するステップ、
(e)たこ焼き用鉄板1に油を敷いて加熱するステップ、
(f’)ステップ(e)の油を敷いて加熱したたこ焼き用鉄板1の穴11に、ステップ(d’)で生成した玄米団子生地を注ぎ、玄米団子表面を生成するステップ、
(g’)ステップ(f’)で生成した玄米団子表面が固まりだした頃合に、たこ焼き用鉄板1の穴11中で上記玄米団子表面を転がすステップ、
を含む。
【0053】
ステップ(b’)において、玄米に糯米を混合させて混合玄飯を炊飯するステップでは、上記ステップ(b)と同様、混合玄米飯100重量%に対して糯米を10〜50重量%を混合させて炊飯するのが好ましく、更には、混合玄米飯100重量%に対して15〜25重量%を混合させるのがより好適である。
【0054】
ステップ(c)の粉生地を生成するステップについては、上記白米団子の製造方法と全く材料、分量ともに同様で、米粉と糯米粉に更に絹豆腐を加えてよく、この混合粉に水を加えて攪拌し、粉生地を生成する。
【0055】
ステップ(d’)の玄米団子生地の生成も、上記ステップ(d)白米団子生地を生成において白米を玄米に換えるだけで、混合玄米飯と上記粉生地との混合の割合も同様である。
【0056】
また、ステップ(f’)、ステップ(g’)の工程も白米団子の製造方法と同様であり、玄米団子表面内には好みの具材を入れて玄米団子を焼成してよい。このように焼成した玄米団子の具材は、白米団子の具材と同様、お好みにより、剥き身海老天、生姜、油粕、キャベツ、もみ海苔、鰹の粉、などを適宜用いることができる。
【0057】
以上、本発明に係る白米団子、醤油味お米団子、玄米団子を含むお米団子、およびその製造方法について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、白米と玄米を含むお米団子を、白米団子と玄米団子に区別したが、白米と玄米を共に含むお米団子も本発明に含まれる。
【0058】
また、本発明のお米団子に内包させる具材は、上述のように特に限定されるものではなく、あらゆる肉類、魚類、野菜類等種々の具材を内包することができる。また、好みによってはソース味やマヨネーズ味、わさび味、辛子味等のあらゆる好みの味付けを行うことが可能である。
【0059】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明に係るお米団子は、空腹時にたこ焼きのようにおやつや夜食として手軽に食すこともできるし、小ぶりなおにぎりとして軽めの食事として朝食や昼食、あるいはピクニックなどで喫食することもできる。
【符号の説明】
【0061】
1:たこ焼き用鉄板
2:チャッキリ
11:穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの穴を備えたたこ焼き用鉄板を準備するステップと、
白米に糯米を混合させて混合白飯を炊飯するステップと、
米粉に糯米粉を混合させた混合粉に、水を加えて攪拌し、粉生地を生成するステップと、
前記混合白米飯と前記粉生地を混合させて攪拌し、白米団子生地を生成するステップと、
前記たこ焼き用鉄板に油を敷いて加熱するステップと、
前記油を敷いて加熱したたこ焼き用鉄板の前記穴に、前記白米団子生地を注ぎ、白米団子表面を生成するステップと、
前記白米団子表面が固まりだした頃合に、前記穴中で該白米団子表面を転がすステップと、
を含む、お米団子の製造方法。
【請求項2】
前記白米に糯米を混合させて混合白飯を炊飯するステップは、該混合白飯100重量%に対して該糯米を10〜50重量%を混合させて炊飯するステップを含む、請求項1に記載のお米団子の製造方法。
【請求項3】
焼成した前記お米団子の表面に、醤油を塗布するステップを更に加えた、請求項1または2に記載のお米団子の製造方法。
【請求項4】
少なくとも1つの穴を備えたたこ焼き用鉄板を準備するステップと、
玄米に糯米を混合させて混合玄米飯を炊飯するステップと、
米粉に糯米粉を混合させた混合粉に、水を加えて攪拌し、粉生地を生成するステップと、
前記混合玄米飯と前記粉生地を混合させて攪拌し、玄米団子生地を生成するステップと、
前記たこ焼き用鉄板に油を敷いて加熱するステップと、
前記油を敷いて加熱したたこ焼き用鉄板の前記穴に、前記玄米団子生地を注ぎ、玄米団子表面を生成するステップと、
前記玄米団子表面が固まりだした頃合に、前記穴中で該玄米団子表面を転がすステップと、
を含む、お米団子の製造方法。
【請求項5】
前記玄米に糯米を混合させて混合玄米飯を炊飯するステップは、該混合玄米飯100重量%に対して該糯米を10〜50重量%を混合させて炊飯するステップを含む、請求項4に記載のお米団子の製造方法。
【請求項6】
前記米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、該混合粉100重量%に対して該糯米粉を10〜50重量%混合させ、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加え、これを攪拌するステップを含む、請求項1または4に記載のお米団子の製造方法。
【請求項7】
前記米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、該混合粉に更に絹豆腐を加え、該米粉を30〜50重量%、該絹豆腐を20〜40重量%に該糯米粉を混合させて該混合粉100重量%を生成し、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加え、これを攪拌するステップを含む、請求項1または4に記載のお米団子の製造方法。
【請求項8】
前記米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌し粉生地を生成するステップは、
前記水に塩及び/又は鰹だしを加えるステップを含む、請求項1、4、6または7のいずれか1つに記載のお米団子の製造方法。
【請求項9】
請求項1または4に記載の白米団子表面または玄米団子表面を生成するステップは、具材を内包させるステップを含む、お米団子の製造方法。
【請求項10】
前記具材は、剥き身海老天、生姜、油粕、キャベツ、もみ海苔、鰹の粉、塩のいずれか1つ以上である、請求項9に記載のお米団子の製造方法。
【請求項11】
白米または玄米に糯米を混合させて炊飯した混合飯と、
米粉に糯米粉を混合させた混合粉に水を加えて攪拌して生成した粉生地とを、
混合させて攪拌し、お米団子生地を生成し、
油を敷いて加熱した少なくとも1つの穴を有するたこ焼き用鉄板の該穴に、前記お米団子生地を注いで焼成した、お米団子。
【請求項12】
前記混合飯は、前記白米または前記玄米100重量%に対して前記糯米を10〜50重量%を混合させる請求項11に記載のお米団子。
【請求項13】
前記粉生地は、前記混合粉100重量%に対して前記糯米粉を10〜50重量%混合させて、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加えた、請求項11に記載のお米団子。
【請求項14】
前記粉生地は、前記米粉と前記糯米粉に更に絹豆腐を加え、該米粉を30〜50重量%、該絹豆腐を20〜40重量%に該糯米粉を混合させて前記混合粉100重量%を生成し、該混合粉とこれに加えた水の総体積が、該混合粉の体積の1〜5倍になるように水を加えた、請求項11に記載のお米団子。
【請求項15】
焼成した請求項11乃至14のいずれか1つに記載のお米団子の表面に、醤油を塗布した、お米団子。
【請求項16】
前記お米団子生地は具材を内包した請求項11乃至15のいずれか1つに記載のお米団子。
【請求項17】
前記具材は、剥き身海老天、生姜、油粕、キャベツ、もみ海苔、鰹の粉、塩のいずれか1つ以上である、請求項16に記載のお米団子。



【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−188838(P2011−188838A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−60031(P2010−60031)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(305043412)
【Fターム(参考)】