かしめ固定装置
【課題】かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とを、かしめ位置などのバラつきによらずスプリングバックが防止でき、高い信頼性にてかしめ固定されたかしめ固定装置を得る。
【解決手段】かしめ爪21が突出された第1部材2と、上記かしめ爪を係止させる係止部31が設けられた第2部材3とが、上記かしめ爪を上記係止部にかしめ加工することによって相互に固定されたかしめ固定装置であって、上記かしめ爪の上記係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、上記かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部22が、曲げられる線に沿って複数列設けられていることを特徴とする。
【解決手段】かしめ爪21が突出された第1部材2と、上記かしめ爪を係止させる係止部31が設けられた第2部材3とが、上記かしめ爪を上記係止部にかしめ加工することによって相互に固定されたかしめ固定装置であって、上記かしめ爪の上記係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、上記かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部22が、曲げられる線に沿って複数列設けられていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば高温や振動環境下で防水性などの信頼性が要求される自動車用のHID(High Intensity Discharge)ランプ用のHIDバラストの基板ケースなどに好ましく用いられるかしめ固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ヘッドランプに取り付けられるHIDバラストの基板ケースは電子制御基板を内蔵するアルミダイカスト製の開口部を有する箱状のベースと開口部を塞ぐアルミ板金製のカバー間にシール材を充填した防水構造となっている。HIDバラストの組立工程では、ベースへシール材を塗布し、その後、ベースとカバーをかしめにより固定する。ベースとカバーは反りやうねりが見られるなど平面形状が同一でない。そのため、ベースにカバーを重ねただけではカバーはベース形状に倣わず隙間は均一とならない。かしめ爪に塑性変形力を加えてかしめを行うとベースとカバーが倣うように変形するが、かしめ爪のスプリングバックにより、カバーがベースに倣った状態を保持することが困難である。
ベースとカバー間の隙間が不均一になると、隙間が大きい箇所にて気密性が十分に確保出来ず、防水構造を保持できない。そこで、HIDバラスト製造工程では、最大隙間もシール材にて充填できるようにシール材を多量に塗布して密着固定を確保することが行われている。かつ、ベースとカバーの形状バラつきを小さくすることで隙間バラつきの発生を抑えるようにしていた。一方で、板金固定において板金をかしめるための爪部に弱部を形成しスプリングバックを防ぐようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−77947号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来の技術では、爪部に弱部を形成するために、貫通孔などの孔部や少なくとも一部を部分的に切欠き形成したスリット構造を設けている。この方法では、複雑な形状のベースに対して、安定にかしめを行うことが困難である。また、カバーやベースの形状のバラつきやかしめ装置のかしめ位置にバラつきが生じた際に、安定なかしめが困難となる。さらに、孔部や切欠きしたスリット構造では、意匠性が問題になる場合もある。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とを、バラつきによらずスプリングバックが防止でき、高い信頼性にてかしめ固定されたかしめ固定装置を得ること目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るかしめ固定装置は、かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とが、上記かしめ爪を上記係止部にかしめ加工することによって相互に固定されたかしめ固定装置であって、上記かしめ爪の上記係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、上記かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部が、曲げられる線に沿って複数列設けられているものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明においては、かしめ爪における上記第2部材の係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部を、曲げられる線に沿って複数列設けるようにしたので、かしめ位置などのバラつきによらずスプリングバックが防止され、かしめ爪を係止部に確実に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1によるかしめ固定装置としてのHIDバラストの基板ケースの要部を模式的に示す斜視図。
【図2】図1に示す第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図。
【図3】図1に示す第1部材のかしめ爪部の凹部形状とかしめ時折曲げ高さを説明する図。
【図4】図3に示す第1部材のかしめ爪部の正面図。
【図5】図3に示す凹部の第1の変形例であるコルゲート状の凹凸を説明する図。
【図6】図5に示す凹部を拡大して示す要部側面図。
【図7】図3に示す凹部の第2の変形例であるドット加工による曲面状の凹所を説明する図。
【図8】図3に示す凹部の第3の変形例であるストライプ状の凹部を説明する図。
【図9】図3に示す凹部の第4の変形例であるランダム加工の凹部を説明する図。
【図10】図1に示す第2部材の係止部の変形例の固定構造を模式的に示す図。
【図11】図1に示す第1部材における第2部材との対向面に設けられたディンプル加工による突部を模式的に示す断面図。
【図12】本発明の実施の形態2によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースにおける第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図。
【図13】本発明の実施の形態3によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースの要部を模式的に示す断面図。
【図14】本発明の実施の形態4によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースを模式的に示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1〜図4は本発明の実施の形態1によるかしめ固定装置を説明する図であり、図1はかしめ固定装置としてのHIDバラスト用の基板ケースの要部を模式的に示す斜視図、図2は図1に示す第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図、図3は第1部材のかしめ爪部の凹部形状とかしめ時折曲げ高さを説明する図、図4は図3に示す第1部材のかしめ爪部の正面図である。なお、図1は、組立時のかしめ加工前の状態を示している。図において、かしめ固定装置1は、周囲4方にそれぞれ複数のかしめ爪21が突設ないしは延出された第1部材としてのアルミ板金製の蓋状体であるカバー2と、かしめ爪21が係止される係止部31が形成された第2部材であるアルミダイカスト製の箱状のベース3と、後述するシール材5から構成されている。
【0010】
箱状のベース3は上面が開放されてなる開口部3aを有し、上記係止部31は、開口部3aを形成する側壁の頂面3bから所定寸法底部方向に離れた外周面に沿って形成されている。係止部31は頂面3bに沿う面(この例では平面)に対して鋭角に形成された傾斜面からなる。なお、係止部31は、かしめ爪21に対応する部分にのみ設けても良い。ベース3の内部には基板4が収容、固定される。なお、基板4の固定手段、基板4に実装される電子部品類や配線、外部との接続用のコネクタなどは図示省略している。カバー2をベース3に組み付ける直前には、頂面3bの中央部に太線で示す防水用のシール材5が塗工される。なお、カバー2は、図1では外形のみ図示している。
【0011】
本発明の典型的な第1の特徴部分であるかしめ爪21に設ける凹部22は、この例では図2〜図4に示すようにかしめ爪21の相手側の係止部31との対向面に、かしめ爪21におけるかしめ加工時に曲げられる線に沿って複数列平行に設けられた断面が略半円状の曲面からなる溝でなっている。なお、図3のL1はかしめ時の折曲げ高さを示しており、略上記かしめ時に曲げられる線の位置に相当する。なお、該凹部22は、かしめ加工時に変形支点となり、かしめ爪21の塑性変形を助けるもので、しかも寸法誤差や加工時の誤差を吸収し得るものであれば良く、かしめ爪21における係止部31との反対向面、または両面に設けても差し支えない。但し、意匠性確保のためには、凹部22はかしめ爪21の裏面側に施すことが望ましい。
【0012】
凹部22の加工形状は折曲げ形状に対して平行列であれば、特に限定されない。例えば、折曲げ形状が斜めであっても、凹部22が折曲げ部に対して平行であれば、安定なかしめが可能となる。例えば、図5は凹部22の第1の変形例であるコルゲート状の凹凸を用いた凹部22Aを説明する図、図6は図5に示す凹部22Aを拡大して示す要部側面図である。図7は凹部22の第2の変形例であるドット加工による曲面状の凹所からなる凹部22Bを説明する図、図8は凹部22の第3の変形例であるストライプ状の凹部22Cを説明する図、図9は凹部22の第4の変形例であるドットのサイズをランダムに加工した凹部22Dを説明する図である。これら凹部22、22A〜22Dの加工方法等は特に限定されるものではない。以下、特に区別の必要がない限り、代表して凹部22という。
【0013】
かしめ爪21部における凹部22の図の上下方向の加工範囲は、安定なかしめを実現するために、折曲げ高さL1に対して、少なくとも一部がL1の位置に入るように施す必要があるが、必ずしもかしめ爪21全体に施す必要はない。上記図7に示す第2の変形例は、凹部22Bをかしめ爪21の上下方向の一部に施した例である。また、凹部22はかしめ加工時に曲げられる線に沿って複数列平行に設けられるが、複数列の加工により、図10に示すようにベース3の係止部31Aが曲線等の複雑な形状の相手部材に対しても、ベース3とカバー2の密着性よく、安定なかしめが可能となる。
【0014】
また、凹部22を複数列設けることにより、カバー2やベース3の形状のバラつきやかしめ装置の精度のバラつきによらず、安定なかしめが実現できる。そのため、カバー2やベース3の加工寸法精度の裕度向上が望める。また、例えば図9のように、かしめ爪23にランダム加工によって形成した凹部22Dの場合、より複雑なベース形状に対しても、ベース形状に沿ったかしめがより高精度に実現でき、安定なかしめを行うことが可能である。なお、かしめ爪21の幅方向(図9の上下方向)に対する加工も、平行な列を保てば、ランダム形状でよい。さらに、図9左右方向の大きさの順序をランダムにしても良い。
【0015】
また、凹部22が図3のように溝状の場合でカバー2にアルミ板を使用する際には、かしめ爪21の板厚をtとしたとき、その加工深さを、0.25t±0.125tとすると、かしめ後でも爪加工部の強度を保持でき、高い信頼性を確保できる。
【0016】
次に、本発明の第2の特徴部分である請求項5に記載した発明について説明する。実施の形態1に係る図2、図3、図10、及び図11に示すように、上記カバー2における、上記シール材5が設けられるベース3の開口部3aを形成している側壁の頂面3bとの対向面には、膜厚を調整するためのディンプル加工による多数の曲面(球面)状の突部23が設けられている。図11に示すように、突部23の高さをh1、シール材5の塗布時の塗布高さをh2(図示せず)としたとき、
ディンプル加工高さh1<接着剤塗布高さh2
となるように塗工すると、ベース3とカバー2組立後の接着剤高さh3は、ディンプル加工による突部23の高さh1と等しくなる。突部23の高さh1は任意の高さに設計可能なため、シール材5の厚みを自由に設定でき、シール材塗布量の最適化が図れる。なお、上記突部23はカバー2の上面全体に設け、あるいは頂面3bとの対向面にのみ設けるようにしてもよい。なお、カバー2の表面側にはディンプル加工による凹所231(図11に図示)が形成されている。なお、突部23の形状や加工方法は特に限定されるものではない。
【0017】
上記のように構成された実施の形態1においては、かしめ爪21に、かしめ加工時に曲げられる線に沿って塑性変形を助ける複数列の凹部22を設けたので、変形支点が多数形成される。これにより、かしめ加工したときにかしめ爪21部の位置のバラつきやかしめ位置などの加工精度のバラつきによらず、スプリングバックが防止され、かしめ爪21がベース3に沿うように変形し、かしめ爪21を係止部31に対して確実に密着、固定できる。このため、信頼性も向上する効果がある。なお、図2、図3、及び図12は、かしめ爪21部が係止部31に当接する寸前の状態を図示している。また、図3、図10では構成の理解を容易にするためにシール材の図示を省略している。
【0018】
また、カバー2における、シール材5の塗布位置にディンプル加工による多数の突部23を設けたので、かしめ加工によるベース3とカバー2の固定時に、シール材5が突部23によって押し付けられてベース3とカバー2の両表面に良くなじみ、シール材5の均一かつ最適な塗布膜厚が確保される。また、突部23の高さや塗工するシール材5の量・厚さは任意に制御できるので、シール材5の膜厚を調整することが容易であり、シール材塗布量の最適化を図ることが容易である。さらに、上記のようにスプリングバックの無いかしめ構造が得られることによる相乗効果により、水密性保持の信頼性が高められる。耐久性も向上する
【0019】
また、凹部22をかしめ爪21の係止部31への対向面側に設けたので、意匠性を損なうことも防止できる。かしめ爪21に凹部22を多数設けたので複雑な形状物に対する安定なかしめ固定も可能となる。また、カバー2とベース3が倣った状態で形状を保持するため、均一な隙間を保てる効果がある。さらに、かしめ対象物の形状において、自由度が向上するだけでなく、気密性保持のために従来最大隙間にあわせて多量に塗布していたシール材5の塗布量の削減を図れる。また、かしめ後は元々のカバー2、ベース3の形状の影響を受けないため、カバー2とベース3の形状精度の裕度向上にも繋がる。また、シール材の削減や歩留まり向上も期待できるので、安価に製造できる効果がある。
【0020】
実施の形態2.
図12は本発明の実施の形態2によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースにおける第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図である。なお、シール材については図示省略している。なお、この実施の形態2は、係止部31に対するかしめ爪21の反係止部側、即ち表面側にかしめ加工時に曲げられる線に平行に、複数列の溝状の凹部22を設けたものである。なお、凹部22の形状を例えば図5〜図10に例示された凹部22A〜22Dのように変更できるなど、その他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。上記のような実施の形態2においては、かしめ加工時の変形の支点となる凹部22が、かしめ爪21の曲げの表面側に施されていることで、係止部31側に凹部を施した場合と比較して、鋭角にかしめ爪21を曲げることが可能である。
【0021】
曲げ加工により、かしめ爪21の表面側には引張力、裏面側には圧縮力が働く。引張力が働くと加工部は伸びるが、圧縮力が働くと加工部は縮む。そのため、例えば、かしめ爪21部の凹部22の加工断面形状が溝状の凹部であり、加工幅Xに対して、加工深さが2倍の2Xとした場合、裏面への加工では、溝状の凹部の縁部同士が干渉するので160°より鋭角に爪部を折曲げることが困難である。実施の形態2では、かしめ爪21の表面側に凹部22を設けたことで、そのような制限がなくなる。そのため、係止部31が例えば曲率の大きい曲面等であっても鋭角な曲げ加工による安定なかしめが可能となるという、実施の形態1の効果に加えた新たな効果が得られる。
【0022】
実施の形態3.
図13は、本発明の実施の形態3によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースの要部を模式的に示す断面図である。なお、この実施の形態3は、シール部の突部をベース3の頂面3bに設けたものである。図において半球状など曲面状の突部33はベース3の頂面3bに沿ってディンプル加工によって設けられている。なお、突部33の形状や加工方法は特に限定されるものではない。例えば、ディンプル加工が困難な場合は、ダイキャスト成型時あるいはプレス成型時に頂面3bに沿って突部33が形成されるようにしても良い。その他の構成は実施の形態1と同様である。上記のように構成された実施の形態3においては、実施の形態1と同様の効果が得られるほか、シール部に設ける突部をケース側に加工することが困難な場合でも対応できるという利点がある。
【0023】
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースを模式的に示す斜視図である。この実施の形態4は、例えばカバー2にかしめ爪を設けることが困難な場合などに対応できるようにしたもので、かしめ爪32はベース3に設けられている。なお、カバー2は有底箱状に形成されている。また、カバー2の外周面にはかしめ爪32の係止部が設けられている(図示省略)。ベース3は、例えばプレスによる板金加工によって形成される。その他の構成は実施の形態1と同様である。上記のように構成された実施の形態4においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0024】
なお、上記実施の形態1〜4ではこの発明を車両用のHID基板ケースに用いた場合について説明したが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。例えば、他の電装品、あるいは車載用途以外の一般的なかしめ固定部にも用いることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 かしめ固定装置、 2 カバー(第1部材)、 21 かしめ爪、 22 凹部、 22A 凹部(コルゲート状)、 22B 凹部(球面状凹部のドット)、 22C 凹部(ストライプ状)、 22D 凹部(ランダム加工)、 23 突部、 3 ベース(第2部材)、 3a 開口部、 3b 頂面、 31、31A 係止部、 32 かしめ爪、 33 突部、 4 基板、 5 シール材。
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば高温や振動環境下で防水性などの信頼性が要求される自動車用のHID(High Intensity Discharge)ランプ用のHIDバラストの基板ケースなどに好ましく用いられるかしめ固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ヘッドランプに取り付けられるHIDバラストの基板ケースは電子制御基板を内蔵するアルミダイカスト製の開口部を有する箱状のベースと開口部を塞ぐアルミ板金製のカバー間にシール材を充填した防水構造となっている。HIDバラストの組立工程では、ベースへシール材を塗布し、その後、ベースとカバーをかしめにより固定する。ベースとカバーは反りやうねりが見られるなど平面形状が同一でない。そのため、ベースにカバーを重ねただけではカバーはベース形状に倣わず隙間は均一とならない。かしめ爪に塑性変形力を加えてかしめを行うとベースとカバーが倣うように変形するが、かしめ爪のスプリングバックにより、カバーがベースに倣った状態を保持することが困難である。
ベースとカバー間の隙間が不均一になると、隙間が大きい箇所にて気密性が十分に確保出来ず、防水構造を保持できない。そこで、HIDバラスト製造工程では、最大隙間もシール材にて充填できるようにシール材を多量に塗布して密着固定を確保することが行われている。かつ、ベースとカバーの形状バラつきを小さくすることで隙間バラつきの発生を抑えるようにしていた。一方で、板金固定において板金をかしめるための爪部に弱部を形成しスプリングバックを防ぐようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−77947号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来の技術では、爪部に弱部を形成するために、貫通孔などの孔部や少なくとも一部を部分的に切欠き形成したスリット構造を設けている。この方法では、複雑な形状のベースに対して、安定にかしめを行うことが困難である。また、カバーやベースの形状のバラつきやかしめ装置のかしめ位置にバラつきが生じた際に、安定なかしめが困難となる。さらに、孔部や切欠きしたスリット構造では、意匠性が問題になる場合もある。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とを、バラつきによらずスプリングバックが防止でき、高い信頼性にてかしめ固定されたかしめ固定装置を得ること目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るかしめ固定装置は、かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とが、上記かしめ爪を上記係止部にかしめ加工することによって相互に固定されたかしめ固定装置であって、上記かしめ爪の上記係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、上記かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部が、曲げられる線に沿って複数列設けられているものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明においては、かしめ爪における上記第2部材の係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部を、曲げられる線に沿って複数列設けるようにしたので、かしめ位置などのバラつきによらずスプリングバックが防止され、かしめ爪を係止部に確実に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1によるかしめ固定装置としてのHIDバラストの基板ケースの要部を模式的に示す斜視図。
【図2】図1に示す第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図。
【図3】図1に示す第1部材のかしめ爪部の凹部形状とかしめ時折曲げ高さを説明する図。
【図4】図3に示す第1部材のかしめ爪部の正面図。
【図5】図3に示す凹部の第1の変形例であるコルゲート状の凹凸を説明する図。
【図6】図5に示す凹部を拡大して示す要部側面図。
【図7】図3に示す凹部の第2の変形例であるドット加工による曲面状の凹所を説明する図。
【図8】図3に示す凹部の第3の変形例であるストライプ状の凹部を説明する図。
【図9】図3に示す凹部の第4の変形例であるランダム加工の凹部を説明する図。
【図10】図1に示す第2部材の係止部の変形例の固定構造を模式的に示す図。
【図11】図1に示す第1部材における第2部材との対向面に設けられたディンプル加工による突部を模式的に示す断面図。
【図12】本発明の実施の形態2によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースにおける第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図。
【図13】本発明の実施の形態3によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースの要部を模式的に示す断面図。
【図14】本発明の実施の形態4によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースを模式的に示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1〜図4は本発明の実施の形態1によるかしめ固定装置を説明する図であり、図1はかしめ固定装置としてのHIDバラスト用の基板ケースの要部を模式的に示す斜視図、図2は図1に示す第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図、図3は第1部材のかしめ爪部の凹部形状とかしめ時折曲げ高さを説明する図、図4は図3に示す第1部材のかしめ爪部の正面図である。なお、図1は、組立時のかしめ加工前の状態を示している。図において、かしめ固定装置1は、周囲4方にそれぞれ複数のかしめ爪21が突設ないしは延出された第1部材としてのアルミ板金製の蓋状体であるカバー2と、かしめ爪21が係止される係止部31が形成された第2部材であるアルミダイカスト製の箱状のベース3と、後述するシール材5から構成されている。
【0010】
箱状のベース3は上面が開放されてなる開口部3aを有し、上記係止部31は、開口部3aを形成する側壁の頂面3bから所定寸法底部方向に離れた外周面に沿って形成されている。係止部31は頂面3bに沿う面(この例では平面)に対して鋭角に形成された傾斜面からなる。なお、係止部31は、かしめ爪21に対応する部分にのみ設けても良い。ベース3の内部には基板4が収容、固定される。なお、基板4の固定手段、基板4に実装される電子部品類や配線、外部との接続用のコネクタなどは図示省略している。カバー2をベース3に組み付ける直前には、頂面3bの中央部に太線で示す防水用のシール材5が塗工される。なお、カバー2は、図1では外形のみ図示している。
【0011】
本発明の典型的な第1の特徴部分であるかしめ爪21に設ける凹部22は、この例では図2〜図4に示すようにかしめ爪21の相手側の係止部31との対向面に、かしめ爪21におけるかしめ加工時に曲げられる線に沿って複数列平行に設けられた断面が略半円状の曲面からなる溝でなっている。なお、図3のL1はかしめ時の折曲げ高さを示しており、略上記かしめ時に曲げられる線の位置に相当する。なお、該凹部22は、かしめ加工時に変形支点となり、かしめ爪21の塑性変形を助けるもので、しかも寸法誤差や加工時の誤差を吸収し得るものであれば良く、かしめ爪21における係止部31との反対向面、または両面に設けても差し支えない。但し、意匠性確保のためには、凹部22はかしめ爪21の裏面側に施すことが望ましい。
【0012】
凹部22の加工形状は折曲げ形状に対して平行列であれば、特に限定されない。例えば、折曲げ形状が斜めであっても、凹部22が折曲げ部に対して平行であれば、安定なかしめが可能となる。例えば、図5は凹部22の第1の変形例であるコルゲート状の凹凸を用いた凹部22Aを説明する図、図6は図5に示す凹部22Aを拡大して示す要部側面図である。図7は凹部22の第2の変形例であるドット加工による曲面状の凹所からなる凹部22Bを説明する図、図8は凹部22の第3の変形例であるストライプ状の凹部22Cを説明する図、図9は凹部22の第4の変形例であるドットのサイズをランダムに加工した凹部22Dを説明する図である。これら凹部22、22A〜22Dの加工方法等は特に限定されるものではない。以下、特に区別の必要がない限り、代表して凹部22という。
【0013】
かしめ爪21部における凹部22の図の上下方向の加工範囲は、安定なかしめを実現するために、折曲げ高さL1に対して、少なくとも一部がL1の位置に入るように施す必要があるが、必ずしもかしめ爪21全体に施す必要はない。上記図7に示す第2の変形例は、凹部22Bをかしめ爪21の上下方向の一部に施した例である。また、凹部22はかしめ加工時に曲げられる線に沿って複数列平行に設けられるが、複数列の加工により、図10に示すようにベース3の係止部31Aが曲線等の複雑な形状の相手部材に対しても、ベース3とカバー2の密着性よく、安定なかしめが可能となる。
【0014】
また、凹部22を複数列設けることにより、カバー2やベース3の形状のバラつきやかしめ装置の精度のバラつきによらず、安定なかしめが実現できる。そのため、カバー2やベース3の加工寸法精度の裕度向上が望める。また、例えば図9のように、かしめ爪23にランダム加工によって形成した凹部22Dの場合、より複雑なベース形状に対しても、ベース形状に沿ったかしめがより高精度に実現でき、安定なかしめを行うことが可能である。なお、かしめ爪21の幅方向(図9の上下方向)に対する加工も、平行な列を保てば、ランダム形状でよい。さらに、図9左右方向の大きさの順序をランダムにしても良い。
【0015】
また、凹部22が図3のように溝状の場合でカバー2にアルミ板を使用する際には、かしめ爪21の板厚をtとしたとき、その加工深さを、0.25t±0.125tとすると、かしめ後でも爪加工部の強度を保持でき、高い信頼性を確保できる。
【0016】
次に、本発明の第2の特徴部分である請求項5に記載した発明について説明する。実施の形態1に係る図2、図3、図10、及び図11に示すように、上記カバー2における、上記シール材5が設けられるベース3の開口部3aを形成している側壁の頂面3bとの対向面には、膜厚を調整するためのディンプル加工による多数の曲面(球面)状の突部23が設けられている。図11に示すように、突部23の高さをh1、シール材5の塗布時の塗布高さをh2(図示せず)としたとき、
ディンプル加工高さh1<接着剤塗布高さh2
となるように塗工すると、ベース3とカバー2組立後の接着剤高さh3は、ディンプル加工による突部23の高さh1と等しくなる。突部23の高さh1は任意の高さに設計可能なため、シール材5の厚みを自由に設定でき、シール材塗布量の最適化が図れる。なお、上記突部23はカバー2の上面全体に設け、あるいは頂面3bとの対向面にのみ設けるようにしてもよい。なお、カバー2の表面側にはディンプル加工による凹所231(図11に図示)が形成されている。なお、突部23の形状や加工方法は特に限定されるものではない。
【0017】
上記のように構成された実施の形態1においては、かしめ爪21に、かしめ加工時に曲げられる線に沿って塑性変形を助ける複数列の凹部22を設けたので、変形支点が多数形成される。これにより、かしめ加工したときにかしめ爪21部の位置のバラつきやかしめ位置などの加工精度のバラつきによらず、スプリングバックが防止され、かしめ爪21がベース3に沿うように変形し、かしめ爪21を係止部31に対して確実に密着、固定できる。このため、信頼性も向上する効果がある。なお、図2、図3、及び図12は、かしめ爪21部が係止部31に当接する寸前の状態を図示している。また、図3、図10では構成の理解を容易にするためにシール材の図示を省略している。
【0018】
また、カバー2における、シール材5の塗布位置にディンプル加工による多数の突部23を設けたので、かしめ加工によるベース3とカバー2の固定時に、シール材5が突部23によって押し付けられてベース3とカバー2の両表面に良くなじみ、シール材5の均一かつ最適な塗布膜厚が確保される。また、突部23の高さや塗工するシール材5の量・厚さは任意に制御できるので、シール材5の膜厚を調整することが容易であり、シール材塗布量の最適化を図ることが容易である。さらに、上記のようにスプリングバックの無いかしめ構造が得られることによる相乗効果により、水密性保持の信頼性が高められる。耐久性も向上する
【0019】
また、凹部22をかしめ爪21の係止部31への対向面側に設けたので、意匠性を損なうことも防止できる。かしめ爪21に凹部22を多数設けたので複雑な形状物に対する安定なかしめ固定も可能となる。また、カバー2とベース3が倣った状態で形状を保持するため、均一な隙間を保てる効果がある。さらに、かしめ対象物の形状において、自由度が向上するだけでなく、気密性保持のために従来最大隙間にあわせて多量に塗布していたシール材5の塗布量の削減を図れる。また、かしめ後は元々のカバー2、ベース3の形状の影響を受けないため、カバー2とベース3の形状精度の裕度向上にも繋がる。また、シール材の削減や歩留まり向上も期待できるので、安価に製造できる効果がある。
【0020】
実施の形態2.
図12は本発明の実施の形態2によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースにおける第1部材と第2部材の固定構造を模式的に示す図である。なお、シール材については図示省略している。なお、この実施の形態2は、係止部31に対するかしめ爪21の反係止部側、即ち表面側にかしめ加工時に曲げられる線に平行に、複数列の溝状の凹部22を設けたものである。なお、凹部22の形状を例えば図5〜図10に例示された凹部22A〜22Dのように変更できるなど、その他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。上記のような実施の形態2においては、かしめ加工時の変形の支点となる凹部22が、かしめ爪21の曲げの表面側に施されていることで、係止部31側に凹部を施した場合と比較して、鋭角にかしめ爪21を曲げることが可能である。
【0021】
曲げ加工により、かしめ爪21の表面側には引張力、裏面側には圧縮力が働く。引張力が働くと加工部は伸びるが、圧縮力が働くと加工部は縮む。そのため、例えば、かしめ爪21部の凹部22の加工断面形状が溝状の凹部であり、加工幅Xに対して、加工深さが2倍の2Xとした場合、裏面への加工では、溝状の凹部の縁部同士が干渉するので160°より鋭角に爪部を折曲げることが困難である。実施の形態2では、かしめ爪21の表面側に凹部22を設けたことで、そのような制限がなくなる。そのため、係止部31が例えば曲率の大きい曲面等であっても鋭角な曲げ加工による安定なかしめが可能となるという、実施の形態1の効果に加えた新たな効果が得られる。
【0022】
実施の形態3.
図13は、本発明の実施の形態3によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースの要部を模式的に示す断面図である。なお、この実施の形態3は、シール部の突部をベース3の頂面3bに設けたものである。図において半球状など曲面状の突部33はベース3の頂面3bに沿ってディンプル加工によって設けられている。なお、突部33の形状や加工方法は特に限定されるものではない。例えば、ディンプル加工が困難な場合は、ダイキャスト成型時あるいはプレス成型時に頂面3bに沿って突部33が形成されるようにしても良い。その他の構成は実施の形態1と同様である。上記のように構成された実施の形態3においては、実施の形態1と同様の効果が得られるほか、シール部に設ける突部をケース側に加工することが困難な場合でも対応できるという利点がある。
【0023】
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4によるかしめ固定装置としてのHID基板ケースを模式的に示す斜視図である。この実施の形態4は、例えばカバー2にかしめ爪を設けることが困難な場合などに対応できるようにしたもので、かしめ爪32はベース3に設けられている。なお、カバー2は有底箱状に形成されている。また、カバー2の外周面にはかしめ爪32の係止部が設けられている(図示省略)。ベース3は、例えばプレスによる板金加工によって形成される。その他の構成は実施の形態1と同様である。上記のように構成された実施の形態4においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0024】
なお、上記実施の形態1〜4ではこの発明を車両用のHID基板ケースに用いた場合について説明したが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。例えば、他の電装品、あるいは車載用途以外の一般的なかしめ固定部にも用いることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 かしめ固定装置、 2 カバー(第1部材)、 21 かしめ爪、 22 凹部、 22A 凹部(コルゲート状)、 22B 凹部(球面状凹部のドット)、 22C 凹部(ストライプ状)、 22D 凹部(ランダム加工)、 23 突部、 3 ベース(第2部材)、 3a 開口部、 3b 頂面、 31、31A 係止部、 32 かしめ爪、 33 突部、 4 基板、 5 シール材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とが、上記かしめ爪を上記係止部にかしめ加工することによって相互に固定されたかしめ固定装置であって、上記かしめ爪の上記係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、上記かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部が、曲げられる線に沿って複数列設けられていることを特徴とするかしめ固定装置。
【請求項2】
上記凹部は、上記かしめ加工時に曲げられる線に沿ってドット状に列設された多数の曲面状の凹所からなることを特徴とする請求項1記載のかしめ固定装置。
【請求項3】
上記ドット状の凹所は、大きさがランダムに形成されていることを特徴とする請求項2記載のかしめ固定装置。
【請求項4】
上記凹部は、上記かしめ加工時に曲げられる線に沿って伸びるコルゲート状またはストライプ状の凹所が複数平行に設けられたものでなることを特徴とする請求項1記載のかしめ固定装置。
【請求項5】
上記第2部材は開口部を有する箱状のベースからなり、上記係止部は上記ベースの外周部に、上記開口部の縁に沿う面に対して鋭角に形成された傾斜面からなり、上記第1部材は、上記開口部を塞ぐカバーからなり、かつ、上記開口部を形成する側壁の頂面と上記カバーとの間に水密を保持するシール材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のかしめ固定装置。
【請求項6】
上記シール材が設けられる上記ベースの開口部を形成する側壁の頂面または上記カバーの上記開口部を形成する側壁の頂面との対向面に多数の突部が設けられていることを特徴とする請求項5記載のかしめ固定装置。
【請求項7】
上記突部は、ディンプル加工によって形成されたものでなることを特徴とする請求項6記載のかしめ固定装置。
【請求項1】
かしめ爪が突出された第1部材と、上記かしめ爪を係止させる係止部が設けられた第2部材とが、上記かしめ爪を上記係止部にかしめ加工することによって相互に固定されたかしめ固定装置であって、上記かしめ爪の上記係合部との対向面及び反対向面の少なくとも一方に、上記かしめ爪のかしめ加工時における塑性変形を助ける凹部が、曲げられる線に沿って複数列設けられていることを特徴とするかしめ固定装置。
【請求項2】
上記凹部は、上記かしめ加工時に曲げられる線に沿ってドット状に列設された多数の曲面状の凹所からなることを特徴とする請求項1記載のかしめ固定装置。
【請求項3】
上記ドット状の凹所は、大きさがランダムに形成されていることを特徴とする請求項2記載のかしめ固定装置。
【請求項4】
上記凹部は、上記かしめ加工時に曲げられる線に沿って伸びるコルゲート状またはストライプ状の凹所が複数平行に設けられたものでなることを特徴とする請求項1記載のかしめ固定装置。
【請求項5】
上記第2部材は開口部を有する箱状のベースからなり、上記係止部は上記ベースの外周部に、上記開口部の縁に沿う面に対して鋭角に形成された傾斜面からなり、上記第1部材は、上記開口部を塞ぐカバーからなり、かつ、上記開口部を形成する側壁の頂面と上記カバーとの間に水密を保持するシール材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のかしめ固定装置。
【請求項6】
上記シール材が設けられる上記ベースの開口部を形成する側壁の頂面または上記カバーの上記開口部を形成する側壁の頂面との対向面に多数の突部が設けられていることを特徴とする請求項5記載のかしめ固定装置。
【請求項7】
上記突部は、ディンプル加工によって形成されたものでなることを特徴とする請求項6記載のかしめ固定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−15181(P2013−15181A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147910(P2011−147910)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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