説明

ごみ焼却炉

【課題】 ごみ質の変化あるいはまたごみ燃焼状況の変化に対応して、火格子上のごみ燃焼の最適位置へ2次空気を確実に供給することができて、ごみの燃焼の安定化を図ることができ、最終的に排ガス中のCO(一酸化炭素)濃度の低減(安定化)を果たすことができる、ごみ焼却炉を提供する。
【解決手段】 ごみ焼却炉の後壁1bに、2次空気供給ノズル12を有する2次空気供給装置10が設けられ、2次空気供給装置10には、2次空気供給ノズル上下方向揺動手段および同ノズル水平方向回動手段が備えられていて、2次空気供給ノズル12が、上下方向および水平方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされており、ごみRの燃焼に伴って火格子4上を移動するごみ燃焼位置に対応して、2次空気供給ノズル12から該ごみ燃焼位置に2次空気を供給する。2次空気供給ノズルによる空気噴出角度は、上および下方向にそれぞれ0〜10°の範囲内でかつ水平方向にそれぞれ0〜10°の範囲内で調整される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、都市ごみ、産業廃棄物等の焼却に用いられるごみ焼却炉に関し、より詳細には、ごみの燃焼の安定化を図ることができ、ひいては排ガス中のCO(一酸化炭素)濃度の低減(安定化)を果たすことができる、ごみ焼却炉に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のごみ焼却炉としては、本出願人が提案した下記の特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
この特許文献1に記載のごみ焼却炉は、1次燃焼室において、2次燃焼用空気(以下、2次空気という)の供給ノズルがごみ送り方向に対向する位置すなわち後壁に配設され、2次空気供給ノズルの噴口が火格子上のごみの上面に沿って2次空気を噴出するように向けられていることを特徴とするものであり、ごみの完全燃焼に対して大幅な効果を発揮するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2662746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年、エネルギーの有効利用としてのサーマルリサイクル燃焼等によるごみカロリーの上昇、またはごみの分別回収によるごみカロリーの低下等が見られ、既設炉の運転面での燃焼安定性に欠けることが見られる。
【0006】
このような場合において、上記特許文献1に記載のごみ焼却炉では、後壁2次空気の供給位置が固定されているため、燃焼の最適位置へ2次空気を供給することができないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、ごみ質の変化あるいはまたごみ燃焼状況の変化に対応して、火格子上のごみ燃焼の最適位置へ2次空気を確実に供給することができて、ごみの燃焼の安定化を図ることができ、最終的に排ガス中のCO(一酸化炭素)濃度の低減(安定化)を果たすことができる、ごみ焼却炉を提供しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ごみ質の変化あるいはまた火格子上のごみ層の燃焼状況の変化に対応して、火格子上のごみ燃焼の最適位置へ向けて2次空気を供給することができれば、さらなる燃焼の安定につながることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、ごみ焼却炉の後壁に、2次空気供給ノズルを有する2次空気供給装置が設けられ、2次空気供給装置には、2次空気供給ノズル上下方向揺動手段および同ノズル水平方向回動手段が備えられていて、2次空気供給ノズルが、上下方向および水平方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされており、ごみの燃焼に伴って火格子上を移動するごみ燃焼位置に対応して、2次空気供給ノズルから該ごみ燃焼位置に2次空気を供給することを特徴としている。
【0010】
本発明の火格子型ごみ焼却炉においては、2次空気供給ノズルによる空気噴出角度が、上および下方向にそれぞれ0〜10°の範囲内でかつ水平方向にそれぞれ0〜10°の範囲内で調整されるものとなされているのが好ましい。
【0011】
また、本発明によるごみ焼却炉では、2次空気供給装置に備えられた2次空気供給ノズル上下方向揺動手段および同ノズル水平方向回動手段が、遠隔操作により作動せしめられるのが好ましい。
【0012】
また、本発明によるごみ焼却炉では、ごみ焼却炉に、炉内ごみ焼却状況監視装置が設けられ、この炉内ごみ焼却状況監視装置から送られる炉内のごみ焼却状況の検出信号に基づいて遠隔操作により、2次空気供給装置のノズル上下方向揺動手段およびノズル水平方向回動手段が作動せしめられるのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明は、ごみ焼却炉の後壁に、2次空気供給ノズルを有する2次空気供給装置が設けられ、2次空気供給装置には、2次空気供給ノズル上下方向揺動手段および同ノズル水平方向回動手段が備えられていて、2次空気供給ノズルが、上下方向および水平方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされており、ごみの燃焼に伴って火格子上を移動するごみ燃焼位置に対応して、2次空気供給ノズルから該ごみ燃焼位置に2次空気を供給するもので、請求項1の発明によれば、ごみ質の変化あるいはまたごみ燃焼状況の変化に対応して、火格子上のごみ燃焼の最適位置へ2次空気を確実に供給することができて、ごみの燃焼の安定化を図ることができ、最終的に排ガス中のCO(一酸化炭素)濃度の低減(安定化)を果たすことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のごみ焼却炉の実施の形態を示す垂直断面図で、ごみの最大燃焼時のごみ燃焼位置を示している。
【図2】同ごみ焼却炉の垂直断面図で、ごみの最小燃焼時のごみ燃焼位置を示している。
【図3】同ごみ焼却炉の火格子部分の拡大平面図で、ごみの最大燃焼時と最小燃焼時のごみ燃焼位置を示している。
【図4】同ごみ焼却炉の部分拡大垂直断面図で、ごみ焼却炉の後壁部分を示している。
【図5】同ごみ焼却炉の部分拡大水平断面図で、ごみ焼却炉の後壁部分を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
つぎに、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】
なお、図面の説明において、前後関係については、図1の左方を前方と称することとする。
【0017】
図面は、本発明によるごみ焼却炉の一例を示すものである。
【0018】
まず、図1を参照すると、ごみ焼却炉の1次燃焼室(1)内において、火格子(4)は、前方のごみ投入ホッパ(7)側から順に乾燥火格子(4a)、燃焼火格子(4b)および後燃焼火格子(4c)によって構成されており、かつ後方下向きに傾斜して配置されている。燃焼火格子(4b)の上方には、1次燃焼室(1)に続いて2次燃焼室(2)が設けられ、さらに2次燃焼室(2)に続いて排ガス排出路(3)が設けられている。乾燥火格子(4a)、燃焼火格子(4b)および後燃焼火格子(4c)の下方には、1次空気供給路(5)から1次燃焼用空気がそれぞれ供給される。
【0019】
ホッパ(7)から投入されたごみ(R)の送り方向に対向する1次燃焼室(1)の後壁(1b)に、2次空気供給ノズル(12)を有する2次空気供給装置(10)が左右に2機並んで配設されている。
【0020】
図4と図5に、2次空気供給装置(10)の詳細を示す。同図を参照すると、2次空気供給装置(10)は、ごみ焼却炉の後壁(1b)の貫通孔(6)に挿通された2次空気供給パイプ本体(11)と、これの炉内側端部に前方上向きに傾斜状に接続された2次空気供給ノズル(12)と、同パイプ本体(11)の炉外側端部に接続された側面よりみて円弧状の屈曲パイプ部(13)と、屈曲パイプ部(13)の上端にこれより上方に伸びるように接続された伸縮継ぎ手パイプ部(14)とを備えている。なお、伸縮継ぎ手パイプ部(14)の上端は、さらに2次空気流送パイプ(15)に接続されている。
【0021】
各2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)の噴口は2次空気供給パイプ本体(11)に対し、通常は、乾燥火格子(4a)上のごみ上端部を向くように、例えば水平から上に20°の角度を向けて設けられている。
【0022】
本発明においては、各2次空気供給装置(10)には、2次空気供給ノズル(12)の空気噴出角度の調整のために、ノズル上下方向揺動手段およびノズル水平方向回動手段が設けられている。
【0023】
すなわち、2次空気供給装置(10)の側面よりみて円弧状の屈曲パイプ部(13)に、下方に伸びる垂下状脚部(16)が設けられ、この垂下状脚部(16)の下端に、左右一対の下向きブラケット(17)(17)が設けられている。
【0024】
一方、ごみ焼却炉の後壁(1b)の貫通孔(6)より下側に所定間隔をおいて水平取付台(8)が炉外側に突出するように設けられ、この水平取付台(8)の上面に、図示しない垂直方向の枢軸によって回動自在となされた回動盤(21)を有する水平方向回動機構(20)が設けられ、回動盤(21)の上面には上向きブラケット(22)が立ち上がり状に設けられていて、該ブラケット(22)の上端部が、上記一対の下向きブラケット(17)(17)に水平連結ピン(18)を介して連結されている。
【0025】
ここで、例えば水平連結ピン(18)が一対の下向きブラケット(17)(17)に渡されて固定されており、両下向きブラケット(17)(17)同士の中間において上向きブラケット(22)の上端部が水平連結ピン(18)に揺動自在に枢着され、水平連結ピン(18)の一端部に設けられた図示しない駆動装置の作動により水平連結ピン(18)が回動せしめられることにより、2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)が、上下方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされている。
【0026】
一方、2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)は、水平方向回動機構(20)の作動により回動盤(21)が水平面内で回動せしめられることにより、水平方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされている。
【0027】
この実施形態では、2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)による空気噴出角度が、上下方向に±10°の範囲内でかつ水平方向に0〜10°の範囲内で調整されるものとなされている。
【0028】
本発明のごみ焼却炉によれば、ごみ質の変化あるいはまたごみ燃焼状況の変化に対応して、火格子(4)上のごみ燃焼の最適位置へ2次空気を確実に供給し、ごみの燃焼の安定化を図り、最終的に排ガス中のCO(一酸化炭素)濃度の低減(安定化)を果たすことができる。
【0029】
例えば図1と図3に示すように、ごみ焼却炉の火格子(4)上のごみ(R)の燃焼位置が後燃焼火格子(4c)側へ移動した場合は、ごみ燃焼位置は、同図に符号(A)で示す部分であり、このごみ燃焼位置に対応するように、2次空気供給ノズル(12)の噴口を、例えば通常の水平から上に20°の角度を向いている状態から、さらに、上記ノズル上下方向揺動手段の作動により、2次空気供給ノズル(12)の噴口を上方向に0〜10°の範囲内で調整して、該ごみ燃焼位置に2次空気を確実に供給する。
【0030】
一方、例えば図2と図3に示すように、ごみ焼却炉の火格子(4)上のごみ(R)の燃焼位置が乾燥火格子(4a)側へ移動した場合は、ごみ燃焼位置は、同図に符号(B)で示す部分であり、このごみ燃焼位置に対応するように、2次空気供給ノズル(12)の噴口を、例えば通常の水平から上に20°の角度を向いている状態から、さらに、上記ノズル上下方向揺動手段の作動により、2次空気供給ノズル(12)の噴口を下方向に0〜10°の範囲内で調整して、該ごみ燃焼位置に2次空気を確実に供給するものである。
【0031】
また、例えば図3に示すように、ごみ焼却炉においては、ごみの燃焼に伴って火格子(4)上を移動するごみの燃焼位置が左右方向にも変動するものであり、このような場合、上記ノズル水平方向回動手段の作動により、2次空気供給ノズル(12)の噴口を、水平方向にそれぞれ0〜10°の範囲内で調整して、該ごみ燃焼位置に2次空気を確実に供給するものである。
【0032】
ここで、ごみ焼却炉の火格子(4)上のごみ(R)の燃焼位置の変動範囲を考慮した場合、2次空気供給ノズル(12)による上および下方向の空気噴出角度は、それぞれ10°を超えて調整する必要がないものである。
【0033】
一方、2次空気供給ノズル(12)による水平方向の空気噴出角度の調整が、それぞれ10°を超えると、2次空気供給ノズル(12)から噴出された2次空気が、ごみ焼却炉の左右側壁の方に向けられてしまうので、2次空気がごみの燃焼に寄与することができず、好ましくない。
【0034】
2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)からは、通常、40〜45m/sの流速で、2次空気を噴出する。
【0035】
なお、ごみ焼却炉の後壁(1b)には、2次空気供給パイプ本体(11)が挿通された貫通孔(6)の炉外側端部を塞ぐように環状断熱材(23)が取り付けられ、この環状断熱材(23)の後端と2次空気供給パイプ本体(11)の外面との間に、気密用伸縮継ぎ手(24)が設けられている。
【0036】
本発明によるごみ焼却炉においては、2次空気供給ノズル(12)から、2次空気単独の他、2次空気と水、2次空気と水蒸気または2次空気と再循環ガスの混合気体を吹出すようにしてもよい。
【0037】
本発明によるごみ焼却炉において、2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)により2次空気を吹込むことにより、燃焼ガスの混合および攪拌を効果的に行ない、燃焼を促進することができる。
【0038】
燃焼火格子(4b)上では、最も燃焼が盛んであり、一酸化炭素や炭化水素類、煤などの未燃ガスが焼却炉の上部に向けて発生する。この部分に後方から2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)により高速噴流を加えることにより、火炎の基部において火柱、未燃ガス、空気を渦流とともに混合、攪拌することができ、燃焼が促進される。
【0039】
また、この混合効果と同時に燃焼火格子(4b)上で発生した燃焼熱が、2次空気供給ノズル(12)からの高速噴流により乾燥火格子(4a)上に移動せられるので、乾燥火格子(4a)上の熱分解ガスの燃焼が促進される。
【0040】
さらに、乾燥火格子(4a)上で発生した熱分解ガスは1次燃焼室(1)の前部傾斜天井(1a)に沿って上昇するが、前記と同様に2次空気供給ノズル(12)からの高速噴流の混合効果によって熱分解ガスの燃焼が促進される。
【0041】
2次空気供給ノズル(12)から2次空気が、ごみ(R)層の上面にほぼ沿って吹込まれ、火炎の基部において燃焼ガスの混合、攪拌が起こるので、ごみ(R)塊の間から1次燃焼空気の吹抜けが起こりにくく、燃焼が促進される。
【0042】
このように、2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)から2次空気を吹込むことにより、燃焼が促進され、未燃分の発生を減少させることができる。
【0043】
そして、本発明のごみ焼却炉では、2次空気供給ノズル(12)が、上下方向および水平方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされており、ごみの燃焼に伴って火格子(4)上を移動するごみ(R)の燃焼位置に対応して、2次空気供給ノズル(12)から該ごみ燃焼位置に2次空気を供給するものであるから、本発明のごみ焼却炉によれば、ごみ質の変化あるいはまたごみ燃焼状況の変化に対応して、火格子(4)上のごみ燃焼の最適位置へ2次空気を確実に供給することができて、ごみの燃焼の安定化を図ることができ、最終的に排ガス中のCO(一酸化炭素)濃度の低減(安定化)を果たすことができる。
【0044】
なお、図示は省略したが、本発明において、2次空気供給装置(10)に設けられた2次空気供給ノズル(12)の空気噴出角度の調整のためのノズル上下方向揺動手段およびノズル水平方向回動手段は、例えばこれらを遠隔操作により作動させることもできる。この場合には、例えばごみ焼却炉に、温度センサーやCO(一酸化炭素)濃度検出器等を装備した炉内ごみ焼却状況監視装置を設けておき、この炉内ごみ焼却状況監視装置から送られる炉内のごみ焼却状況の検出信号に基づいて遠隔操作により、2次空気供給装置(10)のノズル上下方向揺動手段およびノズル水平方向回動手段を作動させて、2次空気供給ノズル(12)の空気噴出角度を、火格子(4)上のごみ燃焼の最適位置へ2次空気を確実に供給するように調整すればよいものである。
【0045】
また、2次空気供給装置(10)の2次空気供給ノズル(12)が配設されているごみ焼却炉の後壁(1b)付近の温度が、約500℃と低いことから、2次空気供給ノズル(12)の空気噴射に伴うごみの2次燃焼によるクリンカーの発生が抑制されるとともに、上記2次空気供給ノズル(12)自体の焼損も防止されるなどの点は、従前のごみ焼却炉の場合と同様である。
【0046】
なお、上記の実施形態では、ごみ焼却炉の1次燃焼室(1)の後壁(1b)に、2次空気供給ノズル(12)を有する2次空気供給装置(10)が、左右に2機並んで配設されているが、ごみ焼却炉の大きさによっては、2次空気供給装置(10)が1機だけ設けられていてもよいし、あるいはまた2次空気供給装置(10)が左右に3機以上、並んで配設されていてもよい。
【0047】
また、2次空気供給装置(10)に設けられた2次空気供給ノズル(12)の空気噴出角度の調整のためのノズル上下方向揺動手段およびノズル水平方向回動手段は、図示のものに限らず、その他の構造を有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1:1次燃焼室
1a:前部傾斜天井
1b:後壁
2:2次燃焼室
3:排ガス排出路
4:火格子
4a:乾燥火格子
4b:燃焼火格子
4c:後燃焼火格子
5:1次空気供給路
6:貫通孔
7:ホッパ
8:水平取付台
10:2次空気供給装置
11:2次空気供給パイプ本体
12:2次空気供給ノズル
13:円弧状の屈曲パイプ部
14:伸縮継ぎ手パイプ部
15:2次空気流送パイプ
16:垂下状脚部
17:下向きブラケット
18:水平連結ピン
20:水平方向回動機構
21:回動盤
22:上向きブラケット
23:環状断熱材
24:気密用伸縮継ぎ手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみ焼却炉の後壁(1b)に、2次空気供給ノズル(12)を有する2次空気供給装置(10)が設けられ、2次空気供給装置(10)には、2次空気供給ノズル上下方向揺動手段および同ノズル水平方向回動手段が備えられていて、2次空気供給ノズル(12)が、上下方向および水平方向に所定角度の範囲内で空気噴出角度調整自在となされており、ごみ(R)の燃焼に伴って火格子(4)上を移動するごみ燃焼位置に対応して、2次空気供給ノズル(12)から該ごみ燃焼位置に2次空気を供給することを特徴とする、ごみ焼却炉。
【請求項2】
2次空気供給ノズル(12)による空気噴出角度が、上および下方向にそれぞれ0〜10°の範囲内でかつ水平方向にそれぞれ0〜10°の範囲内で調整されるものとなされている、請求項1に記載のごみ焼却炉。
【請求項3】
2次空気供給装置(10)に備えられた2次空気供給ノズル上下方向揺動手段および同ノズル水平方向回動手段が、遠隔操作により作動せしめられる、請求項1または2に記載のごみ焼却炉。
【請求項4】
ごみ焼却炉に、炉内ごみ焼却状況監視装置が設けられ、この炉内ごみ焼却状況監視装置から送られる炉内のごみ焼却状況の検出信号に基づいて遠隔操作により、2次空気供給装置(10)のノズル上下方向揺動手段およびノズル水平方向回動手段が作動せしめられる、請求項3に記載のごみ焼却炉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−21660(P2012−21660A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−157520(P2010−157520)
【出願日】平成22年7月12日(2010.7.12)
【出願人】(000005119)日立造船株式会社 (764)
【Fターム(参考)】