説明

とりわけ巻取紙である繊維材料ウェブによって影響されるプレーナリング共振器等のマイクロ波共振器の共振周波数および線幅を検出することによって、該繊維材料ウェブのたとえば水分または単位面積質量等の少なくとも1つの品質パラメータを測定するための方法および装置

とりわけ連続移動する繊維ウェブの少なくとも1つの品質パラメータを測定する方法において、前記繊維ウェブによって影響される少なくとも1つのマイクロ波共振器の共振曲線を測定し、該共振曲線の測定結果によって各品質パラメータを求める。前記繊維ウェブは、とりわけ巻取紙または厚紙ウェブである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とりわけ連続移動する繊維材料ウェブの少なくとも1つの品質パラメータ、とりわけ巻取紙または厚紙ウェブの少なくとも1つの品質パラメータを測定するための方法に関する。本発明はさらに、相応の測定装置にも関する。
【0002】
たとえば単位面積質量、水分、充填材含有量ないしは充填材組成等の紙品質パラメータの測定は、製紙産業では通常はトラバース測定ユニットによって行われる。しかしこのような測定手法の重要な欠点は、測定される紙の部分がごく僅かであることだ。というのも、巻取紙は最大2000m/minの速度で測定装置の下を通過移動し、その間に測定装置は巻取紙を横方向に移動されるからである。
【0003】
それに対して、いわゆるスペクトラシート測定システムではウェブ幅にわたって、全紙幅を同時に測定するための複数の異なる測定ユニットが取り付けられている。この測定ユニットは電極から成り、該電極は、セラミックに埋め込まれてスクリーンで直接被着されたものである。このような測定ユニットでは、紙の導電度ないしは誘電特性が測定される。紙の導電度と水分質量との間には線形の関係が存在する。すなわち、この公知の測定システムは紙の水分を測定する。このような手法の欠点は、紙/水混合物に含有される材料の組成に応じて導電度が大きく変動し、水分を一義的に測定するのが困難であることだ。さらにこのような測定システムは、たとえば成形セクションのように紙の水分含有量が比較的多い抄紙機の領域に限定される。
【0004】
EP‐A‐1624298から公知である、成形セクションにおいて実施される水分質量の測定手法では、マイクロ波共振器によって繊維懸濁物中にマイクロ波を生成し、マイクロ波のとりわけ伝搬速度を測定する。
【0005】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の方法および装置において、上記の欠点が解消された方法および装置を改善して提供することである。その際には、当該の製造機器ないしは抄紙機の複数の異なる領域において可能な限り高信頼性の測定を行えるようにしなければならない。すなわち、繊維ウェブの水分量が非常に多い領域から、繊維ウェブが完成した領域ないしはエアドライされた領域まで、可能な限り高信頼性の測定を行えるようにしなければならない。すなわち巻取紙または厚紙ウェブの場合には、たとえば成形器における非常に高水分量の紙の領域から、完成された紙またはエアドライされた紙がたとえばローラに巻かれる領域までの、抄紙機の種々異なる領域において可能な限り高信頼性の測定を行えるようにしなければならない。
【0006】
前記課題は本発明では、繊維ウェブによって影響される少なくとも1つのマイクロ波共振器の共振曲線を測定し、該共振曲線の結果によってそのつどの品質パラメータを求めることを特徴とする、とりわけ巻取紙または厚紙ウェブであるとりわけ連続移動する繊維ウェブの少なくとも1つの品質パラメータの測定方法によって解決される。
【0007】
有利には、そのつどの品質パラメータを求めるために、周波数軸上の共振の位置と、共振曲線の波形ないしは幅とを求める。
【0008】
有利には、測定すべき各品質パラメータに調整された少なくとも1つの1次周波数をマイクロ波共振器に入力結合する。その際にはとりわけ、測定すべき異なる品質パラメータに調整された複数の異なる1次周波数をマイクロ波共振器に入力結合することもできる。
【0009】
本発明の方法の1つの有利な実施形態では、マイクロ波共振器に入力結合される少なくとも1つの1次周波数を、繊維ウェブの測定すべき水分量に調整する。
【0010】
水分量を測定するためには、当該のマイクロ波共振器は有利には約1〜約25GHzの周波数領域で動作し、とりわけ2.4GHzの領域で動作し、有利には22GHzの領域で動作する。
【0011】
またとりわけ、マイクロ波共振器に入力結合される1次周波数を、繊維ウェブの測定すべき単位面積質量に調整することも有利である。その際には、測定すべき単位面積質量に調整された1次周波数の周波数値が、繊維ウェブ中に含まれるすべての含有材料の誘電率が少なくとも実質的に等しい領域内にあることが有利である。このことによって確実に、繊維ウェブを均質の測定品質と見なすことができるようになる。
【0012】
有利には単位面積質量を測定するために、当該のマイクロ波共振器は約22〜約100000GHzの周波数領域内で動作し、とりわけ約50〜約500GHzの周波数領域内で動作し、有利には約60〜約300GHzの領域内で動作する。
【0013】
またとりわけ、マイクロ波共振器に入力結合される1次周波数を、繊維ウェブに含まれる測定すべき少なくとも1つの充填材に調整することも有利である。したがってとりわけ、繊維ウェブ中に含まれる異なる複数の充填材を選択的に測定することもできる。さらに、選択的な測定を組み合わせることにより、より高い測定精度を実現することもできる。本発明の方法の1つの有利な実施形態では、1次周波数を適切に選択することによって、繊維ウェブに含まれる充填材と水分量とをそれぞれ選択的に測定し、これらの選択的な測定を組み合わせて単位面積質量を求めることができる。
【0014】
有利には、連続移動する材料ウェブにおいて、繊維ウェブの幅にわたって分布された複数の定置のマイクロ波共振器を使用して品質パラメータを測定する。その際には、繊維ウェブの幅にわたって分布された複数の定置のマイクロ波共振器によって有利には、少なくとも1つの品質パラメータを同時に測定することができる。択一的または補足的に、材料ウェブが連続移動する場合、繊維ウェブの幅にわたって横移動する少なくとも1つのマイクロ波共振器によって品質パラメータを測定する。
【0015】
本発明の方法はマイクロ波技術を基礎とするので、相応のセンサエレメントすなわちマイクロ波共振器は、トラバース方式でない測定を行うのに十分に小さく構成することができる。さらに、市販されているマイクロ波部品は大きな周波数領域をカバーするので、複数の異なる材料特性ないしは材料パラメータを十分に分離して相互に依存せずに測定することができる。というのも、このような材料特性ないしは材料パラメータの振舞いは、周波数領域が異なると完全に異なるからである。
【0016】
測定原理は有利には、各マイクロ波共振器の共振曲線の測定をベースとして行われる。その際には、本発明ではとりわけ、周波数軸上の共振の位置と共振曲線の波形ないしは幅とが、マイクロ波共振器の構成と、該マイクロ波共振器と共働する材料とによって決定されることを利用する。マイクロ波共振器に入力結合される1次周波数を適切に選択することにより、繊維ウェブの複数の異なる特性ないしは複数の異なる紙特性を測定することができる。
【0017】
このような測定において決定的に重要なパラメータは、共振器が共働する材料であってそのつど検査すべき材料の誘電率である。この誘電率が共振器の周波数特性および減衰特性を決定し、共振器と共働する材料が異なると共振周波数がシフトし、共振幅が変化する。誘電率が大きくなると共振周波数は低周波にシフトし、共振曲線の幅は増大する。
【0018】
たとえば2.4GHz前後の周波数で、温度がたとえば20℃の領域にある場合、水の比誘電率は80であり、それに対して繊維の比誘電率は3である。このことは、この周波数領域で水を選択的に測定できることを意味する。
【0019】
それに対して単位面積質量を測定するためには、繊維ウェブないしは紙に含まれるすべての含有材料の誘電率が多かれ少なかれ等しくなる周波数領域を見つける必要がある。このことによって確実に、繊維ウェブないしは紙を均質の測定品質と見なすことができるようになる。この測定領域は20GHzを上回る周波数領域内にあり、とりわけ、100GHzを上回る周波数領域内にある。
【0020】
同様に、繊維ウェブないしは紙に含まれる充填材でも、該充填材を選択的に測定できる周波数領域を見つけることができる。
【0021】
さらに、上記に挙げられた選択的な測定手法を組み合わせて測定することにより、より高い測定精度を実現することができる。
【0022】
本発明では、冒頭に述べた課題の解決手段としてさらに、とりわけ巻取紙または厚紙ウェブでありとりわけ連続移動する繊維ウェブの少なくとも1つの品質パラメータの測定装置であって、少なくとも1つのマイクロ波共振器と、該繊維ウェブによって影響される該マイクロ波共振器の共振曲線を測定するための共振曲線測定手段と、該共振特性の測定結果によってそのつどの品質パラメータを求めるための品質パラメータ検出手段とを有する測定装置を提供する。
【0023】
従属請求項に、本発明の測定装置の有利な実施形態が記載されている。
【0024】
ここで有利なのは、連続移動する繊維ウェブの幅にわたって分布された複数の定置のマイクロ波共振器を設けることである。択一的または補足的に、前記繊維ウェブの幅にわたって横移動する少なくとも1つのマイクロ波共振器が設けられる。
【0025】
有利には、少なくとも1つのマイクロ波共振器は単位面積質量を測定するために設けられ、少なくとも1つのマイクロ波共振器は水分量を測定するために設けられる。
【0026】
本発明による装置の1つの有利な実施形態では、少なくとも1つのマイクロ波共振器はプレーナマイクロ波リング共振器を有する。その際には、マイクロ波リング共振器の規模は、使用される1次放射の波長のオーダにすることができる。
【0027】
個々のマイクロ波共振器ないしはマイクロ波リング共振器を、セラミック、圧胴またはプレスニップに埋め込むことができる。このことにより、センサエレメントないしはマイクロ波共振器と繊維ウェブとの間の間隔を一定に維持することができる。
【0028】
またとりわけ、異なる品質パラメータを測定するためのマイクロ波共振器と、該異なる品質パラメータから、繊維ウェブの製造に使用される少なくとも1つの制御パラメータを求めるための手段とを設けることも有利である。その際にはこれら異なる品質パラメータから、たとえば紙のオーブン乾燥後質量(Otrogewicht)を求めることができる。これは、単位面積質量と水分量との差から求められる。したがってこうするために、少なくとも1つのマイクロ波共振器は単位面積質量を測定するために設けられ、少なくとも1つのマイクロ波共振器は水分量を測定するために設けられる。
【0029】
さらに、複数の異なる品質パラメータを測定するためのマイクロ波共振器をこのように組み合わせて配置することにより、とりわけ、依存する測定量も分離することができる。たとえば、水分量が単位面積質量の測定に及ぼす影響を考慮するか、ないしは消去することができる。
【0030】
本発明による装置はさらに、とりわけ巻取紙または厚紙ウェブである繊維ウェブの単位面積質量の横断面プロフィールおよび/または水分量の横断面プロフィールおよび/または充填材の横断面プロフィールおよび/または単位面積質量の縦断面プロフィールおよび/または水分量の縦断面プロフィールを測定するための測定システムの一部として構成することもできる。
【0031】
その際には、マイクロ波共振器を製造機器において、とりわけ抄紙機または厚紙製造機において、該機器の移動方向および/または機器の横方向に異なる位置に取り付けることができる。また、少なくとも1つのマイクロ波共振器を製造機器に可動に取り付け、該マイクロ波共振器の移動量を検出し、測定信号の評価時に考慮することもできる。
【0032】
さらに、異なる種類のマイクロ波共振器を、共振器および/またはマイクロ波放射装置に関して異なって使用することもできる。
【0033】
さらに、各マイクロ波共振器をエアクッションによって巻取紙に密接させて設けることもできるが、該巻取紙との接触を最大でも僅かにすることもできる。さらに各マイクロ波共振器を、繊維ウェブに接触する製造機器の機器構成部分に挿入することもできる。その際には、マイクロ波共振器は繊維ウェブと循環ベルトとを同時に検出することができ、たとえば成形スクリーン、プレスフェルトまたは乾燥スクリーンを検出することができる。
【0034】
また、繊維ウェブの一方の面にマイクロ波共振器を設け、該繊維ウェブの他方の面に、たとえば金属製の耳部(Leiste)または圧胴等である金属製の反射器を配置するか、またはたとえば固体または中空体等である所定の誘電体を配置することができる。
【0035】
以下で、実施例に基づいて図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】異なる材料ごとに得られるマイクロ波共振器の2つの共振曲線を示すグラフである。
【図2】プレーナマイクロ波リング共振器の概略的な平面図である。
【0037】
図1は、異なる材料ごとに得られるマイクロ波共振器の2つの共振曲線10,12を示すグラフである。このグラフでは、横軸に周波数がプロットされており、縦軸に振幅がプロットされている。両共振曲線10,12の各最小値はそれぞれの共振周波数fresで現れる。「14」ないしは「16」はそれぞれ、これらの共振曲線の各幅を示す。
【0038】
図1に示されているように、そのつどのマイクロ波共振器が共働する材料が異なるかないしは繊維ウェブの特性が異なると、共振周波数fresがシフトし、かつ共振曲線の幅が変化する。誘電率が大きくなると共振周波数fresは低い値にシフトし、共振曲線の幅は増大する。このことは図1に、2つの異なる共振曲線10および12によって示されている。
【0039】
有利には、装置の少なくとも1つのマイクロ波共振器がマイクロ波リング共振器によって形成されている。場合によっては、装置のすべてのマイクロ波共振器をそれぞれ、このようなマイクロ波リング共振器によって形成することもできる。
【0040】
図2に、このようなプレーナマイクロ波リング共振器18を概略的な平面図で示す。
【0041】
測定ユニットないしはマイクロ波共振器をプレーナマイクロ波リング共振器18として構成するこのような有利な構成により、まず第一に、測定ユニットを非常にコンパクトかつ小型に構成できるという利点が得られる。
【0042】
マイクロ波リング共振器の規模は、使用される1次放射の波長のオーダにすることができる。たとえば100GHzの周波数ないしは共振周波数に相当する共振器の規模は3mmになる。
【0043】
このようなプレーナマイクロ波リング共振器18はとりわけ、機器幅全体にわたって相互に平行に取り付けることにより、繊維ウェブの少なくとも1つの品質パラメータないしは紙品質パラメータが横移動なしで同時測定されることを保証することができる。また択一的または補足的に、繊維ウェブの幅にわたって横移動するマイクロ波共振器18を少なくとも1つ設けることもできる。
【0044】
その際には、個々のマイクロ波リング共振器18をたとえばセラミック、圧胴またはプレスニップに埋め込むことができる。このような構成の利点は、各センサエレメントないしは共振器と繊維ウェブとの間の間隔が一定に維持されることである。
【0045】
とりわけ、たとえば紙のオーブン乾燥後質量(=単位面積質量−水分量)等の制御パラメータを求めるために別のセンサと組み合わせることも考えられる。すなわちこの場合には、単位面積質量を測定するためのマイクロ波リング共振器18を少なくとも1つ設け、かつ、水分量を測定するためのマイクロ波リング共振器18を少なくとも1つ設けることができる。さらに、このような構成を使用して、依存する測定量を分離することもできる。たとえば、水分量が単位面積質量の測定に及ぼす影響を考慮するか、ないしは消去することができる。
【符号の説明】
【0046】
10 共振曲線
12 共振曲線
14 幅
16 幅
18 マイクロ波共振器、マイクロ波リング共振器
res 共振周波数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
とりわけ連続移動する繊維ウェブの少なくとも1つの品質パラメータを測定する方法において、
前記繊維ウェブは、とりわけ巻取紙または厚紙ウェブであり、
前記繊維ウェブによって影響される少なくとも1つのマイクロ波共振器(18)の共振曲線(10,12)を測定し、該共振曲線(10,12)の測定結果によって各品質パラメータを求めることを特徴とする、少なくとも1つの品質パラメータを測定する方法。
【請求項2】
各品質パラメータを求めるために、周波数軸上の共振の位置と、前記共振曲線(10,12)の波形ないしは幅(14,16)とを検出する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
測定すべき各品質パラメータに調整された少なくとも1つの1次周波数を前記マイクロ波共振器(18)に入力結合する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
測定すべき異なる複数の品質パラメータに調整された複数の異なる1次周波数を前記マイクロ波共振器(18)に入力結合する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記マイクロ波共振器(18)に入力結合される少なくとも1つの1次周波数を、前記繊維ウェブの水分量に調整し、該水分量を測定する、請求項3または4記載の方法。
【請求項6】
前記水分量を測定するために、当該マイクロ波共振器(18)を約1〜約25GHzの周波数領域で動作させ、とりわけ2.4GHzの領域で動作させ、有利には22GHzの領域で動作させる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記マイクロ波共振器(18)に入力結合される少なくとも1つの1次周波数を、前記繊維ウェブの単位面積質量に調整し、該単位面積質量を測定する、請求項1から6までのいずれか記載の方法。
【請求項8】
前記単位面積質量に調整された1次周波数の周波数値が、前記繊維ウェブ中に含まれるすべての含有材料の誘電率が少なくとも実質的に等しい領域内にある、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記単位面積質量を測定するために、当該のマイクロ波共振器(18)を約22〜約100000GHzの周波数領域内で動作させ、とりわけ約50〜約500GHzの周波数領域内で動作させ、有利には約60〜約300GHzの領域内で動作させる、請求項7または8記載の方法。
【請求項10】
前記マイクロ波共振器(18)に入力結合される少なくとも1つの1次周波数を、前記繊維ウェブに含まれる少なくとも1つの充填材に調整し、該充填材を測定する、請求項1から9までのいずれか記載の方法。
【請求項11】
前記1次周波数を適切に選択することによって、前記繊維ウェブに含まれる充填材と水分量とをそれぞれ選択的に測定し、該充填材および該水分量の選択的な測定結果を組み合わせて前記単位面積質量を求める、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記共振曲線(10,12)の測定の結果により前記繊維ウェブの誘電率を求め、
前記誘電率により各品質パラメータを求める、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
連続移動する材料ウェブにおいて、前記繊維ウェブの幅にわたって分布された複数の定置のマイクロ波共振器(18)を使用して前記品質パラメータを測定する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記繊維ウェブの幅にわたって分布された複数の定置のマイクロ波共振器(18)によって、少なくとも1つの品質パラメータを同時に測定する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
連続移動する材料ウェブにおいて、前記繊維ウェブの幅にわたって横移動する少なくとも1つのマイクロ波共振器(18)を使用して前記品質パラメータを測定する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
とりわけ連続移動する繊維ウェブの少なくとも1つの品質パラメータを測定するための、とりわけ請求項1から15までのいずれか1項記載の方法を実施するための測定装置であって、
前記繊維ウェブはとりわけ巻取紙または厚紙ウェブであり、
当該測定装置は、
少なくとも1つのマイクロ波共振器(18)と、
前記繊維ウェブによって影響される前記マイクロ波共振器(18)の共振曲線(10,12)を測定するための共振曲線測定手段と、
前記共振曲線(10,12)の測定の結果によって、前記各品質パラメータを求めるための品質パラメータ検出手段
とを有することを特徴とする、測定装置。
【請求項17】
各品質パラメータを求めるために、周波数軸上の共振の位置と、前記共振曲線(10,12)の波形ないしは幅(14,16)とが検出される、請求項16記載の測定装置。
【請求項18】
測定すべき各品質パラメータに調整された少なくとも1つの1次周波数を前記マイクロ波共振器(18)に入力結合するための1次周波数入力結合手段が設けられている、請求項16または17記載の測定装置。
【請求項19】
測定すべき異なる複数の品質パラメータに調整された複数の異なる1次周波数が前記マイクロ波共振器(18)に入力結合されるように構成されている、請求項18記載の測定装置。
【請求項20】
前記マイクロ波共振器(18)に入力結合される少なくとも1つの1次周波数が前記繊維ウェブの水分量に調整されており、該水分量が測定される、請求項18または19記載の測定装置。
【請求項21】
前記水分量を測定するために、当該マイクロ波共振器(18)は約1〜約25GHzの周波数領域で動作し、とりわけ2.4GHzの領域で動作し、有利には22GHzの領域で動作する、請求項20記載の測定装置。
【請求項22】
前記マイクロ波共振器(18)に入力結合される少なくとも1つの1次周波数は前記繊維ウェブの単位面積質量に調整され、該単位面積質量が測定される、請求項16から21までのいずれか記載の測定装置。
【請求項23】
前記単位面積質量に調整された1次周波数の周波数値が、前記繊維ウェブ中に含まれるすべての含有材料の誘電率が少なくとも実質的に等しい領域内にある、請求項22記載の測定装置。
【請求項24】
前記単位面積質量を測定するために、当該のマイクロ波共振器(18)は約22〜約100000GHzの周波数領域内で動作し、とりわけ約50〜約500GHzの周波数領域内で動作し、有利には約60〜約300GHzの領域内で動作する、請求項22または23記載の測定装置。
【請求項25】
前記マイクロ波共振器(18)に入力結合される少なくとも1つの1次周波数は、前記繊維ウェブに含まれる少なくとも1つの充填材に調整され、該充填材が測定される、請求項16から24までのいずれか記載の測定装置。
【請求項26】
前記1次周波数は、前記繊維ウェブ中に含まれる充填材をそれぞれ選択的に測定し、前記水分量を選択的に測定するために選択されており、
前記充填材および前記水分量の選択的な測定の結果を組み合わせて前記単位面積質量が求められる、請求項16から25までのいずれか1項記載の測定装置。
【請求項27】
前記繊維ウェブの幅にわたって分布された複数の定置のマイクロ波共振器(18)が設けられている、請求項16から26までのいずれか1項記載の測定装置。
【請求項28】
前記繊維ウェブの幅にわたって横移動する少なくとも1つのマイクロ波共振器(18)が設けられている、請求項16から26までのいずれか1項記載の測定装置。
【請求項29】
少なくとも1つのマイクロ波共振器(18)は前記単位面積質量を測定するために設けられており、
少なくとも1つのマイクロ波共振器(18)は前記水分量を測定するために設けられている、請求項16から28までのいずれか1項記載の測定装置。
【請求項30】
少なくとも1つのマイクロ波共振器はプレーナマイクロ波リング共振器(18)を含む、請求項16から29までのいずれか1項記載の測定装置。
【請求項31】
前記プレーナマイクロ波リング共振器(18)の規模は、使用される1次放射の波長のオーダにある、請求項30記載の測定装置。
【請求項32】
前記マイクロ波共振器ないしはマイクロ波リング共振器(18)はそれぞれセラミックに埋め込まれているか、または圧胴に埋め込まれているか、またはプレスニップに埋め込まれている、請求項16から31までのいずれか1項記載の測定装置。
【請求項33】
複数のマイクロ波共振器(18)が、複数の異なる品質パラメータを測定するために設けられており、
前記複数の異なる品質パラメータから、前記繊維ウェブの製造に使用される少なくとも1つの制御パラメータを求めるための制御パラメータ検出手段が設けられている、請求項16から32までのいずれか1項記載の測定装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−529440(P2010−529440A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510709(P2010−510709)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054282
【国際公開番号】WO2008/148596
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(506408818)フォイト パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (52)
【氏名又は名称原語表記】VOITH PATENT GmbH
【住所又は居所原語表記】St. Poeltener Str. 43, D−89522 Heidenheim, Germany