説明

ねじ駆動装置およびガス支柱を有するマストリフト

【課題】梯子の多数の利点(例えば、一人の操作者によって組み立てて用いることができる、軽量であるなど)を達成するとともに、持ち運び可能な動力機械における一層の安定性およびより広い作業領域をもたらす作業員用リフトを提供する。
【解決手段】基部12と、プラットフォーム16と、基部とプラットフォームの間に連結されるリフトアセンブリとを含むマストリフト10。リフトアセンブリは、プラットフォームを降下位置と上昇位置の間で移動させる。ねじ駆動ロッドは、基部とリフトアセンブリの間に連結される。ガス支柱は、基部とリフトアセンブリの間で作用し、且つ、リフトアセンブリおよびプラットフォームを上昇位置の方へ付勢する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照情報:本願は、2010年8月17日に出願された米国仮特許出願第61/374,368号の優先権を主張する。上記仮出願の開示全てをここに援用して本文の記載の一部とする。
【0002】
連邦政府の支援による研究開発に関する陳述
(適用せず)
【背景技術】
【0003】
本発明は作業員用リフトに関し、より具体的には、リフトシステムにより昇降される作業プラットフォームを含む、持ち運び可能なリフト機械に関する。ジェイエルジー インダストリーズ インクによるリフトポッド(登録商標)システムが、米国特許出願番号第10/594666号、米国特許出願番号第11/581785号、米国特許出願番号第12/190217号、米国特許出願番号第12/293759号、米国(デザイン)特許番号第D570071号、米国特許番号第7614459号、米国特許番号第7762532号、および米国特許番号第7766750号に記載されている。WWW.LIFTPOD.COMも参照されたい。これら文献およびウェブサイトの内容を援用して本文の記載の一部とする。
【0004】
梯子の概念は、数千年前から存在する。しかし、現存する梯子は扱いにくく、操作が難しいことがある。さらに、従来の梯子は特に、平坦でない地面で不安定になることがあり、作業領域は作業員の手の届く範囲に限定される。
【0005】
梯子製造会社は、動力機械製品の開発に消極的である。しかし、梯子の多数の利点(例えば、一人の操作者によって組み立てて用いることができる、軽量であるなど)を達成するとともに、持ち運び可能な動力機械における一層の安定性およびより広い作業領域をもたらす作業員用リフトを開発することが望ましい。
【0006】
マストクライミング式プラットフォームは知られており、典型的に、自立可能または、壁もしくは他の支持構造により支持可能なマストを含む。しかし、現存するマスト式クライマは、最小の定格荷重が約454kg(1000ポンド)であり、少なくともそのサイズのために、一人のユーザによって持ち運びも操作も不可能である。垂直マスト製品および空中作業プラットフォームは、移動プラットフォームを含み、一般に垂直マスト製品および空中作業プラットフォームは、典型的には持ち運ぶには非常に大型でもあり、持ち運び易さ、低コスト、および使い易さに関して、梯子によりもたらされる多くの利点から大変かけ離れている。
【0007】
持ち運び易さ、軽量性及び信頼性の高いリフトシステム機構を達成することは、作業員をリフトする装置に期待される機能をもたらすうえで望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
リフトポッド(登録商標)システムの望ましい特徴は、軽量であることおよび持ち運び易さである。たった一人の操作者によって、ユニットを組み立てることができる。持ち運び可能な構成は、一人の操作者によって、ユニットを上の階に運ぶこと、ユニットをトラックの荷台に積むことなどを可能にする。該システムは、安全のために操作者の周りにレール(手すり)を有する完全プラットフォーム(full platform)を組み入れている。リフト動力は、コードレスドリルまたは専用電源装置を介してもたらされることができる。
【0009】
本発明は、最初のリフトポッド(登録商標)システムよりも、構成においてより小型であり且つより軽量の、作業員用リフトシステムを具現化する。本発明は、脚立(1.8m/6フィートまで)の代替として機能することができ、より高くに手が届くことを達成するために伸長部分を組み入れることができる。
【0010】
降下位置においてエネルギーを蓄えるようにガス支柱が備えられていてもよく、それによってリフトのための所要動力(電力)を減じる。ガス支柱は、(アクメねじのような)スクリューねじ、および、コードレス直流モータ/バッテリと組み合わされて、機械に動力を与える手段と機械を制御する手段の両方を提供して、安全な方法でプラットフォーム内の人間を昇降させることができる。
【0011】
例示的な実施形態では、マストリフトは基部、および、基部に連結され且つ基部から上方に伸びる伸縮マストを含む。伸縮マストは、基部に固定される支持部、および、支持部に可動に連結され且つ格納位置と伸長位置の間で支持部に相対して変位可能な可動部を含む。プラットフォームは、可動部に固定される。さらに、第1駆動プレートが支持部に固定され、且つ、第2駆動プレートが可動部に固定される。ねじ駆動ロッドが 第1駆動プレートと第2駆動プレートの間に連結され、そこでは、ねじ駆動ロッドは第1駆動プレートおよび第2駆動プレートの一方に固定され、且つ、第1駆動プレートおよび第2駆動プレートの他方の開口に可動にねじ込まれる。ガス支柱は、支持部と可動部の間で作用し、且つ、可動部を伸長位置の方に付勢する。
【0012】
ある構成では、可動部の内周囲は支持部の外周囲より大きくてもよく、そこでは、可動部が支持部を覆って配置される。さらに、支持部の外周囲は、頭部および脚部を含む実質的なT字形であってよく、ねじ駆動ロッドおよびガス支柱はT字形の脚部に配置されてもよい。支持部のT字形の周囲は、脚部の向かい合う両側に軸受(ベアリング)スペースを画成してもよく、そこでは、マストリフトはさらに、支持部の両側に固定され且つベアリングスペースにそれぞれ配置されるベアリングを含む。さらに、可動部は、支持部の脚部の向かい合う両側にあるベアリングスペースのそれぞれの内部に延在するベアリングガイドを含んでもよい。ベアリングは、ベアリングガイドと可動部の外壁の間に置かれる。
【0013】
基部は、支持部が連結される軸と、支持部の向かい合う両側で軸にそれぞれ固定される一対のベース脚と(ここで、軸はベース脚を通って延在する)、支持部の向かい合う両側で軸にそれぞれ固定される一対の車輪とを含んでもよい。基部は、軸から反対側のベース脚の端部に置かれる支持足部をさらに含んでもよい。
【0014】
ねじ駆動ロッドは、第2駆動プレートに固定されてもよく、且つ、第1駆動プレートの開口に可動にねじ込まれてもよい。
【0015】
マストリフトは、付加的に、ねじ駆動ロッドに連結される電源装置を含んでもよく、そこでは、電源装置は、一端でねじ駆動ロッドに固定される回転可能ソケットアセンブリを含む。回転可能ソケットアセンブリの反対端は回転駆動源に係合可能であり、回転駆動源は手持ち式パワードリルであってよい。
【0016】
プラットフォームは、好ましくは安全レールおよびゲートを含み、アクセサリがプラットフォームに連結され得る。
【0017】
別の例示的な実施形態では、マストリフトは、基部と、プラットフォームと、基部とプラットフォームの間に連結されるリフトアセンブリであって、プラットフォームを降下位置と上昇位置の間で移動させるリフトアセンブリと、基部とリフトアセンブリの間に連結されるねじ駆動ロッドと、基部とリフトアセンブリの間で作用し、且つ、リフトアセンブリおよびプラットフォームを上昇位置の方に付勢するガス支柱とを含む。
【0018】
リフトアセンブリは、伸縮マストリフトおよび二重リンク機構平行四辺形アセンブリの1つであってよい。二重リンク機構平行四辺形アセンブリの関連では、
ねじ駆動ロッドは、基部に連結される基部ロッド、および、二重リンク機構平行四辺形アセンブリのリンク機構に連結される可動ロッドを含んでもよく、そこでは、可動ロッドは、可動ロッドに相対して基部ロッドを回転させることによって、基部ロッドに相対して直線的に変位可能である。ガス支柱も、基部と二重リンク機構平行四辺形アセンブリのリンク機構の間に連結され得る。
【0019】
さらに別の例示的な実施形態では、マストリフトは、基部と、プラットフォームと、基部とプラットフォームの間に連結され、且つ、伸縮マストリフトおよび二重リンク機構平行四辺形アセンブリの1つを備えるリフトアセンブリを含む。リフトアセンブリは、プラットフォームを降下位置と上昇位置の間で移動させるように働く。ねじ駆動ロッドは、基部とリフトアセンブリの間に連結され、手持ち式パワードリルに係合可能なソケットアセンブリを含む。ガス支柱は、基部とリフトアセンブリの間で作用し、且つ、リフトアセンブリおよびプラットフォームを上昇位置の方に付勢する。伸縮マストの関連では、ねじ駆動ロッドおよびガス支柱は伸縮マストの内部に配置され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明のこれらの態様および他の態様を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【図1】図1は、降下位置にプラットフォームがある組み立てられたマストリフトの側面図である。
【図2】図2は、上昇位置にプラットフォームがある組み立てられたマストリフトの側面図である。
【図3】図3は、マストリフトの部品を示す分解図である。
【図4】図4は、マストリフトの部品を示す分解図である。
【図5】図5は、伸縮マストを覗き込む上面図である。
【図6】図6は、マストリフトの搬送形態を示している。
【図7】図7は、改変されたマストの構成要素を用いた代替の構成を示している。
【図8】図8は、改変されたマストの構成要素を用いた代替の構成を示している。
【図9】図9は、改変されたマストの構成要素を用いた代替の構成を示している。
【図10】図10は、二重リンク機構平行四辺形アセンブリを用いた代替のマストリフトの実施形態を示している。
【図11】図11は、二重リンク機構平行四辺形アセンブリを用いた代替のマストリフトの実施形態を示している。
【図12】図12は、二重リンク機構平行四辺形アセンブリを用いた代替のマストリフトの実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜図4を参照すると、マストリフト10は、基部12、および、基部12に連結され且つ基部12から上方へ伸びる伸縮マスト14を含む。プラットフォーム16は、伸縮マスト14の可動部に固定される。リフトアセンブリが基部12とプラットフォーム16の間に連結され、プラットフォーム16を降下位置(図1)と上昇位置(図2)の間で移動させる。プラットフォーム16は、安全レール(手すり)13およびゲート15を含む。さらに、アクセサリトレイ17がプラットフォーム16に連結され得る。他のまたは代替のアクセサリアイテムが取り付けられ得る。例えば、設計は、特定のユーザの目的のための特定のアクセサリを用いてカスタマイズされることができる。すなわち、機械は、ツールトレイ、バケツ、引き出し、塗料トレイ、クリーニング、および他のアクセサリを含む、ユーザの要求に特有の多くのアクセサリを収容できるように設計され得る。これらのアクセサリは、マスト、基部、またはプラットフォームに取り付けられ得る。
【0022】
伸縮マスト14は、基部12に固定される支持部18、および、支持部18に可動に連結され、且つ、格納位置(図1に示す降下位置)と伸長位置(図2に示す上昇位置)の間で支持部18に相対して変位可能な可動部20を備える。プラットフォーム16は、マスト14の可動部20に固定される。
【0023】
図3および図4を参照すると、第1駆動プレート22が支持部18に固定され、第2駆動プレート24が可動部20に固定される。(アクメねじのような)ねじ駆動ロッド26が、第1駆動プレート22と第2駆動プレート24の間に連結される。すなわち、ねじ駆動ロッド26は、第1駆動プレート22および第2駆動プレート24の一方に固定され、且つ、第1駆動プレート22および第2駆動プレート24の他方の開口に可動にねじ込まれる。好ましい構成では、支持部18に固定される第1駆動プレート22がねじ開口またはボルト開口を有し、それを通して、ねじ駆動ロッド26を回転させることによって、ねじ駆動ロッドは可動になる。この好ましい構成では、ねじ駆動ロッド26は、伸縮マスト14の可動部20の第2駆動プレート24に固定される。
【0024】
当業者は、駆動構成の代替の構成を認識するであろう。そして、本発明は、記載のおよび図示の例に限定されることを、必ずしも意味するものではない。例えば、代替の構成は、ねじロッドを回転固定し、ナット/ねじ穴を駆動することができる。この状況では、ねじがマストの下部に固定されることができる一方、ナットが回転され機械を上に駆動する。ナットを駆動する一方で、ねじは同様に頂部に固定されることができる。ナットを駆動するには、単純に、ドリル/電源装置に合体させるために頂部に連結される駆動シャフトを有する中空管にし得る。
【0025】
ガス支柱28は、支持部18と可動部20の間で作用する。ガス支柱28は、可動部20を伸長位置(図2のプラットフォームの上昇位置)の方に付勢するように構成される。ガス支柱28は、降下位置でエネルギーを蓄えており、それによって、リフトのための所要動力(電力)を減じる。
【0026】
図3〜図5を参照すると、好ましい構成では、可動部20の内周囲は支持部18の外周囲より大きく、可動部20は支持部18を覆って配置される。図5に示すように、支持部18の外周囲は、頭部30および脚部32を含む、実質的にT字形であってよい。この構成では、ねじ駆動ロッド26およびガス支柱28は、一般には、T字形の脚部32に配置される。支持部18のT字形の周囲は、脚部32の向かい合う両側にそれぞれ軸受(ベアリング)スペース34を画成する。軸受(ベアリング)36が、ベアリングスペース34において、支持部18の両側にそれぞれ固定される。可動部20は、支持部18の脚部32の向かい合う両側にあるそれぞれのベアリングスペース34の内部に延在するベアリングガイド38を備えてもよい。ベアリング36は、図5に示すように、ベアリングガイド38と可動部20の外壁の間に置かれる。
【0027】
図3を参照すると、基部は支持部18が連結される車軸40を含む。一対のベース脚42が、支持部18の向かい合う両側で車軸40に固定される。車軸40は、ベース脚42の開口を通って延在する。一対の車輪44が、支持部18の向かい合う両側でベース脚42を通って、車軸40にそれぞれ固定される。支持足部46が、車軸40から反対側のベース脚42の端部に置かれる。
【0028】
図4に示すように、マストリフトは、付加的に、ねじ駆動ロッド26に連結される電源装置48を含み得る。電源装置は、一端でねじ駆動ロッド26に固定される回転ソケットアセンブリ50を含み、電源装置48の内部に置かれるモータ/ギアボックスアセンブリによって駆動される。あるいは、ユーザが、駆動シャフト(ねじ駆動ロッド)26の頂部にドリルまたはソケットを係合することによって、手持ち式パワードリルなどのような回転駆動源を用いてデバイスに動力を与えることができる。
【0029】
使用にあたって、マストリフト10が降下位置(図1)にある状態で、操作者はゲート15を介してプラットフォーム16に入ることができる。操作者は手持ち式パワードリルを電源装置48に係合して、ねじ駆動ロッド26を駆動する。ねじ駆動ロッド26が回転するにつれて、ねじ駆動ロッド26は、伸縮マスト14の支持部18に固定される第1駆動プレート22に相対して変位する。ねじ駆動ロッド26の反対端は、第2駆動プレート24を介してマスト14の可動部20に固定されているので、可動部20は、ねじ駆動ロッド26と共に、入れ子式に支持部18を覆って上昇位置(図2)に向かって移動する。ガス支柱28はプラットフォームをリフトすることを支援し、それによって、リフトのための所要動力(電力)を減じる。プラットフォーム16は、降下位置(図1)と上昇位置(図2)の間の任意の位置で停止されることができる。安全装置が備えられ、プラットフォームが最大上昇位置に到達したときに操作者に警告する。プラットフォームを降下させるためには、ねじ駆動ロッド26の回転を逆にすることによって、逆の動きが行われる。プラットフォーム16および操作者の重量は、操作者が効率よくプラットフォーム16を降下させるのを妨げることなくガス支柱28を縮めるのに十分である。
【0030】
マストリフト10は、一人のユーザによって容易に搬送される。さらなる持ち運び易さのために、車輪44を取り外して、図6に示すようにプラットフォーム上に置くことができる。マスト/基部も、折り畳んでプラットフォーム内に収めてもよい。車輪がプラットフォーム上にあり且つマストがプラットフォーム内にある状態では、機械はさらに可搬型になり、ツールなどを運ぶために用いられることができる。さらに、マストリフトは、基部12の前端に隣接して装着可能な動力車輪を含む、自走の付属装置を備えてもよい。自走の付属装置は、プラットフォーム16上のユーザによって係合且つ制御され得る。
【0031】
リフトの最大到達範囲は、より長い支持部18および可動部20の使用を通して延ばすことができる。代替としてはまたは付加的には、マスト14は、支持部18および可動部20と協働可能な1つ以上の付加的な部分を含んでもよい。例えば、改変されたマスト部を用いている、約1.8m(6フィート)型マスト、約2.4m(8フィート)型マスト、および約4.3m(14フィート)型マストをそれぞれ示している図7〜図9を参照されたい。一部の構成においては、基部12も、追加の支持必要物(支持に必要なもの)を収容するように改変され得る。約1.8m(6フィート)型マストは、約1.2m(4フィート)型マストで用いられているマストおよび駆動装置の延長型であるが、下部のマストの底部は中空であり、基部上の方形のスタンプに合体する。従って、約1.8m型マストは約1.2m型マストで説明したようなT字形を有するのではなく、中空のマスト端部である。さらには、基部12は、図7に示すように、基部12の脚部に連結する横材(クロスメンバー)52を含む。約2.4m型マストおよび約4.3m型マストは、伸縮自在のアクメ駆動装置(telescopic acme drive)を含む、3段式伸縮マストを使用する。
【0032】
図10〜図12は、マストリフトの代替の実施形態を示している。伸縮マストの代わりに、リフトアセンブリは二重リンク機構平行四辺形アセンブリ102を含む。本実施形態では、ねじ駆動ロッド126は、基部12に連結される基部ロッド104、および二重リンク機構平行四辺形アセンブリ102のリンク機構に連結される可動ロッド106を含む。可動ロッド106は、基部ロッド104と可動ロッド106の間の相対的回転によって、基部ロッド104に相対して直線的に変位可能である。ガス支柱128は、図示のように、基部12と二重リンク機構平行四辺形アセンブリ102のリンク機構の間に連結されている。
【0033】
使用にあたって、プラットフォーム16に入った後、操作者は、ねじ駆動ロッド126を手持ち式パワードリルに係合する。ロッドが回転するにつれて、可動ロッド106は、基部ロッド104に相対して直線的に変位され、それによって、二重リンク機構平行四辺形アセンブリ102が、図10に示す位置から図11および図12に示す位置の方へ伸びる。ガス支柱128は、プラットフォーム16をリフトすることを助長する。
【0034】
上述の実施形態の軽量構成は、追加の利点を含む梯子の機能性を提供する。操作者は、ツールおよび材料を支持するスペースを有しつつ、作業のために両手を維持することができる。動力リフトは、操作者による使用を容易にし且つ操作者の快適さを高める。プラットフォームは、追加の安全性をもたらし且つ操作者の重心を転倒支線(tipping line)の内側で適切に維持する。この構造は、足場において典型的な、組み立ておよびよじ登りのリスクを回避する。
【0035】
本発明は、最も実用的であり好ましい実施形態であると現在考えられるものに関連して記載したが、本発明は開示された実施形態に限定されないこと、それとは逆に、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれる種々の改変および等価な構成を包含するように意図されたものであることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、
前記基部に連結され且つ前記基部から上方に伸びる伸縮マストであって、前記基部に固定される支持部、および、前記支持部に可動に連結され且つ格納位置と伸長位置の間で前記支持部に相対して変位可能な可動部を含む伸縮マストと、
前記可動部に固定されるプラットフォームと、
前記支持部に固定される第1駆動プレートと、
前記可動部に固定される第2駆動プレートと、
前記第1駆動プレートと前記第2駆動プレートの間に連結されるねじ駆動ロッドであって、前記第1駆動プレートおよび前記第2駆動プレートの一方に固定され、且つ、前記第1駆動プレートおよび前記第2駆動プレートの他方の開口に可動にねじ込まれるねじ駆動ロッドと、
前記支持部と前記可動部の間で作用し、且つ、前記可動部を前記伸長位置の方に付勢するガス支柱とを備えるマストリフト。
【請求項2】
前記可動部の内周囲が前記支持部の外周囲より大きく、前記可動部は前記支持部を覆って配置される請求項1に記載のマストリフト。
【請求項3】
前記支持部の前記外周囲は、頭部および脚部を含む実質的にT字形であり、前記ねじ駆動ロッドおよび前記ガス支柱は、前記T字形の前記脚部に配置される請求項2に記載のマストリフト。
【請求項4】
前記支持部の前記T字形の周囲は、前記脚部の向かい合う両側に軸受(ベアリング)スペースを画成し、前記マストリフトはさらに、前記支持部の両側に固定され、且つ、前記ベアリングスペースにそれぞれ配置されるベアリングを備える請求項3に記載のマストリフト。
【請求項5】
前記可動部は、前記支持部の前記脚部の前記向かい合う両側にある前記ベアリングスペースそれぞれの内部に延在するベアリングガイドを備え、前記ベアリングは、前記ベアリングガイドと前記可動部の外壁の間に置かれる請求項4に記載のマストリフト。
【請求項6】
前記基部は、
前記支持部に連結される軸と、
前記支持部の向かい合う両側で前記軸にそれぞれ固定される一対のベース脚であって、前記軸が前記ベース脚を通って延在している前記ベース脚と、
前記支持部の向かい合う両側で前記軸にそれぞれ固定される一対の車輪を備える請求項1に記載のマストリフト。
【請求項7】
前記基部は、さらに、前記軸から反対側の前記ベース脚の端部に置かれる支持足部を備える請求項6に記載のマストリフト。
【請求項8】
前記ねじ駆動ロッドは、前記第2駆動プレートに固定され、且つ、前記第1駆動プレートの前記開口に可動にねじ込まれる請求項1に記載のマストリフト。
【請求項9】
さらに、前記ねじ駆動ロッドに連結される電源装置を備え、前記電源装置は、一端で前記ねじ駆動ロッドに固定される回転可能ソケットアセンブリを含み、前記回転可能ソケットアセンブリの反対端は回転駆動源に係合可能である請求項1に記載のマストリフト。
【請求項10】
前記回転可能ソケットアセンブリの前記反対端は、前記回転駆動源として、手持ち式パワードリルに係合されるように構成されている請求項9に記載のマストリフト。
【請求項11】
前記プラットフォームは、安全レールおよびゲートを備える請求項1に記載のマストリフト。
【請求項12】
さらに前記プラットフォームに連結されるアクセサリを備える請求項1に記載のマストリフト。
【請求項13】
基部と、
プラットフォームと、
前記基部と前記プラットフォームの間に連結されるリフトアセンブリであって、前記プラットフォームを降下位置と上昇位置の間で移動させるリフトアセンブリと、
前記基部と前記リフトアセンブリの間に連結されるねじ駆動ロッドと、
前記基部と前記リフトアセンブリの間で作用し、且つ、前記リフトアセンブリおよび前記プラットフォームを前記上昇位置の方に付勢するガス支柱とを備えるマストリフト。
【請求項14】
前記リフトアセンブリは、前記基部に連結され且つ前記基部から上方に伸びる伸縮マストであって、前記基部に固定される支持部、および、前記支持部に可動に連結され、且つ、前記プラットフォームの前記降下位置に対応する格納位置と前記プラットフォームの前記上昇位置に対応する伸長位置の間で前記支持部に相対して変位可能な可動部を含む伸縮マストを備える請求項13に記載のマストリフト。
【請求項15】
前記リフトアセンブリは、さらに、
前記支持部に固定される第1駆動プレートと、
前記可動部に固定される第2駆動プレートとを備え、
前記ねじ駆動ロッドは前記第1駆動プレートと前記第2駆動プレートの間に連結され、前記ねじ駆動ロッドは、前記第1駆動プレートおよび前記第2駆動プレートの一方に固定され、且つ、前記第1駆動プレートおよび前記第2駆動プレートの他方の開口に可動にねじ込まれる請求項14に記載のマストリフト。
【請求項16】
前記リフトアセンブリは、伸縮マストリフトおよび二重リンク機構平行四辺形アセンブリの1つを備える請求項13に記載のマストリフト。
【請求項17】
前記リフトアセンブリは前記二重リンク機構平行四辺形アセンブリを備え、前記ねじ駆動ロッドは、前記基部に連結される基部ロッド、および、前記二重リンク機構平行四辺形アセンブリのリンク機構に連結される可動ロッドを備え、前記可動ロッドは、前記可動ロッドに相対して前記基部ロッドを回転させることによって、前記基部ロッドに相対して直線的に変位可能である請求項16に記載のマストリフト。
【請求項18】
前記リフトアセンブリは前記二重リンク機構平行四辺形アセンブリを備え、前記ガス支柱は、前記基部と前記二重リンク機構平行四辺形アセンブリのリンク機構の間に連結される請求項16に記載のマストリフト。
【請求項19】
基部と、
プラットフォームと、
前記基部と前記プラットフォームの間に連結され、且つ、伸縮マストリフトおよび二重リンク機構平行四辺形アセンブリの1つを備えるリフトアセンブリであって、前記プラットフォームを降下位置と上昇位置の間で移動させるリフトアセンブリと、
前記基部と前記リフトアセンブリの間に連結されるねじ駆動ロッドであって、手持ち式パワードリルに係合可能なソケットアセンブリを含むねじ駆動ロッドと、
前記基部と前記リフトアセンブリの間で作用し、且つ、前記リフトアセンブリおよび前記プラットフォームを前記上昇位置の方に付勢するガス支柱とを備えるマストリフト。
【請求項20】
前記リフトアセンブリは前記伸縮マストリフトを含み、前記ねじ駆動ロッドおよび前記ガス支柱は前記伸縮マストリフトの内部に配置される請求項19に記載のマストリフト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−41190(P2012−41190A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−178048(P2011−178048)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(597011614)ジェイエルジー インダストリーズ インク. (3)
【氏名又は名称原語表記】JLG INDUSTRIES INC.
【住所又は居所原語表記】1 JLG Drive, McConnellsburg, PA, U.S.A.
【Fターム(参考)】