説明

めっき装置

【課題】めっき液中への気体の導入によるめっき液中の成分の揮発を抑えること。
【解決手段】めっき槽を外気から遮断可能とし、めっき液を通した気体を回収して新鮮な気体とともにめっき槽内に再度導入することにより、全体の気体の流量は保ったままで成分の揮発を抑えるとともに気体の使用量を削減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はめっき装置に関し、とくに無電解銅めっき装置ならびに電解金めっき装置および無電解金めっき装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子工業においては、絶縁性素材の表面を無電解めっきにより金属被覆することが広く行われている。例えば、プリント基板の製造においては、スルーホールに無電解銅めっきを行って導電化することが行われている。また、セラミクス基板などへの配線形成などに用いられることが増えてきている。
【0003】
無電解銅めっきは、銅、アルカリ、ホルムアルデヒドを含有するめっき液が最もよく用いられている。ホルムアルデヒドは人体に有害な物質であり、近年の環境意識の高まりにともない使用量、排出量の削減が望まれている。代替する物質としてグリオキシル酸などが検討されているが、未だ広く用いられるまでには至っていない。
【0004】
めっき全般において、めっき液中に気体をバブリングすることにより攪拌を行うことが広く行われている。気体による攪拌は、ランダムな攪拌効果が得られること、気泡の上昇速度が速いため攪拌効果が大きいこともあり、電解めっき、無電解めっきともに有効とされている。
【0005】
また、無電解銅めっき液においては、溶存酸素濃度を適正に保つことが重要であることが知られている。これは、めっき反応の速度が溶存酸素濃度に影響されてばらつきの要因となりうること、溶存酸素濃度が低すぎると銅イオンが還元されて生じる亜酸化銅が生じて浴の分解を促進することがあることなどによる。そのため、無電解銅めっき液には常に空気をバブリングして溶存酸素濃度を保つことが一般的に行われている。
【0006】
図4は、従来のめっき装置を示す図である。めっき槽101にはめっき液が満たされ、図示しない循環、濾過機構および温度調節機構により異物が除去され、めっきに適した温度に保たれている。めっき槽101の内部には散気管103が配置され、コンプレッサー104から送られた空気がめっき液中に導入されている。レギュレータ112により空気の流量が制御され、溶存酸素計113により溶存酸素濃度をモニタされている。
【0007】
このような構造に加えて、空気の温度調整などをおこなうものが下記文献に記載されている。
【0008】
一方、めっき配線のはんだへの接続の安定性や、表面の耐候性などから、金めっきも様々な場面で用いられている。金めっき液としては、電解めっき、無電解めっきともに従来シアン化合物を用いためっき液が用いられてきたが、近年、環境面、安全面よりシアン化合物を含まないめっき液として亜硫酸塩を主体とする金めっき液が用いられるようになってきた。ところが、亜硫酸イオンは酸素と容易に化合して硫酸イオンとなり、金イオンに対する錯化作用を喪失する。このため、亜硫酸イオンが溶存酸素と反応しないように、窒素ガスをバブリングして溶存酸素を除去することが行われている。
【0009】
図5は、従来の金めっき装置を示す図である。めっき槽101にはめっき液が満たされ、図示しない循環、濾過機構および温度調節機構により異物が除去され、めっきに適した温度に保たれている。めっき槽101には蓋102が設けられ、まためっき槽101の内部には散気管103が配置され、窒素ボンベ115から送られた窒素ガスがレギュレータ112によって流量調整した上でめっき液中に導入されている。
【特許文献1】特開平6−280034
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の無電解めっき槽においては、バブリングした気体は図5に示されるようにそのまま大気に解放されるか、または装置全体の排気として処理されている。この気体には元の気体に加え、めっき中に発生した水素ガス、およびめっき液から揮発した成分が含まれる。
【0011】
無電解銅めっきにおいて、特に問題となるのがホルムアルデヒドの揮発である。ホルムアルデヒドは常温では気体であり、バブリングにより容易に揮発する。
【0012】
この揮発量は条件によっても違うが、ホルムアルデヒドの濃度の減少速度として0.1〜0.2g/L/hour程度にも及ぶことがある。この揮発による減少分によりめっき液の特性が変化するのを防ぐため、定期的に補充を行う必要があった。また、揮発した分については排気としてそのまま環境へ放出するのは適切ではないため、その処理のために十分な処理能力を持った設備等を設置する必要があった。
【0013】
さらに、めっき液はアルカリ性であるため、空気中の二酸化炭素を取り込んでpHが減少してしまうという問題があった。このpH減少分を補うために水酸化ナトリウムなどのアルカリ分を添加しなければならなかった。
【0014】
また、金めっきにおいては、バブリングする窒素の取り扱いが課題であった。バブリングによる液の攪拌の効果も得るためにはかなりの流量を必要とし、窒素の消費が激しかった。
【0015】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、無電解めっき液にバブリングすることによる薬品使用量の増大、および気体の使用量の増大を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のめっき品の製造方法は、めっき槽内のめっき液面から排出される気体を回収して、めっき槽内のめっき液の攪拌用気体として気体を供給することを特徴とする。
【0017】
本構成により一度めっき液を通した気体をバブリングすることにより、めっき液中の成分の揮発を抑えることができる。これは、気体中の揮発成分濃度が高くなると液体から気体への揮発速度が低下することによるものであり、一度めっき液を通り既に揮発成分が含まれる気体には、再度の揮発が起こりにくくなるためである。また、バブリングによりめっき液に供給したい成分は一度のバブリングでめっき液に溶けきってしまうことはほとんどなく、循環して使用することが可能である。
【0018】
また、本発明のめっき装置は、めっき槽内のめっき液面部から排出される気体を通過させる気体流路と、気体流路に接続されて気体流路内の気体を回収する気体回収手段と、気体回収手段によって回収された気体をめっき液内に供給する通気手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
本構成により、一度めっき液を通した気体を回収し、バブリングすることが可能になり、めっき液中の成分の揮発を抑えることができる。
【0020】
また本発明のめっき装置は、めっき液面部の上方に設けられ、気体流路への外気混入を抑制する外気遮閉手段を有することを特徴とする。
【0021】
本構成により、外気を巻き込むことなくめっき液面から排出される気体を回収することが可能となり、銅めっきにおけるホルムアルデヒドなどの揮発させたくない有効成分の揮発を抑えることができるとともに、金めっきにおける外気中の酸素などのめっき浴を不安定にする成分が混入することを防止できる。
【0022】
また本発明のめっき装置は、めっき液面部の上方に設けられ、被めっき物の直上部分から排出される気体が気体流路へ混入することを抑制する気体遮閉手段を有することを特徴とする。
【0023】
めっき中に発生した水素は還元力を持つため、めっき液中に導入すると浴のバランスを崩し、めっき速度がばらついたり、めっき液が不安定になったりする可能性がある。水素は被めっき物からのみ発生し、気泡となって上方に排出される。このため、気体遮閉手段を設けることにより、被めっき物直上部分から排出される水素を多く含んだ気体が気体流路へ混入することを抑制できる。したがって回収手段で回収される気体の水素濃度が低下し、バブリングによってめっき浴のバランスが崩れる事態が発生しにくい。
【0024】
また、本発明のめっき装置は、気体流路内の気体の一部を排出する排気口を備え、この排気口は気体回収手段の気体取り入れ口よりも上方に廃止されていることを特徴とする。
【0025】
水素は密度の小さいガスなので、上方に向かう性質があり、一方めっき液からの揮発を抑えたいホルムアルデヒドはほぼ空気と同じ密度であり、上方へは向かわない。このため、前記取り入れ口より上方に前記排気口を設けることにより、前記気体流路において水素が優先的に排出される。したがって回収手段で回収される気体の水素濃度が低下し、バブリングによってめっき浴のバランスが崩れる事態が発生しにくい。
【0026】
また、本発明のめっき装置は、気体回収手段によって回収された気体以外の気体をめっき液内に供給する気体供給手段を有することを特徴とする。
【0027】
本構成により、めっき液に供給したい成分を十分に含む気体と、一度めっき液を通したため成分の揮発が抑えられる気体とをめっき液にバブリングによって供給することができ、めっき液中の成分の揮発を抑えながらバブリングに必要な成分の濃度を維持することができる。また、高温になる部分や被めっき物のある部分など、各部の必要に応じてめっき液に供給したい成分の濃度を変えた気体を供給することが可能となる。
【0028】
また、本構成により、バブリングによりめっき液から除去したい成分を全く含まない気体と、一度めっき液を通して除去したい成分が若干含まれているものの外気に比較して十分に濃度が低い気体とをめっき液にバブリングすることができ、気体の使用量を抑えながらバブリング流量を確保することが可能となる。
【0029】
また、本発明のめっき装置は、気体回収手段から供給される気体と気体回収手段によって回収された気体以外の気体とを混合して前記通気手段に通じる気体混合手段とを設けたことを特徴とする。
【0030】
本構成により、めっき液中に通気手段を複数設けることなく、回収した気体と、回収された以外の気体とをめっき液にバブリングすることが可能となる。
【0031】
また本発明のめっき装置は、前記気体供給手段と前記気体回収手段からの気体の流量を独立で制御できる流量調整手段を設けたことを特徴とする。
【0032】
本構成により、めっき液に供給したい気体中の成分の濃度を制御することが可能となる。
【0033】
また、本発明のめっき装置は、前記気体に含まれる一つ以上の気体成分について、前記気体流路中の前記気体成分の濃度と、前記めっき液中に溶存する気体成分の濃度とのうち少なくとも一つを測定する気体濃度測定手段を設けたことを特徴とする。
【0034】
この構成により、気体成分の濃度を実測しながらフィードバック制御を行い、気体成分の濃度をより精密に制御することが可能となる。
【発明の効果】
【0035】
以上のように、本発明のめっき装置によれば、バブリングによりめっき液に供給したい気体中の成分を十分に供給しながら、かつめっき液からの成分の揮発を抑えることが可能となり、揮発した成分の補給量を抑えることが可能となる。
また、本発明のめっき装置によれば、バブリングによりめっき液から除去したい成分の濃度を低く抑えながら、新鮮な気体の使用量を抑えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0037】
図1は、本発明に係るめっき装置の一例を示す図である。めっき槽1には、硫酸銅、ホルムアルデヒド、水酸化ナトリウム、錯化剤を主成分とする無電解銅めっき液が満たされ、図示しない循環、濾過機構および温度調節機構により異物が除去され、めっきに適した温度に保たれている。
【0038】
めっき槽1は外気と遮断可能になっており、蓋2から被めっき物7の出し入れが可能になっている。めっき槽1の内部には通気手段としての散気管3が配置されている。通気手段としては単にチューブに穴が開いた形状のものでも、多孔質体を用いた細かい気泡を発生できるものでもかまわない。
【0039】
散気管3へは、気体供給手段としての供給用コンプレッサー4から送られた空気と、気体回収手段としての回収用コンプレッサー5から送られた気体とが、気体混合手段としての配管結合部6にて混合されて導入されている。気体供給手段としては、空気を圧縮するコンプレッサーだけでなく、エアポンプ、工場に設置されている圧縮空気ラインや、空気ボンベ、窒素ボンベと酸素ボンベからの混合ガスなどを用いることができる。気体回収手段としては、コンプレッサーだけでなくエアポンプなどを用いることができる。
【0040】
散気管3からめっき液中にバブリングされた気体は気体流路8に至り、気体回収手段への空気取り入れ口9から回収用コンプレッサーから再度めっき液に供給される。また、排気口10が取り入れ口9よりも上方に設置されており、密度が低い気体が優先的に排出される。また、被めっき物7の直上においては気体遮閉手段としての仕切り18が設けられ、流路8が仕切られて第二の気体流路8bが形成されている。被めっき物7から発生した水素を含んだ気体は第二の気体流路8bを通り、他の気体流路8aの気体と交わることなく排気口10直近まで至る。
【0041】
供給用コンプレッサー4と配管結合部6との間、および回収用コンプレッサーと配管結合部6との間にはそれぞれ流量制御手段としてのレギュレータ11、12が配置されている。流量制御手段としては気体の流量制御ができれば何を用いてもよく、ニードルバルブ、オリフィス、マスフローコントローラなどでもよい。また、気体供給手段、気体回収手段の出力を変更することにより気体の流量を制御することでもよい。
【0042】
めっき槽1には溶存酸素濃度計13が挿入され、めっき液中の溶存酸素濃度が測定されている。この測定値は、制御装置14にてモニタされ、フィードバック制御によって、レギュレータ11、12の開度を調整して外部から導入する空気の供給量が制御され、めっき液中の溶存酸素濃度が調整されている。
【0043】
これらの構成において無電解銅めっきを行うことにより、ホルムアルデヒド、水酸化ナトリウムの添加量を削減しながらめっきの品質は従来と同等のめっきを行うことができる。
【実施例1】
【0044】
図1の構成の無電解銅めっき装置において無電解めっきを行った。めっきにかかる時間の平均として、供給用コンプレッサー4と回収用コンプレッサー5から供給される気体の流量は1:2の割合となり、外部から導入する空気の量は1/3となった。この状態で、めっきの速度、品位等において従来と同等のめっきが可能であった。また、ホルムアルデヒドの揮発量は39%程度削減され、めっき液の寿命も延長された。なお、流量制御手段を動作させず、レギュレータ11、12を所定の開度で固定して供給用コンプレッサー4と回収用コンプレッサー5から供給される気体の流量が1:1の割合となる状態でめっきを行っても、ホルムアルデヒドの揮発量は23%程度削減でき、めっき液の寿命も延長された。
【実施例2】
【0045】
図2は、本発明に係るめっき装置の他の例を示す図である。めっき槽1には、硫酸銅、ホルムアルデヒド、水酸化ナトリウム、錯化剤を主成分とする無電解銅めっき液が満たされ、図示しない循環、濾過機構および温度調節機構により異物が除去され、めっきに適した温度に保たれている。
【0046】
めっき槽1は外気と遮断可能になっており、蓋2から被めっき物7の出し入れが可能になっている。めっき槽1の内部には散気管3a、3bが配置されており、散気管被めっき物7には両方の散気管からの気泡があたるように配置されている。
【0047】
散気管3aへは、気体供給手段としての供給用コンプレッサー4から送られた空気が送られている。散気管3bへは、気体回収手段としての回収用コンプレッサー5から送られた気体が送られている。この構成により、めっき液全体へ新鮮な空気を送りながら、被めっき物7付近は気体の流量を増やし、攪拌効果を大きくすることができる。また本実施例にては行っていないが、めっき槽の壁や加熱装置の近傍などめっき液が分解しやすいところに新鮮な空気を重点的に送る構成にすることも可能である。
【0048】
散気管3からめっき液中にバブリングされた気体は気体流路8に至り、空気取り入れ口9から回収用コンプレッサー5を通じて再度めっき液に供給される。また、排気口10が取り入れ口9よりも上方に設置されており、軽い気体が優先的に排出される。また、被めっき物7の直上においては気体遮閉手段としての仕切り18により気体流路8が仕切られて第二の気体流路8bが形成されている。被めっき物7から発生した水素を含んだ気体は第二の気体流路8bを通り、他の気体流路8aの気体と交わることなく排気口10直近まで至る。
【0049】
供給用コンプレッサー4と配管結合部6との間、および回収用コンプレッサーと配管結合部6との間にはそれぞれ流量制御手段としてのレギュレータ11、12が配置されている。
【0050】
めっき槽1には溶存酸素濃度計13が挿入され、めっき液中の溶存酸素濃度が測定されている。この測定値は制御装置14にてモニタされ、フィードバック制御によってレギュレータ11、12の開度が調整されて新鮮な空気の供給量を制御され、めっき液中の溶存酸素濃度が調整されている。
【0051】
以上のような構成において無電解銅めっきを行ったところ、供給用コンプレッサー4と回収用コンプレッサー5から供給される気体の流量が1:3.5の割合でもめっきの速度、品位等において従来と同等のめっきが可能であった。また、ホルムアルデヒドの揮発量が54%削減でき、めっき液の寿命も延長された。実施例1、および実施例2の結果をまとめると図6のようになり、揮発量の削減効果が確認できた。
【実施例3】
【0052】
図3は、本発明に係るめっき装置の例を示す図である。めっき槽1には、亜硫酸金を主成分とする電解金めっき液が満たされ、図示しない循環、濾過機構および温度調節機構により異物が除去され、めっきに適した温度に保たれている。
【0053】
めっき槽1は外気と遮断可能になっており、蓋2から被めっき物7の出し入れが可能になっている。めっき槽1の内部には被めっき物への通電手段(図示しない)と、対向電極17、および通気手段としての散気管3が配置されている。
【0054】
散気管3へは、窒素ボンベ15から送られた窒素と、気体回収手段としての回収用コンプレッサー5から送られた気体とが、気体混合手段としての配管結合部6にて混合されて導入されている。
【0055】
散気管3からめっき液中にバブリングされた気体は気体流路8に至り、空気取り入れ口9から回収用コンプレッサー5を通じて再度めっき液に供給される。また、排気口10が取り入れ口9よりも上方に設置されており、軽い気体を優先的に排出する。また、被めっき物7の直上においては気体流路8が仕切られて第二の気体流路8bが形成されている。被めっき物7から発生した水素を含んだ気体は第二の気体流路8bを通り、他の気体流路8aの気体と交わることなく排気口10直近まで至る。
【0056】
窒素ボンベ15と配管結合部6との間、および回収用コンプレッサーと配管結合部6との間にはそれぞれ流量制御手段としてのレギュレータ11、12が配置されている。
【0057】
また、配管結合部6と散気管3との間には酸素濃度計16が挿入され、気体中の酸素濃度が測定されている。この測定値は制御装置14にてモニタされ、フィードバック制御によってレギュレータ11、12の開度が調整されてボンベからの窒素の供給量が制御され、めっき液中に吹き込まれる気体中の酸素濃度をごく低い濃度に抑えるよう調整されている。
【0058】
以上のような構成において電解金めっきを行った結果、必要な窒素ガス流量が従来の1/2程度であったにもかかわらず、めっきの速度、品位等は従来と同等以上であった。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施の形態に係る無電解めっき装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る無電解めっき装置の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る電解めっき装置の概略構成を示す図である。
【図4】従来の無電解めっき装置の概略構成を示す図である。
【図5】従来の電解めっき装置の概略構成を示す図である。
【図6】本発明の実施例における揮発量削減効果を示す表である。
【符号の説明】
【0060】
1 めっき槽
2 蓋
3 散気管
3a 第一の散気管
3b 第二の散気管
4 供給用コンプレッサー
5 回収用コンプレッサー
6 配管結合部
7 被めっき物
8 気体流路
8a 第一の気体流路
8b 第二の気体流路
9 気体取り入れ口
10 排気口
11 レギュレータ
12 レギュレータ
13 溶存酸素計
14 制御装置
15 窒素ボンベ
16 酸素濃度計
17 対向電極
18 仕切り
101 めっき槽
102 蓋
103 散気管
104 供給用コンプレッサー
107 被めっき物
110 排気口
112 レギュレータ
113 溶存酸素計
115 窒素ボンベ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき槽内のめっき液面から排出される気体を回収して、前記めっき槽内のめっき液の攪拌用気体として当該気体を供給することを特徴とするめっき品の製造方法。
【請求項2】
めっき槽内のめっき液面部から排出される気体を通過させる気体流路と、
前記気体流路に接続されて当該気体流路内の気体を回収する気体回収手段と、
当該気体回収手段によって回収された気体をめっき液内に供給する通気手段と
を備えたことを特徴とするめっき装置。
【請求項3】
前記めっき液面部の上方に設けられ、前記気体流路への外気混入を抑制する外気遮蔽手段を有する請求項2記載のめっき装置。
【請求項4】
前記めっき液面部の上方に設けられ、前記めっき液面部の被めっき物の直上部分から排出される気体の前記気体流路への混入を抑制する気体遮蔽手段を有する請求項2記載のめっき装置。
【請求項5】
前記気体流路は当該気体流路内の気体の一部を排出する排気口を備え、当該排気口は、
前記気体流路に接続された気体回収手段の気体取り入れ口よりも上方に配置される
請求項2記載のめっき装置。
【請求項6】
前記気体回収手段によって回収された気体以外の気体をめっき槽内に供給する気体供給手段を有する請求項2記載のめっき装置。
【請求項7】
前記気体回収手段によって回収された気体以外の気体と、前記気体回収手段から供給される気体とを混合して前記通気手段に通じる気体混合手段とを設けたことを特徴とする請求項6記載のめっき装置
【請求項8】
前記気体供給手段及び前記気体回収手段からの気体の流量を独立で制御できる流量調整手段を設けたことを特徴とする請求項6または7記載のめっき装置
【請求項9】
前記気体に含まれる一つ以上の気体成分について、前記気体流路中の前記気体成分の濃度と、前記めっき液中に溶存する気体成分の濃度とのうち少なくとも一つを測定する気体濃度測定手段を設けたことを特徴とする請求項2記載のめっき装置


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−146213(P2007−146213A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−341088(P2005−341088)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】