説明

アイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体

【課題】マンマシンインターフェースとして、対象の機能を直感的に理解することができ、かつ、ターゲットオブジェクトの縦横比の変更やアプリケーションとの同期化が容易なアイコン利用方法を提供する。
【解決手段】ターゲットオブジェクトを代表するアイコン10を、例えば、つまみ1aおよび針1bからなるピン本体1とピン本体の影2とにより構成し、アイコン10のつまみ1aを任意の方向にドラッグ操作することにより、ターゲットオブジェクトの縦、横それぞれの長さを、独立に、アイコン10の移動方向、移動量に応じて変化させることを可能とする。あるいは、OSにインストールした任意のアプリケーションプログラムとの間の同期を取る際に、アイコン10のつまみ1aのクリック操作により、前記アプリケーションプログラムを起動するとともに、当該アプリケーションオブジェクトを、アイコン10が代表するターゲットオブジェクトとの同期化を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体に関し、特に、ユーザがアプリケーションソフトウェアを利用する際に、ディスプレイ画面上でのユーザの操作性と利便性とを向上させることが可能なマンマシンインターフェース技術を実現するアイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、パソコンの利用状況は非常に活発であり、企業内や家庭内において、一人一台所有するほど普及している。パソコンを利用した便利なアプリケーションが多くある中、機能を重視するあまり、機能の数に応じて、操作マニュアルが膨らみ、かつ、パソコンを高度に利用する必要がある場合は、便利なアプリケーションほど高い熟練が必要とされている。
【0003】
また、電子データで作成されている書類や、ホームページの内容を詳細に理解したい場合は、画面上のインターフェースのみでは不便であるため、紙に印刷して、印刷したものを手にとって確認する人も少なくない。
【0004】
一方では、パソコンに限らず、携帯電話機など各種の電子機器の小型化が進む中で、人間が電子機器の操作を必要とする場面において登場するマンマシンインターフェースをさらに簡略化しなければならないことは、今後の技術的進歩の上で大きな課題である。
【0005】
このため、通常の電子機器においては、例えば特許文献1の特開2000−348058号公報「画像管理装置および画像管理方法およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」にも記載されているように、マンマシンインターフェースを簡略化するために、ディスプレイ画面を備え、該ディスプレイ画面上に、各機能を実現するアプリケーションそれぞれを特定するアイコンをビットマップイメージとしてメニュー表示し、いずれかのアイコンに対して特定の操作(例えばマウスのボタンのダブルクリック操作など)を行うことによって、所望の特定のアプリケーションを起動する仕組みが採用されている。
【0006】
しかしながら、前記特許文献1のようなアイコンの利用方法の場合、必要な機能の個数分の異なるアイコンを画面表示することが必要となり、かつ、或る機能がユーザにとって未使用であっても、当該機能に該当するアイコン用の画面表示領域の割り当てが必要になること、低解像度のディスプレイ画面では配置可能なアイコンの個数に制限があること、ターゲットオブジェクトの拡大・縮小操作が複雑になってしまうこと、などの問題があった。
【0007】
そこで、本出願人らは、特許文献2の特開2008−310405号公報「アイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体」において、対象の機能を直感的に理解することができ、かつ、操作するアイコン(ボタン)の表示占有領域およびユーザの負担を低減することが可能なアイコンの利用方法を提案した。
【0008】
すなわち、前記特許文献2のアイコン利用方法においては、ターゲットオブジェクトを代表して示すアイコンを、つまみと針とからなるピン本体(画鋲)と該ピン本体の影とによって構成していることを主要な特徴としており、主に、次のような機能を備えている。ここで、ターゲットオブジェクトを代表して示すアイコンとは、当該アイコンが、該当するターゲットオブジェクトを象徴するものとして画面に表示され、当該アイコンに対する操作を行うことによって、ターゲットオブジェクトの表示状態を変更したり、ターゲットオブジェクトに係るコマンドその他のアプリケーションプログラムやターゲットオブジェクトの処理を行うプログラム等を起動したりすることができるものである。
【0009】
第1の機能として、アイコンを構成するピン本体と影との表示状態を変更することにより、該アイコンで代表されるターゲットオブジェクトの表示や制御を変更することができる。例えば、アイコンの針が深く刺さっている状態では、該アイコンのターゲットオブジェクトは実行中の状態にあり、アイコンの針が中間的な位置に刺さっている状態では、該アイコンのターゲットオブジェクトは未実行の状態にあり、アイコンの針が浮いている状態では、該アイコンおよび該アイコンが代表するターゲットオブジェクトの表示位置を移動可能な状態にあり、アイコンのつまみが回転しているように表示されている状態では、該アイコンのターゲットオブジェクトは拡大または縮小している状態にあることを示す。
【0010】
第2の機能として、ターゲットオブジェクトがディスプレイ画面上に非表示の状態の場合、当該ターゲットオブジェクトを代表する(象徴する)アイコンのつまみをカーソルポインタにてクリックすると、当該ターゲットオブジェクトを表示することができる。
【0011】
第3の機能として、ターゲットオブジェクトがディスプレイ画面上に表示または非表示の状態の場合、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンの針をカーソルポインタにて任意の位置までドラッグすると、該アイコンおよび該アイコンが代表するターゲットオブジェクトを表示した場合の表示位置をドラッグした該位置に移動することができる。
【0012】
第4の機能として、ターゲットオブジェクトがディスプレイ画面上に表示した状態の場合、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンのつまみをカーソルポインタにて押下し続ける間、当該ターゲットオブジェクトを拡大または縮小し続け、つまみの押下をやめると、拡大または縮小が停止することができる。また、アイコンのつまみをカーソルポインタにて押下する都度、当該ターゲットオブジェクトの拡大と縮小とを交互に切り替えることができる。
【0013】
第5の機能として、ターゲットオブジェクトがディスプレイ画面上に表示した状態の場合、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンのつまみをカーソルポインタにて押下し続け、当該ターゲットオブジェクトの表示サイズがあらかじめ定めた閾値よりも小さくなったときには、当該ターゲットオブジェクトを非表示にすることができる。
【0014】
第6の機能として、ターゲットオブジェクトがディスプレイ画面上に表示した状態の場合、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンの影をカーソルポインタにてクリックすると、影の部分があらかじめ定めた適切なサイズに拡大し、当該影内にあらかじめ隠されている拡張機能用の1ないし複数のボタンを表示して、有効な状態に設定することができる。この状態で影内のいずれかのボタンをクリックすると、対応する機能を実行することができる。
【0015】
第7の機能として、ターゲットオブジェクトがディスプレイ画面上に表示した状態であって、かつ、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンの影内の拡張機能のボタンが表示状態の場合、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンの影をクリックすると、影内の拡張機能用のボタンを非表示にして無効な状態にするとともに、影の表示サイズを元のサイズに戻すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2000−348058号公報(第3−4頁)
【特許文献2】特開2008−310405号公報(第5−9頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
前述のごとく、前記特許文献2に記載のアイコンの利用方法は、前記特許文献1等の従来のアイコン利用方法に比して、対象の機能を直感的に理解することができ、かつ、アイコンやボタンの表示占有領域を大幅に低減することができる技術ではあるものの、次のような問題がまだ残っている。
【0018】
第1の問題は、ピン本体と影とからなるアイコン(ピンアイコン)の操作によって、前述のように、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトの表示サイズを変更することができるが、表示サイズの縦横比が固定されたまま、拡大または縮小し、縦横比を任意に変更することができないということにある。
【0019】
第2の問題は、一つのアイコンの操作では、対応する単一のアプリケーション内のターゲットオブジェクトしか表示サイズを変更することができないということにある。
【0020】
第3の問題は、或るアイコンが代表するターゲットオブジェクトの種類すなわち或るアイコンに割り当てられたターゲットオブジェクトの種類は一種類しか設定することができないということにある。
【0021】
第4の問題は、アイコンが多くなった場合に、まとめて配置して整理するということができないということにある。
【0022】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、パソコンのアプリケーションのみに限らず、各種の電子機器上のアプリケーションにおいて、各機能(ターゲットオブジェクト)を代表するアイコンとして、つまみと針とからなるピン本体(画鋲)と該ピン本体の影とからなるアイコン(ピンアイコン)または複数の状態を設定することが可能な特定形状のアイコンを適用し、マンマシンインターフェースを操作する際に、対象の機能を直感的に理解することができ、かつ、ターゲットオブジェクトの縦横比の変更やアイコンの整理を容易ならしめるアイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前述の課題を解決するため、本発明によるアイコン利用方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0024】
(1)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させるアイコン利用方法。
【発明の効果】
【0025】
本発明のアイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0026】
第1の効果は、OS(Operating System)のデスクトップ上で操作することが可能な、ターゲットオブジェクトの拡大・縮小の操作として、任意の縦横比で拡大・縮小することを可能としていることにある。
【0027】
第2の効果は、OSにインストール済みの任意のアプリケーションプログラムに対してアイコンの同期を取ることができ、アイコンの操作により、該アプリケーションプログラムの起動・終了、該アプリケーションプログラムが表示するアプリケーションオブジェクトの表示位置の移動、表示サイズの拡大・縮小を可能にし、さらには、アイコンの影内に格納された拡張機能用の1ないし複数のボタンの該アプリケーションプログラムへの適用に関する有効化・無効化の操作を可能にしていることにある。
【0028】
第3の効果は、前述した第1、第2の効果に示す操作が、最小限のカーソルポインタの移動と決定ボタンのクリック(短時間の押下後の開放操作)、ドラッグ(押下した状態のままの移動操作)のみで可能になることにある。
【0029】
第4の効果は、OS上で扱うファイルとフォルダとの役割を分別することができ、フォルダの役割を有するアイコンには、子アイコンや孫アイコンとして、複数のファイルの役割を有するアイコンまたはフォルダの役割を有するアイコンを格納することにより、アイコンをまとめて整理することができることにある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係るアイコン利用方法に適用するアイコンの表示例を示す模式図である。
【図2】本発明のアイコン利用方法におけるアイコンのピン本体および影が表現する状態例を示す状態表である。
【図3】本発明のアイコン利用方法におけるピン本体と影との組み合わせが表現する状態例を示す状態表である。
【図4】本発明に係るアイコン利用方法の第1の実施形態を説明するための模式図である。
【図5】本発明に係るアイコン利用方法の第2の実施形態を説明するための模式図である。
【図6】本発明に係るアイコン利用方法の第3の実施形態を説明するための模式図である。
【図7】本発明に係るアイコン利用方法の第4の実施形態を説明するための模式図である。
【図8】本発明に係るアイコン利用方法の第5の実施形態を説明するための模式図である。
【図9】本発明におけるアイコンとして、ピンと同様に利用できる特定形状と、ピンの表示状態と対応付けた各特定形状の表示状態とを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明によるアイコン利用方法、アイコン利用装置、アイコン利用制御プログラムおよびプログラム記録媒体の好適な実施例について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明によるアイコン利用方法について説明するが、かかるアイコン利用方法を適用したアイコン利用装置(例えば、PC(Personal Computer)や携帯機器等の電子機器)として実現するようにしても良いし、また、かかるアイコン利用方法をコンピュータにより実行可能なアイコン利用プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、アイコン利用プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0032】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、ターゲットオブジェクトを代表する(象徴する)アイコンとして、つまみおよび針からなるピン本体(画鋲)と該ピン本体の影とを有するアイコン(ピンアイコン)または複数の状態を設定することが可能な特定形状のアイコンを適用するとともに、該アイコンの移動操作により、該アイコンが代表するターゲットオブジェクトの表示サイズの拡大・縮小を、任意の自由な縦横比に変更して、実施することができることを、主要な特徴としている。
【0033】
つまり、カーソルポインタをアイコンのピン本体(画鋲)のつまみに置いて、決定ボタン(クリックボタン)を押下しながら任意の方向に移動すると、移動した方向と移動量とに応じて、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトの縦横比を変更することができる。すなわち、アイコンの移動した方向と移動量とに応じて、ターゲットオブジェクトの縦と横との寸法を互いに独立に変更することができる。
【0034】
また、本発明は、ターゲットオブジェクトを代表するアイコンとして、OS(Operating System)にインストール済みの任意のアプリケーションプログラムとの同期化を図り、アプリケーションプログラムの起動・終了、アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトの表示位置の移動や表示サイズの拡大・縮小を可能とするとともに、当該アイコンの影内に拡張機能用として格納された1ないし複数のボタンのアプリケーションプログラムへの適用の有効化・無効化の操作も可能にしている。
【0035】
ここで、ターゲットオブジェクトの表示サイズの変更やアプリケーションプログラムとの同期化に関するアイコンの操作は、最小限のカーソルポインタの移動と決定ボタンのクリック、ドラッグのみで可能である。また、本発明は、アイコンの階層化を図ることも可能であり、アイコンによって代表する機能に関して、OS上で扱うファイルやフォルダの役割を分別することができ、フォルダの役割を有するアイコンには、子アイコンや孫アイコンとして、1ないし複数のファイルまたは1ないし複数のフォルダの役割を有するアイコンを格納することによって、アイコンをまとめて整理することができる。
【0036】
(ピンアイコンの説明)
まず、本発明に係る実施形態の説明に先立って、本実施形態において使用するアイコンについて説明する。ここで、本実施形態において使用するアイコンは、前記特許文献2において説明したアイコン(ピンアイコン)を、その一例として採用している。
【0037】
つまり、前記特許文献2の場合と同様、アイコンとして、複数の構成部品(つまみと針とからなるピン本体、該ピン本体の影)からなるピン(画鋲)を採用することにより、当該アイコンが代表する(象徴する)ターゲットオブジェクトの表示・非表示、移動、あるいは、拡大・縮小が可能であり、かつ、当該アイコンの影内に格納された機能拡張用の1ないし複数のボタンの有効化・無効化も可能とするマンマシンインターフェースを提供するものであり、単一のアイコンで複数の機能や状態を直感的に理解し易い形式で表現することができる。
【0038】
ここで、本発明に係る実施形態においては、かかるアイコンの利用方法として、前記特許文献2における前述のような問題点を解決して、ユーザに対する利便性をさらに拡大することを可能とするものであり、ユーザは、当該アイコンが代表する(象徴する)ターゲットオブジェクトの表示サイズを任意の縦横比で拡大・縮小することを可能とし、また、任意のアプリケーションプログラムの起動・停止や該アプリケーションプログラムとの同期化を図ることも可能とし、さらに、必要な機能を機能名の表示なしで選択することができるのみならず、アイコンの役割や機能を容易に視認することが可能な画像や名称をさらに付与することもできるようにし、さらには、表示するアイコンの色分けにより、複数種類の多彩な機能を当該アイコンに付与することも可能とするとともに、これらの各機能をアイコンの最小限の操作にて実現することを可能としている。
【0039】
なお、本実施形態の説明におけるアイコンとして、以下には、前述のようなピンアイコンを適用する場合について説明するが、本発明は、かかる場合に限るものではなく、複数の表示状態や動作状態を分かり易く表示することが可能な特定の形状であれば、如何なる形状のアイコンであっても構わない。例えば、ピン(画鋲)の代わりに、ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤、ゴルフボール、あるいは、その他の物体のいずれかを模した特定形状と該特定形状の影とを用いるようにしても良い。これ等の特定形状は、表示状態を変更することができる。以下に説明する実施形態では、アイコンがピンであり、ピンの表示状態としては、「抜ける」、「刺さる」、「深く刺さる」および「回転する」という4種を利用している。ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤およびゴルフボールの表示状態とピンの表示状態との対応関係を図9に例示する。特定形状は、複数の表示状態を採ることができ、それら表示状態に応じて特定の動きを連想させるものであればよく、ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤およびゴルフボールに限られるものではない。その特定の動きとは、例えば特定形状が飛行機であれば、飛ぶ、着陸している、爆発する、旋回する等である。これ等「飛ぶ」、「着陸している」、「爆発する」および「旋回する」という飛行機の各動きは、他の動きとは区別できる形態(表示状態)で表示することが可能である。図9において、影については特定形状毎に格別に相違するところはない。
【0040】
次に、マンマシンインターフェース用の手段となるアイコンとしてピン(画鋲)を採用したピンアイコンの表示例を図1に示す。図1は、本発明に係るアイコン利用方法に適用するアイコンの表示例を示す模式図であり、合わせて、ピン(画鋲)を採用したピンアイコンの各部に付与した名称も示している。
【0041】
図1に示すアイコン10は、前記特許文献2におけるアイコンと同様、ピン(画鋲)を模して構成されており、ピン本体1と当該ピン本体1に関する影2とからなっている。また、ピン本体1は、つまみ1aと針1bとから構成される。
【0042】
ここで、アイコン10のピン本体1および影2に対して、前記特許文献2におけるアイコンの場合と同様、図2に示すような状態を割り当てる。図2は、本発明のアイコン利用方法におけるアイコン10のピン本体1および影2が表現する状態例を示す状態表である。
【0043】
図2に示すように、ピン本体1については、複数の状態として、浮いている状態、中間的に刺さっている状態、中間的に刺さった状態で回転している状態、および、深く刺さっている状態、の4つの状態を割り当て、一方、ピン本体1に関する影2については、浮いている状態、中間的に刺さっている状態、深く刺さっている状態、および、隠されたボタンを表示している状態、の4つの状態を割り当てる例を示している。
【0044】
かくのごとく、ピン本体1と影2との状態を複数用意することによって、それぞれの状態の組み合わせに応じて、当該アイコンが代表する(象徴する)ターゲットオブジェクトの表示状態や動作状態を複数定義することを可能とし、ユーザは、アイコン10のピン本体1や影2を操作することにより、ターゲットオブジェクトの状態に関して、所望の状態に容易に設定することができる。図3は、本発明のアイコン利用方法におけるピン本体1と影2との組み合わせが表現する状態例を示す状態表であり、前記特許文献2の場合と同様の状態例を示している。
【0045】
図3に示すように、ピン本体1と影2とが浮いている状態においては、ピン(画鋲)つまりアイコン10およびターゲットオブジェクトの双方が移動可能な状態にあり、また、ピン本体1が中間的に刺さって、かつ、影2も中間的に刺さっている状態においては、ピン(画鋲)つまりアイコン10およびターゲットオブジェクトが現在の表示状態のまま留まっている状態にあり、ピン本体1が中間的に刺さって、かつ、影2内に隠されている機能拡張用のボタンが表示されている状態においては、影2内の機能拡張用のボタンが選択可能な状態にあることを示している。
【0046】
また、ピン本体1が中間的に刺さって回転している状態においては、影2も中間的に刺さっている状態であり、ターゲットオブジェクトが拡大あるいは縮小中の状態にあり、また、ピン本体1が深く刺さって、かつ、影2も深く刺さっている状態においては、ターゲットオブジェクト表示の実行中の状態にあることを示している。
【0047】
(本発明に係る実施形態の説明)
次に、図1に示すアイコン10のようなピンアイコンを使用する場合について、本発明に係る実施形態として、当該アイコン10の具体的な利用方法について、以下に詳細に説明する。
【0048】
(第1の実施形態)
まず、本発明に係るアイコン利用方法のうち、ターゲットオブジェクトの表示サイズを、縦横比を固定しないで、縦、横それぞれ独立に変更することを可能とする実施形態について、第1の実施形態として、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明に係るアイコン利用方法の第1の実施形態を説明するための模式図であり、ターゲットオブジェクトの表示サイズの縦、横をそれぞれ独立に変更する仕組みについて説明している。
【0049】
図4に示すように、アイコン10が代表するターゲットオブジェクト20が、横W、縦Hの表示サイズで画面表示されている状態であって、かつ、アイコン10を構成するピン本体1が、あたかも、ターゲットオブジェクト20の上部に中間的な深さで刺さっているかのごとく表示されている状態にある。かかる状態において、ユーザが、ピン本体1のつまみ1aにカーソルポインタを置いて、決定ボタン(クリックボタン)を押下しながら任意の方向に移動(ドラッグ)すると、アイコン10の移動した方向と移動量とに応じて、当該アイコン10が代表するターゲットオブジェクト20の表示サイズの縦横比を変更することができる。すなわち、アイコン10の移動した方向と移動量とに応じて、ターゲットオブジェクト20の縦と横との寸法を互いに独立に変更することができる。
【0050】
アイコン10のドラッグ操作の移動方向によって、ターゲットオブジェクト20の縦または横のいずれの長さを長くするかまたは短くするかが決定され、一方、アイコン10のドラッグ操作の移動量によって、ターゲットオブジェクト20の縦または横の長さの変更量が決定される。
【0051】
例えば、図4に示すように、アイコン10が、x−y座標上の原点O(0,0)に位置している状態で、当該アイコン10を、つまみ1aにカーソルポインタを置いて、決定ボタン(クリックボタン)を押下しながら、アイコン10が位置する原点Oの右上方向の座標P1(x1,−y1)まで移動(ドラッグ)して、決定ボタン(クリックボタン)を開放すると、破線枠101にて示すように、ターゲットオブジェクト20の表示サイズ(縦H′、横W′)は、アイコン10の移動した方向と移動量とに応じて
H′=H−y1
W′=W+x1
となり、縦H′の長さは、現在の縦Hの長さよりもy1分だけ短くなり、横W′の長さは、現在の横Wの長さよりもx1分だけ長くなる。
【0052】
また、アイコン10の移動量を変えて、原点Oの右上方向の座標P2(x2,−y2)まで移動(ドラッグ)して、決定ボタン(クリックボタン)を開放すると、破線枠102にて示すように、
H′=H−y2
W′=W+x2
となり、縦H′の長さは、現在の縦Hの長さよりもy2分だけ短くなり、横W′の長さは、現在の横Wの長さよりもx2分だけ長くなる。
【0053】
また、アイコン10の移動方向を変えて、原点Oの右下方向の座標P3(x3,y3)まで移動(ドラッグ)して、決定ボタン(クリックボタン)を開放すると、破線枠103にて示すように、
H′=H+y3
W′=W+x3
となり、縦H′の長さは、現在の縦Hの長さよりもy3分だけ長くなり、横W′の長さも、現在の横Wの長さよりもx3分だけ長くなる。
【0054】
さらに、アイコン10の移動方向を変えて、原点Oの左下方向の座標P4(−x4,y4)まで移動(ドラッグ)して、決定ボタン(クリックボタン)を開放すると、破線枠104にて示すように、
H′=H+y4
W′=W−x4
となり、縦H′の長さは、現在の縦Hの長さよりもy4分だけ長くなり、横W′の長さは、現在の横Wの長さよりもx4分だけ短くなる。
【0055】
さらに、アイコン10の移動方向を変えて、原点Oの左上方向の座標P5(−x5,−y5)まで移動(ドラッグ)して、決定ボタン(クリックボタン)を開放すると、破線枠105にて示すように、
H′=H−y5
W′=W−x5
となり、縦H′の長さは、現在の縦Hの長さよりもy5分だけ短くなり、横W′の長さも、現在の横Wの長さよりもx5分だけ短くなる。
【0056】
以上のように、ターゲットオブジェクト20の現在の表示サイズである縦H・横Wの長さの増減は、アイコン10の現在位置からの移動方向によって決定され、一方、ターゲットオブジェクト20の現在の表示サイズである縦H・横Wの長さの絶対値は、アイコン10の現在位置から移動(ドラッグ)する距離ベクトル量(つまり縦(y軸)方向・横(x軸)方向の移動量)に応じて変動し、移動する距離が大きいほど、ターゲットオブジェクト20の長さの変動量の絶対値は大きくなる。なお、ターゲットオブジェクト20の縦H・横Wの長さ変更動作は、前述のように、アイコン10のドラッグ操作の間継続しており、マウスポインタの決定ボタン(クリックボタン)が開放されるまで継続し、マウスポインタの決定ボタン(クリックボタン)の開放によって、長さ変更動作が停止する。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るアイコン利用方法のうち、ターゲットオブジェクトの役割(機能)をユーザが視認することが可能な表示を、当該ターゲットオブジェクトを代表する(象徴する)アイコンに近接して表示することを可能とする実施形態について、第2の実施形態として、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明に係るアイコン利用方法の第2の実施形態を説明するための模式図であり、ターゲットオブジェクトの役割の視認が可能な表示として、ユーザが指定した任意の画像、任意の名称を、当該ターゲットオブジェクトを代表する(象徴する)アイコンに近接して配置する仕組みについて説明している。
【0058】
図5に示す本実施形態におけるアイコン10Aは、図1に示したアイコン10の近傍に密着するように、アイコン画像11、アイコン名称12を配置した例を示している。ここで、アイコン画像11は、アイコン10Aが代表する(象徴する)ターゲットオブジェクトの役割を容易に視認することができる画像としてユーザが指定した任意の画像からなるものであり、アイコン名称12は、アイコン10Aが代表する(象徴する)ターゲットオブジェクトの役割を容易に視認することができる名称としてユーザが指定した任意の文字列からなるものである。
【0059】
なお、図5においては、アイコン画像11が、アイコン10Aのつまみ1aに密着した位置に配置されており、アイコン名称12が、アイコン10Aのピン本体1(画鋲)の針1bと影2の針位置との下側に近接するように配置されている例を示しているが、アイコン画像11、アイコン名称12の配置位置は、当該アイコン10Aの近傍であれば、如何なる位置に配置するようにしても構わない。また、図5のアイコン10Aにおいては、アイコン画像11、アイコン名称12の双方を付与する場合を示しているが、アイコン画像11、アイコン名称12のいずれか一方のみであっても、もちろん構わない。
【0060】
(第3の実施形態)
次に、本発明に係るアイコン利用方法のうち、アイコンとOS(Operating System)にインストールされた任意のアプリケーションプログラムとの間の同期を取ることを可能とする実施形態について、第3の実施形態として、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明に係るアイコン利用方法の第3の実施形態を説明するための模式図であり、任意のアプリケーションプログラムが実行するアプリケーションオブジェクトと、アイコンが代表する(象徴する)ターゲットオブジェクトとの間の同期を取る仕組みについて説明している。
【0061】
ここで、図6(A)は、ターゲットオブジェクトが表示されていないアイコンのつまみをクリックすることにより、当該ターゲットオブジェクトに関する情報(表示位置、表示サイズに関する情報)を、同期を取ろうとする任意のアプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクト側に転送する動作を説明するための説明図であり、図6(B)は、同期を取ろうとするアプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトを、転送されてきたターゲットオブジェクトに関する情報(表示位置、表示サイズに関する情報)に合致する状態に変更して、当該ターゲットオブジェクトを代表するアイコンと同期化を図る動作を説明するための説明図である。
【0062】
なお、図6においては、アイコンとして、第2の実施形態の図5に示したように、アイコン画像11、アイコン名称12を付与したアイコン10Aの場合を例示しており、アイコン画像11が、同期を取ろうとするアプリケーションプログラムが表計算用のMicrosoft Excel(登録商標)である旨を示す画像であり、アイコン名称12が表計算を実施するワークシートのファイル名を示す「file1」である場合を示している。
【0063】
図6(A)に示すように、アイコン10Aが代表する非表示ターゲットオブジェクト20aが画面に表示されていない状態(なお、表示時には、表示位置座標21が(x,y)、表示サイズが横W、縦Hのターゲットオブジェクト20として表示される)であって、かつ、アイコン10Aを構成するピン本体1が、あたかも、非表示ターゲットオブジェクト20aの上部の位置に中間的な深さで刺さっているかのごとく表示されている状態にある。かかる状態において、ユーザが、アイコン10Aのつまみ1aにカーソルポインタを置いて、決定ボタン(クリックボタン)を短時間押下してすぐ開放するクリック操作を行うと、当該アイコン10Aが代表するターゲットオブジェクト20を表示するために、当該アイコン10Aに関連付けられているアプリケーションプログラムが起動する。
【0064】
アプリケーションプログラムが起動すると、図6(A)に示すように、当該アイコン10Aが代表するターゲットオブジェクト20を表示するための表示位置座標21である座標(x,y)と表示サイズである(横W、縦H)とに関する情報が、起動したアプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクト30に対して転送される。ここで、アプリケーションオブジェクト30は、表示位置座標31が座標(x′,y′)、表示サイズが(横W′、縦H′)であるものとする。
【0065】
ターゲットオブジェクト20を表示する場合の表示位置座標21である座標(x,y)と表示サイズである(横W、縦H)とに関する情報が転送されてくると、アプリケーションプログラムは、図6(B)に示すように、アプリケーションオブジェクト30の表示サイズを(横W′、縦H′)から(横H,縦W)に変更し、表示位置を表示位置座標31の座標(x′,y′)から表示位置座標31aの座標(x″,y″)に変更した反映アプリケーションオブジェクト30aを生成した後、さらに、表示位置を、反映アプリケーションオブジェクト30aの表示位置座標31aの座標(x″,y″)からターゲットオブジェクト20の表示位置座標21の座標(x,y)に変更することにより、アイコン10Aと当該アイコン10Aのクリック操作により起動したアプリケーションプログラムとの同期化が図られる。
【0066】
この結果、アイコン10Aにより代表される(象徴される)ターゲットオブジェクト20とアプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクト30との同期が取られて、アイコン10Aを構成する針1bに、同期が取られたアプリケーションオブジェクト30と同一表示内容のターゲットオブジェクト20の上部があたかも釣り下がっているかのごとく表示される。
【0067】
なお、アイコン10Aのターゲットオブジェクト20と起動したアプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクト30との同期化を図る際の表示サイズ、表示位置の反映順序は、順不同であり、表示位置をまず反映した後、表示サイズを反映するようにしても良いし、あるいは、前述のように、表示サイズをまず反映した後、表示位置を反映するようにしても良い。かくのごとき同期プロセスを、短い周期で繰り返し実行することによって、アイコン10Aに対して実行されたマウスポインタの操作によって変更されたターゲットオブジェクト20の表示状態を、起動されたアプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクト30の表示状態に完全に同期させることができる。
【0068】
逆に、アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクト30の表示位置が変更された場合は、アイコン10Aやターゲットオブジェクト20の表示位置も追従して移動することによって、ターゲットオブジェクト20とアプリケーションオブジェクト30とのオブジェクト表示位置について、双方向のオブジェクトの表示位置の同期を取ることができる。
【0069】
以上のような同期化により、各種アプリケーションプログラムの起動・終了、アプリケーションオブジェクト30の表示位置の移動、表示サイズの拡大・縮小が可能であるとともに、アイコン10Aの影2内に格納された拡張機能用の1ないし複数のボタンのアプリケーションプログラムに対する適用の有効化・無効化の操作により、各種アプリケーションプログラムそれぞれの機能との同期化をより容易に図ることも可能である。かくのごとく、アイコン10Aとアプロケーションプログラムとの同期を取ることにより、単一のアプリケーションプログラム内のアプリケーションオブジェクト30のみならず、複数のアプリケーションプログラム内のアプリケーションオブジェクト30の表示サイズを、アイコン10Aの操作により変更することが可能となる。
アイコンとターゲットオブジェクトとが同期しているので、ターゲットオブジェクトの表示サイズとアプリケーションプログラムの起動状態とは同期している。アイコンはターゲットオブジェクトのサイズを監視しており、アイコンの操作によりターゲットオブジェクトのサイズを予め定めたサイズ以下に縮小したとき、そのターゲットオブジェクトを終了させる。また、ターゲットオブジェクト側において、直接にターゲットオブジェクトのサイズを変更した場合に、現在のターゲットオブジェクトのサイズ情報をアイコン側でも更新する。アイコンはターゲットオブジェクトの終了情報を監視しており、ターゲットオブジェクトが直接に終了にされたときは、ターゲットオブジェクトを非表示にする。
【0070】
(第4の実施形態)
次に、本発明に係るアイコン利用方法のうち、アイコンに複数種類の役割を割り当てることを可能とする実施形態について、第4の実施形態として、図7を参照しながら説明する。図7は、本発明に係るアイコン利用方法の第4の実施形態を説明するための模式図であり、ターゲットオブジェクトを代表する(象徴する)アイコンを色分けすることにより、種類を拡張し、1つのアイコンに複数種類の役割を割り当てる仕組みについて説明している。ここで、図7(A)は、図1に示すアイコン10のピン本体1を色分けすることによって、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトに複数種類の役割を割り当てている例を示し、図7(B)は、図1に示すアイコン10のピン本体1を色分けすることによって、当該アイコン10の影2内に隠されている拡張機能用のボタンを任意の複数種類の役割に割り当てている例を示している。
【0071】
例えば、アイコン10のピン本体1に付した色によってターゲットオブジェクトに任意の役割を割り当てる図7(A)の例においては、色Aを付したピン本体1Aの場合は、OSのフォルダとしての役割が割り当てられ、「folder1」として、当該フォルダ「folder1」に属するファイル「file2」、下位フォルダ「folder2」が、ピン本体1Aのアイコン10が代表するターゲットオブジェクト20A内に表示される。
【0072】
また、色Bを付したピン本体1Bの場合は、OSのファイルとしての役割が割り当てられ、「file1」として、例えば、Microsoft Excel(登録商標)ファイルのワークシートが、ピン本体1Bのアイコン10が代表するターゲットオブジェクト20B内に表示される。なお、図7(A)には、色Bを付したピン本体1Bのアイコン10については、第2の実施形態にて説明したように、アイコン画像11として、Microsoft Excel(登録商標)ファイルを示す画像を付している例を図示している。
【0073】
また、色Cを付したピン本体1Cの場合は、コンピュータのシステム設定機能としての役割が割り当てられ、例えば、各種のシステム設定用のアイコンの一覧が、ピン本体1Cのアイコン10が代表するターゲットオブジェクト20C内に表示される。
【0074】
また、色Dを付したピン本体1Dの場合は、ネットワークコンピュータ参照機能としての役割が割り当てられ、ネットワークに接続されているコンピュータの一覧が、ピン本体1Dのアイコン10が代表するターゲットオブジェクト20D内に表示される。
【0075】
また、アイコン10のピン本体1に付した色によって影2内に隠されている拡張機能用のボタンに任意の機能を割り当てる図7(B)の例においても、同様であり、色E,F,G,Hとそれぞれで異なる色を付したピン本体1E,1F,1G,1Hに応じて、影2内に隠されている拡張機能用のボタンにそれぞれ異なる機能を割り当てることができる。
【0076】
以上のように、アイコン10の色分けにより、アイコンに割り当てたターゲットオブジェクトを一種類のみならず、複数種類の役割をさらに拡張して割り当てることができる。なお、図7に示す色分けは一例を示すものであり、使用可能な色の種類、割り当てる役割の種類、割り当てるボタンの種類およびそれらの組み合わせは任意であり、使用する色、割り当てる役割については、特に制限は無い。
【0077】
(第5の実施形態)
次に、本発明に係るアイコン利用方法のうち、アイコンの階層化を図ることにより、1つのアイコン内に複数のアイコンを格納してアイコンの表示を整理することを可能とする実施形態について、第5の実施形態として、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明に係るアイコン利用方法の第5の実施形態を説明するための模式図であり、階層構造のアイコンとすることにより、子アイコン、孫アイコンとして、他のアイコンを格納して、アイコンの表示を整理することを可能とする仕組みについて説明している。ここで、図8(A)は、アイコン10の針1bのドラッグ操作により、アイコン10の格納場所を、或るアイコンから他のアイコンへ移動させる様子を説明する模式図であり、図8(B)は、本実施形態におけるアイコン表示形態とMicrosoftのWindows(登録商標) OSにおけるエクスプローラ(登録商標)表示画面との関係を説明するための模式図である。
【0078】
図8(A)に示すように、アイコン名称「folder1」を付したフォルダの役割を有するアイコン10iとアイコン名称「file1」、「file2」をそれぞれ付したファイルの役割を有するアイコン10i、アイコン10iとは階層化した親子関係にあり、ファイルの役割を有する子側のアイコン10i、アイコン10iは、フォルダの役割を有する親のアイコン10iに格納されており、アイコン10iが代表するターゲットオブジェクト20i内に表示されている。ここで、まず、子側のアイコン10i、アイコン10iのうち、「file2」のファイルに関するアイコン10iを、他のフォルダ例えばアイコン名称「folder2」を付したフォルダの役割を有するアイコン10jに格納しようとする場合、例えば、ユーザは、次のような操作を行う。
【0079】
図8(A)において、ターゲットオブジェクト20iが非表示の状態にあった場合は、アイコン10iのつまみ1aにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下するクリック操作を行うことによって、ターゲットオブジェクト20iを表示し、当該アイコン10iが格納している子側のアイコン10i、アイコン10iをターゲットオブジェクト20i内に表示する。
【0080】
しかる後、図8(A)の点線矢印で示すドラッグ操作D1のように、アイコン10i内に格納している子側のアイコン10i、アイコン10iのうち、アイコン10jへ格納場所を移動しようとするアイコン10iの針1bにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下したままカーソルポインタを移動するドラッグ操作を行い、移動先のアイコン10j側のターゲットオブジェクト20jまで移動して、決定ボタンを開放すると、アイコン10iの表示は、ターゲットオブジェクト20iからターゲットオブジェクト20jに移動する。この結果、アイコン10iが示すアイコン名称「file2」のファイルは、アイコン10jが示すアイコン名称「folder2」のフォルダに格納された状態になる。
【0081】
ここで、さらに、図8(A)の一点鎖線矢印で示すドラッグ操作D2のように、アイコン10iを新たに格納したアイコン10jの針1bにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下したままカーソルポインタを移動するドラッグ操作を行い、アイコン10i側のターゲットオブジェクト20iまで移動して、決定ボタンを開放すると、アイコン10jの表示は、独立した状態からターゲットオブジェクト20i内に移動する。この結果、アイコン10jは、親のアイコン10iの子のアイコンとなり、孫アイコンのアイコン10iが示すアイコン名称「file2」のファイルを格納しているアイコン10jが示すアイコン名称「folder2」のフォルダは、子アイコンとして、アイコン10iが示すアイコン名称「folder1」のフォルダに格納された状態になる。
【0082】
かくのごとく、アイコン10iやアイコン10jのような格納先を移動しようとするアイコン10のドラッグ操作を行うだけで、アイコン格納先を簡単に移動させることができ、アイコン10の階層化を図ることによって、アイコンの表示を整理することができ、たとえ、アイコンの個数が多くなったとしても、限られた表示画面上に、各アイコンの役割に応じてまとめて配置することが可能となる。
【0083】
すなわち、図8(A)のようなアイコン10iやアイコン10jのドラッグ操作を行った結果は、図8(B)に示すようなアイコンの階層構造となっている。つまり、親アイコンであるアイコン名称「folder1」のアイコン10iの配下には、図8(B1)のターゲットオブジェクト20iに示すように、子アイコンのアイコン名称「folder2」のアイコン10jとアイコン名称「file1」のアイコン10iとが格納されており、さらに、子アイコンであるアイコン名称「folder2」のアイコン10jの配下には、図8(B1)のターゲットオブジェクト20jに示すように、孫アイコンのアイコン名称「file2」のアイコン10iが格納されている。
【0084】
以上のように、アイコン10は、適宜、他のアイコン10を、ターゲットオブジェクト20内にドラッグすることにより、他のアイコン10を配下に格納する階層的な表示を可能とし、かつ、ターゲットオブジェクト20は、格納しているアイコン10の情報を保持することによって、図8(B2)に示すMicrosoftのWindows(登録商標) OS におけるエクスプローラ表示画面と同様の役割を、ユーザにとってより視認し易い形式で、かつ、より少ない表示領域で表示することができる。
【0085】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)前記アイコンのドラッグ操作は、当該アイコンのつまみにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下した状態で任意の位置まで移動した後、該決定ボタンを開放することにより実施する上記(1)のアイコン利用方法。
(3)前記アイコンを現在位置よりも右上方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ短くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ長くし、前記アイコンを現在位置よりも右下方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ長くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ長くし、前記アイコンを現在位置よりも左下方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ長くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ短くし、前記アイコンを現在位置よりも左上方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ短くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ短くする上記(1)または(2)のアイコン利用方法。
(4)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン画像、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン名称の双方またはいずれか一方を、当該アイコンの近傍に表示するアイコン利用方法。
(5)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンとOS(Operating System)にインストールされた任意のアプリケーションプログラムとの間の同期を取り、前記アイコンをクリック操作することにより、前記アプリケーションプログラムを起動し、前記アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトを、前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトと同期化するアイコン利用方法。
(6)前記アイコンのクリック操作は、当該アイコンのつまみにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下した後、該決定ボタンを直ちに開放することにより実施する上記(5)のアイコン利用方法。
(7)前記アイコンをクリック操作した際に、当該アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトの画面上の表示位置および表示サイズを、同期を取ろうとする前記アプリケーションオブジェクト側に転送することにより、前記アプリケーションオブジェクトを前記ターゲットオブジェクトの表示位置および表示サイズに変更し、前記アプリケーションオブジェクトを前記ターゲットオブジェクトに同期化する上記(5)または(6)のアイコン利用方法。
(8)前記アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトの表示位置が変更された場合、当該アプリケーションプログラムと同期化している前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトの表示位置も、前記アプリケーションオブジェクトの表示位置に追従して変更する上記(5)ないし(7)のいずれかのアイコン利用方法。
(9)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトに複数種類の役割を割り当てるアイコン利用方法。
(10)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記影内に拡張機能用の1ないし複数のボタンが格納されている場合に、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンの前記影内に格納されている拡張機能用の1ないし複数の前記ボタンに複数種類の機能を割り当てるアイコン利用方法。
(11)前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けする色の種類、および、色分けによって割り当てられる前記ターゲットオブジェクトの役割または前記機能拡張用の前記ボタンの機能を、ユーザが任意に指定することができる上記(9)または(10)のアイコン利用方法。
(12)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、複数の前記アイコンを階層化し、1つの前記アイコン内に他の1ないし複数の前記アイコンを格納して整理することができるアイコン利用方法。
(13)他の前記アイコンを、或る前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクト内にドラッグ操作することにより、他の前記アイコンを或る前記アイコンの配下に移動させて格納する上記(12)のアイコン利用方法。
(14)前記アイコンのドラッグ操作は、当該アイコンの針にカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下した状態で任意の位置まで移動した後、該決定ボタンを開放することにより実施する上記(13)のアイコン利用方法。
(15)前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトを表示した際に、当該アイコンに他の前記アイコンが格納されている場合、格納されている前記アイコンを、前記ターゲットオブジェクト内に表示する上記(12)ないし(14)のいずれかのアイコン利用方法。
(16)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤またはゴルフボールその他の物体を表す特定形状と当該特定形状の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させるアイコン利用方法。
(17)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させるアイコン利用装置。
(18)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン画像、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン名称の双方またはいずれか一方を、当該アイコンの近傍に表示するアイコン利用装置。
(19)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンとOS(Operating System)にインストールされた任意のアプリケーションプログラムとの間の同期を取り、前記アイコンをクリック操作することにより、前記アプリケーションプログラムを起動し、前記アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトを、前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトと同期化するアイコン利用装置。
(20)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトに複数種類の役割を割り当てるアイコン利用装置。
(21)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記影内に拡張機能用の1ないし複数のボタンが格納されている場合に、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンの前記影内に格納されている拡張機能用の1ないし複数の前記ボタンに複数種類の機能を割り当てるアイコン利用装置。
(22)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、複数の前記アイコンを階層化し、1つの前記アイコン内に他の1ないし複数の前記アイコンを格納して整理することができるアイコン利用装置。
(23)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤またはゴルフボールのうちのいずれかの特定形状と当該特定形状の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させるアイコン利用装置。
(24)上記(1)ないし(16)のいずれかのアイコン利用方法を、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施するアイコン利用制御プログラム。
(25)上記(24)のアイコン利用制御プログラムを、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録しているプログラム記録媒体。
(26)ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、前記ピン本体と影との表示状態を変更することにより、前記アイコンによって代表される前記ターゲットオブジェクトの表示および制御を変更し、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させることを特徴とするアイコン利用方法。
【符号の説明】
【0086】
1 ピン本体
1A ピン本体
1B ピン本体
1C ピン本体
1D ピン本体
1E ピン本体
1F ピン本体
1G ピン本体
1H ピン本体
1a つまみ
1b 針
2 影
10 アイコン
10A アイコン
10i アイコン
10i アイコン
10j アイコン
11 アイコン画像
12 アイコン名称
20 ターゲットオブジェクト
20A ターゲットオブジェクト
20B ターゲットオブジェクト
20C ターゲットオブジェクト
20D ターゲットオブジェクト
20a 非表示ターゲットオブジェクト
20i ターゲットオブジェクト
20j ターゲットオブジェクト
21 表示位置座標
30 アプリケーションオブジェクト
30a 反映アプリケーションオブジェクト
31 表示位置座標
31a 表示位置座標
101 破線枠
102 破線枠
103 破線枠
104 破線枠
105 破線枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させることを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項2】
前記アイコンのドラッグ操作は、当該アイコンのつまみにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下した状態で任意の位置まで移動した後、該決定ボタンを開放することにより実施することを特徴とする請求項1に記載のアイコン利用方法。
【請求項3】
前記アイコンを現在位置よりも右上方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ短くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ長くし、前記アイコンを現在位置よりも右下方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ長くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ長くし、前記アイコンを現在位置よりも左下方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ長くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ短くし、前記アイコンを現在位置よりも左上方向にドラッグした場合、前記ターゲットオブジェクトの縦の長さを、縦方向の移動量だけ短くし、前記ターゲットオブジェクトの横の長さを、横方向の移動量だけ短くすることを特徴とする請求項1または2に記載のアイコン利用方法。
【請求項4】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン画像、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン名称の双方またはいずれか一方を、当該アイコンの近傍に表示することを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項5】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンとOS(Operating System)にインストールされた任意のアプリケーションプログラムとの間の同期を取り、前記アイコンをクリック操作することにより、前記アプリケーションプログラムを起動し、前記アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトを、前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトと同期化することを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項6】
前記アイコンのクリック操作は、当該アイコンのつまみにカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下した後、該決定ボタンを直ちに開放することにより実施することを特徴とする請求項5に記載のアイコン利用方法。
【請求項7】
前記アイコンをクリック操作した際に、当該アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトの画面上の表示位置および表示サイズを、同期を取ろうとする前記アプリケーションオブジェクト側に転送することにより、前記アプリケーションオブジェクトを前記ターゲットオブジェクトの表示位置および表示サイズに変更し、前記アプリケーションオブジェクトを前記ターゲットオブジェクトに同期化することを特徴とする請求項5または6に記載のアイコン利用方法。
【請求項8】
前記アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトの表示位置が変更された場合、当該アプリケーションプログラムと同期化している前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトの表示位置も、前記アプリケーションオブジェクトの表示位置に追従して変更することを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のアイコン利用方法。
【請求項9】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトに複数種類の役割を割り当てることを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項10】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記影内に拡張機能用の1ないし複数のボタンが格納されている場合に、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンの前記影内に格納されている拡張機能用の1ないし複数の前記ボタンに複数種類の機能を割り当てることを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項11】
前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けする色の種類、および、色分けによって割り当てられる前記ターゲットオブジェクトの役割または前記機能拡張用の前記ボタンの機能を、ユーザが任意に指定することができることを特徴とする請求項9または10に記載のアイコン利用方法。
【請求項12】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、複数の前記アイコンを階層化し、1つの前記アイコン内に他の1ないし複数の前記アイコンを格納して整理することができることを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項13】
他の前記アイコンを、或る前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクト内にドラッグ操作することにより、他の前記アイコンを或る前記アイコンの配下に移動させて格納することを特徴とする請求項12に記載のアイコン利用方法。
【請求項14】
前記アイコンのドラッグ操作は、当該アイコンの針にカーソルポインタを置いて、決定ボタンを押下した状態で任意の位置まで移動した後、該決定ボタンを開放することにより実施することを特徴とする請求項13に記載のアイコン利用方法。
【請求項15】
前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトを表示した際に、当該アイコンに他の前記アイコンが格納されている場合、格納されている前記アイコンを、前記ターゲットオブジェクト内に表示することを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載のアイコン利用方法。
【請求項16】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤またはゴルフボールその他の物体を表す特定形状と当該特定形状の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させることを特徴とするアイコン利用方法。
【請求項17】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させることを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項18】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン画像、前記ターゲットオブジェクトの役割をユーザが視認することが可能なアイコン名称の双方またはいずれか一方を、当該アイコンの近傍に表示することを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項19】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンとOS(Operating System)にインストールされた任意のアプリケーションプログラムとの間の同期を取り、前記アイコンをクリック操作することにより、前記アプリケーションプログラムを起動し、前記アプリケーションプログラムのアプリケーションオブジェクトを、前記アイコンが代表する前記ターゲットオブジェクトと同期化することを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項20】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンが代表するターゲットオブジェクトに複数種類の役割を割り当てることを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項21】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、前記アイコンの前記影内に拡張機能用の1ないし複数のボタンが格納されている場合に、前記アイコンの前記ピン本体の表示色を色分けすることによって、当該アイコンの前記影内に格納されている拡張機能用の1ないし複数の前記ボタンに複数種類の機能を割り当てることを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項22】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、かつ、複数の前記アイコンを階層化し、1つの前記アイコン内に他の1ないし複数の前記アイコンを格納して整理することができることを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項23】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用装置において、前記アイコンを、ネジ、飛行機、気球、中央部が膨らんでいる吸盤またはゴルフボールのうちのいずれかの特定形状と当該特定形状の影とによって構成し、かつ、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させることを特徴とするアイコン利用装置。
【請求項24】
請求項1ないし16のいずれかに記載のアイコン利用方法を、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施することを特徴とするアイコン利用制御プログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のアイコン利用制御プログラムを、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録していることを特徴とするプログラム記録媒体。
【請求項26】
ターゲットオブジェクトを代表して画面表示するアイコンを用いて、当該ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上で表示および制御するアイコン利用方法であって、前記アイコンを、つまみおよび針からなるピン本体と該ピン本体の影とによって構成し、前記ピン本体と影との表示状態を変更することにより、前記アイコンによって代表される前記ターゲットオブジェクトの表示および制御を変更し、前記ターゲットオブジェクトをディスプレイ画面上に表示している状態で、当該ターゲットオブジェクトを代表する前記アイコンを任意の方向にドラッグ操作することにより、前記ターゲットオブジェクトの縦、横の長さを、前記アイコンの移動方向、移動量に応じて変化させることを特徴とするアイコン利用方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−65230(P2011−65230A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213075(P2009−213075)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(595095353)株式会社三技協 (4)
【Fターム(参考)】